IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アイシン精機株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-電流検出装置 図1
  • 特開-電流検出装置 図2
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022034681
(43)【公開日】2022-03-04
(54)【発明の名称】電流検出装置
(51)【国際特許分類】
   G01R 19/00 20060101AFI20220225BHJP
【FI】
G01R19/00 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020138493
(22)【出願日】2020-08-19
(71)【出願人】
【識別番号】000000011
【氏名又は名称】株式会社アイシン
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】特許業務法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】尾嶋 孝紀
(72)【発明者】
【氏名】酒井 郷史
(72)【発明者】
【氏名】羽廣 寿久
(72)【発明者】
【氏名】川合 悠太
【テーマコード(参考)】
2G035
【Fターム(参考)】
2G035AA13
2G035AB03
2G035AC02
2G035AD03
2G035AD04
2G035AD10
2G035AD18
2G035AD20
2G035AD28
(57)【要約】
【課題】適切に電流値を検出することが可能な電流検出装置を提供する。
【解決手段】電流検出装置1は、PWM制御により開状態及び閉状態のいずれか一方から他方に切り替えられるスイッチ10と、スイッチ10が閉状態から開状態へ移行する第1タイミングにおける電流の電流値を第1電流値として検出し、第1タイミングの直前のスイッチ10が開状態から閉状態へ移行する第2タイミングから第1タイミングまでの間における第2タイミングから予め設定された第1時間経過後の第3タイミングにおける電流の電流値を第3電流値として検出する電流値検出部20と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
PWM制御で通電されるソレノイドに流れる電流を検出する電流検出装置であって、
前記PWM制御により開状態及び閉状態のいずれか一方から他方に切り替えられるスイッチと、
前記スイッチが閉状態から開状態へ移行するタイミングである第1タイミングにおける前記電流の電流値を第1電流値として検出し、前記第1タイミングの直前の前記スイッチが開状態から閉状態へ移行するタイミングである第2タイミングから前記第1タイミングまでの間における前記第2タイミングから予め設定された第1時間経過後の第3タイミングにおける前記電流の電流値を第3電流値として検出する電流値検出部と、
前記第1電流値と前記第3電流値とに基づいて、前記第2タイミングにおける前記電流の電流値を第2電流値として算定する第2電流値算定部と、
を備える電流検出装置。
【請求項2】
前記電流値検出部は、前記第1タイミングの直前の前記スイッチが閉状態から開状態へ移行するタイミングである第4タイミングから前記第1タイミングまでの間において、予め設定された第2時間毎に前記電流の電流値を検出する請求項1に記載の電流検出装置。
【請求項3】
前記第1電流値は、前記PWM制御の1周期内における電流のピーク値である請求項1又は2に記載の電流検出装置。
【請求項4】
前記電流値検出部が増幅器を有して構成され、
前記第2タイミングから次の前記第3タイミングまでの間の時間は、前記増幅器における入力応答出力の遅れ時間よりも長く設定されている請求項1から3のいずれか一項に記載の電流検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、PWM制御で通電されるソレノイドに流れる電流を検出する電流検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ソレノイドに通電して動作を制御するデバイスが利用されてきた。このようなソレノイドにあっては、例えば周期的に変化する制御信号に基づいてPWM制御が行われるものがある。一方、ソレノイドの通電や上記デバイスの動作を適切に制御するには、ソレノイドに流れる電流の電流値を適切に測定することが望まれる。しかしながら、ソレノイドを流れる電流が上述したPWM制御で制御される場合には、常に電流の電流値が測定できるとは限らない。そこで、このような電流の電流値を検出する技術が検討されてきた(例えば特許文献1)。
【0003】
特許文献1には、電磁コイルの電流値処理装置が開示されている。この電流値処理装置は、パルス信号発生器、駆動手段、電流値検出手段、及びサンプルアンドホールド回路を備えて構成される。パルス信号発生器は所定の矩形波を発生し、駆動手段は当該矩形波に従って電磁コイルを駆動する。電流値検出手段は電磁コイルに流れる電流値を検出し、サンプルアンドホールド回路は矩形波のエッジを検出するエッジ検出手段の出力信号に従って電流値検出手段の出力を処理して電磁コイルに流れる電流値を検出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭63-263705号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の技術は、電流値検出手段に増幅器を備えて構成される。例えばコストダウンの観点から、安価な増幅器を利用することが考えられるが、安価な増幅器はスルーレートが低いものが多い。スルーレートが低い増幅器では、入力信号に対する出力信号の遅延時間が長くなるため、信号の立ち上がりや立ち下がりをトリガとして電流値を検出する場合には適切に検出できないといった問題がある。
【0006】
そこで、適切に電流値を検出することが可能な電流検出装置が求められる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る電流検出装置の特徴構成は、PWM制御で通電されるソレノイドに流れる電流を検出する電流検出装置であって、前記PWM制御により開状態及び閉状態のいずれか一方から他方に切り替えられるスイッチと、前記スイッチが閉状態から開状態へ移行するタイミングである第1タイミングにおける前記電流の電流値を第1電流値として検出し、前記第1タイミングの直前の前記スイッチが開状態から閉状態へ移行するタイミングである第2タイミングから前記第1タイミングまでの間における前記第2タイミングから予め設定された第1時間経過後の第3タイミングにおける前記電流の電流値を第3電流値として検出する電流値検出部と、前記第1電流値と前記第3電流値とに基づいて、前記第2タイミングにおける前記電流の電流値を第2電流値として算定する第2電流値算定部と、を備えている点にある。
【0008】
このような特徴構成とすれば、第1電流値と第3電流値とに基づいて、第2電流値を算定できるので、精度良く各タイミングの電流値を検出することが可能となる。
【0009】
また、前記電流値検出部は、前記第1タイミングの直前の前記スイッチが閉状態から開状態へ移行するタイミングである第4タイミングから前記第1タイミングまでの間において、予め設定された第2時間毎に前記電流の電流値を検出すると好適である。
【0010】
このような構成とすれば、ソレノイドが多段構成で備えられている場合であっても、電流検出装置の処理負荷が増大することを抑制できる。
【0011】
また、前記第1電流値は、前記PWM制御の1周期内における電流のピーク値であると好適である。
【0012】
このような構成とすれば、第1電流値の検出を容易に行うことが可能となる。
【0013】
また、前記電流値検出部が増幅器を有して構成され、前記第2タイミングから次の前記第3タイミングまでの間の時間は、前記増幅器における入力応答出力の遅れ時間よりも長く設定されていると好適である。
【0014】
このような構成とすれば、安価な増幅器を用いた場合に遅れ時間の影響があったとしても、電流検出精度を維持することができる。したがって、適切に電流の電流値を検出することができ、低コスト化にも寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】電流検出装置の構成を示す模式図である。
図2】電流検出装置における各タイミングの説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明に係る電流検出装置は、PWM制御で通電されるソレノイドに流れる電流を適切に検出することができるように構成される。ソレノイドは、公知であるので詳細な説明は省略するが、例えば往復駆動されるデバイス(電磁弁の弁体等)の動力源に用いられる。以下、本実施形態の電流検出装置1について説明する。
【0017】
図1は、電流検出装置1の構成を模式的に示したブロック図である。図1に示されるように、電流検出装置1は、スイッチ10、電流値検出部20、第2電流値算定部30、出力部40を備えて構成され、各機能部は電流値の測定に係る処理を行うために、CPUを中核部材としてハードウェア又はソフトウェア或いはその両方で構築されている。
【0018】
図1に示されるように、ソレノイド2の一方の端子には直流電源3の正端子3A及びダイオード4のカソード端子が接続され、ソレノイド2の他方の端子にはダイオード4のアノード端子が接続される。また、ダイオード4のアノード端子には、スイッチ10の一例であるn型MOS-FETのドレーン端子が接続される。n型MOS-FETのソース端子は、抵抗器21(シャント抵抗)の一方の端子が接続され、抵抗器21の他方の端子は接地される。これにより、スイッチ10が閉状態である場合には、直流電源3、ソレノイド2、スイッチ10、抵抗器21を介して電流が流れ、スイッチ10が開状態である場合には、ソレノイド2及びダイオード4の閉回路において、転流による電流が流れる。
【0019】
スイッチ10は、PWM制御により開状態及び閉状態のいずれか一方から他方に切り替えられる。上述したように、本実施形態ではスイッチ10はn型MOS-FETが用いられる。閉状態とはn型MOS-FETのオン状態を意味し、開状態とはn型MOS-FETのオフ状態を意味する。本実施形態では、制御部5からn型MOS-FETのゲート端子にPWM信号が入力され、駆動される。したがって、n型MOS-FETは、制御部5からのPWM信号によりオン状態からオフ状態への切り替えと、オフ状態からオン状態への切り替えとが行われる。
【0020】
本実施形態では、電流値検出部20は抵抗器21と増幅器22とを有して構成される。図2の(A)にはPWM信号が示され、(B)にはソレノイド2に流れる電流の波形が示され、(C)には増幅器22の出力が示される。本実施形態では、図2の(A)では、オンDUTY比が50%であるPWM信号が示される。これにより、n型MOS-FETはt1からt2の間及びt3からt4の間にオン状態となり、t2からt3の間及びt4からt5の間にオフ状態となる。
【0021】
上記PWM信号がn型MOS-FETのゲート端子に入力されることにより、図2の(B)に示されるように、n型MOS-FETがオン状態の場合は電流が次第に増大するようにソレノイド2に流れ、n型MOS-FETがオフ状態の場合は電流が次第に減少するようにソレノイド2に流れる。
【0022】
増幅器22の2つの入力端子は、夫々、抵抗器21の一方の端子と他方の端子とに接続される(図1参照)。これにより、増幅器22には、n型MOS-FETがオン状態である場合にはソレノイド2を流れる電流に起因した電圧及び接地電位が入力され、n型MOS-FETがオフ状態である場合には接地電位のみが入力される。このような信号(電位)が増幅器22に入力された場合に、増幅器22の応答性によっては(具体的には、スルーレートによっては)、図2の(C)に示されるように、PWM信号が立ち上がるタイミング(t1、t3)の夫々、及び、PWM信号が立ち下がるタイミング(t2、t4)の夫々では、増幅器22の出力の立ち上がり時間及び立ち下がり時間がPWM信号の立ち上がり時間及び立ち下がり時間よりも長くなる。
【0023】
そこで、電流値検出部20は、スイッチ10が閉状態から開状態へ移行するタイミングである第1タイミングにおける電流の電流値を第1電流値として検出する。スイッチ10が閉状態から開状態へ移行するタイミングである第1タイミングとは、n型MOS-FETがオン状態からオフ状態へ移行するタイミングであって、図2の例ではt2、t4のタイミングである。電流検出装置1ではこのタイミングは第1タイミングと称される。電流値検出部20は、この第1タイミングにおいて電流値を検出し、この時に検出される電流値は、第1電流値と称される。
【0024】
また、電流値検出部20は、第1タイミングの直前のスイッチ10が開状態から閉状態へ移行するタイミングである第2タイミングから第1タイミングまでの間における第2タイミングから予め設定された第1時間T1経過後の第3タイミングにおける電流の電流値を第3電流値として検出する。第1タイミングの直前のスイッチ10が開状態から閉状態へ移行するタイミングとは、第1タイミング(t2、t4)の直前のn型MOS-FETがオフ状態からオン状態へ移行するタイミングであって、t2の場合にはt1が相当し、t4の場合にはt3が相当する。電流検出装置1ではこのタイミングは第2タイミングと称される。第2タイミングから第1タイミングまでの間における第2タイミングから予め設定された第1時間T1経過後の第3タイミングとは、t1からt2までの間におけるt1から予め設定された第1時間T1が経過した後のタイミングであるt11や、t3からt4までの間におけるt3から予め設定された第1時間T1が経過した後のタイミングであるt31が相当する。
【0025】
ここで、第1時間T1は、少なくともt1からt2までの間の時間、及び、t3からt4のまでの間の時間よりも短い時間で設定される。電流値検出部20は、このような第3タイミングにおいて電流値を検出し、この時に検出される電流値は、第3電流値と称される。
【0026】
また、第2タイミングから次の第3タイミングまでの間の時間は、増幅器22における入力応答出力の遅れ時間よりも長く設定されている。第2タイミングから次の第3タイミングまでの間の時間とは、t1からt11までの間の時間や、t3からt31までの間の時間であって、第1時間T1にあたる。増幅器22における入力応答出力の遅れ時間とは、増幅器22の入力端子に信号が入力されてから、増幅器22の応答時間に起因して出力端子から所期の信号が出力されるまでの間の時間である。図2の例では、taが相当する。したがって、第1時間T1は、遅れ時間taよりも長く設定される。
【0027】
上記のように検出された第1電流値は、PWM制御の1周期内における電流のピーク値に相当する。PWM制御の1周期とは、1つのオンDUTYと1つのオフDUTYとからなるPWM信号の1サイクルの時間である。したがって、第1電流値は、PWM制御の夫々の1周期における電流のピーク値が相当する。
【0028】
また、本実施形態では、電流値検出部20は、第1タイミングの直前のスイッチ10が閉状態から開状態へ移行するタイミングである第4タイミングから第1タイミングまでの間において、予め設定された第2時間T2毎に電流の電流値を検出する。第4タイミングとは、前回の第1タイミングである。したがって、第1タイミングの直前のスイッチ10が閉状態から開状態へ移行するタイミングである第4タイミングとは、第1タイミングをt4とした場合に、t2が相当する。予め設定された第2時間T2とは、本実施形態ではPWM制御における1周期の1/8の時間にあたる。したがって、本実施形態では、電流値検出部20は1/8周期をサンプリング周期として電流の電流値を検出する。
【0029】
第2電流値算定部30は、第1電流値と第3電流値とに基づいて、第2タイミングにおける電流の電流値を第2電流値として算定する。第1電流値は第1タイミングにおいて検出された電流値であって、第3電流値は上述したように本実施形態では第3タイミングの時に検出された電流値であり、電流値検出部20から伝達される。第2タイミングとは、n型MOS-FETがオフ状態からオン状態へ移行するタイミングである。したがって、第2電流値算定部30は、t11の時点の電流値とt2の時点の電流値とに基づいて、t1の時点の電流値を第2電流値として算定し、t31の時点の電流値とt4の時点の電流値とに基づいて、t3の時点の電流値を第2電流値として算定する。すなわち、本電流検出装置1は、n型MOS-FETがオン状態である時の2つのタイミングにおける電流値を用いて、n型MOS-FETがオフ状態からオン状態へ移行したときの電流値を算定する。なお、上記サンプリング周期によってサンプリングする場合には、第3タイミングとサンプリング周期とが一致しないことがあるが(例えば図2のt31とS[3]との関係)、この場合には、第3タイミングの後にサンプリングされた値を用いると良い。
【0030】
具体的には、第2電流値算定部30は、以下の(1)式に基づいて第2電流値を算定する。
【数1】
ここで、VLは第2タイミングにおける電流の電流値、VHは第1タイミングにおいて検出された電流の電流値、TはオンDUTYの間の時間、VL‘は第3タイミングにおいて検出された電流の電流値、T1は第2タイミングから第3タイミングまでの時間である。
【0031】
これにより、第1タイミングにおいて検出された電流の電流値と第3タイミングにおいて検出された電流の電流値とに基づいて、増幅器22の遅れ時間の影響を受けることなく、適切に第2タイミングにおける電流の電流値を算定することが可能となる。
【0032】
なお、第2時間T2をサンプリング周期として電流値を検出する構成の場合には、以下のようにすると良い。
【0033】
【数2】
ここで、integerは小数点以下の値は切り捨て、引数として整数値を取る関数である。
ただし、T-T1≧T2である。
【0034】
VH=S[0]、VL´=S[n]とすると(ただし、nは1-7までの自然数)、
【数3】
で算定できる。これにより、電流値の検出に係る負荷を軽減し、適切に第2タイミングにおける電流の電流値を算定することが可能となる。
【0035】
出力部40は、第1タイミングにおける電流の電流値として第1電流値を出力し、第2タイミングにおける電流の電流値として第2電流値を出力する。本実施形態では、出力部40は上述した第1電流値及び第2電流値を制御部5に出力する。そして、制御部5では第1電流VHと第2電流VLから(4)式より平均電流Iを算出する。
【数4】
(ただし、kは所定の定数である)
これにより、制御部5がPWM制御により通電されるソレノイド2の電流の電流値を適切に検出し、ソレノイド2の駆動を適切に制御することが可能となる。
【0036】
〔その他の実施形態〕
上記実施形態では、スイッチ10がn型MOS-FETであるとして説明したが、p型MOS-FETであっても良いし、その他のスイッチであっても良い。
【0037】
上記実施形態では、電流値検出部20は、第1タイミングの直前のスイッチ10が閉状態から開状態へ移行するタイミングである第4タイミングから第1タイミングまでの間において、第2時間T2毎に電流の電流値を検出するとして説明したが、電流値検出部20は所定のタイミング(例えば、第3タイミング)のみ、電流の電流値を検出するように構成することも可能である。また、電流値検出部20は、第1タイミングの直前のスイッチ10が閉状態から開状態へ移行するタイミングである第4タイミングから第1タイミングまでの間において、サンプリング回数が8回の場合の例を挙げたが、サンプリング回数は7回以下であっても良いし、9回以上であっても良い。
【0038】
上記実施形態では、第1時間T1が第2タイミングから1つのサンプリング周期が経過した際の時間であるとして説明したが、第1時間T1は第2タイミングから2つ以上のサンプリング周期が経過した際の時間であっても良い。しかしながら、PWM周期における1周期においてサンプリングを1回行うサンプリング周期が1のものを含まないように構成すると良い。
【0039】
上記実施形態では、第1電流値は、PWM制御の1周期内における電流のピーク値であるとして説明したが、第1電流値はピーク値でなくても良い。係る場合、電流値検出部20がその他の方法でピーク値を検出するように構成すると良い。
【0040】
上記実施形態では、電流値検出部20が抵抗器21と増幅器22とを備えて構成されるとして説明したが、電流値検出部20はその他の構成とすることも可能である。
【0041】
上記実施形態では、第2タイミングt3とサンプリングポイントが一致していなかったが、オンDUTY比50%等、第2タイミングt3とサンプリングポイントS[4]が一致した場合、電流値検出部20がサンプリングポイントS[4]を次のサンプリングとみなし、サンプリングポイントS[3]をその次のサンプリングポイントとし、サンプリングポイントS[3]の電流を第3電流値として検出すると好適である。
【0042】
本発明は、PWM制御で通電されるソレノイドに流れる電流を検出する電流検出装置に用いることが可能である。
【符号の説明】
【0043】
1:電流検出装置
2:ソレノイド
10:スイッチ
20:電流値検出部
22:増幅器
30:第2電流値算定部
T1:第1時間
T2:第2時間
図1
図2