(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022035970
(43)【公開日】2022-03-04
(54)【発明の名称】折り畳み構造、折り畳み装置及び折り畳み車
(51)【国際特許分類】
F16B 7/04 20060101AFI20220225BHJP
F16B 1/02 20060101ALI20220225BHJP
A63C 17/02 20060101ALI20220225BHJP
【FI】
F16B7/04 301B
F16B7/04 A
F16B1/02 B
A63C17/02
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021071221
(22)【出願日】2021-04-20
(31)【優先権主張番号】202010852570.9
(32)【優先日】2020-08-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】516180667
【氏名又は名称】北京小米移動軟件有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Xiaomi Mobile Software Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.018, Floor 8, Building 6, Yard 33, Middle Xierqi Road, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】特許業務法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】周 挙国
【テーマコード(参考)】
3J039
【Fターム(参考)】
3J039AA01
3J039BB01
3J039CA04
(57)【要約】 (修正有)
【課題】使用中の折り畳み構造の安全性を高めた折り畳み構造、折り畳み装置及び折り畳み車を提供する。
【解決手段】第1折り畳みシートと、第1折り畳みシートに回動可能に接続され、位置制限ボスを含む第2折り畳みシートと、それぞれ第1折り畳みシートに回動可能に接続される、ロックバックル及び該ロックバックルに接続されるロック解除部、を含むロックアセンブリと、を含み、折り畳み構造がロック解除状態にあるとき、第1折り畳みシートが第2折り畳みシートに対して第1方向に回動する場合、ロックバックルは第1折り畳みシートと共に第2折り畳みシートに係止するまで、ロック解除部は位置制限ボスに当接するまで移動し、折り畳み構造が、ロック解除部が第1折り畳みシートに対して回動してロックバックルのロック解除を位置制限ボスが制限する仮締め状態に切り替わることを特徴とする折り畳み構造、該折り畳み構造を含む折り畳み装置及び折り畳み車。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
折り畳み構造であって、
第1折り畳みシートと、
前記第1折り畳みシートに回動可能に接続され、かつ位置制限ボスを含む第2折り畳みシートと、
ロックバックル及び前記ロックバックルに接続されるロック解除部を含むロックアセンブリであって、前記ロック解除部及び前記ロックバックルは、それぞれ前記第1折り畳みシートに回動可能に接続される、ロックアセンブリと、を含み、
前記折り畳み構造がロック解除状態にあるとき、前記第1折り畳みシートが前記第2折り畳みシートに対して第1方向に回動する場合、前記ロックバックルは、前記第1折り畳みシートと共に前記第2折り畳みシートに係止するまで移動し、かつ、前記ロック解除部が前記位置制限ボスに当接するまで移動し、前記折り畳み構造が仮締め状態に切り替わり、前記仮締め状態では、前記位置制限ボスは、前記ロック解除部が前記第1折り畳みシートに対して回動して前記ロックバックルをロック解除することを制限する、
ことを特徴とする折り畳み構造。
【請求項2】
前記第1折り畳みシートは、係止溝を含み、前記折り畳み構造が前記仮締め状態にあるとき、前記ロック解除部は、前記係止溝に係止するまで前記第1折り畳みシートに対して第1方向に回動し、前記折り畳み構造は、ロック状態に切り替わる、
ことを特徴とする請求項1に記載の折り畳み構造。
【請求項3】
前記ロック解除部は、ロック解除レンチと、前記ロック解除レンチにスライド可能に接続される係止部とを含み、前記折り畳み構造が前記ロック状態にあるとき、前記係止部は前記係止溝に係止し、前記折り畳み構造が前記仮締め状態にあるとき、前記係止部は前記位置制限ボスに当接し、
前記ロック状態から前記ロック解除状態へ切り替わる際に、前記係止部は、前記ロック解除レンチに対して、前記係止溝から離れる方向にスライドし、前記係止部は前記係止溝から離れ、前記ロック解除部が前記第1折り畳みシートに対して第2方向に移動する際に、前記係止部が前記位置制限ボスを退避して前記ロック解除状態に切り替える、
ことを特徴とする請求項2に記載の折り畳み構造。
【請求項4】
前記ロック解除レンチは、ガイド溝と、前記ガイド溝内に設けられたバネとを含み、前記バネは、一端が前記係止部に当接され、他端が前記ガイド溝の内壁に接続され、前記係止部は、前記ガイド溝にスライド可能に接続され、
前記折り畳み構造が前記ロック解除状態にあるとき、前記係止部は前記位置制限ボスから離れ、前記バネは圧縮され、前記折り畳み構造が前記仮締め状態へ切り替わるとき、前記ロック解除部は第1方向に回動し、前記バネは、前記位置制限ボスに当接するように前記係止部を付勢する、
ことを特徴とする請求項3に記載の折り畳み構造。
【請求項5】
前記係止部は、第1係止部と、第1係止部に接続される第2係止部とを含み、前記第1係止部は、ロック状態で前記係止溝に係止し、前記第2係止部は、仮締め状態で前記位置制限ボスに当接し、前記バネは前記第1係止部及び/又は第2係止部に当接する、
ことを特徴とする請求項4に記載の折り畳み構造。
【請求項6】
前記ロック解除レンチは、
前記係止部が設けられる把持部と、
前記把持部の一端に接続される第1偏心輪と、
一端が前記第1偏心輪に接続され、他端が前記ロックバックルに接続されるリンクと、を含み、
前記係止部が前記係止溝から離れ、前記把持部が前記第1折り畳みシートに対して第2方向に回動するとき、前記第1偏心輪は、前記リンクを介して、前記ロックバックルを前記第1折り畳みシートに対して第2方向に回動するように押圧して、前記ロックバックルと前記第2折り畳みシートとの係止を解除する、
ことを特徴とする請求項3に記載の折り畳み構造。
【請求項7】
前記リンクは、リンク本体と、リンク本体に形成された丸穴と、を含み、前記リンク本体は、前記ロックバックルに接続され、前記第1偏心輪は、前記丸穴内に設けられ、前記第1偏心輪の回動中心は前記丸穴の中心から離れている、
ことを特徴とする請求項6に記載の折り畳み構造。
【請求項8】
前記第1折り畳みシートは、弾性片を含み、前記ロック解除レンチは、前記第1偏心輪と同期回動する第2偏心輪をさらに含み、
前記係止部が前記係止溝から離れ、前記把持部が第2方向に回動し、前記折り畳み構造が前記ロック解除状態へ切り替わるとき、前記第2偏心輪は、前記弾性片を押圧し、前記折り畳み構造が前記仮締め状態へ切り替わるとき、前記弾性片は、前記第1偏心輪及び前記第2偏心輪を第1方向に回動するように駆動する復元力を提供する、
ことを特徴とする請求項6に記載の折り畳み構造。
【請求項9】
前記第1折り畳みシートは、回動ハンドルとシート本体とを含み、前記シート本体は、前記回動ハンドルに接続され、前記シート本体は、待避室と、第1回動軸と、第2回動軸とを含み、前記第1回動軸及び前記第2回動軸のそれぞれは、前記回動ハンドルの軸線に垂直し、
前記ロック解除部は、記第2回動軸に回動可能に接続され、前記ロックバックルは、前記第1回動軸に回動可能に接続され、前記ロック解除部の一部は、前記回動ハンドルの径方向に沿って前記待避室を通過して前記ロックバックルに接続される、
ことを特徴とする請求項1に記載の折り畳み構造。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の折り畳み構造を含む、
ことを特徴とする折り畳み装置。
【請求項11】
請求項1~9のいずれか1項に記載の折り畳み構造と、
ハンドルバー、リアフォーク、フットボード、前輪及び後輪と、を含み、
前記ハンドルバーは、前記第1折り畳みシートに接続され、前記第2折り畳みシートは、傾斜バ-を介して前記フットボードに接続され、前記第1折り畳みシート及び前記ハンドルバーは、前記フットボードに対して近づくか離れるように移動し、前記前輪は、前記第2折り畳みシートに回動可能に接続され、前記フットボードは、前記リアフォークに接続され、前記リアフォークは、前記後輪に回動可能に接続される、
ことを特徴とする折り畳み車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、端末技術の分野に関し、特に、折り畳み構造、折り畳み装置及び折り畳み車に関する。
【背景技術】
【0002】
折り畳み構造は、折り畳み可能であるという特徴により、収納時に占有スペースが小さく、持ち運びやすいというニーズを満たすだけでなく、通常の作動時のニーズも満たすことができるため、様々な装置に幅広く適用されており、当該装置もユーザに好かれる。しかし、折り畳み構造は折り畳み可能であるから、折り畳み構造が通常作動時に折り畳まれる可能性があり、そのため、ユーザが使用中の折り畳み構造の安全性をどのように高めるかは設計者の目標となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示は、関連技術における欠点を解決するために、折り畳み構造、折り畳み装置及び折り畳み車を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の実施例の第1態様は、折り畳み構造であって、当該折り畳み構造は、
第1折り畳みシートと、
前記第1折り畳みシートに回動可能に接続され、かつ位置制限ボスを含む第2折り畳みシートと、
ロックバックル及び前記ロックバックルに接続されるロック解除部を含むロックアセンブリであって、前記ロック解除部及び前記ロックバックルは、それぞれ前記第1折り畳みシートに回動可能に接続される、ロックアセンブリと、を含み、
前記折り畳み構造がロック解除状態にあるとき、前記第1折り畳みシートが前記第2折り畳みシートに対して第1方向に回動する場合、前記ロックバックルは、前記第1折り畳みシートと共に前記第2折り畳みシートに係止するまで移動し、かつ、前記ロック解除部は、前記位置制限ボスに当接するまで移動し、前記折り畳み構造が前記仮締め状態に切り替わり、前記仮締め状態では、前記位置制限ボスは、前記ロック解除部が前記第1折り畳みシートに対して回動して前記ロックバックルをロック解除することを制限する折り畳み構造を提供する。
【0005】
選択可能に、前記第1折り畳みシートは、係止溝を含み、前記折り畳み構造が前記仮締め状態にあるとき、前記ロック解除部は、前記係止溝に係止するまで前記第1折り畳みシートに対して第1方向に回動し、前記折り畳み構造は、ロック状態に切り替わる。
【0006】
選択可能に、前記ロック解除部は、ロック解除レンチと、前記ロック解除レンチにスライド可能に接続される係止部とを含み、前記折り畳み構造が前記ロック状態にあるとき、前記係止部は前記係止溝に係止し、前記折り畳み構造が前記仮締め状態にあるとき、前記係止部は前記位置制限ボスに当接し、
前記ロック状態から前記ロック解除状態へ切り替わる際に、前記係止部は、前記ロック解除レンチに対して、前記係止溝から離れる方向にスライドし、前記係止部は前記係止溝から離れ、前記ロック解除部が前記第1折り畳みシートに対して第2方向に移動する際に、前記係止部が前記位置制限ボスを退避して前記ロック解除状態に切り替える。
【0007】
選択可能に、前記ロック解除レンチは、ガイド溝と、前記ガイド溝内に設けられたバネとを含み、前記バネは、一端が前記係止部に当接され、他端が前記ガイド溝の内壁に接続され、前記係止部は、前記ガイド溝にスライド可能に接続され、
前記折り畳み構造が前記ロック解除状態にあるとき、前記係止部は前記位置制限ボスから離れ、前記バネは圧縮され、前記折り畳み構造が前記仮締め状態へ切り替わるとき、前記ロック解除部は第1方向に回動し、前記バネは、前記位置制限ボスに当接するように前記係止部を付勢する。
【0008】
選択可能に、前記係止部は、第1係止部と、第1係止部に接続される第2係止部とを含み、前記第1係止部は、ロック状態で前記係止溝に係止し、前記第2係止部は、仮締め状態で前記位置制限ボスに当接し、前記バネは前記第1係止部及び/又は第2係止部に当接する。
【0009】
選択可能に、前記ロック解除レンチは、
前記係止部が設けられる把持部と、
前記把持部の一端に接続される第1偏心輪と、
一端が前記第1偏心輪に接続され、他端が前記ロックバックルに接続されるリンクと、を含み、
前記係止部が前記係止溝から離れ、前記把持部が前記第1折り畳みシートに対して第2方向に回動するとき、前記第1偏心輪は、前記リンクを介して、前記ロックバックルを前記第1折り畳みシートに対して第2方向に回動するように押圧して、前記ロックバックルと前記第2折り畳みシートとの係止を解除する。
【0010】
選択可能に、前記リンクは、リンク本体と、リンク本体に形成された丸穴と、を含み、前記リンク本体は、前記ロックバックルに接続され、前記第1偏心輪は、前記丸穴内に設けられ、前記第1偏心輪の回動中心は、前記丸穴の中心から離れている。
【0011】
選択可能に、前記第1折り畳みシートは、弾性片を含み、前記ロック解除レンチは、前記第1偏心輪と同期回動する第2偏心輪をさらに含み、
前記係止部が前記係止溝から離れ、前記把持部が第2方向に回動し、前記折り畳み構造が前記ロック解除状態へ切り替わるとき、前記第2偏心輪は前記弾性片を押圧し、前記折り畳み構造が前記仮締め状態へ切り替わるとき、前記弾性片は、前記第1偏心輪及び前記第2偏心輪を第1方向に回動するように駆動する復元力を提供する。
【0012】
選択可能に、前記第1折り畳みシートは、回動ハンドルとシート本体とを含み、前記シート本体は、前記回動ハンドルに接続され、前記シート本体は、待避室と、第1回動軸と、第2回動軸とを含み、前記第1回動軸及び前記第2回動軸のそれぞれは、前記回動ハンドルの軸線に垂直し、
前記ロック解除部は、記第2回動軸に回動可能に接続され、前記ロックバックルは、前記第1回動軸に回動可能に接続され、前記ロック解除部の一部は、前記回動ハンドルの径方向に沿って前記待避室を通過して前記ロックバックルに接続される。
【0013】
本開示の実施例の第2態様は、上記いずれか1項の実施例に記載の折り畳み構造を含む折り畳み装置を提供する。
【0014】
本開示の実施例の第3態様は、
第1折り畳みシートと第2折り畳みシートとを含む、上記いずれか1項の実施例に記載の折り畳み構造と、
ハンドルバー、フロントフォーク、リアフォーク、フットボード、前輪及び後輪と、を含み、
前記ハンドルバーは、前記第1折り畳みシートに接続され、前記第2折り畳みシートは、傾斜バ-を介して前記フットボードに接続され、前記第1折り畳みシート及び前記ハンドルバーは、前記フットボードに対して近づくか離れたりするように移動し、前記前輪は、前記第2折り畳みシートに回動可能に接続され、前記フットボードは、前記リアフォークに接続され、前記リアフォークは、前記後輪に回動可能に接続される折り畳み車を提供する。
【発明の効果】
【0015】
本開示の実施例によって提供される技術案は、以下の有益な効果を有する。
【0016】
上記実施例から分かるように、本開示において、第1折り畳みシート及び第2折り畳みシートが、ロックバックルと第2折り畳みシートとがロックされるまで相対的に回動したとき、それと共に、ロック解除部が位置制限ボスに位置制限され、これにより、当該ロック解除部が第1折り畳みシートに対して回動することができず、ロックバックルが第2折り畳みシートから離れることができないため、ユーザが手動でロック解除部を締め付ける必要がなく、ユーザの不注意や手動でロック解除部を締め付けることを忘れたことによってロックバックルがロック解除されて第1折り畳みシートと第2折り畳みシートとが相対的に回動してユーザを怪我させることを低減することができる。
【0017】
以上の一般的な説明と、以下の詳細な説明は、例示的で解釈的なものにすぎず、本開示を制限するものではないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0018】
ここの図面は、明細書に組み込まれて、本明細書の一部を構成し、本開示に合致する実施例を示し、本明細書とともに本開示の原理を説明するために用いられる。
【
図1】例示的な一実施例に係る折り畳み構造がロック解除状態にあるときの模式図である。
【
図2】
図1の折り畳み構造が仮締め状態にあるときの模式図である。
【
図3】
図1の折り畳み構造が仮締め状態にあるときの別の模式図である。
【
図4】
図1の折り畳み構造が仮締め状態にあるときの端面模式図である。
【
図5】
図1の折り畳み構造がロック状態にあるときの模式図である。
【
図6】
図1の折り畳み構造のロック解除部の模式図である。
【
図7】
図1の折り畳み構造が別のロック解除状態にあるときの模式図である。
【
図8】
図1の折り畳み構造がロック解除状態にあるときの端面模式図である。
【
図10】例示的な一実施例に係る折り畳み車の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
ここで、例示的な実施例について詳細に説明し、図面にその例が示されている。以下の説明が図面に関わる場合、特に明記しない限り、異なる図面の同じ数字は、同じ又は類似する要素を表す。以下の例示的な実施例に説明された実施形態は、本開示と一致する全ての実施形態を表すわけではない。逆に、添付の特許請求の範囲に説明されている、本開示の一部の態様と一致する装置及び方法の例にすぎない。
【0020】
本開示に使用されている用語は、特定の実施例を説明することをのみを目的とし、本開示に対する制限を意図するものではない。本開示及び添付の特許請求の範囲に使用される単数形の「一」、「前記」及び「当該」も、文脈上で他の意味を明確に示さない限り、複数形を含むことを意図する。また、本明細書に使用される「及び/又は」という用語は、1つ又は複数の関連のあるリストされたアイテムのいずれの組合せ、又は全ての組合せを含むことを意味することを理解されたい。
【0021】
本開示では、様々な情報の説明に第1、第2、第3などの用語を用いる可能性があるが、これらの情報はこれらの用語に制限されるものではないことに留意されたい。これらの用語は、同じタイプの情報を区別するためのものにすぎない。例えば、本開示の範囲から逸脱しない状況で、第1情報は、第2情報と呼ばれてもよく、同様に、第2情報も第1情報と呼ばれることができる。文脈に応じて、本明細書に使用される単語「もし……であれば」は、「……である場合に」或いは「……である際に」或いは「……という決定に応じて」という意味に解釈されてもよい。
【0022】
図1は、例示的な一実施例に係る折り畳み構造がロック解除状態にあるときの模式図である。
図1に示すように、折り畳み構造100は、第1折り畳みシート1と第2折り畳みシート2とを含んでもよい。第1折り畳みシート1は、第2折り畳みシート2に回動可能に接続される。具体的には、第1折り畳みシート1と第2折り畳みシート2とは、軸方向に係合可能であり、同じ側の縁では回動軸を介して回動可能に接続される。これにより、第1折り畳みシート1は、第2折り畳みシート2に向けて移動するように回動軸回りに回動することができ、折り畳み構造100の折り畳み収納が実現される。また、第1折り畳みシート1は、第2折り畳みシート2から離れるように回動軸回りに回動することもでき、折り畳み構造100の展開が実現される。第1折り畳みシート1と第2折り畳みシート2とのロックを実現するために、
図1~
図4に示すように、折り畳み構造100は、ロックアセンブリ3をさらに含んでもよい。ロックアセンブリ3は、ロックバックル32と、ロックバックル32に接続されるロック解除部31とを含み、ロックバックル32及びロック解除部31は、それぞれ第1折り畳みシート1に回動可能に接続されてもよい。具体的には、第1折り畳みシート1は、回動ハンドル11と、回動ハンドル11に接続されるシート本体12とを含んでもよい。シート本体12は、待避室121と、第1回動軸122と、第2回動軸123とを含んでもよい。第1回動軸122は、ロックバックル32に回動可能に接続され、第2回動軸123は、ロック解除部31に回動可能に接続される。本開示の実施例では、第1折り畳みシート1と第2折り畳みシート2とは、第2回動軸123を介して回動可能に接続されてもよい。第1回動軸122及び第2回動軸123のそれぞれは、回動ハンドル11の軸線に垂直し、ロック解除部31は、回動ハンドル11の径方向に沿ってロックバックル32に接続することができるため、ロック解除部31及びロックバックル32は、回動ハンドル11の相対する両側に設けられてもよい。当然のことながら、他の実施例では、第1折り畳みシート1及び第2折り畳みシート2は、第2回動軸123と異なる他の回動軸を介して接続されてもよく、本開示では、これについて限定しない。
【0023】
ここで、折り畳み構造100が
図1に示すロック解除状態にあるとき、第1折り畳みシート1が第2折り畳みシート2に向けて回動して収納が実現されるように、第1折り畳みシート1は第2折り畳みシート2に対して回動可能である。また、
図1に示す状態では、第1折り畳みシート1は、第2折り畳みシート2に対して
図1の矢印Aに示す反時計回りに回動可能であり、ロックバックル32が第1折り畳みシート1に接続されているため、ロックバックル32も第1折り畳みシート1と共に、
図2に示すように第2折り畳みシート2に係止するまで移動して、第1折り畳みシート1と第2折り畳みシート2とをロックする。さらに、ロック解除部31がロックバックル32に接続されるため、ロック解除部31は、ロックバックル32及び第1折り畳みシート1と共に、
図3に示すように第2折り畳みシート2の位置制限ボス21に当接するまで移動することができる。このとき、折り畳み構造100は、
図3、
図4に示す仮締め状態に切り替わる。当該仮締め状態では、位置制限ボス21の当接作用により、ロック解除部31が時計回りに回動してロックバックル32を押し開けて第1折り畳みシート1と第2折り畳みシート2とのロックを解除することを制限することができる。
【0024】
上記実施例から分かるように、本開示において、第1折り畳みシート1と第2折り畳みシート2とが、ロックバックル32と第2折り畳みシート2とをロックするまで相対的に回動するとき、それと共に、ロック解除部31も位置制限ボス21に位置制限され、これにより、当該ロック解除部31が第1折り畳みシート1に対して回動することができず、ロックバックル32が第2折り畳みシート2から離れることができないため、ユーザが手動でロック解除部31を締めつける必要がなく、ユーザの不注意や手動でロック解除部31を締め付けることを忘れたことによってロックバックル32がロック解除されて第1折り畳みシート1と第2折り畳みシート2とが相対的に回動してユーザを怪我させることを低減することができる。
【0025】
さらに、
図4、
図5に示すように、第1折り畳みシート1は、係止溝13をさらに含んでもよく、係止溝13は、シート本体12に設けられてもよいし、回動ハンドル11に設けられてもよい。折り畳み構造100が仮締め状態にあるとき、ユーザは、ロック解除部31が係止溝13に係止するまでロック解除部31が第1折り畳みシート1に対して矢印Aに示す反時計回りに回動するように、引き続きロック解除部31を操作することができ、ロック解除部31が係止溝13に係止すると、折り畳み構造100は、仮締め状態から
図5に示すロック状態に切り替わる。仮締め状態に対して、ロック解除部31が反時計回りに回動するとき、ロック解除部31がロックバックル32に接続されているので、ロックバックル32に、
図5における左から右方向への分力を施し、ロックバックル32をきつく引っ張って、ロックの安定性を向上させることができる。一方、本開示の折り畳み構造100がロック状態に切り替わる前に仮締め状態にあるため、ユーザがロック解除部31を係止溝13に係止するのを忘れることによるリスクを低下させ、折り畳み構造100の安全性を向上させることができる。
【0026】
具体的には、
図4~
図6に示すように、ロック解除部31は、ロック解除レンチ311と、ロック解除レンチ311にスライド可能に接続される係止部312とを含んでもよい。ロック解除レンチ311は、ガイド溝314と、ガイド溝314内に設けられるバネ315とを含んでもよい。バネ315は、一端が係止部312に当接され、他端がガイド溝314の内壁に当接されてもよい。これに基づいて、係止部312が係止溝13に係止する過程において、係止部312はバネ315を押圧することができ、バネ315は、矢印Bに示す方向に沿って圧縮され、係止部312が係止溝13内に滑り込むと、バネ315の復元力によりバネ315が矢印Cに示す方向に伸長するとともに、係止部312を押圧して係止溝13の底部へ移動させ、これにより係止が実現される。折り畳み構造100が仮締め状態からロック状態へ切り替わるとき、当然のことながら、矢印B及び矢印Cに示す方向は、ロック解除レンチ311の現在の位置に対して模式的に示されるものに過ぎず、ロック解除レンチ311の位置が変化すると、バネ315の圧縮及び伸長方向もそれに応じて変化する。折り畳み構造をロック解除する際に、ガイド溝314に対して係止部312をスライドさせることにより、係止部312が係止溝13から離れ、さらに、ロック解除部32を、第2回動軸123回りに時計回りに回動させることができる。係止部312が係止溝13から離れる方向へ移動するため、ロック解除中に、係止部312が位置制限ボス21から退避することができ、折り畳み構造100が
図7又は
図8に示すロック解除状態に切り替えることができる。
【0027】
さらに、ロック解除状態から仮締め状態へ切り替えるとき、ロックバックル32は、ロック解除部31を反時計回りに回動するように駆動する。位置制限ボス21とロック解除部31との間にスペースがあるため、バネ315の復元力によって、係止部312が位置制限ボス21に係止するまで位置制限ボス21に向けて移動し、仮締めが実現される。
【0028】
本開示の実施例では、
図6に示すように、係止部312は、第1係止部3121と、第1係止部3121に接続される第2係止部3122とを含んでもよい。第1係止部3121は、係止溝13に係止するように、第2係止部3122よりも係止溝13に近接して設けられ、第2係止部3122は、位置制限ボス21に当接するように、第1係止部3121よりも第2折り畳みシート2に近接して設けられ、第2係止部3122は、バネ315に当接し、第1係止部3121と第2係止部3122との接続により、バネ315は、第1係止部3121と第2係止部3122とを同時に押圧することができる。当然のことながら、他の実施例では、係止部312は、一体に形成されてもよい。当然のことながら、他の実施例では、バネ315は、第1係止部3121に直接当接してもよいし、第1係止部3121と第2係止部3122とに同時に直接当接してもよく、本開示はこれについて限定しない。
【0029】
なお、バネ315の代わりに、ガイド溝314に弾性片を設け、弾性片が係止部312を押圧することにより、係止部12を自動復帰させてもよい。
【0030】
上記各実施例では、ロック解除レンチ311は、把持部316と、第1偏心輪317と、リンク318とを含んでもよい。係止部312は、把持部316に設けられ、第1偏心輪317は、把持部316に接続されるとともに、第2回動軸123に回動可能に接続され、リンク318は、一端が第1偏心輪317に接続され、他端がロックバックル32に接続される。これにより、係止部312が係止溝13から離れ、把持部316が第1折り畳みシート1に対して時計回りに回動するとき、第1偏心輪317が第2回動軸123に対して時計回りに回動することができる。これにより、第1偏心輪317の偏心構造を利用してリンク318を押圧することによりロックバックル32を押すことができ、その結果、ロックバックル32が第1折り畳みシート1に対して時計回りに回動し、ロックバックル32が第2折り畳みシート2から離れ、折り畳み構造100がロック解除状態に切り替わる。第1折り畳みシート1が第2折り畳みシート2に対して反時計回りに回動するとき、ロックバックル32と第1折り畳みシート1との共同作用で、ロック解除部32の係止部312は、位置制限ボス21に当接し、折り畳み構造100が仮締め状態に切り替わる。さらに、把持部316に作用することにより、把持部316が第1折り畳みシート1に対して反時計回りに回動するとき、係止部312は、係止溝13に係止し、折り畳み構造100がロック状態に切り替わる。
【0031】
ここで、リンク318は、第1偏心輪317の縁に直接接続されてもよいし、本開示の実施例に示すように、リンク318は、リンク本体と、リンク本体に設けられる丸穴とを含み、当該リンク本体は、ロックバックル32に接続され、第1偏心輪317は、丸穴内に設けられ、かつ、第2回動軸123の軸線は丸穴の軸心から離れることにより、第1偏心輪317の作用でリンク318が引っ張られ、そしてロックバックル32が引っ張られて第2折り畳みシート2へ移動するか、又は第1偏心輪317の作用でリンク318が押され、そしてロックバックル32が第2折り畳みシート2から離れるように押されてもよい。
【0032】
図9に示すように、第1折り畳みシート1は、待避室121内に設けられる弾性片14をさらに含んでもよく、ロック解除レンチ311は、第1偏心輪317と同軸に回動する1つ以上の第2偏心輪319をさらに含み、1つ以上の第2偏心輪319のそれぞれは、第2回動軸123に固定接続されてもよい。ロック解除部31が時計回りに回動して折り畳み構造100をロック解除するとき、第1偏心輪317及び第2偏心輪319のそれぞれは、第2回動軸123回りに時計回りに回動することができ、第1偏心輪317がリンク318を押圧し、第2偏心輪319が弾性片14を押圧する。これにより、折り畳み構造100がロック解除状態にあるとき、弾性片14は、第2偏心輪319を反時計回りに回動するように駆動する復元力を第2偏心輪319に提供する。ロックバックル32が第1折り畳みシート1に連れられて第2折り畳みシート2に係止するまで移動したとき、リンク318により第1偏心輪317が反時計回りに回動するように押され、弾性片14及びバネ315の作用により、係止部312は、位置制限ボス21に当接するまでロック解除レンチ311とともに反時計回りに速やかに回動し、ロック中のユーザの手応えを向上させることができる。
【0033】
上記実施例では、いずれも第1方向を反時計回りとし、第2方向を時計回りとすることを例として説明したが、他の実施例では、当該第1方向を時計回りとし、第2方向を反時計回りとしてもよく、本開示は、これについて限定しない。
【0034】
上記実施例に係る折り畳み構造100に基づいて、本開示は、
図10に示す折り畳み車200をさらに提供する。折り畳み車20は、折り畳み構造100、ハンドルバー201、リアフォーク202、フットボード203、前輪204及び後輪205を含んでもよい。ここで、折り畳み構造100の第1折り畳みシート1は、ハンドルバー201に接続され、第2折り畳みシート2は、傾斜バ-を介してフットボード203に接続されてもよい。これにより、ハンドルバー201は、第1折り畳みシート1に連れられて、第2折り畳みシート2対してフットボード203に近づくように移動することができ、折り畳み車200が折り畳み状態に切り替わる。又は、ハンドルバー201は、第1折り畳みシート1に連れられて、第2折り畳みシート2に対してフットボード203から離れるように移動することができ、折り畳み車200は折り畳み状態に切り替わる。このとき、折り畳み構造200は仮締め状態であるため、走行中に、不注意にロックアセンブリ3に触れることによって折り畳み車200が折り畳まれることを回避し、安全性を向上させることができる。折り畳み車200は、キックスクーターを含んでもよく、大人用キックスクーターであってもよいし、子供用キックスクーターであってもよい。
【0035】
当然のことながら、上記実施例において例示的に説明された折り畳み車のほか、折り畳み構造100は、さらに、ほかの折り畳み装置にも適用され、当該折り畳み装置の内部部品と部品と間の相対的な折り畳み、又はパーツ間の相対的な折り畳みを実現してもよい。例えば、当該折り畳み装置は、監視プラットフォームを含んでもよく、監視プラットフォームのカメラは、第1折り畳みシート又は第2折り畳みシートに設けられてもよく、これにより、第1折り畳みシートと第2折り畳みシートとの相対的な移動により、カメラの位置を調節して、監視中にロックすることができる。当然のことながら、当該折り畳み装置は、他の装置をさらに含んでもよく、本開示は、これについて限定しない。
【0036】
当業者は、明細書を考慮し、明細書に開示された開示を実施した後、本開示の他の実施案を容易に想到し得る。本開示は、本開示の任意の変形、用途又は適応的変化をカバーすることを意図し、これらの変形、用途又は適応的変化は、本開示の一般的な原理に従い、本開示に開示されていない当技術分野の公知の常識又は慣用の技術手段を含む。明細書及び実施例は、例示的なものに過ぎず、本開示の真の範囲及び精神は、以下の特許請求の範囲によって示される。
【0037】
本開示は、以上の説明、及び添付図面に示された正確な構造に限定されず、その範囲から逸脱することなく、様々な修正や変更を行うことができる。本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲のみにより限定される。