(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022036631
(43)【公開日】2022-03-08
(54)【発明の名称】マスク
(51)【国際特許分類】
A41D 13/11 20060101AFI20220301BHJP
A62B 18/02 20060101ALI20220301BHJP
【FI】
A41D13/11 Z
A62B18/02 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020140937
(22)【出願日】2020-08-24
(71)【出願人】
【識別番号】390010250
【氏名又は名称】株式会社新生工業
(74)【代理人】
【識別番号】110002354
【氏名又は名称】特許業務法人平和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼木 忠雄
(72)【発明者】
【氏名】指田 徳生
(72)【発明者】
【氏名】高畠 大介
【テーマコード(参考)】
2E185
【Fターム(参考)】
2E185AA07
2E185BA01
2E185CB11
2E185CC32
(57)【要約】
【課題】 圧電効果を利用して微小病原体を不活化できるマスクを提供する。
【解決手段】 微小病原体Mを捕集するように構成された捕集機能体21と、微小病原体Mを不活化させるように、捕集機能体21と隣接して設けられ、圧電材料が変形可能な状態で含まれており、その圧電材料の圧電効果により電圧を発生するように構成された抑制等機能体20と、を含む構成としてある。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
微小病原体を捕集するように構成された捕集機能体と、
前記微小病原体を不活化させるように、前記捕集機能体と隣接して設けられ、圧電材料が変形可能な状態で含まれており、その圧電材料の圧電効果により電圧を発生するように構成された抑制等機能体と
を含むマスク。
【請求項2】
微小病原体を捕集するように構成された捕集機能体と、
前記微小病原体を不活化させるように、前記捕集機能体と同一部材内に設けられ、圧電材料が変形可能な状態で含まれており、その圧電材料の圧電効果により電圧を発生するように構成された抑制等機能体と
を含むマスク。
【請求項3】
前記抑制等機能体は、マスク着用時に外側表面となる面及び内側表面となる面の双方又は一方に設けられていること
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載のマスク。
【請求項4】
鼻の形状に合わせて変形するように構成された少なくとも2枚の導電性を有する形状保持部材を備え、
前記形状保持部材は、前記圧電効果による電圧により蓄電されるコンデンサ構造の電極板を構成すること
を特徴とする請求項1から請求項3までの何れか1項に記載のマスク。
【請求項5】
前記各形状保持部材は、前記圧電材料が誘電体として挟まれた前記コンデンサ構造を構成すること
を特徴とする請求項4に記載のマスク。
【請求項6】
前記圧電材料は、繊維状に形成されており、前記抑制等機能体に織り込まれていること
を特徴とする請求項1から請求項5までの何れか1項に記載のマスク。
【請求項7】
前記抑制等機能体は、前記圧電材料が当該マスクの略全面に渡り設けられていること
を特徴とする請求項6に記載のマスク。
【請求項8】
前記捕集機能体は、帯電加工が施されており、前記圧電効果による電圧により再帯電するように構成すること
を特徴とする請求項1から請求項7までの何れか1項に記載のマスク。
【請求項9】
前記捕集機能体は、帯電加工が施されており、前記コンデンサ構造に蓄えられた電荷により再帯電するように構成すること
を特徴とする請求項4又は請求項5に記載のマスク。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、細菌やウィルス等(以下、微小病原体という)が体内に侵入するのを防止するマスクに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のマスクは、通過する微小病原体を捕集する帯電性のある不織布と、捕集した微小病原体を効果的に不活化させる無機抗菌剤を含有する不織布とが積層されていた(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のマスクは、帯電性のある不織布により、微小病原体を捕集することができるが、捕集効果は、経時劣化するうえ、洗濯等により水に濡れると、消失してしまうという問題があった。
また、このマスクは、微小病原体を不活化させるために、無機抗菌剤を含有する不織布が必要であったが、抗菌剤の塗布が不均一なため、抗菌効果にバラツキが生じたり、抗菌効果も経時劣化するという問題があった。
【0005】
本発明の目的は、微小病原体の捕集と不活化を長期間維持することができるマスクを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明のマスクは、微小病原体を捕集するように構成された捕集機能体と、微小病原体を不活化させるように、捕集機能体と隣接して設けられ、圧電材料が変形可能な状態で含まれており、その圧電材料の圧電効果により電圧を発生するように構成された抑制等機能体と、を含む構成としてある。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、微小病原体の捕集と不活化を長期間維持することができるマスクを提供することである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】第1実施形態に係るマスクの概略構成を示す図であって、(a)は斜視図、(b)は端面図である。
【
図2】第2実施形態に係るマスクの概略構成を示す図であって、(a)は斜視図、(b)は端面図である。
【
図3】(a)は、抑制捕集機能体、(b)は、抑制捕集機能体を構成する圧電糸、(c)は、(b)のA-A端面図である。
【
図4】第3実施形態に係るマスクの概略構成を示す図であって、(a)は斜視図、(b)は端面図である。
【
図5】第4実施形態に係るマスクの概略構成を示す図であって、(a)は斜視図、(b)は端面図である。
【
図6】第5実施形態に係るマスクの概略構成を示す図であって、(a)は斜視図、(b)は端面図である。
【
図7】第6実施形態に係るマスクの概略構成を示す図であって、(a)は斜視図、(b)は端面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[第1実施形態]
以下、図面等を参照しながら、本発明の好ましい実施形態について説明する。
図1は、第1実施形態に係るマスクの概略構成を示す図であって、(a)は斜視図、(b)は端面図である。
第1実施形態に係るマスク1Aは、マスク着用者の鼻及び口等の顔を覆うマスク本体2Aと、このマスク本体2Aの両端縁部に取り付けられる耳掛け部3とを有している。
以下の説明では、マスク本体2Aにおいて、マスク着用時に、顔に接触する最も内側(最内層)の面を「内側表面」といい、空気に接触する最も外側(最外層)の面を「外側表面」という。
【0010】
マスク本体2Aは、マスク着用時に、外側から内側に向かって、保護機能体22、抑制等機能体20、捕集機能体21、保護機能体22の順に配置された4層構造となっている。これらの各部材20~23は、略同一の大きさでシート状に形成されており、隣接して配置されている。
なお、抑制等機能体20、捕集機能体21を配置する順序は、逆であってもよい。
【0011】
耳掛け部3は、マスク本体2Aの左右の両端縁部に溶着等により固定される。この耳掛け部3は、例えば、細長いゴム等で、紐状に形成されており、マスク本体2Aを顔の位置で固定する。また、耳掛け部3は、マスク本体2Aと同じ繊維材料でも形成することができ、この場合、伸縮性を備える繊維材料が好ましい。
なお、耳掛け部3は、耳に掛けるタイプの他、頭部を周回させるタイプのものでもよい。
【0012】
次に、マスク本体2Aを構成する各部材について説明する。
[抑制等機能体]
抑制等機能体20は、微小病原体Mを不活化する部材であり、マスク着用時に、最外層の保護機能体22の内側に隣接して配置されている。そして、抑制等機能体20は、圧電材料による圧電効果によって、マスク本体2Aに付着した微小病原体Mを不活化させる効果を有している。
【0013】
なお、本実施形態に係る微小病原体Mを不活化させる効果(以下、不活化効果という)には、微小病原体Mの増殖を抑制する抗菌効果、微小病原体Mの数を減らす除菌効果、微小病原体Mを完全に死滅させる滅菌効果、微小病原体Mを死滅させる殺菌効果、微小病原体Mを死滅又は除去させて感染の危険を少なくする消毒効果、微小病原体Mの感染性を失わせる抗感染性効果の少なくとも1つが含まれるものである。
【0014】
抑制等機能体20は、不活化効果及び可撓性を有する圧電材料が撚り込まれた繊維を用いることができる。抑制等機能体20に用いることができる繊維は、例えば、圧電高分子であるL型ポリ乳酸(PLLA)を原料とした圧電繊維が挙げられ、マスク着用時の動きによって繊維が伸縮することにより、繊維上に人間の皮膚には影響がない程度、例えば1V前後の電圧を発生させることができる。このため、抑制等機能体20は、圧電材料の圧電効果によって発生する電圧を利用して、微小病原体Mを不活化させることができる。
【0015】
[捕集機能体]
捕集機能体21は、微小病原体Mや塵埃を捕集する部材であり、マスク着用時に、抑制等機能体20の内側に隣接して配置されている。
捕集機能体21に用いる繊維は、フィルタ機能を有し、帯電しやすい繊維が好ましく、例えば、ポリプロピレン系繊維、ポリエステル系繊維等の不織布が挙げられる。この不織布は、例えば、メルトブロー法により製造された極細繊維を用いるのが好ましい。
【0016】
捕集機能体21は、製造する過程で帯電加工が施されている。このように帯電加工が施された捕集機能体21は、静電気による微小病原体Mの吸着を可能としている。帯電加工に用いられる方法としては、例えば、公知のコロナ放電、摩擦帯電、パルス電圧等のイオンを注入して帯電させる方法等が挙げられる。そして、帯電加工が施された捕集機能体は、帯電された静電気によって微小病原体Mを吸着することができる。
なお、捕集機能体21は、抑制等機能体20が発生する電圧により再帯電することができるので、帯電効果を持続することができる。
【0017】
[保護機能体]
保護機能体22は、マスク着用時の最外層と最内層にそれぞれ配置されている。保護機能体22は、マスク本体2Aの保形性及び補強性の向上に加え、使用時のこすれや摩耗等から抑制等機能体20や捕集機能体21を保護する機能を果たしている。
保護機能体22は、顔に触れても不快感がなく、毛羽立ちが少なく肌触りのよく、通気性、吸水性のよいもの、例えば、ポリエステル系繊維の不織布を用いることができる。
【0018】
[ノーズフィット部材]
ノーズフィット部材4は、マスク着用時に最外層の部材に設けられ、本実施形態では、保護機能体22と、抑制等機能体20の間の上縁部に沿って配置されている。このノーズフィット部材4は、マスク着用者の鼻筋の輪郭に沿って形状を変えられるように、変形可能な金属材料が用いられている。
このノーズフィット部材4は、マスク着用時、顔とマスク本体2Aの間に隙間が生じないようにすることができ、隙間から微小病原体Mが侵入することを防ぐことができる。
【0019】
以上説明したように、第1実施形態によれば、以下の効果がある。
(1)マスク1Aは、抑制等機能体20が捕集機能体21に隣接して配置されているので、マスク着用時の顔の動き等による抑制等機能体20の圧電効果によって、捕集機能体21により捕集した微小病原体を、長期にわたり不活化させることができ、不活化効果が経時的に劣化することはない。
【0020】
(2)マスク1Aは、抑制等機能体20で発生した電位差により、捕集機能体21を再帯電させることができるので、マスクの長時間使用を可能にするとともに、洗濯等による再利用が可能になる。
【0021】
(3)マスク1Aは、圧電効果を有する圧電繊維を成形した不織布を用いており、マスク本体2Aの全面に渡って、均一に電位差を発生させることができるので、抗菌剤を用いた従来のマスクと比較して、不活化効果にバラツキが生じにくい。
【0022】
[第2実施形態]
図2は、第2実施形態に係るマスク1Bの概略構成を示す図であって、(a)は斜視図、(b)は端面図である。
なお、以下に説明する各実施形態では、第1実施形態と同様の機能を表す部材については、同一の符号を付して、重複する説明は適宜省略する。
第1実施形態のマスク本体2Aは、捕集機能体21と抑制等機能体20とがそれぞれ異なる部材で構成されていたが、第2実施形態のマスク本体2Bは、捕集機能体21と抑制等機能体20とが同一の部材(抑制捕集機能体23)で構成されている点で第1実施形態とは相違する。
【0023】
マスク本体2Bは、マスク着用時に、外側から内側に向かって、保護機能体22、抑制捕集機能体23、保護機能体22の順に配置されている。
【0024】
ここで、
図3を参照しながら抑制捕集機能体23における捕集効果及び不活化効果について説明する。
図3(a)は、抑制捕集機能体23を示す図、
図3(b)は、(a)の拡大図であり、抑制捕集機能体23を構成する圧電糸200を示す図、
図3(c)は、(b)のA-A端面図であり、不活化効果を説明するために個数や形状等は、省略又は誇張して模式的に示したものである。
【0025】
抑制捕集機能体23に用いるシートは、圧電材料を撚り込んだ圧電糸200を材料として織った織布である。そして、圧電糸200は、螺旋状に旋回された状態で構成されており、張力がかかると、圧電効果により電圧が発生する。さらに、抑制捕集機能体23は、帯電加工も施されている。
その結果、抑制捕集機能体23は、帯電加工が施されていることにより微小病原体Mを捕集することができると共に、圧電効果によって発生する電圧により直接的に微小病原体Mを不活化させることもできる。
【0026】
圧電糸200は、張力がかかる頻度が多いほど、その張力の大きさに応じた電位差(電圧)を発生する。この抑制捕集機能体23は、マスク着用者が話すときに生じる顔の動きや呼吸に応じて、圧電糸200に張力がかかることになり、特に、呼吸は、顔を動かしていないときでも、絶えず行われるため、圧電糸200に張力がかかりやすい。
抑制捕集機能体23は、呼吸による空気の流れが生じると、その空気の流れに沿って、膨んだり萎んだりして伸張することになり、捕集効果及び不活化効果が低下しにくいというメリットがある。
【0027】
また、抑制捕集機能体23は、この圧電糸200を織った織布であるために、表面上にムラが無く、略全面に渡って均一に電圧を発生させることができる。
このため、圧電糸200の織布は、例えば、銀、銅、亜鉛、ニッケル等の金属イオンをゼオライト等の固体粒子に担持させた抗菌剤が含有された織布を用いた場合と比較して、捕集効果及び不活化効果にバラツキが生じにくいというメリットもある。
なお、抑制捕集機能体23は、織布の例で説明したが、織布の代わりに圧電糸を混ぜた不織布で構成してもよい。
【0028】
第2実施形態によれば、マスク本体2Bは、第1実施形態と比較して、部品点数を削減できるため、製造コストの削減ができ、マスク1Bの低価格が図れる。
また、マスク本体2Bを構成する部材が減ることにより、マスク本体2Bが薄く軽量で顔に馴染み易くなり、快適な装着感が得られるという効果を奏する。
【0029】
[第3実施形態]
図4は、第3実施形態に係るマスク1Cの概略構成を示す図であって、(a)は斜視図、(b)は端面図である。
第3実施形態におけるマスク本体2Cは、マスク着用時に、外側から内側に向かって、抑制等機能体20、捕集機能体21、保護機能体22の順に配置されている。
【0030】
第3実施形態によれば、マスク1Cは、最外層に抑制等機能体20を配置することにより、マスク本体2Cの外側表面に付着した微小病原体Mを不活化させることができる。
例えば、マスク1Cの着脱時に、外側表面を手で触わることによる感染症のリスクを軽減することができる。また、マスク1Cは、その着脱時に、マスク本体2Cの外側表面を下にして机等に置けば、感染症の予防にも繋がる。
【0031】
[第4実施形態]
図5は、第4実施形態に係るマスク1Dの概略構成を示す図であって、(a)は斜視図、(b)は端面図である。
第4実施形態におけるマスク本体2Dは、マスク着用時に、外側から内側に向かって、保護機能体22、捕集機能体21、抑制等機能体20の順に配置されている。
【0032】
第4実施形態によれば、マスク1Dは、マスク着用者の顔に接する内側表面に不活化効果を持たせることができるため、マスク本体2Dを一時的に顎の下にずらしたとき等に顔に付着した微小病原体Mがマスク本体2Dに移動したときでも、微小病原体Mを不活化させることができる。
また、抑制等機能体20から発生する電位差がマスク1D着用者の肌表面に心地よい刺激を与え、美肌効果も期待できる。
【0033】
[第5実施形態]
図6は、第5実施形態に係るマスク1Eの概略構成を示す図であって、(a)は斜視図、(b)は端面図である。
第5実施形態におけるマスク本体2Eは、マスク着用時に、外側から内側に向かって、抑制等機能体20、捕集機能体21、抑制等機能体20の順に配置されている。
【0034】
第5実施形態によれば、マスク1Eは、外側表面と内側表面に抑制等機能体20を配置することになるため、マスク本体2Eを衛生的に保つことができる。
また、マスク本体2Eは、リバーシブル構造となっているため、裏表を気にせずにすみ、使い勝手がよい。
【0035】
[第6実施形態]
図7は、第6実施形態に係るマスク1Fの概略構成を示す図であって、(a)は斜視図、(b)は端面図である。
第6実施形態に係るマスク1Fは、導電性のある材料で作製されたノーズフィット部材4を備えた保護機能体22を、最外層と最内層に配置した点が、上述した各実施形態とは相違する。
【0036】
マスク本体2Fは、ノーズフィット部材4を備えた保護機能体22によって、抑制等機能体20及び捕集機能体21を間に挟んで構成している。
このように配置することで、マスク1Fは、電極板となる2つのノーズフィット部材4を両面にして、抑制等機能体20の圧電材料を誘電体として挟み込んだコンデンサ構造を形成することができる。
【0037】
マスク本体2Fは、このようなコンデンサ構造を形成することにより、抑制等機能体20を構成する圧電材料の圧電効果によって生じた電荷を、ノーズフィット部材4の間で蓄電することができる。そして、マスク本体2Fは、圧電効果が働いていないときには、その蓄電した電荷を放電することができるために、マスク1Fの不活化効果の継続性を向上させることができる。
また、マスク本体2Fは、圧電効果が働いていないときには、その蓄電した電荷を放電することができるために、捕集機能体21を再帯電させることができるので、捕集機能の継続性を向上させることができる。
なお、マスク本体2Fは、必要とする容量に応じて、ノーズフィット部材4の面積や数等を変更することもできる。
【0038】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変形や変更実施が可能である。
(1)例えば、上述した実施形態では、各部材は、マスク本体と略同一の大きさのシート状にそれぞれ形成される例を説明したが、マスク着用者の鼻及び口等を覆う部分に局所的に、抑制等機能体及び捕集機能体を配置する構成としてもよい。
(2)上述した実施形態では、マスク本体に圧電材料を用いた例を説明したが、耳掛け部に圧電材料を用いて、マスク本体側の機能体に電気的に接続する構成としてもよい。
(3)マスク本体を構成する各部材を配置する順序に関しては、上述した順序以外でもよく、さらに、マスクとしての柔軟性、通気性等の機能を損なわなければ、部材の数も適宜変更することができる。
【符号の説明】
【0039】
1A、1B、1C、1D、1E、1F マスク
2A、2B、2C、2D、2E、2F マスク本体
3 耳掛け部
4 ノーズフィット部材(形状保持部材)
20 抑制等機能体
21 捕集機能体
22 保護機能体
23 抑制捕集機能体
200 圧電糸(圧電材料)
M 微小病原体