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特開2022-33753トリプトファンジオキシゲナーゼ(IDO1及びTDO)の阻害剤及び治療におけるその使用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022033753
(43)【公開日】2022-03-02
(54)【発明の名称】トリプトファンジオキシゲナーゼ(IDO1及びTDO)の阻害剤及び治療におけるその使用
(51)【国際特許分類】
   C07D 498/04 20060101AFI20220222BHJP
   A61K 31/437 20060101ALI20220222BHJP
   A61P 9/04 20060101ALI20220222BHJP
   A61P 13/12 20060101ALI20220222BHJP
   A61P 15/00 20060101ALI20220222BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20220222BHJP
   A61P 27/12 20060101ALI20220222BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20220222BHJP
   A61P 31/00 20060101ALI20220222BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20220222BHJP
【FI】
C07D498/04 105
C07D498/04 CSP
A61K31/437
A61P9/04
A61P13/12
A61P15/00
A61P25/00
A61P27/12
A61P29/00
A61P31/00
A61P35/00
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021182007
(22)【出願日】2021-11-08
(62)【分割の表示】P 2018511057の分割
【原出願日】2016-08-25
(31)【優先権主張番号】711514
(32)【優先日】2015-08-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NZ
(71)【出願人】
【識別番号】501410698
【氏名又は名称】オークランド ユニサービシーズ リミティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100117019
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100141977
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 勝
(74)【代理人】
【識別番号】100150810
【弁理士】
【氏名又は名称】武居 良太郎
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン デスモンド パルマー
(72)【発明者】
【氏名】ライ-ミン チン
(57)【要約】      (修正有)
【課題】IDO1及び/又はTDO阻害活性を有する3-アミノイソキサゾロピリジン化合物を含む医薬組成物を提供する。また、癌などの種々の症状の治療におけるこのような化合物の使用方法も提供する。
【解決手段】式Iの3-アミノイソキサゾロピリジン化合物による。式中、WはCR1、N、又はN-オキシドであり;XはCR2、N、又はN-オキシドであり;YはCR3、N、又はN-オキシドであり;ZはCR4、N、又はN-オキシドであり;W、X、Y、及びZの少なくとも1つはN又はN-オキシドであり;R1、R2、R3、及びR4は、独立して、H、ハロ、R、-OH、-OR、-OC(O)H、-OC(O)R、-OC(O)NH2などから選択され;R9及びR10は、H、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール基等である。

【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iの化合物、又はその医薬的に許容し得る塩
[式中
【化1】
Wは、CR1、N、又はN-オキシドであり;
Xは、CR2、N、又はN-オキシドであり;
Yは、CR3、N、又はN-オキシドであり;
Zは、CR4、N、又はN-オキシドであり;
そして、W、X、Y、及びZの少なくとも1つはN又はN-オキシドであり;
1、R2、R3、及びR4は、以下の基:H、ハロ、R、-OH、-OR、-OC(O)H、-OC(O)R、-OC(O)NH2、-OC(O)NHR、-OC(O)NRR,-OP(O)(OH)2、-OP(O)(OR)2、-NO2、-NH2、-NHR、-NRR、-NHC(O)H、-NHC(O)R、-NRC(O)R、-NHC(O)NH2、-NHC(O)NRR、-NRC(O)NHR、-SH、-SR、-S(O)H、-S(O)R、-SO2R、-SO2NH2、-SO2NHR、-SO2NRR、-CF3、-CHF2、-CH2-OCF3、-OCHF2、-CN、-C≡CH、-C≡CR、-CH=CHR、-CH=CRR、-CR=CHR、-CR=CRR、-CO2H、-CO2R、-CHO、-C(O)R、-C(O)NH2、-C(O)NHR、-C(O)NRR、-CONHSO2H、-CONHSO2R、-CONRSO2R、環状C3~C7アルキルアミノ、イミダゾリル、C1~C6アルキルピペラジニル、モルホリニル、及びチオモルホリニル、からそれぞれ独立して選択されるか;
又はR1とR2は一緒になって、又はR2とR3は一緒になって、又はR3とR4は一緒になって、O、N、及びSから選択される1~3個のヘテロ原子を場合により含む炭素原子の飽和又は部分飽和又は完全不飽和の5員環若しくは6員環を形成し、前記環は、Rから選択される1~4個の置換基で独立して場合により置換される;
各Rは、以下の段落(a)及び(b)で定義される任意の基から独立して選択される:
(a)場合により置換されたC1-6アルキル基、場合により置換されたC2-6アルケニル基、場合により置換されたC2-6アルキニル基、及び場合により置換されたC3-7環状アルキル基;ここで、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、及び環状アルキル基の各々の1つ以上の任意の置換基は、以下の基からそれぞれ独立して選択される:ハロ、-OH、-OR5、-OC(O)R5、-OC(O)NH2、-OC(O)NHR5、-OC(O)NR55、-OP(O)(OH)2、-OP(O)(OR52、-NO2、-NH2、-NHR5、-NR55、-N+(-O-)R55、-NHC(O)H、-NHC(O)R5、-NR5C(O)R5、-NHC(O)NH2、-NHC(O)NR55、-NR5C(O)NHR5、-SH、-SR5、-S(O)H、-S(O)R5、-SO25、-SO2NH2、-SO2NHR5、-SO2NR55、-CF3、-CHF2、-CH2F、-OCF3、-OCHF2、-CN、-CO2H、-CO25、-CHO、-C(O)R5、-C(O)NH2、-C(O)NHR5、-C(O)NR55、-CONHSO2H、-C(O)NHSO25、-C(O)NR5SO25、環状C3~C7アルキルアミノ、イミダゾリル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、アゼパニル、ピロリジニル、及びアゼチジニル;ここで、イミダゾリル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、アゼパニル、ピロリジニル、及びアゼチニルの各基は、以下の基の1つ以上により場合により置換される:C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-7環状アルキル、ハロ、-OH、-OR7、-OC(O)R7、-OC(O)NH2、-OC(O)NHR7、-OC(O)NR77、-OP(O)(OH)2、-OP(O)(OR72、-NO2、-NH2、-NHR7、-NR77、-N+(-O-)R77、-NHC(O)H、-NHC(O)R7、-NR7C(O)R7、-NHC(O)NH2、-NHC(O)NR77、-NR7C(O)NHR7、-SH、-SR7、-S(O)H、-S(O)R7、-SO27、-SO2NH2、-SO2NHR7,-SO2NR77、-CF3、-CHF2、-CH2F、-OCF3、-OCHF2、-SCF3、-SCF2H、-CN、-CO2H、-CO27、-CHO、-C(O)R7、-C(O)NH2、-C(O)NHR7、-C(O)NR77、-CONHSO2H、-C(O)NHSO27、-C(O)NR7SO27、場合により置換されたアリール基、及び最大12個の炭素原子を有し、かつO、N、及びSからそれぞれ独立して選択される1つ以上のヘテロ原子をその環系中に有する場合により置換されたヘテロアリール基;ここで、前記アリール及びヘテロアリール基のそれぞれの1つ以上の任意の置換基は、以下の基からそれぞれ独立して選択される:C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、又はC3-7環状アルキル、ハロ、-OH、-OR8、-OC(O)R8、-OC(O)NH2、-OC(O)NHR8、-OC(O)NR88、-OP(O)(OH)2、-OP(O)(OR82、-NO2、-NH2、-NHR8、-NR88、-N+(-O-)R88、-NHC(O)H、-NHC(O)R8、-NR8C(O)R8、-NHC(O)NH2、-NHC(O)NR88、-NR8C(O)NHR8、-SH、-SR8、-S(O)H、-S(O)R8、-SO28、-SO2NH2、-SO2NHR8,-SO2NR88、-CF3、-CHF2、-CH2F、-OCF3、-OCHF2、-SCF3、-SCF2H、-CN、-CO2H、-CO28、-CHO、-C(O)R8、-C(O)NH2、-C(O)NHR8、-C(O)NR88、-CONHSO2H、-C(O)NHSO28、及び-C(O)NR8SO28;ここで、各R5、R7、及びR8は、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、及びC3-7環状アルキル基から独立して選択される;そして
(b)場合により置換されたアリール基、及び最大12個の炭素原子を有し、O、N、及びSからそれぞれ独立して選択される1つ以上のヘテロ原子をその環系中に有する場合により置換されたヘテロアリール基;ここで、前記1つ以上の任意の置換基は、Rについて上記(a)で定義したものと同じ任意の置換基からそれぞれ独立して選択される;
9とR10は、以下の段落(a)~(d)で定義される任意の基からそれぞれ独立して選択されるが、但しR9とR10の少なくとも1つは、以下の段落(c)及び(d)で定義される任意の基から選択される:
(a)H、場合により置換されたC1-6アルキル基、場合により置換されたC2-6アルケニル基、場合により置換されたC2-6アルキニル基、及び場合により置換されたC3-7環状アルキル基;ここで、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、及び環状アルキルの各々の1つ以上の任意の置換基は、以下の基からそれぞれ独立して選択される:ハロ、-OH、-OR11、-OC(O)R11、-OC(O)NH2、-OC(O)NHR11、-OC(O)NR1111、-OP(O)(OH)2、-OP(O)(OR112、-NO2、-NH2、-NHR11、-NR1111、-N+(-O-)R1111、-NHC(O)H、-NHC(O)R11、-NR11C(O)R11、-NHC(O)NH2、-NHC(O)NR1111、-NR11C(O)NHR11、-SH、-SR11、-S(O)H、-S(O)R11、-SO211、-SO2NH2、-SO2NHR11、-SO2NR1111、-CF3、-CHF2、-CH2F、-OCF3、-OCHF2、-SCF3、-SCF2H、-CN、-CO2H、-CO211、-CHO、-C(O)R11、-C(O)NH2、-C(O)NHR11、-C(O)NR1111、-CONHSO2H、-C(O)NHSO211、-C(O)NR11SO211,環状C3~C7アルキルアミノ、イミダゾリル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、アゼパニル、ピロリジニル、アゼチジニル、アリール、及び最大12個の炭素原子を有し、O、N、及びSからそれぞれ独立して選択される1つ以上のヘテロ原子をその環系中に有するヘテロアリール;ここで、環状C3~C7アルキルアミノ、イミダゾリル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、アゼパニル、ピロリジニル、アゼチジニル、アリール、及びヘテロアリールのそれぞれは、以下の基の1つ以上により場合により置換される:C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル,C3-7環状アルキル、ハロ、-OH、-OR13、-OC(O)R13、-OC(O)NH2、-OC(O)NHR13、-OC(O)NR1313、-OP(O)(OH)2、-OP(O)(OR132、-NO2、-NH2、-NHR13、-NR1313-N+(-O-)R1313、-NHC(O)H、-NHC(O)R13、-NR13C(O)R13、-NHC(O)NH2、-NHC(O)NR1313、-NR13C(O)NHR13、-SH、-SR13、-S(O)H、-S(O)R13、-SO213、-SO2NH2、-SO2NHR13,-SO2NR1313、-CF3、-CHF2、-CH2-OCF3、-OCHF2、-SCF3、-SCF2H、-CN、-CO2H、-CO213、-CHO、-C(O)R13、-C(O)NH2、-C(O)NHR13、-C(O)NR1313、-CONHSO2H、-C(O)NHSO213、及び-C(O)NR13SO213;ここで、各R11及びR13は、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、及びC3-7環状アルキル基から独立して選択される;
(b)場合により置換されたアリール基、及び最大12個の炭素原子を有し、O、N、及びSからそれぞれ独立して選択される1つ以上のヘテロ原子をその環系中に有する場合により置換されたヘテロアリール基;ここで、前記アリール及びヘテロアリールのそれぞれの1つ以上の任意の置換基は、R9とR10について前記(a)で定義したものと同じ任意の置換基からそれぞれ独立して選択される;
(c)-C(O)R14、-C(O)OR14、-C(O)NR1516、-C(O)SR14、-C(S)R14、-C(S)OR14、C(S)NR1516、及び-C(S)SR14、ここで、各R14、R15、及びR16は、H、場合により置換されたC1-6アルキル、場合により置換されたC2-6アルケニル、場合により置換されたC2-6アルキニル、及び場合により置換されたC3-7環状アルキル、場合により置換されたアリール、及び最大12個の炭素原子を有し、O、N、及びSからそれぞれ独立して選択される1つ以上のヘテロ原子をその環系中に有する場合により置換されたヘテロアリールからなる群から独立して選択され、ここで、R14、R15、及びR16についての前記アルキル、アルケニル、アルキニル、環状アルキル、アリール、及びヘテロアリールのそれぞれの1つ以上の任意の置換基は、R9とR10について上記(a)で定義したものと同じ任意の置換基からそれぞれ独立して選択される;そして
(d)-SO2(CRR)n17、ここで、nは0~6の整数であり、各Rは、Rについて上記で定義した基から独立して選択され、R17は、場合により置換されたアリール、又は最大12個の炭素原子を有し、O、N、及びSからそれぞれ独立して選択される1つ以上のヘテロ原子をその環系中に有する場合により置換されたヘテロアリールであり、前記アリール及びヘテロアリールのそれぞれの1つ以上の任意の置換基は、R9とR10について上記(a)で定義したものと同じ任意の置換基から独立して選択される;及び-SO218、ここで、R18は、場合により置換されたC1-6アルキル又は場合により置換されたC3-7環状アルキルであり、ここで前記アルキル及び環状アルキルのそれぞれの1つ以上の任意の置換基は、R9とR10について上記(a)で定義したものからそれぞれ独立して選択される]及び、
医薬的に許容し得る担体を含む、医薬組成物。
【請求項2】
ZがN又はN-オキシド(例えばN)であり、WがCR1であり、XがCR2であり、YがCR3である、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項3】
XがN又はN-オキシド(例えばN)であり、WがCR1であり、YがCR3であり、ZがCR4である、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項4】
X及びZがいずれもN又はN-オキシド(例えばN)であり、WがCR1であり、YがCR3である、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項5】
1、R2、R3、及びR4が、存在する場合、H、ハロ、場合により置換されたC1~C6アルキル、-O-R(式中、Rは場合により置換されたC1~C6アルキル、及び場合により置換されたアリール(例えばフェニル)から選択される)、-NHR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)、場合により置換されたアリール、及び最大12個の炭素原子を有し、O、N、及びSからそれぞれ独立して選択される1つ以上のヘテロ原子をその環系中に有する場合により置換されたヘテロアリール基、からなる群からそれぞれ独立して選択される、請求項1~4のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項6】
1、R2、R3、及びR4が、存在する場合、H、ハロゲン、-CF3、-CHF2、-OCF3、-OCHF2、C1-6アルキル(例えばメチル)、置換アリール、置換ヘテロアリール、-OR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)からなる群からそれぞれ独立して選択される、請求項5に記載の医薬組成物。
【請求項7】
1、R2、R3、及びR4の1つ又は2つが、存在する場合、Hであり、Hではない他のR1、R2、R3、及びR4が、ハロゲン、-CF3、-CHF2、-OCF3、-OCHF2、C1-6アルキル(例えばメチル)、置換アリール、置換ヘテロアリール、-OR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)からなる群から独立して選択される、請求項5に記載の医薬組成物。
【請求項8】
3が存在し、ハロゲン、-OR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)からなる群から選択される、請求項5~7のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項9】
ZがN又はN-オキシド(例えばN)であり、WがCR1であり、XがCR2であり、YがCR3であり、R3が、ハロゲン、-O-R(式中、Rは場合により置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)からなる群から選択される、請求項2に記載の医薬組成物。
【請求項10】
ZがN又はN-オキシド(例えばN)であり、WがCR1であり、XがCR2であり、YがCR3であり、R1がHであり、R2とR3の一方又は両方がH以外、例えばR2とR3の両方がH以外であるか、又はR2がHでありR3がH以外であるか、又はR3がHでありR2がH以外である、請求項2に記載の医薬組成物。
【請求項11】
H以外であるR2とR3のそれぞれが、ハロゲン、場合により置換されたC1~C6アルキル、-OR(式中、Rは場合により置換されたC1~C6アルキル及び場合により置換されたアリールから選択される)、-NHR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)、場合により置換されたアリール(例えば、置換フェニル)、及び場合により置換されたヘテロアリール基からなる群から独立して選択される、請求項10に記載の医薬組成物。
【請求項12】
H以外であるR2とR3のそれぞれが、ハロゲン、-CF3、-CHF2、-OCF3、-OCHF2、C1-6アルキル(例えばメチル)、置換アリール、置換ヘテロアリール、-OR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)からなる群から独立して選択される、請求項11に記載の医薬組成物。
【請求項13】
1とR2が一緒になって、又はR2とR3が一緒になって、又はR3とR4が一緒になって、O、N、又はSから選択される1~3個のヘテロ原子を場合により含む炭素原子の飽和又は部分飽和又は完全不飽和の5員環又は6員環を形成し、前記環が、Rから独立して選択される1~4個の置換基で場合により置換されてもよく、環の一部ではないR1、R2、R3、及びR4のそれらは、H、ハロ、場合により置換されたC1-6アルキル、O-R(式中、Rは場合により置換されたアリールである)、場合により置換されたアリール、及び最大12個の炭素原子を有し、O、N、及びSからそれぞれ独立して選択される1つ以上のヘテロ原子をその環系中に有する場合により置換されたヘテロアリール基から独立して選択される、請求項1~4のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項14】
9とR10の一方が、H及び場合により置換されたC1-6アルキル(例えばC1-3アルキル)からなる群から選択され、R9とR10の他方が段落(c)及び(d)で定義される基のいずれかから選択される、請求項1~13のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項15】
9とR10の一方が、H及び場合により置換されたC1-6アルキル(例えばC1-3アルキル)からなる群から選択され、R9とR10の他方が段落(c)で定義される基のいずれかから選択される、請求項1~13のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項16】
9とR10の一方が、H及び場合により置換されたC1-6アルキル(例えばC1-3アルキル)からなる群から選択され、R9とR10の他方が、-C(O)R14、-C(O)OR14、-C(S)R14、及び-C(S)OR14からなる群から選択され、ここで各R14は、(a)場合により置換されたC1-6アルキル、例えばC1-6アルキル(ここで前記アルキルは、アリールにより置換され、及び場合により1つ又は2つの更なる置換基により置換され、前記アリールはそれ自体場合により置換される)、及び(b)場合により置換されたアリールからなる群から独立して選択される、請求項1~13のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項17】
各R14が、式-(CH2n(アリール)(式中、nは0又は1などの0~3の整数であり、前記アリールは場合により置換される)を有する場合により置換されたアルキルである、請求項16に記載の医薬組成物。
【請求項18】
9とR10の一方が、H及び場合により置換されたC1-6アルキル(例えばC1-3アルキル)からなる群から選択され、R9とR10の他方が-C(O)OR14である、請求項15~17のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項19】
9とR10の一方が、H及び場合により置換されたC1-6アルキル(例えばC1-3アルキル)からなる群から選択され、R9とR10の他方が、-C(O)NR1516及び-C(S)NR1516からなる群から選択され、ここで各R15とR16は、(a)H、(b)場合により置換されたC1-6アルキル、例えばC1-6アルキル(ここで前記アルキルはアリールにより置換され、及び場合により1つ又は2つの更なる置換基により置換され、前記アリールはそれ自体場合により置換される)、及び(c)場合により置換されたアリールからなる群から独立して選択される、請求項1~13のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項20】
各R15とR16が、(a)H、及び(b)式-(CH2n(アリール)(式中、nは0又は1などの0~3の整数であり、前記アリールは場合により置換される)を有する場合により置換されたアルキルからなる群から独立して選択される、請求項19に記載の医薬組成物。
【請求項21】
R15とR16の両方ではなく一方がHである、請求項19又は20に記載の医薬組成物。
【請求項22】
ZがN又はN-オキシド(例えばN)であり、WがCR1であり、XがCR2であり、YがCR3であり、R9とR10の一方が、H及び場合により置換されたC1-6アルキル(例えばC1-3アルキル)からなる群から選択され、R9とR10の他方が-C(O)R14であり、ここで各R14は、(a)場合により置換されたC1-6アルキル、例えばC1-6アルキル(ここで前記アルキルはアリールにより置換され、及び場合により1つ又は2つの更なる置換基により置換され、前記アリールはそれ自体場合により置換される)、及び(b)場合により置換されたアリールからなる群から独立して選択される、請求項2に記載の医薬組成物。
【請求項23】
14が、式-(CH2n(アリール)(式中、nは0又は1などの0~3の整数であり、前記アリールは場合により置換される)を有する場合により置換されたアルキルである、請求項22に記載の医薬組成物。
【請求項24】
1、R2、及びR3が、H、ハロゲン、-CF3、-CHF2、-OCF3、-OCHF2、C1-6アルキル(例えばメチル)、置換アリール、置換ヘテロアリール、-OR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)からなる群からそれぞれ独立して選択される、請求項22又は23に記載の医薬組成物。
【請求項25】
1、R2、及びR3が、H、ハロゲン、C1-6アルキル(例えばメチル)、置換アリール、及び置換ヘテロアリールからなる群からそれぞれ独立して選択される、請求項22又は23に記載の医薬組成物。
【請求項26】
1、R2、及びR3の1つ又は2つがHであり、Hではないその他のR1、R2、及びR3が、ハロゲン、-CF3、-CHF2、-OCF3、-OCHF2、C1-6アルキル(例えばメチル)、置換アリール、置換ヘテロアリール、-OR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)からなる群から独立して選択される、請求項22又は23に記載の医薬組成物。
【請求項27】
1がHであり、R2とR3の1つがH以外であり、ここで、HではないR2とR3の各々が、ハロゲン、-CF3、-CHF2、-OCF3、-OCHF2、C1-6アルキル(例えばメチル)、置換アリール、置換ヘテロアリール、-OR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)からなる群から独立して選択される、請求項22又は23に記載の医薬組成物。
【請求項28】
3が、ハロゲン、-OR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)からなる群から選択される、請求項22~27のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項29】
1がHであり、R2とR3が、O、N、又はSから選択される1~3個のヘテロ原子を場合により含む炭素原子の飽和又は部分飽和又は完全不飽和の5員環又は6員環を形成し、前記環が、Rから独立して選択される1~4個の置換基で場合により置換される、請求項22又は23に記載の医薬組成物。
【請求項30】
以下:
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)尿素(2)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(4-シアノフェニル)尿素(3)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(2-クロロフェニル)尿素(6)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(3-クロロフェニル)尿素(7)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(4-クロロフェニル)尿素(8)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(2-(トリフルオロメトキシ)フェニル)尿素(9)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(3-(トリフルオロメトキシ)フェニル)尿素(10)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(2-メトキシフェニル)尿素(11)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(3-メトキシフェニル)尿素(12)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(4-メトキシフェニル)尿素(13)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(14)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(16)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-フェニル尿素(17)、
N-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-2-フェニルアセトアミド(18)、
N-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-2-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)アセトアミド(19)、
(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)カルバミン酸フェニル(4)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(15)、
(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)カルバミン酸4-フルオロフェニル(5)、
N-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)アセトアミド(20)、
からなる群から選択される、前記式Iの化合物、及びこれらの医薬的に許容し得る塩を含む、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項31】
前記式Iの化合物がIDO1阻害剤である、請求項のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項32】
前記式Iの化合物がTDO阻害剤である、請求項1~30のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項33】
前記化合物がIDO1阻害剤及びTDO阻害剤の両方である、請求項1~30のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項34】
式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩:
[式中
【化2】
Wは、CR1、N、又はN-オキシドであり;
Xは、CR2、N、又はN-オキシドであり;
Yは、CR3、N、又はN-オキシドであり;
Zは、CR4、N、又はN-オキシドであり;
そして、W、X、Y、及びZの少なくとも1つはN又はN-オキシドであり;
1、R2、R3、及びR4は、以下の基:H、ハロ、R、-OH、-OR、-OC(O)H、-OC(O)R、-OC(O)NH2、-OC(O)NHR、-OC(O)NRR,-OP(O)(OH)2、-OP(O)(OR)2、-NO2、-NH2、-NHR、-NRR、-NHC(O)H、-NHC(O)R、-NRC(O)R、-NHC(O)NH2、-NHC(O)NRR、-NRC(O)NHR、-SH、-SR、-S(O)H、-S(O)R、-SO2R、-SO2NH2、-SO2NHR、-SO2NRR、-CF3、-CHF2、-CH2-OCF3、-OCHF2、-CN、-C≡CH、-C≡CR、-CH=CHR、-CH=CRR、-CR=CHR、-CR=CRR、-CO2H、-CO2R、-CHO、-C(O)R、-C(O)NH2、-C(O)NHR、-C(O)NRR、-CONHSO2H、-CONHSO2R、-CONRSO2R、環状C3~C7アルキルアミノ、イミダゾリル、C1~C6アルキルピペラジニル、モルホリニル、及びチオモルホリニル、からそれぞれ独立して選択されるか;
又はR1とR2は一緒になって、又はR2とR3は一緒になって、又はR3とR4は一緒になって、O、N、及びSから選択される1~3個のヘテロ原子を場合により含む炭素原子の飽和又は部分飽和又は完全不飽和の5員環若しくは6員環を形成し、この環は、Rから選択される1~4個の置換基で独立して場合により置換される;
各Rは、以下の段落(a)及び(b)で定義される任意の基から独立して選択される:
(a)場合により置換されたC1-6アルキル基、場合により置換されたC2-6アルケニル基、場合により置換されたC2-6アルキニル基、及び場合により置換されたC3-7環状アルキル基;ここで、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、及び環状アルキル基の各々の1つ以上の任意の置換基は、以下の基からそれぞれ独立して選択される:ハロ、-OH、-OR5、-OC(O)R5、-OC(O)NH2、-OC(O)NHR5、-OC(O)NR55、-OP(O)(OH)2、-OP(O)(OR52、-NO2、-NH2、-NHR5、-NR55、-N+(-O-)R55、-NHC(O)H、-NHC(O)R5、-NR5C(O)R5、-NHC(O)NH2、-NHC(O)NR55、-NR5C(O)NHR5、-SH、-SR5、-S(O)H、-S(O)R5、-SO25、-SO2NH2、-SO2NHR5、-SO2NR55、-CF3、-CHF2、-CH2F、-OCF3、-OCHF2、-CN、-CO2H、-CO25、-CHO、-C(O)R5、-C(O)NH2、-C(O)NHR5、-C(O)NR55、-CONHSO2H、-C(O)NHSO25、-C(O)NR5SO25、環状C3~C7アルキルアミノ、イミダゾリル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、アゼパニル、ピロリジニル、及びアゼチジニル;ここで、イミダゾリル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、アゼパニル、ピロリジニル、及びアゼチニルの各基は、以下の基の1つ以上により場合により置換される:C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-7環状アルキル、ハロ、-OH、-OR7、-OC(O)R7、-OC(O)NH2、-OC(O)NHR7、-OC(O)NR77、-OP(O)(OH)2、-OP(O)(OR72、-NO2、-NH2、-NHR7、-NR77、-N+(-O-)R77、-NHC(O)H、-NHC(O)R7、-NR7C(O)R7、-NHC(O)NH2、-NHC(O)NR77、-NR7C(O)NHR7、-SH、-SR7、-S(O)H、-S(O)R7、-SO27、-SO2NH2、-SO2NHR7,-SO2NR77、-CF3、-CHF2、-CH2F、-OCF3、-OCHF2、-SCF3、-SCF2H、-CN、-CO2H、-CO27、-CHO、-C(O)R7、-C(O)NH2、-C(O)NHR7、-C(O)NR77、-CONHSO2H、-C(O)NHSO27、-C(O)NR7SO27、場合により置換されたアリール基、及び最大12個の炭素原子を有し、かつO、N、及びSからそれぞれ独立して選択される1つ以上のヘテロ原子をその環系中に有する場合により置換されたヘテロアリール基;ここで、前記アリール及びヘテロアリール基のそれぞれの1つ以上の任意の置換基は、以下の基からそれぞれ独立して選択される:C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、又はC3-7環状アルキル、ハロ、-OH、-OR8、-OC(O)R8、-OC(O)NH2、-OC(O)NHR8、-OC(O)NR88、-OP(O)(OH)2、-OP(O)(OR82、-NO2、-NH2、-NHR8、-NR88、-N+(-O-)R88、-NHC(O)H、-NHC(O)R8、-NR8C(O)R8、-NHC(O)NH2、-NHC(O)NR88、-NR8C(O)NHR8、-SH、-SR8、-S(O)H、-S(O)R8、-SO28、-SO2NH2、-SO2NHR8,-SO2NR88、-CF3、-CHF2、-CH2F、-OCF3、-OCHF2、-SCF3、-SCF2H、-CN、-CO2H、-CO28、-CHO、-C(O)R8、-C(O)NH2、-C(O)NHR8、-C(O)NR88、-CONHSO2H、-C(O)NHSO28、及び-C(O)NR8SO28;ここで、各R5、R7、及びR8は、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、及びC3-7環状アルキル基から独立して選択される;そして
(b)場合により置換されたアリール基、及び最大12個の炭素原子を有し、O、N、及びSからそれぞれ独立して選択される1つ以上のヘテロ原子をその環系中に有する場合により置換されたヘテロアリール基;ここで、前記1つ以上の任意の置換基は、Rについて上記(a)で定義したものと同じ任意の置換基からそれぞれ独立して選択される;
9とR10は、以下の段落(a)~(d)で定義される任意の基からそれぞれ独立して選択されるが、但しR9とR10の少なくとも1つは、以下の段落(c)及び(d)で定義される任意の基から選択される:
(a)H、場合により置換されたC1-6アルキル基、場合により置換されたC2-6アルケニル基、場合により置換されたC2-6アルキニル基、及び場合により置換されたC3-7環状アルキル基;ここで、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、及び環状アルキルの各々の1つ以上の任意の置換基は、以下の基からそれぞれ独立して選択される:ハロ、-OH、-OR11、-OC(O)R11、-OC(O)NH2、-OC(O)NHR11、-OC(O)NR1111、-OP(O)(OH)2、-OP(O)(OR112、-NO2、-NH2、-NHR11、-NR1111、-N+(-O-)R1111、-NHC(O)H、-NHC(O)R11、-NR11C(O)R11、-NHC(O)NH2、-NHC(O)NR1111、-NR11C(O)NHR11、-SH、-SR11、-S(O)H、-S(O)R11、-SO211、-SO2NH2、-SO2NHR11、-SO2NR1111、-CF3、-CHF2、-CH2F、-OCF3、-OCHF2、-SCF3、-SCF2H、-CN、-CO2H、-CO211、-CHO、-C(O)R11、-C(O)NH2、-C(O)NHR11、-C(O)NR1111、-CONHSO2H、-C(O)NHSO211、-C(O)NR11SO211,環状C3~C7アルキルアミノ、イミダゾリル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、アゼパニル、ピロリジニル、アゼチジニル、アリール、及び最大12個の炭素原子を有し、O、N、及びSからそれぞれ独立して選択される1つ以上のヘテロ原子をその環系中に有するヘテロアリール;ここで、環状C3~C7アルキルアミノ、イミダゾリル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、アゼパニル、ピロリジニル、アゼチジニル、アリール、及びヘテロアリールのそれぞれは、以下の基の1つ以上により場合により置換される:C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル,C3-7環状アルキル、ハロ、-OH、-OR13、-OC(O)R13、-OC(O)NH2、-OC(O)NHR13、-OC(O)NR1313、-OP(O)(OH)2、-OP(O)(OR132、-NO2、-NH2、-NHR13、-NR1313-N+(-O-)R1313、-NHC(O)H、-NHC(O)R13、-NR13C(O)R13、-NHC(O)NH2、-NHC(O)NR1313、-NR13C(O)NHR13、-SH、-SR13、-S(O)H、-S(O)R13、-SO213、-SO2NH2、-SO2NHR13,-SO2NR1313、-CF3、-CHF2、-CH2-OCF3、-OCHF2、-SCF3、-SCF2H、-CN、-CO2H、-CO213、-CHO、-C(O)R13、-C(O)NH2、-C(O)NHR13、-C(O)NR1313、-CONHSO2H、-C(O)NHSO213、及び-C(O)NR13SO213;ここで、各R11及びR13は、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、及びC3-7環状アルキル基から独立して選択される;
(b)場合により置換されたアリール基、及び最大12個の炭素原子を有し、O、N、及びSからそれぞれ独立して選択される1つ以上のヘテロ原子をその環系中に有する場合により置換されたヘテロアリール基;ここで、前記アリール及びヘテロアリールのそれぞれの1つ以上の任意の置換基は、R9とR10について前記(a)で定義したものと同じ任意の置換基からそれぞれ独立して選択される;
(c)-C(O)R14、-C(O)OR14、-C(O)NR1516、-C(O)SR14、-C(S)R14、-C(S)OR14、C(S)NR1516、及び-C(S)SR14、ここで、各R14、R15、及びR16は、H、場合により置換されたC1-6アルキル、場合により置換されたC2-6アルケニル、場合により置換されたC2-6アルキニル、及び場合により置換されたC3-7環状アルキル、場合により置換されたアリール、及び最大12個の炭素原子を有し、O、N、及びSからそれぞれ独立して選択される1つ以上のヘテロ原子をその環系中に有する場合により置換されたヘテロアリールからなる群から独立して選択され、ここで、R14、R15、及びR16についての前記アルキル、アルケニル、アルキニル、環状アルキル、アリール、及びヘテロアリールのそれぞれの1つ以上の任意の置換基は、R9とR10について上記(a)で定義したものと同じ任意の置換基からそれぞれ独立して選択される;そして
(d)-SO2(CRR)n17、ここで、nは0~6の整数であり、各Rは、Rについて上記で定義した基から独立して選択され、R17は、場合により置換されたアリール、又は最大12個の炭素原子を有し、O、N、及びSからそれぞれ独立して選択される1つ以上のヘテロ原子をその環系中に有する場合により置換されたヘテロアリールであり、前記アリール及びヘテロアリールのそれぞれの1つ以上の任意の置換基は、R9とR10について上記(a)で定義したものと同じ任意の置換基から独立して選択される;及び-SO218、ここで、R18は、場合により置換されたC1-6アルキル又は場合により置換されたC3-7環状アルキルであり、ここで前記アルキル及び環状アルキルのそれぞれの1つ以上の任意の置換基は、R9とR10について上記(a)で定義したものからそれぞれ独立して選択される]、
但し、R1、R2、R3、及びR4の少なくとも1つは、存在する場合、H又はメチル以外であり、かつ
但し、さらに前記化合物は以下からは選択されない:
2-ブロモ-N-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)アセトアミド、
N-(6-フェニル-4-(トリフルオロメチル)イソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)シクロプロパンカルボキサミド、及び
2-フェニル-N-(6-フェニル-4-(トリフルオロメチル)イソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)アセトアミド。
【請求項35】
ZがN又はN-オキシド(例えばN)であり、WがCR1であり、XがCR2であり、YがCR3である、請求項34に記載の化合物。
【請求項36】
XがN又はN-オキシド(例えばN)であり、WがCR1であり、YがCR3であり、ZがCR4である、請求項34に記載の化合物。
【請求項37】
X及びZがいずれもN又はN-オキシド(例えばN)であり、WがCR1であり、YがCR3である、請求項34に記載の化合物。
【請求項38】
1、R2、R3、及びR4が、存在する場合、H、ハロ、場合により置換されたC1~C6アルキル、-O-R(式中、Rは場合により置換されたC1~C6アルキル、及び場合により置換されたアリール(例えばフェニル)から選択される)、-NHR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)、場合により置換されたアリール、及び最大12個の炭素原子を有し、O、N、及びSからそれぞれ独立して選択される1つ以上のヘテロ原子をその環系中に有する場合により置換されたヘテロアリール基からなる群からそれぞれ独立して選択される、請求項34~37のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項39】
1、R2、R3、及びR4が、存在する場合、H、ハロゲン、-CF3、-CHF2、-OCF3、-OCHF2、C1-6アルキル(例えばメチル)、置換アリール、置換ヘテロアリール、-OR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)からなる群からそれぞれ独立して選択される、請求項38に記載の化合物。
【請求項40】
1、R2、R3、及びR4の1つ又は2つが、存在する場合、Hであり、Hではない他のR1、R2、R3、及びR4が、ハロゲン、-CF3、-CHF2、-OCF3、-OCHF2、C1-6アルキル(例えばメチル)、置換アリール、置換ヘテロアリール、-OR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)からなる群から独立して選択される、請求項38に記載の化合物。
【請求項41】
3が存在し、ハロゲン、-OR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)からなる群から選択される、請求項38~40のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項42】
ZがN又はN-オキシド(例えばN)であり、WがCR1であり、XがCR2であり、YがCR3であり、R3が、ハロゲン、-O-R(式中、Rは場合により置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)からなる群から選択される、請求項35に記載の化合物。
【請求項43】
ZがN又はN-オキシド(例えばN)であり、WがCR1であり、XがCR2であり、YがCR3であり、R1がHであり、R2とR3の一方又は両方がH以外、例えばR2とR3の両方がH以外であるか、又はR2がHでありR3がH以外であるか、又はR3がHでありR2がH以外である、請求項35に記載の化合物。
【請求項44】
H以外であるR2とR3のそれぞれが、ハロゲン、場合により置換されたC1~C6アルキル、-OR(式中、Rは場合により置換されたC1~C6アルキル及び場合により置換されたアリールから選択される)、-NHR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)、場合により置換されたアリール(例えば、置換フェニル)、及び場合により置換されたヘテロアリール基からなる群から独立して選択される、請求項43に記載の化合物。
【請求項45】
H以外であるR2とR3のそれぞれが、ハロゲン、-CF3、-CHF2、-OCF3、-OCHF2、C1-6アルキル(例えばメチル)、置換アリール、置換ヘテロアリール、-OR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)からなる群から独立して選択される、請求項44に記載の化合物。
【請求項46】
1とR2が一緒になって、又はR2とR3が一緒になって、又はR3とR4が一緒になって、O、N、又はSから選択される1~3個のヘテロ原子を場合により含む炭素原子の飽和又は部分飽和又は完全不飽和の5員環又は6員環を形成し、前記環が、Rから独立して選択される1~4個の置換基で場合により置換されてもよく、環の一部ではないR1、R2、R3、及びR4のそれらは、H、ハロ、場合により置換されたC1-6アルキル、O-R(式中、Rは場合により置換されたアリールである)、場合により置換されたアリール、及び最大12個の炭素原子を有し、O、N、及びSからそれぞれ独立して選択される1つ以上のヘテロ原子をその環系中に有する場合により置換されたヘテロアリール基から独立して選択される、請求項34~37のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項47】
9とR10の一方が、H及び場合により置換されたC1-6アルキル(例えばC1-3アルキル)からなる群から選択され、R9とR10の他方が段落(c)及び(d)で定義される基のいずれかから選択される、請求項34~46のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項48】
9とR10の一方が、H及び場合により置換されたC1-6アルキル(例えばC1-3アルキル)からなる群から選択され、R9とR10の他方が段落(c)で定義される基のいずれかから選択される、請求項34~46のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項49】
9とR10の一方が、H及び場合により置換されたC1-6アルキル(例えばC1-3アルキル)からなる群から選択され、R9とR10の他方が、-C(O)R14、-C(O)OR14、-C(S)R14、及び-C(S)OR14からなる群から選択され、ここで各R14は、(a)場合により置換されたC1-6アルキル、例えばC1-6アルキル(ここで前記アルキルは、アリールにより置換され、及び場合により1つ又は2つの更なる置換基により置換され、前記アリールはそれ自体場合により置換される)、及び(b)場合により置換されたアリールからなる群から独立して選択される、請求項34~46のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項50】
各R14が、式-(CH2n(アリール)(式中、nは0又は1などの0~3の整数であり、前記アリールは場合により置換される)を有する場合により置換されたアルキルである、請求項49に記載の化合物。
【請求項51】
9とR10の一方が、H及び場合により置換されたC1-6アルキル(例えばC1-3アルキル)からなる群から選択され、R9とR10の他方が-C(O)OR14である、請求項48~50のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項52】
9とR10の一方が、H及び場合により置換されたC1-6アルキル(例えばC1-3アルキル)からなる群から選択され、R9とR10の他方が、-C(O)NR1516及び-C(S)NR1516からなる群から選択され、ここで各R15とR16は、(a)H、(b)場合により置換されたC1-6アルキル、例えばC1-6アルキル(ここで前記アルキルはアリールにより置換され、及び場合により1つ又は2つの更なる置換基により置換され、前記アリールはそれ自体場合により置換される)、及び(c)場合により置換されたアリールからなる群から独立して選択される、請求項34~46のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項53】
各R15とR16が、(a)H、及び(b)式-(CH2n(アリール)(式中、nは0又は1などの0~3の整数であり、前記アリールは場合により置換される)を有する場合により置換されたアルキルからなる群から独立して選択される、請求項52に記載の化合物。
【請求項54】
15とR16の両方ではなく一方がHである、請求項52又は53に記載の化合物。
【請求項55】
ZがN又はN-オキシド(例えばN)であり、WがCR1であり、XがCR2であり、YがCR3であり、R9とR10の一方が、H及び場合により置換されたC1-6アルキル(例えばC1-3アルキル)からなる群から選択され、R9とR10の他方が-C(O)R14であり、ここで各R14は、(a)場合により置換されたC1-6アルキル、例えばC1-6アルキル(ここで前記アルキルはアリールにより置換され、及び場合により1つ又は2つの更なる置換基により置換され、前記アリールはそれ自体場合により置換される)、及び(b)場合により置換されたアリールからなる群から独立して選択される、請求項35に記載の化合物。
【請求項56】
14が、式-(CH2n(アリール)(式中、nは0又は1などの0~3の整数であり、前記アリールは場合により置換される)を有する場合により置換されたアルキルである、請求項55に記載の化合物。
【請求項57】
1、R2、及びR3が、H、ハロゲン、-CF3、-CHF2、-OCF3、-OCHF2、C1-6アルキル(例えばメチル)、置換アリール、置換ヘテロアリール、-OR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)からなる群からそれぞれ独立して選択される、請求項55又は56に記載の化合物。
【請求項58】
1、R2、及びR3が、H、ハロゲン、C1-6アルキル(例えばメチル)、置換アリール、及び置換ヘテロアリールからなる群からそれぞれ独立して選択される、請求項55又は56に記載の化合物。
【請求項59】
1、R2、及びR3の1つ又は2つがHであり、Hではないその他のR1、R2、及びR3が、ハロゲン、-CF3、-CHF2、-OCF3、-OCHF2、C1-6アルキル(例えばメチル)、置換アリール、置換ヘテロアリール、-OR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)からなる群から独立して選択される、請求項55又は56に記載の化合物。
【請求項60】
1がHであり、R2とR3の1つがH以外であり。ここで、HではないR2とR3の各々が、ハロゲン、-CF3、-CHF2、-OCF3、-OCHF2、C1-6アルキル(例えばメチル)、置換アリール、置換ヘテロアリール、-OR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)からなる群から独立して選択される、請求項55又は56に記載の化合物。
【請求項61】
3が、ハロゲン、-OR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)からなる群から選択される、請求項55~60のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項62】
1がHであり、R2とR3が、O、N、又はSから選択される1~3個のヘテロ原子を場合により含む炭素原子の飽和又は部分飽和又は完全不飽和の5員環又は6員環を形成し、前記環が、Rから独立して選択される1~4個の置換基で場合により置換される、請求項55又は56に記載の化合物。
【請求項63】
前記式Iの化合物が、以下:
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)尿素(2)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(4-シアノフェニル)尿素(3)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(2-クロロフェニル)尿素(6)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(3-クロロフェニル)尿素(7)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(4-クロロフェニル)尿素(8)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(2-(トリフルオロメトキシ)フェニル)尿素(9)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(3-(トリフルオロメトキシ)フェニル)尿素(10)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(2-メトキシフェニル)尿素(11)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(3-メトキシフェニル)尿素(12)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(4-メトキシフェニル)尿素(13)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(14)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(16)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-フェニル尿素(17)、
N-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-2-フェニルアセトアミド(18)、
N-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-2-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)アセトアミド(19)、
(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)カルバミン酸フェニル(4)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(15)、
(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)カルバミン酸4-フルオロフェニル(5)、
N-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)アセトアミド(20)、
からなる群から選択される、請求項34に記載の化合物、
及びこれらの医薬的に許容し得る塩。
【請求項64】
前記式Iの化合物がIDO1阻害剤である、請求項34~63のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項65】
前記式Iの化合物がTDO阻害剤である、請求項34~63のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項66】
前記化合物がIDO1阻害剤及びTDO阻害剤の両方である、請求項34~63のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項67】
薬剤の製造における、請求項1~66のいずれか1項で定義される式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩の使用。
【請求項68】
ヒトを含む温血動物における癌を治療するための医薬の製造における、請求項1~66のいずれか1項で定義される式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩の使用。
【請求項69】
ヒトを含む温血動物における癌を治療するための医薬の製造における、請求項1~66のいずれか1項で定義される式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩の使用であって、前記治療が、式Iの化合物と、化学療法剤、抗癌ワクチン、免疫チェックポイントタンパク質の調節物質、養子T細胞免疫療法(例えば、キメラ抗原受容体T細胞(CART細胞))などの免疫調節手段、及び放射線療法からなる群から選択される1つ以上の追加の手段の実施とを含み、ここで追加の手段は、式Iの化合物の投与前、投与中、又は投与後に実施される、上記使用。
【請求項70】
前記追加の手段が免疫調節剤を含む、請求項69に記載の使用。
【請求項71】
ヒトを含む温血動物における癌を治療するための方法であって、請求項1から66のいずれか1項で定義される式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩の治療有効量を、前記動物に投与することを含む、上記方法。
【請求項72】
ヒトを含む温血動物における癌を治療するための方法であって、前記方法は、請求項1から66のいずれか1項で定義される式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩の治療有効量を前記動物に投与する工程を含み、前記方法は、化学療法剤、抗癌ワクチン、免疫チェックポイントタンパク質の調節物質、養子T細胞免疫療法(例えば、キメラ抗原受容体T細胞(CART細胞))などの免疫調節手段、及び放射線療法からなる群から選択される1つ以上の追加の手段を実施する工程を含み、そして前記追加の手段は、式Iの化合物の投与前、投与中、又は投与後に実施される、上記方法。
【請求項73】
前記追加の手段が免疫調節剤を含む、請求項72に記載の方法。
【請求項74】
ヒトを含む、インドールアミン2,3-ジオキシゲナーゼ1(IDO1)の阻害を必要とする温血動物においてIDO1を阻害する方法であって、IDO1阻害活性を有する、請求項1~66のいずれか1項で定義される式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩を、IDO1を阻害するのに有効な量で、前記動物に投与することを含む上記方法。
【請求項75】
ヒトを含む、トリプトファン2,3-ジオキシゲナーゼ(TDO)の阻害の阻害を必要とする温血動物においてTDOを阻害する方法であって、TDO阻害活性を有する、請求項1~66のいずれか1項で定義される式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩を、TDOを阻害するのに有効な量で、前記動物に投与することを含む上記方法。
【請求項76】
ヒトを含む、IDO1及びTDOの阻害を必要とする温血動物においてIDO1及びTDOを阻害する方法であって、IDO1及びTDOの両方の阻害活性を有する、請求項1~66のいずれか1項で定義される式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩を、IDO1及びTDOを阻害するのに有効な量で、前記動物に投与することを含む上記方法。
【請求項77】
以下を含む医薬的組合せ又はキット:
(a)請求項1~66のいずれか1項で定義される式Iの化合物、又はその医薬的に許容し得る塩、及び
(b)化学療法剤、並びに抗癌ワクチン、免疫チェックポイントタンパク質の調節物質、及び養子T細胞免疫療法(例えば、キメラ抗原受容体T細胞(CART細胞))などの免疫調節手段からなる群から選択される1つ以上の追加の手段。
【請求項78】
癌の治療に使用するための、以下を含む医薬的組合せ又はキット:
(a)請求項1~66のいずれか1項で定義される式Iの化合物、又はその医薬的に許容し得る塩、及び
(b)化学療法剤、並びに抗癌ワクチン、免疫チェックポイントタンパク質の調節物質、及び養子T細胞免疫療法(例えば、キメラ抗原受容体T細胞(CART細胞))などの免疫調節手段からなる群から選択される1つ以上の追加の手段。
【請求項79】
炎症性症状、感染性疾患、中枢神経系疾患又は障害、冠動脈性心疾患、慢性腎不全、麻酔後認知機能障害、女性生殖系の健康に関連する疾患症状又は障害、及び白内障からなる群から選択される、症状又は障害を治療するための薬剤の製造における、請求項1~66のいずれか1項で定義される式Iの化合物、又はその医薬的に許容し得る塩の使用。
【請求項80】
ヒトを含む温血動物における、炎症性症状、感染性疾患、中枢神経系疾患又は障害、冠動脈性心疾患、慢性腎不全、麻酔後認知機能障害、女性生殖系の健康に関連する疾患症状又は障害、及び白内障からなる群から選択される、症状又は障害を治療するための方法であって、請求項1~66のいずれか1項で定義される式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩の治療有効量を前記動物に投与することを含む、上記方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、3-アミノイソキサゾロピリジン類、それらを含有する医薬組成物、及び医薬としてのそれらの使用に関し、より詳細には、単独での、又は抗癌ワクチン、他のタイプの免疫調節治療、放射線、及び他の化学療法剤などの他の手段と組合せた、癌治療におけるそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
インドールアミン2,3-ジオキシゲナーゼ1(IDO1)は、キヌレニンへのトリプトファン変換の第1段階及び律速段階を触媒し、広範囲の癌で発現されて免疫系を抑制する(Uyttenhove et al., J. Nat. Med. 2003, 9, 1269)。臨床的腫瘍におけるIDO1の高い発現は、肺癌、結腸直腸癌、乳癌、黒色腫、及び婦人科癌を含む広範囲の癌において患者の予後不良と相関することが示されている。マウス黒色腫細胞株におけるIDO1遺伝子のサイレンス化は、マウスに移植されたときに腫瘍を形成する能力の低下をもたらし(Zheng et al., J. Immunol. 2006, 177, 5639)、IDO1が癌介入の標的として確認されている。多数のグループが、癌患者の腫瘍免疫を回復させるアプローチとして、IDO1の小分子阻害剤の開発を追求してきた。そのような阻害剤は、単独で又は他の標準的な化学療法と組み合わせて、抗腫瘍活性を示す可能性があるはずである。小分子阻害剤によるIDO1酵素の下流シグナル伝達の遮断はまた、抗癌ワクチン投与、免疫チェックポイントタンパク質(例えばCTLA4及びPD1~4)の調節、及び養子免疫療法(例えばCART細胞)の使用などの他の免疫調節アプローチと相乗作用する可能性も有する(Mautina et al., Proceedings of the AACR Annual Meeting, 2014, Poster 5023)。初期の研究では、IDO1の競合的阻害剤として1-メチルトリプトファン(1-MT)などのトリプトファンの誘導体を使用し(Cady and Sono, Arch. Biochem. Biophys. 1991, 291, 326)、IDO1が癌の薬理学的介入の魅力的な標的であろうという概念証明を提供している(Hou et al., Cancer Res. 2007, 614)。海の無脊椎動物から単離された天然物は、トリプトファン誘導体よりもかなり高い効力でIDO1を阻害する。現在までに記載されているnM濃度で活性を有する最も強力なIDO1阻害剤の1つは、海洋性海綿動物から単離されたエキジグミン(exiguamine)である(Brastianos et al., J. Am. Chem. Soc., 2006, 128, 16046)。海生ヒドロ虫から単離された2つのアヌリン(annulin)はnM濃度で活性を示し、低いnM効力を有する一連のIDO1阻害性ピラノナフトキノン類を生成する医化学プログラムを刺激した(Pereira et al., J. Nat. Prod. 2006, 69, 1496; Kumar et al., J. Med. Chem. 2008, 51, 1706)。化合物ライブラリーの大量処理スクリーニングにより、IDO1のヒドロキシアミジン阻害剤の発見及びその構造クラスの最適化がもたらされた(Yue et al., J. Med. Chem. 2009, 52, 7364)。細胞内でこの酵素に対するnM効力と経口バイオアベイラビリティを有するを有する最適化ヒドロキシアミジン候補は、現在臨床試験中である(Newton et al., J Clin Oncol. 2012, 30, (Suppl; abstract 2500))。イミダゾイソインドリールクラスの別の強力なIDO阻害剤もまた、現在初期臨床試験中である(Mautina et al., Proceedings of the AACR Annual Meeting, 2013)。
【0003】
トリプトファン2,3-ジオキシゲナーゼ(TDO)は、トリプトファン分解経路におけるもう1つの重要な酵素である。TDO阻害剤はまた、癌及び他の症状の治療において広範な治療有効性を有し得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、3-アミノイソキサゾロピリジン化合物とその医療における使用、例えば癌治療における使用を提供し、又は少なくとも国民に有用な選択肢を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(発明の概要)
第1の態様において本発明は、
式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩
[式中
【化1】
【0006】
Wは、CR1、N、又はN-オキシドであり;
Xは、CR2、N、又はN-オキシドであり;
Yは、CR3、N、又はN-オキシドであり;
Zは、CR4、N、又はN-オキシドであり;
そして、W、X、Y、及びZの少なくとも1つはN又はN-オキシドであり;
1、R2、R3、及びR4は、以下の基:H、ハロ、R、-OH、-OR、-OC(O)H、-OC(O)R、-OC(O)NH2、-OC(O)NHR、-OC(O)NRR,-OP(O)(OH)2、-OP(O)(OR)2、-NO2、-NH2、-NHR、-NRR、-NHC(O)H、-NHC(O)R、-NRC(O)R、-NHC(O)NH2、-NHC(O)NRR、-NRC(O)NHR、-SH、-SR、-S(O)H、-S(O)R、-SO2R、-SO2NH2、-SO2NHR、-SO2NRR、-CF3、-CHF2、-CH2-OCF3、-OCHF2、-CN、-C≡CH、-C≡CR、-CH=CHR、-CH=CRR、-CR=CHR、-CR=CRR、-CO2H、-CO2R、-CHO、-C(O)R、-C(O)NH2、-C(O)NHR、-C(O)NRR、-CONHSO2H、-CONHSO2R、-CONRSO2R、環状C3~C7アルキルアミノ、イミダゾリル、C1~C6アルキルピペラジニル、モルホリニル、及びチオモルホリニル、からそれぞれ独立して選択されるか;
【0007】
又はR1とR2は一緒になって、又はR2とR3は一緒になって、又はR3とR4は一緒になって、O、N、及びSから選択される1~3個のヘテロ原子を場合により含む炭素原子の飽和又は部分飽和又は完全不飽和の5員環若しくは6員環を形成し、この環は、Rから選択される1~4個の置換基で独立して場合により置換される;
【0008】
各Rは、以下の段落(a)及び(b)で定義される任意の基から独立して選択される:
(a)場合により置換されたC1-6アルキル基、場合により置換されたC2-6アルケニル基、場合により置換されたC2-6アルキニル基、及び場合により置換されたC3-7環状アルキル基;ここで、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、及び環状アルキル基の各々の1つ以上の任意の置換基は、以下の基からそれぞれ独立して選択される:ハロ、-OH、-OR5、-OC(O)R5、-OC(O)NH2、-OC(O)NHR5、-OC(O)NR55、-OP(O)(OH)2、-OP(O)(OR52、-NO2、-NH2、-NHR5、-NR55、-N+(-O-)R55、-NHC(O)H、-NHC(O)R5、-NR5C(O)R5、-NHC(O)NH2、-NHC(O)NR55、-NR5C(O)NHR5、-SH、-SR5、-S(O)H、-S(O)R5、-SO25、-SO2NH2、-SO2NHR5、-SO2NR55、-CF3、-CHF2、-CH2F、-OCF3、-OCHF2、-CN、-CO2H、-CO25、-CHO、-C(O)R5、-C(O)NH2、-C(O)NHR5、-C(O)NR55、-CONHSO2H、-C(O)NHSO25、-C(O)NR5SO25、環状C3~C7アルキルアミノ、イミダゾリル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、アゼパニル、ピロリジニル、及びアゼチジニル;ここで、イミダゾリル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、アゼパニル、ピロリジニル、及びアゼチニルの各基は、以下の基の1つ以上により場合により置換される:C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-7環状アルキル、ハロ、-OH、-OR7、-OC(O)R7、-OC(O)NH2、-OC(O)NHR7、-OC(O)NR77、-OP(O)(OH)2、-OP(O)(OR72、-NO2、-NH2、-NHR7、-NR77、-N+(-O-)R77、-NHC(O)H、-NHC(O)R7、-NR7C(O)R7、-NHC(O)NH2、-NHC(O)NR77、-NR7C(O)NHR7、-SH、-SR7、-S(O)H、-S(O)R7、-SO27、-SO2NH2、-SO2NHR7,-SO2NR77、-CF3、-CHF2、-CH2F、-OCF3、-OCHF2、-SCF3、-SCF2H、-CN、-CO2H、-CO27、-CHO、-C(O)R7、-C(O)NH2、-C(O)NHR7、-C(O)NR77、-CONHSO2H、-C(O)NHSO27、-C(O)NR7SO27、場合により置換されたアリール基、及び最大12個の炭素原子を有し、かつO、N、及びSからそれぞれ独立して選択される1つ以上のヘテロ原子をその環系中に有する場合により置換されたヘテロアリール基;ここで、前記アリール及びヘテロアリール基のそれぞれの1つ以上の任意の置換基は、以下の基からそれぞれ独立して選択される:C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、又はC3-7環状アルキル、ハロ、-OH、-OR8、-OC(O)R8、-OC(O)NH2、-OC(O)NHR8、-OC(O)NR88、-OP(O)(OH)2、-OP(O)(OR82、-NO2、-NH2、-NHR8、-NR88、-N+(-O-)R88、-NHC(O)H、-NHC(O)R8、-NR8C(O)R8、-NHC(O)NH2、-NHC(O)NR88、-NR8C(O)NHR8、-SH、-SR8、-S(O)H、-S(O)R8、-SO28、-SO2NH2、-SO2NHR8,-SO2NR88、-CF3、-CHF2、-CH2F、-OCF3、-OCHF2、-SCF3、-SCF2H、-CN、-CO2H、-CO28、-CHO、-C(O)R8、-C(O)NH2、-C(O)NHR8、-C(O)NR88、-CONHSO2H、-C(O)NHSO28、及び-C(O)NR8SO28;ここで、各R5、R7、及びR8は、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、及びC3-7環状アルキル基から独立して選択される;そして
【0009】
(b)場合により置換されたアリール基、及び最大12個の炭素原子を有し、O、N、及びSからそれぞれ独立して選択される1つ以上のヘテロ原子をその環系中に有する場合により置換されたヘテロアリール基;ここで、前記1つ以上の任意の置換基は、Rについて上記(a)で定義したものと同じ任意の置換基からそれぞれ独立して選択される;
9とR10は、以下の段落(a)~(d)で定義される任意の基からそれぞれ独立して選択されるが、但しR9とR10の少なくとも1つは、以下の段落(c)及び(d)で定義される任意の基から選択される:
【0010】
(a)H、場合により置換されたC1-6アルキル基、場合により置換されたC2-6アルケニル基、場合により置換されたC2-6アルキニル基、及び場合により置換されたC3-7環状アルキル基;ここで、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、及び環状アルキルの各々の1つ以上の任意の置換基は、以下の基からそれぞれ独立して選択される:ハロ、-OH、-OR11、-OC(O)R11、-OC(O)NH2、-OC(O)NHR11、-OC(O)NR1111、-OP(O)(OH)2、-OP(O)(OR112、-NO2、-NH2、-NHR11、-NR1111、-N+(-O-)R1111、-NHC(O)H、-NHC(O)R11、-NR11C(O)R11、-NHC(O)NH2、-NHC(O)NR1111、-NR11C(O)NHR11、-SH、-SR11、-S(O)H、-S(O)R11、-SO211、-SO2NH2、-SO2NHR11、-SO2NR1111、-CF3、-CHF2、-CH2F、-OCF3、-OCHF2、-SCF3、-SCF2H、-CN、-CO2H、-CO211、-CHO、-C(O)R11、-C(O)NH2、-C(O)NHR11、-C(O)NR1111、-CONHSO2H、-C(O)NHSO211、-C(O)NR11SO211,環状C3~C7アルキルアミノ、イミダゾリル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、アゼパニル、ピロリジニル、アゼチジニル、アリール、及び最大12個の炭素原子を有し、O、N、及びSからそれぞれ独立して選択される1つ以上のヘテロ原子をその環系中に有するヘテロアリール;ここで、環状C3~C7アルキルアミノ、イミダゾリル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、アゼパニル、ピロリジニル、アゼチジニル、アリール、及びヘテロアリールのそれぞれは、以下の基の1つ以上により場合により置換される:C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル,C3-7環状アルキル、ハロ、-OH、-OR13、-OC(O)R13、-OC(O)NH2、-OC(O)NHR13、-OC(O)NR1313、-OP(O)(OH)2、-OP(O)(OR132、-NO2、-NH2、-NHR13、-NR1313-N+(-O-)R1313、-NHC(O)H、-NHC(O)R13、-NR13C(O)R13、-NHC(O)NH2、-NHC(O)NR1313、-NR13C(O)NHR13、-SH、-SR13、-S(O)H、-S(O)R13、-SO213、-SO2NH2、-SO2NHR13,-SO2NR1313、-CF3、-CHF2、-CH2-OCF3、-OCHF2、-SCF3、-SCF2H、-CN、-CO2H、-CO213、-CHO、-C(O)R13、-C(O)NH2、-C(O)NHR13、-C(O)NR1313、-CONHSO2H、-C(O)NHSO213、及び-C(O)NR13SO213;ここで、各R11及びR13は、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、及びC3-7環状アルキル基から独立して選択される;
【0011】
(b)場合により置換されたアリール基、及び最大12個の炭素原子を有し、O、N、及びSからそれぞれ独立して選択される1つ以上のヘテロ原子をその環系中に有する場合により置換されたヘテロアリール基;ここで、前記アリール及びヘテロアリールのそれぞれの1つ以上の任意の置換基は、R9とR10について前記(a)で定義したものと同じ任意の置換基からそれぞれ独立して選択される;
【0012】
(c)-C(O)R14、-C(O)OR14、-C(O)NR1516、-C(O)SR14、-C(S)R14、-C(S)OR14、C(S)NR1516、及び-C(S)SR14、ここで、各R14、R15、及びR16は、H、場合により置換されたC1-6アルキル、場合により置換されたC2-6アルケニル、場合により置換されたC2-6アルキニル、及び場合により置換されたC3-7環状アルキル、場合により置換されたアリール、及び最大12個の炭素原子を有し、O、N、及びSからそれぞれ独立して選択される1つ以上のヘテロ原子をその環系中に有する場合により置換されたヘテロアリールからなる群から独立して選択され、ここで、R14、R15、及びR16についての前記アルキル、アルケニル、アルキニル、環状アルキル、アリール、及びヘテロアリールのそれぞれの1つ以上の任意の置換基は、R9とR10について上記(a)で定義したものと同じ任意の置換基からそれぞれ独立して選択される;そして
【0013】
(d)-SO2(CRR)n17、ここで、nは0~6の整数であり、各Rは、Rについて上記で定義した基から独立して選択され、R17は、場合により置換されたアリール、又は最大12個の炭素原子を有し、O、N、及びSからそれぞれ独立して選択される1つ以上のヘテロ原子をその環系中に有する場合により置換されたヘテロアリールであり、前記アリール及びヘテロアリールのそれぞれの1つ以上の任意の置換基は、R9とR10について上記(a)で定義したものと同じ任意の置換基から独立して選択される;及び-SO218、ここで、R18は、場合により置換されたC1-6アルキル又は場合により置換されたC3-7環状アルキルであり、ここで前記アルキル及び環状アルキルのそれぞれの1つ以上の任意の置換基は、R9とR10について上記(a)で定義したものからそれぞれ独立して選択される]及び、
医薬的に許容し得る担体を含む。
【0014】
別の態様において本発明は、医薬として使用するための、式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩を提供する。
別の態様において本発明は、医療に使用するための、式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩を提供する。
更なる態様において本発明は、治療活性のある物質として使用するための、式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩を提供する。
更なる態様において本発明は、ヒトを含む温血動物における癌の治療に使用するための、式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩を提供する。
更なる態様において本発明は、医薬の製造における、式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩の使用を提供する。
更なる態様において本発明は、ヒトを含む温血動物における癌を治療するための医薬の製造における、式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩の使用を提供する。
【0015】
更なる態様において本発明は、ヒトを含む温血動物における癌を治療するための医薬の製造における、式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩の使用を提供し、ここで治療は、式Iの化合物と、化学療法剤、抗癌ワクチン、免疫チェックポイントタンパク質の調節物質、養子T細胞免疫療法(例えばキメラ抗原受容体T細胞(CART細胞))などの免疫調節手段、及び放射線療法からなる群から選択される1つ以上の追加の手段とを含み、ここで、追加の手段は、式Iの化合物の投与前、投与中、又は投与後に実施される。特定の実施態様において、追加の手段は、免疫調節剤を含む。
【0016】
更なる態様において本発明は、ヒトを含む温血動物における癌の治療方法であって、前記動物に、治療有効量の式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩を投与することを含む方法を提供する。
【0017】
更なる態様において本発明は、ヒトを含む温血動物における癌の治療方法を提供し、ここで前記方法は、治療有効量の式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩を前記動物に投与することを含み、そして前記方法は、化学療法剤、抗癌ワクチン、免疫チェックポイントタンパク質、養子T細胞免疫療法(例えば、キメラ抗原受容体T細胞(CART細胞))などの免疫調節手段、及び放射線療法からなる群から選択される1つ以上の追加の手段を実施する工程を含み、ここで、追加の手段は、式Iの化合物の投与前、投与中、又は投与後に実施される。特定の実施態様において、追加の手段は、免疫調節剤を含む。
【0018】
更なる態様において本発明は、ヒトを含む、インドールアミン2,3-ジオキシゲナーゼ1(IDO1)の阻害を必要とする温血動物においてIDO1を阻害する方法であって、IDO1阻害活性を有する、式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩を、IDO1を阻害するのに有効な量で、前記動物に投与することを含む上記方法を提供する。
【0019】
更なる態様において本発明は、ヒトを含む、トリプトファン2,3-ジオキシゲナーゼ(TDO)の阻害の阻害を必要とする温血動物においてTDOを阻害する方法であって、TDO阻害活性を有する、式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩を、TDOを阻害するのに有効な量で、前記動物に投与することを含む上記方法を提供する。
【0020】
更なる態様において本発明は、ヒトを含む、IDO1及びTDOの阻害を必要とする温血動物においてIDO1及びTDOを阻害する方法であって、IDO1及びTDOの両方の阻害活性を有する、式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩を、IDO1及びTDOを阻害するのに有効な量で、前記動物に投与することを含む上記方法を提供する。
【0021】
更なる態様において本発明は、以下を含む医薬的組合せ又はキットを提供する:
(a)式Iの化合物、又はその医薬的に許容し得る塩、及び
(b)化学療法剤、並びに抗癌ワクチン、免疫チェックポイントタンパク質の調節物質、及び養子T細胞免疫療法(例えば、キメラ抗原受容体T細胞(CART細胞))などの免疫調節手段からなる群から選択される1つ以上の追加の手段))。
【0022】
更なる態様において本発明は、癌の治療に使用するための、以下を含む医薬的組合せ又はキットを提供する:
(a)式Iの化合物、又はその医薬的に許容し得る塩、及び
(b)化学療法剤、並びに抗癌ワクチン、免疫チェックポイントタンパク質の調節物質、及び養子T細胞免疫療法(例えば、キメラ抗原受容体T細胞(CART細胞))などの免疫調節手段からなる群から選択される1つ以上の追加の手段))。
【0023】
更なる態様において本発明は、炎症性症状、感染性疾患、中枢神経系疾患若しくは障害、冠動脈性心疾患、慢性腎不全、麻酔後認知機能障害、女性生殖系の健康に関する症状又は障害、及び白内障からなる群から選択される症状又は障害の治療に使用するための、式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩を提供する。
【0024】
更なる態様において本発明は、炎症性症状、感染性疾患、中枢神経系疾患若しくは障害、冠動脈性心疾患、慢性腎不全、麻酔後認知機能障害、女性生殖系の健康に関する症状又は障害、及び白内障からなる群から選択される症状又は障害の治療に使用するための医薬の製造における、式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩の使用を提供する。
【0025】
更なる態様において本発明は、ヒトを含む温血動物における、炎症性症状、感染性疾患、中枢神経系疾患若しくは障害、冠動脈性心疾患、慢性腎不全、麻酔後認知機能障害、女性生殖系の健康に関する症状又は障害、及び白内障からなる群から選択される症状又は障害の治療方法であって、前記動物に、治療有効量の式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩を投与する工程を含む上記方法を提供する。
【0026】
上記で定義した本発明の組成物、方法、使用、及び他の態様のいずれかで使用することができる式Iの化合物の特定の実施態様が、以下の段落番号(1)~(30)に記載される。
(1)本発明の第1の態様において上記で定義した式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩。
(2)ZがN又はN-オキシド(例えばN)であり、WがCR1であり、XがCR2であり、YがCR3である、段落(1)で定義される化合物。
(3)XがN又はN-オキシド(例えばN)であり、WがCR1であり、YがCR3であり、ZがCR4である、段落(1)で定義される化合物。
(4)X及びZがいずれもN又はN-オキシド(例えばN)であり、WがCR1であり、YがCR3である、段落(1)で定義される化合物。
(5)R1、R2、R3、及びR4が、存在する場合、H、ハロ、場合により置換されたC1~C6アルキル、-O-R(式中、Rは場合により置換されたC1~C6アルキルである)、場合により置換されたアリール(例えば置換フェニル)、及び最大12個の炭素原子を有し、O、N、及びSからそれぞれ独立して選択される1つ以上のヘテロ原子をその環系中に有する場合により置換されたヘテロアリール基、からなる群からそれぞれ独立して選択される、段落(1)~(4)のいずれか1つで定義される化合物。
(6)R1、R2、R3、及びR4が、存在する場合、H、ハロ、場合により置換されたC1~C6アルキル、-O-R(式中、Rは場合により置換されたC1~C6アルキル、及び場合により置換されたアリール(例えばフェニル)から選択される)、-NHR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)、場合により置換されたアリール、及び最大12個の炭素原子を有し、O、N、及びSからそれぞれ独立して選択される1つ以上のヘテロ原子をその環系中に有する場合により置換されたヘテロアリール基、からなる群からそれぞれ独立して選択される、段落(1)~(4)のいずれか1つで定義される化合物。
【0027】
(7)R1、R2、R3、及びR4が、存在する場合、H、ハロゲン、-CF3、-CHF2、-OCF3、-OCHF2、C1-6アルキル(例えばメチル)、置換アリール、置換ヘテロアリール、-OR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)からなる群からそれぞれ独立して選択される、上記化合物。
(8)段落(6)で定義される化合物であって、R1、R2、R3、及びR4の1つ又は2つが、存在する場合、Hであり、Hではない他のR1、R2、R3、及びR4が、ハロゲン、-CF3、-CHF2、-OCF3、-OCHF2、C1-6アルキル(例えばメチル)、置換アリール、置換ヘテロアリール、-OR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)からなる群から独立して選択される、段落(6)で定義される化合物。
(9)R3が存在し、ハロゲン、-OR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)からなる群から選択される、段落(6)~(8)のいずれか1つで定義される化合物。
(10)ZがN又はN-オキシド(例えばN)であり、WがCR1であり、XがCR2であり、YがCR3であり、R3が、ハロゲン、-O-R(式中、Rは場合により置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)からなる群から選択される、段落(2)で定義される化合物。
【0028】
(11)ZがN又はN-オキシド(例えばN)であり、WがCR1であり、XがCR2であり、YがCR3であり、R1がHであり、R2とR3の一方又は両方がH以外、例えばR2とR3の両方がH以外であるか、又はR2がHでありR3がH以外であるか、又はR3がHでありR2がH以外である、段落(2)で定義される化合物。
(12)H以外であるR2とR3のそれぞれが、ハロゲン、場合により置換されたC1~C6アルキル、-OR(式中、Rは場合により置換されたC1~C6アルキル及び場合により置換されたアリールから選択される)、-NHR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)、場合により置換されたアリール(例えば、置換フェニル)、及び場合により置換されたヘテロアリール基からなる群から独立して選択される、段落(11)で定義される化合物。
(13)H以外であるR2とR3のそれぞれが、ハロゲン、-CF3、-CHF2、-OCF3、-OCHF2、C1-6アルキル(例えばメチル)、置換アリール、置換ヘテロアリール、-OR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)からなる群から独立して選択される、段落(12)で定義される化合物。
【0029】
(14)R1とR2が一緒になって、又はR2とR3が一緒になって、又はR3とR4が一緒になって、O、N、又はSから選択される1~3個のヘテロ原子を場合により含む炭素原子の飽和又は部分飽和又は完全不飽和の5員環又は6員環を形成し、前記環が、Rから独立して選択される1~4個の置換基で場合により置換されてもよく、環の一部ではないR1、R2、R3、及びR4のそれらは、H、ハロ、場合により置換されたC1-6アルキル、O-R(式中、Rは場合により置換されたアリールである)、場合により置換されたアリール、及び最大12個の炭素原子を有し、O、N、及びSからそれぞれ独立して選択される1つ以上のヘテロ原子をその環系中に有する場合により置換されたヘテロアリール基から独立して選択される、段落(1)~(4)のいずれか1つで定義される化合物。
(15)R9とR10の一方が、H及び場合により置換されたC1-6アルキル(例えばC1-3アルキル)からなる群から選択され、例えば、R9とR10の一方がHであり、R9とR10の他方が(c)及び(d)で定義される基のいずれかから選択される、段落(1)~(14)のいずれか1つで定義される化合物。
(16)R9とR10の一方が、H及び場合により置換されたC1-6アルキル(例えばC1-3アルキル)からなる群から選択され、R9とR10の他方が(c)で定義される基のいずれかから選択される、段落(1)~(15)のいずれか1つで定義される化合物。
【0030】
(17)R9とR10の一方が、H及び場合により置換されたC1-6アルキル(例えばC1-3アルキル)からなる群から選択され、R9とR10の他方が、-C(O)R14、-C(O)OR14、-C(S)R14、及び-C(S)OR14からなる群から選択され、ここで各R14は、(a)場合により置換されたC1-6アルキル、例えばC1-6アルキル(ここで前記アルキルは、アリールにより置換され、及び場合により1つ又は2つの更なる置換基により置換され、前記アリールはそれ自体場合により置換される)、及び(b)場合により置換されたアリールからなる群から独立して選択される、段落(1)~(15)のいずれか1つで定義される化合物。
(18)各R14が、式-(CH2n(アリール)(式中、nは0又は1などの0~3の整数であり、前記アリールは場合により置換される)を有する場合により置換されたアルキルである、段落(17)で定義される化合物。
(19)R9とR10の一方が、H及び場合により置換されたC1-6アルキル(例えばC1-3アルキル)からなる群から選択され、R9とR10の他方が-C(O)OR14である、段落(16)~(18)のいずれか1つで定義される化合物。
(20)R9とR10の一方が、H及び場合により置換されたC1-6アルキル(例えばC1-3アルキル)からなる群から選択され、R9とR10の他方が、-C(O)NR1516及び-C(S)NR1516からなる群から選択され、ここで各R15とR16は、(a)H、(b)場合により置換されたC1-6アルキル、例えばC1-6アルキル(ここで前記アルキルはアリールにより置換され、及び場合により1つ又は2つの更なる置換基により置換され、前記アリールはそれ自体場合により置換される)、及び(c)場合により置換されたアリールからなる群から独立して選択される、段落(1)~(15)のいずれか1つで定義される化合物。
(21)各R15とR16が、(a)H、及び(b)式-(CH2n(アリール)(式中、nは0又は1などの0~3の整数であり、前記アリールは場合により置換される)を有する場合により置換されたアルキルからなる群から独立して選択される、段落(20)で定義される化合物。
(22)R15とR16の両方ではなく一方がHである、段落(20)又は(21)で定義される化合物。
【0031】
(23)ZがN又はN-オキシド(例えばN)であり、WがCR1であり、XがCR2であり、YがCR3であり、R9とR10の一方が、H及び場合により置換されたC1-6アルキル(例えばC1-3アルキル)からなる群から選択され、例えばR9とR10の一方がHであり、R9とR10の他方が-C(O)R14であり、ここで各R14は、(a)場合により置換されたC1-6アルキル、例えばC1-6アルキル(ここで前記アルキルはアリールにより置換され、及び場合により1つ又は2つの更なる置換基により置換され、前記アリールはそれ自体場合により置換される)、及び(b)場合により置換されたアリールからなる群から独立して選択される、段落(2)で定義される化合物。
(24)R14が、式-(CH2n(アリール)(式中、nは0又は1などの0~3の整数であり、前記アリールは場合により置換される)を有する場合により置換されたアルキルである、段落(23)で定義される化合物。
(25)R1、R2、及びR3が、H、ハロゲン、-CF3、-CHF2、-OCF3、-OCHF2、C1-6アルキル(例えばメチル)、置換アリール、置換ヘテロアリール、-OR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)からなる群からそれぞれ独立して選択される、段落(23)又は(24)で定義される化合物。
(26)R1、R2、及びR3が、H、ハロゲン、C1-6アルキル(例えばメチル)、置換アリール、及び置換ヘテロアリールからなる群からそれぞれ独立して選択される、段落(23)又は(24)で定義される化合物。
(27)R1、R2、及びR3の1つ又は2つがHであり、Hではないその他のR1、R2、及びR3が、ハロゲン、-CF3、-CHF2、-OCF3、-OCHF2、C1-6アルキル(例えばメチル)、置換アリール、置換ヘテロアリール、-OR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)からなる群から独立して選択される、段落(23)又は(24)で定義される化合物。
【0032】
(28)段落(23)又は(24)で定義される化合物であって、R1がHであり、R2とR3の1つがH以外であり、ここで、HではないR2とR3の各々が、ハロゲン、-CF3、-CHF2、-OCF3、-OCHF2、C1-6アルキル(例えばメチル)、置換アリール、置換ヘテロアリール、-OR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)からなる群から独立して選択される、上記化合物。
(29)R3が、ハロゲン、-OR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)からなる群から選択される、段落(23)~(28)のいずれか1つで定義される化合物。
(30)R1がHであり、R2とR3が、O、N、又はSから選択される1~3個のヘテロ原子を場合により含む炭素原子の飽和又は部分飽和又は完全不飽和の5員環又は6員環を形成し、前記環が、Rから独立して選択される1~4個の置換基で場合により置換される、段落(23)又は(24)で定義される化合物。
【0033】
(31)上記段落(1)~(30)のいずれか1つで定義される式Iの化合物、又はその医薬的に許容し得る塩であって、R1、R2、R3、及びR4の少なくとも1つが、存在する場合、H又はメチル以外であり、例えばR1、R2、R3、及びR4の少なくとも1つが、存在する場合、H又はアルキル以外であるが、但し、前記化合物は以下の化合物からは選択されない:
2-ブロモ-N-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)アセトアミド、
N-(6-フェニル-4-(トリフルオロメチル)イソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)シクロプロパンカルボキサミド、及び
2-フェニル-N-(6-フェニル-4-(トリフルオロメチル)イソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)アセトアミド。
【0034】
(32)以下からなる群から選択される段落(1)で定義される化合物:
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)尿素(2)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(4-シアノフェニル)尿素(3)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(2-クロロフェニル)尿素(6)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(3-クロロフェニル)尿素(7)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(4-クロロフェニル)尿素(8)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(2-(トリフルオロメトキシ)フェニル)尿素(9)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(3-(トリフルオロメトキシ)フェニル)尿素(10)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(2-メトキシフェニル)尿素(11)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(3-メトキシフェニル)尿素(12)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(4-メトキシフェニル)尿素(13)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(14)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(16)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-フェニル尿素(17)、
N-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-2-フェニルアセトアミド(18)、
N-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-2-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)アセトアミド(19)、
(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)カルバミン酸フェニル(4)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(15)、
(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)カルバミン酸4-フルオロフェニル(5)、
N-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)アセトアミド(20)、
及びこれらの医薬的に許容し得る塩。
【0035】
(33)前記化合物がIDO1阻害剤である、前記段落(1)~(32)のいずれか1つで定義される化合物。
(34)前記化合物がTDO阻害剤である、前記段落(1)~(32)のいずれか1つで定義される化合物。
(35)前記化合物がIDO1阻害剤及びTDO阻害剤の両方である、前記段落(1)~(32)のいずれか1つで定義される化合物。
【0036】
式Iのいくつかの化合物は新規である。従って、このような化合物は、本発明の更なる特徴として提供される。
【0037】
更なる態様において本発明は、上記段落(1)~(30)のいずれか1つで定義される式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩を提供し、ここで、R1、R2、R3、及びR4の少なくとも1つは、存在する場合、H又はメチル以外であり、例えば、R1、R2、R3、及びR4の少なくとも1つは、存在する場合、H又はアルキル以外であるが、但し、前記化合物は以下の化合物からは選択されない:
2-ブロモ-N-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)アセトアミド、
N-(6-フェニル-4-(トリフルオロメチル)イソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)シクロプロパンカルボキサミド、及び
2-フェニル-N-(6-フェニル-4-(トリフルオロメチル)イソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)アセトアミド。
【0038】
特定の実施態様において本発明は、以下の段落番号(35)~(63)のいずれかで定義される式Iの化合物を提供する。
(35)式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩:
[式中
【化2】
【0039】
Wは、CR1、N、又はN-オキシドであり;
Xは、CR2、N、又はN-オキシドであり;
Yは、CR3、N、又はN-オキシドであり;
Zは、CR4、N、又はN-オキシドであり;
そして、W、X、Y、及びZの少なくとも1つはN又はN-オキシドであり;
1、R2、R3、及びR4は、以下の基:H、ハロ、R、-OH、-OR、-OC(O)H、-OC(O)R、-OC(O)NH2、-OC(O)NHR、-OC(O)NRR,-OP(O)(OH)2、-OP(O)(OR)2、-NO2、-NH2、-NHR、-NRR、-NHC(O)H、-NHC(O)R、-NRC(O)R、-NHC(O)NH2、-NHC(O)NRR、-NRC(O)NHR、-SH、-SR、-S(O)H、-S(O)R、-SO2R、-SO2NH2、-SO2NHR、-SO2NRR、-CF3、-CHF2、-CH2-OCF3、-OCHF2、-CN、-C≡CH、-C≡CR、-CH=CHR、-CH=CRR、-CR=CHR、-CR=CRR、-CO2H、-CO2R、-CHO、-C(O)R、-C(O)NH2、-C(O)NHR、-C(O)NRR、-CONHSO2H、-CONHSO2R、-CONRSO2R、環状C3~C7アルキルアミノ、イミダゾリル、C1~C6アルキルピペラジニル、モルホリニル、及びチオモルホリニル、からそれぞれ独立して選択されるか;
【0040】
又はR1とR2は一緒になって、又はR2とR3は一緒になって、又はR3とR4は一緒になって、O、N、及びSから選択される1~3個のヘテロ原子を場合により含む炭素原子の飽和又は部分飽和又は完全不飽和の5員環若しくは6員環を形成し、この環は、Rから選択される1~4個の置換基で独立して場合により置換される;
【0041】
各Rは、以下の段落(a)及び(b)で定義される任意の基から独立して選択される:
(a)場合により置換されたC1-6アルキル基、場合により置換されたC2-6アルケニル基、場合により置換されたC2-6アルキニル基、及び場合により置換されたC3-7環状アルキル基;ここで、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、及び環状アルキル基の各々の1つ以上の任意の置換基は、以下の基からそれぞれ独立して選択される:ハロ、-OH、-OR5、-OC(O)R5、-OC(O)NH2、-OC(O)NHR5、-OC(O)NR55、-OP(O)(OH)2、-OP(O)(OR52、-NO2、-NH2、-NHR5、-NR55、-N+(-O-)R55、-NHC(O)H、-NHC(O)R5、-NR5C(O)R5、-NHC(O)NH2、-NHC(O)NR55、-NR5C(O)NHR5、-SH、-SR5、-S(O)H、-S(O)R5、-SO25、-SO2NH2、-SO2NHR5、-SO2NR55、-CF3、-CHF2、-CH2F、-OCF3、-OCHF2、-CN、-CO2H、-CO25、-CHO、-C(O)R5、-C(O)NH2、-C(O)NHR5、-C(O)NR55、-CONHSO2H、-C(O)NHSO25、-C(O)NR5SO25、環状C3~C7アルキルアミノ、イミダゾリル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、アゼパニル、ピロリジニル、及びアゼチジニル;ここで、イミダゾリル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、アゼパニル、ピロリジニル、及びアゼチニルの各基は、以下の基の1つ以上により場合により置換される:C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-7環状アルキル、ハロ、-OH、-OR7、-OC(O)R7、-OC(O)NH2、-OC(O)NHR7、-OC(O)NR77、-OP(O)(OH)2、-OP(O)(OR72、-NO2、-NH2、-NHR7、-NR77、-N+(-O-)R77、-NHC(O)H、-NHC(O)R7、-NR7C(O)R7、-NHC(O)NH2、-NHC(O)NR77、-NR7C(O)NHR7、-SH、-SR7、-S(O)H、-S(O)R7、-SO27、-SO2NH2、-SO2NHR7,-SO2NR77、-CF3、-CHF2、-CH2F、-OCF3、-OCHF2、-SCF3、-SCF2H、-CN、-CO2H、-CO27、-CHO、-C(O)R7、-C(O)NH2、-C(O)NHR7、-C(O)NR77、-CONHSO2H、-C(O)NHSO27、-C(O)NR7SO27、場合により置換されたアリール基、及び最大12個の炭素原子を有し、かつO、N、及びSからそれぞれ独立して選択される1つ以上のヘテロ原子をその環系中に有する場合により置換されたヘテロアリール基;ここで、前記アリール及びヘテロアリール基のそれぞれの1つ以上の任意の置換基は、以下の基からそれぞれ独立して選択される:C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、又はC3-7環状アルキル、ハロ、-OH、-OR8、-OC(O)R8、-OC(O)NH2、-OC(O)NHR8、-OC(O)NR88、-OP(O)(OH)2、-OP(O)(OR82、-NO2、-NH2、-NHR8、-NR88、-N+(-O-)R88、-NHC(O)H、-NHC(O)R8、-NR8C(O)R8、-NHC(O)NH2、-NHC(O)NR88、-NR8C(O)NHR8、-SH、-SR8、-S(O)H、-S(O)R8、-SO28、-SO2NH2、-SO2NHR8,-SO2NR88、-CF3、-CHF2、-CH2F、-OCF3、-OCHF2、-SCF3、-SCF2H、-CN、-CO2H、-CO28、-CHO、-C(O)R8、-C(O)NH2、-C(O)NHR8、-C(O)NR88、-CONHSO2H、-C(O)NHSO28、及び-C(O)NR8SO28;ここで、各R5、R7、及びR8は、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、及びC3-7環状アルキル基から独立して選択される;そして
【0042】
(b)場合により置換されたアリール基、及び最大12個の炭素原子を有し、O、N、及びSからそれぞれ独立して選択される1つ以上のヘテロ原子をその環系中に有する場合により置換されたヘテロアリール基;ここで、前記1つ以上の任意の置換基は、Rについて上記(a)で定義したものと同じ任意の置換基からそれぞれ独立して選択される;
9とR10は、以下の段落(a)~(d)で定義される任意の基からそれぞれ独立して選択されるが、但しR9とR10の少なくとも1つは、以下の段落(c)及び(d)で定義される任意の基から選択される:
【0043】
(a)H、場合により置換されたC1-6アルキル基、場合により置換されたC2-6アルケニル基、場合により置換されたC2-6アルキニル基、及び場合により置換されたC3-7環状アルキル基;ここで、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、及び環状アルキルの各々の1つ以上の任意の置換基は、以下の基からそれぞれ独立して選択される:ハロ、-OH、-OR11、-OC(O)R11、-OC(O)NH2、-OC(O)NHR11、-OC(O)NR1111、-OP(O)(OH)2、-OP(O)(OR112、-NO2、-NH2、-NHR11、-NR1111、-N+(-O-)R1111、-NHC(O)H、-NHC(O)R11、-NR11C(O)R11、-NHC(O)NH2、-NHC(O)NR1111、-NR11C(O)NHR11、-SH、-SR11、-S(O)H、-S(O)R11、-SO211、-SO2NH2、-SO2NHR11、-SO2NR1111、-CF3、-CHF2、-CH2F、-OCF3、-OCHF2、-SCF3、-SCF2H、-CN、-CO2H、-CO211、-CHO、-C(O)R11、-C(O)NH2、-C(O)NHR11、-C(O)NR1111、-CONHSO2H、-C(O)NHSO211、-C(O)NR11SO211,環状C3~C7アルキルアミノ、イミダゾリル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、アゼパニル、ピロリジニル、アゼチジニル、アリール、及び最大12個の炭素原子を有し、O、N、及びSからそれぞれ独立して選択される1つ以上のヘテロ原子をその環系中に有するヘテロアリール;ここで、環状C3~C7アルキルアミノ、イミダゾリル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、アゼパニル、ピロリジニル、アゼチジニル、アリール、及びヘテロアリールのそれぞれは、以下の基の1つ以上により場合により置換される:C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル,C3-7環状アルキル、ハロ、-OH、-OR13、-OC(O)R13、-OC(O)NH2、-OC(O)NHR13、-OC(O)NR1313、-OP(O)(OH)2、-OP(O)(OR132、-NO2、-NH2、-NHR13、-NR1313-N+(-O-)R1313、-NHC(O)H、-NHC(O)R13、-NR13C(O)R13、-NHC(O)NH2、-NHC(O)NR1313、-NR13C(O)NHR13、-SH、-SR13、-S(O)H、-S(O)R13、-SO213、-SO2NH2、-SO2NHR13,-SO2NR1313、-CF3、-CHF2、-CH2-OCF3、-OCHF2、-SCF3、-SCF2H、-CN、-CO2H、-CO213、-CHO、-C(O)R13、-C(O)NH2、-C(O)NHR13、-C(O)NR1313、-CONHSO2H、-C(O)NHSO213、及び-C(O)NR13SO213;ここで、各R11及びR13は、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、及びC3-7環状アルキル基から独立して選択される;
【0044】
(b)場合により置換されたアリール基、及び最大12個の炭素原子を有し、O、N、及びSからそれぞれ独立して選択される1つ以上のヘテロ原子をその環系中に有する場合により置換されたヘテロアリール基;ここで、前記アリール及びヘテロアリールのそれぞれの1つ以上の任意の置換基は、R9とR10について前記(a)で定義したものと同じ任意の置換基からそれぞれ独立して選択される;
【0045】
(c)-C(O)R14、-C(O)OR14、-C(O)NR1516、-C(O)SR14、-C(S)R14、-C(S)OR14、C(S)NR1516、及び-C(S)SR14、ここで、各R14、R15、及びR16は、H、場合により置換されたC1-6アルキル、場合により置換されたC2-6アルケニル、場合により置換されたC2-6アルキニル、及び場合により置換されたC3-7環状アルキル、場合により置換されたアリール、及び最大12個の炭素原子を有し、O、N、及びSからそれぞれ独立して選択される1つ以上のヘテロ原子をその環系中に有する場合により置換されたヘテロアリールからなる群から独立して選択され、ここで、R14、R15、及びR16についての前記アルキル、アルケニル、アルキニル、環状アルキル、アリール、及びヘテロアリールのそれぞれの1つ以上の任意の置換基は、R9とR10について上記(a)で定義したものと同じ任意の置換基からそれぞれ独立して選択される;そして
【0046】
(d)-SO2(CRR)n17、ここで、nは0~6の整数であり、各Rは、Rについて上記で定義した基から独立して選択され、R17は、場合により置換されたアリール、又は最大12個の炭素原子を有し、O、N、及びSからそれぞれ独立して選択される1つ以上のヘテロ原子をその環系中に有する場合により置換されたヘテロアリールであり、前記アリール及びヘテロアリールのそれぞれの1つ以上の任意の置換基は、R9とR10について上記(a)で定義したものと同じ任意の置換基から独立して選択される;及び-SO218、ここで、R18は、場合により置換されたC1-6アルキル又は場合により置換されたC3-7環状アルキルであり、ここで前記アルキル及び環状アルキルのそれぞれの1つ以上の任意の置換基は、R9とR10について上記(a)で定義したものからそれぞれ独立して選択される]、
【0047】
但し、R1、R2、R3、及びR4の少なくとも1つは、存在する場合、H又はメチル以外であり、かつ
但し、さらに前記化合物は以下からは選択されない:
2-ブロモ-N-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)アセトアミド、
N-(6-フェニル-4-(トリフルオロメチル)イソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)シクロプロパンカルボキサミド、及び
2-フェニル-N-(6-フェニル-4-(トリフルオロメチル)イソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)アセトアミド。
【0048】
(36)ZがN又はN-オキシド(例えばN)であり、WがCR1であり、XがCR2であり、YがCR3である、段落(35)に記載の化合物。
(37)XがN又はN-オキシド(例えばN)であり、WがCR1であり、YがCR3であり、ZがCR4である、段落(35)に記載の化合物。
(38)X及びZがいずれもN又はN-オキシド(例えばN)であり、WがCR1であり、YがCR3である、段落(35)に記載の化合物。
(39)R1、R2、R3、及びR4が、存在する場合、H、ハロ、場合により置換されたC1~C6アルキル、-O-R(式中、Rは場合により置換されたC1~C6アルキル、及び場合により置換されたアリール(例えばフェニル)から選択される)、-NHR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)、場合により置換されたアリール、及び及び最大12個の炭素原子を有し、O、N、及びSからそれぞれ独立して選択される1つ以上のヘテロ原子をその環系中に有する場合により置換されたヘテロアリール基からなる群からそれぞれ独立して選択される、段落(35)~(38)のいずれか1つに記載の化合物。
(40)R1、R2、R3、及びR4が、存在する場合、H、ハロゲン、-CF3、-CHF2、-OCF3、-OCHF2、C1-6アルキル(例えばメチル)、置換アリール、置換ヘテロアリール、-OR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)からなる群からそれぞれ独立して選択される、段落(39)に記載の化合物。
(41)R1、R2、R3、及びR4の1つ又は2つが、存在する場合、Hであり、Hではない他のR1、R2、R3、及びR4が、ハロゲン、-CF3、-CHF2、-OCF3、-OCHF2、C1-6アルキル(例えばメチル)、置換アリール、置換ヘテロアリール、-OR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)からなる群から独立して選択される、段落(39)に記載の化合物。
(42)R3が存在し、ハロゲン、-OR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)からなる群から選択される、段落(39)~(41)のいずれか1つに記載の化合物。
【0049】
(43)ZがN又はN-オキシド(例えばN)であり、WがCR1であり、XがCR2であり、YがCR3であり、R3が、ハロゲン、-O-R(式中、Rは場合により置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)からなる群から選択される、上記化合物。
(44)段落(36)に記載の化合物であって、ZがN又はN-オキシド(例えばN)であり、WがCR1であり、XがCR2であり、YがCR3であり、R1がHであり、R2とR3の一方又は両方がH以外、例えばR2とR3の両方がH以外であるか、又はR2がHでありR3がH以外であるか、又はR3がHでありR2がH以外である、上記化合物。
(45)段落(44)に記載の化合物であって、H以外であるR2とR3のそれぞれが、ハロゲン、場合により置換されたC1~C6アルキル、-OR(式中、Rは場合により置換されたC1~C6アルキル及び場合により置換されたアリールから選択される)、-NHR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)、場合により置換されたアリール(例えば、置換フェニル)、及び場合により置換されたヘテロアリール基からなる群から独立して選択される、化合物。
(46)段落(45)に記載の化合物であって、H以外であるR2とR3のそれぞれが、ハロゲン、-CF3、-CHF2、-OCF3、-OCHF2、C1-6アルキル(例えばメチル)、置換アリール、置換ヘテロアリール、-OR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)からなる群から独立して選択される、上記化合物。
【0050】
(47)段落(35)~(38)のいずれか1つに記載の化合物であって、R1とR2が一緒になって、又はR2とR3が一緒になって、又はR3とR4が一緒になって、O、N、又はSから選択される1~3個のヘテロ原子を場合により含む炭素原子の飽和又は部分飽和又は完全不飽和の5員環又は6員環を形成し、前記環が、Rから独立して選択される1~4個の置換基で場合により置換されてもよく、環の一部ではないR1、R2、R3、及びR4のそれらは、H、ハロ、場合により置換されたC1-6アルキル、O-R(式中、Rは場合により置換されたアリールである)、場合により置換されたアリール、及び最大12個の炭素原子を有し、O、N、及びSからそれぞれ独立して選択される1つ以上のヘテロ原子をその環系中に有する場合により置換されたヘテロアリール基から独立して選択される、段落(45)に記載の化合物。
(48)R9とR10の一方がH及び場合により置換されたC1-6アルキル(例えばC1-3アルキル)からなる群から選択され、例えばR9とR10の一方がHであり、そしてR9とR10の他方が段落(c)及び(d)で定義される基のいずれかから選択される、上記化合物。
(49)段落(35)~(48)のいずれか1つに記載の化合物であって、R9とR10の一方が、H及び場合により置換されたC1-6アルキル(例えばC1-3アルキル)からなる群から選択され、R9とR10の他方が段落(c)で定義される基のいずれかから選択される、上記化合物。
【0051】
(50)R9とR10の一方が、H及び場合により置換されたC1-6アルキル(例えばC1-3アルキル)からなる群から選択され、そしてR9とR10の他方が、-C(O)R14、-C(O)OR14、-C(S)R14、及び-C(S)OR14からなる群から選択され、ここで各R14は、(a)場合により置換されたC1-6アルキル、例えばC1-6アルキル(ここで前記アルキルは、アリールにより及び1つ又は2つの更なる置換基により置換され、前記アリールはそれ自体場合により置換される)、及び(b)場合により置換されたアリールからなる群から独立して選択される、段落(35)~(48)のいずれか1つに記載の化合物。
(51)各R14が、式-(CH2n(アリール)(式中、nは0又は1などの0~3の整数であり、前記アリールは場合により置換される)を有する場合により置換されたアルキルである、段落(50)に記載の化合物。
(52)R9とR10の一方が、H及び場合により置換されたC1-6アルキル(例えばC1-3アルキル)からなる群から選択され、R9とR10の他方が-C(O)OR14である、段落(49)~(51)のいずれか1つに記載の化合物。
(53)R9とR10の一方が、H及び場合により置換されたC1-6アルキル(例えばC1-3アルキル)からなる群から選択され、R9とR10の他方が、-C(O)NR1516及び-C(S)NR1516からなる群から選択され、ここで各R15とR16は、(a)H、(b)場合により置換されたC1-6アルキル、例えばC1-6アルキル(ここで前記アルキルはアリールにより置換され、及び場合により1つ又は2つの更なる置換基により置換され、前記アリールはそれ自体場合により置換される)、及び(c)場合により置換されたアリールからなる群から独立して選択される、段落(35)~(48)のいずれか1つに記載の化合物。
(54)各R15とR16が、(a)H、及び(b)式-(CH2n(アリール)(式中、nは0又は1などの0~3の整数であり、前記アリールは場合により置換される)を有する場合により置換されたアルキルからなる群から独立して選択される、段落(53)に記載の化合物。
(55)R15とR16の両方ではなく一方がHである、段落(53)又は(54)に記載の化合物。
【0052】
(56)ZがN又はN-オキシド(例えばN)であり、WがCR1であり、XがCR2であり、YがCR3であり、R9とR10の一方が、H及び場合により置換されたC1-6アルキル(例えばC1-3アルキル)からなる群から選択され、例えばR9とR10の一方がHであり、R9とR10の他方が-C(O)R14であり、ここで各R14は、(a)場合により置換されたC1-6アルキル、例えばC1-6アルキル(ここで前記アルキルはアリールにより置換され、及び場合により1つ又は2つの更なる置換基により置換され、前記アリールはそれ自体場合により置換される)、及び(b)場合により置換されたアリールからなる群から独立して選択される、段落(36)に記載の化合物。
(57)R14が、式-(CH2n(アリール)(式中、nは0又は1などの0~3の整数であり、前記アリールは場合により置換される)を有する場合により置換されたアルキルである、段落(56)に記載の化合物。
(58)段落(56)又は(57)に記載の化合物であって、R1、R2、及びR3が、H、ハロゲン、-CF3、-CHF2、-OCF3、-OCHF2、C1-6アルキル(例えばメチル)、置換アリール、置換ヘテロアリール、-OR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)からなる群からそれぞれ独立して選択される、段落(56)に記載の化合物。
(59)R1、R2、及びR3が、H、ハロゲン、C1-6アルキル(例えばメチル)、置換アリール、置換ヘテロアリールメチルからなる群からそれぞれ独立して選択される、段落(56)又は(57)に記載の化合物。
(60)R1、R2、及びR3の1つ又は2つがHであり、Hではないその他のR1、R2、及びR3が、ハロゲン、-CF3、-CHF2、-OCF3、-OCHF2、C1-6アルキル(例えばメチル)、置換アリール、置換ヘテロアリール、-OR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)からなる群から独立して選択される、段落(56)又は(57)に記載の化合物。
【0053】
(61)R1がHであり、R2とR3の1つは両方がH以外であり、ここで、H以外であるR2とR3の各々が、ハロゲン、-CF3、-CHF2、-OCF3、-OCHF2、C1-6アルキル(例えばメチル)、置換アリール、置換ヘテロアリール、-OR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)からなる群から独立して選択される、段落(56)又は(57)に記載の化合物。
(62)R3が、ハロゲン、-OR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)、及び-NHR(式中、Rは場合により置換されたアリールである)からなる群から選択される、段落(56)~(61)のいずれか1つに記載の化合物。
(63)R1がHであり、R2とR3が、O、N、又はSから選択される1~3個のヘテロ原子を場合により含む炭素原子の飽和又は部分飽和又は完全不飽和の5員環又は6員環を形成し、前記環が、Rから独立して選択される1~4個の置換基で場合により置換される、段落(56)又は(57)に記載の化合物。
【0054】
例として本発明は、以下から選択される式Iの化合物:
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)尿素(2)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(4-シアノフェニル)尿素(3)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(2-クロロフェニル)尿素(6)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(3-クロロフェニル)尿素(7)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(4-クロロフェニル)尿素(8)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(2-(トリフルオロメトキシ)フェニル)尿素(9)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(3-(トリフルオロメトキシ)フェニル)尿素(10)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(2-メトキシフェニル)尿素(11)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(3-メトキシフェニル)尿素(12)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(4-メトキシフェニル)尿素(13)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(14)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(16)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-フェニル尿素(17)、
N-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-2-フェニルアセトアミド(18)、
N-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-2-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)アセトアミド(19)、
(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)カルバミン酸フェニル(4)、
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(3-(トリフルオロメチル)フェニル)尿素(15)、
(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)カルバミン酸4-フルオロフェニル(5)、
N-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)アセトアミド(20)、
及びこれらの医薬的に許容し得る塩をさらに提供する。
【0055】
本発明の他の態様は、本明細書に開示される実施態様の適切な組み合わせを含み得る。また当業者には理解されるように、本発明の一態様の特徴及び好適な実施態様は本発明の他の態様にも関する。
本発明は、広義には上記で定義した通りであるが、これに限定されるものではなく、その記載が以下の実施例を提供する実施態様も含む。以下、本発明をより詳細に説明する。
【発明を実施するための形態】
【0056】
(発明の詳細な説明)
定義
本明細書で使用される用語「放射線療法」は、X線、ガンマ線、中性子、陽子、及び癌細胞を死滅させ腫瘍を縮小させる他の供給源からの高エネルギー放射線の使用を意味する。放射線は、体外の機械(外部ビーム照射療法)から来ることもあれば、がん細胞近くの体内に置かれた放射性物質(内部照射療法)から来ることもある。全身放射線療法は、血液中を通って体内の組織に移動する放射性標識物質(例えば、放射標識されたモノクローナル抗体)を使用する。照射という用語と放射線療法という用語は同じ意味を有する。
【0057】
本発明の特定の化合物は、1つ以上の異なる鏡像異性体形態又はジアステレオ異性体形態で存在し得ることを認識すべきである。鏡像異性体形態又はジアステレオ異性体形態が本発明の上記態様に含まれることを、理解すべきである。
【0058】
本明細書を通して使用されるハロ又はハロゲン基という用語は、フルオロ、クロロ、ブロモ、又はヨード基を意味すると解釈すべきである。
上記で定義した式Iの変化形が、場合により1つ以上のイミダゾリル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、アゼパニル、ピロリジニル、及びアゼチジニル基によって置換される場合、関連する変化形への結合は、これらの基の利用可能な窒素原子又は炭素環原子の1つによることを理解すべきである。
【0059】
「ヘテロアリール」という用語は、文脈上別段の要求がない限り、単環式及び二環式環系の両方を含むことを理解すべきである。
用語「アリール」は、フェニル又はナフチルなどの芳香族炭化水素を意味すると理解すべきである。
ある基が「場合により置換される」と認定される場合、これは、基が(a)置換されていないか、又は(b)定義された置換基の1つ以上によって置換することができることを意味することを理解されたい。
本明細書を通じてC1-6アルキル又はC2-6アルケニル基が参照される場合、これらの基は非分枝でも又は分枝してもよいことを理解すべきである。例えば、C1~C6アルキルへの参照は、tert-ブチル(Me)3C-基を含むことが意図される。
【0060】
「癌を治療する」及び「癌の治療」という表現は、特に限定されるものではないが、抗腫瘍効果、応答率、病状悪化までの時間、及び全生存期間を含む。「抗腫瘍」作用にとしては、特に限定されるものではないが、腫瘍増殖の阻害、腫瘍増殖の遅延、腫瘍の退縮、腫瘍の縮小、治療の中断時の腫瘍の再増殖までの時間の増加、及び病状悪化の遅延が含まれる。
「治療有効量」は、癌を治療するために被験体に投与されたときに、癌に対するそのような癌の治療を行うのに十分な化合物の量を意味する。「有効量」は、治療される癌、投与される化合物、処置される癌の重篤度、被験体の年齢及び相対的な健康状態、投与経路及び形態、治療が単独療法であるか併用療法であるか、担当医の判断、及び他の要因に依存する。
【0061】
「医薬的に許容し得る」とは、一般的に安全であり、非毒性であり、生物学的にもその他の点でも望ましくないものではない医薬組成物を調製するのに有用であり、獣医学的及びヒトの医薬用途に許容されるものを含む。
【0062】
ある化合物の「医薬的に許容し得る塩」は、本明細書で定義されるように医薬的に許容され、親化合物の所望の薬理活性を有する塩を意味する。このような塩は、
(a)塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸と形成された酸付加塩、又は酢酸、メタンスルホン酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸などの有機酸と形成された酸付加塩、そして
(b)親化合物中に存在する酸性プロトンが、金属イオン、例えばアルカリ金属イオン、アルカリ土類イオン、又はアルミニウムイオンにより置換される時、又は有機若しくは無機塩基と配位結合する時、形成される塩を含む。許容し得る有機塩基としては、エタノールアミン、ジエタノールアミン、N-メチルグルカミン、トリエタノールアミンなどが挙げられる。許容し得る無機塩基としては、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、及び水酸化ナトリウムが挙げられる。
【0063】
「温血動物」とは、特に限定されるものではないが、ヒト、非ヒト霊長類、例えばチンパンジー及び他の類人猿及びサル種、ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、及びブタなどの農場動物、ウサギ、イヌ、及びネコなどの家畜、ラット、マウス、及びモルモットなどのげっ歯類を含む実験動物などが含まれる。
【0064】
本発明の化合物及びその調製方法
上記で定義したように、本発明は広義には、一般式Iの化合物を含有する医薬組成物と、治療、特に癌治療におけるそのような化合物の使用とに関する。式Iの化合物は、インドールアミン2,3-ジオキシゲナーゼ1(IDO1)及び/又はトリプトファン2,3-ジオキシゲナーゼ(TDO)の阻害剤であることが見出されている。このように本発明の化合物は、単独で、又は抗癌ワクチン、免疫チェックポイントタンパク質の調節物質、養子T細胞免疫療法(例えばキメラ抗原受容体T細胞(CART細胞))、放射線療法、及び他の化学療法剤などの他の手段と組み合わせて、癌治療に有用であることが予想される。式Iの化合物はまた、癌以外の種々の他の症状の治療に有用であることが予想され、以下の発明の治療方法の節でより詳細に記載される。
【0065】
方法1~11を参照して、式Iの化合物及びその化合物の医薬的に許容し得る塩を調製するための特定の方法を以下に記載する。
合成スキーム
以下の方法1~8は、前駆体3-アミノ化合物の調製を記載し、これは、方法9~11に記載のプロセスを用いて又は類似の方法を用いて、本発明の式Iの化合物を調製するための出発物質として使用することができる。
【0066】
特定の前駆体3-アミノ化合物は、適切に置換されたハロ-シアノピリジンとアセトヒドロキサム酸とを、カリウムtert-ブトキシド、炭酸カリウム、又は炭酸セシウムなどの塩基の存在下で、反応させることにより調製することができる(方法1)。この反応のために、DMF、p-ジオキサン、及びN-メチルモルホリンを含む、ある範囲の溶媒を使用することができる。
方法1
【化3】
【0067】
アルキルアミノ置換基及び/又はアリールアミノ置換基を有する化合物は、活性化ハロゲン原子をアミン及び/又はアニリンで置換することにより調製することができる(方法2)
方法2
【化4】
【0068】
環外アミノ基上にアルキル置換を有する化合物は、1級アミンとオルトギ酸トリアルキルとの反応、続いて水素化ホウ素ナトリウムなどの適切な還元剤による還元により調製することができる(方法3)。
方法3
【化5】
【0069】
このような化合物はまた、1級アミンとアルキルアルデヒドとの反応、続いて、還元的アミノ化プロセスにおいてシアノ水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤の反応により調製することができる(方法4)。
方法4
【化6】
【0070】
ペンダントアリール又はヘテロアリール(Het)置換基を有する化合物は、適切に置換されたハロゲン含有又はトリフラート含有基質と、適切なアリール又はヘテロアリールボロン酸又はエステルとのパラジウム触媒下での反応により、スズキ(Suzuki)カップリング反応で調製することができる(方法5)。
方法5
【化7】
【0071】
ペンダントアリール又はヘテロアリール(Het)置換基を有する化合物はまた、化学中間体を含有する適切に置換されたハロゲン含有又はO-トリフレート含有化学中間体と、及び適切なアリール又はヘテロアリールボロン酸又はエステルを用いて、パラジウム触媒化スズキカップリング反応を行い、次に得られたアリール化又はヘテロアリール化生成物の最終生成物への変換により調製することができる(方法6)。
方法6
【化8】
【0072】
アルキル及び/又はアリールエーテル結合置換基を含有する化合物は、ナトリウム又は水素化ナトリウム又は炭酸セシウムなどの塩基の存在下で、活性化ハロゲン原子をアルコール及び/又はフェノールにより置換することにより調製することができる(方法7)。
方法7
【化9】
【0073】
チオアルキル及び/又はチオアリールエーテル結合置換基を含有する化合物は、例えばナトリウム又は水素化ナトリウム又は炭酸セシウムなどの塩基の存在下で、活性化ハロゲン原子をチオール及び/又はチオフェノールにより置換することにより、又はチオール若しくはチオフェノールの金属塩と直接反応させることにより、調製することができる。得られたチオアルキル又はチオフェノール誘導体は、過酸化水素、過酸、金属錯体、及びオキサジリジンなどの適切な酸化試薬を用いて、対応するスルホキシド又はスルホン誘導体に酸化することができる(方法8)。
方法8
【化10】
【0074】
イソキサゾロピリジン環系の3位に尿素官能基を含有する本発明の式Iの化合物は、対応する3-アミノ化合物とアルキル、アリール、又はヘテロアリールイソシアネートとの反応により調製することができる。いくつかの例における、この反応は、酸化ジブチルスズなどの適切な触媒の添加により仲介され得る(方法9)。対応するチオ尿素は、類似のイソチオシアネートを3-アミノイソキサゾロピリジンに反応させることにより同様に製造することができる。
方法9
【化11】
【0075】
イソキサゾロピリジン環系の3位にカルバメート官能基を含有する本発明の式Iの化合物は、対応する3-アミノ化合物にクロロ蟻酸アルキル、アリール、又はヘテロアリールを、Et3N、ピリジン、K2CO3など塩基の存在下で反応させることにより調製することができる(方法10)。対応するチオカルバメートは、類似のクロロチオ蟻酸を3-アミノイソキサゾロピリジンに反応させることにより同様に調製することができる。こうして製造されたカーバメート及びチオカルバメートは、アルキルアミン、置換アニリン、又はアミノ置換複素環とのそれらの反応により、イソキサゾロピリジン環系の3位で、それぞれ尿素及びチオ尿素官能基を含む化合物を調製するために、さらに使用することができる(方法10)。このようにして製造されたカーバメート及びチオカルバメートはまた、アルキルチオール、置換チオフェノール、及び複素環チオールと反応させて、対応するS-結合チオカルバメート及びジチオカルバメートをそれぞれ生成することもできる。
方法10
【化12】
【0076】
イソキサゾロピリジン環系の3位にアミド官能基を含有する本発明の式Iの化合物は、アルキル、又はアリール、又は複素環式カルボン酸に、塩化チオニル、N,N-カルボニルジイミダゾール、EDCIなどの活性化試薬を反応させ、次に得られた分子種に3-アミノイソキサゾロピリジンを反応させることにより調製することができる。NaH、Et3N、ピリジン、K2CO3などの塩基を、両方の反応工程で使用することができ、4-N,N-(ジメチルアミノ)ピリジンなどの触媒を最終カップリング反応に使用することができる(方法11)。このようにして製造されたアミドは、ピリジン、テトラヒドロフラン、ベンゼンなどの適切な溶媒中で、P410又はローソン試薬(Lawesson's reagent)などの適切な試薬を用いてチオール化することにより、対応するチオアミドに変換することができる。
方法11
【化13】
【0077】
イソキサゾロピリジン環系の3位にスルホンアミド官能基を含有する本発明の式Iの化合物は、対応する3-アミノ化合物に、アルキル、アリール、又はヘテロアリールスルホニルクロリドを、Et3N、ピリジン、K2CO3等の塩基の存在下で反応させることにより調製することができる(方法12)。
方法12
【化14】
【0078】
例えば方法3及び4の操作により、3位にモノアルキルアミノ基、又はモノアリールアミノ基、又はモノヘテロアリールアミノ基が導入されているイソキサゾロピリジン上で、方法9~12の操作を行って、3位のアミド、チオアミド、カルバメート、チオカルバメート、尿素、チオ尿素、ジチオカルバメート、及びスルホンアミドの、N-アルキル化、N-放射性標識化、及びN-ヘテロアリール化誘導体を得ることもできる。
【0079】
当業者は、上記で概説したものに類似の操作を用いることにより、式Iの他の化合物を調製することもできることは理解するであろう。
【0080】
本発明の治療方法
本発明の式Iの化合物は、IDO1又はTDOの阻害剤、又はIDO1とTDOの両方の阻害剤であり得る。IDO1又はTDOのいずれかの阻害剤である化合物、並びにIDO1とTDOの2重阻害剤である化合物は、癌療法において有用であると予想される。従って、ある実施態様において本発明は、癌の治療を必要とする被験体に、治療有効量の式Iの化合物又は式Iの化合物を含む医薬組成物を投与することにより、ヒトを含む温血動物の癌を治療する方法を提供する。
【0081】
本発明の具体的な態様において式Iの化合物は、癌患者における腫瘍免疫を回復するのに有用であると予想される。本発明の化合物は、単独で、又は化学療法剤、放射線、及び/又は免疫調節剤を含む他の癌治療法と組み合わせて、有用であり得る。
【0082】
免疫調節剤には、特に限定されるものではないが、抗癌ワクチン、免疫チェックポイントタンパク質(例えばCTLA4及びPD1-4、LAG3、及びTIM3)を調節する薬剤、及び養子T細胞療法(例えばCART)が含まれる。従って式Iの化合物は、治療される具体的な症状に応じて、単独で、又は1つ以上の他のそのような治療法と組み合わせて、同時に又は連続して投与することができる。
【0083】
具体的な実施態様において、式Iの化合物は、イピリムマブ、トレメリムマブ(CTLA4の両方の阻害剤)、ニボルマブ、ペンブロリズマブ(ラムブロリズマブとしても知られている)、及びピジリズマブ(PD-1の全ての阻害剤)から選択される1つ以上の免疫療法と組み合わせて投与することができる。
【0084】
式Iの化合物と組み合わせて投与することができる追加の化学療法剤には、特に限定されるものではないが、メルクインデックス(Merck Index)第14版(2006年)(これは、参照により本明細書に組み込まれる)の癌化学療法剤処方に列挙されている化合物が挙げられ、例えば、アスパラギナーゼ、ブレオマイシン、カルボプラチン、カルムスチン、クロラムブシル、シスプラチン、結腸小毒蛇アーゼ、シクロホスファミド、シタラビン、ダカルバジン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン(アドリアマイシン)、エピルビシン、エトポシド、5-フルオロウラシル、ヘキサメチルメラミン、ヒドロキシ尿素、イホスファミド、イリノテカン、ロイコボリン、ロムスチン、メクロレタミン、6-メルカプトプリン、メスナ、メトトレキサート、マイトマイシンXC、ミトキサントロン、プレドニゾロン、プレドニゾン、プロカルバジン、ラロキシフェン、ストレプトゾシン、タモキシフェン、チオグアニン、トポテカン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、及びビンデシンがある。
【0085】
式Iの化合物と組み合わせて投与することができる追加の抗増殖剤には、特に限定されるものではないが、BCNU、CCNU、DTIC、及びアクチノマイシンDが含まれる。さらなる抗増殖剤には、特に限定されるものではないが、Goodman and Gilman's The Pharmacological Basis of Therapeutics(第11版)、Molinoff et al.編, McGraw-Hill, pages 1225-1287 (2006)(これは参照により本明細書に組み込まれる)において、新生物疾患の治療における使用が認められている化合物、例えばアミノグルテチミド、L-アスパラギナーゼ、アザチオプリン、5-アザシチジンクラドリビン、ブスルファン、ジエチルスチルベストロール、2’,2’-ジフルオロデオキシシチジン、ドセタキセル、エリスロヒドロキシノニルアデニン、エチニルエストラジオール、5-フルオロデオキシウリジン、5-フルオロデオキシウリジン一リン酸、フルダラビンリン酸塩、フルオキシメステロン、フルタミド、カプロン酸ヒドロキシプロゲステロン、イダルビシン、インターフェロン、酢酸メドロキシプロゲステロン、酢酸メゲストロール、メルファラン、ミトタン、パクリタキセル、ペントスタチン、N-ホスホノアセチル-L-アスパルテート(PALA)、プリカマイシン、セムスチン、テニポシド、プロピオン酸テストステロン、チオテパ、トリメチルメラミン、ウリジン、及びビノレルビンが挙げられる。
【0086】
式Iの化合物と組み合わせて投与することができる追加の抗増殖剤には、特に限定されるものではないが、発癌及び腫瘍増殖に必要とされる特異的標的分子を妨害することによって癌細胞の増殖をブロックする他の分子標的剤が含まれる。例としては、小分子タンパク質及び脂質キナーゼ阻害剤、モノクローナル抗体、分子標的ヒト化モノクローナル抗体及びモノクローナル抗体薬物コンジュゲートが挙げられる。このような阻害剤の例としては、リツキシマブ、トラスツズマブ、アレムツズマブ、トシツモマブ-I131、セツキシマブ、イブリツモマブチウキセタン、ベバシズマブ、パニツムマブ、オファツムマブ、イピリムマブ、ブレンツキシマブベドチン、ペルツズマブ、アド-トラスツズマブ、エムタンシン、ラムシルマブ、オビヌツズマブ、ニボルマブ、ラムブロリズマブ、ジヌツキシマブ、イマチニブ、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ソラフェニブ、ダサチニブ、スニチニブ、ラパチニブ、ニロチニブ、パゾパニブ、クリゾチニブ、ルキソリチニブ、バンデタニブ、ベムラフェニブ、アクシチニプ、ボスチニブ、カボザンチニブ、ポナチニブ、レゴラフェニブ、トファシチニブ、アファチニブ、ダブラフェニブ、イブルチニブ、及びトラメチニブが挙げられる。
【0087】
本発明の化合物によって広範囲の癌を治療することができる。本発明に従って治療可能な癌には、特に限定されるものではないが、結腸直腸癌、乳癌、黒色腫、生殖器癌、呼吸器癌、脳癌、消化器癌、尿路癌、眼の癌、肝臓癌、皮膚癌、頭頸部癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、及びこれらの遠隔転移が含まれる。これらの障害にはまた、リンパ腫、肉腫、及び白血病も含まれる。
乳癌の例には、特に限定されるものではないが、浸潤性乳管癌、浸潤性小葉癌、インサイチュ乳管癌、及びインサイチュ小葉癌が含まれる。
呼吸器癌の例には、特に限定されるものではないが、小細胞及肺癌び非小細胞肺癌、並びに気管支腺腫、及び胸膜肺芽腫が含まれる。
【0088】
脳癌の例には、特に限定されるものではないが、脳幹及び下眼瞼神経膠腫、小脳及び大脳星状細胞腫、髄芽細胞腫、上衣腫、並びに神経外胚葉腫瘍及び松果体腫瘍が含まれる。
男性生殖器の腫瘍には、特に限定されるものではないが、前立腺癌及び精巣癌が含まれる。
女性生殖系の腫瘍には、特に限定されるものではないが、子宮内膜、子宮頸部、卵巣、膣、外陰部の癌、並びに子宮肉腫が含まれる。
消化管の腫瘍には、特に限定されるものではないが、肛門、結腸、結腸直腸、食道、胆嚢、胃、膵臓、直腸、小腸、及び唾液腺の癌が含まれる。
尿路の腫瘍には、特に限定されるものではないが、膀胱、陰茎、腎臓、腎盂、尿管、及び尿道の癌が含まれる。
眼の癌には、特に限定されるものではないが、眼内黒色腫及び網膜芽腫が含まれる。
【0089】
肝臓癌の例には、特に限定されるものではないが、肝細胞癌(線維芽細胞腫を伴う又は伴わない肝細胞癌)、胆管癌(肝内胆管癌)及び混合肝細胞胆管癌が含まれる。
皮膚癌には、特に限定されるものではないが、扁平上皮細胞癌、カポジ肉腫、悪性黒色腫、メルケル細胞皮膚癌、及び非黒色腫皮膚癌が含まれる。
頭頸部癌には、特に限定されるものではないが、喉頭/下咽頭/鼻咽頭/口腔咽頭癌、並びに口唇及び口腔癌が含まれる。リンパ腫には、特に限定されるものではないが、AIDS関連リンパ腫、非ホジキンリンパ腫、皮膚T細胞リンパ腫、ホジキン病、及び中枢神経系のリンパ腫が含まれる。
【0090】
肉腫には、特に限定されるものではないが、軟部組織の肉腫、骨肉腫、悪性線維性組織球腫、リンパ肉腫、及び横紋筋肉腫が含まれる。白血病には、特に限定されるものではないが、急性骨髄性白血病、急性リンパ芽球性白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、及び毛状細胞白血病が含まれる。
これらの障害は、ヒトにおいてよく解析されているが、他の温血動物においても同様の病因で存在し、本発明の化合物によって治療することができる。
【0091】
具体的な治療法が、選択された投与経路を使用し、この投与経路が種々の因子(これらの全ては、治療を施すときに日常的であると見なされる)に依存することは、当業者には理解されるであろう。最適治療過程、すなわち規定された日数の間に投与される本発明の化合物の治療様式及び1日当たりの投与回数が、従来の治療試験を用いて当業者が確認できることは、当業者により理解されるであろう。
【0092】
治療的投与量は、おそらく1日当たり1mg~30gの範囲であろう。特定の患者について選択される特定の用量レベルは、使用される特定の化合物の活性、年齢、体重、全身の健康状態、性別、食事、投与時間、投与経路、及び排泄速度、併用薬物、及び治療を受けている症状の重症度に依存するであろう。
【0093】
式Iの特定の化合物は、IDO1の阻害剤であるのと同様に、IDO2も阻害し得る。IDO1とIDO2の2重阻害剤である化合物もまた、癌療法において有用であると予想される。従って別の態様において本発明は、阻害の必要なヒトを含む温血動物においてIDO1及びIDO2を阻害する方法であって、前記動物に式Iの化合物又はその医薬的に許容し得る塩を、IDO1及びIDO2を阻害するのに有効な量で投与することを含む方法を提供する。
【0094】
例えば、PCT国際公開第WO2015/082499号及びその中で言及されている科学文献(これらの全ては参照のためその全体が本明細書に組み込まれる)で議論されているように、IDO(IDO1及びIDO2)及び/又はTDOの阻害剤である化合物は、癌の治療だけでなく、ある範囲の他の疾患又は症状の治療においても効力を有し得ることが報告されている。例えばそのような化合物は、炎症性症状、感染性疾患、中枢神経系疾患又は障害、冠動脈性心疾患、慢性腎不全、麻酔後認知機能障害、女性生殖系の健康に関連する疾患症状又は障害、及び白内障の治療に有用であり得る。従って、本発明の式Iの化合物はまた、そのような疾患又は症状の治療において有用であり得る。
【0095】
式Iの化合物によって治療可能な炎症性症状の例には、免疫B細胞、T細胞、樹状細胞、ナチュラルキラー細胞、マクロファージ、及び/又は好中球調節異常に関連する症状が含まれる。
式Iの化合物によって治療可能な感染性疾患の例には、細菌感染、腸感染などのウイルス感染、C型肝炎、敗血症、及び敗血症誘発低血圧が含まれる。
【0096】
式Iの化合物によって治療可能な中枢神経系疾患又は症状の例には、筋萎縮性側索硬化症(AML)、ハンチントン病、アルツハイマー病、疼痛、うつ病などの情動障害を含む精神障害、多発性硬化症、パーキンソン病、及びHIVに関連する神経認知低下が含まれる。
式Iの化合物によって治療可能な女性生殖系の健康に関連する疾患又は障害の例は、子宮内膜症であり、女性の生殖器の健康に関連する症状は避妊及び中絶を含む。
【0097】
本発明の医薬組成物
本発明は、本発明の1つ以上の式Iの化合物と医薬的に許容し得る担体とを含む医薬組成物を含む。
医薬的に許容し得る賦形剤、補助剤、担体、緩衝剤、又は安定剤は非毒性でなければならず、有効成分の効力を妨げてはならない。担体又は他の物質の正確な性質は、投与経路に依存するであろう。
本化合物は、投与単位製剤で経口、局所、非経口、吸入若しくは噴霧、又は経直腸投与することができる。用語「注射による投与」には、静脈内、筋肉内、皮下、及び非経口注射、並びに注入技術の使用が含まれる。1つ以上の非毒性の医薬的に許容し得る担体と、及び必要に応じて他の有効成分と一緒に、1つ以上の化合物が存在してもよい。
【0098】
経口使用が意図される組成物は、医薬組成物の製造のための当該分野で公知の任意の適切な方法に従って調製され得る。そのような組成物は、美味な調製物を提供するために、希釈剤、甘味剤、香味剤、着色剤、及び保存剤からなる群から選択される1つ以上の物質を含有し得る。錠剤は、錠剤の製造に適した非毒性の医薬的に許容し得る賦形剤との混合物中に有効成分を含有する。これらの賦形剤は、例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、乳糖、リン酸カルシウム、又はリン酸ナトリウムなどの不活性希釈剤;顆粒化剤及び崩壊剤、例えばコーンスターチ又はアルギン酸;及び結合剤、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸又はタルクを含む。錠剤は被覆されていなくてもよく、又は消化管における崩壊及び吸着を遅延させ、それにより長期間にわたって持続作用を生成するために既知の技術によって被覆されていてもよい。例えば、モノステアリン酸グリセリル又はジステアリン酸グリセリルなどの時間遅延材料を使用することができる。これらの化合物はまた、固体の迅速放出形態で調製されてもよい。
【0099】
経口使用のための製剤はまた、有効成分が不活性固体希釈剤と、例えば炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、又はカオリンと混合されている硬質ゼラチンカプセルとして、又は有効成分が水又は油媒体、例えばピーナッツ油、流動パラフィン、又はオリーブ油と混合されている軟質ゼラチンカプセルとして提供し得る。
【0100】
水性懸濁液は、水性懸濁液の製造に適した賦形剤と混合して活性物質を含有する。そのような賦形剤は、懸濁剤、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴム、及びアラビアゴムである;分散剤又は湿潤剤は、天然リン脂質、例えばレシチン、又はアルキレンオキシドと脂肪酸との縮合生成物、例えばポリオキシエチレンステアレート、又はエチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物、例えばヘプタデカエチレンオキシセタノール、又はエチレンオキシドと(脂肪酸とヘキシトール由来の)部分エステルとの縮合生成物、例えばポリオキシエチレンソルビトールモノオレアート、又はエチレンオキシドと(脂肪酸とヘキシトール無水物由来の)部分エステルとの縮合生成物、例えばポリエチレンソルビタンモノオレエートでもよい。水性懸濁液はまた、1つ以上の保存剤、例えばp-ヒドロキシ安息香酸エチル又はn-プロピル、1つ以上の着色剤、1つ以上の香味剤、及びスクロース又はサッカリンなどの1つ以上の甘味剤を含み得る。
【0101】
水を添加することによって水性懸濁液を調製するのに適した分散性粉末及び顆粒は、分散剤又は湿潤剤、懸濁剤、及び1種以上の防腐剤と混合して有効成分を提供する。適切な分散剤又は湿潤剤及び懸濁剤は、既に上述したものによって例示される。更なる賦形剤、例えば甘味剤、香味剤、及び着色剤もまた存在してもよい。
【0102】
本化合物はまた、非水性液体製剤の形態でもよく、例えば落花生油、オリーブ油、ゴマ油、若しくはピーナッツ油などの植物油、又は液体パラフィンなどの鉱油中に、有効成分を懸濁させることによって調製できる油性懸濁液の形態でもよい。油性懸濁液は、蜜蝋、硬質パラフィン、又はセチルアルコールなどの増粘剤を含有してもよい。口当たりのよい経口調製物を提供するために、上記のような甘味剤及び香味剤を添加することができる。これらの組成物は、アスコルビン酸などの酸化防止剤の添加によって保存することができる。
【0103】
本発明の医薬組成物はまた、水中油型エマルジョンの形態であってもよい。油性相は、オリーブ油又は落花生油などの植物油、又は流動パラフィンなどの鉱油、又はこれらの混合物であってもよい。適切な乳化剤は、アラビアゴム又はトラガカントゴムなどの天然ゴム、大豆、レシチンなどの天然リン脂質、及び脂肪酸及びヘキシトール無水物由来のエステル又は部分エステル、例えばソルビタンモノオレエート、及び前記部分エステルとエチレンオキシドとの縮合生成物、例えばポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートでもよい。エマルジョンはまた、甘味剤及び香味剤を含有してもよい。
【0104】
シロップ剤及びエリキシル剤は、甘味剤、例えばグリセロール、プロピレングリコール、ソルビトール、又はスクロースを用いて調製することができる。このような調製物はまた、粘滑剤、保存剤、香味剤、及び着色剤を含み得る。
【0105】
本化合物は、薬物の直腸投与のための坐剤の形態で投与することもできる。これらの組成物は、常温で固体であるが直腸温度で液体であり、従って直腸内で溶解して薬物を放出する適切な非刺激性賦形剤と薬物を混合することにより調製することができる。このような物質には、カカオバター及びポリエチレングリコールが含まれる。
【実施例0106】
以下の例は、本発明の化合物及びそれらを調製する方法の代表例である。しかしながら、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0107】
合成操作
明示されていない出発物質は、商業的に入手可能であるか、又はその合成法が化学文献に記載されているか、又は当業者に公知の方法により調製することができる。例示化合物は、1HNMR分光法、APCIイオン化質量分析法、融点法、及び燃焼法、又はHRMS分析によって解析された。例示化合物の純度をHPLC分析により測定し、全ての化合物について>95%であることが判明した。
全てのカラムクロマトグラフィーにシリカゲル60(SiO2)(0.040~0.063mm)を用いた。
【0108】
略語
NMR 核磁気共鳴
ESI 電子噴霧イオン化
APCI 大気圧化学イオン化
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
LCMS 液体クロマトグラフィー-質量分析
HRMS 高分解能質量分析
mp 融点
DMF ジメチルホルムアミド
EtOAc 酢酸エチル
DCM ジクロロメタン
MeOH メタノール
THF テトラヒドロフラン
HOAc 酢酸
dppf 2-(ジフェニルホスフィノ)フェロセン
EDCI 1-エチル -(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩
TEA トリエチルアミン
【0109】
方法1.代表的な例
5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミン(1)
【化15】
【0110】
窒素下で無水DMF(5ml)中のアセトヒドロキサム酸(0.22g、2.98mmol)の溶液に、カリウムtert-ブトキシド(0.33g、2.98mmol)を加えた。反応混合液を20℃で2時間撹拌した。次に2,5-ジクロロ-4,6-ジメチルニコチノニトリル(0.50g、2.49mmol)を加え、得られた混合液を20℃で5時間撹拌し、次にH2O(150ml)で希釈し、1時間撹拌した。得られた白色沈殿物を濾過し、水で洗浄した。濾液をEtOAc(30ml×3)で抽出した。合わせた有機画分を乾燥させ(Na2SO4)、真空下で溶媒を留去して、更なる物質を得た。単離された固体及び抽出された物質の両方を合わせ、SiO2でクロマトグラフィーを行い、石油エーテル/EtOAcの0~50%勾配で溶出した。カラム精製された生成物をDCM/石油エーテルから再結晶化させて、(1)(0.22g、45%)を白色固体として得た、融点(DCM/石油エーテル)214~216℃、1H NMR [(CD3)2SO] δ 6.25 (bs, 2H, NH2), 2.64 (s, 3H, CH3), 2.61 (s, 3H, CH3); LCMS [M+H]=198; HPLC 99.8%; C8H8ClN3O の元素分析計算値: C, 48.6; H, 4.1; N, 21.4; 実測値 C, 48.8; H, 3.9, N, 21.4%。
【0111】
方法9.代表的な操作及び更なる例
方法9.代表的な操作
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)尿素(2)
【化16】
【0112】
20℃でTHF(1ml)中の5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾール[5,4-b]ピリジン-3-アミン(1)(125mg、0.60mmol)の溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(0.12ml、0.78mmol、1.3当量)及び1-イソシアナト-4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン(0.1ml、0.74mmol、1.23当量)を加えた。反応混合液をこの温度で72時間撹拌し、次にKHCO3水溶液でクエンチした。得られた沈殿物を濾過し、H2Oで洗浄した。濾液をEtOAcで抽出して、溶媒を留去した後に更なる物質を得た。合わせた固体物質をジイソプロピルエーテルで3日間粉砕して、(2)(18mg、7%)を得た、融点(ジイソプロピルエーテル)205~208℃;1H NMR [(CD3)2SO] δ 9.55 (s, 1H), 9.47 (s, 1H), 7.60 (d, J = 9.1 Hz, 2H), 7.32 (d, J = 9.1 Hz, 2H), 2.69 (s, 3H), 2.58 (s, 3H); HPLC純度 84%; C16H12ClF3N4NaO3 [M+Na] のHRMS (ESI+)計算値 423.0442, 実測値 423.0440。
【0113】
1-(5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-イル)-3-(4-シアノフェニル)尿素(3)
【化17】
【0114】
同様に、5-クロロ-4,6-ジメチルイソキサゾロ[5,4-b]ピリジン-3-アミンと4-イソシアナトベンゾニトリルから、(3)を収率3.5%で得た。融点(MeOH)223~224℃;1H NMR [(CD3)2SO] δ 9.86 (s, 1 H), 9.62 (s, 1H), 7.77 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 7.67 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 2.69 (s, 3H), 2.57 (s, 3H); C16H12ClN5O2の元素分析計算値: C, 56.2; H, 3.5; N, 20.5; 実測値 C, 56.2; H, 3.4; N, 20.4%。
【0115】
方法10.代表例
【化18】
【0116】
一般的な操作
0℃でTHF(200mL)中の1(1.5g、7.6mmol、1.0当量)及びTEA(1.5g、15.2mmol、2.0当量)の溶液に、クロロギ酸フェニルB(1.2g、76mmol、10.0当量)を撹拌しながら滴下して加えた。反応混合液を室温でN2雰囲気下で一晩撹拌した。反応混合液を水に注ぎ、EtOAc(25mL×3)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO3水溶液と食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=10/1~5/1)により精製して、生成物4(1.7g、71%)を白色固体として得た。
1とクロロギ酸4-フルオロフェニルとの同様の反応により、シリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc(1:1))後、5を白色固体(64%)として得た。
【0117】
THF(8.0mL)中の4(0.47mmol、1.0当量)の溶液に、TEA(0.94mmol、2.0当量)及び置換アニリンD(0.71mmol、1.5当量)を加えた。反応混合液を室温でN2雰囲気下で一晩撹拌した。反応混合液を減圧下で濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2/MeOH=100/1~80/1)で精製して所望の生成物を得た。
【0118】
上記の方法を用いて以下の化合物を調製した:
【表1-1】
【表1-2】
【0119】
方法11.代表例
【化19】
【0120】
一般的な実験条件A
CH2Cl2(8.0ml)中の置換フェニル酢酸(0.56mmol、1.1当量)の溶液に、塩化オキサリル(78mg、0.62mmol、1.2当量)を加えた。得られた混合液を室温でN2下で2時間撹拌した。反応混合液を減圧下で濃縮して酸塩化物Bを得て、これをTHF(2ml)に溶解した。調製した酸塩化物溶液を、0℃でTHF(5ml)中の1(100mg、0.51mmol、1.0当量)とNaH(24.8mg、0.62mmol、1.2当量)の混合液に加え、得られた混合液を40℃で一晩攪拌した。反応混合液を水に注ぎ、EtOAc(25mL×3)で抽出した。有機層を合わせ、飽和NaHCO3水溶液及び食塩水で洗浄し、次にNa2SO4で乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=5/1~3/1)により精製して、所望の生成物を得た。
【0121】
一般的な実験条件B
CH2Cl2(8.0ml)中の置換フェニル酢酸又は酢酸(5.1mmol、10当量)の溶液に、塩化オキサリル(710mg、5.6mmol、11当量)とDMF(2滴、触媒量)を加えた。得られた混合液を室温でN2下で2時間撹拌した。反応混合液を減圧下で濃縮して酸塩化物Bを得て、これをTHF(2ml)に溶解した。調製した塩化アシル溶液を、0℃でTHF(5ml)中の1(100mg、0.51mmol、1.0当量)とTEA(103mg、1.02mmol、2.0当量)の混合液に加え、得られた混合液を室温で一晩攪拌した。反応混合液を水に注ぎ、EtOAc(25mL×3)で抽出した。有機層を合わせ、飽和NaHCO3水溶液及び食塩水で洗浄し、次にNa2SO4で乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をCH2Cl2から再結晶化して所望の生成物を得た。
【0122】
上記の方法を用いて以下の化合物を調製した:
【表2】
【0123】
IDO1活性の酵素アッセイ
組換えヒトIDO1(rhIDO1)を発現させ、pREP4及びpQE9-IDOプラスミドで形質転換した大腸菌のEC538株の培養物から精製した。総容量30μLのアッセイ培地中で50mMリン酸緩衝液、10mMアスコルビン酸、10μMメチレンブルー、100μg/mLカタラーゼ、80μM TRP、最終濃度9nMのrhIDO1(15μL)と混合した0.01%ツイーン20(v/v)を含む反応混合液を、384ウェルマイクロプレートにセットした。プレートを37℃で30分間インキュベートし、ピペリジン(200mM)を加えて酵素反応を停止させ、65℃で20分間加熱した。蛍光強度をλex400nm及びλem500nmで読んだ。試験化合物を100%DMSOに溶解し、アッセイ培地で予備希釈後、rhIDO1を加えた。IDO1阻害(%)は、
【数1】
【0124】
全ての実験を三重測定で実施し、Prism v5 (Graphpad Software, Inc., La Jolla, CA, USA)で統計解析を行った。
【0125】
IDO1阻害のための細胞ベースのアッセイ
細胞性IDO1活性の阻害のアッセイのために、ヒトIDO1(LLTC-hIDO1)又はネズミIDO1(LLTC-mIDO1)を発現するようにトランスフェクトされたルイス肺癌細胞を、試験化合物と共に37℃、5%CO2で24時間培養した。次に各ウェルからの培養上清を新鮮な平底96ウェルプレートに移し、トリクロロ酢酸(最終濃度10%)と混合し、60℃で20分間インキュベートした。次にプレートを遠心分離し(2500gで10分間)、次に上清を移し、新しいプレート中で4-(ジメチルアミノ)ベンズアルデヒド(酢酸中20mg/mL)と1:1で混合した。各ウェルの吸光度を480nmで読み、50%の細胞酵素活性を阻害した濃度を計算した。
【0126】
同じ実験の各ウェル中の細胞の生存率を、3-(4,5-ジメチルチアゾリル-2-イル)-2,5-ジフェニルテトラゾリウムブロミド(MTT)比色アッセイを用いて測定した。IDO1阻害の測定のために上清を除去した後、細胞を結晶形成が観察されるまでMTT(500μg/mL)とともにインキュベートした。プレートを2500gで15分間遠心分離し、次にウェル中の上清を全て廃棄した。DMSO(100μL/ウェル)を加えて結晶を溶解させ、各ウェルの吸光度を570nmで測定した。各ウェルの細胞生存率を、未処理対照のパーセントとして表した。別段の記載がない限り、三重培養物を全ての実験に使用した。
【0127】
アッセイの結果を以下の表に示す。
【表3】
【0128】
TDO阻害のための細胞ベースのアッセイ
細胞性TDOの阻害のアッセイのために、完全長ヒトTDOを過剰発現するようにトランスフェクトされたGL261細胞を試験化合物とともに、37℃、5%CO2で24時間培養した。次に各ウェルからの培養上清を新鮮な平底96ウェルプレートに移し、IDO1アッセイについて上記したようにキヌレニン含量を測定し、50%の細胞酵素活性を阻害する濃度を計算した。
【0129】
同じ実験の各ウェル中の細胞の生存率を、3-(4,5-ジメチルチアゾリル-2-イル)-2,5-ジフェニルテトラゾリウムブロミド(MTT)比色アッセイを用いて測定した。
【0130】
アッセイの結果を以下の表に示す。
【表4】
【0131】
本明細書で使用される「含む(comprising)」は、「含む」、「含有する」、又は「によって特徴づけられる」と同義語であり、包括的又は制限なしであり、追加の列挙されていない要素又は方法の工程を除外しない。本明細書で使用される「からなる」は、請求項要素に特定されていない要素、工程、又は成分を除外する。本明細書で使用する「から基本的になる」とは、請求項の基本的かつ新規な特徴に実質的に影響を与えない材料又は工程を排除しない。本明細書の各例において、「含む(comprising)」、「基本的になる(consisting essentially of)」、及び「からなる(consisting of)」の用語は、他の2つの用語のいずれかと置き換えることができる。
【0132】
材料、組成物、成分、又は化合物の群が本明細書に開示されている場合、それらのグループの全ての個々のメンバー及びそれらの全てのサブグループが別々に開示されていると理解されたい。本明細書においてマーカッシュ(Markush)グループ又は他のグループ化が使用される場合、グループの全ての個々のメンバー及びグループの可能な全ての組み合わせ及びサブ組合せは、開示に個別に含まれていることが意図される。本明細書に記載又は例示されている各調製物又は成分の組み合わせは、特に明記しない限り、本発明を実施するために使用することができる。明細書に温度範囲、時間範囲、又は組成範囲などの範囲が与えられているときはいつでも、全ての中間範囲及び部分範囲、並びに与えられた範囲に含まれる全ての個々の値が開示に含まれていることが意図される。開示及び請求項において「及び/又は」は、追加的又は代替的であることを意味する。さらに、単数での用語の使用は、複数形をも包含する。
【0133】
本明細書に引用される全ての参考文献は、本明細書の開示と矛盾しない程度に、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。本明細書に提供されるいくつかの参考文献は、出発物質の供給源、追加の出発物質、追加の試薬、追加の合成方法、追加の分析方法、追加の生物学的材料、追加の細胞、及び本発明の追加の用途に関する詳細を提供するために、本明細書に組み込まれる。本明細書で使用される全ての見出しは、便宜上のものにすぎない。本明細書で言及した全ての特許及び刊行物は、本発明に関連する当業者の技術水準を示すものであり、個々の刊行物、特許、又は特許出願が具体的かつ個々に参照により組み入れられる場合と同程度に、参照により本明細書に組み込まれる。本明細書に引用された参考文献は、それらの公開日又は出願日現在の最新技術を示すために参照によりその全体が本明細書に組み込まれており、必要であれば、この情報を使用して、先行技術である具体的な実施態様を排除するために使用することができる。
【手続補正書】
【提出日】2021-12-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
明細書に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩。
【外国語明細書】