(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022034004
(43)【公開日】2022-03-02
(54)【発明の名称】気道を処置するためのシステム
(51)【国際特許分類】
A61M 16/04 20060101AFI20220222BHJP
A61M 39/10 20060101ALI20220222BHJP
【FI】
A61M16/04 Z
A61M39/10 110
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021207305
(22)【出願日】2021-12-21
(62)【分割の表示】P 2018520379の分割
【原出願日】2016-06-24
(31)【優先権主張番号】14/795,531
(32)【優先日】2015-07-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】518004897
【氏名又は名称】ホイト メディカル リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100102978
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 初志
(74)【代理人】
【識別番号】100102118
【弁理士】
【氏名又は名称】春名 雅夫
(74)【代理人】
【識別番号】100160923
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 裕孝
(74)【代理人】
【識別番号】100119507
【弁理士】
【氏名又は名称】刑部 俊
(74)【代理人】
【識別番号】100142929
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 隆一
(74)【代理人】
【識別番号】100148699
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 利光
(74)【代理人】
【識別番号】100128048
【弁理士】
【氏名又は名称】新見 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100129506
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 智彦
(74)【代理人】
【識別番号】100205707
【弁理士】
【氏名又は名称】小寺 秀紀
(74)【代理人】
【識別番号】100114340
【弁理士】
【氏名又は名称】大関 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100121072
【弁理士】
【氏名又は名称】川本 和弥
(72)【発明者】
【氏名】ナイ ホイト
(57)【要約】 (修正有)
【課題】気管内チューブ等の空気送り出し内腔が任意で吸引効果を提供するシステムを提供する。
【解決手段】基端ポートは、送り出しラインおよび気管内チューブを通じて咽喉領域へガス流を送り出す流路を画定し、送り出しラインと結合する気管内チューブと第一端の第一フィッティングと第二端の第二フィッティングを含む気道アダプタ装置であって、第一フィッティングが円柱形の外面とテーパ状の内腔を含むメスフィッティングを、第二フィッティングがテーパ状の外面を含むオスフィッティングを含み、気管内チューブ、真空ライン、気道アダプタ装置を通じて咽喉領域に位置する体液を除去する吸引経路を画定し、メスフィッティングのテーパ状の内腔は、気管内チューブの基端ポートと嵌合するように適合され、オスフィッティングのテーパ状外面は、真空ラインのメス型コネクタに挿入される気道アダプタ装置を含む、気管内吸引システム。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下:
末端チューブ部分と、基端ポートとの間に延び、縦軸を画定する細長いチューブ状のボディを含む気管内チューブであって、該基端ポートは、送り出しラインおよび気管内チューブを通じて患者の咽喉領域へガス流を送り出すための流路の少なくとも一部分を画定すべく、該送り出しラインと結合するように適合されている、気管内チューブ;ならびに
第一端にある第一のフィッティングおよび第二端にある第二のフィッティングを含むボディを含む気道アダプタ装置であって、
該第一のフィッティングが、円柱形の外面と、テーパ状の内腔とを含むメスフィッティングを含み、
該第二のフィッティングが、テーパ状の外面を含むオスフィッティングを含み、
気管内チューブ、真空ライン、および気道アダプタ装置を通じて該患者の咽喉領域に位置する体液を除去するための吸引経路の少なくとも一部分を画定すべく、
該メスフィッティングのテーパ状の内腔は、該気管内チューブの該基端ポートを受けかつそれと封止的に嵌合するように適合され、
該オスフィッティングのテーパ状の外面は、該真空ラインのメス型コネクタに挿入されるように適合されている、
気道アダプタ装置
を含む、気管内吸引システム。
【請求項2】
気道アダプタ装置と気管内チューブとが嵌合して、該気管内チューブから真空ラインまでの吸引流路の少なくとも一部分を画定することができる、請求項1記載の気管内吸引システム。
【請求項3】
テーパ状の内腔が、気管内チューブの基端ポートを、気道アダプタ装置と気管内チューブとの間に封止された気流経路を提供する解放可能な摩擦嵌め係合で受けるように構成されている、請求項2記載の気管内吸引システム。
【請求項4】
テーパ状の内腔が、気道アダプタ装置の縦軸に対して一定の角度で傾斜した内壁によって画定されたテーパ状の内面を有する、請求項3記載の気管内吸引システム。
【請求項5】
縦軸に対するテーパ状の内面の角度が0.5°~5°の範囲である、請求項4記載の気管内吸引システム。
【請求項6】
内壁の角度が、気道アダプタ装置のテーパ状の内面と気管内チューブの基端ポートの外径との間で摩擦嵌めを生じさせるように適合されている、請求項4記載の気管内吸引システム。
【請求項7】
気道アダプタ装置のオスフィッティングが、気道アダプタ装置を壁吸引ホースの末端コネクタ領域に固定するための、ボディの外面から外方に延びる1つまたは複数のかかり付き要素を含む、請求項1記載の気管内吸引システム。
【請求項8】
1つまたは複数のかかり付き要素がボディの外面に配置され、各かかりが、気道アダプタ装置が一定範囲の様々なメスコネクタサイズと適合可能であることを可能にするための異なる最大外径を有する、請求項7記載の気管内吸引システム。
【請求項9】
気道アダプタ装置が15.0mm~15.5mmの範囲の最大内径を有する、請求項1記載の気管内吸引システム。
【請求項10】
気道アダプタ装置が70mmの全長を有する、請求項1記載の気管内吸引システム。
【請求項11】
壁真空源と接続するための壁吸引ホースをさらに含み、該壁吸引ホースが前記メス型コネクタを提供する、請求項1記載の気管内吸引システム。
【請求項12】
以下:
後咽頭部位中、患者の声門上で展開するように構成された末端の楕円形マスクと、基端ポートとの間に延びる細長いチューブを含む咽頭マスクであって、該基端ポートは、送り出しラインおよび咽頭マスクを通じて患者の咽喉領域へガス流を送り出すための流路の少なくとも一部分を画定すべく、該送り出しラインと結合するように適合されている、咽頭マスク;ならびに
第一端にある第一のフィッティングおよび第二端にある第二のフィッティングを含むボディを含む気道アダプタ装置であって、
該第一のフィッティングが、円柱形の外面と、テーパ状の内腔とを含むメスフィッティングを含み、
該第二のフィッティングが、テーパ状の外面および内面を含むオスフィッティングを含み、
該咽頭マスクおよび該気道アダプタ装置を通じて、該患者の咽喉部位に位置する体液を吸引するための吸引流路の少なくとも一部分を画定すべく、
該メスフィッティングの該テーパ状の内腔は、該基端ポートを受けかつそれと封止的に嵌合するように適合されており、
該オスフィッティングのテーパ状の外面および内面は、壁吸引ホースの末端コネクタ領域に挿入されるように適合されている、
気道アダプタ装置
を含む、
咽頭吸引システム。
【請求項13】
前記オスフィッティングのテーパ状の外面は、前記気道アダプタ装置の第二の端部にわたって延びる、請求項1の気管内吸引システム。
【請求項14】
前記オスフィッティングのテーパ状の外面は、前記気道アダプタ装置の第二の端部にわたって延び、前記気道アダプタ装置の末端部を形成する、請求項13の気管内吸引システム。
【請求項15】
前記オスフィッティングのテーパ状の外面は、前記第二の端部に沿って軸方向へ、前記気道アダプタ装置の少なくとも一部分に沿って内腔が縮小するように、より大きな内径からより小さな内径へと移行する内径を有する、テーパ状の領域を画定する、請求項1の気管内吸引システム。
【請求項16】
前記気道アダプタ装置は、前記気道アダプタ装置の第一端と第二端との間に封止された流路を提供するように構成されている、請求項1の気管内吸引システム。
【請求項17】
前記ガスラインを含むガス源と、前記送り出しラインを含む吸引源とをさらに含む、請求項1の気管内吸引システム。
【請求項18】
前記ガス源が麻酔システムであり、前記ガス流が麻酔ガスを含む、請求項17の気管内吸引システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本文書は、患者の気道を処置するためのシステムおよび方法、たとえば、気管内チューブ、咽頭マスクまたはその他の気道装置が取り外されるとき、その気管内チューブ、咽頭マスクまたは他の気道装置が任意で吸引効果を提供する(たとえば、患者の咽喉部位の血液および/または分泌物の除去を支援するために)ように構成されているシステムまたは方法に関する。
【背景技術】
【0002】
背景
特定の医療処置、たとえば麻酔処置は、患者の気道を確保し、維持することを要する。そのような処置の間、患者は、肺換気もしくは他のガス流の送り出しのために、気管内チューブを挿入されたり、または咽喉入口を覆うための咽頭マスクを口腔中に配置されたりすることがある。いくつかの場合、患者は、気管内チューブを患者の口に入れて気管の中まで進める気管内挿管処置を受ける。気管内チューブは、咽喉鏡を使用して気管内の気管内チューブ位置の目視確認を提供することにより、周囲の組織および解剖学的構造への潜在的外傷を最小限にしながら、直視下で挿入することができる。他の場合、咽頭マスクを使用して、楕円形マスクを患者の口に入れ、楕円形マスクを下咽頭部位内の声門上構造上に配置し、カフコネクタを使用して楕円形マスクを展開させて声門上に気密シールを形成することにより、患者の肺を換気することができる。
【0003】
いくつかの従来の施術においては、気管内チューブまたは咽頭マスクを要する麻酔処置または他の医療処置が終わると、気管内チューブまたは咽頭マスクを取り外す前に、気管内チューブまたは咽頭マスクとは異なるサイズである別個の吸引ツールまたはカテーテル、たとえばヤンカー(Yankauer)サクションチップを患者の咽喉部位の中に進ませて、蓄積した分泌物および/または血液を咽頭および後咽頭から除去する。そのような状況において、施術者は、吸引ツールまたはカテーテルが咽頭および後咽頭中の分泌物を十分に除去していることを目視または他のやり方で確認することができない場合もある。
【発明の概要】
【0004】
概要
本明細書に記載されるいくつかの態様は、気管内チューブ、咽頭マスクまたは他の気道装置の送気用内腔に吸引効果を提供するように構成されたシステムを含み得る。そのような構成は、たとえば、麻酔処置または他の医療処置の一部として患者の咽喉にそれまで挿入されていた挿管チューブまたは他の気道器具を取り外す間に、患者の咽喉部位(咽頭、後咽頭または両方を含む)からの血液および/または分泌物の除去を支援するのに有用であることができる。患者へのガス流の送り出しを伴う麻酔処置または他の処置中に気管内チューブまたは咽頭マスクが使用された特定の実施形態において、本明細書に記載されるシステムは、任意で、少なくとも、気管内チューブまたは咽頭マスクを直接吸引ライン(たとえば、医療施設の壁吸引ポートまたは別の真空源ラインに接続可能な壁吸引チューブ)と封止可能に接続するように成形され、かつ構造的に構成されている気道アダプタ装置を含み得る。特に、システムは、気管内チューブまたは咽頭マスクを取り外す直前に気道装置を気管内チューブまたは咽頭マスクと封止可能に接続することによって組み立てられて、装置が患者の気道から出るとき気管内チューブまたは咽頭マスクの末端を通して吸引が起こることができるようにし得る。いくつかの実施形態において、気管内チューブまたは咽頭マスクの末端は、任意で、装置取り外し中に、たとえば分泌物が蓄積する可能性がある後咽頭において周方向吸引を可能にするために、回転させる(たとえば約30°~約180°回転させる)ことができる。気道アダプタ装置は、以下に記す特定の例において、2つのフィッティング構造:一端にある第一のフィッティングおよび反対側端にある第二のフィッティングを有する概してチューブ状のボディを有し得る。いくつかの態様において、第一のフィッティングは、壁吸引チューブの内腔と嵌合して封止接続を提供することができるオスフィッティングの形態にあり得る。また、第二のフィッティングは、気管内チューブまたは咽頭マスクに接続するためのテーパ状の内腔を有するメスフィッティングの形態にあり得る。したがって、いくつかの実施形態において、本明細書に提供されるシステムまたは方法は、気管内チューブまたは咽頭マスク気道を壁吸引チューブに封止可能に接続することを容易にして、医療処置中に(任意で、麻酔処置または他の医療処置の一部として患者の咽喉にそれまで挿入されていた気管内チューブ、咽頭マスクまたは他の器具の取り外し中に)患者の後咽頭または患者の気道の他の部分中の血液および/または分泌物の除去を支援することができる。
【0005】
本明細書に記載される様々な態様は、咽喉部位に位置する血液または体分泌物を除去する方法を含み得る。たとえば、方法は、気道装置の末端チューブ部分が患者の口に挿入され、患者の気管または後咽頭に配置された状態で、気道装置の基端コネクタポートをガス供給源から切り離す工程を含み得る。方法はまた、気道装置の基端コネクタポートをアダプタ装置の第一端のテーパ状の内腔に挿入することによってアダプタ装置の第一端を気道装置の基端コネクタポートに解放可能に接続する工程を含み得る。方法はさらに、アダプタ装置の第二端を真空源に解放可能に接続して、少なくともアダプタ装置と気道装置の末端チューブ部分とが、咽喉部位に位置する血液または体分泌物を除去するための吸引経路を画定するようにする工程を含み得る。
【0006】
1つの実施形態において、気道アダプタ装置は、内腔を画定する細長いボディを含む。アダプタのボディは、オス型コネクタを受けかつそれと解放可能に接続するように適合されたテーパ状の内腔領域を画定する第一のフィッティングと、メス型コネクタに挿入されかつそれと解放可能に接続するように構成されたテーパ状の外面を含む第二のフィッティングとを含むことができる。
【0007】
本明細書に提供される装置のいくつかの態様は、気管内チューブおよび気道アダプタ装置を含む気管内吸引システムを含む。特に、気管内チューブは、末端チューブ部分と基端ポートとの間に延び、縦軸を画定する細長いチューブ状のボディを含むことができる。気管内チューブはまた、患者の咽頭部位に位置する体液を吸引するように適合された末端チューブ部分を含むことができる。気管内吸引システムはさらに、気道アダプタ装置を含み得る。気道アダプタ装置は、第一端にある第一のフィッティングおよび第二端にある第二のフィッティングを有するボディを含むことができる。第一のフィッティングは、円柱形の外面と、気道装置、たとえば気管内チューブまたは咽頭マスクの基端ポートを受けかつそれと封止的に嵌合するように適合されたテーパ状の内腔とを有するメスフィッティングを含むことができる。第二のフィッティングは、真空ラインのメス型コネクタ中に挿入されるように構成されたテーパ状の外面を含むオスフィッティングを含むことができる。
【0008】
特定の実施形態において、本明細書に提供される装置は、咽頭マスクおよび気道アダプタ装置を含む咽頭吸引システムを含む。咽頭マスクは、末端の楕円形マスクと基端ポートとの間に延びる細長いチューブを含むことができ、楕円形マスクは、後咽頭部位中、患者の声門上に展開するように構成されることができる。気道アダプタ装置は、第一端にある第一のフィッティングおよび第二端にある第二のフィッティングを含むボディを含むことができる。第一のフィッティングは、円柱形の外面と、基端ポートを受けかつそれと封止的に嵌合するように適合されたテーパ状の内腔とを有するメスフィッティングを含み得る。第二のフィッティングは、壁吸引ホースの末端コネクタ領域に挿入されるように構成されたテーパ状の外面および内面を有するオスフィッティングを含み得る。様々な態様において、気道アダプタ装置と咽頭マスクとが嵌合可能に、患者の咽喉部位に位置する体液を吸引するための吸引流路の少なくとも一部分を画定する。
【0009】
本文献に記載される主題の特定の態様は、任意で、以下の利点のうち1つまたは複数を提供するように具現化されることができる。第一に、本明細書におけるいくつかの態様は、気道関連の処置、たとえば気管内抜管処置において、抜管処置中に後咽頭またはそれに隣接する区域における分泌物および/または血液を効率的に除去するために、補助的な吸引内腔を確保するための効率的に接続可能な装置を提供するように構成され得る。装置は、気道処置後に声門上部位に存在する過剰な分泌物を除去することができるため、装置の使用は、過剰な分泌物がその後、吸入され、その結果、合併症、たとえば誤嚥および誤嚥性肺炎を生じさせる危険性を減らすことができる。
【0010】
第二に、本明細書に提供されるいくつかの態様は、気道関連の医療処置中に、別個の吸引装置(たとえばヤンカーサクション装置)を使用して喉頭近くの分泌物を除去するために必要な処置時間を減らすことにより、組織損傷の危険性を減らし得る。たとえば、減らし得る組織損傷のタイプは、口中の部位(たとえば軟口蓋または硬口蓋の組織、たとえば口蓋垂)または咽頭中の部位(たとえば後咽頭軟組織)にあるであろう。そのようなものとして、これらの特定の実施形態においては、本明細書に提供される気道アダプタ装置を使用して咽喉部位に補助的吸引を提供することにより、組織刺激または損傷のリスクを減らすことができる。また、本明細書に記載される装置は(いくつかの態様において)組織刺激または損傷のリスクを減らすことができるため、その後の合併症、たとえば、気道閉塞を招きかねない、喉頭帯の制御不可能な不随筋収縮の状態である喉頭けいれんを同様に減らし得る。本明細書に記載される装置のいくつかの態様は、他のタイプの合併症、たとえば、肺への異物吸入、たとえば下気道への口咽頭または胃内容物の吸入である誤嚥のリスクを最小限にすることができる。
【0011】
第四に、本明細書に提供される気道アダプタ装置のいくつかの実施形態は、多くの異なる気道器具およびホースコネクタと適合性であることができる。たとえば、本明細書に提供される気道アダプタ装置は、数多くの気道装置のいずれかから延びるユニバーサルコネクタに嵌まるようにサイズ設計されたメスフィッティングを含むことができる。別の例において、気道アダプタ装置のいくつかの態様は、所望の範囲の内腔サイズに接続するための、または様々な所望のサイズのホースもしくは他のコネクタに合わせて作られた、テーパ状の外形を有するオスフィッティングを含むことができる。したがって、本明細書に提供される気道アダプタ装置は、特定の開業医またはクリニックによって使用のために選択される気道器具およびアクセサリーの銘柄および/またはサイズにかかわらず、適合性および使いやすさを促進するように設計されている。
【0012】
[本発明1001]
咽喉部位に位置する血液または体分泌物を除去する方法であって、
気道装置の末端チューブ部分が患者の口に挿入され、患者の気管または後咽頭に配置された状態で、該気道装置の基端コネクタポートをガス供給源から切り離す工程;
該気道装置の該基端コネクタポートをアダプタ装置の第一端のテーパ状の内腔に挿入することによって該アダプタ装置の該第一端を該基端コネクタポートに解放可能に接続する工程;および
該アダプタ装置の第二端を真空源に解放可能に接続して、少なくとも該アダプタ装置と該気道装置の該末端チューブ部分とが、該咽喉部位に位置する血液または体分泌物を除去するための吸引経路を画定するようにする工程
を含む、方法。
[本発明1002]
気道装置が気管内チューブまたは咽頭マスクのうちの1つであり、方法が、該気道装置の基端コネクタポートをガス供給源から切り離す工程の前に、空気と比べてより高い酸素濃度を有するガスを該ガス供給源から送り出す工程をさらに含み、該ガスが該気道装置の末端チューブ部分を通して送り出される、本発明1001の方法。
[本発明1003]
アダプタ装置の第一端を基端コネクタポートに解放可能に結合する工程が、該基端コネクタポートを該アダプタ装置のメスフィッティングに挿入しかつ加圧する段階を含む、本発明1001の方法。
[本発明1004]
基端コネクタポートをアダプタ装置のメスフィッティングに挿入しかつ加圧する段階が、締まり嵌めを形成する、本発明1001の方法。
[本発明1005]
アダプタ装置の第二端を真空源に解放可能に結合する工程が、該アダプタ装置の該第二端を壁吸引ホースの末端コネクタに封止的に嵌合させて、少なくとも該アダプタ装置と気道装置の末端チューブ部分とが、咽喉部位に位置する血液または体分泌物を除去するための吸引経路を画定するようにする段階を含む、本発明1001の方法。
[本発明1006]
少なくともアダプタ装置と気道装置の末端チューブ部分とが、咽喉部位に位置する血液または体分泌物を除去するための吸引経路を画定したのち、該末端チューブ部分の末端部で患者の後咽頭部位から過剰な体液を除去する工程をさらに含む、本発明1001の方法。
[本発明1007]
少なくともアダプタ装置と気道装置の末端チューブ部分とが、咽喉部位に位置する血液または体分泌物を除去するための吸引経路を画定したのち、該末端チューブ部分が患者から抜き取られるときに該末端チューブ部分の末端部で患者の後および前咽頭部位から過剰な体液を除去する工程をさらに含む、本発明1001の方法。
[本発明1008]
以下:
患者の咽喉領域に位置する体液を吸引するように適合された末端チューブ部分と、基端ポートとの間に延び、縦軸を画定する細長いチューブ状のボディを含む気管内チューブ;および
第一端にある第一のフィッティングおよび第二端にある第二のフィッティングを含むボディを含む気道アダプタ装置であって、
該第一のフィッティングが、円柱形の外面と、該気管内チューブの該基端ポートを受けかつそれと封止的に嵌合するように適合されたテーパ状の内腔とを含むメスフィッティングを含み、
該第二のフィッティングが、真空ラインのメス型コネクタに挿入されるように構成されたテーパ状の外面を含むオスフィッティングを含む、
気道アダプタ装置
を含む、気管内吸引システム。
[本発明1009]
気道アダプタ装置と気管内チューブとが嵌合して、該気管内チューブから真空ラインまでの吸引流路の少なくとも一部分を画定することができる、本発明1008の気管内吸引システム。
[本発明1010]
テーパ状の内腔が、気管内チューブの基端ポートを、気道アダプタ装置と気管内チューブとの間に封止された気流経路を提供する解放可能な摩擦嵌め係合で受けるように構成されている、本発明1009の気管内吸引システム。
[本発明1011]
テーパ状の内腔が、気道アダプタ装置の縦軸に対して一定の角度で傾斜した内壁によって画定されたテーパ状の内面を有する、本発明1010の気管内吸引システム。
[本発明1012]
縦軸に対するテーパ状の内面の角度が約0.5°~約5°の範囲である、本発明1011の気管内吸引システム。
[本発明1013]
内壁の角度が、気道アダプタ装置のテーパ状の内面と気管内チューブの基端ポートの外径との間で摩擦嵌めを生じさせるように適合されている、本発明1011の気管内吸引システム。
[本発明1014]
気道アダプタ装置のオスフィッティングが、気道アダプタ装置を壁吸引ホースの末端コネクタ領域に固定するための、ボディの外面から外方に延びる1つまたは複数のかかり付き要素を含む、本発明1008の気管内吸引システム。
[本発明1015]
1つまたは複数のかかり付き要素がボディの外面に配置され、各かかりが、気道アダプタ装置が一定範囲の様々なメスコネクタサイズと適合可能であることを可能にするための異なる最大外径を有する、本発明1014の気管内吸引システム。
[本発明1016]
気道アダプタ装置が約15.0mm~約15.5mmの範囲の最大内径を有する、本発明1008の気管内吸引システム。
[本発明1017]
気道アダプタ装置が約70mmの全長を有する、本発明1008の気管内吸引システム。
[本発明1018]
壁真空源と接続するための壁吸引ホースをさらに含み、該壁吸引ホースが前記メス型コネクタを提供する、本発明1008の気管内吸引システム。
[本発明1019]
以下:
後咽頭部位中、患者の声門上で展開するように構成された末端の楕円形マスクと、基端ポートとの間に延びる細長いチューブを含む咽頭マスク;および
第一端にある第一のフィッティングおよび第二端にある第二のフィッティングを含むボディを含む気道アダプタ装置であって、
該第一のフィッティングが、円柱形の外面と、該基端ポートを受けかつそれと封止的に嵌合するように適合されたテーパ状の内腔とを含むメスフィッティングを含み、
該第二のフィッティングが、壁吸引ホースの末端コネクタ領域に挿入されるように構成されたテーパ状の外面および内面を含むオスフィッティングを含む、
気道アダプタ装置
を含み、
該気道アダプタ装置と該咽頭マスクとが嵌合して、患者の咽喉部位に位置する体液を吸引するための吸引流路の少なくとも一部分を画定する、
咽頭吸引システム。
[本発明1020]
内腔を画定する細長いボディを含み、
該ボディが、オス型コネクタを受けかつそれと解放可能に接続するように適合されたテーパ状の内腔領域を画定する第一のフィッティングと、メス型コネクタに挿入されかつそれと解放可能に接続するように構成されたテーパ状の外面を含む第二のフィッティングとを含む、
気道アダプタ装置。
本発明の1つまたは複数の態様の詳細が添付の図面および以下の詳細な説明に記載される。本発明の他の特徴、目的および利点が詳細な説明および図面ならびに特許請求の範囲から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
添付の図面は、本開示のさらなる理解を提供するために含まれ、本明細書に組み入れられてその一部を構成し、本開示の態様を例示し、詳細な説明と合わさって、本開示の原理を説明するように働く。
【0014】
【
図1】展開状態で示される気管内吸引システムの側面図であり、組み立てられた吸引システムは、ガス源から切り離され、真空源に取り付けられる状態で示されている。
【
図2】組み立て状態で示される気管内吸引システムの側面図であり、組み立てられた吸引システムは、ガス源から切り離され、真空源に取り付けられる状態で示されている。
【
図3】真空源に接続された
図1~2の気管内吸引システムの断面図である。
【
図4】
図1~3の気道アダプタ装置の側面図である。
【
図6】展開状態で示される咽頭マスク吸引システムの側面図であり、組み立てられた吸引システムは、ガス源から切り離され、真空源に取り付けられる状態で示されている。
【
図7】組み立て状態で示される咽頭マスク吸引システムの側面図であり、組み立てられた吸引システムは、ガス源から切り離され、真空源に取り付けられる状態で示されている。
【
図8】第二の例示的な気道アダプタ装置の側面図である。
【
図10】第三の例示的な気道アダプタ装置の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
詳細な説明
様々な図中、類似の参照記号は類似の要素を示し得る。また、本明細書の中で参照される添付の図面は一定の拡大縮小率で描かれておらず、本開示の様々な局面を説明するために誇張されていることもあり、それに関し、図面は限定的と解釈されるべきではないことが留意されよう。
【0016】
図1~3を参照すると、システム100のいくつかの態様は、気道装置(たとえば、図示される態様においては気管内チューブ110)の内腔に対して吸引効果を提供することができる。気管内チューブ110は、たとえば、麻酔処置または他の医療処置において使用され得、そこで末端チューブ部分112が気管102内に挿入されて、空気または他のガス流、たとえば酸素を患者に送り出した。たとえば、気管内チューブ110は、麻酔ガスを患者に送り出すために、麻酔機またはシステム116に取り付けられたホースに接続されたものでもよい。この態様において、システム100は、気管内チューブ110の末端チューブ部分112を、末端チューブ部分112を気管102から抜き取る間に咽喉部位(咽頭、後咽頭または両方を含む)に集まった血液または他の体分泌物の付着物を効果的に除去する吸引装置へと変えるように構成されている。たとえば、システム100は気管内吸引システム100の形態で提供され得、この気管内吸引システムは、図示される態様において、少なくとも、気管内チューブ110と、真空源(たとえば、図示される態様においては、医療施設の壁吸引ポート154に接続可能である壁吸引ホース150)と嵌合するように構成された気道アダプタ装置120とを含む。いくつかの実施形態において、システム100は、任意で、真空源接続に適合された壁吸引ホース150を含んでもよい。
【0017】
本明細書に提供される気道アダプタ装置120は、通常、酸素と二酸化炭素との十分な交換を保証するために患者の気道の開通性を確保し、維持する、様々な医療処置に使用される気道装置中に吸引能力を生み出すことができる。本明細書に提供される気道アダプタ装置120を適用することができる例示的な医療処置は、機械的人工呼吸、緊急医療および全身麻酔を要する医療処置、たとえば婦人科、整形外科、泌尿器科手術などを含む外科処置を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に提供される気道アダプタ装置120は、様々な気道装置、たとえば声門下気道装置(たとえば、気管内挿管に使用される気管内チューブ)および声門外気道装置(たとえば咽頭マスク気道)に適用されることができる。声門下気道装置は、声門を通過する(すなわち気管102に入る)装置であり、一方で、声門外気道装置は、声門上で咽頭内にとどまり、したがって声門に入らない装置である。これらの気道装置は一般に、医療処置中、空気と比べて高い酸素濃度を有するガスを送り出すため、または他のガス(たとえばヘリウム、酸化窒素、亜酸化窒素、キセノン)、麻酔剤(たとえばデスフルラン、イソフルランまたはセボフルラン)および/または薬物(たとえばサルブタモール、アトロピン、エピネフリン、イプラトロピウム、リドカイン)を投与するために使用される。
【0018】
図1~3に示す特定の態様において、気道アダプタ装置120は、縦軸125に沿って第一のフィッティング130と第二のフィッティング140との間に延びる細長いボディ122を有する。任意で、第一のフィッティング130は、細長いボディ122の一端(たとえば第一端124)にあるメスフィッティングの形態に構成され得、第二のフィッティング140は、ボディ122のその他端(たとえば第二端126)にあるオスフィッティングの形態に構成され得る。以下さらに説明するように、メスフィッティングは、気道アダプタ装置120を気管内チューブ110の基端ポート114に機械的に結合することができる。より具体的には、メスフィッティングは、麻酔処置または他の医療処置中に麻酔システム116と流体連絡するガス送り出しチューブ128(
図1に示すような)に通常は接続される、気管内チューブ110のオスユニバーサルフィッティング(たとえば、図示される態様においては基端ポート114)を受けかつそれと封止的に嵌合するように適合されることができる。気道アダプタ装置120のその他端で、オスフィッティング(たとえば第二のフィッティング140)は、壁吸引ホース150の末端コネクタ領域152に挿入されかつそれと嵌合することができる。したがって、ガス送り出しチューブ128を気管内チューブ110の基端ポート114から切り離したのち、気道アダプタ装置120を基端ポート114に接続して、末端チューブ部分112の末端部で(任意で、末端チューブ部分112が患者の咽喉から抜き取られるときに、患者の後咽頭から)過剰な体液を除去するための、気管内チューブ110から壁吸引ホース150までの吸引流路を画定する中間部材として働かせることができる。
【0019】
様々な実施形態において、気道アダプタ装置120は、気道アダプタ装置120の各端を気道装置および/または補助装置もしくはシステムのコネクタに結合するためのプレス嵌め設計を提供するようにサイズ設定され、成形されることができる。たとえば、気道アダプタ装置120は、第一端124では図示される気管内チューブ110と、第二端126では真空源(たとえば、壁吸引ホース150の末端コネクタ領域152)と、プレス嵌め接続を形成するように構成されることができる。図示される態様において、気道アダプタ装置120のメスフィッティング(たとえば第一のフィッティング130)は、オスユニバーサルフィッティングを気道アダプタ装置120のメスフィッティングに挿入し、2つの装置を手で押し合わせることにより、気管内チューブ110のオスユニバーサルフィッティング(たとえば基端ポート114)に結合させ得る。たとえば、いくつかの態様において、ヘルスケアワーカーが、気管内チューブ110の基端ポート114をメスフィッティングの内腔に押し込む軸方向圧縮力を物理的に発生させることにより、気道アダプタ装置120を気管内チューブ110に接続することができる。気道アダプタ装置120のオスフィッティング(たとえば第二のフィッティング140)の結合はまた、オスフィッティングを真空源コネクタ(たとえば、壁吸引ホース150の末端コネクタ領域152)に挿入し、手で発生させる軸方向圧縮力を使用して気道アダプタ装置120と壁吸引ホース150とを押し合わせることによって実施することもできる。システム100は、気道アダプタ装置120を基端ポート114から引き離す引張り力の適用によって、かつ任意で、気道アダプタ装置120を壁吸引ホース150の末端コネクタ領域152から切り離すことによって、分解することができる。そのようなものとして、本明細書に提供されるシステム100は、速やかな組み立ておよび分解ならびに特定の実施形態においては任意で再組み立てに適合されることができる。
【0020】
図4および5を参照すると、気道アダプタ装置120は、第一の端部142、第二の端部144およびそれらの間の中間部分146を含むことができる。図示される態様において、気道アダプタ装置120の第一の端部142は第一のフィッティング130(たとえばメスフィッティング)へと形成され、第二の端部は第二のフィッティング140(たとえばオスフィッティング)へと形成され、中間部分146は、第一および第二のフィッティング130、140の間に延びるチューブ状のボディを有する。中間部分146および端部142、144は、所望により、たとえば、気道アダプタ装置120を適当な人間工学的長さに延ばすように寸法設定されることができる。特定の実施形態において、中間部分の適当な長さならびに第一および第二端の部分142、144の長さは、美感および/またはパッケージングの目的に基づいて設定することができる。中間部分146は、いくつかの態様において、曲線的な横断面、たとえば円柱形もしくは楕円形断面または多角形断面、たとえば長方形断面を含むが、それらに限定されるわけではない適当な人間工学的断面形状に成形されることができる。
【0021】
様々な実施形態において、本明細書に提供される気道アダプタ装置120は、異なるタイプのフィッティングを各端部に含むことができる。たとえば、本明細書に提供される図示される態様は、メスフィッティングを含む第一の端部142およびオスフィッティングを含む第二の端部144を含む。しかし、他の実施形態において、気道アダプタ装置120は、各端部に類似または同一のフィッティングを含んでもよい。たとえば、気道アダプタ装置120の第一および第二の端部142、144は、いずれもオスフィッティングへと形成されることもできるし、または第一および第二の端部142、144は、いずれもメスフィッティングへと形成されることもできる。
【0022】
本明細書に提供される気道アダプタ装置120は少なくとも1つの内腔134を画定することができる。いくつかの態様において、内腔134は、一定の内径を有する内腔領域、たとえば
図5に示す気道アダプタ装置120の図示される中間部分146を含むことができる。内腔134の少なくとも一部分はまた、テーパ状の内腔領域136、たとえば、気道アダプタ装置120の図示される第一および第二の部分142、144を含むことができる。気道アダプタ装置120の内腔134のいくつかの実施形態は、複数のテーパ状の内腔領域136、たとえば2つ、3つ、4つ、5つまたは5つよりも多いテーパ状の領域を含み得る。図示されるテーパ状の領域136はそれぞれ、内腔が気道アダプタ装置120の少なくとも一部分に沿って軸方向に縮小するように(たとえば、
図5に矢印によって示される、基端方向に第一の端部142に沿う内腔134)、より大きな内径からより小さな内径へと移行することができる内径を含む。気道アダプタ装置120の一端(たとえば第一の端部142)のテーパ状の内腔領域136は、気道アダプタ装置120と気道装置、たとえば
図1~3に示す気管内チューブ110との間で摩擦嵌めを生じさせるように適合された結合面であることができる。
【0023】
なおも
図5を参照すると、気道アダプタ装置120のこの図示される態様は、概して円柱形の外面132および中を延びる内腔134を有するメスフィッティング(たとえば第一のフィッティング130)を含む。内腔134は、任意で、内腔が気道アダプタ装置120の第一端124から離れてボディ122の中間部分146に向けて延びるにつれ徐々にサイズを減らすテーパ状の内径を有するテーパ状の内腔であってもよい。そのようなものとして、テーパ状の内腔134は、気管内チューブ(たとえば、
図1~3の気管内チューブ110)の基端ポート114を、封止された気流路を提供する解放可能な摩擦嵌め係合で嵌合的に受けるように構成されることができる。たとえば、いくつかの態様において、気道アダプタ装置120は、気道装置のコネクタ、たとえば気管内チューブの基端ポート114と係合するように適合されることができるメスフィッティングを第一の端部142に含むことができる。
【0024】
プレス嵌め係合機構を容易にするために、いくつかの態様において、メスフィッティング(たとえば第一のフィッティング130)は、気道装置のコネクタ(たとえば基端ポート114)と押し合わされたとき封止接続を形成する構造的特徴を有することができる。本明細書に提供される気道アダプタ装置120の特定の態様は、気道装置のための標準的なユニバーサルフィッティング、たとえば約15mmの外径を有するオスフィッティングを受けるように適合されたテーパ状の内腔面を有する少なくとも1つのメスフィッティングを含む。たとえば、気道アダプタ装置120の第一の端部142のメスフィッティングは、オスフィッティング(たとえば、気管内チューブ、咽頭マスクまたは他の気道装置の基端ポート)を受けかつそれと接続するように構成されたテーパ状の内面136を含むようにサイズ設定されることができる。
図5に良く見てとれるように、図示される態様において、第一の端部142は、円錐台形面の形態に成形されたテーパ状の内面136を有する。テーパ状の内面136は、気道アダプタ装置120の第一端124でより大きな内径を有し、その内径は、内腔134がボディ122の中間部分146に向かって基端方向に延びるとき、より小さな内径へと移行する。気道アダプタ装置のメスフィッティング(たとえば第一のフィッティング130)のテーパ状の内面136の少なくとも一部分は、オスユニバーサルフィッティング(たとえば、
図1~3に示す気管内チューブ110の基端ポート114)と接触して、気道アダプタ装置120と気管内チューブとの間に締まり嵌めを形成することができる。特に、メスフィッティングと気管内チューブとは、ユニバーサルフィッティングの係合する外面と気道アダプタ装置120の内腔壁との間に高い摩擦力を発生させるのに十分な圧縮力でオスユニバーサルフィッティングをメスフィッティングの内腔に押し込むことにより、互いに締結させることができる。
【0025】
いくつかの実施形態において、図示されるメスフィッティング(たとえば、アダプタ装置の第一のフィッティング130)のテーパ状の内面136は、気道アダプタ装置120の縦軸125に対して角度「A1」で傾斜した内壁によって画定されている。内壁の角度A1は、気道アダプタ120のテーパ状の内面136と気道装置コネクタ(たとえば、気管内チューブの基端ポート114)の外径との間で摩擦嵌めを生じさせるのに適当な値に設定されることができる。いくつかの態様において、縦軸125に対するテーパ状の内面136の角度は、約0.5°~約60°の範囲ならびにそれらの間のすべての値および範囲であることができる。たとえば、特定の態様において、縦軸125に対するテーパ状の内壁136の角度は、約0.5°、1°、2°、3°、4°、5°、10°、15°、20°、30°、40°、60°または60°超であることができる。
【0026】
さらに
図4および5を参照すると、気道アダプタ装置120の図示される態様は、真空源と流体連絡しているコネクタまたはフレキシブルホース(たとえば、
図1~3に示す壁吸引ホース150の末端コネクタ領域152)に封止的に接続するように適合された第二のフィッティングを有する第二の端部144を含むことができる。たとえば、いくつかの態様において、第二のフィッティング140はオスフィッティングの形態にあることができ、このオスフィッティングは、壁吸引ホース150の末端コネクタ領域152の内腔面と第二の末端部分144の外面132との間で摩擦嵌めが形成されるよう、末端コネクタ領域の内腔に挿入されるように構成されている。いくつかの態様において、オスフィッティング(たとえば第二のフィッティング140)は概して円錐台形の内面および外面を有し得る。
【0027】
気道アダプタ装置120の特定の実施形態は、気道アダプタ装置120と真空源コネクタ、たとえば
図1~3の壁吸引ホース150の末端コネクタ領域152との間の機械的結合を強化するように適合された表面形体を有するオスフィッティング(たとえば第二のフィッティング140)を含む。任意で、いくつかの態様において、気道アダプタ装置120のオスフィッティングは、気道アダプタ装置120を壁吸引ホース150に固定するための1つまたは複数のかかり付き要素をボディ122の外面に含むことができる。いくつかの態様において、気道アダプタ装置120は、1つ、2つ、3つ、4つ、5つまたは5つよりも多いかかり付き要素148を含むことができる。複数のかかり付き要素148が円錐台形の外面に配置され得、各かかり148は、任意で、異なる最大外径を有して、気道アダプタ装置120が一定範囲の様々なコネクタ(またはチューブ)サイズと適合可能であることを可能にする。オスフィッティング(たとえば第二のフィッティング140)の特定の実施形態は、約5mm~約11mm(または約3/16インチ~約7/16インチ)の範囲であることができる最大外径を有するかかり付き要素を含む。たとえば、気道アダプタ装置120の図示される第二の端部144は、任意で、約3/16インチ、3/8インチ、7/16インチ、1/2インチおよび9/16インチの最大外径を有する少なくとも5つのかかり付き要素を含むことができる。いくつかの実施形態において、オスフィッティングは、模様付きまたは不規則な外面、たとえば粗面またはねじ付きもしくは刻み付き面を有することができる。他の態様において、
図8および9に関して説明するように、オスフィッティング部分(たとえば第二の端部144)は模様付き面を含まない。
【0028】
本明細書に提供される気道アダプタ装置120は一定範囲のサイズに拡大縮小可能である。気道アダプタ装置120の特定の態様は、ヘルスケアワーカーのようなユーザーに人間工学的な把握区域を提供するように適合された寸法(たとえば長さ、直径または幅)を含む。気道アダプタ装置120の全長「L」は、任意で、気道アダプタ装置120および適合性の気道製品(たとえば気管内チューブ110または咽頭マスク)の両方、または気道アダプタ装置120のみを含む製品パッケージに含まれるようにサイズ設定されることができる。いくつかの実施形態において、アダプタ装置120は、約30mm~約100mmの範囲ならびにそれらの間のすべての値および範囲であることができる全長を含むことができる。たとえば、アダプタ装置120の態様は、約30mm、35mm、40mm、45mm、50mm、55mm、60mm、65mm、70mm、75mm、80mm、90mm、100mm、110mm、120mm、130mm、140mm、150mm、160mm、170mm、180mm、190mm、200mmまたは200mm超の全長Lを含み得る。アダプタ装置120のいくつかの態様は、約6mm~約20mmの範囲であることができる外径「OD」(たとえば、約6mmの最小外径および約20mmの最大外径)を含む。適当な外径ODは、約2mm~約30mm、約5mm~約25mm、約10mm~約20mm、約2mm~約25mm、約2mm~約20mm、約5mm~約30mm、約5mm~約20mm、約10mm~約30mm、約10mm~約25mm、約10mm~約20mm、約20mm~約25mm、約25mm~約30mm、約20mm~約30mm、約30mm~約40mm、約40mm~約50mmまたは約50mm~約60mmの範囲であることができる。本明細書に提供されるアダプタ装置120は、約2mm~約25mmの範囲ならびにそれらの間のすべての値および範囲であることができる内径「ID」を含むことができる。たとえば、いくつかの場合、アダプタ装置120は、約6mmの最小内径および約20mmの最大外径を有することができる。適当な内径IDは、いくつかの態様において、約3mm~約25mm、約5mm~約20mm、約7mm~約16mm、約3mm~約20mm、約3mm~約16mm、約5mm~約25mm、約5mm~約16mm、約7mm~約25mm、約7mm~約20mm、約16mm~約20mmまたは約20mm~約25mmの範囲であることができる。
【0029】
いくつかの実施形態において、メスフィッティングは、約15.0mm~約16.0mmの範囲である最大内径および約14.5~約15.5の範囲である最小内径を有することができる。気道アダプタ装置120のいくつかの態様は、約15.5mmから約15.0mmまで先細りする内径を有するメスフィッティング(たとえば第一のフィッティング130)を含むことができる(すなわち、メスフィッティングの最大直径は約15.5mmであり、最小直径は約15.0mmである)。
【0030】
本明細書に提供される気道アダプタ装置120は、ポリマー、金属および/またはセラミック材料を含む様々な材料でできていることができる。いくつかの態様において、気道アダプタ装置120は、熱可塑性または熱硬化性ポリマーのようなポリマー材料で構成されている。気道アダプタ装置120を形成するのに適したポリマーは、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリ塩化ビニル、ナイロン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリウレタン、シリコーンおよびそれらの組み合わせを含むことができるが、これらに限定されない。
【0031】
気道アダプタ装置120のいくつかの態様は一体型ボディを含むことができる。他の態様において、気道アダプタ装置120は複数の部品から組み立てられることができる。本明細書に提供される気道アダプタ装置を作製するために、様々な加工法を使用することができる。たとえば、気道アダプタ装置120のボディ122は、射出成形、押出し成形、浸漬塗工、吹付けなどをはじめとする熱可塑性樹脂加工技術を使用して作製され得る。特定の実施形態において、マルチ部品ボディは、接合技術、たとえば非限定的に、接着結合、熱結合、レーザ結合、プレス嵌めなどならびにそれらの組み合わせによって2つ以上の部品を接合することによって作製することができる。
【0032】
図6および7を参照すると、システム200の別の態様が、図示される咽頭マスク210の楕円形マスク211に吸引効果を提供することができる。咽頭マスク210は、たとえば、麻酔処置または他の医療処置で適用可能であり得、処置中、咽頭マスク210の末端部212の楕円形マスク211を患者の口に挿入し、後咽頭部位202中、声門上に展開させた。展開ののち、咽頭マスク210は、空気または他のガス流、たとえば麻酔ガス、空気または酸素を気道チューブ218および楕円形マスク211に通して患者に送り出した。咽頭マスク210は、ガス流を患者に送り出すためのガス源、たとえば麻酔システム116またはガス供給(たとえば酸素供給タンク)に取り付けられたホース128に接続されたものでもよい。図示される態様において、システム200は、咽頭マスク210を患者の咽喉から抜き取る前およびそれと同時に、咽頭マスク210の楕円形マスク211を、咽喉部位(咽頭、後咽頭202または両方を含む)に集まった血液または他の体分泌物の付着物を効果的に除去する吸引装置へと変えるように構成されている。
【0033】
いくつかの態様において、システム200は、気道処置後に、かつ気道装置、たとえば咽頭マスク210の取り外しの前に、組み立てることができる咽頭マスク吸引システムを含むことができる。システム200を組み立てる前に、任意で、咽頭マスク210をガス源(たとえば麻酔システム116)から切り離し、真空源(たとえば壁吸引ポート154)に解放可能に結合可能であるアダプタ120に咽頭マスク210を接続することができる。たとえば、咽頭マスク210の基端ポート214をガス源(たとえば麻酔システム116)から切り離し得る。その後、咽頭マスク210の基端ポート214を気道アダプタ装置120の一端(たとえば第一端124)に接続することができ、気道アダプタ装置は、任意で、その他端(たとえば第二端126)が真空源、たとえば壁吸引ポート154に締結されることができる。例示的なシステム200は、図示される態様において、少なくとも咽頭マスク210と、真空源(たとえば、図示される態様においては壁吸引ホース150)と嵌合するように構成された気道アダプタ装置120とを含む咽頭マスクシステム200の形態で提供され得る。
【0034】
図8および9を参照すると、第二の例示的な気道アダプタ装置320は、縦軸325に沿って第一端324と第二端326との間に延び、中を通過する内腔334を画定する細長いボディ322を有する。気道アダプタ装置320はまた、第一のフィッティング330を有する第一の端部342および第二のフィッティング340を有する第二の端部344を含む。いくつかの態様において、気道アダプタ装置320の第一および第二のフィッティング330、340は、それぞれ、メスおよびオスフィッティングへと形成されることができる。図示される態様は、気道アダプタ装置320と壁吸引ホース(たとえば
図1~3の壁吸引ホース150)との間の封止的接続を容易にするための滑らかなテーパ状の外形360を有する、第二の端部344に形成されたオスフィッティングを含む。テーパ状の外形360は、一定の範囲の様々な内径を有するコネクタへの気道アダプタ装置320の解放可能な取り付けを容易にするように適合されている。
図1~7の気道アダプタ装置120とは違って、図示される気道アダプタ装置320は、かかり付きの形体(たとえば、
図4および5のかかり付き要素148)を外面362に有しない。代わりに、テーパ状の外形360は、そのサイズおよび形状のおかげで、締まり嵌めによって、真空源、たとえば壁吸引ポート(たとえば、
図1~3、6および7の壁吸引ポート154)に接続するフレキシブルコネクタ(たとえば、
図1~3の壁吸引ホース150の末端コネクタ領域152)に解放可能に付くように適合されることができる。たとえば、いくつかの場合、オスフィッティングのテーパ状の外形360は、少なくとも、縦軸325に対して角度「A2」で向けられた外面362の一部分によって画定されることができる。いくつかの態様において、縦軸325に対する外面の角度A2は、約0.5°~約60°の範囲ならびにそれらの間のすべての値および範囲であることができる。たとえば、特定の態様において、外面362の角度A2は、約0.5°、1°、2°、3°、4°、5°、10°、15°、20°、30°、40°、60°または60°超であり得る。
【0035】
図10および11を参照すると、第三の例示的な気道アダプタ装置420は、縦軸425に沿って第一のフィッティング430と第二のフィッティング440との間に延びるボディ422を有する。図示される第一のフィッティング430は、ボディ422の第一の端部442でメスフィッティングへと形成され、第二のフィッティング440は、ボディ422の第二の端部444でオスフィッティングへと形成されている。気道アダプタ装置420は、オスフィッティング設計(たとえば第二のフィッティング440)を除き、前記気道アダプタ装置120、320に類似している。
【0036】
気道アダプタ装置420の第二端426で、オスフィッティング(たとえば第二のフィッティング440)をコネクタ、たとえば
図1~3の壁吸引ホース150の末端コネクタ領域152に挿入し、嵌合させることができる。いくつかの態様において、第二のフィッティング440の外面462は、外径がより大きな外径からより小さな外径へと有意に減少する段状の外径領域を含む段状の外形464を有する。特定の実施形態において、段状の外形464は、コネクタ内腔との固定を容易にするように第二のフィッティングの外形を調節することができる。いくつかの態様において、ボディの第二端426におけるオスフィッティング(たとえば第二のフィッティング440)の外形は、特定の直径のホースと締まり嵌め接続を形成するように適合されたチューブ状の端部460であることができる。そのようなものとして、チューブ状の端部460は、コネクタ(たとえば、
図1~3の壁吸引ホース150の末端コネクタ領域152)の内腔の中にプレス嵌めすることができる。いくつかの実施形態において、チューブ状の端部460は、真空源との流体接続を可能にする、気道アダプタ装置420とコネクタとの間の改善された確実な取り付けを提供することができる。
【0037】
さらに
図10および11を参照すると、図示された気道アダプタ装置420のメスフィッティング(たとえば第一のフィッティング430)は、本明細書に提供される前記メスフィッティング(たとえば第一のフィッティング130、330)と同様に、気道アダプタ装置420を別の気道装置、たとえば
図1~3の気管内チューブ110に機械的に結合することができる。そのようなものとして、気道アダプタ装置420は、第一の端部442で、その他の気道装置、たとえば気管内チューブ110または咽頭マスクのオスユニバーサルフィッティング(たとえば、
図1~3に示す基端ポート114)を受けかつそれと封止的に嵌合するように適合されることができる。
【0038】
本発明のいくつかの態様が説明された。それにもかかわらず、本発明の範囲を逸脱することなく、様々な変更を加え得ることが理解されよう。したがって、他の態様が以下の特許請求の範囲内である。
【手続補正書】
【提出日】2022-01-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下:
末端チューブ部分(112)と、基端ポート(114)との間に延び、縦軸(125)を画定する細長いチューブ状のボディを含む気管内チューブ(110)であって、該末端チューブ部分(112)は、患者の咽喉領域(102)に位置する体液を吸引するように適合されている、気管内チューブ(110);ならびに
該縦軸(125)に沿って、細長いボディ(122)の第一端(124)と該ボディ(122)の第二端(126)との間に延びる内腔(134)を画定する該ボディ(122)を含む気道アダプタ装置(120)であって、
該ボディ(122)は、
一定の内径の内腔領域を画定する、中間部分(146)と、
第一端部(142)にわたって延び、かつ、オス型コネクタ(114)を受けかつそれと解放可能に接続するように適合された第一のテーパ状の内腔領域(136)を画定する第一のフィッテイング(130)として、該第一端(124)と該中間部分(146)との間に形成された、第一端部(142)であって、該第一のフィッティング(130)が、円柱形の外面(132)を含むメスフィッティングを含み、該第一のテーパ状の内腔領域(136)は、該気管内チューブ(110)の該基端ポート(114)を受けかつそれと封止的に嵌合するように適合された内腔(134)のテーパ状領域である、該第一端部(142)と、
メス型コネクタ(152)に挿入されかつそれと解放可能に接続するように構成されたテーパ状の外面を含む第二のフィッテイング(140)として、該中間部分(146)と該第二端(126)との間に形成された、第二端部(144)であって、該第二のフィッテイング(140)は、該縦軸(125)に沿って該第二端部(144)の長さにわたって延びる第二のテーパ状の内腔領域(136)を画定し、該第二のフィッテイング(140)は、オスフィッティングを含み、該テーパ状の外面(148)は、真空ライン(150)のメス型コネクタ(152)に挿入されるように構成されている、該第二端部(144)と
を含む、該気道アダプタ装置(120)
を含む、気管内吸引システム(100)。
【請求項2】
気道アダプタ装置(120)と気管内チューブ(110)とが嵌合して、該気管内チューブ(110)から真空ライン(150)までの吸引流路の少なくとも一部分を画定することができる、請求項1記載の気管内吸引システム(100)。
【請求項3】
テーパ状の内腔が、気管内チューブ(110)の基端ポート(114)を、気道アダプタ装置(120)と気管内チューブ(110)との間に封止された気流経路を提供する解放可能な摩擦嵌め係合で受けるように構成されている、請求項2記載の気管内吸引システム(100)。
【請求項4】
テーパ状の内腔(136)が、気道アダプタ装置(120)の縦軸(125)に対して一定の角度(A1)で傾斜した内壁によって画定されたテーパ状の内面を有する、請求項3記載の気管内吸引システム(100)。
【請求項5】
縦軸(125)に対するテーパ状の内面の角度(A1)が0.5°~5°の範囲である、請求項4記載の気管内吸引システム(100)。
【請求項6】
内壁の角度(A1)が、気道アダプタ装置(120)のテーパ状の内面と気管内チューブ(110)の基端ポート(114)の外径との間で摩擦嵌めを生じさせるように適合されている、請求項4記載の気管内吸引システム(100)。
【請求項7】
気道アダプタ装置(120)が15.0mm~15.5mmの範囲の最大内径を有する、請求項1記載の気管内吸引システム(100)。
【請求項8】
気道アダプタ装置(120)が70mmの全長を有する、請求項1記載の気管内吸引システム(100)。
【請求項9】
壁真空源(154)と接続するための壁吸引ホース(150)をさらに含み、該壁吸引ホース(150)が前記メス型コネクタ(152)を提供する、請求項1記載の気管内吸引システム(100)。