(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022031902
(43)【公開日】2022-02-22
(54)【発明の名称】道路イベントの検出方法、装置、機器及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
G08G 1/00 20060101AFI20220215BHJP
【FI】
G08G1/00 J
【審査請求】有
【請求項の数】29
【出願形態】OL
【公開請求】
(21)【出願番号】P 2021200319
(22)【出願日】2021-12-09
(31)【優先権主張番号】202011449694.9
(32)【優先日】2020-12-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】514322098
【氏名又は名称】ベイジン バイドゥ ネットコム サイエンス テクノロジー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】特許業務法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヤン チャオ
(72)【発明者】
【氏名】カオ チャオ
(72)【発明者】
【氏名】カオ シャオジエ
(72)【発明者】
【氏名】ツァイ ユジャン
(57)【要約】 (修正有)
【課題】道路イベントの検出方法、装置、機器及び記憶媒体を開示し、データ処理における人工知能、ビッグデータ、高度交通、自動運転、クラウドコンピューティング技術に関する。
【解決手段】過去の期間内に複数の車両により収集して返送した道路画像を取得しS201、シングルフレームの道路画像に対して画像処理を行い、道路画像に含まれる道路イベントを決定することS202、道路イベントのタイプ及び/又は位置を正確に測位すること、さらに道路イベントを含む複数のフレームの道路画像の道路イベントデータに対してクラスタリングを行い、過去の期間内に発生した全ての道路イベント及び道路イベント情報を得ることによりS203、過去の期間内に発生した全ての道路イベントを正確に決定することができ、且つ道路イベントのタイプ及び/又は位置を正確に決定し、道路イベント検出の精度を向上させることができる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
過去の期間内に複数の車両により収集して返送した道路画像を取得することと、
前記道路画像に対して画像処理を行い、前記道路画像に含まれる道路イベントを決定することと、
道路イベントを含む全ての前記道路画像に対してマルチフレームデータクラスタリングを行い、前記過去の期間内に発生した道路イベントを決定することであって、前記道路イベントは道路イベント情報を有し、前記道路イベント情報はイベントタイプ及び/又はイベント位置情報を含むことと、
各前記道路イベントの道路イベント情報に基づいて、地図データを更新することと、
を含む道路イベントの検出方法。
【請求項2】
過去の期間内に複数の車両により収集して返送した道路画像を取得することは、
前記複数の車両へデータ返送タスクを送信することであって、前記データ返送タスクは前記複数の車両が収集規則に従って道路画像を収集して返送するように指示することに用いられ、前記収集規則は、第1時間間隔又は第1距離間隔に応じて道路画像を収集して返送するか、又は現在発生している道路イベントの所定範囲内に第2時間間隔又は第2距離間隔に応じて道路画像を収集して返送し、前記第2時間間隔は前記第1時間間隔よりも小さく、前記第2距離間隔は前記第1距離間隔よりも小さいことと、
前記複数の車両から送信された道路画像を受信することと、を含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記道路画像に対して画像処理を行い、前記道路画像に含まれる道路イベントを決定することは、
前記道路画像における車線位置、及び前記道路画像に現れたイベントマーカーの位置を検出することと、
前記道路画像における車線位置、及び前記道路画像に現れたイベントマーカーの位置に基づいて、前記イベントマーカーが車線内に現れたと決定した場合、前記道路画像に道路イベントが含まれると決定することと、を含む請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記道路画像に対して画像処理を行い、前記道路画像に含まれる道路イベントを決定した後、
前記イベントマーカーが現れた車線を前記道路イベントの位置する車線として決定することと、
前記イベントマーカーのタイプに基づいて、前記道路イベントのイベントタイプを決定することと、をさらに含む請求項3に記載の方法。
【請求項5】
道路イベントを含む全ての前記道路画像に対してマルチフレームデータクラスタリングを行い、前記過去の期間内に発生した道路イベントを決定することは、
前記道路イベント及び前記道路イベントのイベントタイプと位置する車線に基づいて、道路イベントを含む全ての前記道路画像に対してマルチフレームデータクラスタリングを行い、前記過去の期間内に発生した道路イベント、及び前記道路イベントの道路イベント情報を決定すること、を含む請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記道路イベント及び前記道路イベントのイベントタイプと位置する車線に基づいて、道路イベントを含む全ての前記道路画像に対してマルチフレームデータクラスタリングを行い、前記過去の期間内に発生した道路イベント、及び前記道路イベントの道路イベント情報を決定することは、
道路イベントを含む道路画像を目標画像とし、前記目標画像を収集する時の車両の位置及び向きの角度を取得することと、
前記目標画像に含まれる道路イベント及び前記道路イベントのイベントタイプと位置する車線、及び前記目標画像を収集する時の車両の位置及び向きの角度に基づいて、密度に基づくクラスタリングを行うことと、を含み、得られたクラスタリング結果は、前記過去の期間内に発生した道路イベントを含み、前記道路イベントのイベント位置情報は、位置する車線、開始位置座標及び終了位置座標を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
各前記道路イベントの道路イベント情報に基づいて、地図データを更新する前に、
前記過去の期間内の車両の走行軌跡に基づいて、前記道路イベントを検証することと、
検証結果に基づいて、前記過去の期間内に発生した道路イベントをフィルタリングすることと、をさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記過去の期間内の車両の走行軌跡に基づいて、前記道路イベントを検証することは、
前記道路イベントのイベント位置情報に基づいて、前記道路イベントの発生領域を決定することと、
前記過去の期間内の車両の走行軌跡に基づいて、前記道路イベントの発生領域に軌跡異常が存在するか否かを決定することと、
前記道路イベントの発生領域に軌跡異常が存在しない場合、前記道路イベントが存在しないと決定することと、を含む請求項7に記載の方法。
【請求項9】
検証結果に基づいて、前記過去の期間内に発生した道路イベントをフィルタリングすることは、
前記検証結果に基づいて、前記道路イベントが存在しないと決定した場合、当該道路イベントを前記過去の期間内に発生した道路イベントから削除すること、を含む請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記過去の期間内の前記複数の車両の走行軌跡に基づいて、前記道路イベントの発生領域に軌跡異常が存在するか否かを決定した後、
前記道路イベントの発生領域に軌跡異常が存在する場合、前記道路イベントが確実に存在すると決定すること、をさらに含む請求項8に記載の方法。
【請求項11】
各前記道路イベントの道路イベント情報に基づいて、地図データを更新することは、
前記過去の期間内に発生した第1道路イベントに対して、前記地図データに前記第1道路イベントが含まれない場合、前記第1道路イベントを前記地図データに追加すること、を含む請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
各前記道路イベントの道路イベント情報に基づいて、地図データを更新することは、
前記過去の期間内に発生した第2道路イベントに対して、前記地図データに前記第2道路イベントが既に含まれた場合、前記地図データにおける前記第2道路イベントの道路イベント情報を更新すること、を含む請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
各前記道路イベントの道路イベント情報に基づいて、地図データを更新することは、
前記地図データに含まれる第3道路イベントに対して、前記過去の期間内に発生した道路イベントに前記第3道路イベントが含まれない場合、前記第3道路イベントを前記地図データから削除すること、を含む請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
過去の期間内に複数の車両により収集して返送した道路画像を取得するための道路画像取得モジュールと、
前記道路画像に対して画像処理を行い、前記道路画像に含まれる道路イベントを決定することに用いられるとともに、
さらに、道路イベントを含む全ての前記道路画像に対してマルチフレームデータクラスタリングを行い、前記過去の期間内に発生した道路イベントを決定することに用いられるイベント検出モジュールであって、前記道路イベントは道路イベント情報を有し、前記道路イベント情報はイベントタイプ及び/又はイベント位置情報を含むイベント検出モジュールと、
各前記道路イベントの道路イベント情報に基づいて、地図データを更新するためのイベント情報更新モジュールと、
を含む道路イベントの検出装置。
【請求項15】
前記道路画像取得モジュールは、さらに、
前記複数の車両へデータ返送タスクを送信することであって、前記データ返送タスクは前記複数の車両が収集規則に従って道路画像を収集して返送するように指示することに用いられ、前記収集規則は、第1時間間隔又は第1距離間隔に応じて道路画像を収集して返送するか、又は現在発生している道路イベントの所定範囲内に第2時間間隔又は第2距離間隔に応じて道路画像を収集して返送し、前記第2時間間隔は前記第1時間間隔よりも小さく、前記第2距離間隔は前記第1距離間隔よりも小さいことと、
前記複数の車両から送信された道路画像を受信することと、に用いられる請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記イベント検出モジュールは、さらに、
前記道路画像における車線位置、及び前記道路画像に現れたイベントマーカーの位置を検出することと、
前記道路画像における車線位置、及び前記道路画像に現れたイベントマーカーの位置に基づいて、前記イベントマーカーが車線内に現れたと決定した場合、前記道路画像に道路イベントが含まれると決定することと、に用いられる請求項14に記載の装置。
【請求項17】
前記イベント検出モジュールは、さらに、
前記イベントマーカーが現れた車線を前記道路イベントの位置する車線として決定することと、前記イベントマーカーのタイプに基づいて、前記道路イベントのイベントタイプを決定することと、に用いられる請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記イベント検出モジュールは、さらに、
前記道路イベント及び前記道路イベントのイベントタイプと位置する車線に基づいて、道路イベントを含む全ての前記道路画像に対してマルチフレームデータクラスタリングを行い、前記過去の期間内に発生した道路イベント、及び前記道路イベントの道路イベント情報を決定することに用いられる請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記イベント検出モジュールは、さらに、
道路イベントを含む道路画像を目標画像とし、前記目標画像を収集する時の車両の位置及び向きの角度を取得することと、
前記目標画像に含まれる道路イベント及び前記道路イベントのイベントタイプと位置する車線、及び前記目標画像を収集する時の車両の位置及び向きの角度に基づいて、密度に基づくクラスタリングを行うことと、に用いられ、得られたクラスタリング結果は、前記過去の期間内に発生した道路イベントを含み、前記道路イベントのイベント位置情報は、位置する車線、開始位置座標及び終了位置座標を含む請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記イベント検出モジュールは、さらに、
前記過去の期間内の車両の走行軌跡に基づいて、前記道路イベントを検証することと、検証結果に基づいて、前記過去の期間内に発生した道路イベントをフィルタリングすることと、に用いられる請求項14に記載の装置。
【請求項21】
前記イベント検出モジュールは、さらに、
前記道路イベントのイベント位置情報に基づいて、前記道路イベントの発生領域を決定することと、
前記過去の期間内の車両の走行軌跡に基づいて、前記道路イベントの発生領域に軌跡異常が存在するか否かを決定することと、
前記道路イベントの発生領域に軌跡異常が存在しない場合、前記道路イベントが存在しないと決定することと、に用いられる請求項20に記載の装置。
【請求項22】
前記イベント検出モジュールは、さらに、
前記検証結果に基づいて、前記道路イベントが存在しないと決定した場合、当該道路イベントを前記過去の期間内に発生した道路イベントから削除することに用いられる請求項21に記載の装置。
【請求項23】
前記イベント検出モジュールは、さらに、
前記道路イベントの発生領域に軌跡異常が存在する場合、前記道路イベントが確実に存在すると決定することに用いられる請求項21に記載の装置。
【請求項24】
前記イベント情報更新モジュールは、さらに、
前記過去の期間内に発生した第1道路イベントに対して、前記地図データに前記第1道路イベントが含まれない場合、前記第1道路イベントを前記地図データに追加することに用いられる請求項14~23のいずれか一項に記載の装置。
【請求項25】
前記イベント情報更新モジュールは、さらに、
前記過去の期間内に発生した第2道路イベントに対して、前記地図データに前記第2道路イベントが既に含まれた場合、前記地図データにおける前記第2道路イベントの道路イベント情報を更新することに用いられる請求項14~23のいずれか一項に記載の装置。
【請求項26】
前記イベント情報更新モジュールは、さらに、
前記地図データに含まれる第3道路イベントに対して、前記過去の期間内に発生した道路イベントに前記第3道路イベントが含まれない場合、前記第3道路イベントを前記地図データから削除することに用いられる請求項14~23のいずれか一項に記載の装置。
【請求項27】
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサと通信可能に接続されたメモリと、を含み、
前記メモリには、前記少なくとも1つのプロセッサにより実行可能な命令が記憶されており、前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサが請求項1~13のいずれか一項に記載の方法を実行できるように、前記少なくとも1つのプロセッサにより実行される電子機器。
【請求項28】
コンピュータ命令が記憶された非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ命令はコンピュータに請求項1~13のいずれか一項に記載の方法を実行させるためのものである非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項29】
コンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムは、プロセッサにより実行される時、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法を実現するコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、データ処理における人工知能、ビッグデータ、高度交通、自動運転、クラウドコンピューティング技術に関し、特に道路イベントの検出方法、装置、機器及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
地図に道路で発生した道路イベントのリマインダ情報を追加することは電子地図の一般的に使用されるサービスの1つである。道路イベントを正確に発見し、ナビゲーションルートの計画及び推奨、自動運転車の軌跡計画などのシーンに応用することにより、ナビゲーションサービスの精度を向上させ、自動運転の困難さを低減させることができる。
【0003】
現在、道路で発生可能な道路イベントは渋滞、工事、事故などのタイプのイベントを含むが、これらに限定されない。現在の道路イベントの判断方法は、車両のGPS軌跡によって、道路の渋滞状況を判断することである。しかしながら、GPS軌跡によってイベントの正確なタイプを把握することができず、且つGPSの精度によって制限されて、イベントが発生した正確な位置(例えば、イベントが発生した車線)を測位することができず、イベント検出の精度が低い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願は、道路イベントの検出方法、装置、機器及び記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願の一様態によれば、道路イベントの検出方法を提供し、前記方法は、
過去の期間内に複数の車両により収集して返送した道路画像を取得することと、
前記道路画像に対して画像処理を行い、前記道路画像に含まれる道路イベントを決定することと、
道路イベントを含む全ての前記道路画像に対してマルチフレームデータクラスタリングを行い、前記過去の期間内に発生した道路イベントを決定することであって、前記道路イベントは道路イベント情報を有し、前記道路イベント情報はイベントタイプ及び/又はイベント位置情報を含むことと、
各前記道路イベントの道路イベント情報に基づいて、地図データを更新することと、を含む。
【0006】
本願の一様態によれば、道路イベントの検出装置を提供し、前記装置は、
過去の期間内に複数の車両により収集して返送した道路画像を取得するための道路画像取得モジュールと、
前記道路画像に対して画像処理を行い、前記道路画像に含まれる道路イベントを決定することに用いられるとともに、
さらに、道路イベントを含む全ての前記道路画像に対してマルチフレームデータクラスタリングを行い、前記過去の期間内に発生した道路イベントを決定することに用いられるイベント検出モジュールであって、前記道路イベントは道路イベント情報を有し、前記道路イベント情報はイベントタイプ及び/又はイベント位置情報を含むイベント検出モジュールと、
各前記道路イベントの道路イベント情報に基づいて、地図データを更新するためのイベント情報更新モジュールと、を含む。
【0007】
本願の一様態によれば、電子機器を提供し、前記電子機器は、
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサと通信可能に接続されたメモリと、を含み、
前記メモリには、前記少なくとも1つのプロセッサにより実行可能な命令が記憶されており、前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサが上記に記載の方法を実行できるように、前記少なくとも1つのプロセッサにより実行される。
【0008】
本願の一様態によれば、コンピュータ命令が記憶された非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を提供し、前記コンピュータ命令はコンピュータに上記に記載の方法を実行させるためのものである。
【0009】
本願の一様態によれば、コンピュータプログラムを提供し、前記コンピュータプログラムは、プロセッサにより実行される時、上記いずれかに記載の方法を実現する。
【発明の効果】
【0010】
本願の技術によれば、道路イベント検出の精度が向上する。
【0011】
なお、この部分に記載されている内容は、本願の実施例の肝心な又は重要な特徴を特定することを意図しておらず、本願の範囲を限定するものでもない。本願の他の特徴は、以下の説明を通じて容易に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図面は、本技術案をよりよく理解するために用いられ、本願を限定するものではない。
【
図1】本願の実施例による道路イベント検出のシステムフレーム図である。
【
図2】本願の第1実施例により提供される道路イベントの検出方法のフローチャートである。
【
図3】本願の第2実施例により提供される道路イベントの検出方法のフローチャートである。
【
図4】本願の第2実施例により提供されるイベントマーカーの模式図である。
【
図5】本願の第3実施例により提供される道路イベントの検出装置の模式図である。
【
図6】本願の実施例の道路イベントの検出方法を実現するための電子機器のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を組み合わせて本願の例示的な実施例を説明し、理解を容易にするためにその中には本願の実施例の様々な細部が含まれており、それらは単なる例示的なものと見なされるべきである。したがって、当業者は、本願の範囲及び精神から逸脱することなく、ここで説明される実施例に対して様々な変更と修正を行うことができる。同様に、わかりやすくかつ簡潔にするために、以下の説明では、周知の機能及び構造の説明を省略する。
【0014】
本願は、道路イベントの検出方法、装置、機器及び記憶媒体を提供し、データ処理分野における人工知能、ビッグデータ、高度交通技術に応用され、道路イベント検出の精度を向上させる技術効果が達成される。
【0015】
本願の実施例による方法は、
図1に示す道路イベントの検出システムに応用されることができ、
図1に示すように、道路イベント検出システムは、道路イベントの検出を行うための道路イベント検出装置100、複数の車両101、及び電子地
図102を含む。複数の車両101は道路で走行する過程において道路画像を収集し(車両走行データを収集することもできる)、且つ道路イベント検出装置100に送信し、道路イベント検出装置100は、全ての車両が収集して返送した道路画像及び車両走行データに基づいて、道路で発生している道路イベントを検出する。実際の応用シーンにおいて、1つ又は複数の領域範囲、例えば都市、地域などを設定することができ、領域範囲内の道路で走行している全ての車両101は収集規則に従って道路画像を収集して(車両走行データを収集することもできる)道路イベント検出装置100に返送し、道路イベント検出装置100は道路画像に基づいて領域範囲内の道路で発生している全ての道路イベントを検出することができ、道路イベントを電子地
図102に提供して使用することができ、道路イベントに基づいてナビゲーションルートを計画し、自動運転ルートを計画し、又はユーザが参照できるように道路イベントを表示するなどに用いられる。
【0016】
図2は本願の第1実施例により提供される道路イベントの検出方法のフローチャートである。
図2に示すように、当該方法の具体的なステップは以下の通りである。
【0017】
ステップS201において、過去の期間内に複数の車両により収集して返送した道路画像を取得する。
【0018】
過去の期間は最近の期間であってもよく、具体的には実際の応用シーンの需要に応じて設定することができる。
【0019】
例示的に、電子地図は間隔期間ごとに道路イベントの情報を更新する必要がある場合、間隔期間ごとに道路イベントの検出を行う必要があり、過去の期間は前の間隔期間であってもよい。設定された間隔期間に応じて、前の期間が終了すると、前の期間内の道路画像を取得し、前の期間内の道路画像に基づいて前の期間に発生した道路イベントを検出する。
【0020】
本実施例において、1つ又は複数の領域範囲を設定してもよく、領域範囲は都市、又は地域などであってもよい。領域範囲内の道路で走行している全ての車両は収集規則に従って道路画像を収集して道路イベント検出装置に返送する。道路イベント検出装置は、過去の期間内に領域範囲内の全ての道路で走行している複数の車両が収集した道路画像を取得することができる。
【0021】
ステップS202において、道路画像に対して画像処理を行い、道路画像に含まれる道路イベントを決定する。
【0022】
過去の期間内の道路画像を取得した後、各フレームの道路画像に対して画像処理を行うことにより、道路画像に含まれる道路イベントを検出することができる。
【0023】
道路イベントは道路イベント情報を有し、道路イベント情報はイベントタイプ及び/又はイベント位置情報を含む。イベントタイプは、道路工事、交通規制、事故、及び渋滞を含むが、これらに限定されない。イベント位置情報はイベントの位置する車線に具体化されることができる。
【0024】
実際の応用において、道路での道路イベントのタイプ及び位置は時間の経過とともに変化し、つまり、道路イベントは動的なイベントである。
【0025】
ステップS203において、道路イベントを含む全ての道路画像に対してマルチフレームデータクラスタリングを行い、過去の期間内に発生した道路イベントを決定し、道路イベントは道路イベント情報を有し、道路イベント情報はイベントタイプ及び/又はイベント位置情報を含む。
【0026】
シングルフレームの道路画像に対して道路イベントの検出を行った後、シングルフレームの道路画像の検出結果に基づいて、道路イベントを含む全ての道路画像をフィルタリングする。
【0027】
このステップにおいて、道路イベントを含む全ての道路画像の道路イベントの関連情報に基づいて、クラスタリングを行い、過去の期間内の設定された領域範囲内の全ての道路で発生した道路イベントを得る。このクラスタリング結果には道路イベントの道路イベント情報が含まれる。
【0028】
ステップS204において、各道路イベントの道路イベント情報に基づいて、地図データを更新する。
【0029】
過去の期間内に発生した道路イベントを取得した後、各道路イベントの道路イベント情報を地図データに更新することができ、これにより最新の道路イベント情報を含む更新後の地図データに基づいて、ナビゲーションルート、自動運転ルートなどを正確に計画しやすくなる。
【0030】
本願の実施例は過去の期間内に複数の車両により収集して返送した道路画像を取得し、シングルフレームの道路画像に対して画像処理を行い、道路画像に含まれる道路イベントを決定することにより、道路イベントのタイプ及び/又は位置を正確に測位することができ、さらに道路イベントを含む複数のフレームの道路画像の道路イベントデータに対してクラスタリングを行い、過去の期間内に発生した全ての道路イベント及び道路イベント情報を得ることにより、過去の期間内に発生した全ての道路イベントを正確に決定することができ、且つ道路イベントのタイプ及び/又は位置を正確に決定し、道路イベント検出の精度を向上させることができる。
【0031】
図3は、本願の第2実施例により提供される道路イベントの検出方法のフローチャートである。上記第1実施例を基に、本実施例において、クラウドソーシング返送の方法で過去の期間内に複数の車両により収集して返送した道路画像を取得することができ、設定された領域範囲内の全ての道路を完全にカバーできる道路画像を取得することができる。さらに、道路イベントを含む全ての道路画像に対してマルチフレームデータクラスタリングを行い、過去の期間内に発生した道路イベントを決定した後、各道路イベントの道路イベント情報に基づいて、地図データを更新する前に、さらに、過去の期間内の車両の走行軌跡に基づいて、道路イベントを検証し、検証結果に基づいて、過去の期間内に発生した道路イベントをフィルタリングすることができ、道路イベントの誤報の状況を回避して、地図データでの道路イベントの精度を向上させることができる。
【0032】
図3に示すように、当該方法の具体的なステップは以下の通りである。
【0033】
ステップS301において、複数の車両へデータ返送タスクを送信し、データ返送タスクは、複数の車両が収集規則に従って道路画像を収集して返送するように指示することに用いられる。
【0034】
収集規則は、第1時間間隔又は第1距離間隔に応じて道路画像を収集して返送すること、又は現在発生している道路イベントの所定範囲内に第2時間間隔又は第2距離間隔に応じて道路画像を収集して返送すること、を含む。第2時間間隔は第1時間間隔よりも小さく、第2距離間隔は第1距離間隔よりも小さい。
【0035】
車両は、現在の位置に応じて、現在発生している道路イベントの所定範囲内にあるか否かを決定することができ、任意の道路イベントの所定範囲内にない場合、第1時間間隔又は第1距離間隔に応じて道路画像を収集して返送すればよい。車両が現在発生している道路イベントの所定範囲内にある場合、第2時間間隔又は第2距離間隔に応じて道路画像を収集して返送する。
【0036】
このように、既に発生した道路イベントの所定範囲内の道路区間に対して、より短い距離間隔又はより高い頻度で道路画像を収集し、既に検出された道路イベントに対して、道路イベントの周囲の道路でより多くの道路画像を収集して、道路イベントが既に発生した道路区間により注目することができ、道路イベントをより正確に更新することができる。
【0037】
また、所定範囲は、実際の応用シーンの需要に応じて設定されることができ、本実施例において、ここで具体的に限定されない。第1時間間隔、第2時間間隔、第1距離間隔及び第2距離間隔はいずれも実際の応用シーンによって設定・調整されることができ、本実施例において、ここで具体的に限定されない。
【0038】
選択的に、データ返送タスクは、さらに、複数の車両が収集規則に従って車両の位置、速度、ブレーキ情報などの走行データなどを収集して返送するように指示することに用いられることができる。車両の位置はリアルタイムに測位されたGPS位置であってもよい。車両の毎回の返送位置に基づいて、車両が過去の期間内での走行軌跡を得ることができる。また、データ返送タスクは、車両から返送されたデータが実際の応用シーンの需要に応じて設定・調整されることができるように要求し、ここで具体的に限定されない。
【0039】
本実施例において、クラウドソーシング返送の方法で道路画像及び車両走行データを取得するデータ収集方法は、特別なドライブテスト機器又は他の画像収集装置を追加する必要がないため、コストを低減することができる。
【0040】
ステップS302において、複数の車両から送信された道路画像を受信する。
【0041】
本実施例において、上記ステップS301~S302によって、クラウドソーシング返送の方法で、過去の期間内に複数の車両により収集して返送した道路画像を取得し、取得された全ての道路画像は、設定された領域範囲内の全ての道路を完全にカバーすることができ、且つ、既に検出された道路イベントに対して、道路イベントの周囲の道路からより多い道路画像を収集し、道路イベントが既に発生した道路区間により注目することができ、道路イベントをより正確に更新することができる。
【0042】
ステップS303において、道路画像に対して画像処理を行い、道路画像に含まれる道路イベントを決定する。
【0043】
道路イベントは道路イベント情報を有し、道路イベント情報はイベントタイプ及び/又はイベント位置情報を含む。
【0044】
本実施例において、このステップは、具体的に、次のように実現されることができる。
【0045】
道路画像における車線位置、及び道路画像に現れたイベントマーカーの位置を検出し、道路画像における車線位置、及び道路画像に現れたイベントマーカーの位置に基づいて、イベントマーカーがある車線内に現れたと決定した場合、道路画像に道路イベントが含まれると決定する。
【0046】
具体的には、道路画像に対して画像処理を行うことにより、道路画像における車線ラインの位置とイベントマーカー及びその位置を識別し、車線ラインの位置に基づいて隣り合う2つの車線レベル間の車線の位置を決定することができ、道路画像における車線位置、及び道路画像に現れたイベントマーカーの位置に基づいて、イベントマーカーがある車線内に現れたか否かを決定することができ、イベントマーカーがある車線内に現れたと決定した場合、道路画像に道路イベントが含まれると決定することができ、且つ道路イベントの位置する車線を決定することができ、道路イベントが発生した車線の正確な測位を実現することができる。
【0047】
道路画像にはイベントマーカーが発見されないか、又はイベントマーカーを有するがイベントマーカーがいずれの車線内にもないと識別した場合、当該道路画像に道路イベントが含まれないと決定することができる。
【0048】
さらに、イベントマーカーが現れた車線を道路イベントの位置する車線として決定し、イベントマーカーのタイプに基づいて、道路イベントのイベントタイプを決定し、これにより道路画像に含まれる道路イベントのタイプ及び位置する車線を正確に識別することができる。
【0049】
さらに、車両の走行軌跡を組み合わせて、当該道路画像を収集する時の車両の当該道路での位置を決定し、当該道路イベントが発生した位置を得ることができる。
【0050】
本実施例において、あるタイプの道路イベントのイベントマーカーはこのタイプの道路イベントが発生した物体を識別することに用いられ、当該イベントマーカーが車線に現れた場合、イベントマーカーの位置で対応するタイプの道路イベントが発生したことを示す。例えば、道路イベントが工事である場合、工事類のイベントマーカーはロードコーン、工事作業員、工事壁、工事掲示板などを含んでもよく、道路画像における車線内にそのうちの任意の1つのイベントマーカーが現れた場合、この位置に工事イベントを有することを示すことができる。例えば、
図4に示す道路画像40において、ロードコーン41及び42が最左側の車線内に現れ、当該車線内に工事イベントが発生したことを示し、道路画像の収集場所に基づいて工事イベントが発生した場所をさらに決定することができる。
【0051】
各タイプの道路イベントにおけるイベントマーカーを予め要約して決定し、全てのイベントマーカーの画像特徴を取得することにより、画像からイベントマーカーを識別することに用いられる。
【0052】
選択的に、道路画像に対して画像処理を行い、そのうちの車線ライン及びイベントマーカーを識別する過程は、具体的に従来技術において画像における既知の物体画像特徴を識別する方法を用いて実現することができ、ここで具体的に限定されない。
【0053】
選択的に、道路画像に対して画像処理を行い、道路画像に含まれる道路イベントを決定する過程は、ディープラーニングに基づくニューラルネットワークモデルを用いて実現されることができ、大量のトレーニングデータを用いてニューラルネットワークモデルをトレーニングし、トレーニングされたニューラルネットワークモデルは画像特徴を抽出し、分析して画像に含まれる道路イベントのタイプ及び位置する車線を得ることにより、車線レベルの道路イベントの正確な識別を実現することができる。
【0054】
ステップS304において、道路イベント及び道路イベントのイベントタイプと位置する車線に基づいて、道路イベントを含む全ての道路画像に対してマルチフレームデータクラスタリングを行い、過去の期間内に発生した道路イベント、及び道路イベントの道路イベント情報を決定する。
【0055】
本実施例において、このステップは、具体的に、以下の方法で実現されることができる。
【0056】
道路イベントを含む道路画像を目標画像とし、目標画像を収集する時の車両の位置及び向きの角度を取得し、目標画像に含まれる道路イベント及び道路イベントのイベントタイプと位置する車線、及び目標画像を収集する時の車両の位置及び向きの角度に基づいて、密度に基づくクラスタリングを行い、得られたクラスタリング結果は過去の期間内に発生した道路イベントを含み、道路イベントのイベント位置情報は、位置する車線、開始位置座標及び終了位置座標を含む。
【0057】
具体的には、道路イベントを含む各フレームの目標画像に対して、当該目標画像を収集する車両の過去の期間内での走行軌跡及び目標画像の収集時間に基づいて、当該目標画像を収集する時の車両の位置を決定することができ、当該目標画像を収集する時の車両の位置を目標画像における道路イベントが発生した位置とすることができる。
【0058】
当該目標画像を収集する車両の過去の期間内での走行軌跡及び目標画像の収集時間に基づいて、当該目標画像を収集する時の車両の向きの角度を決定することもできる。上記ステップS303によって当該目標画像に含まれる道路イベントのタイプ及び位置する車線が得られる。
【0059】
各目標画像に含まれる道路イベントのイベントタイプと位置する車線、及び目標画像を収集する時の車両の位置及び向きの角度を、1つの道路イベントデータとし、全ての目標画像に対応する道路イベントデータに対して密度に基づくクラスタリングを行い、クラスタリング結果を得る。クラスタリング結果は過去の期間内に発生した道路イベントを含み、道路イベントのイベント位置情報は、位置する車線、開始位置座標及び終了位置座標を含み、このように、領域範囲内の全ての道路イベントのイベントタイプと位置する車線、開始位置座標及び終了位置座標などのイベント位置情報を正確に決定することができ、これにより車線レベルの道路イベントの正確な検出を実現する。
【0060】
選択的に、密度に基づくクラスタリングの方法は、DBSCAN(Density-Based Spatial Clustering of Applications with Noise)、又はDBSCANの最適化アルゴリズム、又は他の密度に基づくクラスタリングアルゴリズムなどを使用することができ、本実施例はこれに対して具体的に限定しない。
【0061】
このステップは、道路イベントを含む全ての道路画像に対してマルチフレームデータクラスタリングを行い、過去の期間内に発生した道路イベントを決定する具体的な実現形態である。
【0062】
選択可能な実現形態において、当該目標画像を収集する時の車両の位置を決定した後、当該目標画像を収集する収集装置の較正パラメータ及び当該目標画像を収集する時の車両の位置に基づいて、目標画像における道路イベントの正確な位置を決定することもできる。各目標画像に含まれる道路イベントのイベントタイプと位置する車線、目標画像における道路イベントの正確な位置、及び目標画像を収集する時の車両走行方向を、1つの道路イベントデータとし、全ての目標画像に対応する道路イベントデータに対して密度に基づくクラスタリングを行い、クラスタリング結果を得る。クラスタリング結果は過去の期間内に発生した道路イベントを含んでもよく、道路イベントのイベント位置情報は、位置する車線、開始位置座標及び終了位置座標を含み、このように、領域範囲内の全ての道路イベントのイベントタイプと位置する車線、開始位置座標及び終了位置座標などのイベント位置情報を正確に決定することができ、これにより車線レベルの道路イベントの正確な検出を実現する。
【0063】
ステップS305において、過去の期間内の車両の走行軌跡に基づいて、道路イベントを検証する。
【0064】
本実施例において、過去の期間内に発生した道路イベントを得た後、過去の期間内の車両の走行軌跡に基づいて、道路イベントをさらに検証することができる。
【0065】
このステップは、具体的には、以下の方法で実現されることができる。
【0066】
道路イベントのイベント位置情報に基づいて、道路イベントの発生領域を決定し、過去の期間内の車両の走行軌跡に基づいて、道路イベントの発生領域に軌跡異常が存在するか否かを決定し、道路イベントの発生領域に軌跡異常が存在しない場合、道路イベントが存在しないと決定する。
【0067】
道路イベントの発生領域は、道路イベントが発生する時、車両が通行できない領域であってもよい。
【0068】
具体的には、道路イベントのイベント位置情報は、道路イベントが発生した車線、開始位置座標及び終了位置座標を含み、道路イベントが発生した車線、開始位置座標及び終了位置座標に基づいて、道路イベントの発生領域を決定することができる。
【0069】
実際のシーンにおいて、道路で道路イベントが発生した場合、車両は道路イベントの発生領域内を通行することができないので、車両の減速、低速走行、迂回などの行為が現れ、走行軌跡に異常が現れ、例えば明らかな渋滞、又は明らかな迂回の行為軌跡が存在する。
【0070】
車両の走行軌跡に基づいて、軌跡マイニング方法によって異常軌跡及び異常軌跡の位置する道路区間を識別する。
【0071】
さらに、異常軌跡の位置する道路区間と道路イベントの発生領域を比較することにより、道路イベントの発生領域に軌跡異常が存在するか否かを決定することができる。
【0072】
選択的に、過去の期間内の車両の走行軌跡は、他のナビゲーションアプリケーション、地図アプリケーションなどから取得された過去の期間内の車両走行軌跡であってもよく、クラウドソーシング返送の方法に基づいて複数の車両により返送した走行軌跡などを含んでもよく、現在の領域範囲に対して取得されてもよく、取得後に現在の領域範囲内のデータをフィルタリングしてもよい。
【0073】
ステップS306において、検証結果に基づいて、過去の期間内に発生した道路イベントをフィルタリングする。
【0074】
道路イベントの発生領域に軌跡異常が存在する場合、道路イベントが確実に存在し、当該領域内に道路イベントが確実に発生したことをさらに決定することができる。
【0075】
選択的に、大量の車両走行軌跡に基づいて、軌跡異常領域を正確に決定することができ、軌跡異常領域の範囲に基づいて、道路イベントの開始位置座標及び終了位置座標をさらに修正することにより、道路イベントの開始位置座標及び終了位置座標をより正確にすることができる。
【0076】
このステップにおいて、検証結果に基づいてある道路イベントが存在しないと決定した場合、この領域内において車両の正常通行に影響しないことを示し、道路イベントが発生しなかったと決定することができ、当該道路イベントを過去の期間内に発生した道路イベントから削除し、現在存在しない道路イベントの誤報を回避することができ、電子地図での道路イベント情報の正確さを向上させる。
【0077】
ステップS307において、各道路イベントの道路イベント情報に基づいて、地図データを更新する。
【0078】
本実施例において、過去の期間内に発生した道路イベントを得た後、道路イベントの道路イベント情報に基づいて地図データを更新することができ、道路イベントの道路イベント情報を含む更新後の地図データに基づいて、正確なナビゲーションルート計画、又は自動運転ルート計画を行い、また、ユーザが参照・選択できるように、道路イベントの道路イベント情報をナビゲーション計画ルートに表示することもできる。
【0079】
選択的に、過去の期間の長さを調整することにより、地図データにおける道路イベント情報の更新頻度を調整することができ、道路イベント情報のリアルタイムな更新を実現することができる。
【0080】
1つの可能なシーンにおいて、過去の期間内に発生した道路イベントは当該過去の期間に発生し始めたばかりの新規道路イベントであり、地図データに当該道路イベントの何らの情報も含まれない可能性があり、第1道路イベントでこのような道路イベントを指すことができる。
【0081】
過去の期間内に発生した第1道路イベントに対して、地図データに第1道路イベントが含まれない場合、第1道路イベントを地図データに追加する。このように、新規道路イベントの道路イベント情報を地図データにリアルタイムに追加することができる。
【0082】
1つの可能なシーンにおいて、過去の期間内に発生した道路イベントは過去の期間の前に既に発生しており、過去の期間内に依然として発生している道路イベントである可能性があり、当該道路イベントの位置情報が変化する可能性があり、第2道路イベントでこのような道路イベントを指すことができる。
【0083】
過去の期間内に発生した第2道路イベントに対して、地図データに第2道路イベントが既に含まれた場合、地図データにおける第2道路イベントの道路イベント情報を更新する。このように、地図データにおける既存の道路イベントの道路イベント情報をリアルタイムに更新することができ、地図データにおける道路イベント情報の正確さを向上させる。
【0084】
1つの可能なシーンにおいて、過去の期間の前に発生して、且つ過去の期間の前に既に解消された道路イベントに対して、地図データに当該道路イベントの道路イベント情報がまだ含まれる場合、第3道路イベントでこのような道路イベントを指すことができる。
【0085】
地図データに含まれる第3道路イベントに対して、過去の期間内に発生した道路イベントに第3道路イベントが含まれない場合、第3道路イベントを地図データから削除する。このように、既に解消された道路イベントの道路イベント情報を地図データからリアルタイムに削除することができ、地図データにおける道路イベント情報の正確さを向上させる。
【0086】
本実施例は、クラウドソーシング返送の方法で道路画像及び車両走行データ(走行軌跡、速度、ブレーキ情報などを含むが、これらに限定されない)を取得し、画像分析とGPS軌跡分析を組み合わせる形態を利用して、リアルタイムの統合的な分析処理を行い、車線レベルの道路イベントを取得し、任意の道路条件での車線レベルの道路イベントを判断することができる。
【0087】
図5は本願の第3実施例により提供される道路イベントの検出装置の模式図である。本願の実施例により提供される道路イベントの検出装置は、道路イベントの検出方法の実施例により提供される処理プロセスを実行することができる。
図5に示すように、当該道路イベントの検出装置50は、道路画像取得モジュール501と、イベント検出モジュール502と、イベント情報更新モジュール503とを含む。
【0088】
具体的には、道路画像取得モジュール501は、過去の期間内に複数の車両により収集して返送した道路画像を取得することに用いられる。
【0089】
イベント検出モジュール502は、道路画像に対して画像処理を行い、道路画像に含まれる道路イベントを決定することに用いられる。
【0090】
イベント検出モジュール502は、さらに、道路イベントを含む全ての道路画像に対してマルチフレームデータクラスタリングを行い、過去の期間内に発生した道路イベントを決定することに用いられ、道路イベントは道路イベント情報を有し、道路イベント情報はイベントタイプ及び/又はイベント位置情報を含む。
【0091】
イベント情報更新モジュール503は、各道路イベントの道路イベント情報に基づいて、地図データを更新することに用いられる。
【0092】
本願の実施例により提供される装置は、具体的に上記の第1実施例により提供される方法の実施例を実行することに用いられることができ、具体的な機能について、ここで繰り返さない。
【0093】
本願の実施例は、過去の期間内に複数の車両により収集して返送した道路画像を取得し、シングルフレームの道路画像に対して画像処理を行い、道路画像に含まれる道路イベントを決定することにより、道路イベントのタイプ及び/又は位置を正確に測位することができ、さらに道路イベントを含む複数のフレームの道路画像の道路イベントデータに対してクラスタリングを行い、過去の期間内に発生した全ての道路イベント及び道路イベント情報を得ることにより、過去の期間内に発生した全ての道路イベントを正確に決定することができ、且つ道路イベントのタイプ及び/又は位置を正確に決定し、道路イベント検出の精度を向上させることができる。
【0094】
上記の第3実施例を基に、本願の第4実施例において、道路画像取得モジュールは、さらに、
複数の車両へデータ返送タスクを送信することであって、データ返送タスクは複数の車両が収集規則に従って道路画像を収集して返送するように指示することに用いられ、収集規則は、第1時間間隔又は第1距離間隔に応じて道路画像を収集して返送するか、又は現在発生している道路イベントの所定範囲内に第2時間間隔又は第2距離間隔に応じて道路画像を収集して返送し、第2時間間隔は第1時間間隔よりも小さく、第2距離間隔は第1距離間隔よりも小さいことと、複数の車両から送信された道路画像を受信することと、に用いられる。
【0095】
選択可能な実施形態において、イベント検出モジュールは、さらに、
道路画像における車線位置、及び道路画像に現れたイベントマーカーの位置を検出することと、道路画像における車線位置、及び道路画像に現れたイベントマーカーの位置に基づいて、イベントマーカーがある車線内に現れたと決定した場合、道路画像に道路イベントが含まれると決定することと、に用いられる。
【0096】
選択可能な実施形態において、イベント検出モジュールは、さらに、
イベントマーカーが現れた車線を道路イベントの位置する車線として決定することと、イベントマーカーのタイプに基づいて、道路イベントのイベントタイプを決定することと、に用いられる。
【0097】
選択可能な実施形態において、イベント検出モジュールは、さらに、
道路イベント及び道路イベントのイベントタイプと位置する車線に基づいて、道路イベントを含む全ての道路画像に対してマルチフレームデータクラスタリングを行い、過去の期間内に発生した道路イベント、及び道路イベントの道路イベント情報を決定することに用いられる。
【0098】
選択可能な実施形態において、イベント検出モジュールは、さらに、
道路イベントを含む道路画像を目標画像とし、目標画像を収集する時の車両の位置及び向きの角度を取得することと、目標画像に含まれる道路イベント及び道路イベントのイベントタイプと位置する車線、及び目標画像を収集する時の車両の位置及び向きの角度に基づいて、密度に基づくクラスタリングを行うことと、に用いられ、得られたクラスタリング結果は、過去の期間内に発生した道路イベントを含み、道路イベントのイベント位置情報は、位置する車線、開始位置座標及び終了位置座標を含む。
【0099】
選択可能な実施形態において、イベント検出モジュールは、さらに、
過去の期間内の車両の走行軌跡に基づいて、道路イベントを検証することと、検証結果に基づいて、過去の期間内に発生した道路イベントをフィルタリングすることと、に用いられる。
【0100】
選択可能な実施形態において、イベント検出モジュールは、さらに、
道路イベントのイベント位置情報に基づいて、道路イベントの発生領域を決定することと、過去の期間内の車両の走行軌跡に基づいて、道路イベントの発生領域に軌跡異常が存在するか否かを決定することと、道路イベントの発生領域に軌跡異常が存在しない場合、道路イベントが存在しないと決定することと、に用いられる。
【0101】
選択可能な実施形態において、イベント検出モジュールは、さらに、
検証結果に基づいて、ある道路イベントが存在しないと決定した場合、当該道路イベントを過去の期間内に発生した道路イベントから削除することに用いられる。
【0102】
選択可能な実施形態において、イベント検出モジュールは、さらに、
道路イベントの発生領域に軌跡異常が存在する場合、道路イベントが確実に存在すると決定することに用いられる。
【0103】
選択可能な実施形態において、イベント情報更新モジュールは、さらに、
過去の期間内に発生した第1道路イベントに対して、地図データに第1道路イベントが含まれない場合、第1道路イベントを地図データに追加することに用いられる。
【0104】
選択可能な実施形態において、イベント情報更新モジュールは、さらに、
過去の期間内に発生した第2道路イベントに対して、地図データに第2道路イベントが既に含まれた場合、地図データにおける第2道路イベントの道路イベント情報を更新することに用いられる。
【0105】
選択可能な実施形態において、イベント情報更新モジュールは、さらに、
地図データに含まれる第3道路イベントに対して、過去の期間内に発生した道路イベントに第3道路イベントが含まれない場合、第3道路イベントを地図データから削除することに用いられる。
【0106】
本願の実施例により提供される装置は、具体的に上記の第2実施例により提供される方法の実施例を実行することに用いられることができ、具体的な機能について、ここで繰り返さない。
【0107】
本実施例は、クラウドソーシング返送の方法で道路画像及び車両走行データ(走行軌跡、速度、ブレーキ情報などを含むが、これらに限定されない)を取得し、画像分析とGPS軌跡分析を組み合わせる形態を利用して、リアルタイムの統合的な分析処理を行い、車線レベルの道路イベントを取得し、任意の道路条件での車線レベルの道路イベントを判断することができる。
【0108】
本願の実施例によれば、本願は、電子機器及び可読記憶媒体をさらに提供する。
【0109】
図6に示すように、
図6は本願の実施例に係る道路イベントの検出方法の電子機器のブロック図である。電子機器は、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ワークステーション、パーソナルデジタルアシスタント、サーバ、ブレードサーバ、メインフレームコンピュータ、及び他の適切なコンピュータなどの様々な形態のデジタルコンピュータを表すことを目的とする。電子機器は、パーソナルデジタルアシスタント、セルラ電話、スマートフォン、ウェアラブルデバイス、他の類似するコンピューティングデバイスなどの様々な形態のモバイルデバイスを表すこともできる。本明細書で示されるコンポーネント、それらの接続と関係、及びそれらの機能は単なる例であり、本明細書の説明及び/又は要求される本願の実施を制限することを意図したものではない。
【0110】
図6に示すように、当該電子機器600は、1つ又は複数のプロセッサ601と、メモリ602と、高速インタフェース及び低速インタフェースを含む各コンポーネントを接続するためのインタフェースと、を含む。各コンポーネントは、異なるバスで相互に接続され、共通のマザーボードに取り付けられるか、又は必要に応じて他の方式で取り付けることができる。プロセッサは、電子機器600内で実行される命令を処理することができ、当該命令は、外部入力/出力装置(例えば、インタフェースに結合されたディスプレイデバイスなど)にGUIの図形情報をディスプレイするためにメモリ内又はメモリに記憶されている命令を含む。他の実施形態では、必要に応じて、複数のプロセッサ及び/又は複数のバスを、複数のメモリと一緒に使用することができる。同様に、複数の電子機器600を接続して、各機器は、(例えば、サーバアレイ、ブレードサーバグループ、又はマルチプロセッサシステムとして)一部の必要な操作を提供することができる。
図6では、1つのプロセッサ601を例とする。
【0111】
メモリ602は、本願により提供される非一時的なコンピュータ可読記憶媒体である。そのうち、メモリには、少なくとも1つのプロセッサにより実行可能な命令が記憶され、当該命令は、少なくとも1つのプロセッサに本願により提供される道路イベントの検出方法を実行させる。本願の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体には、コンピュータ命令が記憶されており、当該コンピュータ命令は、コンピュータに本願により提供される道路イベントの検出方法を実行させるために使用される。
【0112】
メモリ602は、本願の実施例における道路イベントの検出方法に対応するプログラム命令/モジュール(例えば、
図5に示す道路画像取得モジュール501、イベント検出モジュール502及びイベント情報更新モジュール503)のような、非一時的なソフトウェアプログラム、非一時的なコンピュータ実行可能なプログラム及びモジュールを記憶するために用いられることができる。プロセッサ601は、メモリ602に記憶されている非一時的なソフトウェアプログラム、命令及びモジュールを実行することによって、電子機器の様々な機能アプリケーション及びデータ処理を実行し、即ち、上記の方法の実施例における道路イベントの検出方法を実現する。
【0113】
メモリ602は、プログラム記憶エリアとデータ記憶エリアとを含むことができ、その中で、プログラム記憶エリアは、オペレーティングシステム、少なくとも1つの機能に必要なアプリケーションプログラムを記憶することができ、データ記憶エリアは、道路イベント検出の電子機器600の使用によって作成されたデータなどを記憶することができる。また、メモリ602は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、非一時的なメモリをさらに含んでもよく、例えば、少なくとも1つの磁気ディスクメモリ装置、フラッシュメモリデバイス、又は他の非一時的なソリッドステートメモリ装置である。いくつかの実施例において、メモリ602は、プロセッサ601に対して遠隔に設定されたメモリを選択的に含み、これらの遠隔メモリは、ネットワークを介して道路イベント検出の電子機器600に接続可能である。上記のネットワークの例は、インターネット、イントラネット、ローカルエリアネットワーク、モバイル通信ネットワーク、及びそれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。
【0114】
道路イベント検出の電子機器600は、入力装置603と出力装置604とをさらに含んでもよい。プロセッサ601、メモリ602、入力装置603、及び出力装置604は、バス又は他の形態で接続することができ、
図6では、バスを介して接続することを例とする。
【0115】
入力装置603は、入力された数字又は文字情報を受信し、道路イベント検出の電子機器600のユーザ設定及び機能制御に関連するキー信号入力を生成することができ、例えば、タッチスクリーン、キーパッド、マウス、トラックパッド、タッチパッド、ポインティングスティック、1つ又は複数のマウスボタン、トラックボール、ジョイスティックなどの入力装置である。出力装置604は、ディスプレイデバイス、補助照明装置(例えば、LED)、及び触覚フィードバックデバイス(例えば、振動モータ)などを含むことができる。当該ディスプレイデバイスは、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオード(LED)ディスプレイ、及びプラズマディスプレイを含むことができるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、ディスプレイデバイスはタッチスクリーンであってもよい。
【0116】
本明細書で説明されるシステムと技術の様々な実施形態は、デジタル電子回路システム、集積回路システム、特定用途向けASIC(特定用途向け集積回路)、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、及び/又はそれらの組み合わせで実現することができる。これらの様々な実施形態は、1つ又は複数のコンピュータプログラムで実施され、当該1つ又は複数のコンピュータプログラムは、少なくとも1つのプログラマブルプロセッサを含むプログラム可能なシステムで実行及び/又は解釈されることができ、当該プログラマブルプロセッサは、専用又は汎用のプログラマブルプロセッサであってもよく、記憶システム、少なくとも1つの入力装置、及び少なくとも1つの出力装置からデータ及び命令を受信し、データ及び命令を当該記憶システム、当該少なくとも1つの入力装置、及び当該少なくとも1つの出力装置に伝送することができる。
【0117】
これらのコンピューティングプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、又はコードとも呼ばれる)は、プログラマブルプロセッサの機械命令を含み、高レベルのプロセス及び/又はオブジェクト指向プログラミング言語、及び/又はアセンブリ/機械言語でこれらのコンピューティングプログラムを実施することができる。本明細書に使用されるような、「機械可読媒体」及び「コンピュータ可読媒体」の用語は、機械命令及び/又はデータをプログラマブルプロセッサに提供するための任意のコンピュータプログラム製品、機器、及び/又は装置(例えば、磁気ディスク、光ディスク、メモリ、プログラマブルロジックデバイス(PLD))を指し、機械可読信号である機械命令を受信する機械可読媒体を含む。「機械可読信号」の用語は、機械命令及び/又はデータをプログラマブルプロセッサに提供するための任意の信号を指す。
【0118】
ユーザとのインタラクションを提供するために、コンピュータ上で、ここで説明されているシステム及び技術を実施することができ、当該コンピュータは、ユーザに情報を表示するためのディスプレイ装置(例えば、CRT(陰極線管)又はLCD(液晶ディスプレイ)モニタ)と、キーボード及びポインティングデバイス(例えば、マウス又はトラックボール)とを有し、ユーザは、当該キーボード及び当該ポインティングデバイスによって入力をコンピュータに提供することができる。他の種類の装置も、ユーザとのインタラクションを提供することができ、例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、任意の形態のセンシングフィードバック(例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、又は触覚フィードバック)であってもよく、任意の形態(音響入力と、音声入力と、触覚入力とを含む)でユーザからの入力を受信することができる。
【0119】
ここで説明されるシステム及び技術は、バックエンドコンポーネントを含むコンピューティングシステム(例えば、データサーバとする)、又はミドルウェアコンポーネントを含むコンピューティングシステム(例えば、アプリケーションサーバ)、又はフロントエンドコンポーネントを含むコンピューティングシステム(例えば、グラフィカルユーザインタフェース又はウェブブラウザを有するユーザコンピュータであり、ユーザは、当該グラフィカルユーザインタフェース又は当該ウェブブラウザによってここで説明されるシステム及び技術の実施形態とインタラクションする)、又はこのようなバックエンドコンポーネントと、ミドルウェアコンポーネントと、フロントエンドコンポーネントの任意の組み合わせを含むコンピューティングシステムで実施することができる。任意の形態又は媒体のデジタルデータ通信(例えば、通信ネットワーク)によってシステムのコンポーネントを相互に接続することができる。通信ネットワークの例は、ローカルエリアネットワーク(LAN)と、ワイドエリアネットワーク(WAN)と、インターネットとを含む。
【0120】
コンピュータシステムは、クライアントとサーバとを含むことができる。クライアントとサーバは、一般に、互いに離れており、通常に通信ネットワークを介してインタラクションする。対応するコンピュータ上で実行され、かつ互いにクライアント-サーバの関係を有するコンピュータプログラムによって、クライアントとサーバとの関係が生成される。サーバは、クラウドサーバであってもよく、クラウドコンピューティングサーバ又はクラウドホストとも呼ばれ、クラウドコンピューティングサービス体系におけるホスト製品であり、従来の物理ホスト及び仮想プライベートサーバ(「Virtual Private Server」,「VPS」とも略称される)において、管理難度が高く、サービス拡張性が弱いという欠陥を解決する。サーバは、分散型システムのサーバであってもよく、又はブロックチェーンを組み合わせたサーバであってもよい。
【0121】
なお、上記に示される様々な形態のフローを使用して、ステップを並べ替え、追加、又は削除することができる。例えば、本願に記載されている各ステップは、並列に実行されてもよいし、順次的に実行されてもよいし、異なる順序で実行されてもよいが、本願で開示されている技術案が所望の結果を実現することができれば、本明細書では限定しない。
【0122】
上記の具体的な実施形態は、本願の保護範囲を制限するものではない。当業者は、設計要件と他の要因に基づいて、様々な修正、組み合わせ、サブコンビネーション、及び代替を行うことができる。本願の精神と原則内で行われる任意の修正、同等の置換、及び改善などは、いずれも本願の保護範囲内に含まれるべきである。