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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022035145
(43)【公開日】2022-03-04
(54)【発明の名称】路盤材
(51)【国際特許分類】
   E01C 9/10 20060101AFI20220225BHJP
   E01H 5/00 20060101ALI20220225BHJP
   E01C 11/22 20060101ALI20220225BHJP
   E03F 5/04 20060101ALI20220225BHJP
   E03F 5/06 20060101ALI20220225BHJP
【FI】
E01C9/10 Z
E01H5/00 Z
E01C11/22 Z
E03F5/04 A
E03F5/04 B
E03F5/06 B
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020139252
(22)【出願日】2020-08-20
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-09-08
(71)【出願人】
【識別番号】520136548
【氏名又は名称】一般社団法人Surface Builder
(74)【代理人】
【識別番号】110000637
【氏名又は名称】特許業務法人樹之下知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】山本 慎之介
【テーマコード(参考)】
2D051
2D063
【Fターム(参考)】
2D051AA08
2D051AC06
2D051AH05
2D051DA11
2D051DB05
2D051DC02
2D063CA02
2D063CA11
2D063CA12
2D063CA19
2D063CB06
(57)【要約】      (修正有)
【課題】交通の便を改善可能な路盤材を提供する。
【解決手段】路盤材は、歩行者による応力が作用する表面1115,1121を有し、かつ、X軸方向、および、Y軸方向に沿って配置される複数の第1板部材11と、複数の第1板部材11を連結する連結機構と、複数の第1板部材を回動可能に支持する支持機構と、底板部と底板部から立設された側壁部とを有し、支持機構を支持する溝部材と、を備える。そして、第1板部材11は、連結機構により連結されている状態で、表面1115,1121が水平面と略平行になる第1姿勢と、表面1115,1121が水平面と交差する第2姿勢とに回動可能に構成され、表面1115,1121に作用する応力によって第2姿勢から第1姿勢へと回動し、自重によって第1姿勢から第2姿勢へと回動するよう構成され、第1姿勢から第2姿勢へと自重によって回動する際に、重心の位置を調整する重心調整機構114を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通行体による応力が作用する作用面を有し、かつ、鉛直方向に直交する第1方向、および、前記第1方向および鉛直方向と直交する第2方向に沿って配置される複数の板部材と、
複数の前記板部材を連結する連結機構と、
複数の前記板部材を回動可能に支持する支持機構と、
底板部と前記底板部から立設された側壁部とを有し、前記支持機構を支持する溝部材と、を備え、
前記連結機構は、前記第2方向に隣り合う前記板部材を連結する第1連結部材と、前記第1方向に隣り合う前記板部材を連結する第2連結部材とを有し、
前記支持機構は、長手方向が前記第1方向に沿って配置され複数の前記板部材を挟んで設けられる一対の側板部と、前記側板部から鉛直方向に沿って延設され前記側壁部に支持される柱部と、前記第2方向に沿って配置され複数の前記板部材および一対の前記側板部に挿通され複数の前記板部材を水平軸に対して回動可能に支持する軸部材と、を有し、
複数の前記板部材は、
前記連結機構により連結されている状態で、前記作用面が水平面と略平行になる第1姿勢と、前記作用面が水平面と交差する第2姿勢とに回動可能に構成され、
前記作用面に作用する前記応力によって前記第2姿勢から前記第1姿勢へと回動し、自重によって前記第1姿勢から前記第2姿勢へと回動するよう構成され、
前記第1姿勢から前記第2姿勢へと自重によって回動する際に、重心の位置を調整する重心調整機構を備える
ことを特徴とする路盤材。
【請求項2】
請求項1に記載の路盤材において、
前記連結機構は、前記第1連結部材が前記第2方向に隣り合う前記板部材を連動させ、前記第2連結部材が前記第1方向に隣り合う前記板部材を連動させることで、複数の前記板部材のうち、前記応力が作用している作用面を有する板部材から所定の範囲内であって前記通行体が通行している付近の板部材が、前記応力によって前記第2姿勢から前記第1姿勢へと回動するように、前記板部材を連結する
ことを特徴とする路盤材。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の路盤材において、
前記板部材は、前記軸部材に回動可能に支持され前記第2連結部材により連結される平板基部と、前記平板基部に対して回動可能に設けられ前記第1連結部材により連結される平板先端部と、前記平板基部から延設される腕部とを備える
ことを特徴とする路盤材。
【請求項4】
請求項3に記載の路盤材において、
前記重心調整機構は、鉛直方向に沿って配置される重心軸部材と、前記重心軸部材に対して摺動可能に構成される摺動部材と、前記摺動部材に固定される錘部材と、を備える
ことを特徴とする路盤材。
【請求項5】
請求項4に記載の路盤材において、
前記平板基部は、平板基部本体と、前記平板基部本体から延出される延出部とを備え、
前記腕部は、前記延出部から延設され前記延出部に対して所定の角度で傾けられた第1斜面部と、前記第1斜面部から延設され前記第1斜面部に対して所定の角度で傾けられた第2斜面部とを備え、
前記重心調整機構は、前記錘部材に固定され前記第1斜面部または前記第2斜面部と当接する当接部を備える
ことを特徴とする路盤材。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の路盤材において、
前記支持機構は、前記柱部に接合される梁部と、前記梁部に支持され前記板部材を支持する荷重受部とを備える
ことを特徴とする路盤材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、路盤材に関する。
【背景技術】
【0002】
積雪寒冷地では、路面に降った雪が堆積し、交通の便の悪化を招いていることが知られている。特に、歩道には、車道に降った雪が除雪車などによって積み重ねられることがあるため、歩行者が通行できる路面が制限されてしまうといった問題があった。
【0003】
そこで、特許文献1では、歩道等に設けられる溝部材を、歩行者等の通行体による応力によって回動可能とされた板部材で覆っている。これにより、歩行者等の通行体が通行する際は板部材を水平面と略平行にして路面を歩きやすくし、通行体が通行しない際は板部材を自重によって水平面と交差するように回動させることにより、降雪を溝部材内に導入できるようにして、歩行者等の交通の便を改善している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許6716807号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1では、自重によって板部材を回動させるので、例えば、板部材の回動軸の劣化等により板部材が回動しにくくなってしまった場合、板部材が自重によっては十分に回動しなくなってしまうおそれがある。この場合、板部材が十分に回動しないと、降雪を溝部材に導入させるための開口が狭くなってしまうので、降雪を溝部材に導入しにくくなってしまう。
これを防止するために、板部材の重量を大きくすることも考えられるが、板部材の重量が大きくなってしまうと、歩行者等の通行体による応力によって、板部材が水平面と略平行な状態に回動しにくくなってしまうおそれがある。そのため、歩行者等が歩きにくくなるおそれがある。
【0006】
本発明の目的は、交通の便を改善可能な路盤材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の路盤材は、通行体による応力が作用する作用面を有し、かつ、鉛直方向に直交する第1方向、および、前記第1方向および鉛直方向と直交する第2方向に沿って配置される複数の板部材と、複数の前記板部材を連結する連結機構と、複数の前記板部材を回動可能に支持する支持機構と、底板部と前記底板部から立設された側壁部とを有し、前記支持機構を支持する溝部材と、を備え、前記連結機構は、前記第2方向に隣り合う前記板部材を連結する第1連結部材と、前記第1方向に隣り合う前記板部材を連結する第2連結部材とを有し、前記支持機構は、長手方向が前記第1方向に沿って配置され複数の前記板部材を挟んで設けられる一対の側板部と、前記側板部から鉛直方向に沿って延設され前記側壁部に支持される柱部と、前記第2方向に沿って配置され複数の前記板部材および一対の前記側板部に挿通され複数の前記板部材を水平軸に対して回動可能に支持する軸部材と、を有し、複数の前記板部材は、前記連結機構により連結されている状態で、前記作用面が水平面と略平行になる第1姿勢と、前記作用面が水平面と交差する第2姿勢とに回動可能に構成され、前記作用面に作用する前記応力によって前記第2姿勢から前記第1姿勢へと回動し、自重によって前記第1姿勢から前記第2姿勢へと回動するよう構成され、
前記第1姿勢から前記第2姿勢へと自重によって回動する際に、重心の位置を調整する重心調整機構を備える。
【0008】
ここで、作用面が水平面と略平行であるとは、完全に平行である場合に限定されず、平行と認識できる範囲を含むものである。
本発明では、作用面を有する複数の板部材が回動可能に支持されている。そして、当該板部材は、例えば、歩行者の足によって作用面に応力が作用した際に、作用面が水平面と略平行になる第1姿勢へと回動する。これにより、歩行者が通行している際は、板部材の作用面が略水平になるため、歩行者にとって歩きやすい路面を提供することができる。
また、作用面に応力が作用していない場合、つまり、歩行者が通行していない場合、板部材は、自重によって作用面が水平面と交差する第2姿勢に回動する。これにより、複数の板部材間に開口を形成することができる。そのため、板部材間に形成された開口を通じて、溝部材に降雪を導入させることができる。
【0009】
そして、本発明では、板部材は、第1姿勢から第2姿勢へと自重によって回動する際に、重心の位置を調整する重心調整機構を備える。これにより、板部材が第1姿勢から第2姿勢へと回動する際は、重心調整機構により板部材の重心の位置を軸部材から離れるように移動させることで、自重による回動をより確実なものにすることができる。
また、板部材が第2姿勢から第1姿勢へと回動する際は、重心調整機構により板部材の重心の位置を軸部材に近づく方向に移動させることで、作用面に作用する応力による回動をより確実なものにすることができる。
したがって、歩行者が歩きやすく、かつ、降雪が積もりにくい路面をより確実に提供できるので、交通の便を改善することができる。
【0010】
本発明の路盤材において、前記連結機構は、前記第1連結部材が前記第2方向に隣り合う前記板部材を連動させ、前記第2連結部材が前記第1方向に隣り合う前記板部材を連動させることで、複数の前記板部材のうち、前記応力が作用している作用面を有する板部材から所定の範囲内であって前記通行体が通行している付近の板部材が、前記応力によって前記第2姿勢から前記第1姿勢へと回動するように、前記板部材を連結することが好ましい。
この構成では、複数の板部材のうち、応力が作用している作用面を有する板部材から所定の範囲内であって、歩行者等の通行体が通行している付近の板部材が第1姿勢へと回動する。そのため、歩行者が通行している付近では歩きやすい路面を提供でき、かつ、歩行者から離れている箇所では降雪が積もりにくい路面を提供できるので、交通の便を改善できる。
【0011】
本発明の路盤材において、前記板部材は、前記軸部材に回動可能に支持され前記第2連結部材により連結される平板基部と、前記平板基部に対して回動可能に設けられ前記第1連結部材により連結される平板先端部と、前記平板基部から延設される腕部とを備えることが好ましい。
この構成では、板部材は、軸部材に回動可能に支持される平板基部と、当該平板基部に対して回動可能設けられる平板先端部とを備えて構成される。そのため、板部材が水平面と交差する第2姿勢に回動した際に、平板基部と平板先端部とを異なる角度にすることができる。そのため、例えば、板部材が第2姿勢に回動した際に、平板基部と平板先端部とが逆V字状になるように構成すれば、異なる方向から歩いてきた歩行者に対して、躓きにくくすることができる。
【0012】
本発明の路盤材において、前記重心調整機構は、鉛直方向に沿って配置される重心軸部材と、前記重心軸部材に対して摺動可能に構成される摺動部材と、前記摺動部材に固定される錘部材と、を備えることが好ましい。
この構成では、重心調整機構の錘部材が、摺動部材とともに重心軸部材に沿って鉛直方向に移動可能に構成される。そのため、板部材が第1姿勢から第2姿勢へと回動する際は、錘部材を鉛直方向に沿って下側に移動させることで、板部材の重心位置を軸部材から離れるようにすることができ、自重による回動をより確実なものにすることができる。また、板部材が第2姿勢から第1姿勢へと回動する際は、錘部材を鉛直方向に沿って上側に移動させることで、板部材の重心位置を軸部材に近づけることができ、作用面に作用する応力による回動をより確実なものにすることができる。
【0013】
本発明の路盤材において、前記平板基部は、平板基部本体と、前記平板基部本体から延出される延出部とを備え、前記腕部は、前記延出部から延設され前記延出部に対して所定の角度で傾けられた第1斜面部と、前記第1斜面部から延設され前記第1斜面部に対して所定の角度で傾けられた第2斜面部とを備え、前記重心調整機構は、前記錘部材に固定され前記第1斜面部または前記第2斜面部と当接する当接部を備えることが好ましい。
この構成では、腕部は第1斜面部と第2斜面部とを備え、重心調整機構は当該第1斜面部または第2斜面部と当接する当接部を備える。このため、当接部を第1斜面部および第2斜面部に当接させながら、錘部材を鉛直方向に沿って移動させることで、板部材の重心の位置を容易に移動させることができる。
さらに、第1斜面が平板基部の延出部に対して所定の角度に傾けられ、第2斜面が第1斜面に対して所定の角度に傾けられている。そのため、錘部材が鉛直方向に沿って下向きに移動する際に、当接部材の移動方向と第1斜面または第2斜面とが成す角度が小さくなる。これにより、錘部材の重量によって、腕部の第1斜面および第2斜面を押し下げやすくすることができる。そのため、板部材が自重によって第1姿勢から第2姿勢へと回転することを容易にすることができる。
【0014】
本発明の路盤材において、前記支持機構は、前記柱部に接合される梁部と、前記梁部に支持され前記板部材を支持する荷重受部とを備えることが好ましい。
この構成では、板部材は、軸部材および荷重受部によって支持されるため、例えば、板部材の上を歩行者等の通行体が通過した際に、当該通行体による重量で板部材が落下してしまうことを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の第1実施形態の路盤材の概略を示す斜視図。
図2】第1実施形態の路盤材の断面の概略を示す図。
図3】第1実施形態の床部材ユニットの要部を示す斜視図。
図4】第1実施形態の支持機構の要部を示す斜視図。
図5】第1実施形態の床部材ユニットの動作を示す図。
図6】第1実施形態の床部材ユニットの動作を示す図。
図7】第1実施形態の床部材ユニットの動作を示す図。
図8】第2実施形態の路盤材の概略を示す図。
図9】第2実施形態の床部材ユニットの動作を示す図。
図10】第2実施形態の床部材ユニットの動作を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、第1実施形態の路盤材1の概略を示す斜視図であり、図2は、路盤材1の断面の概略を示す図である。本実施形態では、路盤材1は、歩行者Hが通行する歩道100に敷設される路盤材として構成される。なお、歩行者Hは本発明の通行体の一例である。
図1、2に示すように、路盤材1は、溝部材2と、床部材ユニット10とを備える。
なお、本発明の説明において、歩道100が延設された方向、すなわち、歩行者Hの進行方向をX軸方向、歩道100の幅方向をY軸方向、鉛直方向をZ軸方向と規定する。また、X軸方向は本発明の第1方向の一例であり、Y軸方向は本発明の第2方向の一例である。
【0017】
[溝部材2]
溝部材2は、鉄筋コンクリート製の所謂上蓋式U型側溝により構成されている。本実施形態では、溝部材2は、消雪用の溝として構成されており、上部が床部材ユニット10により覆われている。また、溝部材2は、底板部21と、当該底板部21から立設された2つの側壁部22とを備えている。そして、側壁部22は、後述する支持機構13を支持している。
なお、溝部材2は、上記構成に限られるものではなく、例えば、金属製や樹脂製であってもよい。また、溝部材2は、落ち蓋式U型側溝等であってもよい。
【0018】
[床部材ユニット10]
図3は床部材ユニット10の要部を示す斜視図であり、図4は支持機構13の要部を示す斜視図である。
図1~4に示すように、床部材ユニット10は、複数の第1板部材11と、複数の第2板部材12と、支持機構13と、連結機構14とを備える。床部材ユニット10は、平面視において矩形状とされ、溝部材2の上部を覆うように配置されている。
【0019】
[第1板部材11]
図1~3に示すように、第1板部材11は、Y軸方向から見た側面視でZ字状とされ、第1平板基部111と、第1平板先端部112と、2つの腕部113と、重心調整機構114とを備える。後述するように、第1板部材11は、連結機構14により他の第1板部材11および第2板部材12と連動するように構成されている。
本実施形態では、第1板部材11は、Y軸方向に沿って並んで配置されている。また、第1板部材11のX軸方向には、第2板部材12が配置されている。
なお、図1では、6個の第1板部材11がY軸方向に沿って並んで配置されているが、これに限定されるものではない。例えば、7個以上の第1板部材11がY軸方向に沿って並んで配置されていてもよく、あるいは、5個以下の第1板部材11が並んで配置されていてもよく、路面の状態や運搬時の利便性等に応じて、適宜決定することができる。
【0020】
第1平板基部111は、平板状とされた第1平板基部本体1111と、当該第1平板基部本体1111の端部から垂直方向に延設された第1延出部1112とを備える樹脂製の部材である。そして、第1平板基部本体1111の基端側には、Y軸方向に貫通する第1貫通孔1113が形成され、当該第1貫通孔1113には、後述する支持機構13の支持軸部材135が挿通されている。
また、第1平板基部111の先端側には、後述する第1連結部材141が挿入される第1凹部1114が形成されている。
第1延出部1112は、後述する第2連結部材142と互いに回動可能に連結されている。
なお、第1平板基部111は、上記構成に限られるものではなく、例えば、金属製の部材であってもよい。
【0021】
第1平板先端部112は、樹脂製で、第1平板基部111の先端側に配置されている。そして、第1平板先端部112は、第1平板基部111に向かって突出した部分を有している。
また、第1平板基部111および第1平板先端部112には、Y軸方向に沿って第1平板基部111および第1平板先端部112を貫通する第1連結孔115が形成されている。そして、第1連結孔115には、第1回転軸部材116およびバネ部材117が挿入されている。
【0022】
第1回転軸部材116は、棒状の部材である。そして、第1平板基部111および第1平板先端部112は、当該第1回転軸部材116を回転軸にして互いに回動自在に連結されている。なお、第1回転軸部材116は、それぞれの第1板部材11に設けられている。すなわち、Y軸方向に沿って隣り合う第1板部材11は、第1回転軸部材116によって連結されているわけではない。そのため、Y軸方向に沿って隣り合う第1平板先端部112は、それぞれ独立して回動する。なお、Y軸方向に沿って隣り合う第1平板基部111は、後述する第1連結部材141によって連結され、連動して回動する。
【0023】
バネ部材117は、所謂コイルばねであり、第1連結孔115の内部に収納されている。そして、バネ部材117は、コイルの一方の端部が第1回転軸部材116に固定され、他方の端部が第1連結孔115の内面に固定されている。これにより、バネ部材117は、第1回転軸部材116を介して、第1平板先端部112を第1平板基部111に対して付勢している。そのため、通常、第1板部材11は、図3に示すように、第1平板基部111と第1平板先端部112とが逆V字状となるように構成されている。
なお、バネ部材117は、上記構成に限られるものではなく、例えば、板ばねにより構成されていてもよく、第1平板先端部112を第1平板基部111に対して付勢可能に構成されていればよい。
【0024】
さらに、本実施形態では、第1平板基部111の表面1115および第1平板先端部112の表面1121により、本発明の作用面が構成されている。
なお、第1平板先端部112は、上記構成に限られるものではなく、例えば、金属製の部材であってもよい。
【0025】
2つの腕部113は、第1平板基部111の第1延出部1112から延設されている。そして、2つの腕部113はそれぞれ、Y軸方向から見た側面視で、第1延出部1112に対して所定の角度に傾けられた第1斜面部1131と、当該第1斜面部1131に対して所定の角度に傾けられた第2斜面部1132とを備える。
本実施形態では、第1斜面部1131は、第1延出部1112に対して、100°~140°程度傾けられて設けられている。また、第2斜面部1132は、第1斜面部1131に対して、100°~140°程度傾けられて設けられている。
【0026】
重心調整機構114は、第1板部材11の重心を調整するための機構である。本実施形態では、重心調整機構114は、重心軸部材1141と、摺動部材1142と、錘部材1143と、当接部材1144とを備える。
重心軸部材1141は、金属製の部材であり、後述する支持機構13の梁部133からZ軸方向に沿って上向きに延設されている。具体的には、重心軸部材1141は、下端部が梁部133に溶接等により接合されている。
なお、重心軸部材1141は、上記構成に限られるものではなく、例えば、ボルト等の締結部材により梁部133に締結されていてもよい。
【0027】
摺動部材1142は、金属製で四角筒状に形成されており、重心軸部材1141に挿通されている。これにより、摺動部材1142は、重心軸部材1141に対してZ軸方向に沿って摺動可能に構成されている。
錘部材1143は、金属製で円筒状の部材であり、摺動部材1142に固定されている。これにより、錘部材1143は、摺動部材1142にとともに、Z軸方向に沿って移動可能に構成されている。
【0028】
当接部材1144は、錘部材1143に固定される部材であり、円筒状とされた錘部材1143に挿通される軸部1145と、当該軸部1145の両端に設けられたローラー部材1146とから構成される。
そして、本実施形態では、ローラー部材1146は、軸部1145に対して回動可能とされ、第1板部材11の腕部113に当接可能に構成されている。
【0029】
[第2板部材12]
図1~3に示すように、第2板部材12は、第2平板基部121と、第2平板先端部122とを備える樹脂製部材である。後述するように、第2板部材12は、連結機構14により、他の第2板部材12および第1板部材11と連動するように構成されている。すなわち、第1板部材11および第2板部材12は、連結機構14により連動するように構成されている。そして、本実施形態では、第2板部材12は、Y軸方向に沿って並んで配置されている。また、前述したように、第2板部材12のX軸方向には、第1板部材11が配置されている。
なお、図1では、6個の第2板部材12がY軸方向に沿って並んで配置されているが、これに限定されるものではない。例えば、7個以上の第2板部材12がY軸方向に沿って並んで配置されていてもよく、あるいは、5個以下の第2板部材12が並んで配置されていてもよく、路面の状態や運搬時の利便性等に応じて、適宜決定することができる。また、第2板部材12は、上記構成に限られるものではなく、例えば、金属製であってもよい。
【0030】
第2平板基部121は、Y軸方向から見た側面視でZ字状とされ、平板状とされた第2平板基部本体1211と、当該第2平板基部本体1211の端部から延設された第2延出部1212とを備える。そして、第2平板基部本体1211には、Y軸方向に貫通する第2貫通孔1213が形成されている。そして、第2貫通孔1213には、後述する連結機構14の支持軸部材135が挿通されている。
また、第2平板基部121の先端側には、後述する第1連結部材141が挿入される第2凹部1214が形成されている。
第2延出部1212は、後述する第2連結部材142と互いに回動可能に連結されている。
なお、第2平板基部121は、上記構成に限られるものではなく、例えば、金属製の部材であってもよい。
【0031】
第2平板先端部122は、樹脂製で、第2平板基部121の先端側に配置されている。そして、第2平板先端部122は、第2平板基部121に向かって突出した部分を有している。
また、第2平板基部121および第2平板先端部122には、Y軸方向に沿って第2平板基部121および第2平板先端部122を貫通する第2連結孔123が形成されている。そして、第2連結孔123には、第2回転軸部材124およびバネ部材125が挿入されている。
【0032】
第2回転軸部材124は、前述した第1回転軸部材116と同様に棒状の部材である。そして、第2平板基部121および第2平板先端部122は、当該第2回転軸部材124を回転軸にして互いに回動自在に連結されている。なお、第2回転軸部材124は、それぞれの第2板部材12に設けられている。すなわち、Y軸方向に沿って隣り合う第2板部材12は、第2回転軸部材124によって連結されているわけではない。そのため、Y軸方向に沿って隣り合う第2平板先端部122は、それぞれ独立して回動する。なお、Y軸方向に沿って隣り合う第2平板基部121は、後述する第1連結部材141によって連結され、連動して回動する。
【0033】
バネ部材125は、所謂コイルばねであり、第2連結孔123の内部に収納されている。そして、バネ部材125は、コイルの一方の端部が第2回転軸部材124に固定され、他方の端部が第2連結孔123の内面に固定されている。これにより、バネ部材125は、第2回転軸部材124を介して、第2平板先端部122を第2平板基部121に対して付勢している。そのため、通常、第2板部材12は、図3に示すように、第2平板基部121と第2平板先端部122とが逆V字状となるように構成されている。
なお、バネ部材125は、上記構成に限られるものではなく、例えば、板ばねにより構成されていてもよく、第2平板先端部122を第2平板基部121に対して付勢可能に構成されていればよい。
【0034】
さらに、本実施形態では、第2平板基部121の表面1215および第2平板先端部122の表面1221により、本発明の作用面が構成されている。
【0035】
[支持機構13]
図1~4に示すように、支持機構13は、第1板部材11および第2板部材12を回動可能に支持するものであり、側板部131と、柱部132と、梁部133と、荷重受部134と、支持軸部材135とを備える。
【0036】
側板部131は、金属製で板状の部材であり、長手方向がX軸方向に沿って配置されている。そして、本実施形態では、側板部131は、第1板部材11および第2板部材12を挟んで、2つ設けられている。すなわち、側板部131は、床部材ユニット10におけるY軸方向の両端部に設けられている。
また、側板部131には、内側の側面部に凹部1311が形成されている。そして、当該凹部1311に支持軸部材135の先端部が挿通されている。これにより、側板部131は、支持軸部材135を軸支している。
なお、側板部131は、上記構成に限られるものではなく、例えば、樹脂製であってもよい。
【0037】
柱部132は、金属製であり、側板部131からZ軸方向に向かって延設されている。本実施形態では、複数の柱部132が、溶接により側板部131の下面に接合されている。そして、柱部132の下端は、溶接により梁部133に接合されている。
なお、柱部132は、上記構成に限られるものではなく、例えば、ボルトやナット等の締結具により側板部131や梁部133に取り付けられていてもよい。また、柱部132は、樹脂製であってもよい。
【0038】
梁部133は、金属製であり、X軸方向およびY軸方向に沿って配置されている。そして、Y軸方向の両端部においてX軸方向に沿って配置された梁部133には、前述したように柱部132が接合されており、また、側壁部22によって支持されている。これにより、支持機構13は、側壁部22によって支持されている。
さらに、X軸方向に沿って配置された梁部133は上部には、荷重受部134が接合されている。
【0039】
荷重受部134は、金属製であり、Y軸方向から見た側面視で逆L字状とされている。そして、荷重受部134は、柱状部1341と、支持板部1342とを備える。
柱状部1341は、前述したように、X軸方向に沿って配置された梁部133に接合され、Z軸方向に沿って延出されている。
支持板部1342は、柱状部1341の上端からX軸方向に沿って延出されている。そして、支持板部1342は、第1板部材11および第2板部材12を支持する部材である。また、支持板部1342には、Y軸方向に沿って貫通する挿通孔1343が設けられている。そして、当該挿通孔1343には、支持軸部材135が挿通されている。
【0040】
支持軸部材135は、金属製で丸棒状の部材であり、前述したように、支持板部1342の挿通孔1343に挿通されるとともに、両端部が側板部131の凹部1311に挿通されている。本実施形態では、支持軸部材135は複数設けられている。そして、それぞれの支持軸部材135は、第1板部材11の第1連結孔115、または、第2板部材12の第2貫通孔1213に挿通されている。これにより、支持軸部材135は、側板部131および支持板部1342に支持されるとともに、第1板部材11および第2板部材12を水平軸に対して回動可能に支持している。
なお、支持軸部材135は、上記構成に限られるものではなく、例えば、樹脂製であってもよい。また、支持軸部材135は、本発明の軸部材の一例である。
【0041】
[連結機構14]
連結機構14は、金属製であり、第1板部材11および第2板部材12を連動させる部材である。
本実施形態では、連結機構14は、第1連結部材141と、第2連結部材142とを備える。
【0042】
第1連結部材141は、棒状の部材であり、Y軸方向に隣り合う2つの第1板部材11、または、第2板部材12の間に配置される。
具体的には、第1連結部材141は、Y軸方向に隣り合う2つの第1板部材11のうち、一方の第1板部材11の第1平板基部111に形成された第1凹部1114と、他方の第1板部材11の第1平板基部111に形成された第1凹部1114とに挿通される。これにより、Y軸方向に隣り合う2つの第1板部材11を連結させる。なお、第1連結部材141は、Y軸方向に隣り合う2つの第1平板基部111の間に配置されるので、前述したようにY軸方向に隣り合う2つの第1平板先端部112同士は独立して回動する。
また、第1連結部材141は、Y軸方向に隣り合う2つの第2板部材12のうち、一方の第2板部材12の第2平板基部121に形成された第2凹部1214と、他方の第2板部材12の第2平板基部121に形成された第2凹部1214とに挿通される。これにより、Y軸方向に隣り合う2つの第2板部材12を連結させる。なお、第1連結部材141は、Y軸方向に隣り合う2つの第2平板基部121の間に配置されるので、前述したようにY軸方向に隣り合う2つの第2平板先端部122同士は独立して回動する。
【0043】
第2連結部材142は、X軸方向沿って配置された第1板部材11および第2板部材12を連動させるための部材であり、第1板部材11の第1平板基部111、および、第2板部材12の第2平板基部121に連結されている。
具体的には、第2連結部材142は、図示略の軸部材により第1平板基部111の第1延出部1112、および、第2平板基部121の第2延出部1212に連結されている。これにより、第2連結部材142は、第1平板基部111、および、第2平板基部121を回動可能に連結している。
【0044】
[床部材ユニット10の動作について]
次に、床部材ユニット10の動作について説明する。
図5~7は、床部材ユニット10の動作を示す図である。なお、図5は、第1姿勢の第1板部材11および第2板部材12を示す図であり、図7は、第2姿勢の第1板部材11および第2板部材12を示す図である。また、図6は、第1姿勢から第2姿勢へと回動する途中の第1板部材11および第2板部材12を示す図である。
ここで、本実施形態では、板部材11,12の平板基部111,121の表面1115,1215と、平板先端部112,122の表面1121,1221とが水平面と略平行とされている姿勢を第1姿勢とする。また、表面1115,1215と、表面1121,1221とが逆V字状とされている姿勢を第2姿勢とする。
なお、表面1115,1215と表面1121,1221が水平面と略平行であるとは、完全に平行である場合に限定されず、平行と認識できる範囲を含むものである。
【0045】
図5に示すように、第1板部材11および第2板部材12は、第1板部材11の表面1115,1121に応力Pが作用している場合、第1姿勢となっている。具体的には、例えば、歩行者Hの足等によって表面118,119に応力Pが作用している場合、応力Pが作用する第1板部材11は、支持軸部材135を回転軸として当該応力Pによって回動して第1姿勢となる。
この際、重心調整機構114の軸部1145は、腕部113によって引き上げられている。
【0046】
ここで、当該応力Pが作用する第1板部材11に対してY軸方向に沿って配置される第1板部材11は、前述した第1連結部材141によって連結されているので、応力Pが作用している第1板部材11と連動して第1姿勢となる。
また、当該応力Pが作用する第1板部材11に対してX軸方向に沿って配置される第1板部材11および第2板部材12は、前述した第2連結部材142によって連結されているので、応力Pが作用している第1板部材11と連動して第1姿勢となる。
すなわち、本実施形態では、応力Pが作用していない他の第1板部材11および第2板部材12も、応力Pが作用している第1板部材11と連動して第1姿勢となる。
なお、上記同様に、第2板部材12に応力Pが作用している場合も、応力Pが作用していない他の第1板部材11および第2板部材12は第1姿勢となる。
【0047】
また、本実施形態では、連結機構14による複数の板部材11,12の連結状態に若干の遊びを持たせている。そのため、連結機構14によって連結されている複数の板部材11,12は、完全には連動しない。すなわち、応力Pが作用している第1板部材11は、当該応力Pによって第1姿勢となる一方で、応力Pが作用する板部材11,12に対して、複数の連結機構14を介して連結されている板部材11,12は、連結機構14の遊びの分だけ、第1姿勢へと回動する回転量が少なくなる。換言すれば、応力Pが作用していない板部材11,12は、応力Pが作用している第1板部材11からの距離に応じて、第1姿勢へと回動する回転量が変化する。
【0048】
そのため、本実施形態では、図1に示すように、歩行者Hによって応力Pが作用している表面1115,1121を有する第1板部材11から所定の範囲の板部材11,12が、第1姿勢に回動するように構成されている。具体的には、応力Pが作用している第1板部材11から、半径Lの範囲内に配置された板部材11,12が回動するように構成されている。これにより、板部材11,12は、歩行者Hの近傍では第1姿勢となり、歩行者Hから離れた箇所では後述するように第2姿勢となる。つまり、歩行者Hの近傍では、X軸方向に隣り合う板部材11,12の間に開口Oが生じず、歩行者Hから離れた箇所では、板部材11,12の間に開口Oが生じるように構成されている。
なお、本実施形態では、視覚障害者が歩行の際に使用する白杖の到達範囲を考慮し、上記の半径Lが約2mとなるように、連結機構14の遊びを調整している。
【0049】
次に、例えば、歩行者Hが移動する等して、第1板部材11の表面1115,1121に作用していた応力Pがなくなった場合、図6に示すように、第1板部材11は自重によって第1姿勢から第2姿勢へと回動する。具体的には、錘部材1143の自重により、重心調整機構114がZ軸方向に沿って下向きに移動する。そうすると、軸部1145が腕部113の第1斜面部1131を押し下げるので、第1平板基部111が支持軸部材135を中心にして回転する。この際、軸部1145は、第1斜面部1131を移動する。
また、前述したように、複数の板部材11,12は、連結機構14を介して連結しているので、上記した第1板部材11と連動して第1姿勢から第2姿勢へと回動する。
【0050】
そして、図7に示すように、第1板部材11は自重によりさらに回転して、第2姿勢となる。具体的には、錘部材1143の自重により、重心調整機構114がZ軸方向に沿ってさらに下向きに移動する。そうすると、軸部1145が腕部113の第1斜面部1131から第2斜面部1132と移動するとともに、第2斜面部1132を押し下げる。これにより、第1平板基部111が支持軸部材135を中心にしてさらに回転する。
【0051】
この際、第1平板先端部112は第1平板基部111に対して、第1回転軸部材116を中心にして回転する。これにより、第1平板基部111の表面1115と、第1平板先端部112の表面1121とが逆V字状となり、X軸方向に隣り合う板部材11,12の間には開口Oが形成される。
【0052】
このように、本実施形態では、板部材11,12の表面1115,1121,1215,1221に応力Pが作用していない場合、第1板部材11が自重によって回転することで、板部材11,12は第2姿勢となり、開口Oが形成される。
そして、第1板部材11が第1姿勢から第2姿勢へと回転する際に、重心調整機構114の軸部1145が、腕部113の第1斜面部1131および第2斜面部1132を移動する。この際、第1斜面部1131が平板基部111の第1延出部1112に対して所定の角度に傾けられ、第2斜面部1132が第1斜面部1131に対して所定の角度に傾けられている。そのたため、重心調整機構114がZ軸方向に沿って下向きに移動する際に、当接部材1144の移動方向、すなわち、Z軸方向と、第1斜面部1131または第2斜面部1132とが成す角度が小さくなる。これにより、重心調整機構114の自重によって、腕部113の第1斜面部1131および第2斜面部1132を押し下げやすくすることができる。
【0053】
また、第1板部材11が第1姿勢から第2姿勢へと回動する際に、重心調整機構114の錘部材1143がZ軸方向に沿って下側に移動する、すなわち、回転軸である支持軸部材135から錘部材1143が離れる方向に移動するので、第1板部材11は自重によって回動しやすくなる。そのため、自重による第1板部材11の回動をより確実にすることができる。
【0054】
さらに、本実施形態では、第1板部材11に応力Pが作用する場合、錘部材1143は、腕部113の第1斜面部1131および第2斜面部1132によって持ち上げられ、Z軸方向に沿って上側に移動する。すなわち、第1板部材11に応力Pが作用する場合、錘部材1143は、回転軸である支持軸部材135に錘部材1143が近付く方向に移動するので、第1板部材11は応力Pによって回動しやすくなる。そのため、応力Pによる第1板部材11の回動をより確実にすることができる。
【0055】
以上のような第1実施形態では、次の効果を奏することができる。
(1)本実施形態では、複数の板部材11,12が回動可能に支持されている。そして、板部材11,12は、例えば、歩行者Hの足によって表面118,119,126,127に応力Pが作用した際に、表面1115,1121,1215,1221が水平面と略平行になる第1姿勢へと回動する。これにより、歩行者Hが通行している際は、板部材11,12の表面1115,1121,1215,1221略水平になるため、歩行者Hにとって歩きやすい路面を提供することができる。
また、表面1115,1121,1215,1221に応力Pが作用していない場合、つまり、歩行者Hが通行していない場合、板部材11,12は、自重によって表面1115,1121,1215,1221が水平面と交差する第2姿勢に回動する。これにより、複数の板部材11,12間に開口Oを形成することができる。そのため、板部材11,12間に形成された開口Oを通じて、溝部材2に降雪を導入させることができる。
【0056】
そして、本実施形態では、第1板部材11は、第1姿勢から第2姿勢へと自重によって回動する際に、重心の位置を調整する重心調整機構114を備える。これにより、板部材11,12が第1姿勢から第2姿勢へと回動する際は、重心調整機構114により第1板部材11の重心の位置を支持軸部材135から離れるように移動させることにより、自重による回動をより確実なものにすることができる。
また、板部材11,12が第2姿勢から第1姿勢へと回動する際は、重心調整機構114により第1板部材11の重心の位置を支持軸部材135に近づく方向に移動させることにより、表面1115,1121,1215,1221に作用する応力Pによる回動をより確実なものにすることができる。
したがって、歩行者Hが歩きやすく、かつ、降雪が積もりにくい路面をより確実に提供できるので、交通の便を改善することができる。
【0057】
(2)本実施形態では、複数の板部材11,12のうち、応力Pが作用している表面1115,1121,1215,1221を有する板部材11,12から所定の範囲内であって、歩行者Hが通行している付近の板部材11,12が第1姿勢へと回動する。そのため、歩行者Hが通行している付近では歩きやすい路面を提供でき、かつ、歩行者Hから離れている箇所では降雪が積もりにくい路面を提供できるので、交通の便を改善できる。
【0058】
(3)本実施形態では、板部材11,12は、支持軸部材135に回動可能に支持される平板基部111,121と、当該平板基部111,121に対して回動可能設けられる平板先端部112,122とを備えて構成される。そのため、板部材11,12が水平面と交差する第2姿勢に回動した際に、平板基部111,121と平板先端部112,122とを異なる角度にすることができる。そのため、板部材11,12が第2姿勢に回動した際に、平板基部111,121と平板先端部112,122とが逆V字状になるように構成することで、異なる方向から歩いてきた歩行者Hに対して、躓きにくくすることができる。
【0059】
(4)本実施形態では、重心調整機構114の錘部材1143が、摺動部材1142とともに重心軸部材1141に沿って鉛直方向に移動可能に構成される。そのため、第1板部材11が第1姿勢から第2姿勢へと回動する際は、錘部材1143を鉛直方向に沿って下側に移動させることで、第1板部材11の重心位置を支持軸部材135から離れるようにすることができ、自重による回動をより確実なものにすることができる。また、第1板部材11が第2姿勢から第1姿勢へと回動する際は、錘部材1143を鉛直方向に沿って上側に移動させることで、第1板部材11の重心位置を支持軸部材135に近づけることができ、応力Pによる回動をより確実なものにすることができる。
【0060】
(5)本実施形態では、腕部113は第1斜面部1131と第2斜面部1132とを備え、重心調整機構114は当該第1斜面部1131または第2斜面部1132と当接する当接部材1144を備える。このため、当接部材1144を第1斜面部1131および第2斜面部1132に当接させながら、錘部材1143を鉛直方向に沿って移動させることで、第1板部材11の重心の位置を容易に移動させることができる。
さらに、第1斜面部1131が第1平板基部111の第1延出部1112に対して所定の角度に傾けられ、第2斜面部1132が第1斜面部1131に対して所定の角度に傾けられている。そのため、錘部材1143が鉛直方向に沿って下向きに移動する際に、当接部材1144の移動方向と第1斜面部1131または第2斜面部1132とが成す角度が小さくなる。これにより、錘部材1143の重量によって、腕部113の第1斜面部1131および第2斜面部1132を押し下げやすくすることができる。そのため、板部材11,12が自重によって第1姿勢から第2姿勢へと回転することを容易にできる。
【0061】
(6)本実施形態では、板部材11,12は、支持軸部材135および荷重受部134によって支持されるため、板部材11,12の上を歩行者Hが通過した際に、当該歩行者Hによる重量で板部材11,12が落下してしまうことを抑制することができる。
【0062】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
第2実施形態では、第2連結部材142Aが、連動板部1424Aと、連結回転軸部1425Aと、第1連結係合部1426Aと、第2連結係合部1427Aとを備える点で第1実施形態と異なる。なお、第2実施形態において、第1実施形態と同一または同様の構成には同一符号を付し、説明を省略する。
【0063】
図8は、第2実施形態の路盤材1Aの概略を示す図である。
図8に示すように、本実施形態の路盤材1Aは複数の床部材ユニット10Aを備えて構成される。なお、第1板部材11Aおよび第2板部材12Aは、前述した第1実施形態の第1板部材11および第2板部材12と同様の形状をしている。
各床部材ユニット10Aは、例えば、X軸方向に沿った長さが約2m、Y軸方向に沿った長さが約2mの略正方形状に形成され、X軸方向に沿って配置される。そして、X軸方向に沿って配置された床部材ユニット10Aは、連結機構14Aの第2連結部材142Aにより連結されている。すなわち、各床部材ユニット10Aの第1板部材11Aおよび第2板部材12Aは、それぞれ第2連結部材142Aにより連結されている。
【0064】
[第2連結部材142A]
第2連結部材142Aは、前記した第1実施形態と同様に、X軸方向に沿って配置された第1板部材11Aおよび第2板部材12Aを連動させるための部材である。そして、第2連結部材142Aは、それぞれの床部材ユニット10Aに設けられている。
本実施形態では、第2連結部材142Aは、連動板部1424Aと、連結回転軸部1425Aと、第1連結係合部1426Aと、第2連結係合部1427Aとを備える金属製の部材である。
【0065】
連動板部1424Aは、板状とされ、長手方向がX軸方向に沿って配置されている。そして、本実施形態では、連動板部1424Aは、第1板部材11Aおよび第2板部材12Aを挟んで、2つ設けられている。すなわち、連動板部1424Aは、各床部材ユニット10AにおけるY軸方向の両端部に設けられている。
連結回転軸部1425Aは、丸棒状の軸部材である。本実施形態では、連結回転軸部1425Aは、板部材11A,12Aの平板基部111A,121Aの延出部1112A,1212Aに設けられた図示略の連結孔に挿通され、かつ、両端部において連動板部1424Aに固定されている。これにより、連動板部1424Aは、板部材11A,12Aを回動可能に軸支している。
【0066】
第1連結係合部1426Aは、連動板部1424Aの一方の端部に設けられており、連動板部1424Aから下側に向かって突出している。そして、第1連結係合部1426Aは、第2連結係合部1427Aと係合可能とされている。
第2連結係合部1427Aは、連動板部1424Aの他方の端部に設けられており、Y軸方向から見た側面視でL字状とされ、端部が上側に向かって突出している。これにより、第2連結係合部1427Aは、X軸方向に沿って隣り合う第1連結係合部1426Aと係合可能とされている。
【0067】
[床部材ユニット10Aの動作について]
次に、床部材ユニット10Aの動作について説明する。
図9、10は、床部材ユニット10Aの動作を示す図である。
図9に示すように、図9における右側の床部材ユニット10Aのいずれかの板部材11A,12Aに応力Pが作用した場合、当該応力が作用した板部材11A,12Aは、前述した第1実施形態と同様に、第2姿勢から第1姿勢へと回動する。
【0068】
また、応力Pが作用した板部材11A,12Aに対してY軸方向に沿って配置される板部材11A,12Aは、前述した第1実施形態と同様に第1連結部材141によって連結されているので、応力Pが作用した板部材11A,12Aと連動して第2姿勢から第1姿勢へと回動する。そうすると、Y軸方向に沿って配置される板部材11A,12Aには、延出部1112A,1212Aに連結回転軸部1425Aが挿通されるので、第1姿勢へと回動する際に連動板部1424Aを図9の左方向に押し出す。これにより、応力Pが作用した板部材11A,12Aに対してX軸方向に沿って配置される板部材11A,12Aは、連動板部1424Aを介して連結されるので、応力Pが作用した板部材11A,12Aと連動して第1姿勢となる。すなわち、右側の床部材ユニット10Aにおいて、いずれかの板部材11A,12Aに応力Pが作用した場合、当該応力Pが作用した板部材11A,12Aと連動して、他の板部材11A,12Aも第1姿勢となる。
【0069】
さらに、本実施形態では、右側の床部材ユニット10Aの連動板部1424Aが図9の左方向に押し出されると、当該連動板部1424Aの一方の端部に設けられた第1連結係合部1426Aが、X軸方向に沿って隣り合う第2連結係合部1427Aに当接する。そして、第1連結係合部1426Aは、当接した第2連結係合部1427Aを図9の左側に押し出す。
そうすると、左側の床部材ユニット10Aの連動板部1424Aが図9の左方向に押し出されるので、当該連動板部1424Aに連結される左側の床部材ユニット10Aの板部材11A,12Aが第2姿勢から第1姿勢へと回動する。すなわち、応力Pが作用していない左側の床部材ユニット10Aも、応力Pが作用している右側の床部材ユニット10Aと連動して、板部材11A,12Aが第1姿勢となる。
【0070】
また、図10に示すように、図10における左側の床部材ユニット10Aのいずれかの板部材11A,12Aに応力Pが作用した場合、前述と同様に、当該応力Pが作用した板部材11A,12Aと連動して、他の板部材11A,12Aが第1姿勢となる。
【0071】
さらに、本実施形態では、左側の床部材ユニット10Aのいずれかの板部材11A,12Aに応力Pが作用した場合、当該床部材ユニット10Aの連動板部1424Aが図10の左方向に押し出される。そうすると、当該連動板部1424Aの他方の端部に設けられた第2連結係合部1427Aが、X軸方向に沿って隣り合う第1連結係合部1426Aと係合し、右側の床部材ユニット10Aの連動板部1424Aを左側に引っ張る。
これにより、右側の床部材ユニット10Aの連動板部1424Aが図10の左方向に引っ張られるので、当該連動板部1424Aに連結される右側の床部材ユニット10Aの板部材11A,12Aが第2姿勢から第1姿勢へと回動する。すなわち、応力Pが作用していない右側の床部材ユニット10Aも、応力Pが作用している左側の床部材ユニット10Aと連動して、板部材11A,12Aが第1姿勢となる。
このように、本実施形態では、X軸方向に沿って配置される床部材ユニット10Aのいずれかの板部材11A,12Aに応力Pが作用した場合、当該応力Pが作用している床部材ユニット10Aに連動して、X軸方向に沿って配置される他の床部材ユニット10Aも板部材11A,12Aが第1姿勢となる。
【0072】
以上のような第2実施形態では、次の効果を奏することができる。
(7)本実施形態では、X軸方向に沿って配置される床部材ユニット10Aは、第2連結部材142Aを介して、互いに連動して板部材11A,12Aが第2姿勢から第1姿勢へと回動するように構成されている。これにより、床部材ユニット10Aを、例えば、略正方形状のユニットに分割して施工できるので、床部材ユニット10Aの施工を容易にすることができる。
【0073】
[変形例]
なお、本発明は前述の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0074】
前記第1実施形態では、応力Pが作用している板部材11,12から所定の範囲の板部材11,12が、第2姿勢から第1姿勢へと回動するように構成されていたが、これに限定されるものではない。例えば、床部材ユニットのX軸方向の長さが3~5m程度であれば、1つの板部材の表面に応力が作用した際に、他の板部材の全てが第2姿勢から第1姿勢へと回動するように構成されていてもよい。
【0075】
前記各実施形態では、溝部材2は、消雪用の溝として構成されていたが、これに限定されるものではない。例えば、溝部材は、水道管、ガス管、電線等を敷設する所謂共同溝として構成されていてもよい。このように構成することで、当該溝部材に敷設された水道管等の維持管理を容易にすることができる。
【0076】
前記各実施形態では、路盤材1,1Aは、歩道100に敷設されるよう構成されていたが、これに限定されるものではない。例えば、路盤材は車道等に敷設されるよう構成されていてもよい。
【0077】
前記各実施形態では、床部材ユニット10,10Aは、平面視で矩形状に構成されていたが、これに限定されるものではない。例えば、床部材ユニットは、平面視で三角形状や五角形状等に構成されていてもよい。これにより、配置のバリエーションを増やすことができるので、様々な歩道等の形状に応じて敷設することができる。
【0078】
前記各実施形態では、重心調整機構114の当接部材1144は、軸部1145およびローラー部材1146を備えて構成されていたが、これに限定されない。例えば、当接部材は、腕部の第1斜面部および第2斜面部に当接するとともに、第1斜面部および第2斜面部と摺動可能な摺動部を備えて構成されていてもよく、第1斜面部および第2斜面部の上を移動可能に構成されていればよい。
【符号の説明】
【0079】
1,1A…路盤材、2…溝部材、10,10A…床部材ユニット、11,11A…第1板部材、12,12A…第2板部材、13…支持機構、14,14A…連結機構、21…底板部、22…側壁部、100…歩道、111,111A…第1平板基部、112…第1平板先端部、113…腕部、114…重心調整機構、115…第1連結孔、116…第1回転軸部材、117…バネ部材、121,121A…第2平板基部、122…第2平板先端部、123…第2連結孔、124…第2回転軸部材、125…バネ部材、131…側板部、132…柱部、133…梁部、134…荷重受部、135…支持軸部材(軸部材)、141…第1連結部材、142,142A…第2連結部材、1111…第1平板基部本体、1112,1112A…第1延出部、1113…第1貫通孔、1114…第1凹部、1115…表面(作用面)、1121…表面(作用面)、1131…第1斜面部、1132…第2斜面部、1141…重心軸部材、1142…摺動部材、1143…錘部材、1144…当接部材、1145…軸部、1146…ローラー部材、1211…第2平板基部本体、1212,1212A…第2延出部、1213…第2貫通孔、1214…第2凹部、1215…表面(作用面)、1221…表面(作用面)、1311…凹部、1341…柱状部、1342…支持板部、1343…挿通孔、1421…連動部、1422…連動軸部、1423…回転軸部材、1424A…連動板部、1425A…連結回転軸部、1426A…第1連結係合部、1427A…第2連結係合部、H…歩行者(通行体)。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2021-05-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通行体による応力が作用する作用面を有し、かつ、鉛直方向に直交する第1方向、および、前記第1方向および鉛直方向と直交する第2方向に沿って配置される複数の板部材と、
複数の前記板部材を連結する連結機構と、
複数の前記板部材を回動可能に支持する支持機構と、
底板部と前記底板部から立設された側壁部とを有し、前記支持機構を支持する溝部材と、を備え、
前記連結機構は、前記第2方向に隣り合う前記板部材を連結する第1連結部材と、前記第1方向に隣り合う前記板部材を連結する第2連結部材とを有し、
前記支持機構は、長手方向が前記第1方向に沿って配置され複数の前記板部材を挟んで設けられる一対の側板部と、前記側板部から鉛直方向に沿って延設され前記側壁部に支持される柱部と、前記第2方向に沿って配置され複数の前記板部材および一対の前記側板部に挿通され複数の前記板部材を水平軸に対して回動可能に支持する軸部材と、を有し、
複数の前記板部材は、前記連結機構により連結されている状態で、前記作用面が水平面と略平行になる第1姿勢と、前記作用面が水平面と交差する第2姿勢とに回動可能に構成され、前記作用面に作用する前記応力によって前記第2姿勢から前記第1姿勢へと回動し、自重によって前記第1姿勢から前記第2姿勢へと回動するよう構成され、前記第1姿勢から前記第2姿勢へと自重によって回動する際に、重心の位置を調整する重心調整機構を備える
ことを特徴とする路盤材。
【請求項2】
請求項1に記載の路盤材において、
前記連結機構は、前記第1連結部材が前記第2方向に隣り合う前記板部材を連動させ、前記第2連結部材が前記第1方向に隣り合う前記板部材を連動させることで、複数の前記板部材のうち、前記応力が作用している作用面を有する板部材から所定の範囲内であって前記通行体が通行している付近の板部材が、前記応力によって前記第2姿勢から前記第1姿勢へと回動するように、前記板部材を連結する
ことを特徴とする路盤材。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の路盤材において、
前記板部材は、前記軸部材に回動可能に支持され前記第2連結部材により連結される平板基部と、前記平板基部に対して回動可能に設けられ前記第1連結部材により連結される平板先端部と、前記平板基部から延設される腕部とを備える
ことを特徴とする路盤材。
【請求項4】
請求項3に記載の路盤材において、
前記重心調整機構は、鉛直方向に沿って配置される重心軸部材と、前記重心軸部材に対して摺動可能に構成される摺動部材と、前記摺動部材に固定される錘部材と、を備える
ことを特徴とする路盤材。
【請求項5】
請求項4に記載の路盤材において、
前記平板基部は、平板基部本体と、前記平板基部本体から延出される延出部とを備え、
前記腕部は、前記延出部から延設され前記延出部に対して所定の角度で傾けられた第1斜面部と、前記第1斜面部から延設され前記第1斜面部に対して所定の角度で傾けられた第2斜面部とを備え、
前記重心調整機構は、前記錘部材に固定され前記第1斜面部または前記第2斜面部と当接する当接部を備える
ことを特徴とする路盤材。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の路盤材において、
前記支持機構は、前記柱部に接合される梁部と、前記梁部に支持され前記板部材を支持する荷重受部とを備える
ことを特徴とする路盤材。