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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022036661
(43)【公開日】2022-03-08
(54)【発明の名称】照明システム
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/125 20200101AFI20220301BHJP
   H05B 45/10 20200101ALI20220301BHJP
   H05B 45/20 20200101ALI20220301BHJP
   H05B 47/175 20200101ALI20220301BHJP
【FI】
H05B47/125
H05B45/10
H05B45/20
H05B47/175
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020140978
(22)【出願日】2020-08-24
(71)【出願人】
【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】東 洋邦
(72)【発明者】
【氏名】秦 由季
【テーマコード(参考)】
3K273
【Fターム(参考)】
3K273PA03
3K273QA07
3K273RA02
3K273RA05
3K273SA20
3K273SA21
3K273SA38
3K273SA60
3K273TA03
3K273TA05
3K273TA15
3K273TA22
3K273TA26
3K273UA22
(57)【要約】
【課題】表示装置に対しても、快適な照明環境を提供可能な照明システムを提供することを課題とする。
【解決手段】実施形態に係る照明システムは、照明装置と、カメラ部と、解析部とを具備する。カメラ部は、照明装置によって照明された照明空間を撮影する。解析部は、カメラ部によって取得された撮影画像を解析して、表示装置によって形成された表示画面が撮影画像内に存在するか否かを判断する。解析部は、表示画面が存在しないと判断した場合には、照明装置に第1の調光状態で照明をおこなわせる第1の指示を生成する。解析部は、表示画面が存在すると判断した場合には、照明装置に第1の調光状態よりも暗い第2の調光状態で照明をおこなわせる第2の指示を生成する。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明装置と;
前記照明装置によって照明された照明空間を撮影するカメラ部と;
前記カメラ部によって取得された撮影画像から表示装置によって形成された表示画面が前記撮影画像内に存在するか否かを判断し、前記表示画面が前記撮影画像内に存在しないと判断した場合には、前記照明装置に第1の調光状態で照明をおこなわせる第1の指示を生成し、前記表示画面が前記撮影画像内に存在すると判断した場合には、前記照明装置に第1の調光状態よりも暗い第2の調光状態で照明をおこなわせる第2の指示を生成する解析部と;
を具備する照明システム。
【請求項2】
前記カメラ部は、前記照明装置から離して設置されている、請求項1に記載の照明システム。
【請求項3】
前記照明装置は、前記表示装置から独立している、請求項1または2に記載の照明システム。
【請求項4】
前記照明空間をセンシングするセンサ部と;
前記センサ部によって取得されたセンサ情報を解析してプレゼンテーションの最中であるか否かを判断し、プレゼンテーションの最中でないと判断した場合には、前記照明装置に第2の調光状態よりも明るい第3の調光状態で照明をおこなわせる第3の指示を生成するセンサ情報解析部と;
を具備する、請求項1~3のいずれかひとつに記載の照明システム。
【請求項5】
複数の前記照明装置と;
前記解析部によって生成された前記第1の指示および前記第2の指示に基づいて前記複数の照明装置を独立に制御する中央制御部と;
を具備する、請求項1~4のいずれかひとつに記載の照明システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、照明システムに関する。
【背景技術】
【0002】
プロジェクターの状態に応じて照明を制御することにより、例えば会議における快適な照明環境を提供する技術がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012-108167号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述のようなプロジェクターの状態に応じて照明を制御する技術は、プロジェクターと照明器具がハードウェア的に接続される構成となっている。しかし、一般的なプロジェクターやディスプレイを含む汎用的な表示装置では、上述したような照明装置にハードウェア的に接続される構成となっていないため、表示装置の状態に応じて照明を制御する技術は適用できない。このため、汎用的な表示装置等の照明装置から独立した表示装置に対しても、状態に応じて照明を制御する技術を適用し、例えば会議における快適な照明環境を提供することが望まれている。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、表示装置に対しても、快適な照明環境を提供可能な照明システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態に係る照明システムは、照明装置と、カメラ部と、解析部とを具備する。カメラ部は、照明装置によって照明された照明空間を撮影する。解析部は、カメラ部によって取得された撮影画像から表示装置によって形成された表示画面が撮影画像内に存在するか否かを判断する。解析部は、撮影画像内に表示画面が存在しないと判断した場合には、照明装置に第1の調光状態で照明をおこなわせる第1の指示を生成する。解析部は、撮影画像内に表示画面が存在すると判断した場合には、照明装置に第1の調光状態よりも暗い第2の調光状態で照明をおこなわせる第2の指示を生成する。
【発明の効果】
【0007】
実施形態によると、表示装置に対しても、快適な照明環境を提供可能な照明システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、第1の実施形態に係る照明システムの使用形態を示す斜視図である。
図2図2は、第1の実施形態に係る照明システムのブロック図である。
図3図3は、第2の実施形態に係る照明システムのブロック図である。
図4図4は、第3の実施形態に係る照明システムのブロック図である。
図5図5は、第4の実施形態に係る照明システムのブロック図である。
図6図6は、第5の実施形態に係る照明システムのブロック図である。
図7図7は、第6の実施形態に係る照明システムのブロック図である。
図8図8は、第7の実施形態に係る照明システムのブロック図である。
図9図9は、第8の実施形態に係る照明システムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施形態の照明システム(100)は、照明装置(110)と、カメラ部(120)と、解析部(130)とを具備する。カメラ部(120)は、照明装置(110)によって照明された照明空間を撮影する。解析部(130)は、カメラ部(120)によって取得された撮影画像から表示装置によって形成された表示画面が撮影画像内に存在するか否かを判断する。解析部(130)は、表示画面が撮影画像内に存在しないと判断した場合には、照明装置(110)に第1の調光状態で照明をおこなわせる第1の指示を生成する。解析部(130)は、表示画面が撮影画像内に存在すると判断した場合には、照明装置(110)に第1の調光状態よりも暗い第2の調光状態で照明をおこなわせる第2の指示を生成する。これにより、照明システム(100)は、表示装置の表示画面の状態に応じた適切な調光状態に自動的に切り替わる照明環境を提供する。
【0010】
カメラ部(120)は、照明装置(110)から離して設置されている。これにより、カメラ部(120)と照明装置(110)の設置の自由度が向上する。
【0011】
照明装置(110)は、表示装置から独立している。これにより、照明装置(110)の設置の自由度が向上する。
【0012】
実施形態の照明システム(400)は、照明装置(110)と、カメラ部(120)と、解析部(130)と、センサ部(410)と、センサ情報解析部(420)を具備する。センサ部(410)は、照明空間をセンシングする。センサ情報解析部(420)は、センサ部(410)によって取得されたセンサ情報を解析して、プレゼンテーションの最中であるか否かを判断する。センサ情報解析部(420)はまた、プレゼンテーションの最中でないと判断した場合には、照明装置(110)に第2の調光状態よりも明るい第3の調光状態で照明をおこなわせる第3の指示を生成する。これにより、照明システム(400)は、プレゼンテーションが終了された場合には、書類の閲覧や議論の実施に適した第3の調光状態で会議室内を照明する。
【0013】
実施形態の照明システム(500)は、複数の照明装置(110)と、カメラ部(120)と、解析部(130)と、中央制御部(510)とを具備する。中央制御部(510)は、解析部(130)によって生成された第1の指示および第2の指示に基づいて複数の照明装置(110)を独立に制御する。これにより、照明システム(500)は、照明装置から独立した表示装置の表示画面の状態に応じた適切な調光状態に各照明装置(110)が自動的に切り替わる照明環境を提供する。
以下、図面を参照して、いくつかの実施形態に係る照明システムについて説明する。図面において、同じ参照符号で示された要素は、同じ要素を示している。このため、先行の実施形態において既に説明された要素やそれに関連する事項は、後続の実施形態においては適宜省略する。
【0014】
[第1実施形態]
図1は、照明システム100の使用形態を示す斜視図である。照明システム100は、たとえば、会議室20に設けられている。また、会議室20には、プロジェクター10が配置されている。会議室20は、照明システム100が用いられる環境の例であり、会議室20以外の、オフィス、カフェ、映画館といった環境にも照明システム100は適用可能である。
【0015】
プロジェクター10は、例えば、汎用的な表示装置等の、照明システム100から独立した表示装置である。ここで、照明システム100から独立した表示装置とは、機械的にも電気的にも照明システム100と切り離された表示装置であり、照明システム100との間で信号のやりとりもない表示装置を指す。
【0016】
プロジェクター10は、会議室20の中に置かれたテーブル60の上に配置されている。プロジェクター10は、会議室20の壁30に向かって画像を投影する。その結果、表示画面40が壁30に形成される。
【0017】
照明システム100は、プロジェクター10の表示画面40の状態に応じた調光状態で会議室20を照明する。具体的には、照明システム100は、会議室20内にプロジェクター10の表示画面40が存在するか否かに応じて、調光状態を切り替えて会議室20を照明する。これにより、例えば会議における快適な照明環境を提供する。
【0018】
図2は、第1実施形態に係る照明システム100のブロック図である。照明システム100は、照明装置110と、カメラ部120と、解析部130とを具備する。表示装置であるプロジェクター10は、照明システム100から独立しているため、照明装置110、カメラ部120及び解析部130の各々からも独立する。
【0019】
照明装置110は、視作業を行う空間を照明するものであればよい。たとえば、視作業を行う空間は、会議室内の空間である。照明装置110は、天井や壁などに固定されるものであってもよいし、スタンドに取り付けられるものであってもよい。
【0020】
照明装置110は、例えば、光源として少なくとも1つのLED112と、LED112の出力を制御する出力制御部114とを具備する。なお、光源はLEDに限定されるものではなく、蛍光灯や白熱電球など、光源として適用可能である。以下では、光源としてLEDを用いた例を示す。
【0021】
図2の構成例では、照明装置110は、2つのLED112を具備する。しかし、照明装置110が有するLED112の個数は、これに限定されない。照明装置110は、3つ以上のLED112を具備していてもよい。また、照明装置110は、ただ1つのLED112を具備していてもよい。
【0022】
2つのLED112は、同じ構成のものであってもよい。また、2つのLED112は、異なる構成のものであってもよい。たとえば、2つのLED112は、異なる色を発するものであってよい。
【0023】
カメラ部120は、照明装置110によって照明された照明空間たとえば会議室内を撮影する。たとえば、カメラ部120は、CCDカメラやCMOSカメラを具備する。カメラ部120は、これに限らず、撮影機能を有してさえいればよい。カメラ部120は、取得した撮影画像を解析部130に供給する。
【0024】
解析部130は、カメラ部120によって取得された撮影画像を解析する。具体的には、解析部130は、撮影画像内にプロジェクター10の表示画面が存在するか否かを判断する。
【0025】
解析部130は、表示画面の判断に、パターン認識やエッジ検出、テンプレートマッチング、プレイベートマスクなどの一般的な画像処理の手法を用いてよい。また、解析部130は、表示画面の判断に、画像処理AIを用いることにより、表示画面を検出する技術を用いてもよい。
【0026】
たとえば、解析部130は、ASIC(特定用途向け集積回路)などを含むハードウェア回路によって構成される。または、解析部130は、プロセッサと、必要な機能をプロセッサに実施させるプログラムを記憶したメモリとで構成されてもよい。
【0027】
解析部130は、撮影画像内に表示画面が存在しないと判断した場合には、第1の指示を生成する。第1の指示は、照明装置110に第1の調光状態で照明をおこなわせる指示である。たとえば、第1の指示は、出力制御部114にLED112の出力を第1の出力値に調整させる指示である。
【0028】
一方、解析部130は、撮影画像内に表示画面が存在すると判断した場合には、第2の指示を生成する。第2の指示は、照明装置110に第1の調光状態よりも暗い第2の調光状態で照明をおこなわせる指示である。たとえば、第2の指示は、出力制御部114にLED112の出力を第1の出力値よりも低い第2の出力値に調整させる指示である。
【0029】
ここで、第1の調光状態または第1の出力値による照明は、調光率が高い照明つまり明るい照明であり、第2の調光状態または第2の出力値による照明は、調光率が低い照明つまり暗い照明である。すなわち、第1の調光状態における調光率は、第2の調光状態における調光率よりも高い。また、第1の出力値は、第2の出力値よりも大きい。なお、ここでの出力値とは、光束、照度、光度、輝度などの光の明るさの単位を主に指す。
【0030】
たとえば、第1の調光状態による照明は、プロジェクター10の表示画面とテーブル面の輝度比が1:3となる照明である。また、第2の調光状態による照明は、プロジェクター10の表示画面とテーブル面の輝度比が10:1となる照明である。
【0031】
第1の調光状態における調光率の値と第2の調光状態における調光率の値は、消灯(0%)を含め、0%~100%の間の値に自由に設定されてよい。
【0032】
たとえば、照明装置110とカメラ部120と解析部130は、1つの筐体に組み込まれる。しかし、これに限定されることなく、照明装置110とカメラ部120は、それぞれ、別の筐体に組み込まれてもよい。つまり、カメラ部120は、照明装置110から離して設置されてもよい。これにより、カメラ部120と照明装置110の設置の自由度が向上する。たとえば、カメラ部120と照明装置110をそれぞれ適切な位置に設置することが容易になる。この場合、解析部130は、照明装置110またはカメラ部120と一緒に筐体に組み込まれてよい。
【0033】
解析部130は、ハードウェア的には、照明装置110とカメラ部120から独立している必要はない。解析部130は、カメラ部120の内部に設けられてもよい。または、解析部130は、照明装置110の内部に設けられてもよい。これにより、照明システム100のコンパクト化が期待できる。
【0034】
本実施形態の照明システム100において、カメラ部120は、会議室内を撮影し、取得した撮影画像を解析部130に供給する。解析部130は、撮影画像を解析して、プロジェクター10の表示画面が撮影画像内に存在するか否かを判断し、判断結果に応じて、第1の指示または第2の指示を生成する。解析部130は、生成した第1の指示または第2の指示を照明装置110の出力制御部114に供給する。出力制御部114は、供給された第1の指示または第2の指示に従って、LED112の出力値を第1の出力値または第2の出力値に調整する。
【0035】
これにより、照明システム100は、プロジェクター10の表示画面が形成されていない間は、会議室内を第1の調光状態で照明し、プロジェクター10の表示画面が形成されている間は、会議室内を第2の調光状態で照明する。
【0036】
第1の調光状態による照明は、たとえば、プロジェクター10の表示画面とテーブル面の輝度比が1:3となる照明である。これは、テーブル上の書類の閲覧や議論の実施に適した照明である。
【0037】
第2の調光状態による照明は、たとえば、プロジェクター10の表示画面とテーブル面の輝度比が10:1となる照明である。これは、プロジェクター10の表示画面の視聴に適した照明である。
【0038】
つまり、照明システム100は、プロジェクター10の表示画面の状態に応じた適切な調光状態に自動的に切り替わる照明環境を提供する。
【0039】
これにより、照明システム100は、照明システム100から独立した汎用的な表示装置であるプロジェクター10の使用に対しても、例えば会議における快適な照明環境を提供する。
【0040】
照明システム100において、第2の調光状態による照明の調光率は、プロジェクター10の表示画面の内容すなわちコンテンツに応じて変更されてもよい。たとえば、一般的なコンテンツに対しては、調光率30%の照明をおこない、エンターテインメント性の高いコンテンツに対しては、調光率0%の照明(すなわち消灯)をおこなう。これは、解析部130がプロジェクター10の表示画面を解析し、解析結果を反映した第2の指示を生成することによって実施される。
【0041】
また、照明システム100において、第1の調光状態による照明の調光率と第2の調光状態による照明の調光率は、プロジェクター10が使用される場面によって変更されてもよい。たとえば、一般的な会議のときは、プレゼンテーションが開始されたら調光率30%の照明をおこない、プレゼンテーションが終了されたら調光率80%の照明をおこなう。また、複数人が発表する学会の場面のときは、発表が開始されたら調光率0%の照明(すなわち消灯)をおこない、発表終了後の質疑応答時には調光率30%の照明をおこない、また次の発表が開始されたら調光率0%の照明(すなわち消灯)をおこなう。
【0042】
これまで、第1の調光状態と第2の調光状態の違いは、調光率の違いであるとして説明した。しかし、第1の調光状態と第2の調光状態の違いは、調光率の違いに限定されない。第1の調光状態と第2の調光状態の違いは、調光率の違いの他に、照明光の色の違いを含んでいてもよい。ここでの色の違いとは、色温度の違い、色度の違い、演色性の違いなどが挙げられる。
【0043】
つまり、第1の調光状態と第2の調光状態とにおいて、照明光の色を変更してもよい。この場合、第1の調光状態は、第1の調色状態と言い換えることができ、第2の調光状態は、第2の調色状態と言い換えることができる。照明光の色の変更は、照明装置110の2つのLED112の発光色が異なる構成において、2つのLED112の出力の比を変更することによっておこなうことができる。2つのLED112の出力の比の変更は、解析部130が出力する指示を変更することによっておこなうことができる。
【0044】
たとえば、第2の調光状態で照明する際、プロジェクター10の表示画面が明るく見える色の照明光を照明装置110が射出するように、異なる発光色の2つのLED112の出力の比を調整してもよい。この照明光の色の変更においては、第1の調光状態での出力は、必ずしも第2の調光状態での出力より大きく(高く)はならず、第2の調光状態での出力の方が大きい(高い)可能性がある。
【0045】
本実施形態では、解析部130による判断の対象である表示画面が、プロジェクター10の表示画面である例について説明した。しかし、表示画面は、これに限定されない。たとえば、表示画面は、自発光型ディスプレイの表示画面であってもよい。これにより、汎用的な自発光型ディスプレイの使用に対しても、例えば会議における快適な照明環境が提供される。
【0046】
[第2実施形態]
図3は、第2実施形態に係る照明システム200のブロック図である。照明システム200は、照明装置110と、カメラ部120と、送受信部210と、クラウドサーバー220とを具備する。
【0047】
クラウドサーバー220は、解析部130を有する。クラウドサーバー220等のクラウド環境のインフラは、仮想CPU等の仮想プロセッサ及びクラウドメモリによって、構成される。本実施形態では、解析部130の処理は、クラウド環境の仮想CPU等によって実行される。
送受信部210は、クラウドサーバー220と通信する機能を有する。具体的には、送受信部210は、カメラ部120によって取得された撮影画像をクラウドサーバー220に送信する。送受信部210はまた、解析部130の指示をクラウドサーバー220から受信する。
【0048】
本実施形態の照明システム200において、カメラ部120は、会議室内を撮影し、取得した撮影画像を送受信部210に供給する。送受信部210は、供給された撮影画像をクラウドサーバー220に送信する。
【0049】
クラウドサーバー220は、受信した撮影画像を解析部130において解析する。解析部130は、撮影画像を解析して、撮影画像内に表示画面が存在するか否かを判断し、判断結果に応じて、第1の指示または第2の指示を生成する。第1の指示と第2の指示は、前述した通りである。
【0050】
クラウドサーバー220は、解析部130が生成した第1の指示または第2の指示を送受信部210に送信する。送受信部210は、受信した第1の指示または第2の指示を出力制御部114に供給する。出力制御部114は、供給された第1の指示または第2の指示に従って、LED112の出力値を第1の出力値または第2の出力値に調整する。
【0051】
これにより、照明システム200は、プロジェクター10の表示画面が形成されていない間は、書類の閲覧や議論の実施に適した第1の調光状態で会議室内を照明し、プロジェクター10の表示画面が形成されている間は、表示画面の視聴に適した第2の調光状態で会議室内を照明する。
【0052】
つまり、第2実施形態の照明システム200は、第1実施形態と同様、汎用的なプロジェクター10等の照明装置110から独立した表示装置の使用に対して、例えば会議における快適な照明環境を提供する。
【0053】
[第3実施形態]
図4は、第3実施形態に係る照明システム300のブロック図である。照明システム300は、3つの照明装置110と、カメラ部120と、解析部130とを具備する。
【0054】
3つの照明装置110は、互いに接続されており、互いに通信可能となっている。これは、第4実施形態ないし第8実施形態においても同様である。解析部130は、1つの照明装置110と接続されている。このため、解析部130は、第1の指示および第2の指示を、3つの照明装置110に供給することができる。
【0055】
本実施形態の照明システム300において、カメラ部120は、会議室内を撮影する。解析部130は、撮影画像を解析して、撮影画像内に表示画面が存在するか否かを判断し、判断結果に応じて、第1の指示または第2の指示を生成する。第1の指示と第2の指示は、前述した通りである。
【0056】
解析部130は、生成した第1の指示または第2の指示を、3つの照明装置110の出力制御部114に供給する。出力制御部114は、供給された第1の指示または第2の指示に従って、LED112の出力値を第1の出力値または第2の出力値に調整する。
【0057】
これにより、照明システム300は、プロジェクター10の表示画面が形成されていない間は、書類の閲覧や議論の実施に適した第1の調光状態で会議室内を照明し、プロジェクター10の表示画面が形成されている間は、表示画面の視聴に適した第2の調光状態で会議室内を照明する。
【0058】
つまり、第3実施形態の照明システム300は、第1実施形態と同様、汎用的なプロジェクター10等の照明装置110から独立した表示装置の使用に対して、例えば会議における快適な照明環境を提供する。
【0059】
また、第3実施形態の照明システム300は、3つの照明装置110を具備するため、広い会議室に対しても、会議における快適な照明環境を提供する。
【0060】
本実施形態では、照明システム300が3つの照明装置110を具備する構成例について説明した。しかし、照明装置110の個数は、これに限定されない。たとえば、照明システム300は、2つの照明装置または4つ以上の照明装置を具備する構成であってもよい。たとえば、照明システム300は、会議室の広さに適した個数の照明装置110を具備するとよい。また、解析部130は、生成した第1の指示または第2の指示を、すべての照明装置110の出力制御部114に直接供給する構成であっても良いし、解析部130は、1つの照明装置110の出力制御部114に指示を供給し、他の照明装置110は、この照明装置110から発信された指示、もしくはこの照明装置110から発信されて、さらに他の照明装置110を経由して発信された指示を受け取る構成であっても良い。このことは、第4実施形態ないし第8実施形態においても同様である。
【0061】
[第4実施形態]
図5は、第4実施形態に係る照明システム400のブロック図である。照明システム400は、3つの照明装置110と、カメラ部120と、解析部130と、センサ部410と、センサ情報解析部420を具備する。
【0062】
センサ部410は、照明空間たとえば会議室内をセンシングする。たとえば、センサ部410は、会議室内の人の行動をセンシングする。たとえば、センサ部410は、CCDカメラやCMOSカメラであってもよく、または、音声を検知するセンサであってもよい。
【0063】
センサ情報解析部420は、センサ部によって取得されたセンサ情報たとえば画像や音声を解析する。具体的には、センサ情報解析部420は、プレゼンテーションの最中であるか否かを判断する。
【0064】
たとえば、センサ情報解析部420は、画像解析処理によって、人の顔の向きに基づいて、プレゼンテーションの最中であるか否かを判断する。たとえば、多くの人の顔が、プロジェクター10の表示画面に向いていない場合、センサ情報解析部420は、プレゼンテーションの最中でないと判断する。
【0065】
または、センサ情報解析部420は、画像解析処理によって、プロジェクター10の表示画面に基づいて、プレゼンテーションの最中であるか否かを判断する。たとえば、プロジェクター10の表示画面に、プレゼンテーションの終了を示す文字や記号を検知したとき、センサ情報解析部420は、プレゼンテーションが終了した、すなわち、プレゼンテーションの最中でないと判断する。
【0066】
または、センサ情報解析部420は、音声解析処理によって、会話の様子に基づいて、プレゼンテーションの最中であるか否かを判断する。たとえば、多くの人が発言している場合、センサ情報解析部420は、プレゼンテーションの最中でないと判断する。
【0067】
センサ情報解析部420は、解析部130と同様、たとえば、ASIC(特定用途向け集積回路)などを含むハードウェア回路によって構成される。または、センサ情報解析部420は、プロセッサと、必要な機能をプロセッサに実施させるプログラムを記憶したメモリとで構成されてもよい。
【0068】
センサ情報解析部420は、ハードウェア的には、照明装置110とセンサ部410から独立している必要はない。センサ情報解析部420は、センサ部410の内部に設けられてもよい。または、センサ情報解析部420は、照明装置110の内部に設けられてもよい。
【0069】
センサ情報解析部420は、プレゼンテーションの最中でないと判断した場合には、第3の指示を生成する。第3の指示は、照明装置110に第2の調光状態よりも明るい第3の調光状態で照明をおこなわせる指示である。詳しくは、第3の指示は、出力制御部114にLED112の出力を第3の出力値に調整させる指示である。たとえば、第3の調光状態および第3の出力値は、それぞれ、第1の調光状態および第1の出力値と同じであってよい。第3の調光状態および第3の出力値による照明は、テーブル上の書類の閲覧や議論の実施に適した照明である。
【0070】
センサ情報解析部420は、1つの照明装置110と接続されている。このため、センサ情報解析部420は、第3の指示を、3つの照明装置110に供給することができる。
【0071】
本実施形態の照明システム400において、カメラ部120は、会議室内を撮影する。解析部130は、撮影画像を解析して、撮影画像内に表示画面が存在するか否かを判断し、判断結果に応じて、第1の指示または第2の指示を生成する。第1の指示と第2の指示は、前述した通りである。
【0072】
解析部130は、生成した第1の指示または第2の指示を、3つの照明装置110の出力制御部114に供給する。出力制御部114は、供給された第1の指示または第2の指示に従って、LED112の出力値を第1の出力値または第2の出力値に調整する。
【0073】
センサ部410は、会議室内をセンシングし、取得したセンサ情報をセンサ情報解析部420に供給する。センサ情報解析部420は、センサ情報を解析して、プレゼンテーションの最中であるか否かを判断する。プレゼンテーションの最中でないと判断した場合、センサ情報解析部420は、第3の指示を生成する。第3の指示は、前述したように、照明装置110に第2の調光状態よりも明るい第3の調光状態で照明をおこなわせる指示である。
【0074】
センサ情報解析部420は、生成した第3の指示を、3つの照明装置110の出力制御部114に供給する。出力制御部114は、供給された第3の指示に従って、LED112の出力値を第3の出力値に調整する。
【0075】
これにより、照明システム400は、プロジェクター10の表示画面が形成されていない間は、書類の閲覧や議論の実施に適した第1の調光状態で会議室内を照明し、プロジェクター10の表示画面が形成されている間は、表示画面の視聴に適した第2の調光状態で会議室内を照明する。さらに、照明システム400は、プレゼンテーションが終了された場合には、書類の閲覧や議論の実施に適した第3の調光状態で会議室内を照明する。
【0076】
つまり、第4実施形態の照明システム400は、第1実施形態と同様、汎用的なプロジェクター10等の照明装置110から独立した表示装置の使用に対して、例えば会議における快適な照明環境を提供する。
【0077】
また、第4実施形態の照明システム400は、第3実施形態と同様、3つの照明装置110を具備するため、広い会議室に対しても、会議における快適な照明環境を提供する。
【0078】
照明システム400は、ただ1つの照明装置を具備する構成であってもよい。
【0079】
[第5実施形態]
図6は、第5実施形態に係る照明システム500のブロック図である。照明システム500は、3つの照明装置110と、カメラ部120と、解析部130と、中央制御部510を具備する。
【0080】
中央制御部510は、解析部130によって生成された第1の指示および第2の指示に基づいて、3つの照明装置110を独立に制御する。すなわち、中央制御部510は、3つの照明装置110をそれぞれ異なるように制御することが可能である。もちろん、中央制御部510は、3つの照明装置110を同じように制御することも可能である。
【0081】
中央制御部510は、複数の照明装置110の調光状態をそれぞれ指定する複数の制御情報を生成する。すなわち、中央制御部510は、第1の照明装置110の調光状態を指定する第1の制御情報と、第2の照明装置110の調光状態を指定する第2の制御情報と、第3の照明装置110の調光状態を指定する第3の制御情報を生成する。
【0082】
中央制御部510は、プロジェクター10の表示画面が撮影画像内に存在しないと解析部130が判断した場合、第1ないし第3の照明装置110に、調光率が高い第1の調光状態で照明をおこなわせる。しかも、中央制御部510は、たとえば、第1ないし第3の照明装置110に等しい調光率で照明をおこなわせる。この場合、第1ないし第3の制御情報は同じである。
【0083】
また、中央制御部510は、プロジェクター10の表示画面が撮影画像内に存在すると解析部130が判断した場合、第1ないし第3の照明装置110に、調光率が低い第2の調光状態で照明をおこなわせる。しかも、中央制御部510は、たとえば、第1ないし第3の照明装置110に異なる調光率で照明をおこなわせる。たとえば、中央制御部510は、表示画面に対する第1ないし第3の照明装置110の位置に基づいて、第1ないし第3の制御情報を生成する。この場合、第1ないし第3の制御情報は異なる。また、たとえば、第1ないし第3の照明装置110の位置情報は、中央制御部510に予め与えられ、表示画面の位置情報は、撮影画像の解析により解析部130から与えられる。
【0084】
たとえば、第1の制御情報は、プロジェクター10の表示画面に近い第1の照明装置110に、調光率30%の調光状態で照明をおこなわせる。第3の制御情報は、プロジェクター10の表示画面から遠い第3の照明装置110に、調光率60%の調光状態で照明をおこなわせる。第2の制御情報は、プロジェクター10の表示画面から中間距離にある第2の照明装置110に、調光率45%の調光状態で照明をおこなわせる。もちろん、調光率の数値は、一例であって、これに限定されない。
【0085】
本実施形態の照明システム500において、カメラ部120は、会議室内を撮影する。解析部130は、撮影画像を解析して、撮影画像内に表示画面が存在するか否かを判断し、判断結果に応じて、第1の指示または第2の指示を生成する。解析部130は、生成した第1の指示または第2の指示を中央制御部510に供給する。中央制御部510は、供給された第1の指示または第2の指示に基づいて、第1ないし第3の制御情報を生成する。
【0086】
中央制御部510は、生成した第1ないし第3の制御情報を、それぞれ、第1ないし第3の照明装置110に供給する。出力制御部114は、それぞれ、供給された第1ないし第3の制御情報に従って、LED112の出力値を調整する。
【0087】
これにより、照明システム500は、プロジェクター10の表示画面が形成されていない間は、書類の閲覧や議論の実施に適した調光状態で会議室内を照明し、プロジェクター10の表示画面が形成されている間は、表示画面の視聴に適した調光状態で会議室内を照明する。また、3つの照明装置110の調光状態は、位置に基づいて、たとえば、プロジェクター10の表示画面からの距離に基づいて、適切に調整される。
【0088】
つまり、第5実施形態の照明システム500は、第1実施形態と同様、汎用的なプロジェクター10等の照明装置110から独立した表示装置の使用に対して、例えば会議における快適な照明環境を提供する。
【0089】
また、照明システム500は、第3実施形態と同様、3つの照明装置110を具備するため、広い会議室に対しても、会議における快適な照明環境を提供する。
【0090】
さらに、照明システム500は、3つの照明装置110の調光状態を独立に調整するため、広い会議室内の位置に応じて、会議における快適な照明環境を提供する。
【0091】
[第6実施形態]
図7は、第6実施形態に係る照明システム600のブロック図である。照明システム600は、3つの照明装置110と、カメラ部120と、解析部130と、中央制御部610を具備する。
【0092】
中央制御部610は、たとえば、解析部130から供給される指示に従って制御される3つの照明装置110に対して、追加の制御をおこなう。たとえば、中央制御部610は、3つの照明装置110の調光状態を、それらの位置に応じて修正する制御をおこなう。
【0093】
中央制御部610は、照明装置110が、解析部130から供給される第2の指示に従って、プロジェクター10の表示画面の視聴に適した照明をおこなうときに、照明装置110の調光状態をそれぞれ修正する複数の制御情報を生成する。すなわち、中央制御部610は、第1の照明装置110の調光状態を修正する第1の制御情報と、第2の照明装置110の調光状態を修正する第2の制御情報と、第3の照明装置110の調光状態を修正する第3の制御情報を生成する。
【0094】
たとえば、第1の制御情報は、プロジェクター10の表示画面に近い第1の照明装置110に、第2の指示に従った第2の調光状態よりも暗い調光状態で照明をおこなわせる。第3の制御情報は、プロジェクター10の表示画面から遠い第3の照明装置110に、第2の指示に従った第2の調光状態よりも明るい調光状態で照明をおこなわせる。
【0095】
本実施形態の照明システム600において、カメラ部120は、会議室内を撮影する。解析部130は、撮影画像を解析して、プロジェクター10の表示画面が撮影画像内に存在するか否かを判断し、判断結果に応じて、第1の指示または第2の指示を生成する。解析部130は、生成した指示を3つの照明装置110の出力制御部114に供給する。
【0096】
中央制御部610は、第1ないし第3の照明装置110の調光状態を修正する第1ないし第3の制御情報を生成する。中央制御部610は、生成した第1ないし第3の制御情報を、それぞれ、第1ないし第3の照明装置110に供給する。第1ないし第3の照明装置の出力制御部114は、それぞれ、第1の指示または第2の指示と、第1ないし第3の制御情報とに従って、LED112の出力値を調整する。
【0097】
これにより、照明システム600は、プロジェクター10の表示画面が形成されている間は、表示画面の視聴に適した調光状態で会議室内を照明し、プロジェクター10の表示画面が形成されていない間は、書類の閲覧や議論の実施に適した調光状態で会議室内を照明する。また、3つの照明装置110の調光状態は、プロジェクター10の表示画面からの距離に基づいて、適切に調整される。
【0098】
つまり、第6実施形態の照明システム600は、第1実施形態と同様、汎用的なプロジェクター10等の照明装置110から独立した表示装置の使用に対して、例えば会議における快適な照明環境を提供する。
【0099】
また、照明システム600は、第3実施形態と同様、3つの照明装置110を具備するため、広い会議室に対しても、会議における快適な照明環境を提供する。
【0100】
さらに、照明システム600は、第5実施形態と同様、3つの照明装置110の調光状態を独立に調整するため、広い会議室内の位置に応じて、会議における快適な照明環境を提供する。
【0101】
[第7実施形態]
図8は、第7実施形態に係る照明システム700のブロック図である。照明システム700は、3つの照明装置110と、カメラ部120と、解析部130と、センサ部410と、センサ情報解析部420と、中央制御部710を具備する。
【0102】
センサ情報解析部420は、センサ部410によって取得されたセンサ情報を解析して、プレゼンテーションの最中であるか否かを判断する。この点に関しては、第4実施形態のセンサ情報解析部420と同様である。センサ情報解析部420は、判断結果を中央制御部710に供給する。
【0103】
中央制御部710は、第5実施形態の中央制御部510と同様に、解析部130によって生成された第1の指示および第2の指示に基づいて、3つの照明装置110の調光状態をそれぞれ指定する第1ないし第3の制御情報を生成する。
【0104】
また、中央制御部710は、センサ情報解析部420によって生成された第3の指示に基づいて、第1ないし第3の照明装置110の調光状態をそれぞれ指定する第1ないし第3の制御情報を生成する。このときの第1ないし第3の制御情報は、それぞれ、第1ないし第3の照明装置110に第2の調光状態よりも明るい第3の調光状態で照明をおこなわせるものである。第3の指示に基づく第1ないし第3の制御情報は、互いに等しいものであってもよいし、互いに異なるものであってもよい。また、中央制御部710は、第1ないし第3の制御情報を生成するにあたって、現状の制御状態を参照しても良い。例えば、センサ情報解析部420から第3の指示を受け取った場合、現在、第1の制御情報に基づいて照明装置が制御されている場合は、第3の指示に基づいて第3の制御情報は生成されない。しかし、第2の制御情報に基づいて照明装置が制御されている場合は、第3の指示に基づいて第3の制御情報が生成されるように構成されても良い。なお、この参照は各照明装置で行われても良く、各照明装置の現在の制御状態と、中央制御部710から受け取った制御情報を参照して、中央制御部710から受け取った制御情報を有効する(制御情報に基づいて制御する)かどうかを判断しても良い。これはセンサ部やセンサ情報解析部を有する他の実施形態にも適用可能である。
【0105】
本実施形態の照明システム700において、カメラ部120は、会議室内を撮影する。解析部130は、撮影画像を解析して、プロジェクター10の表示画面が撮影画像内に存在するか否かを判断し、判断結果に応じて、第1の指示または第2の指示を生成する。解析部130は、生成した第1の指示または第2の指示を中央制御部710に供給する。中央制御部710は、第1の指示または第2の指示に基づいて、第1ないし第3の照明装置110のそれぞれの制御情報すなわち第1ないし第3の制御情報を生成する。
【0106】
また、センサ部410は、会議室内をセンシングし、取得したセンサ情報をセンサ情報解析部420に供給する。センサ情報解析部420は、センサ情報を解析して、プレゼンテーションの最中であるか否かを判断し、プレゼンテーションの最中でないと判断した場合、第3の指示を生成する。センサ情報解析部420は、生成した第3の指示を中央制御部710に供給する。中央制御部710は、第3の指示に基づいて、第1ないし第3の照明装置110のそれぞれの制御情報すなわち第1ないし第3の制御情報を生成する。
【0107】
中央制御部710は、生成した第1ないし第3の制御情報を、第1ないし第3の照明装置110にそれぞれ供給する。照明装置110の出力制御部114は、それぞれ、供給された第1ないし第3の制御情報に従って、LED112の出力値を調整する。
【0108】
これにより、照明システム700は、プロジェクター10の表示画面が形成されている間は、表示画面の視聴に適した調光状態で会議室内を照明し、プロジェクター10の表示画面が形成されていない間は、書類の閲覧や議論の実施に適した調光状態で会議室内を照明する。また、3つの照明装置110の調光状態は、プロジェクター10の表示画面からの距離に基づいて、適切に調整される。さらに、照明システム700は、プレゼンテーションが終了された場合に、書類の閲覧や議論の実施に適した調光状態で会議室内を照明する。
【0109】
つまり、第7実施形態の照明システム700は、第1実施形態と同様、汎用的なプロジェクター10等の照明装置110から独立した表示装置の使用に対して、例えば会議における快適な照明環境を提供する。
【0110】
また、照明システム700は、第3実施形態と同様、3つの照明装置110を具備するため、広い会議室に対しても、会議における快適な照明環境を提供する。
【0111】
さらに、照明システム700は、第5実施形態と同様、3つの照明装置110の調光状態を独立に調整するため、広い会議室内の位置に応じて、会議における快適な照明環境を提供する。
【0112】
[第8実施形態]
図9は、第8実施形態に係る照明システム800のブロック図である。照明システム800は、3つの照明装置110と、カメラ部120と、解析部130と、センサ部410と、センサ情報解析部420と、中央制御部810を具備する。
【0113】
前述したように、センサ部410は、会議室内をセンシングする。また、センサ情報解析部420は、センサ部によって取得されたセンサ情報を解析して、プレゼンテーションの最中であるか否かを判断する。センサ情報解析部420はまた、プレゼンテーションの最中でないと判断した場合に、照明装置110に書類の閲覧や議論の実施に適した調光状態で照明をおこなわせる第3の指示を生成する。
【0114】
中央制御部810は、解析部130によって生成された第1の指示および第2の指示に基づいて、3つの照明装置110を独立に制御する。この点に関しては、第5実施形態の中央制御部510と同様である。すなわち、中央制御部810は、解析部130によって生成された第1の指示または第2の指示に基づいて、照明装置110の調光状態をそれぞれ指定する第1ないし第3の制御情報を生成する。第1ないし第3の制御情報は、第5実施形態と同様である。
【0115】
本実施形態の照明システム800において、カメラ部120は、会議室内を撮影する。解析部130は、撮影画像を解析して、プロジェクター10の表示画面が撮影画像内に存在するか否かを判断し、判断結果に基づいて第1の指示または第2の指示を生成する。中央制御部810は、解析部130によって生成された第1の指示または第2の指示に基づいて、照明装置110のそれぞれの制御情報すなわち第1ないし第3の制御情報を生成する。
【0116】
中央制御部810は、生成した第1ないし第3の制御情報を、それぞれ、第1ないし第3の照明装置110に供給する。第1ないし第3の照明装置110の出力制御部114は、それぞれ、供給された第1ないし第3の制御情報に従って、LED112の出力値を調整する。
【0117】
また、センサ部410は、会議室内をセンシングし、取得したセンサ情報をセンサ情報解析部420に供給する。センサ情報解析部420は、センサ情報を解析して、プレゼンテーションの最中であるか否かを判断する。センサ情報解析部420は、プレゼンテーションの最中でないと判断した場合、第3の指示を生成する。第3の指示は、前述したように、照明装置110に第2の調光状態よりも明るい第3の調光状態で照明をおこなわせる指示である。
【0118】
センサ情報解析部420は、生成した第3の指示を3つの照明装置110に共通に供給する。3つの照明装置110の出力制御部114は、供給された第3の指示に従って、LED112の出力値を調整する。
【0119】
これにより、照明システム800は、プロジェクター10の表示画面が形成されている間は、表示画面の視聴に適した調光状態で会議室内を照明し、プロジェクター10の表示画面が形成されていない間は、書類の閲覧や議論の実施に適した調光状態で会議室内を照明する。また、3つの照明装置110の調光状態は、プロジェクター10の表示画面からの距離に基づいて、適切に調整される。さらに、照明システム800は、プレゼンテーションが終了された場合に、書類の閲覧や議論の実施に適した第3の調光状態で会議室内を照明する。
【0120】
つまり、第8実施形態の照明システム800は、第1実施形態と同様、汎用的なプロジェクター10等の照明装置110から独立した表示装置の使用に対して、例えば会議における快適な照明環境を提供する。
【0121】
また、照明システム800は、第3実施形態と同様、3つの照明装置110を具備するため、広い会議室に対しても、会議における快適な照明環境を提供する。
【0122】
さらに、照明システム800は、第5実施形態と同様、3つの照明装置110の調光状態を独立に調整するため、広い会議室内の位置に応じて、会議における快適な照明環境を提供する。
【0123】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態または実施例は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態または実施例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態または実施例やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0124】
100…照明システム、110…照明装置、112…LED、114…出力制御部、120…カメラ部、130…解析部、200…照明システム、210…送受信部、220…クラウドサーバー、300…照明システム、400…照明システム、410…センサ部、420…センサ情報解析部、500…照明システム、510…中央制御部、600…照明システム、610…中央制御部、700…照明システム、710…中央制御部、800…照明システム、810…中央制御部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9