(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022035587
(43)【公開日】2022-03-04
(54)【発明の名称】寝具提案システム、及び、寝具提案方法
(51)【国際特許分類】
A47C 31/00 20060101AFI20220225BHJP
A47C 31/12 20060101ALI20220225BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20220225BHJP
A47G 9/02 20060101ALN20220225BHJP
A47G 9/10 20060101ALN20220225BHJP
【FI】
A47C31/00
A47C31/12
G06Q50/10
A47G9/02 G
A47G9/10 T
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020140020
(22)【出願日】2020-08-21
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】506281336
【氏名又は名称】株式会社エムール
(74)【代理人】
【識別番号】110000800
【氏名又は名称】特許業務法人創成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高橋 幸司
【テーマコード(参考)】
3B102
5L049
【Fターム(参考)】
3B102AC00
3B102BA00
5L049CC17
(57)【要約】
【課題】買い替えたことによってユーザが不満を感じにくい寝具を提案することができる寝具提案システムを提供する。
【解決手段】提案システムSは、寝具の使用期間を認識する使用期間認識部2e、初期物性を認識する初期物性認識部2cと、使用期間及び初期物性に基づいて、現在物性を含む物性の推移を認識する物性推移認識部2fと、ユーザの嗜好情報を認識する嗜好情報認識部2hと、販売用寝具物性を認識する販売用寝具物性認識部2kと、現在物性在物性を嗜好情報で補正した嗜好物性及び販売用寝具物性に基づいて、複数の販売用寝具の少なくとも1つをユーザに提案する寝具提案部2lとを備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの使用している寝具に関する提案を行う寝具提案システムであって、
前記寝具の使用期間を認識する使用期間認識部と、
前記寝具の使用開始時における物性である初期物性を認識する初期物性認識部と、
前記使用期間及び前記初期物性に基づいて、現在の前記物性である現在物性を認識する現在物性認識部と、
前記ユーザの前記現在物性に対する嗜好に関する情報である嗜好情報を認識する嗜好情報認識部と、
複数の販売用寝具の各々について、前記物性に対応する物性である販売用寝具物性を認識する販売用寝具物性認識部と、
前記現在物性を前記嗜好情報で補正した嗜好物性及び前記販売用寝具物性に基づいて、前記複数の販売用寝具の少なくとも1つを前記ユーザに提案する寝具提案部とを備えていることを特徴とする寝具提案システム。
【請求項2】
請求項1に記載の寝具提案システムにおいて、
前記ユーザの身体情報を認識する身体情報認識部を備え、
前記現在物性認識部は、前記身体情報、前記使用期間及び前記初期物性に基づいて、前記現在物性を認識することを特徴とする寝具提案システム。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の寝具提案システムにおいて、
前記寝具は、マットレスであり、
前記物性は、反発弾性を含むことを特徴とする寝具提案システム。
【請求項4】
請求項1又は請求項2に記載の寝具提案システムにおいて、
前記寝具は、枕であり、
前記物性は、前記枕の高さを含むことを特徴とする寝具提案システム。
【請求項5】
ユーザの使用している寝具に関する提案を行う寝具提案方法であって、
使用期間認識部が、前記寝具の使用期間を認識する工程と、
初期物性認識部が、前記寝具の使用開始時における物性である初期物性を認識する工程と、
現在物性認識部が、前記使用期間及び前記初期物性に基づいて、現在の前記物性である現在物性を認識する工程と、
嗜好情報認識部が、前記ユーザの前記現在物性に対する嗜好に関する情報である嗜好情報を認識する工程と、
販売用寝具物性認識部が、複数の販売用寝具の各々について、前記物性に対応する物性である販売用寝具物性を認識する工程と、
寝具提案部が、前記現在物性を前記嗜好情報で補正した嗜好物性及び前記販売用寝具物性に基づいて、前記複数の販売用寝具の少なくとも1つを前記ユーザに提案する工程とを備えていることを特徴とする寝具提案方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザの使用している寝具に関する提案を行う寝具提案システム、及び、寝具提案方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、寝具の購入の際に、寝具の選択を支援するシステムとして、ユーザの身体情報及び寝具に対する嗜好に加え、寝具の硬度を含む物性を参照して、ユーザに購入すべき寝具の提案を行うシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、寝具の購入には、単純に新規に寝具を購入する場合だけではなく、現在使用している寝具と買い替えのために寝具を購入する場合もある。これに対し、特許文献1に記載のシステムは、新規に寝具を購入する場合だけを想定したものであるので、そのシステムによって提案された寝具と現在使用している寝具とを買い替えた結果、その買い替えた寝具の使用感が期待していたものと異なっていて、ユーザが不満を感じてしまうおそれがあった。
【0005】
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであり、買い替えたことによってユーザが不満を感じにくい寝具を提案することができる寝具提案システム、及び、寝具提案方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の寝具提案システムは、
ユーザの使用している寝具に関する提案を行う寝具提案システムであって、
前記寝具の使用期間を認識する使用期間認識部と、
前記寝具の使用開始時における物性である初期物性を認識する初期物性認識部と、
前記使用期間及び前記初期物性に基づいて、現在の前記物性である現在物性を認識する現在物性認識部と、
前記ユーザの前記現在物性に対する嗜好に関する情報である嗜好情報を認識する嗜好情報認識部と、
複数の販売用寝具の各々について、前記物性に対応する物性である販売用寝具物性を認識する販売用寝具物性認識部と、
前記現在物性を前記嗜好情報で補正した嗜好物性及び前記販売用寝具物性に基づいて、前記複数の販売用寝具の少なくとも1つを前記ユーザに提案する寝具提案部とを備えていることを特徴とする。
【0007】
一般に、寝具は使用期間に応じて、物性が変化していく。そこで、このように、本発明の寝具提案システムでは、まず、使用期間及びユーザの使用している寝具の使用開始時における物性である初期物性に基づいて、その寝具の現在物性を推定又は算出して認識するとともに、その寝具の現在の物性である現在物性に対するユーザの嗜好に関する情報である嗜好情報を認識する。そのうえで、その嗜好情報で現在物性を補正した嗜好物性を認識し、その嗜好物性を参照して、購入すべき販売用寝具を提案する。
【0008】
これにより、提案される寝具は、現在物性(すなわち、使い慣れた現在の寝具)を基準として、それに対してさらにユーザの嗜好を反映させた物性を有するものになる。そのため、提案に従って寝具を買い替えた場合、その寝具の使用感は、ユーザの嗜好にあったもの(すなわち、期待していたもの)に、一致又は近いものになる。したがって、この寝具提案システムによれば、提案される寝具はユーザに期待していた使用感を与えるものになるので、買い替えによってユーザが感じる不満感を抑制することができる。
【0009】
また、本発明の寝具提案システムにおいては、
前記ユーザの身体情報を認識する身体情報認識部を備え、
前記現在物性認識部は、前記身体情報、前記使用期間及び前記初期物性に基づいて、前記現在物性を認識することが好ましい。
【0010】
寝具の物性の変化の度合いは、その寝具を使用しているユーザの身体の状態(例えば、体重、体形等)によっても異なる。そこで、このように、現在物性を認識する際に、ユーザの身体情報も参照するようにすると、さらに精度よく現在物性を認識することができる。
【0011】
また、本発明の寝具提案システムにおいては、
前記寝具は、マットレスであり、
前記物性は、反発弾性を含むことが好ましい。
【0012】
マットレスの反発弾性は、寝返りのしやすさに大きく影響する。そこで、ユーザに提案する寝具がマットレスである場合、このように、参照する物性として反発弾性を含ませると、より適切な寝具を購入すべき販売用寝具として認識することができる。
【0013】
また、本発明の寝具提案システムにおいては、
前記寝具は、枕であり、
前記物性は、前記枕の高さを含むことが好ましい。
【0014】
適切な枕の高さは、ユーザの身体の形状、睡眠時に好む姿勢等によって、ユーザごとに大きく異なる。そこで、ユーザに提案する寝具が枕である場合、このように、参照する物性として枕の高さを含ませると、より適切な寝具を購入すべき販売用寝具として認識することができる。
【0015】
ユーザの使用している寝具に関する提案を行う寝具提案方法であって、
使用期間認識部が、前記寝具の使用期間を認識する工程と、
初期物性認識部が、前記寝具の使用開始時における物性である初期物性を認識する工程と、
現在物性認識部が、前記使用期間及び前記初期物性に基づいて、現在の前記物性である現在物性を認識する工程と、
嗜好情報認識部が、前記ユーザの前記現在物性に対する嗜好に関する情報である嗜好情報を認識する工程と、
販売用寝具物性認識部が、複数の販売用寝具の各々について、前記物性に対応する物性である販売用寝具物性を認識する工程と、
寝具提案部が、前記現在物性、前記嗜好情報及び前記販売用寝具物性に基づいて、前記複数の販売用寝具の少なくとも1つを前記ユーザに提案する工程とを備えていることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】実施形態に係る寝具提案システムの概略構成を示す説明図。
【
図2】
図1の寝具提案システムの処理部の構成を示すブロック図。
【
図3】
図1の寝具提案システムの情報端末のタッチパネルに表示される画面の一例を示す模式図。
【
図4A】
図1の寝具提案システムで、寝具の交換時期を提案する際に実行される処理のうち、現在物性を提示するまでに実行される処理を示すフローチャート。
【
図4B】
図1の寝具提案システムで、寝具の交換時期を提案する際に実行される処理のうち、交換時期を提案するまでに実行される処理を示すフローチャート。
【
図5】
図1の寝具提案システムで、購入する寝具を提案する際に実行される処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して、実施形態に係る寝具提案システムS及びそれを用いた寝具提案方法について説明する。この寝具提案システムSは、ユーザUの使用している寝具について、交換時期の提案及びその交換の際に買い替え対象となる寝具の提案を行うためのものである。
【0018】
なお、本発明の寝具提案システムは、マットレス及び枕を対象としたものに限定されるものではなく、他の寝具を対象としてもよい。ここで、「寝具」とは、マットレス、枕の他、敷布団、掛布団、布団カバー、抱き枕等、睡眠時に利用者が使用する種々の物品が含まれる。そのため、敷布団、掛布団、布団カバー、抱き枕等を対象としてもよい。また、本発明の寝具提案システムは、買い替え対象となる寝具の提案のみを行うものあってもよい。
【0019】
[システムの概略構成]
図1に示すように、寝具提案システムSは、ユーザUが使用するスマートフォン、タブレット、パソコン等である情報端末1と、情報端末1から送信されたデータを処理するとともに、処理結果を情報端末1に送信するサーバ2とを備えている。
【0020】
なお、本発明の寝具提案システムは、後述する処理部を備えたものであればよく、情報端末とサーバとにより構成されたものに限定されるものではない。例えば、複数のサーバを用いても構成してもよいし、情報端末のみで構成してもよい。
【0021】
また、寝具提案システムSは、後述するように、情報端末1の入力部1aにユーザUが入力した情報に基づいて、サーバ2の身体情報認識部2dがユーザUの身体情報を認識している。しかし、例えば、ユーザが身体に装着するタイプのウェアラブルデバイス、寝具に設置するタイプのセンサ等を採用して、その測定結果に基づいて、身体情報を認識するようにしてもよい。
【0022】
[各処理部の構成]
図2に示すように、情報端末1は、実装されたハードウェア構成及びプログラム(ソフトウェア構成)の両方又は一方により実現される機能(処理部)として、ユーザUからの入力を受け付ける入力部1aと、サーバ2から送信された処理結果をユーザUに提示又は報知する出力部1bとを備えている。
【0023】
入力部1a及び出力部1bは、情報端末1がスマートフォンであるので、そのタッチパネル(
図3参照)、スピーカ、マイク、カメラ等によって構成されている。
【0024】
サーバ2は、実装されたハードウェア構成及びプログラム(ソフトウェア構成)の両方又は一方により実現される機能(処理部)として、寝具認識部2aと、寝具物性格納部2bと、初期物性認識部2cと、身体情報認識部2dと、使用期間認識部2e(使用開始時認識部)と、物性推移認識部2f(現在物性認識部)と、現在物性提示部2gと、嗜好情報認識部2hと、交換時期認識部2iと、交換時期提案部2jと、販売用寝具物性認識部2kと、寝具提案部2lとを備えている。
【0025】
寝具認識部2aは、ユーザUが情報端末1を介して入力した情報に基づいて、ユーザUの使用している寝具を認識する。具体的には、メーカー名、商品名、サイズによって、ユーザUの使用しているマットレス又は枕を特定して認識する。なお、寝具の特定は、このような方法に限定されるものではなく、商品名のみから特定してもよいし、ユーザUによってアップロードされた写真に対して画像解析を行って特定してもよい。
【0026】
寝具物性格納部2bは、ユーザUの使用している可能性のある寝具、及び、ユーザUに購入を提案する可能性のある寝具の物性を格納している。
【0027】
格納されている物性のうち、マットレスの物性には反発弾性(寝返りのしやすさ)及び硬度(かたさ)が含まれている。これは、マットレスにおいては、硬度(かたさ)の他に、寝返りのしやすさに大きく影響する反発弾性が重要となるので、反発弾性を参照するようにすることによって、より適切な交換時期、買い替え対象のマットレスを提案することができるためである。
【0028】
また、格納されている物性のうち、枕の物性には高さ及び硬度(かたさ)が含まれている。これは、枕においては、硬度(かたさ)の他に、就寝中の首への負担等に大きく影響する高さが重要となるので、高さを参照するようにすることによって、より適切な交換時期、買い替え対象の枕を提案することができるためである。
【0029】
なお、本発明の寝具提案システムで参照する寝具の物性は、反発弾性、硬度、高さのみに限定されるものではなく、他の物性を参照してもよい。ここで、「物性」とは、硬度、反発弾性、高さの他、保温性、吸放湿性、素材(肌触り)等、寝具について定量的に測定できるパラメータを指す。そのため、保温性、吸放湿性、素材(肌触り)等を参照してもよい。
【0030】
初期物性認識部2cは、認識されたユーザUの使用している寝具の使用開始時における物性(例えば、販売時又はメーカー等が公表している物性)を、初期物性として、寝具物性格納部2bから取得して認識する。
【0031】
なお、本発明の寝具提案システムにおいて認識される初期物性は、必ずしも予め準備した寝具物性格納部に格納されているデータから取得しなくてもよい。例えば、ユーザによって入力されたデータに基づいて算出してもよいし、メーカーが公表しているカタログデータ等から認識する際に検索して取得してもよい。
【0032】
また、初期物性認識部2cは、寝具の素材に基づいて、初期物性を認識するように構成してもよい。寝具の物性は、公表されていることが少ない。その一方で、寝具の素材は、比較的公表されていることが多い。そして、寝具の素材(例えば、使用しているウレタン、生地の種類等)が特定されていれば、その素材から硬度、反発弾性等の物性を推定することができるためである。
【0033】
具体的には、例えば、寝具がマットレスであり、寝具を構成している素材がウレタンである場合、初期物性認識部2cは、そのウレタンの種類とマットレスのサイズ(特に厚さ)及び形状(凹凸があるか否か等)によって、そのマットレスの硬度、反発弾性等の物性を推定する。
【0034】
身体情報認識部2dは、ユーザUが情報端末1の入力部1aを介して入力した情報に基づいて、ユーザUの身体の状態の情報である身体情報を認識する。ここで、「身体情報」とは、例えば、性別、年齢、身長、体重、身長及び体重に基づいて算出されたBMI値等を指す。
【0035】
使用期間認識部2e(使用開始時認識部)は、ユーザUが情報端末1を介して入力した情報に基づいて、ユーザUの使用している寝具の使用期間(具体的には、使用開始時として推定される購入日、現在の日時、及び、購入日から現在の日時までの期間等)を認識する。
【0036】
物性推移認識部2f(現在物性認識部)は、認識された使用期間、初期物性及び身体情報に基づいて、ユーザUの使用している寝具の現時点における物性(現在物性)、及び、将来の所定の時点における物性を認識する。
【0037】
具体的には、物性推移認識部2fは、寝具ごとの物性の経時変化の割合を身体情報に基づいて補正した後、初期物性を基準として、使用期間から認識された現時点における物性(現在物性)を認識するとともに、将来における所定の時点(例えば、現時点から1か月ごとの時点)における物性を認識する。
【0038】
例えば、寝具がマットレスである場合には、その硬度及び反発弾性は、使用期間の長さに応じて低下していく。また、その硬度及び反発弾性の使用期間に対する低下の割合は、身体情報(特に体重)によって、変化する。そこで、物性推移認識部2fは、使用期間、初期物性及び身体情報を参照することによって、現時点又は将来の所定の時点におけるマットレスの硬度及び反発弾性を算出して、認識する。
【0039】
また、例えば、寝具が枕である場合には、その硬度及び高さは、使用期間の長さに応じて低下していく。また、その硬度及び高さの使用期間に対する低下の割合は、身体情報(特に体重)によって、変化する。そこで、物性推移認識部2fは、使用期間、初期物性及び身体情報を参照することによって、現時点又は将来の所定の時点における枕の硬度及び高さを算出して、認識する。
【0040】
なお、本発明の寝具提案システムは、使用期間及び初期物性に基づいて、現在物性を認識するものであればよい。そのため、身体情報は必ずしも参照しなくてもよい。
【0041】
現在物性提示部2gは、認識された現在物性を、情報端末1の出力部1bを介して、ユーザUに提示する。
【0042】
嗜好情報認識部2hは、ユーザUの現在物性に対する嗜好に関する情報である嗜好情報を認識する。具体的には、嗜好情報認識部2hは、提示された現在物性について、情報端末1の出力部1bを介して質問を提示し、その質問に対するユーザUの回答に基づいて、ユーザUの嗜好情報を認識する。
【0043】
例えば、寝具がマットレスである場合には、ユーザUに対して、反発弾性(寝返りのしやすさ)の満足度及び硬度(かたさ)の満足度を問う質問を提示して、その回答に基づいて、ユーザUのマットレスに対する嗜好情報を認識する。また、例えば、寝具が枕である場合には、ユーザUに対して、高さの満足度及び硬度(かたさ)の満足度を問う質問を提示して、その回答に基づいて、ユーザUの枕に対する嗜好情報を認識する。
【0044】
交換時期認識部2iは、寝具ごとに定められた基準の物性である基準物性を、認識されたユーザUの嗜好情報に基づいて補正して、ユーザUに対して推奨される物性である推奨物性を認識する。その後、交換時期認識部2iは、寝具の使用開始時、初期物性及びユーザUの身体情報に基づいて得られた寝具の物性の推移を参照して、その寝具の物性が推奨物性(閾値)を下回って寝具の交換が推奨される時期(交換時期)を認識する。
【0045】
具体的には、交換時期認識部2iは、物性推移認識部2fによって認識された現時点における物性(現在物性)、及び、将来の所定の時点における物性の各々について、推奨物性を下回るかどうかを判断し、その推奨物性を初めて下回った時点を交換時期として認識する。
【0046】
なお、基準物性としては、例えば、予め実施された実験で、複数の被験者の就寝中の生体情報(脳波、脈拍数、発汗等)から、深睡眠率の高くなる物性を導出し、その物性を採用してもよい。また、予め実施されたアンケートで、その回答の集計結果から、熟睡度の高くなる物性を導出し、その物性を採用してもよい。また、単純に、初期物性をそのまま、又は、初期物性を身体情報で補正した物性を採用してもよい。
【0047】
ここで、「深睡眠率」とは、睡眠の全時間中に深睡眠となっている割合を示す。また、深睡眠とは、ノンレム睡眠の睡眠段階3及び4の状態(すなわち、徐波睡眠の状態)をいう。「熟睡度」とは、ユーザが睡眠の後に感じたよく眠れたか否かの度合いあり、主観的なものである。
【0048】
交換時期提案部2jは、認識された交換時期を、情報端末1の出力部1bを介してユーザUに提示することによって提案する。
【0049】
販売用寝具物性認識部2kは、複数の販売用寝具の各々について、ユーザUの使用している寝具の物性に対応する物性を、販売用寝具物性として、寝具物性格納部2bから取得して認識する。ここで、販売用寝具とは、例えば、提案システムSによるサービスの提供者がユーザUに対して販売し得る寝具である。
【0050】
なお、本発明の寝具提案システムにおいて認識される販売用寝具物性は、必ずしも予め準備した寝具物性格納部に格納されているデータから取得しなくてもよい。例えば、メーカーが公表しているカタログデータ等から認識する際に検索して取得してもよい。
【0051】
寝具提案部2lは、認識された現在物性、嗜好情報及び販売用寝具物性に基づいて、複数の販売用寝具の少なくとも1つを提案寝具として認識し、その提案寝具を、情報端末1の出力部1bを介してユーザUに提示することによって提案する。
【0052】
具体的には、寝具提案部2lは、現在物性を嗜好情報によって補正して、ユーザUの嗜好に合致した物性である嗜好物性を認識する。その後、その嗜好物性に対応する物性を有する販売用寝具を、ユーザUに提案する。ここで、「嗜好物性に対応する」とは、その販売用寝具の初期物性が嗜好物性と一致することの他、嗜好物性と一致する物性又は近い物性である期間が長いことも含む。
【0053】
[各処理部で実行される処理]
次に、
図2~
図5を参照して、寝具提案システムSが行う処理について説明する。
【0054】
[寝具の交換時期を提案する際に実行される処理]
まず、
図2、
図3、
図4A及び
図4Bを参照して、提案システムSが寝具の交換時期を提案する際に実行される処理について説明する。
【0055】
この処理においては、まず、寝具認識部2aが、情報端末1の入力部1aを介してユーザUによって入力された情報に基づいて、ユーザUの使用している寝具を認識する(
図4A/STEP100)。
【0056】
具体的には、寝具認識部2aが、情報端末1のタッチパネルに入力されたマットレス及びまくらのメーカー名、商品名及びサイズに基づいて、ユーザUの使用しているマットレス及び枕を認識する。
【0057】
次に、初期物性認識部2cが、ユーザUの使用している寝具の初期物性を、寝具物性格納部2bから取得して認識する(
図4A/STEP101)。
【0058】
具体的には、初期物性認識部2cが、予め寝具物性格納部2bに格納されているカタログデータから、ユーザUの使用している寝具として認識された寝具と一致する寝具又は類似する寝具を検索し、その寝具の物性を取得し、その物性を初期寝具として認識する。
【0059】
次に、身体情報認識部2dが、情報端末1の入力部1aを介してユーザUによって入力された情報に基づいて、ユーザUの身体情報を認識する(
図4A/STEP102)。
【0060】
具体的には、身体情報認識部2dが、情報端末1のタッチパネルに入力された身長、性別、体重及び年代を認識するとともに、認識された身長と体重とから算出されたBMIを、身体情報として認識する。
【0061】
次に、使用期間認識部2eが、情報端末1の入力部1aを介してユーザUによって入力された情報に基づいて、ユーザUの使用している寝具の使用期間を認識する(
図4A/STEP103)。
【0062】
具体的には、使用期間認識部2eが、情報端末1のタッチパネルに入力されたマットレス及び枕の購入日の各々を、それぞれの使用開始時として認識するとともに、現在の日時を別途取得して認識するとともに、その使用開始時と現在の日時とに基づいて、それぞれの使用期間を認識する。
【0063】
次に、物性推移認識部2fが、認識された初期物性、身体情報及び使用期間に基づいて、ユーザUの使用している寝具の物性の推移を認識する(
図4A/STEP104)。
【0064】
具体的には、物性推移認識部2fが、マットレス及び枕の各々について、それぞれの現時点における物性(現在物性)を認識するとともに、将来における所定の時点(例えば、現時点から1か月ごとの時点)における物性を認識する。
【0065】
次に、現在物性提示部2gが、情報端末1の出力部1bを介して、ユーザUに現在物性を提示する(
図4A/STEP105)。
【0066】
具体的には、マットレスについては、現在物性提示部2gが、情報端末1のタッチパネルに表示されている「現在の寝返りのしやすさ」及び「現在のかたさ」という枠内に、所定の指数を表示する。
【0067】
同様に、枕については、現在物性提示部2gが、情報端末1のタッチパネルに表示されている「現在の高さ」及び「現在のかたさ」という枠内に、所定の指数を表示する。
【0068】
次に、嗜好情報認識部2h及び交換時期認識部2iが、情報端末1の入力部1aを介してユーザUによって嗜好情報が入力済みか否かを判断する(
図4B/STEP106)。
【0069】
具体的には、マットレスについては、嗜好情報認識部2h及び交換時期認識部2iが、情報端末1のタッチパネルに表示されている「寝返りの満足度」及び「かたさの満足度」という枠内において、所定の数値又は所定の表現(寝返りしにくい、硬すぎる等)が選択等によって入力されたか否かを判断する。
【0070】
同様に、枕については、嗜好情報認識部2h及び交換時期認識部2iが、情報端末1のタッチパネルに表示されている「高さの満足度」及び「かたさの満足度」という枠内において、所定の数値又は所定の表現(高すぎる、硬すぎる等)が選択等によって入力されたか否かを判断する。
【0071】
嗜好情報が入力済みであると判断された場合(STEP106でYES)の場合、嗜好情報認識部2hが、情報端末1の入力部1aを介してユーザUによって入力された情報に基づいて、ユーザUの現在物性に対する嗜好である嗜好情報を認識する(
図4B/STEP107)。
【0072】
次に、交換時期認識部2iが、認識された嗜好情報に基づいて、ユーザUの使用している寝具に対応する寝具における基準物性を補正して、ユーザUに対する推奨物性を認識する(
図4B/STEP108)。
【0073】
具体的には、マットレスについては、例えば、「寝返りの満足度」について「寝返りしにくい」といった嗜好情報が認識された場合には、交換時期認識部2iが、基準物性に含まれる反発弾性の値を高く補正して(すなわち、より寝返りをしやすくして)を、それを推奨物性として認識する。
【0074】
また、枕については、例えば、「高さの満足度」について「高すぎる」といった嗜好情報が認識された場合には、交換時期認識部2iが、基準物性に含まれる高さの値を低く補正して、それを推奨物性として認識する。
【0075】
次に、交換時期認識部2iが、ユーザUの使用している寝具の物性の推移及び推奨物性に基づいて、交換時期を認識する(
図4B/STEP109)。
【0076】
具体的には、交換時期認識部2iが、認識された現在物性、及び、将来の所定の時点における物性の各々について、推奨物性を下回るかどうかを判断し、その推奨物性を初めて下回った時点を交換時期として認識する。
【0077】
一方、嗜好情報が入力済みではないと判断された場合(STEP106でNO)の場合、交換時期認識部2iが、ユーザUの使用している寝具の物性の推移及び基準物性に基づいて、交換時期を認識する(
図4B/STEP110)。
【0078】
具体的には、交換時期認識部2iが、認識された現在物性、及び、将来の所定の時点における物性の各々について、基準物性を下回るかどうかを判断し、その基準物性を初めて下回った時点を交換時期として認識する。
【0079】
次に、交換時期提案部2jが、情報端末1の出力部1bを介して、認識された交換時期を提示することによって、その交換時期をユーザUに提案し(
図4B/STEP111)、今回の処理を終了する。
【0080】
以上説明したように、寝具提案システムSでは、まず、ユーザUの使用している寝具の使用開始時と、その寝具の初期物性とを認識する。その後、それらに基づいて、現時点及び将来の所定の時点における寝具の物性を認識し、その物性に基づいて、交換時期を認識する。そして、その交換時期をユーザUに提案する。
【0081】
これにより、寝具提案システムSでは、ユーザUが自らの使用している寝具について、寝具の物性という客観的な基準に従って、交換時期(買い替えの適切なタイミング)が提案される。したがって、寝具提案システムSによれば、ユーザUが寝具についての特別な知識を有していなくても、寝具の買い替えに適切なタイミングを把握することができる。
【0082】
ところで、寝具の物性に対する嗜好は、同じ物性であっても、柔らかい、硬い、重い、軽い、高い、低い等、ユーザごとに大きく異なる。そこで、寝具提案システムSでは、このようにユーザUの寝具の物性に対する嗜好に関する情報である嗜好情報に基づいて、交換時期を補正するよう構成されている。
【0083】
これにより、寝具提案システムSは、寝具の物性がユーザUの嗜好から大きく外れる前という、買い替えにさらに適切なタイミングを提案することができるようになっている。
【0084】
また、寝具提案システムSでは、交換時期を認識する際に、ユーザUの身体情報も参照するように構成している。これは、寝具の物性の変化の度合いは、その寝具を使用しているユーザUの身体の状態によっても異なるためである。したがって、このように構成することにより、寝具提案システムSは、精度よく交換時期を認識して、買い替えにさらに適切なタイミングを提案することができるようになっている。
【0085】
[購入する寝具を提案する際に実行される処理]
まず、
図2、
図3、
図5を参照して、提案システムSが購入する寝具を提案する際に実行される処理について説明する。
【0086】
なお、以下に説明する処理においては、
図4Aを参照して先述したSTEP100~STEP104と同様の処理を実行することによって、現時点における物性(現在物性)を認識するとともに、将来における所定の時点(例えば、現時点から1か月ごとの時点)における物性が、認識されていることを前提とする。
【0087】
その前提の上で、この処理においては、まず、販売用寝具物性認識部2kが、ユーザUに販売し得る寝具(販売用寝具)の物性を認識する(
図5/STEP200)。
【0088】
具体的には、販売用寝具物性認識部2kが、情報端末1のタッチパネルに表示されている「自分に合ったマットレスを探す」及び「自分に合ったまくらを探す」のいずれかのボタンがタッチされたことをトリガーとして、その時点においてユーザUに提案し得る寝具を認識するとともに、その寝具の物性を認識する。
【0089】
次に、嗜好情報認識部2h及び寝具提案部2lが、情報端末1の入力部1aを介してユーザUによって嗜好情報が入力済みか否かを判断する(
図5/STEP201)。
【0090】
具体的には、嗜好情報認識部2h及び寝具提案部2lが、
図4Bを参照して前述したSTEP106と同様の処理を実行する。
【0091】
嗜好情報が入力済みであると判断された場合(STEP201でYES)の場合、嗜好情報認識部2hが、情報端末1の入力部1aを介してユーザUによって入力された情報に基づいて、ユーザUの現在物性に対する嗜好である嗜好情報を認識する(
図5/STEP202)。
【0092】
具体的には、嗜好情報認識部2h及び寝具提案部2lが、
図4Bを参照して前述したSTEP107と同様の処理を実行する。
【0093】
次に、寝具提案部2lが、認識された嗜好情報に基づいて、現在物性を補正して、ユーザUの嗜好に合致した物性である嗜好物性を認識する(
図5/STEP203)。
【0094】
具体的には、マットレスについては、例えば、「寝返りの満足度」について「寝返りしにくい」といった嗜好情報が認識された場合には、寝具提案部2lが、基準物性に含まれる反発弾性の値を高く補正して(すなわち、より寝返りをしやすくして)を、それを嗜好物性として認識する。
【0095】
また、枕については、例えば、「高さの満足度」について「高すぎる」といった嗜好情報が認識された場合には、寝具提案部2lが、基準物性に含まれる高さの値を低く補正して、それを嗜好物性として認識する。
【0096】
次に、寝具提案部2lが、ユーザUに販売し得る寝具から、嗜好物性に対応する物性を有する寝具を、提案寝具として認識する(
図5/STEP204)。
【0097】
具体的には、寝具提案部2lが、嗜好物性に対応する物性を有する販売用寝具を、ユーザUに提案する。ここで、「嗜好物性に対応する」とは、その販売用寝具の初期物性が嗜好物性と一致することの他、嗜好物性と一致する物性又は近い物性である期間が長いことも含む。
【0098】
一方、嗜好情報が入力済みではないと判断された場合(STEP201でNO)の場合、寝具提案部2lが、現在物性を認識する(
図5/STEP205)。
【0099】
次に、寝具提案部2lが、ユーザUに販売し得る寝具から、現在物性に対応する物性を有する寝具を、提案寝具として認識する(
図5/STEP206)。
【0100】
次に、寝具提案部2lが、情報端末1の出力部1bを介して、認識された提案寝具を提示することによって、その提案寝具をユーザUに提案し(
図5/STEP207)、今回の処理を終了する。
【0101】
以上説明したように、寝具提案システムSでは、まず、使用期間及び初期物性に基づいて、その寝具の現在物性を推定又は算出して認識するとともに、現在物性に対するユーザUの嗜好情報を認識する。そのうえで、その嗜好情報を参照して、購入すべき販売用寝具を提案する。
【0102】
これにより、提案される寝具は、現在物性(すなわち、使い慣れた現在の寝具)を基準として、それに対してさらにユーザUの嗜好を反映させた物性を有するものになる。そのため、提案に従って寝具を買い替えた場合、その寝具の使用感は、ユーザUの嗜好にあったもの(すなわち、期待していたもの)に、一致又は近いものになる。
【0103】
したがって、寝具提案システムSによれば、提案される寝具はユーザUに期待していた使用感を与えるものになるので、買い替えによってユーザが感じる不満感を抑制することができるようになっている。
【0104】
また、寝具提案システムSでは、現在物性を認識する際に、ユーザの身体情報も参照するようにするように構成している。これは、寝具の物性の変化の度合いは、その寝具を使用しているユーザの身体の状態によっても異なるためである。したがって、このように構成することにより、寝具提案システムSは、さらに精度よく現在物性を認識することができるようになっている。
【0105】
以上、図示の実施形態について説明したが、本発明はこのような形態に限定されるものではない。
【0106】
例えば、上記実施形態では、ユーザUの嗜好情報を認識する際に、現在物性に対する嗜好を認識している。しかし、本発明の寝具提案システムは、そのような構成に限定されるものではなく、現在物性以外の物性に対するユーザの嗜好を、嗜好情報として認識してもよい。
【0107】
そのため、例えば、現在物性に代わり寝具の初期物性に基づいて、嗜好情報を認識してもよい。その場合には、現在物性は、必ずしもユーザに提示しなくてもよいので、現在物性提示部は省略してもよい。
【0108】
また、上記実施形態では、ユーザUの嗜好情報に基づいて基準物性を補正して推奨物性を閾値として認識した後、その推奨物性を参照しつつ、寝具の使用開始時、初期物性及びユーザUの身体情報に基づいて交換時期を認識している。しかし、本発明の寝具提案システムは、そのような構成に限定されるものではなく、寝具の使用開始時及び初期物性に基づいて、交換時期を認識するものであればよい。
【0109】
そのため、例えば、ユーザの嗜好情報に基づいて基準物性を補正して推奨物性を認識するという処理を行わずに、基準物性のみを閾値としてそのまま用いてもよい。また、ユーザの身体情報を参照せずに交換時期を認識してもよい。
【0110】
また、交換時期の提案の仕方を複数種類にしてもよい。例えば、閾値を多段階で複数設定し、現在物性又は将来の所定の点における物性が対応する閾値を超えるごとに、交換を検討すべき、近々交換すべき、すぐに交換すべきといった形で、提案を行うようにしてもよい。
【0111】
また、上記実施形態では、物性推移認識部(現在物性認識部)は、認識された使用期間、初期物性及び身体情報に基づいて、ユーザUの使用している寝具の現時点における物性(現在物性)、及び、将来の所定の時点における物性を認識している。しかし、本発明の寝具提案システムは、そのような構成に限定されるものではなく、物性推移認識部は、現時点及び将来の所定の時点の少なくとも一方の時点の物性を認識するものであればよい。
【0112】
そのため、例えば、寝具提案システムが現時点で寝具の交換をすべきか否かを判定するシステムとして構成されている場合には、物性推移認識部は、現時点における物性のみを認識するように構成されていてもよい。逆に、寝具提案システムが将来のいつの時点で寝具の交換をすべきか提案するシステムとして構成されている場合には、物性推移認識部は、将来の複数の所定の時点における物性のみを認識してもよい。
【0113】
なお、物性推移認識部は、将来の所定の時点における物性を少なくとも一つ認識し、その物性に基づいて、物性と時間とのグラフを生成するようにしてもよい。この場合には、交換時期認識部は、そのグラフに基づいて、交換時期を認識するように認識してもよい。
【符号の説明】
【0114】
1…情報端末、2…サーバ、1a…入力部、1b…出力部、2a…寝具認識部、2b…寝具物性格納部、2c…初期物性認識部、2d…身体情報認識部、2e…使用期間認識部(使用開始時認識部)、2f…物性推移認識部(現在物性認識部)、2g…現在物性提示部、2h…嗜好情報認識部、2i…交換時期認識部、2j…交換時期提案部、2k…販売用寝具物性認識部、2l…寝具提案部、S…寝具提案システム、U…ユーザ。
【手続補正書】
【提出日】2020-10-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの使用している寝具に関する提案を行う寝具提案システムであって、
前記寝具の使用期間を認識する使用期間認識部と、
使用開始時における前記寝具の物性である初期物性を認識する初期物性認識部と、
前記使用期間及び前記初期物性に基づいて、現在における前記寝具の物性である現在物性を認識する現在物性認識部と、
前記ユーザの前記現在物性に対する嗜好に関する情報である嗜好情報を認識する嗜好情報認識部と、
複数の販売用寝具の各々の物性である販売用寝具物性を認識する販売用寝具物性認識部と、
前記現在物性を前記嗜好情報で補正した嗜好物性及び前記販売用寝具物性に基づいて、前記複数の販売用寝具の少なくとも1つを前記ユーザに提案する寝具提案部とを備えていることを特徴とする寝具提案システム。
【請求項2】
請求項1に記載の寝具提案システムにおいて、
前記ユーザの身体情報を認識する身体情報認識部を備え、
前記現在物性認識部は、前記身体情報、前記使用期間及び前記初期物性に基づいて、前記現在物性を認識することを特徴とする寝具提案システム。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の寝具提案システムにおいて、
前記寝具は、マットレスであり、
前記寝具の物性は、反発弾性を含むことを特徴とする寝具提案システム。
【請求項4】
請求項1又は請求項2に記載の寝具提案システムにおいて、
前記寝具は、枕であり、
前記寝具の物性は、前記枕の高さを含むことを特徴とする寝具提案システム。
【請求項5】
ユーザの使用している寝具に関する提案を行う寝具提案方法であって、
使用期間認識部が、前記寝具の使用期間を認識する工程と、
初期物性認識部が、使用開始時における前記寝具の物性である初期物性を認識する工程と、
現在物性認識部が、前記使用期間及び前記初期物性に基づいて、現在における前記寝具の物性である現在物性を認識する工程と、
嗜好情報認識部が、前記ユーザの前記現在物性に対する嗜好に関する情報である嗜好情報を認識する工程と、
販売用寝具物性認識部が、複数の販売用寝具の各々の物性である販売用寝具物性を認識する工程と、
寝具提案部が、前記現在物性を前記嗜好情報で補正した嗜好物性及び前記販売用寝具物性に基づいて、前記複数の販売用寝具の少なくとも1つを前記ユーザに提案する工程とを備えていることを特徴とする寝具提案方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
本発明の寝具提案システムは、
ユーザの使用している寝具に関する提案を行う寝具提案システムであって、
前記寝具の使用期間を認識する使用期間認識部と、
使用開始時における前記寝具の物性である初期物性を認識する初期物性認識部と、
前記使用期間及び前記初期物性に基づいて、現在における前記寝具の物性である現在物性を認識する現在物性認識部と、
前記ユーザの前記現在物性に対する嗜好に関する情報である嗜好情報を認識する嗜好情報認識部と、
複数の販売用寝具の各々の物性である販売用寝具物性を認識する販売用寝具物性認識部と、
前記現在物性を前記嗜好情報で補正した嗜好物性及び前記販売用寝具物性に基づいて、前記複数の販売用寝具の少なくとも1つを前記ユーザに提案する寝具提案部とを備えていることを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
また、本発明の寝具提案システムにおいては、
前記寝具は、マットレスであり、
前記寝具の物性は、反発弾性を含むことが好ましい。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
また、本発明の寝具提案システムにおいては、
前記寝具は、枕であり、
前記寝具の物性は、前記枕の高さを含むことが好ましい。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】
また、本発明の寝具提案方法は、
ユーザの使用している寝具に関する提案を行う寝具提案方法であって、
使用期間認識部が、前記寝具の使用期間を認識する工程と、
初期物性認識部が、使用開始時における前記寝具の物性である初期物性を認識する工程と、
現在物性認識部が、前記使用期間及び前記初期物性に基づいて、現在における前記寝具の物性である現在物性を認識する工程と、
嗜好情報認識部が、前記ユーザの前記現在物性に対する嗜好に関する情報である嗜好情報を認識する工程と、
販売用寝具物性認識部が、複数の販売用寝具の各々の物性である販売用寝具物性を認識する工程と、
寝具提案部が、前記現在物性を前記嗜好情報で補正した嗜好物性及び前記販売用寝具物性に基づいて、前記複数の販売用寝具の少なくとも1つを前記ユーザに提案する工程とを備えていることを特徴とする。