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特開2022-35615情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラム
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  • 特開-情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022035615
(43)【公開日】2022-03-04
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20220225BHJP
   G06F 13/00 20060101ALI20220225BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06F13/00 540P
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020140073
(22)【出願日】2020-08-21
(71)【出願人】
【識別番号】519447400
【氏名又は名称】N.Avenue株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000637
【氏名又は名称】特許業務法人樹之下知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】神本 侑季
【テーマコード(参考)】
5B084
5L049
【Fターム(参考)】
5B084AA01
5B084AA12
5B084AB35
5B084AB39
5B084BA02
5B084BB12
5B084CE04
5B084CE07
5B084CE12
5B084DA15
5B084DC02
5B084DC03
5B084FA29
5L049CC11
(57)【要約】      (修正有)
【課題】リアルタイム性を重視した情報の分析が可能な情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供する。
【解決手段】サーバ装置が、インターネットを介して、各種装置と通信可能に接続されている情報処理システムにおいて、サーバ装置(情報処理装置)は、所定のサービスの提供を受けるユーザに関するユーザ情報を取得するユーザ情報取得部131と、インターネット上で構築されているブロックチェーンであって、ユーザの権利及び権利の移転記録に関する情報をデジタル化したユーザ権利情報を格納する複数のブロックを連結したブロックチェーンを取得するブロックチェーン取得部132と、ユーザ情報取得部により取得されるユーザ情報と、ブロックチェーンのユーザ権利情報とに基づいて、サービスとユーザとの関連性を分析する分析部133とを備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のサービスの提供を受けるユーザに関するユーザ情報を取得するユーザ情報取得部と、
インターネット上で構築されているブロックチェーンであって、前記ユーザの権利及び前記権利の移転記録に関する情報をデジタル化したユーザ権利情報を格納する複数のブロックを連結したブロックチェーンを取得するブロックチェーン取得部と、
前記ユーザ情報取得部により取得される前記ユーザ情報と、前記ブロックチェーンの前記ユーザ権利情報とに基づいて、前記サービスと前記ユーザとの関連性を分析する分析部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記ブロックチェーン取得部は、前記ユーザ権利情報として、前記権利による特典、及び当該特典の利用状況を記録した権利利用情報を含む前記ブロックチェーンを取得する
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の情報処理装置において、
前記ユーザ情報取得部は、複数のサービスのそれぞれに対応する前記ユーザ情報を取得し、
前記分析部は、前記サービスを利用するユーザの、当該サービスを提供するサービス提供者が発行する前記権利の保有状況を、複数の前記サービス毎にそれぞれ分析する
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項4】
請求項1または請求項2に記載の情報処理装置において、
前記分析部は、前記ブロックチェーンに基づいて、前記ユーザが保有する前記権利の保有状況を分析し、前記権利を発行するサービス提供者が提供する前記サービスに対する、前記ユーザの利用状況を分析する
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項5】
請求項3または請求項4に記載の情報処理装置において、
前記サービス提供者が所有する提供者端末に、当該サービス提供者が提供する前記サービスを利用する前記ユーザの、当該サービス提供者が発行する前記権利の保有状況を送信する情報送信部を備える
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項6】
請求項3または請求項4に記載の情報処理装置において、
前記サービスを利用した前記ユーザの所有するユーザ端末に、当該サービスを提供する前記サービス提供者が発行する前記権利に関するレコメンド情報を送信するレコメンド送信部を備える
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項7】
コンピュータにより情報を分析する情報処理方法であって、
前記コンピュータはユーザ情報取得部、ブロックチェーン取得部、及び分析部を備え、
前記ユーザ情報取得部が、所定のサービスの提供を受けるユーザに関するユーザ情報を取得するユーザ情報取得ステップと、
前記ブロックチェーン取得部が、インターネット上で構築されているブロックチェーンであって、前記ユーザの権利及び前記権利の移転記録に関する情報をデジタル化したユーザ権利情報を格納する複数のブロックを連結したブロックチェーンを取得するブロックチェーン取得ステップと、
前記分析部が、前記ユーザ情報取得部により取得される前記ユーザ情報と、前記ブロックチェーンの前記ユーザ権利情報とに基づいて、前記サービスと前記ユーザとの関連性を分析する分析ステップと、
を実施することを特徴とする情報処理方法。
【請求項8】
コンピュータにより読み込み実行可能な情報処理プログラムであって、
前記コンピュータを請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の情報処理装置として機能させる
ことを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザに関する各種情報を分析する情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザに関する各種情報を収集し、当該情報を分析する情報処理装置が知られている。例えば、ユーザが過去に購入した商品等のサービスの購入履歴などの行動履歴、ユーザの性別や居所、趣味等のユーザ属性などを分析することで、ユーザが興味を有する商品をレコメンドする情報処理装置などが挙げられる(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-133033号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年、インターネットを介したサービスの多様化に伴い、複数のサービス提供者が提携して、新たなサービスを提供することも行われるようになった。例えば、第一のサービス提供者が有するユーザ情報と、第二のサービス提供者が有するユーザ情報とを用いて、新たな条件に合致するユーザを検索する等により、サービスの多様化を図ることができる。
しかしながら、特許文献1に記載のような従来の情報処理装置では、各サービス提供者がそれぞれ独自に用意したデータベースに、ユーザの行動履歴やユーザ属性を含む各種ユーザ情報を保有している。これらのデータを用いて、新たな情報分析を行う場合、各データベースから情報を取得する必要がある。よって、情報の分析に多大な時間を要するため、リアルタイム性を重視したサービスの提供を行うことが困難であるとの課題がある。
例えば、有価証券などの金融サービスでは、証券の売買に係る権利の移転手続き、決済業務などが必要であり、これらの処理は一般にはコストがかかり、リアルタイム性を重視した情報の分析を行うことが困難であった。また、このような証券売買に係る原簿管理情報は、一般に、当該金融サービスを行う信託銀行などの金融企業が管理しており、証券の発行体である企業が当該原簿を参照する場合、多大なコストがかかり、リアルタイム性に欠けるとの課題があった。
【0005】
本発明は、リアルタイム性を重視した情報の分析が可能な情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の情報処理装置は、所定のサービスの提供を受けるユーザに関するユーザ情報を取得するユーザ情報取得部と、インターネット上で構築されているブロックチェーンであって、前記ユーザの権利及び前記権利の移転記録に関する情報をデジタル化したユーザ権利情報を格納する複数のブロックを連結したブロックチェーンを取得するブロックチェーン取得部と、前記ユーザ情報取得部により取得される前記ユーザ情報と、前記ブロックチェーンの前記ユーザ権利情報とに基づいて、前記サービスと前記ユーザとの関連性を分析する分析部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本開示に係る一実施形態の情報処理システムの概略構成を示す模式図。
図2】本実施形態のサーバ装置10の概略構成を示すブロック図。
図3】本実施形態の情報処理方法を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本開示に係る一実施形態について説明する。
図1は、本開示の情報処理装置であるサーバ装置10を含む情報処理システム1の概略を示す概略図である。
図1において、サーバ装置10は、インターネット2を介して、各種装置と通信可能に接続されている。
インターネット2には、ブロックチェーンネットワーク3を構築する複数のノード3A(端末装置)がP2P(Peer to Peer)通信により接続されており、これらのノード3Aによってブロックチェーンが分散管理される。
また、サーバ装置10は、インターネット2を介して、株券や債券などの有価証券を発行する発行体(サービス提供者)が所有する提供者端末20と通信可能に接続されている。
さらに、インターネット2には、サービス提供者の提供するサービスを利用するユーザが所有するユーザ端末30が接続されている。
【0009】
ここで、本実施形態のブロックチェーンは、ユーザの権利の移転や売買等の情報をデジタル化したユーザ権利情報が格納された複数のブロックを連結することで構築された、権利の売買や移転に関する台帳情報である。予めブロックチェーンにおいて権利の移動に関するプログラム(スマートコントラクト)を登録しておくことで、権利の移転処理や、売買に係る決済処理が自動化され、従来に比べて、管理運用にかかるコストを低減することができる。このようなブロックチェーン技術を用いて、発行、管理、及び取引等される権利をトークン化したものが、セキュリティトークンであり、本実施形態では、サーバ装置10は、ブロックチェーンネットワーク3により分散管理されるブロックチェーンを分析して、各ユーザのセキュリティトークンの保有量を検出できる。
また、本実施形態では、ブロックチェーンのブロックに記録される、ユーザ権利情報は、権利の売買取引に係る金額や、取引量の他、権利の保有による特典(例えば、株主優待等)、ユーザが当該特典の利用に関する権利利用情報が含まれる。これにより、サーバ装置10は、セキュリティトークンに係るブロックチェーンから、各ユーザがセキュリティトークンに付与されている特典をどの程度利用しているか等をも分析することができる。
なお、ここでは、トークン化された「ユーザの権利」、すなわち、セキュリティトークンとして管理される権利としては、電子記録移転権利(株券、債券、等)や暗号資産(仮想通貨)の他、例えば、不動産や絵画に係る権利、特許権、著作権、ゴルフ会員権などのサービス利用権等も含まれる。
【0010】
そして、本実施形態の情報処理システム1では、サーバ装置10は、提供者端末20またはユーザ端末30から、ユーザのサービスの利用に係るユーザ情報を取得し、ブロックチェーンネットワーク3上で管理されるブロックチェーンを取得する。そして、サーバ装置10は、これらのユーザ情報とブロックチェーンの各ブロックに記録されるユーザ権利情報とを用いて、ユーザの各種情報を分析処理する。
以下、情報処理システム1の各種構成について説明する。
【0011】
[サーバ装置10の構成]
図2は、サーバ装置10の概略構成を示すブロック図である。
サーバ装置10は、一般的なコンピュータにより構成されており、図2に示すように、通信部11、記憶部12、プロセッサ13等の、コンピュータを構成する各部を備えている。なお、サーバ装置10を構成するコンピュータの数は特に限定されない。本実施形態では、説明の簡略化のため、1台のコンピュータによってサーバ装置10が構成される例を示すが、複数のコンピュータをネットワークで接続して構築されるクラウドサーバをサーバ装置10としてもよい。
【0012】
通信部11は、インターネット2に接続され、インターネット2を介して提供者端末20やユーザ端末30等と通信する。
【0013】
記憶部12は、サーバ装置10を制御するための各種情報や情報処理プログラムを記録する。
また、記憶部12は、複数のサービス提供者から取得したユーザ情報を記憶する。
本実施形態では、サーバ装置10は、複数のサービス提供者の提供者端末20からユーザ情報を取得し、これらのユーザ情報をサービス提供者毎に記録する。
具体的には、記憶部12は、サービス提供者毎のユーザデータベース121を有し、各ユーザデータベース121には、それぞれ、サービス提供者を識別する発行体IDが関連付けられている。
そして、各ユーザデータベース121には、それぞれ、複数のユーザ情報が記録されている。これらのユーザ情報には、少なくとも、ユーザを特定するためのユーザ特定情報(例えば個人情報等)、サービス提供者が提供するサービスに対するユーザの利用状況を示すサービス利用情報を含む。
このユーザ情報は、当該ユーザ情報を取得するサービス提供者毎にそれぞれ異なっていてもよい。
例えば、商品を販売するサービス提供者の提供者端末20から、ユーザ特定情報、ユーザの性別や居所等を示すユーザ属性情報、商品の購入履歴を示したサービス利用情報を含むユーザ情報を受信してもよい。また、経路探索サービスを行うサービス提供者の提供者端末20から、ユーザ特定情報、ユーザがよく立ち寄る位置や職場や自宅等を含むユーザ属性情報、経路探索により案内する移動先やユーザの現在の位置情報を示すサービス利用情報を含むユーザ情報を受信してもよい。
【0014】
また、記憶部12には、ユーザ情報を受信するサービス提供者に関する提供者情報が記録される。
提供者情報は、提供者ID、アドレス情報、サービス内容情報、及び、発行証券情報等を含む。
提供者IDは、サービス提供者を識別するための情報である。
アドレス情報は、提供者端末20に対して情報を送受信する場合のインターネット上のアドレスを示す情報である。
サービス内容情報は、サービス提供者が提供するサービスの内容に関する情報である。例えばテキストデータとして、サービス内容が記述されていてもよく、予め定義されたサービスの種別ID等が記録されていてもよい。
発行証券情報は、サービス提供者が発行する有価証券に関する情報であり、例えば、授権株式、発行済株式等が記録されている。
【0015】
プロセッサ13は、CPU等の演算回路、RAM等の記録回路により構成される。プロセッサ13は、記憶部12に記録されている情報処理プログラムをRAMに展開し、RAMに展開されたプログラムとの協働で、各種処理を実行する。
そして、プロセッサ13は、情報処理プログラムを読み込み実行することで、図2に示すように、ユーザ情報取得部131、ブロックチェーン取得部132、分析部133、送信部134等として機能する。
【0016】
ユーザ情報取得部131は、提供者端末20からユーザ情報を取得する。すなわち、発行体である各サービス提供者が所有する独自のデータベースから、各々のサービスに適したユーザ情報をそれぞれ取得し、サービス提供者に対応したユーザデータベース121に記録する。
【0017】
ブロックチェーン取得部132は、インターネット2上のブロックチェーンを取得する。本実施形態では、上述したように、ユーザ権利情報が記録された各ブロックをブロックチェーン技術で連結した、セキュリティトークンに係るブロックチェーンを取得する。
【0018】
分析部133は、各サービス提供者のユーザデータベースに記録されるユーザ情報と、ブロックチェーン取得部132により取得されるブロックチェーンとに基づいて、サービス提供者が提供するサービスと、各ユーザとの関連性を分析する。
具体的には、分析部133は、ブロックチェーンから読み取れる各ユーザが保有するセキュリティトークンの保有状況情報(保有量、保有期間、特典利用等)と、当該セキュリティトークンの発行体と関連するユーザデータベース121のユーザ情報とを用いて、ユーザとサービスとの関連性を分析する。
【0019】
送信部134は、本開示の情報送信部及びレコメンド送信部として機能する。つまり、送信部134は、情報の送信先である装置(提供者端末20かユーザ端末30か)を選択し、当該選択された装置に対して、分析部133による分析結果に基づいた情報を送信する。例えば、送信部134は、提供者端末20に対して、ユーザのユーザ権利情報の少なくとも一部を含む提供情報を送信したり、ユーザ端末30に対して、セキュリティトークンの取引契約や特定サービスの利用を推奨するレコメンド情報を送信したりする。
各機能の詳細な説明については後述する。
【0020】
[提供者端末20及びユーザ端末30の構成]
提供者端末20は、上述したようにサービス提供者が所有するコンピュータであり、ユーザ端末30は、ユーザが所有するコンピュータである。
提供者端末20の具体的な構成の図示は省略するが、提供者端末20は、一般的なコンピュータが有する基本的な構成を有する。すなわち、提供者端末20は、インターネット2と通信可能な通信装置、各種情報を記録する記録装置、各種情報を演算処理する演算回路(CPU等)を備えている。また、提供者端末20の記憶装置には、上述したように、サービス提供者が提供するサービスを利用するユーザに関連したユーザ情報を多数記録するデータベースが設けられている。
【0021】
ユーザ端末30は、具体的な構成の図示は省略するが、一般的なコンピュータが有する基本的な構成を有する。すなわち、ユーザ端末30は、インターネット2と通信可能な通信装置、各種情報を記録する記録装置、各種情報を演算処理する演算回路(CPU等)の他、ユーザの操作を受け付ける入力操作部、画像情報を表示させるディスプレイ等を備えている。
【0022】
[情報処理方法]
次に、上記のような情報処理システム1における情報処理方法について説明する。図3は、本実施形態の情報処理方法を示すフローチャートである。
本実施形態の情報処理システム1では、サーバ装置10のユーザ情報取得部131は、まず、各サービス提供者の提供者端末20から予めユーザ情報を取得する(ステップS1:ユーザ情報取得ステップ)。
具体的には、本実施形態の情報処理システム1により、ユーザ情報の分析を行いたいサービス提供者は、サーバ装置10に対して、予め提供者情報を登録し、ユーザ情報の提供を許可する。これにより、ステップS1において、ユーザ情報取得部131は、提供者端末20からユーザ情報を取得することが可能となり、取得したユーザ情報をユーザデータベース121に記憶する。なお、ステップS1のユーザ情報の取得タイミングは、サービス提供者毎に任意に設定することができる。例えば、提供者端末20から1か月や1日等の予め設定された周期でユーザ情報が送信されてもよく、ユーザがサービスを利用するごとに提供者端末20からユーザ情報が送信されてもよい。
例えば、通信サービスの提供、所定期間を指定したレンタルサービス等、長期契約型のサービスでは、前者が好ましい。この場合、ユーザ情報取得部131は、提供者端末20のデータベースに記録されている全ての情報であってもよく、更新があったユーザ情報のみを取得してもよい。
一方、特定の商品の販売サービス、電子決済処理を実施する決済サービス等は後者が好ましい。この場合、ユーザ情報取得部131は、特定のサービスがユーザに提供されるタイミング毎にユーザ情報を取得してもよい。例えば、ユーザ端末30において、電子決済アプリケーションによる決済処理が実施される毎に、電子決済処理を提供者端末20からユーザ情報を取得してもよい。或いは、ユーザの位置に基づいて経路を案内するサービスにおいて、ユーザの位置情報をユーザ情報として取得した提供者端末20が、リアルタイムでユーザの位置情報をサーバ装置10に送信してもよい。
【0023】
また、ブロックチェーン取得部132は、インターネット2(ブロックチェーンネットワーク3)から、ユーザ権利情報が格納された複数のブロックを連結した、セキュリティトークンに係るブロックチェーンを取得する(ステップS2:ブロックチェーン取得ステップ)。
このステップS2による、ブロックチェーン取得部132によるブロックチェーンの取得は、リアルタイムで実施される。つまり、ブロックチェーン上で実施されるセキュリティトークンの売買等の取引は、リアルタイムで更新されるものであり、ステップS2によるブロックチェーンの取得をリアルタイムで継続実施することで、サーバ装置10は、常に最新の情報を得ることができる。
【0024】
そして、サーバ装置10の分析部133は、ステップS1により得られるユーザ情報と、ステップS2により得られる情報とを用いて、ユーザと各サービスとの関係性を分析する(ステップS3:分析ステップ)。
このステップS3の分析処理の実施タイミングは、サービス提供者毎に任意に設定してもよい。例えば、ステップS1で提供者端末20からユーザ情報がサーバ装置10に送信されるタイミングで、分析処理を実施してもよい。
【0025】
ここで、ステップS3における分析部133の処理について説明する。
本実施形態では、分析部133は、ユーザ情報とブロックチェーンとに基づいて、各ユーザと各サービスとの関連性を分析する。
例えば、分析部133は、複数のサービス提供者のそれぞれに対して、サービスを利用するユーザの当該サービスに対するセキュリティトークンの保有状況を分析する。
複数のサービスのうちの1つを、第一サービスAとし、当該第一サービスAを提供するサービス提供者を第一サービス提供者Sとし、第一サービス提供者Sが発行するセキュリティトークンを第一セキュリティトークンSTとして説明する。分析部133は、第一サービス提供者Sの提供者端末20から取得したユーザ情報を記録するユーザデータベース121の各ユーザ情報に基づいて、それぞれのユーザの第一サービスAのサービス利用情報を読み取ることができる。具体例を挙げると、第一サービス提供者Sを、所定商品を販売する店舗とした場合、ユーザが店舗で商品を購入し、料金の支払い時に、当該店舗が発行するポイントカードを提示することで、店舗の提供者端末20に、ユーザが商品を購入した購入代金、付与又は消費されるポイント等のサービス利用情報を含むユーザ情報が送信される。また、分析部133は、ユーザ情報に含まれるユーザ特定情報に基づいて、ユーザを特定することができる。
【0026】
なお、上記の例は、第一サービス提供者Sに対応したユーザデータベース121のユーザ情報から、第一サービスAを利用するユーザを特定する例であるが、これに限定されない。例えば、第一サービスAに関連する第二サービスBを提供する第二サービス提供者Sから得られたユーザ情報から、第一サービスAを利用する各ユーザを特定してもよい。
具体例を挙げると、電子決済サービスを提供する第二サービス提供者Sに対応するユーザデータベース121に記憶されたユーザ情報から、所定商品の販売する第一サービスAのサービス利用状況(例えば、商品購入頻度、商品の購入総額等)を分析してもよい。すなわち、電子決済サービスでは、通常、電子決済により決済処理を代行する第二サービス提供者Sは、ユーザが電子決済を行った店舗、対象の商品、商品購入数、金額、購入日時等を含む決済情報を取得する。したがって、これらの情報は、第二サービス提供者Sが提供する電子決済サービスに関するサービス利用情報のみならず、第一サービス提供者Sの第一サービスAに関するサービス利用情報を取得でき、さらには、当該商品を製造する整合業者(第三サービス提供者)に対するサービス利用情報をも取得することが可能となる。
【0027】
そして、分析部133は、ステップS2でリアルタイムに取得するブロックチェーンから、特定したユーザの第一セキュリティトークンSTの保有状況を分析する。
これにより、分析部133は、第一サービスAを利用するユーザが、第一サービス提供者Sが発行する第一セキュリティトークンSTを保有しているか否か、保有している第一セキュリティトークンSTの保有状況(保有量や保有期間、取引総額や取引頻度、第一セキュリティトークンSTの保有による特典(例えば株主優待等))を分析することができる。すなわち、本実施形態では、上述したように、ブロックチェーンの各ブロックとして、権利利用情報が含まれてもよく、この場合、分析部133は、ユーザの第一サービスAの過去の利用総額や利用頻度と、権利利用情報とから、セキュリティトークンの特典の活用状況を分析できる。例えば、ユーザの第一サービスAの利用料に対して十分な特典を得られているか等を判定できる。
また、分析部133は、セキュリティトークンを保有していなユーザに関しても、第一サービスAの過去の利用総額や利用頻度から、仮にユーザがセキュリティトークンを保有した場合のユーザの特典の活用予想を算出してもよい。
上記は、第一サービスAとユーザとの関連性を分析する例であるが、各サービス提供者から得られるユーザ情報に基づいて、他のサービスに対しても同様の分析処理を実施する。
【0028】
なお、上記はサービスの利用を前提とした分析処理であるが、分析部133は、第一サービス提供者Sが発行するセキュリティトークンを保有するユーザが、第一サービスAを利用しているか否かをさらに分析してもよい。
つまり、分析部133は、ステップS2でリアルタイムに取得するブロックチェーンから、各ユーザのセキュリティトークンの保有状況を分析する。ここで分析されるユーザのセキュリティトークンの保有状況とは、ユーザが保有する全てのセキュリティトークンの保有状況(ポートフォリオ)であり、分析部133は、これらのセキュリティトークンの発行者であるサービス提供者を特定し、当該サービス提供者に対応したユーザデータベース121に記録されるユーザ情報から、各サービスに対するユーザのサービス利用状況を分析する。
【0029】
次に、サーバ装置10の送信部134は、ステップS3による分析結果に応じた各種情報を提供者端末20やユーザ端末30に送信する(ステップS4:送信ステップ)。
例えば、送信部134は、ステップS3において、第一サービスAを利用するユーザが、第一セキュリティトークンSTを保有している場合、当該ユーザの第一セキュリティトークンSTの保有状況情報(保有量や保有期間、取引頻度等)やサービスの利用状況を含む提供情報を送信する。
これにより、第一サービス提供者Sは、各ユーザの第一セキュリティトークンSTの保有状況を容易に認識することが可能となる。つまり、従来のように、信託銀行や証券会社等の特定の金融企業が管理する原簿情報を高いコストをかけて取得する必要がなく、サービス提供者は、各ユーザのセキュリティトークンの保有状況を低コストで取得することが可能となる。この場合、第一サービス提供者Sは、第一サービスAを利用するユーザに、セキュリティトークンの保有状況に基づいた、さらなる特典を提供することも容易となる。
また、ユーザ情報として、例えばユーザの位置情報が含まれる場合、ユーザが所定の店舗に入店したタイミングで、当該店舗で取り扱う商品を販売するサービス提供者や、店舗を管理するサービス提供者のサービス利用情報を特定し、これらのサービス提供者が発行するセキュリティトークンに対するユーザ保有量に応じた割引特典を当該ユーザに付与することもできる。この場合、ユーザは、当該店舗で支払いを行う際に、割引特典を受けることができ、ユーザの満足度の向上のみならず、サービス提供者の利益にも繋がる。
【0030】
また、送信部134は、ユーザ端末30に対して、ユーザが保有する第一セキュリティトークンSTの保有量に応じた、第一サービスAの利用により得られる特典内容をレコメンド情報として送信してもよい。これにより、ユーザは、第一サービスAを利用することに対する利点を確認でき、ユーザの満足度の向上が図れ、かつ、サービス提供者の利益にも繋がる。
また、送信部134は、ユーザが既に第一セキュリティトークンSTを保有している場合に、第一セキュリティトークンSTの保有量をさらに増やすことを推奨するレコメンド情報を送信してもよい。当該レコメンド情報として、第一セキュリティトークンSTの保有量を増やすことによる利点を紹介する内容を加えてもよい。
さらに、ユーザが第一セキュリティトークンSTを保有していない場合でも、ユーザが第一サービスAの利用頻度が所定値以上であると分析された場合、送信部134は、ユーザ端末30に第一サービス提供者Sが発行する第一セキュリティトークンSTの紹介と、当該第一セキュリティトークンSTの保有によるユーザの特典を含むレコメンド情報を送信してもよい。
さらには、送信部134は、分析部133により分析されたポートフォリオ等の分析情報をユーザ端末30に送信してもよい。
【0031】
なお、ここでは、サーバ装置10の送信部134が各ユーザに対してレコメンド情報や分析情報を送信する例を示すが、これに限定されない。すなわち、ユーザ端末30に対して、上記のようなレコメンド情報や分析情報を送信する場合、レコメンド情報や分析情報を送信するユーザ端末30の送信先情報を、予め登録しておく必要がある。したがって、ユーザに対するレコメンド情報を、例えば、セキュリティトークンの取引サービスを提供するサービス提供者に送信する提供情報に含ませてもよい。この場合、当該サービス提供者からユーザ端末にレコメンド情報を送信することができる。
【0032】
[本実施形態の作用効果]
本実施形態のサーバ装置10は、記憶部12に記憶された情報処理プログラムを読み込み実行することで、ユーザ情報取得部131、ブロックチェーン取得部132、及び分析部133として機能する。ユーザ情報取得部131は、所定のサービスの提供を受けるユーザに関するユーザ情報を取得する。ブロックチェーン取得部132は、インターネット2のブロックチェーンネットワーク3上で構築されて分散管理されているブロックチェーンであって、ユーザの権利及び当該権利の移転記録に関する情報をデジタル化したユーザ権利情報を格納する複数のブロックを連結したブロックチェーンを取得する。分析部133は、ユーザ情報取得部131により取得されるユーザ情報と、ブロックチェーンのユーザ権利情報とに基づいて、サービスとユーザとの関連性を分析する。
【0033】
特に、サービス提供者が発行体となって株券や債券等の有価証券を発行する場合、これらの有価証券は信託銀行や証券会社等の金融業者がその原簿情報を管理していた。このような有価証券に係る各種手続き(例えば、移転手続き、決済手続き等)は、非常にコストが係り、サービス提供者が、信託銀行や証券会社等の金融企業が管理する原簿情報を取得する場合にも多大なコストがかかる。
これに対して、本実施形態では、ユーザに付与される権利をトークン化したセキュリティトークンがブロックチェーン上で管理されており、サーバ装置10のブロックチェーン取得部132は、セキュリティトークンに係るブロックチェーンを取得する。このようなブロックチェーンは、セキュリティトークンの売買や移動等の契約を、ブロックチェーン上のスマートコントラクトによって自動化することができ、従来のような管理コストが係らず、かつ、透明性が高く誰でも内容を取得できる。このため、分析部133は、リアルタイムで更新されるセキュリティトークンと、各サービスにおけるユーザ情報とを用いた分析処理を実施することができ、従来に比べて、迅速にユーザ権利情報を取得することができる。また、ブロックチェーンネットワーク3により分散管理されるブロックチェーンは、改竄等の不正に対するセキュリティが強固であり、かつ、サービス提供者や、サーバ装置10の管理者が管理コストを担う必要もない。
以上のように、本実施形態のサーバ装置10は、低コストでユーザ権利情報を取得することができ、かつ、リアルタイム性を重視した迅速な分析処理を実施することができる。これにより、サーバ装置10は、各サービス提供者やユーザに対して、分析結果に応じた情報を迅速に送信できる。したがって、各サービス提供者は、リアルタイム性を重視したより多様なサービスをユーザに提供することができ、ユーザは、当該サービスの恩恵を受けることができる。
【0034】
本実施形態では、ブロックチェーン取得部132は、ユーザ権利情報としては、セキュリティトークンの保有による特典、及び当該特典の利用状況を記録した権利利用情報を含むブロックチェーンを取得する。
従来のシステムでは、上述したように、信託銀行や証券会社等の金融業者が有価証券の原簿情報を管理するが、この原簿情報には、ユーザが有価証券の権利に係る特典をどのように利用するかまでは記録されない。この場合、発行体であるサービス提供者が、各ユーザのサービスの利用に係る情報をユーザ情報として蓄積しておき、当該ユーザ情報に基づいて特典を利用したユーザを特定した後、金融業者にそのユーザが保有する有価証券の保有状況を問い合わせることになる。したがって、ユーザの有価証券に係る特典の利用状況を把握するためにも、高いコストが必要となり、時間も必要となる。
これに対して、本実施形態では、ブロックチェーン上で、セキュリティトークンに紐づく特典やその特典の利用状況を、権利利用情報として各ブロックに格納することができる。これにより、分析部133は、各ユーザのセキュリティトークンの保有状況のみならず、当該セキュリティトークンに紐づく特典の利用状況を、迅速かつ低コストで分析することができる。
【0035】
本実施形態のサーバ装置10では、分析部133は、サービスを利用するユーザの、当該サービスを提供するサービス提供者が発行する前記セキュリティトークンの保有状況を、複数のサービス毎にそれぞれ分析する。
一般に、セキュリティトークンは、株主優待と同様、当該セキュリティサービスを発行する発行体(サービス提供者)から特典が付与されていることがある。本実施形態では、各サービスを利用するユーザのそれぞれのサービスに対応したセキュリティトークンの保有状況を分析するので、ユーザがセキュリティトークンの保有状況に応じた特典が得られているか等の、ユーザとサービスとの各種関係性を分析することができる。
【0036】
本実施形態において、分析部133は、ブロックチェーンに基づいて、ユーザが保有するセキュリティトークンの保有状況を分析し、セキュリティトークンを発行するサービス提供者が提供するサービスに対する、ユーザの利用状況を分析する。
これにより、例えば、第一セキュリティトークンSTを保有するユーザが、第一セキュリティトークンを発行する第一サービス提供者Sの第一サービスAを利用しているか否かを分析できる。
【0037】
本実施形態のサーバ装置10は、送信部134(情報送信部)として機能し、当該送信部134は、サービス提供者が所有する提供者端末20に、当該サービス提供者が提供するサービスを利用するユーザのセキュリティトークンの保有状況を送信する。
これにより、サービス提供者は、自身が発行するセキュリティトークンを、各ユーザがどの程度保有しているかを、コストをかけずに、かつリアルタイムに把握することができ、ユーザにセキュリティトークンの保有状況に応じたサービスを提供できる。
例えば、第一サービスAを提供する第一サービス提供者Sが第一セキュリティトークンSTを発行する場合、ユーザが第一サービスAを利用した時点、あるいは、第一サービスAの利用直前において、第一サービス提供者Sは、当該ユーザの第一セキュリティトークンSTの保有状況を確認できる。この場合、第一サービス提供者Sは、ユーザのセキュリティトークンの保有量に応じて、例えば、第一サービスAの提供に係る料金を割引したり、ポイント付与量を増加させたりできる。これにより、ユーザの満足度が向上し、ユーザの投資行動の促進させることができ、ユーザがセキュリティトークンをさらに購入することで、サービス提供者は資金を得ることができる。
【0038】
また、送信部134は、レコメンド送信部としても機能し、第一サービスAを利用するユーザのユーザ端末に、第一サービス提供者Sが発行する第一セキュリティトークンSTに関するレコメンド情報を送信する。
つまり、本実施形態では、第一セキュリティトークンSTを保有していないものの、第一サービスAを頻繁に利用するユーザに対しても、第一セキュリティトークンSTの購入を勧めることができる。これにより、第一サービス提供者Sは、第一セキュリティトークンSTの保有者が増加することで資金を集めることができ、ユーザは、第一セキュリティトークンSTに付与される特典を受けることができる。
【0039】
[変形例]
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
[変形例1]
上記実施形態では、サーバ装置10を本開示の情報処理装置として機能させる例を示したが、これに限定されない。
例えば、サービス提供者が保有する各提供者端末20を、本発明の情報処理装置として機能させることも可能である。つまり、コンピュータである提供者端末20のプロセッサは、記憶装置に記録された情報処理プログラムを読み込むことで、ユーザ情報取得部131、ブロックチェーン取得部132、分析部133、送信部134として機能してもよい。この場合、ユーザ情報取得部131は、ユーザ端末30から送信される各種情報をユーザ情報とすればよい。
【0040】
さらには、ユーザ端末30を、本発明の情報処理装置として機能させることも可能である。つまり、コンピュータであるユーザ端末30のプロセッサは、記憶装置に記録された情報処理プログラムを読み込むことで、ユーザ情報取得部131、ブロックチェーン取得部132、分析部133として機能してもよい。この場合、ユーザ情報取得部131は、ユーザ自身のユーザ端末30への入力情報、ユーザ端末30が所有する各種センサーや、各種アプリケーションの実行履歴をユーザ情報として取得する。
【0041】
いずれの場合でも、インターネット2に接続されたコンピュータであれば、ブロックチェーンネットワーク3で分散管理されるブロックチェーンを取得するで、リアルタイムに、ユーザ権利情報を取得することが可能となる。
【0042】
[変形例2]
上記実施形態では、ユーザの権利をトークン化したセキュリティトークンとして、有価証券を一例に挙げて説明しているが、上述したように、ユーザの権利としては、有価証券に限定されない。
本発明で述べる「ユーザの権利」は、権利の売買や移動の情報をデジタル化により示すことが可能なあらゆる権利をも対象にすることができ、例えば、株券、債券等の電子記録移転権利や暗号資産の他、不動産や絵画などの所有権、特許権、著作権、ゴルフ会員権や施設入場券等のサービス利用権等を対象とすることができる。
【0043】
[変形例3]
上記実施形態では、サービス提供者毎のユーザデータベースが設けられる例を示すが、これに限定されない。
例えば、複数のサービス提供者から得られたユーザ情報を統合してもよい。この場合、同一ユーザについて、複数の提供者端末20からユーザ情報を取得した場合、これらの複数のユーザ情報を統合して1つのユーザ情報として記録すればよい。例えば、ユーザ端末30において、ユーザ操作によってアプリケーションを連携させることで、ユーザの同一性を判定できる。具体的には、サービスAを提供するためのアプリケーションにおいて、サービスBを提供するためのアプリケーションに連携させる旨の操作が実施されることで、サービスAを提供する提供者端末20におけるユーザ情報と、サービスBを提供する提供者端末20におけるユーザ情報とを統合させることが可能となる。また、特定のSNSアカウントを用いてサービスにログインすることが可能である場合、当該SNSのアカウントが同一であるユーザ情報を同一のユーザに関するユーザ情報として統合してもよい。或いは、ユーザ情報に、ユーザ端末30(操作端末)に関する情報(例えばMACアドレス等)が含まれていてもよく、この場合、ユーザ端末30のMACアドレスが同一であるユーザ情報を同一のユーザであるとして、ユーザ情報を統合させることができる。
【0044】
[変形例4]
上記実施形態では、ユーザ情報取得部131は、提供者端末20から送信されるユーザ情報を取得する例を示したが、これに限定されない。
例えば、インターネット2の第二のブロックチェーンネットワークによって分散管理されるブロックチェーンの各ブロックにユーザ情報が記録されていてもよい。
【符号の説明】
【0045】
1…情報処理システム、2…インターネット、3…ブロックチェーンネットワーク、3A…ノード、10…サーバ装置、11…通信部、12…記憶部、13…プロセッサ、20…提供者端末、30…ユーザ端末、121…ユーザデータベース、131…ユーザ情報取得部、132…ブロックチェーン取得部、133…分析部、134…送信部。
図1
図2
図3