IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アセンディス ファーマ エー/エスの特許一覧

<>
  • 特開-充電器の安全性を有する自動注射器 図1
  • 特開-充電器の安全性を有する自動注射器 図2
  • 特開-充電器の安全性を有する自動注射器 図3
  • 特開-充電器の安全性を有する自動注射器 図4
  • 特開-充電器の安全性を有する自動注射器 図5
  • 特開-充電器の安全性を有する自動注射器 図6
  • 特開-充電器の安全性を有する自動注射器 図7
  • 特開-充電器の安全性を有する自動注射器 図8
  • 特開-充電器の安全性を有する自動注射器 図9
  • 特開-充電器の安全性を有する自動注射器 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022031498
(43)【公開日】2022-02-18
(54)【発明の名称】充電器の安全性を有する自動注射器
(51)【国際特許分類】
   A61M 5/20 20060101AFI20220210BHJP
   A61M 5/24 20060101ALI20220210BHJP
【FI】
A61M5/20
A61M5/24 500
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021212424
(22)【出願日】2021-12-27
(62)【分割の表示】P 2018553311の分割
【原出願日】2016-12-29
(31)【優先権主張番号】15203173.8
(32)【優先日】2015-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】518234531
【氏名又は名称】アセンディス ファーマ エー/エス
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】オレセン、ヤン
(72)【発明者】
【氏名】マドセン、フレミング
(57)【要約】
【課題】使い捨てのカートリッジなどの交換可能なカートリッジとともに使用される自動注射器の改善された安全機能を提供すること。
【解決手段】
ハウジングと、カートリッジ受けと、イジェクタ部材とを備える自動注射器が開示される。カートリッジ受けは、薬剤を収容するカートリッジを受け入れるように構成される。自動注射器は、イジェクタ部材に結合した阻止部材をさらに備える。阻止部材は、コネクタ開口部を遮る阻止位置と、コネクタ開口部が遮らない非阻止位置との間を移動するように構成される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源へと接続可能であり、
バッテリと第1の電気コネクタを収容するハウジングであって、前記第1の電気コネクタは、該ハウジングのコネクタ開口部を介してアクセス可能であり、前記電源の第2の電気コネクタを受け入れる、ハウジングと、
薬剤を収容するカートリッジを受け入れるように構成されたカートリッジ受けと、
第1のイジェクタ位置と第2のイジェクタ位置との間を長手軸に沿って移動可能であり、カートリッジが前記カートリッジ受けに受け入れられるときに前記長手軸に沿ったカートリッジの移動に従うように構成されたイジェクタ部材と
を備えている、薬剤を投与するための自動注射器であって、
前記イジェクタ部材に結合し、前記コネクタ開口部を遮る阻止位置と、前記コネクタ開口部を遮らない非阻止位置との間を移動するように構成され、前記イジェクタ部材が前記第2のイジェクタ位置にあるときに前記阻止位置に位置し、前記イジェクタ部材が前記第1のイジェクタ位置にあるときに前記非阻止位置に位置する阻止部材
を備える、自動注射器。
【請求項2】
プランジャロッドを作動させるように組み合わせられた駆動モジュールを備えており、該駆動モジュールは、前記バッテリから電力を受け取るように構成されている、請求項1に記載の自動注射器。
【請求項3】
前記イジェクタ部材は、カートリッジの表面に当接するように構成されたイジェクタ当接面を有する、請求項1または2に記載の自動注射器。
【請求項4】
前記イジェクタ部材に力を作用させるように構成されたイジェクタ弾性部材を備える、請求項1~3のいずれか一項に記載の自動注射器。
【請求項5】
前記阻止部材は、第1の阻止結合部材を備え、前記イジェクタ部材は、第2の阻止結合部材を備え、前記第1の阻止結合部材と前記第2の阻止結合部材とは、前記イジェクタ部材の移動を前記阻止部材へと伝えるように係合する、請求項1~4のいずれか一項に記載の自動注射器。
【請求項6】
第3のイジェクタ位置から前記第2のイジェクタ位置への前記イジェクタ部材の移動が、前記阻止部材を前記非阻止位置から前記阻止位置へと移動させ、前記第3のイジェクタ位置は、前記第1のイジェクタ位置と前記第2のイジェクタ位置との間にある、請求項1~5のいずれか一項に記載の自動注射器。
【請求項7】
第4のイジェクタ位置から前記第1のイジェクタ位置への前記イジェクタ部材の移動が、前記阻止部材を前記阻止位置から前記非阻止位置へと移動させ、前記第4のイジェクタ位置は、前記第1のイジェクタ位置と前記第2のイジェクタ位置との間にある、請求項1~6のいずれか一項に記載の自動注射器。
【請求項8】
前記イジェクタ部材と前記阻止部材とは、前記長手軸に沿った移動に関して固定的に接続されている、請求項1~5のいずれか一項に記載の自動注射器。
【請求項9】
前記イジェクタ部材は、カートリッジが前記カートリッジ受けに受け入れられていないときに前記第1のイジェクタ位置に位置し、前記イジェクタ部材は、カートリッジが前記カートリッジ受けに受け入れられたときに前記第2のイジェクタ位置に位置する、請求項1~8のいずれか一項に記載の自動注射器。
【請求項10】
前記カートリッジ受けは、前記長手軸に沿ったカートリッジ受け入れ方向にカートリッジ受け開口部を通ってカートリッジを受け入れるように構成されている、請求項1~9のいずれか一項に記載の自動注射器。
【請求項11】
前記阻止部材は、前記長手軸に沿って前記阻止位置と前記非阻止位置との間を移動可能である、請求項1~10のいずれか一項に記載の自動注射器。
【請求項12】
前記阻止部材は、前記長手軸に垂直に前記阻止位置と前記非阻止位置との間を移動可能である、請求項1~10のいずれか一項に記載の自動注射器。
【請求項13】
前記第1の電気コネクタが前記第2の電気コネクタに結合している場合、前記阻止部材の前記阻止位置への移動は防止される、請求項1~12のいずれか一項に記載の自動注射器。
【請求項14】
前記阻止部材の前記阻止位置への移動が防止される場合、前記イジェクタ部材の前記第2のイジェクタ位置への移動は防止される、請求項1~13のいずれか一項に記載の自動注射器。
【請求項15】
請求項1~14のいずれか一項に記載の自動注射器と、薬剤を収容するカートリッジとを備え、該カートリッジは、前記カートリッジ受けに受け入れられるように構成されている、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電子式の自動注射器などの自動注射器、および自動注射器を備えるシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
皮下注射器が、身体へと流体をもたらすために広く使用されている。手動操作に適用できる皮下注射器を有することが知られている。しかしながら、電子式自動注射器などの自動注射器が開発されており、身体への流体または薬剤の投与を補助するために広く使用されている。
【0003】
しかしながら、電子的な手段の利用は、電流が身体を通過することによってユーザに感電を引き起こすという危険性を生じさせる。とりわけ、従来からの皮下注射針は金属製であり、したがって導電性であるからである。感電は、とりわけ装置が主電源網に接続される場合に、生命を脅かしかねない深刻な負傷を引き起こす可能性がある。
【0004】
安全性は、とりわけ自動注射器などの医療装置の分野において、重要な問題である。したがって、自動注射器のユーザに感電を引き起こす危険性を防止または低減するための予防措置が必要である。さらに、予防措置は、医療用の針を用いる注射システムおよび医療用電気機器に関するISO 11608およびIEC 60601などの工業規格の対象である。
【0005】
米国特許出願公開第2015/0320932号明細書が、安全機構を備える薬剤送出装置を開示しており、安全機構は、注射針が装置の本体内に保持されたカートリッジに連通しているときにポートへのアクセスを防止し、ポートがアクセス可能であるときに注射針とカートリッジとの間の連通の確立を防止するように構成されている。
【0006】
しかしながら、他の自動注射器システムにおいては、カートリッジが、使い捨てなど、交換可能であってよく、針が、カートリッジを自動注射器へと挿入する前にカートリッジに取り付けられる可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許出願公開第2015/0320932号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
既知の解決策にもかかわらず、自動注射器のユーザの感電の危険を防止または低減するために、改善された安全機能を有する自動注射器が必要とされている。とくには、使い捨てのカートリッジなどの交換可能なカートリッジとともに使用される自動注射器の改善された安全機能が必要とされている。
【0009】
本開示の目的は、先行技術の装置の欠点の少なくともいくつかを克服する電子式自動注射器などの自動注射器およびシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
したがって、薬剤を投与するための自動注射器など、電源コンセント、USBポート、ラップトップ、および/または外部バッテリなどの電源へと接続可能な自動注射器が提供される。自動注射器は、ハウジングと、カートリッジ受けと、イジェクタ部材とを備える。
【0011】
ハウジングは、バッテリと、第1の電気コネクタとを収容し、第1の電気コネクタは、ハウジングのコネクタ開口部を介してアクセス可能である。第1の電気コネクタは、電源の第2の電気コネクタを受け入れる。
【0012】
カートリッジ受けは、薬剤を収容するカートリッジを受け入れるように構成される。
【0013】
イジェクタ部材は、第1のイジェクタ位置と第2のイジェクタ位置との間を長手軸に沿って移動することができる。イジェクタ部材は、カートリッジがカートリッジ受けに受け入れられるときに、長手軸に沿ったカートリッジの移動に追随するように構成される。
【0014】
自動注射器は、イジェクタ部材に結合した阻止部材をさらに備える。阻止部材は、コネクタ開口部を遮る阻止位置と、コネクタ開口部が遮らない非阻止位置との間を移動するように構成される。イジェクタ部材が第2のイジェクタ位置にあるとき、阻止部材は阻止位置にある。イジェクタ部材が第1のイジェクタ位置にあるとき、阻止部材は非阻止位置にある。
【0015】
さらに、自動注射器と、薬剤を収容するカートリッジとを備えるシステムも開示される。カートリッジは、カートリッジ受けに受け入れられるように構成される。
【0016】
本開示の利点は、カートリッジが自動注射器に受け入れられたときに、コネクタ開口部を遮ることによって配電網などの外部電源への接続が防止されることである。
【0017】
本開示のさらなる利点は、自動注射器が配電網などの外部電源に接続されている場合に、カートリッジの挿入が制限されることである。
【0018】
効果的なことに、本開示の利点は、自動注射器のユーザの深刻な感電の危険性を低減する自動注射器の安全機構がもたらされることである。本開示の利点は、自動注射器において、針と外部電源への接続とが同時に存在することを防止できることである。
【0019】
本開示のさらなる利点は、ユーザが選択した手順とは無関係に、例えば充電器を介した配電網などの外部電源への接続と、薬剤の投与のための自動注射器の使用とが同時に生じることを防止する安全機構がもたらされることである。
【0020】
本開示のさらなる利点は、イジェクタ部材が長手軸に沿ったカートリッジの移動に追従するように構成されているため、カートリッジの挿入が、コネクタ開口部が遮られるか否かの決定要因になることである。これにより、本開示は、使い捨てのカートリッジなどの交換式のカートリッジのための自動注射器、ならびに/あるいは針が自動注射器へのカートリッジの挿入よりも前にカートリッジに取り付けられる自動注射器にとってとくに好都合な安全機能を提供する。
【0021】
任意の1つの態様に関連して説明された任意の実施形態または要素を、必要な変更を加えて、任意の他の態様または実施形態において使用できると考えられる。
【0022】
ハウジングは、コネクタ開口部を有する。コネクタ開口部は、ハウジングの穴であってよい。コネクタ開口部を、第1の電気コネクタへのアクセスを可能にするなど、第2の電気コネクタの通過を可能にするように構成することができる。コネクタ開口部を、第1および/または第2の電気コネクタに合わせたサイズとすることができる。
【0023】
自動注射器は、バッテリを備える。ハウジングが、バッテリを収容する。自動注射器のバッテリは、充電式バッテリであってよい。例えば、バッテリは、LiイオンバッテリまたはNiCdバッテリまたはNiMHバッテリであってよい。バッテリを、第1の電気コネクタと第2の電気コネクタとの接続によって充電されるように構成することができる。
【0024】
第1の電気コネクタは、第2の電気コネクタを受け入れる。第2の電気コネクタは、第1の電気コネクタを電源に電気的に接続する。第1の電気コネクタと第2の電気コネクタとの接続は、例えば電源からの電力をバッテリへと供給することにより、バッテリの充電をもたらすことができる。第1の電気コネクタおよび/または第2の電気コネクタは、USBに準拠したコネクタであってよい。第1の電気コネクタは、雌のコネクタであってよい。第2の電気コネクタは、雄のコネクタであってよい。
【0025】
カートリッジは、カートリッジ室を備えることができる。カートリッジ室を、薬剤を収容するように構成することができる。カートリッジ室は、薬剤を収容することができる。
【0026】
カートリッジを、ガラスおよび/またはポリマーで製作することができる。
【0027】
カートリッジは、例えば第1のカートリッジ端部にカートリッジ出口を備えることができる。カートリッジ出口を、例えば第1のカートリッジ端部においてカートリッジ室と連通するように構成することができる。カートリッジを、カートリッジ出口を通って薬剤を吐出させるように構成することができる。カートリッジ出口を、皮下注射針などの針と結合して、針を通る薬剤の吐出をもたらすように構成することができる。
【0028】
カートリッジは、カートリッジ室の内部で例えば第1のカートリッジ端部に向かって第1のストッパ方向に移動することができる第1のストッパを備えることができる。例えば、薬剤を、第1のストッパが例えば第1のストッパ方向に移動するときにカートリッジ出口を通って吐出させることができる。
【0029】
カートリッジは、例えばカートリッジ出口の反対側などの第2のカートリッジ端部にカートリッジ後面を備える。カートリッジ後面は、カートリッジ後端開口部を備えてもよい。カートリッジ後端開口部は、プランジャロッドに第1のストッパへのアクセスを提供することができる。
【0030】
カートリッジ受けを、カートリッジ受け開口部を通ってカートリッジを受け入れるように構成することができる。したがって、カートリッジを、カートリッジ受け開口部を通ってカートリッジ受けに挿入することができる。カートリッジ受けを、カートリッジをカートリッジ受け入れ方向にカートリッジ受け開口部を通って受け入れるように構成することができる。カートリッジ受け入れ方向は、長手軸に沿った方向であってよい。
【0031】
自動注射器は、イジェクタ部材を備えるイジェクタを備えることができる。イジェクタを、カートリッジ受けからカートリッジを排出するように構成することができる。
【0032】
イジェクタ部材は、イジェクタ当接面を有することができる。イジェクタ当接面を、カートリッジ後面などのカートリッジの表面に当接するように構成することができる。カートリッジ後面は、カートリッジをカートリッジ受けに挿入する際にイジェクタ当接面に当接することができる。カートリッジをカートリッジ受けに挿入することにより、例えばカートリッジ後面の受け入れ方向の移動によってイジェクタ当接面の受け入れ方向の移動を生じさせることで、イジェクタ部材を、第2のイジェクタ位置に向かって例えば受け入れ方向に移動させることができる。
【0033】
カートリッジがカートリッジ受けに受け入れられていないとき、イジェクタ部材は、第1のイジェクタ位置に位置することができる。カートリッジがカートリッジ受けに受け入れられたとき、イジェクタ部材は、第2のイジェクタ位置に位置することができる。
【0034】
自動注射器および/または自動注射器のイジェクタは、イジェクタ弾性部材を備えることができる。イジェクタ弾性部材を、イジェクタ部材に力を作用させるように構成することができる。イジェクタ弾性部材を、イジェクタ部材を第1のイジェクタ位置に向かって、例えば受け入れ方向とは反対の方向に付勢するように構成することができる。
【0035】
自動注射器および/または自動注射器のイジェクタは、イジェクタロックを備えることができる。イジェクタロックを、例えば長手軸に沿ったイジェクタ部材の移動を制限するように構成することができる。
【0036】
自動注射器は、阻止部材を備える。阻止部材を、コネクタ開口部を閉じ、さらには/あるいは遮るように構成することができる。阻止部材は、阻止位置と非阻止位置との間を移動するように構成される。阻止位置においては、コネクタ開口部が遮られ、例えば第2の電気コネクタなどの第1の電気コネクタへのアクセスが防止および/または制限され、非阻止位置においては、コネクタ開口部が遮られず、例えば第2の電気コネクタなどの第1の電気コネクタへのアクセスが許され、かつ/または防止されず、かつ/または制限されない。
【0037】
阻止部材は、阻止位置と非阻止位置との間を平行移動によって移動可能であってよい。これに代え、あるいはこれに加えて、阻止部材は、阻止位置と非阻止位置との間を回転運動によって移動可能であってよい。阻止部材は、長手軸に沿って阻止位置と非阻止位置との間を移動可能であってよい。あるいは、阻止部材は、阻止位置と非阻止位置との間を長手軸に垂直に移動可能であってよい。例えば、阻止部材は、阻止位置と非阻止位置との間を長手軸を中心とする回転によって移動することができる。
【0038】
阻止部材は、スライド扉などの扉であってよい。阻止部材は、例えば阻止位置において、コネクタ開口部を完全に遮ることができる。あるいは、阻止部材は、例えば阻止位置において、コネクタ開口部を部分的に遮ることができる。
【0039】
阻止部材を、カートリッジがカートリッジ受けに受け入れられたときにコネクタ開口部を遮るように構成することができる。これに代え、あるいはこれに加えて、阻止部材を、例えば第2の電気コネクタなどの電気コネクタがコネクタ開口部を通って挿入されているときなど、第1の電気コネクタと第2の電気コネクタとが接続されているときに、カートリッジのカートリッジ受けへの挿入を防止するように構成することができる。例えば、第1の電気コネクタが第2の電気コネクタに結合している場合に、阻止部材の阻止位置への移動を防止することができる。例えば、第1および/または第2の電気コネクタが阻止位置へと向かう阻止部材の移動の経路を妨げるなど、第1および/または第2の電気コネクタによって阻止部材の移動を防止することができる。
【0040】
カートリッジ受けへのカートリッジの挿入が、阻止部材の移動を引き起こすことができる。例えば、阻止部材を、イジェクタ部材の移動が阻止部材へと伝えられるように、イジェクタ部材に結合させることができる。カートリッジ受けへのカートリッジの挿入が、イジェクタ部材を移動させることができ、イジェクタ部材の移動が、阻止部材の移動を引き起こすことができる。したがって、カートリッジをカートリッジ受けに挿入することで、阻止部材の移動を引き起こすことができる。これに代え、あるいはこれに加えて、例えば第1の電気コネクタが第2の電気コネクタに結合している場合など、阻止部材の阻止位置への移動が防止されている場合に、イジェクタ部材の第2のイジェクタ位置への移動を防止することができる。これにより、第1の電気コネクタが第2の電気コネクタに結合している場合に、カートリッジ受けへのカートリッジの挿入を防止することができる。
【0041】
阻止部材は、第1の阻止結合部材を備えることができる。イジェクタ部材は、第2の阻止結合部材を備えることができる。第1の阻止結合部材および第2の阻止結合部材は、イジェクタ部材の移動を阻止部材に伝えるように係合することができる。第1の阻止結合部材は、スロットおよび/または突起を備えることができる。第2の阻止結合部材は、突起および/またはスロットを備えることができる。第2の阻止結合部材と第1の阻止結合部材とを、移動可能に接続することができる。第2の阻止結合部材および/または第1の阻止結合部材は、イジェクタの移動の一部だけが阻止部材の移動に変換されるように、或る程度のすき間を許容することができる。
【0042】
イジェクタ部材の第3のイジェクタ位置から第2のイジェクタ位置への移動により、阻止部材を非阻止位置から阻止位置へと移動させることができ、さらには/あるいは非阻止位置から阻止位置への阻止部材の移動を生じさせることができる。第3のイジェクタ位置は、第1のイジェクタ位置と第2のイジェクタ位置との間にあってよい。例えば、イジェクタ部材は、例えばカートリッジ受けへのカートリッジの挿入時に、第1のイジェクタ位置から第2のイジェクタ位置に向かって移動することができ、第1のイジェクタ位置と第2のイジェクタ位置との間に位置する第3のイジェクタ位置から、イジェクタ部材の移動が阻止部材へと伝えられ、阻止部材が阻止位置に向かって移動する。
【0043】
これに代え、あるいはこれに加えて、第4のイジェクタ位置から第1のイジェクタ位置へのイジェクタ部材の移動が、阻止部材を阻止位置から非阻止位置へと移動させる。第4のイジェクタ位置は、第1のイジェクタ位置と第2のイジェクタ位置との間にあってよい。第4のイジェクタ位置は、第3のイジェクタ位置であってもよい。例えば、イジェクタ部材は、例えばカートリッジ受けからのカートリッジの取り外し時に、第2のイジェクタ位置から第1のイジェクタ位置に向かって移動することができ、第1のイジェクタ位置と第2のイジェクタ位置との間に位置する第4のイジェクタ位置から、イジェクタ部材の移動が阻止部材へと伝えられ、阻止部材が非阻止位置に向かって移動する。
【0044】
スロットおよび/または突起を備える第2の阻止結合部材ならびに突起および/またはスロットを備える第1の阻止結合部材は、或る程度のすき間を可能にし、上記例示の移動の伝達を容易にすることができる。
【0045】
阻止部材および/または阻止部材の第1の阻止結合部材は、第1の阻止部材ストッパおよび第2の阻止部材ストッパを備えることができる。例えば、第1の阻止結合部材は、第1の阻止部材ストッパと第2の阻止部材ストッパとを備えるスロットを備えることができる。第2の阻止結合部材は、長手軸に沿った一方向への移動によって第1の阻止部材ストッパを捕捉するように配置され、長手軸に沿った別の方向への移動によって第2の阻止部材ストッパを捕捉するように配置された突起を備えることができる。例えば、カートリッジのカートリッジ受けからの取り外し時など、イジェクタ部材が第1のイジェクタ位置に向かって移動するとき、第2の阻止結合部材は、第1の阻止部材ストッパを捕捉することができる。カートリッジのカートリッジ受けへの挿入時など、イジェクタ部材が第2のイジェクタ位置に向かって移動するとき、第2の阻止結合部材は、第2の阻止部材ストッパを捕捉することができる。
【0046】
これに代え、あるいはこれに加えて、イジェクタ部材および/またはイジェクタ部材の第2の阻止結合部材は、第1の阻止部材ストッパおよび第2の阻止部材ストッパを備えることができる。例えば、第2の阻止結合部材は、第1の阻止部材ストッパと第2の阻止部材ストッパとを備えるスロットを備えることができる。第1の阻止結合部材は、長手軸に沿った一方向への移動によって第1の阻止部材ストッパを捕捉するように配置され、長手軸に沿った別の方向への移動によって第2の阻止部材ストッパを捕捉するように配置された突起を備えることができる。例えば、カートリッジのカートリッジ受けからの取り外し時など、イジェクタ部材が第1のイジェクタ位置に向かって移動するとき、第1の阻止結合部材は、第1の阻止部材ストッパを捕捉することができる。カートリッジのカートリッジ受けへの挿入時など、イジェクタ部材が第2のイジェクタ位置に向かって移動するとき、第1の阻止結合部材は、第2の阻止部材ストッパを捕捉することができる。
【0047】
イジェクタ部材と阻止部材との間にこのような非固定の結合を設けることで、例えばイジェクタ部材の長い摺動移動が例えば阻止部材の短い摺動移動へと変換されるため、装置をより短くすることができる。
【0048】
あるいは、第1の阻止結合部材と第2の阻止結合部材とを、固定的に接続してもよい。例えば、イジェクタ部材と阻止部材とが、長手軸に沿った移動に関して固定的に接続される。
【0049】
イジェクタ部材の第2のイジェクタ位置への移動は、阻止部材の阻止位置への移動を必要とすることがある。例えば、第2の電気コネクタが第1の電気コネクタに結合している場合など、阻止部材の阻止位置への移動が防止されている場合、イジェクタ部材の第2のイジェクタ位置への移動は制限され、さらには/あるいは不可能である。これにより、例えば充電器がバッテリを充電すべく自動注射器に接続されている場合など、第2の電気コネクタが接続されている場合に、カートリッジ受けによるカートリッジの受け入れを防止することができる。
【0050】
自動注射器は、カートリッジから薬剤を排出するように構成されたプランジャロッドなどのプランジャロッドを備えることができる。プランジャロッドを、薬剤をカートリッジ出口を通って吐出させるためにカートリッジの第1のストッパを前進させるように構成することができる。
【0051】
自動注射器は、駆動モジュールを備えることができる。駆動モジュールを、自動注射器のプランジャロッドなどのプランジャロッドを作動させるように組み合わせることができる。駆動モジュールを、バッテリから電力を受け取るように構成することができる。駆動モジュールを、電力を受け取るためにバッテリに電気的に接続することができる。駆動モジュールを、ハウジングに収容することができる。駆動モジュールは、DCモータなどの電気機械モータなどのモータを備えることができ、例えばブラシ付きまたはブラシなしのDCモータを備えることができる。駆動モジュールは、ソレノイドモータを備えることができる。駆動モジュールは、形状記憶金属エンジンを備えることができる。駆動モジュールは、プランジャロッドを作動させるように構成されたばね装置を備えることができる。駆動モジュールは、プランジャロッドを作動させるように構成された加圧ガスを備えることができる。
【0052】
以下で、さらに詳細な説明を、図面を参照して続ける。
【図面の簡単な説明】
【0053】
図1】a)~b)は典型的な自動注射器を示している。
図2】a)~b)は典型的なカートリッジを有する典型的な自動注射器を示している。
図3】電気コネクタを有する典型的な自動注射器を示している。
図4】a)~b)は典型的な自動注射器の部品を概略的に示している。
図5】a)~d)は典型的な自動注射器における典型的なカートリッジの挿入および取り外しを概略的に示している。
図6】a)~f)は阻止部材とイジェクタ部材との間の典型的な結合を概略的に示している。
図7】a)~b)は典型的な阻止部材を概略的に示している。
図8】典型的なカートリッジを概略的に示している。
図9】典型的な駆動モジュールおよびプランジャロッドを概略的に示している。
図10】典型的な自動注射器の典型的な構成要素を概略的に示している。
【発明を実施するための形態】
【0054】
以下で、さまざまな実施形態を、図面を参照して説明する。同様の参照番号は、全体を通して、同様の要素を指す。したがって、同様の要素は、各々の図の説明に関して、詳細には説明されない。図面が実施形態の説明を容易にすることだけを意図していることにも、留意すべきである。これらは、特許請求の範囲に記載される発明を漏れなく説明しようとするものではなく、特許請求の範囲に記載される発明の範囲を限定しようとするものでもない。加えて、例示される実施形態は、必ずしも示された態様または利点のすべてを有する必要はない。或る特定の実施形態に関連して説明される態様または利点は、必ずしもその実施形態に限定されず、たとえそのように図示されておらず、あるいはそのように明記されていない場合でも、任意の他の実施形態において実施することが可能である。
【0055】
図1aおよび図1bが、典型的な自動注射器4を示している。図1bは、図1aの図と比較して180度回転させた自動注射器4を示している。
【0056】
自動注射器4を、薬剤を投与するように構成することができる。自動注射器4は、電子式の自動注射器であってよく、例えば自動注射器4は、外部バッテリまたは電源プラグなどの電源(図示せず)へと接続可能であってよい。
【0057】
自動注射器4は、ハウジング6と、第1の電気コネクタ12とを備える。第1の電気コネクタ12は、ハウジング6のコネクタ開口部14を介してアクセス可能である。第1の電気コネクタ12は、第2の電気コネクタ18を受け入れる(例えば、図3を参照)。
【0058】
第2の電気コネクタ18と第1の電気コネクタ12との接続は、例えば自動注射器4のバッテリ(見て取ることができない)の充電をもたらすことができる。バッテリは、ハウジング6に収容されてよい。これに代え、あるいはこれに加えて、第2の電気コネクタ18と第1の電気コネクタ12との接続は、自動注射器4のメモリなどの自動注射器4とのデータの転送をもたらすことができる。
【0059】
自動注射器4は、カートリッジ受け300を備える。カートリッジ受けは、カートリッジおよび/またはカートリッジを含むカートリッジアセンブリを受け入れるように構成される。カートリッジは、薬剤を収容することができる。
【0060】
カートリッジ受け300は、カートリッジ受け開口部301を有する。カートリッジ受け300は、カートリッジ受け開口部301を通って長手軸Lに沿ったカートリッジ受け入れ方向304にカートリッジを受け入れるように構成される。
【0061】
自動注射器4は、図示のように、ユーザインタフェース1100を備えることができる。自動注射器4は、接触部材1102を備えることができる。接触部材1102を、注射部位に対して押し付けられるように構成することができる。接触部材1102は、注射部位に対して押し付けられた場合に、ハウジングに対してカートリッジ受け入れ方向304に移動可能であってよい。接触部材1102は、ユーザインタフェース1100の一部であってよい。
【0062】
図2aおよび図2bが、典型的なシステム2を示している。システム2は、図1に関連して説明したとおりの典型的な自動注射器4と、カートリッジ受け300に受け入れられた典型的なカートリッジ700とを備える。図2aは、自動注射器4の正面図を示している。図2bは、図2aの図と比較して180度回転させた自動注射器4を示している。
【0063】
自動注射器4は、阻止部材100,100’を備える。阻止部材は、阻止位置と非阻止位置との間を移動するように構成される。阻止位置において、コネクタ開口部14は、図示のように阻止され、例えば閉じられる。非阻止位置において、コネクタ開口部14は、図1bに示されているように阻止されておらず、例えば開いている。非阻止位置において、第2の電気コネクタ18(例えば、図3を参照)と第1の電気コネクタ12とが、コネクタ開口部14を介して接続可能であってよい。阻止位置において、阻止部材100,100’は、第2の電気コネクタ18(例えば、図3を参照)と第1の電気コネクタ12との接続を防止することができる。
【0064】
阻止部材100は、長手軸Lに沿って移動可能であってよく、例えば長手軸Lに沿って阻止位置と非阻止位置との間を移動可能であってよい。例えば、阻止部材100は、例えば長手軸Lに沿って摺動する摺動要素であってよい。
【0065】
あるいは、阻止部材100’は、長手軸Lに垂直に移動可能であってよく、例えば長手軸Lに垂直に阻止位置と非阻止位置との間を移動可能であってよい。例えば、阻止部材100’は、例えば長手軸Lを中心にして回転する回転要素であってよい。
【0066】
阻止部材100,100’の位置を、カートリッジ受け300へのカートリッジ700の挿入によって決定することができる。阻止部材100,100’は、例えば図2bに示されるようにカートリッジ700がカートリッジ受け300に受け入れられたときに阻止位置に位置することができる。阻止部材100,100’は、例えば図1bに示されるようにカートリッジがカートリッジ受けに受け入れられていないときに非阻止位置に位置することができる。
【0067】
図3が、これまでの図に関連して説明した典型的な自動注射器4を示しており、第2の電気コネクタ18が、第1の電気コネクタに接続されている。阻止部材は、第2の電気コネクタ18をハウジング6のコネクタ開口部14を通って第1の電気コネクタへと接続できるように、非阻止位置に位置している。
【0068】
阻止部材の阻止位置への移動を防止することができる。例えば、第2の電気コネクタ18が、阻止部材の阻止位置への移動を防止することができる。例えば、第2の電気コネクタ18は、阻止位置へと向かう阻止部材の移動の経路を遮ることができる。
【0069】
カートリッジ受け300へのカートリッジの挿入が、阻止部材100の移動を引き起こすことができる。例えば、カートリッジ受け300へのカートリッジの挿入は、阻止部材の阻止位置への移動を必要とすることができる。したがって、阻止部材の阻止位置への移動を防止することで、カートリッジの挿入を防止することができる。このようにして、第1の電気コネクタが第2の電気コネクタ18に接続されているとき、カートリッジ受け300へのカートリッジの挿入を防止することができる。
【0070】
図4aおよび図4bが、これまでの図に関連して説明した典型的な自動注射器のいくつかの選ばれた部品を概略的に示している。
【0071】
図4aおよび図4bは、自動注射器のイジェクタ200を示している。イジェクタ200は、イジェクタ部材202を備える。イジェクタ部材202は、長手軸Lに沿って移動可能である。イジェクタ部材202は、図4aに示される第1のイジェクタ位置と、図4bに示される第2のイジェクタ位置との間を移動可能である。イジェクタ部材202は、カートリッジ700がカートリッジ受け300(上述した図を参照)に受け入れられるときに、カートリッジ700(一部分だけが図示されている)の動きに従うように構成される。図示されているように、カートリッジ700が受け入れられるときに、イジェクタ部材202は第2のイジェクタ位置へと移動する。図4aに示されるように、カートリッジ700がカートリッジ受けに受け入れられていないとき、イジェクタ部材202は、第1のイジェクタ位置に位置することができる。図4bに示されるように、カートリッジ700がカートリッジ受けに受け入れられたとき、イジェクタ部材202は、第2のイジェクタ位置に位置することができる。
【0072】
イジェクタ部材202は、イジェクタ当接面204を備える。イジェクタ当接面204は、カートリッジ後面716などのカートリッジ700の表面に当接するように構成される。カートリッジ700をカートリッジ受けに挿入することにより、カートリッジ後面716がイジェクタ当接面204に当接でき、イジェクタ部材202を第2のイジェクタ位置に向かって押し込むことができる。
【0073】
自動注射器のイジェクタ200などの自動注射器は、ばねなどのイジェクタ弾性部材218を備える。イジェクタ弾性部材218は、イジェクタ部材202に力を加えるように構成される。例えば、イジェクタ弾性部材218を、イジェクタ部材202を第1のイジェクタ位置に向かって付勢するように構成することができる。例えば、イジェクタ弾性部材218は、カートリッジ700がカートリッジ受けに受け入れられておらず、かつ/またはカートリッジ受けに受け入れられる最中でなく、かつ/またはカートリッジ受けからの取り外しの最中でないときに、イジェクタ部材202を第1のイジェクタ位置に位置させることができる。図4bに示されるように、カートリッジ700がカートリッジ受けに受け入れられたとき、イジェクタ弾性部材218は圧縮されてよい。
【0074】
図4aおよび図4bは、自動注射器の阻止部材100を示している。イジェクタ部材202は、阻止部材100に接続される。阻止部材は、第1の阻止結合部材102を備える。イジェクタ部材は、第2の阻止結合部材208を備える。第1の阻止結合部材102および第2の阻止結合部材208は、イジェクタ部材202の移動を阻止部材100に伝えるように係合する。
【0075】
図4bに示されるように、イジェクタ部材が第2のイジェクタ位置にあるとき、阻止部材100は阻止位置にある。図4aに示されるように、イジェクタ部材202が第1のイジェクタ位置にあるとき、阻止部材100は非阻止位置にある。
【0076】
非阻止位置においては、図4aに示されるように、第2の電気コネクタ18を第1の電気コネクタ12へと接続することができる。阻止位置においては、阻止部材100が、第1の電気コネクタ12の前方に位置する。これにより、阻止部材100が阻止位置にあるとき、第2の電気コネクタ18を第1の電気コネクタ12へと接続することは不可能である。
【0077】
反対に、図4aに見られるように、阻止部材100は、第2の電気コネクタ18が第1の電気コネクタ12に接続されているがゆえに、阻止位置へと移動することができない。したがって、イジェクタ部材202の第2のイジェクタ位置への移動を防止することができる。したがって、第2の電気コネクタ18が第1の電気コネクタ12に接続されているときに、カートリッジの挿入を防止することができる。
【0078】
阻止部材100は、第1の阻止部材ストッパ104と、第2の阻止部材ストッパ106とを備える。第1の阻止結合部材102は、第1の阻止部材ストッパ104と第2の阻止部材ストッパ106とを備えるスロットとして形成される。
【0079】
第2の阻止結合部材208は、例えば長手軸に沿った一方向への移動によって第1の阻止部材ストッパ104を捕捉するように配置され、別の方向への移動によって第2の阻止部材ストッパ106を捕捉するように配置された突起を備えることができる。例えば、カートリッジ700のカートリッジ受けからの取り外し時など、イジェクタ部材が第1のイジェクタ位置に向かって移動するとき、第2の阻止結合部材208は、図4aに示されるように、第1の阻止部材ストッパ104を捕捉することができる。カートリッジ700のカートリッジ受けへの挿入時など、イジェクタ部材が第2のイジェクタ位置に向かって移動するとき、第2の阻止結合部材208は、図4bに示されるように、第2の阻止部材ストッパ106を捕捉することができる。
【0080】
図5a~図5dは、図1図3に関連して説明した自動注射器などの典型的な自動注射器4における典型的なカートリッジの挿入および取り外しを概略的に示している。図5a~図5dは、典型的な自動注射器4のいくつかの選ばれた部品だけを示している。
【0081】
自動注射器4は、第1の電気コネクタ12と、カートリッジ700を受け入れるように構成されたカートリッジ受け300とを備える。
【0082】
自動注射器4は、イジェクタ部材202およびイジェクタ弾性部材218を備える。イジェクタ部材202は、カートリッジ後面716などのカートリッジ700の表面に当接するように構成されたイジェクタ当接面204を備える。自動注射器は、イジェクタ部材202に結合した阻止部材100をさらに備える。図示の例において、イジェクタ部材202および阻止部材100は、固定的に接続されている。阻止部材100は、例えば阻止部材が阻止位置にあるときに、第1の電気コネクタ12へのコネクタ開口部を遮るように構成される。
【0083】
図5a~図5dには、カートリッジ700を備えるカートリッジアセンブリ600も示されている。カートリッジ700は、カートリッジ室702を備える。カートリッジ室702は、薬剤を収容していてよく、あるいは薬剤を収容するように構成されてよい。カートリッジは、イジェクタ部材202のイジェクタ当接面204に当接するように構成されたカートリッジ後面716を備える。
【0084】
カートリッジアセンブリ600は、針アセンブリ900を備える。針アセンブリ900は、皮下注射針などの針902と、針カバー908とを備える。針カバー908は、針902との接触を避けるように針902を覆っている。針カバー908は、取り外し可能である。針カバー908を、薬剤の注射を開始する前に取り外すことができる。
【0085】
図5aは、カートリッジ700がカートリッジ受け300へとカートリッジ受け入れ方向304に受け入れられようとしている第1の状況を示している。カートリッジ後面716が、イジェクタ当接面204に当接している。イジェクタ部材202は、第1のイジェクタ位置にある。阻止部材100は、非阻止位置にある。
【0086】
図5cは、第1の状況に続く第2の状況を示しており、ここでカートリッジ700は、カートリッジ受け300に受け入れられるように移動している。カートリッジ700を、カートリッジ受け300に受け入れられたときにカートリッジ受け300に保持することができる。カートリッジ受け300は、カートリッジ700をカートリッジ受け300に選択的に保持するように構成される。イジェクタ部材202は、第2のイジェクタ位置にあり、阻止部材100は、阻止位置にある。イジェクタ弾性部材218は、圧縮されている。カートリッジ受け300に保持されたカートリッジ700は、イジェクタ弾性部材218がイジェクタ部材202を第1のイジェクタ位置に向かって移動させることを防止する。
【0087】
第2の電気コネクタが第1のコネクタ12へと接続されている場合、阻止部材100の阻止位置への移動が防止され、したがってイジェクタ部材202の第2のイジェクタ位置への移動も、イジェクタ部材202と阻止部材100とが接続されているがゆえに、防止される。したがって、第2の電気コネクタが第1のコネクタ12へと接続されている場合、カートリッジ700を、例えばカートリッジ受け300に保持されるようにカートリッジ受け300に受け入れることはできない。
【0088】
図5bは、第1の状況と第2の状況との間の随意による第3の状況を示しており、ここでカートリッジ700は、カートリッジ受け入れ方向304にカートリッジ受け300へとさらに押し込まれている。イジェクタ部材は、第2のイジェクタ位置を過ぎて移動している。イジェクタ弾性部材218が圧縮され、阻止部材100が阻止位置を過ぎて移動している。この状況は、カートリッジ受け300がカートリッジ700をカートリッジ受け300に選択的に保持することができる方法の例を示している。
【0089】
例えば、カートリッジ受け300は、カートリッジ700がカートリッジ受け入れ方向に押し込まれ、第2のイジェクタ位置を過ぎる1回目のイジェクタ部材の移動を生じさせた後に、カートリッジ700を保持することができる。カートリッジ受け300は、カートリッジ700がカートリッジ受け入れ方向に押し込まれ、第2のイジェクタ位置を過ぎる2度目のイジェクタ部材の移動を生じさせた後に、カートリッジ700を解放することができる。
【0090】
図5dは、カートリッジ700がカートリッジ受け300から解放され、イジェクタ弾性部材218が伸びることによってカートリッジ受け入れ方向304とは反対の方向に移動した第4の状況を示している。イジェクタ弾性部材218は、イジェクタ部材202を第1のイジェクタ位置に向かって移動させる。カートリッジ受け300の保持部材は、カートリッジ700の移動を妨げず、イジェクタ弾性部材218は、イジェクタ部材202を第1のイジェクタ位置に向かって移動させる。イジェクタ部材202を第1のイジェクタ位置へと移動させることにより、阻止部材100は、非阻止位置へと移動する。したがって、第2の電気コネクタを第1の電気コネクタ12へと接続することが、再び可能になる。
【0091】
カートリッジ受け300からのカートリッジ700の解放は、図5bに関連して説明したように、カートリッジをカートリッジ受け入れ方向304に移動させることを必要とすることができる。したがって、図5bに示した随意による状況を、随意により、図5cおよび図5dの状況の間に挿入してもよい。
【0092】
図6a~図6fが、阻止部材100とイジェクタ部材202との間の典型的な結合を概略的に示している。図1図3に関連して説明した自動注射器などの典型的な自動注射器の阻止部材100およびイジェクタ部材202などである。図6a~図6fは、典型的な自動注射器のいくつかの選ばれた部品だけを示している。
【0093】
自動注射器のイジェクタなどの自動注射器は、ばねなどのイジェクタ弾性部材218を備える。イジェクタ弾性部材218は、イジェクタ部材202に力を加えるように構成される。例えば、イジェクタ弾性部材218を、イジェクタ部材202を第1のイジェクタ位置に向かって付勢するように構成することができる。イジェクタ部材202は、第1のイジェクタ位置と第2のイジェクタ位置との間を移動可能であってよい。第1のイジェクタ位置は、カートリッジがカートリッジ受けに受け入れられていないときのイジェクタ部材202の位置であってよい。第2のイジェクタ位置は、カートリッジがカートリッジ受けに受け入れられたときのイジェクタ部材202の位置であってよい。イジェクタ部材202は、第3のイジェクタ位置および/または第4のイジェクタ位置などの他の位置に位置してもよい。第3のイジェクタ位置および/または第4のイジェクタ位置は、第1のイジェクタ位置と第2のイジェクタ位置との間にあってよい。
【0094】
阻止部材100は、例えば阻止部材が阻止位置にあるときに、第1の電気コネクタ12へのコネクタ開口部を遮るように構成される。
【0095】
イジェクタ部材202は、阻止部材100に接続される。阻止部材は、第1の阻止結合部材102を備える。イジェクタ部材は、第2の阻止結合部材208を備える。第1の阻止結合部材102および第2の阻止結合部材208は、イジェクタ部材202の移動を阻止部材100の移動に変換するように係合する。
【0096】
阻止部材100は、第1の阻止部材ストッパ104と、第2の阻止部材ストッパ106とを備える。第1の阻止結合部材102は、第1の阻止部材ストッパ104と第2の阻止部材ストッパ106とを備えるスロットとして形成される。第2の阻止結合部材208は、例えばカートリッジ受け入れ方向304などの一方向の移動によって第2の阻止部材ストッパ106を捕捉するように配置され、例えばカートリッジ受け入れ方向304とは反対の方向などの反対方向の移動によって第1の阻止部材ストッパ104を捕捉するように配置される。
【0097】
図6aは、例えばカートリッジがカートリッジ受けに受け入れられていないときの第1の状況を示している。イジェクタ部材202は、第1のイジェクタ位置にあり、阻止部材100は、非阻止位置にある。したがって、第2の電気コネクタを第1の電気コネクタ12へと接続することができる。
【0098】
図6bは、例えばカートリッジをカートリッジ受けに受け入れている最中の第2の状況を示している。イジェクタ部材202は、第3のイジェクタ位置にある。先の図と比較して、イジェクタ部材202は、例えばカートリッジのカートリッジ受けへの挿入によって、カートリッジ受け入れ方向304に移動させられている。第2の阻止結合部材208が、第2の阻止部材ストッパ106に当接している。したがって、第3のイジェクタ位置からのイジェクタ部材202のカートリッジ受け入れ方向304の移動は、阻止部材100のカートリッジ受け入れ方向304の移動をもたらす。
【0099】
図6cは、例えばカートリッジをカートリッジ受けに受け入れるために、例えばカートリッジがカートリッジ受け入れ方向304にさらに押し込まれた第3の状況を示している。イジェクタ部材202は、第2のイジェクタ位置にある。阻止部材100は、阻止位置にある。先の図と比較して、イジェクタ部材202は、例えばカートリッジがカートリッジ受けに受け入れられることによって、カートリッジ受け入れ方向304に移動している。第2の阻止結合部材208が、イジェクタ部材202とともに移動し、第2の阻止部材ストッパ106に当接することにより、第2のイジェクタ位置へのイジェクタ部材202の移動が、阻止部材100の阻止位置への移動を引き起こしている。
【0100】
図6dは、第2の結合部材208が第1の阻止部材ストッパ104または第2の阻止部材ストッパ106のいずれにも当接していない位置にイジェクタ部材202が位置している第4の状況を示している。例えば、このような位置は、第2のイジェクタ位置と第3のイジェクタ位置および/または第4のイジェクタ位置との間にあってよい。例えば、イジェクタ部材202は、カートリッジがカートリッジ受けに受け入れられた後に、このような位置に位置することができる。例えばイジェクタ部材202が図示の位置にあるなど、図示の状況において、イジェクタ部材202の移動は、阻止部材の移動にすぐには変換されない。第1の阻止結合部材102と第2の阻止結合部材208との係合は、イジェクタ部材202および阻止部材100の移動の間の不感距離を可能にする。
【0101】
図6eは、カートリッジがカートリッジ受けから解放され、カートリッジ受け入れ方向304とは反対の方向に移動している第5の状況を示している。イジェクタ部材202は、第4のイジェクタ位置にある。阻止部材は、阻止位置にある。先の図と比較して、イジェクタ部材202は、例えばイジェクタ弾性部材(これまでの図を参照)によって、カートリッジ受け入れ方向304とは反対の方向に第4のイジェクタ位置へと移動している。第2の阻止結合部材208が、第1の阻止部材ストッパ104に当接している。したがって、第4のイジェクタ位置からのイジェクタ部材202のカートリッジ受け入れ方向304とは反対の方向の移動は、阻止部材100のカートリッジ受け入れ方向304とは反対の方向の移動をもたらす。
【0102】
図6fは、例えばカートリッジがカートリッジ受けから取り外された第6の状況を示している。イジェクタ部材202は、第1のイジェクタ位置にある。阻止部材100は、非阻止位置にある。先の図と比較して、イジェクタ部材202が例えばイジェクタ弾性部材(これまでの図を参照)によって移動させられており、カートリッジがカートリッジ受けから取り外されている。第2の阻止結合部材208が、イジェクタ部材202とともに移動し、第1の阻止部材ストッパ104に当接することにより、第1のイジェクタ位置へのイジェクタ部材202の移動が、阻止部材100の非阻止位置への移動を引き起こしている。
【0103】
図7aおよび図7bは、図1図3の自動注射器などの典型的な自動注射器の典型的な阻止部材100’を示している。図7aおよび図7bに示される阻止部材100’は、回転式の阻止部材である。阻止部材100’は、イジェクタ部材のカートリッジ受け入れ方向の平行運動に応答して回転方向DRに回転するように構成される。
【0104】
図7aは、非阻止位置にある阻止部材100’を示している。第2の電気コネクタ18が、第1の電気コネクタ12へと接続されている。
【0105】
図7bは、阻止位置にある阻止部材100’を示している。第2の電気コネクタの第1の電気コネクタ12への接続は、阻止部材100’によって防止される。図7aと比較して、阻止部材100’は、阻止位置へと回転方向DRに回転している。
【0106】
図8が、これまでの図に関連して説明した自動注射器などの自動注射器のカートリッジ受けに受け入れられるように構成されたカートリッジ700などの典型的なカートリッジ700を概略的に示している。
【0107】
カートリッジ700は、カートリッジ室702を備える。カートリッジ室702を、薬剤を収容するように構成することができる。カートリッジ700は、第1の端部718および第2の端部720を有する。カートリッジ700は、第1のカートリッジ端部718にカートリッジ出口714を備える。カートリッジを、カートリッジ出口714を通って薬剤を吐出させるように構成することができる。
【0108】
カートリッジは、カートリッジ室の内部で例えば第1のカートリッジ端部に向かって例えば第1のストッパ方向722に移動することができる第1のストッパ708を備える。例えば、薬剤を、第1のストッパ708が第1のストッパ方向に移動するときにカートリッジ出口714を通って吐出させることができる。カートリッジは、第2のカートリッジ端部にカートリッジ後面716を備える。カートリッジ後面716は、プランジャロッドに第1のストッパ708へのアクセスを提供するためのカートリッジ後端開口部を備える。
【0109】
図示のように、カートリッジ700は、2室のカートリッジであってよい。カートリッジは、カートリッジ室702の内部で例えば第1のカートリッジ端部に向かって例えば第1のストッパ方向722に移動することができる第2のストッパ710を備える。カートリッジ室702は、第1のカートリッジ部分室704および第2のカートリッジ部分室706を含む。第1のカートリッジ部分室704は、第1のストッパ708と第2のストッパ710との間に位置する。第2のカートリッジ部分室706は、第2のストッパ710とカートリッジ出口714との間に位置する。カートリッジは、第1のカートリッジ部分室と第2のカートリッジ部分室との間の連通をもたらすためのバイパス部712を備える。バイパス部712は、第2のストッパ710がバイパス部712に位置するときに第1のカートリッジ部分室と第2のカートリッジ部分室との間の連通をもたらす。
【0110】
図9は、典型的な駆動モジュール500およびプランジャロッド400を概略的に示している。これまでの図に関連して説明した自動注射器のための駆動モジュール500およびプランジャロッド400などである。
【0111】
プランジャロッド400は、例えば自動注射器のカートリッジ受けに受け入れられるなど、自動注射器に受け入れられたカートリッジなど、図8に関連して説明したカートリッジなどのカートリッジの第1のストッパを前進させるように構成される。プランジャロッド400は、雌のねじ山を有する外側プランジャロッド404と、雄のねじ山を有する内側プランジャロッド402とを備える。内側プランジャロッド402のねじ山は、外側プランジャロッド404のねじ山に係合する。外側プランジャロッド404の自動注射器のハウジングに対する回転は、防止される。プランジャロッド400の移動は、内側プランジャロッド402の回転を含む。内側プランジャロッド402の回転は、外側プランジャロッド404の回転が防止されているため、外側プランジャロッド404の平行移動をもたらす。外側プランジャロッド404は、第1のストッパ方向722に平行移動するとき、カートリッジの第1のストッパに当接し、第1のストッパを第1のストッパ方向722に移動させるように構成される。
【0112】
駆動モジュール500が、プランジャロッド400を作動させるように組み合わせられる。駆動モジュール500は、電力を受け取るためにバッテリに電気的に接続される。駆動モジュール500は、DCモータなどの電気機械モータなどのモータ502を備える。駆動モジュール500は、モータ502をプランジャロッド400の内側プランジャロッド402に結合させるための伝達機構504を備える。
【0113】
図示の例は、電気機械モータであってよいモータ502を備えているが、例えばプランジャロッド400を作動させるように構成されたソレノイドモータ、形状記憶金属エンジン、ばね装置、および/または加圧ガスを備える他の駆動モジュールを有する自動注射器4も実現可能であることを、容易に理解できるであろう。
【0114】
図10が、これまでの図に関連して説明した自動注射器4などの典型的な自動注射器4の典型的な構成要素を概略的に示している。第2の電気コネクタ18を、第1の電気コネクタ12へと接続することができる。そのようにすることで、自動注射器のバッテリ10を充電することができる。バッテリ10は、モータ502に電力を供給することができる。処理ユニット20は、バッテリ10からの電力によって電気的に動作することができる。処理ユニット20は、モータ502への電力の流れを制御することができる。例えば、処理ユニット20は、モータ502を制御してオンまたはオフにすることができる。処理ユニット20、モータ502、バッテリ10、および第1の電気コネクタ12は、自動注射器4のハウジング6に収容される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2021-12-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源へと接続可能であり、
バッテリと第1の電気コネクタを収容するハウジングであって、前記第1の電気コネクタは、該ハウジングのコネクタ開口部を介して接続可能であり、前記電源の第2の電気コネクタを受け入れる、ハウジングと、
薬剤を収容するカートリッジを受け入れるように構成されたカートリッジ受けと、
第1のイジェクタ位置と第2のイジェクタ位置との間を長手軸に沿って移動可能であり、カートリッジが前記カートリッジ受けに受け入れられるときに前記長手軸に沿ったカートリッジの移動に従うように構成されたイジェクタ部材であって、前記イジェクタ部材は、カートリッジの表面に当接するように構成されたイジェクタ当接面を有する、イジェクタ部材
を備えている、薬剤を投与するための自動注射器であって、
前記イジェクタ部材に結合し、前記コネクタ開口部を遮る阻止位置と、前記コネクタ開口部を遮らない非阻止位置との間を移動するように構成され、前記イジェクタ部材が前記第2のイジェクタ位置にあるときに前記阻止位置に位置し、前記イジェクタ部材が前記第1のイジェクタ位置にあるときに前記非阻止位置に位置する阻止部材
を備え、自動注射器。
【請求項2】
プランジャロッドを作動させるように組み合わせられた駆動モジュールを備えており、該駆動モジュールは、前記バッテリから電力を受け取るように構成されている、請求項1に記載の自動注射器。
【請求項3】
前記イジェクタ部材に力を作用させるように構成されたイジェクタ弾性部材を備える、請求項1又は2に記載の自動注射器。
【請求項4】
前記阻止部材は、第1の阻止結合部材を備え、前記イジェクタ部材は、第2の阻止結合部材を備え、前記第1の阻止結合部材と前記第2の阻止結合部材とは、前記イジェクタ部材の移動を前記阻止部材へと伝えるように係合する、請求項1~のいずれか一項に記載の自動注射器。
【請求項5】
第3のイジェクタ位置から前記第2のイジェクタ位置への前記イジェクタ部材の移動が、前記阻止部材を前記非阻止位置から前記阻止位置へと移動させ、前記第3のイジェクタ位置は、前記第1のイジェクタ位置と前記第2のイジェクタ位置との間にある、請求項1~のいずれか一項に記載の自動注射器。
【請求項6】
第4のイジェクタ位置から前記第1のイジェクタ位置への前記イジェクタ部材の移動が、前記阻止部材を前記阻止位置から前記非阻止位置へと移動させ、前記第4のイジェクタ位置は、前記第1のイジェクタ位置と前記第2のイジェクタ位置との間にある、請求項1~のいずれか一項に記載の自動注射器。
【請求項7】
前記イジェクタ部材と前記阻止部材とは、前記イジェクタ部材と前記阻止部材が、前記長手軸に沿って移動する際に、固定的に接続されている、請求項1~のいずれか一項に記載の自動注射器。
【請求項8】
前記イジェクタ部材は、カートリッジが前記カートリッジ受けに受け入れられていないときに前記第1のイジェクタ位置に位置し、前記イジェクタ部材は、カートリッジが前記カートリッジ受けに受け入れられたときに前記第2のイジェクタ位置に位置する、請求項1~7のいずれか一項に記載の自動注射器。
【請求項9】
前記カートリッジ受けは、前記長手軸に沿ったカートリッジ受け入れ方向にカートリッジ受け開口部を通ってカートリッジを受け入れるように構成されている、請求項1~8のいずれか一項に記載の自動注射器。
【請求項10】
前記阻止部材は、前記長手軸に沿って前記阻止位置と前記非阻止位置との間を移動可能である、請求項1~9のいずれか一項に記載の自動注射器。
【請求項11】
前記阻止部材は、前記長手軸に垂直に前記阻止位置と前記非阻止位置との間を移動可能である、請求項1~10のいずれか一項に記載の自動注射器。
【請求項12】
前記第1の電気コネクタが前記第2の電気コネクタに結合している場合、前記阻止部材の前記阻止位置への移動は防止される、請求項1~11のいずれか一項に記載の自動注射器。
【請求項13】
前記阻止部材の前記阻止位置への移動が防止される場合、前記イジェクタ部材の前記第2のイジェクタ位置への移動は防止される、請求項1~12のいずれか一項に記載の自動注射器。
【請求項14】
請求項1~13のいずれか一項に記載の自動注射器と、薬剤を収容するカートリッジとを備え、該カートリッジは、前記カートリッジ受けに受け入れられるように構成されている、システム。