(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022032888
(43)【公開日】2022-02-25
(54)【発明の名称】屋外用AED収納装置
(51)【国際特許分類】
A61N 1/39 20060101AFI20220217BHJP
【FI】
A61N1/39
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2020146321
(22)【出願日】2020-08-13
(71)【出願人】
【識別番号】000140085
【氏名又は名称】株式会社羽生田製作所
(72)【発明者】
【氏名】阿部 敏明
(72)【発明者】
【氏名】高橋 諒
【テーマコード(参考)】
4C053
【Fターム(参考)】
4C053JJ11
(57)【要約】
【課題】気温の上昇、降下があってもAEDを適切な温度環境で保管できる屋外
設置型AED収納装置を提供する。
【解決手段】AED収納装置本体1の開口部に扉部3を開閉自在に設け、該収納装置本体1の内部に箱状の収納部2を設け、該収納部2に当接させて熱電変換素子11を設け、該収納部2の内部には温度センサ10を設置する。収納装置本体1の内部には熱電変換素子11の制御を行う制御部14を設け、該熱電変換素子11及び該温度センサ10を電気的に結合する。該温度センサ10の信号で既定の温度範囲を外れる温度を検出した際には該制御部14から該熱電変換素子11に電気送り、該収納部2の内部を冷却又は加温するようにプログラムすることにより、周囲の環境温度が上昇、降下した場合にも収納部の温度をAEDの保管に適した温度に保つことができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
箱状のAED収納装置本体とその開口部に開閉自在に設けられる扉部とAEDを収納する収納部とを有するAED収納装置において、該収納部の内部温度を上昇又は降下させるための熱電変換素子と収納部内部の温度を測定する温度センサと該温度センサからの入力に基づいて前記冷却及び加熱装置の作動を制御する制御部を設けたことを特徴とするAED収納装置。
【請求項2】
請求項1に記載のAED収納装置にあって、該収納部の外側に断熱材を設けたことを特徴とするAED収納装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載のAED収納装置にあって、該熱電変換素子に当接して放熱部材と放熱ファンを設けたことを特徴とするAED収納装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はAEDの機能を損なうことのない温度環境下で保管するための収納装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種のAED収納装置として、以下に記載するAED収納装置(特許文献1及び2)が公知である。そこではAEDの収納部の温度が上昇した際にはファンを作動させ、外部の空気を取り込み、内部を対流させて熱い空気を外部に排出させる構造としている。又、AEDの収納部の温度が降下した場合にはラバーヒーターを作動させて収納部を加熱する構造としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012-5661
【特許文献2】特開2013-215369
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のAED収納装置によれば、収納部の温度が上昇した場合に外部の空気を取り込んで内部を対流させて熱い空気を排出する構造のため、外部の空気温度以下には内部温度を降下させることはできない。
AEDの作動温度の上限が40℃という機種も多く存在し、又、最近では真夏の気温が40℃を超えることも頻繁に発生することから、上記AED収納装置ではAEDの作動温度を超える恐れがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係るAED収納装置は収納部に当接して熱電変換素子を設け、高温時には収納部から熱を奪い外部に排出させ、又、低温時には外部から内部に熱を移動させるように電流方向を制御する。
【発明の効果】
【0006】
本発明においては熱電変換素子を作動させることにより、強制的に収納部の熱を排出させ、収納部の温度を外気温以下に降下させたり、外部から熱を収納部に移動させることにより収納部の温度を外気温以上に上昇させることができる。
【0007】
これにより夏、冬の高温、低温環境下においてもAED収納部の内部温度をAEDの保管に適した温度に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1~3は本発明に係るAED収納装置の実施例を示す。AED収納装置本体1の開口部に扉部3を開閉自在に設け、該収納装置本体1の内部に箱状の収納部2を設け、該収納部2に当接させて熱電変換素子11を設ける。
【0010】
該収納部2の内部には温度センサ10を設置する。収納装置本体1の内部には熱電変換素子11の制御を行う制御部14を設け、該熱電変換素子11及び該温度センサ10を電気的に結合する。該温度センサ10の信号で既定の温度範囲を外れる温度を検出した際には該制御部14から該熱電変換素子11に電気送り、該収納部2の内部を冷却又は加温するようにプログラムされている。
【符号の説明】
【0011】
1 AED収納装置本体
2 収納部
3 扉部
5 断熱材
10 温度センサ
11 熱電変換素子
12 放熱部材
13 放熱ファン
14 制御部