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特開2022-31477可変電源を備える電子蒸気供給デバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022031477
(43)【公開日】2022-02-18
(54)【発明の名称】可変電源を備える電子蒸気供給デバイス
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/50 20200101AFI20220210BHJP
   A24F 40/60 20200101ALI20220210BHJP
   A24F 40/53 20200101ALI20220210BHJP
【FI】
A24F40/50
A24F40/60
A24F40/53
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021212087
(22)【出願日】2021-12-27
(62)【分割の表示】P 2019553849の分割
【原出願日】2018-03-23
(31)【優先権主張番号】1705550.0
(32)【優先日】2017-04-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(71)【出願人】
【識別番号】519138265
【氏名又は名称】ニコベンチャーズ トレーディング リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】ヘップワース, リチャード
(72)【発明者】
【氏名】ディケンズ, コリン
(72)【発明者】
【氏名】モロニー, パトリック
(57)【要約】
【課題】新規な電子蒸気供給システムを提供する。
【解決手段】本発明による電子蒸気供給システムは、電子蒸気供給システムの使用者による吸引のための蒸気を生成するための気化器と、気化器に電力を供給するための電源と、使用者の手動操作を検出するためのユーザ入力ユニットと、蒸気生成中にユーザ入力ユニットによって検出された使用者の手動操作のレベルに比例して、電源から気化器に供給される電力のレベルを、使用可能な電力レベル範囲から制御するように構成された制御ユニットとを備える。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子蒸気供給システムであって、
当該電子蒸気供給システムの使用者による吸引のための蒸気を生成するための気化器と、
前記気化器に電力を供給するための電源と、
前記使用者の手動操作を検出するためのユーザ入力ユニットと、
蒸気生成中に前記ユーザ入力ユニットによって検出された前記使用者の前記手動操作のレベルに比例して、前記電源から前記気化器に供給される電力のレベルを、使用可能な電力レベル範囲から制御するように構成された制御ユニットと
を備える、電子蒸気供給システム。
【請求項2】
前記使用者の前記手動操作が押圧することを含み、前記ユーザ入力ユニットが機械式ボタン又は感圧式ボタンを備える、請求項1に記載の電子蒸気供給システム。
【請求項3】
前記使用者の前記手動操作が接触することを含み、前記ユーザ入力ユニットが接触感応式インタフェースを備える、請求項1に記載の電子蒸気供給システム。
【請求項4】
前記接触感応式インタフェースが、直線的な帯状体、湾曲状の帯状体、実質的に平坦なリング、又は当該電子蒸気供給システムの周囲を実質的に若しくは部分的に取り囲んで延びる帯状体として形成されている、請求項3に記載の電子蒸気供給システム。
【請求項5】
前記電力の前記レベルが、前記接触感応式インタフェース上の前記使用者の前記手動操作の位置に従って前記電力レベル範囲から選択される、請求項3又は4に記載の電子蒸気供給システム。
【請求項6】
前記ユーザ入力ユニットが、
前記接触感応式インタフェース上の第1の位置における前記使用者の前記手動操作の第1のステップを検出して、第1の電力レベルの電力を供給し、
続いて、前記第1の位置からの前記使用者の前記手動操作のずれを検出して、前記第1の位置からの後の前記使用者の前記手動操作の位置の変位に比例したレベルの前記電力を供給する、
ように構成されている、請求項3又は4に記載の電子蒸気供給システム。
【請求項7】
前記使用者の前記手動操作がスライドさせることを含み、前記ユーザ入力ユニットがスライドスイッチを備える、請求項1に記載の電子蒸気供給システム。
【請求項8】
前記スライドスイッチが、前記スライドスイッチの位置を電力供給のゼロレベルに対応する位置に向かって付勢するように構成された付勢要素を備える、請求項7に記載の電子蒸気供給システム。
【請求項9】
前記ユーザ入力ユニットの現時点の操作に比例して供給される前記電力の前記レベルを前記使用者に示すように構成されたディスプレイをさらに備える、請求項2に記載の電子蒸気供給システム。
【請求項10】
前記レベルの前記電力が、単調増加関数に従って、前記使用者の前記手動操作のレベルに比例して供給される、請求項1~9のいずれか一項に記載の電子蒸気供給システム。
【請求項11】
前記単調増加関数が、線形関数、2次関数、多項式関数、対数関数、及び指数関数のうちの一つを含む、請求項10に記載の電子蒸気供給システム。
【請求項12】
前記使用可能な電力レベル範囲が、使用者によって調整可能な最小値及び最大値を有する、請求項1~11のいずれか一項に記載の電子蒸気供給システム。
【請求項13】
前記制御ユニットが、前記ユーザ入力ユニットによって検出された前記使用者の前記手動操作のレベルがしきい値よりも低いときに前記電源から前記気化器に電力が供給されることを防ぐようにさらに構成されている、請求項1~12のいずれか一項に記載の電子蒸気供給システム。
【請求項14】
前記使用可能な電力レベル範囲が、対応する前記使用者の前記手動操作に応じた任意のレベルを供給することができる連続範囲を含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の電子蒸気供給システム。
【請求項15】
前記使用可能な電力レベル範囲が、対応する前記使用者の前記手動操作に応じてそれぞれ供給することができる段差のある離散的な複数のレベルを含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の電子蒸気供給システム。
【請求項16】
前記制御ユニットによる前記電力の前記レベルの制御の前に入力を検出し、前記検出に応答して前記気化器への電力の供給を開始するように構成された起動ユニットを備える、請求項1~15のいずれか一項に記載の電子蒸気供給システム。
【請求項17】
前記起動ユニットが、手動入力を検出するように構成されている、請求項16に記載の電子蒸気供給システム。
【請求項18】
前記起動ユニットが、前記使用者の吸引を検出するように構成されている、請求項16に記載の電子蒸気供給システム。
【請求項19】
前記気化器が、液体から蒸気を生成するように構成されている、請求項1~18のいずれか一項に記載の電子蒸気供給システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用者によって操作可能なコントローラを有する電子蒸気供給デバイス等の蒸気供給デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
eシガレット等のエアロゾル又は蒸気供給システムは一般に、通常はニコチンを含む製剤であって、気化又は他の手段等によってエアロゾルを発生させる製剤を含む原料液体のリザーバを備える。したがって、蒸気供給システムのエアロゾル供給源は、リザーバからの原料液体の一部分に関連された加熱要素又は他の蒸気生成コンポーネントを備えることがある。いくつかのシステムでは、この加熱要素及びリザーバが、第1のセクション又はコンポーネント内に含まれており、第1のセクション又はコンポーネントは、加熱要素に電力を供給するためのバッテリーを収容した第2のセクション又はコンポーネントに接続可能である。使用時、使用者は、デバイスを吸って加熱要素を起動させると、加熱要素は少量の原料液体を気化させる。そのようにして、原料液体は、使用者による吸引のためのエアロゾルに変換される。
【0003】
単純な電子喫煙品は、バッテリーから加熱要素に電力を供給する単一のオン/オフスイッチ又はボタンを備えることがある。使用者は、バッテリーから加熱要素に電力が供給されるレベルを制御することができない。いくつかの電子喫煙品は、専用コントローラを用いた所望の電力レベルの選択によって可変電力を供給し、続いて別個のボタンを操作して、選択した電力で加熱要素を起動させる。しかしながら、電力レベルは、使用者が加熱要素を起動させるよりも前に選択されなければならず、その後、ボタンは単一の電力を供給するだけであり、起動の持続時間の間、この電力は一定である。いくつかのケースでは、電力レベルを変化させることがデバイスの再設定を要求し、デバイスの再設定は、不満足なユーザエクスペリエンスに帰着する。
【0004】
他のデバイスでは、加熱要素に供給される電力のレベルを、ある順序に従って、使用者の吸引中等の加熱要素の作動期間にわたって変化させる加熱プロファイルを選択することができる。この加熱プロファイルは、予め決められているか、又は使用前にプログラムする必要があり、外部ソフトウェアと、デバイス通信機能又は大きなディスプレイと、ユーザインタフェース機能とをしばしば必要とする。他のデバイスでは、電子喫煙品の空気流路内に置かれたセンサによって空気流が検出され、空気流が検出されたときに単一の電力レベルがヒータに供給される。いくつかのケースでは、吸引中に、空気流のレベルに従って電力のレベルが自動的に変更される。
【0005】
電源の作動を改善することを目的とする手段については関心が高い。
【発明の概要】
【0006】
本書に記載された特定の実施形態の第1の態様によれば、次のような電子蒸気供給システムが提供される。すなわち、第1の態様による電子蒸気供給システムは、電子蒸気供給システムの使用者による吸引のための蒸気を生成するための気化器と、気化器に電力を供給するための電源と、使用者の手動操作を検出するためのユーザ入力ユニットと、蒸気生成中にユーザ入力ユニットによって検出された使用者の手動操作のレベルに比例して、電源から気化器に供給される電力のレベルを、使用可能な電力レベル範囲から制御するように構成された制御ユニットとを備える。
【0007】
特定の実施形態の上記の態様及びその他の態様は、添付の独立請求項及び従属請求項に記載されている。従属請求項の特徴は、請求項に明示されているもの以外に、互いに、また独立請求項の特徴と組み合わせて、一緒にできることを理解されたい。さらに、本書に記載の手法は、以下に記載されたような特定の実施形態に限定されるものではなく、本書に提示された特徴の任意の適切な組み合わせを含み、企図している。例えば、後述する様々な特徴のうちの任意の一つ以上の特徴を適宜に含む本書に記載された手法に従って、電子蒸気供給デバイス又は電子蒸気供給デバイスのコンポーネント(構成要素)を提供することができる。
【0008】
次に、本発明の様々な実施形態について、単なる例として添付の図面を参照して詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】例示的な電子タバコ又は蒸気供給デバイスの単純化された概略断面図である。
図2】例示的な実施形態における手動操作と供給される電力レベルとの間の例示的な関係のグラフである。
図3】例示的な電子タバコの可変電力供給システムの機能コンポーネントの概略図である。
図4】例示的な電子タバコの外面透視図である。
図5】例示的な別の電子タバコの外形の斜視図である。
図6】例示的なさらに別の電子タバコの外形の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
特定の例及び実施形態の態様及び特徴について、本書にて論じ説明する。特定の例及び実施形態のいくつかの態様及び特徴は、従来どおり実施することができ、これらについては、話を簡潔にする目的で、詳細には論ぜず説明もしない。したがって、本書にて言及するが詳細には説明していない装置及び方法の態様及び特徴は、そのような態様及び特徴を実施するための任意の従来の手法によって実施できることを理解されたい。
【0011】
上述のとおり、本開示は、(限定はされないが)eシガレット等の電子エアロゾル供給システム又は電子蒸気供給システムに関する。以下の説明の全体にわたって、用語「eシガレット」及び「電子タバコ」が使用されることがあるが、これらの用語は、エアロゾル(蒸気)供給システム又はデバイスと互換的に使用することができることを理解されたい。同様に、「エアロゾル」も「蒸気」と互換的に使用することができる。
【0012】
本書で使用される場合、用語「コンポーネント」は、電子タバコの部品、セクション、ユニット、モジュール、アセンブリ、その他の同様なものを指すために用いられ、この部品等はいくつかのより小さな部品又は要素を、多くの場合、外部ハウジング又は壁内に組み込んでいる。電子タバコは、一つ以上のこのようなコンポーネントから形成され又は組み立てられ、これらのコンポーネントは、互いに分離可能に接続されてもよく、或いは、電子タバコ全体を形成するため製造中に互いに永久的に結合されてもよい。
【0013】
本書の例によれば、次のような電子タバコを提供することが提案されている。すなわち、かかる電子タバコは、エアロゾル生成を操作するために、実際の1回のパフ(1回の吸込み)中に、使用者が、エアロゾル生成のために供給される電力レベルを、コントローラ又は入力ユニットが操作された量に応じて、途切れることのないスケールで変更することを可能にするユーザ入力ユニットを電子タバコに配置することによって、必要な電力レベルのフルスケールのユーザ制御を可能とするものである。以下の説明では用語「ユーザ入力ユニット」が使用されるが、この用語は、「ユーザコントローラ」、「手動起動デバイス」、「手動操作デバイス」及び他の同様の用語と互換的に使用され得ることを理解されたい。ユーザ入力ユニットは例えば、感圧式ボタン、ばね付きスライダ又は接触感応式リング、グリッド若しくはパッドとすることができる。
【0014】
この双方向型(interactive)デバイスコントローラは、より強く押圧する、コントローラをさらにスライドさせる、又はインタフェースの別のエリアに触れる等により、ユーザコントローラに加えられる操作レベルを吸引中に単純に変化させることによって、使用者が必要としている電力レベルを使用者が即座に制御することを可能にする。そうすることによって、蒸気生成量のリアルタイム制御が可能となり、使用者は、吸引のために生成される蒸気の量を1回のパフの経過中全体にわたって変化させることができる。この構成は、電力レベルを予め設定する必要性、及び変更が求められているときにデバイスをリセットする必要性をなくすことができる。さらに、この構成は、パフ中に電力を直接に変更することによって、使用者に電力レベルの使用中(パフ)制御を可能とする。
【0015】
図1は、eシガレット10等の例示的なエアロゾル/蒸気供給システムの非常に概略的な図(一定の縮尺では描かれていない)である。eシガレット10は、破線によって示された長手方向軸線に沿って延びる実質的に円筒形の形状を有し、二つの主要なコンポーネント、すなわち制御コンポーネント若しくは電源コンポーネント又は制御セクション若しくは電源セクション20と、蒸気生成コンポーネントとして機能するカートリッジアセンブリ又はカートリッジセクション30(これはカトマイザ(cartomizer)、クリアロマイザ(clearomiser)又はアトマイザ(atomiser)と称されることがある)とを備える。
【0016】
カートリッジアセンブリ30は、原料液体からエアロゾルを生成する、例えばニコチンを含む液体製剤を含む原料液体を含んだリザーバ3を備える。一例として、原料液体は、約1~3%のニコチン及び50%のグルセロールを含み、残りの部分は、概ね等量の水とプロピレングリコールを含み、場合によっては香料等の他の成分も含む。リザーバ3は、貯蔵タンクの形態を有し、タンクの境界の内側で液体が自由に移動及び流動することができるような態様で原料液体を貯蔵することができる容器又はレセプタクルである。或いは、リザーバ3は、多孔性構造体内に原料液体を保持する、詰め綿(cotton wadding)又はガラス繊維等の吸収性材料を含んだものであってもよい。リザーバ3は、原料液体が消費された後に捨てることができるように製造中に充填後に密封してもよいし、又はそこから新たな原料液体を追加することができる入口ポート若しくは他の開口部を有するようにしてもよい。カートリッジアセンブリ30は、リザーバタンク3の外に配置された、加熱による原料液体の気化によってエアロゾルを生成するための電気加熱要素又はヒータ4をさらに備える。リザーバ3からヒータ4に原料液体を送達するために、ウィック(wick)又は他の多孔性要素6等の液体導管構成体が設けられるとよい。原料液体を吸収し、その原料液体を、ヒータ4と接触したウィック6の他の部分にウィッキング(毛細管現象)又は毛管作用によって移送することができるように、ウィック6は、リザーバ3の内側に配置される一つ以上の部分を有する。これにより、この液体は加熱され、気化し、ウィック3によってヒータ4に移送された新たな原料液体によって置き換えられる。したがって、ウィックは、リザーバタンク3の内容積部を画定する壁を貫いて延びており、リザーバ3とヒータ4との間の架橋経路又は導管とみなすことができる。
【0017】
ヒータとウィック(又は同様のもの)の組合せは気化器、アトマイザ又はアトマイザアセンブリと称されることがあり、原料液体を含むリザーバと気化器はひとまとめにしてエアロゾル供給源と称されることがある。様々な設計が可能であり、それらの設計では、図1の非常に概略的な表現に比べ、これらの部分を異なって配置することができる。例えば、ウィック6を、ヒータ4とは完全に別個の要素とすることができ、又は多孔性であるように、及びウィッキング機能を直接に実行することができるようにヒータ4を構成することができる(例えば金属メッシュ)。或いは、リザーバから原料液体を引き出し、その原料液体を気化のために送達する毛管作用を支援するのに十分な細さを有する一つ以上のスロット、管又は流路から、リザーバとヒータとの間においてこの液体導管を形成することもできる。ヒータの代わりに、例えば圧電効果に基づく振動気化器等、他の蒸気生成手段を使用することができる。さらに、加熱要素を、eシガレットの電源から加熱要素に直接に流される電流によって熱を発生させるオーム加熱によって動作するものとすることができ、又は、加熱要素を、磁場の印加によって発生された渦電流によって熱が発生する誘導ヒータとすることができ、eシガレットは、誘導加熱に必要な追加のコンポーネントを備えることができる。したがって、気化器は一般に、送達された原料液体から蒸気を生成することができる蒸気生成要素又は気化要素、及びリザーバ又は同様の液体貯蔵部から蒸気生成器に毛管力等によって液体を送達又は移送することができる液体導管(経路)であるとみなすことができる。或いは、気化器は、いわゆる「非燃焼加熱式(heat-not-burn)」デバイス内で固体源、例えばタバコ基体を加熱することによって蒸気又はエアロゾルを生成することもできる。本発明の実施形態は、蒸気生成コンポーネントを動作させるために電力が供給され、そのため供給される電力のレベルに蒸気生成量が依存するこのような全てのあらゆる構成に適用可能である。
【0018】
図1に戻ると、カートリッジアセンブリ30は、ヒータ4によって生成されたエアロゾルを使用者がそこから吸引することができる開口部又は空気出口を有するマウスピース(吸い口)35をさらに含む。
【0019】
eシガレット10の電気コンポーネントに、特にヒータ4に電力を供給するために、電源コンポーネント20は電池又はバッテリー5(本書では以後、バッテリーと称し、再充電可能なものとする)を含む。さらに、eシガレットを全体的に制御するためのプリント回路板及び/又は他の電子部品若しくは回路を備える制御ユニット28もある。この制御ユニットは、蒸気が必要なときに(本開示の実施形態によれば、蒸気送達が必要なときに使用者によって操作されたユーザ入力ユニット(図示せず。後述する)によって検出された使用者の手動操作に応答して)、ヒータ4をバッテリー5に接続する。加熱要素4がバッテリー5から電力を受け取ると、加熱要素4は、リザーバ3からウィック6によって送達された原料液体を気化してエアロゾルを生成し、このエアロゾルは次いで、マウスピース35の開口部を通って使用者によって吸引される。エアロゾルは、使用者がマウスピース35をくわえて吸ったときに、電源コンポーネント20の壁の空気入口26をエアロゾル供給源の空気出口に接続している空気流路(図示せず)に沿ってエアロゾル供給源からマウスピース35に運ばれる。したがって、アトマイザへの少なくとも一つの空気入口(電源コンポーネントにあっても又は電源コンポーネントになくてもよい)とマウスピースの空気出口との間に電子タバコの空気流路が形成される。
【0020】
この特定の例では、電源セクション20とカートリッジアセンブリ30が、図1の実線の矢印によって示された長手方向軸線に対して平行な方向の分離によって互いから取外し可能な別個の部品である。デバイス10が使用されているとき、コンポーネント20、30は、電源セクション20とカートリッジアセンブリ30との間の機械的及び電気的な接続を可能とする互いに協働する係合要素21、31(例えばねじ式又はバヨネット式取付具)によって一体に接合されている。しかしながら、これは単に例示的な構成にすぎず、これらの様々な構成要素は、電源セクション20とカートリッジアセンブリセクション30との間で色々と分散させることができ、他のコンポーネント及び要素を含めることもできる。これらの二つのセクションは、図1の場合のように端と端を接した長手方向に延びる構成で接続されてもよいし、又は横に並んだ並列配置等の異なる構成で接続されてもよい。このシステムは、実質的に円筒形であること及び/若しくは実質的に長い方向に延びる形状を有することができ、又はそうでなくてもよい。使い尽くされたときに(例えばリザーバが空になったり又はバッテリーが切れたりしたときに)どちらか一方のセクション又は両方のセクションが廃棄され、交換されることが意図されていてもよく、又はリザーバに再充填する、バッテリーを再充電する等の行為によって可能になる複数回の使用が意図されていてもよい。或いは、eシガレット10を、二つ以上の部分に分離することができない(使い捨て可能な又は再充填可能/再充電可能な)一体型デバイスとすることもでき、その場合には、全てのコンポーネントが単一のボディ又はハウジングの中に包含される。本発明の実施形態及び例は、これらの構成及び当業者が知っているであろうその他の構成のうちの任意の構成に対して適用可能である。
【0021】
図1の例示的なデバイスは、例示的な電子タバコの動作を分かり易く示すため、非常に概略的な形で示されている。図1には、ユーザ入力ユニット又はコントローラは示されておらず、実際、一部の電子タバコは、このようなコントローラを一切備えていないか、又は単純なオン/オフスイッチだけを含む。しかしながら、任意の所定時間において、特に吸引中において、電子タバコの動作を使用者の特定の要求に合わせて使用者が即座に変更することができるように、本発明の例には、ユーザ入力ユニット(ユーザコントローラ又はスイッチ)が設けられている。
【0022】
このユーザ入力ユニットは、ヒータ又はエアロゾル供給源の他の蒸気生成要素にバッテリーから供給される電力のレベルの、使用中における連続変更を可能にするように構成されている。この電力のレベルは、その時にユーザ入力ユニットが作動又は操作されたレベルに従って配信され、作動量が変化すると、それに従って電力レベルが即座に又はほぼ即座に変更される。このように、使用者は、電子タバコを実際に使用している間に、特にパフ(吸引)中に、蒸気生成の量を、好ましい量だけ好ましい頻度で容易に調整することができる。ユーザ入力ユニットの手動操作は、特定の電力レベルでの電力供給を開始するために、(例えば図1のユニット28等の制御ユニットを介して)デバイス内の電気接続を再構成し、又は電気制御信号を送信/変更する。操作レベルが変化すると、それに応答して接続又は制御信号が変化して、電力レベルはそれに対応して変化する。制御ユニット28は、操作のレベルを反映した入力信号を受け取り、手動操作レベルを解釈し、適切な応答を設定、すなわちバッテリーからヒータ又はエアロゾル供給源内の他の蒸気生成要素に供給される電力の対応するレベルの選択値を設定する。次いで、手動操作の量が変化した場合、制御ユニットは、供給される電力のレベルを変化させることにより応答を再設定する。このプロセスは、バッテリーからヒータ又はエアロゾル供給源内の他の蒸気生成要素に供給される電力のレベルを、ユーザ入力ユニットの手動操作に従って連続的に変更することができるという点で連続的であり、また、その電力レベルが、使用可能な連続した電力レベルの中から選択されるという点で連続的である。この連続性は、最大若しくは最小の間の任意の電力レベルを選択することができるという点で、又は実施上の便宜から、電力レベルを、小さな離散的な複数の電力レベルに分割することができるという点で、真に連続的なものとすることができる。これらの代替策はそれぞれ、「アナログ」及び「ディジタル」と考えられることができるが、これらの用語は、デバイスの物理的実施態様及び動作の特定の特徴を暗示するものではない。より大きなレベルの手動操作はより高い電力レベルを配信し、ひいてはより高い電力レベルはヒータにおいて高い温度を生み出し、その結果、生成される蒸気の量は増し、及び/又は蒸気生成は加熱サイクルの初期に、より迅速に開始される。所定のヒータに関しては、ヒータの両端に印加する電圧を変化させることによって、若しくはヒータに流す電流を変化させることによって、又はその両方によって、電力レベルを変更することができ、電気タバコの特定の設計を、これに従って可変電力供給の適切な動作を実施するように構成することができる。それに応じて、使用者は、単純にユーザ入力ユニットの手動操作の量を変化させることによって、供給される蒸気の量を実質的に瞬時に変更することができる。
【0023】
ボタンを漸進的に押したり、ダイヤルを回転させたり、リニアスライダをスライド操作したりすること等によって連続範囲にわたって調整可能又は操作可能であるように、ユーザ入力ユニットを構成することができる。或いは、使用者による操作の異なる量によって達成可能な異なる位置に配置されるように、ユーザ入力ユニットを構成することもでき、それらのうちのそれぞれの位置は、電子タバコの制御回路に送信される異なる制御信号を発し、制御回路(プログラム可能とすることができる)は、それに応答して、バッテリーからヒータに供給される電圧又は電流を変更するように動作可能である。これにより、電子タバコの吸引中に、使用者は、ユーザ入力ユニットに加える使用者の操作レベルを変更することによって、電源から気化器に供給される電力のレベルを連続的に調整及び制御することができる。
【0024】
一般に、使用可能な連続電力範囲又は連続電力スケールから送られる電力の量は手動操作の量に比例し、すなわち操作が大きくなればなるほど電力レベルを増大させ、操作が減れば減るほど電力レベルを低減させる。言い換えると、電力レベルは、単調増加関数によって操作レベルに関係付けられている。この全体的な特徴の範囲内で、操作レベルと電力レベルとの間の実際の関係(関数、比例関係)は任意の数学的形態を有することができる。この関係は線形又は非線形とすることができ、作動レベルと電力レベルはともに、境界として最大値及び最小値を有することができ、この最大値及び最小値は固定若しくは可変とすることでき、又はしきい値に従うものとすることができる。
【0025】
図2は、一例における手動操作レベルと供給される電力レベルとの間の関係を示すグラフである。電力レベルは、使用可能な連続電力レベル範囲70にわたって可変であり、使用可能な連続電力レベル範囲70は、手動操作のレベルとの関係に依存し、上限の電力レベル72と下限の電力レベル74とで有限化されている。これらの上限と下限の電力レベルは、ユーザ入力ユニットの上限の操作量76及び下限の操作量78に割り当てられ、それに対応する。この例では、操作レベルと供給される電力レベルとの間の関係が直線的である。最大使用可能電力レベルの増加量80は、最大電力レベル72と最小電力レベル74との差である。ユーザ入力ユニットは、その最小状態78と最大状態76との間で操作することができ、中間の任意の操作レベルは、これらの状態によって決まる範囲の割合である。最小操作状態(ユーザ入力ユニットのゼロ動作)はゼロ電力を供給するが、操作条件下での少なくともいくらかの蒸気生成を保証するために、操作範囲の始まりには、低レベルでの蒸気生成に十分な最小電力レベル74が対応するようにしている。言い換えると、操作を開始すると電力供給はゼロから使用可能な最小量まで段状に上昇する。そのため、所定の瞬間に供給される電力レベルは次の式、すなわち「供給される電力=最大使用可能電力増加量×手動操作の割合+最小電力」に従う。手動作動に応じて、すなわち最小操作状態と最大操作状態との間の割合として、供給される電力レベルは、「最大電力増加量80」の前記と同じ割合と「最小電力74」の和となる。いくつかの例では、手動操作のレベルがしきい値レベルよりも低いと、軸に対して線78がオフセットしていることによって示されているように、どの電力レベルでもヒータに電力が供給されない。これらの例では、このオフセットが、デバイスの単なるハンドリングによる偶発的な作動を防ぐ働きをし、したがって安全を維持し、バッテリーの寿命を伸ばす。
【0026】
他のいくつかの例では、操作レベルと供給される電力レベルとの間の関係又は関数が非線形であってもよい。いくつかの例では、この関係を、線形関係又は2次関係等の多項式として記述することができ、他の例では、この関係が指数又は対数であるとしてもよい。さらに、いくつかの例では、使用可能な連続電力レベル範囲70が離散的な電力レベル範囲を含む。すなわち、電力レベル範囲内の使用可能な値が離散値である。これらの例では、電力レベル範囲が連続的でないことに使用者が気づかないように、離散値の数を多くして間の段差を小さくすることができる。一般に、この構成は、ユーザ入力ユニットを操作又は動作させる量を選択及び変更することにより、蒸気生成コンポーネントに供給される電力を使用者が直接に制御することを可能にする。少量の操作は低レベルの電力を与え、より大きな量の操作はより高レベルの電力を与える。
【0027】
いくつかの例では、使用可能な最大及び最小電力レベルが、電子タバコの寿命の間、一定のままであるように、製造時に固定される。他の例では、プログラミング行為によって、使用者が、最大及び最小電力レベルを設定又は変更(リセット)することができる。この設定又は変更は、使用者が最初に電子タバコを入手したときに1回の行為として利用可能とすることができ、又は使用者の嗜好の変化に従って繰り返して行うことができるものとすることができる。例えば、異なる原料液体の使用、おそらくは新たな香料又は異なるニコチン強度の使用が、蒸気量の使用可能範囲の調整が望ましいと使用者が考えるきっかけとなりうる。便宜上、変動電力供給システムの少なくとも一部分を、使用者による入力に従って再プログラムすることができるソフトウェアで実装することによって、動作を前述したように変更する能力を可能にすることができる。高性能の電子タバコは、動作パラメータの使用者による調整を可能にするオンボードユーザインタフェースを有することができる。その他の場合には、携帯電話、タブレット、ラップトップ又はデスクトップコンピュータ等の外部コンピューティングデバイスに電子タバコを(無線又は有線で、例えばBluetooth(登録商標)又はUSBによって)接続することができ、使用者は、それらの外部コンピューティングデバイスに新たな最大及び最小電力レベルを入力することができ、それらの外部コンピューティングデバイスは、それらの新たな設定を、例えば制御ユニット等の電子タバコの関連部分に伝達するようにしてもよい。さらに、それらのユーザ設定及び使用者の個人的操作と電力との関係に関するその他のデータを、他の電子タバコにインポートすることができる個人プロファイルとして、遠隔位置に又は電子タバコ自体に記憶させることができる。これは、使用者のためにデバイス間に継続性を持たせることができる。
【0028】
例えば、電力コントローラとして、ユーザ入力ユニットに、可能な設定の相対サイズ(例えばハイからロー若しくは1~10)の指標を含むラベルを付けることによって、又は達成可能な電圧、電流若しくはワット数の数値のラベルを付けることによって、蒸気生成要素に供給されている電力を変更するためのユーザ入力ユニットを、電力コントローラとして使用者に直接に提示することができる。電子タバコをうまく制御するために、電圧、電流又はワット数の実際のレベルを使用者が知っている必要はないが、科学的又は技術的傾向を有する使用者には好まれる可能性がある。入力ユニットにこのようなラベルをつけるオプションはユニットの形式に依存する。後に、ある例示的なユニットについてさらに論じる。
【0029】
或いは、蒸気生成要素が加熱要素を備える場合には、電力を調整するためのユーザ入力ユニットを、温度コントローラとして使用者に提示することもできる。所定の電力レベルは、(例えばアルゴリズム、ルックアップテーブル、又はデバイス内に具現化された他のハードウェア若しくはソフトウェア関係に従って)ヒータから出力される特定の温度又は温度範囲を生成することができ、その結果、いくつかのケースでは、使用者の視点から見て、少なくとも電子タバコの動作に関しては、電力を変更することと温度を変更することとを等価と考えることができる。したがって、ユーザ入力ユニットに、温度コントローラとしてのラベルを付けることができ、ハイ設定とロー設定の間で(例えば段階的に若しくは連続的に)又は1~10の単純な目盛の間で調整可能と表示することができる。或いは、それぞれの設定で生ずると意図された実際の温度値又は温度範囲の目盛を付けることもでき、それらの温度値又は温度範囲は、ヒータ温度又は吸引されるエアロゾルの温度を示すことができる。
【0030】
図3は、本書に開示されたユーザ入力ユニットを備える、例示的な電子タバコ10の例示的な可変電力供給システムの機能コンポーネントを単純化して示す概略図である。これらのコンポーネントは、設計上の嗜好に従って、(カートリッジ及び電源セクション等の)電子タバコの異なるセクション間で分散して配置することができる。電子タバコの外面に、手動操作が可能なユーザ入力ユニット40が取り付けられており、ユーザ入力ユニット40は、ユーザ入力ユニット40に加えられた使用者の手動操作のレベル又は量を、最小(又はゼロ)レベルから最大レベルまでの操作範囲から検出するように構成されている。ユーザ入力ユニットが使用者の手動操作を検出したことに応答して、ユーザ入力ユニットは制御ユニット28に制御信号42を送信する。この制御信号は、ユーザ入力ユニットの手動操作レベルを表す値を含むものとすることができる。この信号値は、ユーザ入力ユニットのタイプ及びユーザ入力ユニットの検出の方法に応じて、値の連続範囲の中の一つの値又は値の離散範囲の中の一つの値とすることができる。例えば、スイッチのそれぞれの位置は、異なる値を有する複数の抵抗器からなる選択対象物の中の一つの抵抗器を接続する等によって、異なる電気接続を実施することができる。或いは、加減抵抗器を使用して、調整可能な抵抗を提供することもでき、このことは、異なる一組の抵抗器に対応する段階的調整ではなく、抵抗の連続調整、したがって電力レベルの連続調整を可能にするという利益をもたらす。或いは、ユーザ入力ユニットを、操作の特定のレベルに対応することが分かっている、スイッチの物理的位置又はスイッチ上のユーザの手指/手の位置を検出するものとすることもでき、制御信号42はこの位置を制御ユニット28に知らせる。
【0031】
制御ユニット28は、バッテリー又は他の電源5と連携をとっている。さらに、ハードウェア、ソフトウェア又はハードウェアとソフトウェアの組合せとして具現化することができる制御ユニット28には、図2の例のような、の操作レベルと電力レベルとの間の所定の関係が与えられている。この関係は例えば、式、ルックアップテーブル又はアルゴリズムとして与えることができる。ユーザ入力ユニット40から制御信号42によって送られた操作レベル又は操作値を制御ユニット28が受け取ったことに応答して、制御ユニット28は、受け取った操作値に対応する必要な電力レベルを、この定められた関係に従って決定する。制御ユニットは次いで、バッテリー5に伝達するための出力信号44を生成する。出力信号44は、ユーザ入力ユニット40において検出された操作量に基づく、バッテリー5によって供給すべき必要な電力レベルを示す。言い換えると、制御ユニット28は、ユーザ入力ユニット40から受け取った使用者による手動操作のレベルに対応する信号の値に基づいて、バッテリー5からヒータ4に供給される電力のレベルを制御するように構成されている。出力信号44を受け取ると、バッテリー5は、この必要なレベルの電力46を加熱要素3に供給する。
【0032】
加熱要素3を動作させるのに必要な手動操作の最小レベルに対するしきい値78を利用する例について言うと、そのしきい値は、制御ユニット28によって又はユーザ入力ユニット40のいずれかによって用いられ得る。例えば、ユーザ入力ユニット40が使用者による手動操作を検出し、検出された操作量に対する制御信号値が上述のとおりに生成される。次いで、制御ユニット28は、その値がしきい値よりも大きいどうかを判定するように構成されており、適宜に出力信号44を生成したり、又は生成しなかったりする。或いは、操作レベルがしきい値を超えていない場合、この状況を確認し、制御信号値を制御ユニット28に送信しないように、ユーザ入力ユニットを構成することもできる。操作がしきい値を超えているとき、ユーザ入力ユニットは、制御ユニットに対して対応の制御信号を生成する。
【0033】
図4は、ボタン又はパッドのような感圧型のユーザ入力ユニット40を備える例示的な電子タバコ10の外形の単純な斜視図を示す。ボタン又はパッドは、ボタンが取り付けられた表面に対して実質的に垂直に電子タバコのボディに向かって内側へ力を加えることによる、使用者による押動、押圧又は接触作動によって動作可能である。ボタン又はパッドは、使用者による手動操作によってボタン又はパッドに加えられた力のレベルに感応するものとすることができる。そのため、ユーザ入力ユニット40を感圧式とみなすことができ、さらに、ユーザ入力ユニット40に加えられた力のレベルを制御ユニット28に伝達するように構成されたものとすることができる。電子タバコの吸引中に、使用者は、ユーザ入力ユニット40に加える力を連続的に変化させることができ、その結果として、電源から気化器に供給される電力のレベルを制御することができる。
【0034】
機械式押しボタンを使用することもでき、より滑らかな表面外観を与えるため、及び/又は水分若しくは異物による侵入に対してこのコントローラを不浸透性にするために、機械式押しボタンを、(例えば柔軟なポリマー、プラスチック、ゴム等から形成された)柔軟な保護膜又は被膜の下で保護するとよい。機械式押しボタンについては、使用者による手動操作のレベルが、ボタンが取り付けられた表面に対して実質的に垂直な方向のボタンの機械的運動の量、すなわち加えられた押力の方向のボタンの移動の量に対応させることができる。この量は、使用者によって加えられた圧力の量に対応する可能性がある。使用者による手動操作のレベルは、ボタンの機械的運動の範囲に対応する二つの限界、すなわちボタンが完全に押圧されたときとボタンが押圧されていないときとに対応する二つの限界を有する。圧力に対応するボタンの物理的運動量は使用者には明らかである。
【0035】
圧力パッドに関しては、加えられた圧力の量を入力ユニットによって直接に検出することができ、圧力パッドが感応する範囲内では、使用者による手動操作のレベルが加えられた圧力の量に対応する。圧力パッドは、パッドが取り付けられた表面に対して実質的に垂直な方向の圧力に感応する。この感応性の限界は、最小応答を引き起こす押圧の「軽さ(lightness)」にしきい値を設定し、さらに、最大しきい値を超えて加えられた圧力は無視され最大値以下だけが機能するような形で、押圧の最大の「重さ(heaviness)」にしきい値を設定する。これらの上限及び下限は、どの市場についてもデバイスの多くのモデル全般にわたって一定とすることができ、又はデバイスモデルの対象人口統計学的市場若しくは意図された地理的市場を考慮して変えることができる。さらに、これらのしきい値は、製造時に予め設定することができ、又は使用者によって変更可能とすることができる。任意の形式の感圧式ボタンを使用することもできる。
【0036】
加えられた圧力の大きさに基づくボタンの操作によって選択される動作条件を使用者が決定することは難しい。これは、ボタンが、動作範囲(目盛又は他のマークを配置することができる容易に目に見える範囲)を持たないためである。したがって、ボタン形式を有するユーザコントローラでは、コントローラの操作によって選択された電力/温度の値の指示又は押動/圧力のレベルの指示を使用者に提示することができるディスプレイを電子タバコのハウジングに設けることが望ましい。このディスプレイは、電子タバコの他の動作パラメータ、例えば予測バッテリー寿命及び原料液体レベルをさらに示すものとすることができる。このディスプレイは、それぞれのパラメータの数値を表示するための表示画面(例えば液晶ディスプレイ又はフルカラー画素ディスプレイ)の形態をとってもよいし、例えば様々なパラメータ値に対応して点灯される(例えば発光ダイオードを含む)一つ以上の光源を備えてもよい。
【0037】
図5は、タッチパッドを含むユーザ入力ユニット45を備える例示的な別の電子タバコ10の単純な斜視図を示す。「タッチパッド」とは、入力ユニットが、使用者の接触を、場合によっては加えられた圧力のレベルとは無関係に検出することができる接触感応式検出領域又はインタフェースを電子タバコの表面に備え、検出領域内の触れられている位置又は触れられた位置を判定し、及び/或いは、検出領域上で使用者が手指をスライドさせたときの、検出領域の一つ若しくは複数の縁に対する接触位置の動作、又は開始接触位置に対する接触位置の動作を判定するというものを意味する。このタッチパッドは、例えば容量技術若しくは抵抗技術によって接触を判定するように作動可能なものとすることができる。この場合、押動又は押圧操作は最小限でよく、使用者による接触だけが必要である。その代わりに、接触感応式パッドを使用して、いくつかの例では、異なる電力レベルに対応するように異なる位置が対応付けられた接触感応式パッド上での特定の接触の位置に応じて、蒸気生成器の電力のレベルを選択することができる。接触感応領域は、それぞれの位置に対する電力レベル又は操作レベルを示す関連する視覚的目盛を有するものとすることができ、これらの二つの要素は、単一の接触感応式スクリーンにおいて具現化することができる。それに加えて又はその代わりに、ユーザ入力ユニット45は、スライド操作を含む使用者の手動操作を検出することができる。すなわち、接触からなる第1の使用者の手動操作を第1の位置で検出した後に、ユーザ入力ユニット45は次いで、使用者によるスライド操作又はスワイピング(swiping)操作による、近隣の位置に向かっての後続の使用者の手動操作を検出することができる。このようにすると、スライド操作を検出したことに応答して、デバイスは電力レベルを調整することができる。操作レベルを特定するために、このスライド動作の始点からの距離、若しくはパッドの端又は辺等のタッチパッド上の指定された位置からの距離が使用されてもよく、及び/又はスライド動作の速度が使用されてもよい。操作レベル/電力レベルを示すために、一組の光源、又はディスプレイ、又は文字目盛若しくは他の図形目盛を配置することができる。図4の例では、接触感応式パッドは、その長さに沿って異なる色又は色調で徐々に変化がつけられたある幅の直線的な帯状体である。例えば、一端が赤、一端が青であり、中間部分が赤から青へと徐々に変化するものとすることができる。したがって、使用者は、パッド上の「赤」の位置をより高い電力と解釈し、「青」の位置をより低い電力と解釈することができる。ある一つの直線的な帯状体のタッチパッドでは、パッドの長さに沿った異なる位置が異なる電力レベルに対応し、選択位置に個別に接触することで、又は一つの位置から別の位置にスライドすることで、それらの位置にアクセスすることができる。タッチパッドの利点は、2回の接触の間に長い距離を移動することによって、大きく隔たった複数の電力レベルに一方から他方に又は他方から一方に直接にアクセスすることができる点である。これは、新たなレベルに到達するのに中間レベルを通過して移動する必要がある押しボタンとは対照的である。
【0038】
容量式タッチセンサを利用する代替的な手法は、押しボタンの場合と同様に、タッチパッド上への使用者からの手動圧力の増大を必要とするものである。この圧力が増すにつれて、タッチパッドと接触した使用者の指の面積も増大し、これによって、静電容量が増加し、したがってセンサからの出力信号が増す。
【0039】
このような構成においては、(タッチパッド上でのスライド動作又は機械式入力ユニットのスライド若しくは押動とは対照的に)使用者によって検出可能な明らかな物理的運動が存在しない場合、手動操作のレベル、したがって電力レベルを示す正のフィードバックを使用者に提供する機能を追加することは有用である。例えば、入力ユニットをフィードバック装置につないで、現在の電力レベル又は操作レベルを示す触覚によるフィードバック、視覚によるフィードバック又は音声によるフィードバックを使用者に与えることができる。これにより、使用者がユーザ入力ユニットを過剰に操作することを防ぐことができる。
【0040】
図4の直線的な帯状体に代わる多くの代替の幾何的形式がある。リングの周りで接触位置を時計回り又は反時計回りに動かすことによって供給電力を変えるように、接触感応式パッドを、接触感応式リング又は円形体として形成することができる。さらに、完全なリングの代わりに、接触感応式パッドが半円、四分円を形成してもよく、又は実際に実質的に湾曲した帯状体であってもよく、これらの接触感応式パッドでは、一端を最大出力に関連付け、他端を最小電力に関連付けることができる。この湾曲は、電子タバコの表面に対して実質的に平行な面にあってもよく、他の例では、完全なリング又は部分的なリングが長手方向に延びる形式を有する電子タバコの周囲又は周辺を取り囲むように伸びるものであってもよい。いくつかの例では、使用者による操作の採り得る位置が、帯状体上の絶対位置に応じた採り得る最大値と最小値との間の特定の値に対応して使用者による操作の採り得る位置に関連付けられた設定値を有するような態様で、帯状体の物理的限界が使用者の手動操作レベルの限界を規定する。完全な円運動を可能にするように形作られたタッチパッドでは、最大操作及び最小操作に対応する帯状体の終端及び始端を印すために任意の位置を選択することができる。例えば、リングの中心から円周上のある位置までの人工的な線によってリング又は円を帯状体に分割することができる。
【0041】
一例では、ユーザ入力ユニット45は、接触感応式インタフェース上の第1の位置で使用者の手動操作の第1(最初)のステップを検出し、デフォルトの電力レベルで電力を供給するための信号を制御ユニット28に送信する。ユーザ入力ユニットは、使用者の次に続く手動操作をスライド操作として検出し、第1の位置からの使用者の手動操作の終了位置の変位に比例した信号を制御ユニット28に送信する。使用者の操作の採り得るそれぞれの位置に関連付けられた電力は、最初の使用者の操作の位置並びにより大きな電力及びより小さな電力への方向に関係すると共にそれらに依存する。
【0042】
接触感応式ユーザ入力ユニットは、押しボタンよりも偶発的な操作に対して脆弱であることがあり、そのため、電子タバコの表面の、通常の取扱い中に触れられにくい部分にこのようなコントローラを配置すること、又はユニットにカバーを被せること、又は操作可能な状態、若しくは操作を検出することができる状態にユニットを置くために操作しなければならない何らかの形態のロックを設置すること等が好ましい。
【0043】
図6は、機械式スライダ又はスライドスイッチ50として構成されたユーザ入力ユニットを有する例示的な別の電子タバコ10の概略側面図を示す。したがって、ユーザ入力ユニットを調整するためには、スライド動作を含む使用者の操作が必要であり、スライドは、ユーザ入力ユニットが取り付けられた表面に対して実質的に平行な面内でスライダを押したり又は引いたりすることを含む。スライダの移動範囲の一端の停止位置からのスライダの距離が操作のレベルを示す。スライダは、電子タバコのハウジングのスロット55に沿ったスライドによって移動可能なハンドル、ノブ又は把持することのできる同様の突出部50を備える。スロット55は、スライダ50の移動を限定し、したがって、使用者の手動操作のレベルは、スロット55の中のスライダ50の位置によって決定される。停止位置からの色々な距離に対応する、スロット55に沿った色々な位置へのスライダ50の移動(矢印によって示されている)は、例えば、電気コントローラの調整のための異なる電気的な接続を行う位置、又は異なる電気信号を生じさせる位置にスライダ50を移動させることになる。スライダ50はばね付勢されるものであるとよく、その場合、ばね又は他の付勢手段は復帰力をもたらし、この復帰力に抗して、使用者は、入力ユニットを作動させるために、ひいては蒸気供給デバイスを作動させるためにスライダを押動しなければならず、また、この復帰力は、使用者の操作力が除かれたときにスライダを初期(停止)位置、すなわち使用者の操作よりも前の位置に戻す。スライダ50は、停止位置に対応するゼロ電力レベルにアクセスして気化器をオフにする。或いは、使用者が手動でスライダをオフ位置に戻さなければならないものとすることもできる。電子タバコの吸引中に、使用者は、スライダ55の位置を連続的に変化させ、その結果として、電源から気化器に供給される電力のレベルを制御することができる。スライダ50がその初期位置からより遠くに移動するにつれて復帰力が増大すると仮定した場合、スライダのばね(又は他の付勢手段)はさらに、手動操作の現在のレベルを使用者に示す指示器としての働きをすることができる。したがって、ばねは、操作レベルを示す触覚的なフィードバックを提供する。この効果は、ボタン40を含む例においてより高い操作レベルにするためにより高い圧力が加えられることがあることにやや似ている。スライド式のコントローラは、図5の例のようにまっすぐなスロットの中で動作するものとすることができ、又はスロットは、湾曲しているか若しくはある非直線形状を有するものとすることができる。例えば、スライダの移動を、電子タバコの周囲に沿った移動、又は図示されているような長さ方向に沿った移動とすることができる。
【0044】
上述した様々なユーザ入力ユニットは、「オフ」モード又は「スリープ」モードにある電子タバコからの蒸気生成を使用者が開始させる「オン」スイッチと、蒸気生成器に供給される電力の使用中調整を可能とする双方向型の「パフ中」電力コントローラの両方として提示された。しかしながら、この点に関して本開示は限定されない。代替例では、電子タバコは、操作されたときに、気化器への電力の供給を開始することによって蒸気生成プロセスを開始する起動スイッチ又は起動ユニットと、上述の可変電力制御機能を提供する別個のユーザ入力ユニットとを備えることができる。この起動ユニットとユーザ入力ユニットは、同じ方式若しくは異なる方式で使用者によって操作される物理的に別個の要素とすることができ、又は起動及び後続の操作のために独特な入力行為を使用者から受け取ることができる単一の要素を構成することもできる。例えば、単一の接触感応式インタフェースが、使用者による最初の接触に応答して電力供給を開始し、次いで、インタフェース表面での使用者によるスライド行為に応答して、又は既に触れている表面での後続の圧力の増大若しくは低減に応答して、可変電力コントローラを動作させることができる。既に説明した様々な例に基づく別個独立の可変ユーザ入力ユニット又は兼用可変なユーザ入力ユニットと組み合わせて、最初の起動と後の起動解除のためのオン/オフスイッチ又はボタン(単純な機械式ユニット、又はユーザの指紋を読みとるためのバイオメトリックセンサ等の電子インタフェースとすることができる)を提供することができる。さらに、起動ユニットが手動操作用に構成されている必要はない。その代わりに、電子タバコは、使用者による電子タバコの吸引を検出することができるセンサである、空気流センサ又は空気圧センサ若しくは検出器のような「パフ検出器」を含むことができる。検出された吸引行為に応答して、気化器への電力供給を開始することができ、続いて、吸引中に、ユーザ入力ユニットの使用によって気化器への電力供給を変更することもできる。吸引が終わると(又は吸引の終了が近づいていることを示すしきい値よりも空気流又は空気圧レベルが低下すると)、センサは、空気流の停止又は低減を検出し、気化器への電力供給を停止する。吸引が終了したときに蒸気生成が確実に終わるようにするために、これを、ユーザ入力ユニットの連続的な操作から独立させることができる。このことは安全性を向上させ、原料液体を節約する。
【0045】
本開示は、ここまでに記載されたユーザ入力ユニットの形式及び構成に限定されない。或いは、手動操作によるある一つのレベル範囲全体にわたるユーザ調整を可能にするように構成された他のタイプのユーザ入力ユニットを使用することもできる。他の例は、ダイヤル、ホイール及びレバーを含み、それらはそれぞれ、何らかの種類の復帰機構(戻しばね又は付勢手段)を備えるとよい。(操作方向が表面の面に対して垂直である押しボタンとは対照的に)蒸気供給デバイスの表面の面上での操作運動を実質的に可能にするダイヤル、ホイール、レバー、機械式スライダ、タッチパッド及び他の入力ユニットは、容易に目に見える運動範囲を有し、したがって、現時点の電力レベル及び選択可能な電力レベルを使用者に示すための目盛又は他のマークを備えることが好適である。
【0046】
(電子式若しくは非電子式の)電子タバコ又は他の蒸気供給デバイスを形成するためにバッテリーセクションに取外し可能に結合する(再使用可能な又は使い捨ての)エアロゾル生成コンポーネントの一部分として、ユーザ入力ユニットを含めることができ、又は、(カトマイザ及びカートリッジ等の用語で広く知られている)エアロゾル生成コンポーネントに取外し可能に結合する(再使用可能な又は使い捨ての)バッテリーセクションの一部分として、ユーザ入力ユニットを含めることができ、又は、取外し可能な又は分離可能なコンポーネントを含まない(電子式若しくは非電子式の)電子タバコ又は他の蒸気供給デバイスにユーザ入力ユニットを直接に組み込むことができる。
【0047】
吸引中に電力を変更することができる動的な電力レベルコントローラに加えて、又はそのような動的な電力レベルコントローラの代わりに、ユーザ入力ユニットの操作が(吸引持続時間全体にわたって一定の電力供給又は吸引持続時間全体にわたって変動する電力レベルとすることができる)前もってプログラムされた又は予め設定された電力供給動作を開始させるように、ユーザ入力ユニットを構成することもできる。例えば、操作入力の範囲を上述のように可変電力供給に整合させること、それに加えて、単一の急押動若しくは急接触又はある期間内の2重接触、或いは高速スライド動作等の追加の独特な操作入力を、予め設定された電力供給モードにアクセスするように整合させることができる。こうすることによって、使用者は、動的電力供給又は静的電力供給のどちらかを選択することができる。このプリセットモードは、製造時に設定することができ、又は将来のアクセスのために使用者によって設定することができる。
【0048】
本書で説明される様々な実施形態は、特許請求される特徴の理解及び教示を助けるためにのみ提示されている。これらの実施形態は、実施形態の代表例としてのみ提供されており、網羅的及び/又は限定的なものではない。本書で説明される利点、実施形態、例、機能、特徴、構造及び/又は他の側面は、特許請求の範囲で定義された本発明の範囲を制限するもの、或いは特許請求の範囲の均等物に対する制限と考えられるべきではないこと、並びに特許請求する発明の範囲を逸脱することなく、他の実施形態が利用されてもよく、変更が行われてもよいことを理解されたい。本発明の様々な実施形態は、本書で具体的に説明したもの以外の、開示されている要素、構成、特徴、部品、ステップ、手段等の適切な組み合わせを適切に含んでも、これらのみからなっていても、或いは実質的にこれらのみからなっていてもよい。加えて、本開示は、特許請求されていないが将来特許請求され得る他の発明を含み得る。
【符号の説明】
【0049】
3…リザーバ、4…ヒータ、6…ウィック、10…eシガレット(電子蒸気供給システム)、20…電源コンポーネント、30…カートリッジアセンブリ、40…ユーザ入力ユニット。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2021-12-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子蒸気供給システムであって、
当該電子蒸気供給システムの使用者による吸引のための蒸気を生成するための気化器と、
前記気化器に電力を供給するための電源と、
前記使用者の手動操作を検出するためのユーザ入力ユニットと、
蒸気生成中に前記ユーザ入力ユニットによって検出された前記使用者の前記手動操作のレベルに比例して、前記気化器によって生成される蒸気を、前記手動操作が増すほど前記蒸気の量増加するように且つ前記手動操作が減るほど前記蒸気の量減少するように、及び、前記蒸気の量が操作時の前記手動操作の前記レベルに従って生成されるように、制御するよう構成された制御ユニットと
を備える、電子蒸気供給システム。
【請求項2】
前記使用者の前記手動操作が押圧することを含み、前記ユーザ入力ユニットが機械式ボタン又は感圧式ボタンを備える、請求項1に記載の電子蒸気供給システム。
【請求項3】
前記使用者の前記手動操作が接触することを含み、前記ユーザ入力ユニットが接触感応式インタフェースを備える、請求項1に記載の電子蒸気供給システム。
【請求項4】
前記接触感応式インタフェースが、直線的な帯状体、湾曲状の帯状体、実質的に平坦なリング、又は当該電子蒸気供給システムの周囲を実質的に若しくは部分的に取り囲んで延びる帯状体として形成されている、請求項3に記載の電子蒸気供給システム。
【請求項5】
前記蒸気の量が、前記接触感応式インタフェース上の前記使用者の前記手動操作の位置に従って選択される、請求項3又は4に記載の電子蒸気供給システム。
【請求項6】
前記ユーザ入力ユニットが、
前記接触感応式インタフェース上の第1の位置における前記使用者の前記手動操作の第1のステップを検出して、第1の蒸気生成し、
続いて、前記第1の位置からの前記使用者の前記手動操作のずれを検出して、前記第1の位置からの後の前記使用者の前記手動操作の位置の変位に比例した蒸気生成する、
ように構成されている、請求項3又は4に記載の電子蒸気供給システム。
【請求項7】
前記使用者の前記手動操作がスライドさせることを含み、前記ユーザ入力ユニットがスライドスイッチを備える、請求項1に記載の電子蒸気供給システム。
【請求項8】
前記スライドスイッチが、前記スライドスイッチの位置を蒸気生成のゼロに対応する位置に向かって付勢するように構成された付勢要素を備える、請求項7に記載の電子蒸気供給システム。
【請求項9】
前記ユーザ入力ユニットの現時点の操作に比例して生成される前記蒸気の量を前記使用者に示すように構成されたディスプレイをさらに備える、請求項2に記載の電子蒸気供給システム。
【請求項10】
前記蒸気の量が、単調増加関数に従って、前記使用者の前記手動操作のレベルに比例して生成れ、前記単調増加関数が、線形関数、2次関数、多項式関数、対数関数、及び指数関数のうちの一つを含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の電子蒸気供給システム。
【請求項11】
前記制御ユニットが、前記ユーザ入力ユニットによって検出された前記使用者の前記手動操作のレベルがしきい値よりも低いときに蒸気の生成を防ぐようにさらに構成されている、請求項1~10のいずれか一項に記載の電子蒸気供給システム。
【請求項12】
前記制御ユニットよって生成された前記蒸気の量の制御の前に入力を検出し、前記検出に応答して前記気化器への電力の供給を開始するように構成された起動ユニットを備える、請求項1~11のいずれか一項に記載の電子蒸気供給システム。
【請求項13】
前記起動ユニットが、手動入力を検出するように構成されている、請求項12に記載の電子蒸気供給システム。
【請求項14】
前記起動ユニットが、前記使用者の吸引を検出するように構成されている、請求項12に記載の電子蒸気供給システム。
【請求項15】
前記気化器が、液体から蒸気を生成するように構成されている、請求項1~14のいずれか一項に記載の電子蒸気供給システム。
【外国語明細書】