(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022035661
(43)【公開日】2022-03-04
(54)【発明の名称】部品供給装置及び部品実装装置
(51)【国際特許分類】
H05K 13/02 20060101AFI20220225BHJP
【FI】
H05K13/02 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020140146
(22)【出願日】2020-08-21
(71)【出願人】
【識別番号】000003399
【氏名又は名称】JUKI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高橋 大志
【テーマコード(参考)】
5E353
【Fターム(参考)】
5E353BB06
5E353CC21
5E353EE21
5E353EE37
5E353HH01
5E353HH07
5E353HH41
5E353JJ08
5E353LL03
5E353PP03
5E353QQ21
(57)【要約】
【課題】ばらけた部品(ワーク)を部品実装装置に供給する場合、部品実装装置に供給できる部品の種類の減少を抑制すること。
【解決手段】部品供給装置は、モータと、モータにより駆動され、投入位置に投入された部品を第1方向に搬送する第1搬送ベルトと、振動体と、振動体により振動され、第1搬送ベルトからの部品を第1方向に搬送して実装ヘッドのピックアップ位置に供給する搬送部材と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータと、
前記モータにより駆動され、投入位置に投入された部品を第1方向に搬送する第1搬送ベルトと、
振動体と、
前記振動体により振動され、前記第1搬送ベルトからの前記部品を前記第1方向に搬送して実装ヘッドのピックアップ位置に供給する搬送部材と、を備える、
部品供給装置。
【請求項2】
前記投入位置と前記ピックアップ位置との間に配置され、規定姿勢である部品のみを通過させる選別部を備える、
請求項1に記載の部品供給装置。
【請求項3】
前記モータにより駆動され、前記部品を前記第1方向とは逆の第2方向に搬送する第2搬送ベルトと、
前記第2搬送ベルトにより搬送された前記部品を前記投入位置にガイドするリターンガイド部と、を備え、
前記選別部は、前記規定姿勢でない部品を前記第2搬送ベルトのリジェクト位置に落下させる、
請求項2に記載の部品供給装置。
【請求項4】
前記リターンガイド部は、前記第2搬送ベルトにより搬送された前記部品を前記第1搬送ベルトの前記投入位置に落下させる、
請求項3に記載の部品供給装置。
【請求項5】
前記第1搬送ベルトの搬送速度は、前記第2搬送ベルトの搬送速度よりも高い、
請求項3又は請求項4に記載の部品供給装置。
【請求項6】
前記規定姿勢は、第1姿勢と第2姿勢とを含み、
前記選別部は、第1姿勢である部品のみを1つずつ通過させる第1選別部と、第2姿勢である部品のみを通過させる第2選別部と、を有する、
請求項2から請求項5のいずれか一項に記載の部品供給装置。
【請求項7】
前記部品は、ボディと、ボディから突出するリードとを有し、
前記第1姿勢は、上下方向の寸法が最も小さい姿勢を含み、
前記第2姿勢は、前記リードが前記ボディから指定方向に突出する姿勢を含む、
請求項6に記載の部品供給装置。
【請求項8】
前記選別部を通過した前記部品を第3姿勢に調整する方向セット部を備える、
請求項7に記載の部品供給装置。
【請求項9】
前記第3姿勢は、前記リードが前記ボディから下方に突出する姿勢を含む、
請求項8に記載の部品供給装置。
【請求項10】
前記第1搬送ベルトと前記搬送部材との境界において、前記第1搬送ベルトの搬送面の高さは、前記搬送部材の搬送面の高さよりも高い、
請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の部品供給装置。
【請求項11】
前記第1搬送ベルトが収容され、前記投入位置に面する開口を有するハウジングと、
前記開口を開閉するカバーと、を備える、
請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の部品供給装置。
【請求項12】
前記部品が接触する前記第1搬送ベルトの搬送面は、前記投入位置から前記第1方向に向かって上方に傾斜するスロープ部を含み、
前記開口は、前記第1方向とは逆の前記スロープ部の第2方向に設けられる、
請求項11に記載の部品供給装置。
【請求項13】
操作装置と、
前記操作装置の操作信号に基づいて、前記第1搬送ベルトの搬送面が前記第2方向に移動するように、前記モータを制御するモータ制御部と、を備える、
請求項12に記載の部品供給装置。
【請求項14】
前記モータの状態を検出する回転センサと、
前記回転センサの検出データに基づいて、前記モータの状態が異常か否かを判定するモータ状態判定部と、
前記モータの状態が異常であると判定された場合、前記モータを停止させるモータ制御部と、を備える、
請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の部品供給装置。
【請求項15】
報知装置と、
前記モータの状態が異常であると判定された場合、前記報知装置を作動させる報知制御部と、を備える、
請求項14に記載の部品供給装置。
【請求項16】
前記搬送部材における前記部品の状態を検出する部品センサと、
前記部品センサの検出データに基づいて、前記部品の状態が満杯か否かを判定する部品状態判定部と、
前記部品の状態が満杯であると判定された場合、前記第1搬送ベルトの搬送面が前記第1方向とは逆の第2方向に移動した後に停止するように、前記モータを制御するモータ制御部と、を備える、
請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の部品供給装置。
【請求項17】
前記部品の状態が満杯であると判定された場合、前記第1搬送ベルトが停止された後に前記振動体を停止させる振動体制御部を備える、
請求項16に記載の部品供給装置。
【請求項18】
請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の部品供給装置と、
前記部品供給装置の前記ピックアップ位置に供給された前記部品を基板に実装する実装ヘッドと、を備える、
部品実装装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、部品供給装置及び部品実装装置に関する。
【背景技術】
【0002】
部品実装装置は、部品供給装置から供給された部品を基板に実装する。部品供給装置として、テープフィーダ及びボウルフィーダが例示される。特許文献1には、ボウルフィーダの一例が開示されている。ボウルフィーダは、電子部品等のばらけた部品(ワーク)の供給に適する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ボウルフィーダの幅は、テープフィーダの幅よりも広い。そのため、部品実装装置に装着できるボウルフィーダの数は、テープフィーダの数よりも少ない。部品供給装置としてボウルフィーダが使用されると、部品実装装置に供給できる部品の種類が減少する。
【0005】
本開示は、ばらけた部品(ワーク)を部品実装装置に供給する場合、部品実装装置に供給できる部品の種類の減少を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に従えば、モータと、モータにより駆動され、投入位置に投入された部品を第1方向に搬送する第1搬送ベルトと、振動体と、振動体により振動され、第1搬送ベルトからの部品を第1方向に搬送して実装ヘッドのピックアップ位置に供給する搬送部材と、を備える、部品供給装置が提供される。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、ばらけた部品(ワーク)を部品実装装置に供給する場合、部品実装装置に供給できる部品の種類の減少を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係る部品実装装置を模式的に示す平面図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る部品を模式的に示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係るフィーダを示す右後方からの斜視図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係るフィーダを示す左前方からの斜視図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係るフィーダを示す平面図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係るハウジングの内部を示す右後方からの斜視図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係るハウジングの内部を示す右側面図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係るハウジングの内部を示す左後方からの斜視図である。
【
図9】
図9は、実施形態に係るハウジングの内部を示す左側面図である。
【
図10】
図10は、実施形態に係るフィーダの一部を示す右後方からの斜視図である。
【
図11】
図11は、実施形態に係るモータの近傍を抽出した斜視図である。
【
図12】
図12は、実施形態に係る供給位置及び受取位置の近傍を示す右側面図である。
【
図13】
図13は、実施形態に係る振動搬送装置を示す右後方からの斜視図である。
【
図14】
図14は、実施形態に係る振動搬送装置を示す平面図である。
【
図15】
図15は、実施形態に係る第1選別部を説明するための模式図である。
【
図16】
図16は、実施形態に係る第2選別部を説明するための模式図である。
【
図17】
図17は、実施形態に係る方向セット部を説明するための模式図である。
【
図18】
図18は、実施形態に係るフィーダを示す左後方からの斜視図である。
【
図19】
図19は、実施形態に係るハウジングの内部を示す左後方からの斜視図である。
【
図20】
図20は、実施形態に係るフィーダの制御システムを示す機能ブロック図である。
【
図21】
図21は、実施形態に係る回転センサを示す左側面図である。
【
図22】
図22は、実施形態に係る部品供給方法を示すフロチャートである。
【
図23】
図23は、実施形態に係る部品交換方法を示すフロチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本開示は実施形態に限定されない。実施形態においては、「左」、「右」、「前」、「後」、「上」、及び「下」の用語を用いて各部の位置関係について説明する。これらの用語は、部品実装装置又は部品供給装置の中心を基準とした相対位置又は方向を示す。
【0010】
[部品実装装置]
図1は、実施形態に係る部品実装装置1を模式的に示す平面図である。部品実装装置1は、部品C(ワーク)を基板Wに実装する。部品実装装置1は、ベース部材2と、基板Wを搬送する基板搬送装置3と、部品Cを供給する部品供給装置100と、複数のノズル4を有する実装ヘッド5と、実装ヘッド5を移動するヘッド移動装置6と、ノズル4を移動するノズル移動装置7とを備える。
【0011】
ベース部材2は、基板搬送装置3、部品供給装置100、実装ヘッド5、ヘッド移動装置6、及びノズル移動装置7を支持する。
【0012】
基板搬送装置3は、基板Wを実装位置MPに搬送する。実装位置MPは、基板搬送装置3の搬送経路に規定される。基板搬送装置3は、基板Wを搬送する搬送ベルト3Bと、基板Wをガイドするガイド部材3Gと、基板Wを保持する保持部材3Hとを有する。搬送ベルト3Bは、アクチュエータの駆動により移動して、基板Wを左右方向に搬送する。また、不図示の昇降機構により、保持部材3Hと基板Wと搬送ベルト3Bとが上下方向に移動する。基板Wは、実装位置MPに移動した後、昇降機構により上昇して、搬送ベルト3Bとガイド部材3Gとに挟まれる。実装ヘッド5は、実装位置MPに配置された基板Wの表面に部品Cを実装する。
【0013】
部品供給装置100は、部品Cを供給する複数のフィーダ10と、複数のフィーダ10のそれぞれを支持するフィーダバンク8とを有する。フィーダ10は、左右方向に複数配置される。フィーダ10は、ばらけた部品Cを供給する。複数のフィーダ10のそれぞれに、実装ヘッド5のピックアップ位置PPが規定される。フィーダ10は、部品Cをピックアップ位置PPに供給する。
図1に示す例において、部品供給装置100は、基板搬送装置3の前側及び後側の両方に配置される。なお、部品供給装置100は、基板搬送装置3の前側及び後側の一方に配置されてもよい。
【0014】
実装ヘッド5は、部品Cを基板Wに実装する。実装ヘッド5は、部品Cが供給されるピックアップ位置PPと、基板Wが配置される実装位置MPとの間を移動可能である。ピックアップ位置PPと実装位置MPとは、水平面内において異なる位置に規定される。実装ヘッド5は、フィーダ10のピックアップ位置PPに供給された部品Cをノズル4で保持する。実装ヘッド5は、ノズル4で部品Cを保持した状態で実装位置MPに移動した後、実装位置MPに配置されている基板Wに実装する。
【0015】
ヘッド移動装置6は、実装ヘッド5を左右方向及び前後方向のそれぞれに移動する。ヘッド移動装置6は、実装ヘッド5を左右方向に移動する第1ヘッド移動装置6Aと、実装ヘッド5を前後方向に移動する第2ヘッド移動装置6Bとを有する。第1ヘッド移動装置6A及び第2ヘッド移動装置6Bのそれぞれは、アクチュエータを含む。第1ヘッド移動装置6Aは、実装ヘッド5に連結される。第1ヘッド移動装置6Aの駆動により、実装ヘッド5が左右方向に移動する。第2ヘッド移動装置6Bは、第1ヘッド移動装置6Aを介して実装ヘッド5に連結される。第2ヘッド移動装置6Bの駆動により第1ヘッド移動装置6Aが前後方向に移動することによって、実装ヘッド5が前後方向に移動する。
【0016】
ノズル4は、部品Cを着脱可能に保持する。ノズル4は、部品Cを吸着保持する吸引ノズルである。ノズル4の先端部に開口が設けられる。ノズル4の開口は、真空システムに接続される。ノズル4の先端部と部品Cとが接触した状態で、ノズル4の開口からの吸引動作が実施されることにより、ノズル4の先端部に部品Cが吸着保持される。ノズル4の開口からの吸引動作が解除されることにより、ノズル4から部品Cが解放される。なお、ノズル4は、部品Cを挟んで保持する把持ノズルでもよい。
【0017】
ノズル移動装置7は、ノズル4を上下方向及び鉛直軸を中心とする回転方向のそれぞれに移動可能である。ノズル移動装置7は、複数のノズル4のそれぞれに設けられる。ノズル移動装置7は、実装ヘッド5に支持される。ノズル4は、ノズル移動装置7を介して実装ヘッド5に支持される。
【0018】
複数のノズル4のそれぞれは、ヘッド移動装置6及びノズル移動装置7により、左右方向、前後方向、上下方向、及び回転方向の4つの方向に移動可能である。ノズル4が移動することにより、ノズル4に保持されている部品Cも、左右方向、前後方向、上下方向、及び回転方向の4つの方向に移動可能である。
【0019】
[部品]
図2は、実施形態に係る部品Cを模式的に示す図である。部品Cは、挿入型電子部品である。
図2示すように、部品Cは、ボディDと、ボディDから突出するリードEとを有する。
【0020】
ボディDは、合成樹脂製のハウジング部材を含む。ボディDの内部空間には、例えばコイルが配置される。リードEは、金属製の突起物である。リードEは、例えばボディDの内部空間に配置されているコイルに接続される。
【0021】
実施形態において、ボディDは、直方体状である。ボディDは、上面Daと、上面Daの反対方向を向く下面Dbと、上面Daの周縁部の一部と下面Dbの周縁部の一部とを結ぶ一対の第1側面Dcと、上面Daの周縁部の一部と下面Dbの周縁部の一部とを結ぶ一対の第2側面Ddとを有する。
図2(A)は、第2側面Dd側から見た部品Cを示す。
図2(B)は、第1側面Dc側から見た部品Cを示す。
【0022】
リードEは、ボディDの下面Dbから下方に突出する。リードEは、ボディDに複数設けられる。
【0023】
ノズル4は、ボディDの上面Daを保持する。実装ヘッド5は、ノズル4でボディDの上面Daを保持した状態で、部品CのリードEを基板Wの表面に設けられている開口に挿入する。部品Cは、リードEが基板Wの開口に挿入されることによって、基板Wに実装される。
【0024】
[フィーダ]
<フィーダの概要>
図3は、実施形態に係るフィーダ10を示す右後方からの斜視図である。
図4は、実施形態に係るフィーダ10を示す左前方からの斜視図である。
図5は、実施形態に係るフィーダ10を示す平面図である。
図3、
図4、及び
図5のそれぞれは、基板搬送装置3の後側に配置されるフィーダ10を示す。フィーダ10がフィーダバンク8に装着された状態で、フィーダ10の前端部は、部品実装装置1に近い位置に配置される。
【0025】
なお、基板搬送装置3の前側にもフィーダ10が配置される場合、基板搬送装置3の後側に配置されるフィーダ10の構造と基板搬送装置3の前側に配置されるフィーダ10の構造とは同一である。
【0026】
フィーダ10に、実装ヘッド5のピックアップ位置PPと、ばらけた複数の部品Cが投入される投入位置IPとが規定される。ピックアップ位置PPは、フィーダ10の前部に規定される。投入位置IPは、フィーダ10の後部に規定される。フィーダ10は、投入位置IPに投入された部品Cをピックアップ位置PPに搬送する。
【0027】
フィーダ10は、ハウジング11と、ベルト搬送装置20と、振動搬送装置40と、選別部50と、方向セット部80とを備える。
【0028】
ハウジング11は、ベルト搬送装置20、振動搬送装置40、選別部50、及び方向セット部80のそれぞれを収容する。ハウジング11の上部に開口9が設けられる。投入位置IP及びピックアップ位置PPのそれぞれは、開口9に面する。ばらけた複数の部品Cは、開口9を介して投入位置IPに投入される。作業者は、ばらけた複数の部品Cを、開口9を介して投入位置IPに投入することができる。実装ヘッド5は、ピックアップ位置PPに配置された部品Cを、開口9を介して保持することができる。
【0029】
ハウジング11は、左板部12と、右板部13と、前板部14と、後板部15と、上板部16と、下板部17と、支持板部18と、中板部19とを有する。
【0030】
左板部12は、左前部12Aと、左後部12Bとを含む。上下方向において、左前部12Aの寸法は、左後部12Bの寸法よりも小さい。右板部13は、右前部13Aと、右後部13Bとを含む。上下方向において、右前部13Aの寸法は、右後部13Bの寸法よりも小さい。左板部12の外形と右板部13の外形とは、等しい。左板部12の寸法と右板部13の寸法とは、等しい。左板部12と右板部13とは、平行に配置される。
【0031】
前板部14は、左板部12の前端部と右板部13の前端部とを繋ぐように配置される。
【0032】
後板部15は、左板部12の後端部と右板部13の後端部とを繋ぐように配置される。
【0033】
上板部16は、左後部12Bの上端部の後部と右後部13Bの上端部の後部とを繋ぐように配置される。
【0034】
下板部17は、左後部12Bの下端部と右後部13Bの下端部とを繋ぐように配置される。
【0035】
支持板部18の少なくとも一部は、左前部12Aの下端部と右前部13Aの下端部とを繋ぐように配置される。
【0036】
中板部19は、左後部12Bの前端部の下部と右後部13Bの前端部の下部とを繋ぐように配置される。
【0037】
開口9は、左板部12の上端部と右板部13の上端部との間に配置される。開口9は、上板部16の前方に配置される。
【0038】
ベルト搬送装置20は、投入位置IPに投入された部品Cを振動搬送装置40まで搬送する。ベルト搬送装置20は、ハウジング11に収容される。ベルト搬送装置20は、ハウジング11に支持される。ベルト搬送装置20の少なくとも一部は、開口9に面するように配置される。
【0039】
振動搬送装置40は、ベルト搬送装置20からの部品Cをピックアップ位置PPまで搬送する。振動搬送装置40は、ベルト搬送装置20とピックアップ位置PPとの間に配置される。振動搬送装置40は、ハウジング11に収容される。振動搬送装置40は、ハウジング11に支持される。振動搬送装置40の少なくとも一部は、開口9に面するように配置される。
【0040】
選別部50は、規定姿勢である部品Cのみを通過させる。選別部50は、投入位置IPとピックアップ位置PPとの間に配置される。実施形態において、選別部50は、ベルト搬送装置20とピックアップ位置PPとの間に配置される。選別部50は、振動搬送装置40により搬送される複数の部品Cから規定姿勢である部品Cを選別する。選別部50は、ハウジング11に収容される。選別部50は、ハウジング11に支持される。選別部50は、開口9に面するように配置される。
【0041】
規定姿勢は、第1姿勢と第2姿勢とを含む。選別部50は、第1姿勢である部品Cのみを1つずつ通過させる第1選別部60と、第2姿勢である部品Cのみを通過させる第2選別部70とを有する。第1姿勢は、部品Cの上下方向の寸法が最も小さい姿勢を含む。第2姿勢は、リードEがボディDから指定方向に突出する姿勢を含む。
【0042】
方向セット部80は、選別部50を通過した部品Cを第3姿勢に調整する。選別部50により選別された規定姿勢である部品Cは、方向セット部80に搬送され、方向セット部80において第3姿勢に調整された後、ピックアップ位置PPに搬送される。方向セット部80は、ハウジング11に収容される。方向セット部80は、ハウジング11に支持される。方向セット部80は、開口9に面するように配置される。
【0043】
第3姿勢は、リードEがボディDから下方に突出する姿勢を含む。
【0044】
<ベルト搬送装置>
図6は、実施形態に係るハウジング11の内部を示す右後方からの斜視図である。
図7は、実施形態に係るハウジング11の内部を示す右側面図である。
図8は、実施形態に係るハウジング11の内部を示す左後方からの斜視図である。
図9は、実施形態に係るハウジング11の内部を示す左側面図である。
図10は、実施形態に係るフィーダ10の一部を示す右後方からの斜視図である。
図6及び
図7のそれぞれは、ハウジング11の右板部13及び上板部16を省略した図に相当する。
図8及び
図9のそれぞれは、ハウジング11の左板部12及び上板部16を省略した図に相当する。
図10は、ハウジング11を省略した図に相当する。
【0045】
ベルト搬送装置20は、第1搬送ベルト21と、第2搬送ベルト22と、リターンガイド部23,33と、モータ24と、第1ギヤ25と、第2ギヤ26と、駆動プーリ27と、2段従動プーリ28と、アイドルプーリ29,30,31,32と、簡易部品選別部34とを有する。
【0046】
第1搬送ベルト21は、投入位置IPに投入された部品Cを前方(第1方向)に搬送する。第1搬送ベルト21は、部品Cが接触する搬送面210を有する。第1搬送ベルト21は、無端ベルトである。搬送面210は、実質的に上方を向く。振動搬送装置40は、第1搬送ベルト21の前方に配置される。第1搬送ベルト21の搬送面210の前端部は、振動搬送装置40の搬送面420に隣接する。第1搬送ベルト21により搬送された部品Cは、振動搬送装置40に渡される。第1搬送ベルト21は、モータ24により駆動される。
【0047】
投入位置IPが、第1搬送ベルト21の搬送面210の後部に規定される。供給位置SPが、搬送面210の前端部に規定される。受取位置RPが、搬送面420の後端部に規定される。
図5から
図10の矢印Y1で示すように、第1搬送ベルト21は、投入位置IPに供給された部品Cを前方に搬送する。第1搬送ベルト21は、部品Cを投入位置IPから供給位置SPまで搬送する。供給位置SPまで搬送された部品Cは、搬送面420の受取位置RPに供給される。
【0048】
第1搬送ベルト21の搬送面210は、スロープ部211と、平坦部212とを有する。平坦部212は、スロープ部211よりも前方に配置される。スロープ部211は、投入位置IPから前方(第1方向)に向かって上方に傾斜する。平坦部212は、水平面と実質的に平行である。実施形態において、投入位置IPは、スロープ部211の少なくとも一部に規定される。供給位置SPは、平坦部212の前端部に規定される。
【0049】
第2搬送ベルト22は、部品Cを前方とは逆の後方(第2方向)に搬送する。第2搬送ベルト22は、部品Cが接触する搬送面220を有する。第2搬送ベルト22は、無端ベルトである。搬送面220は、実質的に上方を向く。第1方向及び第2方向のそれぞれと直交する左右方向において、第2搬送ベルト22は、第1搬送ベルト21の隣に配置される。実施形態において、第2搬送ベルト22は、第1搬送ベルト21の右隣に配置される。第2搬送ベルト22により搬送された部品Cは、第1搬送ベルト21に渡される。第1搬送ベルト21は、モータ24により駆動される。2段従動プーリ28は、第1搬送ベルト21に接続される。2段従動プーリ28は、第1搬送ベルト21が駆動することにより回転する。第2搬送ベルト22は、第1搬送ベルト21及び2段従動プーリ28を介してモータ24により駆動される。
【0050】
リジェクト位置JPが、搬送面220の前部に規定される。リターン位置TPが、搬送面220の後部に規定される。
図5から
図10の矢印Y2で示すように、第2搬送ベルト22は、リジェクト位置JPに供給された部品Cを後方に搬送する。第2搬送ベルト22は、部品Cをリジェクト位置JPからリターン位置TPまで搬送する。リターン位置TPまで搬送された部品Cは、投入位置IPに供給される。
【0051】
第2搬送ベルト22の搬送面220は、後方(第2方向)に向かって上方に傾斜する。
【0052】
リターンガイド部23,33は、第2搬送ベルト22により搬送された部品Cを投入位置IPにガイドする。リターンガイド部23,33は、第2搬送ベルト22によりリターン位置TPに搬送された部品Cがリターン位置TPの左隣の投入位置IPに投入されるように、部品Cをガイドする。リターンガイド部33は、リターンガイド部23よりも後方に配置される。
【0053】
リターンガイド部23は、ハウジング11の少なくとも一部に支持される。実施形態において、リターンガイド部23の基端部は、右板部13に支持される。リターンガイド部23のガイド面は、後方に向かって左方に傾斜する。リターンガイド部23の少なくとも一部は、第2搬送ベルト22の上方に配置される。リターンガイド部23の先端部は、第1搬送ベルト21の上方に配置される。リターンガイド部23と第2搬送ベルト22の搬送面220とは、離れている。リターンガイド部23と第1搬送ベルト21の搬送面210とは、離れている。リターン位置TPは、第2搬送ベルト22の搬送面220においてリターンガイド部23と対向する位置を含む。
【0054】
リターンガイド部33は、ハウジング11の少なくとも一部に支持される。実施形態において、リターンガイド部33の基端部は、左板部12に支持され、リターンガイド部33の先端部は、右板部13に支持される。リターンガイド部33のガイド面は、後方に向かって左方に傾斜する。リターンガイド部33の少なくとも一部は、第2搬送ベルト22の上方に配置される。リターンガイド部33の先端部は、第1搬送ベルト21の上方に配置される。リターンガイド部33と第2搬送ベルト22の搬送面220とは、接している。リターンガイド部33と第1搬送ベルト21の搬送面210とは、離れている。リターン位置TPは、第2搬送ベルト22の搬送面220においてリターンガイド部33と対向する位置を含む。
【0055】
実施形態において、リターン位置TPにおける第2搬送ベルト22の搬送面220の高さは、投入位置IPにおける第1搬送ベルト21の搬送面210の高さよりも高い。リジェクト位置JPからリターン位置TPに搬送された部品Cは、リターンガイド部23,33により左方にガイドされることにより、リターン位置TPから投入位置IPに落下する。リターンガイド部23,33は、第2搬送ベルト22によりリターン位置TPに搬送された部品Cを第1搬送ベルト21の投入位置IPに落下させる。
【0056】
リジェクト位置JPに供給された複数の部品Cは、上下方向に重なった状態で、第2搬送ベルト22によりリターン位置TPに搬送される場合がある。リターンガイド部23は、上下方向に重なった状態の部品Cのうち、上側の部品Cを第1搬送ベルト21の投入位置IPに落下させる。リターンガイド部33は、上下方向に重なった状態の部品Cのうち、リターンガイド部23の下方を通過した部品Cを第1搬送ベルト21の投入位置IPに落下させる。
【0057】
リターンガイド部23,33により、上下方向に重なった状態の部品Cは、異なるタイミングで、第1搬送ベルト21の投入位置IPに落下する。これにより、部品Cがリターン位置TPに大量に搬送されても、部品Cがリターン位置TPに滞留することが抑制される。そのため、部品Cは、円滑に搬送される。
【0058】
なお、例えばエアブローがリターンガイド部23,33として機能してもよい。
【0059】
モータ24の回転軸、第1ギヤ25の回転軸、第2ギヤ26の回転軸、駆動プーリ27の回転軸、2段従動プーリ28の回転軸、及びアイドルプーリ29,30,31,32の回転軸のそれぞれは、左右方向に延伸する。
【0060】
図11は、実施形態に係るモータ24の近傍を抽出した斜視図である。
図6、
図7、
図8、
図9、
図10、及び
図11のそれぞれに示すように、モータ24は、支持板部18に支持される。モータ24は、第1搬送ベルト21及び第2搬送ベルト22のそれぞれを駆動するための回転力を発生する。モータ24は、ステッピングモータである。
【0061】
第1ギヤ25は、モータ24のロータシャフトに連結される。モータ24のロータシャフトが回転することにより、第1ギヤ25は回転する。モータ24は、第1ギヤ25を正転及び逆転させることができる。
【0062】
第2ギヤ26は、第1ギヤ25の後方に配置される。第2ギヤ26は、第1ギヤ25に噛み合う。第1ギヤ25が回転することにより、第2ギヤ26が回転する。第1ギヤ25の回転方向と第2ギヤ26の回転方向とは、異なる。例えば第1ギヤ25が正転した場合、第2ギヤ26は逆転する。第1ギヤ25が逆転した場合、第2ギヤ26は正転する。
【0063】
駆動プーリ27は、第2ギヤ26の左方に配置される。駆動プーリ27は、第2ギヤ26と連結される。駆動プーリ27の回転軸と第2ギヤ26の回転軸とは、一致する。第2ギヤ26が回転することにより、駆動プーリ27は、第2ギヤ26と一緒に回転する。すなわち、駆動プーリ27の回転方向と第2ギヤ26の回転方向とは、同じである。例えば第2ギヤ26が正転した場合、駆動プーリ27も正転する。第2ギヤ26が逆転した場合、駆動プーリ27も逆転する。
【0064】
第1搬送ベルト21は、駆動プーリ27に支持される。第1搬送ベルト21の内面は、駆動プーリ27の表面に接触する。駆動プーリ27が回転することにより、第1搬送ベルト21が駆動される。
【0065】
2段従動プーリ28は、第2ギヤ26及び駆動プーリ27の後方に配置される。2段従動プーリ28は、大径部281と、小径部282とを有する。大径部281の直径は、小径部282の直径よりも大きい。大径部281は、小径部282の左方に配置される。大径部281と小径部282とは、一体である。大径部281の回転軸と小径部282の回転軸とは、一致する。大径部281が回転することにより、小径部282は、大径部281と一緒に回転する。すなわち、大径部281の回転方向と小径部282の回転方向とは、同じである。例えば大径部281が正転した場合、小径部282も正転する。大径部281が逆転した場合、小径部282も逆転する。
【0066】
第1搬送ベルト21は、大径部281に支持される。第1搬送ベルト21の外面は、大径部281の表面に接触する。駆動プーリ27が回転され、第1搬送ベルト21が駆動されることにより、大径部281が回転する。
【0067】
第2搬送ベルト22は、小径部282に支持される。第2搬送ベルト22の内面は、小径部282の表面に接触する。大径部281が回転され、小径部282が回転することにより、第2搬送ベルト22が駆動される。
【0068】
大径部281の表面は、第1搬送ベルト21の外面に接触する。小径部282の表面は、第2搬送ベルト22の内面に接触する。そのため、搬送面210が前方に移動するように第1搬送ベルト21が駆動され、大径部281が回転した場合、小径部282が大径部281と一緒に回転して、搬送面220が後方に移動するように第2搬送ベルト22が駆動される。
【0069】
このように、実施形態においては、1つのモータ24が発生する回転力により、第1搬送ベルト21及び第2搬送ベルト22の両方が駆動する。第1搬送ベルト21及び第2搬送ベルト22のそれぞれは、2段従動プーリ28に支持される。第2搬送ベルト22は、第1搬送ベルト21と同期して駆動する。また、1つのモータ24が発生する回転力により、第1搬送ベルト21の搬送方向と第2搬送ベルト22の搬送方向とが逆になるように、第1搬送ベルト21及び第2搬送ベルト22の両方が駆動される。
【0070】
第1搬送ベルト21の搬送速度は、第2搬送ベルト22の搬送速度よりも高い。第1搬送ベルト21は、大径部281に支持される。第2搬送ベルト22は、小径部282に支持される。そのため、2段従動プーリ28の大径部281と小径部282とが一緒に回転することにより、第1搬送ベルト21の搬送速度は、第2搬送ベルト22の搬送速度よりも高くなる。
【0071】
第1搬送ベルト21の搬送速度が第2搬送ベルト22の搬送速度よりも高いので、部品Cは、第2搬送ベルト22から第1搬送ベルト21に円滑に乗り移ることができる。また、部品Cは、第2搬送ベルト22から第1搬送ベルト21に供給された後、高速度で搬送されるので、部品Cが第1搬送ベルト21に滞留することが抑制される。そのため、部品Cは、円滑に搬送される。
【0072】
実施形態において、第2ギヤ26及び駆動プーリ27は、ブラケット35に回転可能に支持される。ブラケット35は、支持板部18に支持される。2段従動プーリ28は、ブラケット36に回転可能に支持される。ブラケット36は、支持板部18に支持される。
【0073】
アイドルプーリ29は、複数設けられる。複数のアイドルプーリ29は、第1搬送ベルト21を移動可能に支持する。アイドルプーリ30は、複数設けられる。複数のアイドルプーリ30は、第1搬送ベルト21に接触して、第1搬送ベルト21の張力を調整する。
【0074】
アイドルプーリ31は、複数設けられる。複数のアイドルプーリ31は、第2搬送ベルト22を移動可能に支持する。アイドルプーリ32は、複数設けられる。複数のアイドルプーリ32は、第2搬送ベルト22に接触して、第2搬送ベルト22の張力を調整する。
【0075】
簡易部品選別部34は、投入位置IPから供給位置SPに供給される部品Cの数を調整する。簡易部品選別部34は、投入位置IPと供給位置SPとの間に配置される。簡易部品選別部34は、ハウジング11の少なくとも一部に支持される。実施形態において、簡易部品選別部34の基端部は、左板部12に支持される。簡易部品選別部34の選別面は、前方に向かって右方に傾斜する。簡易部品選別部34は、第1搬送ベルト21の上方に配置される。実施形態において、簡易部品選別部34は、スロープ部211における搬送面210の一部と対向するように配置される。簡易部品選別部34と第1搬送ベルト21の搬送面210とは、離れている。
【0076】
投入位置IPに投入された複数の部品Cは、上下方向に重なった状態で、第1搬送ベルト21により供給位置SPに搬送される場合がある。簡易部品選別部34は、上下方向に重なった状態の部品Cのうち、上側の部品Cの搬送を制限する。上下方向に重なった状態の部品Cのうち、下側の部品Cは、簡易部品選別部34の下方を通過する。すなわち、上下方向に重なった状態の部品Cのうち、一部の部品Cは、簡易部品選別部34の選別面に当たって、供給位置SPに対する搬送を抑制される。上下方向に重なった状態の部品Cのうち、一部の部品Cは、簡易部品選別部34と第1搬送ベルト21との間を通過する。これにより、投入位置IPから供給位置SPに供給される部品Cの数が調整される。また、部品Cが、部品供給装置100の外側に落下することが抑制される。
【0077】
なお、例えばエアブローが簡易部品選別部34として機能してもよい。
【0078】
<振動搬送装置>
図12は、実施形態に係る供給位置SP及び受取位置RPの近傍を示す右側面図である。
図13は、実施形態に係る振動搬送装置40を示す右後方からの斜視図である。
図14は、実施形態に係る振動搬送装置40を示す平面図である。
【0079】
図6、
図7、
図8、
図9、
図12、及び
図13に示すように、振動搬送装置40は、振動体41と、搬送部材42と、ガイド部材43と、ストッパ部材44とを有する。
【0080】
振動体41は、搬送部材42を振動させる。振動体41は、搬送部材42を支持する。振動体41は、搬送部材42の下方に配置される。振動体41は、支持板部18の上方に配置される。振動体41は、支持板部18に支持される。振動体41は、例えばピエゾ素子を含み、搬送部材42の搬送面420を加振する。振動体41により、搬送面420に接触している部品Cが前方に搬送されるように搬送面420が微振動する。
【0081】
搬送部材42は、振動体41により振動される。搬送部材42は、部品Cが接触する搬送面420を振動させて、第1搬送ベルト21からの部品Cを前方(第1方向)に搬送して実装ヘッド5のピックアップ位置PPに供給する。
【0082】
搬送部材42は、第1搬送ベルト21の前方に配置される。
図12に示すように、第1搬送ベルト21と搬送部材42との境界において、第1搬送ベルト21の搬送面210の高さは、搬送部材42の搬送面420の高さよりも高い。第1搬送ベルト21と搬送部材42との境界は、搬送面210の前端部と搬送面420の後端部との境界を含む。第1搬送ベルト21と搬送部材42との境界は、供給位置SPと受取位置RPとの境界を含む。
【0083】
搬送部材42に隣接するアイドルプーリ29の回転軸AXの高さは、搬送部材42の搬送面420の高さよりも高い。搬送部材42に隣接するアイドルプーリ29とは、複数のアイドルプーリ29のうち搬送部材42の後端部に最も近い位置に配置されたアイドルプーリ29をいう。上下方向において、第1搬送ベルト21に隣接する搬送部材42の搬送面420は、搬送部材42に隣接するアイドルプーリ29の回転軸AXとアイドルプーリ29の下端部29Bとの間に配置される。第1搬送ベルト21により供給位置SPに供給された部品Cは、供給位置SPから受取位置RPに落下する。
【0084】
搬送部材42は、第1搬送部材42Aと、第2搬送部材42Bと、第3搬送部材42Cと、第4搬送部材42Dとを有する。第1搬送部材42Aは、第1搬送ベルト21の前方に配置される。第1搬送ベルト21からの部品Cは、第1搬送部材42Aに供給される。第2搬送部材42Bの少なくとも一部は、第1搬送部材42Aの前方に配置される。第1搬送部材42Aを通過した部品Cは、第2搬送部材42Bに供給される。第3搬送部材42Cの少なくとも一部は、第2搬送部材42Bの前方に配置される。第2搬送部材42Bを通過した部品Cは、第3搬送部材42Cに供給される。第4搬送部材42Dの少なくとも一部は、第3搬送部材42Cの前方に配置される。第3搬送部材42Cを通過した部品Cは、第4搬送部材42Dに供給される。受取位置RPは、第1搬送部材42Aの後端部に規定される。ピックアップ位置PPは、第4搬送部材42Dの前端部に規定される。第1搬送部材42A、第2搬送部材42B、第3搬送部材42C、及び第4搬送部材42Dのそれぞれが、部品Cと接触する搬送面420を有する。第2搬送部材42Bの搬送面420は、第1搬送部材42Aの搬送面420よりも下方に配置される。第3搬送部材42Cの搬送面420は、第2搬送部材42Bの搬送面420よりも下方に配置される。第4搬送部材42Dの搬送面420は、第3搬送部材42Cの搬送面420よりも下方に配置される。
【0085】
ガイド部材43は、第1搬送部材42Aに搬送される部品Cを前方にガイドする。ガイド部材43は、第1搬送部材42Aの搬送面420の左側に配置される。ガイド部材43の少なくとも一部は、第1選別部60よりも後方に配置される。ガイド部材43のガイド面は、前方に向かって右方に傾斜する。ガイド部材43は、受取位置RPに供給された部品Cを第1選別部60にガイドする。
【0086】
ストッパ部材44は、ピックアップ位置PPよりも前方に配置される。第4搬送部材42Dによりピックアップ位置PPまで搬送された部品Cは、ストッパ部材44に当たることにより、ピックアップ位置PPに位置決めされる。実装ヘッド5は、ストッパ部材44によりピックアップ位置PPに位置決めされた部品Cをノズル4で保持する。
【0087】
ストッパ部材44にバキューム孔が設けられる。ピックアップ位置PPに搬送された部品Cは、バキューム孔によりストッパ部材44に吸着され、ピックアップ位置PPで停止する。実装ヘッド5のノズル4が部品Cを保持する場合、バキューム孔による吸着が解除される。
【0088】
<第1選別部>
第1選別部60は、受取位置RPとピックアップ位置PPの間に配置される。第1選別部60は、振動体41により加振される。第1選別部60は、第1搬送部材42Aの上方に配置されるセパレータ部61を有する。セパレータ部61は、ハウジング11の少なくとも一部に固定される。実施形態において、セパレータ部61の基端部は、左板部12に支持される。セパレータ部61のセパレータ面は、前方に向かって右方に傾斜する。
【0089】
第1選別部60は、第1姿勢である部品Cのみを1つずつ通過させる。実施形態において、部品Cの第1姿勢は、部品Cの上下方向の寸法が最も小さい姿勢である。部品Cの第1姿勢は、第1搬送部材42Aの搬送面420とボディDの第2側面Ddとが接触する姿勢である。セパレータ部61は、第1姿勢の部品Cのみが通過するように、第1搬送部材42Aの搬送面420から上方に規定量だけ離れている。
【0090】
図15は、実施形態に係る第1選別部60を説明するための模式図である。
図15(A)に示すように、第1搬送部材42Aの搬送面420とボディDの第2側面Ddとが接触する第1姿勢においては、部品Cは、セパレータ部61の下方を通過することができる。
【0091】
図15(B)に示すように、第1搬送部材42Aの搬送面420とボディDの第1側面Dcとが接触する状態においては、ボディDがセパレータ部61に引っ掛かり、部品Cは、セパレータ部61の下方を通過することができない。
【0092】
また、
図15(C)に示すように、第1搬送部材42Aの搬送面420とボディDの上面Daとが接触する状態においては、リードEがセパレータ部61に引っ掛かり、部品Cは、セパレータ部61の下方を通過することができない。
【0093】
また、
図15(D)に示すように、部品Cが第1姿勢であっても、部品Cが重なった状態で搬送される場合、上側の部品Cがセパレータ部61に引っ掛かり、上側の部品Cは、セパレータ部61の下方を通過することができない。
【0094】
このように、第1選別部60は、第1姿勢である部品Cのみを1つずつ通過させる。セパレータ部61に引っ掛かった部品Cは、第1選別部60から第2搬送ベルト22に落下する。
【0095】
第1選別部60は、第1姿勢でない部品Cを第1選別部60から第2搬送ベルト22のリジェクト位置JPに落下させる。前後方向において、第1選別部60の位置と第2搬送ベルト22の少なくとも一部の位置とは、等しい。リジェクト位置JPにおける第2搬送ベルト22の搬送面220の高さは、第1搬送部材42Aの搬送面420の高さよりも低い。第1選別部60は、第1姿勢でない部品Cを第2搬送ベルト22のリジェクト位置JPに落下させる。
【0096】
第2搬送ベルト22のリジェクト位置JPに落下した部品Cは、第2搬送ベルト22によりリターン位置TPに搬送された後、リターンガイド部23,33により投入位置IPに戻される。
【0097】
セパレータ部61の上下方向の位置は、調整可能である。セパレータ部61と第1搬送部材42Aの搬送面420との距離は、部品Cの外形及び寸法に基づいて、第1姿勢の部品Cのみが通過するように調整される。
【0098】
<第2選別部>
第2選別部70は、第1選別部60とピックアップ位置PPの間に配置される。第2選別部70は、振動体41により加振される。第2選別部70は、第3搬送部材42Cの搬送面420の左側に配置されるガイド部71を有する。第3搬送部材42Cは、搬送面420と、スロープ面72とを有する。第3搬送部材42Cのスロープ面72は、第3搬送部材42Cの搬送面420の右側に配置される。スロープ面72は、第3搬送部材42Cの搬送面420よりも下方に配置される。スロープ面72は、右方に向かって下方に傾斜する。
【0099】
第1選別部60を通過した部品Cは、第2搬送部材42Bに搬送された後、第2選別部70の第3搬送部材42Cに搬送される。第2搬送部材42Bを通過した部品Cは、第3搬送部材42Cに供給される。
【0100】
ガイド部71は、第2搬送部材42Bから供給され、第3搬送部材42Cに搬送される部品Cを前方にガイドする。ガイド部71は、第3搬送部材42Cの搬送面420の左側に配置される。
【0101】
左右方向において、第3搬送部材42Cの搬送面420の寸法は、第1搬送部材42Aの搬送面420の寸法及び第2搬送部材42Bの搬送面420の寸法よりも小さい。
【0102】
第2選別部70は、第1姿勢且つ第2姿勢である部品Cのみを通過させる。実施形態において、部品Cの第2姿勢は、リードEがボディDから指定方向に突出する姿勢である。実施形態において、部品Cの第2姿勢は、リードEがボディDから右方に突出する姿勢である。第3搬送部材42Cの搬送面420の左右方向の寸法は、第2姿勢の部品Cのみが通過するように定められている。
【0103】
図16は、実施形態に係る第2選別部70を説明するための模式図である。
図16(A)に示すように、ボディDの上面Daがガイド部71に対向し、リードEがボディDから右方に突出する第2姿勢においては、部品Cは、第3搬送部材42Cを通過することができる。
【0104】
図16(B)に示すように、リードEがボディDから前方又は後方に突出する状態においては、部品Cは、第3搬送部材42Cを通過することができない。すなわち、リードEがボディDから前方又は後方に突出する状態においては、第3搬送部材42Cの搬送面420の左右方向の寸法が、ボディDの左右方向の寸法よりも十分に小さいため、
図16(B)に示す状態におけるボディDと搬送面420との接触面積は、部品Cが第2姿勢であるときのボディDと搬送面420との接触面積よりも小さい。ボディDと搬送面420との接触面積が小さい場合、重力の作用により、部品Cは、第3搬送部材42Cの搬送面420から右側に落下する。
【0105】
また、
図16(C)に示すように、リードEがボディDから左方に突出する状態においても、部品Cは、第3搬送部材42Cを通過することができない。すなわち、リードEがボディDから左方に突出する状態においても、ボディDと搬送面420との接触面積は、部品Cが第2姿勢であるときのボディDと搬送面420との接触面積よりも小さい。ボディDと搬送面420との接触面積が小さい場合、重力の作用により、部品Cは、第3搬送部材42Cの搬送面420から右側に落下する。
【0106】
このように、第2選別部70は、第2姿勢である部品Cのみを通過させる。第3搬送部材42Cを通過することができない部品Cは、第2選別部70から落下する。すなわち、第2選別部70は、第2姿勢でない部品Cを第2選別部70からに落下させる。
【0107】
実施形態において、第2選別部70は、第2姿勢でない部品Cを第2選別部70から第2搬送ベルト22のリジェクト位置JPに落下させる。前後方向において、第2選別部70の位置と第2搬送ベルト22の少なくとも一部の位置とは、等しい。第2選別部70は、第2姿勢でない部品Cを第2搬送ベルト22のリジェクト位置JPに落下させる。実施形態において、第3搬送部材42Cの搬送面420から右側に落下した部品Cは、スロープ面72を介して第2搬送ベルト22のリジェクト位置JPに落下する。
【0108】
第2搬送ベルト22のリジェクト位置JPに落下した部品Cは、第2搬送ベルト22によりリターン位置TPに搬送された後、リターンガイド部23,33により、投入位置IPに戻される。
【0109】
第3搬送部材42Cの搬送面420の左右方向の寸法は、調整可能である。第3搬送部材42Cの搬送面420の左右方向の寸法は、例えば左右方向におけるガイド部71の位置を調整することにより調整可能である。第3搬送部材42Cの搬送面420の左右方向の寸法は、部品Cの外形及び寸法に基づいて、第2姿勢の部品Cのみが通過するように調整される。
【0110】
<方向セット部>
方向セット部80は、第2選別部70とピックアップ位置PPの間に配置される。方向セット部80は、第2選別部70を通過した第2姿勢の部品Cを第3姿勢に調整する。
【0111】
方向セット部80は、第4搬送部材42Dの搬送面420の右側に配置されるガイド部81と、第4搬送部材42Dの搬送面420の左側に配置されるガイド部82と、ガイド部81の前方に配置されるガイド部83と、ガイド部83の前方に配置されるガイド部84と、ガイド部82の前方に配置されるガイド部85と、ガイド部85に支持される姿勢調整部86とを有する。振動体41の駆動により、第4搬送部材42D、ガイド部81、ガイド部82、ガイド部83、ガイド部84、ガイド部85、及び姿勢調整部86のそれぞれが振動する。
【0112】
ガイド部81及びガイド部82のそれぞれは、第2選別部70を通過した部品Cを前方にガイドする。ガイド部81とガイド部82とは対向する。ガイド部81とガイド部82とは、平行である。
【0113】
ガイド部83、ガイド部84、及びガイド部85のそれぞれは、ガイド部81とガイド部82との間を通過した部品Cを前方にガイドする。ガイド部85は、ガイド部83及びガイド部84のそれぞれと対向する。ガイド部83は、前方に向かってガイド部85に接近するように傾斜する。ガイド部84とガイド部85とは平行である。前後方向において、ガイド部81の前端部の位置とガイド部83の後端部の位置とは、ほぼ等しい。前後方向において、ガイド部83の前端部の位置とガイド部84の後端部の位置とは、ほぼ等しい。ガイド部84とガイド部85との距離は、ガイド部81とガイド部82との距離よりも短い。
【0114】
姿勢調整部86は、第2姿勢の部品Cを第3姿勢に調整する。第3姿勢は、リードEがボディDから下方に突出する姿勢である。姿勢調整部86は、ガイド部85に固定される。姿勢調整部86は、前方に向かって上方に傾斜する。
【0115】
図17は、実施形態に係る方向セット部80を説明するための模式図である。第2選別部70からの部品Cは、第2姿勢を維持した状態で、ガイド部81とガイド部82との間を通過する。ガイド部81とガイド部82との間を通過した部品CのボディDは、姿勢調整部86に接触する。ボディDが姿勢調整部86に接触した状態で前方に移動すると、ボディDは徐々に起き上がる。また、ボディDが姿勢調整部86に接触しながら前方に移動している状態において、リードEの先端部は、ガイド部83にガイドされる。ボディDが姿勢調整部86にガイドされ、リードEがガイド部83にガイドされながら、部品Cが前方に移動することにより、部品Cの姿勢は、第2姿勢から第3姿勢に変化する。第3姿勢に調整された部品Cは、第3姿勢を維持した状態で、ガイド部84とガイド部85との間を移動して、ピックアップ位置PPに到達する。これにより、
図17に示すように、第3姿勢の部品Cがピックアップ位置PPに配置される。実装ヘッド5は、ピックアップ位置PPにおいて、ノズル4でボディDの上面Daを保持することができる。
【0116】
<カバー>
図18は、実施形態に係るフィーダ10を示す左後方からの斜視図である。
図19は、実施形態に係るハウジング11の内部を示す左後方からの斜視図である。ハウジング11には、投入位置IPが規定された第1搬送ベルト21が収容される。ハウジング11は、投入位置IPに面する開口90を有する。フィーダ10は、開口90を開閉するカバー97を備える。カバー97は、開口90に着脱可能である。
図18及び
図19のそれぞれは、開口90からカバー97が外された状態を示す。
【0117】
開口90の上部に第1固定部材91が配置される。開口90の下部に第2固定部材92が配置される。第1固定部材91及び第2固定部材92のそれぞれは、ハウジング11に固定される。カバー97にねじ93が設けられる。ねじ93の軸部は、カバー97の一部に設けられた貫通孔に配置される。第1固定部材91は、ねじ93が挿入されるねじ孔94を有する。第2固定部材92は、カバー97のフック部95が挿入される凹部96を有する。フック部95は、カバー97の下端部から下方に突出する。フック部95が凹部96に挿入された状態で、ねじ93とねじ孔94とが結合されることにより、カバー97は、開口90を閉鎖するようにハウジング11に固定される。ねじ93とねじ孔94との結合が解除され、フック部95が凹部96から外されることにより、カバー97は、開口90を開放するようにハウジング11から外される。
【0118】
上述のように、第1搬送ベルト21の搬送面210は、投入位置IPから前方に向かって上方に傾斜するスロープ部211を含む。開口90は、スロープ部211の後方に設けられる。実施形態において、開口90は、後板部15に設けられる。投入位置IPに存在する部品Cをハウジング11の外部に排出する場合、開口90が開放される。
【0119】
<制御システム>
図20は、実施形態に係るフィーダ10の制御システム101を示す機能ブロック図である。
図20に示すように、制御システム101は、制御装置110と、モータ24と、振動体41と、回転センサ120と、部品センサ130と、操作装置140と、報知装置150とを有する。
【0120】
制御装置110は、コンピュータシステムを含む。制御装置110は、プロセッサ111と、メインメモリ112と、ストレージ113と、インタフェース114とを有する。プロセッサ111として、CPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro Processing Unit)が例示される。メインメモリ112として、不揮発性メモリ又は揮発性メモリが例示される。不揮発性メモリとして、ROM(Read Only Memory)が例示される。揮発性メモリとして、RAM(Random Access Memory)が例示される。ストレージ113として、ハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)又はソリッドステートドライブ(SSD:Solid State Drive)が例示される。インタフェース114として、入出力回路又は通信回路が例示される。
【0121】
インタフェース114は、モータ24、振動体41、回転センサ120、部品センサ130、操作装置140、及び報知装置150のそれぞれに接続される。インタフェース114は、モータ24、振動体41、回転センサ120、部品センサ130、操作装置140、及び報知装置150のそれぞれと通信する。
【0122】
モータ24は、第1搬送ベルト21及び第2搬送ベルト22のそれぞれを駆動させる。
【0123】
振動体41は、搬送部材42を振動させる。
【0124】
回転センサ120は、モータ24の状態を検出する。モータ24の状態は、モータ24の回転状態を含む。上述のように、実施形態において、モータ24は、ステッピングモータを含む。モータ24の状態は、ステッピングモータの脱調を含む。ステッピングモータの脱調とは、ステッピングモータに作用した過負荷又はステッピングモータの急激な回転速度の変化などに起因して、ステッピングモータに入力されるパルス信号とステッピングモータの回転との同期が失われる状態をいう。例えば第1搬送ベルト21とハウジング11との間に部品Cが挟まったり、第1搬送ベルト21と搬送部材42との間に部品Cが挟まったりした場合、第1搬送ベルト21を介してモータ24に過負荷が作用され、モータ24が脱調する可能性が高くなる。同様に、第2搬送ベルト22とハウジング11との間に部品Cが挟まった場合、第2搬送ベルト22を介してモータ24に過負荷が作用され、モータ24が脱調する可能性が高くなる。実施形態においては、
図7、
図8、及び
図9に示すように、回転センサ120は、2段従動プーリ28に配置される。
【0125】
図21は、実施形態に係る回転センサ120を示す左側面図である。回転センサ120は、2段従動プーリ28に配置される。回転センサ120は、2段従動プーリ28の回転状態を検出することにより、モータ24の状態を検出する。
【0126】
図11等を参照して説明したように、2段従動プーリ28は、第1搬送ベルト21及び第2搬送ベルト22のそれぞれを支持する。第1搬送ベルト21に過負荷が作用した場合又は第2搬送ベルト22に過負荷が作用した場合、2段従動プーリ28の回転状態が異常になる。回転センサ120は、2段従動プーリ28の回転状態を検出することにより、モータ24の状態を適正に検出することができる。
【0127】
実施形態において、2段従動プーリ28にスリット板121が固定される。
図11に示すように、スリット板121は、大径部281と小径部282との間に配置される。スリット板121は、実質的に円板状である。スリット板121の直径は、大径部281の直径及び小径部282の直径よりも大きい。2段従動プーリ28が回転すると、スリット板121は、2段従動プーリ28と一緒に回転する。スリット板121は、スリット122を有する。スリット122は、スリット板121に1つ設けられる。
【0128】
回転センサ120は、スリット板121の少なくとも一部に対向するように配置される。回転センサ120は、スリット122を検出する光学センサである。モータ24が正常に回転している場合、スリット122は、一定周期で回転センサ120により検出される。モータ24が脱調した場合、スリット122は、不定周期で回転センサ120により検出される。
【0129】
部品センサ130は、搬送部材42における部品Cの状態を検出する。部品Cの状態は、搬送部材42における部品Cの量(数)、及び搬送部材42における部品Cの有無を含む。実施形態において、部品センサ130は、部品満杯センサ131と、部品満杯センサ131とは異なる位置に配置される部品有無センサ132とを含む。実施形態において、部品満杯センサ131は、部品有無センサ132よりも後方に配置される。
【0130】
図13等に示すように、部品満杯センサ131は、第4搬送部材42Dの左側に配置される。部品満杯センサ131は、第4搬送部材42Dにおける部品Cの量(数)を検出する。部品満杯センサ131は、検出光を射出することにより部品Cの量を検出する光学センサでもよいし、プローブを部品Cに接触させることにより部品Cの量を検出する接触センサでもよい。部品満杯センサ131の検出データに基づいて、部品Cが満杯か否かが検出される。
【0131】
図13等に示すように、部品有無センサ132は、ピックアップ位置PPの左側に配置される。部品有無センサ132は、ピックアップ位置PPにおける部品Cの有無を検出する。部品有無センサ132は、検出光を射出することにより部品Cの有無を検出する光学センサでもよいし、プローブを部品Cに接触させることにより部品Cの有無を検出する接触センサでもよい。部品有無センサ132の検出データに基づいて、ピックアップ位置PPにおける部品Cの有無が検出される。部品有無センサ132の検出データは、部品実装装置1に送信される。部品実装装置1は、部品有無センサ132の検出データに基づいて、ノズル4による部品Cの吸着タイミングを制御する。
【0132】
操作装置140は、モータ24の駆動及び停止のために操作される。また、操作装置140は、モータ24の回転方向を切り換えるために操作される。実施形態において、操作装置140は、プッシュボタンを含む。例えば操作装置140が長押しされることにより、モータ24が駆動又は停止する。例えば操作装置140が2回連続して押されることにより、モータ24の回転方向が切り換えられる。操作装置140が操作されると、第1搬送ベルト21の搬送面210が後方に移動するように、モータ24の回転方向が切り換えられる。
図18及び
図19に示すように、操作装置140は、ハウジング11の外側に配置される。
【0133】
実施形態において、操作装置140は、報知装置150として機能する。操作装置140と報知装置150とは、一体である。報知装置150は、モータ24の状態が異常であるときに作動する。報知装置150は、ランプを含む。ランプは、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)を含む。モータ24の状態が異常であるとき、ランプが点滅する。
【0134】
制御装置110は、モータ制御部111Aと、振動体制御部111Bと、モータ状態判定部111Cと、部品状態判定部111Dと、報知制御部111Eとを有する。プロセッサ111は、モータ制御部111A、振動体制御部111B、モータ状態判定部111C、部品状態判定部111D、及び報知制御部111Eとして機能する。
【0135】
モータ制御部111Aは、モータ24を制御する制御指令を出力する。第1搬送ベルト21の搬送面210を前方に移動させる場合、モータ制御部111Aは、モータ24のロータが正転するように、モータ24を制御する。
【0136】
第1搬送ベルト21の搬送面210を後方に移動させる場合、モータ制御部111Aは、モータ24のロータが逆転するように、モータ24を制御する。第1搬送ベルト21により部品Cを投入位置IPから供給位置SPに搬送させる場合、モータ制御部111Aは、第1搬送ベルト21の搬送面210が前方に移動するように、モータ24を制御する。
【0137】
操作装置140が作業者により操作された場合、モータ制御部111Aは、操作装置140の操作信号に基づいて、第1搬送ベルト21の搬送面210が後方に移動するように、モータ24を制御する。
【0138】
振動体制御部111Bは、振動体41を制御する制御指令を出力する。搬送部材42を振動させる場合、振動体制御部111Bは、振動体41が振動するように、振動体41を制御する。
【0139】
モータ状態判定部111Cは、回転センサ120の検出データに基づいて、モータ24の状態が異常か否かを判定する。モータ24の状態が異常であることは、モータ24が脱調していることを含む。モータ制御部111Aは、モータ状態判定部111Cによりモータ24の状態が異常であると判定された場合、モータ24を停止させる。
【0140】
部品状態判定部111Dは、部品センサ130の検出データに基づいて、部品Cの状態が満杯か否かを判定する。部品Cが満杯であることは、搬送部材42における部品Cの量(数)が予め定められている閾値よりも多いことを含む。モータ制御部111Aは、第1搬送ベルト21の搬送面210が前方に移動するようにモータ24が回転している状態において、部品状態判定部111Dにより部品Cの状態が満杯であると判定された場合、第1搬送ベルト21の搬送面210が後方に移動した後に停止するように、モータ24を制御する。振動体制御部111Bは、搬送部材42で部品Cが搬送されるように振動体41が振動している状態において、部品状態判定部111Dにより部品Cの状態が満杯であると判定された場合、第1搬送ベルト21が停止された後に振動体41を停止させる。
【0141】
部品状態判定部111Dは、部品センサ130の検出データに基づいて、部品Cが搬送部材42に存在するか否かを判定する。モータ制御部111Aは、第1搬送ベルト21の搬送面210が前方に移動するようにモータ24が回転している状態において、部品状態判定部111Dにより部品Cが存在しないと判定された場合、モータ24を停止させる。振動体制御部111Bは、搬送部材42で部品Cが搬送されるように振動体41が振動している状態において、部品状態判定部111Dにより部品Cが存在しない判定された場合、モータ24の停止と同じタイミングで振動体41を停止させる。
【0142】
報知制御部111Eは、報知装置150を制御する制御指令を出力する。報知制御部111Eは、モータ状態判定部111Cによりモータ24の状態が異常であると判定された場合、報知装置150を作動させる。実施形態において、報知制御部111Eは、モータ24の状態が異常であると判定された場合、報知装置150のランプを点滅させる。
【0143】
[部品供給方法]
図22は、実施形態に係る部品供給方法を示すフロチャートである。作業者は、ばらけた複数の部品Cを、開口9を介して投入位置IPに投入する。部品Cが投入位置IPに投入された後、投入位置IPからピックアップPPへの部品Cの供給が開始される。モータ制御部111Aは、第1搬送ベルト21の搬送面210が前方に移動するように、モータ24を制御する(ステップSA1)。
【0144】
第1搬送ベルト21が駆動されることにより、投入位置IPの部品Cは、供給位置SPに搬送される。供給位置SPに搬送された部品Cは、搬送部材42の受取位置RPに供給される。
【0145】
振動体制御部111Bは、搬送部材42が振動するように、振動体41を制御する(ステップSA2)。
【0146】
搬送部材42が振動されることにより、受取位置RPに供給された部品Cは、第1選別部60に搬送される。第1選別部60は、第1姿勢である部品Cのみを1つずつ通過させる。第1選別部60は、第1姿勢でない部品Cを第2搬送ベルト22のリジェクト位置JPに落下させる。第1選別部60を通過した部品Cは、第2選別部70に搬送される。第2選別部70は、第2姿勢である部品Cのみを通過させる。第2選別部70は、第2姿勢でない部品Cを第2搬送ベルト22のリジェクト位置JPに落下させる。第2選別部70を通過した部品Cは、方向セット部80に搬送される。方向セット部80は、第2選別部70を通過した部品Cを第3姿勢に調整する。第3姿勢に調整された部品Cは、ピックアップ位置PPに搬送される。第2搬送ベルト22のリジェクト位置JPに落下した部品Cは、第2搬送ベルト22によりリターン位置TPに搬送された後、リターンガイド部23,33により、投入位置IPに戻される。
【0147】
回転センサ120は、モータ24の状態を検出する。回転センサ120は、スリット板121を検出することによって、モータ24の状態を検出する。部品センサ130は、搬送部材42における部品Cの状態を検出する。モータ状態判定部111Cは、回転センサ120の検出データを取得する。部品状態判定部111Dは、部品センサ130の検出データを取得する(ステップSA3)。
【0148】
モータ状態判定部111Cは、回転センサ120の検出データに基づいて、モータ24の状態が異常か否かを判定する(ステップSA4)。
【0149】
ステップSA4において、モータ24の状態が異常でないと判定された場合(ステップSA4:No)、部品状態判定部111Dは、部品センサ130の検出データに基づいて、部品Cの状態が満杯か否かを判定する(ステップSA5)。
【0150】
ステップSA5において、部品Cの状態が満杯でないと判定された場合(ステップSA5:No)、投入位置IPからピックアップ位置PPへの部品Cの供給が継続される。
【0151】
実施形態において、ステップSA5において、部品Cが搬送部材42に存在しないと判定された場合、モータ制御部111Aは、モータ24を停止させる。振動体制御部111Bは、モータ24の停止と同じタイミングで振動体41を停止させる。報知制御部111Eは、部品Cが存在しないことを報知するように報知装置150を作動させる。
【0152】
ステップSA4において、モータ24の状態が異常であると判定された場合(ステップSA4:Yes)、モータ制御部111Aは、モータ24を停止させる(ステップSA6)。
【0153】
また、報知制御部111Eは、モータ24が異常であることを報知するように報知装置150を作動させる(ステップSA7)。
【0154】
ステップSA5において、部品Cの状態が満杯であると判定された場合(ステップSA5:Yes)、モータ制御部111Aは、第1搬送ベルト21の搬送面210が後方に移動した後に停止するように、モータ24を制御する(ステップSA8)。
【0155】
実施形態において、部品Cの状態が満杯であると判定された場合、モータ制御部111Aは、第1搬送ベルト21の搬送面210が前方に移動している状態から後方に移動する状態に瞬時に変化させる。第1搬送ベルト21の搬送面210を後方に移動させる距離は僅かである。モータ制御部111Aは、第1搬送ベルト21の周長の例えば1[%]以上10[%]以下の距離だけ搬送面210が後方に移動するように、モータ24を制御する。第1搬送ベルト21の周長とは、無端ベルトである第1搬送ベルト21の長さをいう。搬送面210が後方に僅かに移動した後、モータ制御部111Aは、第1搬送ベルト21の駆動が停止するように、モータ24のロータの回転を停止させる。
【0156】
ステップSA8において、第1搬送ベルト21の駆動が停止された後、振動体制御部111Bは、振動体41を停止させる(ステップSA9)。
【0157】
[部品交換方法]
図23は、実施形態に係る部品交換方法を示すフロチャートである。ハウジング11に収容される部品Cを交換する場合において、モータ24が駆動している場合、作業者は、モータ24を停止させるために、操作装置140を操作する。操作装置140が操作されると、モータ制御部111Aにより、モータ24が停止される(ステップSB1)。
【0158】
モータ24が停止した後、
図18及び
図19を参照して説明したように、作業者は、開口90が開放されるように、ハウジング11からカバー97を外す。開口90が開放されることにより、作業者は、ハウジング11に収容されている部品Cを、開口90を介してハウジング11の外部に排出することができる。開口90は、第1搬送ベルト21のスロープ部211の後方に設けられる。スロープ部211は、投入位置IPから前方に向かって上方に傾斜している。
【0159】
開口90が開放された後、作業者は、操作装置140を操作する。操作装置140は、作業者に操作されることにより操作信号を生成する。操作装置140の操作信号は、制御装置110に出力される。モータ制御部111Aは、操作装置140の操作信号を取得する(ステップSB2)。
【0160】
モータ制御部111Aは、操作装置140の操作信号に基づいて、第1搬送ベルト21の搬送面210が後方に移動するように、モータ24を制御する(ステップSB3)。
【0161】
第1搬送ベルト21の搬送面210が後方に移動することにより、第1搬送ベルト21に残留していた部品Cは、開口90からハウジング11の外部に排出される。
【0162】
ハウジング11に収容されている部品Cが全て排出された後、作業者は、新たな部品Cを投入位置IPに投入することができる。これにより、ハウジング11に収容される部品Cが交換される。
【0163】
[効果]
以上説明したように、実施形態によれば、フィーダ10は、投入位置IPに投入された部品Cを前方に搬送する第1搬送ベルト21と、振動体41に振動されることにより第1搬送ベルト21からの部品Cを前方に搬送して実装ヘッド5のピックアップ位置PPに供給する搬送部材42とを備える。第1搬送ベルト21と搬送部材42とにより、多数の部品Cの搬送路が確保される。第1搬送ベルト21と搬送部材42とが前後方向に配置されることにより、左右方向のフィーダ10の寸法の大型化が抑制される。左右方向のフィーダ10の寸法(フィーダ10の幅)が抑制されることにより、フィーダバンク8に装着できるフィーダ10の数を多くすることができる。フィーダバンク8に装着できるフィーダ10の数の減少が抑制されることにより、ばらけた部品Cを部品実装装置1に供給する場合、部品Cの種類の減少を抑制することができる。また、搬送部材42により、ボウルフィーダと同等の搬送方法で部品Cをピックアップ位置PPまで搬送することができる。
【0164】
投入位置IPとピックアップ位置PPとの間に、規定姿勢である部品Cのみを通過させる選別部50が設けられる。選別部50により、フィーダ10は、規定姿勢である部品Cのみをピックアップ位置PPに搬送することができる。
【0165】
選別部50は、規定姿勢でない部品Cを、第1搬送ベルト21の隣に配置されている第2搬送ベルト22のリジェクト位置JPに落下させる。第2搬送ベルト22は、第1搬送ベルト21の搬送方向とは逆方向に部品Cを搬送する。第2搬送ベルト22により搬送された部品Cを投入位置IPにガイドするリターンガイド部23,33が設けられる。これにより、リジェクト位置JPに落下した部品Cは、投入位置IPに戻される。また、第2搬送ベルト22は、第1搬送ベルト21の隣に配置される。これにより、前後方向のフィーダ10の寸法の大型化が抑制される。
【0166】
リターン位置TPにおける第2搬送ベルト22の搬送面220の高さは、投入位置IPにおける第1搬送ベルト21の搬送面210の高さよりも高い。リターンガイド部23,33は、第2搬送ベルト22により搬送された部品Cを第1搬送ベルト21の投入位置IPに落下させる。これにより、第2搬送ベルト22において部品Cが滞留することが抑制される。したがって、部品Cは、第2搬送ベルト22から第1搬送ベルト21に円滑に供給される。
【0167】
第1搬送ベルト21の搬送速度は、第2搬送ベルト22の搬送速度よりも高い。これにより、第1搬送ベルト21において部品Cが滞留することが抑制される。したがって、部品Cは、第2搬送ベルト22から第1搬送ベルト21に円滑に供給される。
【0168】
部品Cの規定姿勢は、第1姿勢及び第2姿勢を含む。選別部50は、第1姿勢である部品Cのみを1つずつ通過させる第1選別部60と、第2姿勢である部品Cのみを通過させる第2選別部70とを有する。選別部50として第1選別部60及び第2選別部70が設けられることにより、第1選別部60及び第2選別部70の構造の複雑化を抑制しつつ、選別部50は、第1姿勢且つ第2姿勢の部品Cを通過させることができる。
【0169】
部品Cは、ボディDと、ボディDから突出するリードEとを有する。部品Cの第1姿勢は、部品Cの上下方向の寸法が最も小さい姿勢を含む。部品Cの第2姿勢は、リードEがボディDから指定方向である右方に突出する姿勢を含む。これにより、部品CがリードEを有する場合においても、選別部50は、第1姿勢且つ第2姿勢の部品Cを通過させることができる。
【0170】
選別部50を通過した部品Cを第3姿勢に調整する方向セット部80が設けられる。これにより、第3姿勢の部品Cがピックアップ位置PPに供給される。
【0171】
部品Cの第3姿勢は、リードEがボディDから下方に突出する姿勢を含む。これにより、実装ヘッド5は、ピックアップ位置PPにおいて、ボディDの上面Daをノズル4で保持することができる。
【0172】
第1搬送ベルト21と搬送部材42との境界において、第1搬送ベルト21の搬送面210の高さは、搬送部材42の搬送面420の高さよりも高い。これにより、ばらけた部品Cは、第1搬送ベルト21から搬送部材42に円滑に乗り移ることができる。
【0173】
第1搬送ベルト21を収容するハウジング11に開口90が設けられる。開口90は、投入位置IPに面する。開口90は、カバー97により開閉される。ハウジング11の投入位置IPに存在する部品Cをハウジング11の外部に排出する場合、ハウジング11からカバー97を外して開口90を開放することにより、部品Cはハウジング11の外部に円滑に排出される。
【0174】
第1搬送ベルト21の搬送面210は、投入位置IPから前方に向かって上方に傾斜するスロープ部211を含む。開口90は、スロープ部211の後方に設けられる。開口90が開放されることにより、部品Cは、ハウジング11の外部に円滑に排出される。
【0175】
操作装置140が操作されることにより、第1搬送ベルト21の搬送面210が後方に移動するように、モータ24が制御される。第1搬送ベルト21の搬送面210が後方に移動することにより、第1搬送ベルト21に残留していた部品Cは、開口90からハウジング11の外部に排出される。
【0176】
モータ24が脱調である場合、モータ24が停止される。例えば第1搬送ベルト21とハウジング11との間に部品Cが挟まったり、第1搬送ベルト21と搬送部材42との間に部品Cが挟まったりした場合、モータ24が脱調する可能性が高くなる。モータ24が脱調したときに、モータ24の駆動が継続され、第1搬送ベルト21の駆動が継続されると、部品Cと第1搬送ベルト21とが擦れ合い、第1搬送ベルト21が摩耗してしまう可能性がある。同様に、例えば第2搬送ベルト22とハウジング11との間に部品Cが挟まった状態で、第2搬送ベルト22の駆動が継続されると、第2搬送ベルト22が摩耗してしまう可能性がある。モータ24の脱調を検出する回転センサ120が設けられる。回転センサ120の検出データに基づいて、モータ24が脱調していると判定された場合、モータ24が停止される。これにより、第1搬送ベルト21の摩耗又は第2搬送ベルト22の摩耗が抑制される。
【0177】
モータ24の状態が異常である場合、報知装置150が作動する。これにより、作業者は、モータ24が脱調していることを認識することができる。
【0178】
第1搬送ベルト21の搬送面210が前方に移動している状態において、搬送部材42において部品Cが満杯になり円滑に搬送されないと判定された場合、第1搬送ベルト21の搬送面210が僅かに後方に移動するように、モータ24が制御される。第1搬送ベルト21が逆方向に移動することにより、第1搬送ベルト21と搬送部材42との間に部品Cが挟まった場合でも、部品Cは第1搬送ベルト21と搬送部材42との間から排出される。第1搬送ベルト21の搬送面210が僅かに後方に移動した後、第1搬送ベルト21の駆動が停止されることにより、第1搬送ベルト21から搬送部材42への部品Cの供給が停止される。これにより、搬送部材42において部品Cが満杯な状態が解消される。
【0179】
搬送部材42において部品Cが満杯になり円滑に搬送されないと判定された場合、第1搬送ベルト21の駆動が停止された後に、振動体41の振動が停止される。これにより、第1搬送ベルト21から搬送部材42への部品Cの供給が停止された状態で、搬送部材42の部品Cは前方に移動する。そのため、搬送部材42において部品Cが満杯な状態が解消される。
【符号の説明】
【0180】
1…部品実装装置、2…ベース部材、3…基板搬送装置、3B…搬送ベルト、3G…ガイド部材、3H…保持部材、4…ノズル、5…実装ヘッド、6…ヘッド移動装置、6A…第1ヘッド移動装置、6B…第2ヘッド移動装置、7…ノズル移動装置、8…フィーダバンク、9…開口、10…フィーダ、11…ハウジング、12…左板部、12A…左前部、12B…左後部、13…右板部、13A…右前部、13B…右後部、14…前板部、15…後板部、16…上板部、17…下板部、18…支持板部、19…中板部、20…ベルト搬送装置、21…第1搬送ベルト、22…第2搬送ベルト、23…リターンガイド部、24…モータ、25…第1ギヤ、26…第2ギヤ、27…駆動プーリ、28…2段従動プーリ、29…アイドルプーリ、29B…下端部、30…アイドルプーリ、31…アイドルプーリ、32…アイドルプーリ、33…リターンガイド部、34…簡易部品選別部、35…ブラケット、36…ブラケット、40…振動搬送装置、41…振動体、42…搬送部材、42A…第1搬送部材、42B…第2搬送部材、42C…第3搬送部材、42D…第4搬送部材、43…ガイド部材、44…ストッパ部材、50…選別部、60…第1選別部、61…セパレータ部、70…第2選別部、71…ガイド部、72…スロープ面、80…方向セット部、81…ガイド部、82…ガイド部、83…ガイド部、84…ガイド部、85…ガイド部、86…姿勢調整部、90…開口、91…第1固定部材、92…第2固定部材、93…ねじ、94…ねじ孔、95…フック部、96…凹部、97…カバー、100…部品供給装置、101…制御システム、110…制御装置、111…プロセッサ、112…メインメモリ、113…ストレージ、114…インタフェース、111A…モータ制御部、111B…振動体制御部、111C…モータ状態判定部、111D…部品状態判定部、111E…報知制御部、120…回転センサ、121…スリット板、122…スリット、130…部品センサ、131…部品満杯センサ、132…部品有無センサ、140…操作装置、150…報知装置、210…搬送面、211…スロープ部、212…平坦部、220…搬送面、281…大径部、282…小径部、420…搬送面、C…部品、D…ボディ、Da…上面、Db…下面、Dc…第1側面、Dd…第2側面、E…リード、IP…投入位置、JP…リジェクト位置、MP…実装位置、PP…ピックアップ位置、RP…受取位置、SP…供給位置、TP…リターン位置、W…基板。