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特開2022-37423半導体製造装置、測定装置及び半導体製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022037423
(43)【公開日】2022-03-09
(54)【発明の名称】半導体製造装置、測定装置及び半導体製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/677 20060101AFI20220302BHJP
   H01L 21/66 20060101ALI20220302BHJP
【FI】
H01L21/68 A
H01L21/66 P
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020141552
(22)【出願日】2020-08-25
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-04-14
(71)【出願人】
【識別番号】000145286
【氏名又は名称】株式会社写真化学
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】特許業務法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】堀江 正浩
【テーマコード(参考)】
4M106
5F131
【Fターム(参考)】
4M106AA01
4M106BA04
4M106CA48
4M106DH03
4M106DH12
4M106DH31
5F131AA02
5F131BA03
5F131BA04
5F131BA39
5F131BB03
5F131CA35
5F131CA37
5F131CA38
5F131EA10
5F131EA22
5F131GA14
5F131GA30
5F131GA62
5F131GA92
5F131JA04
5F131JA16
5F131JA35
(57)【要約】
【課題】ウェハに所定の処理を施すとともに所定の処理が施されたウェハの状態を検査できる技術であって、従来よりも利便性に優れ、比較的単純な構成で実現可能な半導体製造装置を提供する。
【解決手段】処理室内でウェハに所定の処理を施す処理装置と、搬送室を形成する筐体と、搬送室内に配置され、ウェハを搬送する搬送機構と、搬送室を形成する筐体に取り付けられた複数のロードポートと、複数のロードポートのうちの少なくとも一つに着脱自在に気密状に取り付けられる搬送容器と、測定室26a内に配置された測定器35を備え、搬送容器が取り付けられるロードポートとは異なるロードポート10dに着脱自在に気密状に取り付けられ、所定の処理が施されたウェハの状態を測定する測定装置25とを備え、搬送機構は、搬送容器から搬出したウェハを処理室内に搬入し、所定の処理が施されたウェハを処理室から搬出して測定室26a内に搬入する。
【選択図】図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理室を形成する筐体と、
前記処理室内でウェハに所定の処理を施す処理装置と、
搬送室を形成する筐体と、
前記搬送室内に配置され、前記ウェハを搬送する搬送機構と、
前記搬送室を形成する前記筐体に取り付けられた複数のロードポートと、
前記複数のロードポートのうちの少なくとも一つに着脱自在に気密状に取り付けられ、前記ウェハが格納される搬送容器と、
測定室を形成する筐体および前記測定室内に配置された測定器を備え、前記搬送容器が取り付けられるロードポートとは異なるロードポートに着脱自在に気密状に取り付けられ、前記所定の処理が施された前記ウェハの状態を前記測定室内で前記測定器によって測定する測定装置とを備え、
前記搬送機構は、前記搬送容器から搬出した前記ウェハを前記処理室内に搬入し、前記所定の処理が施された前記ウェハを前記処理室から搬出して前記測定室内に搬入する半導体製造装置。
【請求項2】
前記測定装置は、第1接続部を備え、
前記測定室を形成する前記筐体は、前記測定室内と前記測定室外とを連通する第1開口部を有し、
前記複数のロードポートのそれぞれは、第2接続部を備え、前記搬送室内と前記搬送室外とを連通する第2開口部を有し、
前記第1接続部と前記第2接続部とが、前記第1開口部及び前記第2開口部を介して前記測定室内と前記搬送室内とが連通するように気密状に接続可能に構成されており、
前記搬送機構は、前記第1開口部及び前記第2開口部を介して、前記所定の処理が施された前記ウェハを前記測定室内に搬入するとともに、前記状態が測定された前記ウェハを前記測定室から搬出する請求項1に記載の半導体製造装置。
【請求項3】
前記第1開口部の開口面積は、前記第2開口部の開口面積よりも小さい請求項2に記載の半導体製造装置。
【請求項4】
前記搬送容器は、前記搬送容器内と前記搬送容器外とを連通する第3開口部を有し、前記第3開口部を塞ぐ蓋体と、前記第2接続部と接続自在な第3接続部とを備え、
前記測定装置は、前記第1開口部を塞ぐ蓋体を備え、
前記第1接続部の形状が前記第3接続部の形状と同一または実質的に同一であり、且つ、前記測定装置の前記蓋体の形状が前記搬送容器の前記蓋体の形状と同一または実質的に同一である請求項2又は3に記載の半導体製造装置。
【請求項5】
前記測定装置は、前記測定室内の気体が排気される排気口を備えており、
前記測定室内の気体が前記排気口を介して排出され、当該測定室内の気圧が前記搬送室内の気圧よりも陰圧になるように構成されている請求項1~4のいずれか一項に記載の半導体製造装置。
【請求項6】
前記排気口に接続した排気装置を備える請求項5に記載の半導体製造装置。
【請求項7】
前記測定装置は、
前記ウェハが載置された状態で前記ウェハを固定するチャックと、
前記チャックが固定される回転ステージと、
前記ウェハを受け取る受け取り位置と、前記ウェハの状態を測定する測定位置とに前記回転ステージを移動させるリニアステージとを備えており、
前記搬送機構は、前記所定の処理が施された前記ウェハを前記処理装置から搬出し、前記受け取り位置に移動した前記回転ステージ上の前記チャックに前記ウェハを載置する請求項1~6のいずれか一項に記載の半導体製造装置。
【請求項8】
前記所定の処理は、前記ウェハ上への成膜処理を含み、
前記測定装置は、前記ウェハ上の膜の厚さを測定する膜厚測定装置を含む請求項1~7のいずれか一項に記載の半導体製造装置。
【請求項9】
前記測定装置で測定されたデータを外部機器に送信する送信装置を備える請求項1~8のいずれか一項に記載の半導体製造装置。
【請求項10】
半導体製造装置のロードポートに着脱自在に気密状に取り付けられる測定装置であって、
測定室を形成する筐体と、
前記測定室内に配置され、ウェハの状態を測定する測定器とを備えた測定装置。
【請求項11】
前記筐体は、前記測定室内と前記測定室外とを連通する第1開口部を有し、
前記ロードポートが備える第2接続部に、前記第1開口部と前記ロードポートが備える第2開口部とを介して前記測定室内と前記半導体製造装置の搬送室内とが連通するように気密状に接続可能に構成された第1接続部と、
前記第1開口部を塞ぐ蓋体とを備えている請求項10に記載の測定装置。
【請求項12】
搬送室内に配置された搬送機構によって、複数のロードポートのうちの少なくとも一つに着脱自在に気密状に取り付けられた搬送容器からウェハを搬出し、当該ウェハを処理装置の処理室内に搬入する工程と、
前記処理装置によって、前記ウェハに所定の処理を施す工程と、
前記搬送機構によって、前記所定の処理が施された前記ウェハを前記処理室から搬出し、当該搬出されたウェハを、前記搬送容器が取り付けられるロードポートとは異なるロードポートに着脱自在に気密状に取り付けられた測定装置の測定室内に搬入する工程と、
前記測定装置によって、前記測定室内の前記ウェハの状態を測定する工程とを行う半導体製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ウェハに所定の処理を施して半導体を製造する装置、これに用いる測定装置、及び半導体を製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体の製造プロセスにおいては、ウェハに対してフォトリソグラフィやエッチング処理、成膜処理などの所定の処理を施し、ウェハにレジストパターンやエッチング構造、膜を形成する。
【0003】
ところで、ウェハに形成されたレジストパターンに欠陥があると、エッチング処理によって所望のエッチング構造が得られなくなるといった問題や、正常なエッチング構造が形成されなかったり、膜の厚みが目標値から大きく外れていたりすると、半導体の信頼性が低下するといった問題がある。そのため、処理後のウェハの状態(例えば、形成されたレジストパターンの欠陥の有無やエッチング構造、膜の厚み)を検査するために、これらの処理を行った後に、ウェハの状態を測定する場合がある。
【0004】
所定の処理を行った後にウェハの状態を測定する手法としては、例えば、基板処理装置によってウェハに所定の処理を施した後に、基板処理装置とは別の場所に設置された測定装置までウェハを搬送して測定する手法がある。しかしながら、この手法では、基板処理装置から離れた測定装置までウェハを搬送してから測定する必要があり、ウェハを搬送するための装置や作業が必要となるため、生産コストが嵩んだり、フィードバックが短時間で得られなかったりする。
【0005】
一方、離れた位置に設置された測定装置までウェハを搬送することなく、基板処理装置内でウェハの状態を測定する手法も提案されている。このような手法は、例えば特許文献1に記載された基板処理装置により実現できる。
【0006】
特許文献1記載の基板処理装置は、基板が格納される搬送容器が載置される2つのロードポートや、基板に対して処理を行う処理部、2つのロードポートの間に設けられ、基板を検査する検査モジュール、検査モジュールの左右の両側にそれぞれ設けられ、処理部と各ロードポートに載置された搬送容器とに基板を受け渡す2つの基板搬送機構などを備えている。
【0007】
この基板処理装置によれば、基板処理装置に検査モジュールが組み込まれているため、離れた位置に設置された測定装置までウェハを搬送することなく、検査モジュールによって基板を検査できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2019-4072号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記特許文献1記載の基板処理装置では、検査モジュールを取り付けるための開口部がロードポートとは別に必要になる。そのため、検査モジュール取り付け用の開口部が形成されていない既存の基板処理装置に後から検査モジュールを取り付けて、ウェハへの所定の処理と、ウェハの状態の測定とを行うことができるようにすることが難しく、利便性という観点において改善の余地がある。
【0010】
また、上記特許文献1記載の基板処理装置においては、2つの基板搬送機構が必要となり、装置の構成が複雑になり得る。より具体的に言えば、上記基板処理装置においては、2つのロードポート間に位置する検査モジュールが障害となって、検査モジュールの左右の一方側に位置するロードポートに載置された搬送容器と処理部との間での基板を受け渡しと、検査モジュールの左右の他方側に位置するロードポートに載置された搬送容器と処理部との間での基板を受け渡しとを、1つの基板搬送機構だけで行うことができないため、装置の構成が複雑なものになり得る。
【0011】
このように、従来の基板処理装置は、利便性という観点や、装置の構成の複雑さという観点において問題があるため、これらの問題が解消された技術の開発が望まれている。
【0012】
本開示は以上の実情に鑑みなされたものであり、ウェハに所定の処理を施すとともに所定の処理が施されたウェハの状態を検査できる技術であって、従来よりも利便性に優れ、比較的単純な構成で実現可能な技術の提供を、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本願発明者は、近年、半導体製造装置の標準化が進んでいることに着目し、既存の半導体製造装置が備えるロードポートを利用することで、従来よりも利便性が高く、比較的単純な構成で、ウェハに所定の処理を施すとともに所定の処理が施されたウェハの状態を検査できることを見出し、本開示を完成させるに至った。
【0014】
即ち、上記目的を達成するための本開示に係る半導体製造装置の一実施形態は、
処理室を形成する筐体と、
前記処理室内でウェハに所定の処理を施す処理装置と、
搬送室を形成する筐体と、
前記搬送室内に配置され、前記ウェハを搬送する搬送機構と、
前記搬送室を形成する前記筐体に取り付けられた複数のロードポートと、
前記複数のロードポートのうちの少なくとも一つに着脱自在に気密状に取り付けられ、前記ウェハが格納される搬送容器と、
測定室を形成する筐体および前記測定室内に配置された測定器を備え、前記搬送容器が取り付けられるロードポートとは異なるロードポートに着脱自在に気密状に取り付けられ、前記所定の処理が施された前記ウェハの状態を前記測定室内で前記測定器によって測定する測定装置とを備え、
前記搬送機構は、前記搬送容器から搬出した前記ウェハを前記処理室内に搬入し、前記所定の処理が施された前記ウェハを前記処理室から搬出して前記測定室内に搬入する。
【0015】
また、上記目的を達成するための本開示に係る半導体製造方法の一実施形態は、
搬送室内に配置された搬送機構によって、複数のロードポートのうちの少なくとも一つに着脱自在に気密状に取り付けられた搬送容器からウェハを搬出し、当該ウェハを処理装置の処理室内に搬入する工程と、
前記処理装置によって、前記ウェハに所定の処理を施す工程と、
前記搬送機構によって、前記所定の処理が施された前記ウェハを前記処理室から搬出し、当該搬出されたウェハを、前記搬送容器が取り付けられるロードポートとは異なるロードポートに着脱自在に気密状に取り付けられた測定装置の測定室内に搬入する工程と、
前記測定装置によって、前記測定室内の前記ウェハの状態を測定する工程とを行う。
【0016】
上記構成によれば、搬送容器と測定装置とをそれぞれ異なるロードポートに取り付けた状態で、搬送容器から処理室内にウェハを搬入して、処理装置によって所定の処理をウェハに施し、その後、所定の処理が施されたウェハを処理室内から測定装置の測定室内にウェハを搬入し、測定装置によってウェハの状態を測定することができる。即ち、ウェハへの所定の処理とウェハの状態の測定とを一つの半導体製造装置内で行うことができる。
【0017】
また、上記構成によれば、搬送容器を取り付けるためのものとして設けられているロードポートを流用して、当該ロードポートに測定装置を着脱自在に気密状に取り付けられる。したがって、従来とは異なり、測定装置を取り付けるための開口部等を設ける必要がなく、ロードポートを備えた既存の半導体製造装置に測定装置を取り付けるだけで、既存の半導体製造装置が測定装置を備えたものとなり、ウェハへの所定の処理と、ウェハの状態の測定とを気密状態が保たれる一つの半導体製造装置内で行うことができるようになるため、利便性に優れている。
【0018】
更に、上記構成によれば、ロードポートを流用して、このロードポートに測定装置を取り付けていることで、搬送容器に対するウェハの搬入出と同じように、搬送室内に配置された搬送機構を利用して、測定室に対するウェハの搬入出が行われる。したがって、従来のように、ロードポートとは無関係な開口部に測定装置を取り付けた場合と異なり、搬送機構が各ロードポートにアクセスする際に、測定装置が障害となることもないため、比較的単純な構成によって、処理室、搬送容器及び測定室に対するウェハの搬入出を行うことができるようになっている。
【0019】
このように、上記構成を備えた半導体製造装置及び半導体製造方法は、ウェハに所定の処理を施すとともに所定の処理が施されたウェハの状態を検査でき、従来よりも利便性に優れ、比較的単純な構成で実現可能である。
【0020】
また、ウェハに形成されるエッチング形状や膜の厚さは、処理時における処理室内の温度や圧力、処理ガスの流量等のパラメータによって変化する。したがって、これらのパラメータを適切に管理することは、ウェハに対して所望のエッチング形状を形成したり、所望の厚さの膜を形成したりする上で、非常に重要である。上記構成を備えた半導体製造装置及び半導体製造方法は、ウェハに所定の処理を施すとともに所定の処理が施されたウェハの状態を検査できるため、ウェハの状態を検査し、その結果をフィードバックすることで、処理時のパラメータを適切に管理できる。
【0021】
前記測定装置は、第1接続部を備えてもよく、前記測定室を形成する前記筐体は、前記測定室内と前記測定室外とを連通する第1開口部を有してもよく、
前記複数のロードポートのそれぞれは、第2接続部を備えてもよく、前記搬送室内と前記搬送室外とを連通する第2開口部を有してもよく、
前記第1接続部と前記第2接続部とが、前記第1開口部及び前記第2開口部を介して前記測定室内と前記搬送室内とが連通するように気密状に接続可能に構成されていてもよく、
前記搬送機構は、前記第1開口部及び前記第2開口部を介して、前記所定の処理が施された前記ウェハを前記測定室内に搬入するとともに、前記状態が測定された前記ウェハを前記測定室から搬出してもよい。
【0022】
上記構成によれば、測定装置とロードポートとの接続を好適に実現することができる。
【0023】
前記第1開口部の開口面積は、前記第2開口部の開口面積よりも小さくてもよい。
【0024】
上記構成によれば、例えば、測定室内に微細なダストが存在したとしても、測定室から搬送室へダストが流出するのを抑えられる。
【0025】
前記搬送容器は、前記搬送容器内と前記搬送容器外とを連通する第3開口部を有し、前記第3開口部を塞ぐ蓋体と、前記第2接続部と接続自在な第3接続部とを備えてもよく、
前記測定装置は、前記第1開口部を塞ぐ蓋体を備えてもよく、
前記第1接続部の形状が前記第3接続部の形状と同一または実質的に同一であり、且つ、前記測定装置の前記蓋体の形状が前記搬送容器の前記蓋体の形状と同一または実質的に同一であってもよい。
【0026】
上記構成によれば、従来からロードポートに接続可能に構成されている第3接続部及び搬送容器の蓋体と、第1接続部及び測定装置の蓋体とが同一または実質的に同一の形状であるため、搬送容器との接続や搬送容器の蓋体の着脱といった従来のロードポートが備える機能を流用して、ロードポートと測定装置との接続や、測定装置の蓋体の着脱を好適に実現できる。
【0027】
前記測定装置は、前記測定室内の気体が排気される排気口を備えてもよく、
前記測定室内の気体が前記排気口を介して排出され、当該測定室内の気圧が前記搬送室内の気圧よりも陰圧になるように構成されていてもよい。
【0028】
上記構成によれば、測定室内に微細なダストが存在したとしても、測定室内の気圧が搬送室内の気圧よりも陰圧になるため、測定室から搬送室へダストが流出するのを抑えることができ、存在するダストを排気口を介して気体とともに排出できる。
【0029】
前記半導体製造装置は、前記排気口に接続した排気装置を備えてもよい。
【0030】
上記構成によれば、測定室内からの気体の排出を好適に実現できる。
【0031】
前記測定装置は、
前記ウェハが載置された状態で前記ウェハを固定するチャックと、
前記チャックが固定される回転ステージと、
前記ウェハを受け取る受け取り位置と、前記ウェハの状態を測定する測定位置とに前記回転ステージを移動させるリニアステージとを備えてもよく、
前記搬送機構は、前記所定の処理が施された前記ウェハを前記処理装置から搬出し、前記受け取り位置に移動した前記回転ステージ上の前記チャックに前記ウェハを載置してもよい。
【0032】
上記構成によれば、測定室に対するウェハの搬入出を好適に行うことができる。また、測定器が測定室内に固定されているような場合には、回転ステージとリニアステージとの協働によって回転ステージ上のチャックに載置・固定されたウェハの表側全面を測定器によって検査できる。
【0033】
前記所定の処理は、前記ウェハ上への成膜処理を含んでもよく、
前記測定装置は、前記ウェハ上の膜の厚さを測定する膜厚測定装置を含んでもよい。
【0034】
上記構成によれば、ウェハに膜を形成でき、形成された膜の厚みを測定することができる。
【0035】
前記半導体製造装置は、前記測定装置で測定されたデータを外部機器に送信する送信装置を備えてもよい。
【0036】
上記構成によれば、測定装置で測定されたデータの解析等を外部機器で行うことができる。したがって、例えば、既存の半導体製造装置のロードポートに測定装置を取り付けてウェハの状態を測定する場合に、既存の半導体製造装置の制御装置でデータ解析等を行う必要がなくなるため、制御装置にかかる負荷の増加を抑えたり、データ解析用のプログラム等を別途インストールする手間が必要なくなるといった利点がある。
【0037】
上記目的を達成するための本開示に係る測定装置の一実施形態は、
半導体製造装置のロードポートに着脱自在に気密状に取り付けられる測定装置であって、
測定室を形成する筐体と、
前記測定室内に配置され、ウェハの状態を測定する測定器とを備える。
【0038】
上記構成によれば、ロードポートを備えた半導体製造装置に着脱自在に気密状に取り付けることが可能であり、測定室内に配置された測定器によってウェハの状態を測定することができる。即ち、上記構成を備えた測定装置によれば、ウェハに所定の処理を施すとともに所定の処理が施されたウェハの状態を検査できる半導体製造装置を、従来よりも利便性に優れ、比較的単純な構成で実現可能である。
【0039】
前記測定装置は、前記測定室を形成する筐体と、
前記筐体に形成され、前記測定室内と前記測定室外とを連通する第1開口部と、
前記ロードポートが備える第2接続部に、前記第1開口部と前記ロードポートが備える第2開口部とを介して前記測定室内と前記半導体製造装置の搬送室内とが連通するように気密状に接続可能に構成された第1接続部と、
前記第1開口部を塞ぐ蓋体とを備えてもよい。
【0040】
上記構成を備えた測定装置によれば、ウェハに所定の処理を施すとともに所定の処理が施されたウェハの状態を検査できる半導体製造装置を、従来よりも利便性に優れ、比較的単純な構成でより好適に実現可能である。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1】本実施形態に係る半導体製造装置の概略構成を示す図である。
図2】搬送室内とロードポートを示す部分断面上面図である。
図3】ロードポートを示す正面図である。
図4】搬送容器を示す正面図である。
図5】蓋体を取り外した状態の搬送容器を示す正面図である。
図6】搬送容器を示す側面図である。
図7】測定装置を示す斜視図である。
図8】蓋体を取り外した状態の測定装置を示す正面図である。
図9】測定装置を示す上面図である。
図10】測定装置を示す斜視図である。
図11】測定装置をロードポート上に載置した状態を示す図である。
図12】測定装置をロードポートに取り付けた状態を示す図である。
図13】設置過程を説明するためのフローチャートである。
図14】測定過程を説明するためのフローチャートである。
図15】ウェハアライメント過程を説明するためのフローチャートである。
図16】取り外し過程を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下、図面を参照して本開示の一実施形態に係る半導体製造装置及び半導体製造方法、並びに、半導体製造装置に取り付けられる測定装置について説明する。
【0043】
〔半導体製造装置について〕
図1に示すように、本実施形態に係る半導体製造装置1は、気密状の処理室3aを形成する筐体3と、処理室3a内でウェハWに所定の処理を施す処理装置2とを備えている。処理装置2と筐体3は一体に構成されていてもよい。また、半導体製造装置1は、気密状の搬送室6a内に配置され、ウェハWを搬送する搬送機構5と、搬送室6aを形成する筐体6に取り付けられた複数のロードポート10a,10b,10c,10dとを備えている。加えて、半導体製造装置1は、複数のロードポート10a,10b,10c,10dのうちの三つのロードポート10a,10b,10cに着脱自在に気密状に取り付けられ、ウェハWが格納される気密状の3つの搬送容器17a,17b,17cを備えている。更に、半導体製造装置1は、測定室26aを形成する筐体26及び測定室26a内に配置された測定器35を備えた測定装置25を備えている。この測定装置25は、搬送容器17a,17b,17cが取り付けられるロードポート10a,10b,10cとは異なるロードポート10dに着脱自在に気密状に取り付けられ、所定の処理が施されたウェハWの状態を気密状の測定室26a内で測定器35によって測定する。
【0044】
また、本実施形態に係る半導体製造装置1は、処理装置2、搬送機構5、およびロードポート10a,10b,10c,10dの動作を制御する制御装置S、および測定室26a内を排気するための排気装置40を備えている。
更に、本実施形態においては、半導体製造装置1とは別に、測定装置25で測定されたデータが送信される外部機器G(例えばコンピュータ)が設置されている。
尚、本実施形態では、処理装置2がウェハWに成膜処理を施す成膜装置であり、測定装置25がウェハWに形成された膜の厚みを測定する膜厚測定装置である場合を例にとって説明する。
【0045】
図1に示すように、処理装置2は、筐体3により形成される処理室3a内に配置され、ウェハWに対して各種処理を施すために必要な設備(図示せず)を備えている。本実施形態における成膜装置としての処理装置2は、特に図示しないが、例えば、ウェハWが載置される載置台や、処理室3a内に成膜ガスを供給するガス供給機構、処理室3a内から気体を排出する排気機構などを備えている。搬送室6aを形成する筐体6と処理室3aを形成する筐体3は別体として設けられていてもよいし、一体に設けられていてもよい。
【0046】
図1に示すように、搬送機構5は、筐体6によって形成される搬送室6a内に配置されている。この搬送機構5は、図示しない昇降機構によって搬送室6aを上下方向に移動可能に構成され、搬送室6a内に設けられたリニアレール7に沿って搬送室6a内を左右方向に移動可能に構成されている。また、本実施形態における搬送機構5は、所謂搬送ロボットであって、ウェハWが載るハンド部5aや、ハンド部5aを出退させるアーム部5bを備えており、搬送容器17a,17b,17c内、処理室3a内、測定室26a内の間でウェハWを移送することができる。例えば、本実施形態においては、搬送機構5が、搬送容器17a,17b,17cから搬出したウェハWを処理室3a内に搬入し、所定の処理(成膜処理)が施されたウェハWを処理室3aから搬出して測定室26a内に搬入する。
【0047】
本実施形態においては、筐体6の長手方向に沿った外壁に4つのロードポート10a,10b,10c,10dが設けられている。以下、筐体6の外壁に向かって最も右側に設けられたロードポート10aを例にとって、その構成を説明するが、4つのロードポート10a,10b,10c,10dはいずれも同じ構成を備えている。
【0048】
図2及び図3に示すように、ロードポート10aは、筐体6の外壁に取り付けられる矩形板状のフレーム11と、フレーム11の前面側から水平方向(図2の紙面に向かって下方向)に突出するように設けられた支持台12と、この支持台12上に設けられ、フレーム11に対して接近・離反するように移動可能に構成されたスライドテーブル13とを備えている。また、スライドテーブル13の上面には、スライドテーブル13上に載置される搬送容器17a,17b,17cや測定装置25を位置決め・固定するためのテーパ状の3つの凸部13aが設けられている。
【0049】
また、ロードポート10aのフレーム11には、スライドテーブル13よりも上方に、表裏に貫通し、搬送室6a内と搬送室6a外とを連通する第2開口部11aが形成されており、この第2開口部11aを取り囲むように形成された第2接続部14が前面側に設けられている。フレーム11の前面側において、第2接続部14は、その周囲の部分よりも背面方向に凹んでいる。
【0050】
また、ロードポート10aは、フレーム11の背面側(搬送室6a側)に、後述する搬送容器17a,17b,17cの蓋体20及び測定装置25の蓋体28を開閉するための蓋体開閉機構15が設けられている。
【0051】
蓋体開閉機構15は、上記各蓋体20,28を吸着保持可能な開閉部材16や開閉部材16を上下方向に移動させるモータなどを備えている。開閉部材16は、前面側の上下方向略中央の左右両側部に各蓋体20,28のロックを解除するための一対のレバー16aが設けられている。この蓋体開閉機構15は、一対のレバー16aによって各蓋体20,28のロックを解除し、各蓋体20,28を吸着部(図示せず)の作用によって吸着保持した開閉部材16を下方向に移動させて、搬送容器17a,17b,17c及び測定装置25から各蓋体20,28を取り外す。
【0052】
3つの搬送容器17a,17b,17cは、多数のウェハWが上下に並んで格納される、FOUP(Front-Opening Unified Pods)と称される容器である。これら3つの搬送容器17a,17b,17cは、SEMI(Semiconductor Equipment and Materials International)規格に準拠した容器である。これら3つの搬送容器17a,17b,17cは、いずれも同じ構成を備えているため、以下、搬送容器17aを例にとって、その構成を説明する。尚、本実施形態において、3つの搬送容器17a,17b,17cのうち、搬送容器17aは、これから成膜処理が施されるウェハW(未処理のウェハW)が収納されており、搬送容器17bは、成膜処理が施され、膜厚が測定されたウェハWを収納するものである。また、搬送容器17cは予備の搬送容器であって、搬送容器17a内のウェハWの次に成膜処理が施されるウェハWが収納されている。
【0053】
図4図6に示すように、搬送容器17aは、前面に第3開口部18aが形成された略立方体状の容器本体18と、第3開口部18aを取り囲むように容器本体18の前面側に設けられた枠形状の第3接続部19と、第3開口部18aを塞ぐ矩形板状の蓋体20とを備えている。第3接続部19は、第2接続部14に着脱自在に気密状に取り付けられるようになっている。この気密接続のために、第3接続部19および/または第2接続部14は、接続面用のシール部材を備えていてもよい。また、搬送容器17aの蓋体20は、第3接続部19の枠内に着脱自在に取り付けられるようになっている。尚、容器本体18の下面には、スライドテーブル13の3つの凸部13aに対応する凹部が形成された3つの位置決め部材(図示せず)が設けられている。容器本体18の内壁には、ウェハWを保持するための複数段の棚が一体的に形成されている。
【0054】
搬送容器17aの蓋体20の前面(ロードポート10a,10b,10cのスライドテーブル13上に搬送容器17aを載置した際に、第2開口部11aと対向する面)には、蓋体開閉機構15の一対のレバー16aに対応する位置に、レバー16aが係止されるロック解除穴20aが形成されている。
【0055】
これら3つの搬送容器17a,17b,17cをロードポート10a,10b,10cに取り付ける際には、まず、容器本体18内にウェハWが収納されて容器用蓋体20が取り付けられた状態で、スライドテーブル13上に載置され、凸部13aと位置決め部材の凹部との関係で位置決め・固定される。ついで、スライドテーブル13を第2開口部11aに向けて移動させることで、第2接続部14と第3接続部19とが接続される。尚、第3接続部19と第2接続部14とは、図示しない係合爪と係合穴との関係によって接続される。
【0056】
このように、搬送容器17a,17b,17cをロードポート10a,10b,10cに取り付けた状態において、開閉部材16によって蓋体20が吸着保持され、レバー16aがロック解除穴20aに挿入されてロックが解除され、開閉部材16が下方向に移動することで蓋体20が搬送容器17a,17b,17cから取り外される。これにより、第3開口部18a及び第2開口部11aを介して搬送容器17a内と搬送室6a内とが連通した状態となる。
【0057】
〔測定装置について〕
図7図12に示すように、本実施形態における測定装置25は、前面に第1開口部26bが形成され、測定室26aを形成する筐体26と、第1開口部26bを取り囲むように筐体26の前面側に設けられ、第1開口部26bよりも開口面積が小さい開口部27aが形成された枠形状の第1接続部27と、第1開口部26bを塞ぐ矩形板状の蓋体28と、ウェハWの膜厚を測定するための測定器35とを備えている。尚、筐体26の下面には、スライドテーブル13の3つの凸部13aに対応する凹部が形成された3つの位置決め部材26cが設けられている。
【0058】
第1接続部27は、第2接続部14と気密状に接続自在であり構成されている。具体的には、第2接続部14に着脱自在に気密状に取り付けられるようになっている。この気密接続のために、第1接続部27および/または第2接続部14は、接続面用のシール部材を備えていてもよい。また、測定装置25の蓋体28は、第1接続部27の枠内に着脱自在に取り付けられるようになっており、前面(ロードポート10dのスライドテーブル13上に測定装置25を載置した際に、第2開口部11aと対向する面)には、蓋体開閉機構15の一対のレバー16aに対応する位置に、レバー16aが係止されるロック解除穴28aが形成されている。つまり、本実施形態において、第1接続部27の形状と第3接続部19の形状とは同一または実質的に同一であり、各蓋体20,28の形状も同一または実質的に同一である。より具体的に言えば、本実施形態において、測定装置25の蓋体28は、搬送容器17a,17b,17cの蓋体20を流用している。
【0059】
したがって、測定装置25は、SEMI規格に準拠した搬送容器17a,17b,17cと同様に、ロードポート10dに取り付けることができる。具体的に言えば、図11に示すように、測定装置25をロードポート10dに取り付ける際には、まず、蓋体28が取り付けられた状態で、スライドテーブル13上に載置され、凸部13aと位置決め部材26cの凹部との関係で位置決め・固定される。ついで、スライドテーブル13を第2開口部11aに向けて移動させることで、図12に示すように、第2接続部14と第1接続部27とが接続され、測定装置25がロードポート10dに取り付けられた状態となる。尚、第1接続部27と第2接続部14とは、図示しない係合爪と係合穴との関係によって接続される。本実施形態において、測定装置25は、ロードポート10dに取り付けた状態において、長手方向のサイズが支持台12の水平方向の長さと略同じになっており、測定装置25が支持台12から大きくはみ出すことのないコンパクトなサイズとなるようにしている。
【0060】
このように、測定装置25をロードポート10dに取り付けた状態において、開閉部材16によって測定装置25の蓋体28が吸着保持され、レバー16aがロック解除穴28aに挿入されてロックが解除され、開閉部材16が下方向に移動することで蓋体28が筐体26から取り外される。これにより、第1開口部26b及び第2開口部11aを介して測定室26a内と搬送室6a内とが連通した状態となる。
【0061】
本実施形態の測定装置25においては、ウェハWが載置・固定されるチャック29と、このチャック29が固定される回転ステージ30と、ウェハWを受け取る受け取り位置と、ウェハWの状態(本実施形態では膜厚)を測定する測定位置とに回転ステージ30(即ち、回転ステージ30及びこれに固定されたチャック29)を移動させるリニアステージ31とが測定室26a内に配置されている。尚、受け取り位置とは、回転ステージ30(及びチャック29)が第1開口部26b側に移動し、搬送機構5からウェハWを受け取ることが可能な位置であり、測定位置とは、ウェハW上の任意の箇所(測定点)を測定する際の位置である。図12には、チャック29及び回転ステージ30が受け取り位置にある状態を示し、図11には、チャック29及び回転ステージ30が複数ある測定位置のうちの一つの測定位置にある状態を示した。
【0062】
チャック29としては、ウェハWを真空吸着するものや、電圧を印加して電極とウェハWとの間に発生したクーロン力によって吸着するもの(所謂静電チャック)を用いることができる。
【0063】
回転ステージ30は、回転角度や回転速度を正確に制御できるステッピングモータなどからなる回転駆動機構30aによって水平回転するように構成されている。また、リニアステージ31は、ステッピングモータやボールねじなどからなる水平駆動機構31aによって、第1開口部26bに対して接近・離反するように水平移動するように構成されている。
【0064】
回転駆動機構30aおよび水平駆動機構31aは、測定装置25に内蔵されたステッピングモータドライバによって制御される。ステッピングモータドライバは、例えば、RS232CまたはUSBケーブルによって接続された外部機器Gから制御される。外部機器Gは、ステッピングモータドライバを介して測定装置25の回転駆動機構30aおよび水平駆動機構31aを制御し、かつ、測定器35からの測定信号を取得することにより、測定装置25の測定動作を制御する。
【0065】
本実施形態において、測定器35は、ウェハWの膜厚を測定するための膜厚センサであって、ウェハWに光を照射する投光部やウェハWで反射された光を受光する受光部などを備えており、ウェハWに光を照射した際の反射率を測定して、この反射率から膜厚を算出し、算出した膜厚を測定データとして有線又は無線で送信するように構成されている。尚、本実施形態において、測定器35は、半導体製造装置1とは別に設けられた外部機器Gに測定データを送信するための送信装置である送信機35aを備えている。
【0066】
本実施形態において、第1接続部27に沿う門型に成形した板金からなる支持部材36が、第1接続部27近傍における筐体26の底板上面に固定されており、測定器35は、下方に向けて光を照射可能な状態で支持部材36に取り付けられている。尚、筐体26の天板には、支持部材36に取り付けられた測定器35の姿勢を調整するための天窓26dが形成されている。
【0067】
測定器35によってウェハWの任意の箇所の反射率を測定して膜厚を算出する際には、ウェハWの任意の箇所が測定器35の下方に位置している必要がある。本実施形態においては、回転ステージ30を所定角度回転させるとともに、リニアステージ31を所定の位置に移動させることで、ウェハWの任意の箇所を測定器35の下方に位置させることができる。即ち、本実施形態においては、回転駆動機構30a及び水平駆動機構31aの協働によって、ウェハWの任意の箇所を測定できるようにしている。
【0068】
また、本実施形態において、筐体26を構成する底板には、測定室26a内の気体が排気される排気口26eが表裏を貫通して形成されており、測定室26a内の気体が排気口26eを介して大気中に排出され、当該測定室26a内の気圧が搬送室6aの気圧よりも陰圧となるように構成されている。より具体的には、本実施形態において、半導体製造装置1は、排気口26eに接続した排気装置40を備えており、この排気装置40によって、測定室26a内の気圧が搬送室6a内の気圧よりも陰圧となるように、測定室26a内の気体が排気口26eを介して排出されるようになっている。これにより、測定室26a内に微細なダストが発生したとしても、測定室26aから搬送室6aへダストが流出するのを抑えることができ、発生したダストを排気口26eを介して測定室26aから排出できる。
【0069】
尚、本実施形態においては、第2開口部11aの開口面積は、第3開口部18aの開口面積と同一または実質的に同一大きさとなっている。第3開口部18aは、搬送容器17a,17b,17c内の棚に保持されたウェハWを搬出するために、鉛直方向にある程度の長さが必要となるが、第2開口部11aについては、搬送容器17a,17b,17c内から搬出するために、少なくとも第3開口部18aと同程度の開口面積(より具体的に言えば、鉛直方向の長さ)を備えている必要がある。これに対して、第1開口部26bの開口面積は、第2開口部11aや第3開口部18aと同程度である必要がない。そこで、本実施形態において、第1開口部26bの開口面積は、第2開口部11aの開口面積よりも小さく、より具体的に言えば、第1開口部26bの方が第2開口部11aより鉛直方向の長さを短くしている。これにより、測定室26aから搬送室6aへのダストの流出をより抑えることができる。
【0070】
〔半導体製造方法について〕
本実施形態に係る半導体製造方法は、搬送室6a内に配置された搬送機構5によって、複数のロードポート10a,10b,10c,10dのうちの少なくとも1つのロードポート10aに着脱自在に気密状に取り付けられた搬送容器17aからウェハWを搬出し、当該ウェハWを処理装置2の処理室3a内に搬入する工程と、処理装置2によって、ウェハWに所定の処理(成膜処理)を施す工程と、搬送機構5によって、成膜処理が施されたウェハWを処理室3aから搬出し、当該ウェハWを、搬送容器17aが取り付けられたロードポート10aとは異なるロードポート10dに着脱自在に取り付けられた測定装置25の測定室26a内に搬入する工程と、測定装置25によって、ウェハWの状態(膜厚)を測定する工程とを行う。以下、図13~16を参照しつつ、測定装置25をロードポート10dに取り付けて、測定室26a内にウェハWを搬入可能な状態にする過程(設置過程)と、処理装置2によって成膜処理が施されたウェハWを測定する過程(測定過程)と、ウェハアライメントを行う過程(ウェハアライメント過程)と、測定装置25をロードポート10dから取り外す過程(取り外し過程)とについて説明する。
【0071】
まず、図13を参照しつつ、設置過程について説明する。設置過程においては、ロードポート10dのスライドテーブル13上に測定装置25を載置し、位置決めして固定し(工程#1)、その後、測定装置25を第2開口部11aに向けて移動させ、第2接続部14と第1接続部27とを接続する(工程#2)。ついで、排気装置40を作動させて、測定室26a内の排気を開始する(工程#3)。しかる後、測定装置25の蓋体28を筐体26から取り外す(工程#4)。これにより、第1開口部26b及び第2開口部11aを介して測定室26a内と搬送室6a内とが連通した状態で、測定装置25とロードポート10dとが気密状に接続される。
【0072】
次に、図14を参照しつつ、測定過程について説明する。尚、測定されるウェハWは、搬送機構5によって搬送容器17aから搬出し、処理室3a内に搬入して成膜処理を施した後、搬送機構5によって処理室3aから搬出したものである。測定過程においては、回転ステージ30を受け取り位置に移動し(工程#10)、処理室3aから搬出した成膜処理済みのウェハWを搬送機構5によって測定室26a内に搬入してチャック29上に載置し(工程#11)、ウェハWの吸着を開始してチャック29上にウェハWを固定する(工程#12)。ついで、ウェハアライメントが必要であるか否かを判断し(工程#13)、必要であると判断した場合(工程#13:Yes)には、図15の工程#30に移行し、必要でないと判断した場合(工程#13:No)には、測定器35をウェハWの所定の測定点上へ移動(即ち、回転ステージ30を測定位置に移動)させた後(工程#14)、反射率を測定する(工程#15)。
【0073】
その後、測定した反射率から所定の測定点の膜厚を算出する(工程#16)。しかる後、予め定めた全測定点について測定が終了したか否かを判断し(工程#17)、終了していないと判断した場合(工程#17:No)には、測定器35を別の測定点上に移動させ、終了したと判断した場合(工程#17:Yes)には、算出した膜厚を測定データとして外部機器Gに送信する(工程#18)。次に、回転ステージ30を受け取り位置に移動し(工程#19)、ウェハWの吸着を停止した後(工程#20)、測定済みのウェハWをチャック29上から移動させる(工程#21)。このようにして、処理装置2で成膜処理が施されたウェハWの膜厚が測定される。尚、測定済みのウェハWは、搬送機構5によって搬送容器17bに搬入する。
【0074】
ウェハWは、処理装置2の種類によって、ノッチが一方向に揃う場合とバラバラの方向になる場合がある。一般にバッチ(一括)式の処理装置の多くは、ウェハのノッチ方向がバラバラであり、枚葉式の処理装置の多くは、ウェハのノッチ方向が一定方向に整っている。処理装置2は、バッチ式であってもよいし、枚葉式であってもよい。測定装置25は、ウェハのノッチ方向が一定方向に整っていない場合(例えば、バッチ式である場合)、ウェハのノッチ方向を検出し座標補正をした後、マッピング測定を行う。これにより、マッピング管理を好適に行うことができる。
【0075】
次に、図15を参照しつつ、ウェハアライメント過程について説明する。ウェハアライメント過程においては、測定器35をウェハWのエッジ上へ移動させた後(工程#30)、所定の角度範囲でウェハWを回転させながら特定波長範囲の光量を測定する(工程#31)。ここで、ノッチ方向がバラバラの場合(例えば、処理装置2がバッチ式である場合)は、-180度以上+180度以下の範囲でウェハWを回転させる。一方、ノッチ方向が比較的整列している場合(例えば、処理装置2が枚葉式である場合)は、例えば、-5度以上+5度以下または-10度以上+10度以下の範囲で回転させる。
【0076】
次に、所定角度範囲での光量の谷の角度位置からノッチ角度位置を算出し(工程#32)、光量の振幅量からウェハ偏心量を算出する(工程#33)。そして、算出したノッチ角度位置及び偏心量を基にウェハ中心位置を補正する(工程#34)。ウェハ中心位置を補正した後、図14の工程#14へ移行する。ウェハW上に形成された膜の厚さによって、波長ごとの反射率が変化する。反射光を安定して測定するには、比較的広い波長範囲の光量で信号を取得する必要がある。例えば、可視波長範囲である430nm以上700nm以下の光をノッチ角度検出に使用する。
【0077】
図14および15に示す処理は、例えば、制御装置S、または外部機器Gの制御によって実行される。
【0078】
次に、図16を参照しつつ、取り外し過程について説明する。取り外し過程においては、蓋体28を筐体26に取り付けた後(工程#40)、排気装置40を停止して測定室26a内の排気を停止する(工程#41)。ついで、第2接続部14と第1接続部27との接続を解除し、測定装置25を第2開口部11aから離反させた後(工程#42)、ロードポート10dのスライドテーブル13上から測定装置25を離脱させる(工程#43)。
【0079】
以上のように、本実施形態に係る半導体製造装置1や測定装置25や半導体製造方法によれば、搬送容器17a,17b,17cと測定装置25とをそれぞれ異なるロードポート10a,10b,10c,10dに取り付けた状態で、搬送容器17aから処理室3a内にウェハWを搬入して、処理装置2によって成膜処理をウェハWに施し、その後、成膜処理が施されたウェハWを処理室3a内から測定装置25の測定室26a内にウェハWを搬入し、測定装置25によってウェハWの膜厚を測定することができる。
【0080】
〔別実施形態〕
〔1〕上記実施形態では、処理装置2が成膜装置、測定装置25が膜厚測定装置である態様としたが、これに限られるものではなく、例えば、処理装置として、エッチング装置や化学機械研磨装置を採用してもよいし、測定装置として、各種顕微鏡などを備えた欠陥検査装置を採用してもよい。
【0081】
〔2〕上記実施形態では、半導体製造装置1に排気装置40を備えた態様としたが、例えば、製造施設に予め構築されている真空ラインを利用するようにしてもよいし、小型の排気装置を測定装置25に取り付けるようにしてもよい。
【0082】
〔3〕上記実施形態では、4つのロードポート10a,10b,10c,10dを備える態様としたが、ロードポートの数は2個以上であればよい。
【0083】
〔4〕上記実施形態では、測定装置25をロードポート10dに取り付ける態様としたが、これに限られるものではなく、少なくとも搬送容器が取り付けられたロードポートとは別のロードポートであれば、どのロードポートに取り付けてもよい。
【0084】
〔5〕上記実施形態では、3つの搬送容器17a,17b,17cをロードポート10a,10b,10cに取り付け、測定装置25をロードポート10dに取り付ける態様としたが、これに限られるものではない。例えば、1つの搬送容器のみをロードポートに取り付けるとともに、これとは別のロードポートに測定装置を取り付け、搬送容器から搬出したウェハWを処理室3a内に搬入して成膜処理を施し、成膜処理後のウェハWを処理室3aから搬出して測定室26aに搬入して膜厚を測定し、膜厚測定後のウェハWを測定室26aから搬出して元の搬送容器に収納してもよい。また、予備の搬送容器がロードポートに取り付けられていなくてもよい。
【0085】
〔6〕上記実施形態では、門型に整形した板金からなる支持部材36に測定器35が取り付けられる態様としたが、これに限られるものではない。測定器35を測定室26a内の所定の位置に配置する手段としては、例えば、第1接続部27の背面にブロック状の支持体を設け、この支持体に測定器35を取り付けるようにしてもよい。また、筐体26の底面から鉛直方向に延びる支柱を設け、この支柱から水平方向に延びる支持体を設けた上で、この支持体に測定器35を取り付けるようにしてもよい。
【0086】
〔7〕上記実施形態では、設置過程において、第2接続部14と第1接続部27とを接続した後、排気装置40を作動させ、取り外し過程において、蓋体28を筐体26に取り付けた後に排気装置40を停止するようにしたが、排気装置40の作動・停止のタイミングはこれに限られるものではなく、必要に応じて、適当なタイミングで作動・停止させればよい。
【0087】
〔8〕上記実施形態では、測定過程において、成膜処理済みのウェハWをチャック29上に載置した後、ウェハWの吸着を開始するようにしたが、ウェハWの吸着は常時オフでもよい。
【0088】
〔9〕本開示では、特許文献1記載の基板処理装置と異なり、測定装置25がロードポート10dに格納されているので、複数の搬送機構5を設ける必要は無い。よって、上記実施形態では、搬送機構5が一つの例を示した。しかし、半導体製造装置1は複数の搬送機構5を備えてもよい。
【0089】
上記実施形態(別実施形態を含む)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本開示の実施形態はこれに限定されず、本開示の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0090】
本開示は、半導体製造装置、これに用いる測定装置及び半導体製造方法に適用することができる。
【符号の説明】
【0091】
1 :半導体製造装置
2 :処理装置
3a :処理室
5 :搬送機構
6a :搬送室
10a,10b,10c,10d:ロードポート
11a :第2開口部
14 :第2接続部
17a,17b,17c:搬送容器
18a :第3開口部
19 :第3接続部
20 :蓋体
25 :測定装置
26a :測定室
26b :第1開口部
27 :第1接続部
28 :蓋体
29 :チャック
30 :回転ステージ
31 :リニアステージ
35 :測定器
35a :送信機(送信装置)
40 :排気装置
W :ウェハ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
【手続補正書】
【提出日】2020-12-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理室を形成する筐体と、
前記処理室内でウェハに所定の処理を施す処理装置と、
搬送室を形成する筐体と、
前記搬送室内に配置され、前記ウェハを搬送する搬送機構と、
前記搬送室を形成する前記筐体に取り付けられた複数のロードポートと、
前記複数のロードポートのうちの少なくとも一つに着脱自在に気密状に取り付けられ、前記ウェハが格納される搬送容器と、
測定室を形成する筐体および前記測定室内に配置された膜厚センサおよび回転ステージを備え、前記搬送容器が取り付けられるロードポートとは異なるロードポートに着脱自在に気密状に取り付けられ、前記所定の処理が施された前記ウェハの状態を前記測定室内の前記回転ステージ上で前記膜厚センサによって測定する測定装置とを備え、
前記搬送機構は、前記搬送容器から搬出した前記ウェハを前記処理室内に搬入し、前記所定の処理が施された前記ウェハを前記処理室から搬出して前記測定室内に搬入し、
前記測定装置は、前記測定の前に、前記回転ステージが所定の角度範囲で前記ウェハを回転させながら前記膜厚センサが特定波長範囲の反射光量を測定することにより、ウェハアライメントを行う半導体製造装置。
【請求項2】
前記測定装置は、第1接続部を備え、
前記測定室を形成する前記筐体は、前記測定室内と前記測定室外とを連通する第1開口部を有し、
前記複数のロードポートのそれぞれは、第2接続部を備え、前記搬送室内と前記搬送室外とを連通する第2開口部を有し、
前記第1接続部と前記第2接続部とが、前記第1開口部及び前記第2開口部を介して前記測定室内と前記搬送室内とが連通するように気密状に接続可能に構成されており、
前記搬送機構は、前記第1開口部及び前記第2開口部を介して、前記所定の処理が施された前記ウェハを前記測定室内に搬入するとともに、前記状態が測定された前記ウェハを前記測定室から搬出する請求項1に記載の半導体製造装置。
【請求項3】
前記第1開口部の開口面積は、前記第2開口部の開口面積よりも小さい請求項2に記載の半導体製造装置。
【請求項4】
前記搬送容器は、前記搬送容器内と前記搬送容器外とを連通する第3開口部を有し、前記第3開口部を塞ぐ蓋体と、前記第2接続部と接続自在な第3接続部とを備え、
前記測定装置は、前記第1開口部を塞ぐ蓋体を備え、
前記第1接続部の形状が前記第3接続部の形状と同一または実質的に同一であり、且つ、前記測定装置の前記蓋体の形状が前記搬送容器の前記蓋体の形状と同一または実質的に同一である請求項2又は3に記載の半導体製造装置。
【請求項5】
前記測定装置は、前記測定室内の気体が排気される排気口を備えており、
前記測定室内の気体が前記排気口を介して排出され、当該測定室内の気圧が前記搬送室内の気圧よりも陰圧になるように構成されている請求項1~4のいずれか一項に記載の半導体製造装置。
【請求項6】
前記排気口に接続した排気装置を備える請求項5に記載の半導体製造装置。
【請求項7】
前記測定装置は、
前記回転ステージ上に固定され、前記ウェハが載置された状態で前記ウェハを固定するチャックと
前記ウェハを受け取る受け取り位置と、前記ウェハの状態を測定する測定位置とに前記回転ステージを移動させるリニアステージとを備えており、
前記搬送機構は、前記所定の処理が施された前記ウェハを前記処理装置から搬出し、前記受け取り位置に移動した前記回転ステージ上の前記チャックに前記ウェハを載置する請求項1~6のいずれか一項に記載の半導体製造装置。
【請求項8】
前記所定の処理は、前記ウェハ上への成膜処理を含み、
前記測定装置は、前記ウェハ上の膜の厚さを測定する膜厚測定装置を含む請求項1~7のいずれか一項に記載の半導体製造装置。
【請求項9】
前記測定装置で測定されたデータを外部機器に送信する送信装置を備える請求項1~8のいずれか一項に記載の半導体製造装置。
【請求項10】
半導体製造装置のロードポートに着脱自在に気密状に取り付けられる測定装置であって、
測定室を形成する筐体と、
前記測定室内に配置された回転ステージと
前記測定室内に配置され、前記回転ステージ上のウェハの状態を測定する膜厚センサとを備え
前記測定の前に、前記回転ステージが所定の角度範囲で前記ウェハを回転させながら前記膜厚センサが特定波長範囲の反射光量を測定することにより、ウェハアライメントを行う測定装置。
【請求項11】
前記筐体は、前記測定室内と前記測定室外とを連通する第1開口部を有し、
前記ロードポートが備える第2接続部に、前記第1開口部と前記ロードポートが備える第2開口部とを介して前記測定室内と前記半導体製造装置の搬送室内とが連通するように気密状に接続可能に構成された第1接続部と、
前記第1開口部を塞ぐ蓋体とを備えている請求項10に記載の測定装置。
【請求項12】
搬送室内に配置された搬送機構によって、複数のロードポートのうちの少なくとも一つに着脱自在に気密状に取り付けられた搬送容器からウェハを搬出し、当該ウェハを処理装置の処理室内に搬入する工程と、
前記処理装置によって、前記ウェハに所定の処理を施す工程と、
前記搬送機構によって、前記所定の処理が施された前記ウェハを前記処理室から搬出し、当該搬出されたウェハを、前記搬送容器が取り付けられるロードポートとは異なるロードポートに着脱自在に気密状に取り付けられた測定装置の測定室内に搬入する工程と、
前記測定装置が備える膜厚センサによって、前記測定室内の回転ステージ上の前記ウェハの状態を測定する工程と
前記測定の前に、前記回転ステージによって所定の角度範囲で前記ウェハを回転させながら、前記膜厚センサによって特定波長範囲の反射光量を測定することにより、ウェハアライメントを行う工程とを行う半導体製造方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
即ち、上記目的を達成するための本開示に係る半導体製造装置の一実施形態は、
処理室を形成する筐体と、
前記処理室内でウェハに所定の処理を施す処理装置と、
搬送室を形成する筐体と、
前記搬送室内に配置され、前記ウェハを搬送する搬送機構と、
前記搬送室を形成する前記筐体に取り付けられた複数のロードポートと、
前記複数のロードポートのうちの少なくとも一つに着脱自在に気密状に取り付けられ、前記ウェハが格納される搬送容器と、
測定室を形成する筐体および前記測定室内に配置された膜厚センサおよび回転ステージを備え、前記搬送容器が取り付けられるロードポートとは異なるロードポートに着脱自在に気密状に取り付けられ、前記所定の処理が施された前記ウェハの状態を前記測定室内の前記回転ステージ上で前記膜厚センサによって測定する測定装置とを備え、
前記搬送機構は、前記搬送容器から搬出した前記ウェハを前記処理室内に搬入し、前記所定の処理が施された前記ウェハを前記処理室から搬出して前記測定室内に搬入し、
前記測定装置は、前記測定の前に、前記回転ステージが所定の角度範囲で前記ウェハを回転させながら前記膜厚センサが特定波長範囲の反射光量を測定することにより、ウェハアライメントを行う
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】
また、上記目的を達成するための本開示に係る半導体製造方法の一実施形態は、
搬送室内に配置された搬送機構によって、複数のロードポートのうちの少なくとも一つに着脱自在に気密状に取り付けられた搬送容器からウェハを搬出し、当該ウェハを処理装置の処理室内に搬入する工程と、
前記処理装置によって、前記ウェハに所定の処理を施す工程と、
前記搬送機構によって、前記所定の処理が施された前記ウェハを前記処理室から搬出し、当該搬出されたウェハを、前記搬送容器が取り付けられるロードポートとは異なるロードポートに着脱自在に気密状に取り付けられた測定装置の測定室内に搬入する工程と、
前記測定装置が備える膜厚センサによって、前記測定室内の回転ステージ上の前記ウェハの状態を測定する工程と
前記測定の前に、前記回転ステージによって所定の角度範囲で前記ウェハを回転させながら、前記膜厚センサによって特定波長範囲の反射光量を測定することにより、ウェハアライメントを行う工程とを行う。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0031】
前記測定装置は、
前記回転ステージ上に固定され、前記ウェハが載置された状態で前記ウェハを固定するチャックと
前記ウェハを受け取る受け取り位置と、前記ウェハの状態を測定する測定位置とに前記回転ステージを移動させるリニアステージとを備えており、
前記搬送機構は、前記所定の処理が施された前記ウェハを前記処理装置から搬出し、前記受け取り位置に移動した前記回転ステージ上の前記チャックに前記ウェハを載置してもよい。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0037】
上記目的を達成するための本開示に係る測定装置の一実施形態は、
半導体製造装置のロードポートに着脱自在に気密状に取り付けられる測定装置であって、
測定室を形成する筐体と、
前記測定室内に配置された回転ステージと
前記測定室内に配置され、前記回転ステージ上のウェハの状態を測定する膜厚センサとを備え
前記測定の前に、前記回転ステージが所定の角度範囲で前記ウェハを回転させながら前記膜厚センサが特定波長範囲の反射光量を測定することにより、ウェハアライメントを行う