IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 第2制作株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-ライブ映像配信方法 図1
  • 特開-ライブ映像配信方法 図2
  • 特開-ライブ映像配信方法 図3
  • 特開-ライブ映像配信方法 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022032419
(43)【公開日】2022-02-25
(54)【発明の名称】ライブ映像配信方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/239 20110101AFI20220217BHJP
   H04N 21/233 20110101ALI20220217BHJP
   H04N 21/2187 20110101ALI20220217BHJP
   G10K 15/02 20060101ALI20220217BHJP
【FI】
H04N21/239
H04N21/233
H04N21/2187
G10K15/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020136165
(22)【出願日】2020-08-12
(71)【出願人】
【識別番号】518353153
【氏名又は名称】第2制作株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100124811
【弁理士】
【氏名又は名称】馬場 資博
(74)【代理人】
【識別番号】100187724
【弁理士】
【氏名又は名称】唐鎌 睦
(72)【発明者】
【氏名】立石 賢司
【テーマコード(参考)】
5C164
5D208
【Fターム(参考)】
5C164GA07
5C164PA41
5C164SA25P
5C164SB01S
5C164SB04P
5C164SB29P
5C164UA42S
5C164UB26S
5D208BB01
(57)【要約】      (修正有)
【課題】演奏者が視聴者にライブ映像を配信する場合における、双方の満足度の向上を図るライブ映像配信システムを提供する。
【解決手段】ライブ映像配信システムは、演奏者Aが演奏する演奏会場において取得した演奏音情報を含むライブ映像を、ネットワークNを介して視聴者が操作する視聴者端末UTに配信する配信手段(中継装置34)と、視聴者Uが視聴者端末UTにてライブ映像を視聴する視聴場所において取得した視聴者音情報を含む視聴者映像を、ネットワークNを介して取得する取得手段(中継装置34)と、演奏会場に設置されたスピーカ23にて視聴者音情報を出力すると共に、演奏会場に設置された表示装置22にて視聴者映像を出力する出力手段(出力映像処理装置32、ミキサー33)と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
演奏者が演奏する演奏会場において取得した演奏音情報を含むライブ映像を、ネットワークを介して視聴者が操作する視聴者端末に配信し、
前記視聴者が前記視聴者端末にて前記ライブ映像を視聴する視聴場所において取得した視聴者音情報を含む視聴者映像を、ネットワークを介して取得して、前記演奏会場に設置されたスピーカにて前記視聴者音情報を出力すると共に、前記演奏会場に設置された表示装置にて前記視聴者映像を出力する、
ライブ映像配信方法。
【請求項2】
請求項1に記載のライブ映像配信方法であって、
ネットワークを介して取得した前記視聴者映像から前記視聴者音情報を抽出し、複数の前記視聴者音情報を混合した混合視聴者音情報を生成し、当該混合視聴者音情報を前記スピーカにて出力すると共に前記視聴者端末に配信する、
ライブ映像配信方法。
【請求項3】
請求項2に記載のライブ映像配信方法であって、
前記混合視聴者音情報と前記演奏音情報とをさらに混合した混合音情報を生成し、当該混合音情報を前記スピーカにて出力すると共に前記視聴者端末に配信する、
ライブ映像配信方法。
【請求項4】
請求項3に記載のライブ映像配信方法であって、
前記混合視聴者音情報と前記演奏音情報とをそれぞれ設定された出力状況で混合した前記混合音情報を生成し、当該混合音情報を前記スピーカにて出力すると共に前記視聴者端末に配信する、
ライブ映像配信方法。
【請求項5】
演奏者が演奏する演奏会場において取得した演奏音情報を含むライブ映像を、ネットワークを介して視聴者が操作する視聴者端末に配信する配信手段と、
前記視聴者が前記視聴者端末にて前記ライブ映像を視聴する視聴場所において取得した視聴者音情報を含む視聴者映像を、ネットワークを介して取得する取得手段と、
前記演奏会場に設置されたスピーカにて前記視聴者音情報を出力すると共に、前記演奏会場に設置された表示装置にて前記視聴者映像を出力する出力手段と、
を備えたライブ映像配信システム。
【請求項6】
請求項5に記載のライブ映像配信システムであって、
前記取得手段は、前記視聴者映像から前記視聴者音情報を抽出し、
複数の前記視聴者音情報を混合した混合視聴者音情報を生成する混合手段をさらに備え、
前記出力手段は、前記混合視聴者音情報を前記スピーカにて出力し、
前記配信手段は、前記混合視聴者音情報を前記視聴者端末に配信する、
ライブ映像配信システム。
【請求項7】
請求項6に記載のライブ映像配信システムであって、
前記混合手段は、前記混合視聴者音情報と前記演奏音情報とをさらに混合した混合音情報を生成し、
前記出力手段は、前記混合音情報を前記スピーカにて出力し、
前記配信手段は、前記混合音情報を前記視聴者端末に配信する、
ライブ映像配信システム。
【請求項8】
請求項7に記載のライブ映像配信システムであって、
前記混合手段は、前記混合視聴者音情報と前記演奏音情報とをそれぞれ設定された出力状況で混合した前記混合音情報を生成する、
ライブ映像配信システム。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ライブ映像配信方法、ライブ映像配信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
歌手やバンドグループなどの音楽アーティストといった演奏者は、ライブハウスなどの施設でライブを行うことで、視聴者に音楽を提供している。一方で、近年では、感染症対策などの観点から、ライブハウスなどの施設に視聴者を集めることが困難な場合もあり、スタジオやライブハウスで演奏者が行ったライブ映像を、視聴者が所持するパソコンや携帯端末に配信することで、視聴者に音楽を提供することも行われている。ところが、このようなライブ映像の配信では、演奏者は視聴者の反応を知ることができず、演奏者と視聴者との一体感や盛り上がりに欠け、満足度が低下する、という問題が生じる。
【0003】
これに対して、特許文献1に記載のように、演奏者によるライブ映像の配信のモチベーションを高める方法が検討されている。例えば、特許文献1には、演奏者によるライブ映像の配信実績に基づいて当該演奏者のランクを決定し、かかるランク応じて演奏者に報酬を付与する、ことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-21445号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した方法では、演奏者は演奏中の視聴者の歓声や動作、しぐさといった反応を知ることができず、依然として、演奏者と視聴者との一体感や盛り上がりに欠け、満足度が低下する、という問題が生じる。
【0006】
このため、本発明の目的は、演奏者が視聴者にライブ映像を配信する場合における、双方の満足度の向上を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一形態であるライブ映像配信方法は、
演奏者が演奏する演奏会場において取得した演奏音情報を含むライブ映像を、ネットワークを介して視聴者が操作する視聴者端末に配信し、
前記視聴者が前記視聴者端末にて前記ライブ映像を視聴する視聴場所において取得した視聴者音情報を含む視聴者映像を、ネットワークを介して取得して、前記演奏会場に設置されたスピーカにて前記視聴者音情報を出力すると共に、前記演奏会場に設置された表示装置にて前記視聴者映像を出力する、
という構成をとる。
【0008】
また、上記ライブ映像配信方法では、
ネットワークを介して取得した前記視聴者映像から前記視聴者音情報を抽出し、複数の前記視聴者音情報を混合した混合視聴者音情報を生成し、当該混合視聴者音情報を前記スピーカにて出力すると共に前記視聴者端末に配信する、
という構成をとる。
【0009】
また、上記ライブ映像配信方法では、
前記混合視聴者音情報と前記演奏音情報とをさらに混合した混合音情報を生成し、当該混合音情報を前記スピーカにて出力すると共に前記視聴者端末に配信する、
という構成をとる。
【0010】
また、上記ライブ映像配信方法では、
前記混合視聴者音情報と前記演奏音情報とをそれぞれ設定された出力状況で混合した前記混合音情報を生成し、当該混合音情報を前記スピーカにて出力すると共に前記視聴者端末に配信する、
という構成をとる。
【0011】
また、本発明の一形態であるライブ映像配信システムでは、
演奏者が演奏する演奏会場において取得した演奏音情報を含むライブ映像を、ネットワークを介して視聴者が操作する視聴者端末に配信する配信手段と、
前記視聴者が前記視聴者端末にて前記ライブ映像を視聴する視聴場所において取得した視聴者音情報を含む視聴者映像を、ネットワークを介して取得する取得手段と、
前記演奏会場に設置されたスピーカにて前記視聴者音情報を出力すると共に、前記演奏会場に設置された表示装置にて前記視聴者映像を出力する出力手段と、
を備えた、
という構成をとる。
【0012】
また、上記ライブ映像配信システムでは、
前記取得手段は、前記視聴者映像から前記視聴者音情報を抽出し、
複数の前記視聴者音情報を混合した混合視聴者音情報を生成する混合手段をさらに備え、
前記出力手段は、前記混合視聴者音情報を前記スピーカにて出力し、
前記配信手段は、前記混合視聴者音情報を前記視聴者端末に配信する、
という構成をとる。
【0013】
また、上記ライブ映像配信システムでは、
前記混合手段は、前記混合視聴者音情報と前記演奏音情報とをさらに混合した混合音情報を生成し、
前記出力手段は、前記混合音情報を前記スピーカにて出力し、
前記配信手段は、前記混合音情報を前記視聴者端末に配信する、
という構成をとる。
【0014】
また、上記ライブ映像配信システムでは、
前記混合手段は、前記混合視聴者音情報と前記演奏音情報とをそれぞれ設定された出力状況で混合した前記混合音情報を生成する、
という構成をとる。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、以上のように構成されることにより、演奏者が視聴者にライブ映像を配信する場合における双方の満足度の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明におけるライブ映像配信システムの全体構成を示す図である。
図2図1に開示したライブ映像配信システムにおける映像情報の処理の流れを示す図である。
図3図1に開示したライブ映像配信システムにおける音情報の処理の流れを示す図である。
図4図1に開示したライブ映像配信システムにおける音情報の処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
<実施形態1>
本発明の第1の実施形態を、図1乃至図4を参照して説明する。図1は、ライブ映像配信システムの構成を説明するための図であり、図2乃至図4は、ライブ映像配信システムの処理動作を説明するための図である。
【0018】
本発明におけるライブ映像配信システムは、歌手やバンドグループなどの演奏者Aが、スタジオやライブハウスなどの施設(演奏会場)でライブ演奏を行い、ライブ映像をネットワークNを介して、自宅などの遠隔地で視聴者端末UTを利用して視聴している視聴者Uに配信する、というものである。特に、本発明では、演奏者A及び視聴者Uに対して、全ての視聴者Uの歓声や動作といった反応を提供する構成とすることで、演奏者Aと視聴者Uとで一体感や盛り上がりを共有し、ライブの満足度の向上を図る、というものである。
【0019】
図1に示すように、ライブ映像配信システムは、まず配信側の装置として、演奏者Aのライブ映像を撮影するカメラ11と、当該カメラ11にて撮影されたライブ映像を取得する映像処理装置31と、演奏者Aによる楽器の演奏音や歌声といった演奏音情報を収集するマイク12と、当該マイク12にて収集した演奏音情報を取得するミキサー33と、を備えている。なお、カメラ11は一台に限らず、複数台備えていてもよい。また、演奏者Aによる演奏音情報は、マイク12から取得することに限らず、演奏音を出力する楽器などの装置から直接取得して、ミキサー33にて取得してもよい。
【0020】
また、ライブ映像配信システムは、配信側の装置として、視聴者端末UTから取得した視聴者映像を取得して出力する処理を行う出力映像処理装置32と、演奏者Aに視聴者映像を出力するプロジェクタ21と、視聴者映像が表示されるスクリーン22と、演奏音情報や視聴者Uによる歓声などの視聴者音情報を出力するスピーカ23と、を備えている。なお、プロジェクタ21、スクリーン22、スピーカ23は、一台に限らず、複数台備えていてもよい。また、プロジェクタ21及びスクリーン22に代えて、大型ディスプレイなど視聴者映像を表示可能な他の表示装置を備えていてもよい。
【0021】
さらに、ライブ映像配信システムは、配信側の装置として、視聴者端末UTに対して演奏音情報などの音情報を含むライブ映像を配信したり、視聴者端末UTから視聴者映像を取得する複数の中継装置34を備えている。例えば、中継装置34は、それぞれが複数台(例えば10台)の視聴者端末UTとネットワークNを介して接続されており、接続された複数の視聴者端末UTから視聴者映像を取得したり、接続された複数の視聴者端末UTに対してライブ映像を配信する機能を有する。但し、中継装置34は一台で構成されていてもよい。
【0022】
なお、図1の例では、上述した配信側の装置のうち、カメラ11やプロジェクタ21、スピーカ23などは、演奏者Aがライブを行うスタジオ内に設置され、映像処理装置31、出力映像処理装置32、ミキサー33、中継装置34は、スタジオ外に設置されている場合を例示しているが、これらの装置はいかなる場所に設置されていてもよい。また、これら各装置31,32,33,34は、それぞれ演算装置と記憶装置とを備えた1台又は複数台の情報処理装置にて構成される。そして、各装置31,32,33,34による以下に説明するそれぞれの機能は、各情報処理装置の演算装置がプログラムを実行することで実現される。なお、ライブ映像配信システムは、図1に示す配信側の各装置の他に、以下に説明する機能と同等の機能を有する他の装置を備えていてもよい。
【0023】
また、図1に示すように、ライブ映像配信システムは、視聴者側の装置として、視聴者Uが操作する視聴者端末UTを備えている。視聴者端末UTは、例えば、パソコンやスマートフォン、タブレット端末などの情報処理端末であり、ネットワークNを介して配信側の中継装置34と接続されている。そして、視聴者端末UTは、ディスプレイといった表示装置を備えており、また、図示しないが、カメラといった撮影装置と、スピーカ又はイヤホンといった音出力装置と、マイクといった音入力装置と、が装備あるいは接続されている。これにより、視聴者端末UTは、後述するように配信側の中継装置34から配信されたライブ映像を表示装置にて出力しつつ、配信された演奏音情報などの音情報を音出力装置から出力する。また、視聴者端末UTは、配信側の中継装置34に対して、撮影装置で撮影した視聴者映像と、音入力装置で収集した歓声などの視聴者音情報と、を送信する。
【0024】
次に、上述したライブ映像配信システムが備える機能つまり処理の詳細を、図2乃至図4を参照して説明する。まず、図2を参照して、主に映像の処理の様子を説明する。演奏者Aによるライブの状況は、スタジオ内のカメラ11で撮影されて、ライブ映像として映像処理装置31が取得する。そして、図2の矢印Y1に示すように、映像処理装置31がライブ映像を配信用に処理して、かかるライブ映像を中継装置34を介して視聴者Uの視聴者端末UTに配信する。このとき、各中継装置34は、それぞれに接続されている複数台(例えば10台)の視聴者端末UTに対して、ネットワークNを介して配信する。なお、中継装置34は、後述するようにミキサー33にて演奏音情報と視聴者音情報とが混合された混合音情報も、ライブ映像と併せて視聴者端末UTに配信する。このように、映像処理装置31と中継装置34とミキサー33とは、混合音情報を含むライブ映像を視聴者端末UTに配信する配信手段として機能する。
【0025】
そして、視聴者端末UTは、上述したように配信側から配信されたライブ映像を表示装置に表示して、視聴者Uに対して出力する。なお、視聴者端末UTは、ライブ映像と共に音情報も出力するが、かかる処理については後述する。このとき、視聴者端末UTは、装備された撮影装置にて、ライブ映像を視聴している視聴者Uの動作を撮影し、視聴者映像をネットワークNを介して中継装置34に送信する。すると、中継装置34は、接続されている複数の視聴者端末UTからの視聴者映像を取得して出力映像処理装置32に渡す。出力映像処理装置32は、矢印Y2に示すように、中継装置34から収集した全ての視聴者端末UTからの視聴者映像を、プロジェクタ21を介してスタジオに設置されたスクリーン22に表示するよう出力する。このとき、出力映像処理装置32は、全ての視聴者端末UTからの視聴者映像をまとめてスクリーン22に表示出力してもよく、一部の複数の視聴者映像を複数回に分けて切り替えて表示出力してもよい。このように、中継装置34は、視聴者映像を取得する取得手段として機能し、出力映像処理装置32、プロジェクタ21及びスクリーン22は、視聴者映像を表示出力する出力手段として機能する。
【0026】
続いて、上述したようにライブ映像や視聴者映像と共に処理される音情報の処理の様子を、図3及び図4を参照して説明する。視聴者端末UTは、ライブ映像を視聴している視聴者Uの歓声などの視聴者音情報を、装備された音入力装置にて取得し、視聴者映像と共にネットワークNを介して中継装置34に送信する。すると、中継装置34は、接続されている複数の視聴者端末UTからの視聴者映像から視聴者音情報を抽出し、矢印Y11に示すようにミキサー33に渡す(図4のステップS1)。このとき、中継装置34自体あるいは図示しない他のミキサーにて、中継装置34単位で取得した複数の視聴者Uの視聴者音情報を混合してミキサー33に渡す(図4のステップS2)。つまり、中継装置34ごとに接続された複数の視聴者U(例えば10人の視聴者)の歓声といった視聴者音情報が混合されて、ミキサー33に入力される。そして、ミキサー33は、複数の中継装置34からそれぞれ入力された複数の視聴者Uの混合された視聴者音情報を、さらに混合する。このように、中継装置34とミキサー33とは、全ての視聴者Uの視聴者音情報を取得して混合し、混合視聴者音情報を生成する、取得手段及び混合手段として機能する。
【0027】
さらに、ミキサー33は、矢印12に示すように、演奏者Aによるライブ演奏の音情報、例えば、マイク12からの演奏者Aの音声や演奏音といった演奏音情報を取得し、当該演奏音情報と上述した混合視聴者音情報とを混合する(ステップS3)。このとき、ミキサー33は、演奏音情報と混合視聴者音情報との出力状況が、操作者Pの操作により設定された状況となるよう、演奏音情報と混合視聴者音情報とを混合した混合音情報を生成する。例えば、視聴者Uが盛り上がっている場面では演奏音情報に対して混合視聴者音情報の音量の方が大きいといった出力状況となるように混合するなど、演奏音情報と混合視聴者音情報との音量比が設定された出力状況となるように混合する。なお、設定される演奏音情報と混合視聴者音情報との出力状況は、相互間の音量比であることに限定されず、音の出力に関するいかなるパラメータの状況であってもよい。
【0028】
そして、ミキサー33は、上述したように生成した混合音情報を、矢印Y13に示すように、スタジオ内のスピーカ23から出力したり、矢印14に示すように、中継装置34を介してライブ映像と共に視聴者端末UTに配信する(図4のステップS4)。つまり、ミキサー33及びスピーカ23は、混合音情報を出力する出力手段として機能し、ミキサー33及び中継装置34は、混合音情報を視聴者端末UTに配信する配信手段として機能する。
【0029】
以上のようにすることで、まず、演奏者Aは、ライブ演奏を行いつつ、ライブ映像を視聴している視聴者Uの映像を見ることができ、併せて、視聴者Uの歓声も聞くことができる。このとき、演奏者Aは、複数の視聴者Uの映像をまとめて見ることができると共に、複数の視聴者Uの混合された歓声を聞くことができる。その結果、演奏者Aは、ネットワークN上でそれぞれ個別に視聴している視聴者Uの反応をまとめて知ることができ、演奏中における自身と複数の視聴者Uとの一体感を感じることができる。また、視聴者Uも同様に、他の視聴者Uの歓声を聞くことができるため、同一のライブ会場にいるような一体感を感じることができる。その結果、演奏者Aが視聴者Uにライブ映像を配信する場合における双方の満足度の向上を図ることができる。
【0030】
なお、上述したプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0031】
以上、上記実施形態等を参照して本願発明を説明したが、本願発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明の範囲内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。
【符号の説明】
【0032】
11 カメラ
12 マイク
21 プロジェクタ
22 スクリーン
23 スピーカ
31 映像処理装置
32 出力映像処理装置
33 ミキサー
34 中継装置
A 演奏者
P 操作者
U 視聴者
UT 視聴者端末
N ネットワーク


図1
図2
図3
図4