(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022034322
(43)【公開日】2022-03-03
(54)【発明の名称】施工管理システム
(51)【国際特許分類】
E04G 21/06 20060101AFI20220224BHJP
【FI】
E04G21/06 ESW
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020138063
(22)【出願日】2020-08-18
(71)【出願人】
【識別番号】505466295
【氏名又は名称】株式会社イクシス
(71)【出願人】
【識別番号】000103769
【氏名又は名称】オリエンタル白石株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100137589
【弁理士】
【氏名又は名称】右田 俊介
(72)【発明者】
【氏名】山崎 文敬
(72)【発明者】
【氏名】狩野 高志
【テーマコード(参考)】
2E172
【Fターム(参考)】
2E172AA05
2E172DB07
2E172FA12
2E172HA03
(57)【要約】
【課題】締固め作業の作業効率及び作業品質の向上を図る施工管理システムを提供する。
【解決手段】タブレット端末11が、締固め作業に用いられる一又は複数の建設機器若しくは建設機器を操作している一又は複数の作業者のいずれかが存在する位置である自己位置を管理する位置管理手段1102と、締固め作業が行われた範囲である施工エリアを管理する施工エリア管理手段1103と、自己位置と施工エリアに基づいて付加情報を生成する付加情報生成手段1106と、締固め作業に係る現実環境に対して付加情報を付加して表示するタッチパネル112と、を備えている。タッチパネル112は、締固め作業が行われている期間において、施工エリアを示す付加情報を表示し、当該締固め作業において施工エリアが拡大するごとに、付加情報によって示される施工エリアが随時拡大する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
締固め作業を管理する施工管理システムであって、
前記締固め作業に用いられる一又は複数の建設機器若しくは前記建設機器を操作している一又は複数の作業者のいずれかが存在する位置である自己位置を管理する位置管理手段と、
前記締固め作業が行われた範囲である施工エリアを管理する施工エリア管理手段と、
前記自己位置と前記施工エリアに基づいて付加情報を生成する付加情報生成手段と、
前記締固め作業に係る現実環境に対して前記付加情報を付加して表示する拡張現実表示手段と、
を備え、
前記拡張現実表示手段は、前記締固め作業が行われている期間において、前記施工エリアを示す前記付加情報を表示し、当該締固め作業において前記施工エリアが拡大するごとに、前記付加情報によって示される前記施工エリアが随時拡大する、
ことを特徴とする施工管理システム。
【請求項2】
現実空間に設置されるマーカーを検出するマーカー検出手段と、
前記締固め作業が行われる作業範囲の全域を示す作業領域データを取得するデータ取得手段と、
を備え、
前記施工エリア管理手段は、
前記作業領域データが示す作業範囲を、前記マーカーを検出した位置を基準としてグリッド状に区分して認識し、
一のグリッドを最小単位として前記施工エリアを管理する、
請求項1に記載の施工管理システム。
【請求項3】
前記施工エリア管理手段は、
前記建設機器による一回の前記締固め作業において施工される範囲に応じて、前記一のグリッドのサイズを変更可能である、
請求項2に記載の施工管理システム。
【請求項4】
前記建設機器は、打設されているコンクリートに挿入して振動させることによって前記締固め作業を行う振動機であり、
前記振動機が挿入されている挿入位置を検出する挿入位置検出手段を備え、
前記施工エリア管理手段は、前記挿入位置が前記一のグリッドの一部である所定領域に収まっている時間が所定時間であるとき、当該一のグリッドを前記施工エリアとする、
請求項2又は3に記載の施工管理システム。
【請求項5】
前記施工エリア管理手段は、前記挿入位置が前記所定領域に収まっていないとき、作業異常を報知手段に報知させる、
請求項4に記載の施工管理システム。
【請求項6】
前記拡張現実表示手段は、前記締固め作業が行われている期間において前記自己位置が変化した履歴を示す前記付加情報を表示する、
請求項1から5のいずれか一項に記載の施工管理システム。
【請求項7】
前記締固め作業が行われる作業範囲の全域を示す作業領域データを取得するデータ取得手段を備え、
前記付加情報生成手段は、前記建設機器又は前記作業者のそれぞれに対応する前記自己位置の変化履歴と、前記施工エリアの拡大履歴と、前記作業領域データと、に基づいて、以後の前記締固め作業において推奨される推奨動線を示す前記付加情報を生成し、
前記拡張現実表示手段は、前記締固め作業が行われている期間において、前記推奨動線を示す前記付加情報を表示する、
請求項6に記載の施工管理システム。
【請求項8】
前記拡張現実表示手段は、前記建設機器に付設される移動端末によって実現され、
前記移動端末は、付設される前記建設機器が締固め作業を行う作業面を撮影する撮影手段を更に有しており、
前記拡張現実表示手段は、
前記撮影手段によって撮影される前記作業面を表示すると共に、表示している前記作業面に対して前記施工エリアを示す前記付加情報を重ねて表示し、
前記移動端末が複数である場合、前記撮影手段の撮影範囲に合わせてそれぞれ異なる前記付加情報を表示する、
請求項1から7のいずれか一項に記載の施工管理システム。
【請求項9】
前記拡張現実表示手段は、
透過型のヘッドマウントディスプレイによって実現され、
前記作業者が前記拡張現実表示手段を介して視認される作業面に対して前記施工エリアを示す前記付加情報を重ねて表示し、
前記ヘッドマウントディスプレイが複数である場合、当該ヘッドマウントディスプレイを装着している前記作業者の視界に合わせてそれぞれ異なる前記付加情報を表示する、
請求項1から7のいずれか一項に記載の施工管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、締固め作業を管理する施工管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
建築の分野において締固めと呼ばれる作業が行われている。
コンクリートを対象とする締固め作業は、コンクリートの打設中に行われ、打設したコンクリートを密実にすることなどを目的として行われる。古くは突き棒で突く、型枠を木槌で叩くなどの方法が採られていたが、現在では振動機(バイブレーター)と呼ばれる機械をコンクリートに挿入することによって、そのコンクリートに内在する気泡を少なくして密実にすることができる。特許文献1には、コンクリートを対象とする締固め作業について施工管理する技術が例示される。
地面(盛り土、路床及び法面など)を対象とする締固め作業は、地盤沈下を防止することなどを目的として行われる。締固め機械(ローラーやプレートコンパクタなど)を用いて地面を締め固めて、その地盤の密度を高めることによって地盤の安定性を高めることができる。特許文献2には、地面を対象とする締固め作業について施工管理する技術が例示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-124110号公報
【特許文献2】特開2001-146708号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1や特許文献2に例示した従来の締固め作業に係る施工管理手法では、作業者が使用する機器又は車両にディスプレイが搭載されており、管理情報をディスプレイに表示させることによって、作業者に管理情報を視認させるように工夫されている。
しかしながら、このような手法では、現実環境とディスプレイとを見比べる必要があるため、作業効率を低下させる又は作業ミスを誘発する要因となりかねない。
【0005】
本発明は、上述の課題を解決するものであり、締固め作業の作業効率及び作業品質の向上を図る施工管理システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、締固め作業を管理する施工管理システムであって、前記締固め作業に用いられる一又は複数の建設機器若しくは前記建設機器を操作している一又は複数の作業者のいずれかが存在する位置である自己位置を管理する位置管理手段と、前記締固め作業が行われた範囲である施工エリアを管理する施工エリア管理手段と、前記自己位置と前記施工エリアに基づいて付加情報を生成する付加情報生成手段と、前記締固め作業に係る現実環境に対して前記付加情報を付加して表示する拡張現実表示手段と、を備え、前記拡張現実表示手段は、前記締固め作業が行われている期間において、前記施工エリアを示す前記付加情報を表示し、当該締固め作業において前記施工エリアが拡大するごとに、前記付加情報によって示される前記施工エリアが随時拡大する、ことを特徴とする施工管理システムが提供される。
【0007】
上記の発明は、締固め作業が既に行われた範囲を示す施工エリアを示す付加情報を、締固め作業が施工される現実環境に対して付加して拡張現実表示をすることができるので、作業者が現実環境と付加情報とを個別に視認する必要がない。従って、締固め作業の作業効率を向上させると共に、その作用品質の向上も図ることができる。
【発明の効果】
【0008】
締固め作業の作業効率及び作業品質の向上を図る施工管理システムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】(a)は施工管理システムに関するシステム構成図であり、(b)はタブレット端末に関する機能構成図である。
【
図4】施工エリアの拡大と自己位置の変化を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。
【0011】
<施工管理システム100の構成>
先ず、本発明に係る施工管理システム100の構成について、説明する。
図1(a)は、施工管理システム100に関するシステム構成図であり、
図1(b)はタブレット端末11に関する機能構成図である。
図2は、振動機M1の作業者U1を示す図である。
【0012】
施工管理システム100は、3台のタブレット端末10(タブレット端末11、タブレット端末12、及びタブレット端末13)を備える。タブレット端末10は、ネットワーク20を介して互いに通信可能に構成されている。
ここでタブレット端末10は、タブレット端末11と、タブレット端末12と、タブレット端末13と、の総称である。なお、以下の説明において、タブレット端末11、タブレット端末12、タブレット端末13のうちいずれかが有する機能は、特段の説明が無い限り、他の端末も同等の機能を有するものとする。
ネットワーク20は、複数のタブレット端末10の間で通信接続を可能とする為のコンピュータネットワークであり、その通信接続は無線によって実現されてもよいし、有線によって実現されてもよいし、無線と有線とを組み合わせることによって実現されてもよい。
なお、
図1(a)では、3台のタブレット端末10が、ネットワーク20を介して通信接続可能であることを図示したが、それぞれが有する無線通信機能によって直接通信接続可能である構成としてもよい。
【0013】
本実施形態における施工管理システム100は、コンクリートの打設中に振動機を用いる締固め作業の施工管理に用いる。具体的には、当該締固め作業に用いる振動機に不図示のホルダーを設けるなどして、タブレット端末10を振動機に付設し、タブレット端末10によって管理される種々の付加情報を、タブレット端末10のタッチパネルに表示させることをもって、振動機による作業補助を図るものである。
従って、本実施形態では、
図2に示すとおり、作業者U1が操作する振動機M1に対して、タブレット端末11を付設し、タブレット端末11に種々の付加情報を表示させるものとする。また、不図示ではあるが、作業者U2が操作する振動機M2に対して、タブレット端末12を付設し、タブレット端末12に種々の付加情報を表示させるものとする。タブレット端末13は、締固め作業の監督官が使用するものであり、振動機に付設されない。ここで監督官とは、締固め作業の責任者であり、締固め作業に関わる作業者の一人とみなしてもよい。
【0014】
タブレット端末11は、
図1(a)に示すとおり、内蔵カメラ111と、タッチパネル112と、制御手段113と、を有している。
【0015】
タブレット端末11は、その背面側に設けられている内蔵カメラ111のレンズ(不図示)が振動機M1の先端方向(コンクリートに対する挿入方向)に向くように振動機M1に取り付けられている。これにより、内蔵カメラ111は、振動機M1が締固め作業を行う作業面(打設したコンクリートの上表面)を撮影することができる。内蔵カメラ111によって撮影されている動画像は、随時(リアルタイムで)タッチパネル112に表示される。
【0016】
タッチパネル112は、上記の動画像や後述する種々の付加情報が拡張現実表示され、本発明に係る拡張現実表示手段として機能する。また、タッチパネル112は、タブレット端末11に対する作業者U1の操作を受け付ける操作入力手段として機能する。
ここで拡張現実表示とは、一般的にAR(Augmented Reality)と称されるものであり、現実世界の表示に対して、コンピュータによって生成された仮想的な情報を付加的に表示することである。本実施形態では、この仮想的な情報を「付加情報」と称する。
【0017】
制御手段113は、タブレット端末11に関する各種処理(タッチパネル112の表示処理を含む)を制御する手段であり、不図示のCPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random access memory)等から構成される。
【0018】
タブレット端末11は、
図1(b)に示すとおり、マーカー検出手段1101と、位置管理手段1102と、施工エリア管理手段1103と、データ取得手段1104と、挿入位置検出手段1105と、付加情報生成手段1106と、を有している。
マーカー検出手段1101は、現実空間に設置されるマーカーを検出する。
位置管理手段1102は、締固め作業に用いられる振動機(振動機M1及び振動機M2)を操作している作業者(作業者U1及び作業者U2)が存在する位置である自己位置を管理する。
施工エリア管理手段1103は、締固め作業が行われた範囲である施工エリアを管理する。
データ取得手段1104は、締固め作業が行われる作業範囲の全域を示す作業領域データを取得する。
挿入位置検出手段1105は、振動機が挿入されている挿入位置を検出する。
付加情報生成手段1106は、上述した自己位置と施工エリアに基づいて付加情報を生成する。
なお、詳細は後述するが、本実施形態における作業者U1及び作業者U2の自己位置は、実際にはタブレット端末11及びタブレット端末12の位置情報であり、それぞれ作業者U1及び作業者U2の手元に存在するものであるため、それぞれの自己位置と略等しいものと扱うことができる。また、タブレット端末11及びタブレット端末12は、それぞれ振動機M1及び振動機M2に付設されるものであるため、作業者U1及び作業者U2の自己位置は、振動機M1及び振動機M2の位置情報と略等しいものと扱うことができる。
【0019】
<タブレット端末11の各機能について>
次に、上述したタブレット端末11の各機能について、詳細に説明する。
【0020】
データ取得手段1104は、ネットワーク20を介してタブレット端末10から、又は、不図示の外部装置から、種々のデータを取得する。データ取得手段1104によって取得されるデータには、上記の作業領域データが含まれる他、タブレット端末10の位置情報(上記の自己位置に相当)、タブレット端末10によって撮影された動画像に係る画像情報、タブレット端末10が受け付けた作業者の操作に係る操作情報、などが含まれてもよい。
【0021】
マーカー検出手段1101は、タブレット端末10によって撮影された動画像に撮影されているマーカーを画像処理によって検出する。その検出を実現する手法は、特に制限されないが、例えば、締固め作業の作業範囲の近傍(好ましくは当該作業範囲の外側)に、二次元コードであるマーカーを貼り付け、マーカー検出手段1101は当該二次元コードを読み取ることによってマーカーを検出してもよい。
【0022】
位置管理手段1102は、タブレット端末11の位置情報を作業者U1の自己位置として認識し、タブレット端末12の位置情報を作業者U2の自己位置として認識する。
位置管理手段1102がタブレット端末11及びタブレット端末12の位置情報を管理する手法は、特に制限されないが、例えば、マーカー検出手段1101によって検出されたマーカーの位置を基準として、作業領域データが示す作業範囲のどこにいるのかを管理してもよい。ここで、位置管理手段1102は、上記の作業領域データに対して、タブレット端末10によって撮影されている対象物の画像解析の結果、並びに、タブレット端末10が備える不図示の慣性計測装置(IMU:Inertial Measurement Unit)による計測の結果を組み合わせることによって各々の位置情報を定めることが好ましい。さらに、タブレット端末10が不図示のLIDAR(Light Detection and Ranging、Laser Imaging Detection and Ranging)を搭載している場合には、位置管理手段1102はLIDARを適用して実現されてもよい。
【0023】
挿入位置検出手段1105は、作業者が振動機をコンクリート表面CSに挿入した深さ、及び、作業者が振動機を挿入した位置を検出する。挿入位置検出手段1105による検出を実現する手法は特に制限されないが、例えば、タブレット端末10が備える慣性計測装置によって計測されるタブレット端末10の姿勢に基づいて検出することができる。
図3は、振動機M1に関する模式図である。
図3(a)に示すように、タブレット端末11の撮影方向SDが、振動機M1の振動部(コンクリートに挿入して振動する部分)の先端に向くように、タブレット端末11を振動機M1に取り付ける。このとき、タブレット端末11の取付位置から振動機M1の先端までの距離D1を、タブレット端末11に登録しておく。
タブレット端末11は、内蔵カメラ111によって撮影した画像を解析することによって、タブレット端末11の姿勢及びタブレット端末11から被写体までの距離を計測する機能を有している。挿入位置検出手段1105は、当該機能を応用することによって振動機M1の挿入深さと挿入位置を検出することができる。先ず、挿入位置検出手段1105は、タブレット端末11の取付位置から振動機M1の挿入位置までの距離D2を計測し、(距離D1-距離D2)を振動機M1の挿入深さとする。また、挿入位置検出手段1105は、タブレット端末11の姿勢を計測することによって撮影方向SDと重力方向GDがなす角度θを求め、タブレット端末11の取付位置(位置管理手段1102によって管理される自己位置)から撮影方向SDに距離D1の位置(水平成分だけで考えればタブレット端末11の取付位置から(距離D1×sinθ)の位置)を、振動機M1の挿入位置として検出することができる。
【0024】
施工エリア管理手段1103は、データ取得手段1104によって取得された作業領域データが示す作業範囲を、マーカー検出手段1101によって検出されたマーカーの位置を基準としてグリッド状に区分して認識しており、一のグリッドを最小単位として施工エリアを管理する。
図3(b)は、振動機M1の挿入位置IP1と、挿入位置IP1を中心として設定される施工エリアCA1と、振動機M1による一回の締固め作業によって施工される範囲A1と、の大きさの関係性について示している模式図である。挿入位置IP1は、振動機M1の振動部の径の大きさに概ね等しい。また、挿入位置IP1に対する範囲A1の比率は、振動機M1の振動強度によって変化する。
ここで、
図3(b)に示すように、施工エリアCA1の最小単位である一のグリッドは、範囲A1に内接する正方形として設定されることが好ましい。従って、施工エリア管理手段1103は、範囲A1の大きさ(すなわち、振動機M1の振動部の径の大きさ及び振動機M1の振動強度)に応じて、一のグリッドのサイズを変更することが好ましい。
施工エリア管理手段1103が、上記のような管理を行うことにより、きめ細かく振動機によるコンクリートの締固め作業の施工エリアを管理することができ、その作業品質の向上を図りうる。
【0025】
挿入位置検出手段1105が振動機をコンクリート表面に挿入したことを検知すると、施工エリア管理手段1103は、その挿入位置が一のグリッドの中心に定める所定領域に収まっているか否かを判定する。
施工エリア管理手段1103は、当該判定を肯定したとき(すなわち、振動機の挿入位置が所定領域に収まっているとき)、その時間が所定時間であることを条件として、当該一のグリッドを施工エリアとして設定する。
また、施工エリア管理手段1103は、当該判定を否定したとき(すなわち、振動機の挿入位置が所定領域に収まっていないとき)、作業異常を報知手段に報知させる。
ここで所定領域とは、一のグリッドの一部(局所領域)であり、且つ、振動機の振動部の径の大きさより大きい領域であることが好ましい。ここで所定時間とは、振動機による一回の締固め作業に要する時間として推奨される時間であり、ある程度の許容範囲(例えば、10秒~20秒など)をもって定められることが好ましい。なお、上記の所定領域及び所定時間は、作業者によって任意に定められてもよく、締固め作業の施工条件などによって自動的に(コンピュータ処理によって)定められてもよい。
ここで報知手段による報知は、締固め作業を行っている作業者が認識できる態様であれば特に制限されず、タブレット端末10による表示出力であってもよいし、タブレット端末10による音声出力であってもよいし、これらの組合せであってもよい。
施工エリア管理手段1103によって上記のような判定が行われることによって、作業者に正確な締固め作業を促すことができ、作業者の経験値に関わらず、その作業品質を一定の水準以上に保つことができる。
【0026】
付加情報生成手段1106は、上述した各種機能の処理結果(特に、位置管理手段1102によって管理される自己位置および施工エリア管理手段1103によって管理される施工エリア)に基づいて、タブレット端末10において拡張現実表示させる付加情報を生成する。
付加情報生成手段1106によって生成される付加情報、すなわちタブレット端末10によって拡張現実表示される仮想的な情報は、以下のようなものが挙げられる。
(イ)締固め作業の作業範囲の全域を上空から視た視点で描いた全体図
(ロ)締固め作業の作業範囲に対して設定したグリッド状の区分
(ハ)締固め作業が行われている期間において施工エリアが拡大した履歴(以下、施工エリアの拡大履歴と称する)
(ニ)締固め作業が行われている期間において自己位置が変化した履歴(以下、自己位置の変化履歴と称する)
(ホ)締固め作業が行われている期間において、その表示時点以後において推奨される作業者の作業動線(以下、推奨動線と称する)
【0027】
ここで、推奨動線とは、その締固め作業が行われている期間において収集された各種情報、具体的には、作業者U1と作業者U2のそれぞれに対応する自己位置の変化履歴と、作業者U1と作業者U2のそれぞれによって拡大された施工エリアの拡大履歴と、作業領域データと、に基づいて付加情報生成手段1106によって生成される付加情報である。
なお、付加情報生成手段1106は、推奨動線を生成する為に、上記の列挙した以外の情報、例えば、作業者が操作入力した情報(例えば、締固め作業の開始位置や終了位置など)や過去の締固め作業において蓄積された情報を用いてもよい。また、推奨動線の生成については、過去の締固め作業において蓄積された情報を教師データとする機械学習によって実現される技術を適用してもよい。
推奨動線を生成して拡張現実表示することによって、締固め作業の作業効率の向上を図ることができる。特に、作業者が複数である場合には、互いの作業の進行方向(動線)が重ならないように推奨動線が生成されることによって、大幅な作業効率の向上を見込むことができる。
【0028】
ただし、本発明の実施において、上述した全ての付加情報が付加情報生成手段1106によって生成される必要はなく、本発明の目的を達成する範囲において一部が省かれてもよいし、上述しなかった別の付加情報が付加情報生成手段1106によって生成されてもよい。
【0029】
<施工エリアの拡大と自己位置の変化について>
次に、施工エリアの拡大と自己位置の変化について、簡易的な例を示して説明する。
図4は、施工エリアの拡大と自己位置の変化を示す模式図である。
なお、
図4に示す基準マーカーBMは、マーカー検出手段1101によって検出されたマーカーの位置を示すものである。上述したように、当該マーカーは二次元コードによって実現されることが好ましいが、
図4では便宜上、星印に代えて表示している。
また、
図4に示す作業者U1と作業者U2の位置は、上述したように、それぞれ実際にはタブレット端末11とタブレット端末12の位置である。
【0030】
図4(a)は、締固め作業を序盤における、その作業範囲の全域を上空から視た視点で描いた全体図である。
この締固め作業は、
図4(a)に示すとおり、作業者U1と作業者U2の二人によって行われる。施工エリアCA1は、作業者U1が使用する振動機M1によって施工された範囲を示している。施工エリアCA2は、作業者U2が使用する振動機M2によって施工された範囲を示している。ここで、施工エリアCA1と施工エリアCA2は、上記の施工エリアの拡大履歴に相当する。
【0031】
図4(b)は、締固め作業の中盤における、その作業範囲の全域を上空から視た視点で描いた全体図である。
図4(a)と
図4(b)を比べれば明らかであるように、締固め作業が進行することによって、施工エリアCA1と施工エリアCA2が拡大する。
また、作業者U1と作業者U2が移動した履歴を示す動線FL1と動線FL2が追加される。ここで、動線FL1と動線FL2は、上記の自己位置の変化履歴に相当する。
更に、締固め作業が進行することによって、各種情報が蓄積してタブレット端末11が上記の推奨動線を解析することが可能となり、作業者U1に係る推奨動線PFL1と、作業者U2に係る推奨動線PFL2と、が追加される。
【0032】
図4(c)は、締固め作業の終了時における、その作業範囲の全域を上空から視た視点で描いた全体図である。
本実施形態では、作業者U1が推奨動線PFL1に沿って作業を進め、作業者U2が推奨動線PFL2に沿って作業を進めたものとする。従って、
図4(c)に示す動線FL1と動線FL2は、
図4(b)に示す推奨動線PFL1と推奨動線PFL2と同じ軌跡を描いている。
【0033】
上述したように、
図4に図示した各全体図は、締固め作業の作業範囲の全域における自己位置を確認できると共に、当該締固め作業の進行によって施工エリアが拡大していく様(施工エリアの拡大履歴)が一目で視認できるものである。
また、
図4に図示した各全体図は、各作業者に係る動線(自己位置の変化履歴)および各作業者に係る推奨動線も容易に視認できる。
従って、
図4に図示した各全体図は、タブレット端末10に拡張現実表示されることが好ましく、これによって締固め作業の作業効率および作業品質を高めることができる。
【0034】
<拡張現実表示の表示態様について>
次に、拡張現実表示の表示態様について説明する。
図5は、タブレット端末11の表示態様を示す図である。なお、
図5に示す基準マーカーBMは、
図4と同様に、二次元コードを星印に代えて表示している。
【0035】
タブレット端末11には、内蔵カメラ111によって撮影された現実空間の動画像が表示され、上述したように、その動画像には振動機M1による締固め作業の作業面が撮影される。
図5に示すとおり、タブレット端末11に表示されている作業面には、各付加情報が重ねて表示される。
タブレット端末11の表示領域(タッチパネル112)の左上隅部には、締固め作業の作業範囲の全域を上空から視た視点で描いた全体
図OVが、拡張現実表示される。
全体
図OVの内部領域にも外部領域にも、グリッド状の区分、施工エリアの拡大履歴、及び自己位置の変化履歴が表示され、当該外部領域に限っては、それぞれの付加情報が締固め作業の作業面に対して重ねて表示される。
一方、全体
図OVの内部領域に限って推奨動線が表示され、外部領域には推奨動線が表示されない。推奨動線は、他の付加情報とは異なり、締固め作業において蓄積した各種情報に基づく予測であり、その表示以前に実際に行われた事実を示す他の付加情報と違って、途中で変化する可能性があり、上記の作業面に直に重ねて表示すると、却って作業の妨げになりかねないからである。
【0036】
上述したように、タブレット端末11に表示される付加情報は、締固め作業において収集された各種情報が随時反映される。従って、締固め作業が行われている期間において、現実空間で施工エリアが拡大するごとに、タブレット端末11に表示される施工エリアCA1及び施工エリアCA2も随時拡大していく。
これにより、タブレット端末11が付設されている振動機M1の作業者U1は、締固め作業の作業中に既に施工された範囲と施工されていない範囲とを、明確に区別することができる。
【0037】
なお、
図5は、作業者U1が使用するタブレット端末11の表示態様を示すものであるが、作業者U2が使用するタブレット端末12にも同様の付加情報が表示される。
しかしながら、タブレット端末12の撮影範囲は、タブレット端末11とは異なるので、タブレット端末12に表示される付加情報の配置や内容は、その撮影範囲に合わせたものとなる。言い換えれば、タブレット端末11とタブレット端末12とは、それぞれの撮影範囲に合わせてそれぞれ異なる付加情報を表示することができる。ただし、上記の全体
図OVに相当する付加情報については、タブレット端末11についてもタブレット端末12についても共通のものが表示される。
これにより、作業者U1と作業者U2とは、締固め作業の全体的な進行具合を把握しながら、自分自身の作業状況に適した付加情報を視認することができる。従って、それぞれの作業効率や作業品質の向上を図ることができる。
【0038】
さらに、監督官が使用するタブレット端末13は、タブレット端末11による撮影範囲及びタブレット端末12による撮影範囲の一方を表示する表示態様及び双方を表示する表示態様を切り替えて表示することができる。このとき、タブレット端末13は、それぞれの表示態様に合わせてそれぞれ異なる付加情報を表示することができる。ただし、上記の全体
図OVに相当する付加情報については、タブレット端末13は、タブレット端末11やタブレット端末12と共通のものを表示する。
これにより、監督官は、作業者U1と作業者U2の作業を個別に確認したり、相互に見比べたりでき、作業者U1と作業者U2に適切に指示を出すことができる。そして、その結果として作業効率や作業品質の向上を図ることができる。
【0039】
<ARグラス41を応用した変形例について>
これまで、タブレット端末10の表示領域(タッチパネル112)に、締固め作業に係る付加情報を拡張現実表示する実施態様について説明したが、その変形例として、ARグラス41に当該付加情報を拡張現実表示する態様について、以下説明する。
【0040】
図6は、
図2と同様に、振動機M1の作業者U1を示している。
図6に示す作業者U1は、タブレット端末11が付設されている振動機M1を使用する代わりに、ARグラス41を装着している点において、
図2に示す作業者U1と相違する。
【0041】
ARグラス41は、透過型のヘッドマウントディスプレイによって実現される拡張現実表示用のメガネ型デバイスである。
ARグラス41は、装着している作業者U1の視界を撮影する内蔵カメラを備えており、当該内蔵カメラによって撮影された視界に合わせて、タブレット端末11(付加情報生成手段1106)によって生成された付加情報を、透過性のディスプレイになっている右レンズ及び左レンズに拡張現実表示させる。このとき、作業者U1の視界には、締固め作業の作用面が含まれるので、ARグラス41は、作業者がARグラス41を介して視認する作業面に対して上記の各付加情報(施工エリアの拡大履歴や自己位置の変化視歴)を重ねて表示することができる。
なお、
図6では、作業者U1の装着するARグラス41のみ図示したが、作業者U2もARグラス41と同様の機能を有するARグラス42を装着することができる。
ここで、ARグラス41とARグラス42とは、装着している作業者U1と作業者U2の視界に合わせてそれぞれ異なる付加情報を表示する、ことになる。
これにより、作業者U1と作業者U2とは、自分自身の作業状況に適した付加情報を視認することができる。従って、それぞれの作業効率や作業品質の向上を図ることができる。
【0042】
なお、本変形例では、作業者U1がARグラス41を装着し、作業者U2がARグラス42を装着して締固め作業をする態様によって本発明を実施することについて説明したが、いずれか一方がタブレット端末10を付設した振動機を用いて締固め作業をし、他方がARグラスを装着して締固め作業をする態様によって本発明を実施してもよい。
ARグラスを装着した作業者は、その視界が狭まるので、本発明の目的を鑑みると、タブレット端末10を取り付ける実施態様の方が好ましいとも考えられるからである。
【0043】
<その他の変形例>
本発明の実施は、上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形、改良等が可能である。以上の説明で記載されていない変形例について、以下に列挙する。
【0044】
図1に図示した施工管理システム100の構成は、本発明の説明に必要なものを例示したに過ぎず、
図1に図示しない構成が追加されてもよいし、
図1に図示した構成の一部が省かれてもよい。
また、上述の実施形態において、タブレット端末11の機能として説明したものの少なくとも一部は、不図示のコンピュータ装置(例えば、クラウドサーバ)によって実現されてもよいし、タブレット端末10と不図示のコンピュータ装置の協働によって実現されてもよい。
【0045】
上述の実施形態は、本発明に係る「移動端末」の一具体例として、タブレット端末10を例示したが、他のデバイスが「移動端末」に相当する構成であってもよい。例えば、スマートフォン、携帯電話、及びモバイルパソコンなどが、「移動端末」に相当する構成であってもよい。
【0046】
上述の実施形態は、複数のタブレット端末10(タブレット端末11とタブレット端末12)を、それぞれ別の振動機(振動機M1と振動機M2)に取り付け、複数の作業者(作業者U1と作業者U2)による締固め作業を管理する施工管理システム100について説明した。しかしながら、本発明の実施において、管理対象となる作業者又は作業者が用いる建設機器の数は、3以上であってもよいし、1のみであってもよい。
また、上述の実施形態は、監督官が使用するタブレット端末13(振動機に取り付けないもの)を備える施工管理システム100について説明した。しかしながら、本発明の実施において、施工管理システム100は必ずしも監督官が使用するタブレット端末を備えなくてもよい。
【0047】
上述の実施形態では、コンクリートを対象とする締固め作業に本発明を適用することについて言及したが、地面を対象とする締固め作業に本発明を適用してもよい。このとき、タブレット端末10を付設する建設機器は、振動機に代えて、ランマーやローラーなどの締固め用機械としてもよい。
なお、この変形例においても、タブレット端末10に拡張現実表示する各付加情報は、上述した実施形態で述べたものと同様の付加情報を全て適用できるものとする。
【0048】
上述の実施形態では、施工エリア管理手段1103が、締固め作業の作業範囲をグリッド状に区分しているとおりに、タブレット端末10にもグリッド表示するように説明したが、タブレット端末10の表示上はグリッドを表示しない態様によって、本発明が実施されてもよい。
【0049】
図5に図示した表示態様は一具体例に過ぎず、その配置や表示内容は、本発明の目的を達成する範囲において、適宜変更可能である。
【0050】
<付記>
本実施形態は、次のような技術思想を包含する。
(1)締固め作業を管理する施工管理システムであって、前記締固め作業に用いられる一又は複数の建設機器若しくは前記建設機器を操作している一又は複数の作業者のいずれかが存在する位置である自己位置を管理する位置管理手段と、前記締固め作業が行われた範囲である施工エリアを管理する施工エリア管理手段と、前記自己位置と前記施工エリアに基づいて付加情報を生成する付加情報生成手段と、前記締固め作業に係る現実環境に対して前記付加情報を付加して表示する拡張現実表示手段と、を備え、前記拡張現実表示手段は、前記締固め作業が行われている期間において、前記施工エリアを示す前記付加情報を表示し、当該締固め作業において前記施工エリアが拡大するごとに、前記付加情報によって示される前記施工エリアが随時拡大する、ことを特徴とする施工管理システム。
(2)現実空間に設置されるマーカーを検出するマーカー検出手段と、前記締固め作業が行われる作業範囲の全域を示す作業領域データを取得するデータ取得手段と、を備え、前記施工エリア管理手段は、前記作業領域データが示す作業範囲を、前記マーカーを検出した位置を基準としてグリッド状に区分して認識し、一のグリッドを最小単位として前記施工エリアを管理する、(1)に記載の施工管理システム。
(3)前記施工エリア管理手段は、前記建設機器による一回の前記締固め作業において施工される範囲に応じて、前記一のグリッドのサイズを変更可能である、(2)に記載の施工管理システム。
(4)前記建設機器は、打設されているコンクリートに挿入して振動させることによって前記締固め作業を行う振動機であり、前記振動機が挿入されている挿入位置を検出する挿入位置検出手段を備え、前記施工エリア管理手段は、前記挿入位置が前記一のグリッドの一部である所定領域に収まっている時間が所定時間であるとき、当該一のグリッドを前記施工エリアとする、(2)又は(3)に記載の施工管理システム。
(5)前記施工エリア管理手段は、前記挿入位置が前記所定領域に収まっていないとき、作業異常を報知手段に報知させる、(4)に記載の施工管理システム。
(6)前記拡張現実表示手段は、前記締固め作業が行われている期間において前記自己位置が変化した履歴を示す前記付加情報を表示する、(1)から(5)のいずれか一つに記載の施工管理システム。
(7)前記締固め作業が行われる作業範囲の全域を示す作業領域データを取得するデータ取得手段を備え、前記付加情報生成手段は、前記建設機器又は前記作業者のそれぞれに対応する前記自己位置の変化履歴と、前記施工エリアの拡大履歴と、前記作業領域データと、に基づいて、以後の前記締固め作業において推奨される推奨動線を示す前記付加情報を生成し、前記拡張現実表示手段は、前記締固め作業が行われている期間において、前記推奨動線を示す前記付加情報を表示する、(6)に記載の施工管理システム。
(8)前記拡張現実表示手段は、前記建設機器に付設される移動端末によって実現され、前記移動端末は、付設される前記建設機器が締固め作業を行う作業面を撮影する撮影手段を更に有しており、前記拡張現実表示手段は、前記撮影手段によって撮影される前記作業面を表示すると共に、表示している前記作業面に対して前記施工エリアを示す前記付加情報を重ねて表示し、前記移動端末が複数である場合、前記撮影手段の撮影範囲に合わせてそれぞれ異なる前記付加情報を表示する、(1)から(7)のいずれか一項に記載の施工管理システム。
(9)前記拡張現実表示手段は、透過型のヘッドマウントディスプレイによって実現され、前記作業者が前記拡張現実表示手段を介して視認される作業面に対して前記施工エリアを示す前記付加情報を重ねて表示し、前記ヘッドマウントディスプレイが複数である場合、当該ヘッドマウントディスプレイを装着している前記作業者の視界に合わせてそれぞれ異なる前記付加情報を表示する、(1)から(7)のいずれか一項に記載の施工管理システム。
【符号の説明】
【0051】
10、11、12、13 タブレット端末
20 ネットワーク
41、42 ARグラス
100 施工管理システム
111 内蔵カメラ
112 タッチパネル
113 制御手段
1101 マーカー検出手段
1102 位置管理手段
1103 施工エリア管理手段
1104 データ取得手段
1105 挿入位置検出手段
1106 付加情報生成手段