(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022032388
(43)【公開日】2022-02-25
(54)【発明の名称】指サック
(51)【国際特許分類】
B42D 9/04 20060101AFI20220217BHJP
A41D 13/08 20060101ALI20220217BHJP
A61F 13/10 20060101ALI20220217BHJP
A47G 29/10 20060101ALI20220217BHJP
【FI】
B42D9/04 A
A41D13/08 107
A61F13/10 W
A47G29/10 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020136105
(22)【出願日】2020-08-12
(71)【出願人】
【識別番号】510323923
【氏名又は名称】根本 麻代
(71)【出願人】
【識別番号】510286086
【氏名又は名称】山本 実耶
(72)【発明者】
【氏名】根本 麻代
(72)【発明者】
【氏名】山本 実耶
【テーマコード(参考)】
3B011
3K100
【Fターム(参考)】
3B011AA06
3B011AB01
3B011AC17
3B011AC21
3K100BA10
3K100BE03
(57)【要約】
【課題】常に指サックを携帯でき、使いたい時に使えて、使用後、速やかに収納できる指サックを提供する。
【解決手段】耐熱、耐水、耐薬品性があり、弾力性を備え、繰り返し使用できる伸縮素材のシリコンゴム素材またはビニール素材等を使用するのが望ましい。且つ、抗菌作用がある素材で導電性があると尚よい。指サック(1)の指の付け根部分の手の甲側にストラップやキーホルダー等携帯する部品(6)を取付けるための孔(2)を設ける。また、指サック(1)の指先方向の指の腹に当たる部分の外側には導電性のある素材で複数の突起物(3)を設ける。指サックの爪が当たる部分の外側には指先方向に対して、直角方向に切開部(4)を設け、切開部分から指の付け根方向へ向けたポケット(5)を有する指サック。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
耐熱性、耐水性及び耐薬品性のうち、少なくとも1つの特性と、
弾力性と、
を備える指サックであって、
繰り返し使用できる伸縮素材からなり、携帯するための部品を取
付ける孔を有する、指サック。
【請求項2】
請求項1記載の指サックにおいて、
指の腹に当たる部分の外側に、導電性のある素材の複数の突起物
を有する、指サック。
【請求項3】
請求項1または2記載の指サックにおいて、
爪に当たる部分の外側に、切開部を設けたポケットを有する、指
サック。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の指サックにおいて、
通気性のために指サック本体に複数の通気孔を有する、指サック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人の指にはめる指サックに関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許第4017126号公報(特許文献1)には、着脱自在に装着するページめくり用ゴムリングにおいて、弾力性摩擦抵抗性のあるシリコンゴム等のゴム材をリング状にしたリング本体の外側に弾力性のこぶ状の突起を設け、リング本体の横幅は、前記こぶ状の突起から離れるに従い狭く形成した指サックが記載されている。
また、実用新案登録第3160145号公報(特許文献2)には、上端に、面ファスナーの雄を取り付け、面ファスナー雌を机やレジスターに貼っておくことによって、紛失を防ぐとともに簡単に着脱でき、ストラップやキーホルダーを取り付け、鞄などに取り付けた指サックが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4017126号公報
【特許文献2】実用新案登録第3160145号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
コロナウイルス感染予防のため、スーパーや公共の施設等で手指のアルコール消毒を行なっているが、出先で直接エレベーターやディスペンサーのボタンを指で押したり、スーパーでビニール袋を使う際、なかなか開けにくく苦労することも少なくない。そういった場面で指サックの使用を考えるが、元来の指サックは単体で存在しているものが多く、常に携帯しながら、使用したい時にすぐに取り出し装着して使えるものがなかった。
本発明は、以上の問題点を解決されるためのものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施の形態による指サックは、耐熱性、耐水性及び耐薬品性のうち少なくとも1つの特性と、弾力性とを備え、繰り返し使用できる伸縮素材のシリコンゴム素材またはビニール素材等からなる。且つ、抗菌作用がある素材であると尚よい。
【0006】
指サックの指の付け根方向の手の甲側にストラップやキーホルダー等携帯する部品を取付けるための孔を設ける。また、指サックの指先方向の指の腹に当たる部分の外側には指サックと同素材又は異なる素材による複数の突起物を設ける。
指サックの爪に当たる部分の外側の指先方向に対して直角方向に切開部を設け、切開部から指の付け根方向へ向けたポケットを設ける。
【発明の効果】
【0007】
本発明により、一実施の形態によれば、鞄の取手にキーホルダーとして指サックを携帯することができ、使用したい時に鞄の中を探さずに使用できる。
指サックを使用することで外出先での感染予防になる。また、指サックについている突起物により、書類の紙面がめくりやすく、ビニール袋をスムーズに開けやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施の形態1による指サックを示す図である。
【
図2】実施の形態1による指サックを使用する態様を示す図である。
【
図3】実施の形態1による指サックを使用する態様を示す図である。
【
図4】実施の形態1による指サックを使用する態様を示す図である
【
図5】実施の形態1の変形例による指サックを示す図である。
【
図6】実施の形態2による指サックを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(実施の形態1)
本実施の形態1による指サックの一例を、
図1~
図5を用いて説明する。尚、以下の説明では、指先に向く方向を「指先方向」と言い、指先方向と反対方向で指の付け根に向く方向を「指の付け根方向」と言う。
図1に示すように、指サック(1)は、耐熱性、耐水性及び耐薬品性があり、弾力性を備え、繰り返し使用できる伸縮素材からなる。伸縮素材としては、シリコンゴム素材またはビニール素材を例示することができる。且つ、抗菌作用があり、導電性素材であると尚よい。耐熱性、耐水性及び耐薬品性を全て備える指サック(1)が最も好ましいが、耐熱性、耐水性及び耐薬品性のうち、少なくとも1つの特性を備えるものであってもよい。
【0010】
指サック(1)には、指の付け根方向にストラップ、キーホルダー等の携帯する部品(6)を取付けるための孔(2)を設ける。
また、指サック(1)の指の腹に当たる部分の外側には指サック(1)と同素材による複数の突起物(3)を設ける。突起物(3)は球体でも円柱でも四角柱でもよい。また、実施の形態1では、概ねの突起物(3)は指サック(1)と同素材としたが、使用上、突起物(3)部分は導電性があり、異なる素材であってもよい。
指サック(1)の爪に当たる部分の外側の指先方向に対して直角方向に切開部(4)を設け、切開部(4)から指の付け根方向へ向けたポケット(5)を設ける。
【0011】
図5に、前述した指サック(1)の変形例を示す。前述した指サック(1)の孔(2)は、指の付け根方向の端部に繋がる形で設けているが、
図5に示す指サック(1A)のように、孔(2A)は指サック(1A)の本体に設けてもよい。
図1及び
図5で示すように、孔(2,2A)は指サック(1,1A)に1つずつ設けたがこれに限定されたものではなく、複数設けてもよい。
【0012】
図2に示すように、スーパーなどでビニール袋も指サックの突起物(3(
図1参照))を利用し、容易に開けることができる。指サック(1)は、ストラップ、キーホルダー等の携帯する部品(6)を使用して孔(2(
図1参照))に接続されて鞄の取手等に取付けて携帯することができる。リールキーホルダーであれば、鞄から指サック(1)を外さず、リールの長さの範囲であれば、指サック(1)を装着したまま使用することが出来る。また、使用後も指サック(1)を外せばリールにより速やかに収納される。
ストラップやキーホルダーの場合も携帯していることで、使用したい時にすぐ鞄の中を探さず速やかに使用できる。
【0013】
図3に示すように、書面等の紙面をめくる際には指サック(1)の突起物(3)を滑り止めとして利用し、紙面の端部分をこすると容易に、摩擦の力でめくることができる。また、突起物(3)は導電性があるため、スマートフォンを操作する際にも使うことができる。
【0014】
図4に示すように、外出先でエレベーターやディスペンサー等のボタンを押す際は、指サック(1)を装着しボタンを押してもよいが、指サックの指先方向の爪の外側のポケット(5)の切開部(4)から銅硬貨や付け爪等を入れ込み、それらの付属品(7)で間接的にボタンを押すこともできる。
指サック(1)のポケット(5)は指サックと同素材で伸縮性があるため、指サック(1)装着後、切開部(4)から付属品(7)を入れて使用することができる。付属品は(7)、雑菌やウイルス等が付着しにくい銅製品を用いることが望ましい。
【0015】
このように実施の形態1によれば、指サック(1)を使用することで外出先での人との直接の接触がなくなり、感染予防になる。また、繰り返し使用できる素材を使用しているため、いつでも洗浄、消毒ができ清潔、且つ経済的である。指サックは右利きの人でも左利きの人でも、親指でも人差し指でも、どの指でも使用できるよう、指サック(1)のサイズを数種類設ける。
【0016】
(実施の形態2)
本実施の形態2による指サックの一例を、
図6を用いて説明する。
前述した実施の形態1で示した指サック(1,1A)には、通気性のための通気孔がなかったが、
図6に示すように、指サック(10)の本体部分に通気孔(8)を設けてもよい。
本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨 を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0017】
1,1A 指サック
2,2A 孔
3 突起物
4 切開部
5 ポケット
6 携帯部品(キーホルダー、ストラップ等)
7 付属品
8 通気孔
10 指サック