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▶ トヨタ モーター ノース アメリカ,インコーポレイティドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022034554
(43)【公開日】2022-03-03
(54)【発明の名称】状況固有の輸送手段パワー割り当て
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/16 20060101AFI20220224BHJP
   H04L 9/32 20060101ALI20220224BHJP
【FI】
G08G1/16 A
H04L9/32 200Z
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021133277
(22)【出願日】2021-08-18
(31)【優先権主張番号】16/995,910
(32)【優先日】2020-08-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519092129
【氏名又は名称】トヨタ モーター ノース アメリカ,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100123593
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 宣夫
(74)【代理人】
【識別番号】100133835
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 努
(72)【発明者】
【氏名】ノーマン ルー
(72)【発明者】
【氏名】マクシミリアン パーネス
【テーマコード(参考)】
5H181
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181BB04
5H181CC04
5H181CC14
5H181LL01
5H181LL02
5H181LL04
5H181LL06
(57)【要約】
【課題】状況固有の輸送手段パワー割り当てを提供すること。
【解決手段】例示の動作は、輸送手段により第1センサを介して環境を検出することと、輸送手段により環境に関連する事象が差し迫っていると判断することと、輸送手段により差し迫った事象に関連する第2センサに給電することと、事象が発生している場合に輸送手段により第2センサを介してこの事象を検出すること、のうちの1つ又は複数を含む。
【選択図】図1B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
輸送手段により第1センサを介して環境を検出することと、
前記輸送手段により前記環境に関連する事象が差し迫っていると判断することと、
前記輸送手段により前記差し迫った事象に関連する第2センサに給電することと、
前記事象が発生している場合に前記輸送手段により前記第2センサを介して前記事象を検出することと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記差し迫った事象が発生すると予想される前記輸送手段の部位を判定することと、
前記事象が発生すると予想される前記輸送手段の前記部位に配置される1つ又は複数の追加のセンサに給電することと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記差し迫った事象が発生すると予想される前記輸送手段の部位を判定することと、
第1期間にわたって前記部位に関連するすべてのセンサに給電することと、
前記第1期間より長い第2期間にわたって前記第2センサに給電することと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記輸送手段の前部が前記差し迫った事象が発生すると予想される前記輸送手段の部位であると判定することと、
所定の期間にわたって前記輸送手段の速度を落とすために前記輸送手段に動力供給することと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記輸送手段の後部が前記差し迫った事象が発生すると予想される前記輸送手段の部位であると判定することと、
所定の期間にわたって前記輸送手段の速度を上げるために前記輸送手段に動力供給することと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記輸送手段により、前記事象の検証を少なくとも一つの構成要素から受信することを含み、前記検証は、前記輸送手段と前記少なくとも一つの構成要素から成るピアグループの間のブロックチェーンコンセンサスを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記輸送手段によりスマートコントラクトを実行して、前記差し迫った事象と前記少なくとも一つの構成要素とを前記ブロックチェーンコンセンサスに基づいてブロックチェーンに記録することを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
プロセッサであって、
第1センサを介して環境を検出し、
前記環境に関連する事象が差し迫っていると判断し、
前記差し迫った事象に関連する第2センサに給電し、
前記事象が発生している場合に前記第2センサを介して前記事象を検出する、よう構成されているプロセッサ、
を含む、輸送手段。
【請求項9】
前記プロセッサはさらに、
前記差し迫った事象が発生すると予想される前記輸送手段の部位を判定し、
前記事象が発生すると予想される前記輸送手段の前記部位に配置される1つ又は複数の追加のセンサに給電する、
よう構成される、請求項8に記載の輸送手段。
【請求項10】
前記プロセッサはさらに、
前記差し迫った事象が発生すると予想される前記輸送手段の部位を判定し、
第1期間にわたって前記部位に関連するすべてのセンサに給電し、
前記第1期間より長い第2期間にわたって前記第2センサに給電する、
よう構成される、請求項8に記載の輸送手段。
【請求項11】
前記プロセッサはさらに、
前記輸送手段の前部が前記差し迫った事象が発生すると予想される前記輸送手段の部位であると判定し、
所定の期間にわたって前記輸送手段の速度を落とすために前記輸送手段に動力供給する、
よう構成される、請求項8に記載の輸送手段。
【請求項12】
前記プロセッサはさらに、
前記輸送手段の後部が前記差し迫った事象が発生すると予想される前記輸送手段の部位であると判定し、
所定の期間にわたって前記輸送手段の速度を上げるために前記輸送手段に動力供給する、
よう構成される、請求項8に記載の輸送手段。
【請求項13】
前記プロセッサはさらに、
前記事象の検証を少なくとも一つの構成要素から受信するよう構成され、前記検証は、前記輸送手段と前記少なくとも一つの構成要素から成るピアグループの間のブロックチェーンコンセンサスを含む、
請求項8に記載の輸送手段。
【請求項14】
前記プロセッサはさらに、
スマートコントラクトを実行して、前記差し迫った事象と前記少なくとも一つの構成要素とを前記ブロックチェーンコンセンサスに基づいてブロックチェーンに記録するよう構成される、請求項13に記載の輸送手段。
【請求項15】
命令を記憶するよう構成されている非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令は実行された場合にプロセッサに
輸送手段により第1センサを介して環境を検出することと、
前記輸送手段により前記環境に関連する事象が差し迫っていると判断することと、
前記輸送手段により前記差し迫った事象に関連する第2センサに給電することと、
前記事象が発生している場合に前記輸送手段により前記第2センサを介して前記事象を検出することと、
を行わせる、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項16】
前記プロセッサはさらに、
前記差し迫った事象が発生すると予想される前記輸送手段の部位を判定し、
前記事象が発生すると予想される前記輸送手段の前記部位に配置される1つ又は複数の追加のセンサに給電する、
ことを実行するよう構成される、請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項17】
前記プロセッサはさらに、
前記差し迫った事象が発生すると予想される前記輸送手段の部位を判定し、
第1期間にわたって前記部位に関連するすべてのセンサに給電し、
前記第1期間より長い第2期間にわたって前記第2センサに給電する、
ことを実行するよう構成される、請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項18】
前記プロセッサはさらに、
前記輸送手段の前部が前記差し迫った事象が発生すると予想される前記輸送手段の部位であると判定し、
所定の期間にわたって輸送手段の速度を落とすために前記輸送手段に動力供給する、
ことを実行するよう構成される、請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項19】
前記プロセッサはさらに、
前記輸送手段の後部が前記差し迫った事象が発生すると予想される前記輸送手段の部位であると判定し、
所定の期間にわたって輸送手段の速度を上げるために前記輸送手段に動力供給する、
ことを実行するよう構成される、請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項20】
前記プロセッサはさらに、
前記輸送手段により、前記事象の検証を少なくとも一つの構成要素から受信することを実行するよう構成され、前記検証は、前記輸送手段と前記少なくとも一つの構成要素から成るピアグループの間のブロックチェーンコンセンサスを含む、
請求項15に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
車両や輸送手段(transport)、例えば乗用車、オートバイ、トラック、飛行機、電車などは、一般的に乗員及び/又は物品への輸送責務を様々な方法で提供する。
【背景技術】
【0002】
輸送手段に関連する機能は様々な計算装置、例えばスマートフォンや輸送手段上の、及び/又は輸送手段から離れたコンピュータにより特定して利用することができる。
【発明の概要】
【0003】
例示の一実施形態は方法を提供し、この方法は、輸送手段により第1センサを介して(用いて)環境(environment)を検出することと、輸送手段により環境に関連する事象が差し迫っていると判断することと、輸送手段により差し迫った事象に関連する第2センサに給電することと、事象が発生している場合に輸送手段により第2センサを介して(用いて)この事象を検出すること、のうちの1つ又は複数を含む。
【0004】
別の例示の実施形態は輸送手段を提供し、この輸送手段はプロセッサと通信可能に結合されたメモリを含み、プロセッサは、第1センサを介して(用いて)環境を検出することと、環境に関連する事象が差し迫っていると判断することと、差し迫った事象に関連する第2センサに給電することと、事象が発生している場合に第2センサを介して(用いて)この事象を検出すること、のうちの1つ又は複数を行う。
【0005】
更なる例示の実施形態は命令を含む非一時的コンピュータ可読媒体を提供し、この命令は、プロセッサにより読み出された場合に、輸送手段により第1センサを介して(用いて)環境を検出することと、輸送手段により環境に関連する事象が差し迫っていると判断することと、輸送手段により差し迫った事象に関連する第2センサに給電することと、事象が発生している場合に輸送手段により第2センサを介して(用いて)この事象を検出すること、のうちの1つ又は複数をプロセッサに行わせる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1A】例示の実施形態に係る輸送手段の動作のシステム図の例を示す。
図1B】例示の実施形態に係る、センサを動作させている輸送手段の例を示す。
図1C】例示の実施形態に係る、センサを動作させている輸送手段の更なる例を示す。
図2A】例示の実施形態に係る、センサを動作させている輸送手段の、別の輸送手段ネットワーク図を示す。
図2B】例示の実施形態に係る、別の輸送手段ネットワーク図を示す。
図2C】例示の実施形態に係る、さらに別の輸送手段ネットワーク図を示す。
図2D】例示の実施形態に係る、更なる輸送手段ネットワーク図を示す。
図2E】例示の実施形態に係る、更なる輸送手段ネットワーク図を示す。
図2F】例示の実施形態に係る、1つ又は複数の要素への給電を描写した図を示す。
図2G】例示の実施形態に係る、異なる複数の要素の間の相互接続を描写した図を示す。
図2H】例示の実施形態に係る、異なる複数の要素の間の相互接続を描写した更なる図を示す。
図2I】例示の実施形態に係る、複数の要素の間の相互接続を描写した更なる図を示す。
図3A】例示の実施形態に係るフロー図を示す。
図3B】例示の実施形態に係る別のフロー図を示す。
図3C】例示の実施形態に係るさらに別のフロー図を示す。
図4】例示の実施形態に係る、機械学習輸送手段ネットワーク図を示す。
図5A】例示の実施形態に係る、車両に関連するデータベーストランザクションを管理する車両構成の例を示す。
図5B】例示の実施形態に係る、様々な車両の間で行われるデータベーストランザクションを管理する車両構成の別の例を示す。
図6A】例示の実施形態に係る、ブロックチェーンのアーキテクチャの構成を示す。
図6B】例示の実施形態に係る、ブロックチェーンの別の構成を示す。
図6C】例示の実施形態に係る、ブロックチェーンのトランザクションデータを格納するブロックチェーンの構成を示す。
図6D】例示の実施形態に係る、データブロックの例を示す。
図7】例示の実施形態の1つ又は複数に対応するシステムの例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本明細書で概略が記載され、図に示される本構成要素は、多種多様な異なる構成で配置、設計されうることが容易に理解されるであろう。したがって、添付の図で表現されている、方法、装置、非一時的コンピュータ可読媒体、システムのうちの少なくとも一つの実施形態の以下の詳細な記述は、特許請求されている本願の範囲を制限することは意図しておらず、選択された実施形態を表しているに過ぎない。
【0008】
輸送手段と特定のエンティティ、例えばリモートサーバやローカルの計算装置(例えば、スマートフォン、パソコン、輸送手段に埋め込まれたコンピュータなど)の間の通信は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又はこれらの組み合わせでありうる1つ又は複数の「構成要素」により受信及び処理することができる。構成要素は、これらのエンティティ若しくは計算装置、又は他の計算装置のいずれかの一部でありうる。一例では、ブロックチェーンのトランザクション(transaction、取引)に関連するコンセンサス(consensus、合意形成)の決定は、輸送手段及び輸送手段の外側又は輸送手段から離れた場所にある構成要素のうちの1つ又は複数に関連する、計算装置又は構成要素により行われることがある。コンセンサスの決定又はプロトコルは、ネットワーク内の1つ又は複数のノード若しくはピアの間で値、ステート(状態)、結果、入力、出力、条件などについて合意(agreement)を得るためのプロセスである。
【0009】
本明細書を通じて記述される特徴、構造、又は特性は、1つ又は複数の実施形態において任意の適切な方法で組み合わせることができる。例えば、本明細書全体における「例示の実施形態」や「一部の実施形態」という表現、又は他の類似の表現の使用は、実施形態に関連して記載された特定の特徴、構造、又は特性が少なくとも一つの実施形態に含まれうるという事実を指している。したがって、本明細書全体において「例示の実施形態」、「一部の実施形態では」、「他の実施形態では」という表現、又は他の類似の表現が使われていても、すべてが必ずしも同じグループの実施形態を指しているわけではなく、記載の特徴、構造、又は特性は1つ又は複数の実施形態において任意の適切な方法で組み合わせることができる。図において、複数の要素の間の任意の接続は、描写されている接続が片方向又は双方向の矢印であったとしても、片方向及び/又は双方向の通信を可能としうる。今日のソリューションでは、輸送手段には、乗用車、トラック、歩行領域バッテリ式電気自動車(BEV)、e-Palette、燃料電池バス、オートバイ、スクーター、自転車、ボート、RV車(recreational vehicles)、飛行機、及び、人や物品を一つの場所から別の場所へと輸送するのに使用可能な任意の物体のうちの1つ又は複数が含まれうる。
【0010】
加えて、「メッセージ」という用語が実施形態の説明で使用されていたかもしれないが、他の種類のネットワークデータ、例えばパケット、フレーム、データグラムなども使用されることがある。さらに、特定の種類のメッセージ及び信号伝達が好ましい実施形態で示されていることがあるが、それらの実施形態は特定の種類のメッセージ及び信号伝達に限定されない。
【0011】
例示の実施形態は方法、システム、構成要素、非一時的コンピュータ可読媒体、デバイス、及び/又はネットワークを提供し、これらは輸送手段(本明細書では車両、又は自動車とも呼ばれる)、データ収集システム、データ監視システム、検証システム、承認システム、及び車両データ分配システムのうちの少なくとも一つを提供する。無線データネットワーク通信及び/又は有線通信メッセージなどの通信メッセージの形式で受信された車両状態状況データは、車両/輸送手段の状態状況を識別するために処理されて、輸送手段の状態及び/又は変更に関するフィードバックを提供することができる。一例では、ユーザプロファイルを特定の輸送手段/車両へ適用して、現在の車両事象、サービスステーションにおけるサービスのための停車を承認することができて、その後の車両レンタルサービスを承認して車両間通信を可能とすることができる。
【0012】
通信インフラストラクチャ内において、分散型データベースは互いに通信を行う多数のノードを含む分散型ストレージシステムである。ブロックチェーンは分散型データベースの例であり、信頼できない関係者の間でレコードを維持することが可能な、アペンド専用で不変の(immutable)データ構造(すなわち、分散型台帳(distributed ledger))を含む。信頼できない関係者は本明細書ではピア、ノード、又はピアノードと呼ばれる。各ピアはデータベースのレコードのコピーを維持しており、コンセンサスに達しない限りは分散されたピアの中でどのピアもデータベースのレコードを変更できない。例えば、ピアはコンセンサスプロトコルを実行して、ブロックチェーンストレージエントリを検証し、ストレージエントリをブロックへとまとめ、これらのブロックを用いてハッシュチェーンを作成することができる。このプロセスにより、整合性のために、必要に応じてストレージエントリを順序付けすることで台帳が形成される。パブリックの、又はパーミッションレスのブロックチェーンでは、誰でも特定のアイデンティティを持たずに参加することができる。パブリックブロックチェーンは暗号通貨に関与することが可能で、プルーフオブワーク(proof of work、PoW)などの様々なプロトコルに基づいてコンセンサスを使用することができる。逆に言えば、パーミッション(許可)を伴うブロックチェーンデータベースは、共通の目標を共有するが互いを完全に信用することはできない複数のエンティティ、例えば資金、物品、情報、及び同種のものを交換する事業体、から成るグループの間でのやり取りを確保することができる。本ソリューションは、パーミッションを伴う、及び/又はパーミッションレスのブロックチェーンの環境で機能することができる。
【0013】
スマートコントラクトは信頼できる分散型アプリケーションであり、共有型、又は(ブロックチェーンの形式でありうる)分散型の台帳の耐タンパー性のあるプロパティと、メンバーノード間のエンドースメント又はエンドースメントポリシーと呼ばれる、基礎となる合意を活用する。一般的には、ブロックチェーンのエントリはブロックチェーンへコミット(commit)される前に「エンドース(承認)(endorse)」され、エンドースされていないエントリは無視される。典型的なエンドースメントポリシーは、スマートコントラクト実行可能コードがエンドースメントに必要なピアノードの組の形態のエントリに対してエンドーサ(endorser)を指定することを許可する。クライアントがエントリをエンドースメントポリシーで指定されたピアへ送信する場合、エントリは、エントリを検証するために実行される。検証後に、エントリはコンセンサスプロトコルが使用されるオーダリング(順序付け)フェーズに入り、ブロックにまとめられたエンドースされたエントリの順序付けされたシーケンスを作成する。
【0014】
ノードはブロックチェーンシステムの通信エンティティである。「ノード」は、異なる種類の多数のノードが同一の物理的サーバ上で稼働できるという意味で、論理的機能を実行することができる。ノードは信頼ドメイン内でグループ化され、ノードを様々な方法で制御する論理的エンティティと関連付けられている。ノードには、エンドーサ(例えばピア)へエントリ呼び出しを提出してエントリ提案をオーダリングサービス(例えばオーダリングノード)へブロードキャストする、クライアント又は提出クライアントノードなどの異なる種類が含まれうる。別の種類のノードはピアノードであり、クライアントにより提出されたエントリを受信し、エントリをコミットして、ブロックチェーンエントリの台帳のステート及びコピーを維持することができる。ピアはエンドーサの役割も有することができる。オーダリングサービスノード、又はオーダラ(orderer)は、すべてのノードに対して通信サービスを実行するノードであり、エントリをコミットしてブロックチェーンのワールドステート(world state)を変更する場合にシステム内のピアノードのそれぞれに対するブロードキャストなどの配送保証を実現するノードである。ワールドステートは、通常は制御及び設定の情報を含む、初期ブロックチェーンエントリを構成することができる。
【0015】
台帳は、ブロックチェーンのすべてのステート遷移の、順序付けされた耐タンパー性のあるレコードである。ステート遷移は、参加している関係者(例えば、クライアントノード、オーダリングノード、エンドーサノード、ピアノードなど)により提出された、スマートコントラクト実行可能コードの呼び出し(すなわちエントリ)の結果として生じうる。エントリにより、作成、更新、削除、及び同種のものなどの1つ又は複数のオペランドとして台帳へコミットされるアセット(資産)の鍵と値のペアの組を得ることができる。台帳は、ブロック内に不変で順序付けされたレコードを格納するのに使用されるブロックチェーン(チェーンとも呼ばれる)を含む。また、台帳は、ブロックチェーンの現在のステートを維持するステートデータベースも含む。典型的には、チャネル1つに対して1つの台帳がある。各ピアノードは、自身がメンバーであるチャネルのそれぞれに対する台帳のコピーを維持する。
【0016】
チェーンはハッシュリンクされたブロックとして構築されたエントリログであり、各ブロックは、N個(Nは1以上)のエントリのシーケンスを含む。ブロックヘッダはブロックの複数のエントリのハッシュ、及び前のブロックのヘッダのハッシュを含む。こうして、台帳のすべてのエントリが順序付けされて、暗号的に結合されうる。したがって、ハッシュリンクを壊さずに台帳データを改ざんすることは不可能である。最後に追加されたブロックチェーンブロックのハッシュは、それより前に生じたチェーン上のあらゆるエントリを代表し、これによりすべてのピアノードが整合性のある、信頼できる状態にあることを保証することができる。チェーンはピアノードのファイルシステム(すなわち、ローカルの、接続された記憶装置、クラウド、など)上で記憶することができて、ブロックチェーン作業負荷のアペンド専用の性質に効率的に対応する。
【0017】
不変の台帳の現在のステートは、チェーンのエントリログに含まれるすべての鍵に対する最新の値を表す。現在のステートはチャネルで既知の最新の鍵の値を表しているので、ワールドステートと呼ばれることもある。スマートコントラクト実行可能コードの呼び出しは、台帳の現在のステートデータに対してエントリを実行する。これらのスマートコントラクト実行可能コードのやり取りを効率的にするため、鍵の最新の値をステートデータベースに格納することができる。ステートデータベースは単にチェーンのエントリログに対するインデックス付きビューとすることができて、それゆえいつでもチェーンから再生成することができる。ステートデータベースは、ピアノードの起動時、及びエントリが受け付けられる前に、自動的に回復する(又は必要な場合に生成する)ことができる。
【0018】
ブロックチェーンは、中央ストレージではなく、分散型で不変のセキュアなストレージであるという点で従来のデータベースと異なっており、ノードはストレージ内のレコードへの変更を共有しなければならない。ブロックチェーンに内在し、ブロックチェーンの実現を助けるいくつかのプロパティには、限定しないが、不変台帳、スマートコントラクト、セキュリティ、プライバシー、分散化、コンセンサス、エンドースメント、アクセスしやすさ、及び同種のものが含まれる。
【0019】
例示の実施形態は、特定の車両に対するサービス、及び/又は車両へ適用されるユーザプロファイルを提供する。例えば、ユーザは車両の所有者、又は別の関係者が所有する車両の操作者とすることができる。車両は一定の間隔でサービスを必要とすることがあり、サービスの必要性はサービスを受けることを許可するより前に承認を必要とすることがある。また、サービスセンターは、車両の現在のルートプラン及びサービス要件の相対的なレベル(例えば緊急、重大、中程度、軽度、など)に基づいて、近隣の地域にいる車両へサービスを提供することもできる。車両の要求は、1つ若しくは複数の車両並びに/又は路面上のセンサ若しくはカメラを用いて監視することができて、このセンサ/カメラが検出されたデータを車両内及び/又は車両から離れた中央制御装置コンピュータ装置へ報告する。このデータは検討及び行動のために管理サーバへ転送される。センサは輸送手段の内側、輸送手段の外側、輸送手段から離れた固定された物体上、及び輸送手段に近い別の輸送手段上、の1つ又は複数に存在しうる。また、センサは、輸送手段の速度、輸送手段の制動状態、輸送手段の加速度、燃料レベル、サービスの必要性、輸送手段の変速装置の状態、輸送手段の操舵の状態、及び同種のものに関連付けられることもある。また、本明細書に記載されるセンサは、輸送手段内の、及び/又は輸送手段に近い無線機器などのデバイスとすることもできる。また、センサ情報を使用して、車両へのアクセス時、及び/又は利用期間中などに、車両が安全に動作しているかどうか、乗員がなんらかの予想外の車両状態に関与したかどうかを識別することもできる。車両を操作する前、操作中、及び/又は操作後に収集される車両情報は識別されて、共有型/分散型台帳上のトランザクションに格納することができて、この車両情報は、ブロックチェーン会員グループを介するなどにより、パーミッションを与えるコンソーシアムにより決定され、「分散された」方法で生成された不変台帳へコミットすることができる。
【0020】
各利害関係者(すなわち、所有者、ユーザ、会社、代理店など)は個人情報の露出を制限したいことがあり、それゆえブロックチェーン及びその不変性を用いて、特定のユーザ車両プロファイルのそれぞれに対するパーミッションを管理することができる。スマートコントラクトを使用して、補償を提供する、ユーザプロファイルのスコア/格付け/レビューを定量化する、車両事象のパーミッションを適用する、サービスが必要な時期を判断する、衝突事象及び/又は劣化事象を識別する、安全上の懸念となる事象を識別する、事象の関係者を特定する、及びそのような車両事象データへアクセスしようとしている登録されたエンティティへ分配する、ことができる。また、結果を識別することができて、必要な情報をブロックチェーンに関連付けられたコンセンサス手法に基づいて登録された会社及び/又は個人の間で共有することもできる。そのような手法は、従来の集中管理型のデータベース上に実装することはできなかった。
【0021】
本ソリューションの様々な運転システムは、ソフトウェアやセンサアレイ、並びに機械学習機能、ライダー(light detection and ranging、LIDAR)式のプロジェクタ、レーダー、超音波センサなどを利用して、輸送手段がナビゲーションや他の目的のために使用することができる、地形及び道路の地図を作製することができる。また、一部の実施形態では、GPS、地図、カメラ、センサ、及び同種のものを、LIDARの代わりに自律走行車で使うこともできる。
【0022】
本ソリューションは、特定の実施形態では、自動化された迅速な認証方式を用いた、サービスの対象の車両の承認を含む。例えば、充電ステーション又は燃料ポンプまでの運転は車両の操作者又は自律輸送手段により行われることがあり、充電又は燃料を受けるための承認は、承認がサービス及び/又は充電ステーションにより受信されるという条件で遅滞なく行われうる。車両は、サービスを受け付けることが承認されたアカウントに結合された現在有効なプロファイルを有する車両の識別を提供する通信信号を提供することができて、このサービスは後ほど補償により調整することができる。更なる認証を提供するために追加の手段を使用することができて、例えば別の識別子をユーザのデバイスから無線でサービスセンターへ送信して、輸送手段とサービスセンターの間の第1承認作業を追加の承認作業で置き換える、又は補うことができる。
【0023】
共有、受信されたデータはデータベースに格納することができて、このデータベースはデータを一つのデータベース(例えばデータベースサーバ)内に、かつ通常は一つの特定の場所において維持する。この場所は、多くの場合は中央コンピュータ、例えばデスクトップの中央処理装置(CPU)、サーバのCPU、又はメインフレームコンピュータである。集中管理型データベースに格納された情報は、通常は多数の異なるポイントからアクセスできる。集中管理型データベースは管理、維持、制御するのが容易であり、単一の場所にあるために特にセキュリティを目的としたものである。集中管理型データベース内において、すべてのデータが単一の格納場所にあることは所与のデータセットが一つの基本レコードのみを有しているということも意味するため、データの冗長度は最小限に抑えられる。ブロックチェーンは、輸送手段に関連するデータ及びトランザクションを格納するのに使用することができる。
【0024】
図1Aは、例示の実施形態に係る輸送手段の動作のシステム図の例100を示す。図1Aを参照すると、輸送手段120は自身の受信能力により、又は別のエンティティ110を介してデータを受信することができて、別のエンティティ110はサーバ又は他の輸送手段でありうる、あるいは、そうではなくて輸送手段のコンピュータシステム又は輸送手段の乗員により操作される携帯型計算装置などの輸送手段のサブ構成要素でありうる。また、データは別のエンティティ130と共有することができて、別のエンティティ130はサーバ又は他の輸送手段でありうる、あるいは、そうではなくて輸送手段のコンピュータシステム又は輸送手段の乗員により操作される携帯型計算装置などの輸送手段のサブ構成要素でありうる。この例では、輸送手段120は第1センサを介してセンサデータを受信し(112)、このデータを使用して、センサのフィードバックにより環境(周囲の状況)を検出する。センサ112は、任意の種類のセンサ、プロセッサ、メモリを含むデバイスなどとすることができる。環境は、輸送手段120上に配置される、又は輸送手段120と通信する1つ又は複数のセンサにより容易に検出することができる、他の輸送手段と物体を伴う道路の運転環境でありうる。別の輸送手段が輸送手段120に接近しており、接近している輸送手段が輸送手段と認識される物体であるとセンサデータにより特定の距離D1及び特定の時刻T1において識別されたとすると、輸送手段120は、環境に関連する「事象」が差し迫っている、例えば、接近している輸送手段の輸送手段120に対する距離、速度、及び/又は角度のため、衝突が発生する可能性があると判断することができる(114)。輸送手段が、第1距離及び第1時刻、並びに道路上の他の輸送手段が順守すると期待される安全閾値レベル(例えば、時間閾値の間の位置の変化)を上回る第2距離及び第2時刻において識別された場合、衝突は差し迫った事象であると指定されうる。その結果、それらの閾値を上回っている場合に差し迫った事象と指定することができて、輸送手段は差し迫った事象に備えるために必要な予防的措置を取ることができる。
【0025】
この事象のシナリオでは、輸送手段120は、1つ又は複数の第1センサにより受信したセンサデータに基づいて接近している輸送手段の影響を受けるまでの時間を判定することができる。また、特定された位置情報は、どのセンサを作動させて環境についての情報の捕捉を始めるかに関する情報、例えば事象が発生する可能性のある輸送手段の部位、を輸送手段120に提供することもできる。例えば、輸送手段がバンパー及び/又は他の部分に配置されている多数のセンサを有する場合、第1センサは差し迫った事象を特定していた可能性があり、第1センサは、様々なセンサに給電するのに使用されるエネルギー量は制限される可能性があるためセンサを常時使用するシナリオを継続することなしに、1つ又は複数の他のセンサにT1、T2、T3・・・Tnの固定間隔でデータを捕捉することを含みうる検出動作サイクルを開始させることができる。一例では、エネルギーを節約するため、センサの大多数は休止することがあり、差し迫った事象の影響を受ける可能性の高い輸送手段の部位の近くにあるセンサは、輸送手段若しくは携帯機器の処理装置、又は他の制御装置からのプロセッサコマンドに応答して検出サイクルを開始することができる。事象に関連している情報を検出する位置にあるセンサのみを関与させることで、輸送手段のバッテリ又は他のエネルギー源からの追加のエネルギーを必要としない他のセンサは休止することができる。この例では、事象が発生する可能性のある輸送手段の部位が判定され(116)、それらのセンサが事象を検出するのに必要な期間にわたって給電される(118)。この期間は、場所と、輸送手段120と接近している輸送手段及び/又は他の物体との間の距離についての推定を提供するセンサデータから導くことができる。
【0026】
センサへの給電は、輸送手段に関連付けられた、車載の計算装置、輸送手段の特定の機能を制御する乗員の携帯機器、輸送手段と移動通信を行うリモートサーバなどの処理エンティティにより制御することができる。差し迫った事象の場所及び時刻に関する判断がなされると、差し迫った事象に関連する第2センサに給電することができて、事象に備えるために他の動作も行われることがある。例えば、差し迫った事象が発生すると予想される輸送手段の部位を判定する場合、事象が発生すると予想される輸送手段の部位に配置される1つ又は複数の追加のセンサに、事象が発生すると予想されるまでの所定の期間(例えば「X」秒)及び/又は、事象が発生した後の一定の期間にわたって、発生すると予想されたもの(例えば、衝突、輸送手段間の距離閾値を上回った、など)と合致する要領で事象が発生したかどうかに関わらず、給電することができる。別の例では、差し迫った事象が発生すると予想される輸送手段の部位(例えば、前部、側部、後部、前方側面、後方側面、上部、底部など)を、初期センサデータ及び初期センサ位置に基づいて判定することができて、輸送手段の特定された部位に関連付けられたすべてのセンサ、又はほとんどのセンサを第1期間にわたって関与させることができて、第2センサを第1期間より長い第2期間にわたって関与させることができる。センサの動作のすべては、輸送手段に関連付けて使用されるプロセッサにより行うことができる。この例では、輸送手段の外の周囲一帯からの情報を捕捉するために、すべてのセンサからのセンサデータが処理エンティティにより求められることがあり、データが一旦捕捉されると、第1期間と比べて第2期間などの追加の期間にわたって、すべてのセンサではなく特定のセンサだけからデータを捕捉し続けることだけが必要となりうる。どのセンサを関与させるかに関する判断は、位置情報、距離情報、運転者及び/若しくは乗員の情報、天候情報、道路情報、輸送手段の情報、衝撃の情報、並びに/又は、動き、光、音声、及び他のセンサにより検出される事象に基づいて行うことができる。
【0027】
他の動作には、プロセッサにより、輸送手段の前部が差し迫った事象が発生すると予想される輸送手段の部位である、例えば、別の輸送手段が輸送手段の前部に近くにある、などと判定することを含みうる。そのような場合、プロセッサは動作を変更する(122)ため、例えば差し迫った衝突の大きさを低減するため、又は他の物体/輸送手段との接触を避けるために所定の期間にわたって輸送手段の速度を落とす、などのために輸送手段へ給電することができる。あるいは、プロセッサは、輸送手段の後部が差し迫った事象が発生すると予想される輸送手段の部位であると判定することを含むことができて、この場合、プロセッサは予測される衝突の衝撃を軽減するために所定の期間にわたって輸送手段の速度を上げるため、輸送手段へ給電することができる。他の選択肢には、輸送手段を特定の方向へ向けること、安全エアバッグを配備すること、シートベルト機能を作動させること、衝撃を和らげるために車輪の角度を変更すること、などが含まれうる。事象が終了したら、特定の通知情報を作成して、利害関係のある第三者のエンティティ130と共有することができる(124)。
【0028】
また、プロセッサは、輸送手段により、事象の検証を少なくとも一つの構成要素から受信することであって、検証は輸送手段と少なくとも一つの構成要素から成るピアグループの間のブロックチェーンコンセンサスを含む、受信することと、輸送手段によりスマートコントラクトを実行して差し迫った事象と少なくとも一つの構成要素とをブロックチェーンコンセンサスに基づいてブロックチェーンに記録することとを含みうる。ブロックチェーンのトランザクションは、なんらかの事象検出サイクルに対して、あるいは特定のセンサデータ検出手順により行うことができる。一例では、構成要素又はセンサは、関連する事象が差し迫っている場合に外部及び内部の音声を記録する。例えば、ある輸送手段が輸送手段へ衝突しようとしている場合、予想される事象に関するより正確なデータを収集するのを助けるために輸送手段は外部及び内部の音声構成要素/センサを作動させる。さらに、音声構成要素/センサは、所与の時刻に必要とはみなされない機能を動作させないことで電力を節約するために、事象が差し迫っているとプロセッサが検知するまでは電源がオフのままになっている。
【0029】
電力を節約するための更なる作業において、該当する場合は、二次構成要素/センサがオンにされた場合は輸送手段に関連付けられた構成要素/センサがオフにされる。後部の衝突の場合、前部の構成要素/センサはオフにされ、一方で後部の構成要素/センサはオンにされ、その結果、自動車がエネルギーニュートラルとなることができる。この例における構成要素は、輸送手段の任意のセンサ、又は給電される機能でありうる。主要なバッテリ源が低電力である、及び/又は、構成要素/センサに給電できない場合、二次電源(例えば、携帯用充電器、太陽光発電、電話のバッテリ、など)を輸送手段で利用可能とすることができる。この電源は、必要な場合に第2構成要素へ無線で取り付けられて給電を行う。エネルギーを節約するため、輸送手段上の特定の構成要素には給電しない方が有利である。しかし、そのような構成要素は特定の状況(例えば、緊急事態や事故の回避など)において給電する必要がある場合がある。そのような状況では、電力は緊急事態、事故、事故寸前などに先立って(すなわち、数ミリ秒、数マイクロ秒、数ナノ秒、など)構成要素へ供給される。輸送手段上の関連するプロセッサ及び/又はセンサは、そのような差し迫った事象がいつ発生しようとしているか(あるいは、すでに終わった)を示して、その状況に関連する追加のデータを提供することができるそのような構成要素(例えば、サーバ、別の輸送手段など)に給電する。追加のデータが提供された後、プロセッサ及び/又はセンサは、それらのプロセッサ及び/又はセンサが必要とされうるそのような時まで、電源が切断される。例えば、輸送手段に搭載されている、及び/若しくは搭載されていないカメラ及び/若しくは他のカメラのズーム機能並びに/又はパン機能は、輸送手段が衝突に巻き込まれようとしている場合に給電されることがある。そのような衝突の前、衝突中、及び/又は衝突後に、電源を投入されたカメラ(及び/又は任意の他の構成要素)からの追加のデータが収集、記憶、分析、及び/又は作用されて、特定の結果が得られる。
【0030】
一部の実施形態では、構成要素/センサは、緊急事態、事故、事故寸前などの種類の事象以外の要因に基づいて電源を投入されることがある。そのような要因には、天候、道路状況、運転者の状態、交通状況などが含まれうる。例えば、悪天候下で、構成要素/センサは、気象条件が改善するまでビデオ、画像、音声などを含むデータを提供するために給電されることがある。そのような追加のデータがサーバや別の輸送手段などで受信され、輸送手段が通常受信及び/又は生成する他のデータと関連付けられる。この「結合された」データはあらゆる状況の詳細な概要を提供し、最小限のエネルギー使用量でそのような結合されたデータを提供することを保証する。一実施形態では、(例えば、輸送手段により生成されたエネルギーを用いて)少量のエネルギーが、輸送手段の特定のセンサ/デバイスに給電するために(輸送手段、充電ステーション、道路などにより)転送される。一例では、物体が輸送手段に後部から接近している。センサ(例えばリアカメラ)は、1つ又は複数の車載プロセッサを介して有効化され、電源を投入されて、センサの特定の機能が起動されて追加の能力を提供する。この能力には、例えば、センサ/カメラにより提供されるズーム機能、又は安全な状況や緊急事態などの特定の状況で使用されうる/必要となりうる別の類似の機能が含まれうる。本実施形態では、センサ/カメラのレンズはズーム操作用に予め設定されている。この機能は、(別の輸送手段などの)物体が後部から接近していて前方の輸送手段から特定の閾値距離(及び/又は速度)に到達した場合に有効化される。迫りくる事象の速度及び/又は距離は、輸送手段上の1つ又は複数のセンサにより測定される。ズーム機能は、物体の速度/距離が1つ又は複数の閾値を上回った場合に有効化される。ズーム機能により、追加のデータ(ズームされた画像/ビデオなど)の記録が可能となる。一実施形態では、同じカメラが記録を始めるのに使用される。別の実施形態では、個別のカメラがデータの捕捉を行うのに利用される。カメラは、関連する画像/ビデオをキャプチャするのに数秒、又は1秒未満だけ給電を必要とすることがあり、その結果、この状況においては最小限のエネルギーがこの機能で必要となる。それゆえ、構成要素/センサごとのレベルでの輸送手段の総エネルギー使用量は、各構成要素が利用される確率、各構成要素が利用される回数、構成要素が利用される時間長に基づいて決定することができる。
【0031】
別の実施形態では、輸送手段上に特定の状況を除いて通常は利用されない構成要素/センサが存在する。これらの構成要素/センサにより使用されるエネルギーは最小限であり、これらの構成要素/センサが給電される場合は一回の移動で利用可能な運転距離はエネルギーの損失により減少する。例えば、予備のカメラのズーム機能、又はヘッドライト上のワイパーは、構成要素/センサごとのレベルでの輸送手段の総エネルギー使用量の判定時に考慮されないことがある。しかし、そのような機能がより高い確率で発生し始める状況がありうる。例えば、交通渋滞時は、輸送手段は速やかに加速及び減速することがあり、その結果、リアカメラ及び/又はフロントカメラを使う必要がありうる。更なる例では、輸送手段は、雨が降ってきそうで、視界が悪い、及び/又は日光が少なくなっていて、その結果ヘッドライト上のワイパーの使用が必要となる経路に沿って進んでいることがある。そのような例では、当初は考えられていなかった追加の電力が必要となることがあり、回転式充電ネットワーク(rolling charging network)、車両間(V2V)無線エネルギー伝達などの様々なソースから追加の電力が取り出される。それゆえ、目的地にはより早く、より安全に到達することができて、移動の前に、構成要素/センサ1個に対する推定エネルギー使用量を現在/将来の運転状況に基づいて適切に判定/更新することができる。
【0032】
一実施形態では、輸送手段の構成要素/センサの追加の機能は、特定のシナリオで有効化される。例えば、輸送手段上のカメラのズーム機能は、差し迫った衝撃があると判定された場合に有効化され、ヘッドライト上のワイパーは、ヘッドライトのレンズ上に障害物がある場合などの使用する必要がある場合のみ、使用される。また、エネルギーの節約は、動作の変更、回生ブレーキ、経済的動作モード、エネルギーをあまり消費しない時間での運転、制限速度の運転、特定の機能、例えばセンサをオンオフする、より詳細には加速及び減速の操作を実行することで節約又は生成する、ことにより実現することができる。
【0033】
図1Bは、例示の実施形態に係る、センサを動作させている輸送手段の例を示す。図1Bを参照すると、例150は能動的に自身の周囲の状況(環境)を監視している輸送手段120を含む。この例では、輸送手段の内部及び外部の至る所に配置されている、様々なセンサ及びデータ捕捉構成要素が存在しうる。この例の図では、輸送手段の周囲のセンサ152~166を提供している。第1センサ152は、動きの検出、又はセンサ152を有効化する他のトリガー事象により、第1時刻T1に有効化されることがある。視界範囲160は、センサ152などの特定のセンサがビデオ、画像、音声などの情報を特定の時刻にキャプチャすることが可能な既定の範囲である。現在の時刻T1では、接近している輸送手段140は、輸送手段120から一定の距離D1だけ離れていることがある。他のセンサ154~166は休止中である、又は同様に有効化されていることがあり、あるいは、時刻T1の前又は後の短い期間だけ有効化されていることがある。
【0034】
図1Cは、例示の実施形態に係る、センサを動作させている輸送手段の更なる例を示す。図1Cを参照すると、例170は、接近している輸送手段140が輸送手段120に対して異なる角度へ向けて動いている、より後の時刻T2を示している。この例では、時刻T2における距離D2はD1より小さく、センサ152から、又は他のセンサにより検出される新しい距離測定値によって他のセンサを起動して有効化する、又は他のセンサの電源を切断することができる。例えば、接近している輸送手段140が今では輸送手段120の側部に近いので、側部センサ152、154、156などがある期間有効化される可能性がある。この例では、152と154の両方が時刻T2に有効化されるが、輸送手段120のその片方の側部にある任意のセンサの組み合わせを特定の時刻に有効化する、又は接近している輸送手段が異なる時刻に異なるセンサに向けて移動しているのが検出されるので順番に、例えば次から次へと有効化することができる。プロセッサは、冗長性を目的として2つのセンサを同時にオンにして、新しいものがオンになるたびにその前のものがオフにされる操作手順を使用することができる。あるいは、有効化された一つのセンサがすべてのセンサを有効化してある期間にわたってデータを捕捉させた後に、センサの個数をより長い時間有効化される1つ又は2つへと制限することがある。
【0035】
一例では、輸送手段の第1側面のセンサは同じ側面のセンサ、及び輸送手段の有効化される領域内の他のセンサを始動させることができる。差し迫った事象が検出されるのに反応して、すべてのセンサを予想された事象の時刻の前及び後の短い期間にわたってオンにすることができる。別の例では、第1センサは第2センサを始動させて後面カメラで画像データをキャプチャすることができて、第2センサは、接近している輸送手段が斜めからやって来るのを予想して、輸送手段の角部に近い角部カメラセンサに通知して電源をオンにする。また、センサが特定の種類のフィードバックを提供しない場合に、別のセンサを有効化することができて、その前のセンサはもっと後の時刻まで無効化することができる。特定のセンサは、第2閾値時間にわたって、輸送手段の事象が予想される側では有効化したままにできるが、輸送手段の事象が発生しないと予想される反対側では有効化しないこととできる。しかし、事象の影響を受けない反対側の少なくとも一つのセンサに、その輸送手段の反対側での衝突に別の輸送手段が巻き込まれる場合にキャプチャ動作を継続させておくのは賢明となりうる。
【0036】
別の例では、輸送手段は、差し迫った事象/特定の状況に基づいて輸送手段上の第2センサを給電するのに必要となるエネルギー量を判断し、その事象の前、事象の最中、及び事象の後に環境が継続的に記録されていることがあるので記録された環境内で記録された事象を統合して、事象が終了した後に第2センサへの電源を切断することができる。また、第1センサと第2センサを関連付けることができる(例えば、第1センサを前面カメラとして、第2センサを後面カメラとすることができる)。第1センサは第2センサがオンにされた場合にオフにすることができて、これにより、差し迫った事象が第1センサで記録されたのとは別の場所で発生しそうな場合にエネルギーニュートラルシナリオが作成される。例えば、第1センサ(すなわち、前面カメラ)は、第2センサ(すなわち、後面カメラ)がオンにされた場合にオフにすることができる。また、輸送手段とは独立した無線電源を使用して第2センサに給電することができて、これによりエネルギーニュートラルシナリオが作成される。
【0037】
図2Aは、例示の実施形態に係る、輸送手段ネットワーク図200を示す。ネットワークは、プロセッサ204を含むトランスポートノード202及びプロセッサ204’を含むトランスポートノード202’を含む、複数の要素を含む。トランスポートノード202、202’は、プロセッサ204、204’、並びに、送受信機、送信機、受信機、記憶装置、センサ、及び通信を提供可能な他の要素を含む他の要素(図示せず)を介して、互いに通信を行う。トランスポートノード202、202’の間の通信は、直接、プライベートネットワーク及び/若しくは公共ネットワーク(図示せず)を介して、又は、他のトランスポートノードと、プロセッサ、メモリ、及びソフトウェアのうちの1つ又は複数を含む要素を介して、行うことができる。単一のトランスポートノード及びプロセッサとして描写されているが、複数のトランスポートノード及びプロセッサが存在してもよい。本明細書に記載及び/又は描写される用途、機能、ステップ、ソリューションなどのうちの1つ又は複数を本要素により利用する、及び/又は、提供することができる。
【0038】
図2Bは、例示の実施形態に係る、別の輸送手段ネットワーク図210を示す。ネットワークは、プロセッサ204を含むトランスポートノード202及びプロセッサ204’を含むトランスポートノード202’を含む、複数の要素を含む。トランスポートノード202、202’は、プロセッサ204、204’、並びに、送受信機、送信機、受信機、記憶装置、センサ、及び通信を提供可能な他の要素を含む他の要素(図示せず)を介して、互いに通信を行う。トランスポートノード202、202’の間の通信は、直接、プライベートネットワーク及び/若しくは公共ネットワーク(図示せず)を介して、又は、他のトランスポートノードと、プロセッサ、メモリ、及びソフトウェアのうちの1つ又は複数を含む要素を介して、行うことができる。プロセッサ204、204’はさらに、センサ212、有線機器214、無線機器216、データベース218、携帯電話220、トランスポートノード222、コンピュータ224、I/Oデバイス226、及び音声アプリケーション228を含む1つ又は複数の要素230と通信を行うことができる。プロセッサ204、204’はさらに、プロセッサ、メモリ、及びソフトウェアのうちの1つ又は複数を含む複数の要素と通信を行うことができる。
【0039】
単一のトランスポートノード、プロセッサ、及び要素として描写されているが、複数のトランスポートノード、プロセッサ、及び要素が存在してもよい。情報又は通信は、プロセッサ204、204’と要素230のうちのいずれかに対して行う、及び/又は、いずれかから行うことができる。例えば、携帯電話220はプロセッサ204へ情報を提供することができて、プロセッサ204はトランスポートノード202に動作を開始させることができて、プロセッサ204はさらにプロセッサ204’に情報又は追加情報を提供することができて、プロセッサ204’はトランスポートノード202’に動作を開始させることができて、プロセッサ204’はさらに携帯電話220、トランスポートノード222、及び/又はコンピュータ224に情報又は追加情報を提供することができる。本明細書に記載及び/又は描写される用途、機能、ステップ、ソリューションなどのうちの1つ又は複数を本要素により利用する、及び/又は、提供することができる。
【0040】
図2Cは、例示の実施形態に係る、さらに別の輸送手段ネットワーク図240を示す。ネットワークは、プロセッサ204及び非一時的コンピュータ可読媒体242Cを含むトランスポートノード202を含む、複数の要素を含む。プロセッサ204は、コンピュータ可読媒体242C及び(図2Bに描写されていた)複数の要素230に通信可能に結合されている。
【0041】
プロセッサ204は、第1センサを用いて環境を検出すること(244C)と、環境に関連する事象が差し迫っていると判断すること(246C)と、差し迫った事象に関連する第2センサに給電すること(248C)と、事象が発生している場合に第2センサを用いてこの事象を検出すること(250C)、のうちの1つ又は複数を行う。
【0042】
図2Dは、例示の実施形態に係る、更なる輸送手段ネットワーク図250を示す。ネットワークは、プロセッサ204及び非一時的コンピュータ可読媒体242Dを含むトランスポートノード202を含む、複数の要素を含む。プロセッサ204は、コンピュータ可読媒体242D及び(図2Bに描写されていた)複数の要素230に通信可能に結合されている。
【0043】
プロセッサ204は、差し迫った事象が発生すると予想される輸送手段の部位を判定して事象が発生すると予想される輸送手段の部位に配置される1つ又は複数の追加のセンサに給電すること(244D)と、差し迫った事象が発生すると予想される輸送手段の部位を判定して第1期間にわたって部位に関連するすべてのセンサに給電し、第1期間より長い第2期間にわたって第2センサに給電すること(246D)と、輸送手段の前部が差し迫った事象が発生すると予想される輸送手段の部位であると判定して所定の期間にわたって輸送手段の速度を落とすために輸送手段に動力供給すること(248D)と、輸送手段の後部が差し迫った事象が発生すると予想される輸送手段の部位であると判定して所定の期間にわたって輸送手段の速度を上げるために輸送手段に動力供給すること(250D)と、のうちの1つ又は複数を行う。
【0044】
図2Eは、例示の実施形態に係る、更なる輸送手段ネットワーク図260を示す。図2Eを参照すると、ネットワーク図260は、他のトランスポートノード202’及びアップデートサーバノード203へブロックチェーンネットワーク206を介して接続されるトランスポートノード202を含む。トランスポートノード202及び202’は、輸送手段/車両を表しうる。ブロックチェーンネットワーク206は、ソフトウェアアップデート検証データ及び将来(例えば監査で)使用するための検証のソースを格納する台帳208を有することができる。
【0045】
この例では一つのトランスポートノード202のみについて詳細に記載しているが、多数のそのようなノードをブロックチェーン206へ接続することができる。トランスポートノード202は追加の構成要素を含みうること、かつ本明細書に記載される構成要素の一部は本願の範囲を逸脱することなく取り除く、及び/又は変更することができることを理解されたい。トランスポートノード202は計算装置若しくはサーバコンピュータ、又は同種のものを有することができて、半導体ベースのマイクロプロセッサ、中央処理装置(CPU)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、及び/又は別のハードウェアデバイスでありうるプロセッサ204を含みうる。単一のプロセッサ204が描写されているが、トランスポートノード202は本願の範囲を逸脱することなく多数のプロセッサ、多数のコア、又は同種のものを含みうることを理解されたい。
【0046】
プロセッサ204は、事象の検証を少なくとも一つの構成要素から受信することであって、検証は輸送手段と少なくとも一つの構成要素から成るピアグループの間のブロックチェーンコンセンサスを含む、受信すること(244E)と、スマートコントラクトを実行して差し迫った事象と少なくとも一つの構成要素とをブロックチェーンコンセンサスに基づいてブロックチェーンに記録すること(246E)と、のうちの1つ又は複数を行う。
【0047】
プロセッサ及び/又はコンピュータ可読媒体は、完全に、又は部分的に、トランスポートノードの内部又は外部に存在することができる。コンピュータ可読媒体に記憶されるステップ又は機能は、プロセッサ及び/また要素のいずれかにより、任意の順番で完全に、又は部分的に実行することができる。さらに、1つ又は複数のステップ又は機能は、追加する、省略する、組み合わせる、後で実行する、などを行うことができる。
【0048】
図2Fは、1つ又は複数の要素への給電を描写した図265を示す。一実施形態では、輸送手段266はそのバッテリに貯蔵される電力を、他の輸送手段268、充電ステーション270、及び配電網(electric grid(s))272を含む1つ又は複数の要素へ提供することができる。配電網272は充電ステーション270の1つ又は複数へ結合され、充電ステーション270は輸送手段268の1つ又は複数へ結合されうる。この構成により、輸送手段266から受け取った電気/電力を流通させることができる。また、輸送手段266は他の輸送手段268と、車両間(V2V)技術や、セルラー方式、WiFi、及び同種のものを介した通信などを介してインタラクションを行うこともできる。また、輸送手段266は、無線で、及び/又は有線形式で、他の輸送手段268、充電ステーション270、及び/又は配電網272とやり取りを行うこともできる。一実施形態では、輸送手段266は、安全で効率的な方法で配電網272、充電ステーション270、又は他の輸送手段268へと送られる(又は自ら経路を決める)。本ソリューションの1つ又は複数の実施形態を利用して、輸送手段266はエネルギーを本明細書で示される要素の1つ又は複数へ、本明細書に記載及び/又は描写される様々な有利な方法で提供することができる。さらに、輸送手段の安全性と効率を高めることができて、本明細書に記載及び/又は描写されるように環境に良い影響を与えることができる。
【0049】
「エネルギー」という用語は、輸送手段が受け取った、貯蔵した、使用した、共有した、及び/又は失った任意の形態のエネルギーを示すのに使用されうる。エネルギーは、電圧源、及び/又は、充電/使用作業中にエンティティから輸送手段へ提供される現在の充電供給と共に言及されることがある。また、エネルギーは(例えばハイブリッド式の輸送手段で使用するために)化石燃料の形態とすることができる、あるいは、限定しないが、リチウムベース、ニッケルベース、水素燃料電池、原子/核エネルギー、核融合エネルギー源、及び、所与の時刻における1つ又は複数の輸送手段のエネルギーレベルを高める、又は低下させるためのエネルギーの共有及び/又は使用作業の間にその場で生成されるエネルギー、を含む別の電源を介したものとすることができる。
【0050】
一実施形態では、充電ステーション270は、目的地へ到達するのに充分な残充電量が輸送手段266にあるように、輸送手段266から転送されるエネルギー量を管理する。一実施形態では、共に移動している可能性のある複数の輸送手段268の間のエネルギー転送量を無線で指示するのに無線接続が使用される。一実施形態では、(自律的でありうる)車両266などの稼働していない車両が、充電ステーション270へあるエネルギー量を提供して、元の場所(例えば、自身の元々の場所、又は異なる目的地)へ戻るように指示される。一実施形態では、携帯式エネルギー貯蔵装置(図示せず)が、少なくとも一つの輸送手段268から余剰エネルギーを回収して、貯蔵された余剰エネルギーを充電ステーション270で転送するのに使用される。一実施形態では、距離や時間、及び、交通状況、道路状況、環境/気象条件、車両の状態(重量など)、車両を利用時の乗員のスケジュール、車両を待っている将来の乗員のスケジュールなどの要因により、充電ステーション270へ転送するエネルギー量が決定される。一実施形態では、輸送手段268、充電ステーション270、及び/又は配電網272は、輸送手段266へエネルギーを提供することができる。
【0051】
一実施形態では、本明細書に記載及び/又は描写されるソリューションを利用して輸送手段及び/又はシステム上の積み荷の影響を判定し、将来の必要性及び/又は優先順位に基づいて輸送手段及び/又はシステムへエネルギーを提供することができて、モジュールを含む装置と車両の間に情報を提供し、装置のプロセッサが車両のバッテリに貯蔵されているエネルギー量に関してその車両と無線で通信を行えるようにすることができる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して輸送手段から場所に対して、その場所の温度、エネルギーのコスト、及びその場所の電力レベルなどの要因に基づいて充電を提供することもできる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、充電の一部が充電ステーションへ転送された後に輸送手段に残っているエネルギー量を管理することもできる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、車両に通告して、輸送手段上のバッテリからエネルギー量を提供することもできて、転送するエネルギー量は輸送手段からエネルギーを受けるモジュールへの距離に基づく。
【0052】
また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、決定された経路を使用して過剰なエネルギーを有する輸送手段へ移動し、貯蔵されたエネルギーを配電網へ預ける携帯式エネルギー貯蔵装置を使用することもできる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、エネルギーを配電網へ提供する必要性についての輸送手段が判断する優先順位と、輸送手段の現在の必要性の優先順位、例えば乗客と今後の乗客の優先順位、現在の積み荷と今後の積み荷の優先順位などを決定することができる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、車両が稼働していない場合に、車両がある場所へ移動して過剰なエネルギーをエネルギー供給網へ放出した後に以前の場所へ戻ると決定すると判断することもできる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、輸送手段が輸送手段から輸送手段へのエネルギー転送を介して別の輸送手段へ必要なエネルギーを提供するのに必要なエネルギー量を、天候、交通、道路状況、自動車の状態、別の輸送手段の中の乗員及び/又は物品などの1つ又は複数の条件に基づいて決定して、輸送手段に別の輸送手段へ向かってエネルギーを提供するよう指示することもできる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して移動している一車両から移動している別の車両へエネルギーを転送することもできる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、輸送手段が別の輸送手段と会う場所へ到達するのに消費されるエネルギーに基づいて輸送手段によりエネルギーを取り出し、サービス及び元の場所へ戻るための推定エネルギー消費を提供することもできる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、必要となる残りの距離を充電ステーションに提供し、充電ステーションが輸送手段から取り出すエネルギー量を決定することもできて、残充電量は残りの距離に基づく。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、2つ以上の場所で同時に、例えば、有線接続を介しての充電ステーションと無線接続を介しての別の輸送手段の両方によって同時に充電される輸送手段を管理することもできる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、優先順位を輸送手段へのエネルギーの分配に適用することもできて、優先順位は、輸送手段であってその貯蔵された充電の一部を配電網、住宅、及び同種のものなどの別のエンティティへ提供する輸送手段に対して与えられる。さらに、図2Fに関して記載及び描写された本ソリューションは、このネットワーク及び/又はシステム、並びに他のネットワーク及び/又はシステムで利用することができる。
【0053】
図2Gは、異なる複数の要素275の間の相互接続を示す図である。本ソリューションは、様々なエンティティに関連付けられていてすべてが通信可能に結合されてネットワーク286と通信を行う1つ又は複数の計算装置278’、279’、281’、282’、283’、284’、276’、285’、287’、及び277’上で、及び/又はこの1つ又は複数の計算装置により、完全に、又は部分的に記憶及び/又は実行することができる。データベース287はネットワークに通信可能に結合されて、データの格納及び読み出しを可能とする。一実施形態では、データベースは不変の台帳である。様々なエンティティのうちの1つ又は複数は、輸送手段276、1つ又は複数のサービスプロバイダ279、1つ又は複数の公共建物281、1つ又は複数の交通インフラストラクチャ282、1つ又は複数の居住施設(residential dwellings)283、配電網/充電ステーション284、マイク285、及び/又は別の輸送手段277とすることができる。他のエンティティ及び/又はデバイス、例えば、スマートフォン278、ノートパソコン280、及び/又はウェアラブルデバイスを使用する1人又は複数人のプライベートユーザも本ソリューションと連係することができる。スマートフォン278、ノートパソコン280、マイク285、及び他のデバイスを、接続される計算装置、278’、279’、281’、282’、283’、284’、276’、285’、287’、及び277’のうちの1つ又は複数と接続することができる。1つ又は複数の公共建物281は様々な代理店を含みうる。1つ又は複数の公共建物281は計算装置281’を利用することができる。1つ又は複数のサービスプロバイダ279には、販売代理店、けん引トラックサービス、衝突中心、又は他の修理店が含まれうる。1つ又は複数のサービスプロバイダ279は計算装置279’を利用することができる。これらの様々なコンピュータ装置は互いに、直接、又は有線ネットワーク、無線ネットワーク、ブロックチェーンネットワーク、及び同種のものを介するなどにより、通信可能に結合することができる。マイク285は、一実施形態では、仮想アシスタントとして利用することができる。一実施形態では、1つ又は複数の交通インフラストラクチャ282には、1つ又は複数の交通信号、1つ又は複数のカメラを含む1つ又は複数のセンサ、車速センサ若しくは交通センサ、及び/又は、他の交通インフラストラクチャが含まれうる。1つ又は複数の交通インフラストラクチャ282は計算装置282’を利用することができる。
【0054】
一実施形態では、輸送手段277/276は人、物体、恒久的又は一時的に取り付けられた装置、及び同種のものを輸送することができる。一実施形態では、輸送手段277は、V2V通信を介して、又は輸送手段276’及び277’のそれぞれと関連するコンピュータを用いて輸送手段276と通信を行うことができて、輸送手段、乗用車、車両、自動車、及び同種のものと呼ばれることがある。輸送手段276/277は、自走式で車輪式の乗り物、例えば乗用車、スポーツ用多目的車、トラック、バス、ワゴン車、又は、モータ若しくはバッテリ駆動、若しくは燃料電池駆動の他の輸送手段とすることができる。例えば、輸送手段276/277は、電気自動車、ハイブリッド車、水素燃料電池車、プラグインハイブリッド車、又は、燃料電池スタック、モータ、及び/又は発電機を有する他の種類の車両とすることができる。他の車両の例としては、自転車、スクーター、電車、飛行機、ボート、又は輸送を行うことが可能な他の任意の乗り物が挙げられる。輸送手段276/277は半自律的、又は自律的でありうる。例えば、輸送手段276/277は自動操縦式で、人間による入力なしに移動可能である。自律走行車は、自律的に走行するために1つ若しくは複数のセンサ、及び/又はナビゲーション装置を有し、これらを使用することができる。
【0055】
一実施形態では、本明細書に記載及び描写されるソリューションを利用して、ブロックチェーンのコンセンサスを利用して輸送手段へのアクセスを決定することができる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、乗員が輸送手段を使用するのを許可する前にプロファイルの検証を実行することもできる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、輸送手段に対して、ユーザが実行する必要があり、正しい動作であると確認する必要がある(あらかじめ記録されていることがある)動作を輸送手段上で、又は輸送手段から(視覚的に、しかし別の実施形態では言葉で、などにより)示させることもできる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、データ及び運転環境に関連する危険度に基づいてデータを二つに分岐させる方法と、分岐されたデータの安全な運転環境でのより低い危険度の一部については乗員へ、分岐されたデータのより高い危険度の残りの部分については後で乗員が輸送手段を離れた後に乗員へ分配する方法を決定する能力を、輸送手段へ提供することもできる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、境界(例えば国、州など)を超える車両の移動をブロックチェーン及び/又はスマートコントラクトを用いて扱い、新しい領域での規則を車両に対して適用することもできる。
【0056】
また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、輸送手段の動作及び輸送手段の乗員の特性とに基づいて輸送手段によりコンセンサスに達した場合に、輸送手段が境界の外での動作を継続できるようにすることもできる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、輸送手段のデータの利用可能なアップロード/ダウンロードスピード、ファイルのサイズ、及び輸送手段が進んでいる速度/方向を分析して、データのアップロード/ダウンロードを完了するのに必要な距離を判定して、データのアップロード/ダウンロードを実行するためにセキュアな領域境界を割り当てることもできる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、システムが出口が間もないと判断する場合、輸送手段が退出する準備ができていないように見える(例えば、誤った車線にいる、次の出口で退出できるような速度で移動していない、など)場合などに、通常は危険な操縦を安全に行って、対象の輸送手段及び他の近くの輸送手段に指示して、対象の輸送手段が安全に退出できるようにすることもできる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、1つ又は複数の車両及び他の輸送手段の両方が移動している間に1つ又は複数の車両を使用して別の輸送手段の診断を検証することができる。
【0057】
また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、ある場所のある時刻における車線の利用を検出して、輸送手段の乗員に知らせる、又は輸送手段に車線の変更を推奨する、若しくは推奨しないように指示することもできる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、情報をメールにより送信する必要性と、支払をメールにより、又は直接行うことで運転者/乗員が返答する必要性をなくすこともできる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して輸送手段の乗員にサービスを提供することもできて、提供されるサービスはサブスクリプションに基づいており、パーミッションは乗員のプロファイルに結び付けられた他の輸送手段から取得される。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、貸し出している物体の状態の変更を記録することもできる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、損傷を受けた輸送手段の近くにある他の輸送手段にブロックチェーンコンセンサスを要求することもできる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、保険エンティティのサーバなどのサーバや輸送手段のコンピュータから、事故に関連しうるメディアを受信することもできる。サーバは、輸送手段への損傷にアクセスするために1つ又は複数のメディアファイルへアクセスして、損害評価をブロックチェーンへ格納する。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、多数のデバイスからコンセンサスを得て、輸送手段に関連する事象よりも前の様々な時刻における事象の深刻度を判定することもできる。
【0058】
また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、輸送手段に関連する事故についてのビデオの証拠がないという問題を解決することもできる。このソリューションは、事故に最も近い位置にいた可能性のある他の輸送手段の事故に関連するメディアに関しての、事故に巻き込まれた輸送手段による問い合わせを詳細に記述する。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、輸送手段及び他のデバイス(例えば、歩行者の携帯電話、街路照明のカメラなど)を利用して損傷を受けた輸送手段の特定の部分を記録することもできる。
【0059】
また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、輸送手段が危険な領域及び/又は事象へ向かって移動している場合に乗員へ警告して、現在の輸送手段の経路上、又は経路の近くにある危険な可能性のある領域について輸送手段が乗員又は中央制御装置に通知できるようにすることもできる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、輸送手段が高速で移動している場合に、交通に対して最小限の影響を与える方法で輸送手段を減速させるのを支援するのに少なくとも一つの他の輸送手段が使用されることを検出することもできる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、危険な運転状況に巻き込まれた車両によりメディアがキャプチャされた、その危険な運転状況を特定することもできる。ジオフェンス(地理的フェンス)が危険な運転状況の距離に基づいて規定され、追加のメディアが既定されたジオフェンス内の少なくとも一つの他の車両によりキャプチャされる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、輸送手段の1人又は複数の乗員に輸送手段が道路上の交通標識に接近しているという通知を送信して、輸送手段が標識を横断した場合には近くにいる他の輸送手段からのお粗末な運転であるという指摘を受信することもできる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、(特定の実施形態において)速度を制限する、別の車両の近くにいられる能力を制限する、速度を最高値までに制限する、及び、一回の期間に対して所与の距離だけを許可することにより、輸送手段を部分的に動作不能とすることもできる。
【0060】
また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、ソフトウェアアップデートへの依存の必要性を克服して、輸送手段が正しく動作していない場合は輸送手段の問題を修正することもできる。経路上の他の輸送手段を観察することで、サーバは、輸送手段の危険な、又は誤った動作を観察している潜在的に多数の他の輸送手段からデータを受信する。分析することで、データが危険な、又は誤った動作を示唆している場合は、これらの観察が輸送手段への通知につながることがある。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、輸送手段と、その輸送手段とは無関係の人を巻き込む潜在的に危険な状況との間に通知を提供することもできる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、輸送手段の事故に関連するデバイス、又は事故の近くのデバイスのどちらかにより、データをサーバへ送信することもできる。事故、又は事故寸前の状態の深刻度に基づいて、サーバは送信者にデータを通知する。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、輸送手段の操作に対する勧告をデータの分析に基づいて輸送手段の運転者と乗員のどちらかへ提供することもできる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、物理的構造に関連付けられたジオフェンスを規定して、輸送手段の支払い責任を判断することもできる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、ある場所で車両を乗り捨てる能力を、その場所の現在の状態と、他の車両のナビゲーション目的地を用いて提案される将来の状態の両方を用いて、調整することもできる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、輸送手段の貸し出しエンティティなどの場所で車両を乗り捨てるように自動的に手配する能力を調整することもできる。
【0061】
また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、ユーザの事象に基づいて輸送手段を別の場所へと移動させることもできる。より詳細には、システムはユーザのデバイスを追跡して、元々の事象の結果又は変更後の事象に基づいて輸送手段がユーザの近くへ移動されるように変更する。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、ある領域内に存在する輸送手段を用いてその領域内で利用可能な場所の検証を可能にすることもできる。また、場所が空く可能性のあるおおよその時刻は、存在する輸送手段からの検証に基づいて判定される。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、輸送手段をより近い駐車場へ、その一つが利用可能となって当初の駐車からの経過時間が事象の平均時間未満である場合に移動させることもできる。さらに、事象が終了している場合に、又は輸送手段の少なくとも1人の乗員に関連するデバイスの場所に応じて、輸送手段を最終駐車場へ移動させる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、間もなく訪れる混雑より前に駐車の計画を立てることもできる。システムは輸送手段とインタラクションを行うことで、正規料金より安くなんらかのサービスを提供する、及び/又は輸送手段の優先順位に基づいて輸送手段を別の駐車場所へ案内し、これにより到着前の駐車状況をより最適化する。
【0062】
また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、輸送手段の分割所有権を販売する、あるいはライドシェア用途での価格及び可用性を判断することもできる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、現在入手可能な物よりもはるかに優れた、販売代理店の販売活動の正確でタイムリーなレポートを提供することもできる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、販売代理店がブロックチェーンを介して資産を要求できるようにすることもできる。ブロックチェーンを用いることで、資産が移される前にコンセンサスが得られる。さらに、このプロセスは自動化され、支払はブロックチェーンを介して開始することができる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、多数のエンティティ(例えば、サービスセンターなど)との合意をまとめることもできて、コンセンサスが取得されると(診断などの)行為が行われる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用してデジタル鍵を多数のユーザと関連付けることもできる。第1ユーザは輸送手段の操作者の場合があり、第2ユーザは輸送手段の責任を負う当事者である。これらの鍵はサーバにより承認され、鍵の近さはサービスプロバイダの場所に対して検証される。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、輸送手段の目的地で必要なサービスを判断することもできる。必要なサービスを提供可能であり、目的地への経路上の範囲内にあって、かつサービスを受けることが可能な1つ又は複数のサービスの場所が存在する。輸送手段の道案内は決定されたサービス場所に伴い更新される。サービスに対する補償値を含むスマートコントラクトが特定され、ブロックチェーンのトランザクションがトランザクション用の分散型台帳に格納される。
【0063】
また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、サービスプロバイダの輸送手段を輸送手段の乗員のプロファイルと結合して、輸送手段内の乗員の関心を引きうるサービス及び物品を判断することもできる。こうしたサービス及び物品は、乗員の履歴及び/又は好みにより判断される。そして、輸送手段はサービスプロバイダの輸送手段からオファーを受け取り、別の実施形態では、輸送手段に会ってサービス/物品を提供する。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、ある範囲内の輸送手段を検出して、その輸送手段へサービスのオファー(例えば、保守のオファー、製品のオファー、又は同種のもの)を送信することもできる。システムと輸送手段の間で合意がなされて、サービスプロバイダがシステムにより選択されて合意を提供する。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、交通整理を支援する道路管理者として1つ又は複数の輸送手段を指定することもできる。道路管理者は道路の(信号機、表示装置、音声などの)指示器を作成して交通の流れを支援することもできる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、信号機でありうる装置、又は交差点の近くにありうる装置により、輸送手段の運転者へ警告することもできる。警告は、信号機が青になり、輸送手段のリストの最上位にある輸送手段が動かない場合などの事象に際して送信される。
【0064】
図2Hは、一例290における異なる複数の要素の間の相互接続を示す別のブロック図である。輸送手段276が示され、ECU295、296と(別名インフォテインメントシステムとして知られる)ヘッドユニット297とを備えている。電気制御装置(ECU)は自動車用電子機器内に組み込まれたシステムであり、輸送手段内の電気システム又はサブシステムのうちの1つ又は複数を制御する。ECUは、限定しないが、輸送手段のエンジン、ブレーキシステム、変速システム、ドアの施錠、計器盤、エアバッグシステム、インフォテインメントシステム、電子制御式ディファレンシャル、アクティブサスペンションの管理を包含しうる。ECUは輸送手段のコントローラエリアネットワーク(CAN)バス294へ接続される。また、ECUは輸送手段のコンピュータ298とCANバス294を介して通信を行うこともできる。輸送手段のプロセッサ/センサ(例えば輸送手段のコンピュータなど)298はサーバ293などの外部要素と(インターネットなどの)ネットワーク292を介して通信を行うことができる。ECU295、296及びヘッドユニット297はそれぞれ自分のセキュリティポリシーを包含しうる。セキュリティポリシーは、適切なコンテクスト(状況)において実行することのできる、許容される処理を規定する。一実施形態では、セキュリティポリシーは、部分的に、又は完全に輸送手段のコンピュータ298内で提供されうる。
【0065】
ECU295、296及びヘッドユニット297はそれぞれカスタマイズされた、承認される処理及びそれらの処理の実行が許されるコンテクストを規定するセキュリティ機能要素299を含みうる。プロセスが実行可能であるかの有効性を判定するコンテクストベースの承認により、ECUはセキュアな操作を維持し、かつ輸送手段のコントローラエリアネットワーク(CANバス)などの要素からの不正アクセスを防止することができる。ECUが承認されていないプロセスに遭遇した場合、このECUはそのプロセスが動作するのを阻止することができる。自動車用ECUは、近くの物体、接近している物体への距離、速度、他の移動物体に対する軌跡などの近接したコンテクスト、輸送手段が移動中なのか駐車しているのかの兆候、輸送手段の現在の速度、変速装置の状態などの操作に関するコンテクスト、装置が無線プロトコルを介して輸送手段へ接続されている、インフォテインメントやクルーズコントロール(自動速度制御装置)、駐車支援、運転支援の使用などのユーザに関連するコンテクスト、位置ベースのコンテクスト、及び/又は他のコンテクストなどの様々なコンテクストを用いて、その許可された境界内でプロセスが動作しているかどうかを判定することができる。
【0066】
一実施形態では、本明細書に記載及び描写されるソリューションを利用して、(特定の実施形態において)速度を制限する、別の車両の近くにいられる能力を制限する、速度を最高値までに制限する、及び、一回の期間に対して所与の距離だけを許可することにより、輸送手段を部分的に動作不能とすることもできる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用してブロックチェーンを用いて車両の所有権の交換を容易にすることもできて、データは、輸送手段の事故に関連するデバイス、又は事故の近くのデバイスのどちらかにより、サーバへ送信される。事故、又は事故寸前の状態の深刻度に基づいて、サーバは送信者にデータを通知する。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、輸送手段が事故に巻き込まれる場合などに、事故に近い他の輸送手段へ問い合わせるサーバにより輸送手段が事故を避けるのを助けることもできる。サーバは、他の輸送手段から、サーバが事故の本質を多数の視点から理解することを可能とするデータを入手しようと努める。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、輸送手段からの音が普通とは異なると判定して、その音に関連するデータ及びその発生源としてありうる場所をサーバへ送信することもできて、サーバはありうる原因を判断して潜在的に危険な状況を避けることができる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、輸送手段が事故に巻き込まれた場合にシステムにより場所の境界を規定することもできる。この境界は、事故に関連するデシベル数に基づく。境界内のデバイス向けのマルチメディアコンテンツが、事故の状況をさらに理解するのを支援するために入手される。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、車両を事故と関連付けて事故の場所の近くのデバイスにより入手されたメディアをキャプチャすることもできる。キャプチャされたメディアはメディアセグメントとして保存される。メディアセグメントは、事故の音声プロファイルを作る別の計算装置へ送信される。音声プロファイルは、事故に関する更なる詳細を理解するのを支援するであろう。
【0067】
また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、輸送手段が(移動中又は駐車中に)別の輸送手段と接触する、又は接触する可能性がある場合にシステムが複数の輸送手段のうちの1つ又は複数に存在しうる、又は、固定された若しくは移動する物体上に存在しうるセンサからデータを捕捉するなど、センサを利用して音声、ビデオ、動きなどを記録して潜在的な事象が発生した領域を記録することもできる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、センサデータを用いて輸送手段が損傷を受けたと判断し、輸送事象の間に輸送手段の新しい状態を識別してこの状態を輸送手段の状態プロファイルと比較することもできて、これにより有害な事象に巻き込まれそうになっている輸送手段から重要なデータを安全でセキュアにキャプチャすることが可能となる。
【0068】
また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、1つ又は複数のセンサにより輸送手段が誤った方向の一方通行道路へ接近している、又は逆走していると判定された場合に、輸送手段の乗員へ警告することもできる。輸送手段は、本ソリューションのシステムとやり取りを行うセンサ/カメラ/地図を有する。システムは一方通行道路の地理的位置を知っている。システムは、例えば「一方通行道路へ接近中」と、乗員へ聞こえるように知らせることができる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して輸送手段が支払いを受けられるようにすることもできて、これにより自律走行車の所有者が彼らの車両のセンサが収集、記憶したデータを収益化できるようにして、車両の所有者が彼らのデータを共有して追加のデータをエンティティへ提供するようなインセンティブを作成することができて、この追加のデータにより、将来の車両の性能を向上させて車両所有者へサービスを提供することなどができる。
【0069】
また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、ある期間での車両の動作に基づいて車両の機能を増やす、又は減らすこともできる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、輸送手段へ分割所有権を割り当てることもできる。1つ又は複数の輸送手段に関連するセンサデータ、及び輸送手段に近いデバイスが、輸送手段の状態を判定するのに使用される。輸送手段の分割所有権は状態に基づいて判断され、輸送手段の新しい責任が与えられる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、交換用部品/アップフィッティング用部品(機能拡張用補助部品)にデータを提供することもできて、交換用部品/アップフィッティング用部品の認可された機能をデータが覆そうとしている場合、認可された機能が覆されていないことに反応して、部品が交換用部品/アップフィッティング用部品の認可された機能を使用することが許可される。
【0070】
また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、乗員は特定の目的地へ到達するために輸送手段の中にいるべきであると保証する能力を個人に提供することもできる。さらに、システムにより、運転者(非自律的輸送手段の場合)及び/又は他の乗員が乗員とやり取りを行うことが確実に承認される。また、積み込み、引き渡し、及び場所も言及される。以上のすべてが不変の方法でブロックチェーンに格納される。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、運転のスタイル及び他の要素を分析することで運転者の特性を判定して、運転者が以前特定の条件、例えば日中、夜間、雨の中、雪の中などで運転した方法などの通常の方法で運転していない場合に、措置を講じることもできる。さらに、輸送手段の属性も考慮される。属性は、天候、ヘッドライトがついているかどうか、ナビゲーションが使用されているかどうか、HUDが使用されている、再生されているメディアのボリューム、などから成る。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、乗員が危険な状況に気づいていない可能性があることを輸送手段内の品物が示している場合に、輸送手段内の乗員に危険な状況を通知することもできる。
【0071】
また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、校正装置を車両に固定されている用具に設置することもできて、輸送手段上の様々なセンサは、校正装置により検出されるべきものと実際に検出されるものとの比較に基づいて、自動的に自己調整することができる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、サービスを必要とする輸送手段が誤動作情報を送信した場合にブロックチェーンを使用して複数のサービスセンターにコンセンサスを要求することで、リモート診断機能を可能とすることもできて、コンセンサスは、データに対する深刻度閾値に関して他のサービスセンターから要求される。コンセンサスが受信されたら、サービスセンターは誤動作のセキュリティレベルをブロックチェーンへ送信して格納することができる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、輸送手段の外部のセンサデータと輸送手段自身のセンサデータとの差分を判定することもできる。輸送手段は、サーバに対して問題を是正するためのソフトウェアを要求する。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、事象(例えば衝突)が発生した際に近くにいる、又は領域内にいる輸送手段へのメッセージ送受信を可能とすることもできる。
【0072】
図2Iを参照すると、一部の実施形態に係る、接続された輸送手段の動作環境290Aが描写されている。描写されているように、輸送手段276は、輸送手段の要素292A~299Aを接続するコントローラエリアネットワーク(CAN)バス291Aを含む。他の要素がCANバスへ接続されることがあるが、本明細書では描写されていない。CANバスへ接続されている描写されている要素には、センサ一式292A、電子制御装置293A、自律機能又は先進運転者支援システム(Advanced Driver Assistance Systems、ADAS)294A、及びナビゲーションシステム295Aが含まれる。一部の実施形態では、輸送手段276はプロセッサ296A、メモリ297A、通信部298A、及び電子ディスプレイ299Aを含む。
【0073】
プロセッサ296Aは、算術論理演算装置、マイクロプロセッサ、汎用制御装置、及び/又は類似のプロセッサアレイを含み、計算を行って電子ディスプレイ信号を表示装置299Aへ提供する。プロセッサ296Aはデータ信号を処理し、複合命令セットコンピュータ(CISC)アーキテクチャ、縮小命令セットコンピュータ(RISC)アーキテクチャ、又は命令セットの組み合わせを実装したアーキテクチャを含む様々なコンピューティングアーキテクチャを含みうる。輸送手段276は、1つ又は複数のプロセッサ296Aを含みうる。互いに通信可能に結合される他のプロセッサ、オペレーティングシステム、センサ、表示装置、及び物理的構成(描写されていない)を、本ソリューションと共に使用することができる。
【0074】
メモリ297Aは、プロセッサ296Aによりアクセス及び実行されうる命令又はデータを記憶する非一時的メモリである。命令及び/又はデータには、本明細書に記載される手法を実行するためのコードが含まれうる。メモリ297Aは、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)デバイス、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)デバイス、フラッシュメモリ、又は何らかの他のメモリデバイスを含みうる。また、一部の実施形態では、メモリ297Aは、ハードディスクドライブ、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ、CD-ROM装置、DVD-ROM装置、DVD-RAM装置、DVD-RW装置、フラッシュメモリデバイス、又は情報を永続的に記憶する何らかの他の大容量記憶装置を含みうる、不揮発性メモリ、又は類似の永続的記憶装置・媒体を含みうる。メモリ297Aの一部は、バッファ又は仮想ランダムアクセスメモリ(仮想RAM)として使用するために予約されることがある。輸送手段276は、本ソリューションから逸脱することなく、1つ又は複数のメモリ297Aを含みうる。
【0075】
輸送手段276のメモリ297Aは、以下の種類のデータ、すなわち案内経路データ295A、自律機能データ294Aのうちの1つ又は複数を記憶することができる。一部の実施形態では、メモリ297Aは、ナビゲーションアプリケーション295Aが機能を提供するのに必要となりうるデータを記憶する。
【0076】
ナビゲーションシステム295Aは、出発点及び終点を含む少なくとも一つの案内経路を表現することができる。一部の実施形態では、輸送手段276のナビゲーションシステム295Aは、ユーザから案内経路に対する出発点及び終点を含む要求を受け取る。ナビゲーションシステム295Aは、(ネットワーク292を介して)出発点及び終点を含む案内経路に対応する案内経路データに対する道案内を提供するサーバなどのリアルタイムデータサーバ293へ問い合わせを行うことができる。リアルタイムデータサーバ293は、無線ネットワーク292を介して案内経路データを輸送手段276へ送信し、通信システム298Aはナビゲーションデータ295Aを輸送手段276のメモリ297Aに記憶する。
【0077】
ECU293Aは、輸送手段276のADASシステム294Aを含むシステムの多くのものの動作を制御する。ECU293Aは、ナビゲーションシステム295Aから受信した命令に反応して、旅程の期間中に、ADASシステム294Aにより制御される不確かな及び/又は選択されていない自律機能を無効にすることができる。このように、ナビゲーションシステム295Aは、ADASシステム294Aが所与の案内経路で作動できるように、ADASシステム294Aが作動される、又は有効化されるかどうかを制御することができる。
【0078】
センサ一式292Aには、輸送手段276内のセンサデータを生成する任意のセンサが含まれうる。例えば、センサ一式292Aには、短距離センサ及び長距離センサが含まれうる。一部の実施形態では、輸送手段276のセンサ一式には、以下の車両用センサのうちの1つ又は複数が含まれうる:カメラ、LIDARセンサ、超音波センサ、自動車エンジンセンサ、レーダーセンサ、レーザー高度計、マニホールド絶対圧力センサ、赤外線検出器、動作検出器、サーモスタット、音声検出器、一酸化炭素センサ、二酸化炭素センサ、酸素センサ、質量流量センサ、エンジン冷却液温度センサ、スロットル位置センサ、クランク軸位置センサ、バルブタイマー、空気燃料比メータ、ブラインドスポット(後方死角)計測器、縁石触覚器(curb feeler)、欠陥検出器、ホール効果センサ、駐車センサ、スピードガン(radar gun)、速度計、速度センサ、タイヤ空気圧監視センサ、トルクセンサ、トランスミッション液温度センサ、タービン速度センサ(TSS)、可変リラクタンスセンサ、車速センサ(VSS)、水分センサ、車輪速度センサ、GPSセンサ、マッピング機能、及び他の種類の自動車用センサ。ナビゲーションシステム295Aは、センサデータをメモリ297Aに記憶することができる。
【0079】
通信部298Aはデータをネットワーク292へ送信及び/又はネットワーク292から受信する、あるいは別の通信チャネルへ送信する。一部の実施形態では、通信部298Aは、DSRC送受信機、DSRC受信機、及び、輸送手段276をDSRC搭載装置にするのに必要な他のハードウェア又はソフトウェアを含みうる。
【0080】
輸送手段276は他の輸送手段277とV2技術を介してインタラクションを行うことができる。V2V通信は、一実施形態では、外部物体への相対的距離に対応するレーダー情報を検出し、輸送手段のGPS情報を受信し、検出したレーダー情報に基づいて領域を他の輸送手段277が存在する領域として設定し、対象車両のGPS情報が設定された領域に存在する確率を計算し、算出された確率に基づいてレーダー情報及び対象車両のGPS情報に対応する輸送手段及び/又は物体を識別する、ことを含む。
【0081】
一実施形態では、本明細書に記載及び描写されるソリューションを利用して、輸送手段がネットワークアクセスのない領域へ入ったと判定された場合に、緊急事態シナリオ及び輸送手段の機能を管理することができる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、ネットワーク接続がない輸送手段において機能(例えば音声、ビデオ、ナビゲーションなど)を管理及び提供することもできる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、輸送手段の近くの人のプロファイルが輸送手段の中の少なくとも1人の乗員のプロファイルのプロファイル属性といつ一致するかを判断することもできる。通信を確立するために輸送手段から通知が送信される。
【0082】
また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、音声通信へ対応可能な各輸送手段の中の乗員の都合を、輸送手段内にいる残りの時間と行われる通信のコンテクストに基づいて分析することもできる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、道路上の障害物の2つの脅威レベルを判定して、その障害物が閾値を上回る警告には達しないことを示しうるジェスチャーを受け取って、輸送手段により道路沿いに進むこともできる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、輸送手段が使用不可能な状態になるような損傷を受けた場合に輸送手段から機密データを削除することもできる。
【0083】
また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、除去する必要のある顧客データがGDPRの順守を明示している企業内で必要な場所のすべてから本当に除去されていると確認することもできる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、安全に関連するデータや重要な通知などと引き換えに一つの輸送手段から別の輸送手段へ対価を提供して、低いレベルの自律走行車の自律能力を高めることもできる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、乗員に関連する第1生体認証に基づいて輸送手段がデータを受信する能力を提供することもできる。そして、輸送手段は、第1生体認証の連続である第2生体認証の検証に基づいて、暗号化されたデータを復号する。輸送手段は、乗員が復号されたデータを受信可能な場合だけ復号されたデータを乗員へ提供し、復号されたデータの機密部分及び非機密部分は生体認証に関連する期間が経過した後に提供されるため、機密部分を削除する。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、輸送手段のハンドルに加えられる重量及び把持圧力に基づいて輸送手段が個人を検証する能力を提供することもできる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、存在するが現在は有効化されていない、乗員の特性を反映した機能を自動車の乗員へ提示する機能を自動車へ提供することもできる。
【0084】
また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、一実施形態において輸送手段、特に輸送手段の内部及び外部の変更を可能として少なくとも1人の乗員を反映して支援することもできる。別の実施形態では、乗員の職場環境及び/又は家庭環境の再現が開示される。システムは、ユーザが輸送手段の中にいる間に、ユーザが「仕事モード」又は「自宅モード」にいると判断した場合は、ユーザの職場/家庭環境を「再現する」よう試みることができる。輸送手段の内部及び外部、並びに輸送手段を利用する様々な乗員に関連するすべてのデータがブロックチェーンに格納されて、スマートコントラクトを介して実行される。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、乗員のジェスチャーを検出して、状況に応じて動くことがある近くの輸送手段との通信を支援することもできる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、ジェスチャー定義データストアを用いて輸送手段が意図されたジェスチャーを検出する能力を提供することもできる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、ユーザの歩き方及びジェスチャーに基づいて輸送手段が様々な措置を講じる能力を提供することもできる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、現在様々な操作(例えば、ナビゲーションと話しながら運転する、など)に携わっている輸送手段の運転者がジェスチャーを行う許可を得る前に危険な回数を上回る操作を行わないようにすることもできる。
【0085】
また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、輸送手段内の各乗員に状態を割り当てて、乗員の状態に基づいて乗員からのジェスチャーを検証することもできる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、衝突に関連する音声の詳細(どこで、どんな方向で、大きくなっている、又は小さくなっている、どんなデバイスから、種類、製造会社、所有者などのデバイスに関連するデータ、同時期の音の個数、音が発生した時刻、など)を収集して、データの分析が衝突に関する詳細の判断を支援する場所をシステムへ提供することもできる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、輸送手段が操作するには危険であるという判断を提供することもできる。輸送手段は、相互運用して輸送手段を制御する多数の構成要素を含み、各構成要素は独立した構成要素用鍵に関連付けられている。暗号鍵は輸送手段の機能を減らすために輸送手段へ送信される。暗号鍵を受信すると、輸送手段は構成要素用鍵の1つ又は複数を無効化する。1つ又は複数の構成要素用鍵を無効化することで、輸送手段が所与の速度より早く動かないように制限する、輸送手段が別の輸送手段にある距離よりも近づかないように制限する、輸送手段が距離閾値より遠くへ移動しないよう制限する、のうちの1つ又は複数がもたらされる。
【0086】
また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、(場所を立ち退こうとしている)一つの特定の輸送手段からの指示を(場所を占有しようとしている)別の特定の輸送手段へ提供することもできて、ブロックチェーンが認証及び調整に使用される。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、輸送手段に対する部分的な責任を判断することもできる。複数の人が単一の輸送手段を所有するような場合、一定の期間にわたって変化しうるその輸送手段の使用は、システムが分割所有権を更新するのに使用される。他の実施形態は、輸送手段の使用ではなく輸送手段の可用性、輸送手段の運転者の決定及び他のことに基づく輸送手段の最小限の所有権を含む用途に含まれる。
【0087】
また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、輸送手段内で、ユーザに家族や友人などの閉じたグループの人々とのサブスクリプションを許可することもできる。例えば、ユーザは会員権を共有したいかもしれず、その場合は関連するトランザクションがブロックチェーン又は従来のデータベースに格納される。購読している素材を主たる加入者ではないユーザが要求した場合、ブロックチェーンノード(すなわち輸送手段)は、サービスを要求している人は加入者がプロファイルを共有している承認済みの人であるということを確認することができる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、人が補助的輸送手段を利用して意図する目的地へ到達できるようにすることもできる。機能的関係値(例えば、どんな種類の代替の輸送手段を利用すべきか判断する際に様々なパラメータ及びその重要度を示す値)が補助的輸送手段を決定する際に使用される。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、事故に遭った乗員が他の輸送手段にアクセスして当初の目的地へ進み続けられるようにすることもできる。
【0088】
また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、ソフトウェア/ファームウェアアップロードを輸送手段の第1サブセットへ伝搬させることもできる。この輸送手段の第1セットはアップデートをテストし、テストが成功した場合、アップデートは更なる輸送手段のセットへ伝搬される。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、ソフトウェア/ファームウェアアップデートをマスター輸送手段から複数の車両へ伝搬させることもできて、アップデートは複数の車両のネットワークを介して第1サブセットからより大きなサブセットへ、などと伝搬される。アップデートの一部をまず送信して、残りの部分は同じ車両又は別の車両から送信することができる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、アップデートを輸送手段のコンピュータへ、そして輸送手段及び輸送手段の操作者又は乗員のデバイスへと提供することもできる。アップデートは、おそらくすべての運転者及び/又はすべての乗員により承認される。ソフトウェアアップデートは車両及びデバイスへ提供される。ユーザは車両の近くへ行くだけでよく、機能が自動的に生じる。ソフトウェアアップデートが完了したことを示す通知がデバイスへ送信される。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、OTAソフトウェアアップデートが認可を受けた技術者により行われていること、及び、検証コードの考案者、ソフトウェアアップデートを無線で受信する手順、ソフトウェアアップデートに含まれる情報、及び検証結果に関連する状態が、1つ又は複数の輸送手段構成要素により生成されていること、を検証することもできる。
【0089】
また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、第1構成要素内に存在するソフトウェアアップデートを第2構成要素によりパースする能力を提供することもできる。そして、重要なアップデートの第1部分及び重要ではないアップデートの第2部分を検証し、検証済みの第1部分を輸送手段の中の1プロセスへ割り当てて、検証済みの第1部分をある期間にわたってその1プロセスで実行し、その期間での肯定的結果に応じて検証済みの第1部分をその期間にわたって他のプロセスで実行する。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、輸送手段の乗員のプロファイル及び乗員のプロファイルと共有されている共有プロファイルに基づいて選ばれたサービスを乗員に提供することもできる。また、一実施形態では、これらのソリューションを利用して、ユーザプロファイルデータをブロックチェーンに格納して、自動的に収集されたユーザの購入履歴及びブロックチェーン上のユーザプロファイルから取得された好みに基づいてオファー及び推薦をインテリジェントにユーザへ提示することもできる。
【0090】
図3Aは、例示の実施形態に係るフロー図300を示す。図3Aを参照すると、プロセッサは、第1センサを用いて環境を検出すること(302)と、環境に関連する事象が差し迫っていると判断すること(304)と、差し迫った事象に関連する第2センサに給電すること(306)と、事象が発生している場合に第2センサを用いてこの事象を検出すること(308)、のうちの1つ又は複数を行うことができる。
【0091】
図3Bは、例示の実施形態に係る別のフロー図320を示す。図3Bを参照すると、プロセッサは、差し迫った事象が発生すると予想される輸送手段の部位を判定して事象が発生すると予想される輸送手段の部位に配置される1つ又は複数の追加のセンサに給電すること(322)と、差し迫った事象が発生すると予想される輸送手段の部位を判定して第1期間にわたって部位に関連するすべてのセンサに給電し、第1期間より長い第2期間にわたって第2センサに給電すること(324)と、輸送手段の前部が差し迫った事象が発生すると予想される輸送手段の部位であると判定して所定の期間にわたって輸送手段の速度を落とすために輸送手段に動力供給すること(326)と、輸送手段の後部が差し迫った事象が発生すると予想される輸送手段の部位であると判定して所定の期間にわたって輸送手段の速度を上げるために輸送手段に動力供給すること(328)と、のうちの1つ又は複数を行うことができる。
【0092】
図3Cは、例示の実施形態に係るさらに別のフロー図340を示す。図3Cを参照すると、プロセッサは、事象の検証を少なくとも一つの構成要素から受信することであって、検証は輸送手段と少なくとも一つの構成要素から成るピアグループの間のブロックチェーンコンセンサスを含む、受信すること(342)と、スマートコントラクトを実行して差し迫った事象と少なくとも一つの構成要素とをブロックチェーンコンセンサスに基づいてブロックチェーンに記録すること(344)と、のうちの1つ又は複数を行うことができる。
【0093】
図4は、例示の実施形態に係る、機械学習輸送手段ネットワーク図400を示す。ネットワーク400は、機械学習サブシステム406と連動するトランスポートノード402を含む。トランスポートノードは1つ又は複数のセンサ404を含む。
【0094】
機械学習サブシステム406は学習モデル408を含み、学習モデル408は機械学習訓練システム410により作成された、1つ又は複数の訓練データセット内のパターンを見つけることで予測を行う数学的人工物である。一部の実施形態では、機械学習サブシステム406はトランスポートノード402内に存在する。他の実施形態では、機械学習サブシステム406はトランスポートノード402の外に存在する。
【0095】
トランスポートノード402は、1つ又は複数のセンサ404からのデータを機械学習サブシステム406へ送信する。機械学習サブシステム406は、1つ又は複数のセンサ404のデータを学習モデル408へ与え、学習モデル408は1つ又は複数の予測を返す。機械学習サブシステム406は、学習モデル408からの予測に基づいて1つ又は複数の命令をトランスポートノード402へ送信する。
【0096】
更なる実施形態では、トランスポートノード402は1つ又は複数のセンサ404のデータを機械学習訓練システム410へ送信することができる。さらに別の実施形態では、機械学習サブシステム406はセンサ404のデータを機械学習サブシステム410へ送信することができる。本明細書に記載及び/又は描写される用途、機能、ステップ、ソリューションなどのうちの1つ又は複数は、本明細書に記載される機械学習ネットワーク400を利用することができる。
【0097】
図5Aは、例示の実施形態に係る、車両に関連するデータベーストランザクションを管理する車両構成の例500を示す。図5Aを参照すると、特定の輸送手段/車両525がトランザクション(例えば、車両サービス、販売店のトランザクション、配送/集荷、輸送サービスなど)に従事しているので、車両は資産を受領する(510)、及び/又は、トランザクションに従って資産を放出/移転する(512)ことができる。輸送手段のプロセッサ526は車両525内に存在し、輸送手段のプロセッサ526と、データベース530と、輸送手段のプロセッサ526と、トランザクションモジュール520との間に通信が存在する。トランザクションモジュール520は、資産、関係者、クレジット、サービス記述、日付、時間、場所、結末、通知、予想外の事象、などの情報を記録することができる。トランザクションモジュール520内のそれらのトランザクションはデータベース530へ複製することができる。データベース530は、SQLデータベース、RDBMS、リレーショナルデータベース、非リレーショナルデータベース、ブロックチェーン、分散型台帳のうちの一つとすることができて、輸送手段に搭載されていることがある、輸送手段に搭載されていないことがある、直接及び/又はネットワークを介してアクセス可能である、あるいは輸送手段がアクセスすることができる。
【0098】
図5Bは、例示の実施形態に係る、様々な車両の間で行われるデータベーストランザクションを管理する車両構成の例550を示す。車両525は別の車両508に関与して、別の車両とサービスが共有される必要がある状態に車両が到達した場合にサービス依頼電話を共有する、転送する、取得するなどの様々な動作を行うことができる。例えば、車両508はバッテリ充電の時期であることがある、及び/又はタイヤに問題があって配送の荷物を受け取る経路上にいることがある。輸送手段のプロセッサ528は車両508内に存在し、輸送手段のプロセッサ528と、データベース554と、トランザクションモジュール552との間に通信が存在する。車両508は、そのネットワーク内にいてブロックチェーンメンバーサービス上で稼働する別の車両525に通知することができる。輸送手段のプロセッサ526は車両525内に存在し、輸送手段のプロセッサ526と、データベース530と、輸送手段のプロセッサ526と、トランザクションモジュール520との間に通信が存在する。そして、車両525は、無線通信要求を介して情報を受信し、車両508及び/又はサーバ(図示せず)から荷物の集荷を行うことができる。トランザクションは、両方の車両のトランザクションモジュール552及び520に記録される。クレジットは車両508から車両525へ転送され、転送されたサービスの記録は、ブロックチェーンは互いに異なっていると仮定するとデータベース530/554に記録され、あるいはすべてのメンバーに使用される同じブロックチェーンに記録される。データベース554は、SQLデータベース、RDBMS、リレーショナルデータベース、非リレーショナルデータベース、ブロックチェーン、分散型台帳のうちの一つとすることができて、輸送手段に搭載されていることがある、輸送手段に搭載されていないことがある、あるいは直接及び/又はネットワークを介してアクセス可能である。
【0099】
図6Aは、例示の実施形態に係る、ブロックチェーンのアーキテクチャの構成600を示す。図6Aを参照すると、ブロックチェーンのアーキテクチャ600は、特定のブロックチェーン要素、例えば、ブロックチェーングループ610の一部としてブロックチェーンメンバーノード602~606のグループを含みうる。例示の一実施形態では、パーミッションを伴うブロックチェーンにはすべての関係者はアクセスできず、ブロックチェーンデータへアクセスするパーミッションがあるメンバーのみがアクセスできる。ブロックチェーンノードは、ブロックチェーンエントリの追加や検証プロセス(コンセンサス)などの多くの活動に参加する。ブロックチェーンノードの1つ又は複数は、エンドースメントポリシーに基づいてエントリをエンドースすることができて、すべてのブロックチェーンノードに対してオーダリングサービスを提供することができる。ブロックチェーンノードは、ブロックチェーン操作(認証など)を開始することができて、ブロックチェーンに格納されているブロックチェーン不変台帳に書き込みを行おうと努め、またそのコピーは基礎となる物理的インフラストラクチャ上に格納されることがある。
【0100】
トランザクションがメンバーのノードにより決定されるコンセンサスモデルにより受信及び承認されるので、ブロックチェーンのトランザクション620はコンピュータのメモリに記憶される。承認されたトランザクション626はブロックチェーンの現在のブロックに格納され、現在のブロック内のトランザクションのデータ内容をハッシュして前のブロックのハッシュを参照することを含む、陪審審理付託決定手続きによりブロックチェーンへコミットされる。ブロックチェーン内に、1つ又は複数のスマートコントラクト630が存在することがあり、スマートコントラクトはスマートコントラクト実行可能アプリケーションコード632内に含まれる、登録された受領者、車両の機能、要件、パーミッション、センサ閾値などのトランザクション合意の条件と行動とを規定する。コードは、要求を出しているエンティティが車両サービスを受けるために登録されているかどうか、彼らのプロファイル状態では彼らはどんなサービス機能を受ける資格があるか/受ける義務があるか、後続の事象における彼らの行動を監視するかどうか、を識別するよう構成されうる。例えば、サービス事象が発生して、ユーザが車両に乗っている場合にセンサデータの監視が発動されることがあり、車両の充電レベルなどの特定のパラメータが特定の期間にわたって特定の閾値を上回る/下回ると識別されることがあり、この結果は現在の状態に対する変化である可能性があるため、管理担当者(すなわち、車両の所有者、車両の操作者、サーバ、など)への警告の送信が必要となり、このサービスは特定されて参考のために格納されうる。収集される車両センサデータは、車両の状態に関する情報を収集するために使用されるセンサデータの種類に基づきうる。また、センサデータは、移動する場所、平均速度、最高速度、加速度、衝突があったか、予想された経路は利用されたか、次の目的地がどこか、安全対策が実施されているか、車両に充分な充電/燃料があるか、などの車両事象データ634の基盤となりうる。すべてのそのような情報はスマートコントラクト条項630の基盤となりえて、スマートコントラクト条項630はブロックチェーンに格納される。例えば、スマートコントラクトに格納されているセンサ閾値は、検出されたサービスが必要かどうか、及び、サービスはいつどこで行われる必要があるか、の基盤として使用することができる。
【0101】
図6Bは、例示の実施形態に係る、共有型台帳の構成を示す。図6Bを参照すると、ブロックチェーンのロジックの例640は、特定のトランザクションで計算装置と実行プラットフォームに接続するAPI又はプラグインアプリケーションとしてのブロックチェーンアプリケーションインタフェース642を含む。ブロックチェーン構成640は、アプリケーションプログラミングインタフェース(API)へ結合されて記憶されたプログラム/アプリケーションコード(例えば、スマートコントラクト実行可能コード、スマートコントラクトなど)へアクセスして実行する、1つ又は複数のアプリケーションを含むことができて、このアプリケーションは参加者により探し求められたカスタマイズされた構成に従って作成することができて、自身の状態を維持し、自身の資産を制御して、外部情報を受信することができる。このアプリケーションは、すべてのブロックチェーンノード上の分散型台帳にアペンドすることで、エントリとしてデプロイしてインストールすることができる。
【0102】
スマートコントラクトアプリケーションコード644は、実行された場合にトランザクション条件を有効とするアプリケーションコードを規定することで、ブロックチェーントランザクションの基盤を提供する。スマートコントラクト630は、実行された場合に特定の承認されたトランザクション626を生成し、そしてこのトランザクションがブロックチェーンプラットフォーム652へと転送される。プラットフォームは、セキュリティ/承認658、トランザクション管理を実行する計算装置656、ブロックチェーン内のトランザクション及びスマートコントラクトを記憶するメモリとしてのストレージ部654を含む。
【0103】
ブロックチェーンプラットフォームは、ブロックチェーンデータ、サービス(例えば、暗号化信託サービス、仮想実行環境など)、及び、新しいエントリの受信及び格納に使用することができてデータエントリにアクセスしようと試みる監査人にアクセスを提供出来る基礎となる物理的コンピュータインフラストラクチャという、様々な層を含みうる。ブロックチェーンは、プログラムコードを処理して物理的インフラストラクチャを連動させるのに必要な仮想実行環境へのアクセスを提供するインタフェースを提示することができる。暗号化信託サービスは、資産交換エントリなどのエントリの検証、及び情報を秘匿するのに使用されることがある。
【0104】
図6A及び図6Bのブロックチェーンアーキテクチャ構成は、提示されている1つ又は複数のインタフェースを介してプログラム/アプリケーションコードを処理及び実行して、ブロックチェーンプラットフォームにより提供されるサービスを実行することができる。非限定的な例として、スマートコントラクトを作成してリマインダー、アップデート、及び/又は、変更やアップデートの対象となる他の通知を実行することができる。スマートコントラクト自体は、承認に関連する規則を特定して、台帳の要件及び利用法にアクセスするのに使用することができる。例えば、情報には、ブロックチェーン層に含まれる1つ又は複数の処理エンティティ(例えばプロセッサ、仮想マシンなど)により処理することのできる新しいエントリが含まれることがある。結果には、スマートコントラクト及び/又はピアのコンセンサスで規定されている基準に基づいて新しいエントリを却下又は承認する決定が含まれることがある。物理的インフラストラクチャは、本明細書に記載されるデータ又は情報のいずれかを読み出すのに利用することができる。
【0105】
スマートコントラクト実行可能コード内では、スマートコントラクトは高水準のアプリケーション及びプログラミング言語を用いて作成して、ブロックチェーン内のブロックへ書き込むことができる。スマートコントラクトは、ブロックチェーン(例えば、ブロックチェーンピアの分散ネットワーク)を用いて登録、格納、及び/又は複製された実行可能コードを含みうる。エントリはスマートコントラクトコードの実行であり、スマートコントラクトに関連する条件が満たされるのに応答して実行することができる。スマートコントラクトを実行することで、デジタルブロックチェーン台帳のステートに信頼できる変更を行うことができる。スマートコントラクトを実行することで生じるブロックチェーン台帳への変更は、ブロックチェーンピアの分散ネットワークを介して、1つ又は複数のコンセンサスプロトコルを用いて自動的に複製することができる。
【0106】
スマートコントラクトは、データを鍵と値のペアの形式でブロックチェーンへ書き込む。さらに、スマートコントラクトコードはブロックチェーンに格納されている値を読み取り、アプリケーションの操作時にこの値を使用することができる。スマートコントラクトコードは、様々な論理演算の出力をブロックチェーンへ書き込むことができる。コードを使用して、仮想マシン又は他のコンピューティングプラットフォームにおける一時的なデータ構造を作成することができる。ブロックチェーンへ書き込まれたデータは公開する、及び/又は暗号化して非公開として維持することができる。スマートコントラクトにより使用/生成される一時データは提供される実行環境によりメモリ内に保持されて、ブロックチェーンで必要なデータが特定されたら削除される。
【0107】
スマートコントラクト実行可能コードはスマートコントラクトのコード解釈を含むことができて、追加機能を有することもある。本明細書に記載されるように、スマートコントラクト実行可能コードは、コンピューティングネットワーク上にデプロイされるプログラムコードとすることができて、コンセンサスプロセス中にチェーンバリデータ(chain validator)により実行及び検証がなされる。スマートコントラクト実行可能コードはハッシュを受信して、以前記憶されていた特徴抽出器を使用して作成されたデータテンプレートに関連するハッシュをブロックチェーンから読み出す。ハッシュ識別子のハッシュと、格納された識別子テンプレートデータから作成されたハッシュが一致する場合、スマートコントラクト実行可能コードは、要求されたサービスに対して承認鍵を送信する。スマートコントラクト実行可能コードは、暗号の詳細に関連するデータをブロックチェーンへ書き込むことができる。
【0108】
図6Cは、例示の実施形態に係る、ブロックチェーンのトランザクションデータを格納するブロックチェーンの構成を示す。図6Cを参照すると、例示の構成660は、車両662、ユーザデバイス664、及びサーバ666に対して分散型台帳(すなわちブロックチェーン)668との情報共有を提供する。サーバは、既知の規定されたユーザプロファイルが既定された格付けプロファイルを用いて車両を借りようとしている場合にユーザプロファイルの格付け情報を共有するために車両のサービスプロバイダに問い合わせを行うサービスプロバイダエンティティを表しうる。サーバ666は、車両のサービス要件に関連するデータを受信して処理することができる。車両センサデータが燃料/充電や保守サービスなどの必要性を示すなどのサービス事象が発生した場合、スマートコントラクトを使用して規則、閾値、センサ情報の収集などを呼び出すことができて、これにより車両サービス事象を呼び出すことができる。ブロックチェーンのトランザクションデータ670は、アクセス事象、車両のサービス状態に対するその後のアップデート、事象アップデートなどのトランザクションごとに保存される。トランザクションには、関係者、要件(例えば、18歳、サービスを受ける資格のある志願者、有効な運転免許証など)、補償レベル、事象の間に移動した距離、事象へのアクセス及び車両サービスを提供する許可を受けた登録された受領者、権利/パーミッション、次のサービス事象の詳細を記録して車両状態の状況を識別するための車両事象操作の間に読み出されたセンサデータ、及び、サービス事象が完了したかどうかと車両状態の状況が変化したかどうかを判断するのに使用される閾値が含まれうる。
【0109】
図6Dは、例示の実施形態に係る、分散型台帳へ追加することのできるブロックチェーンブロック680及びブロック構造682A~682nの内容を示す。図6Dを参照すると、クライアント(図示せず)は、ブロックチェーン上の活動を実行するためにエントリをブロックチェーンノードへ提出することができる。例として、クライアントは、デバイス、人、又はエンティティなどの要求者に代わって行動してブロックチェーンへエントリを提案するアプリケーションとすることができる。複数のブロックチェーンピア(例えばブロックチェーンノード)は、ブロックチェーンネットワークのステート及び分散型台帳のコピーを維持することができる。エンドースピア(endorsing peer)を含む異なる種類の複数のブロックチェーンノード/ピアがブロックチェーンネットワークに存在することがあり、エンドースピアは、クライアントと、エンドースメントを確認し、エントリを検証してエントリを分散型台帳へコミットするコミットピア(committing peer)とにより提案されたエントリのシミュレーション及びエンドースを行う。この例では、ブロックチェーンノードは、エンドーサノード、コミッタ(committer)ノード、又はこれら両方の役割を実行することができる。
【0110】
本システムは、ブロック内の不変で順序付けされたレコードを格納するブロックチェーンと、ブロックチェーンの現在のステートを維持するステートデータベース(現在のワールドステート)とを含む。一つの分散型台帳がチャネルごとに存在することがあり、各ピアは、自身がメンバーである各チャネルに対する分散型台帳の自分のコピーを維持する。本ブロックチェーンは、ハッシュリンクされたブロックとして構造化されたエントリログであり、各ブロックはN個のエントリのシーケンスを含む。ブロックは、図6Dで示されるものなどの様々な構成要素を含みうる。複数のブロックは、現在のブロックのブロックヘッダ内に前のブロックのヘッダのハッシュを追加することで連結することができる。このように、ブロックチェーン上のすべてのエントリは順序付けされて暗号的に結合されることで、ハッシュリンクを壊すことなくブロックチェーンデータを改ざんすることを防ぐ。さらに、連結されているため、ブロックチェーン内の最後のブロックは、その前に位置するあらゆるエントリを代表している。本ブロックチェーンは、アペンド専用のブロックチェーンの作業負荷を支持するピアファイルシステム(ローカルの、又は接続された記憶装置)上に記憶することができる。
【0111】
ブロックチェーン及び分散型台帳の現在のステートはステートデータベースに格納することができる。ここで、現在のステートデータは、ブロックチェーンのチェーンエントリログにこれまで含まれたすべての鍵の最新の値を表す。スマートコントラクト実行可能コードの呼び出しは、ステートデータベース内の現在のステートに対してエントリを実行する。これらのスマートコントラクト実行可能コードのやり取りを極めて効率的にするため、すべての鍵の最新の値をステートデータベースに格納することができる。ステートデータベースはブロックチェーンのエントリログに対するインデックス付きビューを含むことができて、それゆえいつでもチェーンから再生成することができる。ステートデータベースは、ピアの起動時、及びエントリが受け付けられる前に、自動的に回復する(又は必要な場合に生成する)ことができる。
【0112】
エンドースノード(endorsing node)はクライアントからエントリを受信して、シミュレーションされた結果に基づいてエントリをエンドースする。エンドースノードは、エントリ提案をシミュレーションするスマートコントラクトを保持する。エンドースノードがエントリをエンドースした場合、エンドースノードはエントリエンドースメントを作成し、これはエンドースノードからクライアントアプリケーションへの署名付きの応答でありシミュレーションされたエントリのエンドースメントを示す。エントリをエンドースする方法は、スマートコントラクト実行可能コード内で規定されていることがあるエンドースメントポリシーに依存する。エンドースメントポリシーの例は、「エンドースピアの大多数はエントリをエンドースしなければならない」である。異なるチャネルは異なるエンドースメントポリシーを有することがある。エンドースされたエントリは、クライアントアプリケーションによりオーダリングサービスへ転送される。
【0113】
オーダリングサービスはエンドースされたエントリを受け付け、それらのエントリをブロックの中へ並べて、ブロックをコミットピアへ配送する。例えば、オーダリングサービスは、エントリの閾値に到達した場合、タイマーがタイムアウトした場合、又は別の条件で、新しいブロックを開始することができる。この例では、ブロックチェーンノードは、ブロックチェーン上に格納するデータブロック682Aを受信したコミットピアである。オーダリングサービスは、オーダラの集合体で構成することができる。オーダリングサービスは、エントリ、スマートコントラクトを処理することはなく、共有された台帳を維持する。むしろ、オーダリングサービスは、エンドースされたエントリを受け付けて、それらのエントリが分散型台帳へコミットされる順序を指定することができる。ブロックチェーンネットワークのアーキテクチャは、「オーダリング」の特定の実装(例えば、Solo、Kafka、BFTなど)がプラグ可能なコンポーネントとなるように設計することができる。
【0114】
エントリは、分散型台帳に一貫した順序で書き込まれる。エントリの順序は、エントリがネットワークへコミットされた場合にステートデータベースに対する更新が確実に有効となるように規定される。暗号パズルを解くことで、又はマイニングによりオーダリングが発生する暗号通貨のブロックチェーンシステム(例えば、ビットコインなど)とは異なり、この例では、分散型台帳の関係者がネットワークに最も適合するオーダリング機構を選択することができる。
【0115】
図6Dを参照すると、ブロックチェーン及び/又は分散型台帳上に格納されたブロック682A(データブロックとも呼ばれる)は、多数のデータセグメント、例えばブロックヘッダ684A~684n、トランザクション固有データ686A~686n、ブロックメタデータ688A~688nなどを含みうる。描写されている様々なブロック及びその内容、例えばブロック682A及びその内容は、例示のみを目的としており、例示の実施形態の範囲を制限する意図はない。場合によっては、ブロックヘッダ684Aとブロックメタデータ688Aは、いずれもエントリデータを格納するトランザクション固有データ686Aよりも小さいことがあるが、これは要件ではない。ブロック682Aは、ブロックデータ690A~690nの中にN個(例えば、100、500、1000、2000、3000など)のエントリのトランザクションの情報を格納することができる。また、ブロック682Aは、ブロックヘッダ684Aの中に(例えばブロックチェーン上の)前のブロックへのリンクを含むこともできる。特に、ブロックヘッダ684Aは、前のブロックのヘッダのハッシュを含みうる。また、ブロックヘッダ684Aは、固有のブロック番号、現在のブロック682Aのブロックデータ690Aのハッシュ、及び同種のものも含みうる。ブロック682Aのブロック番号は固有とすることができて、ゼロから始めて増加していく/連続する順序で割り当てることができる。ブロックチェーン内の第1ブロックはジェネシスブロックと呼ばれることがあり、このブロックはブロックチェーン、そのメンバー、その中に格納されたデータなどについての情報を含む。
【0116】
ブロックデータ690Aは、ブロック内に記録された各エントリのエントリ情報を格納することができる。例えば、エントリデータは、エントリの種類、バージョン、タイムスタンプ、分散型台帳のチャネルID、エントリID、エポック(epoch)、ペイロードの可視性、スマートコントラクト実行可能コードのパス(txをデプロイする)、スマートコントラクト実行可能コードの名称、スマートコントラクト実行可能コードのバージョン、入力(スマートコントラクト実行可能コード及び機能)、クライアント(作成者)は公開鍵や証明書などを確認する、クライアントの署名、エンドーサのアイデンティティ、エンドーサの署名、提案ハッシュ、スマートコントラクト実行可能コードの事象、応答状態、ネームスペース、読み込みセット(read set、エントリにより読み出された鍵とバージョンのリスト、など)、書き込みセット(write set、鍵と値のリストなど)、開始鍵(start key)、最終鍵(end key)、鍵のリスト、マークル木へのクエリのサマリ、及び同種のもの、の中の1つ又は複数を含みうる。エントリデータは、N個のエントリのそれぞれに格納することができる。
【0117】
また、一部の実施形態では、ブロックデータ690Aは、ブロックチェーン内の複数のブロックのハッシュリンクされたチェーンへ追加情報を追加する、トランザクション固有データ686Aを格納することもできる。したがって、データ686Aは、分散型台帳上の複数のブロックの不変のログに格納することができる。そのようなデータ686Aを格納する利益の一部は、本明細書で開示され示されている様々な実施形態に反映されている。ブロックメタデータ688Aは、多数のメタデータフィールドを(例えば、バイト配列として、など)格納することができる。メタデータフィールドは、ブロック作製に対する署名、最後のコンフィギュレーションブロックへの参照、ブロック内で有効なエントリと無効なエントリを識別するエントリフィルタ、ブロックを順序付けるオーダリングサービスの持続する最後のオフセット、及び同種のものを含みうる。署名、最後のコンフィギュレーションブロック、及びオーダラのメタデータはオーダリングサービスにより追加されることがある。一方で、ブロック(ブロックチェーンノードなど)のコミッタは、エンドースメントポリシー、読み込み/書き込みセットの検証、及び同種のものに基づいて、有効/無効情報を追加することがある。エントリフィルタは、ブロックデータ610A内のエントリの個数と等しいサイズのバイト配列と、エントリが有効/無効であったかを識別する検証コードを含みうる。
【0118】
また、ブロックチェーン内の他のブロック682B~682nも、ヘッダ、ファイル、及び値を持つ。しかし、第1ブロック682Aとは異なり、他のブロックのヘッダ684A~684nは、直前のブロックのハッシュ値を含む。直前のブロックのハッシュ値は、単に前のブロックのヘッダのハッシュでありうる、あるいは前のブロック全体のハッシュ値でありうる。残りのブロックのそれぞれに前のブロックのハッシュ値を含めることで、N番目のブロックからジェネシスブロック(及び関連する元のファイル)まで、矢印692で示されるようにブロック単位で追跡を行うことができて、監査可能で不変の保管管理記録(chain of custody)を確立することができる。
【0119】
上述した実施形態は、ハードウェアで、プロセッサにより実行されるコンピュータプログラムで、ファームウェアで、又はこれらの組み合わせで実現することができる。コンピュータプログラムは、記憶媒体などのコンピュータ可読媒体上で具現化することができる。例えば、コンピュータプログラムは、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ(「ROM」)、消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(「EPROM」)、電気的消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(「EEPROM」)、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、コンパクトディスク読み出し専用メモリ(「CD-ROM」)、又は、当技術分野で既知の任意の他の形態の記憶媒体に存在することができる。
【0120】
例示の記憶媒体は、プロセッサがこの記憶媒体から情報を読み出し、この記憶媒体へ情報を書き込むことができるように、プロセッサへ結合することができる。別の方法では、記憶媒体はプロセッサに不可欠でありうる。プロセッサ及び記憶媒体は特定用途向け集積回路(「ASIC」)の中に存在することができる。別の方法では、プロセッサ及び記憶媒体は個別の構成要素として存在することができる。例えば、図7はコンピュータシステムアーキテクチャの例700を示し、これは上記の構成要素のいずれかを表しうる、あるいは上記の構成要素などのいずれかに統合されうる。
【0121】
図7は、本明細書に記載される本願の実施形態の使用又は機能の範囲に関する制限を示唆することは意図していない。それでも、コンピューティングノード700は実現可能である、及び/又は上述された機能のいずれかを実行可能である。
【0122】
コンピューティングノード700には、数多くの他の汎用又は専用のコンピュータシステムの環境又は構成で動作可能なコンピュータシステム/サーバ702が存在する。コンピュータシステム/サーバ702と共に使用するのに適切でありうる、よく知られた計算システム、環境、及び/又は構成の例として、限定しないが、パーソナルコンピュータシステム、サーバコンピュータシステム、シンクライアント、シッククライアント、携帯型又はラップトップの機器、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースのシステム、セットトップボックス、プログラム可能な家電製品、ネットワークPC、ミニコンピュータシステム、メインフレームコンピュータシステム、上記のシステム又は機器のいずれかを含む分散型クラウドコンピューティング環境、及び同種のものが挙げられる。
【0123】
コンピュータシステム/サーバ702は、コンピュータシステムにより実行されるプログラムモジュールなどのコンピュータシステム実行可能命令の一般的なコンテクストにおいて説明することができる。通常、プログラムモジュールは、特定のタスクを実行する、あるいは特定の抽象データ型を実行するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、ロジック、データ構造などを含みうる。コンピュータシステム/サーバ702は、タスクが通信ネットワークを介して結合されるリモート処理装置により行われる、分散型クラウドコンピューティング環境において実践することができる。分散型クラウドコンピューティング環境では、プログラムモジュールはローカルの記憶媒体及び記憶装置を含むリモートコンピュータシステムの記憶媒体の両方に存在することがある。
【0124】
図7に示されるように、クラウドコンピューティングノード700の中のコンピュータシステム/サーバ702は、汎用計算装置の形態で示されている。コンピュータシステム/サーバ702の構成要素には、限定しないが、1つ又は複数のプロセッサ若しくは処理部704、システムメモリ706、及び、システムメモリ706を含む様々なシステム構成要素をプロセッサ704へ結合するバスが含まれうる。
【0125】
バスは、メモリバス又はメモリコントローラ、周辺機器用バス、アクセラレーテッドグラフィックスポート、及び、プロセッサ又はローカルバスを含む、様々なバスアーキテクチャのいずれかを用いた、いくつかの種類のバス構造の1つ又は複数を表す。例として、限定しないが、そのようなアーキテクチャには、インダストリスタンダードアーキテクチャ(ISA)バス、マイクロチャネルアーキテクチャ(MCA)バス、エンハンストISA(EISA)バス、ビデオエレクトロニクススタンダーズアソシエーション(VESA)ローカルバス、及び、ペリフェラルコンポーネントインターコネクト(PCI)バスが含まれる。
【0126】
コンピューティングシステム/サーバ702は、典型的には様々なコンピュータシステム可読媒体を含む。そのような媒体は、コンピュータシステム/サーバ702によりアクセスできる任意の入手可能な媒体とすることができて、揮発性及び不揮発性の媒体、リムーバブル及び非リムーバブルの媒体の両方を含む。システムメモリ706は、一実施形態では、他の図のフロー図を実現する。システムメモリ706は、ランダムアクセスメモリ(RAM)708及び/又はキャッシュメモリ710などの揮発性メモリ方式のコンピュータシステム可読媒体を含むことができる。コンピュータシステム/サーバ702はさらに、他のリムーバブル/非リムーバブルで揮発性/不揮発性のコンピュータシステム記憶媒体を含みうる。単に例として、メモリ706は、(図示されておらず、通常は「ハードドライブ」と呼ばれる)非リムーバブルで不揮発性の磁気媒体から/磁気媒体へ読み出し及び書き込みを行うために提供することができる。示されていないが、リムーバブルで不揮発性の磁気ディスク(例えば「フロッピー(登録商標)ディスク」)から/磁気ディスクへ読み出し及び書き込みを行うための光学ディスクドライブ、及び、リムーバブルで不揮発性である、CD-ROM、DVD-ROM、又は他の光媒体などの光ディスクから/光ディスクへ読み出し又は書き込みを行うための磁気ディスクドライブを提供することができる。そのような場合、それぞれは1つ又は複数のデータ媒体インタフェースを介してバスへ接続することができる。以下でさらに描写及び記載されるように、メモリ706は、本願の様々な実施形態の機能を実行するよう構成されている、一連の(例えば、少なくとも一つの)プログラムモジュールを有する、少なくとも一つのプログラム製品を含みうる。
【0127】
一連の(少なくとも一つの)プログラムモジュールを有するプログラム/ユーティリティは、例として、限定しないが、メモリ706、オペレーティングシステム、1つ又は複数のアプリケーションプログラム、他のプログラムモジュール、プログラムデータに格納することができる。オペレーティングシステム、1つ又は複数のアプリケーションプログラム、他のプログラムモジュール、プログラムデータ、又はこれらの何らかの組み合わせは、ネットワーク環境の実装を含みうる。プログラムモジュールは概して、本明細書に記載される本願の様々な実施形態の機能及び/又は方法を実行する。
【0128】
当業者には理解されるように、本願の態様は、システム、方法、又はコンピュータプログラム製品として具現化することができる。したがって、本願の態様は、完全にハードウェアの実施形態、完全にソフトウェアの実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)、又は、本明細書ではそのすべてが概して「回路」、「モジュール」、又は「システム」と呼ばれることのある、ソフトウェアの態様とハードウェアの態様を組み合わせた実施形態の形態を取り得る。さらに、本願の態様は、その上で具現化されるコンピュータ可読プログラムコードを有する1つ又は複数のコンピュータ可読媒体内で具現化されるコンピュータプログラム製品の形態を取り得る。
【0129】
また、コンピュータシステム/サーバ702は、キーボード、ポインティングデバイス、ディスプレイ、音声認識モジュールなどを含みうるI/Oデバイス712(I/Oアダプタなど)、ユーザがコンピュータシステム/サーバ702とインタラクションを行えるようにする1つ又は複数のデバイス、及び/又は、コンピュータシステム/サーバ702が1つ又は複数の他の計算装置と通信を行えるようにする任意のデバイス(例えば、ネットワークカードやモデムなど)を介して1つ又は複数の外部機器と通信を行うこともできる。そのような通信は、デバイス712のI/Oインタフェースを介して起こり得る。さらに、コンピュータシステム/サーバ702は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、一般的な広域ネットワーク(WAN)、及び/又は公共ネットワーク(例えばインターネット)などの1つ又は複数のネットワークと、ネットワークアダプタを用いて通信を行うことができる。描写されているように、デバイス712はコンピュータシステム/サーバ702の他の構成要素とバスを介して通信を行う。示されていないが、他のハードウェア及び/又はソフトウェア構成要素をコンピュータシステム/サーバ702と共に使用することもできることを理解されたい。例として、限定しないが、マイクロコード、デバイスドライバ、冗長処理部、外部ディスクドライブアレイ、RAIDシステム、テープドライブ、データ保管記憶システムなどが挙げられる。
【0130】
システム、方法、及び非一時的コンピュータ可読媒体のうちの少なくとも一つの好ましい実施形態が添付の図面に示され、上述の詳細な説明で記述されたが、本願は開示された実施形態に限定されず、以下の請求項で記載及び規定される数多くの再配置、変更、及び置換を行うことができることが理解される。例えば、様々な図のシステムの能力は、本明細書に記載されるモジュール又は構成要素のうちの1つ又は複数により、又は分散型のアーキテクチャにおいて実行することができて、送信機、受信機、又はこれらのペアを含みうる。例えば、個々のモジュールにより実行される機能のすべて又は一部は、これらのモジュールのうちの1つ又は複数により実行することができる。さらに、本明細書に記載される機能は、様々な時刻に、モジュール又は構成要素の内部若しくは外部の様々な事象に関連して、実行することができる。また、様々なモジュールの間で送信される情報は、モジュールの間で、データネットワーク、インターネット、音声ネットワーク、インターネットプロトコルネットワーク、無線機器、有線機器、及び/又は複数のプロトコル、のうちの少なくとも一つを介して送信することができる。また、モジュールのいずれかにより送信又は受信されるメッセージは、直接、及び/又は他のモジュールのうちの1つ又は複数を用いて、送信又は受信することができる。
【0131】
「システム」はパソコン、サーバ、コンソール、携帯情報端末(PDA)、携帯電話、タブレット計算装置、スマートフォン、若しくは任意の他の適切な計算装置、又はデバイスの組み合わせとして具現化されうることを当業者は理解するであろう。上述した機能を「システム」により行われるものとして提示することには、本願の範囲をいかなる方法によっても制限する意図はなく、多くの実施形態のうちの一例を提供することを目的としている。実際、本明細書で開示された方法、システム、及び装置は、コンピューティング技術と合致する、局所的及び分散された形態で実現することができる。
【0132】
本明細書に記載されるシステムの特徴の一部は、その実装の独立性をさらに強調するためにモジュールとして提示されたことに留意されたい。例えば、モジュールは、カスタムされた超大規模集積(VLSI)回路若しくはゲートアレイ、論理チップ、トランジスタ、又は他の個別の構成要素などの既製の半導体を含むハードウェア回路として実装することができる。また、モジュールは、フィールドプログラマブルゲートアレイ、プログラマブルアレーロジック、プログラム可能論理回路、グラフィックスプロセッシングユニット、又は同種のものなどのプログラム可能ハードウェアデバイス内に実装することもできる。
【0133】
また、モジュールは、様々な種類のプロセッサで実行するために、少なくとも部分的にソフトウェアで実装することもできる。実行可能コードの特定されたユニットは、例えば、オブジェクト、手順、又は機能として構造化されうるコンピュータ命令の1つ又は複数の物理的若しくは論理的ブロックを含みうる。それでもなお、特定されたモジュールの複数の実行ファイルは、物理的に一緒に存在する必要はなく、異なる場所に記憶されて、論理的に結合された場合にモジュールを含み、記載されたモジュールの目的を達成する、異なる命令を含みうる。さらに、モジュールはコンピュータ可読媒体に記憶することができて、このコンピュータ可読媒体は、例えば、ハードディスクドライブ、フラッシュデバイス、ランダムアクセスメモリ(RAM)、テープ、又は、データを記憶するのに用いられる任意の他のそのような媒体でありうる。
【0134】
実際、実行可能コードのモジュールは単一の命令又は多数の命令とすることができて、さらに、いくつかのメモリデバイスにまたがって、異なる複数のプログラムの間に、いくつかの異なるコードセグメントへ分散させることもできる。同様に、演算データは、モジュール内で特定して本明細書で示すことができて、任意の適切な形態で具現化して、任意の適切な種類のデータ構造内で構造化することができる。演算データは単一のデータセットとして収集される、あるいは異なる複数の記憶装置にまたがっていることを含む異なる複数の場所に分散されていることがあり、少なくとも部分的に、システム又はネットワーク上の単なる電子信号として存在することもある。
【0135】
本明細書で概略が記載され、図に示される本願の構成要素は、多種多様な異なる構成で配置、設計されうることが容易に理解されるであろう。したがって、実施形態の詳細な説明は、請求されている本願の範囲を制限することを意図したものではなく、単に本願の選択された実施形態を表しているに過ぎない。
【0136】
上述したことは異なる順序の複数のステップで、及び/又は開示されたものとは異なる構成のハードウェア要素を用いて実践できることを、当業者は容易に理解するであろう。それゆえ、本願はこれらの望ましい実施形態に基づいて記述されたが、ある程度の変更、変形、及び別の構造が明らかであることは当業者には明らかであろう。
【0137】
本願の好ましい実施形態が記述されたが、記載された実施形態は例証に過ぎず、本願の範囲は、添付の請求項に対するあらゆる均等物及び変更(例えば、プロトコル、ハードウェアデバイス、ソフトウェアプラットフォームなど)を考慮した際に添付の請求項のみにより規定される。
図1A
図1B
図1C
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図2G
図2H
図2I
図3A
図3B
図3C
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図6C
図6D
図7
【手続補正書】
【提出日】2021-12-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0137
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0137】
本願の好ましい実施形態が記述されたが、記載された実施形態は例証に過ぎず、本願の範囲は、添付の請求項に対するあらゆる均等物及び変更(例えば、プロトコル、ハードウェアデバイス、ソフトウェアプラットフォームなど)を考慮した際に添付の請求項のみにより規定される。
本明細書に開示される発明は以下の態様を含む。
〔態様1〕
輸送手段により第1センサを介して環境を検出することと、
前記輸送手段により前記環境に関連する事象が差し迫っていると判断することと、
前記輸送手段により前記差し迫った事象に関連する第2センサに給電することと、
前記事象が発生している場合に前記輸送手段により前記第2センサを介して前記事象を検出することと、
を含む、方法。
〔態様2〕
前記差し迫った事象が発生すると予想される前記輸送手段の部位を判定することと、
前記事象が発生すると予想される前記輸送手段の前記部位に配置される1つ又は複数の追加のセンサに給電することと、
を含む、態様1に記載の方法。
〔態様3〕
前記差し迫った事象が発生すると予想される前記輸送手段の部位を判定することと、
第1期間にわたって前記部位に関連するすべてのセンサに給電することと、
前記第1期間より長い第2期間にわたって前記第2センサに給電することと、
を含む、態様1に記載の方法。
〔態様4〕
前記輸送手段の前部が前記差し迫った事象が発生すると予想される前記輸送手段の部位であると判定することと、
所定の期間にわたって前記輸送手段の速度を落とすために前記輸送手段に動力供給することと、
を含む、態様1に記載の方法。
〔態様5〕
前記輸送手段の後部が前記差し迫った事象が発生すると予想される前記輸送手段の部位であると判定することと、
所定の期間にわたって前記輸送手段の速度を上げるために前記輸送手段に動力供給することと、
を含む、態様1に記載の方法。
〔態様6〕
前記輸送手段により、前記事象の検証を少なくとも一つの構成要素から受信することを含み、前記検証は、前記輸送手段と前記少なくとも一つの構成要素から成るピアグループの間のブロックチェーンコンセンサスを含む、態様1に記載の方法。
〔態様7〕
前記輸送手段によりスマートコントラクトを実行して、前記差し迫った事象と前記少なくとも一つの構成要素とを前記ブロックチェーンコンセンサスに基づいてブロックチェーンに記録することを含む、態様6に記載の方法。
〔態様8〕
プロセッサであって、
第1センサを介して環境を検出し、
前記環境に関連する事象が差し迫っていると判断し、
前記差し迫った事象に関連する第2センサに給電し、
前記事象が発生している場合に前記第2センサを介して前記事象を検出する、よう構成されているプロセッサ、
を含む、輸送手段。
〔態様9〕
前記プロセッサはさらに、
前記差し迫った事象が発生すると予想される前記輸送手段の部位を判定し、
前記事象が発生すると予想される前記輸送手段の前記部位に配置される1つ又は複数の追加のセンサに給電する、
よう構成される、態様8に記載の輸送手段。
〔態様10〕
前記プロセッサはさらに、
前記差し迫った事象が発生すると予想される前記輸送手段の部位を判定し、
第1期間にわたって前記部位に関連するすべてのセンサに給電し、
前記第1期間より長い第2期間にわたって前記第2センサに給電する、
よう構成される、態様8に記載の輸送手段。
〔態様11〕
前記プロセッサはさらに、
前記輸送手段の前部が前記差し迫った事象が発生すると予想される前記輸送手段の部位であると判定し、
所定の期間にわたって前記輸送手段の速度を落とすために前記輸送手段に動力供給する、
よう構成される、態様8に記載の輸送手段。
〔態様12〕
前記プロセッサはさらに、
前記輸送手段の後部が前記差し迫った事象が発生すると予想される前記輸送手段の部位であると判定し、
所定の期間にわたって前記輸送手段の速度を上げるために前記輸送手段に動力供給する、
よう構成される、態様8に記載の輸送手段。
〔態様13〕
前記プロセッサはさらに、
前記事象の検証を少なくとも一つの構成要素から受信するよう構成され、前記検証は、前記輸送手段と前記少なくとも一つの構成要素から成るピアグループの間のブロックチェーンコンセンサスを含む、
態様8に記載の輸送手段。
〔態様14〕
前記プロセッサはさらに、
スマートコントラクトを実行して、前記差し迫った事象と前記少なくとも一つの構成要素とを前記ブロックチェーンコンセンサスに基づいてブロックチェーンに記録するよう構成される、態様13に記載の輸送手段。
〔態様15〕
命令を記憶するよう構成されている非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令は実行された場合にプロセッサに
輸送手段により第1センサを介して環境を検出することと、
前記輸送手段により前記環境に関連する事象が差し迫っていると判断することと、
前記輸送手段により前記差し迫った事象に関連する第2センサに給電することと、
前記事象が発生している場合に前記輸送手段により前記第2センサを介して前記事象を検出することと、
を行わせる、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
〔態様16〕
前記プロセッサはさらに、
前記差し迫った事象が発生すると予想される前記輸送手段の部位を判定し、
前記事象が発生すると予想される前記輸送手段の前記部位に配置される1つ又は複数の追加のセンサに給電する、
ことを実行するよう構成される、態様15に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
〔態様17〕
前記プロセッサはさらに、
前記差し迫った事象が発生すると予想される前記輸送手段の部位を判定し、
第1期間にわたって前記部位に関連するすべてのセンサに給電し、
前記第1期間より長い第2期間にわたって前記第2センサに給電する、
ことを実行するよう構成される、態様15に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
〔態様18〕
前記プロセッサはさらに、
前記輸送手段の前部が前記差し迫った事象が発生すると予想される前記輸送手段の部位であると判定し、
所定の期間にわたって輸送手段の速度を落とすために前記輸送手段に動力供給する、
ことを実行するよう構成される、態様15に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
〔態様19〕
前記プロセッサはさらに、
前記輸送手段の後部が前記差し迫った事象が発生すると予想される前記輸送手段の部位であると判定し、
所定の期間にわたって輸送手段の速度を上げるために前記輸送手段に動力供給する、
ことを実行するよう構成される、態様15に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
〔態様20〕
前記プロセッサはさらに、
前記輸送手段により、前記事象の検証を少なくとも一つの構成要素から受信することを実行するよう構成され、前記検証は、前記輸送手段と前記少なくとも一つの構成要素から成るピアグループの間のブロックチェーンコンセンサスを含む、
態様15に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
輸送手段により第1センサを介して環境を検出することと、
前記輸送手段により前記環境に関連する事象が差し迫っていると判断することと、
前記輸送手段により前記差し迫った事象に関連する第2センサに給電することと、
前記事象が発生している場合に前記輸送手段により前記第2センサを介して前記事象を検出することと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記差し迫った事象が発生すると予想される前記輸送手段の部位を判定することと、
前記事象が発生すると予想される前記輸送手段の前記部位に配置される1つ又は複数の追加のセンサに給電することと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記差し迫った事象が発生すると予想される前記輸送手段の部位を判定することと、
第1期間にわたって前記部位に関連するすべてのセンサに給電することと、
前記第1期間より長い第2期間にわたって前記第2センサに給電することと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記輸送手段の前部が前記差し迫った事象が発生すると予想される前記輸送手段の部位であると判定することと、
所定の期間にわたって前記輸送手段の速度を落とすために前記輸送手段に動力供給することと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記輸送手段の後部が前記差し迫った事象が発生すると予想される前記輸送手段の部位であると判定することと、
所定の期間にわたって前記輸送手段の速度を上げるために前記輸送手段に動力供給することと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記輸送手段により、前記事象の検証を少なくとも一つの構成要素から受信することを含み、前記検証は、前記輸送手段と前記少なくとも一つの構成要素から成るピアグループの間のブロックチェーンコンセンサスを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記輸送手段によりスマートコントラクトを実行して、前記差し迫った事象と前記少なくとも一つの構成要素とを前記ブロックチェーンコンセンサスに基づいてブロックチェーンに記録することを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
プロセッサであって、
第1センサを介して環境を検出し、
前記環境に関連する事象が差し迫っていると判断し、
前記差し迫った事象に関連する第2センサに給電し、
前記事象が発生している場合に前記第2センサを介して前記事象を検出する、よう構成されているプロセッサ、
を含む、輸送手段。
【請求項9】
前記プロセッサはさらに、
前記差し迫った事象が発生すると予想される前記輸送手段の部位を判定し、
前記事象が発生すると予想される前記輸送手段の前記部位に配置される1つ又は複数の追加のセンサに給電する、
よう構成される、請求項8に記載の輸送手段。
【請求項10】
前記プロセッサはさらに、
前記差し迫った事象が発生すると予想される前記輸送手段の部位を判定し、
第1期間にわたって前記部位に関連するすべてのセンサに給電し、
前記第1期間より長い第2期間にわたって前記第2センサに給電する、
よう構成される、請求項8に記載の輸送手段。
【請求項11】
前記プロセッサはさらに、
前記輸送手段の前部が前記差し迫った事象が発生すると予想される前記輸送手段の部位であると判定し、
所定の期間にわたって前記輸送手段の速度を落とすために前記輸送手段に動力供給する、
よう構成される、請求項8に記載の輸送手段。
【請求項12】
前記プロセッサはさらに、
前記輸送手段の後部が前記差し迫った事象が発生すると予想される前記輸送手段の部位であると判定し、
所定の期間にわたって前記輸送手段の速度を上げるために前記輸送手段に動力供給する、
よう構成される、請求項8に記載の輸送手段。
【請求項13】
前記プロセッサはさらに、
前記事象の検証を少なくとも一つの構成要素から受信するよう構成され、前記検証は、前記輸送手段と前記少なくとも一つの構成要素から成るピアグループの間のブロックチェーンコンセンサスを含む、
請求項8に記載の輸送手段。
【請求項14】
前記プロセッサはさらに、
スマートコントラクトを実行して、前記差し迫った事象と前記少なくとも一つの構成要素とを前記ブロックチェーンコンセンサスに基づいてブロックチェーンに記録するよう構成される、請求項13に記載の輸送手段。
【請求項15】
命令を記憶するよう構成されている非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令は実行された場合にプロセッサに
輸送手段により第1センサを介して環境を検出することと、
前記輸送手段により前記環境に関連する事象が差し迫っていると判断することと、
前記輸送手段により前記差し迫った事象に関連する第2センサに給電することと、
前記事象が発生している場合に前記輸送手段により前記第2センサを介して前記事象を検出することと、
を行わせる、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【外国語明細書】