(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022032204
(43)【公開日】2022-02-25
(54)【発明の名称】購入支援方法、購入支援装置及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/06 20120101AFI20220217BHJP
【FI】
G06Q30/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020135759
(22)【出願日】2020-08-11
(71)【出願人】
【識別番号】390023168
【氏名又は名称】株式会社エヌケービー
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】久保田 充男
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB53
5L049BB73
(57)【要約】
【課題】効率的に広告枠の購入を行うことを可能にする広告枠の購入支援方法、購入支援装置及びコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】広告が表示される媒体及び前記媒体に前記広告が表示される期間を規定する広告枠の購入を、コンピュータによって支援する方法である。複数の媒体社から、未販売の広告枠を含む広告枠に関する情報を取得し、取得した情報に基づき、広告枠が未販売であることを示す情報と、当該広告枠に係る媒体及び期間を表す情報とを互いに関連付けて出力し、未販売の広告枠を購入する申し込みを受け付け、前記申し込みの内容を表した申し込みデータを、前記未販売の広告枠に係る媒体社へ送信する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
広告が表示される媒体及び前記媒体に前記広告が表示される期間を規定する広告枠の購入を、コンピュータによって支援する方法であって、
複数の媒体社から、未販売の広告枠を含む広告枠に関する情報を取得し、
取得した情報に基づき、広告枠が未販売であることを示す情報と、当該広告枠に係る媒体及び期間を表す情報とを互いに関連付けて出力し、
未販売の広告枠を購入する申し込みを受け付け、
前記申し込みの内容を表した申し込みデータを、前記未販売の広告枠に係る媒体社へ送信する
ことを特徴とする購入支援方法。
【請求項2】
媒体と、期間と、広告主とを表す情報を含む、未販売の広告枠に対する購入申し込み案を作成し、
前記購入申し込み案の承認を要求する承認要求を出力し、
前記購入申し込み案の承認を受け付け、
承認を受け付けた購入申し込み案に従って、前記未販売の広告枠を購入する申し込みの内容を表した申し込みデータを作成する
ことを特徴とする請求項1に記載の購入支援方法。
【請求項3】
各媒体に表示された広告を観覧する観覧者を観測した結果に基づいて分析された前記観覧者の種類を、媒体に関連付けて記憶し、
広告の観覧者の種類の指定を受け付け、
指定された観覧者の種類が関連付けられた媒体に係る広告枠に関する情報を出力する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の購入支援方法。
【請求項4】
媒体社から、未販売の広告枠を購入するための金額を値引きすることを示す値引き情報を取得し、
取得した前記値引き情報を出力し、
前記値引き情報に係る広告枠を購入する申し込みを受け付け、
前記値引き情報に応じた金額を示す情報を含んだ申し込みデータを作成する
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の購入支援方法。
【請求項5】
未販売の広告枠を販売するためのオークションの案内を出力し、
前記オークションに対する入札を受け付け、
受け付けた前記入札に応じて、落札者を決定し、
入札額に応じた金額及び前記落札者を示す情報を含んだ申し込みデータを作成する
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一つに記載の購入支援方法。
【請求項6】
広告デザイン案を受け付け、
広告デザインを入力した場合に当該広告デザインに従った広告がもたらす効果を表す情報を出力する学習モデルへ、前記広告デザイン案を入力し、
前記学習モデルが出力した前記情報に応じて、前記広告デザイン案に従った広告がもたらす効果を予測する
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一つに記載の購入支援方法。
【請求項7】
広告枠が未販売であることを示す情報と、当該広告枠に係る媒体及び期間を表す情報とを、一次代理店又は二次代理店へ出力し、
前記未販売の広告枠を購入する申し込みを前記一次代理店から受け付け、前記申し込みを前記未販売の広告枠に係る媒体社へ送信し、
前記一次代理店に応じた第1料金を特定し、
前記未販売の広告枠を購入する申し込みを前記二次代理店から受け付け、前記申し込みを、特定の一次代理店からの申し込みとして、前記未販売の広告枠に係る媒体社へ送信し、
前記第1料金とは異なる前記二次代理店に応じた第2料金を特定する
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一つに記載の購入支援方法。
【請求項8】
複数の媒体社に係る未販売の広告枠を購入する申し込みを受け付け、
前記複数の媒体社に対して、前記未販売の広告枠を購入する申し込みを送信する
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一つに記載の購入支援方法。
【請求項9】
広告が表示される媒体及び前記媒体に前記広告が表示される期間を規定する広告枠の購入を、コンピュータによって支援する方法であって、
複数の媒体社から得られた広告枠に関する情報に基づいて、広告枠が未販売であることを示す情報と、当該広告枠に係る媒体及び期間を表す情報とを互いに関連付けて表示し、
未販売であることを示す情報が表示された広告枠の指定を受け付け、
指定された広告枠を購入する申し込みを受け付ける
ことを特徴とする購入支援方法。
【請求項10】
広告枠の指定を受け付けた場合に、指定された広告枠を購入するための情報の入力欄を、媒体、期間及び広告主を表す情報が入力された状態で、表示し、
前記広告枠を購入するための情報の入力を受け付け、
入力された情報を送信する
ことを特徴とする請求項9に記載の購入支援方法。
【請求項11】
広告の観覧者の種類の指定を受け付け、
指定された観覧者の種類が関連付けられた媒体に係る広告枠を検索した結果を表示する
ことを特徴とする請求項9又は10に記載の購入支援方法。
【請求項12】
広告が表示される媒体及び前記媒体に前記広告が表示される期間を規定する広告枠の購入を支援する装置であって、
複数の媒体社から、未販売の広告枠を含む広告枠に関する情報を取得し、
取得した情報に基づき、広告枠が未販売であることを示す情報と、当該広告枠に係る媒体及び期間を表す情報とを互いに関連付けて出力し、
未販売の広告枠を購入する申し込みを受け付け、
前記申し込みの内容を表した申し込みデータを、前記未販売の広告枠に係る媒体社へ送信する
ことを特徴とする購入支援装置。
【請求項13】
広告が表示される媒体及び前記媒体に前記広告が表示される期間を規定する広告枠に関する情報を、未販売の広告枠に関する情報を含めて、複数の媒体社から取得し、
取得した情報に基づき、広告枠が未販売であることを示す情報と、当該広告枠に係る媒体及び期間を表す情報とを互いに関連付けて出力し、
未販売の広告枠を購入する申し込みを受け付け、
前記申し込みの内容を表した申し込みデータを、前記未販売の広告枠に係る媒体社へ送信する
処理をコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広告枠の購入を支援する購入支援方法、購入支援装置及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、駅等の公共空間に広告を表示することが行われている。例えば、公共空間に設置された表示装置に広告を表示するデジタルサイネージが行われている。広告が表示される表示装置等の媒体を使用する権限を有する事業者は、媒体社と呼ばれる。例えば、鉄道会社は、駅に設置された表示装置を使用する権限を有する媒体社である。広告が表示される媒体及び期間を規定する単位を広告枠と言う。特定の広告枠は、特定の場所にある表示装置等の特定の媒体と、特定の期間とを規定する。媒体社は広告枠を販売し、広告主が広告枠を購入する。広告枠の販売又は購入とは、その広告枠で規定される媒体及び期間に広告を表示する権利を販売又は購入することである。広告主は、購入した広告枠で規定される媒体に、所望の広告を、広告枠で規定される期間だけ表示させる。例えば、特定の場所にある表示装置に特定の期間だけ広告が表示される。実際には、広告枠の購入、及び広告を表示するためのデータの納入は、広告代理店と呼ばれる代理店が仲介している。特許文献1には、代理店が広告の審査を行うための技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、代理店では、営業担当者が、広告主又は他の代理店から広告枠の購入の依頼を受け、媒体社へ広告枠の購入が可能であるのかを問いあわせていた。このため、広告枠の購入には手間と時間がかかっていた。
【0005】
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、効率的に広告枠の購入を行うことを可能にする広告枠の購入支援方法、購入支援装置及びコンピュータプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る購入支援方法は、広告が表示される媒体及び前記媒体に前記広告が表示される期間を規定する広告枠の購入を、コンピュータによって支援する方法であって、複数の媒体社から、未販売の広告枠を含む広告枠に関する情報を取得し、取得した情報に基づき、広告枠が未販売であることを示す情報と、当該広告枠に係る媒体及び期間を表す情報とを互いに関連付けて出力し、未販売の広告枠を購入する申し込みを受け付け、前記申し込みの内容を表した申し込みデータを、前記未販売の広告枠に係る媒体社へ送信することを特徴とする。
【0007】
本発明に係る購入支援方法は、広告が表示される媒体及び前記媒体に前記広告が表示される期間を規定する広告枠の購入を、コンピュータによって支援する方法であって、複数の媒体社から得られた広告枠に関する情報に基づいて、広告枠が未販売であることを示す情報と、当該広告枠に係る媒体及び期間を表す情報とを互いに関連付けて表示し、未販売であることを示す情報が表示された広告枠の指定を受け付け、指定された広告枠を購入する申し込みを受け付けることを特徴とする。
【0008】
本発明に係る購入支援装置は、広告が表示される媒体及び前記媒体に前記広告が表示される期間を規定する広告枠の購入を支援する装置であって、複数の媒体社から、未販売の広告枠を含む広告枠に関する情報を取得し、取得した情報に基づき、広告枠が未販売であることを示す情報と、当該広告枠に係る媒体及び期間を表す情報とを互いに関連付けて出力し、未販売の広告枠を購入する申し込みを受け付け、前記申し込みの内容を表した申し込みデータを、前記未販売の広告枠に係る媒体社へ送信することを特徴とする。
【0009】
本発明に係るコンピュータプログラムは、広告が表示される媒体及び前記媒体に前記広告が表示される期間を規定する広告枠に関する情報を、未販売の広告枠に関する情報を含めて、複数の媒体社から取得し、取得した情報に基づき、広告枠が未販売であることを示す情報と、当該広告枠に係る媒体及び期間を表す情報とを互いに関連付けて出力し、未販売の広告枠を購入する申し込みを受け付け、前記申し込みの内容を表した申し込みデータを、前記未販売の広告枠に係る媒体社へ送信する処理をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明にあっては、代理店又は広告主が未販売の広告枠に関する情報を確認し、広告枠の購入を申し込むための手間と時間が削減される。従って、代理店又は広告主は、効率的に広告枠の購入を行うことが可能となる等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】広告枠の購入を支援する購入支援システムの構成例を示す模式図である。
【
図2】購入支援装置の内部の構成例を示すブロック図である。
【
図3】記憶装置の内部の構成例を示すブロック図である。
【
図4】端末装置の内部の構成例を示すブロック図である。
【
図5】購入支援装置が広告枠に関する情報を取得する処理の手順を示すフローチャートである。
【
図7】広告枠の購入を申し込む処理の手順を示すフローチャートである。
【
図8】広告枠に関する情報の出力例を示す模式図である。
【
図9】広告枠の購入申し込み用の入力欄の例を示す模式図である。
【
図10】申し込み履歴データの内容例を示す概念図である。
【
図12】観覧者に応じた広告枠を検索する処理の手順を示すフローチャートである。
【
図13】広告の観覧者の種類の指定に応じて検索された、広告枠に関する情報の出力例を示す模式図である。
【
図14】広告枠の値引きに関する情報を提供する処理の手順を示すフローチャートである。
【
図15】広告枠のオークションを行う処理の手順を示すフローチャートである。
【
図16】効果予測モデルの機能の概要を示す概念図である。
【
図17】広告の効果を予測する処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づき具体的に説明する。
図1は、広告枠の購入を支援する購入支援システムの構成例を示す模式図である。購入支援システムは、広告枠の購入支援方法を実行する。購入支援システムは、広告主40が代理店30を通して媒体社20から広告枠を購入するための支援を行う。広告枠は、広告が表示される媒体及び期間を規定する単位である。広告の媒体は、例えば、駅、列車内、又は街頭等の公共空間に設置された表示装置51である。媒体社20は、媒体を使用する権限を有する事業者である。例えば、鉄道会社は、媒体社20の一つであり、駅に設置された表示装置51を所有している。広告主40は、広告による宣伝を行うことを希望する事業者である。代理店30は、広告代理店である。広告主40は代理店30を通して媒体社20から広告枠を購入する。代理店30には、一次代理店と二次代理店とが含まれる。一次代理店は、広告主40からの依頼を受けて、媒体社20に対して広告枠の購入を申し込む。二次代理店は、一次代理店を通して広告枠の購入を申し込む。即ち、二次代理店は一次代理店に対して広告枠の購入を申し込み、一次代理店は、媒体社20に対して当該広告枠の購入を申し込む。
【0013】
購入支援システムは、複数の媒体社20に設けられた複数の記憶装置2を含んでいる。記憶装置2は、媒体社20が販売する広告枠に関する情報を記憶している。記憶装置2は、媒体社20の所在地とは別の場所に設置されていてもよい。購入支援システムは、広告枠の購入を支援するための処理を行う購入支援装置1を含んでいる。購入支援装置1と複数の記憶装置2とは、LAN(local area network)又はインターネット等の通信ネットワークN1を介して接続される。購入支援装置1は、通信ネットワークN1を介して記憶装置2との間で通信を行う。
【0014】
購入支援システムは、複数の代理店30に設けられた複数の端末装置3と、複数の広告主に設けられた複数の端末装置4とを含んでいる。端末装置3及び端末装置4は、使用者による操作を受け付ける。端末装置3は代理店30の所在地とは別の場所に設置されていてもよく、端末装置4は広告主40の所在地とは別の場所に設置されていてもよい。例えば、端末装置3の使用者は、代理店30の営業担当者であり、端末装置4の使用者は、広告主40の従業者である。購入支援装置1と複数の端末装置3及び端末装置4とは、インターネット等の通信ネットワークN2を介して接続される。購入支援装置1は、通信ネットワークN2を介して端末装置3及び端末装置4との間で通信を行う。通信ネットワークN1と通信ネットワークN2とは同一の通信ネットワークであってもよい。
【0015】
広告を表示する媒体である表示装置51には、カメラ52が付属している。カメラ52は、表示装置51に表示された広告を観覧する観覧者を撮影する。カメラ52は、有線通信又は無線通信を用いて通信ネットワークN1に接続される。カメラ52が撮影した観覧者に関する情報は、通信ネットワークN1を介して購入支援装置1へ送信される。
【0016】
図2は、購入支援装置1の内部の構成例を示すブロック図である。購入支援装置1は、サーバ装置等のコンピュータを用いて構成されている。購入支援装置1は、演算部11と、メモリ12と、記憶部13と、ドライブ部14と、通信部15とを備えている。演算部11は、例えばCPU(Central Processing Unit )、GPU(Graphics Processing Unit)、又はマルチコアCPUを用いて構成されている。演算部11は、量子コンピュータを用いて構成されていてもよい。メモリ12は、演算に伴って発生する一時的なデータを記憶する。メモリ12は、例えばRAM(Random Access Memory)である。記憶部13は、不揮発性であり、例えばハードディスクである。ドライブ部14は、光ディスク等の記録媒体10から情報を読み取る。通信部15は、通信ネットワークN1及び通信ネットワークN2に接続され、通信ネットワークN1及び通信ネットワークN2を通じて購入支援装置1の外部と通信を行う。
【0017】
演算部11は、記録媒体10に記録されたコンピュータプログラム131をドライブ部14に読み取らせ、読み取ったコンピュータプログラム131を記憶部13に記憶させる。演算部11は、コンピュータプログラム131に従って、購入支援装置1に必要な処理を実行する。なお、コンピュータプログラム131は、通信部15により購入支援装置1の外部からダウンロードされてもよい。この場合は、購入支援装置1はドライブ部14を備えていなくてもよい。購入支援装置1は、複数のコンピュータで構成されていてもよく、クラウドを利用して構成されていてもよい。例えば、記憶部13の一部又は全部はクラウドで構成されていてもよい。
【0018】
図3は、記憶装置2の内部の構成例を示すブロック図である。記憶装置2は、サーバ装置等のコンピュータを用いて構成されている。記憶装置2は、演算部21と、メモリ22と、記憶部23と、通信部24とを備えている。演算部21は、例えばCPU、GPU、又はマルチコアCPUを用いて構成されている。演算部21は、量子コンピュータを用いて構成されていてもよい。メモリ22は、演算に伴って発生する一時的なデータを記憶する。メモリ22は、例えばRAMである。記憶部23は、不揮発性であり、例えばハードディスクである。通信部24は、通信ネットワークN1に接続され、通信ネットワークN1を通じて記憶装置2の外部と通信を行う。
【0019】
記憶部23は、コンピュータプログラム231を記憶する。コンピュータプログラム231は、通信部24を用いてダウンロードされ、記憶部23に記憶される。コンピュータプログラム231は、予め記憶部23に記憶されていてもよい。演算部21は、コンピュータプログラム231に従って必要な処理を実行する。また、記憶部23は、広告枠に関する情報を記録した広告枠データ232を記憶する。広告枠に関する情報は、広告が表示されるべき媒体及び期間を示す情報、並びに当該広告枠が未販売であるか販売済みであるかを示す情報を含む。
【0020】
図4は、端末装置3の内部の構成例を示すブロック図である。端末装置3は、パーソナルコンピュータ、タブレット型コンピュータ、又はスマートフォン等のコンピュータである。端末装置3は、演算部31と、メモリ32と、記憶部33と、ドライブ部37と、操作部34と、表示部35と、通信部36とを備えている。演算部31は、例えばCPU、GPU、又はマルチコアCPUを用いて構成されている。演算部31は、量子コンピュータを用いて構成されていてもよい。メモリ32は、演算に伴って発生する一時的なデータを記憶する。メモリ32は、例えばRAMである。記憶部33は、不揮発性であり、例えばハードディスク又は不揮発性半導体メモリである。操作部34は、使用者からの操作を受け付けることにより情報の入力を受け付ける。ドライブ部37は、光ディスク等の記録媒体300から情報を読み取る。操作部34は、例えばキーボード又はタッチパネルである。表示部35は、画像を表示する。表示部35は、例えば液晶ディスプレイ又はELディスプレイ(Electroluminescent Display)である。通信部36は、有線通信又は無線通信を用いて、通信ネットワークN2に接続され、通信ネットワークN2を通じて端末装置3の外部と通信を行う。
【0021】
演算部31は、記録媒体300に記録されたコンピュータプログラム331をドライブ部37に読み取らせ、読み取ったコンピュータプログラム331を記憶部33に記憶させる。演算部31は、コンピュータプログラム331に従って、端末装置3に必要な処理を実行する。コンピュータプログラム331は、通信部36を用いてダウンロードされ、記憶部33に記憶されてもよい。この場合は、端末装置3はドライブ部37を備えていなくてもよい。例えば、コンピュータプログラム331は、購入支援装置1からダウンロードされる。コンピュータプログラム331は、予め記憶部33に記憶されていてもよい。或は、コンピュータプログラム331は、記憶部33ではなく、メモリ32に記憶されてもよい。例えば、コンピュータプログラム331は、購入支援システムに関する処理を実行する際にダウンロードされ、メモリ32に記憶され、購入支援システムに関する処理が終了する際にメモリ32から消去されてもよい。
【0022】
端末装置4の内部の構成及び機能は、端末装置3と同様である。
図4には、端末装置3の各部分の符号に、対応する端末装置4の各部分の符号をカッコ付で付している。即ち、端末装置4は、演算部41と、メモリ42と、記憶部43と、ドライブ部47と、操作部44と、表示部45と、通信部46とを備えている。通信部46は、通信ネットワークN2を通じて端末装置4の外部と通信を行う。演算部41は、記録媒体400に記録されたコンピュータプログラム431をドライブ部47に読み取らせ、読み取ったコンピュータプログラム431を記憶部43に記憶させる。コンピュータプログラム431は、通信部46を用いてダウンロードされ、記憶部43又はメモリ42に記憶されてもよい。演算部41は、コンピュータプログラム431に従って必要な処理を実行する。
【0023】
以下に、購入支援システムが実行する処理を説明する。購入支援装置1は、複数の記憶装置2から広告枠に関する情報を取得する処理を行う。
図5は、購入支援装置1が広告枠に関する情報を取得する処理の手順を示すフローチャートである。以下、ステップをSと略す。購入支援装置1は、コンピュータプログラム131に従って、以下の処理を実行する。購入支援装置1は、随時、夫々の記憶装置2から、夫々の媒体社20に係る広告枠に関する情報を取得する(S11)。S11では、演算部11は、通信部15に、通信ネットワークN1を介して、広告枠に関する情報の要求を夫々の記憶装置2へ送信させる。記憶装置2は、広告枠に関する情報の要求を通信部24で受信する。演算部21は、記憶部23が記憶する広告枠データ232に含まれる情報を通信部24に購入支援装置1へ送信させる。このとき、記憶装置2は、未販売の広告枠を含む広告枠に関する情報を送信する。購入支援装置1は、複数の記憶装置2から送信された情報を通信部15で受信する。このようにして、演算部11は、広告枠に関する情報を収集し、取得する。
【0024】
なお、記憶装置2は、情報の要求を受信せずとも、プッシュ方式で広告枠に関する情報を購入支援装置1へ送信してもよい。例えば、記憶装置2は、定期的に広告枠に関する情報を購入支援装置1へ送信してもよい。購入支援装置1は、記憶装置2から送信された情報を取得する。
【0025】
記憶部13は、複数の媒体社20に係る広告枠に関する情報を記録した広告枠DB(データベース)132を記憶している。演算部11は、夫々の記憶装置2から取得した広告枠に関する情報を広告枠DB132に記録することによって、広告枠に関する情報を記憶部13に記憶する(S12)。S12では、演算部11は、広告枠DB132を更新する。S12が終了した後、演算部11は、広告枠に関する情報を取得する処理を終了する。演算部11は、S11~S12の処理を随時繰り返す。例えば、演算部11は、定期的に、S11~S12の処理を繰り返す。演算部11は、S11で、広告枠データ232に含まれる情報の中から、未販売の広告枠に関する情報のみを取得してもよい。演算部11は、S11で、前回情報を取得した以後に更新された情報のみを取得してもよい。
【0026】
図6は、広告枠DB132の内容例を示す概念図である。
図6に示す例では、媒体社20は名称で示される。広告枠は、広告が表示される媒体及び広告が表示される期間を規定する。媒体は、駅又は街頭等の公共空間に設置された表示装置51であり、表示装置51が設置された場所で媒体が示される。媒体社又は媒体は、番号等の識別情報で示されてもよい。広告が表示される期間は、日付で示される。例えば、期間は、一週間等の複数数日間である。媒体及び期間が同一である広告枠は複数存在し得る。例えば、同一の施設内に複数の表示装置51が設置され、個別に広告を表示することが可能な場合は、同一の広告枠は複数存在する。媒体及び期間に関連付けて、広告枠の未販売数及び販売済み数が記録されている。更に、広告枠を購入するための金額、及び値引きの金額が記録されている。広告枠DB132は、複数の媒体社の夫々について、未販売の広告枠を含む広告枠に関する情報を記録している。
【0027】
購入支援装置1及び端末装置3は、端末装置3を使用する使用者からの指示に応じて、広告枠の購入を媒体社20へ申し込む処理を行う。端末装置3が属する代理店30は、一次代理店又は二次代理店である。
図7は、広告枠の購入を申し込む処理の手順を示すフローチャートである。購入支援装置1は、コンピュータプログラム131に従って、以下の処理を実行し、端末装置3は、コンピュータプログラム331に従って、以下の処理を実行する。端末装置3は、使用者による操作を操作部34で受け付け、広告枠に関する情報を出力することを指示する出力指示を購入支援装置1へ送信し、購入支援装置1は出力指示を受け付ける(S201)。S201では、例えば、端末装置3は購入支援装置1へアクセスし、購入支援装置1は、ログインに必要な情報を入力するためのウェブページのデータを端末装置3へ送信する。端末装置3は、データを通信部36で受信し、ブラウザを利用して、ログイン用のウェブページを表示部35に表示する。使用者は、操作部34を操作して、使用者又は代理店30を認証するための認証情報を入力する。認証情報は、例えば、メールアドレス及びパスワードである。端末装置3は、認証情報を購入支援装置1へ送信し、購入支援装置1は、認証情報を用いて使用者又は代理店30を認証し、ログインを行う。ログイン後、使用者は、操作部34を操作して、広告枠に関する情報を出力することを指示する出力指示を端末装置3へ入力し、端末装置3は、出力指示を購入支援装置1へ送信する。購入支援装置1は、出力指示を通信部15で受信することにより、出力指示を受け付ける。
【0028】
購入支援装置1は、出力指示に応じて、広告枠に関する情報を、端末装置3へ送信する(S202)。S202では、演算部11は、広告枠に関する情報を、広告枠DB132から抽出し、抽出した情報を通信部15に端末装置3へ送信させる。例えば、演算部11は、未来に属する所定の期間内の広告枠に関する情報を抽出し、端末装置3へ送信する。例えば、現在から2か月後までの期間内の広告枠に関する情報が送信される。抽出すべき情報の中に、未販売の広告枠に関する情報が含まれている場合は、演算部11は、未販売の広告枠を含む広告枠に関する情報を抽出し、端末装置3へ送信する。S202により、購入支援装置1は、広告枠に関する情報を出力する。
【0029】
端末装置3は、広告枠に関する情報を通信部36で受信し、演算部31は、広告枠に関する情報を表示部35に表示する(S203)。
図8は、広告枠に関する情報の出力例を示す模式図である。情報はブラウザを利用してウェブページの形で表示される。場所で示された媒体と期間とに関連付けて、未販売の広告枠の数が表示される。個々の期間は、例えば、一週間である。ある媒体及び期間に関連付けられたゼロの数字は、その媒体及び期間で規定される広告枠に、未販売の広告枠が無いことを示す。ある媒体及び期間に関連付けられた1以上の数字は、その媒体及び期間で規定される広告枠に、未販売の広告枠があることを示す。
図8には媒体が表示される例を示したが、媒体の代わりに媒体社が表示されてもよく、媒体及び媒体社が表示されてもよい。このようにして、広告枠が未販売であることを示す情報と、広告枠に係る媒体社20又は媒体及び期間を表す情報とが代理店30へ出力される。代理店30は、一次代理店又は二次代理店である。代理店30は、未販売の広告枠の有無を容易に知ることができる。
【0030】
端末装置3は、次に、広告枠の購入の申し込みの受け付けを待ち受ける(S204)。S204では、端末装置3は、使用者が操作部34を操作することにより、広告枠の購入の申し込みを受け付ける。例えば、使用者は、
図8に示す如き、広告枠に関する情報が表示された画面を利用して、クリック又はタップ等により1以上の数字を指定することによって、広告枠の購入を申し込む。端末装置3は、申し込みを示す情報を購入支援装置1へ送信し、購入支援装置1は、申し込みを示す情報を通信部15で受信することにより、広告枠の購入の申し込みを受け付ける。
【0031】
S204では、端末装置3は、複数の媒体社20に係る広告枠の購入を申し込むことができる。例えば、使用者は、広告枠に関する情報が表示された画面を利用して、1以上の数字を複数箇所指定することによって、複数の媒体社20に係る広告枠の購入を申し込む。端末装置3は、複数の申し込みを示す情報を購入支援装置1へ送信し、購入支援装置1は、複数の申し込みを示す情報を通信部15で受信することにより、複数の媒体社20に係る広告枠の購入の申し込みを受け付ける。代理店30は、複数の媒体社20に係る広告枠について、まとめて購入の申し込みを行うことができる。
【0032】
広告枠の購入の申し込みの受け付けが無い場合は(S204:NO)、演算部31は、処理を終了する。購入支援装置1は、広告枠の購入の申し込みを受け付けた場合に(S204:YES)、広告枠の購入申し込み用の入力欄を作成する(S205)。購入支援装置1は、購入申し込み用の入力欄を表すデータを送信し、端末装置3は、データを通信部36で受信し、購入申し込み用の入力欄を表示部35に表示する(S206)。S206では、演算部31は、入力欄を表すデータに基づいて、広告枠の購入申し込み用の入力欄を表示部35に表示する。
【0033】
図9は、広告枠の購入申し込み用の入力欄の例を示す模式図である。入力欄は、広告枠の購入の申し込みに必要な情報が入力されるための入力画面である。広告枠の購入の申し込みに必要な情報として、媒体社、媒体、期間、購入したい広告枠の数、広告主、広告内容、金額、送付先アドレスが入力される。送付先アドレスは、広告主40へ購入申し込みの承認要求送付するためのアドレスである。例えば、送付先アドレスはメールアドレスである。
【0034】
端末装置3は、使用者が操作部34を操作することにより、広告枠の購入の申し込みに必要な情報の入力を受け付ける(S207)。
図9には、夫々の情報が入力された状態を示している。例えば、媒体社、媒体及び金額は、広告枠DB132に記録された情報に基づいて予め入力されており、その他の情報が使用者の操作に応じて入力される。端末装置3は、入力された情報を購入支援装置1へ送信する。購入支援装置1は、情報を通信部15で受信する。演算部11は、受信した情報を含んだ購入申し込み案を作成する(S208)。演算部11は、作成した購入申し込み案を記憶部13に記憶する。複数の媒体社20に係る広告枠の購入が申し込まれている場合は、演算部11は、複数の購入申し込み案を作成する。
【0035】
購入支援装置1は、次に、作成した広告枠の購入申し込み案の承認を要求する承認要求を出力する(S209)。S209では、演算部11は、購入申し込み案に含まれる送付先アドレス宛に、承認要求を通信部15に送信させる。これにより、購入支援装置1は、広告主40へ承認要求を送信する。例えば、購入支援装置1は、電子メールによって、承認要求を送信する。例えば、承認要求には、広告枠の購入申し込み案の承認を依頼する文面と、記憶部13に記憶された購入申し込み案のアドレスと、購入申し込み案にアクセスするための認証情報とが含まれる。認証情報は、例えば、パスワードである。複数の媒体社20に係る広告枠の購入が申し込まれている場合は、演算部11は、複数の購入申し込み案に関する承認要求を、通信部15に送信させる。購入支援装置1は、代理店30に対しても、承認要求を送信してもよい。
【0036】
広告主40では、承認要求を受け付ける。例えば、端末装置4は、承認要求を通信部46で受信する。端末装置4は、承認要求の内容を表示部45に表示する。端末装置4の使用者は、操作部44を操作し、承認要求に含まれるアドレス及び認証情報を用いて購入申し込み案へアクセスする指示を入力する。端末装置4は、指示に応じて、購入申し込み案へアクセスするためのアクセス要求を購入支援装置1へ送信し、購入支援装置1はアクセス要求を受信する。例えば、認証情報の送信及び認証の処理が行われる。購入支援装置1は、アクセス要求に応じて、購入申し込み案を表示して認証を受け付ける受付画面を表示するためのデータを端末装置4へ送信する。端末装置4は、受付画面を表示部35に表示し、使用者が操作部44を操作することによって、承認の指示、又は購入申し込みのキャンセルの指示を受け付ける。端末装置4は、承認の指示又はキャンセルの指示を購入支援装置1へ送信する。同様にして、端末装置3からも、承認の指示又はキャンセルの指示を購入支援装置1へ送信してもよい。
【0037】
購入支援装置1は、次に、広告枠の購入の申し込みの承認の受け付けを待ち受ける(S210)。S210では、購入支援装置1は、端末装置4から送信された承認の指示を通信部15で受信することによって、広告枠の購入の申し込みの承認を広告主40から受け付ける。購入支援装置1は、端末装置3から送信された承認の指示を受信することによって、広告枠の購入の申し込みの承認を代理店30からも受け付けてもよい。購入申し込みのキャンセルの指示を受信した場合等、承認の受け付けが無い場合は(S210:NO)、演算部11は、処理を終了する。
【0038】
広告枠の購入の申し込みの承認を受け付けた場合は(S210:YES)、購入支援装置1は、購入の申し込みを行った代理店30が二次代理店であるか否かを判定する(S211)。S211では、例えば、演算部11は、一次代理店と二次代理店とを、代理店30を認証するための認証情報によって識別する。代理店30が二次代理店である場合は(S211:YES)、演算部11は、広告枠の購入の申し込みに含まれる代理店30を示す情報を、特定の一次代理店を示す情報へ変更する(S212)。このようにして、購入支援装置1は、二次代理店からの広告枠の購入の申し込みを、特定の一次代理店からの申し込みとする。
【0039】
S212が終了した後、又は代理店30が一次代理店である場合は(S211:NO)、演算部11は、受け付けた承認の対象の購入申し込み案の内容に応じて、広告枠の購入の申し込みの内容を表した申し込みデータを作成する(S213)。S213では、演算部11は、承認された購入申し込み案の内容を含んだ申し込みデータを作成する。購入支援装置1は、次に、申込データを、購入対象の広告枠に係る媒体社20の記憶装置2へ送信する(S214)。S214では、演算部11は、申し込みデータを、通信部15に記憶装置2へ送信させる。複数の媒体社20に係る広告枠の購入が申し込まれている場合は、演算部11は、広告枠の購入の申し込みを、複数の媒体社20の記憶装置2へ、通信部15に送信させる。
【0040】
記憶装置2は、通信部24で申し込みデータを受信し、記憶部23に記憶する。このようにして、購入支援装置1は、媒体社20に対して、広告枠の購入の申し込みを行う。また、演算部11は、広告枠の購入の申し込みの内容を記憶部13に記憶する。購入支援装置1は、広告枠の購入の申し込みを行ったことを、代理店30又は広告主40へ通知してもよい。
【0041】
記憶部13は、広告枠の購入の申し込みの内容を記録した申し込み履歴データ134を記憶する。
図10は、申し込み履歴データ134の内容例を示す概念図である。夫々の申し込みを区別するための申し込みIDに関連付けて、媒体社、媒体、期間、代理店、広告主、広告内容、金額、及び申し込みの状態が記録されている。代理店としては、一次代理店と二次代理店とが区別されて記録されている。申し込みの状態の内、承認待ちは、広告主40による承認がまだ行われていないことを示し、承認済みは、承認が行われ、購入の申し込みが実行されたことを示す。また、キャンセルは、購入の申し込みが広告主40によってキャンセルされたことを示し、他社決定は、広告枠の購入の申し込みが他社によって先に行われたことを示す。
【0042】
購入支援装置1は、申し込み履歴データ134を出力してもよい。購入支援装置1は、申し込み履歴データ134を端末装置3へ送信し、端末装置3は、申し込み履歴データ134の内容を表示部35に表示する。端末装置3の使用者は、広告枠の購入の申し込みの状況を確認することができる。
【0043】
購入支援装置1は、次に、購入支援システムの利用に対する料金を代理店30に応じて特定する(S215)。S215では、演算部11は、代理店30が一次代理店であるか又は二次代理店であるかに応じて、異なる料金を特定する。一次代理店に対して特定した料金は第1料金に対応し、二次代理店に対して特定した料金は第2料金に対応する。例えば、演算部11は、二次代理店に対しては、料金として、広告枠の売買に関するマージンを計上する。例えば、演算部11は、一次代理店に対しては、料金として、広告枠の売買に関するマージンと、購入支援システムの利用料金とを計上する。このように、二次代理店に対する料金を、一次代理店に対する料金よりも安価に決定することにより、二次代理店による購入支援システムの利用を促すことができる。
【0044】
S215が終了した後は、演算部11は、広告枠の購入を申し込む処理を終了する。S215の処理は、S201~S214の処理とは異なるタイミングで行われてもよい。例えば、S215の処理は、月末等の特定のタイミングで行われてもよい。S215で特定された料金は、適宜のタイミングで代理店30に請求される。
【0045】
記憶部13は、複数の媒体社20に係る広告を観覧する観覧者の種類を示す情報を記録した観覧者DB133を記憶している。
図11は、観覧者DB133の内容例を示す概念図である。媒体社及び媒体に関連付けて、観覧者が広告を観覧した時刻、観覧者の性別及び年齢が記録されている。表示装置51に付属したカメラ52が観覧者を撮影することにより、観覧者を観測した結果が得られる。観覧者が広告を観覧した時刻は、カメラ52が撮影をした時刻から得られる。
【0046】
カメラ52が観覧者を撮影した内容に基づいて、撮影された観覧者の性別及び年齢が分析される。性別及び年齢は、観覧者の種類を表す。観覧者の種類として、身長等、観覧者のその他の特徴が分析されてもよい。例えば、図示しない分析装置によって分析が行われ、分析装置から購入支援装置1へ分析結果が送信され、分析結果が観覧者DB133に記録される。カメラ52が観覧者を撮影した内容がカメラ52から購入支援装置1へ送信され、購入支援装置1が分析を行ってもよい。分析結果が記憶装置2に記憶され、購入支援装置1が記憶装置2から分析結果を取得し、分析結果が観覧者DB133に記録されてもよい。観覧者DB133には、カメラ52による撮影以外の方法で得られた情報が含まれてもよい。例えば、調査員が広告の観覧者を観測し、観測結果から観覧者の種類が分析され、分析結果が観覧者DB133に記録されてもよい。駅の利用者、列車の利用者、又は街頭での通行人等、表示装置51が設置された場所の近辺に存在した人を調査し、調査された人を観覧者とみなして観覧者の種類が分析され、分析結果が観覧者DB133に記録されてもよい。観覧者DB133に記録される観覧者の年齢は、「20代」等、範囲で表されてもよい。
【0047】
表示装置51の設置された場所が異なれば、表示装置51の付近を通過する人の種類が変化する。このため、表示装置51の場所に応じて、表示装置51に表示された広告を観覧する観覧者の種類は変化する。即ち、媒体の違いに応じて、観覧者の種類は異なる。広告の効果を高くするためには、広告の対象者となる観覧者が多いことが重要である。広告枠を購入する際には、広告の対象者となる観覧者が多い媒体を規定する広告枠を購入することが望ましい。
【0048】
購入支援装置1及び端末装置3は、端末装置3を使用する使用者からの指示に応じて、広告の対象者となる観覧者に応じた広告枠を検索する処理を行う。
図12は、観覧者に応じた広告枠を検索する処理の手順を示すフローチャートである。購入支援装置1は、コンピュータプログラム131に従って、以下の処理を実行し、端末装置3は、コンピュータプログラム331に従って、以下の処理を実行する。端末装置3は、使用者が操作部34を操作することにより、広告の観覧者の種類の指定を受け付ける(S31)。S31では、例えば、購入支援装置1は、広告の観覧者の種類を指定するためのウェブページのデータを端末装置3へ送信し、端末装置3は、広告の観覧者の種類を指定するためのウェブページを表示部35に表示する。使用者は、操作部34を操作して、広告の観覧者の種類を指定する。例えば、観覧者の性別及び年齢を入力する。年齢は範囲で指定されてもよい。広告枠を検索するためのその他の情報が入力されてもよい。例えば、予算の範囲が入力されてもよい。このようにして、端末装置3は、広告の観覧者の種類の指定を受け付ける。端末装置3は、広告の観覧者の種類を指定した情報を購入支援装置1へ送信する。購入支援装置1は、観覧者の種類を指定した情報を通信部15で受信することにより、広告の観覧者の種類の指定を受け付ける。
【0049】
購入支援装置1は、広告の観覧者の種類の指定に応じて、広告枠を検索する(S32)。S32では、演算部11は、指定された観覧者の種類が関連付けられた媒体を、観覧者DB133から検索する。例えば、演算部11は、関連付けられた性別の中で指定された性別が過半数を占める媒体を検索し、更に、関連付けられた年齢の中で指定された年齢が所定割合以上を占める媒体を検索する。例えば、演算部11は、指定された性別及び年齢の観覧者の人数が所定数以上である媒体を検索する。演算部11は、検索した媒体を規定する広告枠を、広告枠DB132から検索する。予算の範囲が指定されている場合は、演算部11は、更に、購入するための金額が予算の範囲に含まれる広告枠を検索する。
【0050】
購入支援装置1は、検索した広告枠に関する情報を送信する(S33)。S33では、演算部11は、検索した広告枠に関する情報を、広告枠DB132から抽出し、抽出した情報を通信部15に端末装置3へ送信させる。S33の処理により、購入支援装置1は、指定された観覧者の種類を関連付けられた媒体に係る広告枠に関する情報を出力する。端末装置3は、広告枠に関する情報を通信部36で受信し、演算部31は、広告枠に関する情報を表示部35に表示する(S34)。
【0051】
図13は、広告の観覧者の種類の指定に応じて検索された、広告枠に関する情報の出力例を示す模式図である。情報はブラウザを利用してウェブページの形で表示される。指定された観覧者の年齢及び性別に関連付けて、媒体、人数及び金額が表示され、夫々の期間に対応する未販売の広告枠の数が表示される。
図13には、年齢が「20代」等の範囲で指定された例を示す。
図13には媒体が表示される例を示したが、媒体に加えて媒体社が表示されてもよい。種類を指定された広告の観覧者に観覧され得る媒体が検索され、検索された媒体を規定する広告枠に関する情報が表示される。予算の範囲が指定されている場合は、購入するための金額が予算の範囲に含まれる広告枠が検索され、検索された広告枠に関する情報が表示される。
【0052】
このようにして、広告の対象者として想定された観覧者が多い媒体を規定する広告枠について、未販売であることを示す情報が出力される。代理店30は、広告の観覧者に応じて、広告の効果を高くすることのできる広告枠を知ることができる。代理店30は、広告主40の要求に応じた広告枠を広告主40に紹介することができ、広告主40も、広告の効果を高くすることのできる広告枠を知ることができる。また、代理店30及び広告主40は、広告の効果を高くすることのできる広告枠が未販売であるか否かを知ることができる。
【0053】
なお、購入支援装置1は、S32で、未販売の広告枠をまず検索し、未販売の広告枠の中から、広告の観覧者の種類の指定に応じた広告枠を検索してもよい。この場合は、端末装置3は、S34で、広告の観覧者の種類の指定に応じた未販売の広告枠に関する情報を表示部35に表示する。代理店30及び広告主40は、広告の観覧者に応じて、広告の効果を高くすることのできる未販売の広告枠を容易に知ることができる。
【0054】
購入支援装置1は、次に、処理をS204へ進め、S204~S215の処理を実行する。使用者は、検索された広告枠の中から、未販売の広告枠の購入を申し込むことができる。このようにして、代理店30及び広告主40は、広告の対象者となる観覧者に応じて、広告の効果を高くすることのできる広告枠の購入を申し込むことができる。
【0055】
購入支援装置1は、広告枠の値引きに関する情報を提供する処理を行う。購入支援装置1は、S11で複数の記憶装置2から広告枠に関する情報を取得する際に、広告枠を購入するための金額を値引きする金額を含んだ情報を取得する。
図6に示すように、広告枠DB132には、夫々の媒体社について値引きの金額が記録されている。
図14は、広告枠の値引きに関する情報を提供する処理の手順を示すフローチャートである。広告枠に関する情報を取得した後、購入支援装置1は、値引きされた未販売の広告枠を検索する(S41)。S41では、演算部11は、広告枠DB132から、値引きの金額が関連付けられた広告枠を検索する(S41)。
【0056】
購入支援装置1は、次に、値引きの金額が関連付けられた広告枠に関する情報を出力する(S42)。S42では、演算部11は、検索した広告枠に関する情報を、広告枠DB132から抽出し、抽出した情報を通信部15に端末装置3へ送信させる。例えば、購入支援装置1は、電子メールによって、値引きの金額が関連付けられた広告枠に関する情報を送信する。電子メールには、値引きの金額が関連付けられた広告枠に関する情報が含まれ、広告枠の購入の申し込みを行うべく購入支援装置1にアクセスするためのアドレスが含まれている。例えば、購入支援装置1は、
図8又は
図13に示す如き情報を出力する際に、値引きの金額を含んだ情報を出力してもよい。
【0057】
購入支援装置1は、次に、値引きの金額が関連付けられた広告枠の購入の申し込みの受け付けを待ち受ける(S43)。S43では、端末装置3は、使用者が操作部34を操作することにより、広告枠の購入の申し込みを受け付ける。例えば、使用者は、値引きの金額が関連付けられた広告枠に関する情報が含まれた電子メールを利用し、操作部34を操作して、電子メールに含まれる購入支援装置1にアクセスするためのアドレスを指定することにより、広告枠の購入を申し込む。又は、例えば、使用者は、
図8又は
図13に示す如き画面を利用して、広告枠の購入を申し込む。端末装置3は、申し込みを示す情報を購入支援装置1へ送信し、購入支援装置1は、申し込みを示す情報を通信部15で受信することにより、広告枠の購入の申し込みを受け付ける。広告枠の購入の申し込みの受け付けが無い場合は(S43:NO)、演算部11は、処理を終了する。
【0058】
購入支援装置1は、広告枠の購入の申し込みを受け付けた場合に(S43:YES)、処理をS205へ進め、S205~S215の処理を実行する。購入支援装置1は、S208では、広告枠を購入するための金額として、値引きの金額に応じた金額を含んだ購入申し込み案を作成し、S213では、広告枠を購入するための金額として、値引きの金額に応じた金額を含んだ購入申し込みデータを作成する。このようにして、代理店30は、広告枠の値引きの情報を知り、値引きされた広告枠を広告主40に紹介することができる。広告主40も、値引きされた広告枠を知ることができる。また、代理店30及び広告主40は、値引きされた広告枠の購入を申し込むことができる。
【0059】
購入支援装置1は、広告枠のオークションを行うことができる。
図15は、広告枠のオークションを行う処理の手順を示すフローチャートである。購入支援装置1は、未販売の広告枠の中から、オークションを行う広告枠を特定する(S51)。S51では、例えば、演算部11は、広告枠DB132に情報が記録された未販売の広告枠の中から、広告が表示される期間が始まるまでの時間が所定の時間未満となった広告枠を、オークションを行う広告枠として特定する。例えば、演算部11は、購入の申し込みが複数あった広告枠を、オークションを行う広告枠として特定してもよい。
【0060】
購入支援装置1は、次に、オークションの案内を出力する(S52)。S52では、演算部11は、特定した広告枠のオークションを行うことを表した情報を、通信部15に、複数の代理店30に係る端末装置3へ送信させる。例えば、購入支援装置1は、電子メールによって、オークションの案内を送信する。電子メールには、オークションの対象となる広告枠に関する情報が含まれ、電子メールの返信による入札の依頼が含まれている。電子メールには、入札を行うべく購入支援装置1にアクセスするためのアドレスが含まれていてもよい。
【0061】
購入支援装置1は、次に、オークションの入札の受け付けを待ち受ける(S53)。S53では、端末装置3は、使用者が操作部34を操作することにより、入札を受け付ける。例えば、使用者は、操作部34を操作して、オークションの案内を含んだ電子メールの返信として、入札金額を含んだ電子メールを作成する。例えば、使用者は、操作部34を操作して、オークションの案内を含んだ電子メールに含まれるアドレスを利用して購入支援装置1にアクセスし、入札金額を入力する。端末装置3は、入札金額を含む入札を示す情報を購入支援装置1へ送信し、購入支援装置1は、入札を示す情報を通信部15で受信することにより、オークションの入札を受け付ける。このようにして、代理店30、又は代理店30が入札を代行する広告主40は、広告枠のオークションの入札を行う。オークションの入札の受け付けが無い場合は(S53:NO)、演算部11は、処理を終了する。
【0062】
購入支援装置1は、オークションの入札を受け付けた場合に(S53:YES)、入札を行った代理店30の中から落札者を決定する(S54)。S54では、演算部11は、入札金額が最も高い代理店30又は広告主40を落札者として決定する。入札を行った代理店30又は広告主40の数が単一である場合は、演算部11は、入札を行った代理店30又は広告主40を落札者として決定する。購入支援装置1は、入札金額の最高額を出力し、S52及びS53を複数回繰り返した後で、S54の処理を行ってもよい。S54の処理により、購入支援装置1は、落札者に応じて、広告枠の購入を申し込む代理店30又は広告主40を決定する。
【0063】
購入支援装置1は、次に、広告枠が落札されたことを、落札者へ通知する(S55)。S55では、演算部11は、落札金額を含む、落札された広告枠に関する情報を、通信部15に、落札者に係る端末装置3へ送信させる。例えば、購入支援装置1は、電子メールによって、落札された広告枠に関する情報を送信する。電子メールには、落札された広告枠の購入の申し込みを行うべく購入支援装置1にアクセスするためのアドレスが含まれている。購入支援装置1は、S55で、落札された広告枠に係る媒体社20へ、広告枠が落札されたことを通知してもよい。
【0064】
購入支援装置1は、次に、落札された広告枠の購入の申し込みの受け付けを待ち受ける(S56)。S56では、端末装置3は、使用者が操作部34を操作することにより、広告枠の購入の申し込みを受け付ける。例えば、使用者は、落札を通知する電子メールを利用し、操作部34を操作して、電子メールに含まれる購入支援装置1にアクセスするためのアドレスを指定することにより、広告枠の購入を申し込む。端末装置3は、申し込みを示す情報を購入支援装置1へ送信し、購入支援装置1は、申し込みを示す情報を通信部15で受信することにより、広告枠の購入の申し込みを受け付ける。広告枠の購入の申し込みの受け付けが無い場合は(S56:NO)、演算部11は、処理を終了する。
【0065】
購入支援装置1は、広告枠の購入の申し込みを受け付けた場合に(S56:YES)、処理をS205へ進め、S205~S215の処理を実行する。なお、購入支援装置1は、S56の処理を実行せずに、S205以降の処理を実行してもよい。S208では、購入支援装置1は、広告枠を購入するための金額として、オークションでの入札額に応じた金額を含んだ購入申し込み案を作成する。また、S213では、購入支援装置1は、広告枠を購入するための金額として、入札額に応じた金額を含み、落札者である代理店30又は広告主40を含んだ購入申し込みデータを作成する。このようにして、代理店30は、広告枠のオークションの情報を知り、広告主40と相談してオークションに参加することができる。代理店30及び広告主40は、適切な金額で広告枠の購入を申し込むことができる。
【0066】
購入支援装置1は、広告デザイン案に応じて、広告の効果を予測することができる。購入支援装置1は、広告の効果を予測するために用いられる学習モデルである効果予測モデル135を備えている。効果予測モデル135は、広告デザイン案を入力された場合に、広告の効果の予測結果を出力するように学習されている。
【0067】
効果予測モデル135は、コンピュータプログラム131に従って演算部11が情報処理を実行することにより実現される。記憶部13は、効果予測モデル135を実現するために必要なデータを記憶している。或いは、効果予測モデル135は、ハードウェアを用いて構成されていてもよい。例えば、効果予測モデル135は、プロセッサと、必要なプログラムおよびデータを記憶するメモリとを含んで構成されていてもよい。また、効果予測モデル135は、量子コンピュータを用いて実現されてもよい。
【0068】
図16は、効果予測モデル135の機能の概要を示す概念図である。効果予測モデル135は、静止画像又は動画等の画像でなる広告デザイン案を入力され、広告の効果を出力する。例えば、効果予測モデル135は、商品の売上高に応じた数値を、広告の効果を示す情報として出力する。例えば、数値が大きいほど広告の効果が高いことを示す。
【0069】
効果予測モデル135は、広告デザイン案を入力された場合に広告の効果の予測結果を出力するように予め学習されている。例えば、効果予測モデル135は、ニューラルネットワークを用いて構成されている。過去に用いられた多数の広告デザインの画像と当該広告デザインを利用した広告によって得られた効果を示す情報とが関連付けられた訓練データを用いて、教師あり学習により、効果予測モデル135が学習されている。学習においては、訓練データに含まれる広告デザインの画像が効果予測モデル135へ入力され、効果予測モデル135から出力される予測結果と訓練データに含まれる広告の効果とを変数とする誤差関数により誤差が計算される。誤差が最小になるように、効果予測モデル135を構成するニューラルネットワークのパラメータが調整される。例えば、誤差逆伝播法により、パラメータが調整される。
【0070】
効果予測モデル135は、広告デザイン案として、テキストを入力され、広告の効果を出力する形態であってもよい。効果予測モデル135は、画像でなる広告デザイン案を入力され、画像からテキストを抽出し、抽出したテキストを学習モデルへ入力し、広告の効果を出力する形態であってもよい。効果予測モデル135は、サポートベクターマシン等、ニューラルネットワーク以外の学習モデルであってもよい。
【0071】
図17は、広告の効果を予測する処理の手順を示すフローチャートである。購入支援装置1は、広告デザイン案を受け付ける(S61)。S61では、端末装置3は、広告デザイン案のデータを購入支援装置1へ送信し、購入支援装置1は、広告デザイン案のデータを通信部15で受信することにより、広告デザイン案を受け付ける。例えば、広告デザイン案は、静止画像又は動画で構成されている。端末装置3は、代理店30で作成した広告デザイン案、又は広告主40から提供されたデザイン案を送信する。購入支援装置1は、広告デザイン案を効果予測モデル135へ入力する(S62)。S62では、例えば、演算部11は、静止画像又は動画でなる、広告デザイン案のデータを効果予測モデル135へ入力する。効果予測モデル135は、学習された学習モデルの演算を行い、広告の効果の予測結果を出力する。
【0072】
購入支援装置1は、次に、広告の効果を予測する(S63)。S63では、演算部11は、効果予測モデル135が出力した予測結果に基づいて、広告の効果を予測する。例えば、広告の効果を示す情報として数値を出力し、演算部11は、出力された数値に応じて、広告の効果を予測する。例えば、演算部11は、数値が大きいほど、広告の効果が高いと予測する。
【0073】
購入支援装置1は、次に、広告の効果の予測結果を出力する(S64)。S64では、演算部11は、広告の効果の予測結果を表した情報を、広告デザイン案の送信元の端末装置3へ、通信部15に送信させる。端末装置3は、予測結果を表した情報を通信部36で受信し、演算部31は、広告の効果の予測結果を表示部35に表示する。S64では、購入支援装置1は、広告の効果の予測結果を電子メールにより送信してもよい。S64が終了した後、購入支援装置1は、広告の効果を予測する処理を終了する。
【0074】
このようにして、代理店30は、広告デザイン案に応じた広告の効果の予測結果を知ることができる。代理店30及び広告主40は、広告の効果の予測結果に応じて、広告デザインを検討することができる。例えば、S61~S64の処理の実行と、広告デザイン案の修正とを交互に繰り返すことにより、代理店30及び広告主40は、広告の効果がより高くなるように、広告デザインを修正することができる。結果として、代理店30及び広告主40は、より効果の高い広告を作成することが可能となる。
【0075】
購入支援装置1は、更に、効果予測モデル135とは別の学習モデルを用い、広告デザイン案に応じて、広告の効果の予測以外の判定を行ってもよい。例えば、購入支援装置1は、広告デザイン案を入力され、広告が公衆に提供されることが相応しいか否かの判定結果を出力する学習モデルを用いた形態であってもよい。この形態では、購入支援装置1は、代理店30から提供された広告デザイン案に応じて、学習モデルから、広告が公衆に提供されることが相応しいか否かの判定結果を取得し、判定結果を出力する。代理店30及び広告主40は、広告が公衆に提供されることが相応しいものになるように広告デザインを修正することができる。
【0076】
以上詳述した如く、購入支援装置1は、未販売の広告枠を含む広告枠に関する情報を複数の媒体社20から取得し、広告枠に関する情報を代理店30に対して出力する。特に、購入支援装置1は、未販売の広告枠に関する情報を出力する。代理店30は、未販売の広告枠の有無と、未販売の広告枠に係る媒体社又は媒体及び期間を容易に知ることができる。代理店30は、未販売の広告枠に関する情報を広告主40に紹介することができ、広告主40も、未販売の広告枠に関する情報を知ることができる。代理店30又は広告主40は、未販売の広告枠に関する情報に基づいて、広告枠の購入を判断することができる。
【0077】
また、購入支援装置1は、未販売の広告枠について、購入の申し込みを代理店30から受け付け、購入の申し込みを媒体社20へ送信する。代理店30又は広告主40は、未販売の広告枠の購入を容易に申し込むことができる。このため、代理店30又は広告主40が未販売の広告枠に関する情報を確認し、広告枠の購入を申し込むための手間と時間が削減される。従って、代理店30又は広告主40は、効率的に広告枠の購入を行うことが可能となる。
【0078】
なお、本実施形態では、広告が表示される媒体が表示装置51である例を示したが、購入支援装置は、表示装置51以外の媒体を扱うことも可能である。例えば、広告は看板であり、媒体は看板が設置される場所であってもよい。例えば、広告は印刷物であり、媒体は印刷物が掲示される場所であってもよい。
【0079】
本発明は上述した実施の形態の内容に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。即ち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0080】
1 購入支援装置1
10 記録媒体
131 コンピュータプログラム
20 媒体社
2 記憶装置
30 代理店
3 端末装置
331 コンピュータプログラム
40 広告主
4 端末装置
51 表示装置
52 カメラ
N1、N2 通信ネットワーク