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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022034883
(43)【公開日】2022-03-04
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20220225BHJP
【ＦＩ】
A63F7/02 320
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】ＯＬ
(21)【出願番号】P 2020138802
(22)【出願日】2020-08-19
(71)【出願人】
【識別番号】000241234
【氏名又は名称】豊丸産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104178
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 尚
(72)【発明者】
【氏名】松島 詳志
【テーマコード（参考）】
2C333
【Ｆターム（参考）】
2C333AA11
2C333CA26
2C333CA49
2C333CA58
2C333CA77
2C333FA05
2C333FA09
2C333FA19
(57)【要約】
【課題】自動操作設定に必要な操作を実行できたかを遊技者に把握させることのできる遊技機を提供することを目的とする。
【解決手段】ＣＰＵは、切替可能期間に操作ボタンの長押しの開始を検出した場合（Ｓ２３１：ＹＥＳ、Ｓ２３２：ＮＯ）、増加態様によるメーター表示の表示を伴う切替表示の表示を開始し（Ｓ２３６）、長押し継続時間の計測を開始する（Ｓ２３８）。ＣＰＵは、長押し継続期間が長押し必要時間に到達した場合（Ｓ２４１：ＹＥＳ）、オートボタン機能を切り替え（Ｓ２４２）、増加完了態様のメーター表示を表示画面に表示する（Ｓ２４３）。
【選択図】図１２
【解決手段】ＣＰＵは、切替可能期間に操作ボタンの長押しの開始を検出した場合（Ｓ２３１：ＹＥＳ、Ｓ２３２：ＮＯ）、増加態様によるメーター表示の表示を伴う切替表示の表示を開始し（Ｓ２３６）、長押し継続時間の計測を開始する（Ｓ２３８）。ＣＰＵは、長押し継続期間が長押し必要時間に到達した場合（Ｓ２４１：ＹＥＳ）、オートボタン機能を切り替え（Ｓ２４２）、増加完了態様のメーター表示を表示画面に表示する（Ｓ２４３）。
【選択図】図１２
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技の進行に応じた演出である遊技演出に用いられる画像である演出画像を含む画像を表示する表示手段と、
演出に関する操作の入力を受け付ける受付手段と、
前記受付手段によって特定の前記操作である特定操作の入力の受け付けが開始されたかを判断する第一判断手段と、
前記第一判断手段によって前記特定操作の入力の受け付けが開始されたと判断された場合、前記受付手段によって前記操作の入力が受け付けられたことに応じた前記遊技演出である操作演出が実行される第一状態と、前記受付手段によって前記操作の入力が受け付けられなくても前記操作の入力が受け付けられた場合と同様の前記操作演出が実行される状態である第二状態とを切り替える状態切替を実行できる期間である実行期間であるかを判断する第二判断手段と、
前記第二判断手段によって前記実行期間であると判断された場合、前記特定操作が継続して入力された期間を漸次示す継続期間表示を前記表示手段に表示させる第一表示制御手段と、
前記特定操作の入力期間が所定期間に到達したかを判断する第三判断手段と、
前記第三判断手段によって前記特定操作の入力期間が前記所定期間に到達したと判断された場合、前記状態切替を実行する切替実行手段と、
前記第三判断手段によって前記特定操作の入力期間が前記所定期間に到達したことを示す到達表示を前記表示手段に表示させる第二表示制御手段と
を備えたことを特徴とする遊技機。
演出に関する操作の入力を受け付ける受付手段と、
前記受付手段によって特定の前記操作である特定操作の入力の受け付けが開始されたかを判断する第一判断手段と、
前記第一判断手段によって前記特定操作の入力の受け付けが開始されたと判断された場合、前記受付手段によって前記操作の入力が受け付けられたことに応じた前記遊技演出である操作演出が実行される第一状態と、前記受付手段によって前記操作の入力が受け付けられなくても前記操作の入力が受け付けられた場合と同様の前記操作演出が実行される状態である第二状態とを切り替える状態切替を実行できる期間である実行期間であるかを判断する第二判断手段と、
前記第二判断手段によって前記実行期間であると判断された場合、前記特定操作が継続して入力された期間を漸次示す継続期間表示を前記表示手段に表示させる第一表示制御手段と、
前記特定操作の入力期間が所定期間に到達したかを判断する第三判断手段と、
前記第三判断手段によって前記特定操作の入力期間が前記所定期間に到達したと判断された場合、前記状態切替を実行する切替実行手段と、
前記第三判断手段によって前記特定操作の入力期間が前記所定期間に到達したことを示す到達表示を前記表示手段に表示させる第二表示制御手段と
を備えたことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記第二判断手段によって前記実行期間ではないと判断された場合、前記特定操作の入力に応じて前記状態切替が実行されないことを示す非実行表示を前記表示手段に表示させる第三表示制御手段を備えたことを特徴とする請求項１に記載の遊技機。
【請求項3】
前記第二判断手段によって前記実行期間であると判断された場合、前記実行期間の残余期間が前記所定期間よりも短いかを判断する第四判断手段を備え、
前記第三表示制御手段は、前記第四判断手段によって前記残余期間が前記所定期間よりも短いと判断された場合にも、前記非実行表示を前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項２に記載の遊技機。
前記第三表示制御手段は、前記第四判断手段によって前記残余期間が前記所定期間よりも短いと判断された場合にも、前記非実行表示を前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項２に記載の遊技機。
【請求項4】
前記非実行表示は、前記継続期間表示における前記特定操作が継続して入力された期間を示す部分が、前記特定操作が継続して入力された期間に応じて変化しない態様、又は前記特定操作の入力が無効であることを示す態様のうち、少なくともいずれかを含むものであることを特徴とする請求項２又は３に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、演出用の操作部材を備えた遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、演出用のボタン、レバー等の操作部材を備えた遊技機が知られている。特許文献１は、演出用の操作部材が操作された場合に操作に応じた演出を行う非自動操作状態と、演出用の操作部材が操作されなくても操作された場合と同様の演出を行う自動操作状態とを設けた遊技機を開示する。非自動操作状態と自動操作状態との相互の変更を、以下では、自動操作設定という。自動操作設定は、非遊技期間に所定の操作を行うことの他、遊技期間に演出用のボタンを長押し（所定期間押し続ける操作態様）することによっても行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開２０１９－４２２３４号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の遊技機では、遊技期間において、自動操作設定に必要な時間に亘って演出用のボタンを長押しできたかどうかを、遊技者が把握しづらいという問題がある。
【0005】
本発明は、自動操作設定に必要な操作を実行できたかを遊技者に把握させることのできる遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る遊技機は、遊技の進行に応じた演出である遊技演出に用いられる画像である演出画像を含む画像を表示する表示手段と、演出に関する操作の入力を受け付ける受付手段と、前記受付手段によって特定の前記操作である特定操作の入力の受け付けが開始されたかを判断する第一判断手段と、前記第一判断手段によって前記特定操作の入力の受け付けが開始されたと判断された場合、前記受付手段によって前記操作の入力が受け付けられたことに応じた前記遊技演出である操作演出が実行される第一状態と、前記受付手段によって前記操作の入力が受け付けられなくても前記操作の入力が受け付けられた場合と同様の前記操作演出が実行される状態である第二状態とを切り替える状態切替を実行できる期間である実行期間であるかを判断する第二判断手段と、前記第二判断手段によって前記実行期間であると判断された場合、前記特定操作が継続して入力された期間を漸次示す継続期間表示を前記表示手段に表示させる第一表示制御手段と、前記特定操作の入力期間が所定期間に到達したかを判断する第三判断手段と、前記第三判断手段によって前記特定操作の入力期間が前記所定期間に到達したと判断された場合、前記状態切替を実行する切替実行手段と、前記第三判断手段によって前記特定操作の入力期間が前記所定期間に到達したことを示す到達表示を前記表示手段に表示させる第二表示制御手段とを備える。
【0007】
本発明に係る遊技機は、実行期間に特定操作の入力を受け付けが開始された場合、継続期間表示を表示手段に表示し、特定操作の入力期間が所定期間に到達すると、状態切替を実行し、また、到達表示を表示手段に表示する。これにより、本発明に係る遊技機は、第一状態と第二状態との切替え（自動操作設定）に必要な操作を実行できたかを遊技者に把握させることができる。
【0008】
前記遊技機は、前記第二判断手段によって前記実行期間ではないと判断された場合、前記特定操作の入力に応じて前記状態切替が実行されないことを示す非実行表示を前記表示手段に表示させる第三表示制御手段を備えてもよい。
【0009】
遊技機は、実行期間でない場合には非実行表示を表示手段に表示するので、特定操作の入力をする遊技者に状態切替が実行されないことを報知することができる。これにより、遊技機は、特定操作の入力をしても状態切替が実行されず遊技者が混乱するような事態を回避することができる。
【0010】
前記遊技機は、前記第二判断手段によって前記実行期間であると判断された場合、前記実行期間の残余期間が前記所定期間よりも短いかを判断する第四判断手段を備え、前記第三表示制御手段は、前記第四判断手段によって前記残余期間が前記所定期間よりも短いと判断された場合にも、前記非実行表示を前記表示手段に表示させてもよい。
【0011】
現在は実行期間であっても、その後に実行期間が終了するような場合がある。遊技機は、実行期間の残余期間が特定操作の入力期間として必要な所定期間よりも短い場合には、非実行表示を表示手段に表示する。これにより、遊技機は、特定操作を行っても状態切替が実行されないといった事態を回避することができる。
【0012】
前記非実行表示は、前記継続期間表示における前記特定操作が継続して入力された期間を示す部分が、前記特定操作が継続して入力された期間に応じて変化しない態様、又は前記特定操作の入力が無効であることを示す態様のうち、少なくともいずれかを含むものであってもよい。
【0013】
この場合、遊技機は、非実行表示を表示手段に表示することによって、特定操作の入力に応じて状態切替が実行されないことを、遊技者にわかりやすく報知できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】パチンコ機１の正面図である。
【図2】遊技盤２の正面図である。
【図3】パチンコ機１の電気的構成を示すブロック図である。
【図4】ＲＡＭ５２の第一大当たり関係情報記憶エリアを示す概念図である。
【図5】ＲＯＭ５３に記憶されている変動パターン決定テーブルの概念図である。
【図6】主基板４１において行われるメイン処理のフローチャートである。
【図7】メイン処理において行われる特別図柄処理のフローチャートである。
【図10】サブ制御基板５８において行われるサブ制御基板処理のフローチャートである。
【図11】サブ制御基板処理において行われる第一報知演出実行処理のフローチャートである。
【図12】サブ制御基板処理において行われるオートボタン機能切替処理のフローチャートである。
【図13】第一報知演出及び切替表示１１０の一例を説明する説明図である。
【図14】第一変動パターンの種類に応じた第一報知演出と、各第一報知演出に設けられるボタン演出、切替不可期間及び切替可能期間等を説明する説明図である。
【図15】切替可能期間に操作ボタン９が長押しされた場合の切替表示１１０の詳細を説明する説明図である。
【図16】切替不可期間に操作ボタン９が長押しされた場合の切替表示１１０の詳細を説明する説明図である。
【図17】第二実施形態のオートボタン機能切替処理のフローチャートである。
【図18】第二実施形態のオートボタン機能切替処理において行われるメーター表示増加中断処理のフローチャートである。
【図19】第二実施形態における操作ボタン９の長押しの中断が生じた場合の切替表示１１０の詳細を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係る遊技機の第一実施形態であるパチンコ機１について、図面を参照して説明する。まず、図１及び図２を参照して、パチンコ機１の機械的構成について説明する。以下の説明では、図１の手前側、奥側、上側、下側、左側、及び右側を、それぞれ、パチンコ機１の前側、後側、上側、下側、左側、及び右側とする。パチンコ機１は、特別図柄を備えた、いわゆる旧１種タイプの遊技機である。本願が開示する技術は、演出に関する操作の入力を受け付ける受付手段を備えた遊技機であれば、旧２種タイプ、１種２種混合タイプ、一般電役タイプ、普通機タイプ等、様々な遊技仕様の遊技機に適用できる。
【0016】
図１に示すように、パチンコ機１の上半分の部分には遊技盤２が設けられている。遊技盤２は正面視略正方形の板状であり（図２参照）、透明なガラス板を保持した前面枠１０によって前面を保護されている。遊技盤２の下部には上皿５が設けられている。上皿５は、遊技球発射装置３７（図３参照）に金属製の遊技球を供給し、且つ賞球を受ける。上皿５の上面には、遊技者によって操作される操作ボタン９が設けられている。操作ボタン９は、演出に関する操作の入力を受け付けるために設けられており、パチンコ機１においては、操作ボタン９は、押下する操作を受け付ける押しボタンスイッチである。パチンコ機１は、操作ボタン９が操作されることに応じて、特定の画像が表示画面２８にカットインしたり、特定の音がスピーカ４８から出力されたり、パチンコ機１の各種の電飾部材が特定の発光を行ったりする演出である、ボタン演出を実行する。
【0017】
上皿５の直下には、賞球を受ける下皿６が設けられている。下皿６の右横には、遊技球の発射を調整する発射ハンドル７が設けられている。発射ハンドル７は、遊技者が回転操作できるように設けられており、遊技者が発射ハンドル７を回転させて発射操作を行うと、発射ハンドル７の回転角度に応じた強度で、遊技球発射装置３７によって遊技球が発射される。前面枠１０の上部の左右の角には、スピーカ４８がそれぞれ設けられている。
【0018】
図２に示すように、遊技盤２の前面には、ガイドレール３で囲まれた略円形の遊技領域４が形成されている。ガイドレール３は、遊技領域４の左側に形成されている。遊技領域４の略中央には、各種演出を実行するセンター飾り８が設けられている。遊技球発射装置３７によって発射された遊技球は、ガイドレール３によって遊技領域４へ導かれ、遊技領域４内を流下する。所定の強度未満の発射強度で発射された遊技球は、センター飾り８の左側を流下し、所定の強度以上で発射された遊技球は、センター飾り８の右側を流下する。以下、遊技球がセンター飾り８の左側を流下するように遊技球を発射することを「左打ち」と、遊技球がセンター飾り８の右側を流下するように遊技球を発射することを「右打ち」という。
【0019】
センター飾り８は、表示画面２８及び可動体３５を主に備える。表示画面２８は、センター飾り８の上部の略中央に配置される。表示画面２８は、例えばＬＣＤ等によって構成されており、様々な数字・文字等を表示可能である。また、表示画面２８は、報知演出を実行可能である。報知演出は、演出用の図柄である演出図柄１００（図１３参照）を変動させた後に、後述する大当たり判定の結果を示す演出図柄１００の組合せを確定表示させる変動表示を行うことで、大当たり判定の結果を遊技者に報知する演出である。可動体３５は、センター飾り８の下部において、表示画面２８の前側に配置されている。可動体３５は、汎用のモータである可動体モータ３５１（図３参照）の駆動力によって左右方向における動作及び回転動作を行うことで、各種の演出を行う。
【0020】
センター飾り８の略中央下方には、第一始動口１４が設けられている。第一始動口１４の下方には、第二大入賞口１７が設けられている。センター飾り８の右斜め下方には、遊技球が通過可能なゲート１２が設けられている。ゲート１２は、普通図柄の作動ゲートである。ゲート１２の下方には、第二始動口１５が設けられている。第二始動口１５は、いわゆる普通電動役物（普通当たり判定の結果に基づき入賞口の大きさを変化する役物）に係る入賞口として構成されている。第二始動口１５は、第二始動口ソレノイド６９（図３参照）によって電気的に開閉される。
【0021】
第二始動口１５の左斜め下方には、第一大入賞口１６が設けられている。第二始動口１５、第一大入賞口１６及び第二大入賞口１７は、それぞれ開閉部材を備える。遊技球は、開閉部材が開放された場合にのみ、第二始動口１５、第一大入賞口１６及び第二大入賞口１７のそれぞれに入賞することができる。なお、第二始動口１５は、開閉部材が閉鎖された閉鎖状態にも遊技球の入賞が可能であって、開閉部材が開放されることで閉鎖状態よりも遊技球が入賞容易となる構成であってもよい。
【0022】
第一大入賞口１６及び第二大入賞口１７は、それぞれ、いわゆる特別電動役物（後述する大当たり判定の結果に基づき入賞口の入口の大きさを変化する役物）に係る入賞口として構成されている。第一大入賞口１６は、第一大入賞口ソレノイド７０（図３参照）によって電気的に開閉される。第二大入賞口１７は、第二大入賞口ソレノイド７１（図３参照）によって電気的に開閉される。本実施形態では、第一大入賞口１６及び第二大入賞口１７は、後述する大当たり遊技状態が生起されている場合に、大当たり遊技として開放状態と閉鎖状態とが切り替えられるように構成されている。
【0023】
遊技領域４には、上記以外に、アウト口１８、各種の電飾部材、入賞口、風車及び遊技くぎ等が設けられている。遊技領域４を流下する遊技球のうち、第一始動口１４、第二始動口１５、第一大入賞口１６、第二大入賞口１７及びその他の入賞口のいずれにも入賞せず遊技領域４の下部まで流下した遊技球は、遊技盤２の下部に設けられたアウト口１８を通過した後、遊技領域４の外部へ排出される。
【0024】
なお、遊技領域４において、各遊技部材が上記のように配設されるため、左打ちされた遊技球は、右打ちされた遊技球よりも第一始動口１４に入賞しやすい。右打ちされた遊技球が第一始動口１４へ入賞することは困難である。また、右打ちされた遊技球は、左打ちされた遊技球よりもゲート１２、第二始動口１５及び第二大入賞口１７を、通過又は入賞しやすい。また、第二大入賞口１７には、左打ちされた遊技球及び右打ちされた遊技球のいずれも入賞可能であるが、左打ちされた遊技球よりも右打ちされた遊技球の方が第二大入賞口１７に入賞しやすくなるように遊技くぎ等が配置されている。左打ちされた遊技球が、ゲート１２、第二始動口１５及び第二大入賞口１７を、通過又は入賞することは困難である。したがって、遊技者は、後述する大当たり遊技中及び時短状態中には右打ちによって遊技を進め、それ以外の場合に左打ちによって遊技を進める。
【0025】
遊技盤２の右下部には、図柄表示部２４が設けられている。図柄表示部２４は、第一特別図柄表示部、第二特別図柄表示部、普通図柄表示部、第一特別図柄記憶数表示ＬＥＤ、第二特別図柄記憶数表示ＬＥＤ及び普通図柄記憶数表示ＬＥＤを備える。第一特別図柄表示部及び第二特別図柄表示部は、それぞれ１つの７セグメントＬＥＤからなり、第一大当たり判定及び第二大当たり判定の結果を示す第一特別図柄及び第二特別図柄を表示する。以下、第一大当たり判定及び第二大当たり判定を総称する場合、又はいずれかを特定しない場合、大当たり判定ともいう。普通図柄表示部は、ＬＥＤの点灯及び消灯によって普通当たり判定の結果を表示する。第一特別図柄記憶数表示ＬＥＤは、第一大当たり判定の結果がまだ表示されていない遊技球である第一保留球の個数を示す第一保留球数を表示する。第二特別図柄記憶数表示ＬＥＤは、第二大当たり判定の結果がまだ表示されていない遊技球である第二保留球数の個数を示す第二保留球数を表示する。普通図柄記憶数表示ＬＥＤは、普通当たり判定の結果がまだ表示されていない遊技球である普通保留球の個数を示す普通保留球数を表示する。
【0026】
パチンコ機１における遊技の概要について説明する。パチンコ機１の遊技には、大当たり遊技及び普通当たり遊技が設けられている。大当たり遊技について説明する。本実施形態では、第一始動口１４へ遊技球が入賞すると、第一大当たり判定が行われ、判定の結果を示す第一特別図柄が、図柄表示部２４の第一特別図柄表示部に表示される。第一大当たり判定では、大当たり又ははずれのいずれかが、第一大当たり乱数に基づいて判定される。第一大当たり判定によって大当たりであると判定されると、判定結果が大当たりであることを示す第一特別図柄が図柄表示部２４の第一特別図柄表示部に確定表示される。これに伴い、第一大入賞口１６及び第二大入賞口１７の各開閉部材が交互に開放状態にされることが所定回数繰り返される大当たり遊技が実行される。
【0027】
一方、第二始動口１５へ遊技球が入賞すると、第二大当たり判定が行われ、判定の結果を示す第二特別図柄が図柄表示部２４の第二特別図柄表示部に表示される。第二大当たり判定では、大当たり又ははずれのいずれかが、第二大当たり乱数に基づいて判定される。第二大当たり判定において大当たりであると判定されると、判定結果が大当たりであることを示す第二特別図柄が、図柄表示部２４の第二特別図柄表示部に確定表示される。これに伴い、上記と同様の大当たり遊技が実行される。なお、パチンコ機１は、第二大当たり判定が第一大当り判定に優先して実行される、いわゆる優先変動タイプの遊技仕様を有する。
【0028】
パチンコ機１は、確変状態又は非確変状態を設定できる。確変状態とは、大当たり判定において大当たりであると判定される確率（以下、「大当たり確率」という。）が通常よりも高い確率に変動している遊技状態である。非確変状態は、確変状態が設定されておらず、大当たり判定によって大当たりであると判定される確率（以下、「大当たり確率」という。）が通常の確率である状態である。
【0029】
本実施形態では、大当たり判定によって大当たりであると判定されると、大当たり遊技の終了後に６０％の割合で確変状態が設定される。大当たり遊技の終了後に確変状態が生起される大当たり判定の結果を、以下では、「確変大当たり」という。大当たり遊技の終了後に非確変状態が生起される大当たり判定の結果を、以下では、「非確変大当たり」という。大当たり遊技が実行された場合には、大当たり遊技の終了後に、確変状態の他、後述の時短状態が設定されることがある。
【0030】
普通当たり遊技について説明する。ゲート１２を遊技球が通過すると、普通当たり判定が行われ、判定の結果を示す普通図柄が図柄表示部２４の普通図柄表示部に表示される。普通当たり判定において普通当たりであると判定されると、第二始動口１５の開閉部材が開閉される普通当たり遊技が実行される。本実施形態では、普通当たり判定において当たりであると判定される確率（以下、「普通当たり確率」という。）は、遊技状態に関わらず、約１／１．１（約９０／１００）である。
【0031】
パチンコ機１は、非時短状態及び時短状態のいずれかを設定する。非時短状態は、第二始動口１５の開閉部材が開放状態にされる割合が通常の割合である遊技状態である。時短状態は、非時短状態よりも第二始動口１５の開閉部材が開放状態にされる頻度が高くなる遊技状態である。具体的には、１回の普通当たり遊技中における第二始動口１５の開閉部材の開放時間の合計は、非時短状態よりも時短状態の方が長い。また、普通図柄の変動時間は、非時短状態における変動時間（本実施形態では約１０秒）よりも時短状態における変動時間（本実施形態では約２秒）の方が短い。本実施形態では、非時短状態のことを、通常状態ともいう。
【0032】
パチンコ機１は、大当たり判定によって判定結果が導出されたときの遊技状態に応じて、以降に時短状態を設定するか否かを決定する。本実施形態では、設定された時短状態は、大当たり遊技の終了後に行われた大当たり判定の回数（第一大当たり判定と第二大当たり判定との合計実施回数。）があらかじめ定められた回数に達することで終了する。
【0033】
図３を参照して、パチンコ機１の電気的構成について説明する。パチンコ機１の制御部４０は、主基板４１、サブ制御基板５８、ランプドライバ基板４６、演出制御基板４３、払出制御基板４５、中継基板４７及び電源基板４２を主に備える。
【0034】
主基板４１は、パチンコ機１の主制御を司る。主基板４１の主基板ＣＰＵユニット５０には、各種の演算処理を行うＣＰＵ５１と、データを一時的に記憶するＲＡＭ５２と、制御プログラム等を記憶したＲＯＭ５３とが設けられている。主基板ＣＰＵユニット５０には、乱数発生回路５６及び割込信号発生回路５７が接続されている。乱数発生回路５６は、所定範囲の乱数を発生させる。割込信号発生回路５７は、一定周波数のクロック信号を出力するクロック回路（図示略）からクロック信号が入力される毎に割込信号を発生させる。主基板４１は、割込信号発生回路５７から割込信号が入力される毎に、後述する主制御プログラムのメイン処理を実行する。
【0035】
主基板４１は、Ｉ／Ｏインタフェイス５４を介してサブ制御基板５８、払出制御基板４５、中継基板４７、外部端子板５５、第一始動口スイッチ６１及び第二始動口スイッチ６２に接続している。
【0036】
サブ制御基板５８は、ＣＰＵ５８１、ＲＡＭ５８２及びＲＯＭ５８３を備え、ランプドライバ基板４６、演出制御基板４３、操作ボタン９及びスピーカ４８に接続している。サブ制御基板５８は、主基板４１から送信されるコマンドに従って、演出等の総合的な制御を行う。
【0037】
操作ボタン９は、ボタンスイッチ９１、ボタン用電飾基板９２及びボタンモータ９３を備える。ボタンスイッチ９１は、サブ制御基板５８に接続している。ボタンスイッチ９１は、操作ボタン９の操作を検出する、汎用のスイッチ部材である。ボタンスイッチ９１は、操作ボタン９の操作状況を示す信号であるボタン入力読込信号を、１ミリ秒間隔でサブ制御基板５８に送信する。本実施形態では、ボタンスイッチ９１は、操作ボタン９が押下されたことを検出した場合、「ＯＮ」のボタン入力読込信号をサブ制御基板５８に送信する。ボタンスイッチ９１は、操作ボタン９の押下を検出しなかった場合、「ＯＦＦ」のボタン入力読込信号をサブ制御基板５８に送信する。
【0038】
ランプドライバ基板４６は、電飾基板３４、ボタン用電飾基板９２、ボタンモータ９３及び可動体モータ３５１に接続している。電飾基板３４は、例えばＬＥＤを搭載しており、前述の各種の電飾部材の内部に設けられている。ボタン用電飾基板９２は、ＬＥＤを搭載しており、ＬＥＤの発光によって操作ボタン９の点灯、点滅、発色等を行う。ボタンモータ９３は、汎用のモータであり、駆動することで操作ボタン９を振動させる。ランプドライバ基板４６は、サブ制御基板５８から受信するコマンドに従って、電飾基板３４及びボタン用電飾基板９２の発光動作、ボタンモータ９３の駆動等を制御する。
【0039】
演出制御基板４３は、ＣＰＵ４３１、ＣＧＲＯＭ（図示略）等を備え、サブ制御基板５８から受信するコマンドに従って表示画面２８の表示を制御する。払出制御基板４５は、ＣＰＵ４５ａ等を備える。払出制御基板４５は、主基板４１から送信されるコマンドに応じて賞球払出装置４９の動作を制御し、所定数の遊技球を賞球として賞球払出装置４９に払い出させる。
【0040】
中継基板４７は、第二始動口ソレノイド６９、第一大入賞口ソレノイド７０、第二大入賞口ソレノイド７１、ゲートスイッチ７４、第一大入賞口スイッチ７６、第二大入賞口スイッチ７７及び図柄表示部２４に接続している。
【0041】
第二始動口ソレノイド６９は、普通当たり遊技中に第二始動口１５の開閉部材を開閉する。第一大入賞口ソレノイド７０及び第二大入賞口ソレノイド７１は、大当たり遊技中に第二大入賞口１７の開閉部材を開閉する。ゲートスイッチ７４は、ゲート１２に設けられており、ゲート１２への遊技球の通過を検出する。第一大入賞口スイッチ７６は、第一大入賞口１６に設けられており、第一大入賞口１６への遊技球の入賞を検出する。第二大入賞口スイッチ７７は、第二大入賞口１７に設けられており、第二大入賞口１７への遊技球の入賞を検出する。
【0042】
外部端子板５５は、パチンコホールに設置されている遊技機を統括的に管理する遊技場管理用コンピュータ（いわゆるホールコンピュータ、図示略）にパチンコ機１の情報を接点出力する。第一始動口スイッチ６１は、第一始動口１４に設けられており、第一始動口１４への遊技球の入賞を検出する。第二始動口スイッチ６２は、第二始動口１５に設けられており、第二始動口１５への遊技球の入賞を検出する。
【0043】
電源基板４２は、主基板４１及び遊技球発射装置３７に接続されており、各基板及び遊技球発射装置３７に直流の安定化した電力を供給する。遊技球発射装置３７は、一定間隔（本実施形態では０．６秒）毎に１個ずつ遊技球を遊技領域４へ発射する。
【0044】
図４を参照して、ＲＡＭ５２の第一大当たり関係情報記憶エリアについて説明する。第一大当たり関係情報記憶エリアは、後述するメイン処理の特別図柄処理（図７から図９参照）において使用される。第一大当たり関係情報記憶エリアには、最大第一保留球数に対応する複数の記憶エリアが設けられている。本実施形態において、記憶可能な第一保留球数の上限である最大第一保留球数は「４」である。このため、第一大当たり関係情報記憶エリアには、Ｎｏ．１からＮｏ．４の４つの記憶エリアが設けられている。第一始動口１４に遊技球が入賞した際に第一保留球数が４未満（０～３）であれば、番号の小さい記憶エリアから順に乱数が記憶される。
【0045】
第一保留球数は、第一始動口１４へ入賞した遊技球に対応する乱数のうち、第一大当たり判定の実行、第一特別図柄の変動時間を示す第一変動パターンの決定等が保留された状態で記憶されている乱数（第一保留球）の個数である。ＣＰＵ５１は、処理がまだ行われていない記憶エリアの乱数のうち、最も番号の小さい記憶エリアに記憶されている乱数を、判定エリア（図示略）にシフトする。判定エリアは、大当たり判定を行う乱数を格納するために、ＲＡＭ５２に設けられている記憶エリアであり、第一大当たり判定と第二大当たり判定とで共通に用いられる。ＣＰＵ５１は、判定エリアにシフトされた乱数について第一大当たり判定等の各種処理を行う。最も番号の小さい記憶エリアに記憶されている乱数が、判定エリアにシフトされると、次の番号以下に記憶されている乱数が、１つ小さな番号の記憶エリアにシフトされる。以降は、最も番号の小さい記憶エリアに記憶されている乱数が順次、判定エリアにシフトされて、第一大当たり判定等の処理が繰り返される。判定エリアに記憶されている乱数についての各種処理には、例えば、第一大当たり判定の結果を報知する報知演出の決定、及び判定結果に応じて実行される大当たり遊技に関する処理が含まれる。なお、判定エリアの乱数は、大当たり判定等の処理が終了した後に消去される。
【0046】
各記憶エリアには、第一大当たり判定カウンタの値が記憶される第一大当たり乱数欄、第一特別図柄決定カウンタの当たりが記憶される第一図柄決定乱数欄、及び第一変動パターン決定カウンタの値が記憶される第一変動パターン決定乱数欄が設けられている。遊技球が第一始動口１４へ入賞すると、その時点で乱数発生回路５６によって乱数の種類毎に生成されている乱数がハード回路によってラッチされて、各欄に記憶される。第一大当たり乱数は、第一大当たり判定のために用いられる。第一図柄決定乱数は第一特別図柄を決定するために用いられる。第一変動パターン決定乱数は、図柄表示部２４の第一特別図柄表示部に表示される第一特別図柄の変動時間を示す第一変動パターンを決定するために用いられる。第一大当たり乱数とともに取得されて第一大当たり関係情報記憶エリアに記憶されている各種乱数を総称して、第一乱数ともいう。また、第一特別図柄の変動時間を、第一変動時間ともいう。
【0047】
図示しないが、ＲＡＭ５２には、第二大当たり関係情報記憶エリアが設けられている。第二大当たり関係情報記憶エリアも、メイン処理の特別図柄処理において使用される。本実施形態では、第二大当たり関係情報記憶エリアに、最大第二保留球数に対応する４つの記憶エリアが設けられている。第二保留球数は、第二始動口１５へ入賞した遊技球に対応する乱数のうち、第二大当たり判定の実行、第二特別図柄の変動時間を示す第二変動パターンの決定等が保留された状態で記憶されている乱数（第二保留球）の個数である。第二始動口１５に遊技球が入賞すると、その時点で乱数発生回路５６によって乱数の種類毎に生成されている乱数がハード回路によってラッチされて、第二大当たり関係情報記憶エリアの各欄に記憶される。記憶エリアには、第二大当たり判定カウンタの値が記憶される第二大当たり乱数欄、第二特別図柄決定カウンタの値が記憶される第二特別図柄決定乱数欄、及び第二変動パターン決定カウンタの値が記憶される第二変動パターン決定乱数欄が設けられている。
【0048】
ＣＰＵ５１は、処理がまだ行われていない記憶エリアの乱数のうち、最も番号の小さい記憶エリアに記憶されている乱数を、前述の判定エリアにシフトする。ＣＰＵ５１は、判定エリアにシフトされた乱数について第二大当たり判定等の各種処理を行う。第二大当たり乱数とともに取得されて第二大当たり関係情報記憶エリアに記憶されている各種乱数を総称して、第二乱数ともいう。また、第二特別図柄の変動時間を、第二変動時間ともいう。
【0049】
以下の説明では、第一大当たり乱数及び第二大当たり乱数を総称する場合又はいずれかを特定しない場合、大当たり乱数ともいう。また、第一変動パターン決定乱数及び第二変動パターン決定乱数を総称する場合又はいずれかを特定しない場合、変動パターン決定乱数ともいう。また、第一特別図柄決定乱数数及び第二特別図柄決定乱数を総称する場合又はいずれかを特定しない場合、特別図柄決定乱数ともいう。
【0050】
パチンコ機１において、第一変動時間及び第二変動時間は、第一大当たり判定及び第二大当たり判定の結果を遊技者に報知する報知演出の演出時間に等しい。サブ制御基板５８は、主基板４１で決定された変動パターンに従って報知演出を制御する。具体的には、主基板４１は、第一変動パターン決定乱数に基づく第一変動パターンに従って、第一特別図柄の変動を開始する。また、主基板４１は、第二変動パターン決定乱数に基づく第二変動パターンに従って、第二特別図柄の変動を開始する。サブ制御基板５８は、第一特別図柄及び第二特別図柄の変動開始に同期して、演出図柄１００の変動表示を開始する。主基板４１は、第一変動時間が終了すると、変動させていた第一特別図柄を、所定の特別図柄停止表示時間（本実施形態では０．８秒）の間、確定表示させる。また、主基板４１は、第二特別図柄の変動時間が終了すると、変動させていた第二特別図柄を、所定の特別図柄停止表示時間の間、確定表示させる。サブ制御基板５８は、特別図柄停止表示時間に同期して、演出図柄１００を確定表示させる。また、サブ制御基板５８は、演出図柄１００による他、表示画面２８、電飾部材、スピーカ４８等によっても、特別図柄の変動時間と同期した報知演出を実行する。
【0051】
なお、ＲＡＭ５２には、ゲート１２を遊技球が通過する時点に取得される普通当たり乱数を記憶するための普通当たり関係情報記憶エリアが設けられている。普通当たり関係情報記憶エリアも、第一大当たり関係情報記憶エリアと同様に構成されている。本実施形態では、普通当たり関係情報記憶エリアに４つの記憶エリアが設けられており、最大普通保留球数は「４」である。記憶エリアには、普通当たり判定カウンタの値が記憶される普通当たり乱数欄、普通図柄決定カウンタの値が記憶される普通図柄決定乱数欄が設けられている。普通当たり乱数は、普通当たり判定のために用いられる。普通図柄決定乱数は、普通当たり図柄を決定するために用いられる。
【0052】
図５を参照して、ＲＯＭ５３に記憶されている変動パターン決定テーブルについて説明する。変動パターン決定テーブルは、大当たり判定による判定結果及び変動パターンが決定される時点における遊技状態に応じて、複数のテーブルを設けている。本実施形態に設けられる遊技状態は、通常状態、確変時短状態、非確変時短状態の３種類である。通常状態は、非確変状態と非時短状態との組合せによる。確変時短状態は、確変状態と非確変状態との組合せによる。非確変時短状態は、非確変状態と確変状態との組み合わせによる。複数のテーブルのそれぞれには、１又は複数種類の変動パターンが割り当てられており、各変動パターンに変動パターン決定乱数の値（０～５１１）及び変動時間が対応付けられている。
【0053】
第一大当たり判定が行われた場合、その時点の遊技状態と大当たり判定による判定結果とに応じたテーブル区分が参照され、第一大当たり乱数とともに取得されている第一変動パターン決定乱数の値に対応する第一変動パターンが１つ決定される。通常状態における第一大当たり判定の判定結果が大当たりの場合、「リーチ演出Ａ」から「リーチ演出Ｅ」の順に、変動パターンが決定される割合が高くなる。「リーチ演出」とは、例えば３つの演出図柄１００のうち２つが同じ図柄で停止するリーチ状態が構成された後に、大当たりの可能性があることを示す演出を実行する報知演出である。一方、判定結果がはずれの場合、「リーチ演出Ａ」から「リーチ演出Ｅ」の順に、変動パターンが決定される割合が低くなる。したがって、第一大当たり判定の結果が大当たりとなる期待値は、「リーチ演出Ａ」から「リーチ演出Ｅ」の順に高くなる。
【0054】
なお、本実施形態において、「非リーチ演出Ａ」等の「非リーチ」の変動パターンは、リーチ状態に至ることなく演出が終了する報知演出であり、本実施形態では、大当たり判定の結果がはずれの場合にのみ決定される。「非リーチ」の第一変動パターンは、第一普通図柄の変動開始時における第一保留球数によって、第一変動時間が変動する。図５において、保留球数「０」は、第一保留球が記憶されていない状態（第一保留球数が「０」個の状態）において遊技球が第一図柄ゲート１１を通過したことを契機として第一普通図柄が変動を開始する場合を示す。保留球数「１」、「２」又は「３」は、第一保留球が１個、２個又は３個記憶されている状態において、第一保留球に基づいて第一普通図柄が変動を開始する場合を示す。「非リーチ演出Ａ」においては、第一保留球数が「０」又は「１」の場合の変動時間は、１２．秒である。第一保留球数が「２」又は「３」の場合の変動時間は、８秒である。第一保留球数が「４」の場合の変動時間は、４秒である。非リーチ演出Ａの第一変動パターンによるこれらの変動時間の第一普通図柄の変動を、以下では、「１２秒変動」、「８秒変動」、「４秒変動」という。
【0055】
遊技状態が確変時短状態及び非確変時短状態である場合においても、通常状態の場合と同様に、大当たり判定による判定結果に応じて、第一大当たり乱数とともに取得されている第一変動パターン決定乱数の値に対応する第一変動パターンが１つ決定される。図示を省略するが、第二変動パターンについても第一変動パターンと同様に、遊技状態に応じた複数のテーブルのそれぞれに、１又は複数種類の第二変動パターンが割り当てられている。各変動パターンには、第二変動パターン決定乱数の値（０～５１１）及び第二変動時間が対応付けられている。第二大当たり判定が行われた時点の遊技状態と大当たり判定による判定結果とに応じたテーブル区分が参照され、第二大当たり乱数とともに取得されている第二変動パターン決定乱数の値に対応する第二変動パターンが１つ決定される。
【0056】
図６から図９を参照して、パチンコ機１の主基板４１による動作について説明する。パチンコ機１の主制御は、ＲＯＭ５３に記憶されている制御プログラムによって行われる。制御プログラムのメイン処理（図６参照）は、割込信号発生回路５７（図３参照）が４ｍｓ毎に発生する割込信号をＣＰＵ５１が検知した際に、ＣＰＵ５１において実行される。以下、フローチャートの各ステップについて「Ｓ」と略記する。
【0057】
パチンコ機１の電源がＯＮにされると、ＣＰＵ５１は、メイン処理を開始する。図６に示すように、メイン処理が開始されると、まず、コマンド出力処理が行われる（Ｓ１０）。コマンド出力処理では、制御コマンドが、サブ制御基板５８、払出制御基板４５、中継基板４７等に出力される。ここで出力される制御コマンドは、前回実施されたメイン処理においてＲＡＭ５２に記憶された制御コマンドである。
【0058】
次いで、スイッチ読込処理が行われる（Ｓ１１）。スイッチ読込処理では、ゲート１２、第一始動口１４、第二始動口１５、第一大入賞口１６、第二大入賞口１７、その他の入賞口に設けられた各スイッチ（図３参照）の検出結果から、遊技球の通過又は入賞を検知するための処理が行われる。各スイッチが遊技球の通過を検出すると、ＲＡＭ５２に記憶されている各スイッチに対応するフラグが「ＯＮ」となる。
【0059】
次いで、カウンタ更新処理が行われる（Ｓ１２）。カウンタ更新処理では、ＲＡＭ５２に記憶されている乱数取得カウンタの値が加算され、且つ、第一特別図柄及び第二特別図柄の変動時間を計測するためのタイマカウンタである第一変動時間カウンタ及び第二変動時間カウンタの値が減算される。
【0060】
次いで、特別電動役物処理が行われる（Ｓ１３）。特別電動役物処理では、大当たり遊技の動作を制御するための処理、遊技状態に関する処理等が行われる。大当たり遊技の動作とは、主に、大当たり遊技における第一大入賞口１６及び第二大入賞口１７の開閉部材の開閉動作である。
【0061】
【0062】
次いで、普通電動役物処理が行われる（Ｓ１６）。普通電動役物処理では、普通当たり判定の結果が普通当たりとなった場合に、普通当たり遊技の動作（主に第二始動口１５の開閉部材の開閉動作）を制御するための処理が行われる。ＣＰＵ５１は、時短状態が設定されていれば、非時短状態中よりも長く、第二始動口１５の開閉部材を開放させる。
【0063】
次いで、普通図柄処理が行われる（Ｓ１７）。普通図柄処理では、ゲートスイッチ７４が遊技球を検出することを契機として、普通当たり乱数が取得される。取得された乱数に基づいて、普通当たり判定、普通図柄の変動を制御するためのコマンドの記憶等の処理が行われる。また、普通図柄の変動時間は、非時短中の変動時間（本実施形態では１０秒）よりも時短状態中の変動時間（本実施形態では２秒）の方が短い。
【0064】
次いで、払出処理（Ｓ１８）、エラーチェック（Ｓ１９）及び情報出力処理（Ｓ２０）が行われ、メイン処理が終了する。払出処理では、スイッチ読込処理によって各スイッチに対応するフラグが「ＯＮ」とされた場合に、各スイッチに対応する入賞口へ遊技球が入賞したことを示すコマンドが、払出制御基板４５に送信される。このコマンドを受信した払出制御基板４５のＣＰＵ４５ａは、コマンドに対応する入賞口について予め定められている個数の賞球を、入賞口への入賞球数に応じて賞球払出装置４９に払い出させる。エラーチェックでは、エラーが発生している場合に、表示画面２８及びスピーカ４８等を用いてエラーが報知される。情報出力処理では、遊技場管理用コンピュータ（図示略）に各種の情報が出力される。
【0065】
図７から図９を参照して、特別図柄処理（Ｓ１４、図６参照）の詳細について説明する。まず、特別図柄処理で使用されるフラグについて説明する。特別図柄処理では、大当たり遊技状態フラグ、特別図柄表示状態フラグ、確変フラグ、時短フラグ等が使用される。これらのフラグはＲＡＭ５２に記憶される。
【0066】
大当たり遊技状態フラグは、大当たり遊技状態であるかを示すフラグであり、大当たり遊技状態に「１」が記憶されて「ＯＮ」になり、大当たり遊技状態でない場合に「０」が記憶されて「ＯＦＦ」になる。特別図柄表示状態フラグは、第一特別図柄及び第二特別図柄のいずれか一方が変動している場合（変動中）に「１」、いずれか一方が停止表示されている場合（停止表示中）に「２」、いずれも変動中でも停止表示中でもない場合に「０」が記憶される。確変フラグは、確変状態であるかを示すフラグであり、確変状態に「１」が記憶されて「ＯＮ」になり、非確変状態に「０」が記憶されて「ＯＦＦ」になる。時短フラグは、時短状態であるかを示すフラグであり、時短状態に「１」が記憶されて「ＯＮ」になり、非時短状態に「０」が記憶されて「ＯＦＦ」になる。
【0067】
図７に示すように、特別図柄処理が開始されると、第一始動口１４に遊技球が入賞しているかが判断される（Ｓ４１）。第一始動口スイッチ６１（図３参照）が遊技球の入賞を検知すると、メイン処理のスイッチ読込処理（Ｓ１１、図６参照）において第一始動口スイッチ６１に対応するフラグが「ＯＮ」になる。このフラグが「ＯＦＦ」の場合には、第一始動口１４に遊技球が入賞していないと判断されて（Ｓ４１：ＮＯ）、処理はＳ５１の判断へ移行する。
【0068】
このフラグが「ＯＮ」の場合には、第一始動口１４に遊技球が入賞していると判断されて（Ｓ４１：ＹＥＳ）、第一保留球数が「４」であるかが判断される（Ｓ４３）。ＲＡＭ５２に記憶されている第一保留球数が「４」である場合（Ｓ４３：ＹＥＳ）、第一保留球数が最大第一保留球数に達しているため、処理はＳ５１の判断へ移行する。第一保留球数が「４」でない場合（Ｓ４３：ＮＯ）、ＲＡＭ５２に記憶されている第一保留球数に「１」が加算される（Ｓ４５）。次いで、第一乱数が取得され、第一大当たり関係情報記憶エリア（図４参照）における空の記憶エリアのうち、番号が最も小さい記憶エリアに記憶される（Ｓ４６）。具体的には、第一大当たり乱数欄には第一大当たり乱数の乱数値が、第一図柄決定乱数欄には第一図柄決定乱数の乱数値が、第一変動パターン決定乱数欄には第一変動パターン決定乱数の乱数値が、それぞれ記憶される。処理はＳ５１の判断へ移行する。
【0069】
次いで、第二始動口１５に遊技球が入賞しているかが判断される（Ｓ５１）。第二始動口スイッチ６２（図３参照）が遊技球の入賞を検知すると、メイン処理のスイッチ読込処理（Ｓ１１、図６参照）において第二始動口スイッチ６２に対応するフラグが「ＯＮ」になる。このフラグが「ＯＦＦ」の場合には、第二始動口１５に遊技球が入賞していないと判断されて（Ｓ５１：ＮＯ）、処理はＳ６１（図８参照）の判断へ移行する。
【0070】
このフラグが「ＯＮ」の場合には、第二始動口１５に遊技球が入賞していると判断されて（Ｓ５１：ＹＥＳ）、第二保留球数が「４」であるかが判断される（Ｓ５２）。ＲＡＭ５２に記憶されている第二保留球数が「４」である場合（Ｓ５２：ＹＥＳ）、第二保留球数が最大第二保留球数に達しているため、処理はＳ６１の判断へ移行する。第二保留球数が「４」でない場合（Ｓ５２：ＮＯ）、ＲＡＭ５２に記憶されている第二保留球数に「１」が加算される（Ｓ５５）。次いで、第二乱数が取得され、第二大当たり関係情報記憶エリア（図示略）における空の記憶エリアのうち、番号が最も小さい記憶エリアに記憶される（Ｓ５６）。具体的には、第二大当たり乱数欄には第二大当たり乱数の乱数値が、第二図柄決定乱数欄には第二図柄決定乱数の乱数値が、第二変動パターン決定乱数欄には第二変動パターン決定乱数の乱数値が、それぞれ記憶される。処理はＳ６１の判断へ移行する。
【0071】
次いで、図８に示すように、大当たり遊技状態であるかが判断される（Ｓ６１）。大当たり遊技状態フラグが「ＯＮ」である場合、大当たり遊技状態であると判断されて（Ｓ６１：ＹＥＳ）、処理はメイン処理へ戻る。大当たり遊技状態フラグが「ＯＦＦ」である場合、大当たり遊技状態中でないと判断されて（Ｓ６１：ＮＯ）、第一特別図柄及び第二特別図柄のいずれかが変動中であるか否かが判断される（Ｓ６２）。特別図柄表示状態フラグが「１」でない場合、いずれも変動中でないと判断されて（Ｓ６２：ＮＯ）、第一特別図柄及び第二特別図柄のいずれかが停止状態中であるか否かが判断される（Ｓ６３）。特別図柄表示状態フラグが「２」でない場合、いずれも停止表示中でないと判断されて（Ｓ６３：ＮＯ）、処理はＳ７１（図９参照）へ移行し、大当たり判定等の処理が行われる。
【0072】
本実施形態では、大当たり判定において、第二大当り判定が第一大当たり判定よりも優先して行われる。図９に示すように、まず、第二保留球数が「１」以上であるか否かが判断される（Ｓ７１）。ＲＡＭ５２に記憶されている第二保留球数が「１」以上である場合（Ｓ７１：ＹＥＳ）、第二大当り判定が行われるが、詳細は後述する。第二保留球数が「０」である場合（Ｓ７１：ＮＯ）、第一保留球数が「１」以上であるか否かが判断される（Ｓ７２）。ＲＡＭ５２に記憶されている第一保留球数が「０」である場合（Ｓ７２：ＮＯ）、処理はメイン処理へ戻る。
【0073】
第一保留球数が「１」以上である場合（Ｓ７２：ＹＥＳ）、ＲＡＭ５２に記憶されている第一保留球数が「１」減算される（Ｓ７３）。第一大当たり関係情報記憶エリア（図４参照）において最も番号の小さい記憶エリアに記憶されている第一乱数が、判定エリアにシフトされる（Ｓ７５）。
【0074】
次いで、第一大当り判定処理が行われる（Ｓ７６）。図示しないが、ＲＯＭ５３には、第一大当たり判定を行うための第一判定テーブルが記憶されている。第一判定テーブルには、「大当たり」及び「はずれ」にそれぞれ対応する第一大当たり乱数の乱数値が定義されている。Ｓ７６では第一判定テーブルが参照されて、Ｓ７５で判定エリアにシフトされた第一大当たり乱数が「大当たり」及び「はずれ」のいずれに対応するかが判定される。これにより、ＲＡＭ５２に記憶された未判定の第一大当たり乱数に基づく第一大当たり判定が、第一大当たり乱数の記憶された順に行われる。
【0075】
次いで、Ｓ７６で導出された第一大当たり判定の結果に応じた第一特別図柄が決定される（Ｓ７８）。Ｓ７８の処理では、Ｓ７５で判定エリアにシフトされた第一図柄決定乱数の値に応じて、大当たり又ははずれの判定結果を示す第一特別図柄が決定される。決定された第一特別図柄は、ＲＡＭ５２に記憶される。処理はＳ１０１へ移行する。
【0076】
一方、第二大当たり判定が行われる場合には、まず、第二保留球数が「１」減算される（Ｓ９１）。第二大当たり関係情報記憶エリア（図示略）において最も番号の小さい記憶エリアに記憶されている第二乱数が、判定エリアにシフトされる（Ｓ９２）。
【0077】
次いで、第二大当り判定処理が行われる（Ｓ９３）。図示しないが、ＲＯＭ５３には、第二大当たり判定を行うための第二判定テーブルが記憶されている。第二判定テーブルには、「大当たり」及び「はずれ」にそれぞれ対応する第二大当たり乱数の乱数値が定義されている。Ｓ９３では第二判定テーブルが参照されて、Ｓ９２で判定エリアにシフトされた第二大当たり乱数が「大当たり」又は「はずれ」のいずれに対応するかが判定される。これにより、ＲＡＭ５２に記憶された未判定の第二大当たり乱数に基づく第二大当たり判定が、第二大当たり乱数の記憶された順に行われる。
【0078】
次いで、Ｓ９３で導出された第二大当たり判定の結果に応じた第二特別図柄が決定される（Ｓ９５）。Ｓ９５の処理では、Ｓ９２で判定エリアにシフトされた第二図柄決定乱数の値に応じて、大当たり又ははずれの判定結果を示す第二特別図柄が決定される。決定された第二特別図柄は、ＲＡＭ５２に記憶される。処理はＳ１０１へ移行する。
【0079】
次いで、変動パターンが決定される（Ｓ１０１）。Ｓ１０１では、確変フラグ及び時短フラグの状態が参照されて、現時点において通常状態、確変時短状態又は非確変時短状態のいずれの遊技状態が設定されているかが特定される。そして、変動パターン決定テーブル（図５参照）が参照されて、特定された遊技状態と、大当たり判定による判定結果にと応じて、変動パターン決定乱数に対応する変動パターンが決定される。
【0080】
決定された変動パターンを指定するための変動パターン指定コマンドが生成される（Ｓ１０２）。生成された変動パターン指定コマンドは、ＲＡＭ５２に記憶され、次回実行されるメイン処理のコマンド出力処理において、中継基板４７及びサブ制御基板５８に送信される。中継基板４７を介して、第一変動パターンを指定する第一変動パターン指定コマンドを受信した図柄表示部２４は、第一特別図柄表示部における第一特別図柄の変動を開始する。第二変動パターンを指定する第二変動パターン指定コマンドを受信した図柄表示部２４は、第二特別図柄の変動を開始する。第一変動パターン指定コマンド及び第二変動パターン指定コマンドを受信したサブ制御基板５８は、表示画面２８の演出図柄１００の変動開始を指示する。
【0081】
次いで、決定された変動パターンに対応する特別図柄の変動時間が、特別図柄変動時間カウンタに記憶される（Ｓ１０３）。特別図柄が変動中であることを示す「１」が特別図柄表示状態フラグに記憶されて（Ｓ１０４）、処理はメイン処理へ戻る。
【0082】
また、図８に示すＳ６２の判断において、特別図柄表示フラグに「１」が記憶されている場合には、特別図柄が変動中であると判断されて（Ｓ６２：ＹＥＳ）、第一変動時間又は第二変動時間が経過したかが判断される（Ｓ１１１）。この判断は、Ｓ１０３において記憶された特別図柄変動時間カウンタの値に応じて行われる。特別図柄変動時間カウンタの値が「０」でない場合には第一変動時間又は第二変動時間がまだ経過していないと判断されて（Ｓ１１１：ＮＯ）、処理はメイン処理へ戻る。
【0083】
特別図柄変動時間カウンタの値が「０」となっている場合には第一変動時間又は第二変動時間が経過したと判断されて（Ｓ１１１：ＹＥＳ）、特別図柄停止コマンドが生成される（Ｓ１１２）。生成された特別図柄停止コマンドは、ＲＡＭ５２に記憶される。特別図柄停止コマンドは、次回実行されるメイン処理のコマンド出力処理によって中継基板４７及びサブ制御基板５８に送信され、図柄表示部２４における第一特別図柄又は第二特別図柄の変動停止及び表示画面２８の演出図柄１００の変動停止を指示する。
【0084】
次いで、所定の特別図柄停止表示時間（本実施形態では０．８秒）が、ＲＡＭ５２の特別図柄停止時間カウンタに記憶される（Ｓ１１３）。第一特別図柄及び第二特別図柄のいずれかが停止表示中であることを示す「２」が特別図柄表示状態フラグに記憶される（Ｓ１１４）。その後、処理はメイン処理へ戻る。
【0085】
また、Ｓ６３の判断において、特別図柄表示状態フラグに「２」が記憶されている場合（Ｓ６３：ＹＥＳ）、Ｓ１０３においてセットされた特別図柄停止時間カウンタの値に応じて、特別図柄停止時間が経過したかが判断される（Ｓ１１６）。特別図柄停止時間カウンタの値が「０」でない場合には特別図柄停止時間が経過していないと判断されて（Ｓ１１６：ＮＯ）、処理はメイン処理へ戻る。特別図柄停止時間カウンタの値が「０」の場合には特別図柄停止時間が停止したと判断されて（Ｓ１１６：ＹＥＳ）、第一特別図柄及び第二特別図柄のいずれも変動中でも停止表示中でもないことを示す「０」が、特別図柄表示状態フラグに記憶される（Ｓ１１７）。
【0086】
次いで、遊技状態の移行が行われる（Ｓ１１８）。Ｓ１１８では、大当たり判定によって大当たりであると判定された場合に、遊技を大当たり遊技状態に移行させるための処理が行われる。また、確変状態及び時短状態を設定する所定の条件が成立した場合に時短状態を設定し、時短状態を終了する所定の条件が成立した場合に時短状態を終了させるための処理が行われる。処理はメイン処理へ戻る。
【0087】
図１０を参照して、サブ制御基板５８が実行するサブ制御基板処理について説明する。サブ制御基板処理では、主基板４１から送信されるコマンドに従って、各種の演出を制御する処理が行われる。特に、サブ制御基板処理では、報知演出の制御及び報知演出において設定される後述するオートボタン機能に関する制御が行われる。この他、サブ制御基板処理では、大当たり遊技中の演出等の制御も行われるが、本件では説明を省略する。サブ制御基板処理は、ＲＯＭ５８３に記憶されているプログラムに従ってＣＰＵ５８１によって実行される。
【0088】
サブ制御基板処理が開始されると、主基板４１から第一変動パターン指定コマンドを受信したかが判断される（Ｓ２０１）。第一変動パターン指定コマンドを受信していない場合（Ｓ２０１：ＮＯ）、処理はＳ２０３の判断へ移行する。第一変動パターン指定コマンドを受信した場合（Ｓ２０１：ＹＥＳ）、第一報知演出実行処理が実行されて（Ｓ２０２）、処理はＳ２０３の判断へ移行する。
【0089】
図１１を参照して、第一報知演出実行処理（Ｓ２０２、図１０参照）の詳細について説明する。第一報知演出実行処理では、主に、第一報知演出の実行開始及び第一報知演出におけるオートボタン機能に関する処理が行われる。
【0090】
オートボタン機能は、操作ボタン９を操作することなく、操作ボタン９を操作した場合と同様のボタン演出を自動的に行う機能である。パチンコ機１は、オートボタン機能が「ＯＮ」の場合、操作ボタン９が操作されなくても、操作ボタン９が操作された場合と同様に適時にボタン演出を実行する。パチンコ機１は、オートボタン機能が「ＯＦＦ」の場合、操作ボタン９が操作されたときにボタン演出を実行し、操作ボタン９が操作されないときにはボタン演出を実行しない。本実施形態では、パチンコ機１は、第一報知演出の実行中において操作ボタン９を押下する操作が所定期間に亘って継続した場合、オートボタン機能の「ＯＮ」と「ＯＦＦ」とを切り替える。操作ボタン９を押下する操作が所定期間に亘って継続する状態を、以下では、操作ボタン９が「長押し」された状態であるという。操作ボタン９を押下する操作がされた期間が「長押し」に必要な所定期間に満たない場合の操作ボタン９の操作を、以下では、「単発押し」という。すなわち、本実施形態において、オートボタン機能の「ＯＮ」と「ＯＦＦ」との切り替えは、操作ボタン９の長押しによって行われ、単発押しによっては行われない。
【0091】
なお、パチンコ機１は、オートボタン機能が「ＯＦＦ」の状態で操作ボタン９が長押しされた場合を、操作ボタン９の単発押しが短時間に繰り返して行われる連打が行われたものとして扱う、オート連打機能も備えている。オート連打機能は公知であるので、詳細な説明を省略する。
【0092】
第一報知演出実行処理が開始されると、第一変動パターン指定コマンドの示す第一変動パターンが特定され、特定された第一変動パターンがＲＡＭ５８２に記憶される（Ｓ２２１）。次いで、第一変動パターンに関連付けられている切替不可期間が、ＲＡＭ５８２に記憶される（Ｓ２２２）。
【0093】
切替不可期間は、第一報知演出の実行中において、オートボタン機能の「ＯＮ」と「ＯＦＦ」との切り替えを行うことができないことが定められた期間である。パチンコ機１は、実行する演出の都合等に応じて、切替不可期間を設けている。切替不可期間は、いずれの第一変動パターンにも共通して設けられている期間と、第一変動パターンの種類に応じて設けられている期間とがある。いずれの第一変動パターンにも共通して設けられている切替不可期間には、第一報知演出の実行開始直後及び実行終了直前の一定期間がある。パチンコ機１は、演出図柄１００の変動表示の開始、終了及び確定表示の視認性を確保するため、第一報知演出の実行開始直後及び実行終了直前の一定期間及び演出図柄１００の確定表示中の期間を、いずれの第一報知演出にも切替不可期間としている。その他の場合に設けられる切替不可期間については、具体例とともに後述する。なお、以下では、第一報知演出が実行される期間のうち、切替不可期間以外の期間を、切替可能期間という。
【0094】
ＲＯＭ５８３は、第一変動パターンにおける切替不可期間を関連付けた情報を、第一変動パターンの種類毎に予め記憶している。Ｓ２２２の処理において、ＣＰＵ５８１は、ＲＯＭ５８３に記憶される情報を参照することによって切替不可期間の始期及び終期を第一変動パターンの種類毎に特定し、特定した切替不可期間の始期及び終期をＲＡＭ５８２に記憶する。一つの第一変動パターンについて切替不可期間が複数設けられている場合には、それぞれの切替不可期間の始期及び終期がＲＡＭ５８２に記憶される。
【0095】
次いで、第一変動パターンに関連付けられている可動体演出期間が、ＲＡＭ５８２に記憶される（Ｓ２２３）。可動体演出期間は、第一報知演出において可動体３５の動作を伴う可動体演出が実行される期間である。本実施形態では、変動パターンの種類に応じて、可動体演出が行われうる報知演出と可動体演出が行われない報知演出とが設けられている。また、可動体演出が行われうる報知演出のうちから、所定の抽選によって、可動体演出が行われるかが決定される。ＲＯＭ５８３は、第一変動パターンにおける可動体演出期間を関連付けた情報を、第一変動パターンの種類に応じて予め記憶している。ＣＰＵ５８１は、可動体演出が行われる場合、ＲＯＭ５８３に記憶される情報を参照することによって可動体演出期間の始期及び終期を第一変動パターンの種類に応じて特定し、特定した可動体演出期間の始期及び終期をＲＡＭ５８２に記憶する。
【0096】
可動体演出期間が、切替不可期間に追加される（Ｓ２２５）。ＣＰＵ５８１は、可動体演出期間の始期及び終期を、切替不可期間の始期及び終期として特定してＲＡＭ５８２に記憶する。
【0097】
次いで、Ｓ２２１で記憶された第一変動パターンに基づく第一報知演出の実行が開始される（Ｓ２２６）。ＣＰＵ５８１は、Ｓ２２１で記憶した第一変動パターンに応じた映像に基づく第一報知演出の実行を指示するコマンドを演出制御基板４３に送信する。第一報知演出の実行が開始されてから経過した時間である第一報知演出経過時間の計測が開始される（Ｓ２２８）。第一報知演出経過時間の計測は、ＲＡＭ５８２のタイマカウンタを用いて行われる。処理はサブ制御基板処理へ戻る。
【0098】
図１０の説明に戻る。次いで、第一報知演出が実行中であるかが判断される（Ｓ２０３）。第一報知演出経過時間が計測中でない場合には第一報知演出の実行中でないと判断されて（Ｓ２０３：ＮＯ）、処理はＳ２０６の判断へ移行する。第一報知演出経過時間が計測中である場合には第一報知演出の実行中であると判断されて（Ｓ２０３：ＹＥＳ）、オートボタン切替処理が実行されて（Ｓ２０５）、処理はＳ２０６の判断へ移行する。
【0099】
図１２を参照して、オートボタン機能切替処理（Ｓ２０５、図１０参照）の詳細について説明する。オートボタン機能切替処理では、主に、オートボタン機能の「ＯＮ」と「ＯＦＦ」との切り替えに関する処理及びオートボタン機能を切り替える場合に切替表示１１０（図１３参照）を表示画面２８に表示するための処理が行われる。
【0100】
オートボタン機能切替処理が開始されると、操作ボタン９の長押しが開始されたかが判断される（Ｓ２３１）。ＣＰＵ５８１は、操作ボタン９からのボタン入力読込信号を、「ＯＦＦ」、「ＯＦＦ」、「ＯＮ」、「ＯＮ」の順の並びで「ＯＮ」又は「ＯＦＦ」の各信号を受信した場合、操作ボタン９の操作が開始されたと判断する。ＣＰＵ５８１は、操作ボタン９の操作が開始されたと判断した後、「ＯＮ」信号をさらに連続して所定回数受信した場合、操作ボタン９の長押しが開始されたと判断する。本実施形態においては、ＣＰＵ５８１は、「ＯＮ」信号を連続して５００回受信した場合（操作ボタン９の押下が５００ミリ秒間継続して行われた場合）、操作ボタン９の長押しが開始されたと判断する。なお、ＣＰＵ５８１は、操作ボタン９の操作が開始されたと判断した後、「ＯＮ」信号をさらに連続して受信した回数が５００回未満である場合には、操作ボタン９が単発押しされたと判断する。操作ボタン９の長押しが開始されたと判断されない場合（Ｓ２３１：ＮＯ）、処理はサブ制御基板処理へ戻る。
【0101】
操作ボタン９の長押しが開始されたと判断された場合（Ｓ２３１：ＹＥＳ）、現時点が切替不可期間に当たるかが判断される（Ｓ２３２）。ＣＰＵ５８１は、ＲＡＭ５８２で計測されている第一報知演出経過時間と、ＲＡＭ５８２に記憶されている切替不可期間の始期及び終期とを参照し、現時点が切替不可期間に当たるかを判断する。現時点が切替不可期間に当たらない（切替可能期間である）場合（Ｓ２３２、ＮＯ）、次の切替不可期間の始期までの時間である残余時間が算出される（Ｓ２３３）。ＣＰＵ５８１は、ＲＡＭ５８２に記憶されている切替不可期間の始期のうち、現時点から最も先に到来するものを特定する。ＣＰＵ５８１は、現時点から特定した切替不可期間の始期と、ＲＡＭ５８２で計測されている第一報知演出経過時間とを比較して、残余時間を算出する。
【0102】
次いで、残余時間が長押し必要時間よりも短いかが判断される（Ｓ２３５）。長押し必要時間は、長押しが継続される時間であって、オートボタン機能の「ＯＮ」と「ＯＦＦ」とを切り替えるために必要な時間である。本実施形態では、長押し必要時間は３秒間である。すなわち、パチンコ機１は、操作ボタン９の長押しが３秒間継続して行われた場合に、オートボタン機能の「ＯＮ」と「ＯＦＦ」とを切り替える。残余時間が長押し必要時間以上である場合（Ｓ２３５、ＮＯ）、表示画面２８において切替表示１１０（図１３参照）の表示が開始される（Ｓ２３６）。この処理で表示が開始される切替表示１１０は、後述するように、メーター表示１１３（図１３参照）が漸次増加して表示される増加態様である。
【0103】
次いで、操作ボタン９の長押しが継続して行われた時間である長押し継続時間の計測が開始される（Ｓ２３８）。長押し継続時間の計測は、ＲＡＭ５８２のタイマカウンタを用いて行われる。ＣＰＵ５８１は、Ｓ２３１で操作ボタン９の長押しの開始を判断した後から経過した時間を、長押し継続時間として計測する。
【0104】
次いで、計測中の長押し継続時間が、長押し必要時間を超えたかが判断される（Ｓ２４１）。長押し継続時間が長押し必要時間を超えていない場合（Ｓ２４１：ＮＯ）、操作ボタン９の長押しが終了しているかが判断される（Ｓ２４５）。ＣＰＵ５８１は、操作ボタン９からのボタン入力読込信号を、「ＯＮ」、「ＯＮ」、「ＯＦＦ」、「ＯＦＦ」の順の並びで「ＯＮ」又は「ＯＦＦ」の各信号を受信した場合、操作ボタン９の長押しが終了されたと判断する。操作ボタン９の長押しが終了していない場合（Ｓ２４５：ＮＯ）、処理はＳ２４１の判断へ戻る。
【0105】
長押し継続時間が長押し必要時間を超えた場合（Ｓ２４１：ＹＥＳ）、オートボタン機能が切り替えられる（Ｓ２４２）。なお、本実施形態では、オートボタン機能が「ＯＦＦ」であった場合には「ＯＮ」に、「ＯＮ」であった場合には「ＯＦＦ」に、それぞれ切り替えられる。次いで、表示画面２８における切替表示１１０の表示が終了される（Ｓ２４３）。この処理で表示が終了される切替表示１１０は、後述するように、メーター表示１１３が、メーターの増加が完了したことを示す態様である増加完了態様で行われる。その後、長押し継続時間の計測が終了されて（Ｓ２４４）、処理はサブ制御基板処理へ戻る。
【0106】
一方、Ｓ２３２において現時点が切替不可期間に当たると判断された場合（Ｓ２３２：ＹＥＳ）、表示画面２８において切替表示１１０の表示が開始される（Ｓ２３６）。この処理で表示が開始される切替表示１１０は、メーター表示１１３が後述する非増加態様である。Ｓ２３５において、残余時間が長押し必要時間よりも短いと判断された場合にも（Ｓ２３５：ＹＥＳ）、処理はＳ２５１へ移行する。
【0107】
その後、所定時間が経過したかが判断される（Ｓ２５２）。所定時間が経過していない場合（Ｓ２５２：ＮＯ）、所定時間が経過するまでＳ２５２の判断が繰り返される。所定時間が経過した場合（Ｓ２５２：ＹＥＳ）、表示画面２８から切替表示１１０が消去されることで、表示画面２８における切替表示１１０の表示が終了される（Ｓ２５３）。処理はサブ制御基板処理へ戻る。なお、Ｓ２４５において操作ボタン９の長押しが終了したと判断された場合（Ｓ２４５、ＹＥＳ）、長押し継続時間の計測が終了され（Ｓ２４６）、切替表示１１０におけるメーター表示１１３の増加態様の表示が終了される（Ｓ２４８）。その後は、Ｓ２５２及Ｓ２５３の各処理が行われて、処理はサブ制御基板処理へ戻る。
【0108】
図１０の説明に戻る。次いで、主基板４１から第一特別図柄停止コマンドを受信したかが判断される（Ｓ２０６）。第一特別図柄停止コマンドを受信していない場合（Ｓ２０６：ＮＯ）、処理はＳ２１１の判断へ移行する。第一特別図柄停止コマンドを受信した場合（Ｓ２０６：ＹＥＳ）、演出図柄１００が第一大当たり判定の結果を示す図柄の組合せで確定表示されて、第一報知演出の実行が終了する（Ｓ２０８）。処理はＳ２１１の判断へ移行する。
【0109】
主基板４１から第二変動パターン指定コマンドを受信したかが判断される（Ｓ２１１）。第二変動パターン指定コマンドを受信していない場合（Ｓ２１１：ＮＯ）、処理はＳ２１３の判断へ移行する。第二変動パターン指定コマンドを受信した場合（Ｓ２１１：ＹＥＳ）、第二変動パターン指定コマンドの示す第二変動パターンが特定され、特定された第二変動パターンに基づく第二報知演出の実行が開始される（Ｓ２１２）。処理はＳ２１３の判断へ移行する。
【0110】
主基板４１から第二特別図柄停止コマンドを受信したかが判断される（Ｓ２１３）。第二特別図柄停止コマンドを受信していない場合（Ｓ２１３：ＮＯ）、処理はＳ２０１の判断へ戻る。第二特別図柄停止コマンドを受信した場合（Ｓ２１３：ＹＥＳ）、演出図柄１００が第二大当たり判定の結果を示す図柄の組合せで確定表示されて、第二報知演出の実行が終了する（Ｓ２１５）。処理はＳ２０１の判断へ戻る。
【0111】
図１３を参照して、切替表示１１０について説明する。切替表示１１０は、第一報知演出の実行中に操作ボタン９が長押しされることに応じて表示画面２８に表示される画像である。図１３（１）は、演出図柄１００が変動表示を実行中であり、第一報知演出が実行中である状態の表示画面２８を示す。パチンコ機１の演出図柄１００は、１から８の数字を示す左図柄１０１、中図柄１０２及び右図柄１０３を備え、左図柄１０１、中図柄１０２及び右図柄１０３のそれぞれが縦方向にスクロールすることで変動表示を行う（矢印Ｙ参照）。報知演出が実行中であり、切替可能期間に操作ボタン９の長押しが開始された場合（Ｓ２３１：ＹＥＳ）、図１３（２）に示すように、切替表示１１０が表示画面２８に表示される（Ｓ２３６及びＳ２５１）。
【0112】
（２）に示すように、切替表示１１０は、機能状態表示１１１、ボタン表示１１２及びメーター表示１１３を備える。機能状態表示１１１は、現時点においてオートボタン機能が「ＯＮ」「ＯＦＦ」のいずれであるかを示す。本実施形態では、オートボタン機能が「ＯＮ」の場合には「オート中」、「ＯＦＦ」の場合には「非オート中」の文字が、機能状態表示１１１として表示される。（２）は、現時点においてオートボタン機能が「ＯＦＦ」であり、「非オート中」の機能状態表示１１１が表示される例を示す。
【0113】
ボタン表示１１２は、操作ボタン９を模った画像である。切替表示１１０は、ボタン表示１１２を表示することによって、操作ボタン９が長押しされていることを遊技者に示唆することができる。メーター表示１１３は、横長の柱状グラフの画像であり、横方向の長さは、長押し必要時間を示す。（２）では、柱状グラフの一部が着色されている。メーター表示１１３は、長押し継続時間の経過に応じてグラフの着色部分を左から右に漸次伸ばすことによって、長押し必要時間に対して、長押し継続時間がどれだけ経過したかを示す。長押し継続時間の経過に応じてグラフの着色部分が漸次伸びる態様を、増加態様とする。長押し継続時間が長押し必要時間に達し、グラフのすべてが着色部分となった態様を、増加完了態様とする。一方、操作ボタン９が長押しされてもグラフの着色部分が伸びない態様を、非増加態様とする。
【0114】
パチンコ機１は、メーター表示１１３を増加態様で表示することによって、操作ボタン９の長押しを行っている遊技者に対して、長押し継続時間を計測中であることを示唆することができる。また、メーター表示１１３の着色部分の示す長さによって、長押し必要時間の目安及び長押し必要時間に対する長押し継続時間の経過の度合いを遊技者に示唆することができる。したがって、遊技者は、操作ボタン９の長押しをしながらメーター表示１１３を見ることで、以降にどれくらい長押しを継続すればオートボタン機能を切り替えられるのかを把握できる。また、パチンコ機１は、機能状態表示１１１を表示することによって、現状のオートボタン機能が「ＯＮ」又は「ＯＦＦ」のいずれであるか、長押しの操作によって「ＯＮ」又は「ＯＦＦ」のいずれに切り替わるのかを、遊技者に把握させることができる。
【0115】
図１４を参照して、第一変動パターンの種類に応じた第一報知演出と、各第一報知演出に設けられるボタン演出、切替不可期間及び切替可能期間等について説明する。前述のように、パチンコ機１は、いずれの第一変動パターンに係る第一報知演出においても、第一報知演出の実行開始直後及び実行終了直前の一定期間を、切替不可期間としている。本実施形態では、第一報知演出の実行開始から１秒間及び実行終了までの１秒間が切替不可期間である。また、第一報知演出が終了した場合に所定の特別図柄停止表示時間が設けられ、特別図柄停止表示時間に亘って演出図柄１００が停止状態を維持する確定表示を行うが、パチンコ機１は、演出図柄１００の確定表示中も切替不可期間としている。以下では、第一報知演出の実行開始直後及び実行終了直前の一定期間及び確定表示の期間に対して設けられる切替不可期間を、共通切替不可期間という。
【0116】
第一変動パターンがいずれの場合においても、左図柄１０１、中図柄１０２及び右図柄１０３（図１３参照）のそれぞれが、停止した状態から縦方向のスクロールを開始することによって、演出図柄１００が変動表示を開始する。これにより、第一報知演出の実行が開始される。その後、演出図柄１００のスクロールの速度が加速する変動加速が行われる。変動加速の結果、演出図柄１００のスクロールの速度が最高速度となる高速変動の状態に至る。その後は、演出図柄１００のスクロールの速度が減速する変動減速が行われた後、演出図柄１００が大当たり判定の結果を示す組合せとなり、わずかに揺れて表示される揺れ変動の態様を用いて、演出図柄１００が仮停止した状態が表示される。その後に演出図柄１００が確定表示して、第一報知演出の実行終了が報知される。共通切替不可期間は、第一報知演出が開始してから変動加速の途中までと、揺れ変動に至った後から第一報知演出が終了して、演出図柄１００の確定表示が終了するまでの間に設けられる。
【0117】
仮に、パチンコ機１が共通切替不可期間を設けない場合には一報知演出の実行開始直後、実行終了直前及び実行終了の各場合に操作ボタン９の長押しが開始された場合にも、増加態様のメーター表示１１３を伴う切替表示１１０を表示画面２８に表示することとなる。第一報知演出における演出図柄１００の変動表示の開始、終了及び確定表示の時期においては、遊技の進行及び結果を遊技者に明示するため、演出図柄１００の視認性を十分に確保する必要がある。パチンコ機１は、共通切替不可期間を設けることによって、第一報知演出の開始直後、終了直前及び終了の各場合に、増加態様のメーター表示１１３を伴う切替表示１１０を表示画面２８に表示されることによる演出図柄１００の視認性の低下を回避している。
【0118】
第一変動パターンが「非リーチ演出Ａ」の場合、対応する第一報知演出には、共通切替不可期間が設けられ、その他の切替不可期間は設けられず、共通切替不可期間以外の期間は切替可能期間となる。なお、本実施形態では、長押し必要時間が３秒間である。このため、「非リーチ演出Ａ」が前述の「４秒変動」である場合には、切替可能期間が長押し必要時間よりも短くなるので、Ｓ２３３（図１２参照）で算出される残余時間が、長押し必要時間以上になることがない。したがって、「４秒変動」の場合には、切替可能期間に操作ボタン９の長押しが開始されても、Ｓ２３５において「ＹＥＳ」と判断されるので、長押し継続時間の計測が開始されることがない。すなわち、「４秒変動」の場合には、対応する第一報知演出の実行中には、操作ボタン９の長押しが行われても、パチンコ機１は、オートボタン機能の「ＯＮ」と「ＯＦＦ」との切り替えを行うことが実質的にできない。一方、「非リーチ演出Ａ」が前述の「１２秒変動」及び「８秒変動」である場合には、第一報知演出において長押し必要時間以上の長さの切替可能期間が確保される。したがって、切替可能期間に操作ボタン９の長押しが開始された場合に、オートボタン機能の「ＯＮ」と「ＯＦＦ」との切り替えが行われうる。
【0119】
第一変動パターンが「リーチ演出Ａ」の場合、ボタン演出による予告演出である「ひよこ予告」が実行される期間が第一報知演出に設けられる。「ひよこ予告」は、演出図柄１００の変動表示が高速変動に至った後に行われる。「ひよこ予告」は、表示画面２８にひよこのキャラクタＨ１が表示され、キャラクタＨ１の表示中に操作ボタン９が単発押しされた場合、ひよこがキャラクタＨ２又はキャラクタＨ３のいずれかに変化させる内容で行われる。キャラクタＨ１は通常のひよこ、キャラクタＨ２は鳴かないひよこ、キャラクタＨ３は鳴いているひよこを表している。操作ボタン９の単発押しによってキャラクタＨ１がキャラクタＨ３に変化した場合には、キャラクタＨ１がキャラクタＨ２に変化した場合よりも実行中の第一報知演出の期待度が高いことが示唆される。
【0120】
オートボタン機能が「ＯＦＦ」の場合、パチンコ機１は、「ひよこ予告」の実行期間中に操作ボタン９の単発押しを検出しないときにはキャラクタＨ１からキャラクタＨ２又はキャラクタＨ３への変化を行わない。また、オートボタン機能が「ＯＦＦ」の場合、パチンコ機１は、操作ボタン９の単発押しを検出したときには、検出したタイミングでキャラクタＨ１からキャラクタＨ２又はキャラクタＨ３へ変化させるキャラクタ変化を行う。一方、オートボタン機能が「ＯＮ」の場合、パチンコ機１は、「ひよこ予告」の実行期間中に操作ボタン９の単発押しを検出しなくても、実行期間中の所定のタイミングでキャラクタ変化を行う。遊技者は、オートボタン機能の「ＯＮ」又は「ＯＦＦ」を所望するものに切り替えることができる。
【0121】
なお、パチンコ機１は、ひよこ予告の実行期間を切替不可期間とはしていない。このため、ひよこ予告の実行期間中に、オートボタン機能を切り替えようとして行われる操作ボタン９の長押しが行われることがある。この場合、ひよこ予告の実行期間中にオートボタン機能の「ＯＮ」又は「ＯＦＦ」への切り替えが間に合わないこともある。パチンコ機１は、ひよこ予告の実行期間に操作ボタン９の長押しが開始されているが、オートボタン機能が「ＯＮ」の場合にキャラクタ変化が行われる所定のタイミングまでにオートボタン機能が「ＯＦＦ」から「ＯＮ」に切り替えられない場合等には、ひよこ予告におけるキャラクタ変化を自動的に行わない。パチンコ機１は、ひよこ予告の実行期間の開始時点にオートボタン機能が「ＯＮ」であれば、操作ボタン９が長押し中であっても、キャラクタ変化を自動的に行う。ひよこ予告におけるキャラクタ変化を実行するか否かが遊技者の所望にそぐわない場合が生じうるが、パチンコ機１は、ひよこ予告の示唆する期待度の信頼度を比較的低く設定しており、予告演出の重要度のレベルが低いことから、このような仕様としている。
【0122】
第一変動パターンが「リーチ演出Ｂ」の場合、可動体演出期間が第一報知演出に設けられる。可動体演出期間は、演出図柄１００の変動表示が高速変動に至った後に設けられる。可動体演出期間に実行される可動体演出は、可動体３５が模るカエルが表示画面２８の前側において左右方向に往復移動する動作及び回転動作を行うことによって行われる。可動体演出における可動体３５の動作は、表示画面２８の右下部の前側で主に行われる。表示画面２８の右下部には、切替表示１１０も表示される。パチンコ機１は、可動体演出における可動体３５の動作に遊技者の注目を集め、可動体３５の動作によって切替表示１１０の視認性が阻害される場合に増加態様のメーター表示１１３を表示しないようにする等の目的で、可動体演出期間を切替不可期間としている。
【0123】
第一変動パターンが「リーチ演出Ｄ」の場合、ボタン演出による予告演出である「ボタン連打演出」が実行される期間が第一報知演出に設けられる。「ボタン連打演出」は、演出図柄１００の変動表示が高速変動に至った後であって、リーチ状態を構成した後に行われる。「ボタン連打演出」は、ボタン連打演出の実行期間に操作ボタン９が連打された回数が所定の回数以上に至った場合に、表示画面２８に表示されるたまごが割れる内容で行われる。ボタン連打演出が開始されると、たまごを模る画像Ｒ１と、たまごを割るために必要な連打の回数の目安を示すゲージ表示Ｒ２とが表示される。なお、実行中の第一報知演出の期待度が比較的低い場合には、操作ボタン９が連打された回数が所定の回数以上に至っても、たまごが割れない場合も設けられている。
【0124】
ボタン連打演出における操作ボタン９の連打については、単発押しの繰り返しによって行われる場合と、前述のオート連打機能によって行われる場合とがある。仮に、ボタン連打演出の実行中にオートボタン機能の切り替えが有効であるとする。この場合、パチンコ機１は、ボタン連打演出の実行中に行われる操作ボタン９の長押しが、オート連打機能を発揮させるために行われているか、オートボタン機能を発揮させるために行われているかを判別し難いことが考えられる。このため、パチンコ機１は、ボタン連打演出が実行される期間を、切替不可期間としている。したがって、ボタン連打演出の実行中に操作ボタン９の長押しが行われた場合には、オート連打機能によって操作ボタン９の連打が行われたものとして扱われ、オートボタン機能の切り替えは行われない。
【0125】
第一変動パターンが「リーチ演出Ｅ」の場合、所定の映像が表示画面２８にカットインする「カットイン演出」が実行される期間が第一報知演出に設けられる。カットイン演出では、画像Ｃ１，Ｃ２，Ｃ３のいずれかが，第一報知演出の期待度に応じて表示画面２８に自動的に表示される。本実施形態では、画像Ｃ１，Ｃ２，Ｃ３の順に示唆する期待度が高くなる。カットイン演出は、演出図柄１００の変動表示が高速変動に至った後であって、リーチ状態を構成した後に行われる。パチンコ機１は、カットイン演出を、第一報知演出の後半において期待度を比較的高い信頼度で示唆する演出として、予告演出としての重要度を比較的高く設定している。したがって、パチンコ機１は、カットイン演出に遊技者の注目を集めるため、カットイン演出が実行される期間を、切替不可期間としている。したがって、パチンコ機１は、カットイン演出の実行中に操作ボタン９の長押しを検出しても、オートボタン機能の切り替えを行わない。
【0126】
図１５を参照して、切替可能期間に操作ボタン９が長押しされた場合（Ｓ２３２：ＮＯ）に表示画面２８に表示される切替表示１１０の詳細について説明する。図１５（Ａ）～（Ｃ）は、オートボタン機能が「ＯＦＦ」の状態において切替可能期間に操作ボタン９が長押しされた場合の切替表示１１０を示す。
【0127】
オートボタン機能が「ＯＦＦ」の状態において切替可能期間に操作ボタン９の長押しが開始されると、（Ａ）に示すように、切替表示１１０の表示が、表示画面２８の右下部（図１３（２）参照）において開始される（Ｓ２３６）。切替表示１１０において、機能状態表示１１１は「非オート中」を表示することで、現時点におけるオートボタン機能が「ＯＦＦ」であることを遊技者に報知している。メーター表示１１３は、グラフの着色部分を左から右に伸ばすことを開始する。その後も操作ボタン９の長押しが継続される場合、（Ｂ）に示すように、メーター表示１１３は、長押し継続時間の経過に応じたペースでグラフの着色部分を左から右に漸次伸ばす、増加態様の表示を継続する。
【0128】
操作ボタン９の長押し継続時間が長押し必要時間に達した場合、オートボタン機能が「ＯＦＦ」から「ＯＮ」に切り替わる（Ｓ２４２）。これに応じて、パチンコ機１は、（Ｃ）に示すように、メーター表示１１３を、着色部分がグラフの右端部まで伸びた増加完了態様とする（Ｓ２４３）。これにより、パチンコ機１は、長押し継続時間が長押し必要時間に達したことを遊技者に報知する。パチンコ機１は、メーター表示１１３を増加態様及び増加完了態様で表示することによって、長押し必要時間に対する長押し継続時間の経過の度合い、及び長押し継続時間が長押し必要時間に達したかどうかを、遊技者に視覚的に把握させることができる。長押し継続時間が長押し必要時間に達した場合、「切替成功！」の文字からなる切替完了表示１１５も表示される。パチンコ機１は、切替完了表示１１５を表示することによって、メーター表示１１３の増加態様が完了し、長押し継続時間が長押し必要時間に達したことを遊技者に明示できる。また、オートボタン機能が「ＯＦＦ」から「ＯＮ」に切り替わったことに応じて、機能状態表示１１１は「非オート中」から「オート中」に変化し、オートボタン機能が「ＯＦＦ」から「ＯＮ」に切り替わったことを、遊技者に視覚的に認識させる。その後、役割を終えた切替表示１１０は、所定時間（本実施形態では数秒間）が経過した後、表示画面２８から消去される。
【0129】
図１５（Ｅ）～（Ｇ）は、オートボタン機能が「ＯＮ」の状態において切替可能期間に操作ボタン９が長押しされた場合の切替表示１１０を示す。オートボタン機能が「ＯＮ」の状態において切替可能期間に操作ボタン９の長押しが開始されると、（Ｅ）に示すように、切替表示１１０の表示が、表示画面２８の右下部において開始される。切替表示１１０において、機能状態表示１１１は「オート中」を表示することで、現時点におけるオートボタン機能が「ＯＮ」であることを遊技者に報知している。メーター表示１１３は増加態様の表示を開始する。その後も操作ボタン９の長押しが継続される場合、（Ｆ）に示すように、メーター表示１１３は、増加態様を継続する。
【0130】
操作ボタン９の長押し継続時間が長押し必要時間に達した場合、（Ｇ）に示すように、メーター表示１１３は着色部分をグラフの右端部まで伸ばして増加完了態様とし、長押し継続時間が長押し必要時間に達したことを遊技者に報知する。合わせて、切替完了表示１１５も表示される。長押し継続時間が長押し必要時間に達したことにより、オートボタン機能が「ＯＮ」から「ＯＦＦ」に切り替わるので、機能状態表示１１１は「オート中」から「非オート中」に変化し、オートボタン機能が「ＯＮ」から「ＯＦＦ」に切り替わったことを遊技者に報知する。その後、切替表示１１０は、所定時間が経過した後、表示画面２８から消去される。
【0131】
なお、オートボタン機能を「ＯＮ」から「ＯＦＦ」又は「ＯＦＦ」から「ＯＮ」に切り替えるいずれの場合も、操作ボタン９の長押しが長押し必要時間に至る前に終了された場合（Ｓ２４５：ＹＥＳ）、メーター表示１１３の増加態様の表示が終了する（Ｓ２４８）。その後、所定時間が経過した後、切替表示１１０が表示画面２８から消去される。
【0132】
遊技者は、オートボタン機能の切り替えのための長押しを開始したが、長押しの途中でオートボタン機能の切り替えを中止したい場合がある。このような場合、遊技者は操作ボタン９の長押し継続を終了する。仮に、増加完了態様のメーター表示１１３を含む切替表示１１０が表示されない場合には、操作ボタン９の長押しの中止によって、オートボタン機能の切り替えが中止されたのか完了されたのかを、遊技者が判別できないことがある。パチンコ機１では、長押し継続時間が長押し必要時間に至らなかった場合には、メーター表示１１３が増加完了態様にはならず、増加態様が途中で終了するので、オートボタン機能の切り替えが行われなかったことを遊技者に把握させることができる。
【0133】
図１６を参照して、切替不可期間（Ｓ２３２：ＹＥＳ）及び切替可能期間であるが次の切替不可期間までの残余時間が長押し必要時間よりも短い場合（Ｓ２３５：ＹＥＳ）に操作ボタン９の長押しに応じて表示される切替表示１１０の詳細について説明する。図１６（Ａ），（Ｈ），（Ｉ）は、オートボタン機能が「ＯＦＦ」の状態において切替不可期間に操作ボタン９が長押しされた場合の切替表示１１０を示す。なお、図１６（Ａ）及び（Ｅ）は、図１５（Ａ）及び（Ｅ）と同じ状態を示す。
【0134】
オートボタン機能が「ＯＦＦ」の状態において切替不可期間に操作ボタン９の長押しが開始されると、（Ａ）に示すように、切替表示１１０の表示が、表示画面２８の右下部において開始される。機能状態表示１１１は「非オート中」を表示することで、現時点におけるオートボタン機能が「ＯＦＦ」であることを遊技者に報知している。
【0135】
その後、操作ボタン９の長押しが継続される場合、（Ｈ）に示すように、メーター表示１１３は（Ａ）で表示されていた状態と同じ状態を保ち、グラフの着色部分は左から右に伸びない非増加態様を継続する（Ｓ２５１）。パチンコ機１は、非増加態様のメーター表示１１３に加えて、「切替ＮＧ」の文字からなる切替不可表示１１６を表示する。パチンコ機１は、切替不可表示１１６を表示することによって、メーター表示１１３が非増加態様を継続しており、操作ボタン９の長押しを継続してもオートボタン機能の切り替えが行われないことを遊技者に明示できる。なお、オートボタン機能の「ＯＦＦ」から「ＯＮ」への切り替えが行われないので、機能状態表示１１１は「非オート中」の表示を継続する。その後、（Ｉ）に示すように、所定時間が経過することに応じて（Ｓ２５２：ＹＥＳ）、切替表示１１０が表示画面２８から消去される（Ｓ２５３）。
【0136】
図１６（Ｅ），（Ｊ），（Ｋ）は、オートボタン機能が「ＯＮ」の状態において切替不可期間に操作ボタン９が長押しされた場合の切替表示１１０を示す。オートボタン機能が「ＯＮ」の状態において切替不可期間に操作ボタン９の長押しが開始されると、（Ｅ）に示すように、切替表示１１０の表示が、表示画面２８の右下部において開始される。機能状態表示１１１は「オート中」を表示することで、現時点におけるオートボタン機能が「ＯＮ」であることを遊技者に報知している。
【0137】
その後、操作ボタン９の長押しが継続されても、（Ｊ）に示すように、メーター表示１１３は（Ｅ）で表示されていた状態と同じ状態を保つ、非増加態様を継続する（Ｓ２５１）。パチンコ機１は、非増加態様のメーター表示１１３に加えて、切替不可表示１１６を表示することによって、メーター表示１１３が非増加態様を継続しており、操作ボタン９の長押しを継続してもオートボタン機能の切り替えが行われないことを遊技者に明示する。なお、オートボタン機能の「ＯＮ」から「ＯＦＦ」への切り替えが行われないので、機能状態表示１１１は「オート中」の表示を継続する。その後、（Ｋ）に示すように、所定時間が経過することに応じて（Ｓ２５２：ＹＥＳ）、切替表示１１０が表示画面２８から消去される（Ｓ２５３）。
【0138】
遊技者は、切替不可期間が存在すること、切替不可期間までの残余時間が長押し必要時間よりも短い場合にはオートボタン機能の切り替えができないこと等を把握していない場合がある。仮に、切替不可期間及び切替不可期間でないが残余時間が長押し必要時間よりも短い場合に切替表示１１０が表示されないときには、操作ボタン９の長押しを継続してもオートボタン機能の切り替えが行われないことを、遊技者が把握できないことがある。この場合、遊技者は、操作ボタン９に不具合があると感じたり、自身の長押し操作に問題があると感じる等、オートボタン機能の切り替えのための操作ボタン９の操作に混乱する可能性がある。パチンコ機１は、切替不可期間に操作ボタン９の長押しが開始された場合にも、切替表示１１０を表示する。パチンコ機１は、表示する切替表示１１０の内容を、切替可能期間のものとは異なる非増加態様とすることで、操作ボタン９の長押しを継続しても、オートボタン機能の切り替えが行われないことを遊技者に把握させることができる。
【0139】
図１７から図１９を参照して、本発明に係る遊技機の第二実施形態について説明する。まず、図１７を参照して、第二実施形態のオートボタン機能切替処理について説明する。なお、図１７において、第一実施形態のオートボタン機能切替処理と同様の処理については、図１２と同じステップ番号を付して、説明を適宜省略する。
【0140】
第二実施形態のオートボタン機能切替処理では、第一実施形態のオートボタン切替処理で行っていた残余時間の算出（Ｓ２３３）、残余時間と長押し必要時間との比較（Ｓ２３５）の各処理が行われない。第二実施形態は、現時点では切替不可期間でないが次の切替不可期間の始期までの残余時間が長押し必要時間よりも短い場合にも、オートボタン機能の切り替えのために行われる操作ボタン９の長押しが受け付けられる点において、第一実施形態と構成が異なる。第二実施形態のオートボタン機能切替処理では、長押し継続時間の計測が開始された後（Ｓ２３８）、操作ボタン９の長押しが終了された場合（Ｓ２４５：ＮＯ）、メーター表示増加中断処理が行われて（Ｓ３０１）、処理はＳ２４１の判断へ戻る。
【0141】
図１８を参照して、メーター表示増加中断処理（Ｓ３０１、図１７参照）の詳細について説明する。メーター表示増加中断処理では、切替可能期間に操作ボタン９の長押しが開始されたことに伴い長押し継続時間の計測が開始された後に、操作ボタン９の長押しが中断された場合の各種の処理が行われる。
【0142】
メーター表示増加中断処理が開始されると、中断フラグが「ＯＮ」であるかが判断される（Ｓ３１１）。中断フラグは、長押し継続時間の計測が開始された後に継続されていた操作ボタン９の長押しが中断されているかを示すフラグであり、ＲＡＭ５８２に記憶される。第二実施形態における操作ボタン９の長押しの中断は、長押し継続時間の計測が開始された後に操作ボタン９の長押しが継続されている状態で、切替不可期間が開始された場合に発生する。すなわち、遊技者がオートボタン機能の切り替えを行うために操作ボタン９の長押しを継続している間に、切替不可期間が到来した場合が、第二実施形態における操作ボタン９の長押しの中断に相当する。中断フラグは、長押し継続時間の計測中に切替不可期間が開始された場合に「１」が記憶されて「ＯＮ」になり、そうでない場合に「０」が記憶されて「ＯＦＦ」になる。
【0143】
中断フラグが「ＯＦＦ」の場合（Ｓ３１１：ＮＯ）、切替不可期間が開始されたかが判断される（Ｓ３１２）。ＣＰＵ５８１は、ＲＡＭ５８２で計測されている第一報知演出経過時間と、ＲＡＭ５８２に記憶されている切替不可期間の始期とを参照し、切替不可期間が到来したかを判断する。切替不可期間が開始されていない場合（Ｓ３１２：ＮＯ）、処理は、図１７のオートボタン機能切替処理へ戻る。
【0144】
切替不可期間が開始された場合（Ｓ３１２：ＹＥＳ）、メーター表示１１３の増加態様が中断される（Ｓ３１３）。メーター表示１１３は、現時点のグラフの着色部分の長さを維持したまま待機する態様をとることで、増加態様を中断する。次いで、長押し継続時間の計測が中断される（Ｓ３１５）。ＲＡＭ５８２のタイマカウンタは、現時点までに計測された長押し継続時間を一時記憶した状態で、長押し継続時間の計測を中断する。次いで、中断フラグが「ＯＮ」になり（Ｓ３１６）、処理は、図１７のオートボタン機能切替処理へ戻る。
【0145】
一方、中断フラグが「ＯＮ」の場合（Ｓ３１１：ＹＥＳ）、切替不可期間が終了したかが判断される（Ｓ３２１）。切替不可期間が継続している場合（Ｓ３１１：ＮＯ）、処理は、図１７のオートボタン機能切替処理へ戻る。切替不可期間が終了している場合（Ｓ３２１：ＹＥＳ）、増加態様を中断していたメーター表示１１３について、増加態様の表示が再開される（Ｓ３２２）。また、中断されていた長押し継続時間の計測が再開される（Ｓ３２３）。すなわち、ＣＰＵ５８１は、Ｓ３１５の処理が行われるまでの間に計測し、ＲＡＭ５８２に一時記憶した長押し継続時間を持ち越し、持ち越した長押し継続時間に追加する形で、再開以降の長押し継続時間を計測する。次いで、中断フラグが「ＯＦＦ」になり（Ｓ３２５）、処理は、図１７のオートボタン機能切替処理へ戻る。
【0146】
なお、第二実施形態において、切替可能期間が継続しており、長押し継続時間が計測されている場合に操作ボタン９の長押しが終了されたときには、第一実施形態と同様に、切替表示１１０におけるメーター表示１１３の増加態様の表示が終了する（Ｓ２４５：ＹＥＳ、Ｓ２４６、図１７参照）。その後、中断フラグが「ＯＮ」であるかが判断される（Ｓ３０２）。中断フラグが「ＯＦＦ」の場合（Ｓ３０２：ＮＯ）、処理はＳ２４１の判断へ戻る。中断フラグが「ＯＮ」の場合（Ｓ３０２：ＹＥＳ）、中断フラグが「ＯＦＦ」になり（Ｓ３０３）、処理はＳ２４１の判断へ戻る。すなわち、第二実施形態において、中断フラグが「ＯＮ」の状態において操作ボタン９の長押しが遊技者の意思によって終了された場合にも、長押し継続期間の計測が終了される（Ｓ２４６）。その後、増加態様によるメーター表示１１３を用いた切替表示１１０が終了する（Ｓ２４８）。
【0147】
図１９を参照して、長押し継続時間の計測が開始された後に操作ボタン９の長押しが継続されている状態で切替不可期間が開始されたことによる、操作ボタン９の長押しの中断が生じた場合に表示画面２８に表示される切替表示１１０の詳細について説明する。図１９（Ａ），（Ｂ），（Ｐ），（Ｑ），（Ｃ）は、オートボタン機能が「ＯＦＦ」の状態において切替可能期間に操作ボタン９の長押しが開始された後に長押しの中断が生じ、その後に長押し継続時間の計測が再開された場合の切替表示１１０を示す。なお、図１９（Ａ），（Ｂ），（Ｃ），（Ｅ），（Ｆ）、（Ｇ）は、図１５（Ａ），（Ｂ），（Ｃ），（Ｅ），（Ｆ）、（Ｇ）と同じ状態を示す。
【0148】
オートボタン機能が「ＯＦＦ」の状態において切替可能期間に操作ボタン９の長押しが開始されると、（Ａ）に示すように、切替表示１１０の表示が、表示画面２８の右下部において開始される。機能状態表示１１１は「非オート中」を表示する。メーター表示１１３は増加態様で表示されるので、その後も操作ボタン９の長押しが継続される場合、（Ｂ）に示すように、メーター表示１１３は、グラフの着色部分を左から右に伸ばすことを継続する。（Ａ）の時点から次の切替不可期間の始期までの時間は、長押し必要時間よりも短いとする。（Ｂ）においては、長押し継続時間が長押し必要時間の約半分の時点まで経過し、メーター表示１１３の着色部分がグラフの約半分を占めている。（Ｂ）の時点において切替不可期間が開始されたとする。
【0149】
操作ボタン９の長押しが継続されている状態で切替不可期間が到来した場合（Ｓ３１２：ＹＥＳ）、メーター表示１１３の増加態様が中断される（Ｓ３１３）。パチンコ機１は、（Ｐ）に示すように、メーター表示１１３の着色部分の長さをそのまま維持することで、増加態様を中断する。この状態で、長押し継続時間の計測が中断され（Ｓ３１５）、中断フラグが「ＯＮ」になる（Ｓ３１６）。パチンコ機１は、増加態様を中断しているメーター表示１１３に加えて、「中断中」の文字からなる中断表示１１８を表示する。パチンコ機１は、中断表示１１８を表示することによって、メーター表示１１３が増加態様を中断しており、操作ボタン９の長押しを継続しても長押し継続時間の計測がされない状態にあることを遊技者に明示できる。なお、長押し継続時間の計測が中断しており、操作ボタン９の長押しが継続されても長押し継続時間が長押し必要時間に到達しないので、オートボタン機能の「ＯＦＦ」から「ＯＮ」への切り替えが行われない。このため、（Ｐ）において、機能状態表示１１１は「非オート中」の表示を継続する。
【0150】
その後、操作ボタン９の長押しが継続された状態で切替不可期間が終了した場合（Ｓ３２１：ＹＥＳ）、メーター表示１１３の増加態様の表示が再開される（Ｓ３２３）。この状態で、長押し継続時間の計測が再開され（Ｓ３２３）、中断フラグが「ＯＦＦ」になる（Ｓ３２５）。したがって、（Ｑ）に示すように、その後に操作ボタン９の長押しが継続されることに応じて、メーター表示１１３の着色部分の長さが左から右に向けて漸次伸びる増加態様の表示が再開する。パチンコ機１は、メーター表示１１３の増加態様の再開に合わせて、中断表示１１８の表示内容を「切替再開」の文字からなるものに変化させて、メーター表示１１３の増加態様が再開されたことを遊技者に明示する。遊技者は、メーター表示１１３及び中断表示１１８の表示内容を見ることで、切替不可期間が終了し、操作ボタン９の長押しが、再び有効になったことを把握できる。
【0151】
長押し継続時間の計測が再開された後、操作ボタン９の長押し継続時間が長押し必要時間に達した場合、（Ｃ）に示すように、パチンコ機１は、メーター表示１１３を増加完了態様とし、長押し継続時間が長押し必要時間に達したことを遊技者に報知する。合わせて、切替完了表示１１５も表示される。オートボタン機能が「ＯＦＦ」から「ＯＮ」に切り替わるので、機能状態表示１１１は「非オート中」から「オート中」に変化し、オートボタン機能が「ＯＦＦ」から「ＯＮ」に切り替わったことを遊技者に報知する。その後、切替表示１１０は、所定時間が経過した後、表示画面２８から消去される。
【0152】
図１９（Ｅ），（Ｆ），（Ｔ），（Ｕ），（Ｇ）は、オートボタン機能が「ＯＮ」の状態において切替可能期間に操作ボタン９の長押しが開始された後に長押しの中断が生じ、その後に長押し継続時間の計測が再開された場合の切替表示１１０を示す。オートボタン機能が「ＯＮ」の状態において切替可能期間に操作ボタン９の長押しが開始されると、（Ｅ）に示すように、切替表示１１０の表示が開始される。機能状態表示１１１は「オート中」を表示する。その後も操作ボタン９の長押しが継続される場合、（Ｆ）に示すように、メーター表示１１３は、増加態様の表示を継続する。（Ｅ）の時点から次の切替不可期間の始期までの時間は、長押し必要時間よりも短いとする。長押し継続時間が長押し必要時間の約半分の時点まで経過し、（Ｆ）においては、メーター表示１１３の着色部分がグラフの約半分を占めている。（Ｆ）の時点において切替不可期間が開始されたとする。
【0153】
操作ボタン９の長押しが継続されている状態で切替不可期間が到来した場合（Ｓ３１２：ＹＥＳ）、メーター表示１１３の増加態様が中断される（Ｓ３１３）。パチンコ機１は、（Ｔ）に示すように、メーター表示１１３の着色部分の長さをそのまま維持することで、増加態様を中断する。この状態で、長押し継続時間の計測が中断され（Ｓ３１５）、中断フラグが「ＯＮ」になる（Ｓ３１６）。パチンコ機１は、増加態様を中断しているメーター表示１１３に加えて、中断表示１１８を表示することで、メーター表示１１３が増加態様を中断しており、操作ボタン９の長押しを継続しても長押し継続時間の計測がされない状態にあることを遊技者に明示する。この状態では操作ボタン９の長押しが継続されても長押し継続時間が計測されず、長押し必要時間に到達しないので、（Ｔ）において、機能状態表示１１１は「オート中」の表示を継続する。
【0154】
その後、操作ボタン９の長押しが継続された状態で切替不可期間が終了した場合（Ｓ３２１：ＹＥＳ）、メーター表示１１３の増加態様の表示が再開される（Ｓ３２３）。長押し継続時間の計測が再開され（Ｓ３２３）、中断フラグが「ＯＦＦ」になる（Ｓ３２５）。したがって、（Ｕ）に示すように、その後に操作ボタン９の長押しが継続されることに応じて、メーター表示１１３の増加態様の表示が行われる。パチンコ機１は、メーター表示１１３の増加態様の再開に合わせて、中断表示１１８の表示内容を「切替再開」の文字からなるものに変化させて、メーター表示１１３の増加態様が再開されたことを遊技者に明示する。
【0155】
長押し継続時間の計測が再開された後、操作ボタン９の長押し継続時間が長押し必要時間に達した場合、（Ｇ）に示すように、パチンコ機１は、メーター表示１１３を増加完了態様とし、長押し継続時間が長押し必要時間に達したことを遊技者に報知する。合わせて、切替完了表示１１５も表示される。オートボタン機能が「ＯＮ」から「ＯＦＦ」に切り替わるので、機能状態表示１１１は「オート中」から「非オート中」に変化し、オートボタン機能が「ＯＮ」から「ＯＦＦ」に切り替わったことを遊技者に報知する。その後、切替表示１１０は、所定時間が経過した後、表示画面２８から消去される。
【0156】
遊技者は、切替不可期間が存在すること、切替不可期間よりも先の時点から操作ボタン９の長押しを継続している状態で切替不可期間になった場合には操作ボタン９の長押しが中断されること等を把握していない場合がある。仮に、操作ボタン９の長押しの中断に応じて切替表示１１０の表示が終了された場合、遊技者は：長押し継続期間の計測が中断された状態であるのか終了したのか等を判別できないことがある。この場合、遊技者は、操作ボタン９に不具合があると感じたり、自身の長押し操作に問題があると感じる等、オートボタン機能の切り替えのための操作ボタン９の操作に混乱する可能性がある。第二実施形態では、操作ボタン９の長押しを継続している状態で切替不可期間になった場合には、メーター表示１１３の増加態様が中断した状態で表示される。これにより、第二実施形態は、長押し継続時間の計測が途中まで行われた状態で中断しており、長押し継続時間の計測の再開を待機している状態にあることを、切替表示１１０を用いて遊技者に把握させることができる。
【0157】
なお、第二実施形態では、操作ボタン９の長押しが中断された場合において、切替不可期間の終了に伴い長押し継続時間の計測が再開されたときには、途中まで計測された長押し継続時間に追加して、再開以降の長押し継続時間を計測する。このため、操作ボタン９の長押しが中断された遊技者は、その後に改めて操作ボタン９の長押しを最初からやり直す必要がない。パチンコ機１は、オートボタン機能の切り替えのために行った遊技者の操作を無駄にしないので、遊技者の満足度を向上できる。
【0158】
以上説明したように、ＣＰＵ５８１は、切替可能期間に操作ボタン９の長押しの開始を検出した場合（Ｓ２３１：ＹＥＳ）、増加態様によるメーター表示１１３の表示を伴う切替表示１１０の表示を開始する（Ｓ２３６）。ＣＰＵ５８１は、長押し継続期間が長押し必要時間に到達した場合（Ｓ２４１：ＹＥＳ）、増加完了態様のメーター表示１１３を表示画面２８に表示する（Ｓ２４３）。これにより、パチンコ機１は、オートボタン機能の切り替えに必要な期間に亘って操作ボタン９の長押しを実行できたかを、遊技者に把握させることができる。
【0159】
ＣＰＵ５８１は、操作ボタン９の長押しの開始を切替不可期間に検出した場合（Ｓ２３２：ＮＯ）、非増加態様のメーター表示１１３による切替表示１１０を表示画面２８に表示する（Ｓ２５１）。これにより、パチンコ機１は、操作ボタン９の長押しを継続してもオートボタン機能の切り替えが行われないことを遊技者に明示できる。したがって、パチンコ機１は、操作ボタン９の長押しを継続してもオートボタン機能の切り替えが行われず、遊技者が混乱するような事態を回避することができる。
【0160】
パチンコ機１は、演出図柄１００の視認性を確保したり、演出上重要な予告演出を実行したりする場合に、切替不可期間を任意に設けることができる。現時点では切替可能期間であっても、その後すぐに切替可能期間が開始する場合がある。ＣＰＵ５８１１は、次の切替不可期間の始期までの時間である残余時間が、長押し必要時間よりも短い場合にも（Ｓ２３５：ＹＥＳ）、非増加態様のメーター表示１１３による切替表示１１０を表示画面２８に表示する（Ｓ２５１）。これにより、パチンコ機１は、切替不可期間を切替可能期間の一部に拡張し、遊技性を向上したり、各種の処理負荷を軽減したりできる。また、拡張した切替不可期間において、操作ボタン９の長押しを行ってもオートボタン機能の切り替えが行われず遊技者が混乱する事態を回避できる。
【0161】
パチンコ機１は、メーター表示１１３を非増加態様で表示することで、操作ボタン９の長押しを継続してもオートボタン機能の切り替えが行われない期間であることを、遊技者に分かりやすく報知できる。
【0162】
上記実施形態において、表示画面２８が、本発明の「表示手段」に相当する。操作ボタン９が，本発明の「受付手段」に相当する。操作ボタン９の長押しが、本発明の「特定操作」に相当する。図１２のＳ２３１の判断を実行するサブ制御基板５８のＣＰＵ５８１が、本発明の「第一判断手段」として機能する。ボタン演出が、本発明の「操作演出」に相当する。オートボタン機能が「ＯＦＦ」の状態が、本発明の「第一状態」に相当する。オートボタン機能が「ＯＮ」の状態が、本発明の「第二状態」に相当する。図１２のＳ２３２の判断を実行するサブ制御基板５８のＣＰＵ５８１が、本発明の「第二判断手段」として機能する。メーター表示１１３が，本発明の「継続期間表示」に相当する。図１２のＳ２３６で増加態様によるメーター表示１１３の表示を伴う切替表示１１０の表示を開始するサブ制御基板５８のＣＰＵ５８１が、本発明の「第一表示制御手段」として機能する。図１２のＳ２４１の判断を実行するサブ制御基板５８のＣＰＵ５８１が、本発明の「第三判断手段」として機能する。図１２のＳ２４２を実行するサブ制御基板５８のＣＰＵ５８１が、本発明の「切替実行手段」として機能する。増加完了態様のメーター表示１１３、切替完了表示１１５が、本発明の「到達表示」に相当する。図１２のＳ２４３を実行するサブ制御基板５８のＣＰＵ５８１が、本発明の「第二表示制御手段」として機能する。
【0163】
非増加態様のメーター表示１１３、切替不可表示１１６が、本発明の「非実行表示」に相当する。図１２のＳ２３２で「ＹＥＳ」と判断された場合にＳ２５１を実行するサブ制御基板５８のＣＰＵ５８１が、本発明の「第三表示制御手段」として機能する。図１２のＳ２３５の判断を実行するサブ制御基板５８のＣＰＵ５８１が、本発明の「第四判断手段」として機能する。図１２のＳ２３５で「ＹＥＳ」と判断された場合にＳ２５１を実行するサブ制御基板５８のＣＰＵ５８１が、本発明の「第四表示制御手段」として機能する。
【0164】
本発明は、以上詳述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能である。本発明の「受付手段」には、操作ボタン９のような押下式の手段の他、押す操作、引く操作等を受付可能なレバー状の操作レバー、トラックボール式のスイッチ、指などで回転させることで作動する回転式のスイッチ等、様々な手段を適用できる。上記実施形態では、パチンコ機１に操作ボタン９が１つだけ設けられるが、本発明の受付手段は、１台の遊技機に複数設けられてもよい。受付手段が複数設けられる場合には、それらの一部又は全部について本発明が適用されてもよい。
【0165】
本発明の「特定操作」は、受付手段の特定の操作であればよい。したがって、オートボタン機能の切り替えのための操作ボタン９の操作は、操作ボタン９の長押しの他、操作ボタン９を特定回数連打する、操作ボタン９を特定のリズムで単発押しする、単発押しと長押しとを所定のパターンで繰り返す等、多様に定められてよい。演出に関する操作の入力を受け付ける受付手段として操作レバーが設けられる場合、特定操作は、操作レバーを所定時間に亘って引く、押す、回す等の各種の動作であってもよい。受付手段としてトラックボールが設けられる場合には、トラックボールの操作が継続する時間に応じて特定操作とするか否かが決定されてもよい。受付手段は、接触操作が必要な物理的なスイッチに限られず、モーションセンサ等の非接触操作が可能なセンサ類であってもよい。
【0166】
上記実施形態では、オートボタン機能の「ＯＮ」と「ＯＦＦ」との切り替えが第一報知演出の実行中に行われる例を示した。この他、パチンコ機１は、本発明に係るオートボタン機能の切り替えを、第二報知演出の実行中、大当たり遊技の実行中、遊技が行われていない場合のデモ映像の表示中等、様々な場面で実行してもよい。本発明によるオートボタン機能の切り替えが行われるかが、時短状態であるか等、遊技状態に応じて決定されてもよい。
【0167】
オートボタン機能の「ＯＮ」から「ＯＦＦ」への切り替え及び「ＯＦＦ」から「ＯＮ」への切り替えの双方が、上記実施形態の内容で行われる必要はない。したがって、オートボタン機能の「ＯＮ」から「ＯＦＦ」への切り替え又は「ＯＦＦ」から「ＯＮ」への切り替えのいずれか一方が上記実施形態の内容で行われ、他方がその他の手法で切り替えが行われてもよい。
【0168】
ボタン演出は、表示画面２８に映像が表示される内容の他、スピーカ４８から特定の音が出力される、パチンコ機１の各種の電飾部材が特定の態様で発光する、操作ボタン９が発光したり振動したりする内容で行われてもよい。ボタン演出は、操作ボタン９の単発押し、長押し、連打等、様々な操作に応じて行われてもよい。
【0169】
メーター表示１１３の増加態様は、グラフの着色部分が漸次減少する手法で表示されてもよい。特定のキャラクタの数が漸次増加又は減少する手法で、長押し継続時間の経過の度合いが示されてもよい。長押し継続時間の経過が秒数のカウントアップ又はカウントダウンで示されてもよい。
【0170】
メーター表示１１３の非増加態様は、上記実施形態のものに加えて又は上記実施形態のものに替えて、メーター表示１１３の彩度、明度等を低下した状態にする等、長押し継続時間の計測が行われない期間であることを、様々な手法で表現してよい。切替不可表示１１６は文字で表示するものに限られず、長押し継続時間の計測が行われない期間であることを様々な手法で表現してよい。また、メーター表示１１３の非増加態様と切替不可表示１１６とのいずれかが少なくとも表示されればよい。
【0171】
第二実施形態において、Ｓ３１３の処理によりメーター表示１１３の増加態様が中断された場合の切替表示１１０の表示内容は、上記実施形態に限られない。例えば、中断表示１１８に替えて又は中断表示１１８に加えて、メーター表示１１３を点滅する等によって、長押し継続時間の計測再開を待機していることが遊技者に報知されてもよい。また、中断表示１１８は、第二実施形態のように文字で表示するものに限られず、長押し継続時間の計測が中断していること、長押し継続時間の計測の再開を待機していること等を、様々な手法で表現してよい。
【0172】
第二実施形態において、操作ボタン９の長押しの中断中に、中断前までに計測された長押し継続時間が所定のペースで漸次減少されてもよい。この場合、長押しの中断中に、メーター表示１１３の着色部分が、長押し時間の減少に応じたペースで右から左に向けて徐々に短くなる態様で表示されてもよい。パチンコ機１は、このような新規な仕様を搭載することで、切替表示１１０に対して遊技者の注目を集め、遊技の興趣を向上できる。また、パチンコ機１は、メーター表示１１３の増加態様の表示が再開された後に、減ってしまった長押し継続時間を補おうとする遊技者の意欲を高め、遊技者に操作ボタン９の操作を促し、遊技の興趣を向上できる。なお、パチンコ機１は、長押し継続時間の計測に係る処理を軽減するため等で、操作ボタン９の長押しの中断が生じた場合に、中断前までに計測された長押し継続時間を破棄してもよい。
【0173】
本発明の「表示手段」には、有機ＥＬ、ＬＥＤドットマトリクス、７セグメントＬＥＤ等、様々な手段が適用できる。遊技機が複数の表示手段を備える場合には、上記実施形態の切替表示１１０に相当する表示が、複数の表示手段のいずれにおいて行われてもよい。表示手段の配置、表示手段の大きさは任意である。例えば、操作ボタン９の天面等に表示手段が設けられ、その表示手段において切替表示１１０が表示されてもよい。
【0174】
パチンコ機１は、他のボタン演出との兼ね合い、演出図柄１００視認性の確保、重要度の高い予告演出の実行等を目的として、切替不可期間を設けている。切替不可期間を設ける目的は、これに限られない。例えば、パチンコ機１は、操作ボタン９が発光したり振動したりすることにより、操作ボタン９の操作に遊技者の注目を集めたい場合に、操作ボタン９が発光したり振動したりする期間を切替不可期間と定めてもよい。パチンコ機１は、可動体演出と各種の映像演出とが同時に行われる等で、サブ制御基板５８のＣＰＵ５８１等の処理負荷が比較的大きくなる期間を、切替不可期間と定めてもよい。
【0175】
主基板４１のＣＰＵ５１、演出制御基板４３のＣＰＵ４３１等、サブ制御基板５８のＣＰＵ５８１以外の手段が、オートボタン機能切替処理、メーター表示増加中断処理を実行してもよい。オートボタン機能切替処理、メーター表示増加中断処理に含まれる各処理の一部が、サブ制御基板５８のＣＰＵ５８１に加えて主基板４１のＣＰＵ５１、演出制御基板４３のＣＰＵ４３１等を用いて、分散して実行されてもよい。
【0176】
請求項、明細書及び図面に記載される全ての要素（例えば、受付手段等）は、個数を意識的に限定する明確な記載がない限り、物理的に単一であっても複数であっても構わないし、適宜配置の変更が行われても構わない。また、前記要素につけられた名称（要素名）は、単に本件の記載のために便宜上付与したにすぎないものであり、それによって特別な意味が生じることを特に意識したものではない。従って、要素名のみによって要素が何であるかが限定解釈されるものではない。例えば、「受付手段」は、ハード単体でも、ソフトを含んだものであっても構わない。更には、上記全ての要素のうちの複数の要素を適宜一体的に構成するか、もしくはひとつの要素を複数の要素に分けて構成するかは、何れも当業者であれば容易に考えられる事項であり、敢えて明細書等において全パターンを記載しなくても何れのパターンも想定範囲内であることは明らかであることから、特許請求の範囲等においてそれらを明確に除外している旨の記載がない限りは、それら全てについて本発明に係る権利範囲に含まれることは言うまでもない。従って、その程度の範囲内での構成上の差異を、本実施例に記載がなされていないことを理由に遊技機に採用することのみでは、本発明に係る権利を回避したことにはあたらない。その他、各要素の構成や形状等における、本実施例から当業者であれば容易に考えられる自明な範囲の差異についても同様である。
【符号の説明】
【0177】
１ パチンコ機
９ 操作ボタン
２８ 表示画面
５８ サブ制御基板
１１０ 切替表示
１１３ メーター表示
１１５ 切替完了表示
１１６ 切替不可表示
５８１ ＣＰＵ
５８２ ＲＡＭ
９ 操作ボタン
２８ 表示画面
５８ サブ制御基板
１１０ 切替表示
１１３ メーター表示
１１５ 切替完了表示
１１６ 切替不可表示
５８１ ＣＰＵ
５８２ ＲＡＭ
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】