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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022037912
(43)【公開日】2022-03-09
(54)【発明の名称】台形コアを有する導波路
(51)【国際特許分類】
   G02B 6/122 20060101AFI20220302BHJP
   G02B 6/13 20060101ALI20220302BHJP
【FI】
G02B6/122
G02B6/13
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021134105
(22)【出願日】2021-08-19
(31)【優先権主張番号】63/069,924
(32)【優先日】2020-08-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】591016862
【氏名又は名称】ローム アンド ハース エレクトロニック マテリアルズ エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Rohm and Haas Electronic Materials LLC
(71)【出願人】
【識別番号】519372065
【氏名又は名称】デュポン エレクトロニクス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000589
【氏名又は名称】特許業務法人センダ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マイケル・ケー.・ギャラガー
(72)【発明者】
【氏名】近藤 正樹
(72)【発明者】
【氏名】ジェイク・ジウ
(72)【発明者】
【氏名】ジェームズ・エフ.・ライリー
(72)【発明者】
【氏名】イ・ション
(72)【発明者】
【氏名】カーティス・ウィリアムソン
(72)【発明者】
【氏名】ゼビン・チャン
【テーマコード(参考)】
2H147
【Fターム(参考)】
2H147BA11
2H147CA01
2H147EA16A
2H147EA16B
2H147FA17
2H147FB04
2H147FE02
2H147GA25
(57)【要約】      (修正有)
【課題】台形コアを有する導波路を提供する。
【解決手段】提供されるのは、クラッドで囲まれたコアを備える光導波路であって、コアは、60°~85°の側壁角を有する台形の形状である、光導波路及び光導波路を備えた光電子回路である。光導波路の動作特性は、現行デバイスのものよりも優れていることが示されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クラッドで囲まれたコアを備えた光導波路であって、前記コアは有機ポリマーを含み、前記クラッドは有機ポリマーを含み、
前記コアは、60°~85°の側壁角を有する台形の形状である、光導波路。
【請求項2】
前記光導波路は、周波数範囲内でシングルモードであり、前記周波数範囲は、820nm~900nm、1260nm~1360nm、及び1500nm~1600nmからなる群から選択される、請求項1に記載の光導波路。
【請求項3】
前記コアは上底、下底、及び2つの側辺を有し、前記下底の幅は1μm~15μmである、請求項2に記載の光導波路。
【請求項4】
前記台形の高さは1μm~15μmである、請求項3に記載の光導波路。
【請求項5】
前記コアは屈折率RICOREを有し、前記クラッドは屈折率RICLADを有し、RICOREはRICLADと同じであるか、又は異なり、RICORE及びRICLADのそれぞれは1.20~1.80である、請求項1に記載の光導波路。
【請求項6】
前記コアの前記有機ポリマーは、前記クラッドの前記有機ポリマーと同じであるか、又は異なり、ポリアクリレートポリマー、ポリ(メタ)アクリレートポリマー、シクロベンゼン、ビシクロブテン、ビスベンゾシクロブテン、ベンゾシクロブタン、ポリカーボネート、ポリアリーレンエーテル、ポリエステル、エポキシ、ポリウレタン、ポリ(環状オレフィン)、ポリイミド、ポリノルボルネン、シロキサン、シルセスキオキサン、ポリアミド等、及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の光導波路。
【請求項7】
光導波路と、光伝送ファイバーとを備えた光電子回路であって、前記光導波路は、クラッドで囲まれたコアを備え、
前記コアは、60°~85°の側壁角を有する台形の形状である、光電子回路。
【請求項8】
2つ以上の光導波路と、2本以上の光伝送ファイバーとを備えた光電子回路であって、前記2つ以上の光導波路は、クラッドで囲まれたコアを備え、前記2つ以上の光導波路のそれぞれの前記コアは、60°~85°の側壁角を有する台形の形状である、光電子回路。
【請求項9】
クラッドで囲まれたコアを有し、前記コアは60°~85°の側壁角を有する台形の形状である光導波路を製造する方法であって、ボトムクラッド層を基板上に堆積させるステップと、前記基板及び前記ボトムクラッド層をソフトベークするステップと、コア層を前記ソフトベークした基板及び前記ボトムクラッド層上に堆積させるステップと、リソグラフィプロセスを介して前記コア層上に60°~85°の側壁角を有する台形を生成するステップと、前記基板、前記ボトムクラッド層、及び前記コア層をソフトベークするステップと、トップクラッド層を前記ソフトベークした基板、前記ボトムクラッド層、及び前記ソフトベークしたコア層上に堆積させるステップと、前記基板、前記コア、及び前記クラッドを硬化させるステップとを含む方法。
【請求項10】
前記光導波路は周波数範囲内でマルチモードであり、前記周波数範囲は、820nm~900nm、1260nm~1360nm、及び1500nm~1600nmからなる群から選択される、請求項1に記載の光導波路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コアが台形形状である光導波路、光導波路の製造方法、及び光導波路を含む光電子回路に関する。
【背景技術】
【0002】
光は、データ送信及び通信において一層重要になっている。例えば、光ファイバーケーブルは、多くの用途において従来の電気ケーブルから置き換えられている。そのような送信を運ぶ光を捕捉し、運び、且つ分配するために導波路及びスイッチが必要とされる。光導波路は、典型的には、コア材料とクラッド層とを含む。これらは、透過光がコア材料内を長手方向に伝播し、且つコア材料よりも小さい屈折率を概して有するコア-クラッド境界面に含まれる場合、最も効率的に機能する。
【0003】
近代のフォトニック通信システムは多くの場合、高度システムで必要とされる高データ転送率を達成するために、フォトニック信号のシングルモード伝播を必要とする。これは、多モード分散を低減又はなくし、ひいてはパルス拡散を最小にすることにより可能なデータ伝送率を増大させる。誘電導波路によって運ばれるモード数は大方、2つの要因によって決まる:導波路断面寸法及び導波路コア屈折率と導波路クラッド屈折率との差(「コントラスト」)。ポリマー導波路をシングルモードの伝播に制限するためには、断面サイズは小さくなければならない-概して10μm以下の幅及び高さ。さらに、コアとクラッドとの屈折率差は小さくなければならない-概して0.010未満。
【0004】
シングルモード動作でのサイズ要件には一般に、幾つかの固有の問題が付随する。入力及び出力導波路を互いに結合するために必要とされるアライメントは、このサイズの尺度の精度になる。同様に、非常に小さいコントラストを有する、より大きな導波路を作成することは、現実世界のフォトニック回路では選択肢になく、その理由は、コントラストも、湾曲部前後で信号を効率的に伝播させる導波路の能力を左右するためである。コントラストが低いと、湾曲部前後を伝播する際の信号損失が高くなる。したがって、アライメントをいくらかより容易且つより確実にするためにシングルモードスペクトルの上限に寸法を維持しながら、シングルモードのままでありながら同時に低損失で湾曲部前後で信号を伝播させることができるポリマー導波路を開発することが有利である。
【0005】
光導波路の別の有利な特徴は、銅と比較した場合、信号搬送トレースのパッキング密度を増大させる(又は線/空間寸法を最小にする)潜在性である。導波路はますます近くに一緒に移動するため、パッキング密度又は導波路間の最小空間は、導波路間の最終的なクロストークによって制限される。これは、所与の光回路における導波路のコアとクラッドとの間の屈折率コントラストの関数でもある。そのような回路の続く小型化は、最適な動作に向けてこれらのパラメータのバランスをいかにとることができるかという問題を呈する。
【0006】
したがって、シングルモード動作を可能にし、低損失で湾曲部前後において信号を伝播させ、高い光トレースパッキング密度を可能にする新しい光導波路が当技術分野で必要とされている。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、本発明の種々の非限定的な実施形態を図示する。
図2図2は、台形への等しい底辺長を維持しながら、側壁角の関数としての一次モードの有効屈折率を図示する。
図3図3は、例x及びyからの光導波路と光伝送ファイバーとのアライメントずれへの感度を図示する。
図4図4は、コア形状及び/又は台形側壁角の関数としての隣接する導波路間のクロストークを図示する。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書の全体を通して使用される以下の略語は、文脈から別の意味が明確に示されない限り、以下の意味を有するものとする:℃=摂氏度;g=グラム;nm=ナノメートル、μm=ミクロン=マイクロメートル;mm=ミリメートル;sec.=秒;及びmin.=分。特に明記しない限り、全ての量は、重量パーセント(「重量%」)であり、全ての比は、モル比である。全ての数値範囲は、そのような数値範囲が合計100%になるように制約されることが明らかである場合を除いて、包含的であり、且つ任意の順で組み合わせ可能である。特に明記しない限り、全てのポリマー及びオリゴマー分子量は、重量平均分子量(「Mw」)であり、ポリスチレン標準と比較してゲル浸透クロマトグラフィーを用いて測定される。
【0009】
冠詞「1つの(a)」、「1つの(an)」及び「その」は、そうではないことを文脈が明確に示さない限り、単数形及び複数形を指す。本明細書で用いるとき、用語「及び/又は」は、関連する項目の1つ以上のあらゆる組み合わせを包含する。「アルキル」は、特に明記しない限り、線状、分岐状及び環状アルキルを意味する。「アリール」は、芳香族炭素環及び芳香族複素環を意味する。用語「オリゴマー」は、ダイマー、トリマー、テトラマー及びさらに硬化させることができる他のポリマー材料を意味する。用語「硬化」とは、材料組成物の分子量を高める、重合又は縮合などの、任意のプロセスを意味する。「硬化性」は、使用の条件下で硬化することができる任意の材料を意味する。用語「フィルム」及び「層」は、本明細書の全体にわたって同じ意味下にある。用語「コポリマー」は、重合単位としての2種以上の異なるモノマーからなるポリマーを意味し、ターポリマー、テトラポリマー等を含む。用語「台形」は、少なくとも一対の平行辺を有する凸四辺形を指し、そのような構造の「側壁角」は、その底辺と非平行辺との間になされる角度を指す。用語、台形の「高度」(又は「高さ」)は、平行辺間の垂直距離を指す。用語「等脚台形」は、対称線が対向する一対の辺を二等分する台形又は代替的には、両脚及び両側壁角が同じ尺度である台形を指す。
【0010】
用語「屈折率(refractive index)」又は「屈折率(index of refraction)」は、何もない空間における所与の波長の光速cを物質中におけるその速度vで除算したものと等しい(又はn=c/v)。用語「モード」は、本明細書に開示される光導波路を指すとき、位相及び恐らくは屈折力の全体変化を除き、光導波路を通る光の伝播中、一定のままである光場分布を指す。所与の光周波数で、光導波路はマルチモード、シングルモードをサポートし得、又はどのモードも全くサポートしない(形状によっては、最低次モードでカットオフを有さないものがある)。最低次モードは略ガウス強度プロファイルを有し、一方、より高次のモードのプロファイルほど複雑である。一般に、導波路モードの数は、波長の低減と共に増大する。
【0011】
用語「光伝送ファイバー」又は「光ファイバー」は、プラスチック又はガラスを延伸して、意図する用途の特別な要件に一貫した狭い直径にすることによって作られた可撓性透明ファイバーを指す。そのようなファイバーは、大半の場合、ファイバーの両端部間で光を伝送する手段として使用され、光ファイバー通信での幅広い用途を有し、電気ケーブルよりも長距離にわたりより高い帯域幅を可能にする。光ファイバーは、信号がより低い損失で光ファイバーに沿って移動し、電磁干渉をより受けにくいため、金属ワイヤーの代わりに使用される。特定の用途で使用される光ファイバーは多くの場合、主な用途がある分野での業界標準によって指定される構造及び寸法のものである。用語「垂直アライメントずれ」は、2つ以上の光学要素が、光回路又はデバイスの構造において一緒に接続される場合に生じ得るオフセットを指す。接続された要素間の垂直アライメントずれが大きくなるにつれて、一般に、回路又はデバイスをトラバースするのに利用可能な光信号量の損失がある。
【0012】
用語「パッキング密度」は、光回路又はデバイスの単位寸法内に存在する光要素数を指す。回路又はデバイスの洗練度及び性能が上がるにつれて、一般に、関連する要素のパッキング密度は増大する。これは、隣接する要素間の干渉又はクロストーク及び光回路又はデバイスの性能の全体的な低下に繋がる恐れがある。
【0013】
第1、第2、第3等の用語は、様々な要素、成分、領域、層及び/又は区域を記述するために本明細書において使用され得るが、これらの要素、成分、領域、層及び/又は区域は、これらの用語によって限定されるべきでないことも理解されるであろう。これらの用語は、1つの要素、成分、領域、層又は区域を別の要素、成分、領域、層又は区域から区別するために用いられるにすぎない。したがって、第1の要素、成分、領域、層又は区域は、本発明の教示から逸脱することなく、第2の要素、成分、領域、層又は区域と称され得る。同様に、用語「トップ」及び「ボトム」は、互いに対するものであるにすぎない。要素、成分、層等が逆にされる場合、逆にされる前に「ボトム」であったものは、逆にされた後に「トップ」であろうこと及び逆も同様であることが十分に理解されるであろう。要素が別の要素の「上にある」又は「上に配置されている」と言われる場合、それは、他の要素上に直接にあり得るか、又は介在要素がそれらの間に存在し得る。対照的に、要素が別の要素「上に直接にある」又は「上に直接配置されている」と言われる場合、介在要素は、存在しない。
【0014】
本開示の導波路は一般に、コア及びクラッドで構成され、クラッドは、典型的には、上部クラッドと下部クラッドとから構成される。動作中、光は、接続された光ファイバーからコアに入り、コアとクラッドとの間の各界面で全反射しながらコアを縦方向に伝わる。導波路コアは、当業者に公知の任意の数の形状を有することができる。これらの形状には、円形、正方形、三角形等が含まれる。本発明の非限定的な一実施形態では、導波路コアは、台形の形状である。
【0015】
本発明は、クラッドで囲まれたコアを備えた光導波路であって、コアは、60°~85°の側壁角を有する台形の形状である、導波路を提供する。
【0016】
非限定的な一実施形態では、本開示の導波路コアは、60°、別の非限定的な実施形態では61°、別の非限定的な実施形態では62°、別の非限定的な実施形態では63°、別の非限定的な実施形態では64°、別の非限定的な実施形態では65°、別の非限定的な実施形態では66°、別の非限定的な実施形態では67°、別の非限定的な実施形態では68°、別の非限定的な実施形態では69°、別の非限定的な実施形態では70°、別の非限定的な実施形態では71°、別の非限定的な実施形態では72°、別の非限定的な実施形態では73°、別の非限定的な実施形態では74°、別の非限定的な実施形態では75°、別の非限定的な実施形態では76°、別の非限定的な実施形態では77°、別の非限定的な実施形態では78°、別の非限定的な実施形態では79°、別の非限定的な実施形態では80°、別の非限定的な実施形態では81°、別の非限定的な実施形態では82°、別の非限定的な実施形態では83°、別の非限定的な実施形態では84°、別の非限定的な実施形態では85°に等しい側壁角を有する台形の形状を有する。
【0017】
本発明の非限定的な一実施形態では、導波路コアは、対向する一対の辺を二等分する対称線を有することを特徴とする台形の形状である。そのような台形の代替の記述は、両脚及び両側壁角が同じ寸法のものであることを特徴とする。当業者は、この非限定的な実施形態を等脚台形の形状である導波路コアとして認識する。本発明の別の非限定的な実施形態では、導波路コアは、等脚台形ではない台形の形状である。
【0018】
本発明の非限定的な一実施形態では、導波路コアは上辺、底辺、及び2つの側辺を有する台形の形状である。非限定的な一実施形態では、台形の下底の長さは、台形の上底の長さよりも長い。非限定的な一実施形態では、台形の下底の長さは、台形の上底の長さよりも短い。非限定的な一実施形態では、ボトムの長さは1μm~15μmである。非限定的な一実施形態では、ボトムの長さは1μm;別の非限定的な実施形態では、2μm;別の非限定的な実施形態では、3μm;別の非限定的な実施形態では、4μm;別の非限定的な実施形態では、5μm;別の非限定的な実施形態では、6μm;別の非限定的な実施形態では、7μm;別の非限定的な実施形態では、8μm;別の非限定的な実施形態では、9μm;別の非限定的な実施形態では、10μm;別の非限定的な実施形態では、11μm;別の非限定的な実施形態では、12μm;別の非限定的な実施形態では、13μm;別の非限定的な実施形態では、14μm;別の非限定的な実施形態では、15μmである。
【0019】
本発明の非限定的な一実施形態では、導波路コアは、上辺、下辺、2つの側辺、及び上と下との間の垂直距離である高さを含む台形の形状である。非限定的な一実施形態では、台形の高さは1μm~15μmである。非限定的な一実施形態では、台形の高さは1μm;別の非限定的な実施形態では、2μm;別の非限定的な実施形態では、3μm;別の非限定的な実施形態では、4μm;別の非限定的な実施形態では、5μm;別の非限定的な実施形態では、6μm;別の非限定的な実施形態では、7μm;別の非限定的な実施形態では、8μm;別の非限定的な実施形態では、9μm;別の非限定的な実施形態では、10μm;別の非限定的な実施形態では、11μm;別の非限定的な実施形態では、12μm;別の非限定的な実施形態では、13μm;別の非限定的な実施形態では、14μm;別の非限定的な実施形態では、15μmである。
【0020】
本開示の導波路は一般に、コア及びクラッドが異なる材料を含み、コアの材料が屈折率RICOREを有し、クラッドの材料が屈折率RICLADを有するように構築される。本開示の非限定的な一実施形態では、RICORE≠RICLADである。本開示の非限定的な一実施形態では、RICORE>RICLADである。本開示の非限定的な一実施形態では、コアの材料は1.20~1.80のRICOREを有する。本開示の非限定的な一実施形態では、コアの材料は、1.25~1.80、別の非限定的な実施形態では、1.35~1.75、別の非限定的な実施形態では、1.40~1.70、別の非限定的な実施形態では、1.45~1.65、別の非限定的な実施形態では、1.50~1.60であるRICOREを有する。本開示の非限定的な一実施形態では、クラッドの材料は1.0~1.79のRICLADを有する。本開示の非限定的な一実施形態では、クラッドの材料は、1.05~1.75、別の非限定的な実施形態では、1.10~1.70、別の非限定的な実施形態では、1.15~1.65、別の非限定的な実施形態では、1.20~1.60、別の非限定的な実施形態では、1.25~1.55、別の非限定的な実施形態では、1.30~1.50、別の非限定的な実施形態では、1.35~1.45であるRICLADを有する。
【0021】
本開示の非限定的な一実施形態では、RICORE-RICLADは≦0.050、別の非限定的な実施形態では≦0.040、別の非限定的な実施形態では≦0.030、別の非限定的な実施形態では≦0.020、別の非限定的な実施形態では≦0.01、別の非限定的な実施形態では≦0.0050、別の非限定的な実施形態では≦0.0025、別の非限定的な実施形態では≦0.00125、別の非限定的な実施形態では≦0.000625である。
【0022】
当業者は、RICOREとRICLADとの間のそのようなますます小さくなる差又は「コントラスト」の低減は、本明細書に開示の導波路のような光学デバイスをシングルモード動作に駆り立てる傾向があることを認識する。しかしながら、本明細書に開示等の光電子回路に実際に使用することができるコントラストの小ささには実際的制限がある。RICORE/RICLADコントラストはまた、湾曲部前後で信号を効率的に伝播させる導波路の能力も決めるため、低コントラストは、湾曲部を通って伝播する際の高い信号損失に繋がる。光電子回路における構成要素の密度の増大に向かう傾向は、ますます小さな曲率半径をサポートすることができる導波路の必要性を駆り立てる。曲率半径が数分の1ミリメートルのオーダである場合、屈折率差は、典型的には、約0.001以上、幾つかの非限定的な実施形態では約0.003以上、幾つかの非限定的な実施形態では約0.005以上、幾つかの非限定的な実施形態では約0.01以上、幾つかの非限定的な実施形態では約0.1以上、幾つかの非限定的な実施形態では約0.5以上である必要がある。
【0023】
本開示の導波路は、典型的には、幾つかの重要な周波数範囲にわたりシングルモードである。シングルモード光ファイバーは、複数の空間モードから生じる多モード分散を示すが、分散は一般に、マルチモード光ファイバーで見られるよりもはるかに狭い。したがって、シングルモードファイバーは、マルチモード相対物よりも長距離にわたり信号忠実度を維持することにおいて良好であり、より高帯域幅で動作することができる。本発明において関心のある周波数は、O帯1260~1360nm、C帯1530~1565nm、及び約820~900nm範囲のより短い波長を含む。本明細書に開示の導波路は、シングルモード又はこれらの周波数範囲のそれぞれを有するマルチモードであることができる。本発明の非限定的な一実施形態では、光導波路は、1260nm~1360nm波長のシングルモードである。本発明の別の非限定的な実施形態では、光導波路は、1530nm~1565nm波長のシングルモードである。本発明の別の非限定的な実施形態では、光導波路は、1500nm~1600nm波長のシングルモードである。本発明の別の非限定的な実施形態では、光導波路は、820nm~900nm波長のシングルモードである。本発明の別の非限定的な実施形態では、光導波路は、1310nm波長のシングルモードである。本発明の別の非限定的な実施形態では、光導波路は、1550nm波長のシングルモードである。本発明の別の非限定的な実施形態では、光導波路は、1260nm~1360nm波長のマルチモードである。本発明の別の非限定的な実施形態では、光導波路は、1530nm~1565nm波長のマルチモードである。本発明の別の非限定的な実施形態では、光導波路は、1500nm~1600nm波長のマルチモードである。本発明の別の非限定的な実施形態では、光導波路は、820nm~900nm波長のマルチモードである。
【0024】
本発明の幾つかの非限定的な実施形態では、導波路コアは、有機ポリマー、有機-無機ポリマー、無機ポリマー等、又はそれらの組み合わせを含む。適した有機ポリマーには、ポリアクリレートポリマー、ポリ(メタ)アクリレートポリマー、シクロベンゼン、ビシクロブテン、ビスベンゾシクロブテン、ベンゾシクロブタン、ポリカーボネート、ポリアリーレンエーテル、ポリエステル、エポキシ、ポリウレタン、ポリ(環状オレフィン)、ポリイミド、ポリノルボルネン、シロキサン、シルセスキオキサン、ポリアミド等、及びそれらの混合物があるが、これらに限定されない。幾つかの非限定的な例では、有機ポリマーは、ハロゲン(フッ素、塩素)、重水素、又は両方で置換された上記の何れかを含む。適した有機-無機ポリマーには、有機ポリシルセスキオキサン、有機ポリシリカ樹脂等があるが、これらに限定されない。適した有機ポリシリカ(又は有機シロキサン)樹脂は、ケイ素原子、炭素原子、酸素原子、及び水素原子を含む、炭素原子の少なくとも一部がケイ素原子に結合する化合物を含む。本発明の幾つかの非限定的な実施形態では、導波路コアは、本明細書に開示のポリマーの1つ又は複数を含む。
【0025】
本発明の幾つかの非限定的な実施形態では、導波路クラッドは、有機ポリマー、有機-無機ポリマー、無機ポリマー等、又はそれらの組合わせを含む。適した有機ポリマーには、ポリアクリレートポリマー、ポリ(メタ)アクリレートポリマー、シクロベンゼン、ビシクロブテン、ビスベンゾシクロブテン、ベンゾシクロブタン、ポリカーボネート、ポリアリーレンエーテル、ポリエステル、エポキシ、ポリウレタン、ポリ(環状オレフィン)、ポリイミド、ポリノルボルネン、シロキサン、シルセスキオキサン、ポリアミド等、及びそれらの混合物があるが、これらに限定されない。幾つかの非限定的な例では、有機ポリマーは、ハロゲン(フッ素、塩素)、重水素、又は両方で置換された上記の何れかを含む。適した有機-無機ポリマーには、有機ポリシルセスキオキサン、有機ポリシリカ樹脂等があるが、これらに限定されない。適した有機ポリシリカ(又は有機シロキサン)樹脂は、ケイ素原子、炭素原子、酸素原子、及び水素原子を含む、炭素原子の少なくとも一部がケイ素原子に結合する化合物を含む。本発明の幾つかの非限定的な実施形態では、導波路クラッドは、本明細書に開示のポリマーの1つ又は複数を含む。
【0026】
本発明は、光導波路と光伝送ファイバーとを含む光電子回路を更に提供し、光導波路は、クラッドによって囲まれたコアを含み、コアは、60°~85°の側壁角を有する台形の形状である。光導波路の非限定的な特定の実施形態は、本明細書に開示の導波路自体の文脈で識別されたものと同じである。これらは、導波路コアの形状及びサイズ、導波路コア及びクラッドの組成、並びに導波路コア及びクラッドの屈折率を含むが、これらに限定されない。
【0027】
本明細書に開示の光電子回路の効率的な動作には、光導波路を適切な光伝送ファイバーに接続する必要がある。本導波路構造は一般に、光電子業界で使用され、当業者に既知の任意の数の光伝送ファイバーと互換性を有する。光伝送ファイバーの非限定的な例は、ガラス又はポリマー材料で構築され、幾つかの標準直径の1つを有するものを含む。そのようなファイバーは、62.5μm、50μm、及び8.3μm等のコア直径を有することができる。62.5μm及び50μm光ファイバーは一般に、マルチモード動作に使用され、一方、8.3μm光ファイバーは一般にシングルモード動作に使用される。
【0028】
そのような8.3μmシングルモード光ファイバーの光導波路とのアライメント及びファイバーと導波路との間のアライメントずれへの全体感度は、本明細書に開示の光電子回路の全体効率を決定付ける一留意事項である。幾つかの非限定的な実施形態では、光ファイバーと光導波路との間のアライメントずれは、垂直アライメントずれとして記述することができる。幾つかの非限定的な実施形態では、光ファイバーと光導波路との間のアライメントずれは、水平アライメントずれとして記述することができる。本明細書に開示の光電子回路の非限定的な一実施形態では、光ファイバーと光導波路との間の垂直又は水平アライメントずれは、0μm~2μm、別の非限定的な実施形態では0μm~1.5μm、別の非限定的な実施形態では0μm~1.0μm、別の非限定的な実施形態では0μm~0.5μm、別の非限定的な実施形態では0.5μm、別の非限定的な実施形態では1.0μm、別の非限定的な実施形態では1.5μmである。
【0029】
光ファイバーと本明細書に開示の光導波路との間の垂直又は水平アライメントずれが増大するにつれて、一般に、それらの間で送信される光信号の大きさ及び/又は品質は下がることは事実である。本明細書に開示の光導波路は一般に、他の構造及び構築を有する他の導波路と比較して、光ファイバーとの水平アライメントずれの悪影響を受けにくい。したがって、本明細書に開示の光導波路は、垂直アライメントずれが増大するにつれて、光導波路と光ファイバーとの間で送信される光信号の大きさ及び/又は品質を保つことが可能である。アライメントずれの関数としての光信号の保持の非限定的な尺度は、導波路とファイバーとの間で結合される電力割合である。
【0030】
本明細書に開示の光電子回路の非限定的な一実施形態では、導波路とファイバーとの間で結合される電力割合は、75%~100%、別の非限定的な実施形態では80%~100%、別の非限定的な実施形態では85%~100%、別の非限定的な実施形態では90%~100%、別の非限定的な実施形態では95%~100%、別の非限定的な実施形態では80%以上、別の非限定的な実施形態では85%以上、別の非限定的な実施形態では90%以上、別の非限定的な実施形態では95%以上である。
【0031】
本発明は、2つ以上の光導波路と、2つ以上の光伝送ファイバーとを備えた光電子回路も提供し、2つ以上の光導波路は、クラッドで囲まれたコアを備え、2つ以上の光導波路のそれぞれのコアは、60°~85°の側壁角を有する台形の形状である。光導波路の非限定的な特定の実施形態は、本明細書に開示の導波路自体の文脈で識別されたものと同じである。これらは、導波路コアの形状及びサイズ、導波路コア及びクラッドの組成、並びに導波路コア及びクラッドの屈折率を含むが、これらに限定されない。
【0032】
より多量のより高周波数のデータを送信することができる、ますます複雑になっている光電子回路の構造では、複数の光導波路及び複数の光伝送ファイバーが回路内で一緒にますます密に配置されることが要求される。そのような配置はパッキング密度として記述することができ、隣接する導波路コア間の中心間距離として測定することができる。本明細書に開示の光導波路は、当業者に一般に既知の他の構造及び幾何学的形状の導波路よりも高いパッキング密度又は隣接する導波路間のより短い中心間距離をサポートすることが分かっている。本明細書に開示の光電子回路の非限定的な一実施形態では、隣接する導波路間の中心間距離は、250μm以下、別の非限定的な実施形態では、100μm以下、別の非限定的な実施形態では、20μm以下、別の非限定的な実施形態では、15μm以下、別の非限定的な実施形態では、12μm以下、別の非限定的な実施形態では、10μm以下、別の非限定的な実施形態では、18μm、別の非限定的な実施形態では、17μm、別の非限定的な実施形態では、16μm、別の非限定的な実施形態では、15μm、別の非限定的な実施形態では、14μmである。
【0033】
本明細書に開示の隣接する導波路間の中心間距離が低減するにつれて、一般に、個々の導波路(一次ガイド)を通って送信される光信号の大きさ及び/又は品質が下がることは事実であり得る。本明細書に開示の光導波路は一般に、他の構造及び構築を有する種々の他の導波路と比較して、高パッキング密度の悪影響を受けにくい。したがって、本明細書に開示の光導波路は、パッキング密度の増大に伴い、個々の導波路を通って送信される光信号の大きさ及び/又は品質を保つことが可能である。パッキング密度の関数としての光信号の保持の非限定的な尺度は、一次ガイドに残っている正規化電力である。
【0034】
本明細書に開示の光電子回路の非限定的な一実施形態では、一次ガイドに残っている正規化電力は、50%以上、別の非限定的な実施形態では、60%以上、別の非限定的な実施形態では、70%以上、別の非限定的な実施形態では、80%以上、別の非限定的な実施形態では、90%以上、別の非限定的な実施形態では、100%である。
【0035】
本発明は、クラッドで囲まれたコアを有する光導波路を製造する方法を更に提供し、コアは60°~85°の側壁角を有する台形の形状であり、方法は、ボトムクラッド層を基板上に堆積させるステップと、基板及びボトムクラッド層をソフトベークするステップと、コア層をソフトベークした基板及びボトムクラッド層上に堆積させるステップと、リソグラフィプロセスを介してコア層上に60°~85°の側壁角を有する台形を生成するステップと、基板、ボトムクラッド層、及びコア層をソフトベークするステップと、トップクラッド層をソフトベークした基板、ボトムクラッド層、及びソフトベークしたコア層上に堆積させるステップと、基板、コア、及びクラッドを硬化させるステップとを含む。光導波路の非限定的な特定の実施形態は、本明細書に開示の導波路自体の文脈で識別されたものと同じである。これらは、導波路コアの形状及びサイズ、導波路コア及びクラッドの組成、並びに導波路コア及びクラッドの屈折率を含むが、これらに限定されない。
【実施例0036】
本明細書に記載する概念は、特許請求の範囲に記載される本発明の範囲を限定するものではない以下の実施例において更に例示される。
【0037】
台形導波路コアの作製
ボトムクラッド上の導波路コア構造を以下の方法を使用して作製した。接着促進剤の溶液であるAP9000Cを2000rpmで6インチのシリコンウェハにスピンコートした後、150℃で90秒間ベークした。5μm膜によりボトムクラッドに準備された製剤を濾過し、次に、1350rpmで30秒間ウェハ上にスピンコートした。ウェハをホットプレート上において105℃で180秒間ベークした。ソフトベーク後のクラッド厚は、27μmであった。ソフトベーク後、ウェハを2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)パドル内に75秒間入れてフィルムを現像した。現像したクラッドを、酸素レベルを100ppm未満に保つための窒素パージを備えた不活性雰囲気オーブン内において200℃で1時間硬化させた。硬化したクラッド厚は約21μmである。
【0038】
導波路コア構造を形成するために、0.2μm膜を使用してコアに準備された製剤を濾過し、840rpmでクラッド層上にスピンコートした後、ホットプレート上において100℃で90秒間ベークした。ソフトベーク後のコア厚は10μmであった。次に、マスクアライナによりハードマスク接触モードを用いて広帯域UV光400mJ/cm照射線量下で導波路コアをパターニングし、次に、ウェハを2.38%TMAHパドル内に60秒間入れてウェハを現像し、露出領域をエッチングした。ボトムクラッドに導波路コアが現像されたウェハを、1℃/分ランプアップ速度で動作する不活性雰囲気オーブン内において200℃で1時間硬化させた。設計されたマスクを使用して、同じウェハ上にボトムクラッド上の幾つかのストリップ導波路コア構造を作製した。導波路の幅は4μm~50μmまで様々である。ボトムクラッド上の下底長7μm、8μm、及び9μmを有する、作製された台形導波路コアの走査型電子顕微鏡(SEM)像を図1に示す。
【0039】
シングルモード動作の側壁角
複素有限差分法ソルバ(FDM)を使用してモード計算を実行した。導波路断面をX方向及びY方向の両方で200のセグメントに分割した。図2に指定される寸法及び屈折率を有するコアを、図2に指定される屈折率の矩形クラッド中に浸漬させた。各事例でのクラッドは、少なくとも、X方向において100μm×Y方向において30μmである。コア及びクラッドを共線とした。ファイバー導波路の場合、円柱FDMソルバを使用した。
【0040】
クラッド領域における減衰場(decaying field)、コア領域における振動場、並びにコア/クラッド境界面における場及びその導関数の両方の連続性の要件が、導波モードの有効屈折率がコア屈折率とクラッド屈折率との間でなければならないという要件に繋がることが一般に理解される。図2は、側壁角が増大するにつれて、一次モードの有効屈折率も増大することを示す。シングルモード動作では、目的が、ゼロ次モードと呼ばれるもののみを伝播させることであることを想起することが重要である。一次モードも伝播する場合、デバイスはマルチモードである。その有効屈折率が1.5603、すなわち、この場合でのクラッドの屈折率を超えると、ガイドはこの二次モードの導波を開始する-マルチモードになる。これは、屈折率コントラスト及びこの例で使用される特定の寸法では77°の近傍のどこかで生じる。導波路がシングルモードからマルチモードに遷移する側壁角は、屈折率コントラスト及び特定の導波路の断面積寸法の両方に依存する。
【0041】
垂直アライメントずれへの感度
放射ガイドが8.2μmコアを有するCorning SMF28ファイバーであり、受け取りガイドが例に指定される台形導波路であると仮定して、アライメントずれの計算を実行した。両ガイドに対して別個にモード計算を実行した。複素有限差分法ソルバ(FDM)を使用してモード計算を実行した。放出ガイドから伝播するモードは、ファイバー/自由空間ジョイント境界面において平面波に変換され、自由空間ジョイントにわたり伝播し、次に、自由空間ジョイント/台形導波路境界面において受け取りガイドの通常モードに変換される。自由空間ジョイントは、X方向及びY方向の両方において128スライスでメッシュ化された。モデルは、幅1μmを有し、屈折率1.47を有する媒質が充填された自由空間ジョイントを使用する。
【0042】
図3は、幾つかのコア構成での導波路と接続された光ファイバーとの間で結合された屈折率の感度を図示する。コアサイズ低減は、垂直アライメントずれが0%であっても、信号損失に繋がる恐れがある。なお、典型的なシングルモードファイバーから9μmガイドへの結合は略損失なしであることができるが、ゼロアライメントずれ損失(zero-misalignment loss)は、ガイド寸法の低減につれて増大する。
【0043】
導波路クロストーク
モデルに関わる両導波路の全ての導波モード間の重なり積分を計算する変更結合モード定式化を使用して、導波路クロストーク計算を実行した。次に、これらの重なりはガイドの長さを伝播し、あるガイドから他のガイドへの電力シフトのバランスとして再計算される。特定のガイド設計を所与として、ガイド間隔を変化させて、特定の幾何学的形状の結合量及び「ビート長」を特定する。最大パッキング密度は、平行する導波路間に検出可能な信号転送がない距離と見なした。
【0044】
図4は、2つの同様のガイドが一緒に近づくにつれて、一次導波路に残っている正規化電力を図示する。一次ガイドに残っている電力の損失率は、側壁角が90度から離れるにつれて低下する。両方形導波路は、傾斜側壁を有する何れの導波路よりも性能が低い。最適側壁角は、断面積寸法及び屈折率コントラストの両方の関数である。これは特に、プロットの低クロストーク領域において当てはまる。これは、典型的な通信システムにおける主な関心領域を表す。
【0045】
概要又は実施例において上に記載された活動の全てが必要であるわけではないこと、特定の活動の一部が必要とされない場合があること及び1つ以上の更なる活動が、記載されているものに加えて行われ得ることに留意されたい。更にまた、活動が列挙される順番は、必ずしも活動が行われる順番ではない。
【0046】
上述の本明細書では、概念を特定の実施形態に関連して記載してきた。しかしながら、当業者であれば、様々な修正形態及び変更形態が、以下の特許請求の範囲に示した本発明の範囲から逸脱することなくなされ得ることを理解するであろう。したがって、本明細書及び図は、限定的な意味ではなく、例示に関連し、全てのこのような修飾形態は、本発明の範囲内に含まれることが意図されている。
【0047】
利益、他の利点及び問題の解決策が特定の実施形態に関して前述された。しかしながら、利益、利点、問題の解決策及び任意の利益、利点又は解決策を生じさせ得るか又はより顕著にし得る任意の特徴は、任意の又は全ての請求項の、決定的に重要であるか、必要とされるか又は不可欠な特徴であると解釈するべきではない。
【0048】
明確にするために、特定の特徴は、別個の実施形態との関連で本明細書に記載され、単一の実施形態で組み合わせて提供され得ることも十分に理解されるべきである。反対に、簡潔にするために、単一の実施形態との関連で記載した様々な特徴は、個別に又は任意の部分的な組み合わせでも提供され得る。本明細書で明記した様々な範囲の数値の使用は、記述される範囲内の最小値及び最大値が両方とも「約」という言葉によって先行されるかのように近似値として記述されている。この形式では、記述範囲の上下のわずかな変動は、範囲内の値と実質的に同じ結果を実質的に達成するために用いることができる。また、これらの範囲の開示は、1つの値の構成要素のいくつかが、異なる値の構成要素と混合されるときに生じ得る小数値を含む、最小平均値と最大平均値との間のあらゆる値を含む連続した範囲であることが意図されている。更に、より広い及びより狭い範囲が開示されるとき、1つの範囲からの最小値を別の範囲からの最大値と一致させることは、本発明の想定内にあり、その逆も同様である。

図1
図2
図3
図4
【外国語明細書】