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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022035389
(43)【公開日】2022-03-04
(54)【発明の名称】ハンディコール壁掛けユニット
(51)【国際特許分類】
   A61G 12/00 20060101AFI20220225BHJP
   A47G 29/00 20060101ALI20220225BHJP
【FI】
A61G12/00 B
A61G12/00 E
A47G29/00 C
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020139684
(22)【出願日】2020-08-20
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-04-21
(71)【出願人】
【識別番号】000134707
【氏名又は名称】株式会社ナカヨ
(74)【代理人】
【識別番号】100104570
【弁理士】
【氏名又は名称】大関 光弘
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 慎一
【テーマコード(参考)】
3K100
4C341
【Fターム(参考)】
3K100AA02
3K100AH30
4C341LL05
4C341LL10
(57)【要約】
【課題】フックの破損を防止することが可能な低コストのハンディコール壁掛けユニットを提供する。
【解決手段】ハンディコール壁掛けユニット1は、壁面4に取り付けられる壁掛けベース10と、壁掛けベース10に取り付けられ、ハンディコール端末2が吊り下げられるフック13と、を備えており、フック13は、弾性体で形成されている。ここで、フック13を形成する弾性体には、例えば、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー等の合成樹脂系エラストマー、あるいは、天然ゴム、合成ゴム等のゴムが用いられる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁面に取り付けられる壁掛けベースと、壁掛けベースに取り付けられ、ハンディコール端末が吊り下げられるフックと、を備えたハンディコール壁掛けユニットであって、
前記フックは、弾性体で形成されている
ことを特徴とするハンディコール壁掛けユニット。
【請求項2】
請求項1に記載のハンディコール壁掛けユニットであって、
前記フックは、
前記ハンディコール端末が吊り下げられるフック本体と、
前記フック本体の背面に設けられた取付部と、
前記取付部の先端部に設けられ、当該取付部の側面から径方向外方に張り出した鍔部と、を有し、
前記壁掛けベースは、
前記鍔部が設けられた前記取付部の先端部の形状に倣った挿入口と、
前記壁掛けベースの裏面において前記挿入口の周囲に形成され、当該挿入口に挿入された前記取付部を回転させることにより、上面が当該取付部の先端部に設けられた前記鍔部と摺動する円弧状凸部と、
前記鍔部に対応する前記挿入口の部位から周方向に所定量だけ離れた位置に設けられ、当該鍔部と係合して、前記取付部の回転を阻止するストッパと、を有し、
前記円弧状凸部は、
前記鍔部に対応する前記挿入口の部位から周方向に離れるにつれて、前記上面が前記壁掛けベースの裏面から離れるカム形状をしている
ことを特徴とするハンディコール壁掛けユニット。
【請求項3】
請求項2に記載のハンディコール壁掛けユニットであって、
前記フックは、
前記フック本体の背面に設けられた凸部をさらに有し、
前記壁掛けベースは、
前記壁掛けベースに形成され、前記フックの前記凸部を収容して、前記挿入口に前記取付部が挿入された当該フックの回転中、前記凸部を案内する円弧状のガイド溝をさらに有する
ことを特徴とするハンディコール壁掛けユニット。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか一項に記載のハンディコール壁掛けユニットであって、
前記壁掛けベースを壁面に取り付けるための取付枠と、
前記取付枠により壁面に取り付けられた前記壁掛けベースを露出させつつ、当該取付枠を覆う化粧プレートと、をさらに備える
ことを特徴とするハンディコール壁掛けユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療施設、介護施設等で用いられるハンディコールシステムにおいて、患者、要介護者等が看護師、職員を呼び出すときに使用するハンディコール端末を壁面に吊り下げて保持するためのハンディコール壁掛けユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、医療施設、介護施設等で用いられるハンディコールシステムにおいて、患者、要介護者等が看護師、職員を呼び出すときに使用するハンディコール端末を壁面に吊り下げて保持するためにハンディコール壁掛けユニットが用いられている。
【0003】
例えば、特許文献1には、壁面に取り付けられる基部と、基部の表面に対して突出してハンディコール端末が吊り下げられるフックと、を備え、フックの下部を、基部から離間する方向に回動可能に軸支するシャフトが設けられるとともに、フックの上部に、基部に対して着脱可能なツメ部が設けられたハンディコール壁掛けユニットが開示されている。このハンディコール壁掛けユニットにおいて、フックに吊り下げられたハンディコール端末を引っ張ると、フックに対して、回動可能な方向に外力が加えられ、フックの上部に設けられたツメ部が基部から外れ、フックが、フックの下部に設けられたシャフト周りを基部から離間する方向に回動する。これにより、フックが倒れて、ハンディコール端末をフックから取り外すことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015-150360号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載のハンディコール壁掛けユニットは、フックが壁面(基部)から突出しているため、患者、要介護者等が意図せずフックに接触したときに、フックに対して、回動可能な方向以外の方向に外力が加わり、フックを破損する可能性がある。また、フックの下部に、基部から離間する方向に回動可能に軸支するシャフトを設ける必要があり、このため、部品点数が増加してコストが増大する。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、フックの破損を防止することが可能な低コストのハンディコール壁掛けユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明では、壁面に取り付けられる壁掛けベースと、壁掛けベースに取り付けられ、ハンディコール端末が吊り下げられるフックと、を備えたハンディコール壁掛けユニットにおいて、フックを弾性体で形成した。ここで、フックを形成する弾性体には、例えば、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー等の合成樹脂系エラストマー、あるいは、天然ゴム、合成ゴム等のゴムを用いることができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明では、壁面(壁掛けベース)から突出するフックを弾性体で形成しているので、フックに吊り下げられたハンディコール端末を引っ張ると、フックが弾性変形し、これより、ハンディコール端末をフックから取り外すことができる。また、患者、要介護者等が意図せずフックに接触しても、フックを破損する可能性が低い。さらに、フックを回動可能に軸支するシャフト等の部材を設ける必要がない。したがって、本発明によれば、フックの破損を防止することが可能な低コストのハンディコール壁掛けユニットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1(A)および図1(B)は、ハンディコール端末2が吊り下げられた状態の、本発明の一実施の形態に係るハンディコール壁掛けユニット1の正面図および側面図である。
図2図2は、本発明の一実施の形態に係るハンディコール壁掛けユニット1の部品展開図である。
図3図3(A)、図3(B)、図3(C)、および図3(D)は、フック13の上面図、正面図、側面図、および背面図である。
図4図4(A)、図4(B)、図4(C)、および図4(D)は、壁掛けベース10の正面図、側面図、背面図、および底面図である。
図5図5(A)および図5(B)は、図5(A)に示す壁掛けベース10のA-A断面図およびB-B断面図であり、図5(C)は、円弧状凸部105およびストッパ106を周方向に展開することで得られるカムプロファイルを示す図である。
図6図6(A)~図6(F)は、フック13を壁掛けベース10へ取り付ける方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0011】
図1(A)および図1(B)は、ハンディコール端末2が吊り下げられた状態の、本実施の形態に係るハンディコール壁掛けユニット1の正面図および側面図である。また、図2は、本実施の形態に係るハンディコール壁掛けユニット1の部品展開図である。
【0012】
図示するように、ハンディコール壁掛けユニット1は、壁掛けベース10と、壁掛けベース10に取り付けられ、ハンディコール端末2が吊り下げられるフック13と、壁、ボード等の壁面4に壁掛けベース10を取り付けるための取付枠11と、取付枠11により壁面4に取り付けられた壁掛けベース10を露出させつつ取付枠11を覆う化粧プレート12と、を備えている。
【0013】
フック13は、例えば、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー等の合成樹脂系エラストマー、あるいは、天然ゴム、合成ゴム等のゴムといった弾性材料で形成される。
【0014】
図3(A)、図3(B)、図3(C)および図3(D)は、フック13の上面図、正面図、側面図および背面図である。
【0015】
図示するように、フック13は、ハンディコール端末2が吊り下げられるように一方の端部138が湾曲したフック本体130と、フック本体130の他方の端部131に形成された肉厚の把持部132と、フック本体130の背面137から突出するように設けられ、壁掛ベース10に取り付けられる円柱状の取付部133と、取付部133の先端部134に設けられ、取付部133の外周面から径方向外方に張り出した一対の鍔部135と、フック本体130の背面137に設けられ、壁掛けベース10へのフック取付け時に後述のガイド溝107により案内される凸部136と、を有する。
【0016】
壁掛けベース10は、例えばABS樹脂等の合成樹脂で形成され、フック13の取付けベースとして用いられるとともに、ハンディコール端末2とともにハンディコールシステムを構成する主装置(サーバ)にハンディコール端末2を接続するための通信基板(不図示)を収容する。
【0017】
図4(A)、図4(B)、図4(C)および図4(D)は、壁掛けベース10の正面図、側面図、背面図および底面図であり、図5(A)および図5(B)は、図4(A)に示す壁掛けベース10のA-A断面図およびB-B断面図である。また、図5(C)は、後述の円弧状凸部105およびストッパ106を周方向に展開することで得られるカムプロファイルを示す図である。
【0018】
図示するように、壁掛けベース10は、壁掛けベース10の裏面110側に収容された通信基板に設けられたジャック(不図示)が挿入される差込口100と、この通信基板に設けられたプッシュスイッチ(不図示)のスイッチ部を壁掛けベース10の表面109から突出させるためのスイッチ用開口101と、取付枠11の係止用穴120(図2参照)に係止して、壁掛けベース10を取付枠11に固定する一対のスナップフィット108と、を有する。また、壁掛けベース10の表面109には、合成樹脂系エラストマー、ゴム等の弾性体で形成されたカバー102が、スイッチ用開口101から突出したスイッチ部を覆うように装着されている。
【0019】
差込口100に収容されたジャックには、ハンディコール端末2に接続された通信ケーブル3のプラグが接続され、これにより、ハンディコール端末2は、通信基板を介して、主装置に収容された所定の電話端末を呼び出したり、この電話端末と通話したりすることができる。また、プッシュスイッチは、ハンディコール端末2の通話状態を解除する復旧ボタンとして機能するものであり、スイッチ用開口101から突出したスイッチ部がカバー102を介して押圧されると、通信基板を介して主装置に通話状態の解除信号(オンフック信号)を送出する。
【0020】
また、図示するように、壁掛けベース10は、フック13の取付部133の頭部(一対の鍔部135が設けられた先端部134)が挿入される挿入口103と、挿入口103内に挿入されたフック13の取付部133の頭部が突き当たる位置に設けられた底部104と、壁掛けベース10の裏面110において挿入口103の周囲に形成された一対の円弧状凸部105および一対のストッパ106と、挿入口103内に挿入されるフック13の取付部133の軸心周りの円弧に沿って壁掛けベース10の表面109に形成された円弧状のガイド溝107と、をさらに有する。
【0021】
挿入口103は、フック13において、取付部133の頭部の輪郭に沿った形状をしており、これより、挿入口104へ挿入する際のフック13の取付部133の向き(一対の鍔部135の角度位置)が制限される。
【0022】
底部104は、挿入口103に挿入されたフック13の取付部133の頭部と当接する。
【0023】
円弧状凸部105の上面111は、底部104に当接するように挿入口103に挿入されたフック13の取付部133をフック取付方向(壁掛けベース10のガイド溝107の一方の端部から他方の端部にフック13の凸部136が移動する方向)に回転させることにより、この取付部133の頭部に設けられた鍔部135と摺動する。また、円弧状凸部105の上面111は、鍔部135に対応する挿入口103の部位(鍔部挿入部位)からフック取付方向に向かうにつれて、壁掛けベース10の裏面110からの距離が徐々に大きくなり、鍔部挿入部位とストッパ106との間の所定の位置で壁掛けベース10の裏面110の位置に戻るカム形状をしている(図5(C)参照)。
【0024】
ストッパ106は、鍔部135に対応する挿入口103の部位からフック取付方向に所定角度Tだけ離れた位置に設けられ、フック取付方向への鍔部135の回転を阻止する。これにより、円弧状凸部105と連携して、挿入口103に挿入されたフック13の取付部133の回転を阻止する。
【0025】
取付部133が所定の向きで挿入口103に挿入されると、フック13の凸部136が、ガイド溝107の一方の端部の位置(初期位置)に収容される。この状態からフック13を、フック取付方向に回転させると、凸部136が、ガイド溝107により取付部133の軸心周りに初期位置から他方の端部に向かって案内される。このため、フック13は取付部133の軸心周りに回転する。また、取付部133が挿入口103に挿入されたフック13の回転は、フック13の凸部136がガイド溝107内で移動可能な範囲に制限される。
【0026】
つぎに、フック13を壁掛けベース10へ取り付ける方法について説明する。
【0027】
図6(A)~図6(F)は、フック13を壁掛けベース10へ取り付ける方法を説明するための図である。
【0028】
ここで、図6(A)は、フック13が未装着の状態のハンディコール壁掛けユニット1の正面図であり、図6(B)は、図6(A)に示すハンディコール壁掛けユニット1のC-C断面図(ただし、取付枠11および化粧プレート12は省略)であり、図6(C)は、図6(A)に示すハンディコール壁掛けユニット1のD部背面図(ただし、挿入口103の底部104は省略)である。
【0029】
また、図6(D)は、フック13が壁掛けベース10へ取り付けられた状態のハンディコール壁掛けユニット1の正面図であり、図6(E)は、図6(D)に示すハンディコール壁掛けユニット1のE-E断面図(ただし、取付枠11および化粧プレート12は省略)であり、図6(F)は、図6(D)に示すハンディコール壁掛けユニット1のF部背面図(ただし、挿入口103の底部104は省略)である。
【0030】
まず、図6(A)~図6(C)に示すように、フック13の把持部132を把持し、フック13の凸部136を壁掛けベース10のガイド溝107の一方の端部に位置合わせし、フック13の取付部133の頭部の向きを壁掛けベース10の挿入口103の向きに合わせながら、フック13の取付部133の頭部を、壁掛けベース10の挿入口103に挿入する。このとき、鍔穴103が取付部133の頭部(鍔部135が設けられた先端部134)の輪郭に倣った形状をしているため、フック13の取付部133は所定の向きで挿入口103へ挿入される。
【0031】
つぎに、取付部133の頭部を挿入口103の底部104を押し当てながら、フック13をフック取付方向に回転させると、フック13の取付部133の頭部に設けられた一対の鍔部135が、弾性変形しながら、壁掛けベース10の裏面110に形成された一対の円弧状凸部105の上面111と摺動する。
【0032】
そして、図6(D)~図6(F)に示すように、各鍔部135がストッパ106に接触するまでフック本体130をフック取付方向に回転させると、鍔部135が円弧状凸部105とストッパ106と間に位置して両者と係合する。これにより、挿入口103に挿入されたフック13の取付部133の回転が阻止され、フック13が壁掛けベース10に固定される。
【0033】
以上、本発明の一実施の形態について説明した。
【0034】
本実施の形態では、壁面4(壁掛けベース10)から突出するフック13を弾性体で形成しているので、フック13に吊り下げられたハンディコール端末2を、フック13に対して所定の角度範囲の方向に引っ張ると、フック本体130の一方の端部138が開く方向に弾性変形し、これより、ハンディコール端末2をフック13から取り外すことができる。また、患者、要介護者等がフック13に接触しても、フック本体130が弾性変形して衝撃を吸収するため、フック13を破損する可能性が低い。さらに、フック13を回動可能に軸支するシャフト等の部材を設ける必要がない。したがって、本実施の形態によれば、フック13の破損を防止することが可能な低コストのハンディコール壁掛けユニット1を提供することができる。
【0035】
また、本実施の形態において、フック13は、ハンディコール端末2が吊り下げられるフック本体130と、フック本体130の背面137に設けられた取付部133と、取付部133の先端部134に設けられ、取付部133の側面から径方向外方に張り出した一対の鍔部135と、を有し、壁掛けベース10は、フック13の取付部133の一対の鍔部135が設けられた先端部134の形状に倣った挿入口103と、壁掛けベース10の裏面110において挿入口103の周囲に形成され、挿入口103に挿入された取付部133を回転させることにより、上面111が取付部133の先端部134に設けられた一対の鍔部135と摺動する一対の円弧状凸部105と、を有する。そして、円弧状凸部105は、鍔部135に対応する挿入口103の部位から周方向に離れるにつれて、上面111が壁掛けベース10の裏面110から離れるカム形状をしており(図5(C)参照)、鍔部135に対応する挿入口103の部位から周方向に所定量Tだけ離れた位置に、鍔部135と係合して、取付部133の回転を阻止する一致のストッパ106を有する。このため、フック13の取付部133を壁掛けベース10の挿入口103に挿入して、取付部133の先端部134を挿入口103の底部104を押し当てながら、フック13を回転させることにより、フック13を壁掛けベース10に固定することができる。このように、本実施の形態によれば、簡単な操作でフック13を壁掛けベース10に取り付けることが可能となる。
【0036】
また、本実施の形態において、フック13は、フック本体130の背面137に設けられた凸部136を有し、壁掛けベース10は、壁掛けベース10の表面109に形成され、取付部133が挿入口103に挿入されたフック13の凸部136を収容して、フック13の回転方向および回転範囲を規制する円弧状のガイド溝107を有する。これにより、フック13の壁掛けベース10への誤装着を防止することができる。
【0037】
なお、本発明は上記事情に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
【0038】
例えば、上記の実施の形態では、フック13の背面137に設けられた取付部133の先端部134に一対の鍔部135を設けているが、本発明はこれに限定されない。鍔部135は少なくとも一つ設けられていればよい。この場合、壁掛けベース10の裏面110に設ける円弧状凸部105およびストッパ106も少なくとも一ずつあればよい。
【0039】
また、上記の実施の形態では、壁掛けベース10のスナップフィット108を取付枠11の係止用穴120に係止させることにより、壁掛けベース10を取付枠11に取り付けているが、本発明はこれに限定されない。例えば、ねじ止め、接着剤等、壁掛けベース10を所定の強度で取付枠11に取付け可能なその他の接合手段により、壁掛けベース10を取付枠11に取り付けてもよい。
【符号の説明】
【0040】
1:ハンディコール壁掛けユニット 2:ハンディコール端末
3:通信ケーブル 4:壁面 10:壁掛けベース 11:取付枠
12:化粧ケース 13:フック
100:差込口 101:スイッチ用開口 102:カバー
103:挿入口 104:挿入口103の底部 105:円弧状凸部
106:ストッパ 107:ガイド溝 108:スナップフィット
109:壁掛けベース10の表面 110:壁掛けベース10の裏面
111:円弧状凸部105の上面 130:フック本体
131,138: 端部 132:把持部
133:取付部 134:取付部133の先端部
135:鍔部 136:凸部 137:フック本体130の背面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2020-12-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁面に取り付けられる壁掛けベースと、壁掛けベースに取り付けられ、ハンディコール端末が吊り下げられるフックと、を備えたハンディコール壁掛けユニットであって、
前記フックは、
弾性体で形成され
前記ハンディコール端末が吊り下げられるように一方の端部が他方の端部側に向かって湾曲し、前記他方の端部が把持部として前記一方の端部よりも肉厚に形成されたフック本体と、
前記フック本体の背面から突出するように、前記フック本体の一方の端部と前記他方の端部との間の位置を含む位置に形成された円柱状の取付部と、
前記取付部の先端部に設けられ、当該取付部の外周面から前記フック本体の一方の端部および他方の端部のそれぞれに向けて径方向外方に張り出した一対の鍔部と、を有し、
前記壁掛けベースは、
前記一対の鍔部が設けられた前記取付部の先端部の形状に倣った挿入口と、
前記壁掛けベースの裏面において前記挿入口の周囲に形成され、当該挿入口に挿入された前記取付部を、前記フック本体の背面と前記一対の鍔部との間に前記壁掛けベースが挿入されるように回転させることにより、上面が当該取付部の先端部に設けられた前記一対の鍔部と摺動する円弧状凸部と、
前記一対の鍔部のそれぞれに対応する前記挿入口の部位から周方向に所定量だけ離れた位置に設けられ、前記一対の鍔部のそれぞれと係合して、前記取付部の回転を阻止する一対のストッパと、を有し、
前記円弧状凸部は、
前記一対の鍔部のそれぞれに対応する前記挿入口の部位から周方向に離れるにつれて、前記上面が前記壁掛けベースの裏面から離れるカム形状をしている
ことを特徴とするハンディコール壁掛けユニット。
【請求項2】
請求項に記載のハンディコール壁掛けユニットであって、
前記フックは、
前記フック本体の背面に設けられた凸部をさらに有し、
前記壁掛けベースは、
前記壁掛けベースに形成され、前記フックの前記凸部を収容して、前記挿入口に前記取付部が挿入された当該フックの回転中、前記凸部を案内する円弧状のガイド溝をさらに有する
ことを特徴とするハンディコール壁掛けユニット。
【請求項3】
請求項1または2に記載のハンディコール壁掛けユニットであって、
前記壁掛けベースを壁面に取り付けるための取付枠と、
前記取付枠により壁面に取り付けられた前記壁掛けベースを露出させつつ、当該取付枠を覆う化粧プレートと、をさらに備える
ことを特徴とするハンディコール壁掛けユニット。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明では、壁面に取り付けられる壁掛けベースと、壁掛けベースに取り付けられ、ハンディコール端末が吊り下げられるフックと、を備えたハンディコール壁掛けユニットにおいて、フックを弾性体で形成した。ここで、フックを形成する弾性体には、例えば、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー等の合成樹脂系エラストマー、あるいは、天然ゴム、合成ゴム等のゴムを用いることができる。
例えば、本発明は、
壁面に取り付けられる壁掛けベースと、壁掛けベースに取り付けられ、ハンディコール端末が吊り下げられるフックと、を備えたハンディコール壁掛けユニットであって、
前記フックは、
弾性体で形成され、
前記ハンディコール端末が吊り下げられるように一方の端部が他方の端部側に向かって湾曲し、前記他方の端部が把持部として前記一方の端部よりも肉厚に形成されたフック本体と、
前記フック本体の背面から突出するように、前記フック本体の一方の端部と前記他方の端部との間の位置を含む位置に形成された円柱状の取付部と、
前記取付部の先端部に設けられ、当該取付部の外周面から前記フック本体の一方の端部および他方の端部のそれぞれに向けて径方向外方に張り出した一対の鍔部と、を有し、
前記壁掛けベースは、
前記一対の鍔部が設けられた前記取付部の先端部の形状に倣った挿入口と、
前記壁掛けベースの裏面において前記挿入口の周囲に形成され、当該挿入口に挿入された前記取付部を、前記フック本体の背面と前記一対の鍔部との間に前記壁掛けベースが挿入されるように回転させることにより、上面が当該取付部の先端部に設けられた前記一対の鍔部と摺動する円弧状凸部と、
前記一対の鍔部のそれぞれに対応する前記挿入口の部位から周方向に所定量だけ離れた位置に設けられ、前記一対の鍔部のそれぞれと係合して、前記取付部の回転を阻止する一対のストッパと、を有し、
前記円弧状凸部は、
前記一対の鍔部のそれぞれに対応する前記挿入口の部位から周方向に離れるにつれて、前記上面が前記壁掛けベースの裏面から離れるカム形状をしている。