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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022035885
(43)【公開日】2022-03-04
(54)【発明の名称】シート給送装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 3/48 20060101AFI20220225BHJP
   B65H 3/44 20060101ALI20220225BHJP
【FI】
B65H3/48 320A
B65H3/44 340A
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020140502
(22)【出願日】2020-08-21
(71)【出願人】
【識別番号】000208743
【氏名又は名称】キヤノンファインテックニスカ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003133
【氏名又は名称】特許業務法人近島国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】澤西 陽佑
【テーマコード(参考)】
3F343
【Fターム(参考)】
3F343FA02
3F343FB01
3F343FC01
3F343GA01
3F343GB01
3F343GC01
3F343GD01
3F343HA33
3F343HA36
3F343HB04
3F343HC28
3F343JD28
3F343JD34
3F343KB05
3F343LB08
3F343LC08
3F343LC19
3F343MA33
3F343MB13
3F343MC21
3F343MC23
(57)【要約】
【課題】タクトタイムが長くなることを防ぎつつシート束にエアを吹き付けて捌くことが可能なシート給送装置を提供する。
【解決手段】画像形成システムは、第1エア捌き処理によって第1のシート束が捌かれた第1捌き状態と、第2エア捌き処理によって第2のシート束が捌かれた第2捌き状態と、を検出する捌き検出部と、を備える。積載制御部140は、複数のシートを連続して給送する給送ジョブが入力されると、第1エア捌き処理及び第2エア捌き処理を並列して実行し、捌き検出センサが第2捌き状態より先に第1捌き状態を検出した場合に第1シート給送処理を実行し、捌き検出部が第1捌き状態より先に第2捌き状態を検出した場合に第2シート給送処理を実行する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のシート束を支持する第1シート支持部と、
第2のシート束を支持する第2シート支持部と、
前記第1のシート束の最上位シートを給送する第1シート給送部と、
前記第2のシート束の最上位シートを給送する第2シート給送部と、
前記第1のシート束の側端にエアを吹き付けて前記第1のシート束の内の最上位シートを含む複数のシートを捌く第1エア吹き付け部と、
前記第2のシート束の側端にエアを吹き付けて前記第2のシート束の内の最上位シートを含む複数のシートを捌く第2エア吹き付け部と、
前記第1のシート束にエアを吹き付けて捌く第1エア捌き処理と、前記第2のシート束に前記第2エア吹き付け部によってエアを吹き付けて捌く第2エア捌き処理と、前記第1のシート束から前記第1シート給送部によりシートを給送する第1シート給送処理と、前記第2のシート束から前記第2シート給送部によりシートを給送する第2シート給送処理と、を実行する制御部と、
前記第1エア捌き処理によって前記第1のシート束が捌かれた第1捌き状態と、前記第2エア捌き処理によって前記第2のシート束が捌かれた第2捌き状態と、を検出する捌き検出部と、を備え、
前記制御部は、複数のシートを連続して給送する給送ジョブが入力されると、前記第1エア捌き処理及び前記第2エア捌き処理を並列して実行し、前記捌き検出部が前記第2捌き状態より先に前記第1捌き状態を検出した場合に前記第1シート給送処理を実行し、前記捌き検出部が前記第1捌き状態より先に前記第2捌き状態を検出した場合に前記第2シート給送処理を実行する、
ことを特徴とするシート給送装置。
【請求項2】
第1のシート束を支持する第1シート支持部と、
第2のシート束を支持する第2シート支持部と、
前記第1のシート束の最上位シートを給送する第1シート給送部と、
前記第2のシート束の最上位シートを給送する第2シート給送部と、
前記第1のシート束の側端にエアを吹き付けて前記第1のシート束の内の最上位シートを含む複数のシートを捌く第1エア吹き付け部と、
前記第2のシート束の側端にエアを吹き付けて前記第2のシート束の内の最上位シートを含む複数のシートを捌く第2エア吹き付け部と、
前記第1のシート束に前記第1エア吹き付け部によってエアを吹き付けて捌く第1エア捌き処理と、前記第2のシート束に前記第2エア吹き付け部によってエアを吹き付けて捌く第2エア捌き処理と、前記第1のシート束から前記第1シート給送部によりシートを給送する第1シート給送処理と、前記第2のシート束から前記第2シート給送部によりシートを給送する第2シート給送処理と、を実行する制御部と、を備え、
前記制御部は、複数のシートを連続して給送する給送ジョブにおいて、前記第1シート給送処理を実行中に、前記第2エア捌き処理を実行する、
ことを特徴とするシート給送装置。
【請求項3】
前記第1エア捌き処理によって前記第1のシート束が捌かれた第1捌き状態と、前記第2エア捌き処理によって前記第2のシート束が捌かれた第2捌き状態と、を検出する捌き検出部を備え、
前記制御部は、前記給送ジョブにおいて、前記第1シート給送処理を実行中に、前記捌き検出部が前記第1捌き状態を検出せずかつ前記第2捌き状態を検出した場合、前記第1シート給送処理を終了して前記第2シート給送処理を実行する、
ことを特徴とした請求項2に記載のシート給送装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記給送ジョブが入力されると、第1の風速で前記第1エア捌き処理及び前記第2エア捌き処理を並列して実行し、所定時間、前記捌き検出部が前記第1捌き状態及び前記第2捌き状態を検出しない場合、前記第1の風速よりも速い第2の風速で前記第1エア捌き処理及び前記第2エア捌き処理を並列して実行する、
ことを特徴とする請求項1又は3に記載のシート給送装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記給送ジョブにおいて指定されたシートサイズが前記第1のシート束のシートサイズと異なる場合、前記第1のシート束に対して前記第1シート給送処理及び前記第1エア捌き処理を実行せず、前記給送ジョブにおいて指定されたシートサイズが前記第2のシート束のシートサイズと異なる場合、前記第2のシート束に対して前記第2シート給送処理及び前記第2エア捌き処理を実行しない、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシート給送装置。
【請求項6】
前記第1シート給送部及び第2シート給送部により給送されたシートに画像を形成する画像形成部を備える、
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のシート給送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シートを給送するシート給送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、給紙トレイに積載されたシート束に空気を吹き付けて、積載方向に隣り合うシートが分離し易くなるように捌く給紙装置が知られている(特許文献1参照)。特許文献1に記載の給紙装置は、シート束の側面に配置された輝度測定部に検出される輝度によってシート束におけるシート間の隙間を計測する。特許文献1に記載の給紙装置は、それに基づいて風量を調整することにより、シート束を適切に捌くことが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-47062号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の給紙装置では、風量を調整してシート間の隙間が適切になったと判定してからシートを給送するため、タクトタイムが長くなる虞があった。そこで、本発明は、タクトタイムが長くなることを防ぎつつシート束にエアを吹き付けて捌くことが可能なシート給送装置を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、シート給送装置において、第1のシート束を支持する第1シート支持部と、第2のシート束を支持する第2シート支持部と、前記第1のシート束の最上位シートを給送する第1シート給送部と、前記第2のシート束の最上位シートを給送する第2シート給送部と、前記第1のシート束の側端にエアを吹き付けて前記第1のシート束の内の最上位シートを含む複数のシートを捌く第1エア吹き付け部と、前記第2のシート束の側端にエアを吹き付けて前記第2のシート束の内の最上位シートを含む複数のシートを捌く第2エア吹き付け部と、前記第1のシート束にエアを吹き付けて捌く第1エア捌き処理と、前記第2のシート束に前記第2エア吹き付け部によってエアを吹き付けて捌く第2エア捌き処理と、前記第1のシート束から前記第1シート給送部によりシートを給送する第1シート給送処理と、前記第2のシート束から前記第2シート給送部によりシートを給送する第2シート給送処理と、を実行する制御部と、前記第1エア捌き処理によって前記第1のシート束が捌かれた第1捌き状態と、前記第2エア捌き処理によって前記第2のシート束が捌かれた第2捌き状態と、を検出する捌き検出部と、を備え、前記制御部は、複数のシートを連続して給送する給送ジョブが入力されると、前記第1エア捌き処理及び前記第2エア捌き処理を並列して実行し、前記捌き検出部が前記第2捌き状態より先に前記第1捌き状態を検出した場合に前記第1シート給送処理を実行し、前記捌き検出部が前記第1捌き状態より先に前記第2捌き状態を検出した場合に前記第2シート給送処理を実行する、ことを特徴とする。
【0006】
また、本発明は、シート給送装置において、第1のシート束を支持する第1シート支持部と、第2のシート束を支持する第2シート支持部と、前記第1のシート束の最上位シートを給送する第1シート給送部と、前記第2のシート束の最上位シートを給送する第2シート給送部と、前記第1のシート束の側端にエアを吹き付けて前記第1のシート束の内の最上位シートを含む複数のシートを捌く第1エア吹き付け部と、前記第2のシート束の側端にエアを吹き付けて前記第2のシート束の内の最上位シートを含む複数のシートを捌く第2エア吹き付け部と、前記第1のシート束に前記第1エア吹き付け部によってエアを吹き付けて捌く第1エア捌き処理と、前記第2のシート束に前記第2エア吹き付け部によってエアを吹き付けて捌く第2エア捌き処理と、前記第1のシート束から前記第1シート給送部によりシートを給送する第1シート給送処理と、前記第2のシート束から前記第2シート給送部によりシートを給送する第2シート給送処理と、を実行する制御部と、を備え、前記制御部は、複数のシートを連続して給送する給送ジョブにおいて、前記第1シート給送処理を実行中に、前記第2エア捌き処理を実行する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によると、タクトタイムが長くなることを防ぎつつシート束にエアを吹き付けて捌くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態に係る画像形成システムの構成を示す概略図。
図2】シート積載装置の構成を示す概略図。
図3】シート積載部の構成を示す概略図。
図4】捌き検出センサの構成を示す概略図。
図5】本実施形態の積載制御部を示すブロック図。
図6】エア捌き給送制御に係る各制御処理を示すフローチャート。
図7】単段エア捌き給送制御において実行される各制御処理を示すフローチャート。
図8】捌き状態検出処理において実行される各制御処理を示すフローチャート。
図9】複段エア捌き給送制御において実行される各制御処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面に沿って、実施形態の構成について説明する。図1は、本実施形態に係る画像形成システム1の概略構成を示す図である。画像形成システム1は、図1に示すように、シートを積載すると共に積載したシートを給送するシート積載装置100と、シート積載装置100から給送されたシートに画像を形成する画像形成部である画像形成装置200とを備える。また、画像形成システム1は、画像が形成されたシートを後処理するシート後処理装置300を備える。なお、本開示において、画像形成装置200は、プリンタに限らず、複写機、ファクシミリ及びこれら複合機器等、シートに画像を形成可能な画像形成部を備えた画像形成装置を適用可能である。また、シートとは、用紙又は封筒等の紙、オーバーヘッドプロジェクタ用のプラスチックフィルム(OHT)、布などの薄層状の記録媒体を指す。
【0010】
画像形成システム1は、ユーザからの操作入力を受け付ける操作部201を備え、操作部201からの信号を画像形成装置200に送信する。画像形成装置200は、操作部201又は画像形成装置200に接続されたPCから画像形成ジョブを受信することにより画像形成を開始し、シート積載装置100及びシート後処理装置300に画像形成ジョブに係る制御信号を出力する。
【0011】
[シート積載装置及びシート積載部の詳細な構成]
シート給送装置としてのシート積載装置100は、図2及び図3に示すようにシートが積載されるシート積載部110a~110cを有する。図2はシート積載装置100の概要を示す図であり、図3はシート積載部110aの詳細を示す図である。なお、シート積載部110a~110cが略同様な構造であるため、以降の説明では、シート積載部110aを説明し、シート積載部110b,110cの説明を省略する。
【0012】
シート積載部110aは、第1のシート束P1を支持する第1シート支持部であるトレイ111aと、トレイ111aに支持される第1のシート束P1における最上位シートを給送する第1シート給送部である給送ローラ101aとを有する。トレイ111aは、第1シート給送部である給送ローラ101aが第1のシート束P1における最上位シートに当接して給送可能な給送位置と、給送ローラ101aが第1のシート束P1から離間する離間位置との間で移動可能に構成されている。
【0013】
給送ローラ101aは、一端がシート積載装置100の装置本体100aに対して回動可能に支持される支持部103の他端に回転可能に支持されている。給送ローラ101aは、支持部103が下方に揺動することにより、給送位置に位置するトレイ111aに支持された第1のシート束P1に当接し、支持部103が上方に揺動することにより、第1のシート束P1から離間する。
【0014】
また、シート積載部110aは、給送ローラ101aがシートを給送及び搬送する搬送方向におけるシート積載部110aの下流において、シートを1枚ずつ搬送する分離ローラ対102を有する。分離ローラ対102は、シートを搬送方向に搬送するフィードローラ102aと、フィードローラ102aに所定の大きさの圧接力で圧接するリタードローラ102bとを有する。リタードローラ102bは、給送ローラ101aから給送されたシートをフィードローラ102aと共に1枚ずつに分離する。分離ローラ対102によって搬送方向の下流に搬送されたシートは、複数の搬送ローラ104を介して画像形成装置200に搬送される。
【0015】
搬送方向におけるトレイ111aの上流には、第1のシート束P1の搬送方向における上流端に当接して、上流方向におけるシートの移動を規制する上流規制板112が配置されている。また、トレイ111aに対して、搬送方向に直交するシート幅方向における一方には、第1のシート束P1のシート幅方向における辺に当接して、シート幅方向におけるシートの移動を規制する幅方向規制板113が配置されている。
【0016】
シート積載部110aは、搬送方向におけるトレイ111aの下流において第1のシート束P1の側端にエアを吹き付ける第1エア吹き付け部である捌きファン114aを有する。捌きファン114aは、給送位置まで上昇したトレイ111aに支持された第1のシート束P1のうち、最上位シートを含む複数のシートにエアを吹き付けることが可能な位置に配置されている。捌きファン114aは、エアを吹き付けてシートを浮上させることによりシート間の密着を解消するように第1のシート束P1を捌く。
【0017】
シート積載部110aと略同様に、シート積載部110bは、第2のシート束P2を支持する第2シート支持部であるトレイ111bと、第2のシート束P2の最上位シートを給送する第2シート給送部である給送ローラ101bとを有する。シート積載部110cは、第3のシート束P3を支持する第3シート支持部であるトレイ111cと、第3のシート束P3の最上位シートを給送する第3シート給送部である給送ローラ101cとを有する。
【0018】
さらに、シート積載部110bは、第2のシート束P2の側端にエアを吹き付けて第2のシート束P2のうち、最上位シートを含む複数のシートを捌く第2エア吹き付け部である捌きファン114bを有する。シート積載部110cは、第3のシート束P3の側端にエアを吹き付けて第3のシート束P3のうち、最上位シートを含む複数のシートを捌く第3エア吹き付け部である捌きファン114cを有する。
【0019】
シート積載部110a~110cには、シート束が捌かれた捌き状態であることを検出する捌き検出部である捌き検出センサ115が設けられている。捌き検出センサ115は、シート幅方向におけるトレイ111aの一方に配置され、第1のシート束P1において積載方向に隣り合ったシートの間隔に基づいて検出値を出力する。捌き検出センサ115は、略同様に、シート幅方向におけるトレイ111bの一方及びトレイ111cの一方に配置され、積載方向に隣り合ったシートの間隔に基づいて検出値を出力する。
【0020】
シート積載装置100は、捌き検出センサ115から出力される信号に基づいて捌きファン114a~114cを制御する積載制御部140を有する。積載制御部140は、捌き検出センサ115から出力される検出値に基づいて、第1のシート束P1における捌き状態である第1捌き状態が検出されたか否かを判定する。また、積載制御部140は、第2のシート束P2における捌き状態である第2捌き状態と、第3のシート束P3が捌かれた第3捌き状態とが検出されたか否かを判定する。
【0021】
捌き検出センサ115は、図4に示すように、第1のシート束P1~第3のシート束P3の積載方向において異なる複数の位置に光を照射する光源部である発光源116を有する。また、捌き検出センサ115は、複数の位置でそれぞれ反射された光の光量を検出値としてそれぞれ出力する複数の光量検出部117~121を有する。捌き検出センサ115は、捌きファン114a~114cによりエアが吹き付けられる複数のシートに光を照射可能かつ、その複数のシートから反射されるシートを検出可能な位置に配置されている。光量検出部117~121によって検出されたそれぞれの検出値は、積載制御部140に出力される。
【0022】
[積載制御部の詳細な構成]
図5は、積載制御部140を示すブロック図である。積載制御部140には、光量検出部117~121、発光源116及び捌きファン114a~114cが接続されている。積載制御部140は、捌きファン114aを駆動させることにより第1のシート束P1にエアを吹き付けて捌く第1エア捌き処理と、捌きファン114bを駆動させることにより第2のシート束P2にエアを吹き付けて捌く第2エア捌き処理とを実行可能である。また、積載制御部140は、捌きファン114cを駆動させることにより第3のシート束P3にエアを吹き付けて捌く第3エア捌き処理を実行可能である。積載制御部140は、第1エア捌き処理~第3エア捌き処理において、捌きファン114a~114cの風量変更可能に構成されている。
【0023】
また、積載制御部140には、トレイ111a~111cを昇降させるトレイ昇降モータ131と、給送ローラ101a~101cを駆動させる給送モータ132とが接続されている。さらに、積載制御部140には、支持部103を揺動させることにより給送ローラ101a~101cを昇降させる給送ローラ昇降モータ133と、分離ローラ対102を駆動させる分離ローラ対回転モータ134とが接続されている。積載制御部140は、給送モータ132及び給送ローラ昇降モータ133を駆動させることにより、第1のシート束P1の最上位シートに給送ローラ101aを当接させて給送する第1シート給送処理を実行可能である。さらに、積載制御部140は、第2のシート束P2に給送ローラ101bを当接させて給送する第2シート給送処理と、第3のシート束P3に給送ローラ101cを当接させて給送する第3シート給送処理とを実行可能である。
【0024】
積載制御部140には、画像形成装置200が接続されており、画像形成装置200を介して操作部201からの信号が送信される。積載制御部140は、画像形成装置200から画像形成ジョブに係る制御信号である給送ジョブを受信することにより、エア捌き処理を実行した上でシート給送制御を実行するエア捌き給送制御を開始する。
【0025】
[エア捌き給送制御の詳細な説明]
次に、エア捌き給送制御について図6を参照しながら説明する。図6は、積載制御部140が画像形成装置200から給送ジョブを受信することにより開始するエア捌き給送制御に関する各工程を示すフローチャートである。積載制御部140は、まずユーザによって設定された設定情報を取得し(S101)、シートサイズが自動設定であるか否かを判定する(S102)。
【0026】
ステップS102において、シートサイズが自動設定ではないと判定して場合に(No)、積載制御部140は、ユーザによるシートサイズの設定処理を実行する(S104)。積載制御部140は、操作部201においてユーザに対してシートサイズの入力を報知し、ユーザによって操作部201に入力されたシートサイズを、給送するシートのシートサイズである給送サイズに設定する。また、ステップS102において、シートサイズが自動設定であると判定した場合に(Yes)、積載制御部140は、受信した給送ジョブに含まれる情報から給送サイズを設定する(S103)。
【0027】
ステップS103又はステップS104を実行した後に、積載制御部140は、給送サイズに適するシートが積載されているトレイが複数段あるか否かを判定する(S105)。積載制御部140は、予めトレイごとに設定されたシートサイズと、給送サイズとを比較して判定する。ステップS105において、給送サイズに適するシートが積載されているトレイが単数であると判定した場合に(No)、積載制御部140は該当するトレイにおいてエア捌き処理及びシート給送処理を実行する単段エア捌き給送制御を実行する(S106)。
【0028】
また、ステップ105において、給送サイズに適するシートが積載されているトレイが複数あると判定した場合に(Yes)、積載制御部140は、複段エア捌き給送制御を実行する(S107)。積載制御部140は、複段エア捌き給送制御において、該当する複数のトレイにおいてエア捌き処理及びシート給送処理を実行する。ステップS106又はステップS107を実行した後に、積載制御部140はエア捌きト給送制御を終了する。すなわち、積載制御部140は、給送サイズが第1のシート束P1のシートサイズと異なる場合に第1シート給送処理及び第1エア捌き処理を実行しない。また、積載制御部140は、給送サイズが第2のシート束P2のシートサイズと異なる場合に、第2シート給送処理及び第2エア捌き処理を実行しない。積載制御部140は、給送サイズが第3のシート束P3のシートサイズと異なる場合に、第3シート給送処理及び第3エア捌き処理を実行しない。
【0029】
[単段エア捌き給送制御の詳細な説明]
続いて、単段エア捌き給送制御について図7を参照しながら説明する。図7は、ステップS106の単段エア捌き給送制御における各工程を示すフローチャートである。なお、単段エア捌き給送制御は、エア捌き処理においてエアの風量を変更した回数である風量変更回数Nが「0」である状態で開始される。
【0030】
積載制御部140は、第1エア捌き処理~第3エア捌き処理のうち対象のトレイに対応するエア捌き処理を開始し、対象トレイに支持されたシート束に対してエアを吹きつけるエア捌き動作を開始する(S201)。積載制御部140は、最も弱い初期値の風量でエアをシート束に吹き付ける。
【0031】
ステップS201を実行した後に、積載制御部140は、対象トレイのシート束おいて捌き検出センサ115による捌き状態の検出を行う捌き状態検出処理を実行する(S202)。ステップS202を実行した後に、積載制御部140は、捌き状態検出処理において捌き状態が検出されたか否かを判定する(S203)。
【0032】
ステップS203において、捌き状態と判定された場合に、積載制御部140は、第1シート給送処理~第3シート給送処理のうち、対象トレイに対応したシート給送処理を開始して、1枚のシートを給送するシート給送動作を実行する(S204)。なお、既にシート給送処理が実行され、ステップS204において2枚目以降のシート給送動作を実行する場合に、積載制御部140は、シート給送処理の開始を省略してシート給送動作を実行する。
【0033】
ステップS204を実行した後に、積載制御部140は、給送したシートの枚数が給送ジョブに設定されている必要枚数に到達したか否かを判定する(S205)。ステップS205において、給送した枚数が必要枚数に到達していないと判定した場合に(No)、積載制御部140は、再びステップS202を実行する。また、ステップS205において、給送した枚数が必要枚数に到達したと判定した場合に(Yes)、積載制御部140は、エア捌き給送制御終了処理を実行する(S206)。ステップS206において、積載制御部140は、実行しているエア捌き処理及びシート給送処理を終了すると共に、風量変更回数Nを「0」にリセットする。ステップS206の実行後、積載制御部140は、単段エア捌き給送制御を終了する。
【0034】
ステップS203において捌き状態ではないと判定された場合に(No)、積載制御部140は、風量変更回数Nが「5」であるか否か判定する(S207)。ステップS207において、風量変更回数N<5であると判定した場合に(No)、積載制御部140は、エアの風量を一段階上昇させ、風量変更回数Nに「1」を加算する。そして、積載制御部140は、再びステップS202を実行する。
【0035】
ステップS207において、風量変更回数N=5であると判定した場合に(Yes)、積載制御部140は、操作部201によって、シート束を捌くことができないことをユーザに対して通知する(S209)。ステップS209を実行した後に、積載制御部140は、ステップS206を実行して、単段エア捌き給送制御を終了する。
【0036】
[捌き状態検出処理の詳細な説明]
次に、ステップS202における捌き状態検出処理の詳細について図8を参照しながら説明する。図8は、積載制御部140が実行する捌き状態検出処理に関する各工程を示すフローチャートである。積載制御部140は、まず捌き検出センサ115の発光源116によりシート端部に光を照射する(S301)。ステップS301を実行した後に、積載制御部140は、シートから捌き検出センサ115に反射される光を光量検出部117~121において検出する(S302)。積載制御部140は、光量検出部117~121に反射される光を検出値である反射レベルX117~X121として検出する。
【0037】
ステップS302を実行した後に、積載制御部140は、反射レベルX117~X121の平均値Xaveを算出する(S303)。ステップS303を実行した後に、積載制御部140は、平均値Xaveに基づいて閾値である下限値及び上限値を設定し、反射レベルX117~X121のそれぞれが下限値より大きいかつ上限値より小さいか否かを判定する(S304)。本実施形態において、下限値は0.8×Xaveに設定され、上限値は1.2×Xaveに設定される。ステップS304において、反射レベルX117~X121のいずれもが下限値より大きいかつ上限値より小さいと判定した場合に(Yes)、積載制御部140は、捌き状態が検出されたと判定し(S305)、捌き状態検出処理を終了する。ステップS306において、反射レベルX117~X121のいずれかが下限値以下である又は上限値以上であると判定した場合に(No)、捌き状態が検出されず、シート束が非捌き状態であると判定し(S306)、捌き状態検出処理を終了する。
【0038】
[複段エア捌き給送制御の詳細な説明]
続いて、図6におけるステップS107の複段エア捌き給送制御について図9を参照しながら説明する。図9は、複段エア捌き給送制御における各工程を示すフローチャートである。なお、複段エア捌き給送制御は、風量変更回数Nが「0」である状態で開始される。
【0039】
積載制御部140は、まずトレイ111a~111cのうち対象のトレイに対応するエア捌き処理全てを開始し、対象トレイの全段に積載されたシート束それぞれに対してエア捌き動作を開始する(S401)。積載制御部140は、最も弱い初期値の風量でエアをシート束に吹き付ける。本実施形態では、トレイ111a,111bが給送サイズに適するシートが積載された対象トレイとして説明を行う。すなわち、本実施形態における積載制御部140は、給送ジョブが入力されると、第1エア捌き処理及び第2エア捌き処理を並列して実行する。
【0040】
ステップS401を実行した後に、積載制御部140は、風量変更回数N=5であるか否かを判定する(S402)。ステップS402において風量変更回数N<5であると判定した場合に(No)、積載制御部140は、対象トレイの全段それぞれにおいて捌き状態であるか否かを判定する複段捌き状態検出処理を実行する(S403)。ステップS403において、積載制御部140は、対象トレイの全段それぞれに対して、図8に示す捌き状態検出処理と略同様の処理を実行する。
【0041】
ステップS403を実行した後に、積載制御部140は、ステップS403の複段捌き状態検出処理おいて捌き状態が検出されたか否かを判定する(S404)。本実施形態では、トレイ111a,111bが対象トレイであるため、ステップS403において第1捌き状態及び第2捌き状態の少なくとも一方が検出されたか否かが判定される。
【0042】
ステップS404において、捌き状態が検出されていないと判定した場合に(No)、積載制御部140は、現在実行している全てのエア捌き処理におけるエアの風量を一段階上昇させた上で、風量変更回数Nに「1」を加算する(S405)。すなわち、積載制御部140は、給送ジョブが入力されると、第1の風速である初期値の風量で第1エア捌き処理及び第2エア捌き処理を並列して実行する。所定時間、第1捌き状態及び第2捌き状態を検出しない場合に、積載制御部140は、第1の風速よりも速い第2の風速として、初期値の風量から上昇させた風量で第1エア捌き処理及び第2エア捌き処理を並列して実行する。ステップS405を実行した後に、積載制御部140は、再びステップS402を実行する。
【0043】
ステップS404において、第1捌き状態及び第2捌き状態の少なくとも一方が検出されたと判定した場合に(Yes)、積載制御部140は、捌き状態が検出されたトレイを給送段と設定する(S406)。なお、ステップS403において、複数段のシート束において捌き状態が検出された場合に、積載制御部140は、トレイ111a、トレイ111b、トレイ111cの優先順位で給送段と設定する。また、以降の説明では、給送サイズに適するシートが積載された対象トレイであるが、給送段に設定されなかったトレイを他段として説明する。
【0044】
ステップS406を実行した後に、積載制御部140は、全てのエア捌き処理を停止した上で、第1シート給送処理~第3シート給送処理のうち給送段に対応するシート給送処理を開始して、1枚のシートを給送するシート給送動作を実行する(S407)。すなわち、積載制御部140は、第1捌き状態を検出した場合に第1シート給送処理を実行し、第1捌き状態より先に第2捌き状態を検出した場合に第2シート給送処理を実行する。なお、既にシート給送処理が実行されている場合に、積載制御部140は、ステップS407においてシート給送処理の開始を省略してシート給送動作を実行する。
【0045】
ステップS407を実行した後に、積載制御部140は、給送したシートの枚数が必要枚数に到達したか否かを判定する(S408)。ステップS407において、給送したシートの枚数が必要枚数に到達していないと判定した場合に(No)、積載制御部140は、他段に対応するエア捌き処理を開始する(S409)。これにより、積載制御部140は、ステップS407において開始されたシート給送処理と並行してエア捌き処理を実行する。すなわち、本実施形態の積載制御部140は、第1シート給送処理を実行中の場合に第2エア捌き処理を実行し、第2シート給送処理を実行中の場合に第1エア捌き処理を実行する。なお、積載制御部140は、ステップS409において開始されるエア捌き処理において、他段それぞれに対して捌き状態検出処理を実行し、捌き状態が検出されるまでエアの風量を段階的に上昇させる。
【0046】
ステップS409を実行した後に、積載制御部140は、給送段においてシート給送動作終了後にエア捌き処理を実行する(ステップS410)。ステップS410のエア捌き処理において、積載制御部140は、エアの風量を変化させず、一定の風量かつ一定時間エアを吹きつける。
【0047】
ステップS410を実行した後に、積載制御部140は、複段捌き状態検出処理を実行する(S411)。ステップS411を実行した後に、積載制御部140は、ステップS411の複段捌き状態検出処理により給送段のシート束において捌き状態が検出されたか否かを判定する(S412)。ステップS412において、給送段のシート束が捌き状態であると判定した場合に(Yes)、積載制御部140は再びステップS407を実行する。すなわち、積載制御部140は、前のシートを給送したトレイから次のシートを給送する。
【0048】
ステップS412において、給送段のシート束が非捌き状態であると判定した場合に(No)、積載制御部140は、ステップS411の複段捌き状態検出処理により他段のシート束において捌き状態が検出されたか否かを判定する(S413)。なお、積載制御部140は、給送段のシート束が非捌き状態であることに基づいて、給送段におけるシート給送処理を終了する。
【0049】
ステップS413において、他段のシート束が捌き状態であると判定した場合に(Yes)、積載制御部140は、再びステップS406を実行し、捌き状態であると判定した他段を給送段と設定し、給送段を他段とする。すなわち、積載制御部140は、第1シート給送処理を実行中に、捌き検出センサ115により第1捌き状態を検出せずかつ第2捌き状態を検出した場合、第1シート給送処理を終了して第2シート給送処理を実行する。また、ステップS413において、他段のシート束が非捌き状態であると判定した場合に(No)、積載制御部140は、再びステップS402を実行する。
【0050】
ステップS402において、風量変更回数N=5であると判定した場合に、積載制御部140は、操作部201によって、シート束を捌くことができないことをユーザに対して通知する(S414)。ステップS414を実行した後、又はステップS408において給送枚数が必要枚数に到達したと判定した場合に(Yes)、積載制御部140は、エア捌き給送制御終了処理を実行する(S415)。ステップS415において、積載制御部140は、実行しているエア捌き処理及びシート給送処理を終了すると共に、風量変更回数Nを「0」にリセットする。ステップS415の実行後、積載制御部140は、複段エア捌き給送制御を終了する。
【0051】
このように、画像形成システム1は、給送ジョブが入力されると、第1エア捌き処理及び第2エア捌き処理を並列して実行する。そして、画像形成システム1は、第1捌き状態を検出した場合に第1シート給送処理を実行し、第1捌き状態より先に第2捌き状態を検出した場合に第2シート給送処理を実行する。これにより、画像形成システム1は、第1エア捌き処理のみを実行する場合と比較して、シート給送処理の開始タイミングを早めることが可能であり、タクトタイムが長くなることを防ぎつつシート束にエアを吹き付けて捌くことができる。
【0052】
また、画像形成システム1は、複数のシートを連続して給送する給送ジョブにおいて、第1シート給送処理を実行中に、第2エア捌き処理を実行する。これにより、画像形成システム1は、第1のシート束P1から先のシートを給送後、捌き状態である第2のシート束P2から次のシートを給送可能であるので、タクトタイムが長くなることを防ぎつつシート束にエアを吹き付けて捌くことができる。
【0053】
また、画像形成システム1は、給送段においてシート給送処理を実行している間、他段においてエア捌き処理を実行でき、他段におけるエア捌き処理の実行時間を十分に確保できる。従って、画像形成システム1は、他段におけるエア捌きによるシートの分離性を向上させ、シート重送の虞を低下させることができる。
【0054】
また、画像形成システム1は、第1シート給送処理を実行中に、第1捌き状態を検出せずかつ第2捌き状態を検出した場合、第1シート給送処理を終了して第2シート給送処理を実行する。これにより、画像形成システム1は、第1シート給送処理の実行後、第1のシート束P1が捌き状態ではなかったとしても、捌き状態である第2のシート束P2からシートを給送することが可能である。画像形成システム1は、タクトタイムが長くなることを防ぎつつシート束にエアを吹き付けて捌くことができる。
【0055】
また、画像形成システム1は、第1エア捌き処理及び第2エア捌き処理を並列して実行し、所定時間、第1捌き状態及び第2捌き状態が検出されない場合、エアの風量を上昇させて第1エア捌き処理及び前記第2エア捌き処理を並列して実行する。これにより、画像形成システム1は、第1のシート束P1及び第2のシート束P2を捌き易くさせることができる。
【0056】
また、画像形成システム1は、給送サイズが第1のシート束P1のシートサイズと異なる場合に第1シート給送処理及び第1エア捌き処理を実行しない。給送サイズが第2のシート束P2のシートサイズと異なる場合に、画像形成システム1は、第2シート給送処理及び第2エア捌き処理を実行しない。このように、画像形成システム1は、給送サイズとは異なるシートサイズのシート束に対してシート給送処理及びエア捌き処理を実行しないので、消費電力の増加を防ぐことができる。
【0057】
なお、本実施形態の画像形成システム1は、第1シート給送処理を実行中に、第1捌き状態を検出せずかつ第2捌き状態を検出した場合、第1シート給送処理を終了して第2シート給送処理を実行するように構成されているが、これに限らない。画像形成システム1は、第1シート給送処理及び第2シート給送処理を交互に実行し、シートを第1のシート束P1及び第2のシート束P2から交互に給送するように構成されていてもよい。この場合に、画像形成システム1は、第1シート給送処理を実行中に第2エア捌き処理を並列に実行し、第2シート給送処理を実行中に第1エア捌き処理を並列に実行する。
【0058】
また、本実施形態の画像形成システム1は、給送段においてシート給送動作を行っている際に、エアの吹き付けによる捌き動作を実行しないように構成されているが、これに限らない。画像形成システム1は、シート給送動作中にエアの吹き付けを実行するように構成されていてもよい。
【0059】
また、本実施形態の画像形成システム1は、ステップS410において、給送段のシート束に対して一定の風量でエア捌き処理を実行するように構成されているが、これに限らない。画像形成システム1は、捌き検出センサ115による検出結果に基づいて、風量を変更可能に構成されていてもよい。
【0060】
また、本実施形態の画像形成システム1は、複段エア捌き制御においてシートの給送後ステップS410によって給送段に対してエア捌き処理を実行するように構成されているが、これに限らず、ステップS410を省略するように構成されていてもよい。画像形成システム1は、シート給送後、給送段のシート束が捌き状態ではなかったとしても、エア捌き処理により捌き状態となった他段のシート束からシートを給送可能である。これにより、画像形成システム1は、タクトタイムが長くなることを防ぎつつシート束にエアを吹き付けて捌くことができる。
【0061】
また、本実施形態の画像形成システム1は、他段エア捌き給送制御において、ステップS405によって風量を変更した回数に基づいてステップS414の通知を行うように構成されているが、これに限らない。画像形成システム1は、ステップS405による風量の変更回数だけでなく、ステップS409によって実行される他段のエア捌き処理における風量の変更回数も考慮してステップS414の通知を行うように構成されていてもよい。
【0062】
また、本実施形態の画像形成システム1は、給送段におけるシート給送処理と並行して他段におけるエア捌き処理を実行するように構成されているが、これに限らない。他段において捌き状態が検出されている場合には、画像形成システム1は、給送段におけるシート給送処理を実行中に、他段においてエア捌き処理を実行しないように構成されていてもよい。また、画像形成システム1は、他段において捌き状態が検出されている場合に、給送段におけるシート給送処理を実行中に他段においてエア捌き処理を実行するか否かを、環境の温度及び湿度等を検出する環境センサによる検出結果に基づいて決定してもよい。
【0063】
また、本実施の形態では、シート給送装置の一例としてシート積載装置100をについて説明したが、シート積載装置100及び画像形成装置200の両方を合わせてシート給送装置としてもよい。また、シート積載装置100、画像形成装置200及びシート後処理装置300を含む画像形成システム1をシート給送装置としてもよい。また、エア捌き給送制御は、積載制御部140に限らず、画像形成装置200又はシート後処理装置300の制御部によって実行してもよい。
【符号の説明】
【0064】
100:シート給送装置(シート積載装置)、101a:第1シート給送部(給送ローラ)、101b:第2シート給送部(給送ローラ)、111a:第1シート支持部(トレイ)、111b:第2シート支持部(トレイ)、114a:第1エア吹き付け部(捌きファン)、114b:第2エア吹き付け部(捌きファン)、115:捌き検出部(捌き検出センサ)、140:制御部(積載制御部)、200:画像形成部、P1:第1のシート束、P2:第2のシート束
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9