(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022030780
(43)【公開日】2022-02-18
(54)【発明の名称】油中水乳化組成物
(51)【国際特許分類】
A61K 8/92 20060101AFI20220210BHJP
A61K 8/894 20060101ALI20220210BHJP
A61Q 19/00 20060101ALI20220210BHJP
【FI】
A61K8/92
A61K8/894
A61Q19/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020135024
(22)【出願日】2020-08-07
(71)【出願人】
【識別番号】000113470
【氏名又は名称】ポーラ化成工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】特許業務法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松尾 一貴
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AB442
4C083AC012
4C083AC122
4C083AC172
4C083AC342
4C083AC352
4C083AD161
4C083AD162
4C083CC02
4C083DD32
4C083EE01
4C083EE06
(57)【要約】
【課題】シリコーン油を含有せずとも、それらを配合したときと同様に塗布時にみずみずしい伸びと、さらっとした後肌感触を付与することができる油中水乳化組成物を提供する。
【解決手段】a)変性シリコーン、及びb)油剤を含有し、実質的にシリコーン油を含有しない、油中水乳化組成物であって、a)変性シリコーンが、シロキサン骨格と、炭素数12以上のアルキル基と、ポリオキシアルキレン基又はポリグリセリン基とを有し、b)油剤の20重量%以上がエステル油を含む、組成物。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)変性シリコーン、及びb)油剤を含有し、実質的にシリコーン油を含有しない、油中水乳化組成物であって、
a)変性シリコーンが、シロキサン骨格と、炭素数12以上のアルキル基と、ポリオキシアルキレン基又はポリグリセリン基とを有し、
b)油剤の20重量%以上がエステル油を含む、組成物。
【請求項2】
a)変性シリコーンが、ラウリルPEG-10トリス(トリメチルシロキシ)シリルエチルジメチコン、セチルジグリセリルトリス(トリメチルシロキシ)シリルエチルジメチコン、セチルPEG/PPG-10/1ジメチコン、ラウリルPEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、及びラウリルPEG/PPG-18/18メチコンからなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記シリコーン油が、揮発性シリコーン油である、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
前記揮発性シリコーン油が、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、及びドデカメチルシクロヘキサシロキサンからなる群から選択される、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
b)油剤が、揮発性炭化水素油を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
b)油剤が、組成物全体の30~70重量%である、請求項1~5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
さらにc)有機変性粘土鉱物を含有する、請求項1~6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
皮膚外用剤である、請求項1~7のいずれか一項に記載の組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、油中水乳化組成物に関し、より具体的には揮発性シリコーン油を含有せずとも使用感に優れる、化粧料に好適な油中水乳化組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
化粧料などの皮膚外用剤の剤型のひとつに、油中水乳化剤型がある。
油中水型乳化組成物は、連続相に油性成分が存在するため高い閉塞効果を有しており、保湿性が高い等の利点を有する。一方で、油っぽい使用感が敬遠される場合がある。
そのような問題を解決するため、油中水乳化組成物、特に化粧料などの皮膚外用剤においては、揮発性シリコーン油を配合することが従来なされてきた。揮発性シリコーン油は、低粘度で伸びがよく、ベタつきを抑えてさっぱり感を付与することができるからである(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら近年、オクタメチルシクロテトラシロキサン(いわゆるD4)、デカメチルシクロペンタシロキサン(いわゆるD5)、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン(いわゆるD6)などの一部の揮発性シリコーン油は、国内外でその難分解性による生物蓄積性が問題視されつつあり、使用規制対象となったり使用を控えたりする傾向にある。
このような状況に鑑みて、シリコーン油、特に揮発性シリコーン油を含有せずとも、それらを配合したときと同様に塗布時にみずみずしい伸びと、さらっとした後肌感触を付与することができる油中水乳化組成物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、特定の変性シリコーンと特定の油剤を用いることで、シリコーン油を配合せずとも油中水乳化組成物でありながら塗布時にみずみずしい伸びと、さらっとした後肌感触を付与することができることに想到し、本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1]a)変性シリコーン、及びb)油剤を含有し、実質的にシリコーン油を含有しない、油中水乳化組成物であって、
a)変性シリコーンが、シロキサン骨格と、炭素数12以上のアルキル基と、ポリオキシアルキレン基又はポリグリセリン基とを有し、
b)油剤の20重量%以上がエステル油を含む、組成物。
[2]a)変性シリコーンが、ラウリルPEG-10トリス(トリメチルシロキシ)シリルエチルジメチコン、セチルジグリセリルトリス(トリメチルシロキシ)シリルエチルジメチコン、セチルPEG/PPG-10/1ジメチコン、ラウリルPEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、及びラウリルPEG/PPG-18/18メチコンからなる群から選択される、[1]に記載の組成物。
[3]前記シリコーン油が、揮発性シリコーン油である、[1]又は[2]に記載の組成物。
[4]前記揮発性シリコーン油が、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシ
クロペンタシロキサン、及びドデカメチルシクロヘキサシロキサンからなる群から選択される、[3]に記載の組成物。
[5]b)油剤が、揮発性炭化水素油を含む、[1]~[4]のいずれかに記載の組成物。
[6]b)油剤が、組成物全体の30~70重量%である、[1]~[5]のいずれかに記載の組成物。
[7]さらにc)有機変性粘土鉱物を含有する、[1]~[6]のいずれかに記載の組成物。
[8]皮膚外用剤である、[1]~[7]のいずれかに記載の組成物。
【発明の効果】
【0007】
本発明の油中水乳化組成物は、塗布時にみずみずしい伸びと、べたつかずさらっとした後肌感触とを付与し、また経時的に安定である。したがって、本発明により、皮膚外用剤の態様に好適な、油中水乳化組成物が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の油中水乳化組成物は、a)変性シリコーン、及びb)油剤を含有し、実質的にシリコーン油を含有しない。
【0009】
本発明におけるa)変性シリコーンは、シロキサン骨格と、炭素数12以上のアルキル基と、ポリオキシアルキレン基又はポリグリセリン基とを有するものを指す。
ここで、シロキサン骨格はいわゆるシリコーン鎖をいい、ジメチルポリシロキサン(ジメチコン)、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン等が挙げられる。シリコーン鎖の長さは特に限定されず、化粧料等に通常使用されている大きさのものであってよい。また、a)変性シリコーンは、主鎖内にポリオキシアルキレン基又はポリグリセリン基の鎖とシリコーン鎖とを含むブロック共重合体型でも末端変性型でもよいし、シロキサン骨格の側鎖としてポリオキシアルキレン基又はポリグリセリン基が結合した側鎖変性タイプでもよい。
a)変性シリコーンに含まれるポリオキシアルキレン基のオキシアルキレンの付加モル数は、好ましくは4~12、より好ましくは8~10である。また、a)変性シリコーンに含まれるポリグリセリン基のグリセリンの付加モル数は、好ましくは1~10、より好ましくは1~4である。
a)変性シリコーンは、さらに嵩高い側鎖を有することが好ましく、かかる側鎖としてはトリメチルシロキシ基等が挙げられる。
を有することが好ましい。」明細書に書いておく
a)変性シリコーンとしては、HLBが好ましくは2~6、より好ましくは2~4のものを用いることができる。なお、上記HLB値は、下記グリフィン(Griffin)法により算出したものである。
HLB=20×(親水基の分子量/全体の分子量)
【0010】
本発明におけるa)変性シリコーンの具体例としては、ラウリルPEG-10トリス(トリメチルシロキシ)シリルエチルジメチコン、セチルジグリセリルトリス(トリメチルシロキシ)シリルエチルジメチコン、セチルPEG/PPG-10/1ジメチコン、ラウリルPEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、ラウリルPEG/PPG-18/18メチコン等が、所望の感触と乳化安定性の観点から好ましく挙げられる。
【0011】
本発明の組成物におけるa)変性シリコーンの含有量は、組成物全体の好ましくは1.5~5.0重量%であり、より好ましくは2~5重量%、さらに好ましくは3~4重量%である。このような範囲で含有させることにより、塗布時にみずみずしい伸びと、べたつかずさらっとした後肌感触とがより得られやすくなる。
【0012】
本発明の組成物は、シリコーン油を実質的に含有しない。
ここで、「シリコーン油」とは、シロキサン骨格を有し、水に溶解せず、乳化能を有さないものを指す。なお、「水に溶解しない」とは、25~90℃の水に懸濁して1時間静置した後に水と相分離することをいう。
本発明の好ましい態様において、シリコーン油は揮発性シリコーン油である。なお、本明細書において「揮発性」とは、大気圧下の沸点が260℃未満であることをいう。
揮発性シリコーン油としては、具体的に、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状シリコーン油や、カプリリルメチコン、ジメチルポリシロキサン(ジメチコン)、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー、(ジメチコン/フェニルビニルジメチコン)クロスポリマー等の鎖
状シリコーン油が挙げられる。
【0013】
本明細書において「実質的に含有しない」とは、その含有量が組成物全体の好ましくは0.1重量%以下、より好ましくは0.01重量%以下、さらに好ましくは0.001重量%以下、特に好ましくは0重量%であることをいう。
【0014】
本発明の組成物に含まれるb)油剤としては、エステル油、天然油、炭化水素油等が挙げられるが、エステル油をb)油剤の20重量%以上含有させることにより、塗布時にみずみずしい伸びと、べたつかずさらっとした後肌感触とが実現される。
エステル油としては、アルキル脂肪酸エステル、モノグリセリド、トリグリセリド、紫外線吸収剤等が挙げられ、より具体的には、エチルヘキサン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸エチルヘキシル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12-ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジ-2-エチルヘキシル酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N-アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ-2-ヘプチルウンデカン酸グリセリル、トリ-2-エチルヘキシル酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ-2-エチルヘキシル酸ペンタンエリスリトール、トリ-2-エチルヘキサン酸グリセリル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2-エチルヘキサノエート、2-エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリル、トリグリセリド、トリイソパルミチン酸グリセリル、トリオクタン酸グリセリド、トリ-2-ヘプチルウンデカン酸グリセリド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オイル、セトステアリルアルコール、アセトグリセリド、パルミチン酸2-ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N-ラウロイル-L-グルタミン酸-2-オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ-2-ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバチン酸ジ-2-エチルヘキシル、ミリスチン酸2-ヘキシルデシル、パルミチン酸2-ヘキシルデシル、アジピン酸2-ヘキシルデシル、セバチン酸ジイソプロピル、コハク酸2-エチルヘキシル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、クエン酸トリエチル、メトキシケイヒ酸オクチル、オクチルメトキシシンナメート等が挙げられる。
【0015】
本発明におけるb)油剤は、エステル油の他に揮発性炭化水素油を含むことが好ましい。ここで「揮発性炭化水素油」は「揮発性有機化合物(VOC)」に該当するものをいい、通常は大気圧下の沸点が260℃未満のものを指す。
かかる揮発性炭化水素油としては、イソドデカン、イソヘキサデカン、軽質流動パラフィン、炭素数13~28のアルカン、スクワラン、水添ポリ(C6-12)オレフィン、
水添ポリイソブテン等が挙げられる。
【0016】
本発明の組成物におけるb)油剤としては、アボカド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、ヒマワリ油等の天然油が含まれてもよい。
【0017】
本発明におけるb)油剤の含有量は、組成物全体の好ましくは30~70重量%であり、より好ましくは30~60重量%、さらに好ましくは35~50重量%である。
【0018】
本発明の組成物は、さらにc)有機変性粘土鉱物を含有することが好ましい。有機変性粘土鉱物が存在することで油相がゲル化し、組成物の塗布時に一定の抵抗を感じる「コク感」や組成物が崩壊して肌に浸透する感感触の「くずれ感」が演出されやすくなる。また、有機変性粘土鉱物を含有することにより、組成物を塗布した肌において水分蒸散が抑制されやすくなる。
【0019】
有機変性粘土鉱物は、化粧料等に通常使用されているものから適宜選択すればよく、例えば、ヘクトライト、モンモリロナイト、サポナイト、ヘクトライト、ベントナイト、スメクタイト等の公知の粘土鉱物を、有機カチオンで処理したものが挙げられる。より具体的には、ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト(クオタニウム-18ヘクトライト等)、ジメチルジステアリルアンモニウムベントナイト(クオタニウム-18ベントナイト、クオタニウム-90ベントナイト等)、ベンジルジメチルステアリルアンモニウムヘクトライト、ジオクタデシルジメチルアンモニウム塩変性モンモリロナイト、オクタデシルジメチルベンジルアンモニウム塩変性モンモリロナイト、およびジヘキサデシルジメチルアンモニウム塩変性モンモリロナイト、ジメチルジステアリルアンモニウムスメクタイト等が挙げられる。
【0020】
本発明の組成物における有機変性粘土鉱物の含有量は、組成物全体の好ましくは0.1~3.5重量%であり、より好ましくは0.5~3.0重量%、さらに好ましくは2.0
~3.0重量%である。
【0021】
本発明の組成物の剤型は、油中水乳化型である。
本発明においてかかる剤型は、最外相が油相であれば特に限定されず、W/O型の他にO/W/O型や(W1+W2)/O型などであってもよい。
【0022】
本発明の組成物は、通常、水性成分及び油性成分を含有する。水性成分は、水の他に、25~90℃の水に溶解する成分であればよく、通常は界面活性剤もこれに含まれ、a)変性シリコーンも含まれる。油性成分はb)油剤に限らず、25~90℃の水に懸濁して1時間静置した後に水と相分離する成分であればよい。
本発明の乳化組成物において、水性成分と油性成分との含有量の重量比は、特に限定されないが、好ましくは30:70~90:10、より好ましくは60:40~85:15である。
【0023】
本発明の油中水乳化組成物は、シリコーン油、特に揮発性シリコーンを配合せずとも、肌などに塗布した時にみずみずしい感触を伴って伸びる。また、塗布した後の肌がべたつかずさらっとした感触となる。さらに、経時で保存した後でも乳化安定性に優れる。
【0024】
そのため、本発明の組成物は、皮膚外用剤に好ましく適用できる。
皮膚外用剤としては、化粧料や医薬部外品の態様とすることが好ましく、スキンケア化
粧料、日焼け止め化粧料、メークアップ化粧料がより好ましく、洗浄料がさらに好ましく、より具体的にはクレンジング料、洗顔料、ボディソープ、ハンドソープ等が挙げられる。
【0025】
本発明の油中水型乳化組成物は、定法に従って製造することができる。
【0026】
本発明の化粧料は、本発明の効果を損なわない限りにおいて、通常化粧料に用いられる他の成分を任意に配合することができる。かかる任意成分としては、例えば、アルコール、エーテル、粉体、保湿剤、a)の他の界面活性剤、金属イオン封鎖剤、パール剤、アミノ酸、有機アミン、高分子エマルジョン、pH調整剤、ビタミン類、酸化防止剤、防腐剤、水溶性高分子、香料、各種有効成分等が挙げられる。
【0027】
アルコールとしては、例えば、セタノール、バチルアルコール、ベヘニルアルコール、パルミトレイルアルコール、ヘプタデカノール、1-ヘプタデカノール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、エライジルアルコール、オレイルアルコール、リノレイルアルコール、エライドリノレイルアルコール、リノレニルアルコール、エライドリノレニルアルコール、リシノレイルアルコール、ノナデシルアルコール、アラキジルアルコール、ヘンエイコサノール、ベヘニルアルコール、エルシルアルコールなどの1価のアルコール;エチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、トリメチレングリコール、1,2-ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、プロパンジオール、1,2-ペンタンジオール、3-メチル-1,3-ブタンジオール、テトラメチレングリコール、2,3-ブチレングリコール、ペンタメチレングリコール、2-ブテン-1,4-ジオール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール等の2価のアルコール;トリメチロールプロパン等の3価のアルコール;ペンタエリスリトール等の4価のアルコール;キシリトール等の5価のアルコール;トリグリセリン、テトラグリセリン、ポリグリセリン等の多価アルコール重合体;デンプン分解糖還元アルコール等の糖アルコール;ポリグリセリン;
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ2-メチルヘキシルエーテル、エチレングリコールイソアミルエーテル、エチレングリコールベンジルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテル等のアルコールアルキルエーテル類;
ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコールブチルエーテル等のアルコールアルキルエーテル類;
キシルアルコール、セラキルアルコール、バチルアルコール等のグリセリンモノアルキルエーテル類;
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール等のアルコール重合体;
グリソリッド;テトラハイドロフルフリルアルコール;POE-テトラハイドロフルフリルアルコール;POP-ブチルエーテル;POP・POE-ブチルエーテル;トリポリオキシプロピレングリセリンエーテル;POP-グリセリンエーテル;POP-グリセリンエーテルリン酸;POP・POE-ペンタンエリスリトールエーテル、等が挙げられる。
【0028】
エーテルとしては、上記アルコールに該当するものの他、
エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、エチレングリコールジアジベート、エチレングリコールジサクシネート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノフェニルエーテルアセテート等が挙げられる。
【0029】
粉体としては、球状、針状、板状等その形状は特に限定されず、例えば、無機粉末(例えば、タルク、カオリン、雲母、絹雲母(セリサイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、パーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、シリカ、アルミナ、ゼオライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ)、リン酸カルシウム、フッ素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、窒化ホウ素等);有機粉末(例えば、ポリアミド樹脂粉末(ナイロン粉末)、ポリエチレン粉末、ポリ(メタ)アクリル酸メチル粉末、ポリスチレン粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、シリコーン樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、ポリ四フッ化エチレン粉末、セルロース粉末等);金属石鹸(例えば、ミ
リスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム);無機白色顔料
(例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛等);無機赤色系顔料(例えば、酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄等);無機褐色系顔料(例えば、γ-酸化鉄等);無機黄色系顔料(例えば、黄酸化鉄、黄土等);無機黒色系顔料(例えば、黒酸化鉄、低次酸化チタン等);無機紫色系顔料(例えば、マンゴバイオレット、コバルトバイオレット等);無機緑色系顔料(例えば、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等);無機青色系顔料(例えば、群青、紺青等);パール顔料(例えば、酸化チタンコーテッド雲母、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッド雲母、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等);金属粉末顔料(例えば、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等);ジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料(例えば、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、及び青色404号などの有機顔料、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号及び青色1号等);天然色素(例えば、クロロフィル、β-カロチン等)等が挙げられる。
【0030】
成分(c)以外のシリコーン油としては、シクロペンタシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、カプリリルメチコン、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー、(ジメチコン/フェニルビニルジメチコン)クロスポリマー等が挙げられる。
【0031】
保湿剤としては、例えば、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムコイチン硫酸、カロニン酸、アテロコラーゲン、コレステリル-12-ヒドロキシステアレート、乳酸ナトリウム、dl-ピロリドンカルボン酸塩、短鎖可溶性コラーゲン、ジグリセリン(EO)PO付加物、イザヨイバラ抽出物、セイヨウノコギリソウ抽出物、メリロート抽出物等が挙げられる。
【0032】
他の界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活
性剤、及び非イオン性界面活性剤が挙げられる。
ただし、a)変性シリコーン以外の界面活性剤は、所望の使用感を得る観点から、総量で組成物全体の5重量%以下であることが好ましい。
【0033】
アニオン性界面活性剤としては、例えば、脂肪酸セッケン(例えば、ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等);高級アルキル硫酸エステル塩(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム等);アルキルエーテル硫酸エステル塩(例えば、POEラウリル硫酸トリエタノールアミン、POEラウリル硫酸ナトリウム等);N-アシルサルコシン酸(例えば、ラウロイルサルコシンナトリウム等);高級脂肪酸アミドスルホン酸塩(例えば、N-ミリストイル-N-メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリッドナトリウム、ラウリルメチルタウリッドナトリウム等);リン酸エステル塩(POEオレイルエーテルリン酸ナトリウム、POEステアリルエーテルリン酸等);スルホコハク酸塩(例えば、ジ-2-エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、モノラウロイルモノエタノールアミドポリオキシエチレンスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸ナトリウム等);アルキルベンゼンスルホン酸塩(例えば、リニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、リニアドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、リニアドデシルベンゼンスルホン酸等);高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩(例えば、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等);N-アシルグルタミン酸塩(例えば、N-ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、N-ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム、N-ミリストイル-L-グルタミン酸モノナトリウム等);硫酸化油(例えば、ロート油等);POEアルキルエーテルカルボン酸;POEアルキルアリルエーテルカルボン酸塩;α-オレフィンスルホン酸塩;高級脂肪酸エステルスルホン酸塩;二級アルコール硫酸エステル塩;高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩;ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナトリウム;N-パルミトイルアスパラギン酸ジトリエタノールアミン;カゼインナトリウム等が挙げられる。
【0034】
カチオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルトリメチルアンモニウム塩(例えば、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム等);アルキルピリジニウム塩(例えば、塩化セチルピリジニウム等);塩化ジステアリルジメチルアンモニウムジアルキルジメチルアンモニウム塩;塩化ポリ(N,N’-ジメチル-
3,5-メチレンピペリジニウム);アルキル四級アンモニウム塩;アルキルジメチルベ
ンジルアンモニウム塩;アルキルイソキノリニウム塩;ジアルキルモリホニウム塩;POEアルキルアミン;アルキルアミン塩;ポリアミン脂肪酸誘導体;アミルアルコール脂肪酸誘導体;塩化ベンザルコニウム;塩化ベンゼトニウム等が挙げられる。
【0035】
両性界面活性剤としては、例えば、イミダゾリン系両性界面活性剤(例えば、2-ウンデシル-N,N,N-(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)-2-イミダゾリンナトリウム、2-ココイル-2-イミダゾリニウムヒドロキサイド-1-カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等);ベタイン系界面活性剤(例えば、2-ヘプタデシル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)等が挙げられる。
【0036】
非イオン性界面活性剤としては、a)以外のポリエーテル変性シリコーン類(例えば、ポリエチレングリコール-10ジメチコン、ポリエチレングリコール-12ジメチコン等);a)以外のポリグリセリン変性シリコーン類(例えば、ポリグリセリル-3ジシロキサンジメチコン、ポリグリセリル-3ポリジメチルシロキシエチルジメチコン等);ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ-2-
エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等);グリセリン脂肪酸類(例えば、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、α,α’-オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリンリンゴ酸等);プロピレングリコール脂肪酸エステル類(例えば、モノステアリン酸プロピレングリコール等);POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等);グリセリンアルキルエーテル等の非親水性非イオン性界面活性剤が挙げられる。また、ポリグリセリン脂肪酸エステル(例えば、モノオレイン酸ポリグリセリル、モノステアリン酸ポリグリセリル等);POEソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、POEソルビタンモノオレエート、POEソルビタンモノステアレート、POEソルビタンテトラオレエート等);POEソルビット脂肪酸エステル類(例えば、POEソルビットモノラウレート、POEソルビットモノオレエート、POEソルビットペンタオレエート、POEソルビットモノステアレート等);POEグリセリン脂肪酸エステル類(例えば、POEグリセリンモノステアレート、POEグリセリンモノイソステアレート、POEグリセリントリイソステアレート等のPOEモノオレエート等);POE脂肪酸エステル類(例えば、POEジステアレート、POEモノジオレエート、ジステアリン酸エチレングリコール等);POEアルキルエーテル類(例えば、POEラウリルエーテル、POEオレイルエーテル、POEステアリルエーテル、POE-ベヘニルエーテル、POE-2-オクチルドデシルエーテル、POEコレスタノールエーテル等);POEアルキルフェニルエーテル類(例えば、POEノニルフェニルエーテル等);プルロニック型類(例えば、プルロニック(登録商標)等);POE・POPアルキルエーテル類(例えば、POE・POPセチルエーテル、POE・POP-2-デシルテトラデシルエーテル、POE・POPモノブチルエーテル、POE・POP水添ラノリン、POE・POPグリセリンエーテル等);テトラ POE・テトラPOPエチレンジアミン縮
合物類(例えば、テトロニック等);POEヒマシ油硬化ヒマシ油誘導体(例えば、POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油、POE硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE硬化ヒマシ油トリイソステアレート、POE硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、POE硬化ヒマシ油マレイン酸等);POEミツロウ・ラノリン誘導体(例えば、POEソルビットミツロウ等);アルカノールアミド(例えば、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、脂肪酸イソプロパノールアミド等);POEプロピレングリコール脂肪酸エステル;POEアルキルアミン;POE脂肪酸アミド;ショ糖脂肪酸エステル;アルキルグルコシド;アルキルエトキシジメチルアミンオキシド;トリオレイルリン酸等の親水性非イオン性界面活性剤も挙げられる。
【0037】
金属イオン封鎖剤としては、例えば、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジフォスホン酸、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジフォスホン酸四ナトリウム塩、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、コハク酸、エデト酸、エチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸3ナトリウム等が挙げられる。
【0038】
パール剤としては、例えば、ジステアリン酸グリコール、チタンマイカ等が挙げられる。
【0039】
アミノ酸としては、例えば、中性アミノ酸(例えば、スレオニン、システイン等);塩基性アミノ酸(例えば、ヒドロキシリジン等)等が挙げられる。また、アミノ酸誘導体として、例えば、アシルサルコシンナトリウム(ラウロイルサルコシンナトリウム) 、アシ
ルグルタミン酸塩、アシルβ-アラニンナトリウム、グルタチオン、ピロリドンカルボン酸等が挙げられる。
【0040】
有機アミンとしては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタ
ノールアミン、モルホリン、トリイソプロパノールアミン、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール等が挙げられる。
【0041】
高分子エマルジョンとしては、例えば、アクリル樹脂エマルジョン、ポリアクリル酸エチルエマルジョン、アクリルレジン液、ポリアクリルアルキルエステルエマルジョン、ポリ酢酸ビニル樹脂エマルジョン、天然ゴムラテックス等が挙げられる。
【0042】
pH調整剤としては、例えば、乳酸-乳酸ナトリウム、クエン酸-クエン酸ナトリウム、コハク酸-コハク酸ナトリウム等の緩衝剤等が挙げられ、通常は内相(水性成分)のpHの調整のために用いられる。
【0043】
ビタミン類としては、例えば、ビタミンA、B1、B2、B6、C、E及びその誘導体
、パントテン酸及びその誘導体、ビオチン等が挙げられる。
【0044】
酸化防止剤としては、例えば、トコフェロール類、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール、ピロ亜硫酸塩、没食子酸エステル、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、ケファリン、ヘキサメタフォスフェイト、フィチン酸、エチレンジアミン四酢酸等が挙げられる。
【0045】
防腐剤としては、例えば、パラベン類、フェノキシエタノール等が挙げられる。
【0046】
水溶性高分子としては、例えば、植物系高分子(例えば、アラビアガム、トラガカントガム、ガラクタン、グアーガム、キャロブガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、カンテン、クインスシード(マルメロ)、アルゲコロイド(カッソウエキス)、デンプン(コ
メ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、グリチルリチン酸);微生物系高分子(例え
ば、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、ブルラン等);動物系高分子(例えば、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等)等の天然の水溶性高分子、
デンプン系高分子(例えば、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等);セルロース系高分子(ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースステアロキシエーテル、セルロース硫酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末等);アルギン酸系高分子(例えば、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等)等の半合成の水溶性高分子、
ビニル系高分子(例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー等);ポリオキシエチレン系高分子(例えば、ポリエチレングリコール20,000、40,000、60,000等);アクリル系高分子(例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド等);ポリエチレンイミン;カチオンポリマー等の合成の水溶性高分子が挙げられる。
【0047】
各種有効成分としては、例えば、消炎剤(例えば、グリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン酸誘導体、サリチル酸誘導体、ヒノキチオール、酸化亜鉛、アラントイン等);美白剤(例えば、胎盤抽出物、ユキノシタ抽出物、アルブチン等);各種抽出物(例えば、オウバク、オウレン、シコン、シャクヤク、センブリ、バーチ、セージ、ビワ、ニンジン、アロエ、ゼニアオイ、アイリス、ブドウ、ヨクイニン、ヘチマ、ユリ、サフラン、センキュウ、ショウキュウ、オトギリソウ、オノニス、ニンニク、トウガラシ、チンピ、トウキ、海藻等)、賦活剤(例えば、ローヤルゼリー、感光素、コレステロール誘導体等);血行促進剤(例えば、ノニル酸ワレニルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、ニコチン酸β-ブトキシエチルエステル、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリスチンキ、イクタ
モール、タンニン酸、α-ボルネオール、ニコチン酸トコフェロール、イノシトールヘキサニコチネート、シクランデレート、シンナリジン、トラゾリン、アセチルコリン、ベラパミル、セファランチン、γ-オリザノール等);抗脂漏剤(例えば、硫黄、チアントール等);抗炎症剤(例えば、トラネキサム酸、チオタウリン、ヒポタウリン等)等が挙げられる。
【実施例0048】
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
【0049】
<製造例及び評価>
表1に示す処方成分で、油相成分及び水相成分をそれぞれ70℃に加熱して溶解させ、油相成分に水相を添加し、ホモミキサーで攪拌しながら乳化して、油中水型乳化組成物を調製した。
得られた組成物を、40℃で4週間保存した後に外観を観察して、安定性を以下の基準で評価した。
(安定性)
◎:分離が見られず安定していた。
○:わずか分離が発生しているが、品質に問題ないレベル。
△:やや分離が発生していた。
×:目視で明らかな分離がみられた。
【0050】
また、10名の女性専門家パネルがそれぞれ、調製した各組成物を0.5gずつ手の甲にとり、塗布時にみずみずしい伸びの良さがあるか、及び後肌がべたつくかについて官能評価し、以下の基準で評価結果とした。
(みずみずしい伸びの良さ)
◎ : 1 0 人中9 人以上が「みずみずしい伸び」と回答した。
○ : 1 0 人中7 人以上が「みずみずしい伸び」と回答した。
△ : 1 0 人中5 人以上が「みずみずしい伸び」と回答した。
× : 1 0 人中4 人以下が「みずみずしい伸び」と回答した。
(後肌のべたつきのなさ)
◎ : 1 0 人中9 人以上が「後肌がべたつかない」と回答した。
○ : 1 0 人中7 人以上が「後肌がべたつかない」と回答した。
△ : 1 0 人中5 人以上が「後肌がべたつかない」と回答した。
× : 1 0 人中4 人以下が「後肌がべたつかない」と回答した。
評価結果を併せて表1に示す。
【0051】
本発明の油中水乳化組成物は、塗布時にみずみずしい伸びと、べたつかずさらっとした後肌感触とを付与し、また経時的に安定である。本発明の油中水乳化組成物は、皮膚外用剤の態様に好適であり、消費者等の需要に応えるものとなり得るため、産業上非常に有用である。