(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022032983
(43)【公開日】2022-02-25
(54)【発明の名称】電子デバイス及び電子デバイスの製造方法
(51)【国際特許分類】
H01L 23/04 20060101AFI20220217BHJP
【FI】
H01L23/04 E
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021122322
(22)【出願日】2021-07-27
(31)【優先権主張番号】63/065,641
(32)【優先日】2020-08-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】110104760
(32)【優先日】2021-02-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】501358079
【氏名又は名称】友達光電股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】AU Optronics Corporation
【住所又は居所原語表記】No.1,Lt-Hsin Rd,II,Science-Based Industrial Park,Hsinchu,Taiwan.
(74)【代理人】
【識別番号】110000383
【氏名又は名称】特許業務法人エビス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】呂 智文
(72)【発明者】
【氏名】荘 皓安
(72)【発明者】
【氏名】侯 君岳
(57)【要約】
【課題】エッジワイヤの設計によりフレームを削減した電子デバイスを提供する。
【解決手段】電子デバイスであって、第1面、第2面、及び第1面と第2面との間に接続され、法線ベクトルが第1面及び第2面とは異なる側面を有する基板と、基板に配置され、第1面から側面を経過して第2面に延在するエッジワイヤと、エッジワイヤに配置される第1保護層と、基板に配置され、アンダーカット構造を充填する第2保護層と、を含む。エッジワイヤは基板と第1保護層との間に挟まれ、エッジワイヤと第1保護層はアンダーカット構造を構成する。
【選択図】
図16
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1面、第2面、前記第1面と前記第2面との間に接続され、法線ベクトルが前記第1面及び前記第2面とは異なる側面を有する基板と、
前記基板に配置され、前記第1面から前記側面を経過して前記第2面に延在するエッジワイヤと、
前記エッジワイヤに配置されている第1保護層と、
前記基板に配置され、アンダーカット構造を充填する第2保護層と、
を含み、
前記エッジワイヤは前記基板と前記第1保護層との間に挟まれ、前記エッジワイヤと前記第1保護層は前記アンダーカット構造を構成する、ことを特徴とする電子デバイス。
【請求項2】
前記エッジワイヤは前記第2保護層に対して内側に縮んでいる、ことを特徴とする請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項3】
前記第2保護層は前記第1保護層を包み込む、ことを特徴とする請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項4】
前記アンダーカット構造は前記エッジワイヤの周辺に沿って分布されている、ことを特徴とする請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項5】
前記第1保護層は外に向けて徐々に薄くなる厚さを有する、ことを特徴とする請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項6】
前記基板に配置され、前記エッジワイヤに電気的に接続される駆動回路構造をさらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項7】
前記基板に配置され、前記駆動回路構造に電気的に接続される発光素子をさらに含む、ことを特徴とする請求項6に記載の電子デバイス。
【請求項8】
前記駆動回路構造は前記第1面に配置された第1パッド及び前記第2面に配置された第2パッドを含み、前記エッジワイヤは前記第1パッド及び前記第2パッドに接続されている、ことを特徴とする請求項6に記載の電子デバイス。
【請求項9】
第1面、第2面、前記第1面と前記第2面との間に接続され、法線ベクトルが前記第1面及び前記第2面とは異なる側面を有する基板と、
前記基板に配置され、前記第1面から前記側面を経過して前記第2面に延在するエッジワイヤと、
前記基板に配置され、前記エッジワイヤを被覆し、前記エッジワイヤとの間に隙間が存在する保護構造と、を含む、ことを特徴とする電子デバイス。
【請求項10】
前記隙間は密閉隙間である、ことを特徴とする請求項9に記載の電子デバイス。
【請求項11】
前記隙間は前記エッジワイヤの周辺に沿って分布される、ことを特徴とする請求項9に記載の電子デバイス。
【請求項12】
前記基板に配置され、前記エッジワイヤに電気的に接続される駆動回路構造をさらに含む、ことを特徴とする請求項9に記載の電子デバイス。
【請求項13】
基板に、連続的に前記基板の第1面から前記第1面と第2面との間に接続される側面を経過して前記第2面に延在する導体材料層を形成することと、
前記導体材料層に第1保護層を形成し、前記第1保護層に対して内へ縮んでアンダーカット構造を構成するエッジワイヤを形成するために、前記第1保護層をマスクとして前記導体材料層をパターニングすることと、
前記基板に前記アンダーカット構造を充填する第2保護層を形成することと、を含む、ことを特徴とする電子デバイスの製造方法。
【請求項14】
前記第1保護層は転写方法によって前記導体材料層に形成される、ことを特徴とする請求項13に記載の電子デバイスの製造方法。
【請求項15】
前記導体材料層を形成する前に、前記基板に駆動回路構造を形成し、離型保護層によって前記駆動回路構造の少なくとも一部を被覆すること、をさらに含む、ことを特徴とする請求項13に記載の電子デバイスの製造方法。
【請求項16】
前記第2保護層を形成した後、前記離型保護層を取り除くことをさらに含むことを、特徴とする請求項15に記載の電子デバイスの製造方法。
【請求項17】
前記第2保護層は、浸漬、スプレー塗装、コーティング又は転写方法によって前記基板に形成される、ことを特徴とする請求項13に記載の電子デバイスの製造方法。
【請求項18】
前記第2保護層を形成する方法は、複数回印刷するステップを含み、前記複数回印刷するステップによる転写パターンは少なくとも一部重ね合せられている、ことを特徴とする請求項13に記載の電子デバイスの製造方法。
【請求項19】
前記導体材料層をパターニングする方法は、等方性エッチング方法を含む、ことを特徴とする請求項13に記載の電子デバイスの製造方法。
【請求項20】
前記導体材料層をパターニングするエッチング用腐食液は前記導体材料層と前記第1保護層に対して選択性を有する、ことを特徴とする請求項13に記載の電子デバイスの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電子デバイス及び電子デバイスの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子デバイスの様々な応用に対応するために、様々な製造技術及び製品設計が更新されている。より様々な応用に対応するために、フレームの幅が狭い又はフレームがない製品がさらに次々と提案されている。例えば、フレームの幅が狭い、又はフレームがない製品はさらに面積の大きい機能領域(例えば、表示領域、タッチ領域等)を提供できるほか、スプライシング製品(例えば、スプライシング表示パネル)に適用することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、エッジワイヤの設計によりフレームを削減した電子デバイスを提供する。
【0004】
本発明は、側端ワイヤの歩留まりを向上するために、強固な側端ワイヤを製造することができる電子デバイスの製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の電子デバイスは、第1面、第2面、及び第1面と第2面との間に接続され、法線ベクトルが第1面及び第2面とは異なる側面、を有する基板と、基板に配置され、第1面から側面を通じて第2面に延在するエッジワイヤと、エッジワイヤに配置される第1保護層と、基板に配置され、アンダーカット構造を充填する第2保護層と、を含む。エッジワイヤは基板と第1保護層との間に挟まれ、エッジワイヤと第1保護層はアンダーカット構造を構成する。
【0006】
本発明の一実施形態において、上記エッジワイヤは第2保護層に対して内へ縮む。
【0007】
本発明の一実施形態において、上記第2保護層は第1保護層を包み込む。
【0008】
本発明の一実施形態において、上記アンダーカット構造はエッジワイヤの周辺に沿って分布される。
【0009】
本発明の一実施形態において、上記第1保護層は外に向けて徐々に薄くなる厚さを有する。
【0010】
本発明の一実施形態において、上記電子デバイスはさらに、基板に配置され、エッジワイヤに電気的に接続される駆動回路構造を含む。
【0011】
本発明の一実施形態において、上記電子デバイスはさらに、基板に配置され、駆動回路構造に電気的に接続される発光素子を含む。
【0012】
本発明の一実施形態において、上記駆動構造は第1面に配置された第1パッド及び第2面に配置された第2パッドを含み、エッジワイヤは第1パッド及び第2パッドに接続される。
【0013】
本発明の電子デバイスは、第1面、第2面、及び第1面と第2面との間に接続され、法線ベクトルが第1面及び第2面とは異なる側面を有する基板と、基板に配置され、第1面から側面を経過して第2面に延在するエッジワイヤと、基板に配置され、エッジワイヤを被覆し、エッジワイヤとの間に隙間が存在する保護構造と、を含む。
【0014】
本発明の一実施形態において、上記隙間は密封の隙間である。
【0015】
本発明の一実施形態において、上記隙間はエッジワイヤの周辺に沿って分布される。
【0016】
本発明の一実施形態において、上記電子デバイスは、さらに、基板に配置され、エッジワイヤに電気的に接続される駆動回路構造を含む。
【0017】
本発明の電子デバイスの製造方法は、基板に連続的に基板の第1面から第1面と第2面の間に接続された側面を経由して第2面に延在する導体材料層を形成するステップと、導体材料層に第1保護層を形成し、第1保護層をマスクとして導体材料層をパターニングすることにより、第1保護層に対して内へ縮んでアンダーカット構造を構成する底縁ワイヤを形成するステップと、基板に第2保護層を形成し、第2保護層によりアンダーカット構造を充填するステップと、を含むが、これに限定されない。
【0018】
本発明の一実施形態において、上記第1保護層は転写方法で前記導体材料層に形成される。
【0019】
本発明の一実施形態において、導体材料層を形成する前に、さらに、基板に駆動回路構造を形成し、離型保護層で駆動回路構造の少なくとも一部をカバーする。
【0020】
本発明の一実施形態において、第2保護層を形成した後、さらに離型保護層を取り除く。
【0021】
本発明の一実施形態において、第2保護層は、浸漬、スプレー塗装、コーティング又は転写の方法によって基板に形成される。
【0022】
本発明の一実施形態において、第2保護層を形成する方法は、複数回印刷するステップを含み、複数回印刷するステップによる印刷パターンは少なくとも一部が重ね合せられる。
【0023】
本発明の一実施形態において、導体材料層をパターニングする方法は、等方性エッチング方法を含む。
【0024】
本発明の一実施形態において、導体材料層をパターニングするエッチング用腐食液は導体材料層と第1保護層に対して選択性を有する。
【発明の効果】
【0025】
上記から分かるように、本発明の実施形態における電子デバイスは基板のエッジに設置されたエッジワイヤを含み、これによって狭いフレームの設計のために電子デバイスのフレームの幅を小さくすることができる。また、エッジワイヤは保護構造によって保護されて損傷され難い。いくつかの実施形態において、保護構造は、エッジワイヤの輪郭を規定するための保護層と、エッジワイヤの側壁を被覆することによりエッジワイヤを密閉する保護層という2つの保護層を含むことができる。このように、エッジワイヤの安定性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明のいくつかの実施形態の電子デバイスを製造する一部のステップを示す(その1)。
【
図2】本発明のいくつかの実施形態の電子デバイスを製造する一部のステップを示す(その2)。
【
図3】本発明のいくつかの実施形態の電子デバイスを製造する一部のステップを示す(その3)。
【
図4】本発明のいくつかの実施形態の電子デバイスを製造する一部のステップを示す(その4)。
【
図5】
図4の構造の線I-I’に沿う断面図である。
【
図9】
図8の線III-III’の断面構造図である。
【
図10】本発明のいくつかの実施形態の電子デバイスを製造する一部のステップを示す(その5)。
【
図16】本開示のいくつかの実施形態の電子デバイスを示す図である。
【
図17】本開示のいくつかの実施形態の
図16の線VII-VII’に沿う断面図である。
【
図18】
図16の線VIII-VIII’に沿う断面図である。
【
図19】いくつかの実施形態による
図16の電子デバイスの線VII-VII’の延長線に沿う断面図である(その1)。
【
図20】いくつかの実施形態による
図16の電子デバイスの線VII-VII’の延長線に沿う断面図である(その2)。
【
図21】いくつかの実施形態による
図16の電子デバイスの線VII-VII’の延長線に沿う断面図である(その3)。
【
図22】いくつかの実施形態による
図16の電子デバイスの線VII-VII’の延長線に沿う断面図である(その4)。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1~
図4は本発明のいくつかの実施形態の電子デバイスを製造する一部のステップを示す。
図1において、基板110に駆動回路構造120を予め形成する。基板110は、一定の機械的強度を有するため、物を積載することができる、複数の膜層及び/又は複数の物を配置するための板状物である。いくつかの実施形態において、基板110の材質はガラス、高分子材料、セラミック等を含む。別のいくつかの実施形態において、基板110は複数の副層によって積み重ねられてなる多層基板であってもよい。基板110は第1面112、第2面114、及び第1面112と第2面114との間に接続される側面116を有する。ここで、側面116の法線方向は第1面112及び第2面114とは異なる。いくつかの実施形態において、第1面112と第2面114の法線ベクトルは互いに平行としてもよいが、これに限定されない。例えば、第1面112と第2面114は、例えば、それぞれX方向-Y方向に平行な平面であるが、側面116はY方向-Z方向に平行な平面である。別のいくつかの実施形態において、側面116に設置された部材はその他の側面、例えば、X方向-Z方向に平行な平面である側面に適用することができる。
【0028】
駆動回路構造120は、いずれも基板110の第1面112に配置された第1パッド122及び画素パッド124を含むことができる。いくつかの実施形態において、駆動回路構造120は、さらに、第1パッド122と画素パッド124に電気的に接続される画素回路(
図1に示せず)を含むことができる。例えば、画素回路(
図1に示せず)は信号線、トランジスタなどの能動素子、キャパシタンス構造などの受動素子等を含むことができるが、これに限定されない。いくつかの実施形態において、画素回路(
図1に示せず)は膜層堆積にリソグラフィーエッチングを組合せる方法又は印刷方法を採用して基板110の第1面112に制作することができる。そのため、上記トランジスタは薄膜トランジスタであってもよく、キャパシタンス構造は導電層と誘電体層が重ね合せられてなってもよい。また、いくつかの実施形態において、駆動回路構造120は、さらに、基板110の第2面114に配置された第2パッド(
図1に示せず)及び/又は対応するワイヤを含むことができる。
【0029】
図1において、第1パッド122の数は複数であり、複数の第1パッド122はY方向に沿って配列設置されてもよい。第1パッド122は第1面112に位置し、第1パッド122の設置位置は画素パッド124に比べて、さらに側面116に接近する。いくつかの実施形態において、第1パッド122の末端T122は側面116と第1面112の曲がり角118に延在されてもよく、さらには側面116と位置合わせされても良い。基板110には、さらに、画素パッド124をカバーし、第1パッド122を露出させる離型保護層130が形成されている。離型保護層130は後続の製造ステップにおいて損傷されず、画素パッド124を損傷しない方法を採用して取り除く膜層であってもよい。離型保護層130の境界B130と側面116はX方向において間隔G1を隔て、第1パッド122はこの間隔G1に位置する。
【0030】
いくつかの実施形態において、離型保護層130は熱硬化材料であってもよい。離型保護層130を基板110に形成させる方法は、硬化可能なゲル材料を基板110にコーティングし、加熱方法で硬化することを含むことができる。その他の実施形態において、離型保護層130は光硬化材料又は光-熱硬化材料であってもよい。離型保護層130は基板110から剥離可能な材料である。いくつかの実施形態において、第2面114における損傷させたくない膜層又は素子、例えば、配線又は類似素子を被覆するために、基板110の第2面114には離型保護層130を形成させてもよいが、それに限定されない。
【0031】
図2において、基板110に導体材料層140が形成されている。導体材料層140は基板110の第1面112における離型保護層130に被覆されていない部分を被覆することができる。導体材料層140は離型保護層130の一部を被覆することができる。導体材料層140は第1面112から側面116を経過して第2面114に連続的に延在することができる。導体材料層140はエッジスパッタ法を採用して基板110に形成されてもよい。導体材料層140の材質は銅、アルミニウム、モリブデン、銀、金、ニッケル、チタン、ITO、IGZO等を含む。導体材料層140は第1パッド122と接触し第1パッド122を直接被覆することができる。第2面114にパッド(例えば、第2パッド、未図示)が設置された場合、導体材料層140は第2面114における第2パッドと接触して直接被覆することができる。
【0032】
図3において、基板110には第1保護層150が形成されている。第1保護層150は転写方法を採用して基板110に制作されても良い。第1保護層150はストリップ状のパターンを有することができ、第1保護層150は第1面112から側面116を経過して第2面114に連続的に延在することができる。
図3に示すように、複数のストリップ状の第1保護層150はY方向に沿って配列されてもよく、複数のストリップ状の第1保護層150は第1パッド122に対応して設置されてもよい。いくつかの実施形態において、第1保護層150の第1面112におけるZ方向に沿う正投影は第1パッド122(対応する第2パッド)の第1面112におけるZ方向に沿う正投影に重ね合わせられてもよい。さらには、第1パッド122(対応する第2パッド)の第1面112におけるZ方向に沿う正投影は完全に第1保護層150の第1面112におけるZ方向に沿う正投影内に位置してもよい。複数のストリップ状の第1保護層150は一対一の形で第1パッド122に対応して設置されるため、各第1保護層150はいずれも1つの第1パッド122のみに重ね合わせられる。いくつかの実施形態において、ストリップ状の第1保護層150は、離型保護層130の境界B130との間に間隔G2を隔てる末端T150を有する。そのため、第1保護層150と離型保護層130は厚さ方向(例えば、Z方向)において互いに重ね合せられない。
【0033】
いくつかの実施形態において、第1保護層150は印刷方法を採用して基板110に製造されてもよい。例えば、いくつかの製造工程において、先に、保護層材料を印刷ツールに塗布又は加えた後、印刷ツールにおける保護層材料が導体材料層140に付着するように、印刷ツールを基板110の側面116に当接するように押し付けてもよい。続いて、印刷ツールを取り除いた後、導体材料層140に付着された保護層材料に対する硬化ステップを行うことにより第1保護層150を形成してもよい。言い換えれば、第1保護層150は印圧方法により基板110に製造されてもよい。いくつかの実施形態において、印刷ツールはストリップ状に分布された印刷パターンを有することができるため、導体材料層140にストリップ状の第1保護層150を形成することができる。また、印刷パターンは、例えば、ゴム等の弾性材質を採用して製造されてもよい。印刷ツールが基板110の側面116に当接する場合、印刷パターンの一部は第1面112と第2面114における導体材料層140に当接され、保護層材料を第1面112と第2面114における導体材料層140に印圧することができる。例えば、印刷ツールは印刷中にX方向に沿って基板110に向けて移動することにより保護層材料を側面116、第1面112と第2面114における導体材料層140に転写することができる。その他の実施形態において、印刷ツールはX方向に沿って基板110に向けて側面116に当接するように移動した後、さらにY方向を軸として回転し、対応する保護層材料を第1面112と第2面114における導体材料層140に転写することもできる。
【0034】
図3の第1保護層150の製造を完了した後、第1保護層150に被覆されていない導体材料層140を取り除いて
図4に示されたエッジワイヤ142を形成するために、パターニングステップを行うことができる。導体材料層140をパターニングする方法は、等方性エッチング方法を含む。例えば、パターニングステップは、例えば、第1保護層150に被覆されていない導体材料層140をエッチング用腐食液に接触させることである。ここで、導体材料層140をパターニングするエッチング用腐食液は導体材料層140と第1保護層150に対して選択性を有する。即ち、パターニングステップに採用されるエッチング用腐食液は、例えば、第1保護層150と反応しない組成物を有するため、第1保護層150はエッチングステップにおいてほぼ損傷されない。
【0035】
図4において、エッジワイヤ142は基板110に配置され、第1保護層150に対応する。エッジワイヤ142の数は第1保護層150の数と同じであってもよい。各エッジワイヤ142はそのうち1つのストリップ状の第1保護層150と基板110との間に挟まれ、基板110の第1面112から基板110の側面116を経過して基板110の第2面114に延在する。
【0036】
図5は
図4の構造の線I-I’に沿う断面図であり、そのうち1つのエッジワイヤの具体的な構造を例として説明するためのものであるが、本開示はそれに限定されない。
図5からわかるように、基板110の第1面112には第1パッド122が設置され、基板110の第2面114には第2パッド122’が設置されてもよく、エッジワイヤ142は基板110の第1面112から基板110の側面116を経過して基板110の第2面114に延在し、第1保護層150はエッジワイヤ142の基板110から離れた側に設置される。
【0037】
エッジワイヤ142は第1線部142A、第2線部142Bと第3線部142Cを含むことができる。第1線部142Aは第1面112に設置され、例えば、X方向に沿って第1面112と側面116との間の曲がり角118から第1パッド122に向けて延在し、さらには第1パッド122を超える。第2線部142Bは第2面114に設置され、例えば、X方向に沿って第2面114と側面116との間の曲がり角118’から第2パッド122’に向けて延在し、さらには第2パッド122’を超える。第3線部142Cは側面116に設置され、Z方向に沿って延在して第1線部142Aと第2線部142Bに接続される。そのため、エッジワイヤ142は立体ワイヤであり、立体のU形構造を有して基板110のエッジを取り囲む。
【0038】
図3の導体材料層140をエッジワイヤ142にパターニングするエッチングステップにおいて、導体材料層140は、隣接するエッジワイヤ142が互いに切断されることを確保するために、過エッチングされてもよい。例えば、過エッチングにより、エッジワイヤ142の輪郭は第1保護層150の輪郭に対して内へ縮み、アンダーカット構造UCを構成することができる。
図5において、第1保護層150の末端T150はエッジワイヤ142の末端T142に対して離型保護層130に向けて突出することができ、又はエッジワイヤ142の末端T142は第1保護層150の末端T150に対して内へ縮んで、アンダーカット構造UCを構成することができる。また、第1保護層150の厚さは均一でなくてもよい。例えば、第1保護層150の厚さは輪郭のエッジに接近するほど薄くなってもよい。
【0039】
図6は
図4の領域Eの部分拡大図であり、
図6の拡大図は
図4の構造のZ方向に沿って見た平面図を示す。
図6において、エッジワイヤ142は基板110の側面116からX方向に沿って外へ突出することができ、エッジワイヤ142の基板110に位置する部分は前記第1線部142Aであり、基板110の側面116からX方向に沿って外へ突出した部分は前記第3線部142Cである。第1保護層150はエッジワイヤ142を完全に遮蔽するため、第1保護層150の第3線部142Cを被覆する部分も基板110の側面116からX方向に沿って外へ突出する。
【0040】
図7は
図6の線II-II’の断面構造図である。
図6と
図7において、エッジワイヤ142の第1線部142Aは基板110における第1パッド122に接触し、完全に第1パッド122を被覆することができる。エッジワイヤ142の側壁E142は第1保護層150の側壁E150に対して内へ縮み、側壁E142に沿うアンダーカット構造UCを構成することができる。
図6と
図7は主にエッジワイヤ142の第1線部142Aの配置設計を示し、
図6と
図7の設計も第2線部142Bに適用されることができるため、第2線部142Bの配置設計については繰り返した説明を省略する。
【0041】
図8は
図4の領域Fの部分拡大図であり、
図8の拡大図は
図4の構造のX方向に沿って見た平面図を示し、
図8は主にエッジワイヤ142の第3線部142Cの配置設計を示す。
図9は
図8の線III-III’の断面構造図である。
図8と
図9において、エッジワイヤ142の第3線部142Cは基板110の側面116に接触し、Z方向に沿って第1面112と第2面114との間に延在する。エッジワイヤ142の側壁E142は第1保護層150の側壁E150に対して内へ縮んで側壁E142に沿うアンダーカット構造UCを構成することができる。
図5のエッジワイヤ142の末端T142に沿うアンダーカット構造UC、
図6のエッジE142に沿うアンダーカット構造UC及び
図8のエッジE142に沿うアンダーカット構造UCは連続した一体であってもよい。そのため、アンダーカットUCは実質的にエッジワイヤ142の輪郭に沿って分布された構造である。また、
図5、
図7と
図9からわかるように、第1保護層150は外に向けて徐々に薄くなる厚さを有する。
【0042】
図10は本発明のいくつかの実施形態の電子デバイスを製造する一部のステップを示し、
図11は
図10の線IV-IV’の断面図である。
図10に示されたステップは主に
図4の構造にさらに第2保護層160を形成することである。第2保護層160は基板110に配置され、第1保護層150を被覆する。
図10と
図11において、第2保護層160は第1保護層150を被覆するほか、さらにアンダーカット構造UCを充填するため、第2保護層160はエッジワイヤ142の末端T142に接触することができる。言い換えれば、第1保護層150が第2保護層160に密閉されるように、第2保護層160は第1保護層を包み込むことができる。第2保護層160は、浸漬、スプレー塗装、コーティング又は転写方法によって基板110に形成されてもよい。
【0043】
図12は
図10の領域Gの部分拡大図であり、
図12の拡大図は
図10の構造のZ方向に沿って見た平面図を示す。
図13は
図12の線V-V’の断面図である。
図14は
図10の領域Hの部分拡大図であり、
図14の拡大図は
図10の構造のX方向に沿って見た側面図を示す。
図15は
図14の線VI-VI’の断面図である。
図12~
図16からわかるように、第2保護層160は第1保護層150を被覆するほか、さらにアンダーカット構造UCを充填するため、第2保護層160はエッジワイヤ142の末端T142に接触することができる。いくつかの実施形態において、第2保護層160は印刷方法(例えば、転写)又は浸潤方法によって製造されてもよい。例えば、第2保護層160の製造方法は、保護材料が基板110に粘着するように、基板110を保護材料の溶液に浸潤し、その後、保護材料が硬化した後、第2保護層160を形成してもよい。
【0044】
第1保護層150と第2保護層160の材料はポリエステル樹脂(polyester resins)、フェノール樹脂(phenolic resins)、アルキド樹脂(alkyd resins)、ポリカーボネート樹脂(polycarbonate resins)、ポリアミド樹脂(polyamide resins)、ポリウレタン樹脂(polyurethane resins)、シリコーン樹脂(silicone resins)、エポキシ樹脂(epoxy resins)、ポリエチレン樹脂(polyethylene resins)、アクリル樹脂(acrylic resins)、ポリスチレン樹脂(polystyrene resins)、ポリプロピレン樹脂(polypropylene resins)、又はその他の防水保護効果を有する材料を含むことができる。いくつかの実施形態において、第1保護層150と第2保護層160は異なる材料によって構成されても良く、又は同じ材料によって構成されてもよい。
【0045】
図16は本開示のいくつかの実施形態の電子デバイスを示す図である。
図16の電子デバイス100は、基板110、エッジワイヤ142、保護構造170及び発光素子180を含む。いくつかの実施形態において、電子デバイス100は
図10の構造から離型保護層130(
図10に示す)を取り除いた後、発光素子180を画素パッド124に接合して構成されたデバイスであってもよい。ここで、保護構造170は第1保護層150と第2保護層160を含むことができる。具体的には、基板110、エッジワイヤ142、第1保護層150と第2保護層160の構造設計及び配置関係は前記段落の記述を参照することができ、ここで繰り返した説明を省略する。
【0046】
基板110は第1面112、第2面114、及び第1面112と第2面114との間に接続された側面116を有し、基板110には、さらに、
図1に示された、第1パッド122、第2パッド122’及び画素パッド124(
図1、
図5、
図11を参照)を含むことができる駆動回路構造120が設置されてもよい。発光素子180は画素パッド124に接合される。いくつかの実施形態において、発光素子180は、発光ダイオード、例えば、マイクロメーター発光ダイオード、ミリメートル発光ダイオード、又は類似素子を含むことができる。その他の実施形態において、基板110には、さらに、タッチ素子、検知素子等のその他の機能の素子が設置されてもよい。
【0047】
本実施形態において、エッジワイヤ142は第1面112から側面116を経過して第2面114に延在する。エッジワイヤ142は第1面112における第1パッド122を第2面114における第2パッド(例えば、
図5と
図11に示された第2パッド122’)に電気的に接続させることができる。また、電子デバイス100に接合される予定の回路基板又はその他の外部回路構造は、第1面112に接合されることなく、第2面114における回路又はパッドに接合されてもよい。そのため、第1面112の周辺には外部回路構造を接合するために接合用の面積を保留する必要がない。言い換えれば、第1面112には発光素子180を設置するために大きい面積を保留して、幅の狭いフレームの設計を実現することができる。いくつかの実施形態において、エッジワイヤ142の第1面112におけるX方向に沿って延在する長さは回路基板を接合する時に予め保留する必要のある接合幅より小さい。例えば、電子デバイス100の第1面112におけるフレームの幅W100は、例えば、5ミリメートル(5mm)である。第1面112に回路基板を接合する設計に比べ、電子デバイス100は、さらに小さいフレームの幅を有することができ、さらには、ユーザが簡単に識別できないフレームの幅を有する。そのため、電子デバイス100はスプライシングディスプレーに適用されてもよく、その他の電子デバイス100とスプライスされる時、ユーザはスプライシングエッジの存在を見つけにくい。また、電子デバイス100はその他の極めて小さい幅のフレームに適用されてもよく、さらにはフレームのない設計に適用されてもよい。
【0048】
保護構造170はエッジワイヤ142を被覆する。前記のとおり、保護構造170は第1保護層150と第2保護層160を含む。第1保護層150はエッジワイヤ142を遮蔽し、エッジワイヤ142の輪郭は第1保護層150に比べて内へ縮む。第2保護層160は第1保護層150を被覆し、第1保護層150、エッジワイヤ142と基板110によって構成されたアンダーカット構造(
図4と
図14に記載のアンダーカット構造UC)に充填される。
【0049】
図17は本開示のいくつかの実施形態の
図16の線VII-VII’に沿う断面図であり、
図18は
図16の線VIII-VIII’に沿う断面図である。
図17と
図18において、保護構造170の第1保護層150と第2保護層160は、例えば、同じ材質で製造される。
図17と
図18に示すように、第1保護層150と第2保護層160が同じ材料である時、第1保護層150と第2保護層160との接合部は、点線に示されたように、明らかでない。この時、保護構造170は大体一体に成形された構造であってもよい。第2保護層160を製造する時、アンダーカット構造UCのサイズ及び保護材料の特性に基づき、第2保護層160は、第1保護層150、エッジワイヤ142と基板110によって構成されたアンダーカット構造UCを完全に充填せず、アンダーカット構造UCに隙間VDを形成する可能性がある。
【0050】
隙間VDはエッジワイヤ142の輪郭に沿って分散され、保護構造170とエッジワイヤ142との間に存在されてもよい。隙間VDは第1保護層150のエッジワイヤ142から突出する局部の底面B150とエッジワイヤ142の側壁E142との間に位置することができる。隙間VDは基板110の第1面112とエッジワイヤ142の側壁E142との間に位置することができる。隙間VDは密封隙間であり、基板110、エッジワイヤ142と保護構造170との間に密封されてもよい。いくつかの実施形態において、第1保護層150と第2保護層160が異なる材料である時、基板110、エッジワイヤ142と保護構造170との間に隙間VDが存在してもよい。この時、隙間VDは大体基板110、エッジワイヤ142、第1保護層150と第2保護層160との間に分布されることができる。
【0051】
図19はいくつかの実施形態による
図16の電子デバイスの線VII-VII’の延長線に沿う断面図である。
図19において、電子デバイス100は、基板110、第1パッド122、第2パッド122’、エッジワイヤ142、保護構造170を構成することができる第1保護層150及び第2保護層160を含む。
図19の実施形態に示すように、第2保護層160は平らな外面S160とS160’を有する平坦層であることができる。第2保護層160の外面S160は第2保護層160の第1面112に設置された部分の基板110から離れた面である。第2保護層160の外面S160’は第2保護層160の第2面114に設置された部分の基板110から離れた面である。外面S160とS160’は第1面112と第2面114に大体平行であってもよく、即ち、外面S160とS160’は大体X方向とY方向の平面に沿って延在することができる。
【0052】
図20はいくつかの実施形態による
図16の電子デバイスの線VII-VII’の延長線に沿う断面図である。
図20において、電子デバイス100は、基板110、第1パッド122、第2パッド122’、エッジワイヤ142、保護構造170を構成することができる第1保護層150及び第2保護層160を含む。
図20の実施形態に示すように、第2保護層160は波形の外面S160とS160’を有することができる。外面S160と外面S160’は、例えば、エッジワイヤ142に分布されると共に起伏する。即ち、外面S160は、エッジワイヤ142に対応する所で基板110から遠く離れており、エッジワイヤ142の間隔G142の所で基板110に近接する。いくつかの実施形態において、第2保護層160は印刷方法を採用して基板110に製造されてもよい。
【0053】
例えば、第2保護層160は、複数の第1印刷パターン162Aと複数の第2印刷パターン162Bを含むことができる。これらの第1印刷パターン162Aは、同じ印刷ツールを採用して同じ印刷ステップにおいて基板110に製造されてもよく、同様に、第2印刷パターン162Bも同じ印刷ツールで同じ印刷ステップにおいて基板110に製造されたものである。第1印刷パターン162Aと第2印刷パターン162Bは、同じ印刷ツールを採用するが、異なる印刷ステップにおいて基板110に製造されることができる。即ち、第2保護層160を形成する方法は、複数回の印刷ステップを行うことを含むが、本開示はそれに限定されない。第1印刷パターン162Aは互いに間隔が開けられ、第2印刷パターン162Bも互いに間隔が開けられる。第1印刷パターン162Aと第2印刷パターン162Bは少なくとも一部重ね合せられている。第1印刷パターン162Aと第2印刷パターン162Bは交互に分布され、Y方向に沿って連続的に分布されている第2保護層160を構成することができる。
【0054】
図21はいくつかの実施形態による
図16の電子デバイスの線VII-VII’の延長線に沿う断面図である。
図21において、電子デバイス100は、基板110、第1パッド122、第2パッド122’、エッジワイヤ142、保護構造170を構成することができる第1保護層150と第2保護層160を含む。
図20の実施形態に示すように、第2保護層160は波形の外面S160とS160’を有することができる。外面S160と外面S160’の起伏頻度は、エッジワイヤ142の分布と交互する。即ち、外面S160は、エッジワイヤ142に対応する所で基板110に接近し、エッジワイヤ142の間隔G142の所で基板110から遠く離れる。
図21の第2保護層160の製造方法は、
図20の第2保護層160の製造方法と大体同じであるため、ここで繰り返した説明を省略する。言い換えれば、第2保護層160は複数回印刷する方法を採用して基板110に製造されてもよい。複数回印刷する方法は印刷パターンと印刷パターンを互いに一部重ね合せることができ、これは第2保護層160の連続性を確定するのに役に立つ。そのため、第2保護層160は確実にエッジワイヤ142を被覆し、理想的な保護遮断効果に達することができる。例えば、第2保護層160はエッジワイヤ142が外部の水分の影響を受けて変質又は酸化しないように確保することができる。
【0055】
図22はいくつかの実施形態による
図16の電子デバイスの線VII-VII’の延長線に沿う断面図である。
図22において、電子デバイス100は、基板110、第1パッド122、第2パッド122’、エッジワイヤ142、保護構造170を構成することができる第1保護層150と第2保護層160を含む。第2保護層160は、複数の第1印刷パターン162Aと複数の第2印刷パターン162Bを含むことができ、第1印刷パターン162Aと第2印刷パターン162Bとの間隔P160は第1保護層150の間隔P150より大きくてもよい。例えば、
図22において、間隔P160は間隔P150の2倍であることができるが、それに限定されない。
図22の第2保護層160の製造方法は
図20の第2保護層160の製造方法と大体同じであってもよく、ここで繰り返した説明を省略する。言い換えれば、第2保護層160は複数回印刷する方法を採用して基板110に製造されてもよい。複数回印刷する方法は印刷パターンと印刷パターンを互いに一部重ね合せることができ、これは第2保護層160の連続性を確定するのに役に立つ。そのため、第2保護層160は確実にエッジワイヤ142を被覆し、理想的な保護遮断効果に達することができる。例えば、第2保護層160はエッジワイヤ142が外部の水分の影響を受けて変質又は酸化しないように確保することができる。
【0056】
要するに、本発明の実施形態の電子デバイスは基板のエッジに基板の第1面から側面を経過して、第2面に延在するエッジワイヤが設置されている。電子デバイスに接合する予定の回路構造、例えば、回路基板等は、電子デバイスの第2面に接合されてもよい。このように、電子デバイスの第1面の周辺には外部回路構造に接合する予定の接合領域を保留する必要なく、幅の狭いフレーム又はフレームのない設計を達成可能である。また、エッジワイヤは保護構造に被覆されエッジワイヤの信頼性を確保することができる。保護構造は、エッジワイヤを密閉して外部の水分によってエッジワイヤが酸化又は変質されることを回避することができる。そのため、電子デバイスは良好な品質を有する。
【符号の説明】
【0057】
100 電子デバイス
110 基板
112 第1面
114 第2面
116 側面
118 曲がり角
120 駆動回路構造
122 第1パッド
122’ 第2パッド
124 画素パッド
130 離型保護層
140 導体材料層
142 エッジワイヤ
142A 第1線部
142B 第2線部
142C 第3線部
150 第1保護層
160 第2保護層
162A 第1印刷パターン
162B 第2印刷パターン
170 保護構造
180 発光素子
B130 境界
B150 底面
E、F、G、H 領域
E142、E150 側壁
G1、G2、G142 間隔
I-I’、II-II’、III-III’、IV-IV’、V-V’、VI-VI’、VII-VII’、VIII-VIII’ 線
P150、P160 間隔
S160、S160’ 外面
T122、T150 末端
UC アンダーカット構造
VD 隙間
W100 フレームの幅
X、Y、Z 方向