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特開2022-36730内ポケットを備えた鞄及び鞄の内ポケットにもなるポーチ
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  • 特開-内ポケットを備えた鞄及び鞄の内ポケットにもなるポーチ 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022036730
(43)【公開日】2022-03-08
(54)【発明の名称】内ポケットを備えた鞄及び鞄の内ポケットにもなるポーチ
(51)【国際特許分類】
   A45C 7/00 20060101AFI20220301BHJP
【FI】
A45C7/00 S
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020141094
(22)【出願日】2020-08-24
(71)【出願人】
【識別番号】500067330
【氏名又は名称】株式会社マルヨシ
(74)【代理人】
【識別番号】110000707
【氏名又は名称】特許業務法人竹内・市澤国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】梁川 裕貴
【テーマコード(参考)】
3B045
【Fターム(参考)】
3B045AA52
3B045AA53
3B045CE07
3B045CE09
3B045EA02
3B045EA06
3B045GA01
3B045JA02
3B045JB04
3B045JC06
(57)【要約】      (修正有)
【課題】手提げバッグなど大きめの鞄から離れる際に小物などを携帯しやすくした鞄を提供する。
【解決手段】鞄は、鞄内部に備えたポケット取付片部4と、ポケット取付片部4に着脱する内ポケット部3と、を備え、ポケット取付片部4に配した第一着脱部材5と、内ポケット部3に設けたポケット部6の開口部よりも上方に延びるフラップ部と、フラップ部の上縁部に配した、第一着脱部材5に着脱する被着脱部材9と、内ポケット部3の正面部のポケット部6の開口部よりも下方に配し、フラップ部がポケット部6の開口部を覆う状態で被着脱部材9を取り付けることができる第二着脱部材7とを備え、内ポケット部3を携帯用のバッグとして持ち運ぶことができる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鞄内部に備えたポケット取付片部と、該ポケット取付片部に着脱する内ポケット部と、を備えた鞄であって、
該ポケット取付片部に配した第一着脱部材と、該内ポケット部に設けたポケット部の開口部よりも上方に延びるフラップ部と、該フラップ部の上縁部に配した、該第一着脱部材に着脱する被着脱部材と、該内ポケット部の正面部のポケット部の開口部よりも下方に配し、該フラップ部が該ポケット部の開口部を覆う状態で該被着脱部材を取り付けることができる第二着脱部材と、を備えた鞄。
【請求項2】
前記内ポケット部を扁平四角形状にした請求項1に記載の鞄。
【請求項3】
前記内ポケット部に、前記ポケット部を複数備え、該ポケット部の開口部が上下方向に並ぶように配した請求項2に記載の鞄。
【請求項4】
前記第一及び第二着脱部材と前記被着脱部材とを面ファスナーにした請求項1~3のいずれかに記載の鞄。
【請求項5】
前記面ファスナーを横長状にした請求項4に記載の鞄。
【請求項6】
ポケット部の開口部を覆うフラップ部を備えたポーチであって、
該フラップ部の上縁部に設けた被着脱部材を、正面部に設けた第二着脱部材に取り付けて該フラップ部で該開口部を覆うことができるとともに、鞄内部に設けたポケット取付片部の第一着脱部材にも取り付けて鞄の内ポケットにもなるようにした、ポーチ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、財布、鍵、マスクなどの小物を収納することができる内ポケットを備えた鞄、又は鞄の内ポケットにもなるポーチに関する。
【背景技術】
【0002】
手提げバッグ、リュックサックなどの鞄には、収納部内に内ポケットが備え付けられているものがある。内ポケットには、財布や鍵などの貴重品である小物を収納しておくと、すぐに探し出すことができ、また、紛失しにくくなり便利なものである。
【0003】
例えば、下記特許文献1には、内ポケットを備えた手提げバッグが開示されている(下記特許文献1の図3など参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3224386号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このように、鞄の内部に内ポケットを設けておくと貴重品などを収納できて便利であるが、例えば、洗面所に行くために鞄から離れたり、鞄をロッカーに預けたりする場合には、盗難予防の観点から貴重品を携帯しておいた方が無難である。しかし、財布や鍵などの小物は、小さめの鞄などを携帯してないときにはズボンや服のポケットに入れて持ち運ぶことになり、動きづらくなるだけでなく紛失してしまうおそれもあった。
【0006】
そこで、本発明の目的は、手提げバッグなど大きめの鞄から離れる際に小物などを携帯しやすくした鞄を提供することにある。また、本発明は、鞄の内ポケットにもなるポーチをも提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一形態の鞄は、鞄内部に備えたポケット取付片部と、ポケット取付片部に着脱する内ポケット部と、を備えた鞄であって、ポケット取付片部に配した第一着脱部材と、内ポケット部に設けたポケット部の開口部よりも上方に延びるフラップ部と、フラップ部の上縁部に配し、第一着脱部材に着脱する被着脱部材と、内ポケット部の正面部のポケット部の開口部よりも下方に配し、フラップ部でポケット部の開口部を覆う状態で被着脱部材を取り付けることができる第二着脱部材と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
上記形態の鞄は、常時は内ポケットを備えた鞄として使用することができ、鞄から離れる際には、内ポケット部の被着脱部材を第一着脱部材から取り外すことにより、内ポケット部を携帯用のバッグとして持ち運ぶことができる。また、内ポケット部を取り外した状態で被着脱部材を第二着脱部材に取り付けることにより、ポケット部の開口部を覆った状態を維持することができ、携帯時においてポケット部内の収納物を紛失しにくくなる。
【0009】
上記形態の鞄において、内ポケット部を扁平四角形状にすることが好ましい。
このようにすることにより、取り外した状態で持ち運びやすくなり、ポーチ(小物入れ)やクラッチバッグの如く使用することができる。
【0010】
上記形態の鞄において、ポケット部を複数備え、そのポケット部の開口部が上下方向に並ぶように配することが好ましい。
このようにすることにより、小物などを各ポケット部に分けて収納することができ、使い勝手のよいものになる。
【0011】
上記形態の鞄において、第一及び第二着脱部材と被着脱部材とを面ファスナーにすることが好ましい。このようにすることにより、内ポケット部を鞄に取り付け又は取り外しがしやすくなるとともに、内ポケット部に設けたポケット部の開口部をしっかりと覆い、内部の収納物が飛散しにくくなる。
【0012】
上記形態の鞄において、面ファスナーを横長状にするのが好ましい。
このようにすることにより、両着脱部材と被着脱部材とが外れにくくなり、ポケット部の開口部をフラップ部でしっかりと覆い、収納物を紛失しにくくなるとともに、内ポケット部を鞄にしっかりと固定することができる。
【0013】
また、本発明は、ポケット部の開口部を覆うフラップ部を備えたポーチであって、フラップ部の上縁部に設けた被着脱部材を、正面部に設けた第二着脱部材に取り付けてフラップ部で開口部を覆うことができるとともに、鞄内部に設けたポケット取付片部の第一着脱部材にも取り付けて鞄の内ポケットにもなるようにした、ポーチをも対象とする。
このようにすることにより、常時はポーチとして持ち運んで使用することができ、フラップ部の被着脱部材を、鞄内に設けた第一着脱部材に取り付けることにより、鞄の内ポケットとしても使用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施形態の鞄を示した上側からの斜視図である。
図2図1の鞄の内ポケット部付近を切断した部分拡大端面図である。
図3図1の鞄の内ポケット部を示し、(A)は正面斜視図、(B)は背面斜視図である。
図4図1の鞄において、内ポケット部を取り外す状態を示した図である。
図5図1の鞄の内ポケット部をポーチとして使用する状態の一例を示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の鞄の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0016】
本発明の一実施形態の鞄1は、図1に示すように、収納部2と、収納部2の内部に設けた内ポケット部3と、を備える。
鞄1は、本実施形態では手提げ鞄(トートバッグ)の形態にしてあるが、これに限定されるものではなく、リュックサック(背負い鞄)、ボストンバッグ、ビジネスバッグ、ショルダーバッグなど内部に荷物を収納して運べる形態であればいずれでもよい。
【0017】
収納部2は、上部を開口部とし、横襠2a及び底襠2bを有する正面視四角形の袋状に形成してあり、内部に荷物を収納することができるようにしてある。収納部2の前身頃2c及び後身頃2dにおける上縁部の中間付近には逆U字状の持ち手部2aが設けてあり、持ち手部2eを掴んで鞄1を持ち運ぶことができるようにしてある。
【0018】
収納部2の内部には、図1又は図2に示すように、ポケット取付片部4が設けてあり、内ポケット部3が着脱できるようにしてある。
ポケット取付片部4は、横長長方形状の布状に形成してあり、下縁部に第一着脱部材5が設けてある。本実施形態では、第一着脱部材5を、面ファスナーのループ部とし、ポケット取付片部4の下縁部沿いに横方向に延びるように設けてある。
【0019】
ポケット取付片部4は、図2に示すように、後身頃2dの上縁部を内側に折り返した部分に、ポケット取付片部4の上縁部を挟み込んで取り付け、収納部2の内部に垂れ下がるようにしてある。本実施形態ではポケット取付片部4を縫製して取り付けてある。この際、第一着脱部材5が後身頃2d側を向くように取り付けてある。
【0020】
内ポケット部3は、図1又は図2に示すように、ポケット取付片部4に取り付けて収納部2の内部に垂れ下がるようにしてある。
内ポケット部3は、図3(A)、(B)に示すように、扁平四角形状を呈し、3つのポケット部6を備え、ポケット部6の開口部6aが上下方向に三段に並ぶようにしてある。本実施形態では、ポケット部6を3つ設けているが、これに限定されるものではなく、少なくとも1つ設けてあればよく、財布、鍵、マスクなどの小物を分けて収納できるように複数設けるのが好ましい。
【0021】
内ポケット部3の正面部3aには、下段のポケット部6の開口部6aよりもやや下方に第二着脱部材7が設けてある。本実施形態では、第二着脱部材7を、面ファスナーのループ部とし、内ポケット部3の横方向に延びるように設けてある。
【0022】
内ポケット部3には、背面部3bを上段のポケット部6の開口部6aよりも上方に延ばしたフラップ部8が設けてあり、正面部3a側に折り返すことにより各ポケット部6の開口部6aを覆うことができるようにしてある。
フラップ部8の上縁部には、被着脱部材9が設けてある。本実施形態では、被着脱部材9を、面ファスナーのフック部とし、内ポケット部3の横方向に延びるように設けてある。
【0023】
被着脱部材9は、第一着脱部材5、第二着脱部材7のいずれかに着脱できるようにしてあり、内ポケット部3を鞄1の内ポケットとして用いる場合は第一着脱部材5に貼り合わせて収納部2の内部に取り付けるようにしてあり、後述するように携帯用として用いる場合は第二着脱部材7に取り付けるようにしてある。
【0024】
内ポケット部3を鞄1の内ポケットとして用いる場合は、フラップ部8を開いた状態で、被着脱部材9を第一着脱部材5に貼り合わせ、内ポケット部3が収納部2内に垂れ下がるように取り付けて鞄1の内ポケットとして用いることができる。
内ポケット部3を携帯用として用いる場合は、図4に示すように、被着脱部材9を第一着脱部材5から取り外し、被着脱部材9を、図5に示すように、第二着脱部材7に貼り合わせ、内ポケット部3を携帯可能なポーチ(小物入れ)やクラッチバッグの如く使用することができる。
【0025】
このように、鞄1は、内ポケット部3を常時は鞄1の内ポケットとして使用することができ、内ポケット部3の被着脱部材9を、第一着脱部材5から取り外すことにより、内ポケット部3をポーチの如く携帯用のバッグとして使用することができる。また、鞄1から取り外した状態で被着脱部材9を第二着脱部材7に取り付けることにより、ポケット部6の開口部6aを覆うことができ、携帯時においてポケット部6内の収納物を紛失しにくくなる。
【0026】
上記形態では、内ポケット部3を、常時は鞄1の内ポケットとして用いる場合を説明したが、本発明は、内ポケット部3を、常時は扁平四角形状のポーチ(小物入れ)として用い、必要に応じて鞄1の内ポケットとして用いるようにしてもよい。
【0027】
上記形態では、第一着脱部材5及び第二着脱部材7と被着脱部材9とを面ファスナーとしたが、これに限定されるものではなく、例えば、ホック(スナップボタン)などにすることができ、着脱自在な部材を用いればよい。
また、収納部2、内ポケット部3及びポケット取付片部4は、特に限定するものではないが、綿や麻などの天然繊維、ポリエステルやナイロンなどの化学繊維等の素材から形成することができ、抗菌性、消臭性のある素材から形成するのが好ましい。
【0028】
上記実施形態の構成態様は、本発明を限定するものとして挙げたものではなく、技術目的を共通にするかぎり変更は可能であり、本発明はそのような変更を含むものである。
【符号の説明】
【0029】
1鞄
2収納部
2a横襠
2b底襠
2c前身頃
2d後身頃
2e持ち手部
3内ポケット部
3a正面部
3b背面部
4ポケット取付片部
5第一着脱部材
6ポケット部
6a開口部
7第二着脱部材
8フラップ部
9被着脱部材
図1
図2
図3
図4
図5