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  • 特開-電力変換装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022030964
(43)【公開日】2022-02-18
(54)【発明の名称】電力変換装置
(51)【国際特許分類】
   H02M 7/487 20070101AFI20220210BHJP
【FI】
H02M7/487
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020135306
(22)【出願日】2020-08-07
(71)【出願人】
【識別番号】000003218
【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 賢
(72)【発明者】
【氏名】モイセエフ セルゲイ
(72)【発明者】
【氏名】岩田 佳孝
(72)【発明者】
【氏名】田中 克典
【テーマコード(参考)】
5H770
【Fターム(参考)】
5H770BA02
5H770CA06
5H770DA03
5H770DA33
5H770DA41
5H770HA02X
5H770HA03W
(57)【要約】
【課題】簡易な構成によって中間電圧の変動を抑制することができる電力変換装置10を提供することである。
【解決手段】直流電源100から供給される直流電力を交流電力に変換する電力変換装置10は、第1コンデンサ102と第2コンデンサ103と中間電位線104と検出部105と検出部106とu相回路20とv相回路30とw相回路40と制御回路50とを備え、検出部105,106は、第1コンデンサ102の電圧である第1電圧、第2コンデンサ103の電圧である第2電圧を検出する。各相回路20,30,40の相電圧を目標値とするためのスイッチングパターンには、流出電流が流れる第1パターンと、流入電流が流れる第2パターンとがあり、制御回路50は、相電圧が所定の目標値となっている状況において第1電圧と第2電圧との電圧差に基づいて、スイッチングパターンを第1パターンから第2パターンに切り替える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
直流電源から供給される直流電力を交流電力に変換するものであって、
前記直流電源の正極端子と負極端子との間にある第1コンデンサ及び第2コンデンサと、
前記第1コンデンサと前記第2コンデンサとを互いに直列に接続する中間電位線と、
前記正極端子と前記負極端子との間に、互いに並列に接続されたu相回路、v相回路、及びw相回路と、
前記各相回路を制御する制御部と、
前記第1コンデンサの電圧である第1電圧、及び、前記第2コンデンサの電圧である第2電圧を検出する検出部とを備え、
前記第1コンデンサは、前記直流電源の前記正極端子に接続されるものであり、
前記第2コンデンサは、前記直流電源の前記負極端子に接続されるものであり、
前記各相回路はそれぞれ、
互いに直列に接続された第1スイッチング素子、第2スイッチング素子、第3スイッチング素子、及び第4スイッチング素子と、
前記中間電位線にアノードが接続され、且つ、前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子との接続線にカソードが接続された第1ダイオードと、
前記中間電位線にカソードが接続され、且つ、前記第3スイッチング素子と前記第4スイッチング素子との接続線にアノードが接続された第2ダイオードとを有し、
前記制御部は、前記各相回路のスイッチング素子を所定のスイッチングパターンで順次スイッチング動作させることにより前記各相回路の相電圧を可変させるものであり、
前記各相回路のうち2つの前記相回路の相電圧の差を所定の目標値とするためのスイッチングパターンとして、前記中間電位線から前記各相回路のいずれかに向かう流出電流が流れる第1パターンと、前記第1パターンとは反対方向の電流である流入電流が流れる第2パターンと、があり、
前記制御部は、前記第1電圧と前記第2電圧との電圧差に基づいて、前記スイッチングパターンを前記第1パターンから前記第2パターンに切り替える、
電力変換装置。
【請求項2】
前記制御部は、
前記第1電圧と前記第2電圧との電圧差が閾値よりも大きくなったことに基づいて、前記スイッチングパターンを前記第1パターンから前記第2パターンに切り替える、
請求項1に記載の電力変換装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力変換装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、直流電力を交流電力に変換する中性点クランプ型の3レベルインバータ等の電力変換装置において、出力電圧指令値と出力電流の検出結果とに基づいて、補償電圧を算出し、算出した補償電圧に基づいてスイッチング素子を制御することにより、中間電圧の変動を抑制する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001-169563号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、補償電圧の算出には、複雑な場合分けや計算式を用いることが求められる。従来の技術では、電力変換装置は、複雑な計算を実行する高価な演算器を備えることが求められ、コストが増大してしまう場合があった。
【0005】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、簡易な構成によって中間電圧の変動を抑制することができる電力変換装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成する電力変換装置は、直流電源から供給される直流電力を交流電力に変換するものであって、前記直流電源の正極端子と負極端子との間にある第1コンデンサ及び第2コンデンサと、前記第1コンデンサと前記第2コンデンサとを互いに直列に接続する中間電位線と、前記正極端子と前記負極端子との間に、互いに並列に接続されたu相回路、v相回路、及びw相回路と、前記各相回路を制御する制御部と、前記第1コンデンサの電圧である第1電圧、及び、前記第2コンデンサの電圧である第2電圧を検出する検出部とを備え、前記第1コンデンサは、前記直流電源の前記正極端子に接続されるものであり、前記第2コンデンサは、前記直流電源の前記負極端子に接続されるものであり、前記各相回路はそれぞれ、互いに直列に接続された第1スイッチング素子、第2スイッチング素子、第3スイッチング素子、及び第4スイッチング素子と、前記中間電位線にアノードが接続され、且つ、前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子との接続線にカソードが接続された第1ダイオードと、前記中間電位線にカソードが接続され、且つ、前記第3スイッチング素子と前記第4スイッチング素子との接続線にアノードが接続された第2ダイオードとを有し、前記制御部は、前記各相回路のスイッチング素子を所定のスイッチングパターンで順次スイッチング動作させることにより前記各相回路の相電圧を可変させるものであり、前記各相回路のうち2つの前記相回路の相電圧の差を所定の目標値とするためのスイッチングパターンとして、前記中間電位線から前記各相回路のいずれかに向かう流出電流が流れる第1パターンと、前記第1パターンとは反対方向の電流である流入電流が流れる第2パターンと、があり、前記制御部は、前記第1電圧と前記第2電圧との電圧差に基づいて、前記スイッチングパターンを前記第1パターンから前記第2パターンに切り替えるものである。
【0007】
かかる構成によれば、第1電圧と第2電圧との変動によって中間電位線の中間電圧が変動し得る。ここで、本願発明者らは、中間電位線と各相回路との間で流れる電流の向きに応じて、第1電圧及び第2電圧の変化態様が異なることを見出した。詳細には、流入電流が流れる場合には第1電圧が小さくなり、第2電圧が大きくなる。一方、流出電流が流れる場合には、第1電圧が大きくなり、第2電圧が小さくなる。この点、本構成によれば、第1パターン及び第2パターンは、相電圧が同一の目標値となる一方、中間電位線と各相回路との間で流れる電流の向きが反対となっている。これにより、第1電圧と第2電圧との電位差に基づいて、スイッチングパターンを第1パターンから第2パターンに切り替わるように制御することにより、中間電位線と各相回路との間で流れる電流の向きを制御することができ、それを通じて第1電圧及び第2電圧の電位差を低減することができる。したがって、電力変換装置は、複雑な場合分けや計算式を用いることなく、スイッチングパターンの切り替えという簡易な処理で、第1電圧と第2電圧との電位差を低減することができる。よって、電力変換装置は、簡易な構成によって中間電圧の変動を抑制することができる。
【0008】
上記電力変換装置について、前記制御部は、前記第1電圧と前記第2電圧との電圧差が閾値よりも大きくなったことに基づいて、前記スイッチングパターンを前記第1パターンから前記第2パターンに切り替えるものであってもよい。
【0009】
かかる構成によれば、制御部は、スイッチングパターンが第1パターンである場合に電位差が閾値よりも大きくなると、スイッチングパターンを第1パターンから第2パターンに切り替える。これにより、流入電流が流れ、その結果、第1電圧と第2電圧との電位差を低減することができる。また、制御部は、スイッチングパターンが第2パターンである場合に電位差が閾値よりも大きくなると、スイッチングパターンを第1パターンから第2パターンに切り替える。これにより、流出電流が流れ、その結果第1電圧と第2電圧との電位差を低減することができる。したがって、電力変換装置は、複雑な場合分けや計算式を用いることなく、スイッチングパターンの切り替えという簡易な処理で、第1電圧と第2電圧との電位差を閾値内に収めることができ、それを通じて中間電圧の変動を上記閾値に対応する範囲内に収めることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一態様によれば、簡易な構成によって中間電圧の変動を抑制することができる電力変換装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】電力変換装置10及び3相モータを模式的に示す回路図。
図2】制御回路50の動作の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<実施形態>
以下、電力変換装置の一実施形態について説明する。図1に示すように、電力変換装置10は、例えば、直流電源100から供給される直流電力を交流電力に変換し、変換した交流電力によって3相モータ110を駆動させる3レベルインバータにより実現される。
【0013】
直流電源100は、メイン電源101を有している。メイン電源101は、例えば二次電池や電気二重層キャパシタなどの蓄電装置で構成されている。ただし、これに限られず、メイン電源101の具体的な構成は任意である。メイン電源101は、正極端子101a、及び負極端子101bを有している。
【0014】
図1に示すように、3相モータ110は、例えば3相コイル111u,111v,111wを有している。3相コイル111u,111v,111wは例えばY結線されている。3相コイル111u,111v,111wが所定のパターンで通電されることにより、3相モータ110が回転する。なお、3相コイル111u,111v,111wの結線態様は、Y結線に限られず任意であり、例えばデルタ結線でもよい。
【0015】
本実施形態では、電力変換装置10、直流電源100及び3相モータ110は、車両に搭載されており、3相モータ110は例えば車両の車輪を回転させるのに用いられる。この場合、直流電源100は、車両に搭載される車載用蓄電装置であるとよい。
【0016】
電力変換装置10は、第1コンデンサ102と、第2コンデンサ103と、中間電位線104と、検出部105と、検出部106とを備えている。第1コンデンサ102と、第2コンデンサ103とは、正極端子101aと、負極端子101bとの間に設けられる。詳細には第1コンデンサ102、及び第2コンデンサ103は、中間電位線104を介して互いに直列に接続されている。また、第1コンデンサ102は、正極端子101aに接続されており、第2コンデンサ103は負極端子101bに接続されている。メイン電源101と第1コンデンサ102、及び第2コンデンサ103の直列接続体とが並列に接続されている。
【0017】
かかる構成によれば、中間電位線104は、負極端子101bの電圧(低電圧)よりも高く、正極端子101aの電圧(高電圧)よりも低い中間電圧となる。
本実施形態では、第1コンデンサ102、及び第2コンデンサ103のキャパシタンスは同一であり、中間電圧は、正極端子101aの電圧と負極端子101bの電圧との中央値となっている。したがって、中間電位線104は、中間電圧となる。なお、各電圧の具体的な数値は任意であるが、例えば正極端子101aの電圧は48Vであり、負極端子101bの電圧は0Vであり、中間電圧は24Vである。
【0018】
図1に示すように、検出部105は、第1コンデンサ102と互いに並列に接続され、第1コンデンサ102の両端にかかる電圧を検出する。また、検出部106は、第2コンデンサ103と互いに並列に接続され、第2コンデンサ103の両端にかかる電圧を検出する。以降の説明において、第1コンデンサ102の両端にかかる電圧を「第1電圧V1」と記載し、第2コンデンサ103の両端にかかる電圧を「第2電圧V2」と記載する。したがって、検出部105は、第1電圧V1を検出し、検出部106は、第2電圧V2を検出する。
【0019】
また、電力変換装置10は、互いに並列に接続された状態で直流電源100に接続されるu相回路20、v相回路30、及びw相回路40を備えている。詳細には、電力変換装置10は、正極端子101aに接続される正極母線11と、負極端子101bに接続される負極母線12とを有しており、各相回路20,30,40はそれぞれ正極母線11及び負極母線12の双方に接続されている。
【0020】
ここで、正極端子101aに接続されている正極母線11には正極端子101aの電圧が印加されている。このため、正極母線11に接続されることは、正極端子101aの電圧が印加されることといえる。同様に、負極端子101bに接続されている負極母線12には負極端子101bの電圧が印加されている。このため、負極母線12に接続されることは、負極端子101bの電圧が印加されることといえる。
【0021】
ちなみに、電力変換装置10は直流電源100に接続可能な正極母線11及び負極母線12を有していればよく、必ずしも直流電源100を備えている必要はない。この場合、電力変換装置10は、直流電源100と接続するための構成(例えばコネクタや端子)を備えていればよい。
【0022】
u相回路20について説明する。図1に示すように、u相回路20は、互いに直列に接続されたu相第1スイッチング素子Qu1と、u相第2スイッチング素子Qu2と、u相第3スイッチング素子Qu3と、u相第4スイッチング素子Qu4とを備えている。u相回路20は、u相第1スイッチング素子Qu1と、u相第2スイッチング素子Qu2と、u相第3スイッチング素子Qu3と、u相第4スイッチング素子Qu4と、によって直列接続体が構成されている。u相スイッチング素子Qu1~Qu4は、例えばパワースイッチング素子であり、本実施形態ではn型のパワーMOSFETである。ただし、u相スイッチング素子Qu1~Qu4は、MOSFETに限られず、IGBT等任意である。
【0023】
u相第1スイッチング素子Qu1は正極母線11に接続されており、詳細にはu相第1スイッチング素子Qu1のドレインが正極母線11に接続されている。u相第1スイッチング素子Qu1のソースは、u相第1接続線21によってu相第2スイッチング素子Qu2のドレインに接続されている。u相第2スイッチング素子Qu2のソースは、u相第2接続線22によってu相第3スイッチング素子Qu3のドレインに接続されている。u相第3スイッチング素子Qu3のソースは、u相第3接続線23によってu相第4スイッチング素子Qu4のドレインに接続されている。u相第4スイッチング素子Qu4は直流電源100の負極端子101bに接続されており、詳細にはu相第4スイッチング素子Qu4のソースが負極母線12に接続されている。u相第2接続線22が3相モータ110(詳細にはu相コイル111u)に接続されている。これにより、u相第2接続線22に印加されているu相電圧Vuが3相モータ110に向けて出力される。
【0024】
なお、本実施形態では、u相第1スイッチング素子Qu1及びu相第2スイッチング素子Qu2がu相回路20の上アームを構成しており、u相第3スイッチング素子Qu3及びu相第4スイッチング素子Qu4がu相回路20の下アームを構成している。
【0025】
u相回路20は、中間電位線104と接続されている。詳細には、u相回路20は、中間電位線104に接続されたu相第1ダイオードDu1及びu相第2ダイオードDu2を備えている。換言すれば、電力変換装置10は、u相回路20と中間電位線104とを接続する配線を備えており、当該配線によって、中間電位線104とu相第1ダイオードDu1及びu相第2ダイオードDu2とが接続されているといえる。
【0026】
u相第1ダイオードDu1のアノードが中間電位線104に接続されており、u相第1ダイオードDu1のカソードがu相第1接続線21に接続されている。u相第2ダイオードDu2のカソードが中間電位線104に接続されており、u相第1ダイオードDu1のアノードがu相第3接続線23に接続されている。
【0027】
v相回路30はu相回路20と同様の構成である。詳細には、v相回路30は、v相スイッチング素子Qv1~Qv4と、v相ダイオードDv1,Dv2と、v相接続線31~33とを備えている。v相第2接続線32が3相モータ110(詳細にはv相コイル111v)に接続されている。これにより、v相第2接続線32に印加されているv相電圧Vvが3相モータ110に印加される。
【0028】
w相回路40はu相回路20と同様の構成である。詳細には、w相回路40は、w相スイッチング素子Qw1~Qw4と、w相ダイオードDw1,Dw2と、w相接続線41~43とを備えている。w相第2接続線42が3相モータ110(詳細にはw相コイル111w)に接続されている。これにより、w相第2接続線42に印加されているw相電圧Vwが3相モータ110に印加される。
【0029】
なお、説明の便宜上、以降の説明において、各スイッチング素子Qu1~Qu4,Qv1~Qv4,Qw1~Qw4を単にQu1~Qu4,Qv1~Qv4,Qw1~Qw4という場合がある。
【0030】
電力変換装置10は、各相回路20,30,40を制御する制御部としての制御回路50を備えている。制御回路50は、各スイッチング素子Qu1~Qu4,Qv1~Qv4,Qw1~Qw4のゲートと電気的に接続されている。
【0031】
制御回路50は、例えば各スイッチング素子Qu1~Qu4,Qv1~Qv4,Qw1~Qw4を制御するコンピュータプログラムが記憶されたメモリと、コンピュータプログラムを実行するCPUとを有している。制御回路50のCPUが上記コンピュータプログラムを実行することにより、直流電源100から出力される直流電力が3相の交流電力に変換されるように各スイッチング素子Qu1~Qu4,Qv1~Qv4,Qw1~Qw4が個別に制御される。
【0032】
詳細には、制御回路50は、各相回路20,30,40のスイッチング素子Qu1~Qu4,Qv1~Qv4,Qw1~Qw4を所定のスイッチングパターンで順次スイッチング動作させることにより、各相回路20,30,40の相電圧Vu,Vv,Vwを順次可変させる。これにより、各相回路20,30,40のうちの2つの相回路の相電圧の差である線間電圧Vuv,Vvw,Vwuが順次変化し、直流電力が、互いに位相が異なる3相交流電力に変換される。
【0033】
なお、本実施形態では、u-v線間電圧Vuvは、第1相回路としてのu相回路20の相電圧Vuと第2相回路としてのv相回路30の相電圧Vvとの差である。v-w線間電圧Vvwは、第1相回路としてのv相回路30の相電圧Vvと第2相回路としてのw相回路40の相電圧Vwとの差であり、w-u線間電圧Vwuは、第1相回路としてのw相回路40の相電圧Vwと第2相回路としてのu相回路20の相電圧Vuとの差である。すなわち、本実施形態では、各相回路20,30,40のうち任意の2つの組み合わせが「第1相回路」及び「第2相回路」に対応する。
【0034】
ここで、一例として、u-v線間電圧Vuv及びu相コイル111uに流れるu相電流と、u相スイッチング素子Qu1~Qu4及びv相スイッチング素子Qv1~Qv4のスイッチングパターンとの関係について説明する。
【0035】
制御回路50は、u相スイッチング素子Qu1~Qu4及びv相スイッチング素子Qv1~Qv4をスイッチングさせる制御モードとして第1モード~第8モードを有している。制御回路50は、制御モードを第1モード→第2モード→…(中略)…→第8モードに順次切り替えることにより、1周期の正弦波状のu-v線間電圧Vuvを生成する。
【0036】
例えば、制御回路50は、制御モードを第1モードから第4モードに順次切り替えることにより、正の正弦波のu-v線間電圧Vuvを生成し、制御モードを第4モードから第8モードに順次切り替えることにより、負の正弦波のu-v線間電圧Vuvを生成する。
【0037】
ここで、第5モード~第8モードは、u-v線間電圧Vuvが反転するように上アームと下アームとでON/OFF関係が逆に設定されている点を除き、基本的には第1モード~第4モードと同様である。このため、第1モード~第4モードについて以下に詳細に説明し、第5モード~第8モードの詳細な説明については省略する。
【0038】
第1モードは、u-v線間電圧Vuvを、低電圧に対応する0Vと中間電圧に対応する24Vとに交互に切り替える制御モードである。すなわち、第1モードは、u-v線間電圧Vuvの目標値として、0V又は24Vが設定される制御モードである。また、第1モードは、u相コイル111uに正方向(+方向)の電流が流れるように設定された制御モードである。なお、低電圧及び中間電圧の具体的な数値はこれに限られず、任意である。
【0039】
また、第2モードは、u相コイル111uに正方向(+方向)の電流が流れるように設定された制御モードである。なお、高電圧に対応する電圧は、48Vに限られず任意である。
【0040】
また、第3モードは、u-v線間電圧Vuvを、中間電圧に対応する24Vと高電圧に対応する48Vとに交互に切り替える制御モードである。すなわち、第3モードは、u-v線間電圧Vuvの目標値として、24V又は48Vが設定される制御モードである。
【0041】
また、第4モードは、u-v線間電圧Vuvを、低電圧に対応する0Vと中間電圧に対応する24Vとに交互に切り替える制御モードである。すなわち、第4モードは、u-v線間電圧Vuvの目標値として、0V又は24Vが設定される制御モードである。第4モードは、u相コイル111uに負方向(+方向)の電流が流れるように設定された制御モードである。つまり、第4モードは、第1モードとはu相コイル111uに流れる電流の向きが反対になっている制御モードである。
【0042】
以上のとおり、制御回路50が制御モードを第1モード→第2モード→…(中略)…→第8モードに順次切り替えることにより、正弦波状のu-v線間電圧Vuvが生成される。
【0043】
なお、v-w線間電圧Vvw及びw-u線間電圧Vwuについても、対応する相回路が異なる点を除いてu-v線間電圧Vuvと同様である。このため、v-w線間電圧Vvw及びw-u線間電圧Vwuに関する詳細な説明は省略する。
【0044】
ここで、第1電圧V1及び第2電圧V2はそれぞれ変動する。このため、両電圧V1、V2が異なる値となる場合がある。この場合、中間電位線104と各相回路20、30、40との間にて電流が流れる。
【0045】
以下、説明の便宜上、各相回路20、30、40のいずれかと中間電位線104との間にて流れる電流を中点電流imという。中点電流imは、各相回路20、30、40と中間電位線104とを接続する配線のいずれかに流れる電流である。また、中点電流imにおける中間電位線104から各相回路20、30、40のいずれかに向かう方向の電流を流出電流i1といい、中点電流imにおける各相回路20、30、40のいずれかから中間電位線104に向かう方向の電流を流入電流i2という。流出電流i1が流れている場合、第1電圧V1が大きくなり、第2電圧V2が小さくなる。一方、流入電流i2が流れている場合、第2電圧V2が大きくなり、第1電圧V1が小さくなる。
【0046】
かかる構成において、各相回路20、30、40のうち2つの相回路の相電圧の差を所定の目標値とするためのスイッチング素子のスイッチングパターンとして、第1パターンと、第2パターンと、が存在する。本実施形態において、所定の目標値は、24V又は48Vである。また、第1パターンとは、中間電位線104から各相回路20、30、40のいずれかに向かう流出電流i1が流れるスイッチングパターンである。第2パターンとは、第1パターンとは反対方向の電流である流入電流i2が流れるスイッチングパターンである。
【0047】
ここで、本実施形態のu-v線間電圧Vuvの場合について説明を行う。u相回路20及びv相回路30のスイッチング素子Qu1~Qu4、Qv1~Qv4のスイッチングパターンには、u-v線間電圧Vuvが所定の目標値(例えば、24V)となり且つ中点電流imの向きが異なる第1パターンと第2パターンとが存在する。第1パターン及び第2パターンは、u-v線間電圧Vuvが同一である一方、中点電流imの向きが異なるスイッチングパターンである。
【0048】
詳細には、第1パターンは、中間電位線104から前記各相回路20、30、40のいずれかに向かう流出電流i1が流れるスイッチングパターンである。第2パターンは、前記各相回路20、30、40のいずれかから中間電位線104に向かう流入電流i2が流れるスイッチングパターンである。
【0049】
制御回路50は、スイッチングパターンを第1パターン又は第2パターンに設定する。そして、制御回路50は、例えば、第1パターンに設定され、u-v線間電圧Vuvが所定の目標値である24Vとなっている状況において、両電圧V1、V2の電圧差が閾値以上となった場合、スイッチングパターンを第1パターンから第2パターンに切り替える。すなわち、制御回路50は、第1電圧V1と第2電圧V2との電圧差に基づいて、スイッチングパターンを第1パターンから第2パターンに切り替える。換言すれば、本実施形態の制御回路50は、u-v線間電圧Vuvを変更することなく、スイッチングパターンを切り替えることにより、中点電流imの向きを切り替える。
【0050】
以下、スイッチングパターンの切替処理について、図2のフローチャートを用いて詳細に説明する。切替処理は、制御回路50により、常時、又は所定の時間間隔毎に繰り返し実行される。
【0051】
図2に示すように、制御回路50は、まず、検出部105から第1電圧V1を検出した検出結果を示す情報を取得し、検出部106から第2電圧V2を検出した検出結果を示す情報を取得する(ステップS100)。その後、制御回路50は、検出部105の検出結果と、検出部106の検出結果とに基づいて、第1電圧V1と、第2電圧V2との差が閾値Thより大きいか否かを判定する(ステップS102)。詳細には、制御回路50は、第1電圧V1と第2電圧V2との電圧差が閾値Thより大きいか否かを判定する。
【0052】
閾値Thは、例えば、第1コンデンサ102、及び第2コンデンサ103の定格電圧、又は各相回路20,30,40が備える素子の定格電圧に基づく値である。ただし、閾値Thは、これに限られず任意である。
【0053】
制御回路50は、第1電圧V1と、第2電圧V2との差が閾値Th以下であると判定した場合、処理を終了する。
一方、制御回路50は、第1電圧V1と、第2電圧V2との差が閾値Thより大きい場合、中点電流imが反対方向となるように、各スイッチング素子Qu1~Qu4,Qv1~Qv4,Qw1~Qw4を制御する。
【0054】
詳細には、制御回路50は、現在設定されているスイッチングパターンが第1パターンであるか否かを判定する(ステップS104)。制御回路50は、現在設定されているスイッチングパターンが第1パターンではない場合には、処理を終了する。制御回路50は、現在設定されているスイッチングパターンが第1パターンである場合には、スイッチングパターンを第1パターンから第2パターンに切り替える(ステップS106)。すなわち、制御回路50は、流出電流i1が流れている状況において電圧差が閾値Thよりも大きくなったことに基づいて、スイッチングパターンを、流出電流i1が流れる第1パターンから、流入電流i2が流れる第2パターンに切り替える。例えば、制御回路50は、第2モードにおいて、u-v線間電圧Vuvが目標値としての24Vとなる第1パターンとして、Qu2,Qv3,Qv4がON状態でありかつQu1,Qu3,Qu4,Qv1,Qv2がOFF状態となるスイッチングパターンを有している。この場合、中点電流imとして、流出電流i1が流れる。
【0055】
制御回路50は、第2モードであり且つスイッチングパターンが第1パターンである状況において、第1電圧V1と、第2電圧V2との差が閾値Thより大きいと判定した場合、スイッチングパターンを第1パターンから第2パターンに切り替える。詳細には、制御回路50は、Qu3,Qu4,Qv3をON状態に、かつQu1,Qu2,Qv1,Qv2,Qv4がOFF状態に制御する。これにより、u-v線間電圧Vuvが目標値としての24Vを保ちつつ、流入電流i2が流れる。すなわち、制御回路50は、第1電圧V1と、第2電圧V2との差が閾値Thより大きいと判定した場合、スイッチングパターンを変更することで第1電圧V1と、第2電圧V2との差が小さくなるようにしているといえる。
【0056】
次に本実施形態の作用について説明する。
制御回路50は、スイッチングパターンが第1パターンである状況において、第1電圧V1と第2電圧V2との電位差が閾値Thよりも大きくなると、スイッチングパターンを第2パターンに切り替える。既に説明したように、スイッチングパターンが第1パターンである状況において、第1電圧V1と第2電圧V2との電位差が大きくなる状態は、流出電流i1が流れることに伴い、第1電圧V1が大きくなる一方、第2電圧V2が小さくなることによって生じる。この状態において、制御回路50がスイッチングパターンを第2パターンに切り替えることにより、流入電流i2が流れ、第1電圧V1が小さくなる一方、第2電圧V2が大きくなる。したがって、制御回路50は、スイッチングパターンを切り替えることにより、第1電圧V1と第2電圧V2との電位差を低減することができる。
【0057】
以上詳述した本実施形態によれば以下の効果を奏する。
(1)直流電源100から供給される直流電力を交流電力に変換する電力変換装置10は、第1コンデンサ102と、第2コンデンサ103と、中間電位線104と、検出部105と、検出部106と、u相回路20と、v相回路30と、w相回路40と、制御回路50とを備える。
【0058】
第1コンデンサ102及び第2コンデンサ103は、直流電源100の正極端子101aと負極端子101bとの間に設けられる。中間電位線104は、第1コンデンサ102と第2コンデンサ103とを互いに直列に接続する。検出部105は、第1コンデンサ102の電圧である第1電圧V1を検出し、検出部106は、第2コンデンサ103の電圧である第2電圧V2を検出する。
【0059】
相回路20、v相回路30、及びw相回路40は、正極端子101aと負極端子101bとの間に、互いに並列に接続される。各相回路20,30,40は、それぞれ、互いに直列に接続された第1スイッチング素子Qu1,Qv1,Qw1、第2スイッチング素子Qu2,Qv2,Qw2、第3スイッチング素子Qu3,Qv3,Qw3、及び第4スイッチング素子Qu4,Qv4,Qw4と、中間電位線104にアノードが接続される。そして、各相回路20,30,40は、第1スイッチング素子Qu1,Qv1,Qw1と第2スイッチング素子Qu2,Qv2,Qw2との接続線にカソードが接続された第1ダイオードDu1,Dv1,Dw1と、中間電位線104にカソードが接続される。さらに、各相回路20,30,40は、第3スイッチング素子Qu3,Qv3,Qw3と第4スイッチング素子Qu4,Qv4,Qw4との接続線にアノードが接続された第2ダイオードDu2,Dv2,Dw2とを有する。
【0060】
制御回路50は、各相回路20,30,40のスイッチング素子を所定のスイッチングパターンで順次スイッチング動作させることにより各相回路20,30,40の相電圧を可変させるものである。各相回路20,30,40のうち2つの相回路の相電圧の差を所定の目標値とするためのスイッチングパターンには、中間電位線104から各相回路20,30,40のいずれかに向かう流出電流i1が流れる第1パターンと、第1パターンとは反対方向の電流である流入電流i2が流れる第2パターンとがある。制御回路50は、相電圧が目標値となっている状況において、第1電圧V1と第2電圧V2との電圧差に基づいて、スイッチングパターンを第1パターンから第2パターンに切り替える。
【0061】
かかる構成において、制御回路50は、スイッチングパターンが第1パターンである場合に第1電圧V1と第2電圧V2との電位差が大きい場合、スイッチングパターンを第1パターンから第2パターンに切り替える。制御回路50がスイッチングパターンを第2パターンに切り替えることにより、流入電流i2が流れ、第1電圧V1が小さくなる一方、第2電圧V2が大きくなる。その結果、制御回路50は、第1電圧V1と第2電圧V2との電位差を低減することができる。したがって、電力変換装置10は、複雑な場合分けや計算式を用いることなく、スイッチングパターンの切り替えという簡易な処理で、第1電圧V1と第2電圧V2との電位差を低減することができる。
【0062】
(2)第1コンデンサ102は、直流電源100の正極端子101aに接続される。第2コンデンサは、直流電源100の負極端子101bに接続される。制御回路50は、スイッチングパターンが第1パターンである場合に電圧差が閾値Thよりも大きくなったことに基づいて、スイッチングパターンを第1パターンから第2パターンに切り替える。一方、制御回路50は、スイッチングパターンが第2パターンである場合に電圧差が閾値Thよりも大きくなったことに基づいて、スイッチングパターンを第2パターンから第1パターンに切り替える。
【0063】
かかる構成によれば、制御回路50は、第1電圧V1と第2電圧V2との電位差が閾値Thよりも大きくなると、スイッチングパターンを第1パターンから第2パターンに切り替える。これにより、流入電流i2が流れ、その結果、第1電圧V1と第2電圧V2との電位差を低減することができる。したがって、電力変換装置10は、複雑な場合分けや計算式を用いることなく、スイッチングパターンの切り替えという簡易な処理で、第1電圧V1と第2電圧V2との電位差を閾値Th内に収めることができ、それを通じて中間電圧の変動を閾値Thに対応する範囲内に収めることができる。
【0064】
(3)閾値Thは、第1コンデンサ102、及び第2コンデンサ103の定格電圧に基づく値、又は各相回路20,30,40が有する素子の定格電圧に基づく値であってもよい。
【0065】
かかる構成によれば、電力変換装置10は、第1コンデンサ102、及び第2コンデンサ103、又は各相回路20,30,40が有する素子の定格電圧を超えるような中間電圧の変動が生じた場合に、中間電圧の変動を抑制するように、スイッチング素子Qu1~Qu4,Qv1~Qv4,Qw1~Qw4を制御する。したがって、電力変換装置10は、適切な電圧範囲に中間電圧の変動を抑制することができる。
【0066】
上記実施形態は以下のように変更してもよい。なお、上記実施形態及び以下の各別例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせてもよい。
○ 電力変換装置10の適用対象となる3相モータ110は、走行用に限られず任意であり、例えば車両に搭載された電動コンプレッサを駆動させるものであってもよい。また、3相モータ110は、車両に搭載されているものに限られず、任意である。
【0067】
○ 制御回路50は、第1電圧V1と第2電圧V2との電位差に基づいてスイッチングパターンを切り替えればよく、その具体的な制御態様については任意である。例えば、制御回路50は、定期的に第1電圧V1から第2電圧V2を差し引いた電位差を計算し、当該電位差が正である場合にはスイッチングパターンを第2パターンに設定し、第1電圧V1から第2電圧V2を差し引いた電位差が負である場合には、スイッチングパターンを第1パターンに設定してもよい。また、制御回路50は、例えば、第1電圧V1から第2電圧V2を差し引いた値が正の閾値よりも大きい場合には、スイッチングパターンを第2パターンに設定し、第1電圧V1から第2電圧V2を差し引いた値が負の閾値よりも小さい場合には、スイッチングパターンを第1パターンに設定してもよい。
【0068】
〇 各相回路20,30,40が備える第1ダイオードDu1,Dv1,Dw1と、第2ダイオードDu2,Dv2,Dw2は、スイッチング素子のボディーダイオードにより実現されてもよい。例えば、各相回路20,30,40は、第1ダイオードDu1,Dv1,Dw1に代えて、ボディーダイオードを有する3つの上側スイッチング素子を有してもよい。この場合、上記3つの上側スイッチング素子のボディーダイオードが「第1ダイオード」に対応する。同様に、各相回路20,30,40は、第2ダイオードDu2,Dv2,Dw2に代えて、ボディーダイオードを有する3つの下側スイッチング素子を有してもよい。この場合、3つの下側スイッチング素子のボディーダイオードが「第2ダイオード」に対応する。
【符号の説明】
【0069】
10…電力変換装置、20…u相回路、30…v相回路、40…w相回路、100…直流電源、102…第1コンデンサ、103…第2コンデンサ、104…中間電位線、105、106…検出部、20…u相回路、30…v相回路、40…w相回路、Qu1、Qv1、Qw1…第1スイッチング素子、Du1、Dv1、Dw1…第1ダイオード、Qu2、Qv2、Qw2…第2スイッチング素子、Du2、Dv2、Dw2…第2ダイオード、Qu3、Qv3、Qw3…第3スイッチング素子、Qu4、Qv4、Qw4…第4スイッチング素子。
図1
図2
【手続補正書】
【提出日】2021-03-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0049
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0049】
制御回路50は、スイッチングパターンを第1パターン又は第2パターンに設定する。そして、制御回路50は、例えば、第1パターンに設定され、u-v線間電圧Vuvが所定の目標値である24Vとなっている状況において、両電圧V1、V2の電圧差が閾値Thより大きくなった場合、スイッチングパターンを第1パターンから第2パターンに切り替える。すなわち、制御回路50は、第1電圧V1と第2電圧V2との電圧差に基づいて、スイッチングパターンを第1パターンから第2パターンに切り替える。換言すれば、本実施形態の制御回路50は、u-v線間電圧Vuvを変更することなく、スイッチングパターンを切り替えることにより、中点電流imの向きを切り替える。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0062
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0062】
(2)第1コンデンサ102は、直流電源100の正極端子101aに接続される。第2コンデンサ103は、直流電源100の負極端子101bに接続される。制御回路50は、スイッチングパターンが第1パターンである場合に電圧差が閾値Thよりも大きくなったことに基づいて、スイッチングパターンを第1パターンから第2パターンに切り替える。一方、制御回路50は、スイッチングパターンが第2パターンである場合に電圧差が閾値Thよりも大きくなったことに基づいて、スイッチングパターンを第2パターンから第1パターンに切り替える。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正の内容】
図1