(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022035453
(43)【公開日】2022-03-04
(54)【発明の名称】棒状化粧料繰り出し容器
(51)【国際特許分類】
A45D 40/00 20060101AFI20220225BHJP
A45D 40/04 20060101ALI20220225BHJP
【FI】
A45D40/00 Y
A45D40/04 B ZAB
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020139788
(22)【出願日】2020-08-21
(71)【出願人】
【識別番号】000140915
【氏名又は名称】株式会社カツシカ
(72)【発明者】
【氏名】目▲崎▼ 康将
(57)【要約】
【課題】 本発明は、容器を分別して廃棄できる棒状化粧料繰り出し容器に関するものである。
【解決手段】 棒状化粧料を保持する合成樹脂製の保持筒と、保持筒を回動不能に摺動自在に案内する合成樹脂製の連結筒と、保持筒と左ネジ螺合し、連結筒と回動自在に係合した合成樹脂製の身筒と、棒状化粧料及び保持筒上部を覆う金属製のスリーブとからなり、連結筒と身筒の相対回転により保持筒を上下摺動させる繰り出し機構を構成し、連結筒の上部側壁に左ネジ方向に屈曲した連結溝を刻設し、スリーブ内壁に設けた連結突部を係合させ、スリーブを取外し可能に連結する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
棒状化粧料(101)を保持する保持皿(121)の下端より脚筒(122)が垂下し、該脚筒(122)の下部外側壁に螺合突部(123)を突設した合成樹脂製の保持筒(102)と、該保持筒(102)の脚筒(122)が挿入され、側壁に前記螺合突部(123)が貫通して保持筒(102)を回動不能に摺動自在に案内するガイド溝(173)を軸線に長く穿設し、上部に連結部(131)を設けた合成樹脂製の連結筒(103)と、該連結筒(103)を回動自在に脱落不能に保持し、内側壁に前記ガイド溝(173)を貫通した螺合突部(123)が螺合する左ネジ状のラセン溝(151)を螺設した合成樹脂製の身筒(105)と、前記連結筒(103)の連結部(131)に連結し、前記棒状化粧料(101)及び保持皿(121)を上下摺動自在に内装した金属製のスリーブ(104)から成り、連結筒(103)及びスリーブ(104)と身筒(105)の相対回転により保持筒(102)を上下摺動させる繰り出し機構部(A1)を構成し、
前記連結筒(103)の連結部(131)側壁に、連結部(131)上端に開溝し、一方向に屈曲した後、更に上方に屈曲してポケット部(136)となり終端する連結溝(135)を刻設し、スリーブ(104)下部の、連結部(131)に嵌合する被嵌部(142)内側壁に連結突部(143)を突設し、該連結突部(143)を連結溝(135)のポケット部(136)に着脱自在に係合させ、連結筒(103)とスリーブ(104)を連結することを特徴とする棒状化粧料繰り出し容器。
【請求項2】
棒状化粧料(201)を保持する保持皿(221)の下端よりネジ棒(222)を垂下し、該ネジ棒(222)の外側壁に左雄ネジ(223)を螺設した合成樹脂製の保持筒(202)と、該保持筒(202)のネジ棒(222)が挿入され、内側壁にネジ棒(222)の左雄ネジ(223)が螺合する左雌ネジ(251)を螺設し、外側壁に右雄ネジ(292)を螺設した合成樹脂製のネジ筒(210)と、該ネジ筒(210)が回動自在に挿入され、内側壁に前記ネジ筒(210)の右雄ネジ(292)が螺合する右雌ネジ(274)を螺設し、上部に連結部(231)を設けた合成樹脂製の連結筒(203)と、該連結筒(203)下部に回動自在に脱落不能に連結し、前記ネジ筒(210)が回動不能に上下摺動自在に挿入された合成樹脂製の身筒(205)と、前記連結筒(203)の連結部(231)に連結し、前記棒状化粧料(201)及び保持皿(221)を上下摺動自在に内装した金属製のスリーブ(204)から成り、連結筒(203)及びスリーブ(204)と身筒(205)の相対回転により保持筒(202)を上下摺動させる繰り出し機構部(A2)を構成し、
前記連結筒(203)の連結部(231)側壁に、連結部(231)上端に開溝し、一方向に屈曲した後、更に上方に屈曲してポケット部(236)となり終端する連結溝(235)を刻設し、スリーブ(204)下部の、連結部(231)に嵌合する被嵌部(242)内側壁に連結突部(243)を突設し、該連結突部(243)を連結溝(235)のポケット部(236)に着脱自在に係合させ、連結筒(203)とスリーブ(204)を連結することを特徴とする棒状化粧料繰り出し容器。
【請求項3】
棒状化粧料(301)を保持する保持皿(321)の下端よりネジ棒(322)を垂下し、該ネジ棒(322)外側壁に左雄ネジ(323)を螺設した合成樹脂製の保持筒(302)と、該保持筒(302)のネジ棒(322)が回動不能に上下摺動自在に貫通するガイド穴(373)を穿設し、上部に連結部(331)を設けた合成樹脂製の連結筒(303)と、該連結筒(303)下部に回動自在に脱落不能に連結し、前記保持皿(302)のネジ棒(322)の左雄ネジ(323)が螺合する左雌ネジ(351)を螺設した合成樹脂製の身筒(305)と、前記連結筒(303)の連結部(331)に連結し、前記棒状化粧料(301)及び保持皿(321)を上下摺動自在に内装した金属製のスリーブ(304)から成り、連結筒(303)及びスリーブ(304)と身筒(305)の相対回転により保持筒(302)を上下摺動させる繰り出し機構部(A3)を構成し、
前記連結筒(303)の連結部(331)側壁に、連結部(331)上端に開溝し、一方向に屈曲した後、更に上方に屈曲してポケット部(336)となり終端する連結溝(335)を刻設し、スリーブ(304)下部の、連結部(331)に嵌合する被嵌部(342)内側壁に連結突部(343)を突設し、該連結突部(343)を連結溝(335)のポケット部(336)に着脱自在に係合させ、連結筒(303)とスリーブ(304)を連結することを特徴とする棒状化粧料繰り出し容器。
【請求項4】
棒状化粧料(401)を保持する保持皿(421)の下端より脚筒(422)を垂下し、該脚筒(422)の下部外側壁に回動防止片(426)を、下部内側壁に左雌ネジ(451)をそれぞれ設けた保持筒(402)と、該保持筒(402)の脚筒(422)が摺動自在に挿入され、側壁に前記回動防止片(426)が係合して保持筒(402)を上下摺動自在に回動不能に案内するガイド溝(473)を軸線に長く穿設し、上部に連結部(431)を設けた合成樹脂製の連結筒(403)と、該連結筒(403)下端に回動自在に脱落不能に連結し、前記保持筒(402)の脚筒(422)内に侵入するネジ棒(428)を立設し、該ネジ棒(428)の外側壁に前記脚筒(422)の左雌ネジ(451)と螺合する左雄ネジ(423)を螺設した合成樹脂製の身筒(405)と、前記連結筒(403)の連結部(431)に連結し、前記棒状化粧料(401)及び保持皿(421)を上下摺動自在に内装した金属製のスリーブ(404)から成り、連結筒(403)及びスリーブ(404)と身筒(405)の相対回転により保持筒(402)を上下摺動させる繰り出し機構部(A4)を構成し、
前記連結筒(403)の連結部(431)側壁に、連結部(431)上端に開溝し、一方向に屈曲した後、更に上方に屈曲してポケット部(436)となり終端する連結溝(435)を刻設し、スリーブ(404)下部の、連結部(431)に嵌合する被嵌部(442)内側壁に連結突部(443)を突設し、該連結突部(443)を連結溝(435)のポケット部(436)に着脱自在に係合させ、連結筒(403)とスリーブ(404)を連結することを特徴とする棒状化粧料繰り出し容器。
【請求項5】
前記連結筒(103~503)の連結部(131~431)の下方に、弾性を有するスプリング片(171~571)を刻設し、該スプリング片(171~571)の当接部(172~572)に前記スリーブ(104~404)の下端を当接させ、スプリング片(171~571)の弾発力により前記スリーブ(104~404)の連結突部(143~443)を連結溝(135~435)のポケット部(136~436)の上端に当接させたことを特徴とする請求項1~請求項4、いずれかの項記載の棒状化粧料繰り出し容器。
【請求項6】
前記連結筒(103~403)の連結溝(135~435)に、下方向に傾斜し、ポケット部(136~436)に連続したカム部(137~437)を設け、スリーブ(104~404)と連結筒(103~403)の相対回転により連結突部(143~443)をポケット部(136~436)に係合可能としたことを特徴とする請求項5記載の棒状化粧料繰り出し容器。
【請求項7】
前記連結筒(303)上端に、前記スリーブ(304)の棒状化粧料(301)及び保持皿(321)を収納する収納部(341)の下端に回動自在に嵌合するボス部(377)を突設し、該ボス部(377)と収納部(341)の嵌合及び連結部(331)と被嵌部(342)の嵌合によりスリーブ(304)を保持させることを特徴とする請求項1乃至請求項6いずれかの項記載の棒状化粧料繰り出し容器。
【請求項8】
前記連結筒(103~403)の連結溝(135~435)の屈曲方向が左ネジ方向であり、前記保持筒(102~402)が上昇限の状態で、スリーブ(104~404)を押し下げながらさらに繰り上げ操作を続行すると、連結突部(143~443)と連結溝(135~435)の係合が外れ、スリーブ(104~404)を離脱できることを特徴とする請求項1乃至請求項7いずれかの項記載の棒状化粧料繰り出し容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、口紅、リップクリーム、スティックファンデーションなどの棒状化粧料を、繰り出して使用する棒状化粧料繰り出し容器の改良に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年においては、地球環境等の問題から、容器を分別して廃棄するリサイクルへの関心が高まっている。口紅、リップクリーム、スティックファンデーションなどの棒状化粧料繰り出し容器も同様にリサイクル性が求められていた。
【0003】
しかし、従来の棒状化粧料繰り出し容器は、外部に露出する部分に意匠性の高い金属素材を使用する場合があった。また、容器内部にある棒状化粧料を繰り出す繰り出し機構部には、成型性、摺動性の良さから合成樹脂素材を使用していた。これら外装部と機構部は、使用中に分解してしまわないよう、強固に組付けられていた。そのため、棒状化粧料繰り出し容器を廃棄する場合分解し難く、金属部材を分別してリサイクルするのは大変困難であった。
【0004】
外装部より機構部を抜き取り可能にすれば、外装部が全て金属の場合には外装部のみをリサイクルできるのではあるが、機構部は一部分が外部に露出するためその部分を覆う金属部材が組付けられている場合があった。特許文献1及び2に於いては、機構部(特許文献1は内筒部11、特許文献2は身筒4)を覆うのは金属製のスリーブ(特許文献1は10、特許文献2は13)であり、スリーブ(10、13)の下部に内周リブ(係合用溝部10b、21b)を突設し、機構部(内筒部11、身筒4)に内周リブ(係合用溝部10b、21b)が回動自在に係合する引掛り部(被係合用溝部17a、係合凹部33)を設け、スリーブ(10、13)と機構部(内筒部11、身筒4)を回転自在に脱落不能に連結していた。そのため、機構部(内筒部11、身筒4)よりスリーブ(10、13)を取り外すのには無理があった。
【0005】
そこで特許文献1に於いては、合成樹脂製の機構部(内筒部11)の下端より一対の切欠き部(20)を切欠いている。この切欠き部(20)は、引掛り部(被係合用溝部17a)を超えて仕切り壁(21)より上方に達し、仕切り壁(21)を2つに分割している。そして、スリーブ(10)下端より突出した機構部(内筒部11)の基部(太径係合部18)を摘まみ、内方向に変形させる事により引掛り部(被係合用溝部17a)を縮径させて金属製のスリーブ(10)を容易に取外しできるようにしていた。
【0006】
また、特許文献2に於いては、合成樹脂製の機構部(身筒4)の引掛り部(係合凹部33)の上側の引掛り(フック32)を別パーツ、径方向に出没自在とし、引掛り(フック32)を内方向に引き込ませて金属製のスリーブ(13)を容易に取外しできるようにしていた。
【0007】
また、特許文献3に於いては、合成樹脂製の機構部(内筒体3)にラセン溝(螺溝4a)を螺設した合成樹脂製のラセン筒(外筒体4)を回転自在に保持し、金属製のスリーブ(7)は、ラセン筒(外筒体4)を内部に回転不能に圧入試着している。この圧入力は、通常使用状態以上の力で、引き抜けるようにしておけば、特別な機構を設けずとも金属製のスリーブ(13)を容易に取外しできる。
【0008】
以上、特許文献1~3に於いて、繰り出し機構部のうち、唯一金属製部材であるスリーブ(10,13,7)を、通常使用状態以外の操作で容易に取外し可能としたため、棒状化粧料繰り出し容器を廃棄する際、金属製部材と合成樹脂製部材とが分別でき、金属製部材をリサイクルできた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平10-108728号公報
【特許文献2】特開2002-348号公報
【特許文献3】特開2003-38245号公報
【特許文献4】実全昭59-101914号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし、金属製部材をリサイクルできる、特許文献1~3に記載されているスリーブ取外し方法は、繰り出し機構部の引掛り部とスリーブの内周リブが回動自在に係合している構成(特許文献1及び2)、スリーブ内面に繰り出し機構部の一部であるラセン筒を圧入止着した構成(特許文献3)に対して有効であり、それ以外の構成、例えば、特許文献4の、スリーブ(2)の下部に機構部(ガイド筒6)を止着した構成に対して実施する事は困難であった。
【課題を解決するための手段】
【0011】
棒状化粧料101を保持する保持皿121の下端より脚筒122が垂下し、この脚筒122の下部外側壁に螺合突部123を突設した合成樹脂製の保持筒102と、この保持筒102の脚筒122が挿入され、側壁に前記螺合突部123が貫通して保持筒102を回動不能に摺動自在に案内するガイド溝173を軸線に長く穿設し、上部に連結部131を設けた合成樹脂製の連結筒103と、この連結筒103を回動自在に脱落不能に保持し、内側壁に前記ガイド溝173を貫通した螺合突部123が螺合する左ネジ状のラセン溝151を螺設した合成樹脂製の身筒105と、前記連結筒103の連結部131に連結し、前記棒状化粧料101及び保持皿121を上下摺動自在に内装した金属製のスリーブ104から成り、連結筒103及びスリーブ104と身筒105の相対回転により保持筒102を上下摺動させる繰り出し機構部A1を構成し、前記連結筒103の連結部131側壁に、連結部131上端に開溝し、一方向に屈曲した後、更に上方に屈曲してポケット部136となり終端する連結溝135を刻設し、スリーブ104下部の、連結部131に嵌合する被嵌部142内側壁に連結突部143を突設し、この連結突部143を連結溝135のポケット部136に着脱自在に係合させ、連結筒103とスリーブ104を連結する。
【0012】
または、棒状化粧料201を保持する保持皿221の下端よりネジ棒222を垂下し、このネジ棒222の外側壁に左雄ネジ223を螺設した合成樹脂製の保持筒202と、この保持筒202のネジ棒222が挿入され、内側壁にネジ棒222の左雄ネジ223が螺合する左雌ネジ251を螺設し、外側壁に右雄ネジ292を螺設した合成樹脂製のネジ筒210と、このネジ筒210が回動自在に挿入され、内側壁に前記ネジ筒210の右雄ネジ292が螺合する右雌ネジ274を螺設し、上部に連結部231を設けた合成樹脂製の連結筒203と、この連結筒203下部に回動自在に脱落不能に連結し、前記ネジ筒210が回動不能に上下摺動自在に挿入された合成樹脂製の身筒205と、前記連結筒203の連結部231に連結し、前記棒状化粧料201及び保持皿221を上下摺動自在に内装した金属製のスリーブ204から成り、連結筒203及びスリーブ204と身筒205の相対回転により保持筒202を上下摺動させる繰り出し機構部A2を構成し、前記連結筒203の連結部231側壁に、連結部231上端に開溝し、一方向に屈曲した後、更に上方に屈曲してポケット部236となり終端する連結溝235を刻設し、スリーブ204下部の、連結部231に嵌合する被嵌部242内側壁に連結突部243を突設し、この連結突部243を連結溝235のポケット部236に着脱自在に係合させ、連結筒203とスリーブ204を連結する。
【0013】
または、棒状化粧料301を保持する保持皿321の下端よりネジ棒322を垂下し、このネジ棒322外側壁に左雄ネジ323を螺設した合成樹脂製の保持筒302と、この保持筒302のネジ棒322が回動不能に上下摺動自在に貫通するガイド穴373を穿設し、上部に連結部331を設けた合成樹脂製の連結筒303と、この連結筒303下部に回動自在に脱落不能に連結し、前記保持皿302のネジ棒322の左雄ネジ323が螺合する左雌ネジ351を螺設した合成樹脂製の身筒305と、前記連結筒303の連結部331に連結し、前記棒状化粧料301及び保持皿321を上下摺動自在に内装した金属製のスリーブ304から成り、連結筒303及びスリーブ304と身筒305の相対回転により保持筒302を上下摺動させる繰り出し機構部A3を構成し、前記連結筒303の連結部331側壁に、連結部331上端に開溝し、一方向に屈曲した後、更に上方に屈曲してポケット部336となり終端する連結溝335を刻設し、スリーブ304下部の、連結部331に嵌合する被嵌部342内側壁に連結突部343を突設し、この連結突部343を連結溝335のポケット部336に着脱自在に係合させ、連結筒303とスリーブ304を連結する。
【0014】
または、棒状化粧料401を保持する保持皿421の下端より脚筒422を垂下し、この脚筒422の下部外側壁に回動防止片426を、下部内側壁に左雌ネジ451をそれぞれ設けた保持筒402と、この保持筒402の脚筒422が摺動自在に挿入され、側壁に前記回動防止片426が係合して保持筒402を上下摺動自在に回動不能に案内するガイド溝473を軸線に長く穿設し、上部に連結部431を設けた合成樹脂製の連結筒403と、この連結筒403下端に回動自在に脱落不能に連結し、前記保持筒402の脚筒422内に侵入するネジ棒428を立設し、このネジ棒428の外側壁に前記脚筒422の左雌ネジ451と螺合する左雄ネジ423を螺設した合成樹脂製の身筒405と、前記連結筒403の連結部431に連結し、前記棒状化粧料401及び保持皿421を上下摺動自在に内装した金属製のスリーブ404から成り、連結筒403及びスリーブ404と身筒405の相対回転により保持筒402を上下摺動させる繰り出し機構部A4を構成し、前記連結筒403の連結部431側壁に、連結部431上端に開溝し、一方向に屈曲した後、更に上方に屈曲してポケット部436となり終端する連結溝435を刻設し、スリーブ404下部の、連結部431に嵌合する被嵌部442内側壁に連結突部443を突設し、この連結突部443を連結溝435のポケット部436に着脱自在に係合させ、連結筒403とスリーブ404を連結する。
【0015】
そして、前記連結筒103~503の連結部131~431の下方に、弾性を有するスプリング片171~571を刻設し、このスプリング片171~571の当接部172~572に前記スリーブ104~404の下端を当接させ、スプリング片171~571の弾発力により前記スリーブ104~404の連結突部143~443を連結溝135~435のポケット部136~436の上端に当接させても良い。
【0016】
また、前記連結筒103~503の連結溝135~435には、下方向に傾斜し、ポケット部136~436に連続したカム部137~437を設け、スリーブ104~404と連結筒103~503の相対回転により連結突部143~443をポケット部136~436に係合可能としても良い。
【0017】
また、前記連結筒303の上端に、前記スリーブ304の棒状化粧料301及び保持皿321を収納する収納部341の下端に回動自在に嵌合するボス部377を突設し、このボス部377と収納部341の嵌合及び連結部331と被嵌部342の嵌合によりスリーブ304を保持させてもよい。
【0018】
また、前記連結筒103~503の連結溝135~435の屈曲方向が左ネジ方向であり、前記保持筒102~402が上昇限の状態で、スリーブ104~404を押し下げながらさらに繰り上げ操作を続行すると、連結突部143~443と連結溝135~435の係合が外れ、スリーブ104~404を離脱できるようにすることもできる。
【発明の効果】
【0019】
本発明は以上のように、棒状化粧料101~401を繰り上げ下げする繰り出し機構をスリーブ104~404の下方に設けた機構部A1~A4を有しており、この機構部A1~A4の金属製のスリーブ104~404は、合成樹脂製の連結筒103~503と係合し結合している。そのため、この結合を外すことによって、簡単にスリーブ104~404を機構部A1~A4より取り外せ、合成樹脂製素材と金属製素材に簡単に分離できるようになっている。
【0020】
このスリーブ104~404の連結突部143~443と連結筒103~503の連結溝131~431の係合力は、連結突部143~443が連結溝131~431上方に屈曲したポケット部136~436に係合し、スプリング片171~571により上方に押し付けられているため、通常の繰り上げ下げ操作での回転トルクでは緩むことがない。
【0021】
さらに、スリーブ104~404の下部に繰り出し機構を設けた機構部A1~A4は、スリーブ104~404と身筒105~405を時計回りに相対回転させることにより棒状化粧料101~401を繰り出せる左ネジ機構であり、スリーブ104~404の連結突部143~443と係合し結合させている連結筒103~503の連結溝135~435も同じ左ネジ方向に屈曲している。したがって、棒状化粧料101~401の上昇限のとき、さらにスリーブ101~401を繰り出し方向に回転させることによって、はじめて連結筒103~503とスリーブ104~404の係合が外れ、スリーブ104~404が分離できる。
【0022】
加えて、スリーブ104~404の下部に繰り出し機構を設けた機構部A1~A4は、収納した棒状化粧料101~401を所要量繰り出して塗布する使用方法が主であり、棒状化粧料101~401を上昇限まで繰り上げるのは棒状化粧料101~401を使い切ってしまったときに限られる。したがって、本発明の棒状化粧料繰り出し容器は、棒状化粧料101~401を使い切って廃棄しようとするときに、スリーブ104~404の離脱操作が行えるようになっており、不用意にスリーブ104~404が脱落してしまう様なことは起こらない。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明実施例1の棒状化粧料繰り出し容器の、棒状化粧料収納状態の正面断面図である。
【
図2】本発明実施例1の棒状化粧料繰り出し容器の、
図1に於ける側面断面図である。
【
図3】本発明実施例1の棒状化粧料繰り出し容器の、スリーブ分別時の保持皿の位置を示す正面断面図である。
【
図4】本発明実施例1の棒状化粧料繰り出し容器の、外装体より機構部を分離した際の斜視図である。
【
図5】本発明実施例1の棒状化粧料繰り出し容器の、機構部よりスリーブを分離した際の斜視図である。
【
図6】本発明実施例2の棒状化粧料繰り出し容器の、棒状化粧料収納状態の正面断面図である。
【
図7】本発明実施例2の棒状化粧料繰り出し容器の、スリーブ分別時の保持皿の位置を示す正面断面図である。
【
図8】本発明実施例2の棒状化粧料繰り出し容器の、機構部よりスリーブを分離した際の、ポケット部及び当接部を正面とした半断面図である。
【
図9】本発明実施例3の棒状化粧料繰り出し容器の、棒状化粧料収納状態の正面断面図である。
【
図10】本発明実施例3の棒状化粧料繰り出し容器の、
図9に於ける側面断面図である。
【
図11】本発明実施例3の棒状化粧料繰り出し容器の、スリーブ分別時の保持皿の位置を示す側面断面図である。
【
図12】本発明実施例3の棒状化粧料繰り出し容器の、機構部よりスリーブを分離した際の斜視図である。
【
図13】本発明実施例4の棒状化粧料繰り出し容器の、棒状化粧料収納状態の正面断面図である。
【
図14】本発明実施例4の棒状化粧料繰り出し容器の、スリーブ分別時の保持皿の位置を示す側面断面図である。
【
図15】本発明実施例4の棒状化粧料繰り出し容器の、機構部よりスリーブを分離した際の側面半断面図である。
【
図16】本発明実施例棒状化粧料繰り出し容器の、その他の実施例の連結筒の斜視図。
【実施例0024】
本発明実施例1の棒状化粧料繰り出し容器を
図1~
図5によって説明する。まず、本発明実施例1の棒状化粧料繰り出し容器は、棒状化粧料101及び棒状化粧料101の繰り出し機構を内装した機構部A1と、この機構部A1を装着する外装体B1とより成っている。機構部A1は、保持筒102、連結筒103、スリーブ104、身筒105及びストッパーリング106より成っている。以下、詳細を説明する。
【0025】
保持筒102は合成樹脂製で、上端に棒状化粧料101の下端を保持するカップ状の保持皿121を有している。この保持皿121の下端よりは、脚筒122を垂下している。この脚筒122の下部側壁に、螺合突部123を設けている。この螺合突部123は、軸線を中心に180度間隔、2か所に設けている。この螺合突部123の間には、下端より軸線方向に切欠き124を設けている。この切欠き124も一対設けられ、螺合突部123が内方向に窄まり可能になっている。更にこの脚筒122の内側壁、切欠き124上方には、水平に内周リブ125を突設している。この保持筒102の脚筒122は、連結筒103内に上下摺動自在に挿入され、保持皿121は連結筒103上端に当接している。
【0026】
この連結筒103は合成樹脂製で、上下に開口したパイプ状をしている。この連結筒103の上部は連結部131になっており、連結部131の下方に上部鍔部132を、連結筒103の下端外周壁には下部鍔部133を、それぞれ設け、この上部鍔部132と下部鍔部133の間に保持部134を構成している。
【0027】
前記連結部131の外側壁には連結溝135を刻設している。この連結溝135の一方の端部は連結筒103の上端面に開溝し、左ネジ方向に屈曲した後、更に上方に屈曲してポケット部136となり終端となる。この連結溝135の上側は、下方向に傾斜し、ポケット部136に連続したカム部137になっている。尚この連結溝135は、連結部131の側壁に、180度間隔で2か所に設けられている。(
図5参照)
【0028】
この連結溝135の下方側壁には、上部窓部138及び下部窓部139が上下に設けられ、間にスプリング片171を構成している。このスプリング片171は、上方に向かって湾曲しており、弾性を有して変形可能となっている。このスプリング片171は、前記上部鍔部132の一部を構成しており、スプリング片171の最上位部位は、当接部172になっている。これら上部窓部138、下部窓部139、スプリング片171、及び当接部172は、180度間隔で2か所に設けられている。そして同じように180度間隔で2か所に設けられた連結溝135のポケット部136と、当接部172とは、約90度ずれて配置している。(
図5参照)
【0029】
また、前記保持部134には、軸線方向に長くガイド溝173を穿設している。このガイド溝173は、円周2か所に設けられており、前記脚筒122の螺合突部123が貫通して保持筒134を連結筒103内で回動不能に上下摺動自在に案内している。この連結筒103の連結部131は、スリーブ104の下端より挿入され、保持皿121がスリーブ104内に上下摺動自在に内装されている。
【0030】
このスリーブ104は、アルミニウム製で、上下に開口したパイプ状をしている。このスリーブ104は、棒状化粧料101及び保持筒102の保持皿121が収納される収納部141と、前記連結筒103の連結部131に嵌合する被嵌部142になっている。この被嵌部142の下端は、連結筒103のスプリング片171の当接部172に当接している。また、被嵌部142の内径は、上方の収納部141内径よりも大径になっている。この被嵌部142の内壁には、連結突部143を突設している。この連結突部143の高さは、前記収納部141の内径と同じであり、前記保持皿121のスリーブ104内への挿入の妨げとはならない。(
図1及び
図3参照)
【0031】
この連結突部143は、連結筒103の連結部131の連結溝135に突入するようになっている。最終的にこの連結突部143は連結溝135のポケット部136に侵入、スプリング片171の弾性でポケット部136の上端に当接した時点で係合する。この時、スプリング片171の弾性(負荷)は最小となる。
【0032】
また、連結筒103の保持部134には、身筒105を回動自在に保持している。この身筒105は合成樹脂製で、連結筒103の上部鍔部138と下部鍔部139の間に挟持され、上下動しないようになっている。身筒105の内側壁には、前記保持部134のガイド溝173を貫通した保持筒102の螺合突部123が螺合する左雌ネジ状のラセン溝151を螺設している。また、身筒105の下部外側壁全周には、軸線と平行に無数の縦状ローレット152を刻設している。この縦状ローレット152の下方外周壁には、水平方向に凹溝153を刻設している。
【0033】
そして、身筒105を保持してスリーブ104を時計方向に回転操作(右回転)すると、保持筒102の螺合突部123が回転するスリーブ104に連結された連結筒103のガイド溝173を貫通して回転しない身筒105のラセン溝151に螺合しているため、螺合作用により保持筒102が上昇する。そして、
図3に示すように螺合突部123が身溝136の上端に当接して保持筒102の上昇限、
図1及ぶ
図2に示すようにガイド溝136の下端に当接して保持筒102の下降限となる。
【0034】
また、脚筒122下方よりは、ストッパーリング106が挿入されている。このストッパーリング106は合成樹脂製で外周壁には、前記脚筒122の内周リブ125が係合してストッパーリング106を脱落不能に保持する係合溝161を周設している。このストッパーリング106は、脚筒122内に止着された時、脚筒122の螺合突部123を突設した部位の内方向への湾曲を阻止するようになっている。
【0035】
以上が機構部A1であるが、機構部A1を組み立てる際、保持筒102の脚筒122の下端部分を内側に湾曲させて連結筒103内に挿入し、螺合突部123を連結筒103のガイド溝173を貫通させ、身筒105のラセン溝151に螺合させる。保持筒102の組付け後、脚筒122の後部にストッパーリング106を挿入し、内周リブ125と係合溝161を係合止着すれば、脚筒122下端が内方向に湾曲不能となり、螺合突部123とガイド溝173の係合、螺合突部123とラセン溝151の螺合が外れなくなる。
【0036】
また、スリーブ104の連結筒103への組付け時、スリーブ104の連結突部143を連結筒103の連結部131の連結溝135に突入させる。スリーブ104の下端が連結部131のスプリング片171の当接部172に当接した時点で、連結筒103に対してスリーブ104を反時計方向に回転させると、連結突部143はカム部137に当接し、カム部137に沿ってスプリング片171を圧縮、スリーブ104を降下させながら移動、ポケット部136に突入する。そして、スプリング片171の弾性でポケット部136の上端に当接した時点で係合する。最終的に、連結突部143がポケット部136の上端に当接した時点でスリーブ104下端はスプリング片171の当接部172に触れているか、僅かに押圧している状態、スプリング片171への負荷が最小となっている。
【0037】
このスリーブ104の連結突部143は、連結筒103の連結溝135内のポケット部136に係合し、スプリング片171の弾性によりポケット部136の上端に押し付けられている。したがって、保持筒102の上昇限から下降限の範囲での繰り上げ下げ操作でスリーブ104と連結筒103の間にかかる応力では緩むことがない。保持筒102が上昇限(
図2の状態)になると、スリーブ104と身筒105の相対回転が不能となり、スリーブ104の回転力はスリーブ104と連結筒103の間にかかる。この状態で、スリーブ104を押し下げたままスリーブ104の回転操作を続行すると、連結突部143がポケット部136から脱出した後、連結突部143と連結溝135の係合を解除でき、
図5のように、スリーブ104が離脱する様になっている。
【0038】
外装体B1は、キャップ107、中筒108及び本体筒109より成っている。本体筒109は有底筒状をしており、上部に中筒108を止着している。この中筒108の上端部は本体筒109より突出してキャップ107を抜脱自在に嵌合する嵌合部181になっている。また、中筒108の嵌合部181下方は、本体筒109内に止着する止着部182になっている。この止着部182下方は、前記機構部A1の身筒105下部を保持する装着部183となっている。この装着部183の内側壁には、前記身筒105の縦状ローレット152に係合する縦リブ184を突設している。さらに、前記身筒105の凹溝153に係合する係合突部185を突設している。その結果、縦状ローレット152と縦リブ184が係合して外装体B1に身筒105が回動不能に、凹溝153と係合突部185が係合して外装体B1に身筒105が抜脱不能にそれぞれ係合保持され、結果機構部A1と外装体B1が連結している。
保持筒202は合成樹脂製で、上端に棒状化粧料201の下端を保持するカップ状の保持皿221を有している。この保持皿221の外周壁には複数の回動防止片226を均等に配置して突設しており、下端よりはネジ棒222を垂下している。このネジ棒222の外周壁には、左ネジ状の左雄ネジ223を螺設している。この保持筒202のネジ棒222は、ネジ筒210内に上下摺動自在に挿入され、保持皿221はネジ筒210上端に当接している。
このネジ筒210は合成樹脂製で、上下に開口したパイプ状をしている。このネジ筒210の内側壁には、前記保持筒202のネジ棒222の左雄ネジ223と螺合する左ネジ状の左雌ネジ251を突設している。また、ネジ筒210の下部外周壁には、複数の係合リブ291を突設している。この係合リブ291の上部外側壁には、右ネジ状の右雄ネジ292を螺設している。このネジ筒210の下部は身筒205に、上部は連結筒203に、それぞれ摺動自在に挿入されている。
この身筒205は合成樹脂製で内周壁には、前記ネジ筒210の係合リブ291が係合して、ネジ筒210を回動不能に摺動自在に案内する案内溝254を軸線方向に長く刻設している。また、身筒205の上部には、小径の保持部234を設けている。この保持部234の外側壁には、周溝255を刻設している。この保持部234の下方は基部256となり、基部276の外側壁には、水平方向に凹溝253を刻設している。この凹溝253の下方外周壁には、軸線と平行に無数の縦状ローレット252を刻設している。
連結筒203は、合成樹脂製でパイプ状をしている。この連結筒203の上部には、連結部231を設けている。この連結部231の内側壁には、前記ネジ筒210の右雄ネジ292に螺合する右ネジ状の右雌ネジ274を突設している。また連結部231の下方は、内径が拡大し、前記身筒205の保持部234に嵌合する外嵌部275を設けている。この外嵌部275の内側壁には、前記身筒205の保持部234の周溝255と係合して身筒205と連結筒203を回動自在に脱落不能に係合保持する凸部276を突設している。この連結部231と外嵌部275の間には段部232を構成している。
以上が機構部A2であるが、身筒205を保持してスリーブ204を時計方向に回転操作(右回転)すると、保持筒202は保持皿221の回動防止片226がスリーブ204のガイド溝273に係合しているためスリーブ204の回転に従動する。ネジ筒210は係合リブ291が身筒205の案内溝254に係合しているため身筒205の回転に従動する。その結果、回転する保持筒202のネジ棒222の左雄ネジ223が、回転しないネジ筒210の左雌ネジ251と螺合しているため、螺合作用により保持筒202が上昇する。
同時に連結筒203は、スリーブ204の連結突部243が、連結筒203の連結溝235のポケット部236に係合して一体化しているため、スリーブ204の回転に従動する。その結果、回転する連結筒203の右雌ネジ274が、前記回転しないネジ筒210の右雄ネジ292と螺合しているため、螺合作用によりネジ筒210が上昇する。この保持筒202の上昇とネジ筒210の上昇との複合作用により、棒状化粧料201が繰り出される。そして、図に示すように回動防止片226がガイド溝273の上端に当接して保持筒202の上昇限、図に示すように保持皿221の下端がネジ筒210、連結筒203の上端に当接して保持筒202の下降限となる。
また、スリーブ204の連結筒203への組付け時、スリーブ204の連結突部243を連結筒203の連結部231の連結溝235に突入させる。スリーブ204の下端がスプリング片271の当接部272に当接した時点で、連結筒203に対してスリーブ204を反時計方向に回転させると、連結突部243はカム部237に当接し、カム部237に沿ってスプリング片271を圧縮、スリーブ204を降下させながら移動、ポケット部236に突入する。そして、スプリング片271の弾性でポケット部236の上端に当接した時点で係合する。最終的に、連結突部243がポケット部236の上端に当接した時点でスリーブ204下端はスプリング片271の当接部272に触れているか、僅かに押圧している状態となっている。
外装体B2は、キャップ207、中筒208及び本体筒209より成っている。本体筒209は有底筒状をしており、上部に中筒208を止着している。この中筒208の上端部は本体筒209より突出してキャップ207を抜脱自在に嵌合する嵌合部281になっている。また、中筒208の嵌合部281下方は、本体筒209内に止着する止着部282になっている。この止着部282下方は、前記機構部A2の身筒205の基部256を保持する装着部283となっている。この装着部283の内側壁には、前記基部256の縦状ローレット252に係合する縦リブ284を突設している。さらに、前記基部256の凹溝253に係合する係合突部285を突設している。その結果、縦状ローレット252と縦リブ284が係合して外装体B2に身筒205が回動不能に、凹溝253と係合突部285が係合して外装体B2に身筒205が抜脱不能にそれぞれ係合保持され、結果機構部A2と外装体B2が連結している。