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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022035312
(43)【公開日】2022-03-04
(54)【発明の名称】受変電設備
(51)【国際特許分類】
   H02B 1/01 20060101AFI20220225BHJP
   H02B 1/28 20060101ALI20220225BHJP
【FI】
H02B1/01 A
H02B1/28 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020139536
(22)【出願日】2020-08-20
(71)【出願人】
【識別番号】000003942
【氏名又は名称】日新電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】近藤 誠
【テーマコード(参考)】
5G016
【Fターム(参考)】
5G016AA04
5G016CG26
(57)【要約】
【課題】ケーブルを収納する収納室の上部に設けられたスイッチギヤが浸水する可能性を低減する。
【解決手段】受変電設備(1)は、スイッチギヤ(10)と、スイッチギヤ(10)の下部に設けられ、スイッチギヤ(10)に接続される第1ケーブル(CB1)を収納する収納室(20)と、を備え、収納室(20)の側面(21)には、収納室(20)と受変電設備(1)の外部とを連通する第1開口部(22)、第2開口部(23)及び第3開口部(24)が形成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
受変電設備であって、
スイッチギヤと、
前記スイッチギヤの下部に設けられ、前記スイッチギヤに接続されるケーブルを収納する収納室と、を備え、
前記ケーブルは、前記受変電設備の設置面に形成され前記収納室と連通するピットから前記収納室へ引き出され、
前記収納室の側面には、前記収納室と前記受変電設備の外部とを連通する開口部が形成されている、受変電設備。
【請求項2】
前記収納室の側面には複数の前記開口部が形成されており、複数の前記開口部の位置は、前記設置面からの高さが互いに異なる位置である、請求項1に記載の受変電設備。
【請求項3】
前記収納室の側面には、前記収納室の外部から前記開口部を覆うと共に、前記収納室から前記収納室の外部に向かう方向に開く可動蓋が設けられている、請求項1または2に記載の受変電設備。
【請求項4】
前記収納室の側面には、前記収納室の外部から前記収納室への水の流入を遮断するために、前記可動蓋が設けられている側とは反対側から前記開口部を閉塞する逆止弁が設けられている、請求項3に記載の受変電設備。
【請求項5】
前記スイッチギヤの内部の空間と前記収納室とを仕切る第1仕切板をさらに備え、
前記スイッチギヤは、前記ケーブルに接続される母線と、前記母線と前記ケーブルとの接続を開路して消弧する遮断器と、を収納し、
前記スイッチギヤには、前記母線及び前記遮断器と、前記第1仕切板と、の間に当該第1仕切板とは別の第2仕切板が設けられている、請求項1から4のいずれか1項に記載の受変電設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は受変電設備に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、遮断器が配置される遮断器室を構成する遮断器室ユニットと、母線が配置される母線室と、ケーブルが配置されるケーブル室と、により構成される筐体を備えたスイッチギヤが開示されている。母線室は遮断器室ユニットの下方に配置され、ケーブル室は遮断器室ユニットの上方に配置されている。また、筐体の高さを嵩上げするために、筐体の下方に箱または架台が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5971924号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示されているスイッチギヤでは、筐体の下方に設けられた箱または架台が浸水した場合、母線室も浸水する可能性があるという問題があった。本発明の一態様は、ケーブルを収納する収納室の上部に設けられたスイッチギヤが浸水する可能性を低減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る受変電設備は、受変電設備であって、スイッチギヤと、前記スイッチギヤの下部に設けられ、前記スイッチギヤに接続されるケーブルを収納する収納室と、を備え、前記ケーブルは、前記受変電設備の設置面に形成され前記収納室と連通するピットから前記収納室へ引き出され、前記収納室の側面には、前記収納室と前記受変電設備の外部とを連通する開口部が形成されている。
【発明の効果】
【0006】
本発明の一態様によれば、ケーブルを収納する収納室の上部に設けられたスイッチギヤが浸水する可能性を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の実施形態1に係る受変電設備の断面図である。
図2図1に示す受変電設備の背面図である。
図3図1に示す受変電設備が備える収納室の側面に形成された第1開口部付近の構成を示す図である。
図4】本発明の実施形態2に係る受変電設備の断面図である。
図5図4に示す受変電設備の背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
〔実施形態1〕
<受変電設備1の構成>
図1は、本発明の実施形態1に係る受変電設備1の断面図である。図2は、図1に示す受変電設備1の背面図である。図1及び図2において、第1開閉扉DR11から第2開閉扉DR12に向かう方向をXの正の方向とし、第1遮断器12Aから第2遮断器12Bに向かう方向をYの正の方向とし、収納室20からスイッチギヤ10に向かう方向をZの正の方向とする。つまり、受変電設備1の前面から背面に向かう方向はXの正の方向であり、受変電設備1の底面から上面に向かう方向はZの正の方向である。
【0009】
受変電設備1は、例えばビルまたは工場等の屋外または屋内に設置されている。受変電設備1は、金属製の箱体で構成された閉鎖配電盤である。図1に示すように、受変電設備1は、スイッチギヤ10と、収納室20と、第1仕切板30と、第2仕切板40と、を備えている。また、受変電設備1は第1列盤1A及び第2列盤1Bから構成されており、受変電設備全体は複数の列盤で構成されている。
【0010】
なお、受変電設備1は、密閉された容器としてのコンテナに収納された状態で設置されていてもよい。これにより受変電設備1を設置するために、受変電設備1を収納したコンテナを受変電設備1の設置場所まで輸送することにより受変電設備1を容易に輸送することができる。また、受変電設備1がコンテナに収納されていることにより、スイッチギヤ10が浸水する可能性を低減することができる。
【0011】
また、受変電設備1の近傍に防護壁WLが設置されていてもよい。浸水方向によって防護壁WLは受変電設備1の全周囲に設置されてもよく、X方向またはY方向に沿って設置されてもよい。防護壁WLはZの正の方向に延伸するように設置されており、受変電設備1が浸水する可能性を低減するために設けられるものである。
【0012】
防護壁WLは設置面SSよりもZの負の方向に長く延伸しており、設置面SSよりもZの負の方向側に設けられている通路RTを分割している。防護壁WLには開口穴HLが形成されており、第1ケーブルCB1及び第2ケーブルCB2は開口穴HLを通過する。水が防護壁WLに形成された開口穴HLを通過してYの負の方向に流れないように、開口穴HLには図示しないグロメットが設けられている。
【0013】
<スイッチギヤ10の構成>
スイッチギヤ10は、母線11と、第1遮断器12Aと、第2遮断器12Bと、を収納する。スイッチギヤ10は内部に水が直接入らないようにパッキンにより簡易的に密閉されている。例えば、スイッチギヤ10の容器は複数の板により形成される。
【0014】
母線11は3相(R,S,T)の母線により構成されている。母線11は第1遮断器12A及び接続部13Aを介して第1ケーブルCB1に接続されている。また、母線11は第2遮断器12B及び接続部13Bを介して第2ケーブルCB2に接続されている。第1遮断器12A及び接続部13Aは第1列盤1Aに含まれ、第2遮断器12B及び接続部13Bは第2列盤1Bに含まれる。
【0015】
さらに、スイッチギヤ10の内部の密閉性を確保するために、内部を密閉容器にし、接続部13A及び接続部13Bとしては貫通ブッシングが用いられることが好ましい。また、第1ケーブルCB1における接続部13Aとの接続箇所、及び第2ケーブルCB2における接続部13Bとの接続箇所はゴム製のT形コネクタまたはL形コネクタであることが好ましい。
【0016】
第1遮断器12A及び第2遮断器12BはYの正の方向、つまり、水平方向に並んで設けられている。これにより複数の遮断器が垂直方向に並んで設けられる場合に比べて、スイッチギヤ10の高さを抑えることができる。また、母線11の引き回しを簡素化することができると共に、第1ケーブルCB1及び第2ケーブルCB2をスイッチギヤ10に接続する際の作業性を向上することができる。複数の遮断器が水平方向に並んで設けられる構成は、スイッチギヤ10の高さが制限されている場合に有効である。
【0017】
第1遮断器12Aは、1次側の第1受電部14と、2次側の第2受電部15と、を備えている。第1受電部14は母線11と電気的に接続されている。第2受電部15は接続部13Aを介して第1ケーブルCB1と電気的に接続されている。第1遮断器12Aは母線11と第1ケーブルCB1との接続を開路して消弧する。
【0018】
ここで説明する第1遮断器12Aの構成の内容は第2遮断器12Bの構成にも同様に適用されるものである。例えば、図2において、第1遮断器12Aが接続部13Aを介して第1ケーブルCB1と電気的に接続されているが、第2遮断器12Bは接続部13Bを介して第2ケーブルCB2と電気的に接続されている。
【0019】
スイッチギヤ10は、第1開閉扉DR11と、第2開閉扉DR12と、第3開閉扉DR13と、第4開閉扉DR14と、を備えている。第1開閉扉DR11及び第3開閉扉DR13はスイッチギヤ10の前面側に設けられており、第2開閉扉DR12及び第4開閉扉DR14はスイッチギヤ10の背面側に設けられている。第1開閉扉DR11、第2開閉扉DR12、第3開閉扉DR13及び第4開閉扉DR14には、スイッチギヤ10の内部に水が入らないように図示しないパッキンが設けられていてもよい。
【0020】
第1開閉扉DR11及び第3開閉扉DR13はスイッチギヤ10の前面側からスイッチギヤ10の内部への作業者のアクセスを可能とする。第2開閉扉DR12及び第4開閉扉DR14はスイッチギヤ10の背面側からスイッチギヤ10の内部への作業者のアクセスを可能とする。
【0021】
また、第1列盤1Aのうちスイッチギヤ10の一部を構成する部分の内部には取り外し可能な仕切板17,18,19が設けられている。仕切板17は母線11への作業者のアクセスを可能とし、仕切板18,19は第1ケーブルCB1への作業者のアクセスを可能とする。スイッチギヤ10の内部には、第1ケーブルCB1を固定する固定部16が設けられている。固定部16は第2仕切板40よりも下方に配置されている。固定部16は第2仕切板40よりも上方に配置されてもよい。
【0022】
<収納室20の構成>
図2に示すように、収納室20はスイッチギヤ10の下部に設けられ、スイッチギヤ10に接続される第1ケーブルCB1及び第2ケーブルCB2を収納する。収納室20は、スイッチギヤ10が浸水する可能性を低減するためにスイッチギヤ10を嵩上げするためのものである。収納室20はスイッチギヤ10の側面よりもYの正の方向に突出している。収納室20のうちスイッチギヤ10の側面よりもYの正の方向に突出している部分を突出部20Pとする。
【0023】
ピットPTは受変電設備1の設置面SSに形成され、収納室20の突出部20Pと連通する。図2に示すように、設置面SSのうち、第1ケーブルCB1及び第2ケーブルCB2の立ち上がり部分のみにピットPTが形成される。これにより、ピットPTの形成にかかる工事費を削減することができ、第1ケーブルCB1及び第2ケーブルCB2の施工性を向上することができる。
【0024】
第1ケーブルCB1及び第2ケーブルCB2はピットPTから収納室20の突出部20Pへ引き出される。また、第1ケーブルCB1及び第2ケーブルCB2は、収納室20内をYの負の方向に引き出され、収納室20からスイッチギヤ10に引き出される。
【0025】
図1に示すように、第1ケーブルCB1は、第1仕切板30に形成された第1切り欠き31と、第2仕切板40に形成された第2切り欠き41と、を通過して、接続部13Aに接続される。第1切り欠き31及び第2切り欠き41には図示しないグロメットが設けられていてもよい。これによりスイッチギヤ10の内部に水及び塵が入らないようにすることができる。ここで説明した第1ケーブルCB1に関する内容は第2ケーブルCB2にも適用される。
【0026】
収納室20の側面21には、第1開口部22と、第2開口部23と、第3開口部24と、が形成されている。つまり、収納室20の側面21には複数の開口部が形成されている。第1開口部22、第2開口部23及び第3開口部24はそれぞれ、収納室20と受変電設備1の外部とを連通する。なお、本発明の一態様は側面21に複数の開口部が形成される構成には限定されず、側面21に1つの開口部が形成される構成も含む。
【0027】
このように、収納室20の側面21に少なくとも1つの開口部が形成されていることにより、自然災害によってピットPTが浸水した場合、収納室20の側面21に形成された開口部から収納室20内の水を抜くことができる。よって、収納室20の上部に設けられたスイッチギヤ10が浸水する可能性を低減することができるため、自然災害に耐え得る受変電設備1を実現することができる。
【0028】
第1開口部22の位置における設置面SSからの高さは、第2開口部23の位置における設置面SSからの高さよりも高い。第2開口部23の位置における設置面SSからの高さは、第3開口部24の位置における設置面SSからの高さよりも高い。よって、収納室20の側面21に形成された複数の開口部の位置は、設置面SSからの高さが互いに異なる位置である。これにより、ある開口部よりも高い位置まで収納室20内の水の水面が上昇した場合であっても、その開口部よりも高い位置にある開口部から収納室20内の水を抜くことができる。
【0029】
第1開口部22、第2開口部23及び第3開口部24は、収納室20の側面21を構成する複数の面のうち少なくとも1つの面に形成される。具体的には、第1面211、第2面212、第3面213、第4面214、第5面215、第6面216、第7面217及び第8面218の少なくとも1つの面に形成される。
【0030】
第1面211、第2面212及び第3面213はいずれもXの負の方向側の面であり、第1面211は第1列盤1Aの面、第2面212は第2列盤1Bの面、第3面213は突出部20Pの面である。第4面214は第1列盤1AにおけるYの負の方向側の面である。
【0031】
第5面215、第6面216及び第7面217はいずれもXの正の方向側の面であり、第5面215は第1列盤1Aの面、第6面216は第2列盤1Bの面、第7面217は突出部20Pの面である。第8面218は突出部20PにおけるYの正の方向側の面である。
【0032】
<第1開口部22付近の構成>
図3は、図1に示す受変電設備1が備える収納室20の側面21に形成された第1開口部22付近の構成を示す図である。図3の符号101は可動蓋22Aが閉じた状態を示す図であり、図3の符号102は可動蓋22Aが開いた状態を示す図であり、図3の符号103は第1開口部22付近の断面構成を示す断面図である。ここで説明する第1開口部22付近の構成の内容は第2開口部23及び第3開口部24付近の構成にも適用されるものである。
【0033】
符号101及び符号102に示すように、収納室20の側面21には可動蓋22Aが設けられている。可動蓋22Aは、収納室20の外部から第1開口部22を覆うと共に、収納室20から収納室20の外部に向かう方向に開く。可動蓋22Aは蝶番22B及びプレート22Cを備えている。プレート22Cは蝶番22Bを介して側面21に設けられている。蝶番22Bは第1開口部22の上方に設けられている。つまり、可動蓋22Aは蝶番22Bを回転軸として上方向に開くように回転する。
【0034】
収納室20が浸水した場合、収納室20内の水の水圧により可動蓋22Aが開き、第1開口部22から収納室20内の水を抜くことができる。また、可動蓋22Aは第1開口部22を覆っているため、受変電設備1の外部が浸水した場合、受変電設備1の外部の水が収納室20内に入らないようにすることができる。
【0035】
また、符号103に示すように、収納室20の側面21には、収納室20の外部から収納室20への水の流入を遮断するために、可動蓋22Aが設けられている側とは反対側から第1開口部22を閉塞する逆止弁25が設けられていることが好ましい。換言すると、側面21の表面21ASには可動蓋22Aが設けられ、側面21の裏面21BS側には逆止弁25が設けられている。
【0036】
第1開口部22と逆止弁25との間には配管26が接続されていることが好ましい。これにより、裏面21BS側では、逆止弁25によって第1開口部22が閉塞される。また、第1開口部22に配管26を接続できるように、第1開口部22の形状は符号101及び符号102に示す長方形ではなく円形であってもよい。
【0037】
受変電設備1の外部が浸水した場合、逆止弁25は収納室20の外部から収納室20への水の流入を遮断する。収納室20が浸水した場合、逆止弁25は収納室20から収納室20の外部への水の流出を許容する。
【0038】
逆止弁25は、可動蓋22Aが設けられている側とは反対側から第1開口部22を閉塞するため、可動蓋22Aが逆止弁25に当たって可動蓋22Aが閉まらなくなる可能性を低減することができる。また、可動蓋22Aと逆止弁25とを併用して、収納室20の外部から収納室20へ水が流入する可能性を有効に低減することができる。
【0039】
<第1仕切板30及び第2仕切板40の構成>
図1に示すように、第1仕切板30は、スイッチギヤ10の内部の空間と収納室20とを仕切る。スイッチギヤ10には、第1仕切板30とは別の第2仕切板40が設けられている。第2仕切板40は、母線11及び第1遮断器12Aと、第1仕切板30と、の間に設けられている。これにより、第1仕切板30及び第2仕切板40の2重構造によって母線11及び第1遮断器12Aの浸水の可能性を有効に低減することができる。また、第2仕切板40は、第2遮断器12Bと第1仕切板30との間に設けられている。そのため、母線11及び第2遮断器12Bの浸水の可能性を有効に低減することができる。
【0040】
〔実施形態2〕
本発明の実施形態2について以下に説明する。なお、説明の便宜上、実施形態1にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。図4は、本発明の実施形態2に係る受変電設備2の断面図である。図5は、図4に示す受変電設備2の背面図である。
【0041】
図4及び図5に示すように、受変電設備2は受変電設備1に比べて、スイッチギヤ10がスイッチギヤ10Aに変更されている点が異なる。ここでは、スイッチギヤ10Aがスイッチギヤ10に比べて異なる点のみを説明する。
【0042】
スイッチギヤ10Aは第1遮断器12C及び第2遮断器12Dを備えている。母線11は第1遮断器12Cの下側かつ第2遮断器12Dの上側に配置されている。母線11は第1遮断器12C及び接続部13Cを介して第1ケーブルCB3に接続されている。また、母線11は第2遮断器12D及び接続部13Dを介して第2ケーブルCB4に接続されている。第1遮断器12C及び第2遮断器12DはZの正の方向、つまり、垂直方向に並んで設けられている。スイッチギヤ10Aの高さに制限がない場合、複数の遮断器が垂直方向に並んで設けられてもよい。
【0043】
第1遮断器12Cは、1次側の第1受電部14Cと、2次側の第2受電部15Cと、を備えている。第1受電部14Cは母線11と電気的に接続されている。第2受電部15Cは接続部13Cを介して第1ケーブルCB3と電気的に接続されている。第2遮断器12Dは、1次側の第1受電部14Dと、2次側の第2受電部15Dと、を備えている。第1受電部14Dは母線11と電気的に接続されている。第2受電部15Dは接続部13Dを介して第2ケーブルCB4と電気的に接続されている。
【0044】
図4及び図5に示すように、実施形態1で説明した収納室20については、複数の遮断器が垂直方向に並んで設けられたスイッチギヤ10Aを備える受変電設備2に対しても適用することができる。つまり、実施形態2の受変電設備2の構成であっても、収納室20の上部に設けられたスイッチギヤ10Aが浸水する可能性を低減することができるため、自然災害に耐え得る受変電設備2を実現することができる。
【0045】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0046】
1、2 受変電設備
10、10A スイッチギヤ
11 母線
12A、12C 第1遮断器
12B、12D 第2遮断器
20 収納室
21 側面
22 第1開口部
23 第2開口部
24 第3開口部
22A 可動蓋
25 逆止弁
30 第1仕切板
40 第2仕切板
CB1、CB3 第1ケーブル
CB2、CB4 第2ケーブル
PT ピット
SS 設置面
図1
図2
図3
図4
図5