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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022034604
(43)【公開日】2022-03-04
(54)【発明の名称】無線通信モジュール
(51)【国際特許分類】
   H04B 1/38 20150101AFI20220225BHJP
   H01L 23/12 20060101ALI20220225BHJP
   H01L 25/00 20060101ALI20220225BHJP
【FI】
H04B1/38
H01L23/12 E
H01L23/12 Q
H01L25/00 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020138364
(22)【出願日】2020-08-19
(71)【出願人】
【識別番号】000005186
【氏名又は名称】株式会社フジクラ
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100126882
【弁理士】
【氏名又は名称】五十嵐 光永
(74)【代理人】
【識別番号】100160093
【弁理士】
【氏名又は名称】小室 敏雄
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(72)【発明者】
【氏名】冨田 道和
【テーマコード(参考)】
5K011
【Fターム(参考)】
5K011AA06
5K011DA02
5K011DA03
(57)【要約】
【課題】実装基板のスルーホールとアンテナ基板やRFICとを接続する信号端子における高周波信号の伝送損失を抑制できる無線通信モジュールを提供する。
【解決手段】無線通信モジュール1は、第一面10aから第二面10bまで貫通するスルーホール11を有する実装基板10と、第一面側に実装されるアンテナ基板20と、第二面側に実装されるRFIC30と、スルーホールとアンテナ基板とを接続する第一信号端子25と、スルーホールとRFICとを接続する第二信号端子35と、第一面とアンテナ基板との間において第一信号端子の周囲に設けられた複数の第一グランド端子26と、第二面とRFICとの間において第二信号端子の周囲に設けられた複数の第二グランド端子36と、を備え、実装基板の厚さ方向において、第一信号端子と第二信号端子とが重なり、かつ、複数の第一グランド端子と複数の第二グランド端子とがそれぞれ重なる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一面から前記第一面と反対側の面である第二面まで貫通して高周波信号が伝送される信号スルーホールを有する実装基板と、
前記第一面側に実装されるアンテナ基板と、
前記第二面側に実装される高周波集積回路と、
前記第一面側に位置する前記信号スルーホールの第一端と前記アンテナ基板とを接続する第一信号金属端子と、
前記第二面側に位置する前記信号スルーホールの第二端と前記高周波集積回路とを接続する第二信号金属端子と、
前記第一面と前記アンテナ基板との間において、前記実装基板の厚さ方向から見た平面視で前記第一信号金属端子を中心として互いに周方向の異なる位置に設けられてグランド電位とされた複数の第一グランド金属端子と、
前記第二面と前記高周波集積回路との間において、前記平面視で前記第二信号金属端子を中心として互いに周方向の異なる位置に設けられてグランド電位とされた複数の第二グランド金属端子と、
を備え、
前記実装基板の厚さ方向において、前記第一信号金属端子と前記第二信号金属端子とが重なり、かつ、複数の前記第一グランド金属端子と複数の前記第二グランド金属端子とがそれぞれ重なる無線通信モジュール。
【請求項2】
前記第一信号金属端子及び前記第一グランド金属端子は、インピーダンス整合された疑似的な同軸構造となるように配置され、
前記第二信号金属端子及び前記第二グランド金属端子は、インピーダンス整合された疑似的な同軸構造となるように配置されている請求項1に記載の無線通信モジュール。
【請求項3】
前記実装基板は、前記第一面から前記第二面まで貫通するグランド電位とされた複数のグランドスルーホールを有し、
複数の前記グランドスルーホールは、前記平面視で前記信号スルーホールを中心として互いに周方向の異なる位置に設けられている請求項1又は請求項2に記載の無線通信モジュール。
【請求項4】
前記信号スルーホール及び前記グランドスルーホールは、インピーダンス整合された疑似的な同軸構造となるように配置されている請求項3に記載の無線通信モジュール。
【請求項5】
前記実装基板は、2つの前記信号スルーホールを有し、
2つの前記信号スルーホールの第一端のそれぞれに前記第一信号金属端子が設けられ、
2つの前記第一信号金属端子の間の領域に配置された前記第一グランド金属端子の一部は、2つの前記第一信号金属端子のうち一方の前記第一信号金属端子の周囲に配置された複数の前記第一グランド金属端子と、他方の前記第一信号金属端子の周囲に配置された複数の前記第一グランド金属端子とを兼用し、
2つの前記信号スルーホールの第二端のそれぞれに前記第二信号金属端子が設けられ、
2つの前記第二信号金属端子の間の領域に配置された前記第二グランド金属端子の一部は、2つの前記第二信号金属端子のうち一方の前記第二信号金属端子の周囲に配置された複数の前記第二グランド金属端子と、他方の前記第二信号金属端子の周囲に配置された複数の前記第二グランド金属端子とを兼用する請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の無線通信モジュール。
【請求項6】
前記第一グランド金属端子は、前記第一面、及び、前記第一面に対向する前記アンテナ基板、のいずれか一方のみに接続されている請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の無線通信モジュール。
【請求項7】
前記第二グランド金属端子は、前記第二面、及び、前記第二面に対向する前記高周波集積回路、のいずれか一方のみに接続されている請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の無線通信モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信モジュールには、アンテナ基板と高周波集積回路(RFIC:Radio Frequency Integrated Circuits)とを、実装基板の両面に搭載すると共に実装基板のスルーホールを介して相互に電気接続したものがある。この無線通信モジュールでは、アンテナ基板及び高周波集積回路がそれぞれ、スルーホールの両端に設けられた金属端子を介してスルーホールに電気接続される。アンテナ基板と高周波集積回路とを接続するスルーホール及び金属端子には、ミリ波等の高周波信号が伝送される。特許文献1には、スルーホールに伝送される高周波信号の伝送損失を極力低減するために、当該スルーホールを同軸構造とした基板(多層プリント配線板)が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002-305377号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、無線通信モジュールの実装基板として特許文献1の基板を適用しても、同軸構造のスルーホール(同軸スルーホール)の両端に接続された金属端子におけるインピーダンスの不整合に基づいて高周波信号の反射が大きくなるため、金属端子における高周波信号の伝送損失が増大してしまう、という問題がある。
【0005】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、実装基板のスルーホールとアンテナ基板や高周波集積回路とを接続する金属端子における高周波信号の伝送損失を抑制することができる無線通信モジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る無線通信モジュールは、第一面から前記第一面と反対側の面である第二面まで貫通して高周波信号が伝送される信号スルーホールを有する実装基板と、前記第一面側に実装されるアンテナ基板と、前記第二面側に実装される高周波集積回路と、前記第一面側に位置する前記信号スルーホールの第一端と前記アンテナ基板とを接続する第一信号金属端子と、前記第二面側に位置する前記信号スルーホールの第二端と前記高周波集積回路とを接続する第二信号金属端子と、前記第一面と前記アンテナ基板との間において、前記実装基板の厚さ方向から見た平面視で前記第一信号金属端子を中心として互いに周方向の異なる位置に設けられてグランド電位とされた複数の第一グランド金属端子と、前記第二面と前記高周波集積回路との間において、前記平面視で前記第二信号金属端子を中心として互いに周方向の異なる位置に設けられてグランド電位とされた複数の第二グランド金属端子と、を備える。前記実装基板の厚さ方向において、前記第一信号金属端子と前記第二信号金属端子とが重なり、かつ、複数の前記第一グランド金属端子と複数の前記第二グランド金属端子とがそれぞれ重なる。
【0007】
上記の無線通信モジュールでは、実装基板とアンテナ基板との間において第一信号金属端子が複数の第一グランド金属端子によって囲まれる。同様に、実装基板と高周波集積回路との間において第二信号金属端子が複数の第二グランド金属端子によって囲まれる。さらに、実装基板の厚さ方向において、第一信号金属端子と第二信号金属端子とが重なり、かつ、複数の第一グランド金属端子と複数の第二グランド金属端子とがそれぞれ重なる。これにより、第一、第二信号金属端子におけるインピーダンス整合を図って、第一、第二信号金属端子における高周波信号の反射を小さくすることができる。したがって、第一、第二信号金属端子における高周波信号の伝送損失を抑制することができる。
【0008】
上記無線通信モジュールにおいて、前記第一信号金属端子及び前記第一グランド金属端子は、インピーダンス整合された疑似的な同軸構造となるように配置され、前記第二信号金属端子及び前記第二グランド金属端子は、インピーダンス整合された疑似的な同軸構造となるように配置されてもよい。
【0009】
上記無線通信モジュールにおいて、前記実装基板は、前記第一面から前記第二面まで貫通するグランド電位とされた複数のグランドスルーホールを有し、複数の前記グランドスルーホールは、前記平面視で前記信号スルーホールを中心として互いに周方向の異なる位置に設けられてもよい。
【0010】
上記無線通信モジュールにおいて、前記信号スルーホール及び前記グランドスルーホールは、インピーダンス整合された疑似的な同軸構造となるように配置されてもよい。
【0011】
上記無線通信モジュールにおいて、前記実装基板は、2つの前記信号スルーホールを有し、2つの前記信号スルーホールの第一端のそれぞれに前記第一信号金属端子が設けられ、2つの前記第一信号金属端子の間の領域に配置された前記第一グランド金属端子の一部は、2つの前記第一信号金属端子のうち一方の前記第一信号金属端子の周囲に配置された複数の前記第一グランド金属端子と、他方の前記第一信号金属端子の周囲に配置された複数の前記第一グランド金属端子とを兼用し、2つの前記信号スルーホールの第二端のそれぞれに前記第二信号金属端子が設けられ、2つの前記第二信号金属端子の間の領域に配置された前記第二グランド金属端子の一部は、2つの前記第二信号金属端子のうち一方の前記第二信号金属端子の周囲に配置された複数の前記第二グランド金属端子と、他方の前記第二信号金属端子の周囲に配置された複数の前記第二グランド金属端子とを兼用してもよい。
【0012】
上記無線通信モジュールにおいて、前記第一グランド金属端子は、前記第一面、及び、前記第一面に対向する前記アンテナ基板、のいずれか一方のみに接続されてもよい。
【0013】
上記無線通信モジュールにおいて、前記第二グランド金属端子は、前記第二面、及び、前記第二面に対向する前記高周波集積回路、のいずれか一方のみに接続されてもよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、実装基板の信号スルーホールとアンテナ基板や高周波集積回路とを接続する第一、第二信号金属端子における高周波信号の伝送損失を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態に係る無線通信モジュールの要部構成を示す側断面図である。
図2図1のII-II線に沿う断面矢視図である。
図3】変形例に係る無線通信モジュールを示す平断面図である。
図4】信号スルーホールの間の領域を説明するための平面図である。
図5】本発明の他の実施形態に係る無線通信モジュールを示す側断面図である。
図6】本発明の他の実施形態に係る無線通信モジュールを示す平断面図である。
図7】本発明の他の実施形態に係る無線通信モジュールを示す側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して本発明の実施形態に係る無線通信モジュールについて詳細に説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、特徴を分かりやすくするために、便宜上、特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率等が実際と同じであるとは限らない。また、本発明は以下の実施形態に限定されない。
【0017】
〈アンテナモジュールの要部構成〉
図1は、本発明の一実施形態に係る無線通信モジュールの要部構成を示す側断面図である。図1に示すように、無線通信モジュール1は、実装基板10と、アンテナ基板20と、RFIC30(高周波集積回路)と、を備える。無線通信モジュール1は、例えば周波数が50~70[GHz]程度のミリ波等の高周波信号の送受信を行う。なお、無線通信モジュール1は、高周波信号の送信のみを行うものであっても、受信のみを行うものであってもよい。
【0018】
〈実装基板〉
実装基板10は、アンテナ基板20、RFIC30等の部品が実装される基板である。実装基板10は、アンテナ基板20よりも誘電正接が大きな材料によって形成されてよい。このような材料としては、例えば、リジット基板やフレキシブル基板の材料として従来から一般的に用いられている安価なもの(例えば、エポキシやポリイミド等)が挙げられる。
【0019】
実装基板10は、信号スルーホール11及びグランドスルーホール12を有する。信号スルーホール11及びグランドスルーホール12は、それぞれ実装基板10の第一面10aから第一面10aと反対側の面である第二面10bまで貫通する。
【0020】
信号スルーホール11は、高周波信号を伝送するためのスルーホールである。なお、図1では、図示を簡略化するため、信号スルーホール11が1つだけ図示されているが、実装基板10には信号スルーホール11が複数設けられてよい。
【0021】
グランドスルーホール12は、グランド電位のスルーホールであり、同一の信号スルーホール11に対して複数設けられている(図2参照)。複数のグランドスルーホール12は、図2のように実装基板10の厚さ方向から見た平面視で、信号スルーホール11を中心として互いに周方向の異なる位置に設けられている。複数のグランドスルーホール12は、例えば信号スルーホール11を中心とする周方向において等間隔で並んでいるとよい。本実施形態において、同一の信号スルーホール11に対応するグランドスルーホール12の数は4つである。これら4つのグランドスルーホール12は、信号スルーホール11を中心とする周方向において90度ずつずらして位置している。
【0022】
信号スルーホール11及びグランドスルーホール12は、インピーダンス整合された疑似的な同軸構造となるように配置されている。ここで、インピーダンス整合された疑似的な同軸構造とは、信号スルーホール11を中心導体とした同軸構造を考えたとき、中心導体を取り囲むグランド導体が本来配置されるべき仮想円上又はその近傍にグランドスルーホール12が配置された構造をいう。グランドスルーホール12の上記の仮想円上からの位置ずれは、例えば、インピーダンスの誤差が±10[Ω]程度の範囲であれば許容される。
【0023】
信号スルーホール11及びグランドスルーホール12は、導体ピン、導体線、金属めっき、導電ペースト等の何れかによって形成されるのが好ましいが、これらに限ることはない。信号スルーホール11及びグランドスルーホール12に用いられる導体は、銅、銀、金、合金等の金属、カーボン等が挙げられる。信号スルーホール11及びグランドスルーホール12の形状は、特に限定されないが、ピン状、線状、層状、粒子状、鱗片状、繊維状、ナノチューブ等が挙げられる。図1に示すように、信号スルーホール11及びグランドスルーホール12の各両端には、電極パッド11P,12Pが形成されている。すなわち、信号スルーホール11及びグランドスルーホール12は、所謂パッドオンビア構造とされている。
【0024】
実装基板10には、グランドパターン13が形成されている。グランドパターン13は、実装基板10の内層パターンであり、実装基板10の第一面10aや第二面10bに沿う方向に広がる板状又は膜状に形成されている。グランドパターン13は、グランドスルーホール12に電気的に接続され、グランドスルーホール12を補強している。グランドパターン13には、その厚さ方向に貫通する開口部13aが形成されており、当該開口部13aの内側に信号スルーホール11が位置している。これにより、グランドパターン13と信号スルーホール11とが電気的に絶縁されている。実装基板10には、上記のグランドパターン13が複数層形成されてもよい。
【0025】
実装基板10の厚みは、例えば1.6[mm]程度以下であることが望ましい。ただし、実装基板10に微細なスルーホールを形成するためには、実装基板10の厚みが小さい方が有利である。例えば、直径が0.1[mm]程度の微細なスルーホールを形成する場合には、実装基板10の厚みは0.8[mm]程度以下であることが望ましい。
【0026】
〈アンテナ基板〉
アンテナ基板20は、その第一面20a又は内部にアンテナ(図示省略)が形成された基板である。アンテナ基板20に用いる材料は、任意であってよいが、誘電正接が小さく(高周波信号の損失が小さく)、高周波信号の伝送特性の良い材料であることがより好ましい。このような材料としては、例えば、フッ素樹脂、液晶ポリマ(LCP)、ポリフェニレンエーテル(PPE)樹脂、低温焼成セラミックス等が挙げられる。
【0027】
アンテナ基板20のアンテナは、例えば、複数の放射素子(図示省略)がアンテナ基板20の第一面20aに二次元状に配設されたアレーアンテナであってよい。また、アンテナは、例えば、線状アンテナ、平面アンテナ、マイクロストリップアンテナ、パッチアンテナなどの任意のアンテナであってもよい。なお、アンテナは、アンテナ基板20の第一面20a又は内部に形成することが可能な構造であれば特に限定されない。
【0028】
アンテナ基板20は、実装基板10の第一面10a側に実装される。この状態では、アンテナ基板20の第二面20bが実装基板10の第一面10aに対向する。実装基板10の第一面10aとアンテナ基板20との間には、第一信号金属端子25及び第一グランド金属端子26が設けられている。第一信号金属端子25及び第一グランド金属端子26の材料には、ハンダ(SnAgCuハンダ等)、金、銀、銅等の金属を用いることができる。
【0029】
第一信号金属端子25は、実装基板10の第一面10a側に位置する信号スルーホール11の第一端とアンテナ基板20とを電気的に接続する。第一信号金属端子25は、信号スルーホール11の第一端(電極パッド11P)に接合され、実装基板10の厚さ方向において信号スルーホール11と重なる位置に配置されている。これにより、第一信号金属端子25が信号スルーホール11と重ならない位置に配置される場合と比較して、信号スルーホール11からアンテナ基板20に至る高周波信号の伝送距離を小さくして高周波信号の伝送損失を抑えることができる。
図1では、図示を簡略化するため、第一信号金属端子25が1つだけ図示されているが、実装基板10の第一面10aには、複数の第一信号金属端子25が設けられてよい。
【0030】
第一グランド金属端子26は、グランド電位の金属端子であり、同一の第一信号金属端子25に対して複数設けられている(図2参照)。複数の第一グランド金属端子26は、図2のように実装基板10の厚さ方向から見た平面視で、第一信号金属端子25を中心として互いに周方向の異なる位置に設けられている。複数の第一グランド金属端子26は、例えば第一信号金属端子25を中心とする周方向において等間隔で並んでいるとよい。本実施形態において、同一の第一信号金属端子25に対応する第一グランド金属端子26の数は4つである。これら4つの第一グランド金属端子26は、第一信号金属端子25を中心とする周方向において90度ずつずらして位置している。
【0031】
本実施形態において、各第一グランド金属端子26は、実装基板10及びアンテナ基板20の両方に電気的に接続されている。すなわち、第一グランド金属端子26は、実装基板10とアンテナ基板20を電気的に接続している。また、各第一グランド金属端子26は、実装基板10の第一面10a側に位置するグランドスルーホール12の第一端に電気的に接続されている。具体的に、第一グランド金属端子26は、グランドスルーホール12の第一端(電極パッド12P)に接合され、実装基板10の厚さ方向においてグランドスルーホール12と重なる位置に配置されている。
【0032】
第一信号金属端子25及び第一グランド金属端子26は、前述した信号スルーホール11及びグランドスルーホール12と同様に、インピーダンス整合された疑似的な同軸構造となるように配置されている。
【0033】
図1に示すようにアンテナ基板20が実装基板10の第一面10a側に実装された状態において、第一信号金属端子25は、樹脂等によって覆われないことが望ましく、第一グランド金属端子26は、樹脂によって覆われることが望ましい。第一信号金属端子25が樹脂等によって覆われないことで、高周波信号の伝送損失を低減することができる。第一グランド金属端子26が樹脂によって覆われることで、アンテナ基板20と実装基板10との接続部分を補強することができる。
【0034】
アンテナ基板20には、他の部品が搭載(実装)されていないことが望ましい。これにより、アンテナ基板20の面積及び厚みを極力小さくすることができ、また、アンテナ基板20の信頼性を確保することができる。ただし、必要であれば、アンテナ基板20には他の部品が搭載されてもよい。
【0035】
〈RFIC〉
RFIC30は、高周波信号を処理する集積回路であり、実装基板10の第二面10b側に実装される。RFIC30に適用するICパッケージは、例えばBGA(Ball Grid Alley)、CSP(Chip Size Package)、FOWLP(Fan Out Wafer Level Package)等であってよい。RFIC30は、後述する第二信号金属端子35、実装基板10の信号スルーホール11及び第一信号金属端子25を介してアンテナ基板20と電気的に接続されている。RFIC30は、例えば、アンテナ基板20から出力される高周波信号の受信処理を行って、高周波信号よりも周波数の低い受信信号を出力端子(図示省略)から出力する。また、RFIC30は、例えば、入力端子(図示省略)から入力される送信信号の送信処理を行って、送信信号よりも周波数の高い高周波信号をアンテナ基板20に出力する。
【0036】
実装基板10とRFIC30との間には、第二信号金属端子35及び第二グランド金属端子36が設けられている。第二信号金属端子35及び第二グランド金属端子36の材料には、ハンダ(SnAgCuハンダ等)、金、銀、銅等の金属を用いることができる。
【0037】
第二信号金属端子35は、実装基板10の第二面10b側に位置する信号スルーホール11の第二端とRFIC30とを電気的に接続する。第二信号金属端子35は、信号スルーホール11の第二端(電極パッド11P)に接合され、実装基板10の厚さ方向において信号スルーホール11と重なる位置に配置されている。これにより、第二信号金属端子35が信号スルーホール11と重ならない位置に配置される場合と比較して、信号スルーホール11からRFIC30に至る高周波信号の伝送距離を小さくして高周波信号の伝送損失を抑えることができる。
図1では、図示を簡略化するため、第二信号金属端子35が1つだけ図示されているが、実装基板10の第二面10bには、複数の第二信号金属端子35が設けられてよい。
【0038】
第二グランド金属端子36は、グランド電位の金属端子であり、同一の第二信号金属端子35に対して複数設けられている(図2参照)。複数の第二グランド金属端子36は、複数の第一グランド金属端子26と同様に、平面視で第二信号金属端子35を中心として互いに周方向の異なる位置に設けられている。複数の第二グランド金属端子36は、例えば第二信号金属端子35を中心とする周方向において等間隔で並んでいるとよい。本実施形態において、同一の第二信号金属端子35に対応する第二グランド金属端子36の数は4つである。これら4つの第二グランド金属端子36は、第二信号金属端子35を中心とする周方向において90度ずつずらして位置している。
【0039】
本実施形態において、各第二グランド金属端子36は、実装基板10及びRFIC30の両方に電気的に接続されている。すなわち、第二グランド金属端子36は、実装基板10とRFIC30とを電気的に接続している。また、各第二グランド金属端子36は、実装基板10の第二面10b側に位置するグランドスルーホール12の第二端に電気的に接続されている。具体的に、第二グランド金属端子36は、グランドスルーホール12の第二端(電極パッド12P)に接合され、実装基板10の厚さ方向においてグランドスルーホール12と重なる位置に配置されている。
【0040】
第二信号金属端子35及び第二グランド金属端子36は、前述した信号スルーホール11及びグランドスルーホール12と同様に、インピーダンス整合された疑似的な同軸構造となるように配置されている。
【0041】
RFIC30が実装基板10の第二面10b側に実装された状態において、第二信号金属端子35は、樹脂等によって覆われないことが望ましい。例えば、RFIC30と実装基板10の第二面10bとの間が、アンダーフィル等の樹脂によって封止されていないことが望ましい。第二信号金属端子35が樹脂等によって覆われないことで、高周波信号の伝送損失を低減することができる。なお、RFIC30と実装基板10の第二面10bとの間のうち第二信号金属端子35を除く部分は、例えばアンダーフィル等の樹脂によって封止されてもよい。
【0042】
そして、無線通信モジュール1では、図1,2に示すように、実装基板10の厚さ方向において第一信号金属端子25と第二信号金属端子35とが重なっている。また、実装基板10の厚さ方向において4つの第一グランド金属端子26と4つの第二グランド金属端子36とがそれぞれ重なっている。第一信号金属端子25と第二信号金属端子35とは、完全に重なってもよいし、一部だけが重なってもよい。同様に、第一グランド金属端子26と第二グランド金属端子36とは、完全に重なってもよいし、一部だけが重なってもよい。
【0043】
以上説明したように、本実施形態の無線通信モジュール1では、実装基板10とアンテナ基板20との間において第一信号金属端子25が複数の第一グランド金属端子26によって囲まれる。同様に、実装基板10とRFIC30との間において第二信号金属端子35が複数の第二グランド金属端子36によって囲まれる。さらに、実装基板10の厚さ方向において、第一信号金属端子25と第二信号金属端子35とが重なり、かつ、複数の第一グランド金属端子26と複数の第二グランド金属端子36とがそれぞれ重なる。これにより、第一、第二信号金属端子25,35におけるインピーダンス整合を図って、第一、第二信号金属端子25,35における高周波信号の反射を小さくすることができる。したがって、第一、第二信号金属端子25,35における高周波信号の伝送損失を抑制することができる。
【0044】
また、第一信号金属端子25が複数の第一グランド金属端子26によって囲まれるため、第一信号金属端子25を通る高周波信号が外乱の影響を受けることを抑制することができる。同様に、第二信号金属端子35が複数の第二グランド金属端子36によって囲まれるため、第二信号金属端子35を通る高周波信号が外乱の影響を受けることを抑制することができる。
【0045】
さらに、第一信号金属端子25が複数の第一グランド金属端子26によって囲まれていることで、実装基板10の第一面10aに複数の第一信号金属端子25があっても、隣り合う第一信号金属端子25の間で高周波信号が遷移することを抑制することができる。同様に、第二信号金属端子35が複数の第二グランド金属端子36によって囲まれていることで、実装基板10の第二面10bに複数の第二信号金属端子35があっても、隣り合う第二信号金属端子35の間で高周波信号が遷移することを抑制することができる。
【0046】
また、本実施形態の無線通信モジュール1では、実装基板10の信号スルーホール11が複数のグランドスルーホール12によって囲まれている。このため、信号スルーホール11のインピーダンス整合を図って、信号スルーホール11における高周波信号の反射を小さくすることができる。これにより、信号スルーホール11における高周波信号の伝送損失を抑制することができる。
また、実装基板10の信号スルーホール11が複数のグランドスルーホール12によって囲まれているため、特許文献1のような完全な同軸構造のスルーホールを形成する場合と比較して、無線通信モジュール1(特に実装基板10)のリードタイムの短縮や、コストダウンを図ることができる。
【0047】
また、本実施形態の無線通信モジュール1では、第一信号金属端子25及び第一グランド金属端子26が、インピーダンス整合された疑似的な同軸構造となるように配置されている。さらに、第二信号金属端子35及び第二グランド金属端子36が、インピーダンス整合された疑似的な同軸構造となるように配置されている。また、実装基板10の信号スルーホール11及びグランドスルーホール12が、インピーダンス整合された疑似的な同軸構造となるように配置されている。これにより、インピーダンス不整合に基づく高周波信号の反射をさらに小さくして、信号スルーホール11及び第一、第二信号金属端子25,35における高周波信号の伝送損失をさらに抑制することができる。
【0048】
また、本実施形態の無線通信モジュール1では、第一グランド金属端子26が実装基板10とアンテナ基板20とを接続している。これにより、第一信号金属端子25の間で高周波信号が遷移したり、第一信号金属端子25を通る高周波信号が外乱の影響を受けたりすることを、より効果的に抑制できる。同様に、第二グランド金属端子36が実装基板10とRFIC30とを接続していることで、第二信号金属端子35の間で高周波信号が遷移したり、第二信号金属端子35を通る高周波信号が外乱の影響を受けたりすることを、より効果的に抑制できる。
【0049】
〈変形例〉
次に、図3,4を参照して変形例に係る無線通信モジュールについて説明する。図3に示す平断面図は、図1のII-II線に沿う断面図に相当するものである。図3においては、図2に示した構成と同様の構成について同一の符号を付してある。
図3に示すように、変形例の無線通信モジュールでは、実装基板10が2つの信号スルーホール11を有し、かつ、隣り合う2つの信号スルーホール11の各第一端(実装基板10の第一面10a側)に第一信号金属端子25が設けられている。そして、2つの第一信号金属端子25の間の領域に配置された第一グランド金属端子26Aが、2つの第一信号金属端子25のうち一方の第一信号金属端子25の周囲に配置された4つの第一グランド金属端子26のうち1つと、他方の第一信号金属端子25の周囲に配置された4つの第一グランド金属端子26のうち1つと、を兼用している。なお、一方の第一信号金属端子25の周囲に配置された第一グランド金属端子26及び他方の第一信号金属端子25の周囲に配置された第一グランド金属端子26を兼用する第一グランド金属端子26Aの数は、1つに限らず、複数であってもよい。
【0050】
一方の第一信号金属端子25と他方の第一信号金属端子25との間の領域は、例えば図4において線分で示された領域R1である。この領域R1は、2つの第一信号金属端子25の中心を結ぶ直線L1に直交し、かつ、2つの円CRに外接する平行な2つの直線L11,L12で仕切られた領域である。ここで、2つの円CRは2つの第一信号金属端子25のそれぞれを中心とした円であり、これら2つの円CRの径寸法は互いに等しい。図4では、2つの第一信号金属端子25の間の領域に配置された第一グランド金属端子26が、領域R1のうち直線L1と交差する部分に位置しているが、これに限ることはない。また、各第一信号金属端子25を囲む4つの第一グランド金属端子26は、その中心が円CR上に位置するように配置されているが、これに限ることはない。
【0051】
図3に示すように、上記した第一信号金属端子25及び第一グランド金属端子26の場合と同様に、2つの第二信号金属端子35の間の領域に配置された第二グランド金属端子36Aは、2つの第二信号金属端子35のうち一方の第二信号金属端子35の周囲に配置された4つの第二グランド金属端子36と、他方の第二信号金属端子35の周囲に配置された4つの第二グランド金属端子36と、を兼用する。
【0052】
図3,4に例示した構成では、2つの第一信号金属端子25の間の領域に、一方の第一信号金属端子25を囲むための第一グランド金属端子26と、他方の第一信号金属端子25を囲むための第一グランド金属端子26とが別個に配置される場合と比較して、2つの第一信号金属端子25を互いに近づけることができる。同様に、2つの第二信号金属端子35を互いに近づけることができる。これにより、複数の第一、第二信号金属端子25,35をより高密度に配置することが可能となる。
【0053】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に制限されることなく、本発明の範囲内で自由に変更が可能である。
【0054】
本発明の無線通信モジュールにおいて、第一、第二グランド金属端子26,36は、例えば図5,6に示すように、実装基板10のグランドスルーホール12の両端に接合されなくてもよい。第一、第二グランド金属端子26,36は、例えば図5に示すように、グランドスルーホール12に対して、信号スルーホール11及び第一、第二信号金属端子25,35を中心とする径方向(図5において左右方向)にずれて位置してもよい。また、第一、第二グランド金属端子26,36は、例えば図6に示すように、グランドスルーホール12に対して、信号スルーホール11及び第一、第二信号金属端子25,35を中心とする周方向にずれて位置してもよい。第一、第二グランド金属端子26,36が実装基板10のグランドスルーホール12に対してずれて位置する場合に、第一、第二グランド金属端子26,36は、例えばグランドスルーホール12と直接配線で接続されてもよいし、接続されなくてもよい。ただし、第一、第二グランド金属端子26,36は、グランドスルーホール12となるべく密に接続されていることが好ましい。
【0055】
本発明の無線通信モジュールにおいて、第一、第二グランド金属端子26,36は、例えば図7に示すように、実装基板10のみに接続され、アンテナ基板20やRFIC30に接続されなくてもよい。また、第一グランド金属端子26は、例えばアンテナ基板20のみに接続され、実装基板10に接続されなくてもよい。同様に、第二グランド金属端子36は、例えばRFIC30のみに接続され、実装基板10に接続されなくてもよい。また、複数の第一、第二グランド金属端子26,36は、これらの一部が実装基板10とアンテナ基板20やRFIC30とを接続し、これらの残部が実装基板10とアンテナ基板20やRFIC30とを接続しないように設けられてもよい。
【0056】
このような構成であっても、上記した実施形態と同様に、高周波信号の伝送損失や遷移を抑制したり、高周波信号が外乱の影響を受けることを抑制したりすることができる。ただし、上記実施形態のように第一、第二グランド金属端子26,36が実装基板10とアンテナ基板20やRFIC30との両方に接続される方が、高周波信号が遷移したり、高周波信号が外乱の影響を受けたりすることを、より効果的に抑制できる。
【0057】
また、第一グランド金属端子26が実装基板10及びアンテナ基板20の一方のみに接続される構成では、第一グランド金属端子26を接合するためのパッド(図7の例示では電極パッド12P)を、実装基板10及びアンテナ基板20の一方にだけ設ければよい。この場合、実装基板10及びアンテナ基板20の他方には、第一グランド金属端子26を接合するためのパッドを設ける必要が無いため、当該パッドの代わりに別の用途の配線(例えば高周波信号を伝送するための配線)等を形成することができる。同様に、第二グランド金属端子36が実装基板10及びRFIC30の一方のみに接続される構成では、実装基板10及びRFIC30の他方には、第二グランド金属端子36を接合するためのパッドを設ける必要が無く、当該パッドの代わりに別の用途の配線(例えば高周波信号を伝送するための配線)等を形成することができる。これにより、実装基板10、アンテナ基板20、RFIC30において別の用途の配線をより高密度に配置することが可能となる。
【0058】
図7においては、実装基板10のみに接続された第一、第二グランド金属端子26,36が、半球状に形成されている。半球状の第一、第二グランド金属端子26,36は、例えば実装基板10の電極パッド12Pにはんだペーストを印刷し、リフローで溶融させることで形成することができる。アンテナ基板20やRFIC30のみに接続された第一、第二グランド金属端子26,36も、同様にして半球状に形成することができる。
【0059】
本発明の無線通信モジュールにおいて、同一の信号スルーホール11に対応するグランドスルーホール12の数は、2つ以上であればよい。少なくとも2つのグランドスルーホール12が同一の信号スルーホール11に対応して設けられていれば、高周波信号の電界を閉じ込める効果を十分に得ることができる、すなわち、高周波信号の伝送損失を抑制することができる。ただし、グランドスルーホール12の数が過度に多いと、信号スルーホール11の狭ピッチ化に適さなくなる。また、コストが上昇すると共に、グランドスルーホール12の間隔が狭くなって破損が生ずる等の不具合が生じやすくなる。このため、グランドスルーホール12の数は、複数のパラメータを考慮して適宜設計することが望ましい。
【0060】
本発明の無線通信モジュールにおいて、同一の第一、第二信号金属端子25,35にそれぞれ対応する第一、第二グランド金属端子26,36の数も、2つ以上であればよい。少なくとも2つの第一、第二グランド金属端子26,36が同一の第一、第二信号金属端子25,35に対応して設けられていれば、高周波信号の伝送損失を抑制することができる。第一、第二信号金属端子25,35を通る高周波信号が外乱の影響を考慮すると、第一、第二信号金属端子25,35の数は多い方がより望ましい。一方、狭ピッチ化やコストなどを考慮すると、第一、第二信号金属端子25,35の数は、極力少ない方(2つ以上)が望ましい。
【0061】
本発明の無線通信モジュールにおいて、実装基板10は少なくとも信号スルーホール11を有していればよく、信号スルーホール11に対応するグランドスルーホール12を有さなくてもよい。
【符号の説明】
【0062】
1…無線通信モジュール、10…実装基板、10a…第一面、10b…第二面、11…信号スルーホール、12…グランドスルーホール、20…アンテナ基板、25…第一信号金属端子、26,26A…第一グランド金属端子、30…RFIC(高周波集積回路)、35…第二信号金属端子、36,36A…第二グランド金属端子
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7