(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022031064
(43)【公開日】2022-02-18
(54)【発明の名称】お尻拭き補助具
(51)【国際特許分類】
A47K 7/08 20060101AFI20220210BHJP
【FI】
A47K7/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2020145048
(22)【出願日】2020-08-07
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ウォシュレット
(71)【出願人】
【識別番号】596101727
【氏名又は名称】石倉 博明
(72)【発明者】
【氏名】石倉 博明
【テーマコード(参考)】
2D134
【Fターム(参考)】
2D134DB00
(57)【要約】
【課題】 本発明は、加齢や腰痛・妊婦も含めお尻拭きが困難な人や、健常者を含めた全ての人が楽に安全に衛生的に使えるお尻拭き補助具を提供する。
【解決手段】 本体引掛用フックと折りたたみ棒を設けた本体保持板に、縦長棒状板の本体を吊るし、最下部に縦長角材を取り付け、縦長棒状板の左側面部にトイレットペーパー排出ノブを設け、縦長角材の左側面部に可動式トイレットペーパー排出アームを設け、可動アーム引き紐でつなぎ、可動式トイレットペーパー排出アームの先端部に排出アーム先端突起を設け、排出アーム上部と縦長角材の根元左側面部を可動アーム戻しゴムでつなぎ、縦長角材の先端部にブラシ土台板とその上に半円筒状のブラシを取り付け、縦長棒状板の下部にトイレットペーパーストッパーリングを設け、ストッパーリングと排出アーム先端突起の間にトイレットペーパー挿入止フィルムを設けたお尻拭き補助具。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体保持板をトイレの壁に固定し、本体保持板に本体引掛用フックを設け、本体保持板センター右端に折りたたみ棒保持アームを固定し、先端部にトイレットペーパー折りたたみ棒を設け、縦長棒状板の本体下方端部に角度130度程度の傾斜をつけ縦長角材を取り付け、縦長棒状板の左側面部にトイレットペーパー排出ノブを取り付け、縦長角材の左側面部に可動式トイレットペーパー排出アームを取り付け、トイレットペーパー排出ノブとトイレットペーパー排出アームを可動アーム引き紐でつなぎ、可動式トイレットペーパー排出アームの先端部に排出アーム先端突起を設け、可動式トイレットペーパー排出アームの上部と縦長角材根本左側面部を可動アーム戻しゴムでつなぎ、縦長角材先端部にブラシ土台板を設け、その上に半円筒状のブラシを取り付け、縦長棒状板の本体下方部にトイレットペーパーストッパーリングを設け、トイレットペーパーストッパーリング上部と排出アーム先端突起の間にトイレットペーパー挿入止フィルムを設けたお尻拭き補助具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、健常者も含め、加齢・腰痛等によりお尻拭きが困難な人が、ウォシュレット等でお尻を水で洗浄後、自分の手でお尻を拭けるよう補助するお尻拭き補助具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、お尻拭きが困難な人の補助具として、特許文献1・特許文献2・特許文献3の3つがある。
特許文献1においては、塵紙を挟着部で堅固に挟み、上挟持体と下狭持体の端部をもって処理する。
特許文献2においては、先端部にトイレットペーパーを巻き取るための突起部を設け、ストッパー部を設けた伸縮性柄部材からなる携帯用お尻拭きである。
特許文献3においては、トイレットペーパーをブラシ部に巻き付け最後に、その端部を挟み止め部に挿入係止し保持させる。
これらが知られていた。
本願は、出願人の特願2018-248875の改良出願である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開 2005-52171号公報
【特許文献2】実用新案登録第3112872号公報
【特許文献3】特許第5961783号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
(イ) 加齢や腰痛・妊婦も含め、お尻拭きが困難な人が、他人の世話にならず自分の手で始末できることは万民の願いである。
(ロ) 最近のお尻洗い器で、洗浄・風での乾燥まで出来るようになったが、やはりトイレットペーパーでのお尻拭きは不可欠となっている。
(ハ) 先行技術では、特許文献1においては、塵紙を挟着部で挟みお尻拭きを行うが、挟着部自体がお尻を傷つける危険性があり、挟着部の露出部分でお尻を傷つけないように最新の注意を払い取り扱いしなければならない。
(ニ) 特許文献2・特許文献3においては、先端ブラシ部分にトイレットペーパーを巻き付けなければならず、きれいに巻き付けるための手間と時間を要し面倒である。
(ホ) 又、お尻拭き後のトイレットペーパーは、自分の手で先端ブラシから外さなければならず、外す手間に加え、お尻拭き後の汚れたトイレットペーパーが手に触れる可能性があり、非常に衛生面にも問題があった。
本発明は、以上の問題点を解決するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本体保持板(16)をトイレの壁(g)に接着剤等で固定し、本体保持板(16)のセンターやや上部に左右2個の本体引掛用フック(17)を設け、本体保持板(16)のセンター右端に折りたたみ棒保持アーム(19)を固定し、その先端部にトイレットペーパー折りたたみ棒(18)を設ける。
縦長棒状板の本体(1)の下方端部に角度130度をつけ、縦長角材の本体(2)を取り付ける。
本体(1)の左側面部にトイレットペーパー排出ノブを取り付け、本体(2)の左側面部に可動式トイレットペーパー排出アームを取り付ける。
トイレットペーパー排出ノブ下方端部と可動式トイレットペーパー排出アーム下方端部は、可動アーム引き紐でつなぎ、排出ノブ引き方向の動作で可動式トイレットペーパー排出アームが可動排出アーム回転方向へ動き、トイレットペーパーを補助具から振り落とせるようにする。
可動式トイレットペーパー排出アームの先端部に排出アーム先端突起を設け、可動式トイレットペーパー排出アームの上部と本体(2)の根本左側面を可動アーム戻しゴムでつなぐ。
本体(2)の先端部にブラシ土台板を設け、その上を覆いかぶすように半円筒状のブラシを取り付ける。
本体(1)の下部正面部で排出アーム先端突起(5)の手前下部の位置にトイレットペーパーストッパーリング(7)を設ける。
トイレットペーパー挿入止フィルム(20)をトイレットペーパーストッパーリング(7)の上部ともう片側を排出アーム先端突起(5)に固定し、トイレットペーパー挿入止フィルムの中心部を折り曲げるようにトイレットペーパーストッパーリング(7)の中に入れる。
以上の構成よりなるお尻拭き補助具。
【発明の効果】
【0006】
(イ) 上述の解決手段により、加齢や腰痛・妊婦も含めお尻拭きが困難な人が自分の手で容易にお尻拭きができる。
(ロ) 柔軟性のあるブラシを使用することでお尻を傷つけることが無くなり、トイレットペーパーの折りたたみ幅はブラシ幅程度と非常に狭く、手拭きで使用していた状態の半分程度で大幅なトイレットペーパーの節約となる。
(ハ) 又、使用する折りたたんだトイレットペーパーは、ブラシの上に乗せ片側をトイレットペーパーストッパーリング(7)に軽く挿入するだけでブラシ部分に巻き付ける手間と時間を無くした。
(ニ) 又、お尻拭き取り後の汚れたトイレトイレットペーパーは、排出ノブを引くワンタッチ動作で補助具から振り落とせることで、面倒な外す手間が無くなり、直接手を触れないことによる非常に衛生的な効果が生み出された。
(ホ) 又、、トイレットペーパーの使用量が大幅に減る為、トイレで流す水の量もそれに合わせ少量で済み、大幅な節水ができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図2】 本発明のトイレットペーパーセット状態を示す斜視図
【
図3】 本発明のトイレットペーパー振り落とし状態を示す斜視図
【
図6】 本発明の先端部のトイレットペーパーセット状態を示す斜視図
【
図7】 本発明の先端部のトイレットペーパー振り落とし状態を示す斜視図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
(イ) 本体保持板(16)をトイレの壁(g)に接着剤等で固定し、本体保持板(16)のセンターやや上部に左右2個の本体引掛用フック(17)を設け、本体保持板(16)のセンター右端に折りたたみ棒保持アーム(19)を固定し、その先端部にトイレットペーパー折りたたみ棒(18)を設ける。
(ロ) 縦長棒状板の本体(1)の下方端部に一例として角度130度の傾斜を持たせた縦長角材の本体(2)をビス、又は強力接着剤で固定取り付ける。
本体(1)の左側面部にトイレットペーパ排出ノブ(3)を排出ノブ回転軸(10)でトイレットペーパ排出ノブ(3)が回転できるように固定する。
(ハ) 本体(2)の左側面先端部に可動式トイレットペーパー排出アーム(4)を可動排出アーム回転軸(11)で可動式トイレットペーパー排出アーム(4)が回転できるように固定する。
トイレットペーパ排出ノブ(3)の下方端部と可動式トイレットペーパー排出アーム(4)の下方端部は、可動アーム引き紐(8)でつなぎ、トイレットペーパー排出ノブ(3)を排出ノブ引き方向(a)の動作で可動式トイレットペーパー排出アーム(4)が可動排出アーム回転方向(b)へ動き、トイレットペーパーを補助具から振り落とせるようにする。
(ニ) 可動式トイレットペーパー排出アーム(4)の上部先端部に排出アーム先端突起(5)を設け、可動式トイレットペーパー排出アーム(4)の上部と本体(2)の根本近くの左側面部とを可動アーム戻しゴム(9)でつなぐ。
(ホ) 本体(2)の先端部にブラシ土台(12)を設け、その上を覆いかぶすようにブラシ(6)を取り付ける。
ブラシ(6)は、トイレットペーパー(c)を直に乗せる土台となるもので、お尻を拭く際、トイレットペーパー(c)の下でクッションの役割をはたし、優しくお尻を拭くことができる。
且つ、濡れたり汚れたりしても拭き取りやすく、柔軟性に優れた軟質塩化ビニール等の材質でブラシ土台(12)の上に強力接着剤等で固定されている。
(ヘ) 本体(1)の下部正面部で排出アーム先端突起(5)の手前下部に位置に、トイレットペーパーを固定するためのトイレットペーパーストッパーリング(7)を設ける。
(ト) トイレットペーパー挿入止フィルム(20)をトイレットペーパーストッパーリング(7)の上部ともう片側を排出アーム先端突起(5)に固定し、トイレットペーパー挿入止フィルム(20)の中心部を折り曲げるようにトイレットペーパーストッパーリング(7)の中に入れる。
トイレットペーパー挿入止フィルム(20)の役割は、リング内に押し入れるトイレットペーパーの深さを一定に保ち、排出の際には押し出しをアシストする。
トイレットペーパー挿入止フィルム(20)は、0.2mm程度の薄いフィルムで材質はPP(ポリプロピレン)等である。
本発明は、以上のような構造である。
【0009】
本発明を使用するときは、トイレの壁(g)に本体保持板(16)を接着剤等で固定する。
本体保持板(16)に取り付けた本体引掛用フック(17)に本体(1)の凹部(21)を引掛けるように吊るし、本体(1)の重みで固定する。
トイレットペーパーを引き出し使用する分だけ切断し、トイレットペーパー折りたたみ棒(19)に引掛けるように吊るし、両端の長さを調整し半折を繰り返し細く折りたたんでいく。
細く折りたたんだトイレットペーパー(c)の折りたたみ幅は、一例として40mm程度で、
図2で示すようにブラシ(6)の上に覆いかぶせるように乗せ、本体(1)に近い側の端部をトイレットペーパーストッパーリング(7)の上から押し入れる方向(e)のように軽く押し入れる。
狭いトイレットペーパーストッパーリング(7)に押し入れたトイレットペーパー(c)は、リング内で広がろうとする弾力が働き、リング内に密着しリング内で軽く固定された状態になる。
これでトイレットペーパー(c)の補助具への固定は充分である。
本体(1)の上部を握りお尻を拭く。
本体(1)と本体(2)には角度130度程度の傾斜を持たせることで、本体(1)の上部を握りお尻を拭く際、ブラシ(6)位置とお尻の位置とが適合し、楽にお尻拭きができるようになる。
お尻を拭き終わった後、トイレットペーパー排出ノブ(3)を排出ノブ引き方向(a)に引くと可動アーム引き紐(8)で、可動式トイレットペーパー排出アーム(4)が可動式排出アーム回転方向(b)の方向に動き可動式トイレットペーパー排出アーム(4)の上部先端部に取り付けた排出アーム先端突起(5)が、上に乗っている折りたたんだトイレットペーパー(c)を補助具からトイレットペーパー振り落とし方向(d)に振り落とす。
トイレットペーパー(c)の固定から振り落としの一連の流れは、
図6、
図7で示す通りトイレットペーパー(c)はトイレットペーパーストッパーリング(7)に軽く固定されているだけなので、トイレットペーパー(c)の下に位置している可動式トイレットペーパー排出アーム(4)が上方向に動くことにより、トレットペーパーストッパーリング(7)から外れ、補助具から振り落とされる。
その際、トイレットペーパー挿入止フィルム(20)も排出アーム先端突起(5)に引っ張られリング内のトイレットペーパー(c)の押し出しをアシストする。
振り落とされたトイレットペーパー(c)はそのままトイレに流せる。
トイレットペーパーをトイレに流した後、トイレットペーパー排出ノブ(3)を放すと可動アーム戻しゴム(9)の戻し力で可動式トイレットペーパー排出アーム(4)、及びトイレットペーパー挿入止フィルム(20)は元の位置に戻る。
本発明により、トイレットペーパーを巻いたり外したりの不便さが解消され、楽にお尻が拭け、又ワンタッチで手を触れずにお尻拭きの終わったトイレットペーパーをトイレに流すことができる。
特にお尻拭きの終わったトイレットペーパーに手を触れずに流せる機能は衛生面で非常に優れており、お尻拭きが困難な人のみならず健常者や子供も含め全ての人に使ってもらえるメリットがある。
又、トイレットペーパーを40mmと通常使用の半分程度に細長く折りたたんで使用する為、使用量が大幅に減る節約効果に加え、流すトイレットペーパーの量が減る為、トイレで流す水の量も大→小レンジで済み節水効果も発揮する。
【符号の説明】
【0010】
1 本体、2 本体、3 トイレットペーパー排出ノブ、4 可動式トイレットペーパー排出アーム、5 排出アーム先端突起、6 ブラシ、7 トイレットペーパーストッパーリング、8 可動アーム引き紐、9 可動アーム戻しゴム、10 排出ノブ回転軸、11 可動排出アーム回転軸、12 ブラシ土台板、13 本体(1)と本体(2)の傾き、14 排出ノブ引き紐結び穴、15 可動アーム引き紐結び穴、16 本体保持板、17 本体引掛用フック(左右一対)、18 トイレットペーパー折りたたみ棒、19 折りたたみ棒保持アーム、20 トイレットペーパー挿入止フィルム、21 凹部
a 排出ノブ引き方向、b 可動排出アーム回転方向、c 折りたたんだトイレットペーパー、d トイレットペーパーの振り落とし方向、e トイレットペーパーを上から押し入れる方向、f 引き紐の動き方向、g トイレの壁