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<図1>
  • 特開-携帯用非接触把持具 図1
  • 特開-携帯用非接触把持具 図2
  • 特開-携帯用非接触把持具 図3
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  • 特開-携帯用非接触把持具 図20
  • 特開-携帯用非接触把持具 図21
  • 特開-携帯用非接触把持具 図22
  • 特開-携帯用非接触把持具 図23
  • 特開-携帯用非接触把持具 図24
  • 特開-携帯用非接触把持具 図25
  • 特開-携帯用非接触把持具 図26
  • 特開-携帯用非接触把持具 図27
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022037842
(43)【公開日】2022-03-09
(54)【発明の名称】携帯用非接触把持具
(51)【国際特許分類】
   B60N 3/02 20060101AFI20220302BHJP
【FI】
B60N3/02 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2020153350
(22)【出願日】2020-08-25
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】512258540
【氏名又は名称】株式会社ウエルスジャパン
(74)【代理人】
【識別番号】100071892
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 隆一
(72)【発明者】
【氏名】渡部 紳一郎
(57)【要約】
【課題】如何なる形状の吊り手把持具であっても非接触で挟み込み及び取り外しが容易にでき、液晶画面やボタンの所望位置を正確に非接触で押圧可能にする多用途の携帯用非接触把持具を提供する。
【解決手段】人の手の横幅と略同じ長さの長辺を横幅とする幅狭帯状板よりなる基部2の対となる長辺のうち背面側の長辺に指先接触板3が、正面側の長辺に掌接触板4が連設されている。基部2に上面には突出部9を具備する指位置決め部5を設け、一端には小指はみ出し防止片6を上傾延設している。指先接触板3と掌接触板4の対向内面間の離隔距離を上部よりも下部が大になるように指先接触板3と掌接触板4は外傾して対向配設されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車輌に備えられた吊り手把持具や▲掴▼まり棒等を非接触で間接的に把持したり、液晶画面やボタンの被押圧部を非接触で間接的に押圧するための携帯用非接触把持具において、
人の手の横幅と略同じ長さの長辺を横幅とする平視矩形状薄板よりなる基部と、
該基部の対となる長辺のうち背面側の長辺に連続的に設けられた指先接触板と、
前記基部の対となる長辺のうち正面側の長辺に連続的に設けられた掌接触板と、
前記基部の上面に設けられた指位置決め部と、
前記基部の長さ方向何れか一端に上傾して延設された小指はみ出し防止片とよりなり、
前記指先接触板と前記掌接触板の対向する内面間の離隔距離を上部よりも下部が大になるように前記指先接触板と前記掌接触板は互いに下方になるに従い外傾して対向配設され、
前記指位置決め部は、差し込む指が掌接触板側から基部を跨り指先接触板外面に接触し掌が掌接触板外面に接触可能に、指位置決め部にて基部の長辺と差し込む指の軸心が略直交関係になるように設けられ、指位置決め部の外面には被押圧部をピンポイント状に圧接可能な突出部が設けられたことを特徴とする携帯用非接触把持具。
【請求項2】
車輌に備えられた吊り手把持具や▲掴▼まり棒等を非接触で間接的に把持したり、液晶画面やボタンの被押圧部を非接触で間接的に押圧するための携帯用非接触把持具において、
人の手の横幅と略同じ長さの長辺を横幅とする平視矩形状薄板よりなる基部と、
該基部の対となる長辺のうち背面側の長辺に連続的に設けられた指先接触板と、
前記基部の対となる長辺のうち正面側の長辺に連続的に設けられた掌接触板と、
前記指先接触板の外面上部に設けられた指位置決め部と、
前記基部の長さ方向何れか一端に上傾して延設された小指はみ出し防止片とよりなり、
前記指先接触板と前記掌接触板の対向する内面間の離隔距離を上部よりも下部が大になるように前記指先接触板と前記掌接触板は互いに外傾して対向配設され、
前記指位置決め部は、差し込む指が掌接触板側から基部を跨り指先接触板外面に接触し掌が掌接触板外面に接触可能に、指位置決め部にて基部の長辺と差し込む指の軸心が略直交関係になるように設けられ、指位置決め部の外面で被押圧部をピンポイント状に圧接可能に形成されてなることを特徴とする携帯用非接触把持具。
【請求項3】
車輌に備えられた吊り手把持具や▲掴▼まり棒等を非接触で間接的に把持したり、液晶画面やボタンの被押圧部を非接触で間接的に押圧するための携帯用非接触把持具において、
人の手の横幅と略同じ長さの長辺を横幅とする平視矩形状薄板よりなる基部と、
該基部の対となる長辺のうち背面側の長辺に連続的に設けられた指先接触板と、
前記基部の対となる長辺のうち正面側の長辺に連続的に設けられた掌接触板と、
前記基部の長さ方向何れか一端に上傾して延設された小指はみ出し防止片とよりなり、
指先接触板には指差込部が設けられ、
前記指先接触板と前記掌接触板の対向する内面間の離隔距離が上部よりも下部が大になるように前記指先接触板と前記掌接触板は互いに外傾して対向配設されたことを特徴とする携帯用非接触把持具。
【請求項4】
上記指先接触板の縦幅が、上記掌接触板の縦幅よりも短く設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の携帯用非接触把持具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、片手に持つことで素手が直接触れることなくドアノブや、車輌に設けられた吊り革、手摺等を非接触で間接的に把持でき、また、液晶表示画面やボタン等を非接触で間接的に押圧可能な携帯用非接触把持具に関する。
【背景技術】
【0002】
鉄道車両、乗り合いバス等の公共交通機関に設けられている吊り革や手摺、金融機関や大型小売店等に設置されているATM等の液晶表示画面、券売機或は自動販売機等のボタン、若しくはドアノブ等には人の手指や咳、くしゃみ等の飛沫を介してウイルスが付着している場合があり、吊り革等を素手で触れることは自分や家族、引いては他人にもウイルスを感染拡大させる一因となる。特に、近年新型コロナウイルスの流行により、人は素手で吊り革等を触れることに関し、以前にも増して一層危険を感じている。
従来より、素手が直接触れることなく吊り革等を把持可能な道具として種々のものが提案されている。
柔軟性及び弾性を有する材料を用い、長さ方向に沿って差し込み口がスリット状に開設された断面優弧状円筒状に形成され、差し込み口より内側に吊り革や▲掴▼まり棒を差し入れて嵌め込み外面を握って使用し、握る部分の表面に柔軟性をもたせると共に吊り革等の径を大きくすることで手指の疲労軽減を図るようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に開示の補助具であると、使用の際に指や手の平が補助具でカバーできなかった部分に接触したり、人差し指や小指の外側部分が補助具の長さ方向両端よりはみ出して吊り革に接触したりする事態が生じる場合がある。又、補助具を吊り革等から取り外す場合は一方の手で吊り革等を押さえ、他方の手で補助具の差し込み口を拡開する必要があり、素手が吊り革等に直接接触し吊り革等の表面に付着するウイルス等が素手に付着することがあり不衛生であるという問題点があった。
可撓性を有する材料よりなり、断面が略半円弧状で一方向に長い把手具係合部の周方向及び長さ方向に於ける略中央外面にリング状指係合部を取り付け、把手具係合部の裏面には抗菌性銅繊維を貼着した携帯用把手具が提案されている(特許文献2参照)。特許文献2に開示の携帯用把手具は把手具係合部を吊り革や▲掴▼まり棒等に被せて使用するものであるが、把手具係合部が断面半円弧状であるため、使用の際には指先や手の平が把手具係合部で被覆できなかった部分に接触し不衛生であり、又、手の大きさによっては、特許文献2の第4ページの図3に示すように少なくとも小指の外側部分が吊り革に接触する場合が生じ、不衛生であるという問題点があった。
縦断面優弧状で長さ方向に沿って凹凸を交互に設けた蛇腹状部材よりなる吊革把持補助具本体の周方向及び長さ方向の略中央外面に持ち手部を設けた吊革把持補助具が提案されている(例えば、特許文献3参照)。特許文献3に開示の吊革把持補助具は、吊り革を把持する場合は持ち手部に指を入れ吊革把持補助具本体の内側に吊り革を入れて使用し、ボタン等を押圧する場合は吊革把持補助具本体内側に指を長さ方向に沿って入れ指を曲げることで吊革把持補助具本体を屈曲し角部でボタン等を押圧して使用する。吊革把持補助具本体は蛇腹状部材よりなるので内側に指を入れても通気性が良好であるが、指の曲げに応じて簡単に曲がりにくく指が疲労しする。又、吊革把持補助具本体が縦断面優弧状であるため使用の際には指先や手の平が把手具係合部で被覆できなかった部分に接触し不衛生であり手の大きさによっては親指や小指の外側部分が吊り革に接触する場合が生じ、不衛生であるという問題点があった。
内側に手掛け孔が開設されステンレス等の硬質性部材よりなる平板状基体の上端に1対の被嵌引掛片を設け、被嵌引掛片を吊り革に掛けて使用する吊革非接触把持具が提案されている(例えば、特許文献4参照)。特許文献4に開示の吊革非接触把持具は手掛け孔に指を入れて使用するので素手が吊り革に接触せず衛生的であるが、被嵌引掛片の形状が固定的であるので、乗車する乗物の吊り革形状に応じた吊革非接触把持具を携帯する必要性があり用途が極めて限定的であり、ポケット等への収納時に嵩張るという問題点がある。
所定の強度及び硬度を有する材料を用い指先接触面と手のひら接触面とが開放型嵌合スペースを介して対向連設され、開放型嵌合スペースを吊り革に嵌め込み指先接触面及び手のひら接触面の外面を素手で握持して使用する携帯用グリップが提案されている(例えば、特許文献5又は特許文献6参照)。特許文献5又は特許文献6に開示の携帯用グリップは、硬質性部材よりなるため形状が固定的であり、乗車する乗物の吊り革形状に応じた吊革非接触把持具を携帯する必要性があり用途が限定的で、又、親指や人差し指或は小指外側が指先接触面より外方に出て吊り革に接触する場合があり不衛生で、又、ポケット等への収納時に嵩張るという問題点があった。
縦幅が吊り革手掛け部幅と略同じで、横幅が人の手の横幅と略同一長さの例えばゴム等の柔軟性部材よりなる薄板状基部の上面に指通しを設け、基部の一方の長辺には指当部を他方の長辺には指当部よりも下方に延びる掌当部を基部と略90度の角度を有して連続的に設け、指当部と掌当部とで吊り革手掛け部を挟み付けて握持し、指通しに通した指を伸長することで吊り革手掛け部から外すようにした吊り手用把持具が提案されている(例えば、特許文献7参照)。特許文献7に開示の吊り手用把持具は、基部が柔軟性を有するため吊り革手掛け部形状がリング状、三角形状等の如何なる形状にも可撓することで形状が対応変化するという長所があるが、横幅の広い手であると小指が基部の長さ方向両端縁からはみ出し吊り革手掛け部に接触する場合があり不衛生である。又、基部の縦幅と、指当部と掌当部の離間距離が手掛け部の握り部の厚みと略同一に設定されているため、使用の際に吊り革手掛け部を持つ片手のみでは指当部と掌当部との間に吊り革手掛け部や▲掴▼まり棒等を差し入れが困難であり不便である。さらに、指当部と掌当部の内部に剛直性芯材を肋骨状に設けているため指当部と掌当部が外方に膨らみ嵩張り、衣服のポケットへ収納の際に薄くならず携帯には不向きであるという問題点があった。
定幅ベルトよりなる連結部の両端に夫々環状部を設け、連結部を吊り革に掛けて使用する携帯用係止具が提案されている(例えば、特許文献8参照)。特許文献8に開示の携帯用係止具であると吊り革が眼前にある場合は連結部を容易に吊り革に掛けて使用できるが、高い位置にある場合は投げ上げて連結部を吊り革に掛けなければならず周囲の人に当たる事態も生じ危険である。また、掴り棒を握持したり、液晶画面をタッチすることには適さないという問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-232250号公報
【特許文献2】特開平9-30306号公報
【特許文献3】特開2018-131034号公報
【特許文献4】特開2011-46351号公報
【特許文献5】WO2016/060074の再公表特許公報
【特許文献6】特許第6183767号の特許公報
【特許文献7】特開2014-227130号公報
【特許文献8】実用新案登録第3220478号の登録実用新案公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、素早く指先接触板と掌接触板の内側に非接触で物を挟み込むことができ、タッチパネル等の所望位置に対しても正確にピンポイント状に押圧操作が可能で、不使用時には指先接触板と掌接触板が近付けてコンパクト化が可能で衣服のポケットの膨らみがそれ程目立つことなく収納可能な携帯用非接触把持具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために本願発明のうち請求項1に記載の発明は、車輌に備えられた吊り手把持具や▲掴▼まり棒等を非接触で間接的に把持したり、液晶画面やボタンの被押圧部を非接触で間接的に押圧するための携帯用非接触把持具において、人の手の横幅と略同じ長さの長辺を横幅とする平視矩形状薄板よりなる基部と、基部の対となる長辺のうち背面側の長辺に連続的に設けられた指先接触板と、基部の対となる長辺のうち正面側の長辺に連続的に設けられた掌接触板と、基部の上面に設けられた指位置決め部と、基部の長さ方向何れか一端に上傾して延設された小指はみ出し防止片とよりなり、指先接触板と掌接触板の対向する内面間の離隔距離を上部よりも下部が大になるように指先接触板と掌接触板は互いに下方になるに従い外傾して対向配設され、指位置決め部は、差し込む指が掌接触板側から基部を跨り指先接触板外面に接触し掌が掌接触板外面に接触可能に、指位置決め部にて基部の長辺と差し込む指の軸心が略直交関係になるように設けられ、指位置決め部の外面には被押圧部をピンポイント状に圧接可能な突出部が設けられたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、車輌に備えられた吊り手把持具や▲掴▼まり棒等を非接触で間接的に把持したり、液晶画面やボタンの被押圧部を非接触で間接的に押圧するための携帯用非接触把持具において、人の手の横幅と略同じ長さの長辺を横幅とする平視矩形状薄板よりなる基部と、基部の対となる長辺のうち背面側の長辺に連続的に設けられた指先接触板と、基部の対となる長辺のうち正面側の長辺に連続的に設けられた掌接触板と、指先接触板の外面上部に設けられた指位置決め部と、基部の長さ方向何れか一端に上傾して延設された小指はみ出し防止片とよりなり、指先接触板と掌接触板の対向する内面間の離隔距離を上部よりも下部が大になるように指先接触板と掌接触板は互いに外傾して対向配設され、指位置決め部は、差し込む指が掌接触板側から基部を跨り指先接触板外面に接触し掌が掌接触板外面に接触可能に、指位置決め部にて基部の長辺と差し込む指の軸心が略直交関係になるように設けられ、指位置決め部の外面で被押圧部をピンポイント状に圧接可能に形成されてなることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、車輌に備えられた吊り手把持具や▲掴▼まり棒等を非接触で間接的に把持したり、液晶画面やボタンの被押圧部を非接触で間接的に押圧するための携帯用非接触把持具において、人の手の横幅と略同じ長さの長辺を横幅とする平視矩形状薄板よりなる基部と、基部の対となる長辺のうち背面側の長辺に連続的に設けられた指先接触板と、前記基部の対となる長辺のうち正面側の長辺に連続的に設けられた掌接触板と、前記基部の長さ方向何れか一端に上傾して延設された小指はみ出し防止片とよりなり、指先接触板には指差込部が設けられ、前記指先接触板と前記掌接触板の対向する内面間の離隔距離が上部よりも下部が大になるように前記指先接触板と前記掌接触板は互いに外傾して対向配設されたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、上記請求項1又は2に記載の携帯用非接触把持具の指先接触板の縦幅が、上記掌接触板の縦幅よりも短く設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
指先接触板と掌接触板が外方へ彎曲して膨出していないため指先接触板と掌接触板の下端を接触させ基部の縦幅の厚みにコンパクト化でき、衣服のポケットへ収納してもポケットが膨らまず携帯していることが他人に判りにくいという効果がある。
指先接触板と掌接触板の対向する内面の離隔距離が上部より下部が大になるように指先接触板と掌接触板は外傾しているので、指先接触板と掌接触板の夫々下端縁間から被把持物を差入れ指先接触板と掌接触板の対向内面間に形成される空間に配設することができるという効果がある。
指位置決め部に突出部が設けられているので、指位置決め部内に指を通した状態で目標位置を突出部先端で正確に圧接できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】携帯用非接触把持具の正面斜視図である。(実施例1)
図2】携帯用非接触把持具の右側面斜視図である。(実施例1)
図3】携帯用非接触把持具の使用状態説明図である。(実施例1)
図4】携帯用非接触把持具の使用状態説明図である。(実施例1)
図5】携帯用非接触把持具の使用状態説明図である。(実施例1)
図6】携帯用非接触把持具の使用状態を示す説明図である。(実施例1)
図7】指先接触板の周縁に設けられた指先はみ出し防止突条の一部切欠拡大斜視図である。(実施例2)
図8】基部上面に設けられた指位置決め部を示す説明図である。(実施例3)
図9】基部上面に設けられた指位置決め部を示す説明図である。(実施例4)
図10】基部上面に設けられた指位置決め部を示す説明図である。(実施例5)
図11】基部上面に設けられた指位置決め部を示す説明図である。(実施例6)
図12】基部上面に設けられた指位置決め部を示す説明図である。(実施例7)
図13】基部上面に設けられた指位置決め部を示す説明図である。(実施例8)
図14】基部上面に設けられた指位置決め部を示す説明図である。(実施例9)
図15】基部上面に設けられた指位置決め部を示す説明図である。(実施例10)
図16】基部上面に設けられた指位置決め部を示す説明図である。(実施例11)
図17】基部上面に設けられた指位置決め部を示す説明図である。(実施例12)
図18】基部上面に設けられた指位置決め部を示す説明図である。(実施例13)
図19】基部上面に設けられた指位置決め部を示す説明図である。(実施例14)
図20】基部上面に設けられた指位置決め部を示す説明図である。(実施例15)
図21】基部上面に設けられた指位置決め部を示す説明図である。(実施例16)
図22】携帯用非接触把持具の背面斜視図である。(実施例17)
図23】携帯用非接触把持具の正面図である。(実施例18)
図24】携帯用非接触把持具の背面斜視図である。(実施例19)
図25】携帯用非接触把持具の背面斜視図である。(実施例20)
図26】携帯用非接触把持具の正面図である。(実施例21)
図27】携帯用非接触把持具の左側面図である。(実施例22)
【発明を実施するための形態】
【0008】
本願発明は基部の長辺に対向して取り付けられた指先接触板と掌接触板の下部を外方に向けて傾斜させることで、吊り手把持具や▲掴▼まり棒等を片手のみで非接触で容易に指先接触板と掌接触板との間に挟み込み及び取り外し可能にし、基部の一端に上傾して延設された小指はみ出し防止片を設けることでリング状吊り手把持具を把持した場合であっても素手の小指側が吊り手把持具に接触せず、又、指位置決め部に突出部を設けることで指の位置が安定した状態で液晶画面やボタンの所定位置をピンポイント的に正確に押圧可能にし、ウイルス等が付着していると想定されるあらゆる場面に関して非接触状態で不便なく使用できることを実現した。
【実施例0009】
図1図6に基づいて実施例1を説明する。携帯用非接触把持具1は、基部2、指先接触板3、掌接触板4、指位置決め部5及び小指はみ出し防止片6よりなる。
基部2は、縦幅が基部2にて指の第2関節を曲げることが可能な程度の狭い幅で、横幅が人の手の横幅と略同じ長さの平視が略矩形状の横方向に長い幅狭な帯状板よりなる。基部2の対向する長辺のうち背面側端縁には指先接触板3が、正面側端縁には掌接触板4が連続的に設けられている。指先接触板3と掌接触板4は夫々の内面が互いに対向し、基部2との境界を基点とし内方に動き、指先接触板3と掌接触板4の下端縁が開閉可能に取り付けられている。指先接触板3の外面のうち基部2との接続部である上端縁を除く左右両端縁及び下端縁には指先はみ出し防止枠7を設けている。掌接触板4の外面のうち基部2との接続部である上端縁を除く左右両端縁及び下端縁には指先はみ出し防止枠8を設けている。指先はみ出し防止枠7、8は所定幅の突条よりなり、使用者の指先が指先はみ出し防止枠7、8の壁面に接触すると、それ以上の指の伸長を停止し指先接触板3と掌接触板4より指をはみ出さないように使用者に注意を喚起させる。携帯用非接触把持具1の材質は特に問わないが合成樹脂を材料とし一体成型にされていることが好適である。
【0010】
基部2の一端には小指はみ出し防止片6が延設されている。小指はみ出し防止片6は、基部2の一端が上傾して延設されてなる。小指はみ出し防止片6の縦幅は基部2の縦幅を超えない長さに設定され、横幅は人の小指の第2関節から第3関節の厚みよりも長く設定されている。
【0011】
基部2の上面には、指位置決め部5を設けている。指位置決め部5は、内側に人差し指を挿入可能な大きさの開孔を正背方向に向けて貫設している。指位置決め部5の外面上端には、上方に突き出す突出部9を設けている。突出部9の先端面は平坦面にし、液晶表示画面10の所望箇所を正確にピンポイント的に圧接することができるようにしている。
【0012】
次に作用について使用例を示す図3から図6を参照にして説明する。
図3に示すように、右手の人差し指を指位置決め部5の開孔に正面側から入れて背面側に出し、親指は掌接触板4の外面を支持している。中指、薬指及び小指は基部2を跨り指先を指先接触板3に当接させる。指先接触板3と掌接触板4の夫々の下端縁は側面から視てハ状に開いた状態になっているため、吊り手把持具や▲掴▼まり棒等を内面間に入り込ませやすい。指先接触板3と掌接触板4の内面間に配設された物は、親指で掌接触板4を、その他の4本の指で指先接触板3を外面から内方に力を作用し、挟み込んで把持できる。指先接触板3と掌接触板4に作用していた指の力を抜き、指位置決め部5の開孔に人差し指を通した状態で、指先接触板3と掌接触板4の下端縁間から被挟持物を抜いて取り外す。指先接触板3と掌接触板4の内面を互いに近付け、基部2の厚みを有する扁平な略直方体状にし衣服のポケット等へ収納する。指先接触板3と掌接触板4の外面を触れる指先は、指先はみ出し防止枠7、8に触れると、指先接触板3と掌接触板4の縁部であることを認識し、使用者は指をそれ以上伸長しないようにする。
図4に示すように、指位置決め部5の開孔に人差し指を通した状態でATM等の液晶表示画面の所望位置に突出部9の先端で圧接する。突出部9は指位置決め部5の上端に突設してなるので、第2関節で突出部9の先端を正確に目標位置に当接することができる。
図5に示すように、図3の携帯用非接触把持具1を手にした状態でリング状吊り手把持具11に使用する場合、リング状吊り手把持具11の小指側が上方に彎曲しているが、この上方彎曲部に小指はみ出し防止片6が沿い、基部2の上面よりはみ出す小指をリング状吊り手把持具11がガードしている。
図6に示すように、飲食時等のマスクを外す必要性がある場合は、携帯用非接触把持具1はハ状に開く指先接触板3と掌接触板4の夫々の下端縁の全縁が卓上に設置し、卓上に安定的に載置される。小指はみ出し防止片6に衛生マスク12の耳掛け紐を引っ掛けることができる。小指はみ出し防止片6は指位置決め部5と反対側に位置し、携帯用非接触把持具1の重心が指位置決め部5の側に位置するので、衛生マスク12は安定的に小指はみ出し防止片6に吊設される。
【実施例0013】
図7に示す実施例2について説明する。説明を簡単にするため、図1図6と同様の作用をなす部分は同一符号で説明する。図1図6に示される実施例1と異なる点は、指先はみ出し防止枠7、8が外面に凹凸を交互に設けている点である。これ以外は図1図6に示される実施例1と同じであるので説明を省略する。
【実施例0014】
図8に示される実施例3について説明する。実施例3では、基部2の横幅方向の一端から他端に亘り棒体をアーチ状に架け渡して指位置決め部5としている。人差し指から小指までを同時に通すことが可能にしている。アーチ状に架け渡してなる指位置決め部5では、角部で液晶画面等の所望位置をピンポイントで圧接することができる。
【実施例0015】
図9に示される実施例4について説明する。実施例4では、基部2の横幅方向の両端に先端が内側に彎曲した棒体を指位置決め部5としている。少なくとも人差し指と小指の位置決めができる。彎曲部分で液晶画面等を接線として所望位置を接点状に圧接することができる。
【実施例0016】
図10に示される実施例5について説明する。実施例5では、基部2の横幅方向に所定間隔をおいて4個の正背方向に開口する指位置決め部5を設けている。開口毎に人指し指、中指、薬指及び小指を夫々通して使用するものである。指先接触板3の外面と接触可能な指の総てが位置決め可能である。端部に位置する開口の上端彎曲部を利用して液晶画面等の所望位置をピンポイントで圧接することができる。
【実施例0017】
図11に示される実施例6について説明する。実施例6では、基部2の横幅方向のうち小指はみ出し防止片6と反対側の位置に支柱を立設し支柱先端が左右方向に分岐して彎曲する指位置決め部5を設けている。支柱を挟んで左右に人差し指と中指を配することで指の位置決めができる。分岐して彎曲した部分で接点状に液晶画面等の所望位置をピンポイントで圧接することができる。
【実施例0018】
図12に示される実施例7について説明する。実施例7では、基部2には横幅方向一端から他端に亘り棒体をアーチ状に架け渡して指位置決め部5としている。人差し指から小指までを同時に通すことが可能にしている。基部2の上端横杆には突起13を設けている。突起13で液晶画面等の所望位置をピンポイントで圧接することができる。
【実施例0019】
図13に示される実施例8について説明する。実施例8では、基部2の横幅方向の両端に一旦上方に立上り先端を内側に彎曲した棒体よりなる指位置決め部5を設けている。少なくとも人差し指と小指の位置決めができる。対となる指位置決め部5のうち人差し指側の指位置決め部5に突起14を設けている。突起14で液晶画面等の所望位置をピンポイントで圧接することができる。
【実施例0020】
図14に示される実施例9について説明する。実施例9では基部2の上面に正背方向に開口する指位置決め部5が設けられている。指位置決め部5の上端には、左右に所定間隔を有して離隔した突起棒15、15が並設されている。突起棒15と突起棒15の間に鍵の軸部を挟みこんで鍵を回転させることができ、非接触で施錠や解錠が可能である。
【実施例0021】
図15に示される実施例10について説明する。実施例10では基部2の上面に正背方向に開口する指位置決め部5が設けられている。指位置決め部5の上端には棒体16が立設されている。棒体16の高さ方向中途位置にて棒体17が棒体16と略90度の角度を有して側方向に連続的に延設されている。棒体16、17の先端を用い、様々な圧接の用途に用いることができる。
【実施例0022】
図16に示される実施例11について説明する。実施例11では基部2の上面に正背方向に開口する指位置決め部5が設けられている。指位置決め部5の上端には上方に延びる棒体18が立設されている。棒体18の高さ方向中途位置にて90度の角度を有して左右側方に延びる横杆19、19を連設している。
【実施例0023】
図17に示される実施例12について説明する。実施例12では基部2の上面に正背方向に開口する指位置決め部5が設けられている。指位置決め部5は上端に開口を有し、夫々の開口端からは上方に延びる突出部20、20を対設している。開口幅が大になることで指の太い人でも使用できるようにしている。
【実施例0024】
図18に示される実施例13について説明する。実施例13では基部2の上面に正背方向に開口する指位置決め部5が設けられている。指位置決め部5はリング状物の上端に傾斜する切縁が離隔して形成された開口21を設けている。
【実施例0025】
図19に示される実施例14について説明する。実施例14では基部2の上面に正背方向に開口する指位置決め部5が設けられている。指位置決め部5はリング状物の側部に円状に棒出する切縁と円弧状に窪む切縁を離隔して配設することで開口22が形成されている。
【実施例0026】
図20に示される実施例15について説明する。実施例15では基部2の上面に正背方向に開口する指位置決め部5が設けられている。指位置決め部5はリング状物の側部に段差を有する切縁を互いに周方向に所定距離を有して離隔することで開口23を形成している。
【実施例0027】
図21に示される実施例16について説明する。実施例16では基部2の上面に正背方向に開口する指位置決め部24が設けられている。位置決め部24は、枢軸25を中心として水平方向に回転可能に基部2に取り付けられている。
【実施例0028】
図22に示される実施例17について説明する。実施例17では、指先接触板3の上部に指位置決め部26が起伏動可能に枢軸27により枢着されている。
【実施例0029】
図23に示される実施例18について説明する。実施例18では、指先接触板3と掌接触板4の上端縁が、指位置決め部5を取り付けられた位置に対応する部分近傍から小指はみ出し防止片6の取付部に亘る範囲が下方に緩やかに窪む弧状に形成され、一層手の形状やリング状把持具の内周形状に沿うようにしている。
【実施例0030】
図24に示される実施例19について説明する。実施例19では、基部2に連設された指先接触板28の下部に有底ポケット状の指差込部29が設けられている。基部2の長さ方向何れか一端には小指はみ出し防止片6が上傾して延設されている。30は掌接触板である。
【実施例0031】
図25に示される実施例20について説明する。実施例20では、基部2に連設された指先接触板31の外面に上下両端を開放し内側に指を通すことが可能な指差込部32を設けている。33は掌接触板である。
【実施例0032】
図26に示される実施例21について説明する。基部2の一端には小指はみ出し防止片6が上傾して延設され、他端には指位置決め部5を設けている。基部2に連設された指先接触板3と掌接触板4の一端側には上下方向に延びる切り取り線34が設けられ、切り取り線34により指先接触板3と掌接触板4の一端側を分離して横幅を狭くすることができる。指先接触板3と掌接触板4の横幅を変化させることで、手の横幅の狭い子供や女性の使用に対応可能にしている。
【実施例0033】
図27に示される実施例22について説明する。図1図6に示される実施例1と異なる点は、指先接触板35が掌接触板36と比較して上下方向の長さが短く設定されている点である。
【符号の説明】
【0034】
1 携帯用非接触把持具
2 基部
3、28、31,39 指先接触板
4、30、33、36 掌接触板
5、24,26 指位置決め部
6 小指はみ出し防止片
9、20 突出部
10 液晶表示画面
11 吊り手把持具
29、32 指差込部
図1
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