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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022036682
(43)【公開日】2022-03-08
(54)【発明の名称】洗顔料、及び洗顔料の使用方法
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/02 20060101AFI20220301BHJP
   A61Q 19/10 20060101ALI20220301BHJP
   A61K 8/44 20060101ALI20220301BHJP
   A61K 8/46 20060101ALI20220301BHJP
   A61K 8/37 20060101ALI20220301BHJP
   A61K 8/39 20060101ALI20220301BHJP
   A61K 8/81 20060101ALI20220301BHJP
   A61K 8/42 20060101ALI20220301BHJP
   A61K 8/86 20060101ALI20220301BHJP
   A61K 8/55 20060101ALI20220301BHJP
【FI】
A61K8/02
A61Q19/10
A61K8/44
A61K8/46
A61K8/37
A61K8/39
A61K8/81
A61K8/42
A61K8/86
A61K8/55
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020141010
(22)【出願日】2020-08-24
(71)【出願人】
【識別番号】593084627
【氏名又は名称】日本フイリン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100154184
【弁理士】
【氏名又は名称】生富 成一
(72)【発明者】
【氏名】金子 昭二
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 良彦
(72)【発明者】
【氏名】冨田 涼子
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AC181
4C083AC331
4C083AC371
4C083AC372
4C083AC401
4C083AC402
4C083AC421
4C083AC431
4C083AC441
4C083AC442
4C083AC641
4C083AC642
4C083AC661
4C083AC662
4C083AC711
4C083AC712
4C083AC791
4C083AC792
4C083AC901
4C083AD071
4C083AD072
4C083AD111
4C083AD112
4C083AD571
4C083BB05
4C083CC23
4C083DD08
4C083EE11
4C083EE12
(57)【要約】
【課題】 優れたクレンジング効果と洗浄効果、及びピーリング効果を有する洗顔料を提供する。
【解決手段】 泡状にして使用する洗顔料であって、陰イオン界面活性剤と増泡剤と増泡補助剤とエステル油とを混合してなる洗顔料。陰イオン界面活性剤を1.35質量%より多く4.5質量%未満含有することが好ましく、エステル油を1質量%~5質量%含有することが好ましく、増泡補助剤を1質量%~3質量%含有することが好ましく、増泡剤を4.5質量%~9質量%含有することが好ましい。また、陰イオン界面活性剤として、ミリスチルアスパラギン酸タウリンK又はココイルグルタミン酸TEAが含まれることが好ましく、エステル油として、シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール及びセバシン酸ジエチルヘキシルが含まれることが好ましい。さらに、増泡補助剤として、ポリビニルアルコール又はポリビニルピロリドンが含まれることが好ましい。
【選択図】 なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
泡状にして使用する洗顔料であって、
陰イオン界面活性剤と、増泡剤と、増泡補助剤と、エステル油とを混合してなることを特徴とする洗顔料。
【請求項2】
前記陰イオン界面活性剤が1.35質量%より多く4.5質量%未満含有されたことを特徴とする請求項1記載の洗顔料。
【請求項3】
前記エステル油が1質量%~5質量%含有されたことを特徴とする請求項1又は2記載の洗顔料。
【請求項4】
前記増泡補助剤が1質量%~3質量%含有されたことを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の洗顔料。
【請求項5】
前記増泡剤が4.5質量%~9質量%含有されたことを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の洗顔料。
【請求項6】
前記陰イオン界面活性剤として、ミリスチルアスパラギン酸タウリンK、又は、ココイルグルタミン酸TEAが含まれることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の洗顔料。
【請求項7】
前記エステル油として、シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール、及び、セバシン酸ジエチルヘキシルが含まれることを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載の洗顔料。
【請求項8】
前記増泡補助剤として、ポリビニルアルコール、又は、ポリビニルピロリドンが含まれることを特徴とする請求項1~7のいずれかに記載の洗顔料。
【請求項9】
前記増泡剤として、コカミドDEA、又は、コカミドプロピルベタインが含まれることを特徴とする請求項1~8のいずれかに記載の洗顔料。
【請求項10】
可溶化剤として、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリグリセリン脂肪酸エステル、又は水添レシチンの少なくともいずれかをさらに混合してなることを特徴とする請求項1~9のいずれかに記載の洗顔料。
【請求項11】
ポンプフォーマー容器に充填されたことを特徴とする請求項1~10のいずれかに記載の洗顔料。
【請求項12】
請求項1~11のいずれかに記載の洗顔料を、泡状にして顔に馴染ませ、所定時間そのままの状態とし、泡がなくなるまで再度顔に馴染ませ、所定時間そのままの状態とし、乾いた手で顔を擦ってカスを除去し洗い流すことを特徴とする洗顔料の使用方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗顔料に関し、特にクレンジング効果と洗浄効果を併せもつ洗顔料に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、化粧品を使用してメイクを行った後の洗顔においては、メイクを落とすためにクレンジングによって油性の汚れを除去した後、次いで皮脂や古い角質などを除去するために洗顔を行う、いわゆるダブル洗顔が行われていた。すなわち、クレンジング効果に優れた洗顔料と、洗浄効果に優れた洗顔料の両方を使用することが必要であった。
一方、近年には、これらのクレンジング効果と洗浄効果を併せもつダブル洗顔効果を有する洗顔料も提案されている。このようなダブル洗顔効果を有する洗顔料によれば、一度の洗顔によってメイクと皮脂などの汚れを落とすことができるため、利便性が高いものとなっている。
【0003】
しかしながら、このようなダブル洗顔効果を有する洗顔料は、一般的に、クレンジング効果又は洗浄効果のどちらかに偏りがあるという問題があった。
すなわち、クレンジング効果の高い洗顔料には、油溶性成分として溶解能力の高い油分が配合されており、その油分が泡立ちを阻害するために洗浄効果が劣っていた。
また、洗浄効果の高い洗顔料には、複数の界面活性剤が配合されているものが多く、メイクなどの油分は界面活性剤への溶解能力が低いため、クレンジング効果が劣っていた。界面活性剤の濃度を上げることで、油分の溶解能力を上げることは可能であるものの、皮膚への刺激が強くなるため、好ましくはなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013-108020号公報
【特許文献2】特開2016-124866号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このため、ダブル洗顔効果を有する洗顔料において、クレンジング効果と洗浄効果を共に高めることが期待されていた。
ところで、クレンジング効果と洗浄効果の両方を向上させるためには、油溶性成分の溶解力の高い油分を配合し、かつ泡立ちの良い洗顔料にする必要がある。
【0006】
このような課題を解決する技術として、特許文献1に記載の液体洗浄剤組成物を挙げることができる。この技術によれば、キメ細かい泡が持続し、クレンジング力と低温安定性に優れ、ポンプフォーマー容器充填用の液体洗浄剤組成物を提供できるとされている。すなわち、別途メイク落とし用のクレンジング剤を使わなくても、メイク落としと洗浄を同時に行うことができるとされている。
【0007】
また、特許文献2に記載のクレンジング化粧料によれば、肌への刺激性を緩和するために界面活性剤の使用量を低減させたものであるにも拘わらず、優れた洗浄効果を有し、かつ肌への刺激性やべたつきがなく、使用感の良い化粧料を提供することができるとされている。
しかしながら、ダブル洗顔効果を有する洗顔料において、クレンジング効果と洗浄効果を共により向上させることができれば望ましい。
【0008】
そこで、本発明者らは鋭意研究して、クレンジング効果のある油溶性成分の溶解能力の高い成分として、エステル油を洗顔料に配合することとした。具体的には、陰イオン界面活性剤に対して、シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコールとセバシン酸ジエチルヘキシルを配合した。
一方、エステル油を配合すると、泡立ちが悪くなって洗浄性が低下する。そこで、この問題を解消するために、さらに陰イオン界面活性剤に増泡剤と増泡補助剤とを組み合わせて配合することによって、濃密な泡にすることができ、洗浄性に優れた洗顔料を得ることができた。
【0009】
さらに、本発明者らは、この洗顔料をクレンジング効果と洗浄効果のダブル洗顔効果に加えて、ピーリング効果を有するトリプル洗顔効果を有するものとすることにも成功した。
すなわち、エステル油とピーリング作用を有する増泡補助剤とを所定の割合で配合することによって、皮膚を擦るだけで不要な角質汚れを取り除くことができ、肌への負担を減らすことの可能な洗顔料を得ることが可能となった。
【0010】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、優れたクレンジング効果と洗浄効果、及びピーリング効果を有する洗顔料、並びに洗顔料の使用方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、本発明の洗顔料は、泡状にして使用する洗顔料であって、陰イオン界面活性剤と、増泡剤と、増泡補助剤と、エステル油とを混合してなる構成としてある。
また、本発明の洗顔料を、前記陰イオン界面活性剤が1.35質量%より多く4.5質量%未満含有された構成とすることが好ましい。
また、本発明の洗顔料を、前記エステル油が1質量%~5質量%含有された構成とすることが好ましい。
【0012】
また、本発明の洗顔料を、前記増泡補助剤が1質量%~3質量%含有された構成とすることが好ましい。
また、本発明の洗顔料を、前記増泡剤が4.5質量%~9質量%含有された構成とすることが好ましい。
【0013】
また、本発明の洗顔料を、前記陰イオン界面活性剤として、ミリスチルアスパラギン酸タウリンK、又は、ココイルグルタミン酸TEAが含まれる構成とすることが好ましい。
また、本発明の洗顔料を、前記エステル油として、シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール、及び、セバシン酸ジエチルヘキシルが含まれる構成とすることが好ましい。
【0014】
また、本発明の洗顔料を、前記増泡補助剤として、ポリビニルアルコール、又は、ポリビニルピロリドンが含まれる構成とすることが好ましい。
また、本発明の洗顔料を、前記増泡剤として、コカミドDEA、又は、コカミドプロピルベタインが含まれる構成とすることが好ましい。
【0015】
また、本発明の洗顔料を、可溶化剤として、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリグリセリン脂肪酸エステル、又は水添レシチンの少なくともいずれかをさらに混合してなる構成とすることが好ましい。
また、本発明の洗顔料を、ポンプフォーマー容器に充填された構成とすることが好ましい。
【0016】
また、本発明の洗顔料の使用方法は、上記の洗顔料を、泡状にして顔に馴染ませ、所定時間そのままの状態とし、泡がなくなるまで再度顔に馴染ませ、所定時間そのままの状態とし、乾いた手で顔を擦ってカスを除去し洗い流す方法としてある。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、優れたクレンジング効果と洗浄効果、及びピーリング効果を有する洗顔料、並びに洗顔料の使用方法の提供が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の実施形態に係る洗顔料等における陰イオン界面活性剤,増泡剤,増泡補助剤の配合にもとづく洗浄性、クレンジング効果、及びピーリング効果についての試験1の評価結果を示す図である。
図2】本発明の実施形態に係る洗顔料等における陰イオン界面活性剤の各種配合割合にもとづく洗浄性、クレンジング効果、及びピーリング効果についての試験2の評価結果を示す図である。
図3】本発明の実施形態に係る洗顔料等における陰イオン界面活性剤の各種配合割合にもとづく洗浄性、クレンジング効果、及びピーリング効果についての試験3の評価結果を示す図である。
図4】本発明の実施形態に係る洗顔料等における油分の各種配合割合にもとづく洗浄性、クレンジング効果、及びピーリング効果についての試験4の評価結果を示す図である。
図5】本発明の実施形態に係る洗顔料等における増泡剤の各種配合割合にもとづく洗浄性、クレンジング効果、及びピーリング効果についての試験5の評価結果を示す図である。
図6】本発明の実施形態に係る洗顔料等における増泡補助剤の各種配合割合にもとづく洗浄性、クレンジング効果、及びピーリング効果についての試験6の評価結果を示す図である。
図7】本発明の実施形態に係る洗顔料等における油分の各種配合割合にもとづく洗浄性、クレンジング効果、及びピーリング効果についての試験7の評価結果を示す図である。
図8】本発明の実施形態に係る洗顔料等における他の陰イオン界面活性剤の配合にもとづく洗浄性、クレンジング効果、及びピーリング効果についての試験8の評価結果を示す図である。
図9】本発明の実施形態に係る洗顔料等における他の増泡補助剤の配合にもとづく洗浄性、クレンジング効果、及びピーリング効果についての試験9の評価結果を示す図である。
図10】本発明の実施形態に係る洗顔料と市販品の洗浄性、クレンジング効果、及びピーリング効果についての試験10の評価結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の洗顔料、及び洗顔料の使用方法の実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は、以下の実施形態及び実施例の具体的な内容に限定されるものではない。
【0020】
本実施形態の洗顔料は、泡状にして使用する洗顔料であって、陰イオン界面活性剤と、増泡剤と、増泡補助剤と、エステル油とを混合してなることを特徴とする。
すなわち、本実施形態の洗顔料には、クレンジング効果のある油溶性成分の溶解能力の高い成分(油分)として、エステル油が配合されている。
具体的には、本実施形態の洗顔料には、エステル油として、シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコールと、セバシン酸ジエチルヘキシルを配合することが好ましい。また、シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコールとセバシン酸ジエチルヘキシルを1:1の比率に混合したものを配合することが好ましい。
【0021】
本実施形態の洗顔料におけるエステル油の配合割合(含有量)としては、1質量%~5質量%(1質量%以上で5質量%以下を意味する。その他の記載においても同様。)とすることが好ましく、1質量%~3質量%とすることがより好ましく、1質量%~2質量%とすることがさらに好ましい。
また、本実施形態の洗顔料おけるエステル油の陰イオン界面活性剤(固形分)に対する配合割合は、33質量%~186質量%とすることが好ましく、33質量%~112質量%とすることがより好ましく、33質量%~75質量%とすることがさらに好ましい。
【0022】
シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコールとセバシン酸ジエチルヘキシルの混合比率は、1:1に限定されず、用途に応じて適宜調整することができる。例えば、ファンデーション(リキッド)に対する効果を高める場合には、シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコールの割合を増加させることが好ましく、口紅やアイライナー、マスカラ等の他の化粧品に対するクレンジング効果を高める場合には、セバシン酸ジエチルヘキシルの割合を増加させることが好ましい。なお、その他のエステル油をさらに含有させてもよい。
【0023】
また、本実施形態の洗顔料には、上記のとおり、陰イオン界面活性剤と、増泡剤と、増泡補助剤とがさらに配合されている。
クレンジング効果を高めるために、洗顔料にエステル油のような油溶性成分の溶解能力の高い成分を配合した場合、泡立ちが悪くなり、洗浄性が低下する。このため、本実施形態の洗顔料では、陰イオン界面活性剤に増泡剤と増泡補助剤とを組み合わせることによって、濃密な泡と優れた洗浄性を実現している。
【0024】
本実施形態の洗顔料において、陰イオン界面活性剤は、主として洗浄効果を付与するために含有する。
また、増泡剤は、主として起泡効果を付与するために含有する。増泡剤は、陰イオン界面活性剤と組み合わせることで粘度が上がり、起泡を増強させることができる。
さらに、増泡補助剤は、主として泡の起泡力を補助する効果を付与するために含有する。増泡補助剤は、水で膨潤することで粘性が高まり、起泡した泡を維持することに寄与することができ、泡維持剤として機能する。また、本実施形態の洗顔料において、増泡補助剤は、ピーリング効果を付与するためにも含有しており、ピーリング剤としても機能している。
【0025】
具体的には、本実施形態の洗顔料には、陰イオン界面活性剤として、ミリスチルアスパラギン酸タウリンK、又は、ココイルグルタミン酸TEAを配合することが好ましく、ミリスチルアスパラギン酸タウリンKを配合することが特に好ましい。また、陰イオン界面活性剤として、例えば脂肪酸石ケン,アルキル硫酸塩,アルキルエーテル硫酸塩,アルキルスルホコハク酸塩,アミノ酸系(アシルサルコシン塩,アシルメチルアラニン塩,アシルグルタミン酸塩,アシルアスパラギン酸塩,アシルグリシン塩),α-オレフィンスルホン酸塩,アシル乳酸塩,アルキルエーテル酢酸塩,アシルメチルタウリン塩等の他の成分を配合してもよい。
【0026】
本実施形態の洗顔料における陰イオン界面活性剤の配合割合としては、5質量%より多く15質量%未満であることが好ましく、6質量%~14質量%であることがより好ましく、8質量%~12質量%であることがさらに好ましく、10質量%程度であることが特に好ましい。
【0027】
ここで、後述する実施例において陰イオン界面活性剤として用いたミリスチルアスパラギン酸タウリンKは27%水溶液であるため、ミリスチルアスパラギン酸タウリンKの100%固形分としては、1.35質量%より多く4.05質量%未満であることが好ましく、1.62質量%~3.78質量%であることがより好ましく、2.16質量%~3.24質量%であることがさらに好ましく、2.7質量%程度であることが特に好ましい。
【0028】
また、後述する実施例において陰イオン界面活性剤として用いたココイルグルタミン酸TEAは30%水溶液であるため、ココイルグルタミン酸TEAの100%固形分としては、1.5質量%より多く4.5質量%未満であることが好ましく、1.8質量%~4.2質量%であることがより好ましく、2.4質量%~3.6質量%であることがさらに好ましく、3質量%程度であることが特に好ましい。
【0029】
本実施形態の洗顔料における陰イオン界面活性剤(固形分)の配合割合としては、1.35質量%より多く4.5質量%未満であることが好ましく、1.62質量%~4.2質量%であることがより好ましく、2.16質量%~3.6質量%であることがさらに好ましい。
【0030】
また、本実施形態の洗顔料には、増泡剤として、コカミドDEA、又は、コカミドプロピルベタインを配合することが好ましい。また、増泡剤として、例えば脂肪酸アルカノールアミド系の他の成分を配合してもよい。
【0031】
本実施形態の洗顔料における増泡剤の配合割合としては、5質量%~10質量%とすることが好ましく、5質量%とすることが特に好ましい。
ここで、後述する実施例において増泡剤として用いたコカミドDEAは90%溶液(グリセリン10%)であるため、コカミドDEAの100%固形分としては、4.5質量%~9質量%とすることが好ましく、4.5質量%とすることが特に好ましい。
また、後述する実施例において増泡剤として用いたコカミドプロピルベタインは30%水溶液であるため、コカミドプロピルベタインの100%固形分としては、1.5質量%~3質量%とすることが好ましく、1.5質量%とすることが特に好ましい。
【0032】
本実施形態の洗顔料における増泡剤(固形分)の陰イオン界面活性剤(固形分)に対する配合割合としては、増泡剤がコカミドDEAなどの非イオン界面活性剤の場合、150質量%~334質量%とすることが好ましく、150質量%とすることが特に好ましい。
また、同配合割合として、増泡剤がコカミドプロピルベタインなどの両性界面活性剤の場合、50質量%~112質量%とすることが好ましく、50質量%とすることが特に好ましい。
【0033】
また、本実施形態の洗顔料には、増泡補助剤として、ポリビニルアルコール(PVA)、又は、ポリビニルピロリドン(PVP)を配合することが好ましい。また、増泡補助剤として、例えばヒドロキシエチルセルロース、キサンタンガム、グアーガム、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウム等の他の成分を配合してもよい。
【0034】
本実施形態の洗顔料における増泡補助剤の配合割合としては、1質量%~3質量%とすることが好ましく、2質量%~3質量%とすることがより好ましい。
また、本実施形態の洗顔料における増泡補助剤の陰イオン界面活性剤(固形分)に対する配合割合としては、33質量%~112質量%とすることが好ましく、66質量%~112質量%とすることがより好ましい。
【0035】
本実施形態の洗顔料において、増泡補助剤として、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等を配合することによって、濃密な泡と優れた洗浄性に加えて、ピーリング効果を奏することが可能になっている。
ピーリングとは肌の表面にある不要な角質を取り除き、肌のターンオーバーを整えることである。
【0036】
ここで、ピーリングとして、一般的に、グリコール酸、サリチル酸、パパイン、酒石酸、リンゴ酸、乳酸、クエン酸等の酸により不要な角質を溶かす方法と、スクラブ剤等により角質を除去する方法が知られている。
一方、ピールオフとして、肌に皮膜を形成させ、皮膜を剥がすことにより毛穴の汚れや黒ずみ、角栓を取り除く、いわゆるパックを用いて汚れなどを除去する方法が知られている。このピールオフでは、一般的に、アクリル系樹脂、ポリビニルアルコールやポリビニルピロリドンなどの水溶性高分子の接着力を用いて汚れなどの除去が行われている。
【0037】
本実施形態の洗顔料では、増泡補助剤として、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等を配合すると共に、エステル油と増泡補助剤を所定の割合で配合することによって、ピーリング効果を奏するものとすることを可能とし、皮膚を擦るだけで不要な角質と汚れなどを取り除くことができ、かつ肌への負担を減らすことができるようになっている。
【0038】
すなわち、ピーリング効果のデメリットとして、皮膚に刺激があることが知られている。例えば、グリコール酸などの酸を用いる方法では、皮膚腐食性や眼刺激性が生じる場合がある。また、スクラブ剤を用いる方法も皮膚を傷つけることが知られている。さらに、他の刺激の少ない成分を用いる場合は、不要な角質を溶かすのに時間がかかり、角質を完全に溶かすことは困難であった。
【0039】
これに対して、本実施形態の洗顔料では、増泡補助剤によってピーリング効果を得ると共に、エステル油によって擦った時の抵抗を減らしている。ここで、エステル油の配合割合が低く過ぎると強く擦る必要があり、高すぎると滑って皮膜を剥がすことが困難となる。そこで、本実施形態の洗顔料では、エステル油と増泡補助剤の配合割合を工夫することで、皮膚を擦るだけで簡単に不要な角質と汚れなどを取り除くことを可能とし、肌への負担を減らすことができるようになっている。
【0040】
また、本実施形態の洗顔料には、可溶化剤として、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸ソルビタンなどのポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリグリセリン脂肪酸エステル、又は水添レシチンの少なくともいずれかを配合することが好ましい。
【0041】
すなわち、本実施形態の洗顔料は、エステル油を含有するため、その安定化のために可溶化剤として、このような非イオン界面活性剤を配合することが好ましい。
これによって、本実施形態の洗顔料の起泡性、泡の持続性、メイク落ち、カスの出方の各性能をより向上させることが可能となっている。なお、可溶化剤の効果については、試験7において後述する。
【0042】
本実施形態の洗顔料における可溶化剤の配合割合としては、油分に対して等量~10倍量とすることが好ましい。
【0043】
さらに、本実施形態の洗顔料は、ポンプフォーマー容器に充填して用いることが好ましい。
すなわち、油溶性成分の溶解能力の高いエステル油を配合し、陰イオン界面活性剤のみで洗浄性を上げる場合、一般的に陰イオン界面活性剤を高濃度で配合する必要が生じる。
しかし、陰イオン界面活性剤を高濃度で配合すると肌への刺激が強くなるため、ポンプフォーマー容器を使用することによって、界面活性剤を低濃度で配合しつつ、泡立ちを良くして洗浄効果を向上させることが好ましい。
【0044】
また、本実施形態の洗顔料では、ピーリング効果を得るために増泡補助剤を配合しているが、これを多く配合するとポンプフォーマー容器の目詰まりや泡の密度低下が生じる。このため、本実施形態の洗顔料では、増泡補助剤とエステル油、陰イオン界面活性剤、増泡剤、及び可溶化剤を組み合わせることによって、ポンプフォーマー容器を用いて濃密泡を得ることをより好適にしつつ、ピーリングを行うことを可能としている。
【0045】
本実施形態の洗顔料の使用方法は、上記の洗顔料を、泡状にして顔に馴染ませ、所定時間そのままの状態とし、泡がなくなるまで再度顔に馴染ませ、所定時間そのままの状態とし、乾いた手で顔を擦ってカスを除去し洗い流すことを特徴とする。
【0046】
本実施形態の洗顔料は、一般的な洗顔方法で使用することで、クレンジング効果と洗浄効果を有するダブル洗顔効果を奏することができると共に、このような使用方法とすることによって、クレンジング効果と洗浄効果とピーリング効果を有するトリプル洗顔効果を奏するものとすることができる。
このような本実施形態の洗顔料の使用方法によれば、顔に付着した汚れ、過剰に分泌した皮脂、不要になった老廃物を洗い流し、くすみや毛穴の黒ずみを改善し、化粧水や美容液などを肌に浸透しやすくすることが可能である。
【0047】
例えば、本実施形態の洗顔料は、以下の使用方法によって好適に用いることができる。
[通常の洗顔方法]
(1)本実施形態の洗顔料から適量の泡を取り出す。
(2)そのままの状態で顔に馴染ませる。洗顔料は泡となり、汚れが包み込まれて除去される。
(3)手のひらを使い、泡で顔を包み込むようにぬるま湯で洗う。
【0048】
[トリプル洗顔方法]
(1)本実施形態の洗顔料から適量の泡を取り出す。
(2)そのままの状態で顔に馴染ませる。洗顔料は泡となり、汚れが包み込まれて除去される(洗顔)。
(3)そのまま2分間置く。
(4)再度マッサージをするように1分間程度顔に馴染ませる(クレンジング)。これにより、泡が完全になくなる。
(5)そのまま2分間置く。
(6)乾いた手で顔を擦るとカス(皮膜)がポロポロと出てくる(ピーリング)。
(7)ぬるま湯で洗い流す。
【0049】
このような本実施形態の洗顔料、及び洗顔料の使用方法によれば、使用者は1本の洗顔製品を用いて、通常の洗顔とトリプル洗顔のどちらを行うかを選択することができる。また、トリプル洗顔を行う場合には、顔に付着した汚れ、過剰に分泌した皮脂、不要になった老廃物を除去、及びくすみや毛穴の黒ずみの改善を1本の洗顔製品で行うことが可能となる。
【0050】
以上説明したとおり、本実施形態によれば、優れたクレンジング効果と洗浄効果、及びピーリング効果を有する洗顔料、並びに洗顔料の使用方法を提供することが可能である。
【実施例0051】
以下、本発明の実施形態に係る洗顔料、及び洗顔料の使用方法の効果を確認するために行った試験について説明する。
【0052】
[試験1]
本実施形態の洗顔料における陰イオン界面活性剤,増泡剤,増泡補助剤の配合にもとづく洗浄性、クレンジング効果、及びピーリング効果について試験を行った。
具体的には、陰イオン界面活性剤としてココイルグルタミン酸TEAの30%水溶液10質量%、増泡剤としてコカミドプロピルベタインの30%水溶液5質量%、増泡補助剤としてポリビニルピロリドン2質量%、油分としてエステル油(シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール:セバシン酸ジエチルヘキシル=1:1)2質量%、可溶化剤としてポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸ソルビタン3質量%、残りの成分として水を混合して、実施例1の洗顔料を製造した。
【0053】
また、陰イオン界面活性剤としてココイルグルタミン酸TEAの30%水溶液10質量%、増泡剤と増泡補助剤は配合せず、油分としてエステル油(シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール:セバシン酸ジエチルヘキシル=1:1)2質量%、可溶化剤としてポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸ソルビタン3質量%、残りの成分として水を混合して、比較例1の洗顔料を製造した。
【0054】
また、陰イオン界面活性剤としてココイルグルタミン酸TEAの30%水溶液10質量%、増泡剤としてコカミドプロピルベタインの30%水溶液5質量%、増泡補助剤は配合せず、油分としてエステル油(シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール:セバシン酸ジエチルヘキシル=1:1)2質量%、可溶化剤としてポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸ソルビタン3質量%、残りの成分として水を混合して、比較例2の洗顔料を製造した。
【0055】
さらに、陰イオン界面活性剤としてミリスチルアスパラギン酸タウリンKの27%水溶液10質量%、増泡剤としてコカミドDEAの90%溶液(グリセリン10%)5質量%、増泡補助剤としてポリビニルアルコール2質量%、油分としてエステル油(シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール:セバシン酸ジエチルヘキシル=1:1)2質量%、可溶化剤としてポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸ソルビタン3質量%、残りの成分として水を混合して、実施例2の洗顔料を製造した。
【0056】
そして、これらの洗顔料の洗浄性、クレンジング効果、及びピーリング効果について試験を行い、その結果を評価した。具体的には、以下のように行った。
(洗浄性)
ポンプフォーマー容器に各洗顔料を充填して、3回吐出を行い、吐出直後と5分後の泡状態を確認して、起泡性と泡の持続性を5段階(5が最もよく、1が最も悪い。以下同様。)で評価した。
また、各洗顔料を入れたメスシリンダーを密閉して上下に振とうさせ、生じた泡の体積を測定して5段階で評価した。
【0057】
(クレンジング効果)
口紅、アイライナー(ペンシル、リキッド)、マスカラ(お湯で落ちるタイプ、ウォータープルーフタイプ)に対して、メイク落ちを比較した。具体的には、手の甲に各化粧料を塗布し、ポンプフォーマー容器に充填した各洗顔料を1回吐出して、各化粧料に1分間なじませた状態でのメイク落ちを5段階で評価した。
【0058】
(ピーリング効果)
メイク落ちの評価に続いて、1分間放置後、2分間マッサージをしてカス(皮膜)の出方を5段階で評価した。
その結果を図1に示す。同図の評価において、5は◎、4と3は○、2は△、1は×を付して示している(図2図9において同様)。
【0059】
図1に示されるとおり、増泡剤を配合することによって、起泡性と泡の持続性が向上することが分かった。また、増泡補助剤を配合することによって、泡がきめ細かくなり、密度が増し、起泡性をさらに向上させることができた。また、実施例1,2は、メイク落ちとカスの出方も良好であった。一方、比較例1,2は、増泡補助剤を配合していないため、カスは全くでなかった。
【0060】
[試験2]
本実施形態の洗顔料における陰イオン界面活性剤の各種配合割合にもとづく洗浄性、クレンジング効果、及びピーリング効果について試験を行った。
具体的には、陰イオン界面活性剤としてミリスチルアスパラギン酸タウリンKの27%水溶液1質量%、増泡剤としてコカミドDEAの90%溶液(グリセリン10%)5質量%、増泡補助剤としてポリビニルアルコール2質量%、油分としてエステル油(シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール:セバシン酸ジエチルヘキシル=1:1)2質量%、可溶化剤としてポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸ソルビタン3質量%、残りの成分として水を混合して、比較例3の洗顔料を製造した。
【0061】
また、陰イオン界面活性剤としてミリスチルアスパラギン酸タウリンKの27%水溶液5質量%、増泡剤としてコカミドDEAの90%溶液(グリセリン10%)5質量%、増泡補助剤としてポリビニルアルコール2質量%、油分としてエステル油(シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール:セバシン酸ジエチルヘキシル=1:1)2質量%、可溶化剤としてポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸ソルビタン3質量%、残りの成分として水を混合して、比較例4の洗顔料を製造した。
【0062】
さらに、陰イオン界面活性剤としてミリスチルアスパラギン酸タウリンKの27%水溶液15質量%、増泡剤としてコカミドDEAの90%溶液(グリセリン10%)5質量%、増泡補助剤としてポリビニルアルコール2質量%、油分としてエステル油(シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール:セバシン酸ジエチルヘキシル=1:1)2質量%、可溶化剤としてポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸ソルビタン3質量%、残りの成分として水を混合して、比較例5の洗顔料を製造した。
【0063】
そして、これらの洗顔料の洗浄性、クレンジング効果、及びピーリング効果について、試験1と同様に試験を行い、結果を評価し実施例2と比較した。その結果を図2に示す。
図2に示されるように、陰イオン界面活性剤の配合割合が多い程、起泡力や泡の持続力が良くなるが、比較例ではメイク落ちとカスの出方がやや不十分であった。このため、洗顔料における陰イオン界面活性剤の配合割合としては、5質量%より多く15質量%未満であることが好ましく、10質量%程度が特に好ましいことが分かった。
【0064】
[試験3]
本実施形態の洗顔料における陰イオン界面活性剤の各種配合割合にもとづく洗浄性、クレンジング効果、及びピーリング効果について試験を行った。
具体的には、陰イオン界面活性剤としてミリスチルアスパラギン酸タウリンKの27%水溶液6質量%、増泡剤としてコカミドDEAの90%溶液(グリセリン10%)5質量%、増泡補助剤としてポリビニルアルコール2質量%、油分としてエステル油(シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール:セバシン酸ジエチルヘキシル=1:1)2質量%、可溶化剤としてポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸ソルビタン3質量%、残りの成分として水を混合して、実施例3の洗顔料を製造した。
【0065】
また、陰イオン界面活性剤としてミリスチルアスパラギン酸タウリンKの27%水溶液8質量%、増泡剤としてコカミドDEAの90%溶液(グリセリン10%)5質量%、増泡補助剤としてポリビニルアルコール2質量%、油分としてエステル油(シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール:セバシン酸ジエチルヘキシル=1:1)2質量%、可溶化剤としてポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸ソルビタン3質量%、残りの成分として水を混合して、実施例4の洗顔料を製造した。
【0066】
また、陰イオン界面活性剤としてミリスチルアスパラギン酸タウリンKの27%水溶液12質量%、増泡剤としてコカミドDEAの90%溶液(グリセリン10%)5質量%、増泡補助剤としてポリビニルアルコール2質量%、油分としてエステル油(シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール:セバシン酸ジエチルヘキシル=1:1)2質量%、可溶化剤としてポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸ソルビタン3質量%、残りの成分として水を混合して、実施例5の洗顔料を製造した。
【0067】
さらに、陰イオン界面活性剤としてミリスチルアスパラギン酸タウリンKの27%水溶液14質量%、増泡剤としてコカミドDEAの90%溶液(グリセリン10%)5質量%、増泡補助剤としてポリビニルアルコール2質量%、油分としてエステル油(シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール:セバシン酸ジエチルヘキシル=1:1)2質量%、可溶化剤としてポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸ソルビタン3質量%、残りの成分として水を混合して、実施例6の洗顔料を製造した。
【0068】
そして、これらの洗顔料の洗浄性、クレンジング効果、及びピーリング効果について、試験1と同様に試験を行い、結果を評価した。その結果を図3に示す。
図3に示されるように、実施例3~6の洗顔料は、いずれも全体的に評価が良かった。すなわち、洗顔料における陰イオン界面活性剤の配合割合としては、6質量%~14質量%であることが好ましく、8質量%~12質量%であることがより好ましいことが分かった。
【0069】
[試験4]
本実施形態の洗顔料における陰イオン界面活性剤に対する油分の各種配合割合にもとづく洗浄性、クレンジング効果、及びピーリング効果について試験を行った。
具体的には、陰イオン界面活性剤としてミリスチルアスパラギン酸タウリンKの27%水溶液10質量%、増泡剤としてコカミドDEAの90%溶液(グリセリン10%)5質量%、増泡補助剤としてポリビニルアルコール2質量%、油分は配合せず、可溶化剤としてポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸ソルビタン3質量%、残りの成分として水を混合して、比較例6の洗顔料を製造した。
【0070】
また、陰イオン界面活性剤としてミリスチルアスパラギン酸タウリンKの27%水溶液10質量%、増泡剤としてコカミドDEAの90%溶液(グリセリン10%)5質量%、増泡補助剤としてポリビニルアルコール2質量%、油分としてエステル油(シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール:セバシン酸ジエチルヘキシル=1:1)1質量%、可溶化剤としてポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸ソルビタン3質量%、残りの成分として水を混合して、実施例7の洗顔料を製造した。
【0071】
また、陰イオン界面活性剤としてミリスチルアスパラギン酸タウリンKの27%水溶液10質量%、増泡剤としてコカミドDEAの90%溶液(グリセリン10%)5質量%、増泡補助剤としてポリビニルアルコール2質量%、油分としてエステル油(シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール:セバシン酸ジエチルヘキシル=1:1)5質量%、可溶化剤としてポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸ソルビタン3質量%、残りの成分として水を混合して、実施例8の洗顔料を製造した。
【0072】
さらに、陰イオン界面活性剤としてミリスチルアスパラギン酸タウリンKの27%水溶液10質量%、増泡剤としてコカミドDEAの90%溶液(グリセリン10%)5質量%、増泡補助剤としてポリビニルアルコール2質量%、油分としてエステル油(シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール:セバシン酸ジエチルヘキシル=1:1)7質量%、可溶化剤としてポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸ソルビタン3質量%、残りの成分として水を混合して、比較例7の洗顔料を製造した。
【0073】
そして、これらの洗顔料の洗浄性、クレンジング効果、及びピーリング効果について、試験1と同様に試験を行い、結果を評価し実施例2と比較した。その結果を図4に示す。
図4に示されるように、メイク落ちはエステル油の配合割合に比例しており、多いほど早くしっかり落とせることができた。一方、起泡性と泡の持続性については、エステル油の配合割合が多い程悪くなっている。
このため、洗顔料におけるエステル油の配合割合としては、1質量%~5質量%配合することが好ましく、1質量%~2質量%配合することがより好ましいことが分かった。
【0074】
[試験5]
本実施形態の洗顔料における陰イオン界面活性剤に対する増泡剤の各種配合割合にもとづく洗浄性、クレンジング効果、及びピーリング効果について試験を行った。
具体的には、陰イオン界面活性剤としてミリスチルアスパラギン酸タウリンKの27%水溶液10質量%、増泡剤は配合せず、増泡補助剤としてポリビニルアルコール2.5質量%、油分としてエステル油(シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール:セバシン酸ジエチルヘキシル=1:1)2質量%、可溶化剤は配合せず、残りの成分として水を混合して、比較例8の洗顔料を製造した。
【0075】
また、陰イオン界面活性剤としてミリスチルアスパラギン酸タウリンKの27%水溶液10質量%、増泡剤としてコカミドDEAの90%溶液(グリセリン10%)1質量%、増泡補助剤としてポリビニルアルコール2.5質量%、油分としてエステル油(シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール:セバシン酸ジエチルヘキシル=1:1)2質量%、可溶化剤は配合せず、残りの成分として水を混合して、比較例9の洗顔料を製造した。
【0076】
さらに、陰イオン界面活性剤としてミリスチルアスパラギン酸タウリンKの27%水溶液10質量%、増泡剤としてコカミドDEAの90%溶液(グリセリン10%)5質量%、増泡補助剤としてポリビニルアルコール2.5質量%、油分としてエステル油(シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール:セバシン酸ジエチルヘキシル=1:1)2質量%、可溶化剤は配合せず、残りの成分として水を混合して、実施例9の洗顔料を製造した。
【0077】
また、陰イオン界面活性剤としてミリスチルアスパラギン酸タウリンKの27%水溶液10質量%、増泡剤としてコカミドDEAの90%溶液(グリセリン10%)10質量%、増泡補助剤としてポリビニルアルコール2.5質量%、油分としてエステル油(シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール:セバシン酸ジエチルヘキシル=1:1)2質量%、可溶化剤は配合せず、残りの成分として水を混合して、実施例10の洗顔料を製造した。
【0078】
さらに、陰イオン界面活性剤としてミリスチルアスパラギン酸タウリンKの27%水溶液10質量%、増泡剤としてコカミドDEAの90%溶液(グリセリン10%)15質量%、増泡補助剤としてポリビニルアルコール2.5質量%、油分としてエステル油(シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール:セバシン酸ジエチルヘキシル=1:1)2質量%、可溶化剤は配合せず、残りの成分として水を混合して、比較例10の洗顔料を製造した。
【0079】
そして、これらの洗顔料の洗浄性、クレンジング効果、及びピーリング効果について、試験1と同様に試験を行い、結果を評価した。その結果を図5に示す。
図5に示されるように、実施例9は全体的なバランスが良く、各効果が優れたものとなっている。実施例10は振とうによる泡立ち試験の結果は悪いが、ポンプフォーマー容器では起泡性が良いため、好適なものとして用いることが可能である。一方、比較例8と比較例9は、メイク落ちが悪く、比較例10は洗浄性が悪くなっている。
このため、洗顔料における増泡剤の配合割合としては、5質量%~10質量%配合することが好ましく、5質量%配合することが特に好ましいことが分かった。
【0080】
[試験6]
本実施形態の洗顔料における陰イオン界面活性剤に対する増泡補助剤の各種配合割合にもとづく洗浄性、クレンジング効果、及びピーリング効果について試験を行った。
具体的には、陰イオン界面活性剤としてミリスチルアスパラギン酸タウリンKの27%水溶液10質量%、増泡剤としてコカミドDEAの90%溶液(グリセリン10%)5質量%、増泡補助剤を配合せず、油分としてエステル油(シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール:セバシン酸ジエチルヘキシル=1:1)2質量%、可溶化剤は配合せず、残りの成分として水を混合して、比較例11の洗顔料を製造した。
【0081】
また、陰イオン界面活性剤としてミリスチルアスパラギン酸タウリンKの27%水溶液10質量%、増泡剤としてコカミドDEAの90%溶液(グリセリン10%)5質量%、増泡補助剤としてポリビニルアルコール1質量%、油分としてエステル油(シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール:セバシン酸ジエチルヘキシル=1:1)2質量%、可溶化剤は配合せず、残りの成分として水を混合して、実施例11の洗顔料を製造した。
【0082】
また、陰イオン界面活性剤としてミリスチルアスパラギン酸タウリンKの27%水溶液10質量%、増泡剤としてコカミドDEAの90%溶液(グリセリン10%)5質量%、増泡補助剤としてポリビニルアルコール2質量%、油分としてエステル油(シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール:セバシン酸ジエチルヘキシル=1:1)2質量%、可溶化剤は配合せず、残りの成分として水を混合して、実施例12の洗顔料を製造した。
【0083】
また、陰イオン界面活性剤としてミリスチルアスパラギン酸タウリンKの27%水溶液10質量%、増泡剤としてコカミドDEAの90%溶液(グリセリン10%)5質量%、増泡補助剤としてポリビニルアルコール3質量%、油分としてエステル油(シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール:セバシン酸ジエチルヘキシル=1:1)2質量%、可溶化剤は配合せず、残りの成分として水を混合して、実施例13の洗顔料を製造した。
【0084】
さらに、陰イオン界面活性剤としてミリスチルアスパラギン酸タウリンKの27%水溶液10質量%、増泡剤としてコカミドDEAの90%溶液(グリセリン10%)5質量%、増泡補助剤としてポリビニルアルコール5質量%、油分としてエステル油(シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール:セバシン酸ジエチルヘキシル=1:1)2質量%、可溶化剤は配合せず、残りの成分として水を混合して、比較例12の洗顔料を製造した。
【0085】
そして、これらの洗顔料の洗浄性、クレンジング効果、及びピーリング効果について、試験1と同様に試験を行い、結果を評価した。その結果を図6に示す。
図6に示されるように、比較例11の洗顔料は、増泡補助剤が配合されていないため、カスが出ず、ピーリング効果が得られないものとなっている。また、比較例12の洗顔料は、起泡性と泡の持続性が悪く、メイクと馴染ませるときや乾燥中に垂れてきてしまうため、使用性に問題があるものであった。
これに対して、実施例11~13の洗顔料は、全体的にバランスがよく、洗顔料における増泡補助剤の配合割合としては、1質量%~3質量%配合することが好ましく、2質量%~3質量%配合することがより好ましいことが分かった。
【0086】
[試験7]
本実施形態の洗顔料における陰イオン界面活性剤に対する油分の各種配合割合にもとづく洗浄性、クレンジング効果、及びピーリング効果について試験を行った。
具体的には、陰イオン界面活性剤としてミリスチルアスパラギン酸タウリンKの27%水溶液10質量%、増泡剤としてコカミドDEAの90%溶液(グリセリン10%)5質量%、増泡補助剤としてポリビニルアルコール2.5質量%、油分と可溶化剤は配合せず、残りの成分として水を混合して、比較例13の洗顔料を製造した。
【0087】
また、陰イオン界面活性剤としてミリスチルアスパラギン酸タウリンKの27%水溶液10質量%、増泡剤としてコカミドDEAの90%溶液(グリセリン10%)5質量%、増泡補助剤としてポリビニルアルコール2.5質量%、油分としてエステル油(シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール:セバシン酸ジエチルヘキシル=1:1)1質量%、可溶化剤は配合せず、残りの成分として水を混合して、実施例14の洗顔料を製造した。
【0088】
また、陰イオン界面活性剤としてミリスチルアスパラギン酸タウリンKの27%水溶液10質量%、増泡剤としてコカミドDEAの90%溶液(グリセリン10%)5質量%、増泡補助剤としてポリビニルアルコール2.5質量%、油分としてエステル油(シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール:セバシン酸ジエチルヘキシル=1:1)3質量%、可溶化剤は配合せず、残りの成分として水を混合して、実施例15の洗顔料を製造した。
【0089】
また、陰イオン界面活性剤としてミリスチルアスパラギン酸タウリンKの27%水溶液10質量%、増泡剤としてコカミドDEAの90%溶液(グリセリン10%)5質量%、増泡補助剤としてポリビニルアルコール2.5質量%、油分としてエステル油(シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール:セバシン酸ジエチルヘキシル=1:1)5質量%、可溶化剤は配合せず、残りの成分として水を混合して、実施例16の洗顔料を製造した。
【0090】
また、陰イオン界面活性剤としてミリスチルアスパラギン酸タウリンKの27%水溶液10質量%、増泡剤としてコカミドDEAの90%溶液(グリセリン10%)5質量%、増泡補助剤としてポリビニルアルコール2.5質量%、油分としてエステル油(シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール:セバシン酸ジエチルヘキシル=1:1)7質量%、可溶化剤は配合せず、残りの成分として水を混合して、比較例14の洗顔料を製造した。
【0091】
そして、これらの洗顔料の洗浄性、クレンジング効果、及びピーリング効果について、試験1と同様に試験を行い、結果を評価した。その結果を図7に示す。
図7に示されるように、比較例13の洗顔料は、メイク落ちが悪く、比較例14の洗顔料は、メイク落ち以外の性能が悪いものとなっている。
これに対して、実施例14~16の洗顔料は、全体的に比較的バランスがよく、洗顔料における油分の配合割合としては、1質量%~5質量%配合することが好ましく、1質量%~3質量%配合することがより好ましいことが分かった。
【0092】
ここで、可溶化剤の効果について説明する。
上述した実施例2と実施例12は、可溶化剤以外はすべて同じ配合割合になっており、可溶化剤が入っている実施例2の方が振とう時の起泡力やメイク落ち、カスの出方が良い結果になっている。
【0093】
また、実施例8と実施例16は、ポリビニルアルコールと可溶化剤の配合割合が異なっており、ポリビニルアルコールの配合割合が増える程カスがでる傾向にあるが、可溶化剤の配合によって、ポリビニルアルコールの配合割合の多い実施例16よりも実施例8の方が、カスが出やすくなっている。同様に、実施例7と実施例14でも、可溶化剤を配合している実施例7の方が、カスが出やすくなっている。
【0094】
さらに、実施例15と実施例17を比較すると、油分の配合割合が2質量%でも3質量%でもほぼ同等の結果が得られているところ、実施例2と実施例15ではポリビニルアルコール、油分、可溶化剤の配合割合が異なっており、ポリビニルアルコールの配合割合が増える程カスがでる傾向にあるが、油分が2質量%と3質量%では同等の結果になっているため、可溶化剤の配合によって起泡力とカスの出方が良くなっていると考えられる。
【0095】
[試験8]
本実施形態の洗顔料における他の陰イオン界面活性剤の配合にもとづく洗浄性、クレンジング効果、及びピーリング効果について試験を行った。
具体的には、陰イオン界面活性剤としてココイルグルタミン酸TEAの30%水溶液10質量%、増泡剤としてコカミドDEAの90%溶液(グリセリン10%)5質量%、増泡補助剤としてポリビニルアルコール2.5質量%、油分としてエステル油(シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール:セバシン酸ジエチルヘキシル=1:1)2質量%、可溶化剤は配合せず、残りの成分として水を混合して、実施例17の洗顔料を製造した。
【0096】
そして、この洗顔料の洗浄性、クレンジング効果、及びピーリング効果について、試験1と同様に試験を行い、結果を評価し実施例9と比較した。その結果を図8に示す。
図8に示されるように、陰イオン界面活性剤としてココイルグルタミン酸TEAを配合した場合にも、全体的にバランスがよい性能を備えた洗顔料を得られることが分かった。
【0097】
[試験9]
本実施形態の洗顔料における他の増泡補助剤の配合にもとづく洗浄性、クレンジング効果、及びピーリング効果について試験を行った。
具体的には、陰イオン界面活性剤としてミリスチルアスパラギン酸タウリンKの27%水溶液10質量%、増泡剤としてコカミドDEAの90%溶液(グリセリン10%)5質量%、増泡補助剤としてポリビニルピロリドン2.5質量%、油分としてエステル油(シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール:セバシン酸ジエチルヘキシル=1:1)2質量%、可溶化剤は配合せず、残りの成分として水を混合して、実施例18の洗顔料を製造した。
【0098】
そして、この洗顔料の洗浄性、クレンジング効果、及びピーリング効果について、試験1と同様に試験を行い、結果を評価し実施例9と比較した。その結果を図9に示す。
図9に示されるように、増泡補助剤としてポリビニルピロリドンを配合した場合にも、全体的にバランスがよい性能を備えた洗顔料を得られることが分かった。
【0099】
[試験10]
本発明の実施形態に係る洗顔料と市販品の洗浄性、クレンジング効果、及びピーリング効果を比較した試験を行った。
具体的には、上記の実施例2の洗顔料と、市販品A(メイクも落とせる泡状洗顔料)、市販品B(メイクも落とせる泡状洗顔料)、市販品C(クレンジング効果のない泡状洗顔料)を使用して、3名の被験者により洗顔(泡立ち)、メイク落ち、仕上がりについて5段階で評価した。
【0100】
メイク落ちについては、毛穴の汚れを含めた評価を行った。また、仕上がりについては、洗浄後にくすみが改善されたか否か、及びピーリングによって古い角質が取れてくすみが改善されたか否かを含めて評価した。その結果を図10に示す。
【0101】
図10に示されるように、実施例2の洗顔料は、泡立ち、メイク落ち、及び洗顔後の仕上がりの総合評価が最も高かった。市販品Aは、実施例2のものよりも洗顔性能に優れているが、仕上がりの評価が低く、実施例2の洗顔料が全体のバランスに最も優れたものであることが分かった。
【0102】
本発明は、以上の実施形態及び実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内において、種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。例えば、上記の配合成分に加えて他の成分を追加して混合したものとするなど適宜変更することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0103】
本発明は、優れたクレンジング効果、洗顔効果、及びピーリング効果を一つの洗顔料によって実現する場合などにおいて、好適に利用することが可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10