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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022034190
(43)【公開日】2022-03-03
(54)【発明の名称】飲料用容器および香料カートリッジ
(51)【国際特許分類】
   B65D 47/06 20060101AFI20220224BHJP
   B65D 47/12 20060101ALI20220224BHJP
   B65D 51/28 20060101ALI20220224BHJP
   B65D 77/20 20060101ALI20220224BHJP
【FI】
B65D47/06 120
B65D47/12 200
B65D51/28
B65D77/20 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020137865
(22)【出願日】2020-08-18
(71)【出願人】
【識別番号】520312902
【氏名又は名称】株式会社CTW
(74)【代理人】
【識別番号】110002170
【氏名又は名称】特許業務法人翔和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 孝
(72)【発明者】
【氏名】田才 昭二
【テーマコード(参考)】
3E067
3E084
【Fターム(参考)】
3E067AA03
3E067AB26
3E067AC06
3E067BA03A
3E067BB11A
3E067BB14A
3E067BC07A
3E067EA17
3E067EA32
3E067EE24
3E067FC01
3E084AA02
3E084AA12
3E084AA22
3E084AA24
3E084AB01
3E084BA02
3E084CA01
3E084CB02
3E084CC03
3E084DA01
3E084DB12
3E084DC03
3E084GA01
3E084GB01
3E084KA02
3E084KB01
3E084LB02
3E084LB07
3E084LC02
(57)【要約】      (修正有)
【課題】様々な風味の飲料を手軽に楽しむこと。
【解決手段】飲料用容器10は、容器本体11に飲料を収容し、収容した飲料をストロー12で飲むための容器である。飲料用容器10は、容器本体11、ストロー12および香料カートリッジ13を備える。容器本体11は、飲料が収容される。ストロー12は、容器本体11の口首部11aに装着され、収容された飲料を吸い上げる。香料カートリッジ13は、香料が収容され、ストロー12に香料を供給し、ストロー12が挿通される中央穴部13aを有する中空リング状である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料が収容される容器本体と、
前記容器本体の口首部に装着され、収容された前記飲料を吸い上げるストローと、
香料が収容され、前記ストローに前記香料を供給し、前記ストローが挿通される中央穴部を有する中空リング状の香料カートリッジと、
を備える飲料用容器。
【請求項2】
前記ストローおよび前記香料カートリッジを前記容器本体の開口部に着脱可能に装着し、前記香料カートリッジを回転させる回転機構を有する装着部をさらに備え、
前記香料カートリッジは、
天面が開口した香料カートリッジ本体と、
開口した前記天面を塞ぐ天面蓋部と、
前記香料カートリッジ本体の底面部に設けられ、外部の空気が流入する流入孔と、
前記香料カートリッジ本体の内周面に設けられ、収容された前記香料を前記ストローへ供給する少なくとも1つの供給孔と、
を有し、
前記ストローは、少なくとも1つの前記供給孔から供給される前記香料を吸入する吸入孔を有し、
前記香料カートリッジを回転させ、前記供給孔と前記吸入孔とが連通した場合、前記香料が、前記流入孔から前記供給孔へ向けて流れる空気と共に、前記飲料と混合される請求項1に記載の飲料用容器。
【請求項3】
前記香料カートリッジ本体は、少なくとも1つの貫通孔を有する少なくとも1つの中仕切板を有し、
前記中仕切板により、少なくとも2つの層に分割されている請求項2に記載の飲料用容器。
【請求項4】
前記香料カートリッジ本体は、
内側外周面の表面に、前記内側外周面から内側内周面に向けて所定長さで延設され、周方向に所定間隔で設けられた外側フランジと、
内側内周面の表面に、前記内側内周面から前記内側外周面に向けて所定長さで延設され、周方向に所定間隔で設けられた内側フランジと、
を有する請求項2に記載の飲料用容器。
【請求項5】
前記香料カートリッジは、樹脂製またはプラスチック製である請求項1~4のいずれか1項に記載の飲料用容器。
【請求項6】
前記容器本体は、金属製またはプラスチック製である請求項1~5のいずれか1項に記載の飲料用容器。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載の飲料用容器に用いられる香料カートリッジであって、
天面が開口した香料カートリッジ本体と、
開口した前記天面を塞ぐ天面蓋部と、
前記香料カートリッジ本体の底面部に設けられ、外部の空気が流入する流入孔と、
前記香料カートリッジ本体の内周面に設けられ、収容された前記香料を外部へ供給する少なくとも1つの供給孔と、
を備える香料カートリッジ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料用容器および当該飲料用容器に用いられる香料カートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
上記技術分野において、特許文献1には、容器本体と飲料を吸飲するためのストローが設けられた栓とを有する飲料用容器が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-224054号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、収容された飲料に好みの香料を混合させるための機構を有していないので、様々な風味の飲料を手軽に楽しむことができなかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を達成するため、本発明に係る飲料用容器は、
飲料が収容される容器本体と、
前記容器本体の口首部に装着され、収容された前記飲料を吸い上げるストローと、
香料が収容され、前記ストローに前記香料を供給し、前記ストローが挿通される中央穴部を有する中空リング状の香料カートリッジと、
を備える。
【発明の効果】
【0006】
本発明の飲料用容器によれば、収容された飲料に好みの香料を混合させられ、様々な風味の飲料を手軽に楽しむことができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の第1実施形態に係る飲料用容器の(a)側面模式図、(b)香料カートリッジの上面図、(c)香料カートリッジのAA線断面図である。
図2】本発明の第2実施形態に係る飲料用容器の(a)側面図、(b)キャップを取り外した状態の側面模式図である。
図3】本発明の第2実施形態に係る飲料用容器の分解側面図である。
図4】本発明の第2実施形態に係る飲料用容器の香料カートリッジの(a)底面図、AA線断面図およびBB線断面図、(b)側面図、(c)上面図、(d)分解斜視図、(e)側面模式図である。
図5】本発明の第2実施形態に係る飲料用容器の(a)口首部の拡大断面図、(b)香料カートリッジを取り外した場合の上面図である。
図6】本発明の第3実施形態に係る飲料用容器の香料カートリッジの(a)底面図、(b)側面図、(c)上面図、(d)AA線断面図、(e)分解斜視図、(f)断面模式図である。
図7】本発明の第4実施形態に係る飲料用容器の香料カートリッジの(a)底面図、(b)AA線断面図、(c)分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を参照して、例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施形態に記載されている、構成、数値、処理の流れ、機能要素などは一例に過ぎず、その変形や変更は自由であって、本発明の技術範囲を以下の記載に限定する趣旨のものではない。
【0009】
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態としての飲料用容器について、図1を用いて説明する。飲料用容器10は、容器本体11に飲料を収容し、収容した飲料をストロー12で飲むための容器である。飲料用容器10は、容器本体11、ストロー12および香料カートリッジ13を備える。容器本体11は、飲料が収容される。ストロー12は、容器本体11の口首部11aに装着され、収容された飲料を吸い上げる。香料カートリッジ13は、香料が収容され、ストロー12に香料を供給し、ストロー12が挿通される中央穴部13aを有する中空リング状である。
【0010】
本実施形態によれば、収容された飲料に好みの香料を混合させるための香料カートリッジを設けたので、様々な風味の飲料を手軽に楽しむことができる。
【0011】
[第2実施形態]
次に本発明の第2実施形態に係る飲料用容器について、図2図5を用いて説明する。飲料用容器20は、容器本体11に水やその他の飲料を詰めて、外出先などへ携行して、外出先であっても、自らの好みの飲料を楽しむために利用される容器である。
【0012】
なお、以下の説明では、飲料として水26を例に説明をするが、飲料は水26には限定されず、例えば、清涼飲料や炭酸飲料、コーヒー、紅茶、緑茶、スポーツドリンク、健康補助飲料、栄養補給飲料などであってもよい。
【0013】
まず、飲料用容器20の使用方法について説明する。ユーザは、初めに、キャップ25を取り外し、装着部24を取り外し、口首部21aの開口部から飲料用容器20の容器本体21に水26を詰める。そして、ユーザが水26を飲む場合、キャップ25を容器本体21から取り外し、吸い口22bに口を付けて息を吸い込んで吸飲すると、水26がストロー22aを伝って吸い上げられ、中の水26を飲むことができる。ストロー22aは、例えば、透明なストローカバーに覆われている。ストロー22aは、ストロー台22cに設けられたストローカバーに挿通させて、ストロー台22cに取り付けられる。
【0014】
ここで、ストロー部22には、吸入孔22dが設けられている。吸入孔22dは、ストロー22aの側面に設けられた孔であり、香料カートリッジ23に設けられた供給孔23fから供給される香料27を受け入れるための孔である。吸入孔22dから香料27を受け入れることにより、ストロー22aに吸い上げられた水26に香料27(フレーバー)が空気と共に気泡として混合され、飲料自体は、水26であるが、ユーザは、混合された香料27の味の飲料を飲んでいる感覚を得られる。つまり、人間の味覚は、その大部分が匂いからきているといわれている。例えば、鼻を摘まんで食べ物を食べたり、飲料を飲んだりしてもほとんど味を感じることがないといわれている。そのため、単なる水26に様々なフレーバーを混合させることで、水26であるにも関わらず、ユーザは、そのような味の飲料を飲んでいると錯覚する。本実施形態は、このような人間の錯覚を上手に利用したものでもある。
【0015】
次に、図3を参照して、飲料用容器20の構造について説明する。飲料用容器20は、上から順に、キャップ25、香料カートリッジ23、ストロー22a、装着部24、容器本体21の各パーツを含んで構成されている。
【0016】
キャップ25は、蓋の役割を果たし、ユーザが飲料用容器20を使用しない場合には、キャップ25を容器本体21に取り付けることにより、ストロー22aの吸い口22bを隠すことができる。このように、ストロー22aの吸い口22bが外部に露出しないので衛生的である。また、カバンの中に飲料用容器20を入れていた場合、ストロー22aがカバンの裏地と擦れたり、内容物にぶつかったりしてストロー22aが破損することを予防でき、水26がこぼれたとしても、カバンや内容物を濡らすことがない。
【0017】
そして、ユーザが水26を飲む場合には、キャップ25を取り外して、吸い口22bから水26を吸い込んで飲む。また、例えば、飲料用容器20がプラスチックや樹脂などのソフトボトルであれば、ユーザは、吸い口22bから水26を吸い込みながら、容器本体21の胴部を補助的に潰すように押し込むことで、より勢いよく水26を飲むこともできる。
【0018】
図3に示したように、飲料用容器20は、上から、キャップ25、香料カートリッジ23、ストロー部22、装着部24および容器本体21を有する。そして、香料カートリッジ23は、ストロー部22に装着され、香料カートリッジ23が装着されたストロー部22は、装着部24に装着される。そして、香料カートリッジ23およびストロー部22が装着された装着部24は、容器本体21の口首部21aに装着され、口首部21aの開口部を塞ぐ。ユーザは、容器本体21に水26を詰めたい場合には、装着部24を口首部21aから取り外せば、口首部21aの開口部から容易に水26を補充できる。水26の補充が完了したら、ユーザは、装着部24を再び口首部21aに取り付け、口首部21aの開口部を塞ぐ。これにより、容器本体21に補充された水26は、飲料用容器20に密封される。なお、ストロー22aの吸い口22bとは反対側の端部は、容器本体21の底面部に接触するぎりぎりの位置まで伸びている。なお、ストロー22aは、吸い口22bの反対側の先端部から所定長さの位置で屈曲していてもよい。このように、ストロー22aの先端側を屈曲させることで、ユーザは、飲料用容器20を少し傾ければ、充填された水26を最後まで飲み干すことができる。なお、容器本体21は、金属製またはプラスチック製であるが、これらには限定されず、例えば、樹脂や合金などであってもよい。本実施形態においては、容器本体21は、ステンレス製である。また、容器本体21は、市販されている、ミネラルウォーターや清涼飲料水のプラスチック製ボトル(例えば、PETボトル)やガラス製瓶などであってもよい。この場合、香料カートリッジ23を市販のプラスチック製ボトルやガラス製瓶の飲み口に直接差し込めるアタッチメントなどがあればよい。なお、アタッチメントを介さずに、香料カートリッジ23そのものを小型化し、市販のプラスチック製ボトルやガラス製瓶の飲み口に直接取り付けるようにしてもよい。
【0019】
次に、図4および図5を参照して、香料カートリッジ23について説明する。香料カートリッジ23は、全体として、リング形状(ドーナツ形状)の部材である。ストロー22aは、香料カートリッジ23の中央にあるできた空洞である中央穴部23aに挿通される。中央穴部23aの直径は、ストロー22aが挿通できる大きさであればよいが、後述するように、香料カートリッジ23の内周面とストロー22aとが密着する程度の大きさである必要がある。
【0020】
香料カートリッジ23は、香料カートリッジ本体23bおよび天面蓋部23cを有する。香料カートリッジ本体23bは、底面部23dと、底面部23dの外周および内周から垂直方向に立設した外周壁および内周壁と、を有している。そして、香料カートリッジ23は、全体として、底面部23d、外周壁および内周壁で囲まれ、垂直方向上方に開放された円環状の溝となっている。つまり、香料カートリッジ本体23bは、天面が開口した円環状の部材となっている。そして、天面蓋部23cが、香料カートリッジ本体23bの上方から被せられると、上方に開放された溝が塞がれ、香料カートリッジ23の内部が密封される。
【0021】
香料カートリッジ23の内部、すなわち、溝部分には、スポンジ23hが納められる。スポンジ23hには、香料27が染み込ませてあり、香料カートリッジ23が密封されると、香料カートリッジ23の内部には、香料27が充満する。
【0022】
香料カートリッジ本体23bの底面部23dには、外部の空気を内部に引き入れるための流入孔23eが設けられている。また、香料カートリッジ本体23bの内周面には、スポンジ23hに染み込まされ、香料カートリッジ本体23bに収容された香料27を香料カートリッジ23の外部へ供給する供給孔23fが設けられている。供給孔23fから外部へ流れ出た香料27は、ストロー22aに供給される。
【0023】
ここで、上述したように、ストロー22aには、供給孔23fに対応する位置に吸入孔22dが設けられており、供給孔23fと吸入孔22dとが密着して連通することにより、ストロー22aを吸い上がってくる水26に香料27が空気と共に混合される。
【0024】
香料カートリッジ23の外周面には、2つの把持部23gが設けられている。ユーザは、把持部23gを掴んで香料カートリッジ23を回転させることができる。香料カートリッジ23には、把持部23gが2つ設けられている例を示しているが、把持部23gの戸数は、これには限定されない。
【0025】
また、香料カートリッジ23の外周面には、突起部23iが設けられており、香料カートリッジ23の位置決めに使用される。つまり、香料カートリッジ23を回転させて、突起部23iが、装着部24の凹部24aに嵌め合わされると、香料カートリッジ23の回転が止まり、香料カートリッジ23が、所定位置に位置決めされる。例えば、突起部23iが、凹部24aに嵌合されている状態では、ストロー22aの吸入孔22dと香料カートリッジ23の供給孔23fとが、連通して、水26に香料27が空気と共に気泡として混合される。そして、ユーザが、少し力を加えて香料カートリッジ23を回転させると、突起部23iが、凹部24aから解放され、吸入孔22dと供給孔23fとの連通が解消され、香りが混合されていない水26が、ユーザに提供される。
【0026】
次に、香料27および空気28の香料カートリッジ23内部における流れについて説明する。香料カートリッジ23の底面部23dの流入孔23eから内部に流入した空気28は、垂直方向上方に向けて流れていた流れの方向を底面部23dに水平な方向の流れとなるように流れの向きを変える。この場合、空気28は、2方向に分かれ、2方向に分かれた空気28は、香料カートリッジ23の内部をそれぞれ半周分流れる。半周分流れた空気28は、香料カートリッジ23の中央穴部23aの方向へ流れの向きを変え、供給孔23fからストロー22aに供給される。
【0027】
流入孔23eと供給孔23fとは、対角の位置に配置されている。つまり、香料カートリッジ本体23bに流入した空気28が最長距離を走行できるように、流入孔23eと供給孔23fとは互いに離れた位置に配置されている。これにより、空気28は、香料カートリッジ23の内部を長時間走行できるので、空気28が、香料27に長時間晒されて、接触時間が増えるため、供給孔23fに到達するまでの間に、空気28に大量の香料27を含ませることができる。
【0028】
また、香料カートリッジ23の内周面には、供給孔23fが2か所に設けられている。これら2つの供給孔23fは、大きさ(直径)が異なっており、ストロー22aの吸入孔22dにアジャストする供給孔23fを変えることにより、水26に混合させる香料27の量を変えられる。例えば、香料カートリッジ23を回転させることにより、香料27の混合のオン・オフを切り替えられ、さらに、オンの場合も、混合させる香料27の量に応じて、2段階の混合量の調整ができる。なお、2つの供給孔23fの大きさは同じであってもよいし、供給孔23fは、1つでも、3つ以上であってもよい。
【0029】
そして、香料カートリッジ23が回転して、突起部23iが凹部24aに嵌合すると、流入孔23eが窪み部24cの上部に位置し、流入孔23eから空気28を取り込むことができるようになる。窪み部24cは、装着部24の天面に左右対称に彫られた2つの溝であり、流入孔23eよりも大きな窪みである。また、窪み部24cからは、装着部24の半径方向外側に向けて設けられた溝が彫られている。この溝を通って空気が窪み部24cに入り込み、そして、流入孔23eから香料カートリッジ23の内部に取り込まれる。そして、香料カートリッジ23の内周面には、2つの供給孔23fが設けられているが、窪み部24cも、供給孔23fに合わせて、2つ設けられている。つまり、香料カートリッジ23を回転させて2つの供給孔23fのいずれと吸入孔22dとをアジャストした場合であっても、空気28を取り込めるようにするためである。なお、香料カートリッジ23は、樹脂製またはプラスチック製であるが、これらには限定されず、金属製や合金製であってもよい。
【0030】
また、ユーザが吸い口22bから水26を吸った場合、口首部21aが塞がれていると、容器本体21の内部が負圧となり、ユーザが水26を吸う(吸飲する)ことができなくなる。そのため、容器本体21の内部に空気28を供給するための空気穴24bが、装着部24の天面に設けられている。空気穴24bから空気28が供給されるため、ユーザは、水26を吸飲できる。
【0031】
本実施形態によれば、簡易な構成で、飲料に好みのフレーバーを混合でき、ユーザは、様々な風味の水を楽しむことができ、実際にその風味の飲料を飲んでいる気分を味わえる。また、ユーザが飲んでいるのは、水であるので、ユーザが抱える疾病などを気にすることなく、様々な飲み物を楽しめ、水しか飲んでいないので減量効果なども期待できる。
【0032】
[第3実施形態]
次に本発明の第3実施形態に係る飲料用容器について、図6を用いて説明する。本実施形態に係る飲料用容器は、上記第2実施形態と比べると香料カートリッジの内部構成が異なる。その他の構成および動作は、第2実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0033】
香料カートリッジ33は、中仕切板33aを有する。中仕切板33aは、香料カートリッジ33の天面蓋部23cと底面部23dとの間に設けられ、香料カートリッジ33の内部は、第1層33cおよび第2層33dの上下2層に仕切られている。流入孔23eから流入した空気28は、第1層33cの中を2方向に分かれて半周分流れる。そして、中仕切板33aに設けられている貫通孔33bを通過して、上の層である、第2層33dへ到達する。第2層33dへ到達して空気28は、第1層33cと同様に2方向に分かれて半周分走行する。そして、香料カートリッジ33の内周面に設けられた供給孔23fからストロー22aへと供給される。なお、中仕切板33aに設けられる貫通孔33bの数は複数であってもよい。また、香料カートリッジ33の内部に配置する中仕切板33aも複数設けて、複数層の香料カートリッジ33を形成してもよい。
【0034】
本実施形態によれば、空気が1層分だけ長く香料カートリッジ内を流れるので、簡易な構成の香料カートリッジであっても、より多くの香料を水に供給できる。
【0035】
[第4実施形態]
次に本発明の第4実施形態に係る飲料用容器について、図7を用いて説明する。本実施形態に係る飲料用容器は、上記第2実施形態および第3実施形態と比べると香料カートリッジの内部構成が異なる。その他の構成および動作は、第2実施形態および第3実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0036】
香料カートリッジ43は、外側フランジ43bと内側フランジ43cとを有する。外側フランジ43bは、香料カートリッジ本体23bの内側外周面43eの表面に、内側外周面43eから内側内周面43dに向けて所定長さで延設され、周方向に所定間隔で設けられている。内側フランジ43cも同様に、香料カートリッジ本体23bの内側内周面43dから内側外周面43eに向けて所定長さで延設され、周方向に所定間隔で設けられている。
【0037】
外側フランジ43bは、内側内周面43dにまで届かない長さとなっており、内側フランジ43cは、内側外周面43eにまで届かない長さとなっている。これにより、香料カートリッジ43の内部で、空気28が流れるための流路が塞がれない。
【0038】
そして、香料カートリッジ43の内部を流れる空気28は、外側フランジ43bおよび内側フランジ43cを避けながら流れるので、外側フランジ43bおよび内側フランジ43cがない場合と比べて、流れの距離が長くなる。つまり、空気28が流れる流路は、曲がりくねっているため、流れの距離が長くなる。このように、空気28は、長い距離を走行しなければならないので、走行中に、スポンジ43aに染み込ませた香料27と接触する時間が長くなり、より多くの香料27を水26に供給できる。
【0039】
本実施形態によれば、簡易な構成の香料カートリッジであっても、空気と香料との接触時間を長くできるので、より多くの香料を水に供給できる。
【0040】
本発明は、上述した実施形態に制限されず適宜変更可能である。また、上述した実施形態を組み合わせてもよい。本発明の効果が奏される限りにおいて、例えば、香料カートリッジの構成は、上記実施形態に示したものと異なったものであってもよい。
【符号の説明】
【0041】
10 飲料用容器
11 容器本体
11a 口首部
12 ストロー
13 香料カートリッジ
13a 中央穴部
20 飲料用容器
21 容器本体
21a 口首部
22 ストロー部
22a ストロー
22b 吸い口
22c ストロー台
22d 吸入孔
23 香料カートリッジ
23a 中央穴部
23b 香料カートリッジ本体
23c 天面蓋部
23d 底面部
23e 流入孔
23f 供給孔
23g 把持部
23h スポンジ
23i 突起部
24 装着部
24a 凹部
24b 空気穴
24c 窪み部
25 キャップ
26 水
27 香料
28 空気
33 香料カートリッジ
33a 中仕切板
33b 貫通孔
33c 第1層
33d 第2層
43 香料カートリッジ
43a スポンジ
43b 外側フランジ
43c 内側フランジ
43d 内側内周面
43e 内側外周面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7