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  • 特開-ビデオ通信装置及びビデオ通信方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022034244
(43)【公開日】2022-03-03
(54)【発明の名称】ビデオ通信装置及びビデオ通信方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/258 20110101AFI20220224BHJP
【FI】
H04N21/258
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020137948
(22)【出願日】2020-08-18
(71)【出願人】
【識別番号】520313091
【氏名又は名称】株式会社インフォモーフ
(74)【代理人】
【識別番号】100120868
【弁理士】
【氏名又は名称】安彦 元
(72)【発明者】
【氏名】庄原 誠
【テーマコード(参考)】
5C164
【Fターム(参考)】
5C164FA07
5C164PA31
5C164SB02S
5C164SB41S
5C164SC11P
5C164YA08
5C164YA21
(57)【要約】      (修正有)
【課題】リアルタイムに画像と付加情報とを送信し、リモート環境において安定した映像処理、映像解析によるさらなる情報化を可能とし、人が閲覧してもより高い臨場感を得るとのできるビデオ通信装置及びビデオ通信方法を提供する。
【解決手段】カメラ画像及び音声情報を用いた第1の提示を行うビデオ通信装置であって、使用者と現場の状況を取得する現場端末とを関連付けることで使用者の管理を行うユーザ管理部を有するユーザ管理器と、現場端末が撮像するカメラ画像と現場端末が収音する音声情報と現場端末が取得する第1のセンサ情報を取得するセンサ情報取得部を有するデバイス管理器と、1対のカメラ画像の表示領域と第1のセンサ情報とを、カメラ画像の非表示領域に保存された付加情報を用いて、第1の周期で同期させ、カメラ画像の表示領域を補正する環境解析部を有する環境解析器と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラ画像及び音声情報を用いた第1の提示を行うビデオ通信装置であって、
使用者と現場の状況を取得する現場端末とを関連付けることで使用者の管理を行うユーザ管理部を有するユーザ管理器と、
前記現場端末が撮像する前記カメラ画像と前記現場端末が収音する前記音声情報と前記現場端末が取得する第1のセンサ情報を取得するセンサ情報取得部を有するデバイス管理器と、
1対の前記カメラ画像の表示領域と前記第1のセンサ情報とを、前記カメラ画像の非表示領域に保存された付加情報を用いて、第1の周期で同期させ、前記カメラ画像の前記表示領域を補正する環境解析部を有する環境解析器と、
を備える、ビデオ通信装置。
【請求項2】
前記付加情報は時間情報である請求項1に記載のビデオ通信装置。
【請求項3】
前記付加情報は前記第1のセンサ情報である請求項1に記載のビデオ通信装置。
【請求項4】
前記環境解析部は、前記カメラ画像の前記表示領域から相対位置情報を計算し、複数の前記カメラ画像の前記表示領域と複数の前記相対位置情報とから相対地図を生成し、
さらに相対地図を用いた第2の提示を行う、請求項1に記載のビデオ通信装置。
【請求項5】
前記センサ情報取得部は、前記現場端末の絶対位置を示す情報であって、前記現場端末が取得する第2のセンサ情報を前記現場端末からさらに取得し、
前記環境解析部は、前記カメラ画像の前記表示領域と前記第2のセンサ情報とを第1の周期よりも長い第2の周期で同期させ、前記相対地図に前記第2のセンサ情報を反映させることで地図を生成し、
さらに前記地図を用いた第2の提示を行う、請求項4に記載のビデオ通信装置。
【請求項6】
カメラ画像及び音声情報を用いた第1の提示を行うビデオ通信装置を用いたビデオ通信方法であって、
使用者と現場の状況を取得する現場端末とを関連付けることで使用者の管理を行う第1のステップと、
前記現場端末が撮像する前記カメラ画像と前記現場端末が収音する前記音声情報と前記現場端末が取得する第1のセンサ情報を取得する第2のステップと、
1対の前記カメラ画像の表示領域と前記第1のセンサ情報とを、前記カメラ画像の非表示領域に保存された付加情報を用いて、第1の周期で同期させ、前記カメラ画像の表示領域を補正する第3のステップと、
を備える、ビデオ通信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビデオ通信装置及びビデオ通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば非特許文献1には、小規模および大規模の屋内および屋外環境で、リアルタイムで動作する機能ベースの単眼同時ローカリゼーションおよびマッピング(SLAM)システムが開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】IEEE Transactions on Robotics(Volume:31, Issue:5, Oct.2015)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら非特許文献1に記載されたような従来の手法を全天周カメラに適用した場合、カメラの並進振れや回転の影響を受け、安定した映像を得ることができず、これらの映像を用いた映像解析は難易度が高くなり、人が閲覧する場合にも不快な印象を与える可能性があるという課題がある。
【0005】
本発明の実施の形態の一態様は、リアルタイムに画像と付加情報とを送信し、リモート環境における映像解析によってさらなる情報化を可能とし、人が閲覧してもより高い臨場感を得ることのできるビデオ通信装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
カメラ画像及び音声情報を用いた第1の提示を行うビデオ通信装置であって、使用者と現場の状況を取得する現場端末とを関連付けることで使用者の管理を行うユーザ管理部を有するユーザ管理器と、現場端末が撮像するカメラ画像と現場端末が収音する音声情報と現場端末が取得する加速度情報を取得するセンサ情報取得部を有するデバイス管理器と、1対のカメラ画像の表示領域と加速度情報とを、カメラ画像の非表示領域に保存された付加情報を用いて、第1の周期で同期させ、カメラ画像の表示領域を補正する環境解析部を有する環境解析器と、を備える、ビデオ通信装置を提供する。
【0007】
カメラ画像及び音声情報を用いた第1の提示を行うビデオ通信装置を用いたビデオ通信方法であって、使用者と現場の状況を取得する現場端末とを関連付けることで使用者の管理を行う第1のステップと、現場端末が撮像するカメラ画像と現場端末が収音する音声情報と現場端末が取得する加速度情報を取得する第2のステップと、1対のカメラ画像の表示領域と加速度情報とを、カメラ画像の非表示領域に保存された付加情報を用いて、第1の周期で同期させ、カメラ画像の表示領域を補正する第3のステップと、を備える、ビデオ通信方法を提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の実施の形態の一態様によればリアルタイムの画像と付加情報とを送信することで、画像を解析し、解析した情報を提供するビデオ通信装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本実施の形態によるビデオ通信装置の構成を示すブロック図である。
図2図2は、本実施の形態によるビデオ通信機能の説明に供するシーケンス図である。
図3図3は、本実施の形態によるビデオ通信装置が有する環境解析器が備える補助記憶装置に記憶されている情報を示す図である。
図4図4は、本実施の形態による提示の一例を示す図である。
図5図5は、本実施の形態による同期処理の処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下図面を用いて、本発明の実施の形態の一態様を詳述する。
【0011】
(本実施の形態)
まず図1を用いてビデオ通信装置1について説明する。図1は、本実施の形態によるビデオ通信装置1の構成を示すブロック図である。ビデオ通信装置1は、操作端末2を介して使用者に現場端末3が配置されている現場の情報を提示し、後述のカメラ画像40の表示領域42及び音声情報を用いた第1の提示を行う装置であって、デバイス管理器10と、ユーザ管理器20と、環境解析器30と、を備える。
【0012】
デバイス管理器10は、現場端末3が撮像するカメラ画像40と現場端末3が収音する音声情報と現場端末3が取得する加速度センサ情報などである加速度情報(以下これを第1のセンサ情報と呼んでもよい)を取得するセンサ情報取得部15を有する。ユーザ管理器20は、使用者と現場の状況を取得する現場端末3とを関連付けることで使用者の管理を行うユーザ管理部25を有する。
【0013】
環境解析器30は、1対のカメラ画像40の表示領域42と加速度情報とを、カメラ画像40の非表示領域41に保存された付加情報43を用いて、第1の周期で同期させ、カメラ画像40の表示領域42を補正する環境解析部35を有する。第1の提示においては、補正されたカメラ画像40の表示領域42が提示される。
【0014】
環境解析部35は、例えばカメラ画像40の表示領域42を補正することでカメラ画像40を撮像した機器の周囲の環境を解析することができる。付加情報43は、カメラ画像40の表示領域42が撮像された際のタイムスタンプなどの時間情報とする。
【0015】
デバイス管理器10、ユーザ管理器20及び環境解析器30は、それぞれ、中央演算装置11,21,31、主記憶装置12,22,32及び補助記憶装置13,23,33を備え、例えばサーバなどとする。操作端末2は例えばスマートフォンとし、現場端末3は360度カメラなどの1度に広範囲の撮像が可能な撮像装置を備えたスマートフォンとする。
【0016】
中央演算装置11,21,31は、例えばCPU(Central Processing Unit)であって、主記憶装置12に記憶されたプログラムを呼び出すことで処理を実行する。主記憶装置12,22,32は、例えばRAM(Random Access Memory)であって、後述のセンサ情報取得部15,ユーザ管理部25,環境解析部35といったプログラムを記憶する。
【0017】
補助記憶装置13,23,33は、例えばSSD(Solid State Drive)やHDD(Hard Disk Drive)であって、テーブルなどを記憶する。例えば補助記憶装置33は、後述の加速度情報同期テーブルTB1及び絶対位置情報同期テーブルTB2を備える。
【0018】
環境解析部35は、カメラ画像40の表示領域42から相対位置情報を計算し、複数のカメラ画像40の表示領域42と複数の相対位置情報とから相対地図を生成する。ビデオ通信装置1は、相対地図による第2の提示を行ってもよい。
【0019】
センサ情報取得部15は、現場端末3の絶対位置を示す例えばGPS(Global Positioning System)情報などである現場端末3が取得する絶対位置情報(以下、これを第2のセンサ情報と呼んでもよい)を、現場端末3からさらに取得してもよい。
【0020】
環境解析部35は、カメラ画像40の表示領域42と絶対位置情報とを第1の周期よりも長い第2の周期で同期させ、相対地図に絶対位置情報を反映させることで地図を生成する。ビデオ通信装置1は、生成した地図による第2の提示を行ってもよい。
【0021】
次に図2を用いて、操作端末2、現場端末3、デバイス管理器10、ユーザ管理器20及び環境解析器30の間の情報の流れについて説明を行う。図2は、本実施の形態によるビデオ通信機能の説明に供するシーケンス図である。
【0022】
ビデオ通信機能はセッション確立機能と操作機能と大別される。まず操作端末2からユーザ管理器20が有するユーザ管理部25に対して現場端末操作要求が行われると(S1)、セッション確立機能を実現するセッション確立処理が開始される。
【0023】
現場端末操作要求を受信すると、ユーザ管理器20が有するユーザ管理部25は、現場端末3に対して、操作要求問い合わせを行う(S2)。操作要求問い合わせを受信し、操作の受付が可能な場合、現場端末3は、承認通知をユーザ管理器20が有するユーザ管理部25に対して行う(S3)。
【0024】
承認通知を受信すると、ユーザ管理器20が有するユーザ管理部25は、セッション確立通知を操作端末2に対して(S4)及び現場端末3に対して行う(S5)。セッション確立通知を受信すると、現場端末3は、セッション確立応答をユーザ管理器20が有するユーザ管理部25を介して(S6)、操作端末2に対して行う(S7)。
【0025】
セッション確立応答を受信すると、操作端末2は、セッション確立応答をユーザ管理器20が有するユーザ管理部25を介して(S8)、現場端末3に対して行う(S9)。現場端末3は、セッション確立応答を操作端末2から受信することで、現場端末3の周囲の環境を解析する準備が完了する。
【0026】
セッション確立応答を受信すると、現場端末3は、解析準備完了通知を環境解析器30が有する環境解析部35に対して行う(S10)。解析準備完了通知を受信すると、環境解析器30が有する環境解析部35は、セッション情報をデバイス管理器10が有するセンサ情報取得部15に対して送信し(S11)、解析準備完了通知を操作端末2に対して行う(S12)。
【0027】
このようにビデオ通信装置1は、ステップS1~S12のようなセッション確立処理によって、操作端末2と現場端末3とを接続するようなセッションを確立するセッション確立機能を実現している。
【0028】
操作端末2と現場端末3とを接続するようなセッションが確立されたあとに、操作端末2が、環境解析器30が有する環境解析部35に対して現場端末操作要求を行った(S13)際の操作機能を実現する操作処理について以下説明を行う。
【0029】
現場端末操作要求を受信すると、環境解析器30が有する環境解析部35は、解析が可能な状態であれば、操作要求承認通知を操作端末2に対して行い(S14)、制御許可要求をデバイス管理器10が有するセンサ情報取得部15に対して行う(S15)。
【0030】
操作要求承認通知を受信すると、操作端末2は、現場端末制御情報をデバイス管理器10が有するセンサ情報取得部15を介して(S16)、現場端末3に対してして送信する(S17)。現場端末制御情報とは、例えば使用者が現場端末3に対してどの方向にどれくらい移動して欲しいかといった情報とする。
【0031】
現場端末制御情報を受信すると、現場端末3は、現場端末制御情報に基づいて現場端末3が制御された結果としてのセンサ情報をデバイス管理器10が有するセンサ情報取得部15を介して(S18)、環境解析器30が有する環境解析部35に対して送信する(S19)。
【0032】
センサ情報とは、絶対位置情報や加速度情報やカメラ画像40の表示領域42や音声情報を指す。センサ情報としてのカメラ画像40の表示領域42は、カメラ画像に含まれるようにしてもよい。
【0033】
現場端末制御情報に基づくセンサ情報を受信すると、環境解析器30が有する環境解析部35は、環境情報を操作端末2に対して送信する(S20)。環境情報とは、カメラ画像40の表示領域42と加速度情報や絶対位置情報とが同期した情報とする。
【0034】
現場端末制御情報に基づく環境情報を送信する際に、環境解析器30が有する環境解析部35は、フィードバック制御情報をデバイス管理器10が有するセンサ情報取得部15を介して(S21)、現場端末3に対して送信する(S22)。
【0035】
使用者からの指示である現場端末制御情報と、実際の現場端末3の動作と、の差分をフィードバック制御情報とする。現場端末3の動作は、例えば加速度情報や絶対位置情報などから取得する。
【0036】
フィードバック制御情報を受信すると、現場端末3は、フィードバック制御情報に基づいて現場端末3が制御された結果としてのセンサ情報をデバイス管理器10が有するセンサ情報取得部15を介して(S23)、環境解析器30が有する環境解析部35に対して送信する(S24)。フィードバック制御に基づくセンサ情報を受信すると、環境解析器30が有する環境解析部35は、環境情報を操作端末2に対して送信する(S25)。
【0037】
このようにビデオ通信装置1は、ステップS13~S25のような操作処理によって、操作端末2から現場端末3を操作する操作機能を実現している。本実施の形態では、特に操作機能に関する操作処理について詳細に説明を行う。
【0038】
次に図3を用いて、環境解析部35が扱う情報について説明を行う。図3は、本実施の形態によるビデオ通信装置1が有する環境解析器30が備える補助記憶装置33に記憶されている情報を示す図である。
【0039】
補助記憶装置33が備える加速度情報同期テーブルTB1は、加速度情報とカメラ画像40の表示領域42とを同期した第1の環境情報(以下、これを単に環境情報と呼んでもよい)が格納されたテーブルであって、加速度情報とカメラ画像40の表示領域42とを時間情報であるタイムスタンプで関連付けている。
【0040】
加速度情報同期テーブルTB1にはカメラ画像40の表示領域42として、例えば001.gifなどといったカメラ画像40の表示領域42へのポインタ情報が格納される。加速度情報同期テーブルTB1には例えば加速度情報として、-0.039といった鉛直方向における加速度センサ情報が格納される。加速度情報とカメラ画像40の表示領域42との同期の周期である第1の周期は0.001秒としている。
【0041】
補助記憶装置33が備える絶対位置情報同期テーブルTB2は、絶対位置情報とカメラ画像40の表示領域42とを同期した第2の環境情報(以下、これを単に環境情報と呼んでもよい)が格納されたテーブルであって、絶対位置情報とカメラ画像40の表示領域42とを時間情報であるタイムスタンプで関連付けている。
【0042】
絶対位置情報同期テーブルTB2にはカメラ画像40の表示領域42として、例えば001.gifなどといったカメラ画像40の表示領域42へのポインタ情報が格納される。絶対位置情報同期テーブルTB2には例えば絶対位置情報として、3541.1493,13945.3994といった緯度及び経度を示すGPS情報が格納される。絶対位置情報とカメラ画像40の表示領域42との同期の周期である第2の周期は1秒としている。
【0043】
環境解析器30が有する環境解析部35が受信するカメラ画像40の非表示領域41には付加情報43が付加されている。非表示領域41は切り取りやすい例えばカメラ画像40の辺に沿った領域とし、付加情報43は例えばバーコードのような横長の情報とする。
【0044】
環境解析器30が有する環境解析部35が受信するカメラ画像40の非表示領域41には付加情報43が付加されている。非表示領域41は切り取りやすい例えばカメラ画像40の辺に沿った領域とし、付加情報43は例えばバーコードのような横長の情報とする。
【0045】
次に図4を用いて第1の提示及び第2の提示について説明を行う。図4は、本実施の形態による提示の一例を示す図である。領域51は、第1の提示が行われる領域であって、例えば第1の提示の一部の領域である領域52に第2の提示が行われる。
【0046】
なお第2の提示の中には、領域53として現場端末3の位置が表示される。なお第2の提示は、上述のように実際の尺度が反映されない相対地図であってもよいし、実際の尺度が反映された地図であってもよい。
【0047】
次に図5を用いて操作処理の一部であって、環境解析部35によって行われる同期処理について説明を行う。図5は、本実施の形態による同期処理の処理手順を示すフローチャートである。セッション確立処理によって操作端末2の使用者と現場端末3とが関連付けられると、環境解析部35は、加速度情報とカメラ画像40の表示領域42と音声情報とを、現場端末3からデバイス管理器10を介して取得する(S31)。
【0048】
次に環境解析部35は、加速度情報とカメラ画像40の表示領域42とを第1の周期で同期する(S32)。なお例えば、カメラ画像40の表示領域42と音声情報とは、取得される段階で同期されていてもよい。
【0049】
次に環境解析部35は、絶対位置情報を現場端末3からデバイス管理器10を介して取得する(S33)。環境解析部35は、カメラ画像40の表示領域42から相対位置情報を計算し、複数のカメラ画像40の表示領域と複数の相対位置情報とから相対地図を生成する。
【0050】
次に環境解析部35は、絶対位置情報とカメラ画像40の表示領域42とを第2の周期で同期する(S34)。次に環境解析部35は、相対地図に絶対位置情報を反映させ地図を生成する(S35)。次に環境解析部は、第1の提示を行うための第1の提示情報を生成し(S36)、第2の提示を行うための第2の提示情報を生成する(S37)。
【0051】
以上のように本実施の形態のビデオ通信装置1によれば、使用者は、環境情報を得ることによって現場端末3の周囲の状況を従来と比較して多く取得することが可能となる。例えば、第1の提示からは、カメラの姿勢とカメラ画像40の表示領域42の動きとがリンクするため、カメラの姿勢を遠隔で補正し、映像解析を行うことができる。
【0052】
また足元の状況とカメラ画像40の表示領域42の動きをリンクさせることも可能であり、本実施の形態のビデオ通信装置1によれば、現場において人が実際に歩いたり動いたりしているかのような臨場感を出すことも可能である。また第1の提示からは、上空の様子も使用者は知ることができるため、例えば雲の様子から風の強さなどを知ることもできるし、天候についても知ることができる。
【0053】
なお第2の提示として、相対地図や地図が提示されるため、使用者は、実際の現場に行く場合と比べて知ることが難しい遠方の様子などといった臨場感を補うことができる。なお第2の提示によって、使用者は、現場端末3の軌跡などを知ることができ、実際の現場と比べて知ることが難しい自分の動いた軌跡などといった臨場感を補うことができる。
【0054】
なお本実施の形態においては、センサ情報取得部15、ユーザ管理部25及び環境解析部35はプログラムとしたが、これに限らず、論理回路であってもよい。またセンサ情報取得部15、ユーザ管理部25、環境解析部35、加速度情報同期テーブルTB1及び絶対位置情報同期テーブルTB2は、1つの装置に実装されず、例えばネットワークで接続された複数の装置に分散して実装されていてもよい。
【0055】
本実施の形態においては、付加情報43をバーコードとする場合について述べたが、これに限らず例えばQRコード(登録商標)などとしてもよい。また本実施の形態においては、第2のセンサ情報をGPS情報としたが、これに限らず、電波強度から絶対位置情報を求めてもよい。なおカメラ画像40の表示領域42の画像が分割された画像である場合、付加情報43を用いて分割された画像を結合してもよい。
【0056】
また本実施の形態においては、第1のセンサ情報を加速度情報としたが、第1のセンサ情報は、IMU(Inertial Measurement Unit)を使用して求まるような複合的な情報でもよい。
【0057】
また本実施の形態において、付加情報43は時間情報としたが、これに限らずカメラ画像40の表示領域42が撮像された際の時間に対応する加速度情報としてもよい。付加情報43を加速度情報とする場合、カメラ画像40のエンコード及びデコードの回数を減らすことが可能となる。
【符号の説明】
【0058】
1……ビデオ通信装置、2……操作端末、3……現場端末、10……デバイス管理器、11,21,31……中央演算装置、12,22,32……主記憶装置、13,23,33……補助記憶装置、15……センサ情報取得部、20……ユーザ管理器、25……ユーザ管理部、30……環境解析器、35……環境解析部。
図1
図2
図3
図4
図5