特開 2022-35464 ハイブリッドマスク

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公開特許公報(A)

(11)【公開番号】P2022035464

(43)【公開日】2022-03-04

(54)【発明の名称】ハイブリッドマスク

(51)【国際特許分類】

   A41D 13/11 20060101AFI20220225BHJP

【ＦＩ】

A41D13/11 Z

【審査請求】未請求

【請求項の数】5

【出願形態】ＯＬ

(21)【出願番号】P 2020139805

(22)【出願日】2020-08-21

(71)【出願人】

【識別番号】520319060

【氏名又は名称】大島 敬

(74)【代理人】

【識別番号】100166589

【弁理士】

【氏名又は名称】植村 貴昭

(72)【発明者】

【氏名】大島 敬

(57)【要約】

【課題】飛沫拡散抑制及び美容効果を有するハイブリッドマスクを提供するにある。
【解決手段】鼻及び口を覆う一般的マスク部分である一般的マスク部分２０と、顎、喉から耳にかけて覆う美容用マスク部分３０と、が一体化したハイブリッドマスク１０であるため、一般的なマスクとして違和感なく外出時に使用でき、特に、美容用マスク部分３０は、皮膚を引き上げるというリフトアップ機能を有するため、弛んだ２重顎を解消することや、小顔効果、シェイプアップ効果等の美容効果を奏することが期待できる。
【選択図】図１

【特許請求の範囲】

【請求項1】

一般的マスク部分と、美容用マスク部分と、が一体化したことを特徴とするハイブリッドマスク。

【請求項2】

前記美容用マスク部分は、顎、喉から耳にかけてを覆い、皮膚を引き上げるというリフトアップ機能を有するフェースアップマスクであることを特徴とする請求項１記載のハイブリッドマスク。

【請求項3】

前記美容用マスク部分は、皮膚に密着して滑らない素材からなることを特徴とする請求項２記載のハイブリッドマスク。

【請求項4】

前記美容用マスク部分は、前記一般的マスク部分の下に隠れる秘匿ゾーンを有することを特徴とする請求項２又は３記載のハイブリッドマスク。

【請求項5】

前記一般的マスク部分は、鼻及び口にかけてを覆い、通気性のある飛沫拡散抑制用マスクであることを特徴とする請求項１記載のハイブリッドマスク。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、ハイブリッドマスクに関する。詳しくは、飛沫拡散抑制及び美容効果を期待できるマスクに関する。

【背景技術】

【0002】

新型コロナウイルス（ＣＯＶＩＤ－１９）の飛沫拡散抑制のため、外出時には、適度な通気性を持つ紙製又は布製の一般的なマスクを着用することが推奨されている。
これに対して、美容効果を有するフェースアップマスクが知られている。このフェースアップマスクは、顎や喉から耳にかけての皮膚を引き上げるというリフトアップ機能を有するものであり、弛んだ２重顎を解消することや、小顔効果、シェイプアップ効果等の美容効果を奏することが期待されている。

【0003】

フェースアップマスクは、その他、フェイスリフトマスク、シェイプアップマスク等の種々の呼び名があるが、ここでは、便宜上、上記リフトアップ機能を有するものを統一して「フェースアップマスク」と呼ぶこととする。
このようなフェースアップマスクの一例として、特許文献１には、加齢などによりたるんだ顔やあご周りの皮膚を適度に引き上げる等の美容効果を目的とする美容用ターバンが開示されている。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0004】

【特許文献1】特開２０２０－０２８５５６号公報

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0005】

フェースアップマスクは、特許文献１に開示されている美容用ターバンを含めて、飛沫拡散抑制用の一般的なマスクとは外観的に異なるため、外出時に使用するのは違和感があった。そのため、フェースアップマスクは、就寝時や入浴時間など限られた時間に制限的に着用され、継続的な着用が困難であるという問題点があった。
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであり、一般的なマスクと同様に違和感なく継続的に着用できるハイブリッドマスクを提供することにある。

【課題を解決するための手段】

【0006】

本発明の第１の観点におけるハイブリッドマスクは、一般的マスク部分と、美容用マスク部分と、が一体化したことを特徴とする。

【0007】

更に、好適には、前記美容用マスク部分は、顎、喉から耳にかけてを覆い、皮膚を引き上げるというリフトアップ機能を有するフェースアップマスク部分であことを特徴とする。

【0008】

更に、好適には、前記美容用マスク部分は、皮膚に密着して滑らない素材からなることを特徴とする。

【0009】

更に、好適には、前記美容用マスク部分は、前記一般的マスク部分の下に隠れる秘匿ゾーンを有することを特徴とする。

【0010】

更に、好適には、前記一般的マスク部分は、鼻及び口にかけてを覆う、通気性のある飛沫拡散抑制用マスクであることを特徴とする。

【発明の効果】

【0011】

本発明の第１の観点におけるハイブリッドマスクは、一般的マスク部分と美容用マスク部分とが一体化しているため、通常のマスクと同様に違和感がなく継続的に着用可能である。美容用マスク部分は、顎、喉から耳にかけてを覆い、皮膚を引き上げるというリフトアップ機能を有するフェースアップマスク部分とすると、弛んだ２重顎を解消することや、小顔効果、シェイプアップ効果等の美容効果を期待できる。また、フェースアップマスク部分は、更に、皮膚に密着して滑らない素材からなることがリフトアップ機能に効果的である。更に、フェースアップマスク部分は、一般的マスク部分の下に隠れる秘匿ゾーンとすると、露出する面積が少なく一層違和感が少ない。一般的マスク部分は、鼻及び口にかけてを覆う、通気性のあるマスクとすると、飛沫拡散抑制の効果が期待できる。

【図面の簡単な説明】

【0012】

【図1】本発明の第１の実施例に係るハイブリッドマスクの着用状態を示す説明図である。

【図2】本発明の第２の実施例に係るハイブリッドマスクの着用状態を示す説明図である。

【発明を実施するための形態】

【0013】

[実施例１]
本発明の第１の実施例に係るハイブリッドマスクを図１に示す。
図１に示すように、本実施例のハイブリッドマスク１０は、人の顔面１に着用されるものであり、一般的マスク部分２０と、美容用マスク部分３０とが一体化されたものである。

【0014】

一般的マスク部分２０は、顔面１のうち鼻２及び口３を覆い、適度な通気性を持つ素材、例えば、紙や布からなる飛沫拡散抑制用マスクである。
一般的マスク部分２０は、外出時に着用が推奨されている飛沫拡散抑制用の一般的なマスクと外観的にはほぼ同様な形態である。
美容用マスク部分３０は、顔面１のうち顎４、喉５から耳６にかけて覆い、皮膚を引き上げるというリフトアップ機能を有するフェースアップマスクである。

【0015】

また、美容用マスク部分３０は、リフトアップ機能を発揮するために、皮膚に密着して滑らない素材、例えば、適度に柔軟性のある素材とすることが望ましい。但し、皮膚に密着していれば、多少の滑りはかまわない。
また、長時間着用しても苦しくならない位のフィット、サポート感、リンパマッサージ効果があることが望ましい。
更には、化粧が落ちない素材であることも望ましい。特に、デザイン性も良く、小顔見えも期待できる外観、色彩としても良い。

【0016】

本実施例では、美容用マスク部分３０は、両側に、耳６に掛ける耳掛部３１を持っている。
そのため、人の顔面１にハイブリッドマスク１０を着用する際には、美容用マスク部分３０の耳掛部３１を両手で左右に広げて引っ張りながら、耳６に掛けることにより、ハイブリッドマスク１０を簡単に着用できる。

【0017】

ここで、耳掛部３１は、耳６に跡が残らない、あるいは、耳６が痛くならないような形状及び素材であることが望ましい。
但し、必ずしも、美容用マスク部分３０は、耳掛部を３１を有する例に限られない。
例えば、耳掛部３１に代えて、うなじ側に回り込む紐部を形成して、紐部を結ぶことにより、うなじ側から固定することも出来る。このようにすると、耳６の負担が軽減する利点がある。

【0018】

上記構成を有する本実施例のハイブリッドマスク１０は、一般的マスク部分２０が鼻２及び口３を覆うため、一般的なマスクと同様に、飛沫拡散の抑制効果を奏すると共に、美容用マスク部分３０が顎４、喉５から耳６にかけて覆うために、皮膚を引き上げるというリフトアップ機能を発揮し、弛んだ２重顎を解消することや、小顔効果、シェイプアップ効果等の美容効果を奏することが期待できる。

【0019】

しかも、本実施例のハイブリッドマスク１０は、一般的マスク部分２０と、美容用マスク部分３０とが一体化されたものであるので、一般的なマスクと外観的にはほぼ同様な形態であり、違和感なく継続的を着用できる。
つまり、就寝時や入浴時に限られることなく、外出時にも着用できるため、特に、美容効果が一層顕著に奏されることが期待できる。

【0020】

なお、本実施例では、一般的マスク部分２０と美容用マスク部分３０とが重なりを持たないで、一体化している。
つまり、一般的マスク部分２０は、顔面１のうち顎４、喉５から耳６にかけてを覆わず、また、美容用マスク部分３０は、顔面１のうち鼻２及び口３を覆わない。

【0021】

但し、一般的マスク部分２０と美容用マスク部分３０とに重なりを設けても良い。
例えば、一般的マスク部分２０により、顔面１のうち顎４、喉５から耳６にかけても覆い、美容用マスク部分３０の一部を一般的マスク部分２０の下に隠すようにすると、美容用マスク部分３０の露出面積が少なくなり、より一層違和感なく着用できる利点がある。この利点を追求したのが、次に説明する第２の実施例である。
なお、本発明のハイブリッドマスクは、男女共用で着用可能なものである。

【0022】

[実施例２]
本発明の第２の実施例に係るハイブリッドマスクを図２に示す。
図２に示すように、本実施例のハイブリッドマスク１０は、人の顔面１に着用されるものであり、一般的マスク部分２０と、美容用マスク部分３０とが一体化されたものである点で第１の実施例と共通である。

【0023】

更に、本実施例は、美容用マスク部分３０が、一般的マスク部分２０の下に隠れる秘匿ゾーン３２を有する点に特に特徴がある。
即ち、秘匿ゾーン３２は、一般的マスク部分２０の下方において、鼻２と口３の間である鼻下部から頬にかけてを覆っており、リフトアップ機能により、鼻下部及び頬に密着して、顎４、喉５から耳６に限らず、顔全体に対しての美容効果を奏することが期待できる。

【0024】

しかも、秘匿ゾーン３２は、一般的マスク部分２０の下に隠れることから、飛沫拡散抑制用のための一般的マスクと外観的には同様な形態である点にも特徴がある。
そのため、本実施例のハイブリッドマスクは、外出時に着用しても違和感を生じないし、就寝時や入浴時に限られることなく、外出時に着用できるという効果を奏する。その他については、前述した第１の実施例と同様である。

【0025】

なお、本実施例では、秘匿ゾーン３２は、一般的マスク部分２０の下方において、鼻２と口３の間である鼻下部及び頬を覆っていたが、更に、拡張して、一般的マスク部分２０の下方であれば、目７と鼻２の間を覆うようにしても良い。
このようにすると、顔全体に対しての美容効果をより一層奏することが期待できる。

【産業上の利用可能性】

【0026】

本発明のハイブリッドマスクは、飛沫拡散抑制及び美容効果を有するものとして産業上広く利用可能なものである。

【符号の説明】

【0027】

１ 顔面
２ 鼻
３ 口
４ 顎
５ 喉
６ 耳
７ 目
１０ ハイブリッドマスク
２０ 一般的マスク部分（飛沫拡散抑制用マスク）
３０ 美容用マスク部分（フェースアップマスク）
３１ 耳掛部
３２ 秘匿ゾーン

【図1】

【図2】