(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022031240
(43)【公開日】2022-02-18
(54)【発明の名称】遊技用代用貨幣の読取システム
(51)【国際特許分類】
G06K 7/10 20060101AFI20220210BHJP
A63F 9/00 20060101ALI20220210BHJP
A63F 1/06 20060101ALI20220210BHJP
【FI】
G06K7/10 128
A63F9/00 512A
A63F1/06 A
A63F1/06 Z
G06K7/10 240
G06K7/10 232
G06K7/10 264
【審査請求】未請求
【請求項の数】45
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021129285
(22)【出願日】2021-08-05
(31)【優先権主張番号】P 2020135193
(32)【優先日】2020-08-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000103301
【氏名又は名称】エンゼルグループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115808
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 真司
(74)【代理人】
【識別番号】100113549
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 守
(72)【発明者】
【氏名】重田 泰
(72)【発明者】
【氏名】文字 悟
(57)【要約】 (修正有)
【課題】近接した他のエリアに置かれた遊技用代用貨幣を読み取らず、所定のエリアに置かれた遊技用代用貨幣を読み取る読取システムを提供する。
【解決手段】遊技テーブルに備えられる遊技用代用貨幣の読取システムは、RFIDタグを備えた遊技用代用貨幣を収容する収容部102と、収容部102に収容される遊技用代用貨幣のRFIDタグを読み取るための電磁波を発生するアンテナ104を有する読取手段と、を備える。読取手段は、収容部102を分割してなる複数の領域Rに対応して複数のアンテナ104を備えることで、複数のアンテナ104の電磁波が、遊技用代用貨幣が配置されるチップ収容部102以外の所定のエリアに配置された遊技用代用貨幣のRFIDタグを読み取らない。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技テーブルに備えられ、RFIDタグを備えた遊技用代用貨幣を収容するための、平面上に広がる収容部と、
前記収容部に収容される前記遊技用代用貨幣の前記RFIDタグを読み取るための電磁波を発生するアンテナを備えた読取手段と、
を備え、
前記読取手段は、前記収容部の複数の部分領域に対応して複数の前記アンテナを備えることで、前記複数のアンテナの電磁波が、前記遊技用代用貨幣が配置される前記チップ収容部以外の所定のエリアに配置された前記遊技用代用貨幣の前記RFIDタグを読み取らないよう構成された、遊技用代用貨幣の読取システム。
【請求項2】
前記複数のアンテナは所定の方向に沿って延びる3本以上の配線部分を有する、
請求項1に記載の遊技用代用貨幣の読取システム。
【請求項3】
前記アンテナは前記所定の方向に延びる配線部分が密な部分と疎な部分とを有し、
前記密な部分の各々の前記配線部分に流れる電流の方向が互いに同方向となるよう構成された、
請求項2に記載の遊技用代用貨幣の読取システム。
【請求項4】
前記RFIDタグには少なくとも前記遊技用代用貨幣に割り当てられたIDが記憶され、
前記読取システムは、前記収容部に保管された前記遊技用代用貨幣のIDを特定する制御部を有し、
前記制御部は前記複数のアンテナが発生させた電磁波によって同一の遊技用代用貨幣に備えられた前記RFIDタグが重複して読み取られた場合、当該RFIDタグに記憶されたIDを割り当てられた遊技用代用貨幣が前記収容部に1枚存在すると判定するよう構成された、
請求項1に記載の遊技用代用貨幣の読取システム。
【請求項5】
前記複数のアンテナは前記収容部の上方または下方に配置されている、
請求項1または2に記載の遊技用代用貨幣の読取システム。
【請求項6】
前記読取手段は、前記複数の部分領域のうち同一の部分領域に配置された遊技用代用貨幣に備えられたRFIDタグを読取可能にする複数のアンテナから構成されるアンテナの組を有している、
請求項1から3のいずれかに記載の遊技用代用貨幣の読取システム。
【請求項7】
前記読取手段は、1つの前記アンテナの組に含まれる複数のアンテナをすべて用いてRFIDタグを読み取るための1つのリーダを有する、
請求項1から5のいずれかに記載の遊技用代用貨幣の読取システム。
【請求項8】
前記読取手段は、前記複数のアンテナを用いてRFIDタグを読み取る1つのリーダを有する、
請求項1から5のいずれかに記載の遊技用代用貨幣の読取システム。
【請求項9】
前記リーダは使用するアンテナを変更して複数回の読取りを行う構成である、
請求項7または8に記載の遊技用代用貨幣の読取システム。
【請求項10】
前記読取手段は前記複数のアンテナをのうち使用するアンテナを変更して複数回読取りを行うよう構成された、
請求項1から9のいずれかに記載の遊技用代用貨幣の読取システム。
【請求項11】
前記収容部はゲーム参加人が前記遊技用代用貨幣を配置するベットエリアの付近に配置され、
前記所定の方向は前記収容部から前記ベットエリアに向かう方向であって、
前記所定の方向に向かって延びる配線部分は前記収容部の全体にわたって縞状に配置されている、
請求項2に記載の遊技用代用貨幣の読取システム。
【請求項12】
前記遊技テーブルはゲーム参加人が前記遊技用代用貨幣を配置するベットエリアを備え、
前記所定の方向は前記収容部から前記ベットエリアに向かう方向に直交する方向であって、
前記所定の方向に向かって延びる配線部分は前記収容部の全体にわたって縞状に配置されている、
請求項2に記載の遊技用代用貨幣の読取システム。
【請求項13】
前記所定の方向に沿って延びる配線部分が前記アンテナの1つに3本以上含まれた、
請求項12に記載の遊技用代用貨幣の読取システム。
【請求項14】
前記複数のアンテナが互いに重なる配線部分を有するように配置された、
請求項1に記載の遊技用代用貨幣の読取システム。
【請求項15】
前記収容部に隣接して、プレイヤから回収した前記遊技用代用貨幣を一時的に収容するための回収チップ収容部をさらに備え、
前記回収チップ収容部に、前記収容部の複数の部分領域に対応して設けられた複数の前記アンテナとは別の回収チップ用アンテナをさらに備えた、請求項1に記載の遊技用代用貨幣の読取システム。
【請求項16】
前記収容部と前記回収チップ収容部との間に、前記収容部の前記複数の部分領域に対応して設けられた前記複数のアンテナが前記回収チップ収容部の前記遊技用代用貨幣の前記RFIDタグを読み取らないようにし、及び/又は前記回収用アンテナが前記収容部の前記遊技用代用貨幣の前記RFIDタグを読み取らないようにする、シールド部材をさらに備えた、請求項15に記載の遊技用代用貨幣の読取システム。
【請求項17】
前記RFIDタグには少なくとも前記遊技用代用貨幣に割り当てられたIDが記憶され、
前記読取システムは、前記収容部の前記複数の部分領域に対応して設けられた前記複数のアンテナが前記回収チップ収容部の前記遊技用代用貨幣の前記RFIDタグを読み取らないように構成され、
前記読取システムは、前記収容部及び前記回収チップ収容部に保管された前記遊技用代用貨幣のIDを特定する制御部を有し、
前記制御部は、前記収容部のアンテナによって読み取られたIDと前記回収用アンテナによって読み取られたIDとが重複する場合、当該IDが割り当てられた遊技用代用貨幣が前記収容部に存在すると判定するよう構成された、
請求項16に記載の遊技用代用貨幣の読取システム。
【請求項18】
前記RFIDタグには少なくとも前記遊技用代用貨幣に割り当てられたIDが記憶され、
前記読取システムは、前記回収用アンテナが前記収容部の前記遊技用代用貨幣の前記RFIDタグを読み取らないように構成され、
前記読取システムは、前記収容部及び前記回収チップ収容部に保管された前記遊技用代用貨幣のIDを特定する制御部を有し、
前記制御部は、前記収容部のアンテナによって読み取られたIDと前記回収用アンテナによって読み取られたIDとが重複する場合、当該IDが割り当てられた遊技用代用貨幣が前記回収チップ収容部に存在すると判定するよう構成された、
請求項16に記載の遊技用代用貨幣の読取システム。
【請求項19】
遊技用代用貨幣を収容するチップ保管エリアと、
ゲーム参加人が前記遊技用代用貨幣を配置するベットエリアと、
前記遊技用代用貨幣に備えられたRFIDタグを読取可能な読取手段と、
を備え、
前記読取手段は前記ベットエリアに配置されたアンテナを有し、
前記アンテナは前記チップ保管エリアと前記ベットエリアとの境界に沿う方向に延びる配線部分と前記境界を横切る方向に延びる配線部分とを有し、
前記境界を横切る方向に延びる配線部分の長さの総計が前記境界に沿う方向に延びる配線部分の長さの総計よりも長くなるよう構成された、遊技用代用貨幣の読取システム。
【請求項20】
前記アンテナは、前記境界を横切る方向に延びる配線部分のうちの1本が他の1本をまたぐように交差することで、8の字形状を形成している、
請求項19に記載の遊技用代用貨幣の読取システム。
【請求項21】
前記読取手段は、複数の前記アンテナを有し、
前記複数のアンテナが重なる部分を有するように配置された、
請求項19または20に記載の遊技用代用貨幣の読取システム。
【請求項22】
前記読取手段は前記複数の互いに重なる部分を有する2つ以上の前記アンテナを同時に用いて複数回読取りを行うよう構成された、
請求項19から21のいずれかに記載の遊技用代用貨幣の読取システム。
【請求項23】
遊技テーブルに備えられ、RFIDタグを備えた遊技用代用貨幣を収容する収容部と、
前記収容部に収容される前記遊技用代用貨幣の前記RFIDタグを読み取るための電磁波を発生する第1アンテナを備えた第1読取手段と、
ゲーム参加人が前記遊技用代用貨幣を配置するベットエリアと、
前記遊技用代用貨幣に備えられたRFIDタグを読取可能な第2読取手段と、
を備え、
前記第1読取手段は、前記収容部を分割してなる複数の領域に対応して複数の前記第1アンテナを備えることで、前記複数の第1アンテナの電磁波が、前記遊技用代用貨幣が配置される前記ベットエリアに配置された前記遊技用代用貨幣の前記RFIDタグを読み取らないよう構成され、
前記第2読取手段は前記ベットエリアに配置された第2アンテナを有し、
前記第2アンテナは前記収容部アと前記ベットエリアとの境界に沿う方向に延びる配線部分と前記境界を横切る方向に延びる配線部分とを有し、
前記境界を横切る方向に延びる配線部分の長さの総計が前記境界に沿う方向に延びる配線部分の長さの総計よりも長くなるよう構成された、遊技用代用貨幣の読取システム。
【請求項24】
RFIDタグを備えた遊技用代用貨幣を収容するチップ収容エリアと、
ゲーム参加人が前記遊技用代用貨幣を配置するベットエリアと、
前記遊技用代用貨幣に備えられたRFIDタグを読取可能な読取手段と、
制御部と、
を備え、
前記読取手段は前記チップ収容エリアと前記ベットエリアとにそれぞれアンテナを有し、
前記読取手段は前記アンテナを使用して前記チップ収容エリアにある遊技用代用貨幣と前記ベットエリアにある遊技用代用貨幣とを独立したタイミングで読み取り、
前記制御部は読み取られた遊技用代用貨幣が前記チップ収容エリアに配置されているか前記ベットエリアに配置されているかを識別可能な構成である、
遊技用代用貨幣の読取システム。
【請求項25】
前記制御部は前記チップ収容エリアに配置されている遊技用代用貨幣の増減と前記ベットエリアに配置されている遊技用代用貨幣の増減とを独立に把握可能な構成である、
請求項24に記載の遊技用代用貨幣の読取システム。
【請求項26】
前記制御部は把握された遊技用代用貨幣の増減に基づいて前記チップ収容エリアと前記ベットエリアとの間での前記遊技用代用貨幣の移動を検知可能な構成である、
請求項25に記載の遊技用代用貨幣の読取システム。
【請求項27】
前記制御部は所定のタイミングで前記ベットエリアから前記チップ収容エリアに移動した遊技用代用貨幣をゲーム結果に基づく回収チップとして判定する構成である、
請求項26に記載の遊技用代用貨幣の読取システム。
【請求項28】
前記制御部は所定のタイミングで前記チップ収容エリアから前記ベットエリアに移動した遊技用代用貨幣をゲーム結果に基づく償還チップとして判定する構成である、
請求項26に記載の遊技用代用貨幣の読取システム。
【請求項29】
IDが記録されたRFIDタグを有する遊技用代用貨幣を配置するためのチップ配置部と、
前記RFIDタグを読み取るための電磁波を発生する複数のアンテナを備えた読取手段と、
前記チップ配置部に配置された前記遊技用代用貨幣のIDを特定する制御部と、
を備え、
前記複数のアンテナは、それぞれの前記アンテナが発生させる電磁波によってRFIDタグが読取可能となるそれぞれの読取範囲が重複する部分を有するように配置され、
前記制御部は複数のアンテナが発生させた電磁波によって同一の遊技用代用貨幣に備えられた前記RFIDタグが重複して読み取られた場合、当該RFIDタグに記憶されたIDを割り当てられた遊技用代用貨幣が前記収容部に1枚存在すると判定するよう構成された、
遊技用代用貨幣の読取システム。
【請求項30】
IDが記録されたRFIDタグを有する遊技用代用貨幣と、
前記遊技用代用貨幣を配置するためのチップ配置部と、
前記RFIDタグを読み取るための電磁波を発生する複数のアンテナを備えた読取手段と、
前記チップ配置部に配置された前記遊技用代用貨幣のIDを特定する制御部と、
を備え、
前記複数のアンテナは、それぞれの前記アンテナが発生させる電磁波によってRFIDタグが読取可能となるそれぞれの読取範囲が重複する部分を有するように配置され、
前記制御部は複数のアンテナが発生させた電磁波によって同一の遊技用代用貨幣に備えられた前記RFIDタグが重複して読み取られた場合、当該RFIDタグに記憶されたIDを割り当てられた遊技用代用貨幣が前記収容部に1枚存在すると判定するよう構成された、
遊技用代用貨幣の読取システム。
【請求項31】
RFIDタグを備えた遊技用代用貨幣を配置する上段収容部および下段収容部を有する収容部と、
前記上段収容部に配置された遊技用代用貨幣のRFIDタグを読み取る上段読取手段と、
前記下段収容部に配置された遊技用代用貨幣のRFIDタグを読み取る下段読取手段と、
制御部と、
を備え、
前記上段収容部は前記下段収容部の上から他の領域に移動可能な構成であり、
前記上段収容部が前記下段収容部の上に重ねられた状態では前記下段収容部は閉鎖され、前記上段収容部を前記他の領域に移動させることで、前記下段収容部が開放されて下段収容部へのチップの出し入れが可能になる構成であり、
前記上段読取手段または前記下段読取手段のうち少なくとも一方は複数のアンテナを備え、
前記制御部は前記上段読取手段と前記下段読取手段とを用いて前記上段収容部に配置されている遊技用代用貨幣と前記下段収容部に配置されている遊技用代用貨幣とを区別して特定することが可能な構成である、
遊技用代用貨幣の読取システム。
【請求項32】
前記制御部は、前記上段収容部が前記他の領域に移動された状態で前記上段読取手段及び/又は前記下段読取手段でRFIDタグを読み取った読取結果に基づいて、記上段収容部に配置されている遊技用代用貨幣と前記下段収容部に配置されている遊技用代用貨幣とを区別して特定する、請求項31に記載の遊技用代用貨幣の読取システム。
【請求項33】
前記上段読取手段は複数のアンテナを備え、
前記上段読取手段は前記下段収容部が閉鎖された状態で前記下段収容部に配置された遊技用代用貨幣のRFIDタグを読み取らない構成である、
請求項31に記載された遊技用代用貨幣の読取システム。
【請求項34】
前記制御部は、
前記上段読取手段を用いて行った読取りの結果に基づいて前記上段収容部に配置された遊技用代用貨幣を特定し、
前記制御部はさらに前記下段読取手段を用いて前記下段収容部及び前記上段収容部に配置された遊技用代用貨幣を特定し、
前記下段読取手段を用いて特定された遊技用代用貨幣から前記上段読取手段を用いて特定された遊技用代用貨幣を差し引くことで前記下段収容部に配置された遊技用代用貨幣を特定する、
請求項32に記載された遊技用代用貨幣の読取システム。
【請求項35】
前記下段読取手段は複数のアンテナを備え、
前記下段読取手段は上段収容部に配置された遊技用代用貨幣のRFIDタグを読み取らない構成である、
請求項31に記載された遊技用代用貨幣の読取システム。
【請求項36】
前記制御部は、
前記下段読取手段を用いて行った読取りの結果に基づいて前記下段収容部に配置された遊技用代用貨幣を特定し、
前記上段読取手段を用いて前記上段収容部及び前記下段収容部に配置された遊技用代用貨幣を特定し、
前記上段読取手段を用いて特定された遊技用代用貨幣から前記下段読取手段を用いて特定された遊技用代用貨幣を差し引くことで前記上段収容部に配置された遊技用代用貨幣を特定する、
請求項35に記載された遊技用代用貨幣の読取システム。
【請求項37】
前記制御部は前記下段収容部が閉鎖された状態で前記上段読取手段と前記下段読取手段とを用いて前記上段収容部に配置されている遊技用代用貨幣と前記下段収容部に配置されている遊技用代用貨幣とを区別して特定することが可能な構成である、
請求項31に記載の遊技用代用貨幣の読取システム。
【請求項38】
RFIDタグを有する遊技用代用貨幣を保管するための保管部と、
前記遊技用代用貨幣に備えられたRFIDタグを読取可能な読取手段と、
制御部と、を備え、
前記保管部は独立に開閉可能な第1収容部及び第2収容部を有し、
前記読取手段は前記第1収容部に保管された遊技用代用貨幣を読み取る第1読取手段と、前記第2収容部に保管された遊技用代用貨幣を読み取る第2読取手段とを有し、
前記第1読取手段は前記第2収容部が閉じた状態で前記第2収容部に保管された遊技用代用貨幣を読み取らない、及び/又は、前記第2読取手段は前記第1収容部が閉じた状態で第1収容部に保管された遊技用代用貨幣を読み取らない構成である、
遊技用代用貨幣の読取システム。
【請求項39】
前記制御部は前記第1読取手段および第2読取手段の読取結果を用いて、前記第1収容部に配置された遊技用代用貨幣と前記第2収容部に配置された遊技用代用貨幣とを区別して特定可能な構成である、
請求項38に記載の遊技用代用貨幣の読取システム。
【請求項40】
RFIDタグを有する遊技用代用貨幣を保管するための保管部と、
前記遊技用代用貨幣に備えられたRFIDタグを読取可能な読取手段と、
制御部と、を備え、
前記保管部は独立に開閉可能な第1収容部及び第2収容部を有し、
前記読取手段は前記第1収容部に保管された遊技用代用貨幣を読み取る第1読取手段と、前記第2収容部に保管された遊技用代用貨幣を読み取る第2読取手段とを有し、
前記第1読取手段は下段収容部に保管された遊技用代用貨幣を読み取らない、または前記第2読取手段は上段収容部に保管された遊技用代用貨幣を読み取らない構成である、
遊技用代用貨幣の読取システム。
【請求項41】
前記第1読取手段は前記第1収容部が開いた状態かつ前記第2収容部が閉じた状態で前記第2収容部に保管された遊技用代用貨幣を読み取らない、及び/又は、前記第2読取手段は前記第2収容部が開いた状態かつ前記第1収容部が閉じた状態で前記第1収容部に保管された遊技用代用貨幣を読み取らない構成である、
請求項40に記載の遊技用代用貨幣の読取システム。
【請求項42】
前記第1読取手段は前記第1収容部が閉じた状態かつ前記第2収容部が開いた状態で前記第2収容部に保管された遊技用代用貨幣を読み取らない、及び/又は、前記第2読取手段は前記第2収容部が閉じた状態かつ前記第1収容部が開いた状態で前記第1収容部に保管された遊技用代用貨幣を読み取らない構成である、
請求項40に記載の遊技用代用貨幣の読取システム。
【請求項43】
RFIDタグを有する遊技用代用貨幣を配置するための保管部と、
読取手段と、
制御部と、を備え、
前記保管部は独立に開閉可能な複数の収容部から構成され、
前記複数の収容部のうち少なくとも1つが開状態にあるとき、前記制御部は前記読取手段を用いて第1の読取りを行い、閉状態にある前記収容部に配置された遊技用代用貨幣を特定するよう構成された、
遊技用代用貨幣の読取システム。
【請求項44】
前記複数の収容部がすべて閉状態にあるとき、前記制御部はさらに前記読取手段を用いて第2の読取りを行い、前記第1の読取りの結果と前記第2の読取りの結果とを比較することで、直前に開状態にあった前記保管部に保管されている遊技用代用貨幣を特定する構成である、
請求項43に記載の遊技用代用貨幣の読取システム。
【請求項45】
前記制御部は前記第1読取手段および第2読取手段の読取結果を用いて、前記上段収容部に配置された遊技用代用貨幣と前記下段収容部に配置された遊技用代用貨幣とを区別して特定可能な構成である、
請求項44に記載の遊技用代用貨幣の読取システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カジノや他の遊技用代用貨幣を使用するゲーム施設において、RFID付遊技用代用貨幣を読み取る遊技用代用貨幣の読取システムに関する。
【背景技術】
【0002】
カジノなどの遊技場において行われる多くのテーブルゲームの中にはバカラやブラックジャックがある。カジノにおいては、こうしたゲームに使用するために遊技用代用貨幣が使われる。
【0003】
カジノでは遊技用代用貨幣にRFIDタグをつけることで、ゲームでの支払額、回収額が正しいかを確認したり、遊技用代用貨幣の所在や所有者を把握して管理したりすることが行われている。RFID付遊技用代用貨幣は公知であり特許文献1(国際出願公開第2008/120749号)に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際出願公開第2008/120749号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来カジノではRFID付遊技用代用貨幣を使用し、ベットエリアやチップトレイにある遊技用代用貨幣のRFIDを読み取ることで、特定の領域内に存在する遊技用代用貨幣を把握し、不正の防止等に使用してきた。しかしながら、ベットエリアとチップトレイのように遊技用代用貨幣を配置するための領域が近接して設けられる場合においては、それぞれの領域のRFID読取装置がもう一方の領域に置かれた遊技用代用貨幣も読み取ってしまったり、それぞれの読取装置が読取りのために発生させる電磁波が相互に干渉したりすることがあり、近接した領域に置かれた遊技用代用貨幣を正確に読み分けることはできなかった。こうした問題はベットエリアとチップトレイの間の読分けに限らず、二重チップトレイの上下段や遊技用代用貨幣を保管するキャビネットのそれぞれの段についても、同様にそれぞれの領域に配置された遊技用代用貨幣を正確に読み分けることができなかった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、遊技テーブルに備えられ、RFIDタグを備えた遊技用代用貨幣を収容する収容部と、前記収容部に収容される前記遊技用代用貨幣の前記RFIDタグを読み取るための電磁波を発生するアンテナを備えた読取手段と、を備え、前記読取手段は、前記収容部を分割してなる複数の領域に対応して複数の前記アンテナを備えることで、前記複数のアンテナの電磁波が、前記遊技用代用貨幣が配置される前記チップ収容部以外の所定のエリアに配置された前記遊技用代用貨幣の前記RFIDタグを読み取らないよう構成された、遊技用代用貨幣の読取システムである。この構成によって前記アンテナが発生させる磁界が前記収容部以外の場所に置かれた遊技用代用貨幣を読み取ってしまう可能性が低くなる。
【0007】
上記の遊技用代用貨幣の読取システムにおいて、前記複数のアンテナは所定の方向に沿って延びる3本以上の配線部分を有していてよい。
【0008】
上記の遊技用代用貨幣の読取システムにおいて、前記アンテナは前記所定の方向に延びる配線部分が密な部分と疎な部分とを有していてよく、前記密な部分の各々の前記配線部分に流れる電流の方向が互いに同方向となるよう構成されていてよい。
【0009】
上記の遊技用代用貨幣の読取システムにおいて、前記RFIDタグには少なくとも前記遊技用代用貨幣に割り当てられたIDが記憶されていてよく、前記読取システムは、前記収容部に保管された前記遊技用代用貨幣のIDを特定する制御部を有していてよく、前記制御部は複数のアンテナが発生させた電磁波によって同一の遊技用代用貨幣に備えられた前記RFIDタグが重複して読み取られた場合、当該RFIDタグに記憶されたIDを割り当てられた遊技用代用貨幣が前記収容部に1枚存在すると判定するよう構成されていてよい。
【0010】
上記の遊技用代用貨幣の読取システムにおいて、前記複数のアンテナは前記収容部の上方または下方に配置されていてよい。
【0011】
上記の遊技用代用貨幣の読取システムにおいて、前記読取手段は、前記複数の領域のうち同一の領域に配置された遊技用代用貨幣に備えられたRFIDタグを読取可能にする複数のアンテナから構成されるアンテナの組を有していてよい。
【0012】
上記の遊技用代用貨幣の読取システムにおいて、前記読取手段は、1つの前記アンテナの組に含まれる複数のアンテナをすべて用いてRFIDタグを読み取るための1つのリーダを有していてよい。
【0013】
上記の遊技用代用貨幣の読取システムにおいて、前記読取手段は、前記複数のアンテナを用いてRFIDタグを読み取る1つのリーダを有していてよい。
【0014】
上記の遊技用代用貨幣の読取システムにおいて、前記リーダは使用するアンテナを変更して複数回の読取りを行う構成であってよい。
【0015】
上記の遊技用代用貨幣の読取システムにおいて、前記読取手段は前記複数のアンテナのうち使用するアンテナを変更して複数回読取りを行うよう構成されていてよい。
【0016】
上記の遊技用代用貨幣の読取システムにおいて、前記収容部はゲーム参加人が前記遊技用代用貨幣を配置するベットエリアの付近に配置されてよく、前記所定の方向は前記収容部から前記ベットエリアに向かう方向であってよく、前記所定の方向に向かって延びる配線部分は前記収容部の全体にわたって縞状に配置されていてよい。
【0017】
上記の遊技用代用貨幣の読取システムにおいて、前記遊技テーブルはゲーム参加人が前記遊技用代用貨幣を配置するベットエリアを備えていてよく、前記所定の方向は前記収容部から前記ベットエリアに向かう方向に直交する方向であってあってよく、前記所定の方向に向かって延びる配線部分は前記収容部の全体にわたって縞状に配置されていてよい。
【0018】
上記の遊技用代用貨幣の読取システムにおいて、前記所定の方向に沿って延びる配線部分が前記アンテナの1つに3本以上含まれていてよい。
【0019】
上記の遊技用代用貨幣の読取システムにおいて、前記複数のアンテナが互いに重なる配線部分を有するように配置されてよい。
【0020】
上記の遊技用代用貨幣の読取システムは、前記収容部に隣接して、プレイヤから回収した前記遊技用代用貨幣を一時的に収容するための回収チップ収容部をさらに備えていてよく、前記回収チップ収容部に、前記収容部の複数の部分領域に対応して設けられた複数の前記アンテナとは別の回収チップ用アンテナをさらに備えていてよい。
【0021】
上記の遊技用代用貨幣の読取システムは、前記収容部と前記回収チップ収容部との間に、前記収容部の前記複数の部分領域に対応して設けられた前記複数のアンテナが前記回収チップ収容部の前記遊技用代用貨幣の前記RFIDタグを読み取らないようにし、及び/又は前記回収用アンテナが前記収容部の前記遊技用代用貨幣の前記RFIDタグを読み取らないようにする、シールド部材をさらに備えていてよい。
【0022】
上記の遊技用代用貨幣の読取システムにおいて前記RFIDタグには少なくとも前記遊技用代用貨幣に割り当てられたIDが記憶されていてよく、前記読取システムは、前記収容部の前記複数の部分領域に対応して設けられた前記複数のアンテナが前記回収チップ収容部の前記遊技用代用貨幣の前記RFIDタグを読み取らないように構成されていてよく、前記読取システムは、前記収容部及び前記回収チップ収容部に保管された前記遊技用代用貨幣のIDを特定する制御部を有していてよく、前記制御部は、前記収容部のアンテナによって読み取られたIDと前記回収用アンテナによって読み取られたIDとが重複する場合、当該IDが割り当てられた遊技用代用貨幣が前記収容部に存在すると判定するよう構成されていてよい。
【0023】
上記の遊技用代用貨幣の読取システムにおいて、前記RFIDタグには少なくとも前記遊技用代用貨幣に割り当てられたIDが記憶されていてよく、前記読取システムは、前記回収用アンテナが前記収容部の前記遊技用代用貨幣の前記RFIDタグを読み取らないように構成されていてよく、前記読取システムは、前記収容部及び前記回収チップ収容部に保管された前記遊技用代用貨幣のIDを特定する制御部を有してよく、前記制御部は、前記収容部のアンテナによって読み取られたIDと前記回収用アンテナによって読み取られたIDとが重複する場合、当該IDが割り当てられた遊技用代用貨幣が前記回収チップ収容部に存在すると判定するよう構成されていてよい。
【0024】
本発明の一態様は、遊技用代用貨幣を収容するチップ保管エリアと、ゲーム参加人が前記遊技用代用貨幣を配置するベットエリアと、前記遊技用代用貨幣に備えられたRFIDタグを読取可能な読取手段と、を備え、前記読取手段は前記ベットエリアに配置されたアンテナを有し、前記アンテナは前記チップ保管エリアと前記ベットエリアとの境界に沿う方向に延びる配線部分と前記境界を横切る方向に延びる配線部分とを有し、前記境界を横切る方向に延びる配線部分の長さの総計が前記境界に沿う方向に延びる配線部分の長さの総計よりも長くなるよう構成された、遊技用代用貨幣の読取システムである。この構成によって前記アンテナが発生させる磁界が前記ベットエリア以外の場所に置かれた遊技用代用貨幣を読み取ってしまう可能性が低くなる。
【0025】
上記の遊技用代用貨幣の読取システムにおいて、前記アンテナは、前記境界を横切る方向に延びる配線部分のうちの1本が他の1本をまたぐように交差することで、8の字形状を形成していてよい。
【0026】
上記の遊技用代用貨幣の読取システムにおいて、前記読取手段は、複数の前記アンテナを有し、前記複数のアンテナが重なる部分を有するように配置されていてよい。
【0027】
上記の遊技用代用貨幣の読取システムにおいて、前記読取手段は前記複数の互いに重なる部分を有する2つ以上の前記アンテナを同時に用いて複数回読取りを行うよう構成されていてよい。
【0028】
本発明の一態様は、遊技テーブルに備えられ、RFIDタグを備えた遊技用代用貨幣を収容する収容部と、前記収容部に収容される前記遊技用代用貨幣の前記RFIDタグを読み取るための電磁波を発生する第1アンテナを備えた第1読取手段と、ゲーム参加人が前記遊技用代用貨幣を配置するベットエリアと、前記遊技用代用貨幣に備えられたRFIDタグを読取可能な第2読取手段と、を備え、前記第1読取手段は、前記収容部を分割してなる複数の領域に対応して複数の前記第1アンテナを備えることで、前記複数の第1アンテナの電磁波が、前記遊技用代用貨幣が配置される前記ベットエリアに配置された前記遊技用代用貨幣の前記RFIDタグを読み取らないよう構成され、前記第2読取手段は前記ベットエリアに配置された第2アンテナを有し、前記第2アンテナは前記収容部と前記ベットエリアとの境界に沿う方向に延びる配線部分と前記境界を横切る方向に延びる配線部分とを有し、前記境界を横切る方向に延びる配線部分の長さの総計が前記境界に沿う方向に延びる配線部分の長さの総計よりも長くなるよう構成された、遊技用代用貨幣の読取システムである。この構成によって前記第1読取手段と前記第2読取手段を同時に使用した場合でも、前記第1アンテナおよび前記第2アンテナが発生させる磁界が互いに干渉する可能性が低くなる。
【0029】
本発明の一態様は、RFIDタグを備えた遊技用代用貨幣を収容するチップ収容エリアと、ゲーム参加人が前記遊技用代用貨幣を配置するベットエリアと、前記遊技用代用貨幣に備えられたRFIDタグを読取可能な読取手段と、制御部と、を備え、前記読取手段は前記チップ収容エリアと前記ベットエリアとにそれぞれアンテナを有し、前記読取手段は前記アンテナを使用して前記チップ収容エリアにある遊技用代用貨幣と前記ベットエリアにある遊技用代用貨幣とを独立したタイミングで読み取り、前記制御部は読み取られた遊技用代用貨幣が前記チップ収容エリアに配置されているか前記ベットエリアに配置されているかを識別可能な構成である、遊技用代用貨幣の読取システムである。
【0030】
上記の遊技用代用貨幣の読取システムにおいて、前記制御部は前記チップ収容エリアに配置されている遊技用代用貨幣の増減と前記ベットエリアに配置されている遊技用代用貨幣の増減とを独立に把握可能な構成であってよい。
【0031】
上記の遊技用代用貨幣の読取システムにおいて、前記制御部は把握された遊技用代用貨幣の増減に基づいて前記チップ収容エリアと前記ベットエリアとの間での前記遊技用代用貨幣の移動を検知可能な構成であってよい。
【0032】
上記の遊技用代用貨幣の読取システムにおいて、前記制御部は所定のタイミングで前記ベットエリアから前記チップ収容エリアに移動した遊技用代用貨幣をゲーム結果に基づく回収チップとして判定する構成であってよい。
【0033】
上記の遊技用代用貨幣の読取システムにおいて、前記制御部は所定のタイミングで前記チップ収容エリアから前記ベットエリアに移動した遊技用代用貨幣をゲーム結果に基づく償還チップとして判定する構成であってよい。
【0034】
本発明の一態様は、IDが記録されたRFIDタグを有する遊技用代用貨幣を配置するためのチップ配置部と、前記RFIDタグを読み取るための電磁波を発生する複数のアンテナを備えた読取手段と、前記チップ配置部に配置された前記遊技用代用貨幣のIDを特定する制御部と、を備え、前記複数のアンテナは、それぞれの前記アンテナが発生させる電磁波によってRFIDタグが読取可能となるそれぞれの読取範囲が重複する部分を有するように配置され、前記制御部は複数のアンテナが発生させた電磁波によって同一の遊技用代用貨幣に備えられた前記RFIDタグが重複して読み取られた場合、当該RFIDタグに記憶されたIDを割り当てられた遊技用代用貨幣が前記収容部に1枚存在すると判定するよう構成された、遊技用代用貨幣の読取システムである。
【0035】
本発明の一態様は、IDが記録されたRFIDタグを有する遊技用代用貨幣と、前記遊技用代用貨幣を配置するためのチップ配置部と、前記RFIDタグを読み取るための電磁波を発生する複数のアンテナを備えた読取手段と、前記チップ配置部に配置された前記遊技用代用貨幣のIDを特定する制御部と、を備え、前記複数のアンテナは、それぞれの前記アンテナが発生させる電磁波によってRFIDタグが読取可能となるそれぞれの読取範囲が重複する部分を有するように配置され、前記制御部は複数のアンテナが発生させた電磁波によって同一の遊技用代用貨幣に備えられた前記RFIDタグが重複して読み取られた場合、当該RFIDタグに記憶されたIDを割り当てられた遊技用代用貨幣が前記収容部に1枚存在すると判定するよう構成された、遊技用代用貨幣の読取システムである。この構成によって、遊技用代用貨幣のRFIDを読み落とす可能性が低くなる。
【0036】
本発明の一態様は、RFIDタグを備えた遊技用代用貨幣を配置する上段収容部および下段収容部を有する収容部と、前記上段収容部に配置された遊技用代用貨幣のRFIDタグを読み取る上段読取手段と、前記下段収容部に配置された遊技用代用貨幣のRFIDタグを読み取る下段読取手段と、制御部と、を備え、前記上段収容部は前記下段収容部の上から他の領域に移動可能な構成であり、前記上段収容部が前記下段収容部の上に重ねられた状態では前記下段収容部は閉鎖され、前記上段収容部を前記他の領域に移動させることで、前記下段収容部が開放されて下段収容部へのチップの出し入れが可能になる構成であり、前記上段読取手段または前記下段読取手段のうち少なくとも一方は複数のアンテナを備え、前記制御部は前記上段読取手段と前記下段読取手段とを用いて前記上段収容部に配置されている遊技用代用貨幣と前記下段収容部に配置されている遊技用代用貨幣とを区別して特定することが可能な構成である、遊技用代用貨幣の読取システムである。この構成によって、上段収容部に配置された遊技用代用貨幣と下段収容部に収容された遊技用代用貨幣とを区別して管理しやすくなる。
【0037】
上記の遊技用代用貨幣の読取システムにおいて、前記制御部は、前記上段収容部が前記他の領域に移動された状態で前記上段読取手段及び/又は前記下段読取手段でRFIDタグを読み取った読取結果に基づいて、記上段収容部に配置されている遊技用代用貨幣と前記下段収容部に配置されている遊技用代用貨幣とを区別して特定してよい。
【0038】
上記の遊技用代用貨幣の読取システムにおいて、前記上段読取手段は複数のアンテナを備えていてよく、前記上段読取手段は前記下段収容部が閉鎖された状態で前記下段収容部に配置された遊技用代用貨幣のRFIDタグを読み取らない構成であってよい。
【0039】
上記の遊技用代用貨幣の読取システムにおいて、前記制御部は、前記上段読取手段を用いて行った読取りの結果に基づいて前記上段収容部に配置された遊技用代用貨幣を特定してよく、前記制御部はさらに前記下段読取手段を用いて前記下段収容部及び前記上段収容部に配置された遊技用代用貨幣を特定し、前記下段読取手段を用いて特定された遊技用代用貨幣から前記上段読取手段を用いて特定された遊技用代用貨幣を差し引くことで前記下段収容部に配置された遊技用代用貨幣を特定してよい。
【0040】
上記の遊技用代用貨幣の読取システムにおいて、前記下段読取手段は複数のアンテナを備えていてよく、前記下段読取手段は上段収容部に配置された遊技用代用貨幣のRFIDタグを読み取らない構成であってよい。
【0041】
上記の遊技用代用貨幣の読取システムにおいて、前記制御部は、前記下段読取手段を用いて行った読取りの結果に基づいて前記下段収容部に配置された遊技用代用貨幣を特定し、前記上段読取手段を用いて前記上段収容部及び前記下段収容部に配置された遊技用代用貨幣を特定し、前記上段読取手段を用いて特定された遊技用代用貨幣から前記下段読取手段を用いて特定された遊技用代用貨幣を差し引くことで前記上段収容部に配置された遊技用代用貨幣を特定してよい。
【0042】
上記の遊技用代用貨幣の読取システムにおいて、前記制御部は前記下段収容部が閉鎖された状態で前記上段読取手段と前記下段読取手段とを用いて前記上段収容部に配置されている遊技用代用貨幣と前記下段収容部に配置されている遊技用代用貨幣とを区別して特定することが可能な構成であってよい。
【0043】
本発明の一態様は、RFIDタグを有する遊技用代用貨幣を保管するための保管部と、前記遊技用代用貨幣に備えられたRFIDタグを読取可能な読取手段と、制御部と、を備え、前記保管部は独立に開閉可能な第1収容部及び第2収容部を有し、前記読取手段は前記第1収容部に保管された遊技用代用貨幣を読み取る第1読取手段と、前記第2収容部に保管された遊技用代用貨幣を読み取る第2読取手段とを有し、前記第1読取手段は前記第2収容部が閉じた状態で前記第2収容部に保管された遊技用代用貨幣を読み取らない、及び/又は、前記第2読取手段は前記第1収容部が閉じた状態で第1収容部に保管された遊技用代用貨幣を読み取らない構成である、遊技用代用貨幣の読取システムである。この構成によって、第1収容部に配置された遊技用代用貨幣と第2収容部に収容された遊技用代用貨幣とを区別して管理しやすくなる。
【0044】
上記の遊技用代用貨幣の読取システムにおいて、前記制御部は前記第1読取手段および第2読取手段の読取結果を用いて、前記第1収容部に配置された遊技用代用貨幣と前記第2収容部に配置された遊技用代用貨幣とを区別して特定可能な構成であってよい。
【0045】
本発明の一態様は、RFIDタグを有する遊技用代用貨幣を保管するための保管部と、前記遊技用代用貨幣に備えられたRFIDタグを読取可能な読取手段と、制御部と、を備え、前記保管部は独立に開閉可能な第1収容部及び第2収容部を有し、前記読取手段は前記第1収容部に保管された遊技用代用貨幣を読み取る第1読取手段と、前記第2収容部に保管された遊技用代用貨幣を読み取る第2読取手段とを有し、前記第1読取手段は下段収容部に保管された遊技用代用貨幣を読み取らない、または前記第2読取手段は上段収容部に保管された遊技用代用貨幣を読み取らない構成である、遊技用代用貨幣の読取システムである。この構成によって、第1収容部に配置された遊技用代用貨幣と第2収容部に収容された遊技用代用貨幣とを区別して管理しやすくなる。
【0046】
上記の遊技用代用貨幣の読取システムにおいて、前記第1読取手段は前記第1収容部が開いた状態かつ前記第2収容部が閉じた状態で前記第2収容部に保管された遊技用代用貨幣を読み取らない、及び/又は、前記第2読取手段は前記第2収容部が開いた状態かつ前記第1収容部が閉じた状態で前記第1収容部に保管された遊技用代用貨幣を読み取らない構成であってよい。
【0047】
上記の遊技用代用貨幣の読取システムにおいて、前記第1読取手段は前記第1収容部が閉じた状態かつ前記第2収容部が開いた状態で前記第2収容部に保管された遊技用代用貨幣を読み取らない、及び/又は、前記第2読取手段は前記第2収容部が閉じた状態かつ前記第1収容部が開いた状態で前記第1収容部に保管された遊技用代用貨幣を読み取らない構成であってよい。
【0048】
本発明の一態様は、遊技用代用貨幣の保管システムであって、RFIDタグを有する遊技用代用貨幣を配置するための保管部と、読取手段と、制御部と、を備え、前記保管部は独立に開閉可能な複数の収容部から構成され、前記複数の収容部のうち少なくとも1つが開状態にあるとき、前記制御部は前記読取手段を用いて第1の読取りを行い、閉状態にある前記収容部に配置された遊技用代用貨幣を特定するよう構成された、遊技用代用貨幣の読取システムである。この構成によって、第1収容部に配置された遊技用代用貨幣と第2収容部に収容された遊技用代用貨幣とを区別して管理しやすくなる。
【0049】
上記の遊技用代用貨幣の読取システムにおいて、前記複数の収容部がすべて閉状態にあるとき、前記制御部はさらに前記読取手段を用いて第2の読取りを行い、前記第1の読取りの結果と前記第2の読取りの結果とを比較することで、直前に開状態にあった前記保管部に保管されている遊技用代用貨幣を特定する構成であってよい。
【0050】
上記の遊技用代用貨幣の読取システムにおいて、前記制御部は前記第1読取手段および第2読取手段の読取結果を用いて、前記上段収容部に配置された遊技用代用貨幣と前記下段収容部に配置された遊技用代用貨幣とを区別して特定可能な構成であってよい。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【
図1】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る読取システムの概略図である。
【
図2】
図2は、本発明の第1の実施の形態に係るアンテナの説明図である。
【
図3】
図3は、本発明の第1の実施の形態に係るアンテナの配置の一例である。
【
図4】
図4は、本発明の第1の実施の形態に係るアンテナの配置の一例である。
【
図5】
図5は、本発明の第1の実施の形態に係るIDの特定方法の説明図である。
【
図6】
図6は、本発明の第2の実施の形態に係る読取システムの概略図である。
【
図7】
図7は、本発明の第2の実施の形態に係るアンテナの説明図である。
【
図8】
図8は、本発明の第2の実施の形態に係るIDの特定方法の説明図である。
【
図9】
図9は、本発明の第3の実施の形態に係る読取システムの概略図である。
【
図10】
図10は、本発明の第4の実施の形態に係る読取システムの概略図である。
【
図11】
図11は、本発明の第4の実施の形態に係る二重チップトレイの外観図である。
【
図12】
図12は、本発明の第4の実施の形態に係るIDの特定方法の説明図である。
【
図13】
図13は、本発明の第5の実施の形態に係る読取システムの概略図である。
【
図14】
図14は、本発明の第5の実施の形態に係るIDの特定方法の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0052】
(第1の実施の形態)
はじめに本発明の第1の実施の形態の遊技用代用貨幣の読取システムについて説明する。
図1は本発明の読取システム101の概略図である。読取システム101は、カジノにおいてディーラが保持する遊技用代用貨幣を保管し、遊技用代用貨幣に備えられたRFIDタグを読み取ることで、遊技用代用貨幣を管理するために使用される。
【0053】
読取システム101は遊技用代用貨幣を収容する収容部102と、遊技用代用貨幣に備えられたRFIDタグを読み取るためのアンテナ104と、アンテナ104を制御するRFIDリーダ105と、RFIDの読取結果に基づいて、収容されている遊技用代用貨幣を把握して管理する制御部107とを備えている。なお、アンテナ104とRFIDリーダ105との組合せは読取手段に相当し得る。
【0054】
収容部102は遊技用代用貨幣を配置するために使用される。収容部102は遊技用代用貨幣を保持するための溝103を備えて、溝103に遊技用代用貨幣が配置される構成であってよい。
【0055】
読取システム101は収容部102に収容された遊技用代用貨幣のRFIDタグを読み取るために、電磁波を発生させることで磁界を形成し、遊技用代用貨幣のRFIDタグを読み取り可能にする複数のアンテナ104と、アンテナ104を制御するRFIDリーダ105を備える。読取システム101は複数のRFIDリーダ105を備えていてもよく、1つのRFIDリーダ105のみを備えていてもよい。また、複数のRFIDリーダ105を備える場合、複数のRFIDリーダ105を1つずつ順に使用して読取りを行ってもよく、複数のRFIDリーダ105のうちのいくつかを同時に使用して読取りを行ってもよい。本実施の形態では、複数のアンテナ104を使用して収容部102に収容されている遊技用代用貨幣の読取りを行うことで、個々のアンテナ104が読み取り可能にする範囲は従来よりも小さい領域でよいため、アンテナ104が発生させる磁界を小さくすることができ、読取システム101の付近(ベットエリア等)に配置された遊技用代用貨幣を読み取るための別の読取装置が発生させる磁界と干渉を起こしにくくなる。さらに、104が発生させる電磁波がディーラの身体に与える影響も小さくするという効果も期待できる。
【0056】
アンテナ104は電磁波を発生させ、磁界Zを形成することによって所定の範囲Rに存在している遊技用代用貨幣に備えられたRFIDタグを読み取り可能にする。読取システム101が備える複数のアンテナ104はそれぞれのアンテナ104が読取りを可能にする所定の範囲Rが重複する部分を有していてもよい。またアンテナ104自体が重なる部分を有していてもよい。アンテナ104の具体的な構成については後述する。
【0057】
RFIDリーダ105はアンテナ104に接続され、アンテナ104を使用してRFIDタグの読取りを行う。1つのRFIDリーダ105は複数のアンテナに接続されていてもよく、1つのアンテナ104のみに接続されていてもよい。また、1つのRFIDリーダが複数のアンテナ104を使用する場合、複数のアンテナ104を1つずつ順に使用して読取りを行ってもよく、複数のアンテナ104のうちのいくつかを同時に使用して読取りを行ってもよい。
【0058】
制御部107はRFIDリーダ105に接続され、RFIDリーダ105を用いた読取結果に基づいて、収容部102に収容されている遊技用代用貨幣のIDを特定して管理する。さらに特定されたIDから収容部102に収容されている遊技用代用貨幣の種類、金額、枚数等の情報を把握してもよく、把握された情報を記憶してもよい。
【0059】
次に
図2を用いてアンテナ104の具体的な構成について説明する。
図2は本発明の第1の実施の形態のアンテナ104の配線を示したものである。アンテナは収容部102の上方または下方に設置されることが望ましい。またアンテナを配置した基盤(図示せず)を収容部102の下方に配置することでアンテナ104を設置してもよく、基板を用いずにアンテナ104を収容部102に直接設置してもよい。
【0060】
図2の配置例では、2つのアンテナ104a、104bを用いて同一の範囲内にある遊技用代用貨幣のRFIDタグを読取り可能にする構成を示している。この配置例において、アンテナ104aとアンテナ104bとは同じ構成であるので、まずはアンテナ104aを用いてアンテナの構成を説明する。アンテナ104aには所定方向(図の横方向)に延びる配線108が複数含まれ、アンテナ104aの所定方向に延びる配線108が従来のアンテナよりも密に配置されている。このような配置では、所定方向に延びる配線108は3本以上設けられていることが望ましい。所定方向に延びる配線108が密に存在していることで、それぞれの所定方向に延びる配線108が形成する磁界によって読取り可能にしなければならない遊技用代用貨幣の枚数が少なくなる。そのため、所定方向の配線108のそれぞれが発生させる磁界は小さくてよく、読取システム101の付近(ベットエリア等)に配置された遊技用代用貨幣を読み取るための別の読取装置が発生させる磁界と干渉を起こしにくくなる。さらに、104aが発生させる電磁波がディーラの身体に与える影響も小さくするという効果も期待できる。
【0061】
上記の構成は
図2の配置例のような配置に限らず、例えば、配線を渦巻き状に配置することで実現されてもよい。
【0062】
さらに
図2の配置例では、アンテナ104aは所定方向に延びる配線108が密な部分と疎な部分を形成している。アンテナ104aに電流が流れる際、それぞれの密な部分に含まれる配線に流れる電流の方向1Aが同方向になるため、それぞれの配線が発生させる磁界が打ち消しあうことがない。また、疎な部分の両側で配線に流れる電流の方向1Aが逆方向になっている場合、前後方向に広がる磁界は向きが異なるため、打ち消しあって必要以上に磁界が広がらないようにする効果が期待でき、さらに上下方向に広がる磁界は向きが同じになるため、遊技用代用貨幣Cが倒れた状態にある場合に読取りやすくなる効果が期待できる。
【0063】
さらに
図2の配置例では、2つのアンテナ104a、104bを用いて同一の範囲内の遊技用代用貨幣を読み取る構成である。 これらのアンテナを、タイミングをずらして使用することで、それぞれのアンテナの読取りに干渉することなく、RFIDタグを読み落とすおそれが小さくなる。2つのアンテナ104a、104bで同一の遊技用代用貨幣を読み取った場合の処理については後述する。
【0064】
図3のような配置では、所定方向に延びる配線108は収容部102に配置された遊技用代用貨幣Cの積層方向に対して直交する方向に延びている。このような配置にすることによって、アンテナ104によって発生する磁界Zが収容部102に配置された遊技用代用貨幣Cに備えられているRFIDタグTに直交する方向に広がるため、RFIDタグTを読取りやすくすることができる。
【0065】
こうした配置を取る場合、収容部102に最大量の遊技用代用貨幣Cが配置されたときに、各々の所定方向の配線108が形成する磁界Zによって読取り可能にされる遊技用代用貨幣Cの、当該所定方向の配線108に直行する方向に並ぶ枚数は8枚以下であることが望ましい。これらの構成は、1つのアンテナ104に含まれる所定方向に延びる配線108によって実現されてもよく、複数のアンテナに含まれる所定方向に延びる配線108を合計することで実現されてもよい。
【0066】
一方、
図4では所定方向(
図4の縦方向)に延びる配線108は収容部102と保管装置の付近にある、遊技用代用貨幣が配置されるベットエリアBとの境界に対して直交する方向に延び、所定方向の配線106が収容部102の全体にわたって縞状に配置されている。このような配置にすることによって、読取装置101のアンテナ104によって生じる磁界ZがベットエリアBに向かう方向に広がりにくいため、ベットエリアBに配置された遊技用代用貨幣Cに備えられているRFIDタグを読取りにくくなる。さらに、ベットエリアBに配置された遊技用代用貨幣を読み取るための別の読取装置が発生させる磁界と干渉を起こしにくくなるため、読取装置101と別の読取装置を同時に使用しても読取りを正確に行うことができる。
【0067】
図5では異なるアンテナ104を使用して行われる読取りで、同一の遊技用代用貨幣が重複して読取られる場合に制御部107が行う処理について説明する。読取結果Y11は第1のアンテナ104を使用した読取りで読取られた遊技用代用貨幣CのIDを表す。読取結果Y12は第1のアンテナ104とは異なる、第2のアンテナ104を使用した読取りで読取られた遊技用代用貨幣CのIDを表す。制御部107は読取り結果Y11およびY12の少なくともいずれかに含まれているIDについて、当該IDを割り当てられた遊技用代用貨幣Cが収容部102に1枚存在していると判定することで読取り結果Y13を得て、収容部102に収容されている遊技用代用貨幣CのIDを把握する。
【0068】
上記の収容部102に隣接して回収チップ収容部が設けられてよい。回収チップ収容部は、収容部102の溝103と同様の構成をした溝を有する。回収チップ収容部の溝は、収容部102の溝103と平行な方向に延びるように形成される。回収チップ収容部は、プレイヤから回収した遊技用代用貨幣を一時的に収容するために用いられる。回収チップ収容部には、収容部12の複数の部分領域に対応して設けられた複数のアンテナ104とは別の回収チップ用アンテナを備えている。なお、回収チップ収容部の溝は、収容部102の複数の溝103と直行する方向に延びるように形成されてもよい。
【0069】
読取システム101は、収容部102と回収チップ収容部との間にはシールド部材が設置される。このシールド部材により、収容部102の複数の部分領域に対応して設けられた複数のアンテナ104が回収チップ収容部の遊技用代用貨幣のRFIDタグを読み取ることを妨げることができる。また、シールド部材により、回収用アンテナが収容部102の遊技用代用貨幣のRFIDタグを読み取ることを妨げることができる。これにより、回収チップ収容部に収容された遊技用代用貨幣(回収チップ)を収容部102に収容された遊技用代用貨幣とは区別して読むことができる。
【0070】
遊技用代用貨幣に内蔵されるRFIDタグには、少なくとも当該遊技用代用貨幣に割り当てられたIDが記憶されている。収容部102の複数の部分領域に対応して設けられた複数のアンテナ104が回収チップ収容部の遊技用代用貨幣のRFIDタグを読み取らないように構成されていている。また、制御部107は、収容部102及び回収チップ収容部に保管された遊技用代用貨幣のIDを特定する。制御部107は、収容部102のアンテナ14によって読み取られたIDと回収用アンテナによって読み取られたIDとが重複する場合は、当該IDが割り当てられた遊技用代用貨幣が収容部102に存在すると判定する。
【0071】
上記に代えて、回収用アンテナが収容部102の遊技用代用貨幣のRFIDタグを読み取らないように構成されていてもよい。この場合には、制御部107は、収容部102のアンテナ104によって読み取られたIDと回収用アンテナによって読み取られたIDとが重複する場合には、当該IDが割り当てられた遊技用代用貨幣が回収チップ収容部に存在すると判定する。
【0072】
(第2の実施の形態)
次に本発明の第2の実施の形態の遊技用代用貨幣の読取システムについて説明する。
図6は本発明の読取システム201の概略図である。読取システム201は、カジノにおいてゲーム参加人Pがゲームテーブル上に配置した遊技用代用貨幣Cに備えられたRFIDタグを読み取ることで、遊技用代用貨幣Cを管理するために使用される。
【0073】
読取システム201はゲーム参加人Pが遊技用代用貨幣C配置するためのベットエリアBと、ディーラDが保有する遊技用代用貨幣Cを保持するための保管エリア209と遊技用代用貨幣Cに備えられたRFIDタグを読み取るためのアンテナ204と、アンテナ104を制御するRFIDリーダ205とRFIDリーダ205を用いた読取結果に基づいて、収容されている遊技用代用貨幣Cを把握して管理する制御部207を備えている。なお、アンテナ204とRFIDリーダ205との組合せは読取手段に相当し得る。
【0074】
ベットエリアBはゲーム参加人Pが遊技用代用貨幣Cを配置するために使用される。ベットエリアには複数のプレイヤポジションが設けられていてよく、それぞれのプレイヤポジションにベット対象ごとに異なる配置領域が設けられていてもよい。
【0075】
保管エリア209はディーラDが保有する遊技用代用貨幣Cを保持するために使用される。保管エリア209はチップトレイや保管庫であってよい。
【0076】
読取システム201はベットエリアBに配置された遊技用代用貨幣CのRFIDタグを読み取るために、電磁波を発生させることで磁界を形成し、遊技用代用貨幣CのRFIDタグを読み取り可能にする複数のアンテナ204と、アンテナ204を制御するRFIDリーダ205を備える。読取システム201は複数のRFIDリーダ205を備えていてもよく、1つのRFIDリーダ205のみを備えていてもよい。
【0077】
アンテナ204は電磁波を発生させ、磁界を形成することによって所定の範囲に存在している遊技用代用貨幣Cに備えられたRFIDタグを読み取り可能にする。読取システム201が備える複数のアンテナ204はそれぞれのアンテナ204が読取りを可能にする所定の範囲が重複する部分を有していてもよく、アンテナ204自体が重なるように配置されていてもよい。アンテナ204の具体的な構成については後述する。
【0078】
RFIDリーダ205はアンテナ204に接続され、アンテナ204を使用してRFIDタグの読取りを行う。1つのRFIDリーダ205は複数のアンテナに接続されていてもよく、1つのアンテナ204のみに接続されていてもよい。また、1つのRFIDリーダが複数のアンテナ204を使用する場合、複数のアンテナ204を1つずつ順に使用して読取りを行ってもよく、複数のアンテナ204のうちのいくつかを同時に使用して読取りを行ってもよい。
【0079】
制御部207はRFIDリーダ205に接続され、RFIDリーダ205を用いた読取結果に基づいて、ベットエリアBに配置されている遊技用代用貨幣CのIDを特定して管理する。さらに特定されたIDからベットエリアBに配置されている遊技用代用貨幣Cの種類、金額、枚数等の情報を把握してもよく、把握された情報を記憶してもよい。さらには、把握された情報とカメラ等の他の方法によって特定した遊技用代用貨幣CのIDや種類、枚数、金額等の情報を比較して、異常がないか判定し、異常があればアラートを発するよう構成されていてもよい。
【0080】
次に
図7を用いてアンテナ204の具体的な構成について説明する。
図7は本発明の第2の実施の形態のアンテナ204の配線を示したものである。アンテナ204は境界を横切る方向の配線208aと境界に沿う方向の配線208bが含まれている。本実施の形態では、アンテナ204に含まれる、境界を横切る方向の配線208aの長さの総計が境界に沿う方向の配線208bの長さの総計よりも長くなるように構成されている。 このような構成にすることで、アンテナによって生じる磁界は保管エリアの方向やディーラDの方向には広がりにくい。そのため、保管エリア209の遊技用代用貨幣を読み取るおそれが小さくなる。またディーラDの身体への影響を小さくする効果も期待できる。
【0081】
また、
図7では本発明のアンテナ204は境界を横切る方向の配線208aのうちの1本が他の境界を横切る方向の配線208aをまたぐように交差することで8の字形状を描くように配線が配置される。こうした配置にすると、近接する横切る方向の配線208aでは、電流を流したときに流れる電流の方向2Aが同一になるため、発生する磁界が打ち消しあうことがない。さらに、近接する沿う方向の配線208bは、電流を流したときに流れる電流の方向2Aが逆方向になるため、発生する磁界が打ち消しあい、保管エリア209への影響をさらに小さくする効果が期待できる。
【0082】
図8では異なるアンテナ204を使用して行われる読取りで、同一のチップが重複して読取られる場合に制御部207が行う処理について説明する。読取結果Y21は第1のアンテナ204を使用した読取りで読取られた遊技用代用貨幣CのIDを表す。読取結果Y22は第1のアンテナ204とは異なる、第2のアンテナ204を使用した読取りで読取られた遊技用代用貨幣CのIDを表す。制御部207は読取り結果Y21およびY22の少なくともいずれかに含まれているIDについて、当該IDを割り当てられた遊技用代用貨幣CがベットエリアBに1枚存在していると判定することで読取り結果Y23を得て、ベットエリアBに収容されている遊技用代用貨幣CのIDを把握する。
【0083】
さらに読取システム201はカメラ212や勝敗判定装置213等のゲーム情報を取得する手段を備えていてよく、これらの手段から取得されたベットエリアB上の遊技用代用貨幣Cの状態やゲームの進行状態と、RFIDリーダ205を用いて取得されたベットエリアB上の遊技用代用貨幣Cの状態とを比較して、異常があるかを判定し、異常がある場合には制御部207はアラートを発する構成であってよい。
【0084】
(第3の実施の形態)
次に本発明の第3の実施の形態の遊技用代用貨幣の読取システムについて説明する。
図9は本発明の読取りシステム301の概略図である。読取システム301は、カジノにおいてディーラが保有して収容手段302に収容されている遊技用代用貨幣Cとゲーム参加人PがベットエリアB上に配置した遊技用代用貨幣Cとに備えられたRFIDタグを読み取ることで、遊技用代用貨幣Cが収容手段302にあるかベットエリアB上にあるかを区別して管理するために使用される。
【0085】
読取システム301はゲーム参加人Pが遊技用代用貨幣C配置するためのベットエリアBと、ディーラDが保有する遊技用代用貨幣Cを保持するための保管エリア302と、ベットエリアBに配置された遊技用代用貨幣CのRFIDタグを読み取るベットエリア読取手段305と、保管エリア302に収容された遊技用代用貨幣CのRFIDタグを読み取る保管エリア読取手段304と、それぞれのエリアに存在する遊技用代用貨幣Cに備えられたRFIDタグの読取結果に基づいて、収容されている遊技用代用貨幣Cを把握して管理する制御部303を備えている。
【0086】
保管エリア302はディーラDが保有する遊技用代用貨幣Cを保管するために使用される。
【0087】
読取システム301は保管エリア302に収容された遊技用代用貨幣CのRFIDタグを読み取る保管エリア読取手段304、およびベットエリアBに配置された遊技用代用貨幣CのRFIDタグを読み取るベットエリア読取手段305を有する。なお、保管エリア読取手段304と、ベットエリア読取手段305は、それぞれ前述した第1の実施の形態および第2の実施の形態のアンテナとRFIDリーダを合わせたものに相当する。保管エリア読取手段304とベットエリア読取手段305とは、読取りのタイミングをずらしたり同期させたりする措置を行わず、それぞれ独立に制御されてよく、同じタイミングで読取りを行っても、それぞれの領域に配置された遊技用代用貨幣CのRFIDタグを読み取ることが可能な構成である。
【0088】
保管エリア読取手段304、ベットエリア読取手段305の具体的な構成については、それぞれ本発明の第1の実施の形態、第2の実施の形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0089】
保管エリア読取手段304およびベットエリア読取手段305は所定のタイミングで繰り返し読取りを行う構成であってよく、読取り結果は制御部303に記憶されてよい。
【0090】
制御部303は保管エリア読取手段304およびベットエリア読取手段に接続され、保管エリア読取手段304およびベットエリア読取手段の読取り結果に基づいて、それぞれのエリアに配置された遊技用代用貨幣CのIDを特定する。さらに、制御部303は保管エリア読取手段304、ベットエリア読取手段305の読取り結果に基づいて特定した遊技用代用貨幣Cの情報の履歴に基づいて、それぞれのエリアに配置された遊技用代用貨幣Cの増減を把握可能な構成であってよい。
【0091】
さらに制御部303は読取り結果に基づいて特定した遊技用代用貨幣CのIDに基づいて、一方のエリアから消えたIDがもう一方のエリアで読取られた場合、当該IDを割り当てられた遊技用代用貨幣Cが一方のエリアからもう一方のエリアに移動したと判定してよい。
【0092】
さらに制御部303は所定のタイミングでベットエリアBから保管エリア302に移動した遊技用代用貨幣Cを回収チップと判定してよく、所定のタイミングで保管エリア302からベットエリアBに移動した遊技用代用貨幣Cを償還チップと判定してよい。この他にも、それぞれのエリアでの遊技用代用貨幣Cの消失や出現、移動とそれらが発生したエリア、タイミングの情報に基づいて、遊技用代用貨幣Cの購入や換金、両替等のイベントを判定してもよい。
【0093】
さらに読取システム301はカメラ306や勝敗判定装置307等のゲーム情報を取得する手段を備えていてよく、これらの手段から取得されたゲームの状態と、それぞれのエリアでの読取手段をもとにして判定した回収チップ、償還チップ等の間にくいちがいがある場合、制御部303はアラートを発する構成であってよい。
【0094】
(第4の実施の形態)
次に本発明の第4の実施の形態の遊技用代用貨幣の読取システムについて説明する。
図10は本発明の読取システム401の概略図である。読取システム401は、カジノにおいてディーラDがゲームテーブル上の二重チップトレイに配置した遊技用代用貨幣Cに備えられたRFIDタグを読み取ることで、遊技用代用貨幣Cが二重チップトレイの上段にあるか下段にあるかを区別した上で管理するために使用される。
【0095】
読取システム401は遊技用代用貨幣Cを収容する上段収容部402および下段収容部403と、遊技用代用貨幣Cに備えられたRFIDタグを読み取る上段読取手段404および下段読取手段405と、RFIDタグの読取結果に基づいて、収容されている遊技用代用貨幣Cを把握して管理する制御部406を備えている。なお、本実施の形態において、上段読取手段および下段読取手段は、RFIDタグを読み取るためのアンテナと、アンテナを制御するRFIDリーダを合わせたものを指す。
【0096】
図11は読取システム401で使用される二重チップトレイの外観図である。上段収容部402は移動可能な構成であり、上段収容部402が下段収容部403の上に重なって下段収容部403が閉鎖されている状態と上段収容部402が下段収容部403の上以外の場所にあって下段収容部403が開放された状態の2つの状態を取ることが可能な構成である。読取りシステム401は下段収容部403開閉状態を検知するためのセンサ、ボタン等の検知手段(図示せず)を有していてもよい。
【0097】
上段収容部402、下段収容部403は遊技用代用貨幣Cを保持するための溝407を備えていてもよく、溝407を備えずに遊技用代用貨幣Cを重ねて保管してもよい。また遊技用代用貨幣CはチップケースCCに入った状態で収容されてもよい。
【0098】
上段読取手段404は上段収容部402に収容された遊技用代用貨幣CのRFIDタグを読み取る。下段読取手段405は下段収容部403に収容された遊技用代用貨幣CのRFIDタグを読み取る。
【0099】
制御部406は上段読取手段404および下段読取手段405に接続され、これらの読取結果に基づいて、上段収容部402および下段収容部403に収容されている遊技用代用貨幣CのIDを特定して管理する。さらに特定されたIDから上段収容部402および下段収容部403に収容されている遊技用代用貨幣Cの種類、金額、枚数等の情報を把握してもよく、把握された情報を記憶してもよい。
【0100】
本実施の形態では、上段読取手段404は下段収容部403に収容された遊技用代用貨幣CのRFIDタグを読み取らずに上段収容部402に収容された遊技用代用貨幣CのRFIDタグを読み取ることが構成、または下段読取手段405は上段収容部402に収容された遊技用代用貨幣CのRFIDタグを読み取らずに下段収容部403に収容された遊技用代用貨幣CのRFIDタグを読み取ることが可能な構成である。
【0101】
上述のもう一方の収容部に配置された遊技用代用貨幣Cを読み取らないための構成については、本発明の第1の実施の形態で説明されているように、複数のアンテナを用いることで個々のアンテナが発生させる磁界を小さくする構成や、配線を密にすることで個々の配線が発生させる磁界を小さくする構成を用いてもよい。あるいは上段収容部402と下段収容部403の間にアルミ板やフェライトシート等によって静電シールド、磁気シールド等のシールド(図示せず)を設けてもよい。あるいは下段収容部403が開放された状態では、一方の読取手段の読取り領域の外にもう一方の収容部が位置するような構成にし、下段収容部403を開放した状態で読取りを行うことによって、もう一方の収容部内の遊技用代用貨幣Cを読み取らないようにしてもよい。さらにこれらの手段を複数組み合わせて用いてもよい。
【0102】
次に
図12を用いて、本実施の形態で上段収容部402に配置された遊技用代用貨幣Cと下段収容部403に配置された遊技用代用貨幣Cとを区別する方法について説明する。
【0103】
図12では上段読取手段404が下段収容部403に収容された遊技用代用貨幣CのRFIDタグを読み取らない構成である場合について示している。制御部406は上段読取手段404の読取り結果Y41に基づいて、上段収容部402に収容された遊技用代用貨幣CのIDを特定し、上段読取手段404の読取り結果Y41と下段読取手段404の読取り結果Y42を比較する。上段読取手段404と下段読取手段405の両方で読取られたIDを割り当てられた遊技用代用貨幣Cは上段収容部Cに収容されていると考えられるため、下段読取手段405の読取り結果から上段読取手段404の読取り結果を差し引くことで、下段収容部403に収容された遊技用代用貨幣CのIDの特定結果Y43を得ることが出来る。
【0104】
下段読取手段405が上段収容部402に収容された遊技用代用貨幣CのRFIDタグを読み取らない構成である場合も同様に、制御部は下段読取手段の読取り結果を基にして下段収容部403に収容された遊技用代用CのIDを特定し、上段読取手段404の読取り結果と下段読取手段の読取り結果を比較して、前者から後者を差し引くことで、上段収容部402に収容された遊技用代用貨幣CのIDの特定結果を得ることが可能である。
【0105】
(第5の実施の形態)
次に本発明の第5の実施の形態の遊技用代用貨幣の読取システムについて説明する。
図13は本発明の読取システム501の概略図である。読取システム501は、カジノにおいて複数の段に分かれた収容部を有した保管庫に保管されている遊技用代用貨幣Cに備えられたRFIDタグを読み取ることで、遊技用代用貨幣Cが保管庫のどの段に収容されているかを区別した上で管理するために使用される。
【0106】
読取システム501は遊技用代用貨幣Cを収容する上段収容部502および下段収容部503と、遊技用代用貨幣Cに備えられたRFIDタグを読み取る上段読取手段504および505と、これらの読取手段の読取結果に基づいて、収容されている遊技用代用貨幣Cを把握して管理する制御部506を備えている。なお、本実施の形態において、上段読取手段および下段読取手段は、RFIDタグを読み取るためのアンテナと、アンテナを制御するRFIDリーダを合わせたものを指す。
【0107】
読取システム501は上段収容部502と下段収容部503を有する。上段収容部502、下段収容部503はそれぞれ独立に開閉することが可能な構成である。また、読取システム501はさらに上段収容部502、下段収容部503それぞれの開閉状態を検知するためのセンサ、ボタン等の検知手段(図示せず)を有していてもよい。
【0108】
上段収容部502、下段収容部503は遊技用代用貨幣Cを保持するための溝(図示せず)を備えていてもよく、溝を備えずに遊技用代用貨幣Cを重ねて保管してもよい。また遊技用代用貨幣CはチップケースCCに入った状態で収容されてもよい。
【0109】
読取システム501は上段読取手段504と下段読取手段505を有する。上段読取手段304は上段収容部502に収容された遊技用代用貨幣CのRFIDタグを読み取る。下段読取手段505は下段収容部503に収容された遊技用代用貨幣CのRFIDタグを読み取る。
【0110】
制御部506は上段読取手段504および下段読取手段505に接続され、これらの読取り手段の読取結果に基づいて、上段収容部502および下段収容部503に収容されている遊技用代用貨幣CのIDを特定して管理する。さらに特定されたIDからに収容されている遊技用代用貨幣Cの種類、金額、枚数等の情報を把握してもよく、把握された情報を記憶してもよい。
【0111】
本実施の形態では、上段読取手段504は下段収容部503に収容された遊技用代用貨幣CのRFIDタグを読み取らずに上段収容部502に収容された遊技用代用貨幣CのRFIDタグを読み取ることが可能な構成、または下段読取手段505は上段収容部502に収容された遊技用代用貨幣CのRFIDタグを読み取らずに下段収容部503に収容された遊技用代用貨幣CのRFIDタグを読み取ることが可能な構成である。
【0112】
上述のもう一方の収容部に配置された遊技用代用貨幣Cを読み取らないための構成については、本発明の第1の実施の形態で説明されているように、複数のアンテナを用いることで個々のアンテナが発生させる磁界を小さくする構成や、配線を密にすることで個々の配線が発生させる磁界を小さくする構成を用いてもよい。あるいは上段収容部502と下段収容部503の間にアルミ板やフェライトシート等によって静電シールド、磁気シールド等のシールド(図示せず)を設けてもよい。あるいは一方の収容部が開放された状態では、一方の読取手段の読取り領域の外にもう一方の収容部が位置するような構成にし、一方の収容部を開放した状態で読取りを行うことによって、もう一方の収容部内の遊技用代用貨幣Cを読み取らないようにしてもよい。さらにこれらの手段を複数組み合わせて用いてもよい。
【0113】
次に
図14を用いて、本実施の形態で上段収容部502に配置された遊技用代用貨幣Cと下段収容部503に配置された遊技用代用貨幣Cとを区別する方法について説明する。
【0114】
図14では上段読取手段504が下段収容部503に収容された遊技用代用貨幣CのRFIDタグを読み取らない構成である場合について示している。制御部506は上段読取手段504の読取り結果Y51に基づいて、上段収容部502に収容された遊技用代用貨幣CのIDを特定する。また上段読取手段504の読取り結果Y51と下段読取手段505の読取り結果Y52を比較する。上段読取手段304と下段読取手段505の両方で読取られたIDを割り当てられた遊技用代用貨幣Cは上段収容部Cに収容されていると考えられるため、下段読取手段505の読取り結果から上段読取手段504の読取り結果を差し引くことで、下段収容部503に収容された遊技用代用貨幣CのIDの特定結果Y53を得ることができる。
【0115】
下段読取手段505が上段収容部502に収容された遊技用代用貨幣CのRFIDタグを読み取らない構成である場合も同様に、制御部は下段読取手段の読取り結果を基にして下段収容部503に収容された遊技用代用CのIDを特定し、上段読取手段504の読取り結果と下段読取手段の読取り結果を比較して、前者から後者を差し引くことで、上段収容部502に収容された遊技用代用貨幣CのIDを特定することが可能である。
【符号の説明】
【0116】
101 読取システム
102 収容部
103 溝
104 アンテナ
105 RFIDリーダ
107 制御部
108 所定方向の配線
Y11 第1アンテナの読取結果
Y12 第2アンテナの読取結果
Y13 収容部に存在するID
201 読取システム
204 アンテナ
205 RFIDリーダ
207 制御部
208a 境界を横切る方向の配線
208b 境界に沿う方向の配線
209 保管エリア
212 カメラ
213 勝敗判定装置
Y21 第1アンテナの読取結果
Y22 第2アンテナの読取結果
Y23 ベットエリアに存在するID
301 読取システム
302 保管エリア
303 制御部
304 保管エリア読取手段
305 ベットエリア読取手段
306 カメラ
307 勝敗判定手段
401 読取システム
402 上段収容部
403 下段収容部
404 上段読取手段
405 下段読取手段
406 制御部
Y41 上段読取手段の読取結果
Y42 下段読取手段の読取結果
Y43 下段収容部に存在するID
501 読取システム
502 上段収容部
503 下段収容部
504 上段読取手段
505 下段読取手段
506 制御部
Y51 上段読取手段の読取結果
Y52 下段読取手段の読取結果
Y53 下段収容部に存在するID
B ベットエリア
D ディーラ
P ゲーム参加人
C 遊技用代用貨幣
T RFIDタグ
CC チップケース