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  • 特開-保冷ユニット 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022033669
(43)【公開日】2022-03-02
(54)【発明の名称】保冷ユニット
(51)【国際特許分類】
   F25D 3/00 20060101AFI20220222BHJP
【FI】
F25D3/00 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2020148570
(22)【出願日】2020-08-17
(71)【出願人】
【識別番号】594037006
【氏名又は名称】▲すう▼ 啓宇
(71)【出願人】
【識別番号】507259763
【氏名又は名称】サイバネットテクノロジ株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】520340879
【氏名又は名称】佐藤 俊明
(72)【発明者】
【氏名】すう 啓宇
【テーマコード(参考)】
3L044
【Fターム(参考)】
3L044AA04
3L044BA01
3L044DC04
3L044KA04
(57)【要約】
【課題】蓄冷させる時には、効率よく蓄冷させ、放冷をさせて利用する時には、放冷速度を低下させ、放冷する保冷剤の近くにある対象を冷やし過ぎることを避け、更に保冷効果を長く持続させる単体構成の保冷手段を提供する。
【解決手段】保冷剤の層を設け、その保冷剤層の片側面の上に熱伝導率の低い層を設け、また、熱伝導率の低い層を外側に、保冷剤の層を内側に折り畳み、保冷剤表面の大部分を外部に直接触れさせず、保冷剤の層を熱伝導率の低い層で包んだ状態で保冷対象に方法を採用するのを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
保冷剤の層を設け、その保冷剤層の片側面の上に熱伝導率の低い層を設ける構造を特徴とする保冷ユニット。
【請求項2】
前記請求項1の熱伝導率の低い層を外側に、保冷剤の層を内側に折り畳み、保冷剤表面の大部分を外部に直接触れさせず、保冷剤の層を熱伝導率の低い層で包んだ状態で保冷対象に方法を採用するのを特徴とする保冷ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、保冷手段である保冷剤に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、蓄冷した保冷剤をそのままの状態、又は、他の物で包んだり、袋に入れたりした状態で、周囲に放冷し、保冷対象を低温状態にするのが一般的な使い方である。
【0003】
保冷剤は効率よく蓄冷させる必要があり、蓄冷効率が高い性質を持っているので、放冷効率も良い。そのため、蓄冷した保冷剤は放冷対象及び使用環境との温度差により、急速に放冷してしまい、保冷効果が長続きしないことがある。また、保冷対象が保冷剤に近い部分は、保冷剤の急速な放冷により、過度に冷やされることがある。
【0004】
タオルに包んだり、厚みのある素材でできている袋に入れたりし、保冷速度を低下させ、保冷効果を長く持たせる方法があるが、保冷速度を低下させるアイテムを別に用意する必要があり、必要となる物が増えるだけでなく、使用後、保冷剤を入れたアイテムや、包んだアイテムなどは洗濯、殺菌、又は廃棄処分など後処理をする必要があり、手間が増える。
【0005】
また、保冷剤を入れるアイテム、包むアイテムは、厚い繊維生地の袋や、タオルなどがよく使われている。これらのアイテムの多くは、熱伝導率の低くない素材が採用されており、アイテム自体はすぐに冷えてしまうため、保冷速度を低下させるのに有効的でない場合が多い。
【0006】
保冷剤本体の外側に、熱伝導率の低い層を設けて全体的に保冷剤表面の大部分を覆う方法では、放冷速度を低下させるのは有効的だが、熱伝導率の低い層が保冷剤の表面大部分を覆っているので、保冷剤を蓄冷させる時は、蓄冷効率は著しく低下するため、このような構造は実用的ではなかった。
【発明の展示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、蓄冷させる時には、効率よく蓄冷させ、放冷をさせて利用する時には、放冷速度を低下させ、放冷する保冷剤の近くにある対象を冷やし過ぎることを避け、更に保冷効果を長く持続させる単体構成の保冷手段を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記課題を解決するため、保冷剤の層を設け、その保冷剤層の片側面の上に熱伝導率の低い層を設ける。
【0009】
熱伝導率の低い層を外側に、保冷剤の層を内側に折り畳み、保冷剤表面の大部分を外部に直接触れさせないように保冷剤の層を熱伝導率の低い層で包んだ状態で保冷対象に放冷させる方法を採用する。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、前記の構造を採用することにより、保冷剤に蓄冷をさせる時は、折りたたまない状態で蓄冷させる方法で、保冷剤表面の大部分を外部に触れるようにすることにより、保冷剤層の表面大部分は直接に冷気に触れるため、効率よく冷やされ、蓄冷させる目的を果たせる。
【0011】
蓄冷した保冷剤を保冷する対象に放冷させる時は、ユニットの保冷剤層を内側に、熱伝導率の低い層を外側になるように、ユニットを折り畳んで使用することにより、保冷剤層の表面大部分を熱伝導率の低い層で覆い、保冷剤に蓄冷された冷気は殆ど覆われた熱伝導率の低い層を通して外部に放冷するため、保冷剤からの保冷対象への放冷速度を低下させ、放冷する保冷剤の近くにある対象を冷やし過ぎることを避け、更に保冷効果を長く持続させることを実現した。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0013】
図1に、本発明の構成断面図を示す。
【0014】
図2に、本発明の構成立体図を示す。
【0015】
保冷剤の層1の片側面の上に、保冷剤の層1と熱伝導率の低い層2が混ざらないように仕切り4を設け、仕切り4の上に、熱伝導率の低い層2を設け、全体をカバー3で覆う。
【0016】
前記のような保冷剤層1と熱伝導率の低い層2から構成された組み合わせを複数繋がった状態のユニットにする。実施例では、2つで構成する。
【0017】
カバー3は、折りたためる素材を採用する。
【0018】
蓄冷させる時は、図2のように、折り畳まれていない状態で、保冷剤の層1の表面片側を覆うカバー3の底面を外部に露出させ、冷却環境に十分に触れさせ、効率よく蓄冷させる。
【0019】
図3に、本発明の放冷時の使用方法を示す。
【0020】
蓄冷した保冷剤を放冷して保冷対象に放冷して保冷する時は、保冷剤の層1が内になるように、カバー3を図3のように折り畳み、保冷剤の層1覆うカバー3の底面を外部に直接に触れさせずに、熱伝導率の低い層2を覆うカバーの上面を外部に触れさせる。
【0021】
保冷剤に蓄冷された冷気は、熱伝導率の低い層2を通して外部に放冷させるので、放冷速度を低下させ、本発明の保冷ユニットの近くにある保冷対象は急激に冷やされることを防ぎ、保冷効果を長く継続させる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の構成断面図である。
図2】本発明の構成立体図である。
図3】本発明の放冷使用方法を示す断面図である。
【符号の説明】
【0023】
1 保冷剤の層
2 熱伝導率の低い層
3 カバー
4 仕切り
図1
図2
図3