(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022033539
(43)【公開日】2022-03-02
(54)【発明の名称】観光名所および文化財の情報カード及びその管理・注文システム
(51)【国際特許分類】
B42D 11/00 20060101AFI20220222BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20220222BHJP
G06Q 30/06 20120101ALI20220222BHJP
【FI】
B42D11/00 Q
G06Q50/10
G06Q30/06 340
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020137494
(22)【出願日】2020-08-17
(71)【出願人】
【識別番号】520311064
【氏名又は名称】岩田 翼
(74)【代理人】
【識別番号】100134072
【弁理士】
【氏名又は名称】白浜 秀二
(72)【発明者】
【氏名】岩田 翼
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB22
5L049CC26
(57)【要約】
【課題】観光名所の特徴を視覚的にすぐに把握できる情報カード及びトレーディングカードのように楽しみながら情報カードを管理・注文できる管理・注文システムの提供を課題。
【解決手段】情報カード10の表面10Aは、観光名所の名称が表示された上方表示部11と、観光名所の写真からなる写真表示部12と、写真表示部の下方に位置する表面情報部とをし、表面情報部は、複数のアイコン14a、14bからなる第1情報部13と、所定のパラメータを数値化したパラメータグラフからなる第2情報部15とを含む。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表裏面と、上下方向と、観光名所の情報とを有する情報カードであって、
前記表面は、前記観光名所の名称が表示された上方表示部と、前記観光名所の写真からなる写真表示部と、前記写真表示部の下方に位置する表面情報部とを有し、
前記表面情報部は、複数のアイコンからなる第1情報部と、所定のパラメータを数値化したパラメータグラフからなる第2情報部とを含むことを特徴とする前記情報カード。
【請求項2】
前記裏面は、裏面情報部を有し、前記裏面情報部は、前記観光名所の基本情報を記載した基本情報部と、QRコード(登録商標)部とを含む前記情報カード。
【請求項3】
ユーザー端末と、前記ユーザー端末とインターネットを介して情報を送受信できるように構成されている事業者サーバとを備え、
観光名所の情報を有する情報カードのQRカードを読み込むためのQRコード(登録商標)読み込み機能と、前記観光名所をMAP検索・フィルタリングするための検索・フィルタリング機能と、前記情報カードに関する現物又は電子データを購入することのできるECサイト機能と、電子化された前記情報カードを管理するための情報カード管理機能とを含む前記情報カードの管理・注文システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、神社仏閣、城郭(城跡)、国指定名勝庭園・史跡・名勝等の全国各地の観光名所や、文化財の情報カード及びその管理・注文システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、観光名所において、訪問した観光客に対して観光名所の特徴や歴史を情報するパンフレットやリーフを名所内で配布することは、知られている。特に、神社仏閣や城郭においては、持参した御朱印帳に御朱印を押印・記帳してもらうことによって、訪問した記念になるとともに、各地の神社仏閣や城郭の訪問記録とすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、特許文献1には、各地の観光名所を訪れた記念として販売される、観光名所の写真を掲載したカードが開示されている。
【0005】
しかしながら、特許文献1のカードでは、単に観光名所の写真が掲載されているのみであるから、各名所の特徴や歴史等を知ることはできない。御朱印帳も同様に、参拝した記念や記録になるが、神社仏閣に関する情報を得ることはできない。また、各観光名所で配布される特徴や歴史等が記載された配布物では、名所ごとに情報内容が異なっていたり、配布物の形式が異なっていることから、各名所の特徴を正確に把握することができなかった。また、名所を情報する配布物において、トレーディングカードのような遊戯性を備えていたり、各名所を訪問したことを電子的に記録できたり、配布物を専用アプリから購入する等の電子商取引ができるツールは存在していなかった。
【0006】
本発明は、観光名所や城郭の特徴を視覚的にすぐに把握できる情報カード及びトレーディングカードのように楽しみながら情報カードを管理・注文できる管理・注文システムの提供を課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するため、本願の第1発明は、表裏面と、上下方向と、観光名所の情報とを有する情報カードに関する。
【0008】
本願の第1発明に係る情報カードは、前記表面は、前記観光名所の名称が表示された上方表示部と、前記観光名所の写真からなる写真表示部と、前記写真表示部の下方に位置する表面情報部とを有し、前記表面情報部は、複数のアイコンからなる第1情報部と、所定のパラメータを数値化したパラメータグラフからなる第2情報部とを含むことを特徴とする。
【0009】
本願の第1発明の好ましい実施態様の一つにおいて、前記裏面は、裏面情報部を有し、前記裏面情報部は、前記観光名所の基本情報を記載した基本情報部と、QRコード(登録商標)含む。
【0010】
本願の第2発明は、ユーザー端末と、前記ユーザー端末とインターネットを介して情報を送受信できるように構成されている事業者サーバとを備え、観光名所の情報を有する情報カードのQRカードを読み込むためのQRコード(登録商標)読み込み機能と、前記観光名所をMAP検索・フィルタリングするための検索・フィルタリング機能と、前記情報カードに関する現物又は電子データを購入することのできるECサイト機能と、電子化された前記情報カードを管理するための情報カード管理機能とを含む前記情報カードの管理・注文システムである。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る観光名所の情報カードによれば、観光者や参拝者は、情報カードによって観光名所の詳細な情報を入手することができるとともに、その管理・注文システムを利用することで、トレーディングカードのように楽しみながら情報カードを収集することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図面は、本開示に係る観光名所の情報カード及びその管理・注文システムの特定の実施の形態を示し、発明の不可欠な構成ばかりでなく、選択的及び好ましい実施の形態を含む。
【
図1】複数の情報カードが封入された個包装の表面図。
【
図5】本発明に係る情報カードの管理・注文システムを概略的に示す全体図。
【
図7】専用アプリのQRコード(登録商標)読み込み画面を示す図。
【
図10】(a)専用アプリの検索画面の一部拡大図。(b)神社仏閣選択画面を示す図。(c)カード購入画面を示す図。
【
図12】(a)現地で情報カードを購入する場合の管理・注文システムの流れを示すフローチャート図。(b)ユーザー端末の専用アプリで情報カードを購入する場合の管理・注文システムの流れを示すフローチャート図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は、観光名所の情報カード10が封入された個包装1の表面図である。なお、本実施形態においては、観光名所として神社仏閣を例示しているが、観光名所には、観光客が訪問する場所や施設を意味し、城郭や神社仏閣等の名所、景勝地、観光自然施設、国指定公園、テーマパーク、博物館、美術館、駅舎等を含む。個包装1とそれに封入された情報カード10とは、矩形状であって、上下方向Yとそれに交差する横方向Xとを有する。
【0014】
図1を参照すると、個包装1は、その表面1Aにおいて、情報カード10の内容を表示した上方表示部2と、その下方に位置する広告表示部3と、広告表示部3の下方に位置する下方表示部4とを有する。上方表示部2には、封入されている情報カード10の内容が表示されていて、図示例では、「巡って、知って、楽しく集められる 神社仏閣カード」の文字が記載されている。
【0015】
広告表示部3は、情報カード10に関する広告文が端的に表示されており、図示例では、「公式奉納品」「情報満載」「参拝者限定」の表示が円形のボックス内に配置されている。下方表示部4は、情報カード10の表面10Aの写真からなる第1表示部5と、情報カード10の裏面10Bの写真からなる第2表示部6と、第2表示部6の上方に位置する、情報カード10の封入内容を示す第3表示部7とを含む。
【0016】
第1~第3表示部5,6,7によって、購入者は、個包装1に封入されている情報カード10の内容を想起できるととともに、第1表示部5の神社仏閣の写真が位置する部分に「?」の表示がされていることによって、購入者は、写真の内容について想像がかき立てられ、購入者の購入意欲を惹起することができる。
【0017】
情報カード10は、個包装に1枚ずつ封入されているが、複数種類あることが好ましい。情報カード10に関するゲーム性を向上させるために、例えば、情報カード10が3種類の場合、そのうちの1種類がレアカードであって、他の2種類よりも販売枚数が少なく設定されていることが好ましい。このように複数種類の情報カード10を用意することによって、購入者は個包装を開封するまでどの情報カードが封入されているのか分からないので、購入に際して、トレーディングカードのような高揚感を与えて、購買意欲を惹起することができる。また、そのうちの1種類がレアカードであることで、より購買意欲が惹起されうる。
【0018】
個包装1の表面1Aの第3表示部7には、「貴重なシークレット絵柄あり」と記載されていて、レアカードの存在を明示している。このようにレアカードの存在を購入前に購入者に伝えることで、購入者の購入意欲を高めることができる。また、レアカードは、例えば、箔で文字が表されていて、他のカードに比べて高級感(特別感)があり、視覚的に区別することができる。また、レアカードは、全体的にキラ(プリズム)加工していてもよい。さらに、情報カード10は、特定期間のみ内容を変更(更新)することが好ましい。例えば、神社仏閣の「〇〇周年」の際には、それを記念して一定期間のみ限定の情報カード10を販売してもよい。
【0019】
図2を参照すると、個包装1の裏面1Bには、開封口がシール8によって封止されている。シール8の下方には、裏面表示部9が位置している。シール8には、「参拝御礼」の文字が印刷されていて、裏面表示部9には、「ご参拝および/ご奉納ありがとうございます/神社仏閣をより身近に/感じて頂けると幸いです/貴方に神仏の御加護がありますように」の文字が記載されている。このように、個包装1の裏面1Bに参拝の感謝等を述べることで、おみくじやお守り、御朱印等と同様に、購入者に対し、情報カード10が、神社仏閣で販売されるご利益のある商品であるとの認識を与えることができる。
【0020】
図3を参照すると、情報カード10の表面10Aには、神社仏閣の名称が表示された上方表示部11と、神社仏閣の写真からなる写真表示部12と、写真表示部12の下方に位置する表面情報部13,15,16とを有する。図示例では、上方表示部11として、「〇〇〇〇〇寺(もしくは神社)」との具体的な神社仏閣の名称が表示されていて、名称の横側には、神社仏閣の家紋(神紋、寺紋)が配置されている。また、写真表示部12には、神社仏閣の写真が掲載されていて、上方表示部11と写真表示部12とによって、購入者は、情報カード10がどこの神社仏閣のものであるのか容易に認識することができる。
【0021】
表面情報部13,15,16は、複数の略六角形状のアイコンからなる第1情報部13、所定のパラメータを数値化したパラメータグラフ(レーダーチャート)からなる第2情報部15及び神社仏閣の創設年を棒グラフで示した第3情報部16を有する。
【0022】
第1情報部13のアイコンは、各神社仏閣の宗派・系統、観光におすすめの時期、庭園の有無、最寄り駅からの徒歩の可否等の特徴を表している。アイコンは、第1アイコン14aと第1アイコン14aよりもひと回り小さな第2アイコン14bとを有する。なお、図示例では、第1及び第2アイコン14a,14bは、略六角形状であるが、円形、楕円形、三角形等の各種公知の他の形状であってもよい。
【0023】
第1アイコン14aには、各神社仏閣の宗派・系統が示されている。宗派・系統は、今後の参拝の目的や理由となる、参拝者にとっても最も重要な情報であるといえる。
【0024】
第2アイコン14bに表示される特徴として、例えば、観光名所が神社仏閣の場合、「花の名所(赤)」「夏におすすめ(赤)」「秋におすすめ(赤)」「伝説・伝承有り(緑)」「庭園有り(緑)」「アニメ・映画の聖地(青)」「仏像、御神体の公開時期有り(緑)」「参拝大歓迎」「ご神木有り」「境内での体験内容有り(緑)」「国宝有り」「歴史上人物ゆかりの地(緑)」「鐘桜有り(緑)」「冬におすすめ(赤)」「祭りイベント有り(緑)」「重要文化財有り(緑)」(括弧書内は、各アイコンの色を表している)等の18種類の特徴がある。全18種類の特徴のうち、各神社仏閣は、観光客や参拝者に対して最もアピールしたいポイントを3つ選んで、その3つの特徴を第2アイコン14bとして表示する。したがって、情報カード10の第2アイコン14bのセレクトされた特徴は、神社仏閣ごとに異なるものとなる。
【0025】
第2アイコン14bには、全18種類のうちのセレクトされた3つの特徴が示されることによって、購入者は各神社仏閣がアピールしたいポイントを瞬時に把握することができる。また、第2アイコン14bよりもひと回り大きな第1アイコン14aには、各神社仏閣の宗派・系統が表示されているので、どの宗派・系統に属する神社仏閣であるのかすぐに認識することができる。
【0026】
このように、観光名所(神社仏閣)において最重要ポイントである事柄を第2アイコン14bよりもひと回り大きな第1アイコン14aに表示することで、参拝者等に対して、情報カード10の記載された多くの情報の中で、最重要ポイントを瞬時に認識させることができる。また、第1アイコン14aが、第2アイコン14bよりも下方であって、かつ、パラメータグラフからなり、情報カード10の表面10Aのうちで最も目立つ第2情報部15の近傍に配置することで、第2アイコン14bに比べて、参拝者等の注意をより惹きつけ易くなるといえる。
【0027】
第2情報部15には、神社仏閣の御利益に関する8つのカテゴリーのパラメータグラフが表示されている。8つのパラメータには、図示しているとおり、例えば、「健康・長寿」「交通安全」「学業・芸能運」「仕事・出世運」「家庭運・子宝運」「恋愛運」「厄除け・招福」「金運・商売繁盛」等がある。グラフは32分割されていて複数の区画を有し、各神社仏閣は、それぞれの判断で、パラメータの内容に合わせて32分割のうちの21の区画に着色を施すことができる。このように、神社仏閣ごとに異なる着色パターンを有するパラメータグラフが形成されることによって、各神社仏閣のアピールポイントを瞬時に把握することができる。
【0028】
パラメータグラフは、同心円状に中心から径方向の外側へ複数の略八角形の枠が配置されていて、中心が0であって、そこから径方向に並ぶ枠順に、1、2、3、4と数値化されていて、図示例では、「厄除け・招福」が最高値の4であるのに対し、「金運・商売繁盛」は2である。
【0029】
図4を参照すると、情報カード10の裏面10Bには、神社仏閣の名称が表示された上方表示部17と、裏面情報部18,19,20が配置されている。裏面情報部18,19,20は、神社仏閣の歴史等が記載された「神社仏閣の説明」、「境内のみどころ・ポイント」及び「主な寺宝」からなる詳細情報部18と、神社仏閣の宗派・系統、仏像、創建者、創建年等の基本情報を記載した基本情報部19と、QRコード(登録商標)部(2次元コード部)20とを有する。購入者は、詳細情報部18を確認することによって、表面情報部13と併せて、神社仏閣について知識を深めることができる。
【0030】
再び、
図3を参照すると、情報カード10の縦寸法は、70~100mm、横寸法は50~80mmであって、トレーディングカードのような大きさであることから、携帯性に優れる。したがって、通常市販されているカードケース入れや定期入れ等にも他のカードとともに収容することができる。
【0031】
情報カード10は、御朱印(帳)に比べて、多くの情報量及び遊戯性を有し、これまで神社仏閣に興味のなかった若い世代に対しても神社仏閣の魅力をアピールすることができるものであって、単に参拝を記録する御朱印帳よりも優れた集客効果を期待することができる。また、御朱印の場合には、担当者が自筆するために神社仏閣にとって人的労力・コストが負担となる場合があるが、情報カード10の場合には、おみくじ等と同じように、無人での販売も可能となるので、かかる負担を軽減することができる。
【0032】
<管理・注文システム>
図5は、情報カード10の管理・注文システム100を示す概略図である。本明細書では、観光名所の一例として、神社仏閣に関する情報カード10の管理・注文システム100について説明しているが、城、国指定庭園、景勝地等の各観光名所においても、同様の管理・注文システム100を採用することができることを理解されたい。
【0033】
管理・注文システム100は、神社仏閣を訪問した観光客が使用するユーザー(参拝者、観光客)端末110と、事業者サーバ130とを有する。ユーザー端末110は、事業者サーバ130とインターネット120を介して情報を送受信できるように構成されている。
【0034】
事業者サーバ130は、デスクトップ型又はラップトップ型のパーソナルコンピュータ等からなる通常のコンピュータ装置であって、中央処理部、記憶部、入力部及び通信部等の公知の構成を備える。
【0035】
事業者サーバ130の記憶部には、中央処理部で処理するための商品・役務注文システム用のプログラム(システム用プログラム)がインストールされている。当該システム用プログラムは、インターネット・サーバや図示しないCD-ROM,USBメモリ等の各種公知の記憶媒体に記憶されていてもよい。
【0036】
ユーザー端末110としては、携帯可能な通信機器、例えば、タッチパネルを有するスマートフォンを想定しているが、ラップトップ型コンピュータ、携帯情報端末(PDA)、携帯ゲーム機、タブレットPC等であってもよい。ユーザー端末において実行されるユーザー用プログラムと事業用サーバで実行されるシステム用プログラムとは、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)等の通信プロトコルを用いて通信される。
【0037】
ユーザー用プログラムは、ユーザーが事業者のHPやオンラインアプリストア等からダウンロードしたアプリケーション(アプリ)としてユーザー端末110にインストールされる。
【0038】
ユーザー端末110は、通常の携帯端末と同様に、端末通信部、端末記憶部、高感度のタッチパネル機構等からなる端末操作部、液晶画面等からなる端末表示部110a、端末処理部と、スマートフォン等に内蔵された高感度カメラ機構等を有する撮影部とを備える。
【0039】
端末通信部は、移動通信網に端末を接続するための通信インターフェース回路を有する。端末通信部は、事業者サーバ130からインターネット120を介して受信したデータを端末処理部に送る。また、端末処理部から受け取ったデータをインターネット120にて、介して事業者サーバ130に送信する。
【0040】
端末処理部は、1個又は複数のプロセッサ及びその周辺回路から構成されており、ユーザー用プログラム(アプリケーション)を実行可能とするものである。端末記憶部は、半導体メモリ、磁気ディスクまたは光ディスク等であって、携帯端末を制御するために用いられる各種のプログラム及びデータを記憶する。例えば、端末記憶部は、専用のアプリのほかに、撮影部によって撮影された商品の画像や商品関連情報を記憶する。
【0041】
ユーザー端末110における管理システムを利用するためのアプリのインストールは、ユーザーが直接インストール作業を行う場合に限らず、いわゆる、ネット上のストア等でアプリを選択すると、自動的にインストールされて、そのアプリのアイコンが端末に表示されているものであってもよく、予め、ユーザー端末110にプリインストールされているものであってもよい。
【0042】
図6を参照すると、ユーザーがユーザー端末110の専用アプリを起動させると、端末表示部110aには、トップ画面140が表示される。トップ画面140には、上段において、「マイページ」141、「QRコード(登録商標)を読み込む」142、「設定」143の機能アイコンがそれぞれ配置されている。
【0043】
「マイページ」141をクリック(タッチ)操作して実行すると、ユーザー自身の参拝状況や各種データが表示される。
【0044】
図7に示すとおり、「設定」143を実行した場合には、ユーザーの個人情報の登録欄151を有する設定画面143aが表示される。登録欄151には、例えば、氏名、アプリ上で使用するニックネーム,年齢、性別、メールアドレス、メールアドレス(確認用)、郵便番号、住所等を登録することができる。
【0045】
<QRコード(登録商標)読み込み機能>
図8に示すとおり、「QRコード(登録商標)を読み込む」142を実行すると、QRコード(登録商標)読み込み画面142aが起動する。QRコード(登録商標)読み込み画面142aは、ユーザーが実際に観光名所を訪問したときに購入した、情報カード10の裏面10Bに配置されたQRコード(登録商標)部20を読み込む際に使用することができる。すなわち、ユーザーが神社仏閣で個包装1を購入して、「QRコード(登録商標)を読み込む」142を実行して、封入された情報カード10のQRコード(登録商標)部20をユーザー端末110の撮影部で撮影することで、購入した情報カード10に対応した電子データが事業者サーバ130のユーザー情報に記録される又はユーザー端末110に送信される。送信された電子データは、電子情報カード210としてアプリ画面内に表示される。
【0046】
トップ画面140の中央には、アプリ専用のイラスト表示144が配置されている。また、イラスト表示144の下方には、「神社仏閣を探す」145、「支援する(カードを頂く)」146、「カード一覧を見る」147の機能アイコンがそれぞれ配置されている。
【0047】
<MAP・フィルタリング検索機能>
図9に示すとおり、「神社仏閣を探す」145を操作して実行すると、MAP画面145aが表示される。MAP画面145aには、「MAPから探す」160、「一覧から探す」161の機能アイコンが配置される。「MAPから探す」160を実行すると、ユーザーの現在の位置表示と、情報カード10を購入することができる全国の神社仏閣の位置表示とが全国地図上に示される。また、「一覧から探す」161を実行すると、宗派・系統、都道府県、神社仏閣の種類等のカテゴリーごとに、情報カード110を購入できる神社仏閣の一覧(リスト)が表示される。なお、専用アプリのMAP機能は、既存のMAP機能を備えたインターネットサイトと連携することが好ましい。
【0048】
MAP画面145aは、さらに、検索欄162を有し、検索欄162にユーザー端末110の端末操作部によって、情報カード10を購入できる神社仏閣の名称である「〇〇〇寺(もしくは神社)」等を検索欄162に入力することによって、MAP画面145a上に該当する神社仏閣が表示される。
【0049】
図10(a)に示すとおり、「支援する(カードを頂く)」146を実行すると、検索画面146aが表示される。検索画面146aには、「支援する神社仏閣を探す」との文字が記載されたメイン表示171があり、その下に、「場所から探す」172、「御利益から探す」173、「特徴から探す」174の機能アイコンが配置されている。
【0050】
「場所から探す」172を実行すると、MAP画面145aが表示されて、情報カード110を購入できる神社仏閣の場所を確認することができる。また、「御利益から探す」173を実行すると、金運、恋愛運等の御利益ごとにカテゴリーされた神社仏閣の一覧(不図示)を確認することができる。また、「特徴から探す」174を実行すると、情報カード10の第2アイコン14bに表示される全18種類の特徴ごとに分けられた、神社仏閣の一覧を確認することができる。
【0051】
ユーザーは、これらいずれかの検索機能に基づく情報でフィルタリングすることによって、支援する神社仏閣、すなわち、電子情報カード210を購入する神社仏閣を自由に選定することができる。なお、上記の検索条件は、複数を組み合わせてフィルタリングできるようにしてもよい。
【0052】
<ECサイト機能>
図10(b)に示すとおり、かかる検索機能によって検索した任意の神社仏閣、例えば、「〇〇〇寺」を選択した場合には、「〇〇〇寺」内の建造物や庭園等の複数枚の写真175が表示されるとともに、「御祭神・御本尊様へ参拝する」と表示されたボックス176内に、「お祈りして、カードを頂戴する」176aという機能アイコンが表示される。
【0053】
図10(c)を参照すると、該機能アイコンを実行すると、「カードを購入する A.現物を購入、B.データのみ購入」というウインドウ177が開く。ユーザーは、Aを選択して、選定した神社仏閣から現物の情報カード10を購入する、または、Bを選択して、電子情報カード210を購入することができる。ユーザーがA又はBのいずれかの購入ボタンを実行すると、クレジットカード決済画面(不図示)が表示されて、クレジットカードで購入代金を支払うことができる。購入代金の支払い方法としては、クレジットカード決済のほかに、銀行振込、電子マネー決済、スマホ決済システム等の各種公知の決済方法を選択することができる。
【0054】
購入代金は、電子情報カード210のみを購入する場合には、1枚につき200円、実物の情報カード10を購入する場合には、1枚につき400円に送料を加えた額等と設定して、金額の差別化を図ることが好ましい。
【0055】
このように、管理・注文システム100は、購入した情報カード10を電子的に管理する機能に加えて、ECサイトとしての機能も有する。すなわち、情報カード10は、実際に神社仏閣(現地)で参拝して入手する方法と、専用アプリのECサイト機能で購入する方法と、デジタルでのみ購入する方法との3つの購入方法によって購入することができる。ユーザーは、実際に神社仏閣に訪問(参拝)しなくても、専用アプリから情報カード10又は電子情報カード210を自由に購入することができることから、利便性に優れる。
【0056】
また、近年、新型コロナウイルス(COVID-19)の世界的な大流行によって、外国人観光客が激減し、インバウンドによる収益が見込めないことから、全国の神社仏閣の収益が大きく減少している。本発明に係る管理システムによれば、社会情勢等によって、現地に行って実際に参拝できない場合であっても、ユーザーが、神社仏閣を経済的に支援する目的で情報カード10又は電子情報カード210を購入することができる。事業者は、購入された情報カード10等の売上の一部をそれに該当する神社仏閣に支払っていることから、各神社仏閣は、拝観を許可できない状況下等であっても、情報カード10による収益を得ることができる。また、その収益化を通じて、経済的な理由に基づく近年の神社仏閣の事業の廃業を抑制し、数百年以上続くような歴史的価値のある神社仏閣を残し続けることに寄与することができる。
【0057】
<情報カード管理機能>
図11に示すとおり、専用アプリのトップ画面140のうちの「カード一覧を見る」147を実行すると、「カード一覧画面」147aが表示される。「カード一覧画面」147aには、神社仏閣ごとに、これまでに購入して入手した情報カード10の種類が表示される。図示例では、例えば、「A寺」181において、これまでの表示された情報カード10の種類は、3種類中の2種類であることから、2種類を入手していて、1種類のみが未入手の状況にあることを意味している。一方、B寺183においては、これまでに3種類中、1種類のみ入手し、2種類について未入手の状況にある。このように、カード一覧画面147aを確認することによって、各神社仏閣の電子情報カード210の獲得状況を瞬時に把握することができとともに、ユーザーの収集意欲を刺激することができる。
【0058】
また、「カード一覧」に収容された電子情報カード210に関して、実際に神社仏閣(現地)で参拝して入手した場合と、専用アプリのECサイト機能で購入した場合と、デジタルでのみ購入した場合とが分かるように、それぞれに異なる色を有する枠で囲ったり、異なる色の背景色を付ける等して、視覚的に識別できるようにしておくことが好ましい。
【0059】
トップ画面140には、他に、ユーザーが気に入った情報カード10のみを数枚~数十枚収容することのできる「My Favoriteカード」148、事業者がコラムを掲載する「コラム」149、事業規約や事業者情報が掲載された「規約・AboutUS」180が配置される。
【0060】
既述のとおり、情報カード10の管理・注文システム100は、観光名所の情報を有する情報カードのQRカード部20を読み込むためのQRコード(登録商標)読み込み機能と、観光名所をMAP検索・フィルタリングするための検索・フィルタリング機能と、情報カード10に関する現物又は電子データを購入することのできるECサイト機能と、電子化された情報カード10を管理するための情報カード管理機能とを含む。これらの機能は、管理・注文システム100の基本的な機能であるが、他に、他のユーザーと電子情報カード210を交換(トレーディング)する情報カード交換機能、他人に情報カードをプレゼントすることのできる情報カード送付機能等の他の機能を備えていてもよい。
【0061】
図12(a)は、ユーザーが神社仏閣(観光名所)で実際に情報カード10を購入する場合における、情報カード10の管理・注文システム100の利用方法の流れを示すフローチャート図、(b)は、ユーザーがユーザー端末110の専用アプリから情報カード10又は電子情報カード210を購入する場合における、管理・注文システムの利用方法のフローチャート図である。
【0062】
図12(a)を参照すると、ステップS1として、ユーザーが神社仏閣(現地)で情報カード10を購入する。次に、ステップS2として、ユーザーがユーザー端末110において専用アプリを起動し、ステップS3として、トップ画面140の「QRコード(登録商標)を読み込む」142を操作して実行する。次に、ステップS4として、ユーザー端末110の端末撮影部(カメラ)によって情報カード10の裏面10Bに位置するQRコード(登録商標)部20を撮影して読み込む。最後に、ステップS5として、情報カード10の電子データがユーザー端末110内の専用アプリに送信(または、事業者サーバ130に記録)されて、購入済の電子情報カード210として「カード一覧」等に反映される。
【0063】
図12(b)を参照すると、ステップS11として、ユーザーがユーザー端末110において専用アプリを起動する。次に、ステップS12として、専用アプリのトップ画面140における「支援する(カードを頂く)」146を実行し、ステップS13として、検索画面146aにおいてフィルター検索を行う。次に、ステップS14として、選定した神社仏閣の情報カード10又は電子情報カード210をクレジットカード決済等によって購入する。ステップS15として、情報カード10の実物を購入した場合には、ステップS16として、事業者サーバ130からユーザー端末に購入確認及び発送通知が送信され、事業者がユーザーの登録住所宛に実物の情報カード10を送付する。
【0064】
一方、ステップS17として、ユーザーが電子データのみ、すなわち、情報カード10の実物ではなく、電子情報カード210の購入を選択した場合には、電子データが事業者サーバ130に記録、又は/及びユーザー端末110に送信される。最後に、ステップS18として、購入した電子情報カード210は専用アプリの「カード一覧」等に反映される。なお、ステップS16で情報カード10の実物を購入した場合であっても、
図12(a)のフローチャートに基づいてQRコード(登録商標)部20を読み込むことによって、購入済の電子情報カード210として専用アプリ内に反映される。
【符号の説明】
【0065】
10 情報カード
10A 情報カードの表面
10B 情報カードの裏面
11 上方表示部
12 写真表示部
13 第1情報部(表面情報部)
14a 第1アイコン
14b 第2アイコン
15 第2情報部(表面情報部)
19 基本情報部(裏面情報部)
20 QRコード(登録商標)部
100 情報カードの管理・注文システム
110 ユーザー端末
130 事業者サーバ
210 電子情報カード