(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022033283
(43)【公開日】2022-02-28
(54)【発明の名称】消火用スプリンクラーおよび偏向器
(51)【国際特許分類】
A62C 31/28 20060101AFI20220218BHJP
A62C 31/02 20060101ALI20220218BHJP
【FI】
A62C31/28
A62C31/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022000451
(22)【出願日】2022-01-05
(62)【分割の表示】P 2020545687の分割
【原出願日】2019-02-22
(31)【優先権主張番号】62/640,208
(32)【優先日】2018-03-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】510218928
【氏名又は名称】ビクターリック カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】トーマス エフ. ワンチョ
(57)【要約】
【課題】消火用スプリンクラーおよび消火用スプリンクラーと併用される偏向器を提供すること
【解決手段】消火システムのためのスプリンクラーは、半径方向に延在する線に沿ってプレートの中心に向かってプレートの周縁から延在する、5つの異なるタイプのスロットを有する、偏向器プレートを含む。スロットは、矢形状、棍棒形状、および鍵穴形状である。偏向器プレートを支持するフレームアームと整合する、矢じりスロットは、フレームアームの厚さより広い。フレームアームの平面に近接する、棍棒形状および矢形状スロットは、プレートの中心から延在する半径方向線に対して非対称である一方、フレームアームの平面の遠位の矢形状および鍵穴形状スロットは、プレートの中心から延在する半径方向線に対して対称である。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本明細書に記載の発明。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2018年3月8日に出願され、参照することによって本明細書に組み込まれる、米国仮出願第62/640,208号に基づき、その優先権を主張する。
【0002】
本発明は、消火用スプリンクラーおよび消火用スプリンクラーと併用される偏向器に関する。
【背景技術】
【0003】
倉庫貯蔵保管市場の成長は、倉庫の平方フィート数だけではなく、倉庫天井高および製品(商品として知られる)がそれらの倉庫内に保管され得る密度の増加にも拍車をかけている。早期制圧速動(ESFR)消火用スプリンクラーとして知られるスプリンクラーは、倉庫保管と関連付けられた火災の課題に対処するために、1980年代に開発された。一式の相互に関連した規約および規格、特に、National Fire Sprinkler Association(NFPA)、UL、およびFM Globalによって発布されたものが、ESFRスプリンクラーの最小限の性能および異なるESFRスプリンクラーがその個々の性能に応じて使用され得る用途に関する規格を定めている。そのようなESFRスプリンクラーは、一般に、式Q=k(p)1/2を通して、スプリンクラーからの放水率「Q」とスプリンクラー内の水圧「p」との間の関係として定義される、「k係数」として表される(ESFRスプリンクラーは、代表例である、約14、17、および25の標準化されたk係数を有する)、所与の圧力において送達可能な水の量によって分類される。より高いk係数のスプリンクラーは、より小さいk係数より、所与の圧力において、多くの水を放出し、したがって、より高いk係数のESFRスプリンクラーが、天井高が増加するにつれて、保護を提供するために使用され、NFPA-13「スプリンクラーシステムの配設のための規格」等の規格は、所与のk係数スプリンクラーと併用するための、ある最大天井高、商品高、および商品間隔を定めている。
【0004】
k係数17およびそれを上回る(40フィートおよびそれを上回る天井高と併用するために指定されることが可能である)ESFRスプリンクラーの設計に対する最近の課題は、そのようなスプリンクラーが、実際の火災試験を介して、「高隙間」用途として知られるものの需要を満たす能力を実証する、ULのUL1767標準によって定められた性能基準に対する変更であった。高隙間用途は、倉庫天井と商品との間に大隙間を有する、倉庫内の商品の保護を指す。40フィートおよびそれを上回る天井高を有する、倉庫は、床から20フィートの高さにおけるラック内に陳列された商品を有し、20フィートの隙間を(スプリンクラーが位置付けられる場所の近傍の)天井と商品との間に残し得る。隙間距離が、10フィートを上回る場合、そのような用途は、「高隙間」用途と称される。そのような高隙間で動作する、ESFRスプリンクラーに対する課題は、スプリンクラー自体下の火災を消火するために十分な密度および速度を有する、消火液のコア流動を維持しながら、また、外側の周囲「傘状」噴霧パターンを維持し、所望の面積を保護するために要求される分配範囲を提供し、かつ外側傘状パターンとコア流動との間の中間範囲内の十分な流動を維持し、その中間ゾーン内の火災が大きくなり、外側傘帯まで広がることを防止することを含む。しかしながら、いくつかの先行技術ESFRスプリンクラー設計に関して、スプリンクラーと商品との間の高隙間距離は、噴霧パターンがあまりに広い面積にわたって分配された状態になることを可能にし、それによって、噴霧パターン密度を、特に、中間ゾーンにおいて、故に、スプリンクラーの消火有効性を低減させる。そのような状態はまた、火災プルームによって生成された上昇気流が、外側傘状噴霧パターンを途絶および消失させることを可能にし、これは、ある場合には、隣接するスプリンクラーの湿潤および冷却を生じさせ、それによって、その動作を妨害または遅延させ得る。本現象は、火災の熱プルームが、そうでなければ、火災を消火するように最良に設置されている、近傍の冷却されたスプリンクラーを「スキップ」させるため、「スキッピング」として知られる。さらに、スキッピングはまた、火災からより遠隔のスプリンクラーのトリガをもたらす傾向にあり、したがって、消火にあまり効果的ではない。結果として、火災および水害の両方が増加し、かつスキッピングが、最終的には、防火システムが壊滅される結果をもたらし得るため、要請された消防士が大火事と戦う付加的リスクが生じる。
【0005】
各所与のスプリンクラーk係数における、天井高および天井下のラック内に陳列された商品高を制御する、規制に加え、これらの規制はさらに、商品を保管するラック間のある最小隙間距離(通路幅として知られる)を定めている。これらの規制は、ESFRスプリンクラーのシステムに関する需要が、商品が保管される最大高さによってだけではなく、また、ESFRスプリンクラーの任意の所与のグリッド下に保管される商品のラックの数によっても影響されるため、存在する。最小通路幅規格は、したがって、スプリンクラーからの水プルームが、ラックによって妨害されずに進行し、火災源に到着し、商品の隣接するラックを湿潤させ、1つのラックから別のラックへの飛火を防止するためのラック間の隙間を要求しながら、所与の面積内に保管され得る商品の量に関する限界としてのラック高規格と連動して作用する。より狭い最小通路幅は、したがって、ESFRスプリンクラーの性能に関する需要の増加を表し、かつ任意の所与の最大保管高さにおける商品保管の密度の増加をもたらす。逆に言えば、標準的通路幅における使用のための承認を達成するために必要な最小試験基準を超えることができ、標準的最小通路幅未満の通路幅における使用のために承認されている(特定用途向け承認として知られる)、ESFRスプリンクラーは、実証された改良性能を有すると見なされ得、これは、標準的通路幅においてさえ消火を改良し得る。
【0006】
高k係数ESFRスプリンクラーの設計は、したがって、スプリンクラーがデフォルト用途のために指定または承認されたものとして市場化され得るように、そのようなスプリンクラーのための最小性能基準に合格する必要性によってだけではなく、また、より広範囲の用途、特に、NFPA13における最小性能基準が認めているものより小さい通路幅において商品のより大きい密度の保管を可能にするものにおいて使用するための特殊用途承認を取得するために、それらの最小基準を超える性能を有するための所望によっても課題が課される。そのような高性能ESFRスプリンクラーは、標準的保管密度および通路幅においてさえ、改良された保護を提供することが予期され得る。
【0007】
明確なこととして、商品が保管され得る密度の増加を許容する能力の実証を通したものを含め、消火用スプリンクラー、特に、ESFRタイプスプリンクラーを改良し、高隙間倉庫火災保護の課題に対処し、改良された性能をもたらす機会が存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、消火用スプリンクラーに関する。例示的実施形態では、スプリンクラーは、ボアを囲繞する、本体を備える。ボアは、ボアと同軸に配列される流動軸を画定する。第1および第2のフレームアームが、本体の対向側上に搭載され、そこから流動軸に沿った方向に延在する。フレームアームは、平面を画定する。ノーズが、フレームアームの端部上に搭載される。ノーズは、流動軸と同軸に位置付けられる。偏向器プレートが、ノーズ上に搭載され、流動軸に対して横方向に配向される。偏向器プレートは、流動軸上に位置する中心を囲繞する、周縁を有する。例示的実施形態では、偏向器プレートは、周縁から中心に向かって半径方向に延在する、第1の構成の複数のスロットを備える。第1の構成のスロットのうちの少なくとも2つは、平面内に配置される。第2の構成の少なくとも4つのスロットは、第2の構成のスロットのうちの1つが、平面内に配置される第1の構成のスロットのそれぞれの各側に隣接して位置付けられるように、周縁から中心に向かって半径方向に延在し、周縁のまわりに位置する。第3の構成の複数のスロットが、周縁から中心に向かって半径方向に延在する。第2の構成のスロットは、第1の構成のスロットより大きい面積を有する。
【0009】
例示的実施形態では、第2の構成のスロットは、第1および第3の構成のスロットのいずれかの最大面積を有する。さらなる実施例として、ボアは、k=14.0以上のk係数を画定し、消火用スプリンクラーは、ペンダント配向に配設されるように適合される。例示的実施形態では、第2の構成のスロットは、周縁から延在するハンドルと、中心からある距離で終端する、棍棒ヘッドとを備える、棍棒形状を有する。ハンドルに近接する棍棒ヘッドの幅は、中心に近接する棍棒ヘッドの幅未満である。ある実施例では、棍棒ヘッドの最広幅は、ハンドルの最広幅より広い。さらなる実施例として、棍棒ヘッドは、中心からの距離に湾曲先端を有する。別の例示的実施形態では、棍棒ヘッドは、中心から半径方向に延在する線に対して非対称である。さらなる実施例では、棍棒ヘッドは、線に対して第1の角度に配向される第1の縁と、第1の縁と反対の第2の縁とによって画定され、第2の縁は、線に対して第2の角度に配向され、第2の角度は、第1の角度と異なる。
【0010】
例示的実施形態では、第2の構成のスロットはそれぞれ、中心から半径方向に延在する線に対して対称である。さらなる実施例として、第2の構成のスロットは、周縁から延在する、ウエストと、中心からある距離で終端する、鍵ヘッドとを備える、鍵穴形状を有する。ある実施例では、鍵ヘッドの最広幅は、ウエストの最広幅より広い。さらなる実施例では、ウエストに近接する鍵ヘッドの幅は、中心に近接する鍵ヘッドの幅と等しい。例示的実施形態では、鍵ヘッドは、中心からの距離に湾曲先端を有する。さらなる実施例として、鍵ヘッドは、中心から半径方向に延在する線に対して対称である。
【0011】
例示的実施形態では、第1の構成のスロットは、周縁から延在する、シャフトと、中心から第1の距離で終端する、矢じり(arrowhead)とを備える、矢じり形状を有する。矢じりは、本実施例では、中心から半径方向に延在する線に対して非対称である。例示的実施形態では、矢じりは、線に対して第1の角度に配向される第1の縁と、第1の縁と反対の第2の縁とによって画定される。第2の縁は、線に対して第2の角度に配向され、第2の角度は、第1の角度と異なる。実施例として、矢じりの最広幅は、シャフトの最広幅より広い。ある実施例では、シャフトに近接する矢じりの幅は、中心に近接する矢じりの幅を上回る。さらなる実施例として、矢じりは、中心からの距離に湾曲先端を有する。別の実施例では、シャフトは、矢じりに近接するシャフトの幅を上回る幅を周縁に有する。例示的実施形態では、シャフトは、第1および第2の対向して配置される縁によって画定される。各縁は、シャフトが矢じりに近接するシャフトの幅を上回る幅を周縁に有するように、中心から半径方向に延在する線に対して角度を付けて配向される。
【0012】
さらなる例示的実施形態では、偏向器プレートは、第4の構成の複数のスロットを備える。再び実施例として、偏向器プレートはさらに、第5の構成の複数のスロットを備える。
【0013】
本発明によって包含される別の例示的実施形態では、消火用スプリンクラーは、ボアを囲繞する、本体を備える。ボアは、ボアと同軸に配列される流動軸を画定する。ある実施例では、第1および第2のフレームアームが、本体の対向側上に搭載され、そこから流動軸に沿った方向に延在する。フレームアームは、平面を画定する。ノーズが、フレームアームの端部上に搭載される。ノーズは、流動軸と同軸に位置付けられる。偏向器プレートが、ノーズ上に搭載され、流動軸に対して横方向に配向される。偏向器プレートは、流動軸上に位置する中心を囲繞する、周縁を有する。例示的実施形態では、偏向器プレートは、周縁から中心に向かって半径方向に延在し、中心から第1の距離で終端する、第1の構成の複数のスロットを備える。第1の構成のスロットのうちの少なくとも2つは、本実施例では、平面内に配置される。第2の構成の少なくとも4つのスロットが、周縁から中心に向かって半径方向に延在し、中心から第2の距離で終端する。第2の構成のスロットは、第2の構成のスロットのうちの1つが、平面内に配置される、第1の構成のスロットのそれぞれの各側に隣接して位置付けられるように、周縁のまわりに位置する。第3の構成の複数のスロットは、周縁から中心に向かって半径方向に延在し、中心から第3の距離で終端する。第2の距離は、本実施例では、第1または第3の距離のいずれか未満である。
【0014】
例示的実施形態では、ノーズは、流動軸から測定された最大半径を有する。第1、第2、および第3の距離は、ある実施例では、最大半径を上回る。実施例として、ボアは、k=14.0以上のk係数を画定し、消火用スプリンクラーは、ペンダント配向に配設されるように適合される。
【0015】
例示的実施形態では、第2の構成のスロットは、周縁から延在するハンドルと、中心からある距離で終端する、棍棒ヘッドとを備える、棍棒形状を有する。ハンドルに近接する棍棒ヘッドの幅は、ある実施例では、中心に近接する棍棒ヘッドの幅未満である。別の実施例では、棍棒ヘッドの最広幅は、ハンドルの最広幅より広い。さらなる実施例では、棍棒ヘッドは、中心からの距離に湾曲先端を有する。例示的実施形態では、棍棒ヘッドは、中心から半径方向に延在する線に対して非対称である。棍棒ヘッドは、線に対して第1の角度に配向される第1の縁と、第1の縁と反対の第2の縁とによって画定される。第2の縁は、線に対して第2の角度に配向される。第2の角度は、第1の角度と異なる。別の実施例では、第2の構成のスロットはそれぞれ、中心から半径方向に延在する線に対して対称である。実施例として、第2の構成のスロットは、周縁から延在する、ウエストと、中心からある距離で終端する、鍵ヘッドとを備える、鍵穴形状を有する。例示的実施形態では、鍵ヘッドの最広幅は、ウエストの最広幅より広い。さらなる実施例として、ウエストに近接する鍵ヘッドの幅は、中心に近接する鍵ヘッドの幅と等しい。例示的実施形態では、鍵ヘッドは、中心からの距離に湾曲先端を有する。さらなる実施例として、鍵ヘッドは、中心から半径方向に延在する線に対して対称である。
【0016】
例示的実施形態では、第1の構成のスロットは、周縁から延在する、シャフトと、中心から第1の距離で終端する、矢じりとを備える、矢じり形状を有する。矢じりは、中心から半径方向に延在する線に対して非対称である。実施例として、矢じりは、線に対して第1の角度に配向される第1の縁と、第1の縁と反対の第2の縁とによって画定される。第2の縁は、線に対して第2の角度に配向される。第2の角度は、第1の角度と異なる。実施例として、矢じりの最広幅は、シャフトの最広幅より広い。さらなる実施例では、シャフトに近接する矢じりの幅は、中心に近接する矢じりの幅を上回る。また、実施例として、矢じりは、中心からの距離に湾曲先端を有する。例示的実施形態では、シャフトは、矢じりに近接するシャフトの幅を上回る幅を周縁に有する。実施例として、シャフトは、第1および第2の対向して配置される縁によって画定される。各縁は、シャフトが矢じりに近接するシャフトの幅を上回る幅を周縁に有するように、中心から半径方向に延在する線に対して角度を付けて配向される。
【0017】
例示的実施形態では、偏向器プレートはさらに、第4の構成の複数のスロットを備える。加えて、実施例として、偏向器プレートはさらに、第5の構成の複数のスロットを備える。
【0018】
本発明は、早期制圧速動消火用スプリンクラーを包含する。例示的実施形態では、スプリンクラーは、ペンダント配向において使用するために適合される、本体を備える。本体は、ボアを囲繞する。ボアは、ボアと同軸に配列される流動軸を画定する。ボアは、k=25.2以上のk係数を画定する。第1および第2のフレームアームが、本体の対向側上に搭載され、そこから流動軸に沿った方向に延在する。フレームアームは、平面を画定する。プラグが、フレームアーム間の本体上に除去可能に搭載され、ボアを覆う。ノーズが、プラグから1.0インチ未満の距離において、フレームアームの端部上に搭載される。ノーズは、流動軸と同軸に位置付けられる。偏向器プレートが、ノーズ上に搭載され、流動軸に対して横方向に配向される。偏向器プレートは、流動軸上に位置する中心を囲繞する、周縁を有する。例示的実施形態では、偏向器プレートは、周縁から中心に向かって半径方向に延在し、流動軸から第1の距離で終端する、複数の第1のスロットを備える。第1のスロットのうちの少なくとも2つは、平面内に配置される。複数の第2のスロットが、周縁から中心に向かって半径方向に延在し、流動軸から第2の距離で終端する。第2のスロットは、第2のスロットのうちの1つが、平面内に配置される、第1のスロットのそれぞれの各側に隣接して位置付けられるように、周縁のまわりに位置する。第2の距離は、例示的実施形態では、第1の距離未満である。例示的実施形態では、ノーズは、流動軸から測定された最大半径を有する。第1および第2の距離は、実施例として、最大半径を上回る。
【0019】
別の例示的実施形態では、消火用スプリンクラーは、ボアを囲繞する、本体を備える。ボアは、ボアと同軸に配列される流動軸を画定する。第1および第2のフレームアームが、本体の対向側上に搭載され、そこから流動軸に沿った方向に延在する。ノーズが、フレームアームの端部上に搭載される。ノーズは、流動軸と同軸に位置付けられる。偏向器プレートが、ノーズ上に搭載され、流動軸に対して横方向に配向される。偏向器プレートは、流動軸上に位置する中心を囲繞する、周縁を有し、周縁から中心に向かって半径方向に延在する、第1のスロットを備える。第1のスロットは、周縁から延在する、第1のシャフトと、中心から第1の距離で終端する、第1の矢じりとを備える、矢形状を有する。第1のスロットは、第1のアームと整合される。第1のスロットの最広幅は、ある実施例では、第1のアームの厚さ以上である。
【0020】
例示的実施形態では、シャフトは、第1および第2の対向して配置される縁によって画定される。各縁は、第1のシャフトが、第1の矢じりに近接する第1のシャフトの幅を上回る幅を周縁に有するように、中心から半径方向に延在する第1の線に対して角度を付けて配向される。さらなる実施例として、第1の矢じりの最広幅は、第1のシャフトの最広幅より広い。別の実施例では、第1のシャフトに近接する第1の矢じりの幅は、中心に近接する第1の矢じりの幅を上回る。また、実施例として、第1の矢じりは、中心から第1の距離に湾曲先端を有する。ある実施例では、第1のスロットは、中心から半径方向に延在する第1の線を中心として対称である。
【0021】
さらなる実施例として、第2のスロットが、周縁から中心に向かって半径方向に延在する。第2のスロットは、周縁から延在するハンドルと、中心から第2の距離で終端する、棍棒ヘッドとを備える、棍棒形状を有する。ハンドルに近接する棍棒ヘッドの幅は、ある実施例では、中心に近接する棍棒ヘッドの幅未満である。例示的実施形態では、棍棒ヘッドの最広幅は、ハンドルの最広幅より広い。さらなる実施例では、棍棒ヘッドは、中心から第2の距離に湾曲先端を有する。別の実施例では、棍棒ヘッドは、中心から半径方向に延在する第2の線に対して非対称である。例示的実施形態では、棍棒ヘッドは、第2の線に対して第1の角度に配向される第1の縁と、第1の縁と反対の第2の縁とによって画定される。第2の縁は、第2の線に対して第2の角度に配向される。第2の角度は、例示的実施形態では、第1の角度と異なる。
【0022】
例示的実施形態はさらに、周縁から中心に向かって半径方向に延在する、第3のスロットを備える。第3のスロットは、周縁から延在する、第2のシャフトと、中心から第3の距離で終端する、第2の矢じりとを備える、第2の矢形状を有する。第3の矢じりは、例示的実施形態では、中心から半径方向に延在する第3の線に対して非対称である。
【0023】
さらなる実施例として、第2の矢じりは、第3の線に対して第1の角度に配向される第1の縁と、第1の縁と反対の第2の縁とによって画定される。第2の縁は、第3の線に対して第2の角度に配向される。第2の角度は、例示的実施形態では、第1の角度と異なる。実施例として、第2の矢じりの最広幅は、第2のシャフトの最広幅より広い。別の実施例では、第2のシャフトに近接する第2の矢じりの幅は、中心に近接する第2の矢じりの幅を上回る。さらなる実施例として、第2の矢じりは、中心から第3の距離に湾曲先端を有する。例示的実施形態では、第2のシャフトは、第2の矢じりに近接する第2のシャフトの幅を上回る幅を周縁に有する。実施例として、第2のシャフトは、第1および第2の対向して配置される縁によって画定される。各縁は、第2のシャフトが第2の矢じりに近接する第2のシャフトの幅を上回る幅を周縁に有するように、第3の線に対して角度を付けて配向される。例示的実施形態は、周縁から中心に向かって半径方向に延在する、第4のスロットを備える。第4のスロットは、周縁から延在する、ウエストと、中心から第4の距離で終端する、鍵ヘッドとを備える、鍵穴形状を有する。ある実施例では、鍵ヘッドの最広幅は、ウエストの最広幅より広い。さらなる実施例では、ウエストに近接する鍵ヘッドの幅は、中心に近接する鍵ヘッドの幅と等しい。さらなる実施例として、鍵ヘッドは、中心から第4の距離に湾曲先端を有する。例示的実施形態では、鍵ヘッドは、中心から半径方向に延在する第4の線に対して対称である。
【0024】
例示的実施形態はさらに、周縁から中心に向かって半径方向に延在する、第5のスロットを備える。第5のスロットは、周縁から延在する、第3のシャフトと、中心から第5の距離で終端する、第3の矢じりとを備える、第3の矢形状を有する。第3のシャフトは、第3および第4の対向して配置される縁によって画定される。第3および第4の縁はそれぞれ、第3のシャフトが矢じりに近接する第3のシャフトの幅を上回る幅を周縁に有するように、中心から半径方向に延在する第5の線に対して角度を付けて配向される。例示的実施形態では、第3のシャフトは、周縁における第1のシャフトの幅より広い幅を周縁に有する。さらなる実施例として、第3の矢じりの最広幅は、第3のシャフトの最広幅より広い。別の実施例では、第3のシャフトに近接する第3の矢じりの幅は、中心に近接する第3の矢じりの幅を上回る。別の実施例では、第3の矢じりは、中心から第5の距離に湾曲先端を有する。例示的実施形態では、第3の矢じりは、中心から半径方向に延在する第5の線に対して対称である。
【0025】
本発明はさらに、ボアを囲繞する、本体を備える、消火用スプリンクラーを包含する。ボアは、ボアと同軸に配列される流動軸を画定する。第1および第2のフレームアームが、本体の対向側上に搭載され、そこから流動軸に沿った方向に延在する。ノーズが、フレームアームの端部上に搭載される。ノーズは、流動軸と同軸に位置付けられる。偏向器プレートが、ノーズ上に搭載され、流動軸に対して横方向に配向される。偏向器プレートは、流動軸上に位置する中心を囲繞する、周縁を有し、周縁から中心に向かって半径方向に延在する、第1のスロットを備える。第1のスロットは、周縁から延在する、第1のシャフトと、中心から第1の距離で終端する、第1の矢じりとを備える、矢形状を有する。第1のシャフトは、第1および第2の対向して配置される縁によって画定される。第1および第2の縁はそれぞれ、第1のシャフトが、第1の矢じりに近接する第1のシャフトの幅を上回る幅を周縁に有するように、中心から半径方向に延在する第1の線に対して角度を付けて配向される。第2のスロットは、周縁から中心に向かって半径方向に延在する。第2のスロットは、周縁から延在する、第2のシャフトと、中心から第2の距離で終端する、第2の矢じりとを備える、矢形状を有する。第2のシャフトは、第1および第2の対向して配置される縁によって画定される。各縁は、第2のシャフトが第2の矢じりに近接する第2のシャフトの幅を上回る幅を周縁に有するように、中心から半径方向に延在する第2の線に対して角度を付けて配向されるように、第2のシャフトを画定する。第2の線は、第1の線に対してある角度に配向される。第3のスロットは、周縁から中心に向かって半径方向に延在する。第3のスロットは、周縁から延在するハンドルと、中心から第3の距離で終端する、棍棒ヘッドとを備える、棍棒形状を有する。ある実施例では、ハンドルに近接する棍棒ヘッドの幅は、中心に近接する棍棒ヘッドの幅未満である。第3のスロットは、第1のスロットと第2のスロットとの間に位置付けられる。第4のスロットは、周縁から中心に向かって半径方向に延在する。第4のスロットは、周縁から延在する、第3のシャフトと、中心から第4の距離で終端する、第3の矢じりとを備える、矢形状を有する。第4のスロットは、第2のスロットと第3のスロットとの間に位置付けられる。第5のスロットは、周縁から中心に向かって半径方向に延在する。第5のスロットは、周縁から延在する、ウエストと、中心から第5の距離で終端する、鍵ヘッドとを備える、鍵穴形状を有する。第5のスロットは、第2のスロットと第4のスロットとの間に位置付けられる。
【0026】
例示的実施形態では、第3のスロットは、第1、第2、第4、および第5のスロットのいずれかの最大面積を有する。さらなる実施例として、第1の線と第2の線との間の角度は、90°である。別の実施例では、周縁における第2のシャフトの幅は、周縁における第1のシャフトの幅を上回る。ある実施例では、第3の距離は、第1、第2、第4、および第5の距離未満である。さらなる実施例として、第5の距離は、第1、第2、および第4の距離未満である。別の実施例では、第1、第2、および第4の距離は、相互に等しい。
【0027】
実施例として、棍棒ヘッドは、中心から半径方向に延在する第3の線に対して非対称である。別の実施例では、第3の矢じりは、中心から半径方向に延在する第4の線に対して非対称である。実施例はさらに、相互から180°でプレート内に位置付けられる、一対の第1のスロットを備える。別の実施例はさらに、それぞれ、第1のスロットのうちの1つから90°および270°でプレート内に位置付けられる、第2のスロットのうちの2つを備える。実施例はさらに、それぞれ、第1のスロットのうちの1つから22.5°、157.5°、202.5°および337.5°でプレート内に位置付けられる、第3のスロットのうちの4つを備える。例示的実施形態はさらに、それぞれ、第1のスロットのうちの1つから45°、135°、225°、および315°でプレート内に位置付けられる、第4のスロットのうちの4つを備える。別の例示的実施形態は、それぞれ、第1のスロットのうちの1つから67.5°、112.5°、247.5°および292.5°でプレート内に位置付けられる、第5のスロットのうちの4つを備える。
本発明は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
消火用スプリンクラーであって、前記スプリンクラーは、
ボアを囲繞する本体であって、前記ボアは、前記ボアと同軸に配列される流動軸を画定する、本体と、
第1および第2のフレームアームであって、前記第1および第2のフレームアームは、前記本体の対向側上に搭載され、そこから前記流動軸に沿った方向に延在し、前記フレームアームは、平面を画定する、第1および第2のフレームアームと、
前記フレームアームの端部上に搭載されるノーズであって、前記ノーズは、前記流動軸と同軸に位置付けられる、ノーズと、
偏向器プレートであって、前記偏向器プレートは、前記ノーズ上に搭載され、前記流動軸に対して横方向に配向され、前記偏向器プレートは、前記流動軸上に位置する中心を囲繞する周縁を有し、前記偏向器プレートは、
前記周縁から前記中心に向かって半径方向に延在する第1の構成の複数のスロットであって、前記第1の構成のスロットのうちの少なくとも2つは、前記平面内に配置される、第1の構成の複数のスロットと、
第2の構成の少なくとも4つのスロットであって、前記第2の構成の少なくとも4つのスロットは、前記第2の構成のスロットのうちの1つが、前記平面内に配置される前記第1の構成のスロットのそれぞれの各側に隣接して位置付けられるように、前記周縁から前記中心に向かって半径方向に延在し、前記周縁のまわりに位置する、第2の構成の少なくとも4つのスロットと、
前記周縁から前記中心に向かって半径方向に延在する第3の構成の複数のスロットと
を備え、前記第2の構成のスロットは、前記第1の構成のスロットより大きい面積を有する、偏向器プレートと
を備える、スプリンクラー。
(項目2)
前記第2の構成のスロットは、前記第1および前記第3の構成のスロットのいずれかの最大面積を有する、項目1に記載の消火用スプリンクラー。
(項目3)
前記ボアは、k=14.0以上のk係数を画定し、前記消火用スプリンクラーは、ペンダント配向に配設されるように適合される、項目1に記載の消火用スプリンクラー。
(項目4)
前記第2の構成のスロットは、前記周縁から延在するハンドルと、前記中心からある距離で終端する棍棒ヘッドとを備える棍棒形状を有し、前記ハンドルに近接する前記棍棒ヘッドの幅は、前記中心に近接する前記棍棒ヘッドの幅未満である、項目1に記載の消火用スプリンクラー。
(項目5)
前記棍棒ヘッドの最広幅は、前記ハンドルの最広幅より広い、項目4に記載の消火用スプリンクラー。
(項目6)
前記棍棒ヘッドは、前記中心からの前記距離に湾曲先端を有する、項目5に記載の消火用スプリンクラー。
(項目7)
前記棍棒ヘッドは、前記中心から半径方向に延在する線に対して非対称である、項目4に記載の消火用スプリンクラー。
(項目8)
前記棍棒ヘッドは、前記線に対して第1の角度に配向される第1の縁と、前記第1の縁と反対の第2の縁とによって画定され、前記第2の縁は、前記線に対して第2の角度に配向され、前記第2の角度は、前記第1の角度と異なる、項目7に記載の消火用スプリンクラー。
(項目9)
前記第2の構成のスロットはそれぞれ、前記中心から半径方向に延在する線に対して対称である、項目4に記載の消火用スプリンクラー。
(項目10)
前記第2の構成のスロットは、前記周縁から延在するウエストと、前記中心からある距離で終端する鍵ヘッドとを備える鍵穴形状を有する、項目1に記載の消火用スプリンクラー。
(項目11)
前記鍵ヘッドの最広幅は、前記ウエストの最広幅より広い、項目10に記載の消火用スプリンクラー。
(項目12)
前記ウエストに近接する前記鍵ヘッドの幅は、前記中心に近接する前記鍵ヘッドの幅と等しい、項目10に記載の消火用スプリンクラー。
(項目13)
前記鍵ヘッドは、前記中心からの前記距離に湾曲先端を有する、項目10に記載の消火用スプリンクラー。
(項目14)
前記鍵ヘッドは、前記中心から半径方向に延在する線に対して対称である、項目10に記載の消火用スプリンクラー。
(項目15)
前記第1の構成のスロットは、前記周縁から延在するシャフトと、前記中心から第1の距離で終端する矢じりとを備える矢じり形状を有し、前記矢じりは、前記中心から半径方向に延在する線に対して非対称である、項目1に記載の消火用スプリンクラー。
(項目16)
前記矢じりは、前記線に対して第1の角度に配向される第1の縁と、前記第1の縁と反対の第2の縁とによって画定され、前記第2の縁は、前記線に対して第2の角度に配向され、前記第2の角度は、前記第1の角度と異なる、項目15に記載の消火用スプリンクラー。
(項目17)
前記矢じりの最広幅は、前記シャフトの最広幅より広い、項目15に記載の消火用スプリンクラー。
(項目18)
前記シャフトに近接する前記矢じりの幅は、前記中心に近接する前記矢じりの幅を上回る、項目15に記載の消火用スプリンクラー。
(項目19)
前記矢じりは、前記中心からの前記距離に湾曲先端を有する、項目15に記載の消火用スプリンクラー。
(項目20)
前記シャフトは、前記矢じりに近接する前記シャフトの幅を上回る幅を前記周縁に有する、項目15に記載の消火用スプリンクラー。
(項目21)
前記シャフトは、第1および第2の対向して配置される縁によって画定され、前記縁はそれぞれ、前記シャフトが前記矢じりに近接する前記シャフトの幅を上回る幅を前記周縁に有するように、前記中心から半径方向に延在する線に対して角度を付けて配向される、項目15に記載の消火用スプリンクラー。
(項目22)
前記偏向器プレートはさらに、第4の構成の複数のスロットを備える、項目1に記載の消火用スプリンクラー。
(項目23)
前記偏向器プレートはさらに、第5の構成の複数のスロットを備える、項目22に記載の消火用スプリンクラー。
(項目24)
消火用スプリンクラーであって、前記スプリンクラーは、
ボアを囲繞する本体であって、前記ボアは、前記ボアと同軸に配列される流動軸を画定する、本体と、
第1および第2のフレームアームであって、前記第1および第2のフレームアームは、前記本体の対向側上に搭載され、そこから前記流動軸に沿った方向に延在し、前記フレームアームは、平面を画定する、第1および第2のフレームアームと、
前記フレームアームの端部上に搭載されるノーズであって、前記ノーズは、前記流動軸と同軸に位置付けられる、ノーズと、
偏向器プレートであって、前記偏向器プレートは、前記ノーズ上に搭載され、前記流動軸に対して横方向に配向され、前記偏向器プレートは、前記流動軸上に位置する中心を囲繞する周縁を有し、前記偏向器プレートは、
第1の構成の複数のスロットであって、前記第1の構成の複数のスロットは、前記周縁から前記中心に向かって半径方向に延在し、前記中心から第1の距離で終端し、前記第1の構成のスロットのうちの少なくとも2つは、前記平面内に配置される、第1の構成の複数のスロットと、
第2の構成の少なくとも4つのスロットであって、前記第2の構成の少なくとも4つのスロットは、前記周縁から前記中心に向かって半径方向に延在し、前記中心から第2の距離で終端し、前記第2の構成のスロットは、前記第2の構成のスロットのうちの1つが、前記平面内に配置される前記第1の構成のスロットのそれぞれの各側に隣接して位置付けられるように、前記周縁のまわりに位置する、第2の構成の少なくとも4つのスロットと、
第3の構成の複数のスロットであって、前記第3の構成の複数のスロットは、前記周縁から前記中心に向かって半径方向に延在し、前記中心から第3の距離で終端する、第3の構成の複数のスロットと
を備え、前記第2の距離は、前記第1または第3の距離のいずれか未満である、偏向器プレートと
を備える、スプリンクラー。
(項目25)
前記ノーズは、前記流動軸から測定された最大半径を有し、前記第1、第2、および第3の距離は、前記最大半径を上回る、項目24に記載の消火用スプリンクラー。
(項目26)
前記ボアは、k=14.0以上のk係数を画定し、前記消火用スプリンクラーは、ペンダント配向に配設されるように適合される、項目24に記載の消火用スプリンクラー。
(項目27)
前記第2の構成のスロットは、前記周縁から延在するハンドルと、前記中心からある距離で終端する棍棒ヘッドとを備える棍棒形状を有し、前記ハンドルに近接する前記棍棒ヘッドの幅は、前記中心に近接する前記棍棒ヘッドの幅未満である、項目24に記載の消火用スプリンクラー。
(項目28)
前記棍棒ヘッドの最広幅は、前記ハンドルの最広幅より広い、項目27に記載の消火用スプリンクラー。
(項目29)
前記棍棒ヘッドは、前記中心からの前記距離に湾曲先端を有する、項目28に記載の消火用スプリンクラー。
(項目30)
前記棍棒ヘッドは、前記中心から半径方向に延在する線に対して非対称である、項目27に記載の消火用スプリンクラー。
(項目31)
前記棍棒ヘッドは、前記線に対して第1の角度に配向される第1の縁と、前記第1の縁と反対の第2の縁とによって画定され、前記第2の縁は、前記線に対して第2の角度に配向され、前記第2の角度は、前記第1の角度と異なる、項目30に記載の消火用スプリンクラー。
(項目32)
前記第2の構成のスロットはそれぞれ、前記中心から半径方向に延在する線に対して対称である、項目27に記載の消火用スプリンクラー。
(項目33)
前記第2の構成のスロットは、前記周縁から延在するウエストと、前記中心からある距離で終端する鍵ヘッドとを備える鍵穴形状を有する、項目24に記載の消火用スプリンクラー。
(項目34)
前記鍵ヘッドの最広幅は、前記ウエストの最広幅より広い、項目33に記載の消火用スプリンクラー。
(項目35)
前記ウエストに近接する前記鍵ヘッドの幅は、前記中心に近接する前記鍵ヘッドの幅と等しい、項目33に記載の消火用スプリンクラー。
(項目36)
前記鍵ヘッドは、前記中心からの前記距離に湾曲先端を有する、項目33に記載の消火用スプリンクラー。
(項目37)
前記鍵ヘッドは、前記中心から半径方向に延在する線に対して対称である、項目33に記載の消火用スプリンクラー。
(項目38)
前記第1の構成のスロットは、前記周縁から延在するシャフトと、前記中心から第1の距離で終端する矢じりとを備える矢じり形状を有し、前記矢じりは、前記中心から半径方向に延在する線に対して非対称である、項目24に記載の消火用スプリンクラー。
(項目39)
前記矢じりは、前記線に対して第1の角度に配向される第1の縁と、前記第1の縁と反対の第2の縁とによって画定され、前記第2の縁は、前記線に対して第2の角度に配向され、前記第2の角度は、前記第1の角度と異なる、項目38に記載の消火用スプリンクラー。
(項目40)
前記矢じりの最広幅は、前記シャフトの最広幅より広い、項目38に記載の消火用スプリンクラー。
(項目41)
前記シャフトに近接する前記矢じりの幅は、前記中心に近接する前記矢じりの幅を上回る、項目38に記載の消火用スプリンクラー。
(項目42)
前記矢じりは、前記中心からの前記距離に湾曲先端を有する、項目38に記載の消火用スプリンクラー。
(項目43)
前記シャフトは、前記矢じりに近接する前記シャフトの幅を上回る幅を前記周縁に有する、項目38に記載の消火用スプリンクラー。
(項目44)
前記シャフトは、第1および第2の対向して配置される縁によって画定され、前記縁はそれぞれ、前記シャフトが前記矢じりに近接する前記シャフトの幅を上回る幅を前記周縁に有するように、前記中心から半径方向に延在する線に対して角度を付けて配向される、項目38に記載の消火用スプリンクラー。
(項目45)
前記偏向器プレートはさらに、第4の構成の複数のスロットを備える、項目24に記載の消火用スプリンクラー。
(項目46)
前記偏向器プレートはさらに、第5の構成の複数のスロットを備える、項目45に記載の消火用スプリンクラー。
(項目47)
早期制圧速動消火用スプリンクラーであって、前記スプリンクラーは、
ペンダント配向において使用するために適合される本体であって、前記本体は、ボアを囲繞し、前記ボアは、前記ボアと同軸に配列される流動軸を画定し、前記ボアは、k=25.2以上のk係数を画定する、本体と、
第1および第2のフレームアームであって、前記第1および第2のフレームアームは、前記本体の対向側上に搭載され、そこから前記流動軸に沿った方向に延在し、前記フレームアームは、平面を画定する、第1および第2のフレームアームと、
プラグであって、前記プラグは、前記フレームアーム間の前記本体上に除去可能に搭載され、前記ボアを覆う、プラグと、
ノーズであって、前記ノーズは、前記プラグから1.0インチ未満の距離において、前記フレームアームの端部上に搭載され、前記ノーズは、前記流動軸と同軸に位置付けられる、ノーズと、
偏向器プレートであって、前記偏向器プレートは、前記ノーズ上に搭載され、前記流動軸に対して横方向に配向され、前記偏向器プレートは、前記流動軸上に位置する中心を囲繞する周縁を有し、前記偏向器プレートは、
複数の第1のスロットであって、前記複数の第1のスロットは、前記周縁から前記中心に向かって半径方向に延在し、前記流動軸から第1の距離で終端し、前記第1のスロットのうちの少なくとも2つは、前記平面内に配置される、複数の第1のスロットと、
複数の第2のスロットであって、前記複数の第2のスロットは、前記周縁から前記中心に向かって半径方向に延在し、前記流動軸から第2の距離で終端し、前記第2のスロットは、前記第2のスロットのうちの1つが、前記平面内に配置される前記第1のスロットのそれぞれの各側に隣接して位置付けられるように、前記周縁のまわりに位置する、複数の第2のスロットと、
を備え、前記第2の距離は、前記第1の距離未満である、前記偏向器プレートと
を備える、スプリンクラー。
(項目48)
前記ノーズは、前記流動軸から測定された最大半径を有し、前記第1および第2の距離は、前記最大半径を上回る、項目47に記載の消火用スプリンクラー。
(項目49)
消火用スプリンクラーであって、前記スプリンクラーは、
ボアを囲繞する本体であって、前記ボアは、前記ボアと同軸に配列される流動軸を画定する、本体と、
第1および第2のフレームアームであって、前記第1および第2のフレームアームは、前記本体の対向側上に搭載され、そこから前記流動軸に沿った方向に延在する、第1および第2のフレームアームと、
前記フレームアームの端部上に搭載されるノーズであって、前記ノーズは、前記流動軸と同軸に位置付けられる、ノーズと、
偏向器プレートであって、前記偏向器プレートは、前記ノーズ上に搭載され、前記流動軸に対して横方向に配向され、前記偏向器プレートは、前記流動軸上に位置する中心を囲繞する周縁を有し、
前記周縁から前記中心に向かって半径方向に延在する第1のスロットであって、前記第1のスロットは、前記周縁から延在する第1のシャフトと、前記中心から第1の距離で終端する第1の矢じりとを備える矢形状を有し、前記第1のスロットは、前記第1のアームと整合され、前記第1のスロットの最広幅は、前記第1のアームの厚さ以上である、第1のスロットと
を備える、偏向器プレートと
を備える、スプリンクラー。
(項目50)
前記シャフトは、第1および第2の対向して配置される縁によって画定され、各前記縁は、前記第1のシャフトが、前記第1の矢じりに近接する前記第1のシャフトの幅を上回る幅を前記周縁に有するように、前記中心から半径方向に延在する第1の線に対して角度を付けて配向される、項目49に記載のスプリンクラー。
(項目51)
前記第1の矢じりの最広幅は、前記第1のシャフトの最広幅より広い、項目49に記載のスプリンクラー。
(項目52)
前記第1のシャフトに近接する前記第1の矢じりの幅は、前記中心に近接する前記第1の矢じりの幅を上回る、項目49に記載のスプリンクラー。
(項目53)
前記第1の矢じりは、前記中心から前記第1の距離に湾曲先端を有する、項目49に記載のスプリンクラー。
(項目54)
前記第1のスロットは、前記中心から半径方向に延在する第1の線を中心として対称である、項目49に記載のスプリンクラー。
(項目55)
前記周縁から前記中心に向かって半径方向に延在する第2のスロットをさらに備え、前記第2のスロットは、前記周縁から延在するハンドルと、前記中心から第2の距離で終端する棍棒ヘッドとを備える棍棒形状を有し、前記ハンドルに近接する前記棍棒ヘッドの幅は、前記中心に近接する前記棍棒ヘッドの幅未満である、項目49に記載のスプリンクラー。
(項目56)
前記棍棒ヘッドの最広幅は、前記ハンドルの最広幅より広い、項目55に記載のスプリンクラー。
(項目57)
前記棍棒ヘッドは、前記中心から前記第2の距離に湾曲先端を有する、項目55に記載のスプリンクラー。
(項目58)
前記棍棒ヘッドは、前記中心から半径方向に延在する第2の線に対して非対称である、項目55に記載のスプリンクラー。
(項目59)
前記棍棒ヘッドは、前記第2の線に対して第1の角度に配向される第1の縁と、前記第1の縁と反対の第2の縁とによって画定され、前記第2の縁は、前記第2の線に対して第2の角度に配向され、前記第2の角度は、前記第1の角度と異なる、項目58に記載のスプリンクラー。
(項目60)
前記周縁から前記中心に向かって半径方向に延在する第3のスロットをさらに備え、前記第3のスロットは、前記周縁から延在する第2のシャフトと、前記中心から第3の距離で終端する第2の矢じりとを備える第2の矢形状を有し、前記第3の矢じりは、前記中心から半径方向に延在する第3の線に対して非対称である、項目49に記載のスプリンクラー。
(項目61)
前記第2の矢じりは、前記第3の線に対して第1の角度に配向される第1の縁と、前記第1の縁と反対の第2の縁とによって画定され、前記第2の縁は、前記第3の線に対して第2の角度に配向され、前記第2の角度は、前記第1の角度と異なる、項目60に記載のスプリンクラー。
(項目62)
前記第2の矢じりの最広幅は、前記第2のシャフトの最広幅より広い、項目60に記載のスプリンクラー。
(項目63)
前記第2のシャフトに近接する前記第2の矢じりの幅は、前記中心に近接する前記第2の矢じりの幅を上回る、項目60に記載のスプリンクラー。
(項目64)
前記第2の矢じりは、前記中心から前記第3の距離に湾曲先端を有する、項目60に記載のスプリンクラー。
(項目65)
前記第2のシャフトは、前記第2の矢じりに近接する前記第2のシャフトの幅を上回る幅を前記周縁に有する、項目60に記載のスプリンクラー。
(項目66)
前記第2のシャフトは、第1および第2の対向して配置される縁によって画定され、各前記縁は、前記第2のシャフトが前記第2の矢じりに近接する前記第2のシャフトの幅を上回る幅を前記周縁に有するように、前記第3の線に対して角度を付けて配向される、項目60に記載のスプリンクラー。
(項目67)
前記周縁から前記中心に向かって半径方向に延在する第4のスロットをさらに備え、前記第4のスロットは、前記周縁から延在するウエストと、前記中心から第4の距離で終端する鍵ヘッドとを備える鍵穴形状を有する、項目49に記載のスプリンクラー。
(項目68)
前記鍵ヘッドの最広幅は、前記ウエストの最広幅より広い、項目67に記載のスプリンクラー。
(項目69)
前記ウエストに近接する前記鍵ヘッドの幅は、前記中心に近接する前記鍵ヘッドの幅と等しい、項目67に記載のスプリンクラー。
(項目70)
前記鍵ヘッドは、前記中心から前記第4の距離に湾曲先端を有する、項目67に記載のスプリンクラー。
(項目71)
前記鍵ヘッドは、前記中心から半径方向に延在する第4の線に対して対称である、項目67に記載のスプリンクラー。
(項目72)
前記周縁から前記中心に向かって半径方向に延在する第5のスロットをさらに備え、前記第5のスロットは、前記周縁から延在する第3のシャフトと、前記中心から第5の距離で終端する第3の矢じりとを備える第3の矢形状を有し、前記第3のシャフトは、第3および第4の対向して配置される縁によって画定され、前記第3および第4の縁はそれぞれ、前記第3のシャフトが前記矢じりに近接する前記第3のシャフトの幅を上回る幅を前記周縁に有するように、前記中心から半径方向に延在する第5の線に対して角度を付けて配向される、項目50に記載のスプリンクラー。
(項目73)
前記第3のシャフトは、前記周縁における前記第1のシャフトの幅より広い幅を前記周縁に有する、項目72に記載のスプリンクラー。
(項目74)
前記第3の矢じりの最広幅は、前記第3のシャフトの最広幅より広い、項目72に記載のスプリンクラー。
(項目75)
前記第3のシャフトに近接する前記第3の矢じりの幅は、前記中心に近接する前記第3の矢じりの幅を上回る、項目72に記載のスプリンクラー。
(項目76)
前記第3の矢じりは、前記中心から前記第5の距離に湾曲先端を有する、項目72に記載のスプリンクラー。
(項目77)
前記第3の矢じりは、前記中心から半径方向に延在する第5の線に対して対称である、項目72に記載のスプリンクラー。
(項目78)
消火用スプリンクラーであって、前記スプリンクラーは、
ボアを囲繞する本体であって、前記ボアは、前記ボアと同軸に配列される流動軸を画定する、本体と、
第1および第2のフレームアームであって、前記第1および第2のフレームアームは、前記本体の対向側上に搭載され、そこから前記流動軸に沿った方向に延在する、第1および第2のフレームアームと、
前記フレームアームの端部上に搭載されるノーズであって、前記ノーズは、前記流動軸と同軸に位置付けられる、ノーズと、
偏向器プレートであって、前記偏向器プレートは、前記ノーズ上に搭載され、前記流動軸に対して横方向に配向され、前記偏向器プレートは、前記流動軸上に位置する中心を囲繞する周縁を有し、
前記周縁から前記中心に向かって半径方向に延在する第1のスロットであって、前記第1のスロットは、前記周縁から延在する第1のシャフトと、前記中心から第1の距離で終端する第1の矢じりとを備える矢形状を有し、前記第1のシャフトは、第1および第2の対向して配置される縁によって画定され、前記第1および第2の縁はそれぞれ、前記第1のシャフトが、前記第1の矢じりに近接する前記第1のシャフトの幅を上回る幅を前記周縁に有するように、前記中心から半径方向に延在する第1の線に対して角度を付けて配向される、第1のスロットと、
前記周縁から前記中心に向かって半径方向に延在する第2のスロットであって、前記第2のスロットは、前記周縁から延在する第2のシャフトと、前記中心から第2の距離で終端する第2の矢じりとを備える矢形状を有し、前記第2のシャフトは、第1および第2の対向して配置される縁によって画定され、前記第2のシャフトを画定する前記縁はそれぞれ、前記第2のシャフトが前記第2の矢じりに近接する前記第2のシャフトの幅を上回る幅を前記周縁に有するように、前記中心から半径方向に延在する第2の線に対して角度を付けて配向され、前記第2の線は、前記第1の線に対してある角度に配向される、第2のスロットと、
前記周縁から前記中心に向かって半径方向に延在する第3のスロットであって、前記第3のスロットは、前記周縁から延在するハンドルと、前記中心から第3の距離で終端する棍棒ヘッドとを備える棍棒形状を有し、前記ハンドルに近接する前記棍棒ヘッドの幅は、前記中心に近接する前記棍棒ヘッドの幅未満であり、前記第3のスロットは、前記第1のスロットと第2のスロットとの間に位置付けられる、第3のスロットと、
前記周縁から前記中心に向かって半径方向に延在する第4のスロットであって、前記第4のスロットは、前記周縁から延在する第3のシャフトと、前記中心から第4の距離で終端する第3の矢じりとを備える矢形状を有し、前記第4のスロットは、前記第2のスロットと第3のスロットとの間に位置付けられる、第4のスロットと、
前記周縁から前記中心に向かって半径方向に延在する第5のスロットであって、前記第5のスロットは、前記周縁から延在するウエストと、前記中心から第5の距離で終端する鍵ヘッドとを備える鍵穴形状を有し、前記第5のスロットは、前記第2のスロットと第4のスロットとの間に位置付けられる、第5のスロットと
を備える、偏向器プレートと
を備える、スプリンクラー。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】
図1は、本発明による、例示的消火用スプリンクラーの側面図である。
【0029】
【
図1A】
図1Aは、本発明による、例示的消火用スプリンクラーの側面図である。
【0030】
【
図1B】
図1Bは、ペンダント配向に示される、例示的消火用スプリンクラーの等角図である。
【0031】
【
図2】
図2は、
図1に示される消火用スプリンクラーの部分的縦方向断面図である。
【0032】
【
図3】
図3は、本発明による、
図1に示される消火用スプリンクラーの端面図であって、例示的偏向器の平面図を示す。
【0033】
【
図3A】
図3Aは、本発明による、消火用スプリンクラーの別の実施形態の端面図であって、例示的偏向器の平面図を示す。
【0034】
【
図4】
図4は、
図3に示される例示的偏向器の象限の平面図である。
【0035】
【
図4A】
図4A、4B、および4Cは、それぞれ、拡大尺度における、
図3における弧長4A、4B、および4Cによって示されるような偏向器の扇状体の平面図である。
【
図4B】
図4A、4B、および4Cは、それぞれ、拡大尺度における、
図3における弧長4A、4B、および4Cによって示されるような偏向器の扇状体の平面図である。
【
図4C】
図4A、4B、および4Cは、それぞれ、拡大尺度における、
図3における弧長4A、4B、および4Cによって示されるような偏向器の扇状体の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
図1および2は、本発明による、例示的消火用スプリンクラー10を示す。スプリンクラー10は、例えば、「k係数」約17~約34、具体的には、25.2を有する、早期制圧速動(ESFR)スプリンクラーであってもよい。
【0037】
図2に示されるように、スプリンクラー10は、本体12を備え、これは、ボア14を囲繞する。ボア14は、ボアと同軸に配列される、流動軸16を画定する。本体10は、消火システムの配管ネットワーク(図示せず)へのスプリンクラー10の接続のためのニップル18と、配設の間、トルクをスプリンクラーに印加するために、レンチを受容する、複数の平坦表面20(
図1参照)とを有する。ニップル18は、
図1および2に示されるように、ねじ山付きであってもよい、または
図1Aに示されるように、ニップル18は、溝22を有し、スプリンクラーを消火システムの配管ネットワークに接続するために、機械的カップリングの使用を可能にしてもよい。第1および第2のフレームアーム24および26が、流動軸16と平行な本体12の対向側から延在し、アームの端部上に搭載される、ノーズ28を支持する。アーム24および26は、ボア14の端部からノーズ28の基部まで測定されるような長さ30だけ、流動軸16に沿って延在する(
図2参照)。ノーズ28は、流動軸16と同軸に位置付けられ、感熱性トリガ32を支持する。ノーズ28は、本実施例では、円錐形であって、最大半径33(流動軸16から測定される)を有し、これは、流動調整部分34の中に遷移する。流動調整部分16は、有利には、円筒形であって、長さ36だけアーム24および26の端部を越えて延在し(
図1参照)、それによって、偏向器が、アーム24および26の端部と離間関係において、ノーズ28上に搭載されることを可能にする。
【0038】
本実施例では、感熱性トリガ32は、感熱性液体40を含有する、易壊性ガラスバルブ(bulb)38を備える。バルブ38は、ノーズ28と、ボア14を覆い、本体12との係合を通して、それをシールする、シール部材42、本実施例では、プラグ44との間に延在する。
図2に示されるように、ノーズ28はまた、バルブ38と整合されるノーズ28内のボア48内に螺入される、位置決めねじ46を備える。位置決めねじ46は、スプリンクラー10の中へのバルブ38の組立およびバルブ上への圧縮力の調節を可能にする。バルブ38は、プラグ44を支持し、スプリンクラー10をその閉鎖構成(示される)に維持する。バルブ38は、周囲温度が所定の値に到達する、例えば、火災を示すと、破損する。種々の実施形態では、そのような所定の温度値は、約155°Fまたは200°Fであってもよい。バルブ38が、破損すると、もはやプラグ44を支持しなくなり、これは、次いで、本体12との係合から解放され、スプリンクラー10を開放し、水または他の消火流体が放出されることを可能にする。所定の温度で溶融し、スプリンクラーが開放することを可能にする、はんだによってともに保持される構成要素を有するもの等、他の感熱性トリガもまた、実行可能である。
【0039】
偏向器50が、ノーズ28上に搭載される。
図2および3に示されるように、例示的偏向器50は、有利には、円形であって、流動軸16に対して横方向に配向される、平面にある、プレート52を備える。プレート52は、中心56を囲繞する、周縁54を有し、中心は、流動軸16と一致する。プレート52は、厚さ58を有する(
図1参照)。偏向器50は、距離36において、アーム24および26の端部と離間関係において位置付けられる。例示的実施形態では、距離36は、プレート52の厚さ58の2倍を上回る。別の例示的実施形態では、距離36は、プレート52の厚さ58の約3倍である。
【0040】
図3および4に示されるように、プレート52は、複数のスロット62を画定する。スロット62は、FM GlobalおよびULによって発布された規格(そのような規格は、UL1767およびFM2008を含む)に定められる試験の合格を含む、NFPA13下で配設を可能にするために、放出率、被覆面積サイズおよび形状を規制する規格、および他の性能規格を満たすように、ノーズ28、アーム24および26(長さ30を含む)、流動調整領域34(長さ36を含む)、およびボア14と併せて設計される。
【0041】
例示的スプリンクラー10はさらに、天井高が、最大48フィートであって、商品高が、最大43フィートであって、通路間隔が、最小で4フィートである、具体的用途において配設されることがUL1767下で認定される(かつNFPA13下で許可される)ことによって、商品のより高い密度の保管を可能にすることを含め、より高い性能を達成するように設計される。
【0042】
この目的を達成するために、スロット62は、5つの構成のスロット、すなわち、それぞれ、スロット64、スロット66、スロット68、スロット70、およびスロット72を備え、その全ては、プレート52の周縁54からプレート中心56に向かって半径方向に延在し、各スロットは、個別の線74、76、78、80、および82に沿って延在し、これは、プレート中心56から半径方向に延在する。
【0043】
図3から明白であるように、スロット64は、第1および第2のアーム24および26と整合され、これは、平面84内に配置される。
図4および4Cに示されるように、スロット64は、プレート52の周縁54から延在し、点64aで終端し、これは、プレート中心56から距離86にある。スロット64は、略矢形状であって、矢形状は、スロット64が、周縁56から延在するシャフト64bと、点64aにおける湾曲先端64d内で終端する、矢じり64cとを有することを意味する。スロット64は、本実施例では、線74を中心として対称であって、矢じり64cは、シャフト64bに近接する幅64eを有し、これは、プレート中心56に近接するその幅64fを上回る。
図3に示されるように、幅64eは、有利には、それぞれ、アーム24および26の厚さ24aおよび26aに等しいまたはそれを上回ってもよい。再び
図4および4Cを参照すると、矢じり64cの最広幅である、幅64eはまた、本実施例では、シャフト64bの最広幅より広い。
【0044】
有利には、シャフト64bは、第1および第2の対向して配置される縁64gおよび64hによって画定され、これは、シャフト64bが矢じり64cに近接するシャフト64bの幅64jを上回る幅64iをプレート周縁54に有するように、線74に対して角度を付けて配向される。
【0045】
図3、4、および4Bに示されるように、スロット66は、2つのスロット64の各側に隣接し、プレート52の周縁54から延在し、点66aで終端し、これは、プレート中心56から距離88にある。スロット66は、略棍棒形状であって、棍棒形状は、スロット66が、周縁54から延在する、ハンドル66bと、点66aで終端する、棍棒ヘッド66cとを備えることを意味する。ハンドル66bに近接する棍棒ヘッド66cの幅66dは、プレート中心56に近接する棍棒ヘッドの幅66e未満である。棍棒ヘッド66cは、湾曲先端66f内の点66aで終端する。棍棒ヘッドの最広幅66eは、ハンドル66bの最広幅66gより広い。
【0046】
図4Bに示されるように、スロット66は、好ましくは、線76を中心として非対称である。棍棒ヘッド66cは、線76に対して第1の角度66iに配向される、第1の縁66hと、線76に対して第2の角度66kに配向される、第2の縁66jとによって画定される。角度66iは、角度66kと異なり、スロット66の非対称性を生産する。スロット66は、有利には、スロット64、68、70、および72のいずれかの最大表面積を有する。
【0047】
図3、4、および4Bに示されるように、スロット68は、プレート52の周縁54から延在し、点68aで終端し、これは、プレート中心56から距離90にある。スロット68は、略矢形状であって、矢形状は、スロット68が、周縁56から延在する、シャフト68bと、点68aにおける湾曲先端68d内で終端する、矢じり68cとを有することを意味する。矢じり68cは、シャフト68bに近接する幅68eを有し、これは、プレート中心56に近接するその幅68fを上回る。矢じり68cの最広幅である、幅68eはまた、本実施例では、シャフト68bの最広幅より広い。
【0048】
有利には、シャフト68bは、第1および第2の対向して配置される縁68gおよび68hによって画定され、これは、シャフト68bが矢じり68cに近接するシャフト68bの幅68jを上回る幅68iをプレート周縁54に有するように、線78に対して角度を付けて配向される。
【0049】
4Bに示されるように、スロット68は、本実施例では、線78を中心として非対称である。矢じり68cは、線78に対して第1の角度68mに配向される、第1の縁68kと、線78に対して第2の角度68pに配向される、第2の縁68nとによって画定される。角度68mは、角度68pと異なり、スロット68の非対称性を生産する。
【0050】
図3、4、および4Aに示されるように、スロット70は、スロット68と72との間にあって、線80に沿ってプレート周縁54から延在し、プレート中心56から距離92における点70aで終端する。スロット70は、略伸長鍵穴形状であって、伸長鍵穴形状は、スロット70が、周縁54から延在する、ウエスト70bと、湾曲先端70d内の点70aで終端する、鍵ヘッド70cとを備えることを意味する。スロット70は、本実施例では、線80を中心として対称である。ウエスト70bに近接する鍵ヘッド70cの幅70eは、プレート中心56に近接する鍵ヘッドの幅70fと等しい。最広幅70eまたは70fは、ウエスト70bの最広幅70gより広い。
【0051】
図3Aは、鍵穴形状を有する、スロット70が、2つのスロット64の各側に隣接して位置付けられ、プレート52の周縁54から延在し、事実上、スロット66に取って代わる、別の実施形態を示す。
【0052】
図3、4、および4Aに示されるように、スロット72は、プレート52の周縁54から延在し、点72aで終端し、これは、プレート中心56から距離94にある。スロット72は、略矢形状であって、矢形状は、スロット72が、周縁56から延在する、シャフト72bと、点72aにおける湾曲先端72d内で終端する、矢じり72cとを有することを意味する。スロット72は、本実施例では、線82を中心として対称であって、矢じり72cは、シャフト72bに近接する幅72eを有し、これは、プレート中心56に近接するその幅72fを上回る。矢じり72cの最広幅である、幅72eはまた、本実施例では、シャフト72bの最広幅より広い。
【0053】
有利には、シャフト72bは、第1および第2の対向して配置される縁72gおよび72hによって画定され、これは、シャフト72bが矢じり72cに近接するシャフト72bの幅72jを上回る幅72iをプレート周縁54に有するように、線82に対して角度を付けて配向される。また、幅72iが周縁におけるシャフト64bの幅64iを上回るとき、有利である。また、線82が、線74に対して90°に配向され、スロット72がスロット64に対して90°に配向される結果をもたらすことも、有利である。加えて、距離86、88、90、92、および94に関して、距離88が、距離86、90、92、および94未満である場合、有利である。さらに、距離92が、距離86、90、および94未満である場合、有利である。さらに、距離86、90、および94が、相互に等しい場合、有利である。
【0054】
図3に示されるスロット62の例示的配列は、有利であることが予期される。本配列では、5つの異なるタイプのスロット62が存在する。スロット64は、相互から180°においてプレート52内に位置付けられる、一対の第1のスロット(第1の構成)と見なされ得る。スロット72は、第1のスロット64のうちのいずれか1つから90°および270°においてプレート52内に位置付けられる、一対の第2のスロット(第2の構成)と見なされ得る。スロット66は、第3のスロット(第3の構成)と見なされ得る。例示的配列では、第1のスロット64のうちの1つから22.5°、157.5°、202.5°、および337.5°においてプレート52内に位置付けられる、第3の構成スロット66のうちの4つが存在する。スロット68は、第4のスロット(第4の構成)であると見なされ得る。例示的配列では、それぞれ、第1のスロット64のうちの1つから45°、135°、225°、および315°においてプレート52内に位置付けられる、4つの第4の構成スロットが存在する。スロット70は、第5のスロット(構成タイプ)であると見なされ得る。例示的配列では、それぞれ、第1のスロット64のうちの1つから67.5°、112.5°、247.5°、および292.5°において、プレート52内に位置付けられる、4つの第5の構成スロットが存在する。スロットの角度分離は、製造公差を被る、例示的公称角度であって、したがって、本明細書に規定されるようなものから変動してもよいことを理解されたい。
【0055】
図3に示されるようなスロット62の配列はまた、スロットが流動軸16から終端する距離に基づいて、特徴付けられ得る。示される例示的実施形態では、例えば、スロット64、68、および72を含む、複数の第1のスロットと、例えば、スロット66および70を含む、複数の第2のスロットとは、周縁54から流動軸16に向かって半径方向に延在する。特に、第1のスロット64のうちの2つは、平面84内に配置され(アーム24および26と整合され)、第2のスロット66のうちの1つは、第1のスロット64のそれぞれの各側に隣接して位置付けられ、これは、平面84内に配置される。
図4を参照すると、流動軸16からの第2のスロット66の終端距離88が第1のスロット64の流動軸からの終端距離86未満であることが、有利であると考えらえる。さらなる利点は、流動軸16からの終端距離88および86が、ノーズ28の最大半径33を上回る(
図1参照)場合、可能性として考えられる。上記に説明される第1および第2のスロットの配列を伴う、ペンダントESFRスプリンクラー10(
図1および1B参照)に関して、ノーズ28が、
図1に示されるように、プラグ44から1.0インチ未満の距離96において、フレームアーム24および26の端部上に搭載されることが望ましい。
図1Aに示されるように、ペンダントスプリンクラーは、消火流体の放出が下向き方向であるように、流動軸16が垂直に配向された状態で、パイプライン98内に搭載される。
【0056】
本発明による、その角度分離、形状、サイズ設定、およびアーム24および26に対するその配向および間隔を意味する、スロット62の配列は、有利には、フレームシャドーイングとして知られる効果を補償し、それによって、アーム24および26が、ボア14から退出する流体の流動において偏向器50上に衝突するための断続性を呈することによって、火災スプリンクラー、特に、ESFRスプリンクラーの改良された性能を助長すると考えられる。特に、フレームアームの上方に位置するスロット(スロット64等)に隣接する、最大表面積を伴う、または軸16に向かって最も深く延在する、スロット(スロット66等)の場所は、フレームシャドーイングを補償することに役立つと考えられる。さらに、フレームシャドーイングの効果が最小である、フレームアームの場所から遠隔の対称スロット(スロット70および72等)の場所は、フレームシャドーイングの限定された効果に起因して、流動がその最も均一状態にある、流体の均一分布を助長すると考えられる。本配列はまた、スロット長、面積、および非対称性のいずれかが、概して、フレームアームの上方またはそれに隣接する極大値からフレームアームから等距離の極小値に低減され、そのような低減が、独立して、流動軸から異なる終端距離を有する、第1および第2のスロット上で生じるものと見なされ得る。フレームシャドーイングの効果の改良された補償をもたらす、本発明の有利な配列は、スプリンクラー10から放出される水のより均一な分布が、助長される結果をもたらし、これは、改良された性能をもたらすと考えられる。
【0057】
本発明による消火用スプリンクラーは、UL1767の要件を満たし、低減された通路幅における承認および全ての指定された条件下でのより良好かつより均一性能をもたらすことを含め、ESFRスプリンクラーのための規格を満たす、またはそれを超えることが予期される。
【外国語明細書】