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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022036417
(43)【公開日】2022-03-08
(54)【発明の名称】タンクシステム、船舶
(51)【国際特許分類】
   F02M 21/02 20060101AFI20220301BHJP
   B63B 25/16 20060101ALI20220301BHJP
   B63H 21/38 20060101ALI20220301BHJP
   F17C 9/02 20060101ALI20220301BHJP
【FI】
F02M21/02 L
B63B25/16 D
B63B25/16 M
B63B25/16 H
B63H21/38 B
F02M21/02 R
F02M21/02 U
F17C9/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020140616
(22)【出願日】2020-08-24
(71)【出願人】
【識別番号】518022743
【氏名又は名称】三菱造船株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(74)【代理人】
【識別番号】100161702
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 宏之
(74)【代理人】
【識別番号】100189348
【弁理士】
【氏名又は名称】古都 智
(74)【代理人】
【識別番号】100196689
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 康一郎
(72)【発明者】
【氏名】加藤 雅之
【テーマコード(参考)】
3E172
【Fターム(参考)】
3E172AA03
3E172AA06
3E172AB04
3E172BA06
3E172BD01
3E172EB03
3E172EB10
3E172GA17
(57)【要約】
【課題】ポンプの配置の自由度を高める。
【解決手段】タンクシステムは、液化ガスを貯留するタンクと、タンク内に貯留された液化ガスのうち少なくとも液相に液化ガス供給ラインを介して連通されたポンプ格納容器と、ポンプ格納容器内に収容されてタンクからポンプ格納容器に供給された液化ガスの液相からポンプ格納容器の外部に液化ガスを送り出すポンプ本体と、ポンプ格納容器内で生じた気相の圧力がタンクに貯留された液化ガスの気相の圧力よりも低くなるように、ポンプ格納容器内の気相とタンク内の前記気相との間に差圧を生じさせる差圧発生部と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液化ガスを貯留するタンクと、
前記タンク内に貯留された前記液化ガスのうち少なくとも液相に液化ガス供給ラインを介して連通されたポンプ格納容器と、
前記ポンプ格納容器内に収容されて前記タンクから前記ポンプ格納容器に供給された前記液化ガスの液相から前記ポンプ格納容器の外部に前記液化ガスを送り出すポンプ本体と、
前記ポンプ格納容器内で生じた気相の圧力が前記タンクに貯留された前記液化ガスの気相の圧力よりも低くなるように、前記ポンプ格納容器内の前記気相と前記タンク内の前記気相との間に差圧を生じさせる差圧発生部と、を備える
タンクシステム。
【請求項2】
前記ポンプ格納容器内の気相と、前記タンク内の気相と、を連通する連通ラインをさらに備え、
前記差圧発生部は、
前記連通ラインに設けられて前記ポンプ格納容器内の気体を前記タンク内に送り込む気体送込装置を備える
請求項1に記載のタンクシステム。
【請求項3】
前記液化ガス供給ラインの中間部、及び前記連通ラインの中間部に渡って設けられ、前記液化ガス供給ラインを流れる前記液化ガス、及び前記連通ラインを流れる前記気体を貯留可能な中間容器をさらに備え、
前記気体送込装置は、前記中間容器よりも前記タンクに近い側の前記連通ラインに設けられている
請求項2に記載のタンクシステム。
【請求項4】
前記気体送込装置よりも前記ポンプ格納容器に近い側の前記連通ラインに設けられ、前記気体送込装置に送り込む前記気体を加熱するガス加熱部をさらに備える
請求項2又は3に記載のタンクシステム。
【請求項5】
前記気体送込装置よりも前記タンクに近い側の前記連通ラインに設けられ、前記タンク内の気相に送り込まれる前記気体を冷却するガス冷却部をさらに備える
請求項2から4の何れか一項に記載のタンクシステム。
【請求項6】
前記ガス冷却部は、
前記連通ラインを通して前記タンクに送り込まれる前記気体と、前記ポンプ本体から前記ポンプ格納容器の外部に送り出される前記液化ガスとを熱交換する
請求項5に記載のタンクシステム。
【請求項7】
前記液化ガス供給ラインに設けられ、前記液化ガス供給ライン内の流路を開閉可能なバルブと、
前記ポンプ格納容器内の前記液化ガスの液位を検出するポンプ液位検出部と、
前記ポンプ液位検出部で検出された検出結果に基づき、前記バルブの開閉を制御するバルブ制御部と、を備える
請求項1から6の何れか一項に記載のタンクシステム。
【請求項8】
前記ポンプ格納容器内の気相の圧力を検出するポンプ圧力検出部と、
前記ポンプ圧力検出部で検出される前記ポンプ格納容器内の気相の圧力に基づいて、前記差圧発生部の動作を制御する制御装置と、をさらに備える
請求項1から7の何れか一項に記載のタンクシステム。
【請求項9】
前記タンク内の気相の圧力を検出するタンク圧力検出部を更に備え、
前記制御装置は、前記タンク圧力検出部で検出される前記タンク内の気相の圧力と前記ポンプ圧力検出部で検出される前記ポンプ格納容器内の気相の圧力との差圧が、予め定められた範囲内となるように前記差圧発生部の動作を制御する
請求項8に記載のタンクシステム。
【請求項10】
前記タンク内の前記気相に存在する気体を前記タンクの外部に供給するタンク側燃料供給ラインをさらに備える
請求項8又は9に記載のタンクシステム。
【請求項11】
船体と、
前記船体に設けられた、請求項1から10の何れか一項に記載のタンクシステムと、
前記ポンプ格納容器の外部及び前記タンクの外部に配置されて、前記液化ガスを燃料とする内燃機関と、を備える
船舶。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、タンクシステム、船舶に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、液化ガスを貯留するタンクと、タンク内の液化ガスを気化器に送り込むポンプと、気化器で気化された気化ガスを燃料として使用する内燃機関と、を備える構成が開示されている。そして、この特許文献1のポンプは、タンクの外部に配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-49881号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、ポンプがタンク外に配置されているためポンプ格納容器とタンクとが配管で連通されている。このポンプ格納容器内の液面高さは、タンク内の液化ガス液面高さに応じた高さとなる。
上記ポンプを安定作動させるためには、ポンプ格納容器内の液面高さをポンプの必要吸込みヘッド以上にする必要がある。つまり、特許文献1のようにタンク外にポンプを設ける場合、必要吸込みヘッドの制約によりポンプの配置自由度が低下してしまうという課題がある。
【0005】
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであって、ポンプの配置自由度を高めることができるタンクシステム、船舶を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本開示に係るタンクシステムは、タンクと、ポンプ格納容器と、ポンプ本体と、差圧発生部と、を備える。前記タンクは、液化ガスを貯留する。前記ポンプ格納容器は、前記タンク内に貯留された前記液化ガスのうち少なくとも液相に液化ガス供給ラインを介して連通されている。前記ポンプ本体は、前記ポンプ格納容器内に収容されている。前記ポンプ本体は、前記タンクから前記ポンプ格納容器に供給された前記液化ガスの液相から前記ポンプ格納容器の外部に前記液化ガスを送り出す。前記差圧発生部は、前記ポンプ格納容器内で生じた気相の圧力が前記タンクに貯留された前記液化ガスの気相の圧力よりも低くなるように、前記ポンプ格納容器内の前記気相と前記タンク内の前記気相との間に差圧を生じさせる。
【0007】
本開示に係る船舶は、船体と、上記したようなタンクシステムと、内燃機関と、を備えている。前記タンクシステムは、前記船体に設けられている。前記内燃機関は、前記タンク内に貯留された前記液化ガスを燃料とする。
【発明の効果】
【0008】
本開示のタンクシステム、船舶によれば、ポンプの配置の自由度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示の実施形態に係るタンクシステムを備えた船舶の側面図である。
図2】本開示の第一実施形態に係るタンクシステムの概略構成を示す図である。
図3】本開示の第一実施形態に係るタンクシステムに設けられた制御装置のハードウェア構成を示す図である。
図4】本開示の第一実施形態に係るタンクシステムに設けられた制御装置の機能ブロック図である。
図5】本開示の第一実施形態に係るタンクシステムにおけるポンプ格納容器内の液位調整方法の手順を示すフローチャートである。
図6】本開示の第二実施形態に係るタンクシステムの概略構成を示す図である。
図7】本開示の第三実施形態に係るタンクシステムの概略構成を示す図である。
図8】本開示の第四実施形態に係るタンクシステムの概略構成を示す図である。
図9】本開示の第五実施形態に係るタンクシステムの概略構成を示す図である。
図10】本開示の第五実施形態に係るタンクシステムに設けられた制御装置のハードウェア構成を示す図である。
図11】本開示の第五実施形態に係るタンクシステムに設けられた制御装置の機能ブロック図である。
図12】本開示の第五実施形態に係るタンクシステムにおけるポンプ格納容器内の液位調整方法の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の実施形態に係るタンクシステム、船舶について、図1図12を参照して説明する。
<第一実施形態>
図1に示す実施形態の船舶1Aは、例えば、LNG(Liquefied Natural Gas)、LPG(Liquefied Petroleum Gas)等の液化ガスを燃料とする。この船舶1Aは、船体2と、タンクシステム10Aと、を少なくとも備えている。なお、本開示の実施形態において、船舶1Aの用途は何ら限定するものではない。
【0011】
図1に示すように、船体2は、その外殻をなす舷側3A,3Bと、船底4と、を有している。舷側3A,3Bは、左右舷側をそれぞれ形成する舷側外板を備える。船底4は、これら舷側3A,3Bを接続する船底外板を備える。これら舷側3A,3B及び船底4により、船体2の外殻は、船首尾方向FAに直交する断面においてU字状を成している。
【0012】
船体2は、上甲板5をさらに備えている。この実施形態で例示する上甲板5は、外部に露出する全通甲板である。船体2は、上甲板5上に、上部構造7をさらに備えている。上甲板5よりも下方の船体2内には、内燃機関8が収容されている。
【0013】
タンクシステム10Aは、内燃機関8に燃料を供給する。
図2に示すように、タンクシステム10Aは、タンク11と、ポンプ20と、差圧発生部30Aと、を備えている。
【0014】
タンク11は、船体2の上甲板5上や上甲板5よりも下層に配置されている。タンク11は、中空構造で、その内部に液化ガスLGを貯留可能に形成されている。タンク11内には、液化ガスLGと、液化ガスLGが蒸発することで生成されたタンク内気化ガスAGtとが収容されている。タンク11の下部には、液化ガスLGによる液相11bが存在し、タンク11の上部には、タンク内気化ガスAGtによる気相11aが存在する。
【0015】
ポンプ20は、船体2の上甲板5上や上甲板5よりも下層に配置されている。ポンプ20は、ポンプ格納容器21と、ポンプ本体22と、を備えている。
【0016】
ポンプ格納容器21は、管路である液化ガス供給ライン101を介してタンク11の液相11bに連通する中空状に形成されている。ポンプ格納容器21には、タンク11から液化ガス供給ライン101を通して液化ガスLGが供給される。ポンプ格納容器21内には、タンク11から供給された液化ガスLGと、この液化ガスLGが蒸発することで生成されたポンプ内気化ガスAGpと、が貯留される。ポンプ格納容器21内の上部には、ポンプ内気化ガスAGpによる気相21aが存在し、ポンプ格納容器21内の下部には、液化ガスLGによる液相21bが存在している。ポンプ内気化ガスAGpは、例えば、液化ガス供給ライン101を通過する際の外部から液化ガスLGへの入熱や、ポンプ格納容器21に貯留された液化ガスLGへの外部からの入熱や、ポンプ本体22から液化ガスLGへの入熱等により、生成される。
【0017】
ポンプ本体22は、ポンプ格納容器21内に収容されている。ポンプ本体22は、ポンプ格納容器21内の液化ガスLGを、ポンプ格納容器21の外部に配置された内燃機関8に向けて送り出す。ポンプ本体22は、液化ガスLGをポンプ本体22内に吸い込む吸込口(図示無し)を下部に備えている。ここで、このポンプ本体22を安定動作させるには、ポンプ格納容器21内の液相21bの液位L2を、少なくとも必要吸込みヘッド以上の位置に維持する必要がある。
【0018】
ポンプ本体22は、管路である燃料ガス供給ライン102を介して、内燃機関8に接続されている。燃料ガス供給ライン102の中間部には、気化器104が設けられている。気化器104は、ポンプ本体22から供給される液化ガスLGを蒸発させて気化させる。内燃機関8は、気化器104で気化された液化ガスLG(気化ガス)を燃焼室(図示せず)で燃焼させることで出力軸を回転させる。この内燃機関8から出力された回転エネルギーは、船体2を推進させるためのプロペラや、船体2内に電力を供給する発電機(図示無し)を駆動するために用いることができる。なお、内燃機関8の用途については、上記以外であってもよい。
【0019】
タンクシステム10Aは、管路である連通ライン103をさらに備えている。連通ライン103は、ポンプ格納容器21内の気相21aとタンク11内の気相11aとを連通している。この連通ライン103により、ポンプ格納容器21内で発生したポンプ内気化ガスAGpを、タンク11内に戻すことが可能になっている。
【0020】
差圧発生部30Aは、ポンプ格納容器21内の気相21aの圧力P2がタンク11内の気相11aの圧力P1よりも低くなるように、ポンプ格納容器21内の気相21aとタンク11内の気相11aとの間に差圧を生じさせる。この実施形態におけるタンクシステム10Aは、差圧発生部30Aとして気体送込装置31を備えている。気体送込装置31は、連通ライン103に設けられている。気体送込装置31は、連通ライン103を通る気体であるポンプ内気化ガスAGpを、タンク11内に送り込む。気体送込装置31の例としては、例えば、ブロワーやターボファン、シロッコファン、軸流ファン等の送風機を例示できる。また、気体送込装置31は、送風機に限られず、例えば、軸流圧縮機、遠心圧縮機、レシプロ圧縮機等の圧縮機を用いてもよい。
【0021】
この実施形態におけるタンクシステム10Aは、液位調整部40をさらに備えている。液位調整部40は、ポンプ格納容器21内の液相21bの液位L2に応じて、タンク11内からポンプ格納容器21へ供給される液化ガスLGの流量を調整する。液位調整部40は、バルブ41と、ポンプ液位検出部42と、制御装置60と、を備えている。
【0022】
バルブ41は、液化ガス供給ライン101内の流路を開閉する。このバルブ41の開閉動作は、制御装置60によって制御される。
ポンプ液位検出部42は、ポンプ格納容器21内の液化ガスLGの液位L2を検出する。このポンプ液位検出部42による検出結果は、制御装置60に向けて出力される。ポンプ液位検出部42としては、液位L2の上限と下限とを検出する複数のレベルスイッチを用いてもよい。
【0023】
図3に示すように、制御装置60は、CPU61(Central Processing Unit)、ROM62(Read Only Memory)、RAM63(Random Access Memory)、HDD64(Hard Disk Drive)、信号送受信モジュール65等を備えるコンピュータである。信号送受信モジュール65は、ポンプ液位検出部42からの検出信号を受信する。
【0024】
図4に示すように、制御装置60のCPU61は、不揮発性のメモリ等の記憶装置に予め記憶されたプログラムを実行することにより、信号受信部71、バルブ制御部72、指令信号出力部73の各構成を備える。
【0025】
信号受信部71は、信号送受信モジュール65を介してポンプ液位検出部42からの検出信号を受信する。
【0026】
バルブ制御部72は、ポンプ液位検出部42の検出結果に基づき、バルブ41を制御する。この実施形態におけるバルブ制御部72は、ポンプ格納容器21内の液化ガスLGの液位L2が予め定めた上限値を超えたと判定された場合に、バルブ41を閉じる指令信号を出力する。
指令信号出力部73は、バルブ制御部72から出力された指令信号を、バルブ41に向けて出力する。
【0027】
(処理の手順)
図5に示すように、この実施形態に係るポンプ格納容器内の液位調整方法S10は、液位検出工程S11と、開度変更要否判定工程S12と、バルブ開度変更工程S13と、を含む。
【0028】
液位検出工程S11では、ポンプ液位検出部42の検出信号を信号受信部71で受信する。
開度変更要否判定工程S12では、バルブ制御部72により、信号受信部71で受信した検出信号に基づき、バルブ41の開度変更の要否を判定する。例えば、ポンプ格納容器21内における液化ガスLGの液位L2が予め定めた上限値を超えた場合に、バルブ41の開度変更が必要であると判定する。開度変更要否判定工程S12では、バルブ41の開度変更が必要であると判定された場合に、バルブ開度変更工程S13に進む。
【0029】
バルブ開度変更工程S13では、バルブ制御部72からバルブ41を閉じる指令信号を出力する。このバルブ制御部72から出力された指令信号は、指令信号出力部73によってバルブ41に向けて出力される。その結果、バルブ41が閉じて、タンク11内からポンプ格納容器21への液化ガスLGの供給が遮断される。
【0030】
上記タンクシステム10Aでは、差圧発生部30Aにより、ポンプ格納容器21内の気相21aの圧力P2をタンク11内の気相11aの圧力P1よりも低くすることができる。そのため、タンク11内の液位L1に対して、ポンプ格納容器21内の液位L2を、差圧発生部30Aにより発生させた差圧分だけ高めることができる。したがって、ポンプ20を、タンク11内の液化ガスLGの液位L1よりも高い位置に配置しても、ポンプ格納容器21内の液位L2を、ポンプ本体22の必要吸込みヘッドよりも高い位置に保持することが可能となる。その結果、ポンプ20の配置自由度を高めることが可能となる。
【0031】
上記タンクシステム10Aでは、差圧発生部30Aが連通ライン103に気体送込装置31を備えている。このようにポンプ格納容器21のポンプ内気化ガスAGpをタンク11に送り込む連通ライン103に気体送込装置31を設けるだけで、ポンプ格納容器21内の気相21aの圧力P2をタンク11内の気相11aの圧力P1よりも低くすることができる。したがって、ポンプ20の配置自由度を高めつつ、差圧発生部30Aの構成が複雑化することを抑制できる。
【0032】
上記タンクシステム10Aでは、ポンプ格納容器21内の液化ガスLGの液位L2に応じてバルブ41を開閉している。そのため、差圧発生部30Aによりポンプ格納容器21内の圧力P2を調整する制御を行うことなしに、ポンプ格納容器21内の液化ガスLGの液位L2を適切かつ迅速に調整することができる。したがって、気体送込装置31を一定の運転条件で動作させることができ、タンクシステム10Aの制御が複雑化することを抑制できる。
【0033】
(第一実施形態の変形例)
上記第一実施形態のバルブ制御部72では、ポンプ格納容器21内の液化ガスLGの液位L2が予め定めた上限値を超えた場合に、バルブ41を閉じるようにした。しかし、バルブ制御部72において、上記バルブ41を閉じる制御に加えて、ポンプ格納容器21内の液化ガスLGの液位L2が予め定めた下限値以下となった場合にバルブ41を開く制御を加えるようにしてもよい。
また、バルブ制御部72は、ポンプ格納容器21内の液化ガスLGの液位L2、又は液位L2の変化に応じ、予め定めた制御ルールに基づいて、徐々にバルブ41を閉めるように、指令信号を出力してもよい。この場合、上記開度変更要否判定工程S12では、ポンプ格納容器21内の液化ガスLGの液位L2、又は液位L2の変化に応じ、予め定めた制御ルールに基づいて、バルブ41の開度変更が必要であると判定した場合に、バルブ41を、開(全開)、閉(全閉)だけでなく、開と閉との中間の任意の開度で制御するようにしてもよい。
【0034】
また、上記第一実施形態では、液位調整部40を備えるようにしたが、ポンプ格納容器21内の液位L2が、予め定めた上限値と下限値との間に安定して位置する場合には、液位調整部40を省略した構成とすることも可能である。
【0035】
<第二実施形態>
次に、この開示の第二実施形態に係るタンクシステム、船舶について説明する。以下に説明する第二実施形態においては、第一実施形態と中間容器を備える構成のみが異なるので、第一実施形態と同一部分に同一符号を付して説明するとともに、重複説明を省略する。
【0036】
(タンクシステムの構成)
図6に示すように、第二実施形態における船舶1Bのタンクシステム10Bは、タンク11と、ポンプ20と、中間容器50と、差圧発生部30Bと、を備えている。
【0037】
ポンプ格納容器21は、液化ガス供給ライン101Bを介して、タンク11の液相11bに連通している。また、ポンプ格納容器21内の気相21aは、連通ライン103Bを介して、タンク11内の気相11aに連通している。
【0038】
(中間容器の構成)
中間容器50は、液化ガス供給ライン101Bの中間部、及び連通ライン103Bの中間部に渡って設けられている。この中間容器50は、一つの内部空間を有した中空状に形成されている。
【0039】
液化ガス供給ライン101Bは、第一液化ガス供給管101Baと、第二液化ガス供給管101Bbと、を備えている。第一液化ガス供給管101Baは、タンク11の液相11bと、中間容器50とを連通させる管路を形成している。第二液化ガス供給管101Bbは、ポンプ格納容器21内の液相21bと、中間容器50とを連通させる管路を形成している。
【0040】
連通ライン103Bは、第一連通管103Baと、第二連通管103Bbと、を備えている。第一連通管103Baは、ポンプ格納容器21の気相21aと、中間容器50の気相50aとを連通させる管路を形成している。第二連通管103Bbは、タンク11の気相11aと、中間容器50の気相50aとを連通させる管路を形成している。
【0041】
中間容器50は、第一液化ガス供給管101Baを通してタンク11内から供給された液化ガスLGを、一時的に貯留する。この中間容器50に貯留された液化ガスLGは、第二液化ガス供給管101Bbを通してポンプ格納容器21に供給される。また、中間容器50は、第一連通管103Baを通してポンプ格納容器21の気相21aから流入したポンプ内気化ガスAGpを、一時的に貯留する。この中間容器50に貯留されたポンプ内気化ガスAGpは、第二連通管103Bbを通してタンク11に送り込まれる。中間容器50の気相50aは、ポンプ格納容器21の気相21aと均圧とされている。ここで、第二実施形態において、ポンプ格納容器21よりも上方に中間容器50が配置される場合を例示しているが、中間容器50の上下方向における配置は、ポンプ格納容器21の上下方向における位置に対し、ポンプ格納容器21内に気相21aと液相21bとの両方が形成され、且つ、中間容器50内に気相50aと液相50bとの両方が形成されるような配置であれば良い。
【0042】
差圧発生部30Bは、ポンプ格納容器21内の気相21aの圧力P2を、タンク11内の気相11aの圧力P1よりも低くする。つまり、差圧発生部30Bは、ポンプ格納容器21内の気相21aとタンク11内の気相11aとの間に差圧を生じさせる。この第二実施形態におけるタンクシステム10Bは、第一実施形態と同様に、差圧発生部30Bとして気体送込装置31を備えている。気体送込装置31は、連通ライン103Bのうち、中間容器50よりもタンク11に近い側の第二連通管103Bbに設けられている。気体送込装置31は、連通ライン103を通るポンプ内気化ガスAGpをタンク11内に送り込む。
【0043】
上記第二実施形態のタンクシステム10Bでは、液化ガス供給ライン101B、及び連通ライン103Bの中間部に中間容器50を備えている。そして、第二連通管103Bbに差圧発生部30Bである気体送込装置31が設けられている。このようにすることで、ポンプ格納容器21内のポンプ内気化ガスAGpを、中間容器50を経由して、タンク11内の気相11aに送り込むことができる。
【0044】
さらに、上記第二実施形態のタンクシステム10Bでは、差圧発生部30Bである気体送込装置31が第二連通管103Bbに設けられている。そのため、中間容器50内の気相50aの圧力P3を、タンク11内の気相11aの圧力P1よりも低くすることができる。また、中間容器50内の気相50aと、ポンプ格納容器21内の気相21aとは、第一連通管103Baを介して連通されているので、ポンプ格納容器21内の気相21aの圧力P2と、中間容器50内の気相50aの圧力P3とをほぼ等しくできる。これにより、ポンプ格納容器21内の気相21aの圧力P2を、タンク11内の気相11aの圧力P1よりも低くすることができる。
【0045】
したがって、第一実施形態と同様に、タンク11に対するポンプ格納容器21の上下方向の配置に関わらず、タンク11から中間容器50を介してポンプ格納容器21に液化ガスLGを供給して、ポンプ格納容器21内の液位L2を必要吸込みヘッド以上に維持することが可能となる。その結果、ポンプ20の配置自由度を高めることが可能となる。また、ポンプ格納容器21と中間容器50が連通していることにより、内燃機関8への液化ガスLGの供給が変化する場合も、中間容器50が無い場合と比べてポンプ格納容器21内の液位L2の変化が抑えられ、より大きな負荷変動に対応することが可能となる。
【0046】
<第三実施形態>
次に、本開示の第三実施形態に係るタンクシステム、船舶について説明する。以下に説明する第三実施形態においては、第一実施形態と差圧発生部30Cの構成のみが異なるので、第一実施形態と同一部分に同一符号を付して説明するとともに、重複説明を省略する。
【0047】
図7に示すように、この第三実施形態における船舶1Cのタンクシステム10Cは、タンク11と、ポンプ20と、差圧発生部30Cと、を備えている。
【0048】
差圧発生部30Cは、気体送込装置31と、ガス加熱部32と、を備えている。
ガス加熱部32は、連通ライン103において気体送込装置31よりもポンプ20側に設けられている。ガス加熱部32は、気体送込装置31に送り込むポンプ内気化ガスAGpを加熱する。
【0049】
上記第三実施形態のタンクシステム10Cは、連通ライン103において気体送込装置31よりもポンプ20側にガス加熱部32を備えている。
そのため、ポンプ格納容器21内で液化ガスLGが蒸発することで生成された低温のポンプ内気化ガスAGpを、ガス加熱部32で加熱して気体送込装置31に送り込むことができる。これにより、気体送込装置31を、例えば、低温下での靭性に優れる材質を使用する等、低温に対応可能な仕様にする必要が無い。したがって、気体送込装置31の低コスト化を図ることができる。
【0050】
また、上記第三実施形態では、上記第一実施形態と同様、差圧発生部30Cにより、ポンプ格納容器21内の気相21aの圧力P2がタンク11内の気相11aの圧力P1よりも低くなっている。これにより、ポンプ格納容器21内の液位L2を高めることができる。したがって、ポンプ20の必要吸込みヘッドの位置がタンク11内の液化ガスLGの液位L1よりも高くなる位置に、ポンプ20を配置することが可能となる。その結果、ポンプ20の配置自由度を高めることが可能となる。
【0051】
<第四実施形態>
次に、本開示の第四実施形態に係るタンクシステム、船舶について説明する。以下に説明する第四実施形態においては、第一、第三実施形態と差圧発生部30Dの構成のみが異なるので、第一、第三実施形態と同一部分に同一符号を付して説明するとともに、重複説明を省略する。
【0052】
図8に示すように、この第四実施形態における船舶1Dのタンクシステム10Dは、タンク11と、ポンプ20と、差圧発生部30Dと、液化ガス供給ライン101と、連通ライン103と、を少なくとも備えている。
【0053】
差圧発生部30Dは、気体送込装置31と、ガス加熱部32と、ガス冷却部33と、を備えている。
【0054】
ガス加熱部32は、連通ライン103において気体送込装置31よりもポンプ20側に設けられている。ガス加熱部32は、気体送込装置31に送り込むポンプ内気化ガスAGpを加熱する。ガス冷却部33は、連通ライン103において気体送込装置31よりもタンク11側に設けられている。ガス冷却部33は、タンク11内の気相11aに送り込むポンプ内気化ガスAGpを冷却する。ガス冷却部33は、連通ライン103を通してタンク11に送り込むポンプ内気化ガスAGpと、燃料ガス供給ライン102を通してポンプ本体22から内燃機関8に供給される液化ガスLGとを熱交換する。
【0055】
上記第四実施形態のタンクシステム10Dは、連通ライン103において気体送込装置31よりもタンク11側に、ガス冷却部33を備えている。
これにより、気体送込装置31からタンク11内に送り込むポンプ内気化ガスAGpの温度を低下させることができる。したがって、タンク11内の気相11aの温度が上昇することを抑えることができる。
【0056】
また、上記第四実施形態では、ガス冷却部33が、連通ライン103を通してタンク11に送り込むポンプ内気化ガスAGpと、ポンプ本体22から内燃機関8に供給される液化ガスLGとを熱交換している。
そのため、ガス冷却部33で気体送込装置31からタンク11内に送り込むポンプ内気化ガスAGpの温度を低下させるとともに、ポンプ20から内燃機関8に供給される液化ガスLGの温度を上昇させることができる。したがって、気化器104によって容易に液化ガスLGを蒸発させることができる。
【0057】
また、上記第四実施形態では、上記第三実施形態と同様、タンクシステム10Dが、連通ライン103において気体送込装置31よりもポンプ20側にガス加熱部32を備えている。
これにより、ポンプ格納容器21内で液化ガスLGが蒸発することで生成された低温のポンプ内気化ガスAGpを、ガス加熱部32で加熱して気体送込装置31に送り込むことができる。これにより、気体送込装置31を、低温対応な構造とする必要が無い。したがって、気体送込装置31の低コスト化を図ることができる。
【0058】
また、上記第四実施形態では、上記第一、第三実施形態と同様、差圧発生部30Dにより、ポンプ格納容器21内の気相21aの圧力P2がタンク11内の気相11aの圧力P1よりも低くなっている。そのため、ポンプ格納容器21内の液位L2を高めることができる。したがって、ポンプ20の必要吸込みヘッドの位置がタンク11内の液化ガスLGの液位L1よりも高くなる位置に、ポンプ20を配置することが可能となる。その結果、ポンプ20の配置自由度を高めることが可能となる。
【0059】
<第五実施形態>
次に、本開示の第五実施形態に係るタンクシステム、船舶について説明する。以下に説明する第五実施形態においては、タンク側燃料供給ライン105、圧力調整部90を備える点で第四実施形態と相違するので、第一、第四実施形態と同一部分に同一符号を付して説明するとともに、重複説明を省略する。
【0060】
図9に示すように、この第五実施形態における船舶1Eのタンクシステム10Eは、タンク11と、ポンプ20と、差圧発生部30Eと、液化ガス供給ライン101と、燃料ガス供給ライン102と、連通ライン103と、タンク側燃料供給ライン105と、圧力調整部90と、を少なくとも備えている。この第五実施形態において、タンク11には、液化ガスLGとして、メタン、エタン、プロパン、ブタン等の複数の成分を含むLNGが貯留される。
【0061】
差圧発生部30Eは、気体送込装置31と、ガス加熱部32と、ガス冷却部33と、を備えている。
【0062】
タンク側燃料供給ライン105は、タンク11内の気相11aと、内燃機関8とを接続するように設けられている。タンク側燃料供給ライン105は、タンク11内で液化ガスLGが蒸発することで生成されるタンク内気化ガスAGtを、内燃機関8に供給する。タンク側燃料供給ライン105には、例えば、コンプレッサー106が設けられている。コンプレッサー106は、タンク側燃料供給ライン105を通して内燃機関8に供給するタンク内気化ガスAGtを昇圧する。なお、タンク側燃料供給ライン105にコンプレッサー106や、それに類する機器を装備せず、タンク11内の圧力のみでタンク内気化ガスAGtを内燃機関8に供給するようにしてもよい。
【0063】
ここで、タンク側燃料供給ライン105を通して内燃機関8に供給されるタンク内気化ガスAGtは、例えば、タンク11内が加熱されてタンク圧力が上昇した場合などに、タンク11内の上部の気相11aから取り出される。このタンク側燃料供給ライン105を通してタンク11の気相11aから取り出されるタンク内気化ガスAGtは、例えばメタン等の比重が小さい軽質分を多く含む。そして、タンク側燃料供給ライン105を通して内燃機関8にタンク内気化ガスAGtを供給する頻度が高くなると、タンク11内には、液化ガスLG及びタンク内気化ガスAGtのうち、燃焼させ難い重質分(例えば、プロパン、ブタン等)がより多く残存することになる。
【0064】
これに対し、この第五実施形態では、差圧発生部30Eによってポンプ格納容器21内の気相21aの圧力が、タンク11内の圧力よりも低くなるように減圧される。そのため、ポンプ格納容器21内の液化ガスLGの液相21bから軽質分が先に選択的に蒸発し、この軽質分がタンク11の気相11aに送り込まれる。つまり、タンク側燃料供給ライン105を通して内燃機関8に軽質分の多いタンク内気化ガスAGtを供給していないときには、ポンプ格納容器21内の液化ガスLGの液相21bから軽質分だけをタンク11に戻し、ポンプ格納容器21内の液相21bに存在する重質分の多い液化ガスLGを、燃料ガス供給ライン102を通して外部の内燃機関8に供給することができる。そのため、タンク11内の液化ガスLGが徐々に重質化していくことを抑制できる。
【0065】
圧力調整部90は、タンク圧力検出部91と、ポンプ圧力検出部92と、制御装置93と、を備えている。
【0066】
タンク圧力検出部91は、タンク11内の気相11aの圧力P1を検出する。タンク圧力検出部91の検出結果は、制御装置93へ向けて出力される。
ポンプ圧力検出部92は、ポンプ格納容器21内の気相21aの圧力P2を検出する。ポンプ圧力検出部92の検出結果も、タンク圧力検出部91の検出結果と同様に、制御装置93へ向けて出力される。
【0067】
制御装置93は、ポンプ圧力検出部92で検出されるポンプ格納容器21内の気相21aの圧力P2に基づいて、差圧発生部30Eの動作を制御する。本実施形態では、制御装置93は、タンク圧力検出部91で検出されたタンク11内の気相11aの圧力P1と、ポンプ圧力検出部92で検出されたポンプ格納容器21内の気相21aの圧力P2と、に基づき、気体送込装置31の動作を制御する。
【0068】
図10に示すように、制御装置93は、CPU61(Central Processing Unit)、ROM62(Read Only Memory)、RAM63(Random Access Memory)、HDD64(Hard Disk Drive)、信号送受信モジュール65等を備えるコンピュータである。信号送受信モジュール65は、タンク圧力検出部91、ポンプ圧力検出部92からの検出信号を受信する。
【0069】
図11に示すように、制御装置93のCPU61は、不揮発性のメモリ等の記憶装置に予め記憶されたプログラムを実行することにより、信号受信部94、送風制御部95、指令信号出力部96の各構成を備える。
【0070】
信号受信部94は、信号送受信モジュール65を介して、タンク圧力検出部91、ポンプ圧力検出部92からの検出信号を受信する。
【0071】
送風制御部95は、タンク圧力検出部91により検出されたタンク11内の気相11aの圧力P1と、ポンプ圧力検出部92により検出されたポンプ格納容器21内の気相21aの圧力P2との差圧が、予め定められた範囲内となるように気体送込装置31の動作を制御する。具体的には、送風制御部95は、気体送込装置31でタンク11内に送り込むポンプ内気化ガスAGpの流量を制御(調整)する。
【0072】
指令信号出力部96は、送風制御部95から出力される気体送込装置31の動作の指令信号を、気体送込装置31に出力する。
【0073】
図12に示すように、本開示の実施形態に係るポンプ格納容器内の圧力調整方法S20は、差圧検出工程S21と、流量変更要否判定工程S22と、送風制御工程S23と、を含む。
【0074】
差圧検出工程S21では、信号受信部94でタンク圧力検出部91の検出信号及びポンプ圧力検出部92からの検出信号を受信する。差圧検出工程S21では、タンク圧力検出部91で検出されたタンク11内の気相11aの圧力P1と、ポンプ圧力検出部92で検出されたポンプ格納容器21内の気相21aの圧力P2とに基づき、タンク11内の気相11aとポンプ格納容器21内の気相21aとの差圧を検出する。
【0075】
流量変更要否判定工程S22では、送風制御部95が、タンク11内の気相11aとポンプ格納容器21内の気相21aとの差圧に基づき、気体送込装置31でタンク11内に送り込むポンプ内気化ガスAGpの流量変更の要否を判定する。流量変更要否判定工程S22では、タンク11内の気相11aとポンプ格納容器21内の気相21aとの差圧が、予め定められた範囲内では無い場合に、気体送込装置31でタンク11内に送り込むポンプ内気化ガスAGpの流量変更が必要であると判定し、送風制御工程S23に進む。
【0076】
送風制御工程S23では、送風制御部95が、気体送込装置31の動作を制御するための指令信号を出力する。送風制御工程S23では、タンク11内の気相11aとポンプ格納容器21内の気相21aとの差圧が、予め定められた範囲よりも小さい場合、気体送込装置31でタンク11内に送り込むポンプ内気化ガスAGpの流量を増大させるよう、気体送込装置31の動作を調整する。また、送風制御工程S23では、タンク11内の気相11aとポンプ格納容器21内の気相21aとの差圧が、予め定められた範囲よりも大きい場合、気体送込装置31でタンク11内に送り込むポンプ内気化ガスAGpの流量を減少させるよう、気体送込装置31の動作を調整する。この際、指令信号出力部96は、送風制御部95から出力された、気体送込装置31の動作を制御する指令信号を気体送込装置31に向けて出力する。これにより、気体送込装置31でタンク11内に送り込むポンプ内気化ガスAGpの流量が調整される。
【0077】
上記第五実施形態のタンクシステム10Eでは、タンク11内の気相11aの圧力P1とポンプ格納容器21内の気相21aの圧力P2との差圧が、予め定められた範囲内となるように気体送込装置31の動作を制御する送風制御部95を備えている。
そのため、タンク11内の気相11aとポンプ格納容器21内の気相21aとの差圧を適正に維持することができる。したがって、タンクシステム10Eを安定して運用することができる。
【0078】
上記第五実施形態のタンクシステム10Eでは、タンク11内のタンク内気化ガスAGtを内燃機関8に供給するタンク側燃料供給ライン105をさらに備えている。
このように、タンク側燃料供給ライン105で内燃機関8にタンク内気化ガスAGtを供給可能な場合、タンク11内の軽質分がタンク内気化ガスAGtとして外部に排出される場合がある。そのため、タンク11内の液化ガスLGが重質化してしまう可能性が有る。しかし、タンクシステム10Eのように、ポンプ格納容器21内にてタンク11内よりも低圧下で蒸発した軽質分の多いポンプ内気化ガスAGpを、連通ライン103を介してタンク11に送り込むことができる。したがって、タンク11内の液化ガスLGが重質化してしまうことを抑制できる。
【0079】
上記第五実施形態のタンクシステム10Eでは、上記第四実施形態と同様、連通ライン103において気体送込装置31よりもタンク11側に、ガス冷却部33が設けられている。
これにより、気体送込装置31からタンク11内に送り込むポンプ内気化ガスAGpの温度を低下させることができる。したがって、タンク11内の気相11aの温度が上昇することを抑えられる。その結果、タンク11内の気相11aの圧力P1が、ポンプ内気化ガスAGpの温度によって高まり、タンク11内で液化ガスLGが蒸発してタンク内気化ガスAGtが生成されてしまうことを抑制できる。
【0080】
上記第五実施形態のタンクシステム10Eでは、ガス冷却部33が、連通ライン103を通してタンク11に送り込むポンプ内気化ガスAGpと、ポンプ本体22から内燃機関8に供給される液化ガスLGとを熱交換する。
これにより、ガス冷却部33で気体送込装置31からタンク11内に送り込むポンプ内気化ガスAGpの温度を低下させるとともに、ポンプ20から内燃機関8に供給される液化ガスLGの温度を上昇させることができる。したがって、内燃機関8に供給させる液化ガスLGを気化させやすくすることができる。
【0081】
上記第五実施形態のタンクシステム10Eでは、連通ライン103における気体送込装置31よりもポンプ20に近い側にガス加熱部32を備えている。
これにより、ポンプ格納容器21内で液化ガスLGが蒸発することで生成された低温のポンプ内気化ガスAGpを、ガス加熱部32で加熱して気体送込装置31に送り込むことができる。これにより、気体送込装置31を、低温対応の構造とする必要が無い。したがって、気体送込装置31の低コスト化を図ることができる。
【0082】
上記第五実施形態のタンクシステム10Eでは、上記第一、第三、第四実施形態と同様、差圧発生部30Eにより、ポンプ格納容器21内の気相21aの圧力P2がタンク11内の気相11aの圧力P1よりも低くなる。そのため、タンク11内の液化ガスLGを、ポンプ格納容器21内に確実に供給することが可能となる。したがって、ポンプ20を、タンク11内の液化ガスLGの液位L1よりも高い位置に配置しても、ポンプ格納容器21内の液位L2を、ポンプ本体22の必要吸込みヘッドよりも高い位置に保持することが可能となる。その結果、ポンプ20の配置自由度を高めることが可能となる。
【0083】
以上、本開示の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
なお、上記各実施形態では、差圧発生部30A、30B、30C、30D、30Eとして、気体送込装置31を用いることで、ポンプ格納容器21内の気相21aとタンク11内の気相11aとの間に差圧を生じさせるようにしたが、これに限るものではない。例えば、差圧発生部として、ポンプ格納容器21内の気相21aを減圧させる適宜の減圧手段や、タンク11内の気相11aを昇圧させる適宜の昇圧手段を個別に設けることで、ポンプ格納容器21内の気相21aとタンク11内の気相11aとの間に差圧を生じさせるようにしてもよい。
【0084】
また、上記各実施形態では、制御装置60、93の構成について例示したが、制御装置60、93の構成は一例に過ぎず、ハードウェアとプログラム(ソフトウェア)とが協働して所要の機能を実現できるのであれば、適宜他の構成としてもよい。
【0085】
また、上記第四、第五実施形態では、ガス加熱部32とガス冷却部33とを備えるようにしたが、ガス加熱部32を省略し、ガス冷却部33のみを備える構成とすることも可能である。
【0086】
また、上記第五実施形態で示した、タンク圧力検出部91により検出されるタンク11内の気相11aの圧力P1と、ポンプ圧力検出部92により検出されたポンプ格納容器21内の気相21aの圧力P2とを指標に制御を行う方式は、上記第二実施形態における中間容器50を備えた構成に組み合わせて適用することも可能である。
【0087】
また、上記第五実施形態では、制御装置93は、タンク圧力検出部91で検出されたタンク11内の気相11aの圧力P1と、ポンプ圧力検出部92で検出されたポンプ格納容器21内の気相21aの圧力P2との差圧に基づき、気体送込装置31の動作を制御するようにしたが、これに限らない。
例えば、タンク圧力検出部91によるタンク11内の気相11aの圧力P1の検出を行わず、ポンプ圧力検出部92により検出される、ポンプ格納容器21内の気相21aの圧力P2を用い、制御装置93で差圧発生部30E(気体送込装置31)の動作を制御するようにしてもよい。この場合、制御装置93は、ポンプ圧力検出部92により検出される、ポンプ格納容器21内の気相21aの圧力P2が、予め定められた範囲内となるように気体送込装置31を制御する。より具体的には、例えば、ポンプ圧力検出部92により検出される圧力P2が、予め定められた範囲より大きい場合、制御装置93は、気体送込装置31からタンク11内に送り込むポンプ内気化ガスAGpの流量を増大させるように制御する。また、ポンプ圧力検出部92により検出される圧力P2が、予め定められた範囲小さい場合、制御装置93は、気体送込装置31からタンク11内に送り込むポンプ内気化ガスAGpの流量を減少させるよう制御する。
【0088】
<付記>
各実施形態に記載のタンクシステム10A、10B、10C、10D、10E、船舶1A、1B、1C、1D、1Eは、例えば以下のように把握される。
【0089】
(1)第1の態様に係るタンクシステム10A、10B、10C、10D、10Eは、液化ガスLGを貯留するタンク11と、前記タンク11内に貯留された前記液化ガスLGのうち少なくとも液相11bに液化ガス供給ライン101、101Bを介して連通されたポンプ格納容器21と、前記ポンプ格納容器21内に収容されて前記タンク11から前記ポンプ格納容器21に供給された前記液化ガスLGの液相21bから前記ポンプ格納容器21の外部に前記液化ガスLGを送り出すポンプ本体22と、前記ポンプ格納容器21内で生じた気相21aの圧力P2が前記タンク11に貯留された前記液化ガスLGの気相11aの圧力P1よりも低くなるように、前記ポンプ格納容器21内の気相21aと前記タンク11内の気相11aとの間に差圧を生じさせる差圧発生部30A、30B、30C、30D、30Eと、を備える。
差圧発生部30A、30B、30C、30D、30Eの例としては、気体送込装置31が挙げられる。
【0090】
このタンクシステム10A、10B、10C、10D、10Eでは、差圧発生部30A、30B、30C、30D、30Eにより、ポンプ格納容器21内の気相21aの圧力P2をタンク11内の気相11aの圧力P1よりも低くすることができる。そのため、タンク11内の液位L1に対して、ポンプ格納容器21内の液位L2を、差圧発生部30Aにより発生させた差圧分だけ高めることができる。したがって、ポンプ格納容器21を、タンク11内の液化ガスLGの液位L1よりも高い位置に配置しても、ポンプ格納容器21内の液位L2を、ポンプ本体22の必要吸込みヘッドよりも高い位置に保持することが可能となる。その結果、ポンプ格納容器21の配置自由度を高めることが可能となる。
【0091】
(2)第2の態様に係るタンクシステム10A、10B、10C、10D、10Eは、(1)のタンクシステム10A、10B、10C、10D、10Eであって、前記ポンプ格納容器21内の気相21aと、前記タンク11内の気相11aと、を連通する連通ライン103、103Bをさらに備え、前記差圧発生部30A、30B、30C、30D、30Eは、前記連通ライン103、103Bに設けられて前記ポンプ格納容器21内の気体AGpを前記タンク11内に送り込む気体送込装置31を備える。
気体送込装置31の例としては、送風機や圧縮機が挙げられる。
【0092】
このようにポンプ格納容器21の気体AGpをタンク11に送り込む連通ライン103に気体送込装置31を設けるだけで、ポンプ格納容器21内の気相21aの圧力P2をタンク11内の気相11aの圧力P1よりも低くすることができる。したがって、ポンプ20の配置自由度を高めつつ、差圧発生部30Aの構成が複雑化することを抑制できる。
【0093】
(3)第3の態様に係るタンクシステム10Bは、(2)のタンクシステム10Bであって、前記液化ガス供給ライン101Bの中間部、及び前記連通ライン103Bの中間部に渡って設けられ、前記液化ガス供給ライン101Bを流れる前記液化ガスLG、及び前記連通ライン103Bを流れる前記気体AGpを貯留可能な中間容器50をさらに備え、前記気体送込装置31は、前記中間容器50よりも前記タンク11に近い側の前記連通ライン103Bに設けられている。
【0094】
このように中間容器50を備えた場合も、ポンプ格納容器21内の気体AGpを、中間容器50を経由して、タンク11内の気相11aに送り込むことができる。さらに、中間容器50内の気相50aの圧力P3を、タンク11内の気相11aの圧力P1よりも低くすることができる。また、中間容器50内の気相50aと、ポンプ格納容器21内の気相21aとは、連通管103Baを介して連通されているので、ポンプ格納容器21内の気相21aの圧力P2と、中間容器50内の気相50aの圧力P3とをほぼ等しくできる。これにより、ポンプ格納容器21内の気相21aの圧力P2を、タンク11内の気相11aの圧力P1よりも低くすることができる。したがって、ポンプ格納容器21の配置自由度を高めることが可能となる。
【0095】
(4)第4の態様に係るタンクシステム10C、10D、10Eは、(2)又は(3)のタンクシステム10C、10D、10Eであって、前記気体送込装置よりも前記格納容器に近い側の前記連通ライン103に設けられ、前記気体送込装置31に送り込む前記気体AGpを加熱するガス加熱部32をさらに備える。
【0096】
このようにすることで、ポンプ格納容器21内から連通ライン103に流入した低温の気体AGpを、ガス加熱部32で加熱して気体送込装置31に送り込むことができる。これにより、気体送込装置31を、低温対応な構造とする必要が無い。したがって、気体送込装置31の低コスト化を図ることができる。
【0097】
(5)第5の態様に係るタンクシステム10D、10Eは、(2)から(4)の何れか一つのタンクシステム10D、10Eであって、前記気体送込装置31よりも前記タンク11に近い側の前記連通ライン103に設けられ、前記タンク11内の気相11aに送り込まれる前記気体AGpを冷却するガス冷却部33をさらに備える。
【0098】
これにより、気体送込装置31からタンク11内に送り込む気体AGpの温度を低下させることができる。したがって、タンク11内の気相11aの温度が上昇することを抑えることができる。
【0099】
(6)第6の態様に係るタンクシステム10D、10Eは、(5)のタンクシステム10D、10Eであって、前記ガス冷却部33は、前記連通ライン103を通して前記タンク11に送り込む前記気体AGpと、前記ポンプ本体22から前記ポンプ格納容器21の外部に送り出される前記液化ガスLGとを熱交換する。
【0100】
これにより、ガス冷却部33で気体送込装置31からタンク11内に送り込むポンプ内気化ガスAGpの温度を低下させるとともに、ポンプ本体22からポンプ格納容器21の外部に送り出される液化ガスLGの温度を上昇させることができる。したがって、例えば、液化ガスLGを気化させて燃料として用いる場合等に、液化ガスLGを気化させ易くなる。
【0101】
(7)第7の態様に係るタンクシステム10A、10C、10Dは、(1)から(6)の何れか一つのタンクシステム10A、10C、10Dであって、前記液化ガス供給ライン101に設けられ、前記液化ガス供給ライン101内の流路を開閉可能なバルブ41と、前記ポンプ格納容器21内の前記液化ガスLGの液位L2を検出するポンプ液位検出部42と、前記ポンプ液位検出部42で検出された検出結果に基づき、前記バルブ41の開閉を制御するバルブ制御部72と、を備える。
【0102】
これにより、ポンプ格納容器21内の液化ガスLGの液位L2に応じてバルブ41を開閉することで、ポンプ格納容器21内の液化ガスLGの液位L2を適切に調整することができる。したがって、ポンプ格納容器21内の液化ガスLGの液位L2に関わらず、気体送込装置31を、例えば一定の運転条件で動作させることができる。これにより、タンクシステム10Aの制御が複雑化することを抑制できる。
【0103】
(8)第8の態様に係るタンクシステム10Eは、(1)から(7)の何れか一つのタンクシステム10Eであって、前記ポンプ格納容器21内の気相21aの圧力P2を検出するポンプ圧力検出部92と、前記ポンプ圧力検出部92で検出される前記ポンプ格納容器21内の気相21aの圧力P2に基づいて、前記差圧発生部30Eの動作を制御する制御装置93と、をさらに備える。
【0104】
これにより、タンク11内の気相11aとポンプ格納容器21内の気相21aとの差圧を適正に維持することができ、タンクシステム10Eを安定して運用することができる。
【0105】
(9)第9の態様に係るタンクシステム10Eは、(8)のタンクシステム10Eであって、前記タンク11内の気相11aの圧力P1を検出するタンク圧力検出部91を更に備え、前記制御装置93は、前記タンク圧力検出部91で検出される前記タンク11内の気相11aの圧力P1と前記ポンプ圧力検出部92で検出される前記ポンプ格納容器21内の気相21aの圧力P2との差圧が、予め定められた範囲内となるように前記差圧発生部30Eの動作を制御する。
【0106】
これにより、タンク11内の気相11aとポンプ格納容器21内の気相21aとの差圧を適正に維持することができ、タンクシステム10Eを安定して運用することができる。
【0107】
(10)第10の態様に係るタンクシステム10Eは、(8)又は(9)のタンクシステム10Eであって、前記タンク11内の前記気相11aに存在する気体AGtを前記タンク11の外部に供給するタンク側燃料供給ライン105をさらに備える。
【0108】
タンク11内の気相11aには、軽質分が多く含まれる。そして、このようにタンク側燃料供給ライン105を通してタンク11内の気体AGtが、タンク11の外部に供給される場合、タンク11内の液化ガスLGが重質化してしまう可能性が有る。しかし、タンクシステム10Eのように、ポンプ格納容器21内にてタンク11内よりも低圧下で蒸発した軽質分の多い気体AGpを、連通ライン103を介してタンク11に送り込むことができる。したがって、タンク11内の液化ガスLGが重質化してしまうことを抑制できる。
【0109】
(11)第11の態様に係る船舶1A、1B、1C、1D、1Eは、船体2と、前記船体2に設けられた、(1)から(10)の何れか一つのタンクシステム10A、10B、10C、10D、10Eと、前記タンク内に貯留された前記液化ガスLGを燃料とする内燃機関8と、を備える。
【0110】
これにより、ポンプ20の配置の自由度を高めることができるタンクシステム10A、10B、10C、10D、10Eを備えた船舶1A、1B、1C、1D、1Eを提供することが可能となる。
【符号の説明】
【0111】
1A、1B、1C、1D、1E…船舶
2…船体
2b…船尾
3A、3B…舷側
4…船底
5…上甲板
7…上部構造
8…内燃機関
10A、10B、10C、10D、10E…タンクシステム
11…タンク
11a…タンク内の気相
11b…タンク内の液相
20…ポンプ
21…ポンプ格納容器
21a…ポンプ格納容器内の気相
21b…ポンプ格納容器内の液相
22…ポンプ本体
30A、30B、30C、30D、30E…差圧発生部
31…気体送込装置
32…ガス加熱部
33…ガス冷却部
40…液位調整部
41…バルブ
42…ポンプ液位検出部
50…中間容器
50a…中間容器内の気相
50b…中間容器内の液相
60…制御装置
61…CPU
62…ROM
63…RAM
64…HDD
65…信号送受信モジュール
71、94…信号受信部
72…バルブ制御部
73、96…指令信号出力部
90…圧力調整部
91…タンク圧力検出部
92…ポンプ圧力検出部
93…制御装置
95…送風制御部
101、101B…液化ガス供給ライン
101Ba…第一液化ガス供給管
101Bb…第二液化ガス供給管
102…燃料ガス供給ライン
103、103B…連通ライン
103Ba…第一連通管
103Bb…第二連通管
104…気化器
105…タンク側燃料供給ライン
106…コンプレッサー
AGp…ポンプ内気化ガス(気体)
AGt…タンク内気化ガス(気体)
FA…船首尾方向
L1…タンク内の液位
L2…ポンプ格納容器内の液位
L3…中間容器内の液位
LG…液化ガス
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