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特開2022-32954水素殺菌水の噴霧機能と温度刺激機能を併せ持つ美容装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022032954
(43)【公開日】2022-02-25
(54)【発明の名称】水素殺菌水の噴霧機能と温度刺激機能を併せ持つ美容装置
(51)【国際特許分類】
   A45D 34/04 20060101AFI20220217BHJP
【FI】
A45D34/04 550
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021079164
(22)【出願日】2021-05-07
(31)【優先権主張番号】10-2020-0101991
(32)【優先日】2020-08-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】519278859
【氏名又は名称】スボン カンパニー,リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SOOVON Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】514ho 5-floor, 301, Bupyeong-daero, Bupyeong-gu, Incheon, 21315, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100146639
【弁理士】
【氏名又は名称】船本 康伸
(72)【発明者】
【氏名】オウ,キュン ヘ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】水素殺菌水の噴霧機能と温度刺激機能を併せ持つ美容装置を提供する。
【解決手段】水槽の水を電気分解して殺菌水を生成し、生成された殺菌水をミスト状にして噴霧するミスト処理部110及び熱電素子を使って肌に温度刺激を印加する温度刺激処理部120を備えてなる。単一の携帯型機器を用いて水素殺菌水のミスト噴霧機能及び温度刺激機能を両方とも用いることができることから、なお一層簡便にかつ効率よく肌を管理することができる。また、ペルチエ素子を用いて温度を調節することから、温度刺激機能を簡単に実現することができる。特に、ミスト処理部110の水槽に貯留された水を用いてペルチエ素子に対する冷却を行うことにより、ペルチエ素子の過昇温を適切に抑えて、熱電素子の損傷を効果的に防ぐことができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水槽の水を電気分解して殺菌水を生成し、生成された殺菌水をミスト状にして噴霧するミスト処理部と、
熱電素子を使って肌に温度刺激を印加する温度刺激処理部と、
電源を供給する電源供給部と、
動作指令を入力される入力部と、
前記入力部を介して入力された動作指令に従って、前記ミスト処理部と温度刺激処理部を制御する制御部と、
を備え、
外観を構成するハウジングは、持ち運び可能なように構成される、水素殺菌水の噴霧機能と温度刺激機能を併せ持つ美容装置。
【請求項2】
前記熱電素子は、ペルチエ素子を含み、
前記ペルチエ素子の一方の面が前記ミスト処理部の水槽に貯留された水と熱的に接触するように構成されることを特徴とする、請求項1に記載の水素殺菌水の噴霧機能と温度刺激機能を併せ持つ美容装置。
【請求項3】
前記熱的接触は、
前記ミスト処理部の水槽に貯留された水と直接的に接触する第1の材質の第1の放熱部と、
前記ペルチエ素子の一方の面と前記第1の放熱部との間に配置される第2の材質の第2の放熱部と、
を介して行われ、
前記第1の材質は、第2の材質に比べて前記電気分解を通して生成された殺菌水により汚れ難い材質である、請求項2に記載の水素殺菌水の噴霧機能と温度刺激機能を併せ持つ美容装置。
【請求項4】
前記第1の材質は、SUS材質を含み、前記第2の材質は、アルミニウム材質を含む、請求項3に記載の水素殺菌水の噴霧機能と温度刺激機能を併せ持つ美容装置。
【請求項5】
前記第2の放熱部は、内部に冷却用液体を収め得るように構成される、請求項3に記載の水素殺菌水の噴霧機能と温度刺激機能を併せ持つ美容装置。
【請求項6】
前記第2の放熱部は、内部の空間に冷却用液体を注液した後、蓋体を閉じて密閉できるように構成される、請求項5に記載の水素殺菌水の噴霧機能と温度刺激機能を併せ持つ美容装置。
【請求項7】
前記ハウジングは、
使用者が片手で把持可能な柱状の柄部と、
前記柄部の上端から両側面に向かって突出するヘッド部と、
を備え、
前記ヘッド部の一方の側には、前記ミスト処理部の水槽に水を注水できるように原水注ぎ口が形成され、
前記ヘッド部の他方の側には、肌に接触して温度刺激を印加するように肌接触部材が形成される、請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の水素殺菌水の噴霧機能と温度刺激機能を併せ持つ美容装置。
【請求項8】
前記ミスト処理部の水槽は、前記原水注ぎ口から前記柄部の上部の空間にかけて「┐」字状に形成され、
前記柄部の上端に前記原水注ぎ口が形成された方向にミスト噴出口が形成され、
前記水槽が折れ曲がる個所において前記第1の放熱部と第2の放熱部との熱的接触が行われるように構成される、請求項7に記載の水素殺菌水の噴霧機能と温度刺激機能を併せ持つ美容装置。
【請求項9】
前記肌接触部材の周りに沿って透明窓が配備され、
前記透明窓を介して所定の光を出射する発光部を備える、請求項7に記載の水素殺菌水の噴霧機能と温度刺激機能を併せ持つ美容装置。
【請求項10】
前記発光部は、肌美容に使用可能な特定の波長帯の光を出射するように構成される、請求項9に記載の水素殺菌水の噴霧機能と温度刺激機能を併せ持つ美容装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水素殺菌水の噴霧機能と温度刺激機能を併せ持つ美容装置に係り、さらに詳しくは、電気分解を通して水素殺菌水を生成してミスト状(霧状)にして噴霧する機能及び熱電素子を使って肌に温度刺激を与える機能を両方とも行うことのできる、持ち運び可能な美容装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、見た目の外見・容姿・容貌を美しく磨くために、女性はもとより、男性までも格別に美容に気を使っている。
【0003】
一般に、美容には、保湿、栄養の供給、肌機能の活性化を助けるコラーゲン、栄養乳液、エッセンスなどの化粧品が多用される。
【0004】
また、肌美容にミスト供給器が使われているが、ミスト供給器は、微細な微粒状態のミスト(mist)を噴出する。
【0005】
ミスト供給器は、保湿、美白効果、栄養分の供給など色々な目的のために使用可能であり、肌の乾燥の解消のための保湿用途に広く用いられる。
【0006】
大韓民国公開特許第10-2020-0086433号公報は、電気分解を用いて水素殺菌水を生成し、生成された水素殺菌水を超音波振動子を介してミスト状にして噴出して美容に役立つ、携帯型ミスト装置を開示している。
【0007】
一方、肌美容には、ミストだけではなく、温度、特定の波長の光、ガルバニックや電気穿孔(EP:Electropolation)などの電流ないし電場、振動を通じた物理的なマッサージなど様々な要素が使われ得る。
【0008】
とりわけ、肌に適切に印加される冷刺激や温刺激などの温度刺激は、肌美容に好適な効果を与えることができる。
【0009】
しかしながら、前記大韓民国公開特許第10-2020-0086433号公報のように、電気分解を用いて殺菌水をミスト状にして供給する従来の美容装置は、このような温度刺激機能と結合できずにいる。
【0010】
また、美容装置に温度刺激機能を持たせるとき、携帯型機器であるという特性と、温度調節のしやすさなどを考慮して、ペルチエ素子(ペルティエ素子、ペルチェ素子)など熱電素子が使用可能であるものの、ペルチエ素子は、温度が高温まで昇温され易くて破損される虞があるため、携帯型機器であるという制限内において適切な冷却方式が工夫されなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】大韓民国公開特許第10-2020-0086433号公報(公開日:2020年07月17日)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
そこで、本発明は、上記のような不都合を解消するために案出されたものであって、電気分解を用いて殺菌水をミスト状にして噴霧する機能及び熱電素子を用いた温度刺激機能を両方とも単一の携帯型機器で実現し、熱電素子の冷却もまた適切に行うことのできる美容装置を提供するところにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記のような目的を達成するために、本発明に係る水素殺菌水の噴霧機能と温度刺激機能を併せ持つ美容装置は、水槽の水を電気分解して殺菌水を生成し、生成された殺菌水をミスト状にして噴霧するミスト処理部と、熱電素子を使って肌に温度刺激を印加する温度刺激処理部と、電源を供給する電源供給部と、動作指令を入力される入力部と、前記入力部を介して入力された動作指令に従って、前記ミスト処理部と温度刺激処理部を制御する制御部と、を備えてなり、その外観を構成するハウジングは、持ち運び可能なように構成される。
【0014】
前記熱電素子は、ペルチエ素子を含んでいてもよい。
【0015】
このとき、前記ペルチエ素子の一方の面が前記ミスト処理部の水槽に貯留された水と熱的に接触するように構成されてもよい。
【0016】
前記熱的接触は、前記ミスト処理部の水槽に貯留された水と直接的に接触する第1の材質の第1の放熱部と、前記ペルチエ素子の一方の面と前記第1の放熱部との間に配置される第2の材質の第2の放熱部と、を介して行われてもよい。
【0017】
前記第1の材質は、第2の材質に比べて前記電気分解を通して生成された殺菌水により汚れ難い材質から構成されてもよい。
【0018】
このとき、前記第1の材質は、SUS材質を含み、前記第2の材質は、アルミニウム材質を含んでいてもよい。
【0019】
前記第2の放熱部は、内部に冷却用液体を収め得るように構成されてもよい。
【0020】
前記第2の放熱部は、内部の空間に冷却用液体を注液した後、蓋体を閉じて密閉できるように構成されてもよい。
【0021】
前記ハウジングは、使用者が片手で把持可能な柱状の柄部と、前記柄部の上端から両側面に向かって突出するヘッド部と、を備えるように構成されてもよい。
【0022】
このとき、前記ヘッド部の一方の側には、前記ミスト処理部の水槽に水を注水できるように原水注ぎ口が形成され、前記ヘッド部の他方の側には、肌に接触して温度刺激を印加できるように肌接触部材が形成されてもよい。
【0023】
前記ミスト処理部の水槽は、前記原水注ぎ口から前記柄部の上部の空間にかけて「┐」字状に形成され、前記柄部の上端に前記原水注ぎ口が形成された方向にミスト噴出口が形成されてもよい。
【0024】
このとき、前記水槽が折れ曲がる個所において前記第1の放熱部と第2の放熱部との熱的接触が行われるように構成されてもよい。
【0025】
前記肌接触部材の周りには透明窓が配備され、前記美容装置は、前記透明窓を介して肌美容に使用可能な特定の波長帯の光を出射するように構成された発光部を備えていてもよい。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、使用者は、単一の携帯型機器で水素殺菌水のミスト噴霧機能及び温度刺激機能を両方とも用いることができることから、なお一層簡便にかつ効率よく肌を管理することができる。
【0027】
特に、ペルチエ素子を用いて温度を調節することから、冷刺激と温刺激の機能を簡単に実現することができる。
【0028】
このとき、ペルチエ素子の過昇温を適切に抑えることにより、熱電素子の損傷を効果的に防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本発明に係る美容装置の一実施形態である。
図2】本発明に係る美容装置を持ち運び可能なように構成するハウジングの一実施形態である。
図3】本発明に係る美容装置を持ち運び可能なように構成するハウジングの一実施形態である。
図4】本発明に係る美容装置を持ち運び可能なように構成するハウジングの一実施形態である。
図5】ハウジングのヘッド部の両側にそれぞれミスト処理部と温度刺激処理部が配置されたことを示す例である。
図6】ミスト処理部に関する具体的な実施形態である。
図7】温度刺激処理部に関する具体的な実施形態である。
図8】水槽の内部の殺菌水と直接的に接触する第1の放熱部の一実施形態である。
図9】第2の放熱部の構造に関する具体的な実施形態である。
図10】ハウジングの断面に関する一実施形態である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明は、様々な変更を加えることができ、種々の実施形態を有することができるので、特定の実施形態を図面に例示し、発明の詳細な説明の欄において詳しく説明する。しかしながら、これは、本発明を特定の実施形態に対して限定しようとするものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれるあらゆる変更、均等物ないし代替物を含むものと理解されるべきである。
【0031】
本発明を説明するに当たって、関連する公知の機能についての具体的な説明が本発明の要旨を余計に曖昧にする虞があると認められる場合には、その具体的な説明を省略する。
【0032】
この開示において用いた用語は、単に特定の実施形態を説明するために用いられたものであり、本発明を限定しようとする意図はない。単数の表現は、文脈からみて明らかに他の意味を有さない限り、複数の言い回しを含む。
【0033】
この開示において、「備える」または「有する」などの用語は、明細書に記載の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定するものに過ぎず、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものの存在または付加の可能性を予め排除しないものと理解すべきである。
【0034】
本発明を説明するに当たって、この開示において用いられる「第1の」、「第2の」などの言い回しは、複数の構成要素を説明するうえで使用可能であるが、前記構成要素は、前記言い回しによって何等限定されない。「第1の」、「第2の」などの言い回しは、ある構成要素を他の構成要素から区別する目的でしか使えない。
【0035】
図1は、本発明に係る美容装置100の機能ブロック図であって、水槽の水を電気分解して殺菌水を生成し、生成された殺菌水をミスト(mist)状にして噴霧するミスト処理部110と、熱電素子を使って使用者の肌に温度刺激を印加する温度刺激処理部120と、使用者から動作指令を入力される入力部130と、入力部130を介して入力された動作指令に従って、ミスト処理部110と温度刺激処理部120を制御する制御部140と、電源を供給する電源供給部150と、を備えてなる。
【0036】
入力部130は、使用者から美容装置100の動作に関する各種の動作指令を入力される。入力部130を介して入力される動作指令と入力方法などは、種々に構成可能なものであって、特に限定されない。
【0037】
例えば、入力部130は、美容装置100の電源のオン/オフ、ミスト機能のオン/オフ、温度刺激機能のオン/オフ、冷刺激設定、温刺激設定、温度設定など様々な機能に関わる各種のスイッチとボタンを備えていてもよい。
【0038】
美容装置100の外観を構成するハウジングは、何らの制限も受けることなく多種多様に構成可能なものであるが、使用者が片手で把持して使えるように、持ち運び可能なタイプに構成されることが好ましい。
【0039】
図2から図4は、本発明に係る美容装置100を持ち運び可能なように構成するハウジングの例を示すものであって、図2は、ミスト噴出口117が形成された方向から眺めた斜視図であり、図3は、温度刺激を与えるために使用者の肌と接触する肌接触部材121が見える方向から眺めた斜視図であり、図4は、ハウジングを上から見下ろした様子を示すものである。
【0040】
このようなハウジングは、使用者が片手で把持できるように柱状を呈する柄部210、及び柄部210の上端から両側面に向かって突出するヘッド部220を備えていてもよい。
【0041】
図5を一緒に参照すると、ハウジングのヘッド部220から一方の側に突出した部分221には、ミスト処理部110を構成する各要素が配置され、他方の側に突出した部分222には、温度刺激処理部120を構成する各要素が配置されてもよい。
【0042】
図6を参照すると、ミスト処理部110は、水道水などの原水を入れる水槽111と、水槽111の内部に設けられて原水を電気分解して殺菌水に変換する電極モジュール112と、電極モジュール112により生成された殺菌水に振動を加えて微細な粒子状のミスト(mist)にする超音波振動子113と、超音波振動子113により生成されたミストが噴出されるミスト噴出口117などを備えていてもよい。
【0043】
水槽111の構造、形状、材質などは多種多様に構成できるものであって、特に限定されない。
【0044】
ヘッド部220の一方の側には、ミスト処理部110の水槽111に水を注水できるように原水注ぎ口が形成され、水槽111は、原水注ぎ口から柄部210の上部の空間にかけて概ね「┐」字状に形成されている。
【0045】
ヘッド部220の一方の側に形成された原水注ぎ口は、原水キャップ119-1を介して開閉可能であり、使用者は、原水キャップ119-1を開き、水槽111に原水を注水した後、原水キャップ119-1を閉じて密閉する。
【0046】
因みに、柄部210の上端には、原水注ぎ口が形成された方向にミスト噴出口117が形成されてもよい。
【0047】
電極モジュール112は、互いに隔設され、負極(-)と正極(+)にそれぞれ接続される一対以上の電極板を備えていてもよく、水分子を水中放電の原理を用いて分解することにより、殺菌力を有する殺菌水にする。
【0048】
すなわち、両電極板を介して水中においてプラズマ放電を引き起こすことにより、各種の陰イオン(O、O 、OH、HOCl、H)が生じて殺菌力を有することができる。
【0049】
このような電極モジュール112は、必要に応じて、多種多様に構成できるものであって、特に限定されない。
【0050】
超音波振動子113は、ミスト噴出口117の周りを囲繞する形状に配置されて、効率よくミストを噴出することができる。
【0051】
すなわち、制御部140の制御に従って電極モジュール112に電源が印加されると、電気分解が行われて原水が殺菌水に変換され、超音波振動子113により殺菌水ミストが生成されてミスト噴出口117を介して噴霧される。
【0052】
図2には、ミスト機能をオン/オフにするためのスイッチがミスト噴出口117の下に上/下方向の摺動ボタン119-2として組み付けられた例が示されている。
【0053】
図7を参照すると、温度刺激処理部120は、使用者の肌と接触して温度刺激を印加する肌接触部材121、及び肌接触部材121を加熱したり冷却したりするための熱電素子122を備えてなる。
【0054】
肌接触部材121の形状、構造、材質などは多種多様に構成可能である。例えば、肌接触部材121は、適宜な伝熱特性を有する素材から形成された平板状を呈していてもよい。
【0055】
温度の調節のための熱電素子122は、多種多様に構成可能であり、特に、ペルチエ(Peltier)素子を用いて形成してもよい。肌接触部材121の役割はペルチエ素子122の一方の面が自ら行うように構成されてもよい。
【0056】
肌接触部材121と接触するペルチエ素子122の一方の面(外側の面)は、使用者の肌を刺激する特定の温度に処理される。
【0057】
すなわち、制御部140の制御に従って、ペルチエ素子122に電流が印加されると、印加される電流の方向に沿ってペルチエ素子の当該面が加熱されたり冷却されたりする。
【0058】
特に、ペルチエ素子122の内側の面は、ペルチエ素子の保護など安定的な動作のために適切に冷却できなければならない。
【0059】
このような冷却のために多種多様な方法が使用可能であり、特に、ペルチエ素子122の内側の面がミスト処理部110の水槽111に貯留された水と熱的に接触するように構成されてもよい。
【0060】
これは、ペルチエ素子122の冷却にミスト処理部110の水槽111に貯留された殺菌水が利用可能であることを意味する。
【0061】
ペルチエ素子122の内側の面がミスト処理部110の水槽111に貯留された水と熱的に接触することは、水槽111に貯留された水と直接的に接触する第1の材質の第1の放熱部124、及びペルチエ素子122の内側の面と第1の放熱部124との間に配置される第2の材質の第2の放熱部123を介して行われ得る。
【0062】
すなわち、ペルチエ素子122の内側の面と水槽111に貯留された水は、少なくとも2種類の互いに異なる要素により熱的に接触することができる。
【0063】
図8を参照すると、第1の放熱部124は、水槽111に形成された孔を介して設けられて、一方の面が水槽111の内部の殺菌水と接触するとともに、他方の面が第2の放熱部123と接触し、第1の放熱部124が設けられる部分は、殺菌水が漏れないようにOリングなどによりきつく密閉されなければならない。
【0064】
第1の放熱部124は、第2の放熱部123の外部の一方の側(水槽側)に位置していてもよい(図6参照)。第1の放熱部124は、水槽111の内部の殺菌水と接触することにより、放熱効果を極大化させることができる。なお、第1の放熱部124の形状は特に制限されず、円形、多角形、星状などを呈していてもよく、内面や外郭に多数の突出部を有する場合、放熱効果をさらに高めることができる。
【0065】
因みに、第1の放熱部124が水槽111の殺菌水に接触する面は、色々なイオンなどにより汚れる可能性がある。そのため、第1の材質は、第2の材質に比べて殺菌水により汚れ難い材質から形成されてもよい。具体例を挙げると、第1の放熱部124の第1の材質は、SUS材質を含み、第2の放熱部123の第2の材質は、アルミニウム材質を含むように構成されてもよい。
【0066】
この場合、水槽111の殺菌水に接触する面が酸化されることを極力抑えることができるという効果がある。
【0067】
図7に示す例のように、第1の放熱部124と第2の放熱部123との熱的接触は、水槽が折れ曲がる個所において行われるように構成されてもよい。
【0068】
一方、第2の放熱部123は、放熱機能をさらに向上させるために、内部に冷却用液体を収める水冷式に構成されてもよい。
【0069】
このとき、第2の放熱部123は、冷却用液体を収める本体123-1と蓋体123-2を備えていてもよく、使用者は、本体123-1の内部の空間に冷却用液体を注液した後、蓋体123-2を閉じて密閉してもよい。
【0070】
また、図9に示す例のように、本体123-1の内部の空間には多数の突出部123-11を形成することにより、冷却効率をさらに高めるように構成されてもよい。
【0071】
図示の例において、第2の放熱部123の蓋体123-2は、ねじやボルトなどを用いて本体123-1に固定するように構成されてもよく、本体123-1と蓋体123-2との間には密閉のためのOリングなどが配備されてもよい。
【0072】
制御部140は、入力部130を介して入力された動作指令に従って美容装置100を全般的に制御することができる。制御部140が美容装置100を制御する方法は、多種多様に構成可能なものであり、特に限定されない。
【0073】
例えば、制御部140は、入力部130を介して入力されるミスト機能のオン/オフ信号に基づいて、ミスト処理部110を駆動してミストが噴射されるようにし、冷/温刺激設定信号に基づいて、ペルチエ素子122に適切な方向の電流が流れるように処理してもよい。
【0074】
ハウジングには、美容装置100の動作を表示するための多種多様な表示手段が配備されてもよい。例えば、電源のオン/オフ状態、ミスト処理部110の動作状態、温度刺激処理部120の動作状態、現在の冷/温の設定状態など各種の情報を表示するためのLEDランプが配備されてもよい。
【0075】
電源供給部150は、交流電源を直流電源に変換して用いるように構成されてもよく、充電可能なバッテリーを備えていてもよく、バッテリー充電回路を備えていてもよいなど、必要に応じて多種多様に構成可能である。
【0076】
電気回路を構成するプリント回路基板(PCB)、バッテリーなど各種の構成要素は、柄部210の内部の空間に設けられてもよい。
【0077】
図2から図4を参照すると、美容装置100は、保管のしやすさのために、据え置き台の役割を果たすクレイドル部230を備えていてもよい。
【0078】
クレイドル部230は、柄部210の下端部分を着脱できるように構成されてもよく、バッテリーを充電できるようにする機能を有していてもよい。このとき、柄部210の下端部分とクレイドル部230には、柄部210が据置きされたときに互いに電気的に接触できるように充電端子が配備されてもよい。
【0079】
図3を参照すると、ハウジングには、肌接触部材121の周りに沿って透明窓171が配備されてもよく、透明窓171の内側には、所定の光を出射する発光部(図示せず)が配備されてもよい。
【0080】
このような発光部は、LEDを用いて形成されてもよく、透明窓171を介して出射される光は、多種多様なものであってもよい。
【0081】
例えば、透明窓171を介して出射される光は、美容装置100の各種の動作状態を表示するために用いられるものであってもよく、単に飾り用に用いられるものであってもよく、肌美容のためのものであってもよい。
【0082】
例えば、波長帯が590nmである光は、肌の深い部分に位置している皮脂腺まで達する波長のものであって、老廃物の除去、美白及び肌の再生に効果的である。
【0083】
また、850nmの波長帯を有する光は、損傷された肌の改善効果、シワの改善効果、顔面美白及び紅潮の除去効果などを奏することができる。
【0084】
以上、本発明について特定の好適な実施形態を上げて図示して説明したが、特許請求の範囲において請求する本発明の技術的な特徴や分野を逸脱しない範囲内において、本発明は様々に改変及び変更できるということは、当業界における通常の知識を有する者にとって自明である。
【符号の説明】
【0085】
100 美容装置
110 ミスト処理部
111 水槽
112 電極モジュール
113 超音波振動子
117 ミスト噴出口
119-1 原水キャップ
120 温度刺激処理部
121 肌接触部材
122 熱電素子(ペルチエ素子)
123 第2の放熱部
123-1 本体
123-2 蓋体
124 第1の放熱部
130 入力部
140 制御部
150 電源供給部
171 透明窓
210 柄部
220 ヘッド部
230 クレイドル部
図1
図2
図3
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図5
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図7
図8
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図10