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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022035676
(43)【公開日】2022-03-04
(54)【発明の名称】光モジュール
(51)【国際特許分類】
   H05K 1/02 20060101AFI20220225BHJP
   H05K 1/14 20060101ALI20220225BHJP
【FI】
H05K1/02 A
H05K1/02 N
H05K1/14 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020140168
(22)【出願日】2020-08-21
(71)【出願人】
【識別番号】519283819
【氏名又は名称】CIG Photonics Japan株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】特許業務法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】野口 大輔
【テーマコード(参考)】
5E338
5E344
【Fターム(参考)】
5E338AA02
5E338AA05
5E338AA12
5E338BB51
5E338BB65
5E338BB75
5E338CC09
5E338CD12
5E338CD13
5E338CD23
5E338CD25
5E338CD32
5E338EE21
5E344AA02
5E344AA22
5E344AA26
5E344BB02
5E344BB14
5E344BB15
5E344CC05
5E344CC11
5E344CC23
5E344DD02
5E344EE26
(57)【要約】
【課題】はんだ量の十分な確保を目的とする。
【解決手段】光モジュール100は、光サブアセンブリ10に接続されたフレキシブル基板12を有する。絶縁フィルム16は、基本領域18から第1方向D1にそれぞれ突出して第1方向D1に直交する第2方向D2に並ぶ複数の凸部20を有し、複数の凸部20の隣り合う一対の凸部20の間に凹部22を有する平面形状である。配線パターン24は、絶縁フィルム16の第1面28で基本領域18に第2方向D2に並ぶ複数のパッド26を含み、複数のパッド26は、複数の凸部20にそれぞれ隣接する複数の第1パッド26Aと、凹部22に隣接する少なくとも1つの第2パッド26Bと、を含む。スペーサ層42は、第1面28で複数の凸部20のそれぞれにある。
【選択図】図2

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光サブアセンブリと、
絶縁フィルム、配線パターン及びスペーサ層を有して前記光サブアセンブリに接続されたフレキシブル基板と、
を有し、
前記絶縁フィルムは、基本領域から第1方向にそれぞれ突出して前記第1方向に直交する第2方向に並ぶ複数の凸部を有し、前記複数の凸部の隣り合う一対の凸部の間に凹部を有する平面形状であり、
前記配線パターンは、前記絶縁フィルムの第1面で前記基本領域に前記第2方向に並ぶ複数のパッドを含み、
前記複数のパッドは、前記複数の凸部にそれぞれ隣接する複数の第1パッドと、前記凹部に隣接する少なくとも1つの第2パッドと、を含み、
前記スペーサ層は、前記第1面で前記複数の凸部のそれぞれにあることを特徴とする光モジュール。
【請求項2】
請求項1に記載された光モジュールであって、
前記少なくとも1つの第2パッドは、前記複数のパッドの1つであることを特徴とする光モジュール。
【請求項3】
請求項1に記載された光モジュールであって、
前記少なくとも1つの第2パッドは、前記複数のパッドの2つであることを特徴とする光モジュール。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載された光モジュールであって、
前記複数の凸部は、3つ以上の凸部であることを特徴とする光モジュール。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載された光モジュールであって、
前記フレキシブル基板は、前記第1面で前記基本領域に、前記複数のパッドを除いて前記配線パターンを覆うカバー層を含み、
前記スペーサ層は、材料及び厚みにおいて前記カバー層と等しいことを特徴とする光モジュール。
【請求項6】
請求項5に記載された光モジュールであって、
前記配線パターンは、前記第1面にグランドプレーンを含み、
前記グランドプレーンは、前記絶縁フィルムと前記カバー層の間にあることを特徴とする光モジュール。
【請求項7】
請求項6に記載された光モジュールであって、
前記グランドプレーンは、前記複数の第1パッドから連続していることを特徴とする光モジュール。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1項に記載された光モジュールであって、
前記配線パターンは、複数のダミー端子を含み、前記複数のダミー端子は、前記絶縁フィルムと前記スペーサ層の間で前記複数の凸部に位置して前記複数の第1パッドから連続することを特徴とする光モジュール。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか1項に記載された光モジュールであって、
前記配線パターンは、前記第1面とは反対の第2面に少なくとも1つの信号線を含み、
前記少なくとも1つの信号線は、前記絶縁フィルムを貫通して、前記少なくとも1つの第2パッドに接続されていることを特徴とする光モジュール。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか1項に記載された光モジュールであって、
前記複数のパッドにそれぞれ対向する複数の電極を含む導電パターンを有し、前記複数の凸部に対向して前記スペーサ層に接触するプリント基板と、
前記複数のパッド及び前記複数の電極の間に介在する溶加材と、
をさらに有することを特徴とする光モジュール。
【請求項11】
請求項10に記載された光モジュールであって、
前記導電パターンは、前記複数の電極の少なくとも1つから連続する導電プレーンを含むことを特徴とする光モジュール。
【請求項12】
請求項11に記載された光モジュールであって、
前記導電パターンは、前記複数の電極の他の少なくとも1つから連続する少なくとも1つの伝送線路を含み、
前記導電プレーンは、前記少なくとも1つの伝送線路の両側にあることを特徴とする光モジュール。
【請求項13】
請求項12に記載された光モジュールであって、
前記複数の電極は、前記複数の第1パッドにそれぞれ対向する複数の第1電極と、前記少なくとも1つの第2パッドに対向する少なくとも1つの第2電極と、を含むことを特徴とする光モジュール。
【請求項14】
請求項10から13のいずれか1項に記載された光モジュールであって、
前記スペーサ層は、前記導電プレーンに接触していることを特徴とする光モジュール。
【請求項15】
請求項10から13のいずれか1項に記載された光モジュールであって、
前記プリント基板は、前記複数の電極を避けて前記導電パターンを覆う保護層をさらに有し、
前記スペーサ層は、前記保護層に接触していることを特徴とする光モジュール。
【請求項16】
請求項1から15のいずれか1項に記載された光モジュールであって、
前記光サブアセンブリは、前記複数のパッド以外の箇所で、前記配線パターンに、ろう接されていることを特徴とする光モジュール。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
光モジュールの、FPC(Flexible Printed Circuits)及びPCB(Printed Circuit Board)の接続には、はんだを使用することが多い。例えば、PCBの端子にはんだを塗布して、ホットバーを使用した瞬間的加熱により、はんだ付けする方法が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-127205号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ホットバーによる加熱の際には、FPC及びPCBを治具で押さえ付けるので、はんだが外側へ流れ出てしまい、はんだ量の十分な確保が難しくなる。そのため、機械的強度や信頼性を確保するために、はんだを手作業で追加することがあった。
【0005】
本発明は、溶加材の量の十分な確保を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明に係る光モジュールは、光サブアセンブリと、絶縁フィルム、配線パターン及びスペーサ層を有して前記光サブアセンブリに接続されたフレキシブル基板と、を有し、前記絶縁フィルムは、基本領域から第1方向にそれぞれ突出して前記第1方向に直交する第2方向に並ぶ複数の凸部を有し、前記複数の凸部の隣り合う一対の凸部の間に凹部を有する平面形状であり、前記配線パターンは、前記絶縁フィルムの第1面で前記基本領域に前記第2方向に並ぶ複数のパッドを含み、前記複数のパッドは、前記複数の凸部にそれぞれ隣接する複数の第1パッドと、前記凹部に隣接する少なくとも1つの第2パッドと、を含み、前記スペーサ層は、前記第1面で前記複数の凸部のそれぞれにあることを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、スペーサ層によって、接合のためのスペースをパッドの上に確保することができる。これにより、溶加材の量の十分な確保が可能になる。
【0008】
(2)(1)に記載された光モジュールであって、前記少なくとも1つの第2パッドは、前記複数のパッドの1つであることを特徴としてもよい。
【0009】
(3)(1)に記載された光モジュールであって、前記少なくとも1つの第2パッドは、前記複数のパッドの2つであることを特徴としてもよい。
【0010】
(4)(1)から(3)のいずれか1項に記載された光モジュールであって、前記複数の凸部は、3つ以上の凸部であることを特徴としてもよい。
【0011】
(5)(1)から(4)のいずれか1項に記載された光モジュールであって、前記フレキシブル基板は、前記第1面で前記基本領域に、前記複数のパッドを除いて前記配線パターンを覆うカバー層を含み、前記スペーサ層は、材料及び厚みにおいて前記カバー層と等しいことを特徴としてもよい。
【0012】
(6)(5)に記載された光モジュールであって、前記配線パターンは、前記第1面にグランドプレーンを含み、前記グランドプレーンは、前記絶縁フィルムと前記カバー層の間にあることを特徴としてもよい。
【0013】
(7)(6)に記載された光モジュールであって、前記グランドプレーンは、前記複数の第1パッドから連続していることを特徴としてもよい。
【0014】
(8)(1)から(7)のいずれか1項に記載された光モジュールであって、前記配線パターンは、複数のダミー端子を含み、前記複数のダミー端子は、前記絶縁フィルムと前記スペーサ層の間で前記複数の凸部に位置して前記複数の第1パッドから連続することを特徴としてもよい。
【0015】
(9)(1)から(8)のいずれか1項に記載された光モジュールであって、前記配線パターンは、前記第1面とは反対の第2面に少なくとも1つの信号線を含み、前記少なくとも1つの信号線は、前記絶縁フィルムを貫通して、前記少なくとも1つの第2パッドに接続されていることを特徴としてもよい。
【0016】
(10)(1)から(9)のいずれか1項に記載された光モジュールであって、前記複数のパッドにそれぞれ対向する複数の電極を含む導電パターンを有し、前記複数の凸部に対向して前記スペーサ層に接触するプリント基板と、前記複数のパッド及び前記複数の電極の間に介在する溶加材と、をさらに有することを特徴としてもよい。
【0017】
(11)(10)に記載された光モジュールであって、前記導電パターンは、前記複数の電極の少なくとも1つから連続する導電プレーンを含むことを特徴としてもよい。
【0018】
(12)(11)に記載された光モジュールであって、前記導電パターンは、前記複数の電極の他の少なくとも1つから連続する少なくとも1つの伝送線路を含み、前記導電プレーンは、前記少なくとも1つの伝送線路の両側にあることを特徴としてもよい。
【0019】
(13)(12)に記載された光モジュールであって、前記複数の電極は、前記複数の第1パッドにそれぞれ対向する複数の第1電極と、前記少なくとも1つの第2パッドに対向する少なくとも1つの第2電極と、を含むことを特徴としてもよい。
【0020】
(14)(10)から(13)のいずれか1項に記載された光モジュールであって、前記スペーサ層は、前記導電プレーンに接触していることを特徴としてもよい。
【0021】
(15)(10)から(13)のいずれか1項に記載された光モジュールであって、前記プリント基板は、前記複数の電極を避けて前記導電パターンを覆う保護層をさらに有し、前記スペーサ層は、前記保護層に接触していることを特徴としてもよい。
(16)(1)から(15)のいずれか1項に記載された光モジュールであって、前記光サブアセンブリは、前記複数のパッド以外の箇所で、前記配線パターンに、ろう接されていることを特徴としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】第1の実施形態に係る光モジュールの側面図である。
図2】接続されたフレキシブル基板及びプリント基板の平面図である。
図3】フレキシブル基板の平面図である。
図4】フレキシブル基板の底面図である。
図5図2に示すフレキシブル基板及びプリント基板のV-V線断面図である。
図6】プリント基板の平面図である。
図7】変形例に係る光モジュールの一部の断面図である。
図8図7に示すプリント基板の平面図である。
図9】第2の実施形態に係る光モジュールに使用されるフレキシブル基板の平面図である。
図10図9に示すフレキシブル基板の底面図である。
図11】第3の実施形態に係る光モジュールに使用されるフレキシブル基板の平面図である。
図12図11に示すフレキシブル基板の底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に、図面を参照して、本発明の実施形態を具体的かつ詳細に説明する。全図において同一の符号を付した部材は同一又は同等の機能を有するものであり、その繰り返しの説明を省略する。なお、図形の大きさは倍率に必ずしも一致するものではない。
【0024】
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係る光モジュールの側面図である。光モジュール100は、光サブアセンブリ10を有する。光サブアセンブリ10は、TO-CAN(Transistor Outline-Can)型パッケージであり、発光素子を内蔵する送信光サブアセンブリ(TOSA: Transmitter Optical Sub-Assembly)、受光素子を内蔵する受信光サブアセンブリ(ROSA: Receiver Optical Sub-Assembly)又は発光素子及び受光素子の両方を内蔵する双方向光サブアセンブリ(BOSA;Bidirectional Optical Sub-Assembly)のいずれであってもよい。光サブアセンブリ10は、フレキシブル基板12に接続されている。フレキシブル基板12は、プリント基板14に接続されている。
【0025】
図2は、接続されたフレキシブル基板12及びプリント基板14の平面図である。図3は、フレキシブル基板12の平面図である。図4は、フレキシブル基板12の底面図である。
【0026】
光モジュール100は、フレキシブル基板12を有する。フレキシブル基板12は、絶縁フィルム16を有する。絶縁フィルム16は、平面形状において、基本領域18から突出する複数の凸部20を有する。基本領域18は例えば矩形である。それぞれの凸部20は例えば台形である。複数の凸部20は、基本領域18から第1方向D1にそれぞれ突出する。複数の凸部20は、第1方向D1に直交する第2方向D2に並ぶ。隣り合う一対の凸部20は、間隔があいている。絶縁フィルム16は、平面形状において、複数の凸部20の隣り合う一対の凸部20の間に凹部22を有する。凹部22は、基本領域18から離れるほど幅(一対の凸部20の間隔)が広くなる形状である。
【0027】
フレキシブル基板12は、配線パターン24を有する。配線パターン24は、複数のパッド26を含む(図4)。複数のパッド26は、絶縁フィルム16の第1面28(プリント基板14と対向する面)の基本領域18にあって第2方向D2に並ぶ。複数のパッド26は、複数の凸部20にそれぞれ隣接する複数の第1パッド26Aを含む。複数のパッド26は、凹部22に隣接する少なくとも1つ(例えば1つのみ)の第2パッド26Bを含む。第2パッド26Bのエッジは、凹部22の縁になっている。
【0028】
第1面28とは反対の第2面30には、図3に示すように、複数の補助パッド32がある。それぞれの補助パッド32は、絶縁フィルム16を貫通して(例えばスルーホールにより)、複数のパッド26の対応する1つに接続されている。なお、図1に示すように、光サブアセンブリ10は、複数のパッド26以外の箇所(図2で省略された部分)で、配線パターン24に、ろう接されている。
【0029】
配線パターン24は、第1面28にグランドプレーン34を含む(図4)。グランドプレーン34は、複数の第1パッド26Aから連続している。配線パターン24は、複数のダミー端子36を含む。複数のダミー端子36は、第1面28にあり、複数の凸部20に位置して、複数の第1パッド26Aからそれぞれ連続する。
【0030】
配線パターン24は、図3に示すように、第1面28とは反対の第2面30に少なくとも1つ(シングルエンド方式であれば1つ)の信号線38を含む。少なくとも1つの信号線38は、絶縁フィルム16を貫通して、少なくとも1つの第2パッド26Bに電気的に接続されている。例えば、第2パッド26Bに対応する補助パッド32から信号線38が連続する。
【0031】
フレキシブル基板12は、カバー層40を有する。カバー層40は、第1面28で基本領域18にある。カバー層40は、複数のパッド26のそれぞれを除いて配線パターン24を覆っている。グランドプレーン34は、絶縁フィルム16とカバー層40の間にある。カバー層40は、第2面30でも信号線38を覆っている。
【0032】
フレキシブル基板12は、スペーサ層42を有する(図4)。スペーサ層42は、第1面28で複数の凸部20のそれぞれにある。スペーサ層42は、材料及び厚みにおいてカバー層40と等しい。スペーサ層42及びカバー層40は、カバーレイから構成されてもよい。複数のダミー端子36は、絶縁フィルム16とスペーサ層42の間にある。
【0033】
図5は、図2に示すフレキシブル基板12及びプリント基板14のV-V線断面図である。図6は、プリント基板14の平面図である。
【0034】
光モジュール100は、プリント基板14を有する。プリント基板14は、導電パターン44を有する。導電パターン44は、少なくとも1つ(シングルエンド方式であれば1つ)の伝送線路46を含む。導電パターン44は、導電プレーン48を含む。導電プレーン48は、図6に示すように、少なくとも1つの伝送線路46の両側にある。あるいは、導電プレーン48の一部が切り欠かれて、伝送線路46が配置されている。
【0035】
導電パターン44は、複数の電極50を含む。導電プレーン48は、複数の電極50の少なくとも1つ(例えば2つ)から連続する。図6では、導電プレーン48と電極50は一体化している。少なくとも1つの伝送線路46は、複数の電極50の他の少なくとも1つから連続する。
【0036】
複数の電極50は、それぞれ、複数のパッド26に対向する。複数の電極50は、複数の第1電極50Aを含む。複数の第1電極50Aは、それぞれ、複数の第1パッド26Aに対向する。複数の電極50は、少なくとも1つ(例えば1つのみ)の第2電極50Bを含む。少なくとも1つ第2電極50Bは、少なくとも1つの第2パッド26Bに対向する。
【0037】
プリント基板14は、保護層52を有する。保護層52は、複数の電極50を避けて導電パターン44を覆う。プリント基板14は、複数の凸部20に対向してスペーサ層42に接触する。スペーサ層42は、保護層52に接触している。スペーサ層42があることで、パッド26と電極50の間にギャップを確保することができる。特に、スペーサ層42の下にダミー端子36があるので、ギャップが大きくなる。複数のパッド26及び複数の電極50の間には、溶加材54(はんだ、ろう材)が介在する。
【0038】
次に、フレキシブル基板12及びプリント基板14の接続工程を説明する。予め、プリント基板14の複数の電極50に溶加材54(図5)を設けておく。そして、図2に示すように、フレキシブル基板12及びプリント基板14の位置合わせを行う。フレキシブル基板12の複数のパッド26は、裏側(第1面28)にあるので見えない。また、プリント基板14の複数の電極50も、フレキシブル基板12に覆われると見えない。ただし、フレキシブル基板12(絶縁フィルム16)の凹部22を通して、プリント基板14の表面を視認することができる。そこで、凹部22に隣接する第2パッド26Bを第2電極50Bの上に配置することで、フレキシブル基板12及びプリント基板14の位置合わせを行う。続いて、図5に示すように、ホットバー56(ヒータチップ)によって溶加材54を溶融する。溶加材54が冷えると、複数のパッド26と複数の電極50が接合される。両者の間にはスペースが確保されるので、溶加材54の量の十分な確保が可能になる。
【0039】
[変形例]
図7は、変形例に係る光モジュールの一部の断面図である。図8は、図7に示すプリント基板の平面図である。変形例では、プリント基板114は、保護層を有していない。そのため、フレキシブル基板12のスペーサ層42は、導電プレーン48に接触する。これにより、図5に示す第1の実施形態と比べて、複数のパッド26と複数の電極50のギャップは小さくなるが、それでも、スペーサ層42によってギャップが確保され、溶加材154の量の十分な確保が可能になる。その他の点について第1の実施形態で説明した内容は、変形例に適用可能である。
【0040】
[第2の実施形態]
図9は、第2の実施形態に係る光モジュールに使用されるフレキシブル基板の平面図である。図10は、図9に示すフレキシブル基板の底面図である。第2の実施形態では、複数のパッド226は、2つの第2パッド226Bを含む。詳しくは、凹部222に隣接する一対の第2パッド226Bが、一対の信号線238に電気的に接続している。この構造は、差動信号伝送に対応している。また、スペーサ層242が複数の凸部220のそれぞれにある。その他の点について第1の実施形態及び変形例で説明した内容は、本実施形態に適用可能である。
【0041】
[第3の実施形態]
図11は、第3の実施形態に係る光モジュールに使用されるフレキシブル基板の平面図である。図12は、図11に示すフレキシブル基板の底面図である。第3の実施形態では、絶縁フィルム316は、3つ以上の凸部320を含む。そのため、絶縁フィルム316は、複数の凹部322を含む。複数の凹部322に隣接して複数の第2パッド326Bがある。複数の第2パッド326Bから複数の信号線338がそれぞれ連続している。この構造は、多チャンネル信号伝送に対応する。また、スペーサ層342が複数の凸部320のそれぞれにある。その他の点について第1の実施形態及び変形例で説明した内容は、本実施形態に適用可能である。
【0042】
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。例えば、実施形態で説明した構成は、実質的に同一の構成、同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成で置き換えることができる。
【符号の説明】
【0043】
10 光サブアセンブリ、12 フレキシブル基板、14 プリント基板、16 絶縁フィルム、18 基本領域、20 凸部、22 凹部、24 配線パターン、26 パッド、26A 第1パッド、26B 第2パッド、28 第1面、30 第2面、32 補助パッド、34 グランドプレーン、36 ダミー端子、38 信号線、40 カバー層、42 スペーサ層、44 導電パターン、46 伝送線路、48 導電プレーン、50 電極、50A 第1電極、50B 第2電極、52 保護層、54 溶加材、56 ホットバー、100 光モジュール、114 プリント基板、154 溶加材、220 凸部、222 凹部、226 パッド、226B 第2パッド、238 信号線、242 スペーサ層、316 絶縁フィルム、320 凸部、322 凹部、326B 第2パッド、338 信号線、342 スペーサ層、D1 第1方向、D2 第2方向。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12