(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022035530
(43)【公開日】2022-03-04
(54)【発明の名称】暖房装置
(51)【国際特許分類】
F24H 15/00 20220101AFI20220225BHJP
【ＦＩ】
F24H3/04 305A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】ＯＬ
(21)【出願番号】P 2020139924
(22)【出願日】2020-08-21
(71)【出願人】
【識別番号】000000538
【氏名又は名称】株式会社コロナ
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】特許業務法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】霜島 敏之
【テーマコード（参考）】
3L028
【Ｆターム（参考）】
3L028EA01
3L028EB02
3L028EC03
(57)【要約】
【課題】燃料の使用量を抑制しながらセパレート型エアコンを補助することができる暖房装置を提供することを課題とする。
【解決手段】暖房装置１００は、室温を温度設定ボタン４３で設定した室温に維持するように暖房運転を行う通常運転モードと、エアコンを併用して暖房運転を行うエアコン併用モードと、に切り換える運転切換ボタン４２と、エアコン併用モードで暖房運転する時間を設定するためのエアコン併用モード運転時間設定ボタン４４と、室温検知手段ＴＳで検知した室温と温度設定ボタン４３で設定した設定温度との差から暖房出力を決定してバーナ７の燃焼を制御する制御部５と、を備えている。エアコン併用モード運転時間設定ボタン４４によりエアコン併用モードで暖房運転する時間を第１所定時間に設定して、運転切換ボタン４２をエアコン併用モードに切り換えた場合、制御部５は、第１所定時間だけ第１の設定火力で暖房運転させて自動停止させる。
【選択図】図４
【解決手段】暖房装置１００は、室温を温度設定ボタン４３で設定した室温に維持するように暖房運転を行う通常運転モードと、エアコンを併用して暖房運転を行うエアコン併用モードと、に切り換える運転切換ボタン４２と、エアコン併用モードで暖房運転する時間を設定するためのエアコン併用モード運転時間設定ボタン４４と、室温検知手段ＴＳで検知した室温と温度設定ボタン４３で設定した設定温度との差から暖房出力を決定してバーナ７の燃焼を制御する制御部５と、を備えている。エアコン併用モード運転時間設定ボタン４４によりエアコン併用モードで暖房運転する時間を第１所定時間に設定して、運転切換ボタン４２をエアコン併用モードに切り換えた場合、制御部５は、第１所定時間だけ第１の設定火力で暖房運転させて自動停止させる。
【選択図】図４
【特許請求の範囲】
【請求項1】
室温を温度設定手段で設定した室温に維持するように暖房運転を行う通常運転モードと、
エアコンを併用して暖房運転を行うエアコン併用モードと、に切り換える運転切換手段と、
前記エアコン併用モードで暖房運転する時間を設定するためのエアコン併用モード運転時間設定手段と、
室温検知手段で検知した室温と前記温度設定手段で設定した設定温度との差から暖房出力を決定してバーナの燃焼を制御する制御部と、
を備えた暖房装置であって、
前記エアコン併用モード運転時間設定手段により前記エアコン併用モードで暖房運転する時間を第１所定時間に設定して、前記運転切換手段を前記エアコン併用モードに切り換えた場合、前記制御部は、前記第１所定時間だけ第１の設定火力で暖房運転させて自動停止させること、
を特徴とする暖房装置。
エアコンを併用して暖房運転を行うエアコン併用モードと、に切り換える運転切換手段と、
前記エアコン併用モードで暖房運転する時間を設定するためのエアコン併用モード運転時間設定手段と、
室温検知手段で検知した室温と前記温度設定手段で設定した設定温度との差から暖房出力を決定してバーナの燃焼を制御する制御部と、
を備えた暖房装置であって、
前記エアコン併用モード運転時間設定手段により前記エアコン併用モードで暖房運転する時間を第１所定時間に設定して、前記運転切換手段を前記エアコン併用モードに切り換えた場合、前記制御部は、前記第１所定時間だけ第１の設定火力で暖房運転させて自動停止させること、
を特徴とする暖房装置。
【請求項2】
前記暖房装置に設けられて人の有無を検出する人感センサを備え、
前記制御部は、前記第１の設定火力で暖房運転をさせている状態で、予め設定した第２所定時間前記人感センサが人を検知しない場合、第２の設定火力に火力を下げること、
を特徴とする請求項１に記載の暖房装置。
前記制御部は、前記第１の設定火力で暖房運転をさせている状態で、予め設定した第２所定時間前記人感センサが人を検知しない場合、第２の設定火力に火力を下げること、
を特徴とする請求項１に記載の暖房装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記人感センサが再度人を検知した場合、前記第１の設定火力に火力を上げて、前記バーナの燃焼時間が、前記第１所定時間になったら燃焼運転を停止させること、
を特徴とする請求項２に記載の暖房装置。
を特徴とする請求項２に記載の暖房装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記バーナの燃料量を制御する出力決定手段を有し、
前記第１の設定火力は、前記出力決定手段によって設定した前記バーナの最大火力であり、
前記第２の設定火力は、前記出力決定手段によって設定した前記バーナの最小火力であること、
を特徴とする請求項２または請求項３に記載の暖房装置。
前記第１の設定火力は、前記出力決定手段によって設定した前記バーナの最大火力であり、
前記第２の設定火力は、前記出力決定手段によって設定した前記バーナの最小火力であること、
を特徴とする請求項２または請求項３に記載の暖房装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアコン併用運転モードを備えた暖房装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、セパレート型エアコンは、暖房運転した際、暖房運転を開始してから温風が出始めるまでに、５分程度の時間がかかっている。石油ファンヒータは、暖房運転を開始してから１分程度で点火するので、セパレート型エアコンよりも早く温風が吹き出る。このため、石油ファンヒータは、セパレート型エアコンの運転開始時の補助暖房器具として使用されることがある。
【0003】
しかし、石油ファンヒータをセパレート型エアコンの補助暖房器具として使用した場合は、通常モードで使用すると、室温が十分に上昇した後も暖房運転を継続するため、両方の暖房器具を使用している分だけ、電気及び灯油を消費してしまうという問題点がある。
【0004】
このような問題点を解消すべく発明されたものとしては、例えば、特許文献１，２に記載された温風暖房装置が知られている。特許文献１，２の温風暖房装置は、併用運転モードを選択した場合、運転開始後、室温が設定温度付近に到達すると、温風暖房装置の暖房出力を低下させ、エアコンの暖房能力を活用するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開２０１６－１６１１７４号公報
【特許文献2】特開２０１６－１６１１７５号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献１，２に記載されているような温風暖房装置を補助暖房として用いた場合では、室温が設定温度付近に到達すると温風暖房装置の暖房出力が低下し、その分室温の上昇速度が低下してエアコンが小さな能力へ移行するまでの時間が長くなり、エアコンの消費電力が多くなってしまう。
【0007】
そこで、本発明は、前記した問題を解決し、セパレート型エアコンを適切に補助することができる暖房装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するため、本発明は、室温を温度設定手段で設定した室温に維持するように暖房運転を行う通常運転モードと、エアコンを併用して暖房運転を行うエアコン併用モードと、に切り換える運転切換手段と、前記エアコン併用モードで暖房運転する時間を設定するためのエアコン併用モード運転時間設定手段と、室温検知手段で検知した室温と前記温度設定手段で設定した設定温度との差から暖房出力を決定してバーナの燃焼を制御する制御部と、を備えた暖房装置であって、前記エアコン併用モード運転時間設定手段により前記エアコン併用モードで暖房運転する時間を第１所定時間に設定して、前記運転切換手段を前記エアコン併用モードに切り換えた場合、前記制御部は、前記第１所定時間だけ第１の設定火力で暖房運転させて自動停止させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、室温を急速に上昇させてセパレート型エアコンを適切に補助することができる暖房装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施形態に係る暖房装置を示す平面図である。
【図3】燃料タンクと重量センサの設置状態を示す要部分解斜視図である。
【図4】本発明の実施形態に係る暖房装置を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施形態に係る暖房装置の動作を示すフローチャートである。
【図6】（ａ）は本発明の暖房装置がある暖房中の部屋に人が居る場合を示すタイミングチャート、（ｂ）は本発明の暖房装置がある部屋から暖房中に人が居なくなった場合を示すタイミングチャート、（ｃ）は暖房装置がある暖房中の部屋に人が居る場合の比較例を示すタイミングチャート、（ｄ）は暖房装置がある暖房中の部屋の室温が設定温度に近づいた場合の比較例を示すタイミングチャートである。
【図7】（ａ）は暖房装置がある部屋から暖房中に人が居なくなった場合の比較例を示すタイミングチャート、（ｂ）は暖房装置がある暖房中の部屋に再度人が戻って来た場合の比較例を示すタイミングチャート、（ｃ）は本発明の暖房装置がある部屋からエアコン併用モードで暖房中に人が居なくなった場合を示すタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
【0012】
＜暖房装置＞
図１、図２に示すように、暖房装置１００は、暖房装置１００が配置されている部屋の温度を通常運転モードと、エアコン併用モードと、の暖房運転機能を有する石油ファンヒータ、あるいは、石油ストーブである。暖房装置１００は、暖房装置本体１と、燃料タンク２と、燃料受皿部３と、操作部４と、表示部６と、バーナ７と、室温検知手段ＴＳと、人感センサＨＳと、重量センサＷＳと、気化用ヒータＨ１と、電磁ポンプＰ１と、燃料用送風機Ｆ１と、対流用送風機Ｆ２と、を備えている。
図１、図２に示すように、暖房装置１００は、暖房装置１００が配置されている部屋の温度を通常運転モードと、エアコン併用モードと、の暖房運転機能を有する石油ファンヒータ、あるいは、石油ストーブである。暖房装置１００は、暖房装置本体１と、燃料タンク２と、燃料受皿部３と、操作部４と、表示部６と、バーナ７と、室温検知手段ＴＳと、人感センサＨＳと、重量センサＷＳと、気化用ヒータＨ１と、電磁ポンプＰ１と、燃料用送風機Ｆ１と、対流用送風機Ｆ２と、を備えている。
【0013】
ここで、通常運転モードとは、温度設定ボタン４３で設定した室温に維持するように、暖房装置１００のみで通常の暖房運転を行うときの暖房運転である。エアコン併用モードは、セパレート型エアコン（以下、適宜「エアコン」という）を併用して暖房運転を行うときに、エアコンの暖房運転を補助するエアコンアシスト暖房運転である。
【0014】
以下、暖房装置１００は、バーナ７で灯油等の液体燃料（以下、適宜単に「燃料」という）を燃焼させて、そのときに発生する熱で温風を生成して、温風で室内に暖房する石油ファンヒータである場合を例に挙げて説明する。
【0015】
＜暖房装置本体＞
図１または図２に示すように、暖房装置本体１は、暖房装置１００の本体ケース体である。暖房装置本体１は、ベース部材１１と、送気装置部１２と、外装部材１３と、タンク収容部１ａと、内底部１ｂと、タンク収容部１ａを開閉自在に閉塞する蓋体１４と、操作部４と、表示部６と、バーナ７と、を備えている。
図１または図２に示すように、暖房装置本体１は、暖房装置１００の本体ケース体である。暖房装置本体１は、ベース部材１１と、送気装置部１２と、外装部材１３と、タンク収容部１ａと、内底部１ｂと、タンク収容部１ａを開閉自在に閉塞する蓋体１４と、操作部４と、表示部６と、バーナ７と、を備えている。
【0016】
図２に示すように、ベース部材１１は、暖房装置本体１の下端部を形成する板状部材から成る。
送気装置部１２は、燃料用送風機Ｆ１によって気化器（図示省略）を介してバーナ７に燃料用空気を送るための箇所である。送気装置部１２は、ベース部材１１の上部に設けられている。
送気装置部１２は、燃料用送風機Ｆ１によって気化器（図示省略）を介してバーナ７に燃料用空気を送るための箇所である。送気装置部１２は、ベース部材１１の上部に設けられている。
【0017】
＜バーナ＞
そのバーナ７は、燃料を燃焼させる箇所である。バーナ７は、暖房装置本体１内の下部に配置されている。バーナ７は、空気供給部（図示省略）に備わる燃焼用ファン（図示せず）によって室内から吸引されて供給される空気と、燃油供給部（図示省略）から供給される燃油と、を予混合して燃焼させる装置である。
そのバーナ７は、燃料を燃焼させる箇所である。バーナ７は、暖房装置本体１内の下部に配置されている。バーナ７は、空気供給部（図示省略）に備わる燃焼用ファン（図示せず）によって室内から吸引されて供給される空気と、燃油供給部（図示省略）から供給される燃油と、を予混合して燃焼させる装置である。
【0018】
図２に示すように、外装部材１３は、暖房装置本体１の前後左右の外壁部を形成する部材である。外装部材１３は、ベース部材１１上に被せるように載設された金属製の箱状部材から成る。外装部材１３は、ベース部材１１に対して下方に向けて、垂直に折り曲げられた状態にプレス加工して形成されている。
【0019】
タンク収容部１ａは、燃料タンク２を挿入及び取り出し自在に収容する設置個所である。
内底部１ｂは、タンク収容部１ａ内の下方に設けられて、燃料タンク２を支持する燃料受皿部３が設置される箇所である。
内底部１ｂは、タンク収容部１ａ内の下方に設けられて、燃料タンク２を支持する燃料受皿部３が設置される箇所である。
【0020】
【0021】
＜燃料タンク＞
図２及び図３に示す燃料タンク２は、液体燃料を貯留するタンクである。燃料タンク２は、暖房装置本体１から分離して移動させることが可能な金属製のカートリッジ式タンクから成る。燃料タンク２は、当該燃料タンク２の下部に設けられた口金部２０及びキャップ蓋２１と、燃料タンク２の上面に設けられた上側取手２３と、燃料タンク２の下面に設けられた下側取手２４（図３参照）と、を備えている。
図２及び図３に示す燃料タンク２は、液体燃料を貯留するタンクである。燃料タンク２は、暖房装置本体１から分離して移動させることが可能な金属製のカートリッジ式タンクから成る。燃料タンク２は、当該燃料タンク２の下部に設けられた口金部２０及びキャップ蓋２１と、燃料タンク２の上面に設けられた上側取手２３と、燃料タンク２の下面に設けられた下側取手２４（図３参照）と、を備えている。
【0022】
図３に示すように、口金部２０は、燃料タンク２内の液体燃料を燃料受皿部３内の燃料の減少に伴い随時放出するための部材である。口金部２０は、燃料タンク２の下部に回動自在に設けられたキャップ蓋２１を備えている。
【0023】
キャップ蓋２１は、基端部に設けたヒンジ部を中心に燃料タンク２に対して回動可能に取り付けられている。キャップ蓋２１の先端側には、キャップ蓋２１を燃料タンク２に着脱可能にロックするためのロック部が設けられている。キャップ蓋２１の中央部には、燃料タンク２の下面に設けられた開口部（図示省略）に連結される口金（図示省略）が設置されている。
【0024】
図３に示すように、オイルフィルタ２２は、液体燃料を浄化する略円筒形状の濾過器である。オイルフィルタ２２は、上端部の開口縁部に環状のフランジ形状に形成されたセンサ作動部２２ａと、センサ作動部２２ａから下方向に延設された略円筒状の供給口挿入部２２ｂと、を有する樹脂製の部材から成る。オイルフィルタ２２は、燃料供給口３１ｄに離脱自在に取り付けられている。
【0025】
＜燃料受皿部＞
燃料受皿部３は、燃料タンク２から供給された液体燃料を受けて貯留するための部材である。燃料受皿部３は、オイルフィルタ２２が着脱自在に挿入される上板部材３１と、上板部材３１の外周部に連結された下板部材３２と、によって略容器状に形成されている。燃料受皿部３は、タンク収容部１ａの内底部１ｂに配置されている（図２参照）。燃料受皿部３の上板部材３１は、センサ設置部３１ａと、燃料供給口３１ｄと、凹部３１ｃ等をプレス成形して有する金属製板部材から成る。
燃料受皿部３は、燃料タンク２から供給された液体燃料を受けて貯留するための部材である。燃料受皿部３は、オイルフィルタ２２が着脱自在に挿入される上板部材３１と、上板部材３１の外周部に連結された下板部材３２と、によって略容器状に形成されている。燃料受皿部３は、タンク収容部１ａの内底部１ｂに配置されている（図２参照）。燃料受皿部３の上板部材３１は、センサ設置部３１ａと、燃料供給口３１ｄと、凹部３１ｃ等をプレス成形して有する金属製板部材から成る。
【0026】
センサ設置部３１ａは、重量センサＷＳのセンサベースＷＳ４が載設させるセンサ設置面３１ｂに連続する平坦な面から成る箇所である。センサ設置部３１ａには、燃料受皿部３のセンサ設置面３１ｂから所定の高さＨ１だけ段差状に下がって形成されて、重量センサＷＳとの間に隙間を形成するための凹部３１ｃが形成されている。
【0027】
凹部３１ｃは、重量センサＷＳの先端部寄りの位置の下側に、所定の大きさの隙間を形成するための窪みである。凹部３１ｃは、横幅が重量センサＷＳの横幅よりも幅広に形成されて、凹部３１ｃ内の重量センサＷＳの先端部側が没入可能な幅に形成されている。
【0028】
図３に示すように、燃料供給口３１ｄは、略円筒状の設置孔で、オイルフィルタ２２（口金部２０）が着脱自在に挿入され、さらにオイルフィルタ２２に口金部２０が着脱自在に挿入されるものである。
【0029】
下板部材３２は、上板部材３１の下側に固定される略容器形状の金属製板部材である。下板部材３２は、中央部側に向かって段差状に窪んで形成されている。下板部材３２の外周縁部は、上板部材３１の外周部を囲むように折り曲げて連結されている。
【0030】
＜操作部＞
図４に示すように、操作部４は、複数のスイッチを配置された操作盤である。操作部４には、運転／停止ボタン４１（運転／停止手段）と、運転切換ボタン４２（運転切換手段）と、温度設定ボタン４３（温度設定手段）と、エアコン併用モード運転時間設定ボタン４４（エアコン併用モード運転時間設定手段）と、通常運転モード運転時間設定ボタン４５等のスイッチが設けられている。操作部４は、例えば、プッシュスイッチ、タッチスイッチ等から成る前記複数のスイッチを備えた操作パネルから構成されている。操作部４は、暖房装置本体１の前面の上部に配置されている（図１及び図２参照）。
図４に示すように、操作部４は、複数のスイッチを配置された操作盤である。操作部４には、運転／停止ボタン４１（運転／停止手段）と、運転切換ボタン４２（運転切換手段）と、温度設定ボタン４３（温度設定手段）と、エアコン併用モード運転時間設定ボタン４４（エアコン併用モード運転時間設定手段）と、通常運転モード運転時間設定ボタン４５等のスイッチが設けられている。操作部４は、例えば、プッシュスイッチ、タッチスイッチ等から成る前記複数のスイッチを備えた操作パネルから構成されている。操作部４は、暖房装置本体１の前面の上部に配置されている（図１及び図２参照）。
【0031】
＜運転／停止ボタン＞
図１及び図４に示す運転／停止ボタン４１（運転／停止手段）は、暖房装置１００を始動させたり、暖房装置１００の運転を停止させたりするための電源スイッチである。運転／停止ボタン４１は、例えば、操作部４の右端部に配置されている。
図１及び図４に示す運転／停止ボタン４１（運転／停止手段）は、暖房装置１００を始動させたり、暖房装置１００の運転を停止させたりするための電源スイッチである。運転／停止ボタン４１は、例えば、操作部４の右端部に配置されている。
【0032】
＜運転切換ボタン＞
運転切換ボタン４２（運転切換手段）は、暖房装置１００の暖房運転を、通常運転モードと、エアコン併用モードと、のどちらかに切り換えるためのスイッチである。
運転切換ボタン４２（運転切換手段）は、暖房装置１００の暖房運転を、通常運転モードと、エアコン併用モードと、のどちらかに切り換えるためのスイッチである。
【0033】
＜温度設定ボタン＞
温度設定ボタン４３（温度設定手段）は、暖房装置１００によって暖房したい部屋の温度を設定するためのスイッチである。暖房装置１００の制御部５（出力決定手段５２）は、部屋の温度が、この温度設定ボタン４３で設定した温度になるように、バーナ７の燃焼状態を制御する。
温度設定ボタン４３（温度設定手段）は、暖房装置１００によって暖房したい部屋の温度を設定するためのスイッチである。暖房装置１００の制御部５（出力決定手段５２）は、部屋の温度が、この温度設定ボタン４３で設定した温度になるように、バーナ７の燃焼状態を制御する。
【0034】
＜エアコン併用モード運転時間設定ボタン＞
エアコン併用モード運転時間設定ボタン４４（エアコン併用モード運転時間設定手段）は、エアコン併用モードで暖房運転する時間（後記する第１所定時間）を設定するための時間設定スイッチである。エアコン併用モード運転時間設定ボタン４４は、例えば、５分～３０分を５分刻みに設定可能になっている。
エアコン併用モード運転時間設定ボタン４４（エアコン併用モード運転時間設定手段）は、エアコン併用モードで暖房運転する時間（後記する第１所定時間）を設定するための時間設定スイッチである。エアコン併用モード運転時間設定ボタン４４は、例えば、５分～３０分を５分刻みに設定可能になっている。
【0035】
＜通常運転モード運転時間設定ボタン＞
通常運転モード運転時間設定ボタン４５は、通常運転モードで暖房運転する時間を設定するための時間設定手段である。
通常運転モード運転時間設定ボタン４５は、通常運転モードで暖房運転する時間を設定するための時間設定手段である。
【0036】
＜制御部＞
図４に示すように、制御部５は、暖房装置１００の動作を制御する制御装置である。制御部５は、タイマ手段５１と、出力決定手段５２と、表示部制御手段５３と、を備えて構成されている。制御部５は、ＣＰＵ（Central Processing Unit）と、メモリ等を備えて成る。
図４に示すように、制御部５は、暖房装置１００の動作を制御する制御装置である。制御部５は、タイマ手段５１と、出力決定手段５２と、表示部制御手段５３と、を備えて構成されている。制御部５は、ＣＰＵ（Central Processing Unit）と、メモリ等を備えて成る。
【0037】
＜タイマ手段＞
タイマ手段５１は、種々の所定時間を計時するタイマ装置である。タイマ手段５１は、エアコン併用モード運転時間設定ボタン４４によりエアコン併用モードで暖房運転する第１所定時間を計測したり、通常運転モードで暖房運転する時間を計測したり、人感センサＨＳが人を検知しない時間（第２所定時間）を計測したりする。
タイマ手段５１は、種々の所定時間を計時するタイマ装置である。タイマ手段５１は、エアコン併用モード運転時間設定ボタン４４によりエアコン併用モードで暖房運転する第１所定時間を計測したり、通常運転モードで暖房運転する時間を計測したり、人感センサＨＳが人を検知しない時間（第２所定時間）を計測したりする。
【0038】
＜出力決定手段＞
出力決定手段５２は、電磁ポンプＰ１による燃料の供給量、及び、対流用送風機Ｆ２の回転速度を制御することで、バーナ７の火力を調整する出力決定装置である。出力決定手段５２（制御部５）は、室温検知手段ＴＳで検知した室温と、温度設定ボタン４３で設定した設定温度との差から暖房出力（火力）を決定して、バーナ７の燃焼を制御する制御装置である。また、出力決定手段５２（制御部５）は、エアコン併用モード運転時間設定ボタン４４によりエアコン併用モードで暖房運転する時間を第１所定時間に設定して、運転切換ボタン４２をエアコン併用モードに切り換えた場合、第１所定時間だけ第１の設定火力で暖房運転させて自動停止させる。また、出力決定手段５２（制御部５）は、第１の設定火力で暖房運転をさせている状態で、予め設定した第２所定時間人感センサＨＳが人を検知しない場合、第２の設定火力に火力を下げる機能を有している。また、出力決定手段５２（制御部５）は、人感センサＨＳが人を検知した場合、第２の設定火力に下げる機能を有している。
出力決定手段５２は、電磁ポンプＰ１による燃料の供給量、及び、対流用送風機Ｆ２の回転速度を制御することで、バーナ７の火力を調整する出力決定装置である。出力決定手段５２（制御部５）は、室温検知手段ＴＳで検知した室温と、温度設定ボタン４３で設定した設定温度との差から暖房出力（火力）を決定して、バーナ７の燃焼を制御する制御装置である。また、出力決定手段５２（制御部５）は、エアコン併用モード運転時間設定ボタン４４によりエアコン併用モードで暖房運転する時間を第１所定時間に設定して、運転切換ボタン４２をエアコン併用モードに切り換えた場合、第１所定時間だけ第１の設定火力で暖房運転させて自動停止させる。また、出力決定手段５２（制御部５）は、第１の設定火力で暖房運転をさせている状態で、予め設定した第２所定時間人感センサＨＳが人を検知しない場合、第２の設定火力に火力を下げる機能を有している。また、出力決定手段５２（制御部５）は、人感センサＨＳが人を検知した場合、第２の設定火力に下げる機能を有している。
【0039】
ここで、第１の設定火力とは、出力決定手段５２によって設定したバーナ７の最大火力ＦＭＡＸ（図６（ａ）、（ｂ）及び図７（ｃ）参照）である。また、第２の設定火力とは、出力決定手段５２によって設定したバーナ７の最小火力ＦＭＩＮ（図６（ｂ）及び図７（ｃ）参照）である。これら第１、第２の設定火力は、室温と設定温度との差とは関係なく予め定められている。また、第１所定時間とは、燃焼継続時間ＴＡＣ（図６（ａ）、（ｂ）及び図７（ｃ）参照）である。また、第２所定時間とは、予め設定した任意の設定時間ＴＤＯＷＮ（図５のステップＳ１０参照）であって、例えば、５分～１０分程度である。
【0040】
＜表示部制御手段及び表示部＞
表示部制御手段５３は、表示部６の駆動を制御する表示部制御装置である。
表示部６は、表示部制御手段５３からの駆動表示信号を受けて、室温検知手段ＴＳで検出した室温や、重量センサＷＳの検出値から算出された燃料の残油量や、燃料の使用量や、運転切換ボタン４２で選択したモードや、温度設定ボタン４３で設定した温度や、時刻や、エアコン併用モード運転時間設定ボタン４４で設定した時間や、通常運転モード運転時間設定ボタン４５で設定した時間や、タイマ手段５１で計測したタイマ時間等が表示される表示装置である。表示部６は、外装部材１３の上面前側に設けられている。
表示部制御手段５３は、表示部６の駆動を制御する表示部制御装置である。
表示部６は、表示部制御手段５３からの駆動表示信号を受けて、室温検知手段ＴＳで検出した室温や、重量センサＷＳの検出値から算出された燃料の残油量や、燃料の使用量や、運転切換ボタン４２で選択したモードや、温度設定ボタン４３で設定した温度や、時刻や、エアコン併用モード運転時間設定ボタン４４で設定した時間や、通常運転モード運転時間設定ボタン４５で設定した時間や、タイマ手段５１で計測したタイマ時間等が表示される表示装置である。表示部６は、外装部材１３の上面前側に設けられている。
【0041】
＜記憶部＞
なお、燃料の供給量に応じた適切な燃焼用空気の供給量は決まっている。これに合わせて、記憶部８には、火力のレベル毎に、電磁ポンプＰ１による燃料の供給量、対流用送風機Ｆ２の回転速度等が記憶されている。
なお、燃料の供給量に応じた適切な燃焼用空気の供給量は決まっている。これに合わせて、記憶部８には、火力のレベル毎に、電磁ポンプＰ１による燃料の供給量、対流用送風機Ｆ２の回転速度等が記憶されている。
【0042】
＜室温検知手段＞
室温検知手段ＴＳは、暖房装置１００が配置されている部屋の温度を検出する温度検出センサである。室温検知手段ＴＳは、例えば、表示部６の右端部に設けられている。
室温検知手段ＴＳは、暖房装置１００が配置されている部屋の温度を検出する温度検出センサである。室温検知手段ＴＳは、例えば、表示部６の右端部に設けられている。
【0043】
＜人感センサ＞
人感センサＨＳは、暖房装置１００が配置されている部屋に人が居るか否か、人の有無を検出する人検出センサである。人感センサＨＳは、例えば、人から発せられる赤外線の光を検知する赤外線センサから成る。人感センサＨＳは、例えば、表示部６の右端部寄りの位置に設けられている。
人感センサＨＳは、暖房装置１００が配置されている部屋に人が居るか否か、人の有無を検出する人検出センサである。人感センサＨＳは、例えば、人から発せられる赤外線の光を検知する赤外線センサから成る。人感センサＨＳは、例えば、表示部６の右端部寄りの位置に設けられている。
【0044】
＜重量センサ＞
図４に示すように、重量センサＷＳは、燃料タンク２の重量を検出するセンサであって、燃料タンク２内の液体燃料の残量を検出する検出器である。重量センサＷＳは、燃料タンク２の重量に応じて変化する抵抗値に基づいて、制御部５で算出した燃料タンク２内の液体燃料の残量を表示部６に表示させるための検出器である。図３に示すように、重量センサＷＳは、センサベースＷＳ４を介在して燃料受皿部３のセンサ設置部３１ａに、ねじ止めされている。
重量センサＷＳは、例えば、センサ本体ＷＳ１と、センサ本体ＷＳ１を実装した起歪体ＷＳ２と、センサベースＷＳ４上の所定位置に載設されるセンサ基板ＷＳ３と、上板部材３１のセンサ設置部３１ａ上の所定位置にネジ止めされるセンサベースＷＳ４と、センサベースＷＳ４を上から覆うように固定されるセンサケースＷＳ５と、を備えて成る。
図４に示すように、重量センサＷＳは、燃料タンク２の重量を検出するセンサであって、燃料タンク２内の液体燃料の残量を検出する検出器である。重量センサＷＳは、燃料タンク２の重量に応じて変化する抵抗値に基づいて、制御部５で算出した燃料タンク２内の液体燃料の残量を表示部６に表示させるための検出器である。図３に示すように、重量センサＷＳは、センサベースＷＳ４を介在して燃料受皿部３のセンサ設置部３１ａに、ねじ止めされている。
重量センサＷＳは、例えば、センサ本体ＷＳ１と、センサ本体ＷＳ１を実装した起歪体ＷＳ２と、センサベースＷＳ４上の所定位置に載設されるセンサ基板ＷＳ３と、上板部材３１のセンサ設置部３１ａ上の所定位置にネジ止めされるセンサベースＷＳ４と、センサベースＷＳ４を上から覆うように固定されるセンサケースＷＳ５と、を備えて成る。
【0045】
図３に示すように、センサ本体ＷＳ１は、センサ作動部２２ａに押されて曲がる起歪体ＷＳ２の変形量（歪）を測定するセンサ素子から成る。センサ本体ＷＳ１は、起歪体ＷＳ２の先端部にかかった燃料タンク２の荷重に応じて電気信号を発生する。
【0046】
起歪体ＷＳ２は、先端部が燃料供給口３１ｄの外周縁（凹部３１ｃの上方）に配置され、基端部がセンサベースＷＳ４の所定位置に片持ち支持されて固定されている。起歪体ＷＳ２は、燃料タンク２の荷重に押されたときの荷重に比例して変形して歪を発生する板状部材から成る。センサ本体ＷＳ１と起歪体ＷＳ２は、例えば、ロードセル（荷重可変器）等の歪ゲージを構成している。
【0047】
＜気化用ヒータ＞
気化用ヒータＨ１は、燃料を気化可能な所定温度まで加熱するヒータである。気化用ヒータＨ１は、点火時にのみ通電されて、燃焼中は火炎の一部の熱を利用して燃料を気化するもので、電力消費を削減して省エネを図るものである。気化用ヒータＨ１は、吸引口（図示省略）の内側近傍に配置されている。
気化用ヒータＨ１は、燃料を気化可能な所定温度まで加熱するヒータである。気化用ヒータＨ１は、点火時にのみ通電されて、燃焼中は火炎の一部の熱を利用して燃料を気化するもので、電力消費を削減して省エネを図るものである。気化用ヒータＨ１は、吸引口（図示省略）の内側近傍に配置されている。
【0048】
＜電磁ポンプ＞
電磁ポンプＰ１は、燃料タンク２内から燃料受皿部３に送られて貯留されている燃料を、燃料パイプ（図示省略）を介して気化器（図示省略）に供給する燃料供給ポンプである。
電磁ポンプＰ１は、燃料タンク２内から燃料受皿部３に送られて貯留されている燃料を、燃料パイプ（図示省略）を介して気化器（図示省略）に供給する燃料供給ポンプである。
【0049】
＜燃料用送風機＞
図２に示す燃料用送風機Ｆ１は、バーナ７で燃料を燃焼させるときに、燃焼用空気を気化器（図示省略）を介してバーナ７に送って、燃焼時に発生する熱で温風を生成するための燃料用ファンである。燃料用送風機Ｆ１は、燃焼・送気装置部１２に配置されている。
図２に示す燃料用送風機Ｆ１は、バーナ７で燃料を燃焼させるときに、燃焼用空気を気化器（図示省略）を介してバーナ７に送って、燃焼時に発生する熱で温風を生成するための燃料用ファンである。燃料用送風機Ｆ１は、燃焼・送気装置部１２に配置されている。
【0050】
＜対流用送風機＞
対流用送風機Ｆ２は、熱交換器（図示省略）の後方に配置されて、前方に向けて送風する対流用ファンである。対流用送風機Ｆ２は、モータ（図示省略）と、このモータ（図示省略）によって回転駆動される複数枚の羽根Ｆ２ａと、を有している。対流用送風機Ｆ２は、暖房装置本体１（図１参照）の後部上側に配置されている。
対流用送風機Ｆ２は、熱交換器（図示省略）の後方に配置されて、前方に向けて送風する対流用ファンである。対流用送風機Ｆ２は、モータ（図示省略）と、このモータ（図示省略）によって回転駆動される複数枚の羽根Ｆ２ａと、を有している。対流用送風機Ｆ２は、暖房装置本体１（図１参照）の後部上側に配置されている。
【0051】
【0052】
例えば、エアコンを使用して部屋を暖房する場合は、暖房運転を開始してから５分程度しないと温風が出て来ないので、急速に部屋を暖かくすることができない。また、エアコンは、始動時の消費電力が大きい。このため、エアコンで部屋を暖房する場合は、初期始動時に、図１及び図２に示す暖房装置１００を併用してエアコンをアシストすることで、部屋を効率よく急速に暖めることが可能となる。
【0053】
その場合は、エアコンの暖房スイッチをＯＮさせて、図４に示す暖房装置１００の運転／停止ボタン４１（図１参照）をＯＮさせると共に、運転切換ボタン４２を操作して暖房装置１００をエアコン併用モードにする。これにより、暖房装置１００は、エアコンの暖房運転と同時に、図５に示すように、エアコン併用モードの暖房運転が開始される（ステップＳ１）。
【0054】
図６（ａ）は、本発明の暖房装置１００がある暖房中の部屋に人が居る場合を示すタイミングチャートである。
図５あるいは図６（ａ）に示すように、使用者は、エアコン併用モード運転時間設定ボタン４４（図４参照）を操作して、エアコン併用モード（最大火力ＦＭＡＸ）でバーナ７（図２参照）が燃焼する燃焼継続時間ＴＡＣを設定する（ステップＳ２）。燃焼継続時間ＴＡＣは、使用者が設定する任意の時間であって、好ましくは５分～３０分であり、さらに好ましくは２０分である。
図５あるいは図６（ａ）に示すように、使用者は、エアコン併用モード運転時間設定ボタン４４（図４参照）を操作して、エアコン併用モード（最大火力ＦＭＡＸ）でバーナ７（図２参照）が燃焼する燃焼継続時間ＴＡＣを設定する（ステップＳ２）。燃焼継続時間ＴＡＣは、使用者が設定する任意の時間であって、好ましくは５分～３０分であり、さらに好ましくは２０分である。
【0055】
このようにして暖房装置１００は、バーナ７（図２参照）を最大火力ＦＭＡＸにして暖房を開始する（ステップＳ３）。部屋は、エアコンと、最大火力ＦＭＡＸの強い火力の暖房装置１００とで、暖房されるため、比較的短時間で急速に室温が上昇される。これと同時に、タイマ手段５１（図４参照）は、燃焼時間ｔ１のカウントを開始する（ステップＳ４）。
【0056】
人感センサＨＳ（図４参照）は、暖房装置１００がある部屋に人が居るか否かを検出する（ステップＳ５）。人感センサＨＳから出力がある場合（ステップＳ５のＹｅｓ）、出力決定手段５２（図４参照）は、部屋に人が居るので、そのままバーナ７（図２参照）を最大火力ＦＭＡＸにして暖房運転を継続させる。そして、出力決定手段５２（図４参照）は、人が部屋に居ない時間ｔ２をリセットして（ステップＳ６）、バーナ７の燃焼時間ｔ１が、予め設定した燃焼継続時間ＴＡＣになるまで燃焼運転を継続させて（ステップＳ７）、バーナ７の燃焼時間ｔ１が、燃焼継続時間ＴＡＣになったら運転を停止させ（ステップＳ７のＹｅｓ、ステップＳ８）、エアコンのみで部屋を暖房する。
【0057】
なお、出力決定手段５２（図４参照）は、バーナ７の燃焼時間ｔ１が、燃焼継続時間ＴＡＣにならないうちは（ステップＳ７のＮｏ）、人感センサＨＳによって部屋に人が居るか否か監視されて、ステップＳ５からステップＳ７をインクリメントさせる。
【0058】
図６（ａ）に示すように、このように本発明の暖房装置１００は、人感センサＨＳで部屋に人が居ることを検出している場合、暖房運転開始から燃焼継続時間ＴＡＣまで一気にバーナ７（図２参照）を最大火力ＦＭＡＸにして暖房運転を継続する。このため、暖房装置１００は、効率よく短時間で部屋を暖めることができ、エアコンが大能力で運転する時間を短縮して電力の消費を抑えることができると共に、燃焼継続時間ＴＡＣになったら運転を停止させるので、燃料の使用量及び二酸化炭素の排出量を抑制しながらエアコンによる暖房運転を補助することができる。
【0059】
図６（ｃ）は、暖房装置がある暖房中の部屋に人が居る場合の比較例を示すタイミングチャートである。図６（ｄ）は、暖房装置がある暖房中の部屋の室温が設定温度に近づいた場合の比較例を示すタイミングチャートである。
【0060】
本発明に対して、図６（ｃ）、（ｄ）に示すように、一般の石油ファンヒータ（比較例）は、人が部屋に居る場合、暖房運転を開始してから部屋の温度が設定温度Ｔ１００に近い温度Ｔ２００になったら、火力を最大火力ＦＭＡＸから徐々に低下させて行って、部屋の温度が設定温度Ｔ１００に達したら暖房運転を停止させる。このため、比較例の石油ファンヒータは、本発明の暖房装置１００と比較して、バーナ７（図２参照）を最大火力ＦＭＡＸにして暖房運転する時間を短くして、火力を最大火力ＦＭＡＸから低下させた分だけ、部屋の温度を設定温度Ｔ１００まで上げるのに時間がかかり、短時間で設定温度Ｔ１００まで上げることができない。
又、比較例の石油ファンヒータが部屋の温度が上昇するのに伴って火力を最大火力ＦＭＡＸから徐々に低下させる分、エアコンの能力が下がるのが小さくなり、エアコンが大能力で運転する時間が伸びて電力の消費が多くなってしまう。
又、比較例の石油ファンヒータが部屋の温度が上昇するのに伴って火力を最大火力ＦＭＡＸから徐々に低下させる分、エアコンの能力が下がるのが小さくなり、エアコンが大能力で運転する時間が伸びて電力の消費が多くなってしまう。
【0061】
図６（ｂ）は、本発明の暖房装置１００がある部屋から暖房中に人が居なくなった場合を示すタイミングチャートである。
図４、図５あるいは図６（ｂ）に示すように、エアコン併用モードで暖房中に、人感センサＨＳの出力が無く、暖房の途中に人が部屋から出て行って居なくなった場合（ステップＳ５のＮｏ）は、部屋に人が居ない時間ｔ２の計測がタイマ手段５１によって開始される（ステップＳ９）。そして、部屋に人が居ない時間ｔ２が、予め設定した設定時間ＴＤＯＷＮ（例えば、５分～１０分程度）以上になったら（ステップＳ１０のＹｅｓ）、出力決定手段５２は、電磁ポンプＰ１の駆動パルスを調整する等して、バーナ７の火力を最小火力ＦＭＩＮにする（ステップＳ１１）。
図４、図５あるいは図６（ｂ）に示すように、エアコン併用モードで暖房中に、人感センサＨＳの出力が無く、暖房の途中に人が部屋から出て行って居なくなった場合（ステップＳ５のＮｏ）は、部屋に人が居ない時間ｔ２の計測がタイマ手段５１によって開始される（ステップＳ９）。そして、部屋に人が居ない時間ｔ２が、予め設定した設定時間ＴＤＯＷＮ（例えば、５分～１０分程度）以上になったら（ステップＳ１０のＹｅｓ）、出力決定手段５２は、電磁ポンプＰ１の駆動パルスを調整する等して、バーナ７の火力を最小火力ＦＭＩＮにする（ステップＳ１１）。
【0062】
この場合、暖房装置１００の火力が最小火力ＦＭＩＮになったとしても、エアコン併用モードで暖房運転を開始してから、例えば、５分～１０分程度経過しているので、エアコンから温風が吹き出る。このため、室温が設定温度に到達していなかったとしても、暖房装置１００は、最小火力ＦＭＩＮでも、十分にエアコンの補助暖房装置としての役割を果たすことができる。
【0063】
そして、出力決定手段５２は、バーナ７の燃焼時間ｔ１が、予め設定した燃焼継続時間ＴＡＣ以上になるまで最小火力ＦＭＩＮで燃焼運転を続けさせて（ステップＳ１２）、バーナ７の燃焼時間ｔ１が、燃焼継続時間ＴＡＣになったら運転を停止させる（ステップＳ１２のＹｅｓ、ステップＳ１３）。
【0064】
また、出力決定手段５２（制御部５）は、部屋に人が居ない時間ｔ２が、設定時間ＴＤＯＷＮになっていない場合（ステップＳ１０のＹｅｓ）で、バーナ７の燃焼時間ｔ１が、燃焼継続時間ＴＡＣになっていないとき（ステップＳ１０のＮｏ）、ステップＳ５に戻って人感センサＨＳによる部屋に人が居るか否かの検出が行われる（ステップＳ５）。
【0065】
そして、人が部屋に人が戻って来るなどして、人感センサＨＳから出力がある場合（ステップＳ５のＹｅｓ）は、部屋に人が居るので、再びバーナ７を最大火力ＦＭＡＸにして暖房を継続する（図６（ｂ）参照）。そして、出力決定手段５２は、人が部屋に居ない時間ｔ２をリセットして（ステップＳ６）、バーナ７の燃焼時間ｔ１が、予め設定した燃焼継続時間ＴＡＣになるまで燃焼運転が続けられ（ステップＳ７）、バーナ７の燃焼時間ｔ１が、燃焼継続時間ＴＡＣになったら運転を停止させて（ステップＳ７のＹｅｓ、ステップＳ８）、エアコンのみで部屋を暖房する。
【0066】
図７（ａ）は、暖房装置がある部屋からエアコン併用モードで暖房中に人が居なくなった場合の比較例を示すタイミングチャートである。図７（ｂ）は、暖房装置があるエアコン併用モードで暖房中の部屋に再度人が戻って来た場合の比較例を示すタイミングチャートである。図７（ｃ）は、本発明の暖房装置１００がある部屋からエアコン併用モードで暖房中に人が居なくなった場合を示すタイミングチャートである。
【0067】
図７（ｃ）に示すように、本発明の暖房装置１００は、人が部屋に居なくなった状態が時間ｔ２（例えば、１０分間）継続した場合に、バーナ７の火力を最大火力ＦＭＡＸから最小火力ＦＭＩＮに低下させる。
これに対して、比較例の暖房装置は、図７（ｂ）に示すように、人が部屋に居なくなった状態が時間ｔ２００（１５分間）継続した場合に、バーナの火力を最大火力から最小火力に低下させている。この場合、比較例の暖房装置は、室温が設定温度Ｔ１００になるまで暖房運転するので、暖房運転する時間が長くなり、燃料の使用量も増加する。
このため、本発明の暖房装置１００は、人が部屋に居なくなった場合、比較例よりも早くに最大火力ＦＭＡＸから最小火力ＦＭＩＮに切り換えるので、燃料の使用量を抑制することができる。
これに対して、比較例の暖房装置は、図７（ｂ）に示すように、人が部屋に居なくなった状態が時間ｔ２００（１５分間）継続した場合に、バーナの火力を最大火力から最小火力に低下させている。この場合、比較例の暖房装置は、室温が設定温度Ｔ１００になるまで暖房運転するので、暖房運転する時間が長くなり、燃料の使用量も増加する。
このため、本発明の暖房装置１００は、人が部屋に居なくなった場合、比較例よりも早くに最大火力ＦＭＡＸから最小火力ＦＭＩＮに切り換えるので、燃料の使用量を抑制することができる。
【0068】
また、図７（ｃ）に示すように、本発明の暖房装置１００は、部屋の温度に関係なく、バーナ７の燃焼時間ｔ１が、予め設定した燃焼継続時間ＴＡＣになったら暖房運転を停止させる。
これに対して、比較例の暖房装置は、図７（ｂ）に示すように、時間に関係無く、再度部屋に人が居ることを人感センサで検出した場合、バーナの火力を最大火力に上げ、部屋の温度が予め設定した温度に到達したら運転を停止させる構造になっている。
このため、本発明の暖房装置１００は、室温に関係無く、予め設定した時間になったら暖房運転を停止させるので、燃料の使用量を抑制することができる。
これに対して、比較例の暖房装置は、図７（ｂ）に示すように、時間に関係無く、再度部屋に人が居ることを人感センサで検出した場合、バーナの火力を最大火力に上げ、部屋の温度が予め設定した温度に到達したら運転を停止させる構造になっている。
このため、本発明の暖房装置１００は、室温に関係無く、予め設定した時間になったら暖房運転を停止させるので、燃料の使用量を抑制することができる。
【0069】
このように、本発明は、図１、図２、あるいは、図３に示すように、室温を温度設定手段（温度設定ボタン４３）で設定した室温に維持するように暖房運転を行う通常運転モードと、エアコンを併用して暖房運転を行うエアコン併用モードと、に切り換える運転切換手段（運転切換ボタン４２）と、エアコン併用モードで暖房運転する時間を設定するためのエアコン併用モード運転時間設定手段（エアコン併用モード運転時間設定ボタン４４）と、室温検知手段ＴＳで検知した室温と温度設定ボタン４３で設定した設定温度との差から暖房出力を決定してバーナ７の燃焼を制御する制御部５と、を備えた暖房装置１００であって、エアコン併用モード運転時間設定ボタン４４によりエアコン併用モードで暖房運転する時間を第１所定時間に設定して、運転切換ボタン４２をエアコン併用モードに切り換えた場合、制御部５は、第１所定時間だけ第１の設定火力で暖房運転させて自動停止させる。
【0070】
かかる構成によれば、本発明の暖房装置１００は、エアコン併用モードで暖房運転する場合、第１所定時間だけ第１の設定火力（最大火力ＦＭＡＸ）で暖房運転させて自動停止させるので、燃料の使用量を抑制しながら室温を急速に上昇させてセパレート型エアコンを適切に補助することができる。
【0071】
また、図３に示すように、暖房装置１００に設けられて人の有無を検出する人感センサＨＳを備え、制御部５は、第１の設定火力で暖房運転をさせている状態で、予め設定した第２所定時間人感センサＨＳが人を検知しない場合、第２の設定火力に火力を下げる。
【0072】
かかる構成によれば、制御部５は、第１の設定火力で暖房運転をさせている状態で、第２所定時間人感センサＨＳが人を検知しない場合、第２の設定火力（最小火力ＦＭＩＮ）に火力を下げる。このため、暖房装置１００は、燃料の使用量を抑制しながらセパレート型エアコンを補助することができる。
【0073】
また、図３に示すように、制御部５は、人感センサＨＳが再度人を検知した場合、第１の設定火力に火力を上げて、バーナ７の燃焼時間が、第１所定時間になったら燃焼運転を停止させる。
【0074】
かかる構成によれば、制御部５は、人感センサＨＳが再度人を検知した場合、第１の設定火力（最大火力ＦＭＡＸ）に上げるので、効率よく暖房運転させて部屋の温度を急速にあげることができる。また、暖房装置１００は、バーナ７の燃焼時間が、第１所定時間になったら燃焼運転を停止させるので、燃料の使用量を抑制することができる。
【0075】
また、図３に示すように、制御部５は、バーナ７の燃料量を制御する出力決定手段５２を有し、第１の設定火力は、出力決定手段５２によって設定したバーナ７の最大火力ＦＭＡＸであり、第２の設定火力は、出力決定手段５２によって設定したバーナ７の最小火力ＦＭＩＮである。
【0076】
かかる構成によれば、制御部５は、第１所定時間だけバーナ７の最大火力ＦＭＡＸで暖房運転させて自動停止させるので、部屋の温度を急速に上げて効率よくエアコンの暖房運転をアシストすることができる。また、制御部５は、人感センサＨＳが人を検知しない場合、バーナ７の火力を最小火力ＦＭＩＮにするので、燃料の消費を抑制して効率よく暖房することができる。
【0077】
［変形例］
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更が可能である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更が可能である。
【0078】
例えば、図５のステップＳ７のＹｅｓ、ステップＳ８では、バーナ７の燃焼時間ｔ１が、燃焼継続時間ＴＡＣになったら運転を停止させているが、電磁ポンプＰ１（図４参照）の駆動パルスをカウントして、電磁ポンプＰ１の駆動パルスが予め設定した所定のパルス回数になったら電磁ポンプＰ１を停止させるようにしてもよい。
【0079】
また、図６（ａ）、（ｂ）及び図７（ｃ）に示す予め設定した燃焼継続時間ＴＡＣは、部屋の温度や、外気温度に応じてその時間の長さを適宜変更してもよい。例えば、部屋の温度が高いときや、外気温度が比較的高いときは、燃焼継続時間ＴＡＣを設定時間より短くし、部屋の温度が低いときや、外気温度が比較的低いときは、燃焼継続時間ＴＡＣを設定時間よりも長くするなどして変更してもよい。
【符号の説明】
【0080】
１ 暖房装置本体
２ 燃料タンク
４ 操作部
５ 制御部
６ 表示部
７ バーナ
４１ 運転／停止ボタン
４２ 運転切換ボタン（運転切換手段）
４３ 温度設定ボタン（温度設定手段）
４４ エアコン併用モード運転時間設定ボタン（エアコン併用モード運転時間設定手段）
１００ 暖房装置
ＴＳ 室温検知手段
ＨＳ 人感センサ
２ 燃料タンク
４ 操作部
５ 制御部
６ 表示部
７ バーナ
４１ 運転／停止ボタン
４２ 運転切換ボタン（運転切換手段）
４３ 温度設定ボタン（温度設定手段）
４４ エアコン併用モード運転時間設定ボタン（エアコン併用モード運転時間設定手段）
１００ 暖房装置
ＴＳ 室温検知手段
ＨＳ 人感センサ
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】