(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022035089
(43)【公開日】2022-03-04
(54)【発明の名称】マスクスタンド
(51)【国際特許分類】
A47G 29/08 20060101AFI20220225BHJP
A47G 29/00 20060101ALI20220225BHJP
A41D 13/11 20060101ALN20220225BHJP
【FI】
A47G29/08
A47G29/00 S
A41D13/11 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020139173
(22)【出願日】2020-08-20
(71)【出願人】
【識別番号】520316977
【氏名又は名称】山本製作所有限会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】特許業務法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】田中 倫子
【テーマコード(参考)】
3K100
【Fターム(参考)】
3K100AA14
3K100AB08
3K100AF05
3K100AG01
3K100AG03
3K100AG07
3K100AH30
(57)【要約】
【課題】着用したマスクを衛生的かつ使い勝手良く仮置きできるマスクスタンドを提供すること。
【解決手段】着用したマスク50を仮置きするマスクスタンド1は、台座プレート2と、台座プレート2の上面に配設され、マスク50のマスク本体51を支持するマスク本体支持部3と、マスク本体支持部3に支持されたマスク本体51に結合する一対の耳掛け52,52を掛止する一対の耳掛け支持部4,4と、を有する。マスク本体支持部3は、台座プレート2からの高さが最も高い頂部3aと、頂部3aの両側であって、頂部3aより低い位置に設けられた一対の端部支持部3b,3bと、を有している。マスクスタンド1は、頂部3aと一対の端部支持部3b,3bとにマスク本体51の内部面51bを接触させた状態でマスク50が仮置きされる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
着用したマスクを仮置きするマスクスタンドであって、
台座プレートと、
前記台座プレートの上面に配設され、前記マスクのマスク本体を支持するマスク本体支持部と、
前記マスク本体支持部に支持された前記マスク本体に結合する一対の耳掛けを掛止する一対の耳掛け支持部と、
を有し、
前記マスク本体支持部は、
前記台座プレートからの高さが最も高い頂部と、
前記頂部の両側であって、前記頂部より低い位置に設けられた一対の端部支持部と、
を有しており、
前記頂部と前記一対の端部支持部とが前記マスク本体の内部面と接触すること、
を特徴とするマスクスタンド。
【請求項2】
請求項1に記載するマスクスタンドにおいて、
前記マスク本体支持部と前記一対の耳掛け支持部が、銅を含む金属材料で形成されていること、
を特徴とするマスクスタンド。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載するマスクスタンドにおいて、
前記マスク本体支持部と前記一対の耳掛け支持部は、板状をなし、1又は2以上の動物のシルエット、若しくは、1又は2以上の植物のシルエットを形成すること、
を特徴とするマスクスタンド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示される技術分野は、着用したマスクを仮置きするマスクスタンドに関するものである。
【背景技術】
【0002】
着用中のマスクは、例えば、食事などで一時的に外すことがある。着用したマスクの外気に接触する外部面には、ウィルスや菌が付着している。そのようなマスクをテーブルに直接置くと、ウィルスや菌がマスクからテーブルに移り、感染拡大を招く虞がある。このような事態を回避するため、従来、着用したマスクを半分に折り畳んで収容するケースが提案されている(例えば特許文献1参照)。また、マスクを吊り下げるハンガーが販売されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来技術には以下のような問題があった。医療用語で「清潔」と「不潔」という領域区分がある。医療的観点では、これらの評価は、当事者が目で見る基準ではなく、清潔とされた領域区分(以下「清潔領域」ともいう)以外は全て「不潔」の領域区分(以下「不潔領域」と)と示す、とされている。例えば、オペ室等感染を起こしてはならない空間、又、感染病棟などではこれらの認識は徹底されている。着用したマスクにそれを当てはめると、顔に接する内部面が清潔領域となり、内部面以外の領域はすべて不潔領域となる。マスクを仮置き若しくは保管する場合、いかに内部面を不潔区域としないかが、感染予防上、重要である。このような点まで考慮してマスクを仮置きする技術は、従来、存在しなかった。
【0005】
すなわち、特許文献1に記載されるように、着用したマスクを手で畳んでケースに収容すると、マスクの外部面に付着したウィルスや菌が手に移る。使用者は、その手でマスクの内部面に触れ、内部面を不潔領域とする虞があった。また、ケース内では、マスクが吸収した水分によって湿度が高くなり、ウィルスや菌が増殖して内部面に至る虞があった。
【0006】
一方の耳掛けをハンガーに引っ掛けてマスクを吊り下げると、例えば、ファンデーションや口紅などが付着した内部面が人目につき、使い勝手が悪い。また、耳掛けの一方或いは両方をハンガーに引っ掛けた場合、内部面が横向き或いは上向きとなる。この場合、空気中に浮遊するウィルスや菌が内部面に付着し、衛生的でなかった。
【0007】
よって、着用したマスクを衛生的かつ使い勝手良く仮置きできる技術が求められている。特に、新型コロナウィルス(COVID-19)感染拡大に伴い、日常的にマスクを着用する人が増え、この要求は益々高くなっている。
【0008】
本明細書に開示される技術は、前記した従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは、着用したマスクを衛生的かつ使い勝手良く仮置きできるマスクスタンドを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この課題の解決を目的としてなされたマスクスタンドは、着用したマスクを仮置きするマスクスタンドであって、台座プレートと、前記台座プレートの上面に配設され、前記マスクのマスク本体を支持するマスク本体支持部と、前記マスク本体支持部に支持された前記マスク本体に結合する一対の耳掛けを掛止する一対の耳掛け支持部と、を有し、前記マスク本体支持部は、前記台座プレートからの高さが最も高い頂部と、前記頂部の両側であって、前記頂部より低い位置に設けられた一対の端部支持部と、を有しており、前記頂部と前記一対の端部支持部とが前記マスク本体の内部面と接触すること、を特徴とする。
【0010】
上記構成のマスクスタンドでは、使用者が、外したマスクを折り畳まずにそのままマスクスタンドに仮置きできるので、マスク本体に付着したウィルスや菌が使用者の手に移りにくい。これにより、マスクの顔側に位置する内部面が使用者の手を介して不潔領域となることを防ぎ、感染リスクが低減される。マスク本体支持部は、頂部と一対の端部支持部によって顔と同様の高低差が設けられている。これにより、マスクスタンドは、鼻や頬にフィットさせていたマスク本体をマスク本体支持部で安定して支持できる。マスクスタンドに仮置きされたマスクは、水分を外気に逃がすので、ウィルスや菌の増殖が抑制される。そして、仮置き中のマスクは、内部面が下向きにされているので、空気中に浮遊するウィルスや菌が内部面に付着しにくい。しかも、ファンデーションや口紅などが付着した内部面が人目につきにくい。よって、上記構成のマスクスタンドによれば、着用したマスクを衛生的かつ使い勝手良く仮置きすることができる。
【0011】
なお、本発明のマスクスタンドの製造方法や使用方法も、新規で有用な発明である。
【発明の効果】
【0012】
本明細書に開示される技術によれば、着用したマスクを衛生的かつ使い勝手良く仮置きできるマスクスタンドを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本実施形態のマスクスタンドの概念図である。
【
図3】マスクスタンドの第1実施例を示す外観斜視図である。
【
図4】マスクスタンドの第2実施例と第3実施例を示す外観斜視図である。
【
図5】マスクスタンドの第4実施例と第5実施例を示す外観斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明にかかるマスクスタンドを具体化した実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本実施形態は、レストランのテーブルにセットされるマスクスタンドに本発明を適用したものである。
【0015】
(マスクスタンドの構成)
図1は、本実施形態のマスクスタンド1の概念図である。
図1に示すように、マスクスタンド1には、着用したマスク50が仮置きされる。マスク50は、マスク本体51の両側に一対の耳掛け52,52が結合されている。マスク本体51は、着用時に外気に接触する外部面51aと、着用時に顔に接触する内部面51bとを備える。マスクスタンド1は、台座プレート2と、マスク本体支持部3と、一対の耳掛け支持部4,4と、を備え、内部面51bを下向きにしてマスク50が仮置きされる。
【0016】
台座プレート2とマスク本体支持部3と一対の耳掛け支持部4,4は、板状をなし、銅を含む金属材料で形成されている。これらの板厚は5mm以上6mm以下であることが好ましい。マスク本体支持部3は、一対の耳掛け部4,4と一体に設けられ、台座プレート2の上面21に垂直に固定されている。
【0017】
金属材料は、銅を70重量%以上含有することが好ましい。より好ましくは、金属材料は、銅を75重量%以上95重量%以下の範囲で含有すると良い。銅の含有量が70重量%以上である理由は、マスクスタンド1にマスク50を1~2時間仮置きする間に、銅の抗菌効果がマスク50に行き渡ることが期待できるからである。銅の含有量が75重量%以上である場合、抗菌効果がより高くなる。銅の含有量が95重量%以下である理由は、板状でも強度を高くするためである。尚、本明細書において「抗菌」は、微生物を制御する概念であり、ウィルスや菌を除く除菌と、ウィルスや菌を増やさない増殖抑制を含む概念と定義する。本実施形態では、台座プレート2とマスク本体支持部3と一対の耳掛け部4,4を真鍮(銅75~95重量%、亜鉛5~25重量%)で形成している。
【0018】
台座プレート2は、マスクスタンド1を安定して自立させるための台である。台座プレート2は、マスク本体51と同程度の大きさを有する。
【0019】
マスク本体支持部3は、台座プレート2の中央P1上に配設され、マスク本体51を支持する。マスク本体支持部3は、マスク本体51の内部面51bと接触する上端縁(台座プレート2と反対側に位置する上縁部)が上方に突出する山形形状をなし、頂部3aと一対の端部支持部3b,3bとを備える。頂部3aは、図中仮想線Lに示すように、台座プレート2の中央P1の上方に位置し、台座プレート2からの高さが最も高い部分である。一対の端部支持部3b,3bは、頂部3aの両側であって、頂部3aより低い位置に設けられている。一対の端部支持部3b,3bは、頂部3a側から台座プレート2側に傾斜する稜線部によって、形成されている。
【0020】
一対の耳掛け支持部4,4は、マスク本体支持部3に支持されたマスク本体51に結合する一対の耳掛け52,52を掛止する。一対の耳掛け支持部4,4は、耳掛け52,52の着脱を容易にするため、マスク本体支持部3側に開口するフック形状をなす。なお、一対の耳掛け部4,4は、台座プレート2側に開口するフック形状であってもよい。一対の耳掛け支持部4,4は、マスク本体51をマスク本体支持部3に被せた状態で一対の耳掛け52,52を引っ掛けやすいように、マスク本体支持部3の両側側方(マスク本体支持部3の板厚に対して直交する方向の両端)であって、一対の端部支持部3b,3bより低い位置に設けられている。一対の耳掛け支持部4,4は、台座プレート2より外側で耳掛け52を支持するように配置されている。
【0021】
(マスクスタンドの使用方法)
続いて、本実施の形態のマスクスタンド1の使用方法について説明する。例えば、マスクスタンド1は、レストランのテーブルにカトラリー等と共にセットされる。例えば、客は、食事する際に、着用しているマスク50をマスクスタンド1に仮置きする。すなわち、客は、着用しているマスク50の一対の耳掛け52,52に両手の指を引っ掛けてマスク50を顔から外す。そして、耳掛け52,52に指を引っ掛けたまま、内部面51bを下に向けてマスク本体51をマスク本体支持部3に被せ、一対の耳掛け部52,52を一対の耳掛け支持部4,4に引っ掛ける。
【0022】
例えば、外されたマスク50は、ワイヤ入りである場合や、顔の凹凸に合わせて形成されている場合、マスク本体51が立体的な形状になる。マスクスタンド1は、頂部3aから一対の端部支持部3b,3b、一対の耳掛け部4,4へと高さが低くなっている。そのため、客は、マスク本体51の形状を手で整えなくても、一対の耳掛け52,52を持ったままマスク本体51をそのままマスク本体支持部3に被せ、一対の耳掛け支持部4,4に一対の耳掛け52,52を引っ掛けることができる。よって、客は、ウィルスや菌が沢山付着しているマスク本体51の外部面51aに触ることなく、マスク50をマスクスタンド1に仮置きできる。これにより、マスク50は、客の手を介して内部面51bを不潔領域にされることを回避できる。
【0023】
マスク50は、マスク本体支持部3の両側に設けられた一対の耳掛け支持部4,4に一対の耳掛け52,52が引っ掛けられる。そのため、仮置き中のマスク50は、例えば、手が当たったり、近くを歩く人の風圧を受けたりしても、マスク本体支持部3から脱落しにくい。仮に、マスク50がマスク本体支持部3から脱落したとしても、マスク50の下方に配置された台座プレート2の上にマスク50が落ち、マスク50がテーブルに接触することを回避できる。特に、マスク本体支持部3が台座プレート2の中央P1上に配置されているので、マスク50は一対の耳掛け部4,4に支持された状態でマスク本体支持部3の正面側と背面側の何れに脱落しても、台座プレート2の上に落ちることができる。
【0024】
マスク50は、マスクスタンド1に仮置きされる間、内部面51bが下向きにされており、空気中に浮遊するウィルスや菌が内部面51bに付着しにくい。よって、マスクスタンド1は、マスク50を衛生的に仮置きし、内部面51bが不潔領域となることを回避できる。また、仮置き中に、ファンデーションや口紅などが付いた内部面51bが人目につきにくい。
【0025】
マスクスタンド1は、一対の耳掛け支持部4,4が台座プレート2の外側で耳掛け52を支持しており、台座プレート2が極力小さくされている。そのため、マスクスタンド1は、テーブルを占有する面積が小さく、カトラリー等と共にテーブルにセットしても邪魔になりにくい。
【0026】
例えば、食事が終わった客は、マスク50を再着用する。このとき、客は、一対の耳掛け52,52に指を引っ掛けて、一対の耳掛け支持部4,4から一対の耳掛け52,52を外す。客は、一対の耳掛け52,52を持ったまま内部面51bを顔に向け、一対の耳掛け52,52を両耳に引っ掛ける。よって、客は、マスク本体51に触れることなく、マスク50をマスクスタンド1から外して再着用できる。つまり、客は、内部面51bの清潔状態を保ったまま、マスク50を再着用できる。
【0027】
マスクスタンド1は、マスク50が仮置きされる間、銅の抗菌効果によって、マスク50に付着したウィルスや菌を除いたり、ウィルスや菌の増殖を抑制したりする。すなわち、マスク本体支持部3や一対の耳掛け支持部4,4に含まれる銅は、マスク本体51と耳掛け部52に接触する部分で活性酵素分子種を生成し、マスク本体51や耳掛け52に付着したウィルスや菌の標的分子を分解する。食事は、概ね1~2時間かけてされる。その間に、マスクスタンド1は、マスク50に対して銅の抗菌効果を外部面51aまで作用させることができる。よって、再着用されるマスク50は、マスクスタンド1に仮置きされる直前より、ウィルスや菌が増殖しておらず、或いは、減少しているので、衛生的に再着用できる。
【0028】
マスク50が外されたマスクスタンド1は、銅の抗菌効果により、表面に付着したウィルスや菌が滅菌されたり、増殖を抑制されたりする。マスクスタンド1は、消毒液などで表面を拭くことで、除菌してもよい。
【0029】
以上説明したように、本実施形態のマスクスタンド1では、使用者が、外したマスク50を折り畳まずにそのままマスクスタンド1に仮置きできるので、マスク本体51に付着したウィルスや菌が使用者の手に移りにくい。これにより、マスク50の顔側に位置する内部面51bが使用者の手を介して不潔領域となることを防ぎ、感染リスクが低減される。マスク本体支持部3は、頂部3aと一対の端部支持部3b,3bによって顔と同様の高低差が設けられている。これにより、マスクスタンド1は、鼻や頬にフィットさせていたマスク本体51をマスク本体支持部3で安定して支持できる。マスクスタンド1に仮置きされたマスク50は、水分を外気に逃がすので、ウィルスや菌の増殖が抑制される。そして、仮置き中のマスクは、内部面51bが下向きにされているので、空気中に浮遊するウィルスや菌が内部面51bに付着しにくい。しかも、ファンデーションや口紅などが付着した内部面51bが人目につきにくい。よって、本実施形態のマスクスタンド1によれば、着用したマスク50を衛生的かつ使い勝手良く仮置きすることができる。
【0030】
なお、
図2(a)の変形例に示すように、マスク本体支持部3の上端縁は、上向きに湾曲した円弧部により形成してもよい。すなわち、マスク本体支持部3は、台座プレート2の中央P1の上方に頂部3aを備え、その両側の頂部3aより低い位置に一対の端部支持部3b,3bを円弧状に設けてもよい。台座プレート2は、円形に限らず、
図2(a)に示すような四角形でもよいし、三角形や六角形などの多角形でもよいし、ハート型などの形状でもよい。
図2(a)に示すように、一対の耳掛け支持部4,4は、マスク本体支持部3と別個に設け、台座プレート2に固定されてもよい。
【0031】
また、
図2(b)に示すように、一対の端部支持部3b,3bは、マスク本体51に点接触するものでもよい。但し、一対の端部支持部3b,3bが、
図1のような稜線部や
図2(a)に示すような円弧部により形成されることで、マスク本体支持部3がマスク本体3に接触する面積が増え、銅の抗菌効果がマスク50に作用しやすくなる。
【実施例0032】
次に、マスクスタンド1の実施例について説明する。
図2~
図4は、実施例の外観斜視図である。実施例は、マスク本体支持部3と一対の耳掛け支持部4,4が、板状をなし、1又は2以上の動物のシルエット、或いは、1又は2以上の植物のシルエットを形成している。
【0033】
例えば、
図3に示す第1変形例のマスクスタンド1Aは、マスク本体支持部3と一対の耳掛け支持部4,4が一対の猫のシルエットを形成している。図中左右に位置する猫形部材31,32は、打ち抜き加工等により横向きの猫のシルエットに形成され、顔を向かい合わせた姿勢で台座プレート2に溶接等で固定されている。猫形部材31,32は、耳ライン31a,32aと、背中ライン31b,32bと、尻尾ライン31c,32cと、を備える。マスク本体支持部3は、猫形部材32の耳ライン32aの先端によって頂部3aが設けられ、背中ライン31b,32bによって一対の端部支持部3b,3bが稜線状に設けられている。一対の耳掛け支持部4,4は、尻尾ライン31c,32cによって設けられている。マスクスタンド1Aは、「Happy Wedding」などのメッセージが印字或いは刻印されたメッセージ表示部5を備える。
【0034】
例えば、
図4(a)に示す第2変形例のマスクスタンド1Bは、マスク本体支持部3と一対の耳掛け支持部4,4が犬の顔のシルエットを形成している。マスクスタンド1Bは、頭ライン33と、一対の耳ライン34,34と、顔ライン35と、を備える。頂部3aは、頭ライン33の頭頂部により設けられ、一対の端部支持部3b,3bは、頂部3aの両側に位置する頭ライン33により設けられている。一対の耳掛け支持部4,4は、一対の耳ライン34,34によって設けられている。マスク本体支持部3は、目や鼻や口などをパンチング等で形成してもよい。
【0035】
例えば、
図4(b)に示す第3変形例のマスクスタンド1Cは、マスク本体支持部3と一対の耳掛け支持部4,4が一対の鳥のシルエットを形成している。図中左右に位置する鳥形部材41,42は、くちばしライン41a,42aと、背中ライン41b,42bと、尻尾ライン41c,42cと、を備える。頂部3aは、くちばしライン41a,42aの先端によって設けられ、一対の端部支持部3b,3bは、背中ライン41b,42bによって設けられている。一対の耳掛け支持部4,4は、尻尾ライン41c,42cによって設けられている。
【0036】
例えば、
図5(a)に示す第4変形例のマスクスタンド1Dは、マスク本体支持部3と一対の耳掛け支持部4,4が木のシルエットを形成している。マスクスタンド1Dは、枝葉ライン43と、幹ライン44と、を備える。枝葉ライン43は、台座プレート2の中央部P1の上方を頂点とする二等辺三角形状のシルエットをなし、外縁部が波形にされている。頂部3aは、枝葉ライン43の頂点によって設けられ、一対の端部支持部3b,3bは、頂部3aの両側に設けられた波形の外縁部によって設けられている。マスクスタンド1Dは、枝葉ライン43から内向きに切り欠き43a,43aが設けられ、その切り欠き43a,43aによって一対の耳掛け支持部4,4が設けられている。
【0037】
例えば、
図5(b)に示す第5変形例のマスクスタンド1Eは、マスク本体支持部3と一対の耳掛け支持部4,4が3本の花のシルエットを形成している。マスクスタンド1Eは、中央の花形ライン45、図中左側の花形ライン46、図中右側の花形ライン47、図中左側の葉形ライン48、図中右側の葉形ライン49などを備える。頂部3aは、台座プレート2の中央P1の上方に、花形ライン45によって形成されている。一対の端部支持部3b,3bは、花形ライン46,47によって形成されている。一対の耳掛け支持部4,4は、葉形ライン48,49によって形成されている。
【0038】
第1~第5実施例に示すように、マスク本体支持部3と一対の耳掛け支持部4,4が、板状をなし、動物や植物のシルエットを形成することで、マスクスタンド1A~1Eは、マスクが仮置きされない場合でも置物のようなインテリアとして使用でき、使い勝手が良い。
【0039】
尚、本実施の形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能である。例えば、マスクスタンド1,1A~1Eは、レストラン以外の店で使用されてもよいし、一般家庭で使用されてもよい。マスクスタンド1,1A~1Eは、下駄箱や飾り棚など、テーブル以外の場所に置いてもよい。
【0040】
マスク本体支持部3や一対の耳掛け支持部4,4は、台座プレート2に必ずしも固定しなくてもよい。但し、常時実施形態のように固定すれば、マスク50を仮置きする際にマスク本体支持部3や一対の耳掛け支持部4,4が倒れず、使い勝手が良い。
【0041】
マスク本体支持部3と一対の耳掛け支持部4,4と台座プレート2は、全部或いは一部がSUSなどのように銅を含まない金属材料、あるいは、プラスチックやダンボールなどの非金属材料で形成されてもよい。ただし、少なくとも、マスク本体支持部3と一対の耳掛け支持部4,4が銅を含む金属材料で形成されることで、銅の抗菌効果により、使用者が仮置きしたマスク50を衛生的に再装着できる。また、銅を含む金属材料で台座プレート2を形成することで、台座プレート2に抗菌効果を持たせることができる。
【0042】
マスク本体支持部3や一対の耳掛け支持部4,4はブロック形状としてもよい。ただし、マスク本体支持部3と一対の耳掛け支持部4,4が、板状をなすことで、マスクスタンド1をコンパクトかつ軽量にすることができ、成形加工を容易にできる。
【0043】
マスク本体支持部3と一対の耳掛け支持部4,4は、例えば、店名などの文字列やモチーフなどを模って形成してもよい。
【0044】
一対の耳掛け支持部4,4は、マスク本体支持部3の正面側又は背面側に配置してもよい。ただし、上記実施形態のように、一対の耳掛け支持部4,4をマスク本体支持部3の両側側方に配置することで、マスク本体支持部3にマスク本体51を被せた状態で一対の耳掛け52,52を耳掛け支持部4,4に掛止させやすくなる。