(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022035796
(43)【公開日】2022-03-04
(54)【発明の名称】収納ボックス用カバー装置
(51)【国際特許分類】
E03C 1/122 20060101AFI20220225BHJP
F16K 27/12 20060101ALI20220225BHJP
【FI】
E03C1/122 Z
E03C1/122 A
F16K27/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020140353
(22)【出願日】2020-08-21
(71)【出願人】
【識別番号】390009999
【氏名又は名称】日動電工株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】390002381
【氏名又は名称】株式会社キッツ
(74)【代理人】
【識別番号】100154726
【弁理士】
【氏名又は名称】宮地 正浩
(72)【発明者】
【氏名】蘆田 洋
(72)【発明者】
【氏名】小林 哲也
【テーマコード(参考)】
2D061
3H051
【Fターム(参考)】
2D061AC08
2D061AD05
3H051BB03
3H051BB10
3H051CC06
3H051FF02
(57)【要約】
【課題】収納ボックスの外部からの空気を排気管内に取り込むことができながら、収納ボックスの外部に伝達される排水音を低減すること。
【解決手段】通気弁3を収納自在な収納ボックス4の開放部45を閉塞する状態で収納ボックス4に取付自在な収納ボックス用カバー装置において、開放部45の少なくとも一部を開口させる第1開口部101を有し、収納ボックス4の開放部45を閉塞する閉塞部5と、収納ボックス4の外部からの空気を吸気自在な第2開口部111を有し、その第2開口部111と第1開口部101とを連通させる状態で閉塞部5を覆うカバー部6とが備えられ、第1開口部101の配設位置と第2開口部111の配設位置とが、収納ボックス4の中央部を基準に反対側となる位置関係に設定されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通気弁を収納自在な収納ボックスの開放部を閉塞する状態で前記収納ボックスに取付自在な収納ボックス用カバー装置において、
前記開放部の少なくとも一部を開口させる第1開口部を有し、前記収納ボックスの前記開放部を閉塞する閉塞部と、
前記収納ボックスの外部からの空気を吸気自在な第2開口部を有し、その第2開口部と前記第1開口部とを連通させる状態で前記閉塞部を覆うカバー部とが備えられ、
前記第1開口部の配設位置と前記第2開口部の配設位置とが、前記収納ボックスの中央部を基準に反対側となる位置関係に設定されている収納ボックス用カバー装置。
【請求項2】
前記収納ボックスにおいて、前記通気弁が前記収納ボックスの下端側部位に相当する位置に配設されている場合には、前記第1開口部が、前記閉塞部において、前記収納ボックスの上端側部位に相当する位置に配設され、前記第2開口部が、前記カバー部において、前記収納ボックスの下端側部位に相当する位置に配設されている請求項1に記載の収納ボックス用カバー装置。
【請求項3】
前記第2開口部と前記第1開口部とを連通する連通部は、前記収納ボックスの一端側端部に延びたのち、その一端側端部にて反対側に折り返して前記収納ボックスの他端側端部に延びる蛇行状の通路を1つ又は複数備えている請求項1又は2に記載の収納ボックス用カバー装置。
【請求項4】
前記閉塞部は、固定具により前記収納ボックスの前記開放部を閉塞する状態で前記収納ボックスに対して取付自在に構成され、
前記カバー部は、前記閉塞部との係合により前記閉塞部及び前記固定具を覆う状態で前記閉塞部に対して取付自在に構成されている請求項1~3の何れか1項に記載の収納ボックス用カバー装置。
【請求項5】
前記閉塞部に対して前記カバー部を取り付ける場合に、前記カバー部の姿勢が適正姿勢であると、前記閉塞部に対する前記カバー部の係合を許容し、且つ、前記カバー部の姿勢が適正姿勢以外の姿勢であると、前記閉塞部に対する前記カバー部の係合を阻害する取付姿勢調整部が備えられている請求項4に記載の収納ボックス用カバー装置。
【請求項6】
前記閉塞部として、前記開放部の少なくとも一部を開口させる第3開口部を有し、前記収納ボックスの内部空間側に凹入する状態で前記開放部を閉塞する凹入状の第1閉塞部と、
その第1閉塞部における凹入空間の少なくとも一部を開口させる前記第1開口部を有し、前記第1閉塞部を覆う第2閉塞部とが備えられている請求項1~5の何れか1項に記載の収納ボックス用カバー装置。
【請求項7】
前記閉塞部は、前記カバー部との係合により前記カバー部に対して取付自在に構成され、
前記カバー部は、固定具により前記収納ボックスに対して取付自在に構成されている請求項1~3の何れか1項に記載の収納ボックス用カバー装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通気弁を収納自在な収納ボックスに取付自在な収納ボックス用カバー装置に関する。
【背景技術】
【0002】
通気弁は、排水管内の負圧発生時に開状態となり、排水管内に空気を取り込み、スムーズな排水を促すことで、封水トラップの封水が流出してしまうトラップ切れの発生等を防止している。通気弁は、箱状の収納ボックスに収納されて伸頂通気管に連通接続する状態で設置されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載のものでは、収納ボックスの前面部の全体が、その内部空間を開放する開放部として形成され、その開放部を閉塞するカバー部が備えられている。カバー部には、収納ボックスの外部からの空気を吸気する多数の開口部からなる吸気部が備えられ、この吸気部を通して収納ボックスの外部からの空気を吸気することで、その空気を開状態の通気弁を通して排水管内に取り込んでいる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のものでは、収納ボックスの開放部を閉塞するカバー部に多数の開口部からなる吸気部が配設されているので、収納ボックスの外部と収納ボックスの内部空間とが吸気部を通して直接的に連通されることになる。よって、収納ボックスの外部からの空気を吸気部を通して直接的に収納ボックスの内部空間に導くことができ、その空気を排気管内に取り込むことができる。
【0006】
しかしながら、収納ボックスの外部と収納ボックスの内部空間とが吸気部を通して直接的に連通されるので、通気弁が開状態となった場合に、排水管における排水音が、吸気部を通して、収納ボックスの外部に直接的に伝達されてしまう。よって、排水音がそのまま収納ボックスの外部に漏れてしまい、その排水音が騒音となってしまう。
【0007】
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、収納ボックスの外部からの空気を排気管内に取り込むことができながら、収納ボックスの外部に伝達される排水音を低減することができる収納ボックス用カバー装置を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1特徴構成は、通気弁を収納自在な収納ボックスの開放部を閉塞する状態で前記収納ボックスに取付自在な収納ボックス用カバー装置において、
前記開放部の少なくとも一部を開口させる第1開口部を有し、前記収納ボックスの前記開放部を閉塞する閉塞部と、
前記収納ボックスの外部からの空気を吸気自在な第2開口部を有し、その第2開口部と前記第1開口部とを連通させる状態で前記閉塞部を覆うカバー部とが備えられ、
前記第1開口部の配設位置と前記第2開口部の配設位置とが、前記収納ボックスの中央部を基準に反対側となる位置関係に設定されている点にある。
【0009】
本構成によれば、第2開口部と第1開口部とを連通させる状態で閉塞部を覆うカバー部が備えられているので、収納ボックスの外部からの空気は、カバー部の第2開口部から吸気されて第1開口部に導かれ、その第1開口部を通して収納ボックスの内部空間に到達することになる。よって、通気弁が開状態となった場合には、収納ボックスの内部空間に到達する空気を排水管内に取り込むことができる。
【0010】
第1開口部にて開放部の少なくとも一部を開口させるものの、閉塞部が、開放部を閉塞しているので、収納ボックスの内部空間における排水音が、開放部を通して、そのまま収納ボックスの外部側に伝達されるのを防止することができる。しかも、第1開口部の配設位置と第2開口部の配設位置とが、収納ボックスの中央部を基準に反対側となる位置関係に設定されているので、第1開口部の配設位置と第2開口部の配設位置との間の距離を極力長く取ることができる。これにより、排水管における排水音が、収納ボックスの内部空間から、第1開口部及び第2開口部を経て、収納ボックスの外部に伝達されるまでの距離を長くすることができる。よって、排水音が収納ボックスの外部に伝達されるまでの過程で、排水音が分散したり、排水音が壁部等で反射されることになり、排水音の低減を図ることができ、排水音がそのまま収納ボックスの外部に漏れてしまうのを防止することができる。
【0011】
本発明の第2特徴構成は、前記収納ボックスにおいて、前記通気弁が前記収納ボックスの下端側部位に相当する位置に配設されている場合には、前記第1開口部が、前記閉塞部において、前記収納ボックスの上端側部位に相当する位置に配設され、前記第2開口部が、前記カバー部において、前記収納ボックスの下端側部位に相当する位置に配設されている点にある。
【0012】
本構成によれば、上下方向において、通気弁の配設位置と第1開口部の配設位置との位置関係が収納ボックスの中央部を基準に反対側となり、しかも、第1開口部の配設位置と第2開口部の配設位置との位置関係も収納ボックスの中央部を基準に反対側となっている。これにより、第1開口部と第2開口部との間の距離だけでなく、通気弁と第1開口部との間の距離も長く取ることができるので、排水音が収納ボックスの外部に伝達されるまでの過程で、その排水音の低減を効果的に図ることができる。
【0013】
本発明の第3特徴構成は、前記第2開口部と前記第1開口部とを連通する連通部は、前記収納ボックスの一端側端部に延びたのち、その一端側端部にて反対側に折り返して前記収納ボックスの他端側端部に延びる蛇行状の通路を1つ又は複数備えている点にある。
【0014】
本構成によれば、第2開口部と第1開口部とを連通する連通部は、蛇行状の通路を1つ又は複数備えているので、例えば、第2開口部と第1開口部とを直線状に連通するものと比べて、第1開口部から第2開口部に排水音が伝達される距離を長く取ることができる。これにより、排水音が収納ボックスの外部に伝達されるまでの過程で、その排水音の低減を効果的に図ることができる。
【0015】
本発明の第4特徴構成は、前記閉塞部は、固定具により前記収納ボックスの前記開放部を閉塞する状態で前記収納ボックスに対して取付自在に構成され、
前記カバー部は、前記閉塞部との係合により前記閉塞部及び前記固定具を覆う状態で前記閉塞部に対して取付自在に構成されている点にある。
【0016】
本構成によれば、閉塞部は、ビス等の固定具により、収納ボックスの開放部を閉塞する状態で収納ボックスに対して取り付けることができるので、開放部を閉塞する状態で閉塞部を安定した姿勢で強固に取り付けることができ、塵埃等の異物が開放部から収納ボックス内に侵入するのを適切に防止することができる。しかも、カバー部は、閉塞部との係合により閉塞部及び固定具を覆う状態で閉塞部に対して取り付けることができるので、カバー部には、固定具取付用の孔部等を形成する必要もなく、固定具自体の形状が外部に露出することもない。よって、収納ボックス用カバー装置としては、外観の形状を綺麗な仕上げとすることができ、意匠性の向上を図ることもできる。
【0017】
本発明の第5特徴構成は、前記閉塞部に対して前記カバー部を取り付ける場合に、前記カバー部の姿勢が適正姿勢であると、前記閉塞部に対する前記カバー部の係合を許容し、且つ、前記カバー部の姿勢が適正姿勢以外の姿勢であると、前記閉塞部に対する前記カバー部の係合を阻害する取付姿勢調整部が備えられている点にある。
【0018】
本構成によれば、取付姿勢調整部を備えることで、カバー部の姿勢が適正姿勢であるときだけ、閉塞部に対するカバー部の係合を許容して、閉塞部に対してカバー部を取り付けることができる。これにより、閉塞部に対してカバー部を取り付ける場合に、カバー部の姿勢間違いを防止することができ、閉塞部に対するカバー部の取付を簡易にかつ適切に行うことができる。
【0019】
本発明の第6特徴構成は、前記閉塞部として、前記開放部の少なくとも一部を開口させる第3開口部を有し、前記収納ボックスの内部空間側に凹入する状態で前記開放部を閉塞する凹入状の第1閉塞部と、
その第1閉塞部における凹入空間の少なくとも一部を開口させる前記第1開口部を有し、前記第1閉塞部を覆う第2閉塞部とが備えられている点にある。
【0020】
本構成によれば、第1閉塞部は、収納ボックスの内部空間側に凹入する状態で開放部を閉塞する凹入状であるので、収納ボックスの内部空間と第1閉塞部の凹入空間とが第3開口部にて連通している。しかも、第1閉塞部を覆う第2閉塞部が備えられ、第1開口部が、第1閉塞部における凹入空間の少なくとも一部を開口させる状態で第2閉塞部に備えられているので、第1閉塞部の凹入空間が、第1開口部を通して第2開口部に連通している。このように、収納ボックスの内部空間と収納ボックスの外部との間には、第1開口部、第1開口部と第2開口部とを連通する部位、第2開口部が存在するだけでなく、収納ボックスの内部空間と第1開口部との間に、第3開口部、第1閉塞部の凹入空間が存在している。これにより、収納ボックスの内部空間側に凹入する第1閉塞部の凹入空間を有効に活用しながら、排水音が収納ボックスの外部に伝達されるまでの距離を長く取ることができ、排水音の低減を効果的に図ることができる。
【0021】
本発明の第7特徴構成は、前記閉塞部は、前記カバー部との係合により前記カバー部に対して取付自在に構成され、
前記カバー部は、固定具により前記収納ボックスに対して取付自在に構成されている点にある。
【0022】
本構成によれば、閉塞部は、カバー部との係合によりカバー部に対して取付自在であるので、閉塞部をカバー部に係合させることで、閉塞部とカバー部とを一体的に扱うことができる。これにより、例えば、収納ボックスからカバー部を取り外す場合に、カバー部と閉塞部とを一緒に取り外すことができるので、カバー部を取り外す作業を行うだけで、収納ボックスの内部空間を開放して、収納ボックスの内部空間の状況を確認したり、メンテナンス作業等を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】通気弁付き収納ボックス、閉塞部、カバー部を示す分解斜視図
【
図2】通気弁付き収納ボックス、閉塞部、カバー部を設置した状態を示す断面図
【
図3】閉塞部の前面部、及び、カバー部の後面部を示す斜視図
【
図4】通気弁付き収納ボックスに閉塞部及びカバー部を取り付けた状態を示す正面図
【
図6】第2実施形態において、第1閉塞部を取り付けた通気弁付き収納ボックス、第2閉塞部を取り付けたカバー部の後面部を示す分解斜視図
【
図7】第2実施形態において、通気弁付き収納ボックス、閉塞部、カバー部を設置した状態を示す断面図
【
図8】第1カバー部を取り付けた通気弁付き収納ボックス、第2カバー部の後面部、閉塞部を示す分解斜視図
【
図9】第3実施形態において、通気弁付き収納ボックス、閉塞部、カバー部を設置した状態を示す断面図
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明に係る収納ボックス用カバー装置の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔第1実施形態〕
この収納ボックス用カバー装置は、
図1に示すように、通気弁付き収納ボックス1に取付自在なものであり、まず、通気弁付き収納ボックス1について説明する。
【0025】
通気弁付き収納ボックス1は、
図2に示すように、伸頂通気管2に対して通気弁3を連通接続する状態で設置される。通気弁付き収納ボックス1は、
図1に示すように、通気弁3と、その通気弁3を収納自在な収納ボックス4とが備えられ、通気弁3が、収納ボックス4に対して移動不能な状態で収納ボックス4に一体的に備えられている。
【0026】
通気弁3は、連通接続される伸頂通気管2(
図2参照)内の圧力状態等に応じて、開閉自在に構成されている。伸頂通気管2内が通常の大気圧である場合には、通気弁3が閉状態となり、伸頂通気管2内の臭気等が外部に漏れるのを防止している。伸頂通気管2内に負圧が発生した場合には、通気弁3が開状態となり、伸頂通気管2を通して排水管内に空気を取り込み、スムーズな排水を促している。伸頂通気管2内に正圧が発生した場合には、通常の大気圧の場合と同様に、通気弁3が閉状態となっている。
【0027】
通気弁3の構成について、簡単に説明する。通気弁3は、
図1及び
図2に示すように、伸頂通気管2に連通接続自在な円筒状の通気弁本体部31と、弁体やその弁体を開閉するための開閉機構を有する円形状の通気弁ユニット32と、その通気弁ユニット32の上部を覆う円形状の通気弁カバー部33とが備えられている。
【0028】
通気弁本体部31は、
図2に示すように、下方側部位31aと中間部位31bと上方側部位31cとが備えられている。下方側部位31aは、伸頂通気管2の外径と同じ大きさの内径を有する円筒状に形成され、伸頂通気管2に外嵌する状態で伸頂通気管2に連通接続自在に構成されている。中間部位31bは、下方側部位31a及び上方側部位31cよりも小径の円筒状に形成され、その外面部が凹入溝状に形成されている。上方側部位31cも円筒状に形成され、通気弁ユニット32を内嵌させる状態で通気弁ユニット32を装着自在に構成されている。
【0029】
通気弁ユニット32の開閉機構としては、例えば、伸頂通気管2内が大気圧や正圧のときに、錘により弁体を閉止状態とし、伸頂通気管2内が負圧のときに、その負圧によって弁体を開放位置に揺動させる錘を利用した回転式の開閉機構を用いることができる。通気弁ユニット32の上方側部位には、その周方向に間隔を隔てて複数の通気弁開口部34が形成され、この通気弁開口部34を通して、その周囲からの空気を通気弁ユニット32の内部に取込自在に構成されている。なお、本実施形態に係る通気弁付き収納ボックスに適用可能な通気弁はこのような構造のものに限定されず、伸頂通気管又は排水管に連通接続可能であり、それらの管内が大気圧又は正圧時に閉じて負圧時に開く機能を有し、且つ、下記のように収納ボックスへの固定が可能なものであれば、特に制限なく適用することができる。
【0030】
収納ボックス4は、樹脂等の材料にて構成されており、
図1に示すように、上壁部41、左右両側の側壁部42、下壁部43、後壁部44を有し、上下、左右、後方が壁部にて覆われた矩形の箱状に形成されている。収納ボックス4の前面部は、その内部空間46を開放する開放部45に構成されている。収納ボックス4は、例えば、正面視において、上下幅と左右幅とが同一な正方形状に形成され、開放部45も正方形状に形成されている。
【0031】
収納ボックス4の前面部には、
図1に示すように、開放部45の外側に、収納ボックス4の前方側に突出する前方突出部47、収納ボックス4の外側に延びるフランジ部48が備えられている。前方突出部47は、開放部45の外側端部に相当する位置に配設され、収納ボックス4の前方側に突出する起立壁状に形成されている。前方突出部47は、上壁部41に対応する上方部位、左右両側の側壁部42に対応する側方部位、下壁部43に対応する下方部位の夫々が備えられ、収納ボックス4の周方向の全周に亘る状態で開放部45の周囲を囲む形状、より具体的には矩形状に形成されている。
【0032】
フランジ部48は、
図1に示すように、前方突出部47の外側端部から収納ボックス4の外側に延びる板状に形成されている。フランジ部48は、上壁部41に対応する上方部位、左右両側の側壁部42に対応する側方部位、下壁部43に対応する下方部位の夫々が備えられ、収納ボックス4の周方向の全周に亘る状態で前方突出部47の周囲を囲む矩形状に形成されている。
【0033】
収納ボックス4の側壁部42の内面部には、
図1に示すように、ビス等の固定具7を挿通自在な固定具用挿通部61、ビス等の固定具7を取り付ける固定具用取付部62が備えられている。固定具用挿通部61は、収納ボックス4の前後方向に延びる開口状に形成され、収納ボックス4の上方側と下方側との上下一対配設されている。固定具用取付部62は、収納ボックス4の上下方向の中央部に配設されている。固定具用取付部62は、収納ボックス4の内部空間46側に突出させた円筒状に形成され、その内壁部に固定具7に螺合自在なネジ部が備えられている。
【0034】
収納ボックス4の下壁部43には、通気弁3が移動不能な状態で一体的に備えられている。下壁部43には、収納ボックス4内の収納位置への通気弁3の挿入移動を可能とする挿入開口部(図示は省略する)が形成され、その挿入開口部を閉塞する状態で収納ボックス4に固定自在な固定部81が備えられている。
図1では、固定部81を収納ボックス4に固定させて挿入開口部を閉塞させた状態を示している。
【0035】
収納位置に通気弁3を配置させた状態で固定部81を収納ボックス4に固定させることで、
図2に示すように、収納ボックス4の後方側に形成されたボックス側係合部74が通気弁3(通気弁本体部31における中間部位31b)の周部の後方側半分に係合し、且つ、固定部81が通気弁3(通気弁本体部31における中間部位31b)の周部の前方側半分に係合している。これにより、ボックス側係合部74と固定部81とが円形の通気弁3の周部を全周に亘って係合することになり、通気弁3を移動不能な状態に保持している。
【0036】
本発明に係る収納ボックス用カバー装置は、このような通気弁付き収納ボックス1(収納ボックス4)に対して取付自在に構成され、
図1及び
図2に示すように、通気弁付き収納ボックス1(収納ボックス4)に取付自在な閉塞部5と、その閉塞部5に取付自在なカバー部6とが備えられている。
【0037】
閉塞部5やカバー部6は、
図2に示すように、収納ボックス4(通気弁付き収納ボックス1)を設置し、その収納ボックス4の前方側に石膏ボード等の壁体204を設置した状態で、壁体204の前方側に設置されている。
【0038】
通気弁付き収納ボックス1(収納ボックス4)の設置の仕方については、
図2に示すように、収納ボックス4の固定具用挿通部61に挿通されたビス等の固定具7を間柱201に固定することで、収納ボックス4の横側部を間柱201の側面部に当接させる状態で間柱201に対して収納ボックス4を固定している。壁体204の設置の仕方については、壁体204に予め壁側開口部205を形成しておき、その壁側開口部205を収納ボックス4の前方突出部47に外嵌させる状態で、壁体204の後面部を収納ボックス4のフランジ部48等の前面部に当接させて収納ボックス4の前方側に壁体204を設置している。
【0039】
以下、閉塞部5及びカバー部6について説明する。
閉塞部5は、
図1及び
図2に示すように、収納ボックス4の開放部45を閉塞する矩形の板状に構成され、固定具7により収納ボックス4に取付自在に構成されている。閉塞部5には、
図1~
図3に示すように、開放部45の一部を開口させる第1開口部101が形成されている。
図3では、閉塞部5について前方側から見た斜視図を示している。閉塞部5は、収納ボックス4よりも上下方向及び左右方向で所定量だけ大きく構成されており、
図1及び
図2に示すように、収納ボックス4の開放部45において、第1開口部101に相当する部位だけを開口して、その他の部位の全体を閉塞している。第1開口部101は、
図2~
図4に示すように、閉塞部5において、収納ボックス4の開放部45における上端側部位に相当する位置に配設され、左右方向に細長い矩形状の開口に形成されている。
図4は、壁体204等を省略して、収納ボックス4に対して閉塞部5及びカバー部6を取り付けた状態の正面図を示している。
【0040】
閉塞部5には、
図1及び
図3に示すように、固定具7にて収納ボックス4に取り付けるための取付孔部102が形成されている。取付孔部102は、閉塞部5において、上下方向の中央部における左右両端部に配設されている。これにより、閉塞部5を収納ボックス4に取り付ける場合には、閉塞部5の取付孔部102と収納ボックス4の固定具用取付部62とを位置合わせして、取付孔部102を挿通させた固定具7を固定具用取付部62に取り付けることで、収納ボックス4に対して閉塞部5を所望位置に位置合わせした状態で、収納ボックス4に閉塞部5を取り付けることができる。閉塞部5の左上端部位には、
図3に示すように、閉塞部5の上端部位であることを示す上端識別部104(「up△」)が備えられ、作業者が、閉塞部5の上端部位がどの部位であるかを容易に認識できるようにしている。
【0041】
カバー部6は、
図1及び
図2に示すように、収納ボックス4の外部からの空気を吸気自在な第2開口部111を有し、その第2開口部111と閉塞部5の第1開口部101とを連通させる状態で閉塞部5を覆うように備えられている。カバー部6は、上下方向及び左右方向で閉塞部5と略同じ大きさに構成されている。カバー部6は、
図3に示すように、上端部位、両側端部位、及び、下端部位の夫々を後方側に折り曲げた折曲部112を有する折り曲げ板状に構成され、その後方側の内部に折曲部112にて周囲が囲まれた中空空間が形成されている。
図3では、カバー部6について後方側から見た斜視図を示している。カバー部6は、折曲部112が閉塞部5の外周部に係合(嵌まり込む)する状態で閉塞部5に取付自在に構成されている。これにより、カバー部6の折曲部112の後端部を閉塞部5に当接させる状態でカバー部6を閉塞部5に取り付けることで、
図2に示すように、閉塞部5とカバー部6との間に、第2開口部111と第1開口部101とを連通させる連通部113が形成されている。
【0042】
連通部113は、
図3及び
図4に示すように、通路形成部114により、左右方向で収納ボックス4の一端側端部に延びたのち、その一端側端部にて反対側に折り返して収納ボックス4の他端側端部に延びる蛇行状の通路にて構成されている。ちなみに、この実施形態では、複数の蛇行状の通路が連続する状態で備えられているが、例えば、左右方向で往復するだけの1つの蛇行状の通路かを備えることもできる。
図4では、連通部113の形状等を分かり易くするために、カバー部6及びカバー部6に備えられる各部を点線にて示している。通路形成部114は、
図3に示すように、カバー部6の後面部から後方側に延びる起立壁状に形成されている。通路形成部114は、
図3において、右側の折曲部112から左側の折曲部112の所定量だけ手前位置まで左右方向に延びる第1通路形成部114aと、左側の折曲部112から右側の折曲部112の所定量だけ手前位置まで左右方向に延びる第2通路形成部114bとが、上下方向で交互に存在するように配設されている。
【0043】
第2開口部111は、
図2及び
図3に示すように、カバー部6において、収納ボックス4の下端側部位に相当する位置に配設されている。第2開口部111は、
図3に示すように、下端部位の折曲部112を切り欠く(備えない)ことで、下方側に向けて開口されており、前方側からは第2開口部111が視認できない位置に備えられている。ちなみに、この実施形態では、閉塞部5及びカバー部6が、収納ボックス4の開放部45よりも上下方向及び左右方向で所定量だけ大きく構成されていることから、第2開口部111が、収納ボックス4の下端側部位よりも所定量だけ下方側に配設されている。
【0044】
カバー部6は、閉塞部5との係合により閉塞部5及び固定具7を覆う状態で閉塞部5に対して取付自在に構成されている。そのために、
図3に示すように、閉塞部5には、取付用被係合部103が備えられ、カバー部6には、取付用被係合部103に係合する取付用係合部115が備えられている。取付用被係合部103は、矩形状の閉塞部5の角部(四隅部)の夫々に配設され、後方側に凹入させた凹入溝部にて構成されている。取付用係合部115は、矩形状のカバー部6の角部(四隅部)の夫々に配設され、後方側に突出する突起部にて構成されている。これにより、カバー部6における取付用係合部115を閉塞部5における取付用被係合部103に係合させることで、閉塞部5及び固定具7を覆う状態でカバー部6を閉塞部5に対して取付自在としている。
【0045】
閉塞部5に対してカバー部6を取り付ける場合に、カバー部6の姿勢が適正姿勢であると、閉塞部5に対するカバー部6の係合を許容し、且つ、カバー部6の姿勢が適正姿勢以外の姿勢であると、閉塞部5に対するカバー部6の係合を阻害する取付姿勢調整部121(
図3参照)が備えられている。
【0046】
カバー部6は、
図1に示すように、第2開口部111が下方側に位置する姿勢が適正姿勢に設定されている。取付姿勢調整部121は、
図3及び
図5に示すように、閉塞部5の外周部や取付用被係合部103等の閉塞部5側の被係合部と、カバー部6の折曲部112や取付用係合部115等のカバー部6側の係合部とを有し、カバー部6が適正姿勢であるか否かによって、カバー部6が閉塞部5に係合するか否かを切り替えている。そのために、取付用係合部115及び取付用被係合部103は、上下方向での中央部から配設位置までの距離を、上方側部位に配設されるものと下方側配設されるものとで異ならせている。
【0047】
例えば、
図5に示すように、閉塞部5において、上下方向の中央部に相当する取付孔部102から上方側部位に配設された上側の取付用被係合部103aまでの距離K1を、上下方向の中央部に相当する取付孔部102から下方側部位に配設された下側の取付用被係合部103bまでの距離K2よりも大きくして、距離K1と距離K2とを異ならせている。これにより、上側の取付用被係合部103aから閉塞部5の外周部(上端部)までの距離と、下側の取付用被係合部103bから閉塞部5の外周部(下端部)までの距離とが異なっている。よって、カバー部6が適正姿勢である場合には、閉塞部5の外周部にカバー部6の折曲部112を係合させながら、取付用被係合部103に対する取付用係合部115の係合も行うことがで、閉塞部5に対してカバー部6を適切に係合させて取り付けることができる。それに対して、カバー部6が上下反転している等、適正姿勢以外の場合には、閉塞部5の外周部にカバー部6の折曲部112を係合させようとすると、取付用被係合部103に取付用係合部115を係合させることができず、逆に、取付用被係合部103に取付用係合部115を係合させようとすると、閉塞部5に対してカバー部6が外側にはみ出してしまい、閉塞部5の外周部にカバー部6の折曲部112を係合させることができない。
【0048】
このようにして、収納ボックス4(通気弁付き収納ボックス1)の前面部に、閉塞部5及びカバー部6が取り付けられると、
図2に示すように、第2開口部111と第1開口部101とを連通部113にて連通させる状態で閉塞部5を覆うカバー部6が備えられている。これにより、収納ボックス4の外部からの空気は、カバー部6の第2開口部111から吸気されて連通部113にて第1開口部101に導かれ、その第1開口部101を通して収納ボックス4の内部空間46に到達することになる。よって、通気弁3が開状態となった場合には、収納ボックス4の内部空間46に到達する空気を伸頂通気管2を通して排水管内に取り込むことができる。
【0049】
第1開口部101にて収納ボックス4の開放部45を開口させるものの、基本的には、閉塞部5が、収納ボックス4の開放部45を閉塞しているので、通気弁3が開状態となった場合に、収納ボックス4の内部空間46における排水音が、開放部45を通して、そのまま収納ボックス4の外部側に伝達されるのを防止することができる。
【0050】
しかも、収納ボックス4において、通気弁3が収納ボックス4の下端側部位に相当する位置に配設され、第1開口部101が、閉塞部5において、収納ボックス4の上端側部位に相当する位置に配設され、第2開口部111が、カバー部6において、収納ボックス4の下端側部位に相当する位置に配設されている。よって、通気弁3、第1開口部101、第2開口部111の配置関係については、上下方向において、通気弁3の配設位置と第1開口部101の配設位置との位置関係が収納ボックス4の中央部を基準に反対側となり、第1開口部101の配設位置と第2開口部111の配設位置との位置関係も収納ボックス4の中央部を基準に反対側となっている。これにより、通気弁3と第1開口部101との間の距離だけでなく、第1開口部101と第2開口部111との間の距離も長く取ることができるので、排水音が収納ボックス4の外部に伝達されるまでの過程で、排水音が分散したり、排水音が壁部等で反射されることになり、排水音の低減を効果的に図ることができる。
【0051】
上述の閉塞部5及びカバー部6を取り付けた場合に、カバー部6の前方側等の収納ボックス4外において、排水音をどれだけ低減できているかの実験を行った。その実験結果を表1に示している。表1では、通気弁3が閉弁状態であり、排水音が収納ボックス4内に伝達されていない状態での音の大きさを測定した場合を環境音としている。例えば、閉塞部5及びカバー部6を取り外して、通気弁3が開弁状態となり、排水音をそのまま測定した場合を排水音としている。上述の閉塞部5及びカバー部6を取り付けた状態で排水音を測定した場合を本実施形態としている。
【0052】
【0053】
この表1によると、排水音が発生すると、音の大きさが38.7dBから59.2dBまで増大するが、本実施形態では、51.9~52.0となっており、排水音を低減することができ、排水音の低減を図ることが確認できた。
【0054】
〔第2実施形態〕
この第2実施形態は、第1実施形態において、閉塞部5の別実施形態である。以下、閉塞部5の構成を中心に説明する。その他の構成は、第1実施形態と同様であるので、同符号を記す等により説明は省略する。
【0055】
第1実施形態では、閉塞部5が1つの部材にて構成されているが、この第2実施形態では、閉塞部5として、
図6及び
図7に示すように、第1閉塞部130と第2閉塞部140とが備えられている。
【0056】
第1閉塞部130は、収納ボックス4の開放部45を開口する第3開口部131を有し、収納ボックス4の内部空間46側に凹入する状態で開放部45を閉塞する凹入状に形成されている。第1閉塞部130は、収納ボックス4の開放部45の前方側に対応する部位が内部空間46側に凹入する凹入部132となっており、その凹入部132により開放部45の前方側に中空の凹入空間133が形成されている。第3開口部131は、収納ボックス4の上端側部位よりも所定量だけ下方側に配設され、左右方向に細長い矩形状に形成されている。第3開口部131は、凹入部132に備えられ、収納ボックス4の開放部45を開口して、収納ボックス4の内部空間46と凹入空間133とを連通している。第1閉塞部130には、
図3に示す閉塞部5と同様に、取付孔部102、取付用被係合部103、及び、上端識別部104等が備えられている。
【0057】
第2閉塞部140は、第1閉塞部130における凹入空間133の一部を開口する第1開口部101を有し、上下方向及び左右方向で凹入部132に対応する大きさの板状に構成されている。第1開口部101は、第2閉塞部140の上端部位の一部を切り欠く(備えない)ことで、第2閉塞部140の上端部位に配設されている。第2閉塞部140は、カバー部6との係合によりカバー部6に取付自在に構成されている。第2閉塞部140には、係合孔部141が備えられ、カバー部6の後面部には、後方側に延びる係合突起部116が備えられ、係合突起部116が係合孔部141に係合自在に構成されている。
図6では、係合突起部116を係合孔部141に係合させて第2閉塞部140をカバー部6に取り付けた状態を示している。これにより、係合突起部116を係合孔部141に係合させることで、第2閉塞部140をカバー部6に取り付けることができ、第2閉塞部140とカバー部6とを一緒に第1閉塞部130に取り付けることができる。
【0058】
〔第3実施形態〕
この第3実施形態は、第1実施形態において、閉塞部5及びカバー部6の別実施形態である。以下、閉塞部5の構成を中心に説明する。その他の構成は、第1実施形態と同様であるので、同符号を記す等により説明は省略する。
【0059】
第1実施形態では、閉塞部5が、固定具7により収納ボックス4に対して取付自在に構成され、カバー部6が、閉塞部5との係合により閉塞部5に取付自在に構成されている。それに対して、この第3実施形態では、
図8及び
図9に示すように、閉塞部160が、カバー部6との係合によりカバー部6に対して取付自在に構成され、カバー部6が、固定具7により収納ボックス4に対して取付自在に構成されている。
【0060】
カバー部6として、
図8及び
図9に示すように、固定具7により収納ボックス4に取付自在な第1カバー部150と、その第1カバー部150との係合により第1カバー部150に取付自在な第2カバー部151とが備えられている。
【0061】
第1カバー部150は、収納ボックス4の開放部45に対応する開口を有する枠状に形成されている。第1カバー部150の角部(四隅部)の夫々には、取付孔部102、取付用被係合部103が備えられている。また、取付用被係合部103は、第1カバー部150において、上端部位における左右方向の中央部、及び、左右両端部位の夫々における上下方向の中央部にも備えられている。これにより、取付孔部102を挿通させた固定具7を収納ボックス4の固定具用取付部62に取り付けることで、第1カバー部150を固定具7により収納ボックス4に取り付けることができる。
【0062】
第2カバー部151は、
図8及び
図9に示すように、
図3に示すカバー部6と同様に、折曲部112を有する折り曲げ板状に構成され、通路形成部114、取付用係合部115等が備えられている。第2カバー部151では、通路形成部114が、第2カバー部151の下方側半分だけに備えられ、取付用係合部115が、第2カバー部151の角部(四隅部)に加えて、上端部位における左右方向の中央部、及び、左右両端部位の夫々における上下方向の中央部にも備えられている。これにより、第2カバー部151の取付用係合部115を第1カバー部150の取付用被係合部103に係合させることで、第2カバー部151を第1カバー部150に取り付けることができる。
【0063】
第2カバー部151には、後面部における上下方向の中央部に、左右方向に延びる区画壁部152が備えられ、その区画壁部152の左右方向の両端部に上方側と下方側とを連通する隙間が形成されている。
【0064】
閉塞部160は、
図8及び
図9に示すように、収納ボックス4の開放部45の下方側半分を閉塞する板状に構成されている。収納ボックス4の開放部45の上方側半分に閉塞部160が存在しないことで、収納ボックス4の開放部45の上方側半分が、開放部45を開口する第1開口部101(
図9参照)として構成されている。
【0065】
閉塞部160は、第2カバー部151との係合により第2カバー部151に取付自在に構成されている。閉塞部160には、係合孔部161が備えられ、第2カバー部151の後面部には、後方側に延びる係合突起部153が備えられ、係合突起部153が係合孔部161に係合自在に構成されている。これにより、係合突起部153を係合孔部161に係合させることで、閉塞部160を第2カバー部151に取り付けることができ、閉塞部160と第2カバー部151とを一緒に第1カバー部150に取り付けることができる。
【0066】
〔別実施形態〕
本発明の他の実施形態について説明する。
尚、以下に説明する各実施形態の構成は、夫々単独で適用することに限らず、他の実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
【0067】
(1)上記実施形態では、収納ボックス4を矩形状としているが、収納ボックス4の形状については適宜変更が可能である。
【0068】
(2)上記実施形態では、閉塞部やカバー部の取付対象の収納ボックスを、通気弁3が収納ボックス4に一体的に備えられた通気弁付き収納ボックス1としているが、収納ボックスとしては、通気弁3を収納自在なものであればよく、収納ボックスの構成については適宜変更が可能である。
【符号の説明】
【0069】
3 通気弁
4 収納ボックス
5 閉塞部
6 カバー部
7 固定具
101 第1開口部
111 第2開口部
113 連通部
121 取付姿勢調整部
130 第1閉塞部
131 第3開口部
133 凹入空間
140 第2閉塞部
160 閉塞部