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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022032744
(43)【公開日】2022-02-25
(54)【発明の名称】飲料用容器の飲み口装置
(51)【国際特許分類】
   A61J 11/00 20060101AFI20220217BHJP
   A47G 19/00 20060101ALI20220217BHJP
【FI】
A61J11/00 C
A47G19/00 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020136896
(22)【出願日】2020-08-14
(71)【出願人】
【識別番号】518080628
【氏名又は名称】チェン ユイ シアン
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】特許業務法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チェン ユイ シアン
【テーマコード(参考)】
3B001
4C047
【Fターム(参考)】
3B001AA02
3B001BB01
3B001BB04
3B001CC12
3B001CC15
3B001CC26
3B001DB02
4C047PP22
(57)【要約】
【課題】容器の中にある飲料がほぼ確実にこぼれることがない飲料用容器の飲み口装置を提供する。
【解決手段】飲料を所定の吸出し方向D11に沿って吸出して飲用するのに使用される飲料用容器の飲み口装置であって、吸出し方向D11に沿って延伸する飲料流路31を囲む周壁32及び飲料流路31を横断して周壁32に取り付けられて飲料流路31を収容空間311と飲用空間312とに仕切る仕切壁33を有するように、可撓性材料により形成された飲み口本体3と、仕切壁33と一体的に形成された漏れ防止構造4と、を備え、漏れ防止手段42は、吸出し方向D11に直交する所定の第1の方向を長さ方向とした細長いブロック形状に形成されていると共に、飲用空間312内に配置され、且つ、前記第1の方向に沿って延伸する第1の切れ目が形成されている連通制御ブロック44を有する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料を所定の吸出し方向に沿って吸出して飲用するのに使用される飲料用容器の飲み口装置であって、
前記吸出し方向に沿って延伸する飲料流路を囲む周壁及び前記飲料流路を横断して前記周壁に取り付けられて前記飲料流路を収容空間と飲用空間とに仕切る仕切壁を有するように、可撓性材料により形成された飲み口本体と、
前記仕切壁と一体的に形成された漏れ防止構造と、を備え、
前記漏れ防止構造は、
前記仕切壁に形成され、前記収容空間側に向かって開口する進入側開口及び前記飲用空間側に向かって開口する排出側開口を有する通過孔と、
前記通過孔の前記進入側開口の開口縁から前記収容空間側へ突起して前記進入側開口を塞ぐように形成された漏れ防止手段と、を有するように形成されており、
前記漏れ防止手段は、前記吸出し方向に直交する所定の第1の方向を長さ方向とした細長いブロック形状に形成されていると共に、前記周壁と間を空けるように前記飲用空間内に配置され、且つ、前記第1の方向に沿って延伸する第1の切れ目が形成されている連通制御ブロックを有しており、
前記連通制御ブロックに対して外力が加わって変形して前記第1の切れ目が押し広げられる場合にのみ、該第1の切れ目を介して前記収容空間と前記飲用空間とが連通するようになることを特徴とする飲料用容器の飲み口装置。
【請求項2】
前記漏れ防止手段は更に、
前記通過孔の前記進入側開口の開口縁と前記連通制御ブロックの外周縁とを繋ぐ環状の接続壁を有し、
また、前記連通制御ブロックは、前記吸出し方向と直交する横断面の面積が前記進入側開口の前記吸出し方向と直交する横断面の面積より狭く形成されており、
前記接続壁は、前記通過孔の前記進入側開口の開口縁から、前記連通制御ブロックの外周縁へと窄めていくように中空の略テーパー状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の飲料用容器の飲み口装置。
【請求項3】
前記仕切壁は、前記吸出し方向と直交する横断面の輪郭が、前記吸出し方向と前記第1の方向の両方に直交する第2の方向を長さ方向とした細長い形状に形成されており、
前記接続壁は、前記吸出し方向と直交する横断面の輪郭が円形、楕円形、長方形からなる群のいずれか1つの形状であることを特徴とする請求項2に記載の飲料用容器の飲み口装置。
【請求項4】
前記連通制御ブロックは、前記第1の切れ目と平行する2つの長辺を有するように形成され、該第1の切れ目は該2つの長辺の間に形成されていることを特徴とする請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の飲料用容器の飲み口装置。
【請求項5】
前記連通制御ブロックは、前記第1の方向の両端側にそれぞれあって前記2つの長辺に連続する2つの弧辺を有するように形成されており、
更に、前記2つの弧辺の長さは、いずれもどの前記長辺よりも短いことを特徴とする請求項4に記載の飲料用容器の飲み口装置。
【請求項6】
前記連通制御ブロックは、前記周壁と間を空ける外周面を有するように形成されていることを特徴とする請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の飲料用容器の飲み口装置。
【請求項7】
前記仕切壁に複数の前記漏れ防止構造が形成されていることを特徴とする請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の飲料用容器の飲み口装置。
【請求項8】
飲料を所定の吸出し方向に沿って吸出して飲用するのに使用される飲料用容器の飲み口装置であって、
前記吸出し方向に沿って延伸する飲料流路を囲む周壁及び前記飲料流路を横断して前記周壁に取り付けられて前記飲料流路を収容空間と飲用空間とに仕切る仕切壁を有するように、可撓性材料により形成された飲み口本体と、
前記仕切壁と一体的に形成された漏れ防止構造と、を備え、
前記漏れ防止構造は、
前記仕切壁に形成され、前記収容空間側に向かって開口する進入側開口及び前記飲用空間側に向かって開口する排出側開口を有する通過孔と、
前記通過孔の前記進入側開口の開口縁から前記収容空間側へ突起して前記進入側開口を塞ぐように形成された漏れ防止手段と、を有するように形成されており、
前記漏れ防止手段は、
前記吸出し方向に直交する所定の第1の方向及び前記吸出し方向と前記第1の方向の両方に直交する第2の方向にそれぞれ延伸する断面が略十字形のブロック形状に形成されていると共に、前記周壁と間を空けるように前記飲用空間内に配置され、且つ、前記第1の方向に沿って延伸する第1の切れ目と、前記第2の方向に沿って延伸する第2の切れ目と、が形成されている連通制御ブロックを有しており、
前記連通制御ブロックに対して外力が加わって変形して前記第1の切れ目または前記第2の切れ目が押し広げられる場合にのみ、該第1の切れ目または該第2の切れ目を介して前記収容空間と前記飲用空間とが連通するようになることを特徴とする飲料用容器の飲み口装置。
【請求項9】
前記仕切壁に複数の前記漏れ防止構造が形成されていることを特徴とする請求項8に記載の飲料用容器の飲み口装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は飲料用容器の飲み口装置に関し、特に飲料用容器の中身が漏れない飲料用容器の飲み口装置に関する。
【背景技術】
【0002】
飲料を収容する容器の開口に取り付けられてその開口を塞ぐ飲み口装置としては、例えば特許文献1に記載のものが挙げられる。特許文献1に記載される飲み口付蓋体は、開口を有する容器本体と、下部が容器本体の開口に取り付けられているアダプターと、該アダプターの上部を開閉可能とするフードと、アダプターを挿通し且つアダプターの上部側に露出する端部が屈曲可能になっているストロー飲み口と、を有すると共に、前記フードは、アダプターの上部を閉止する状態においてストロー飲み口のアダプターの上部側に露出する端部を圧迫して該飲み口を閉止する折り壁が形成されており、この構成により該容器本体の中にある飲料が簡単にこぼれることがないように構成されている。
【0003】
一方、該従来の飲み口装置はフードがアダプターの上部を閉止する状態になっていないと、ストロー飲み口を閉止することができないので、改善する余地が残されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006-347580号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記問題点に鑑みて、本発明は容器の中にある飲料がほぼ確実にこぼれることがない飲料用容器の飲み口装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記問題に鑑みて、本発明は、
飲料を所定の吸出し方向に沿って吸出して飲用するのに使用される飲料用容器の飲み口装置であって、
前記吸出し方向に沿って延伸する飲料流路を囲む周壁及び前記飲料流路を横断して前記周壁に取り付けられて前記飲料流路を収容空間と飲用空間とに仕切る仕切壁を有するように、可撓性材料により形成された飲み口本体と、
前記仕切壁と一体的に形成された漏れ防止構造と、を備え、
前記漏れ防止構造は、
前記仕切壁に形成され、前記収容空間側に向かって開口する進入側開口及び前記飲用空間側に向かって開口する排出側開口を有する通過孔と、
前記通過孔の前記進入側開口の開口縁から前記収容空間側へ突起して前記進入側開口を塞ぐように形成された漏れ防止手段と、を有するように形成されており、
前記漏れ防止手段は、前記吸出し方向に直交する所定の第1の方向を長さ方向とした細長いブロック形状に形成されていると共に、前記周壁と間を空けるように前記飲用空間内に配置され、且つ、前記第1の方向に沿って延伸する第1の切れ目が形成されている連通制御ブロックを有しており、
前記連通制御ブロックに対して外力が加わって変形して前記第1の切れ目が押し広げられる場合にのみ、該第1の切れ目を介して前記収容空間と前記飲用空間とが連通するようになることを特徴とする飲料用容器の飲み口装置を提供する。
【発明の効果】
【0007】
上記のように、本発明に係る漏れ防止手段は、吸出し方向に直交する所定の第1の方向を長さ方向とした細長いブロック形状に形成されていると共に、周壁と間を空けるように飲用空間内に配置され、且つ、前記第1の方向に沿って延伸する第1の切れ目が形成されている連通制御ブロックを有するので、細長いブロック形状に形成されている連通制御ブロックの外周面において第1の方向に沿った部分の面積が広くその部分が液体により受ける圧力も強いので、該第1の切れ目は連通制御ブロックの外周面において第1の方向に沿った部分が受ける強いほうの圧力により締めるようになり、液体が該第1の切れ目を経由してこぼれることを阻止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の飲料用容器の飲み口装置の第1の実施形態の構成が示される斜視図である。
図2】同実施形態の第2の方向が存在する縦断面が示される断面図である。
図3】同実施形態の第1の方向が存在する縦断面が示される断面図である。
図4図2の縦断面の一部拡大図である。
図5図3の縦断面の一部拡大図である。
図6】同実施形態の横断面である。
図7】同実施形態の横断面である。
図8】本発明の飲料用容器の飲み口装置の第2の実施形態の構成が示される断面図である。
図9】本発明の飲料用容器の飲み口装置の第3の実施形態の構成が示される斜視図である。
図10】同第3の実施形態の第1の方向が存在する縦断面が示される断面図である。
図11】同第3の実施形態の第2の方向が存在する縦断面が示される断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下は各図面を参照しながら、本発明の各好ましい実施形態について説明する。
【0010】
図1図7に本発明の飲料用容器の飲み口装置の第1の実施形態の構成が示されている。図1は本発明の飲料用容器の飲み口装置の第1の実施形態の構成が示される斜視図であり、図2は同実施形態の第2の方向が存在する縦断面が示される断面図であり、図3は同実施形態の第1の方向が存在する縦断面が示される断面図であり、図4図2の縦断面の一部拡大図であり、図5図3の縦断面の一部拡大図であり、図6は同実施形態の横断面であり、図7は同実施形態の横断面である。
【0011】
図1に示されるように、本発明の飲料用容器の飲み口装置は、飲料用容器に取り付けられて、飲料用容器内に収容される飲料を所定の吸出し方向に沿って吸出して飲用するのに使用される飲料用容器の飲み口装置であり、つまり、哺乳瓶の乳首である。
【0012】
図1図3に示されるように、該飲み口装置は、吸出し方向D11に沿って延伸する飲料流路31を囲む周壁32及び飲料流路31を横断して周壁32に取り付けられて飲料流路31を収容空間311と飲用空間312とに仕切る仕切壁33を有するように、可撓性材料により形成された飲み口本体3と、仕切壁33と一体的に形成された漏れ防止構造4と、を備えている。
【0013】
図4図5に示されるように、本発明において、漏れ防止構造4は、仕切壁33に形成される通過孔41と、通過孔41の隣に形成されている漏れ防止手段42と、を有するよ
うに形成されている。
【0014】
通過孔41は、収容空間311側に向かって開口する進入側開口411及び飲用空間312側に向かって開口する排出側開口412を有する。
【0015】
漏れ防止手段42は、通過孔41の進入側開口411の開口縁から収容空間311側へ突起して進入側開口411を塞ぐように形成されている。
【0016】
更に、漏れ防止手段42は、吸出し方向D11に直交する所定の第1の方向D21を長さ方向とした細長いブロック形状に形成されていると共に、周壁32と間を空けるように飲用空間312内に配置され、且つ、第1の方向D21に沿って延伸する第1の切れ目442が形成されている連通制御ブロック44を有し、そして連通制御ブロック44は、周壁32と間を空ける外周面441を有するように形成されている。
【0017】
連通制御ブロック44は外周面441において第1の方向D21に沿った部分の面積が比較的広く、この構造により、第1の切れ目442が形成される連通制御ブロック44が飲料用容器内の液体からの圧力を受ける際、この第1の方向D21に沿った部分が受ける圧力が比較的に高くなり、そしてこの部分が受ける圧力、即ち吸出し方向D11及び第1の方向D21の両方に直交する第2の方向D22の方向の力は、第1の切れ目442を閉じる方向へ働くことになる。従って、飲料用容器内の液体からの圧力だけが連通制御ブロック44に働いている限り、第2の方向D22の方向の力を上回る力は存在せず、第1の切れ目442が開いて飲料用容器内の液体が第1の切れ目442を経由して漏れ出す状況は発生しない。
【0018】
一方、連通制御ブロック44に対して外力が加わって変形して第1の切れ目442が押し広げられる場合にのみ、該第1の切れ目442を介して収容空間311と飲用空間312とが連通するようになる。
【0019】
即ち、使用者が唇などで外側から連通制御ブロック44に対して力を与えれば、簡単に第1の切れ目442を開かせることができるので、利用面においても便利である。
【0020】
この第1の実施形態において、漏れ防止手段42は更に、通過孔41の進入側開口411の開口縁と連通制御ブロック44の外周縁とを繋ぐ環状の接続壁43を有している。
【0021】
連通制御ブロック44は、吸出し方向D11と直交する横断面の面積が進入側開口411の吸出し方向D11と直交する横断面の面積より狭く形成されている。
【0022】
接続壁43は、通過孔41の進入側開口411の開口縁から、連通制御ブロック44の外周縁へと窄めていくように中空の略テーパー状に形成されている。
【0023】
連通制御ブロック44が吸出し方向D11と直交する横断面の面積が進入側開口411の吸出し方向D11と直交する横断面の面積より狭く形成されることにより、飲料用容器内の液体から第2の方向D22の圧力を受けるエリア(第1の方向D21に沿った部分)が最も広くなるので、このエリアが受ける飲料用容器内の液体からの圧力も最も高くなり、第1の切れ目442が開いて飲料用容器内の液体が第1の切れ目442を経由して漏れ出す状況をより確実に回避することが可能となる。
【0024】
また、接続壁43が中空の略テーパー状に形成されることにより、使用者が唇などで外側から連通制御ブロック44に対して力を加えて第1の切れ目442を開かせる際、第1の切れ目442の両側の圧力差を利用してより飲みやすいように寄与することができる。
【0025】
また、本実施形態において、仕切壁33は、吸出し方向D11と直交する横断面の輪郭が、吸出し方向D11と第1の方向D21の両方に直交する第2の方向D22を長さ方向とした細長い形状に形成されている。この構成により、使用者が口を閉じる方向に合わせて自然に第1の切れ目442を開かせる方向の力を連通制御ブロック44に対して与えてることができる。
【0026】
更に、接続壁43の形状としては、吸出し方向D11と直交する横断面の輪郭が円形、楕円形、長方形からなる群のいずれか1つの形状を選択可能である。ちなみに、本実施形態では楕円形を採用している。
【0027】
また、連通制御ブロック44は、第1の切れ目442と平行する2つの長辺443を有するように形成され、該第1の切れ目442は該2つの長辺443の真ん中に形成されている。
【0028】
連通制御ブロック44は、第1の方向D21の両端側にそれぞれあって2つの長辺443と連続する2つの弧辺444を有するように形成されており、更に、2つの弧辺444の長さは、いずれもどの長辺443よりも短い。
【0029】
また、本実施形態では、仕切壁33に2つ(複数)の漏れ防止構造4が形成されている。
【0030】
図8は本発明の飲料用容器の飲み口装置の第2の実施形態の構成が示される断面図である。
【0031】
図示のように、本発明の飲料用容器の飲み口装置の第2の実施形態は、第1の実施形態と同じく可撓性材料により形成された飲み口本体3と、飲み口本体3の仕切壁33と一体的に形成された漏れ防止構造4と、を備えている。
【0032】
漏れ防止構造4は、第1の実施形態と同じく仕切壁33に形成され、収容空間311側に向かって開口する進入側開口411及び飲用空間312側に向かって開口する排出側開口412を有する通過孔41と、通過孔41の進入側開口411の開口縁から前記収容空間311側へ突起して進入側開口411を塞ぐように形成された漏れ防止手段42と、を有するように形成されている。
【0033】
そして漏れ防止手段42は、第1の実施形態と同じく連通制御ブロック44を有しているが、この第2の実施形態において、連通制御ブロック44は、吸出し方向D11に直交する所定の第1の方向D21及び吸出し方向D11と第1の方向D21の両方に直交する第2の方向D22にそれぞれ延伸する断面が略十字形のブロック形状に形成されていると共に、周壁32と間を空けるように飲用空間312内に配置され(図2図3を参照)、且つ、第1の方向D21に沿って延伸する第1の切れ目442と、第2の方向D22に沿って延伸する第2の切れ目445と、が形成されている。
【0034】
この構成により、連通制御ブロック44に対して外力が加わって変形して第1の切れ目442または第2の切れ目445が押し広げられる場合にのみ、第1の切れ目442または第2の切れ目445を介して収容空間311と飲用空間312とが連通するようになっている。
【0035】
そしてこの第2の実施形態においても、仕切壁33に2つ(複数)の漏れ防止構造4が形成されている。
【0036】
図9は本発明の飲料用容器の飲み口装置の第3の実施形態の構成が示される斜視図である。
【0037】
図示のように、本発明の飲料用容器の飲み口装置の第3の実施形態は、カップなどの飲料用容器の開口をカバーする蓋の周縁部に形成されている飲み口装置である。
【0038】
図10は同第3の実施形態の第1の方向D21が存在する縦断面が示される断面図であり、図11は同第3の実施形態の第2の方向D22が存在する縦断面が示される断面図である。
【0039】
図9に示されるように、本発明の飲料用容器の飲み口装置は、哺乳瓶の乳首に限らず、略平板状の蓋にも適用することが本実施形態に示されている。また、ストロー状に形成されることも可能である。
【0040】
そして図11に示されているように、本発明の飲料用容器の飲み口装置に形成されている漏れ防止構造4に関しては、1個のみ設置されることが可能であることが示されている。
【0041】
以上に述べたものは、本発明の実施例に過ぎず、本発明の実施範囲はこれに限定されることなく、本発明の特許請求の範囲および明細書の内容に基づいて行われる等価の変化および修正はすべて本発明の範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0042】
上記のように、本発明は容器の中にある飲料がほぼ確実にこぼれることがない飲料用容器の飲み口装置を提供するので、飲み口を必要とするあらゆる飲料用容器に適用することができ、乳幼児の動きで倒れる可能性の高い哺乳瓶などには特に好適に応用することができる。
【符号の説明】
【0043】
3 飲み口本体
31 飲料流路
311 収容空間
312 飲用空間
32 周壁
33 仕切壁
4 漏れ防止構造
41 通過孔
411 進入側開口
412 排出側開口
42 漏れ防止手段
43 接続壁
44 連通制御ブロック
441 外周面
442 第1の切れ目
443 長辺
444 弧辺
445 第2の切れ目
D11 吸出し方向
D21 第1の方向
D22 第2の方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11