(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022031998
(43)【公開日】2022-02-24
(54)【発明の名称】車載充電装置及び充電器制御装置
(51)【国際特許分類】
H02J 7/04 20060101AFI20220216BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20220216BHJP
H01M 10/44 20060101ALI20220216BHJP
H01M 10/48 20060101ALI20220216BHJP
B60L 50/40 20190101ALI20220216BHJP
【FI】
H02J7/04 A
H02J7/00 P
H01M10/44 Q
H01M10/48 301
B60L11/18 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2018237556
(22)【出願日】2018-12-19
(71)【出願人】
【識別番号】000003218
【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【弁理士】
【氏名又は名称】大菅 義之
(72)【発明者】
【氏名】澤 卓也
【テーマコード(参考)】
5G503
5H030
5H125
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BA02
5G503CA03
5G503CA10
5G503CA11
5G503CB06
5G503CB13
5G503CC08
5G503DA08
5G503FA06
5G503GB06
5G503GD06
5H030AS08
5H030BB09
5H030DD11
5H030DD20
5H030FF21
5H030FF51
5H030FF52
5H125AA01
5H125AC12
5H125AC24
5H125BB07
5H125DD04
5H125EE15
5H125FF16
(57)【要約】
【課題】複数の充電器を備える車載充電装置において、各充電器の内部部品の劣化速度の平準化を図る。
【解決手段】交流電源Pから車載バッテリBへの充電経路において並列接続された複数の充電器2と、充電器2の温度を検知する複数のセンサ3と、制御部41とを備えて車載充電装置1を構成し、制御部42は、センサ3により検知される温度と車載充電装置1の稼働時間とを用いて各充電器2にそれぞれ対応する温度指数を算出するとともに、車載充電装置1の稼働毎の温度指数の累積値を積算温度指数として算出し、最も小さい積算温度指数に対応する充電器2を他の充電器2よりも優先的に稼働させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車載バッテリを充電するための車載充電装置であって、
車外の交流電源から前記車載バッテリへの充電経路において並列接続される複数の充電器と、
前記複数の充電器の温度を検知する複数のセンサと、
前記車載バッテリを充電するための電力に応じて稼働させる前記充電器の数を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記センサにより検知される温度と当該車載充電装置の稼働時間とを用いて前記複数の充電器にそれぞれ対応する温度指数を算出するとともに、当該車載充電装置の稼働毎の温度指数の累積値を積算温度指数として算出し、最も小さい前記積算温度指数に対応する前記充電器を他の前記充電器よりも優先的に稼働させる。
ことを特徴とする車載充電装置。
【請求項2】
請求項1に記載の車載充電装置であって、
前記制御部は、当該車載充電装置の稼働時間においてその稼働時間より短い一定時間経過毎に前記センサにより検知される温度の積算値を、前記温度指数とする
ことを特徴とする車載充電装置。
【請求項3】
請求項1に記載の車載充電装置であって、
前記制御部は、当該車載充電装置の稼働終了時に前記センサにより検知される温度と当該車載充電装置の稼働時間との乗算値を、前記温度指数とする
ことを特徴とする車載充電装置。
【請求項4】
請求項1~3の何れか1項に記載の車載充電装置であって、
前記複数の充電器は、互いに上下方向に設置されている
ことを特徴とする車載充電装置。
【請求項5】
請求項1~4の何れか1項に記載の車載充電装置であって、
前記制御部は、2つ以上の前記充電器を稼働させる場合、前記積算温度指数の小さい順に、前記充電器の出力電力を上昇させる
ことを特徴とする車載充電装置。
【請求項6】
車外の交流電源から車載バッテリへの充電経路において並列接続される複数の充電器と、前記複数の充電器の温度を検知する複数のセンサとを備える車載充電装置において、前記車載バッテリを充電するための電力に応じて稼働させる前記充電器の数を制御する充電器制御装置であって、
前記充電器の温度を検知するセンサにより検知される温度と前記車載充電装置の稼働時間とを用いて前記複数の充電器にそれぞれ対応する温度指数を算出するとともに、前記車載充電装置の稼働毎の温度指数の累積値を積算温度指数として算出し、最も小さい前記積算温度指数に対応する前記充電器を他の前記充電器よりも優先的に稼働させる
ことを特徴とする充電器制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の充電器により車載バッテリを充電する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
車載充電装置として、車外の交流電源から車載バッテリへの充電経路において並列接続される複数の充電器を備え、2つ以上の充電器を稼働させる際、従系の充電器よりも主系の充電器を優先的に稼働させるものがある。例えば、特許文献1参照。
【0003】
ところで、充電器自身の発熱により充電器の温度が上昇すると、充電器の内部部品の劣化速度が上がることが知られている。
【0004】
そのため、上記車載充電装置では、従系の充電器に比べて、主系の充電器の内部部品の劣化速度が高くなり、主系の充電器が故障し易くなるため、車載充電装置の寿命が短くなるおそれがある。
【0005】
そこで、他の車載充電装置として、充電開始時の各充電器の温度差がゼロまたは略ゼロでない場合、温度が最も低い充電器を優先して稼働させ、充電開始時の各充電器の温度差がゼロまたは略ゼロである場合、従系の充電器よりも主系の充電器を優先的に稼働させるものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記他の車載充電装置では、前回の充電の終了時から次回の充電の開始時までの時間(他の車載充電装置が稼働していない時間)が比較的長い場合、充電開始時の各充電器の温度差がゼロまたは略ゼロになり易くなるため、従系の充電器よりも主系の充電器が優先的に稼働して、主系の充電器の内部部品の劣化速度のみが高くなるおそれがある。
【0008】
そこで、本発明は、複数の充電器を備える車載充電装置において、各充電器の内部部品の劣化速度の平準化を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る一つの形態である車載充電装置は、車載バッテリを充電するための車載充電装置であって、車外の交流電源から車載バッテリへの充電経路において並列接続される複数の充電器と、複数の充電器の温度を検知する複数のセンサと、車載充電装置から車載バッテリに出力する電力に応じて稼働させる充電器の数を制御する制御部とを備える。
【0010】
制御部は、センサにより検知される充電器の温度と車載充電装置の稼働時間とを用いて複数の充電器にそれぞれ対応する温度指数を算出するとともに車載充電装置の稼働毎の温度指数の累積値を積算温度指数として算出し、最も小さい積算温度指数に対応する充電器を他の充電器よりも優先的に稼働させる。
【0011】
一般的に、充電器の温度と充電器の内部部品の劣化速度との間や車載充電装置の稼働時間と充電器の内部部品の劣化速度との間には相関関係があるため、充電器の温度と車載充電装置の稼働時間とを用いて算出される温度指数は、充電器の内部部品の劣化速度を表す指標になり得る。また、車載充電装置の稼働毎の温度指数の累積値を積算温度指数として算出しているため、前回の充電の終了時から次回の充電の開始時までの時間が比較的長く、充電開始時の各充電器の温度差がゼロまたは略ゼロになり易い場合であっても、各充電器の積算温度指数の差をゼロまたは略ゼロになり難くすることができる。そのため、積算温度指数が小さくなると、充電器の内部部品の劣化速度が低くなり、積算温度指数が大きくなると、充電器の内部部品の劣化速度が高くなる場合、積算温度指数が最も小さい充電器を優先的に稼働させることにより、内部部品の劣化速度が最も低い充電器を優先的に稼働させることができ、各充電器の内部部品の劣化速度を平準化させることができる。
【0012】
制御部は、車載充電装置の稼働時間中において、その稼働時間より短い一定時間経過毎にセンサにより検知される温度の積算値を、温度指数とするように構成してもよい。
【0013】
このように、車載充電装置の稼働時間中において、一定時間経過毎にセンサにより検知される温度の積算値を、温度指数としているため、複数の充電器が互いに上下方向に設置されている場合において、稼働中の充電器の発熱により、稼働中の充電器の上側に設置される充電器の温度が上昇しても、その温度変化に温度指数を対応させることができる。すなわち、車載充電装置の稼働時間中において、充電器の温度が他の充電器の発熱により上昇しても、充電器に対応する温度指数と充電器の内部部品の劣化速度とを互いに一致させることができる。これにより、車載充電装置の稼働時間中において、各充電器の温度が複雑に変化しても、内部部品の劣化速度が低い充電器を優先的に稼働させることができ、各充電器の内部部品の劣化速度の平準化を図ることができる。
【0014】
または、制御部は、車載充電装置の稼働終了時にセンサにより検知される温度と車載充電装置の稼働時間との乗算値を、温度指数とするように構成してもよい。
【0015】
また、複数の充電器は、互いに上下方向に設置されていてもよい。
これにより、複数の充電器を互いに横方向に設置する場合に比べて、車載充電装置における充電器の設置面積を小さくすることができるため、車載充電装置を小型化することができる。
【0016】
制御部は、2つ以上の充電器を稼働させる場合、積算温度指数の小さい順に、充電器の出力電力を上昇させるように構成してもよい。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、複数の充電器を備える車載充電装置において、各充電器の内部部品の劣化速度の平準化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】実施形態の車載充電装置の一例を示す図である。
【
図2】実施形態の車載充電装置の他の例を示す図である。
【
図3】制御部の動作の一例を示すフローチャートである。
【
図4】各充電器から出力される電圧及び各充電器の温度の一例を示す図である。
【
図5】制御部の動作の他の例を示すフローチャートである。
【
図6】各充電器から出力される電力及び各充電器の温度の他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は、実施形態の車載充電装置の一例を示す図である。
図1に示す車載充電装置1は、電気自動車やプラグインハイブリッドカーなどの電動モータを搭載する車両Veに搭載される車載バッテリBを充電するものであって、複数の充電器2(2-1~2-n)と、複数のセンサ3(3-1~3-n)と、充電器制御装置4とを備える。なお、nは2以上の自然数であり、特に限定されない。
【0020】
各充電器2は、車外の交流電源Pから車載バッテリBへの充電経路において互いに並列接続される。また、各充電器2は、いわゆる、AC-DCコンバータであって、交流電源Pから供給される交流の電力を直流の電力に変換して車載バッテリBに供給することにより車載バッテリBを充電する。
【0021】
各センサ3は、サーミスタなどからなる温度センサであって、対応する充電器2の温度を検知する。例えば、センサ3-1は充電器2-1の温度を検知し、センサ3-nは充電器2-nの温度を検知する。
【0022】
充電器制御装置4は、記憶部41と、制御部42とを備える。なお、充電器制御装置4は、
図2に示すように、車載充電装置1の外部に設けられていてもよい。
【0023】
記憶部41は、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などにより構成され、後述する温度指数や積算温度指数などを記憶する。
【0024】
制御部42は、CPU(Central Processing Unit)またはプログラマブルなデバイス(FPGA(Field Programmable Gate Array)やPLD(Programmable Logic Device))などにより構成される。
【0025】
また、制御部42は、車載充電装置1から車載バッテリBに出力する電力に応じて稼働させる充電器2の数を制御する。例えば、2つの充電器(充電器2-1及び充電器2-2)が車載充電装置1に備えられる場合で、かつ、充電器2-1を主系の充電器2とし、充電器2-2を従系の充電器2とする場合で、かつ、充電器2-1、2-2のそれぞれの出力電力の最大値が3.3[kW]である場合を想定する。制御部42は、車載充電装置1から車載バッテリBに出力する電力が3.3[kW]以下である場合、充電器2-1を稼働させるとともに、充電器2-2を停止させる。また、制御部42は、車載充電装置1から車載バッテリBに出力する電力が3.3[kW]より大きい場合、充電器2-1から3.3[kW]の電力が出力されるように充電器2-1を稼働させた後、充電器2-2を稼働させる。
【0026】
また、制御部42は、定電流定電圧充電制御方式により、各充電器2を稼働させる。すなわち、制御部42は、車載バッテリBの充電を開始する旨の要求が入力され車載バッテリBの充電を開始すると、車載充電装置1から車載バッテリBへ出力される電流(各充電器2から出力される電流の合計値)を一定電流に保ったまま、車載バッテリBの電圧が目標電圧に達するまで各充電器2を稼働させる。次に、制御部42は、車載バッテリBの電圧が目標電圧に達すると、車載バッテリBの電圧が目標電圧に保たれるようにしつつ、車載充電装置1から車載バッテリBへ出力される電流が徐々に小さくなるように各充電器2の動作を稼働させる。そして、制御部42は、車載充電装置1から車載バッテリBへ出力される電流が終止電流になると、各充電器2を停止させ、車載バッテリBの充電を終了する。なお、各充電器2を稼働させる際の充電制御方式は、定電流定電圧充電制御方式に限定されない。
【0027】
また、制御部42は、センサ3により検知される充電器2の温度と車載充電装置1の稼働時間とを用いて各充電器2にそれぞれ対応する温度指数を算出するとともに車載充電装置1の稼働毎の温度指数の累積値を積算温度指数として算出する。
【0028】
また、制御部42は、最も小さい積算温度指数に対応する充電器2を他の充電器2よりも優先的に稼働させる。
【0029】
図3は、制御部42の動作の一例を示すフローチャートである。
まず、制御部42は、車載バッテリBの充電を開始すると(ステップS11:Yes)、各充電器2にそれぞれ対応する積算温度指数を記憶部41から読み出し、最も小さい積算温度指数に対応する充電器2を他の充電器2よりも優先的に稼働させる(ステップS12)。
【0030】
次に、制御部42は、車載バッテリBの充電が終了するまで、一定時間経過毎に、センサ3により検知される温度の積算値を温度指数とする(ステップS13、ステップS14:No)。なお、一定時間は、車載バッテリBの充電が開始してから終了するまでの間(車載充電装置1の稼働時間)よりも短いものとする。
【0031】
次に、制御部42は、車載バッテリBの充電が終了すると(ステップS14:Yes)、前回の車載バッテリBの充電において算出した積算温度指数と、今回の車載バッテリBの充電において最後に算出した温度指数との合計値を、今回の車載バッテリBの充電における積算温度指数とする(ステップS15)。
【0032】
そして、制御部42は、今回の車載バッテリBの充電において算出した積算温度指数を記憶部41に記憶する(ステップS16)。
【0033】
図4は、
図3に示すフローチャートにより充電器2-1、2-2が稼働されたときに充電器2-1、2-2から出力される電力及び充電器2-1、2-2の温度の一例を示す図である。すなわち、
図4(a)の2次元座標の縦軸は充電器2-1から出力される電力を示し、
図4(b)の2次元座標の縦軸は充電器2-2から出力される電力を示し、
図4(c)の2次元座標の縦軸はセンサ3-1より検知される充電器2-1の温度を示し、
図4(d)の2次元座標の縦軸はセンサ3-2より検知される充電器2-2の温度を示している。
図4(a)~
図4(d)のそれぞれの2次元座標の横軸は互いに同じ時間を示している。なお、充電器2-1、2-2に対応する積算温度指数が互いに同じである場合、充電器2-1を主系の充電器2とし、充電器2-2を従系の充電器2とする。また、充電器2-2の上側に充電器2-1が設置されているものとする。このように、充電器2-1、2-2を互いに上下方向に設置することにより、充電器2-1、2-2を互いに横方向に設置する場合に比べて、車載充電装置1における充電器2の設置面積を小さくすることができるため、車載充電装置1を小型化することができる。
【0034】
まず、制御部42は、1回目の車載バッテリBの充電において、充電器2-1、2-2に対応する積算温度指数がそれぞれゼロであるため、充電器2-1を主系の充電器2とし、充電器2-2を従系の充電器2とする。
【0035】
次に、制御部42は、1回目の車載バッテリBの充電が開始すると、充電器2-1から出力される電力が徐々に大きくなるように充電器2-1を稼働させるとともに充電器2-2から出力される電力がゼロに保たれるように充電器2-2を停止させる。このとき、充電器2-1の稼働開始に伴って充電器2-1が発熱を開始し、充電器2-1の温度が急峻に上昇する。一方、充電器2-2は稼働していないが充電器2-1の発熱の影響を受けて、充電器2-2の温度が少し上昇する。また、制御部42は、一定時間経過毎に、センサ3-1により検知される温度の積算値を充電器2-1に対応する温度指数i1とするとともに、センサ3-2により検知される温度の積算値を充電器2-2に対応する温度指数i2とする。
【0036】
次に、制御部42は、充電器2-1から出力される電力が充電器2-1の出力電力最大値になると、充電器2-1から出力される電力が出力電力最大値に保たれたまま、充電器2-2から出力される電力が徐々に大きくなるように充電器2-1、2-2を稼働させる。このとき、充電器2-2の稼働開始に伴って充電器2-2が発熱を開始し、充電器2-2の温度が急峻に上昇する。一方、充電器2-1は、充電器2-2の熱により炙られ、充電器2-1の温度がさらに上昇する。また、制御部42は、一定時間経過毎に、温度指数i1、i2を算出している。
【0037】
次に、制御部42は、車載バッテリBの電圧が目標電圧に達すると、充電器2-2から出力される電力が徐々に小さくなるように充電器2-2を稼働させるとともに、充電器2-1から出力される電力が充電器2-1の出力電力最大値に保たれるように充電器2-1を稼働させる。このとき、制御部42は、一定時間経過毎に、温度指数i1、i2を算出している。
【0038】
次に、制御部42は、充電器2-2から出力される電力がゼロになると、充電器2-2を停止させるとともに、充電器2-1から出力される電力が徐々に小さくなるように充電器2-1を稼働させる。このとき、充電器2-2が停止することで充電器2-2が発熱しなくなるため、充電器2-1、2-2の温度が低下していく。
【0039】
そして、制御部42は、充電器2-1、2-2から出力される電力がそれぞれゼロになると、充電器2-1、2-2を停止させ、1回目の車載バッテリBの充電を終了する。また、制御部42は、1回目の車載バッテリBの充電が終了すると、最後に算出した温度指数i1(車載充電装置1の稼働時間t1において一定時間経過毎にセンサ3-1により検知される温度の積算値)を充電器2-1に対応する積算温度指数I1とするとともに、最後に算出した温度指数i2(車載充電装置1の稼働時間t1において一定時間経過毎にセンサ3-2により検知される温度の積算値)を充電器2-2に対応する積算温度指数I2とし、積算温度指数I1、I2を記憶部41に記憶する。なお、1回目の車載バッテリBの充電において、最後に算出した温度指数i1を「700」とし、最後に算出した温度指数i2を「500」とする場合、1回目の車載バッテリBの充電における積算温度指数I1は「700」になり、積算温度指数I2は「500」になる。
【0040】
次に、制御部42は、2回目の車載バッテリBの充電を行う。制御部42は、1回目の車載バッテリBの充電において算出された積算温度指数I1が「700」であり、積算温度指数I2が「500」であるため、最も小さい積算温度指数I2に対応する充電器2-2を主系の充電器2とし、充電器2-1を従系の充電器2とする。
【0041】
次に、制御部42は、2回目の車載バッテリBの充電が開始すると、充電器2-2から出力される電力が徐々に大きくなるように充電器2-2を稼働させるとともに充電器2-1から出力される電力がゼロに保たれるように充電器2-1を停止させる。このとき、充電器2-2の稼働開始に伴って充電器2-2が発熱を開始し、充電器2-2の温度が急峻に上昇する。一方、充電器2-1は、稼働していないが、充電器2-2の熱に炙られ、充電器2-2の温度が上昇する。また、制御部42は、一定時間経過毎に、温度指数i1、i2を算出している。
【0042】
次に、制御部42は、車載バッテリBの電圧が目標電圧に達すると、充電器2-2から出力される電力が徐々に小さくなるように充電器2-2を稼働させるとともに、充電器2-1から出力される電力がゼロに保たれるように充電器2-1を停止させる。このとき、制御部42は、一定時間経過毎に、温度指数i1、i2を算出している。
【0043】
そして、制御部42は、充電器2-1、2-2から出力される電力がそれぞれゼロになると、充電器2-1、2-2を停止させ、2回目の車載バッテリBの充電を終了する。また、制御部42は、2回目の車載バッテリBの充電が終了すると、1回目の車載バッテリBの充電において算出した積算温度指数I1と、2回目の車載バッテリBの充電において最後に算出した温度指数i1(車載充電装置1の稼働時間t2において一定時間経過毎にセンサ3-1により検知される温度の積算値)との合計値(1回目の車載バッテリBの充電において最後に算出した温度指数i1と、2回目の車載バッテリBの充電において最後に算出した温度指数i1との累計値)を、2回目の車載バッテリBの充電における積算温度指数I1とする。また、制御部42は、2回目の車載バッテリBの充電が終了すると、1回目の車載バッテリBの充電において算出した積算温度指数I2と、2回目の車載バッテリBの充電において最後に算出した温度指数i2(車載充電装置1の稼働時間t2において一定時間経過毎にセンサ3-2により検知される温度の積算値)との合計値(1回目の車載バッテリBの充電において最後に算出した温度指数i2と、2回目の車載バッテリBの充電において最後に算出した温度指数i2との累計値)を、2回目の車載バッテリBの充電における積算温度指数I2とする。そして、制御部42は、2回目の車載バッテリBの充電において算出した積算温度指数I1、I2を記憶部41に記憶する。なお、1回目の車載バッテリBの充電において算出した積算温度指数I1を「700」とし、1回目の車載バッテリBの充電において算出した積算温度指数I2を「500」とし、2回目の車載バッテリBの充電において最後に算出した温度指数i1を「100」とし、2回目の車載バッテリBの充電において最後に算出した温度指数i2を「400」とする場合、2回目の車載バッテリBの充電において算出される積算温度指数I1は「800=700+100」となり、2回目の車載バッテリBの充電において算出される積算温度指数I2は「900=500+400」となる。
【0044】
次に、制御部42は、3回目の車載バッテリBの充電を行う。制御部42は、2回目の車載バッテリBの充電において算出された積算温度指数I1が「800」であり、積算温度指数I2が「900」であるため、最も小さい積算温度指数I1に対応する充電器2-1を主系の充電器2とし、充電器2-2を従系の充電器2とする。
【0045】
次に、制御部42は、3回目の車載バッテリBの充電が開始すると、充電器2-1から出力される電力が徐々に大きくなるように充電器2-1を稼働させるとともに充電器2-2から出力される電力がゼロに保たれるように充電器2-2を停止させる。このとき、充電器2-1の稼働開始に伴って充電器2-1が発熱を開始し、充電器2-1の温度が急峻に上昇する。一方、充電器2-2は、稼働していないが、充電器2-1の発熱の影響を受けて、充電器2-2の温度が少し上昇する。また、制御部42は、一定時間経過毎に、温度指数i1、i2を算出している。
【0046】
次に、制御部42は、車載バッテリBの電圧が目標電圧に達すると、充電器2-1から出力される電力が徐々に小さくなるように充電器2-1を稼働させるとともに、充電器2-2から出力される電力がゼロに保たれるように充電器2-2を停止させる。このとき、制御部42は、一定時間経過毎に、温度指数i1、i2を算出している。
【0047】
そして、制御部42は、充電器2-1、2-2から出力される電力がそれぞれゼロになると、充電器2-1、2-2を停止させ、3回目の車載バッテリBの充電を終了する。また、制御部42は、3回目の車載バッテリBの充電が終了すると、2回目の車載バッテリBの充電において算出した積算温度指数I1と、3回目の車載バッテリBの充電において最後に算出した温度指数i1(車載充電装置1の稼働時間t3において一定時間経過毎にセンサ3-1により検知される温度の積算値)との合計値(1回目の車載バッテリBの充電において最後に算出した温度指数i1と、2回目の車載バッテリBの充電において最後に算出した温度指数i1と、3回目の車載バッテリBの充電において最後に算出した温度指数i1との累計値)を、3回目の車載バッテリBの充電における積算温度指数I1とする。また、制御部42は、3回目の車載バッテリBの充電が終了すると、2回目の車載バッテリBの充電において算出した積算温度指数I2と、3回目の車載バッテリBの充電において最後に算出した温度指数i2(車載充電装置1の稼働時間t3において一定時間経過毎にセンサ3-2により検知される温度の積算値)との合計値(1回目の車載バッテリBの充電において最後に算出した温度指数i2と、2回目の車載バッテリBの充電において最後に算出した温度指数i2と、3回目の車載バッテリBの充電において最後に算出した温度指数i2との累計値)を、3回目の車載バッテリBの充電における積算温度指数I2とする。そして、制御部42は、3回目の車載バッテリBの充電において算出した積算温度指数I1、I2を記憶部41に記憶する。なお、2回目の車載バッテリBの充電において算出した積算温度指数I1を「800」とし、2回目の車載バッテリBの充電において算出した積算温度指数I2を「900」とし、3回目の車載バッテリBの充電において最後に算出した温度指数i1を「300」とし、3回目の車載バッテリBの充電において最後に算出した温度指数i2を「50」とする場合、3回目の車載バッテリBの充電において算出される積算温度指数I1は「1100=800+300」となり、3回目の車載バッテリBの充電において算出される積算温度指数I2は「950=900+50」となる。なお、制御部42は、4回目の車載バッテリBの充電において、3回目の車載バッテリBの充電において算出された積算温度指数I1が「1100」であり、積算温度指数I2が「950」であるため、最も小さい積算温度指数I2に対応する充電器2-2を主系の充電器2とし、充電器2-1を従系の充電器2とする。
【0048】
このように、車載バッテリBの充電が繰り返されると、車載充電装置1の稼働毎の温度指数i1の累積値である積算温度指数I1(
図4(c)に示す3つのハッチングの合計面積)、及び、車載充電装置1の稼働毎の温度指数i2の累積値である積算温度指数I2(
図4(d)に示す3つのハッチングの合計面積)の一方が他方と比べて極端に大きくなることを抑えることができる。すなわち、充電器2-1の内部部品の劣化速度を示す積算温度指数I1と充電器2-2の内部部品の劣化速度を示す積算温度指数I2とを平準化させることができるため、充電器2-1、2-2の内部部品の劣化速度を平準化させることができる。
【0049】
図5は、制御部42の動作の他の例を示すフローチャートである。
まず、制御部42は、車載バッテリBの充電を開始すると(ステップS21:Yes)、各充電器2にそれぞれ対応する積算温度指数を記憶部41から読み出し、最も小さい積算温度指数に対応する充電器2を他の充電器2よりも優先的に稼働させる(ステップS22)。
【0050】
次に、制御部42は、車載バッテリBの充電が終了すると(ステップS23:Yes)、車載充電装置1の稼働終了時(車載バッテリBの充電終了時)にセンサ3により検知される温度と、車載充電装置1の稼働時間との乗算値を、温度指数とする(ステップS24)。
【0051】
次に、制御部42は、前回の車載バッテリBの充電において算出した積算温度指数と、今回の車載バッテリBの充電において算出した温度指数との合計値を、今回の車載バッテリBの充電における積算温度指数とする(ステップS25)
そして、制御部42は、今回の車載バッテリBの充電において算出した積算温度指数を記憶部41に記憶する(ステップS26)。
【0052】
図6は、
図5に示すフローチャートにより充電器2-1、2-2が稼働されたときに充電器2-1、2-2から出力される電力及び充電器2-1、2-2の温度の一例を示す図である。なお、
図6(a)に示す充電器2-1の出力電力の変化は、
図4(a)に示す充電器2-1の出力電力の変化と同様であり、
図6(b)に示す充電器2-2の出力電力の変化は、
図4(b)に示す充電器2-2の出力電力の変化と同様であり、
図6(c)に示す充電器2-1の温度の変化は、
図4(c)に示す充電器2-1の温度の変化と同様であり、
図6(d)に示す充電器2-2の温度の変化は、
図4(d)に示す充電器2-2の温度の変化と同様である。そのため、1回目~3回目の車載バッテリBのそれぞれの充電における充電器2-1、2-2の稼働制御の説明を省略する。
【0053】
まず、制御部42は、1回目の車載バッテリBの充電が終了すると、車載充電装置1の稼働終了時(
図6に示す主系の充電器2-1の稼働終了時tf1)にセンサ3-1により検知された温度T11と、車載充電装置1の稼働時間(
図6に示す主系の充電器2-1の稼働時間t1)との乗算値を温度指数i1とし、車載充電装置1の稼働終了時(
図6に示す主系の充電器2-1の稼働終了時tf1)にセンサ3-2により検知された温度T12と、車載充電装置1の稼働時間(
図6に示す主系の充電器2-1の稼働時間t1)との乗算値を温度指数i2とする。次に、制御部42は、車載バッテリBの充電が前回行われていないため、1回目の車載バッテリBの充電において算出した温度指数i1を1回目の車載バッテリBの充電における積算温度指数I1とするとともに、1回目の車載バッテリBの充電において算出した温度指数i2を1回目の車載バッテリBの充電における積算温度指数I2とする。そして、制御部42は、1回目の車載バッテリBの充電において算出した積算温度指数I1、I2を記憶部41に記憶する。なお、1回目の車載バッテリBの充電において算出された温度指数i1を「676=338[K]×2[時間]」とし、1回目の車載バッテリBの充電において算出された温度指数i2を「666=333[K]×2[時間]」とする場合、1回目の車載バッテリBの充電における積算温度指数I1は「676」となり、1回目の車載バッテリBの充電における積算温度指数I2は「666」となる。このように、1回目の車載バッテリBの充電において、積算温度指数I2が最も小さくなるため、2回目の車載バッテリBの充電では、充電器2-2が主系の充電器2となり、充電器2-1が従系の充電器2となる。
【0054】
次に、制御部42は、2回目の車載バッテリBの充電が終了すると、車載充電装置1の稼働終了時(
図6に示す主系の充電器2-2の稼働終了時tf2)にセンサ3-1により検知された温度T21と、車載充電装置1の稼働時間(
図6に示す主系の充電器2-2の稼働時間t2)との乗算値を温度指数i1とし、車載充電装置1の稼働終了時(
図6に示す主系の充電器2-2の稼働終了時tf2)にセンサ3-2により検知された温度T22と、車載充電装置1の稼働時間(
図6に示す主系の充電器2-2の稼働時間t2)との乗算値を温度指数i2とする。次に、1回目の車載バッテリBの充電において算出した積算温度指数I1と、2回目の車載バッテリBの充電において算出した温度指数i1との合計値(1回目の車載バッテリBの充電において算出した温度指数i1と、2回目の車載バッテリBの充電において算出した温度指数i1との累計値)を、2回目の車載バッテリBの充電における積算温度指数I1とするとともに、1回目の車載バッテリBの充電において算出した積算温度指数I2と、2回目の車載バッテリBの充電において算出した温度指数i2との合計値(1回目の車載バッテリBの充電において算出した温度指数i2と、2回目の車載バッテリBの充電において算出した温度指数i2との累計値)を、2回目の車載バッテリBの充電における積算温度指数I2とする。そして、制御部42は、2回目の車載バッテリBの充電において算出した積算温度指数I1、I2を記憶部41に記憶する。なお、2回目の車載バッテリBの充電において算出された温度指数i1を「636=318[K]×2[時間]」とし、2回目の車載バッテリBの充電において算出された温度指数i2を「666=333[K]×2[時間]」とする場合で、かつ、1回目の車載バッテリBの充電において算出された積算温度指数I1を「676」とし、1回目の車載バッテリBの充電において算出された積算温度指数I2を「666」とする場合、2回目の車載バッテリBの充電における積算温度指数I1は「1312=676+636」となり、2回目の車載バッテリBの充電における積算温度指数I2は「1332=666+666」となる。このように、2回目の車載バッテリBの充電において、積算温度指数I1が最も小さくなるため、3回目の車載バッテリBの充電では、充電器2-1が主系の充電器2となり、充電器2-2が従系の充電器2となる。
【0055】
次に、制御部42は、3回目の車載バッテリBの充電が終了すると、車載充電装置1の稼働終了時(
図6に示す主系の充電器2-1の稼働終了時tf3)にセンサ3-1により検知された温度T31と、車載充電装置1の稼働時間(
図6に示す主系の充電器2-1の稼働時間t3)との乗算値を温度指数i1とし、車載充電装置1の稼働終了時(
図6に示す主系の充電器2-1の稼働終了時tf3)にセンサ3-2により検知された温度T32と、車載充電装置1の稼働時間(
図6に示す主系の充電器2-1の稼働時間t3)との乗算値を温度指数i2とする。次に、2回目の車載バッテリBの充電において算出した積算温度指数I1と、3回目の車載バッテリBの充電において算出した温度指数i1との合計値(1回目の車載バッテリBの充電において算出した温度指数i1と、2回目の車載バッテリBの充電において算出した温度指数i1と、3回目の車載バッテリBの充電において算出した温度指数i1との累計値)を、3回目の車載バッテリBの充電における積算温度指数I1とするとともに、2回目の車載バッテリBの充電において算出した積算温度指数I2と、3回目の車載バッテリBの充電において算出した温度指数i2との合計値(1回目の車載バッテリBの充電において算出した温度指数i2と、2回目の車載バッテリBの充電において算出した温度指数i2と、3回目の車載バッテリBの充電において算出した温度指数i2との累計値)を、3回目の車載バッテリBの充電における積算温度指数I2とする。そして、制御部42は、3回目の車載バッテリBの充電において算出した積算温度指数I1、I2を記憶部41に記憶する。なお、3回目の車載バッテリBの充電において算出された温度指数i1を「676=338[K]×2[時間]」とし、3回目の車載バッテリBの充電において算出された温度指数i2を「626=313[K]×2[時間]」とする場合で、かつ、2回目の車載バッテリBの充電において算出された積算温度指数I1を「1312」とし、2回目の車載バッテリBの充電において算出された積算温度指数I2を「1332」とする場合、3回目の車載バッテリBの充電における積算温度指数I1は「1988=1312+676」となり、3回目の車載バッテリBの充電における積算温度指数I2は「1958=1332+626」となる。このように、3回目の車載バッテリBの充電において、積算温度指数I2が最も小さくなるため、4回目の車載バッテリBの充電では、充電器2-2が主系の充電器2となり、充電器2-1が従系の充電器2となる。
【0056】
このように、車載バッテリBの充電が繰り返されると、車載充電装置1の稼働毎の温度指数i1の累積値である積算温度指数I1及び車載充電装置1の稼働毎の温度指数i2の累積値である積算温度指数I2の一方が他方と比べて極端に大きくなることを抑えることができる。すなわち、充電器2-1の内部部品の劣化速度を示す積算温度指数I1と充電器2-2の内部部品の劣化速度を示す積算温度指数I2とを平準化させることができるため、充電器2-1、2-2の内部部品の劣化速度を平準化させることができる。
【0057】
すなわち、実施形態の車載充電装置1では、センサ3により検知される充電器2の温度と車載充電装置1の稼働時間とを用いて複数の充電器2にそれぞれ対応する温度指数を算出するとともに車載充電装置1の稼働毎の温度指数の累積値を積算温度指数として算出し、最も小さい積算温度指数に対応する充電器2を他の充電器2よりも優先的に稼働させている。
【0058】
一般的に、充電器2の温度と充電器2の内部部品の劣化速度との間や車載充電装置1の稼働時間と充電器2の内部部品の劣化速度との間には相関関係があるため、充電器2の温度と車載充電装置1の稼働時間とを用いて算出される温度指数は、充電器2の内部部品の劣化速度を表す指標になり得る。また、車載充電装置1の稼働毎の温度指数の累積値を積算温度指数として算出しているため、前回の充電の終了時から次回の充電の開始時までの時間が比較的長く、充電開始時の各充電器2の温度差がゼロまたは略ゼロになり易い場合であっても、各充電器2の積算温度指数の差をゼロまたは略ゼロになり難くすることができる。そのため、積算温度指数が小さくなると、充電器2の内部部品の劣化速度が低くなり、積算温度指数が大きくなると、充電器2の内部部品の劣化速度が高くなる場合、積算温度指数が最も小さい充電器2を優先的に稼働させることにより、内部部品の劣化速度が最も低い充電器2を優先的に稼働させることができ、各充電器2の内部部品の劣化速度を平準化させることができる。これにより、車載充電装置1の寿命の延長を図ることができる。
【0059】
また、実施形態の車載充電装置1では、
図3及び
図4に示すように、車載充電装置1の稼働時間中において、その稼働時間より短い一定時間経過毎にセンサ3により検知される温度の積算値を、温度指数としている。
【0060】
このように、車載充電装置1の稼働時間中において、一定時間経過毎にセンサ3により検知される温度の積算値を、温度指数としているため、複数の充電器2が互いに上下方向に設置されている場合において、稼働中の充電器2の発熱により、稼働中の充電器2の上側に設置される充電器2の温度が上昇しても、その温度変化に温度指数を対応させることができる。すなわち、車載充電装置1の稼働時間中において、充電器2の温度が他の充電器2の発熱により上昇しても、充電器2に対応する温度指数と充電器2の内部部品の劣化速度とを互いに一致させることができる。これにより、車載充電装置1の稼働時間中において、各充電器2の温度が複雑に変化しても、内部部品の劣化速度が低い充電器2を優先的に稼働させることができ、各充電器2の内部部品の劣化速度の平準化を図ることができる。
【0061】
なお、本発明は、以上の実施の形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変更が可能である。
【符号の説明】
【0062】
1 車載充電装置
2 充電器
3 センサ
4 充電器制御装置
41 記憶部
42 制御部
P 交流電源
Ve 車両
B 車載バッテリ