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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022037927
(43)【公開日】2022-03-09
(54)【発明の名称】開閉制御システム及び開閉制御方法
(51)【国際特許分類】
   E05F 15/76 20150101AFI20220302BHJP
   E05F 15/73 20150101ALI20220302BHJP
【FI】
E05F15/76
E05F15/73
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021136602
(22)【出願日】2021-08-24
(31)【優先権主張番号】P 2020141989
(32)【優先日】2020-08-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2021061673
(32)【優先日】2021-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000239714
【氏名又は名称】文化シヤッター株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114166
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 浩三
(72)【発明者】
【氏名】大館 一樹
(72)【発明者】
【氏名】和気 亮二
【テーマコード(参考)】
2E052
【Fターム(参考)】
2E052AA02
2E052AA04
2E052AA07
2E052BA04
2E052BA06
2E052CA06
2E052DA03
2E052DB03
2E052EA14
2E052EB01
2E052EC01
2E052KA12
2E052KA22
(57)【要約】
【課題】特定の操作者だけが非接触で開閉体装置の開閉動作を制御できるようにする。
【解決手段】コード読取部18aはコード情報を読み取る。人感センサ部18bは、操作者の存在や動きを感知する。コード読取部18aと人感センサ部18bは、同じ筐体に一体構成され、開口部の周縁部に配置され、操作スイッチ18として機能する。コード読取部18aによって読み取られたコード情報が登録コード情報と一致する場合、人感センサ部18bが検知状態となり、その検知状態に応じて開閉体12の開閉動作を制御する。携帯通信端末701,702に表示されたコード情報をコード読取部18aに読み取らせることによって、コード情報に応じて開閉体12は開閉動作を実行する。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部の周縁部から開閉部材を移動させることによって前記開口部を開閉する開閉手段と、
前記開口部の周縁部に配置されたコード情報を読み取る読取手段と、
前記開口部の周縁部であって前記読取手段に隣接した位置に配置された人感センサ手段と、
前記読取手段によって読み取られたコード情報が予め登録されている登録コード情報に一致する場合は、前記人感センサ手段の検知状態に応じて前記開閉手段の開閉動作を制御する開閉制御手段を備えたことを特徴とする開閉制御システム。
【請求項2】
請求項1に記載の開閉制御システムにおいて、前記人感センサ手段は、モーションセンサ手段で構成され、
前記開閉制御手段は、前記モーションセンサ手段の検知状態に応じて前記開閉手段の開閉動作を制御することを特徴とする開閉制御システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の開閉制御システムにおいて、前記コード情報を表示する携帯通信端末手段を備え、前記読取手段は前記携帯通信端末手段に表示された前記コード情報を読み取ることを特徴とする開閉制御システム。
【請求項4】
請求項1、2又は3に記載の開閉制御システムにおいて、前記開閉制御手段にネットワーク手段を経由して接続されるサーバ手段を備え、
前記開閉制御手段は、前記読取手段によって読み取られた前記コード情報を前記ネットワーク手段経由にて前記サーバ手段に送信し、
前記コード情報を受信した前記サーバ手段は、前記コード情報があらかじめ設定登録されている登録コード情報と一致するか否かの認証を行い、その認証結果を前記開閉制御手段に送信し、
一致するとの認証結果を受信した前記開閉制御手段は、前記人感センサ手段の検知状態に応じて前記開閉手段の開閉動作の制御を実行することを特徴とする開閉制御システム。
【請求項5】
請求項1に記載の開閉制御システムにおいて、
前記開閉体手段の開閉に関するコード情報の発行申請をインターネット経由で送信し、前記コード情報を表示する携帯通信端末手段と、
前記コード情報の発行申請をインターネット経由で受信し、受信した前記発行申請が事前に登録されている認証用データと一致する場合に、前記登録コード情報に一致するコード情報をインターネット経由で前記携帯通信端末手段に送信するサーバ手段とを備え、
前記開閉制御手段は、前記人感センサ手段が人を検知した状態で前記読取手段によって読み取られた前記携帯通信端末手段に表示されている前記コード情報に基づいて前記開閉手段の開閉動作を制御することを特徴とする開閉制御システム。
【請求項6】
請求項5に記載の開閉制御システムにおいて、前記人感センサ手段が人を検知していない場合に前記開閉手段の開閉動作を停止させることを特徴とする開閉制御システム。
【請求項7】
請求項1から6までのいずれか1に記載の開閉制御システムにおいて、前記読取手段及び前記人感センサ手段を同一の筐体に一体構成となるように設けたことを特徴とする開閉制御システム。
【請求項8】
開口部の周縁部から開閉部材を移動させることによって前記開口部を開閉する開閉手段の開閉動作を制御する開閉開制御方法において、
前記開口部の周縁部にコード情報を読み取る読取手段を配置し、
前記開口部の周縁部であって前記読取手段に隣接した位置に人感センサ手段を配置し、
前記読取手段によって読み取られたコード情報が予め登録されている登録コード情報に一致する場合は、前記人感センサ手段の検知状態に応じて前記開閉手段の開閉動作を制御することを特徴とする開閉制御方法。
【請求項9】
請求項8に記載の開閉制御方法において、前記人感センサ手段は、モーションセンサ手段で構成され、前記開閉制御手段は、前記モーションセンサ手段の検知状態に応じて前記開閉手段の開閉動作を制御することを特徴とする開閉制御方法。
【請求項10】
請求項8又は9に記載の開閉制御方法において、前記コード情報を携帯通信端末手段に表示し、前記携帯通信端末手段に表示された前記コード情報を前記読取手段で読み取ることを特徴とする開閉制御方法。
【請求項11】
請求項8、9又は10に記載の開閉制御方法において、
前記読取手段によって読み取られた前記コード情報をネットワーク手段経由にてサーバ手段に送信し、
前記コード情報を受信した前記サーバ手段は、前記コード情報があらかじめ設定登録されている登録コード情報と一致するか否かの認証を行い、その認証結果を前記開閉制御手段に送信し、
一致するとの認証結果を受信した場合、前記人感センサ手段による前記開閉手段の開閉動作の制御を実行することを特徴とする開閉制御方法。
【請求項12】
請求項8に記載の開閉制御方法において、
携帯通信端末手段を用いて前記開閉体手段の開閉に関するコード情報の発行申請をインターネット経由で送信し、
前記コード情報の発行申請をインターネット経由で受信したサーバ手段は、受信した前記発行申請が事前に登録されている認証用データと一致する場合に、前記登録コード情報に一致するコード情報をインターネット経由で前記携帯通信端末手段に送信し、
前記携帯通信端末手段は受信した前記コード情報を表示し、
前記開閉制御手段は前記人感センサ手段が人を検知した状態で前記読取手段によって読み取られた前記携帯通信端末手段に表示されている前記コード情報に基づいて前記開閉手段の開閉動作を制御することを特徴とする開閉制御方法。
【請求項13】
請求項12に記載の開閉制御方法において、前記人感センサ手段が人を検知していない場合に前記開閉手段の動作を停止させることを特徴とする開閉制御方法。
【請求項14】
請求項8から13までのいずれか1に記載の開閉制御方法において、前記読取手段及び前記人感センサ手段を同一の筐体に一体構成となるように設けたことを特徴とする開閉制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家屋、ビル、工場、倉庫などの建物を含む構造物躯体の窓や出入口などの開口部に設置される開閉体装置を制御する開閉制御システム及び開閉制御方法に係り、特に開閉体装置の動作を専用のリモコン装置以外の携帯通信端末等を用いて制御できるようにした開閉制御システム及び開閉制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ビル、工場、倉庫などの建物を含む構造物躯体の開口部に設置されるシャッターやドアなどの開閉体装置には、その開閉動作を電動で行う電動シャッターや電動ドアが使用されることが多い。このように電動で開閉動作を行うもので壁に設置されるタイプの押しボタンスイッチの場合、セキュリティを考慮してシリンダー錠を備え付けた鍵付ボックス内に設置される場合が多い。鍵付ボックス内の押しボタンスイッチを操作してシャッターを操作するためには、ボックスに設けられた鍵、その蓋、内部の押しボタンスイッチ等を指で触って操作する必要があり、ウィルス等に感染する可能性があるために好ましくない。
【0003】
従来は、上述のような押しボタンスイッチを操作して、開閉体装置の開閉停の各動作を制御している。一方、特許文献1には、手指をそばにかざすだけで自動ドア開閉のための制御信号を出力する自動ドア用非接触スイッチが開示されている。
【特許文献1】特開2008-159293号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の自動ドア用非接触スイッチは、衛生面への配慮が必要となる食品工場や病院などに好適である。特許文献1に記載の自動ドア用非接触スイッチは、スイッチ部に手指をかざすことによって、ドアを自動的に開動作し、その後自動的に閉動作させるものであり、自動ドアに近接する人を近赤外線反射方式などで検出する代わりに、手指をかざすという動作に反応して自動的にドアを開閉することができるものである。
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の自動ドア用非接触スイッチは、手指をかざすだけで誰でも非接触にてドアを開閉することができるため、防犯性の要求される開閉体装置などには不向きである。
【0006】
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、特定の操作者だけが非接触で開閉体装置の開閉動作を制御することのできる開閉制御システム及び開閉制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る開閉制御システムの第1の特徴は、開口部の周縁部から開閉部材を移動させることによって前記開口部を開閉する開閉手段と、前記開口部の周縁部に配置されたコード情報を読み取る読取手段と、前記開口部の周縁部であって前記読取手段に隣接した位置に配置された人感センサ手段と、前記読取手段によって読み取られたコード情報が予め登録されている登録コード情報に一致する場合は、前記人感センサ手段の検知状態に応じて前記開閉手段の開閉動作を制御する開閉制御手段を備えたことにある。
開閉手段は、窓シャッター装置、ガレージシャッター装置、シャッター装置、ブラインド装置、ロールスクリーン装置、垂れ幕装置、引戸装置、移動間仕切装置、オーニング装置、防水板装置などである。読取手段は、バーコードなどの1次元コード又はマトリックス式の二次元コード(QRコード(登録商標))などのコード情報を読み取る。人感センサ手段は、電気や磁気、光(赤外線、可視光)、超音波などを用いて操作者(対象者)などの人の存在(所在)を感知するセンサで構成される。この人感センサには、モーションセンサを含む。モーションセンサは、電気や磁気、光、超音波などを使って操作者(対象者)の動きを感知するセンサであり、モーションキャプチャーなどを含むものである。また、一般的なカメラを用いてソフトウェア処理(画像解析)で操作者(対象者)の動き(ジェスチャー)を識別するものなども含む。読取手段と人感センサ手段は、開口部の周縁部に隣接して配置される。読取手段は、コード情報を読み取るので、読み取ったコード情報が予め設定された登録コード情報に一致するか否かの判定を行い、一致する場合にモーションセンサ手段の検知状態に応じて開閉手段の開閉動作を制御する。これによって、読取手段及び/又は人感センサ手段が従来の鍵付きボックスの鍵として機能すると共に鍵付きボックス内の押しボタンスイッチとして機能することになり、特定の操作者だけが非接触で開閉手段の開閉動作を制御することができる。コード情報は、印刷物であっても携帯通信端末などの画面上に表示されたものでもよい。なお、読取手段をモーションセンサとして機能させることも可能である。従って、人感センサは人の所在を感知するだけとして、操作者(対象者)の動きを読取手段で検知するようにしても良い。
【0008】
本発明に係る開閉制御システムの第2の特徴は、前記第1の特徴に記載の開閉制御システムにおいて、前記人感センサ手段は、モーションセンサ手段で構成され、前記開閉制御手段は、前記モーションセンサ手段の検知状態に応じて前記開閉手段の開閉動作を制御することにある。
これは、人感センサ手段が操作者(対象者)の動きを感知するモーションセンサ手段ヲ含んで構成され、開閉制御手段はこのモーションセンサ手段の検知状態に応じて開閉動作を制御するようにしたものである。従って、読取手段は読み取ったコード情報が登録コート情報に一致するか否かの判定を行い、一致する場合にはモーションセンサ手段を動作させて開閉動作を実行させるようにした。すなわち、読取手段が従来の鍵付きボックスの鍵として機能し、モーションセンサ手段が鍵付きボックス内の押しボタンスイッチとして機能することになる。
【0009】
本発明に係る開閉制御システムの第3の特徴は、前記第1又は第2の特徴に記載の開閉制御システムにおいて、前記コード情報を表示する携帯通信端末手段を備え、前記読取手段は、前記携帯通信端末手段に表示された前記コード情報を読み取ることにある。
これは、携帯電話、PHS(Personal Handy-phone System)、スマートフォン、PDA(Personal Digital Assistant)等の携帯通信端末手段をアプリケーションソフトによってコード表示装置として機能させるようにしたものである。携帯通信端末に表示されたコード情報を読取手段にかざしてコード情報を読み取らせることで、開閉手段の開閉動作を制御するようにしたものである。特定の操作者の所持する携帯通信端末手段にコード情報を配信することで、特定の操作者だけが開閉手段の開閉動作を非接触で制御することができる。
【0010】
本発明に係る開閉制御システムの第4の特徴は、前記第1、第2又は第3の特徴に記載の開閉制御システムにおいて、前記開閉制御手段にネットワーク手段を経由して接続されるサーバ手段を備え、前記開閉制御手段は、前記読取手段によって読み取られた前記コード情報を前記ネットワーク手段経由にて前記サーバ手段に送信し、前記コード情報を受信した前記サーバ手段は、前記コード情報があらかじめ設定登録されている登録コード情報と一致するか否かの認証を行い、その認証結果を前記開閉制御手段に送信し、一致するとの認証結果を受信した前記開閉制御手段は、前記人感センサ手段による前記開閉手段の開閉動作の制御を実行することにある。
これは、読取手段によって読み取られたコード情報が予め登録されている登録コード情報に一致するか否か認証を、ネットワーク手段を経由して接続されたサーバ手段で行い、その認証結果を開閉制御手段側で受信し、人感センサ手段の検知状態に応じて開閉手段の開閉動作を制御するようにしたものである。人感センサ手段が操作者(対象者)の動きを感知するモーションセンサとして機能する場合には、開閉制御手段はこのモーションセンサの検知状態に応じて開閉動作を制御する。このようにサーバ手段を利用することによって、コード情報の書換等を容易に行うことができ、コード情報の使い回しや漏洩等の危険を排除することができる。
【0011】
本発明に係る開閉制御システムの第5の特徴は、前記第1の特徴に記載の開閉制御システムにおいて、前記開閉体手段の開閉に関するコード情報の発行申請をインターネット経由で送信し、前記コード情報を表示する携帯通信端末手段と、前記コード情報の発行申請をインターネット経由で受信し、受信した前記発行申請が事前に登録されている認証用データと一致する場合に、前記登録コード情報に一致するコード情報をインターネット経由で前記携帯通信端末手段に送信するサーバ手段とを備え、前記開閉制御手段は、前記人感センサ手段が人を検知した状態で前記読取手段によって読み取られた前記携帯通信端末手段に表示されている前記コード情報に基づいて前記開閉手段の開閉動作を制御することにある。
携帯通信端末手段のアプリケーションソフトを用いてコード情報の発行の申請をインターネット経由でサーバ手段に送信する。発行の申請を受信したサーバ手段は、その発行申請が事前に登録された認証用データと一致する場合には、登録コード情報に一致するコード情報を携帯通信端末手段に送信する。コード情報を受信した携帯通信端末手段はコード情報を表示するので、それを読取手段にかざして読み取らせる。開閉制御手段は、読み取ったコード情報に基づいて開閉手段の開閉動作を実行する。すなわち、人感センサ手段が従来の鍵付きボックスの鍵として機能し、読取手段が鍵付きボックス内の押しボタンスイッチとして機能することになる。
【0012】
本発明に係る開閉制御システムの第6の特徴は、前記第5の特徴に記載の開閉制御システムにおいて、前記人感センサ手段が人を検知していない場合に前記開閉手段の動作を停止させることにある。
これは、人感センサ手段が人がいないことを検知している場合(人不検知状態の場合)には、停止信号を出力して開閉手段の動作を停止するようにしたものである。開閉手段の動作時には、人感センサ手段の近傍に操作者が存在しなければならないことを遵守させることによって安全性を高めることができる。なお、開閉手段の開閉動作を停止させることが望ましいが、開動作中は停止させずに、閉動作中のみ停止させるようにしても良い。
【0013】
本発明に係る開閉制御システムの第7の特徴は、前記第1から第6までのいずれか1の特徴に記載の開閉制御システムにおいて、前記読取手段及び前記人感センサ手段を同一の筐体に一体構成となるように設けたことにある。
これは、読取手段と人感センサ手段を同じ筐体に一体構成となるように設けることによって、一つの操作スイッチとして機能させるようにしたものである。
【0014】
本発明に係る開閉制御方法の第1の特徴は、開口部の周縁部から開閉部材を移動させることによって前記開口部を開閉する開閉手段の開閉動作を制御する開閉開制御方法において、前記開口部の周縁部にコード情報を読み取る読取手段を配置し、前記開口部の周縁部であって前記読取手段に隣接した位置に人感センサ手段を配置し、前記読取手段によって読み取られたコード情報が予め登録されている登録コード情報に一致する場合は、前記人感センサ手段の検知状態に応じて前記開閉手段の開閉動作を制御することにある。
これは、前記開閉制御システムの第1の特徴に対応した開閉制御方法の発明である。
【0015】
本発明に係る開閉制御方法の第2の特徴は、前記第1の特徴に記載の開閉制御方法において、前記人感センサ手段は、モーションセンサ手段で構成され、前記開閉制御手段は、前記モーションセンサ手段の検知状態に応じて前記開閉手段の開閉動作を制御することにある。
これは、前記開閉制御システムの第2の特徴に対応した開閉制御方法の発明である。
【0016】
本発明に係る開閉制御方法の第3の特徴は、前記第1又は第2の特徴に記載の開閉制御方法において、前記コード情報を携帯通信端末手段に表示し、前記携帯通信端末手段に表示された前記コード情報を前記読取手段で読み取ることにある。
これは、前記開閉制御システムの第3の特徴に対応した開閉制御方法の発明である。
【0017】
本発明に係る開閉制御方法の第4の特徴は、前記第1、第2又は第3の特徴に記載の開閉制御方法において、前記読取手段によって読み取られた前記コード情報をネットワーク手段経由にてサーバ手段に送信し、前記コード情報を受信した前記サーバ手段は、前記コード情報があらかじめ設定登録されている登録コード情報と一致するか否かの認証を行い、その認証結果を前記開閉制御手段に送信し、一致するとの認証結果を受信した場合、前記人感センサ手段による前記開閉手段の開閉動作の制御を実行することにある。
これは、前記開閉制御システムの第4の特徴に対応した開閉制御方法の発明である。
【0018】
本発明に係る開閉制御方法の第5の特徴は、前記第1の特徴に記載の開閉制御方法において、携帯通信端末手段を用いて前記開閉体手段の開閉に関するコード情報の発行申請をインターネット経由で送信し、前記コード情報の発行申請をインターネット経由で受信したサーバ手段は、受信した前記発行申請が事前に登録されている認証用データと一致する場合に、前記登録コード情報に一致するコード情報をインターネット経由で前記携帯通信端末手段に送信し、前記携帯通信端末手段は受信した前記コード情報を表示し、前記開閉制御手段は前記人感センサ手段が人を検知した状態で前記読取手段によって読み取られた前記携帯通信端末手段に表示されている前記コード情報に基づいて前記開閉手段の開閉動作を制御することにある。
これは、前記開閉制御システムの第5の特徴に対応した開閉制御方法の発明である。
【0019】
本発明に係る開閉制御方法の第6の特徴は、前記第5の特徴に記載の開閉制御方法において、前記人感センサ手段が人を検知していない場合に前記開閉手段の動作を停止させることにある。
これは、前記開閉制御システムの第6の特徴に対応した開閉制御方法の発明である。
【0020】
本発明に係る開閉制御方法の第7の特徴は、前記第1から第6までのいずれか1の特徴に記載の開閉制御方法において、前記読取手段及び前記人感センサ手段を同一の筐体に一体構成となるように設けたことにある。
これは、前記開閉制御システムの第7の特徴に対応した開閉制御方法の発明である。
【発明の効果】
【0021】
本発明の開閉制御システム及び開閉制御方法によれば、特定の操作者だけが非接触で開閉体装置の開閉動作を制御することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の開閉制御システムの概略構成を示す図である。
図2】開閉制御システムが実行する処理の第1の実施例を示すフローチャート図である。
図3】押切操作実行可能とした開閉制御システムの処理を示すフローチャート図である。
図4】開閉制御システムが実行する処理の第2の実施例を示すフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下添付図面に従って本発明に係る開閉制御システムの好ましい実施の形態について説明する。この実施の形態では開閉体手段として上下に開閉制御されるシャッター装置を例に説明する。図1は、本発明の開閉制御システムの概略構成を示す図である。このシャッター装置は、建物の開口部に設けられるものであり、基本的にシャッターケース11、シャッターカーテン12、ガイドレール13,14、モータ15、シャッター駆動回路16、開閉体制御装置17、操作スイッチ18、携帯通信端末701,702などから構成される。これ以外の巻取シャフトやチェーンなどについては図示を省略してある。なお、携帯通信端末701,702は同一のものであり、携帯通信端末701はシャッター装置近傍で操作される場合を示し、携帯通信端末702はシャッター装置から離間した位置で操作される場合を示す。
【0024】
ガイドレール13,14は、シャッターカーテン12の両端部に接するように建物の開口部の両端側に設けられ、まぐさ部から床面まで掛け渡された断面形状がコの字型の案内溝を有する金属製部材で構成されている。シャッターカーテン12は、このガイドレール13,14の各案内溝に沿って上昇下降し、開口部の開閉動作を行う。図示していない巻取りシャフトは、シャッターケース11の両端側に回動可能に設けられ、シャッターカーテン12を巻き取ったり巻き戻したりする。図示していないチェーンは、モータ15の回転軸に設けられた主動スプロケットと巻取りシャフトの回転軸に設けられた従動スプロケットとを連結している。従って、モータ15の回転駆動力はチェーンを介して巻取りシャフト側に伝達され、モータ15が回転すると、チェーンを介して巻取りシャフトが回転し、シャッターカーテン12の開閉動作が制御されるようになっている。
【0025】
シャッター駆動回路16は、マイクロコンピュータ構成になっており、図示していない電源ラインを介して電力が供給されている。シャッター駆動回路16は、開閉体制御装置17からの制御信号に基づいて、モータ15の回転を制御する。開閉体制御装置17と操作スイッチ18とは、特定小電力無線(例えば、周波数429[MHz])によって無線接続されている。開閉体制御装置17は、操作スイッチ18からの信号を受信するアンテナを備えている。
【0026】
アクセスポイント60(Wireless LAN access point)は、操作スイッチ18にWiFi又は特定小電力無線を介して接続される。アクセスポイント60は、開閉体制御装置17に対してもWiFi経由にて接続されるか、または特定小電力無線によって無線接続される。アクセスポイント60は、操作スイッチ18及び/又は開閉体制御装置17をISP(Internet Service Provider)90経由にてネットワーク95に接続する。サーバ100は、ISP91経由にてネットワーク95に接続される。従って、操作スイッチ18及び/又は開閉体制御装置17は、WiFiを経由してアクセスポイント60に接続され、アクセスポイント60を経由し、さらにISP90、ネットワーク95及びISP91を経由してサーバ100に接続される。アクセスポイント60と操作スイッチ18及び/又は開閉体制御装置17とをWiFiで直接接続するのではなく、親機を設けて複数のモーションセンサ及び/又は開閉体制御装置を制御するようにしてもよい。
【0027】
ISP(Internet Service Provider)90,91及びネットワーク95は、有線通信網(有線網)から構成される。移動体通信網(無線網)94は、携帯電話やPHSなどの携帯電話サービス会社などによって提供される通信サービス網である。有線通信網(有線網)は、固定電話などの公衆電話サービス会社などによって提供される通信サービス網である。移動体通信網(無線網)94はISP93を介して有線通信網(有線網)に接続される。
【0028】
操作スイッチ18は、従来の鍵付ボックス内の押しボタンスイッチに代えて、開閉体のガイドレール14の前面側の平坦部、すなわち開口部の周縁部に配置される。なお、操作スイッチ18は、シャッター近傍の壁に設置してもよい。操作スイッチ18は、その前面側に従来の鍵として機能するコード読取部18aと、従来の押しボタンスイッチとして機能する人感センサ部18bとを備えている。人感センサ部18b及び/又はコード読取18aが従来の鍵及び/又は押しボタンスイッチとして機能する場合もある。
【0029】
操作スイッチ18は、画像センサーからなるコード読取部18a及び人感センサ部18bを内蔵したマイクロコンピュータ構成になっている。操作スイッチ18は、コード読取18aによって読み取ったコードを処理するプログラムや人感センサ部18bによって検知された情報に応じてシャッターカーテン12の開閉動作を制御するためのプログラムや各種パラメータを記憶したメモリ等を内蔵しており、電池又はACアダプタからの電源によって動作する。なお、この実施の形態では、操作スイッチ18のコード読取部18a及び人感センサ18bは、同一の筐体に一体構成となるように設けられている。なお、操作スイッチ18のコード読取部18a及び人感センサ18bは別々の筐体に設けられていても良い。
【0030】
コード読取部18aを構成する画像センサは動作電流が数百mA程度と大きく、常時動作させると電力消費が大きくなるため、バッテリーの寿命が短くなるという問題を有する。すなわち、操作スイッチ18を電池で駆動する場合には、コード読取部18aを常時読取状態に設定しておくことは電力の無駄使いとなるので、人感センサ部18bのみを動作させておき、人感センサ部18bによって操作スイッチ18の前面に操作者を検知した場合にのみ、コード読取18aの読取処理を実行させることが望ましい。
【0031】
人感センサ部18bは、電気や磁気、光(赤外線、可視光)、超音波などを用いて操作者(対象者)などの人の存在(所在)を感知するセンサで構成される。この人感センサ部18bは、人の存在(所在)を感知するだけのセンサの他に人の動きを感知するモーションセンサを含むものである。モーションセンサは、電気や磁気、光、超音波などを使って操作者(対象者)の動きを感知するセンサであり、モーションキャプチャーなども含むものである。このようなモーションセンサには、対象物や対象者に赤外線などを当てて反射させたり、対象物や対象者に光源などを取り付けることで、その動作を検出するものが応用可能である。また、自動ドアや自動改札機、ATM(現金自動預金支払機)、ゲーム機、自動蛇口など、幅広く使われている画像センサーを用いたモーションセンサなども人感センサ部18bに含むものとする。
【0032】
コード読取部18aは、携帯通信端末701,702の表示画面に表示された二次元コードを読み取る。コード読取部18aは、読み取ったコードを処理し、外部のサーバ100との間で認証処理を実行し、その認証結果に応じて、人感センサ部18bの検知処理を有効化させる。コード読取部18aは、一次元コード(バーコード)又はマトリックス式の二次元コード(QRコード(登録商標))などのコード情報を読み取り、読み取ったコード情報をアクセスポイント60、ISP90、ネットワーク95及びISP91を経由させてサーバ100に送信する。
【0033】
サーバ100は、アクセスポイント60、ISP90、ネットワーク95及びISP91を経由して受信したアクセス要求があらかじめ設定登録されたID及びパスワードに一致するか照合すると共に受信したコードをあらかじめ設定登録されたコードに一致するか認証し、その認証結果をISP91、ネットワーク95、ISP90及びアクセスポイント60を経由させて操作スイッチ18に送信する。操作スイッチ18は、開閉体制御装置17に無線接続されており、認証結果情報を受信することによって、人感センサ部18bによるモーション検知処理を実行し、操作者又は携帯通信端末701,702のモーションを検出し、その検出状態に応じてシャッターカーテン12の開閉動作を制御する。これによって、操作スイッチ18は、一種の開閉体装置専用の非接触型無線方式の操作子として機能するようになる。
【0034】
携帯通信端末701,702は、一次元コード(バーコード)又はマトリックス式の二次元コードなどのコード情報を表示することのできるデバイスで構成されていればよく、例えば、携帯電話、PHS、スマートフォン(多機能型携帯電話)、PDA等の携帯型の通信端末が該当する。この実施の形態では、携帯通信端末701,702は、スマートフォンで構成され、通常の通話機能だけでなく、タッチパネル式の表示画面を備え、各種アプリケーションの起動に応じて、所定の一次元コード(バーコード)又はマトリックス式の二次元コードを表示する。なお、一次元コード(バーコード)又はマトリックス式の二次元コードなどのコード情報を印刷した紙などで代用することも可能である。
【0035】
携帯通信端末701,702のタッチパネル式の表示画面には、通話を含む複数のアプリケーションを起動するための各種アイコンが表示されており、所望のアイコンをタッチ操作することによって所望のアプリケーションを起動することができるように構成されている。図1では、マトリックス式の二次元コードを表示するためのアプリケーションが起動され、その二次元コードが表示された状態が示されている。携帯通信端末701,702は、Wi-Fi、赤外線通信、ブルートゥース(登録商標)などの近距離無線通信機能を備えているので、Wi-Fi通信モジュールや赤外線通信モジュール、又はブルートゥース(登録商標)モジュールなどを介して操作スイッチ18に接続されるようにしてもよい。図1に示す開閉制御システムは、開閉体装置専用の鍵付ボックス内の押しボタンスイッチに代えて操作スイッチ18を用いてシャッターカーテン12の開閉動作を非接触にて適宜制御することができる。
【0036】
図2は、この実施の形態に係る開閉制御システムが実行する処理の第1の実施例を示すフローチャート図である。以下、このフローチャート図を用いて開閉制御システムが実行する処理の一例を説明する。
【0037】
図2に基づいて操作スイッチ18がモーションセンサとして機能する場合に実行する処理の一例を説明する。
ステップS211では、人感センサ部18bが操作者又は携帯通信端末701,702を保持した操作者を検知したか否かの判定を行い、検知した(yes)場合は、次のステップS212に進み、そうでない(no)場合はリターンする。
【0038】
ステップS212では、人感センサ部18bが既にモーションセンサとして作動中(yes)であるか否かの判定を行い、作動中(yes)の場合はステップS218にジャンプし、作動中でない(no)場合は次のステップS213に進む。
ステップS213では、コード読取部18aを作動させ、コードの読取を実行する。
ステップS214では、コード読取部18aによってコードが読み取られたか否かの判定を行い、読み取った(yes)場合は次のステップS215に進み、そうでない場合は、ステップS213にリターンし、コードの読取を実行する。
【0039】
ステップS215では、読み取ったコードをサーバ100に送信する。コードを受信したサーバ100は、コードが認証期限内の正式なものであるか否かの判断を行い、正式なものの場合は認証コードを返信し、非正式なコードの場合は非認証コードを返信する。
ステップS216では、サーバ100からの返信すなわち認証コード又は非認証コードを受信したか否かの判定を行い、受信した(yes)場合は次のステップS217に進み、受信していない(no)場合はステップS216の処理を繰り返す。
【0040】
ステップS217では、認証コードを受信したので、人感センサ部18bをモーションセンサとして作動させ、人感センサ部18bによって操作者又は携帯通信端末701,702のモーションを検知する。なお、セキュリティの観点から人感センサ部18bの作動可能時間を設けてもよい。例えば、認証コード受信後3~10秒間だけモーションセンサとして作動するなどの時間的制限を設けてもよい。
ステップS218では、人感センサ部18bのモーション検知状態に応じて開閉体制御装置17にシャッターカーテン12の開閉停の処理を実行させる。
【0041】
人感センサ部18bが人感センサのように操作者又は携帯通信端末などの存在を検知するだけの場合には、開閉体制御装置17は、1点式信号が入力したのと同様にシャッターカーテン12の開閉停の動作を制御する。すなわち、人感センサ部18bが検知する度に、その検知信号の入力に応じて、開-停止-閉-開-停止-閉-・・・というように巡回的にシャッターカーテン12の動作を制御する。
【0042】
人感センサ部18bがモーションセンサとして機能し、操作者又は携帯通信端末の動き、すなわち操作者の手指又は携帯通信端末が上下左右どの方向に動いたのかを検出することができる場合には、手指や携帯通信端末の動作方向を3点式スイッチの操作ボタンに対応付けて、シャッターカーテン12の開閉停の動作を制御するようにしてもよい。例えば、操作者の上方向の動きを開ボタンに、下方向の動きを閉ボタンに、左右横方向の動きを停止ボタンにそれぞれ対応付けることによって、3点式スイッチが操作されたのと同様にシャッターカーテン12の開閉停の動作を制御する。なお、斜め上方向への動作は上方向の動作に含め、斜め下方向への動作は下方向の動作に含める。この場合、水平に対して±30度以内の左右横方向の動きは水平方向の動きとし、鉛直上方向に対して±30度以内の上方向の動きは上方向の動きとし、鉛直下方向に対して±30度以内の下方向の動きは下方向の動きとし、これ以外の動きは無効とすることで、左右横方向の動きを特定することができる。
【0043】
上述の実施例では、コード読取部18aによってコードが読み取られ、認証コードを受信後所定時間(例えば3秒間)の間だけ人感センサ部18bをモーションセンサとして作動させる場合について説明した。人感センサ部18bの場合、異常時(コードリール断線・下限異常等)に操作子を押している間だけ開閉動作を実行する押切操作を行うことが困難である。そこで、図1の人感センサ部18bに代えて3点式スイッチの操作ボタンを設け、認証コード受信後は3点式スイッチの操作ボタンによる開閉停操作及び押切操作を有効とし、認証コード受信後所定時間経過後であっても押切操作を実行できるようにしてもよい。
【0044】
図3は、押切操作実行可能とした開閉制御システムの処理を示すフローチャート図である。図3において、ステップS311~ステップS316は、図2のステップS211~ステップS216と同じ処理なので、説明は省略する。
【0045】
ステップS317では、認証コードを受信したので、3点式スイッチの操作ボタンを作動させ、操作者による押圧操作を有効とする。なお、セキュリティの観点から3点式スイッチの操作ボタンの作動可能時間を、例えば、認証コード受信後3秒間だけと時間的制限を設ける。
ステップS318では、3点式スイッチの操作ボタンの操作状態に応じて開閉体制御装置17にシャッターカーテン12の開閉停の処理を実行させる。
【0046】
ステップS319では、認証コード受信後所定時間(例えば3秒)が経過したか否かの判定を行い、経過した(yes)場合は次のステップS320に進み、経過していない(no)場合はステップS317にリターンし、3点式スイッチの操作ボタンの操作状態に対応した処理を実行させる。
ステップS320では、認証コード受信後所定時間が経過した場合に該当し、同じスイッチの入力が継続しているか否かを判定し、継続している(yes)場合はステップS318にリターンし、所定時間経過後ではあるが継続しているスイッチの処理を実行し続け、スイッチ入力がない場合又は異なるスイッチ入力(no)場合は直ちにリターンと、認証処理にリターンする。これによって、認証コード受信後所定時間経過後であっても3点式スイッチの操作ボタンの押切操作を有効とすることができる。
【0047】
図3の実施例では、図1の人感センサ部18bに代えて3点式スイッチの操作ボタンを設ける場合について説明したが、人感センサ部18bに代えて3個のエリアセンサを3点式スイッチの開閉停のそれぞれの押しボタンの配列に対応して配置することによって、非接触式のスイッチであっても押切操作を実行させることができる。
携帯通信端末701,702と操作スイッチ18とをWi-Fi通信モジュールを介して接続し、WEP(WPA,WPA2でもよい)の認証を受けた場合にのみ操作スイッチ18を介して開閉体の開閉動作を制御できるようにしてもよい。この場合、アクセスポイント60、ISP90,91,ネットワーク95,サーバ100等を省略することができる。
【0048】
上述の実施の形態では、操作スイッチ18からサーバ100へコード情報を送信して認証する場合について説明したが、操作スイッチ18自体が読み取ったコードが認証期限内の正式なものであるか否かの判断を行うようにしてもよい。これによって、操作スイッチ18がネットワークに繋がっていなくてもよくなる。この場合、操作スイッチ18は、携帯通信端末701,702に表示されたものを認証用コードとして登録可能な登録モードを設けることによって実現可能となる。また、登録される認証コードは特定の操作者のみが任意に変更可能とすることによってセキュリティを高めることができる。
【0049】
また、サーバ100に対する認証用コードについても特定の通信端末手段から書換可能としてもよい。この場合には、書換可能な通信端末手段のID等をサーバ100に登録しておくことでセキュリティを高めることができる。
さらに、工場出荷時に、前もってコード読取部18aのファームウェアに初期共有鍵を組み込んで保管しておき、携帯通信端末701,702経由でサーバ100に登録される構成としてもよい。これによって、コード読取部18aは直接ネットに繋げる必要性はなくなるので、ネットに接続されていない開閉制御システムなどへの展開が容易となる。
【0050】
次に操作スイッチ18の人感センサ部18bを人の存在を感知するセンサーとして機能させて、この人感センサ部18bに近づいた人を検知した場合に、コード読取部18aを動作させて、読み取ったコード情報に従って、シャッター装置の開閉動作を行うようにした第2の実施例について説明する。
【0051】
図4は、開閉制御システムが実行する処理の第2の実施例を示すフローチャート図である。図では、携帯通信端末701,702とサーバ100とが実行する送受信処理の一例を示す。
【0052】
ステップS41では、特定の操作者が携帯通信端末701,702を操作し、開動作承認用アプリケーションを起動することによって、携帯通信端末701,702は、サーバ100に対して通信回線70aを経由して操作したいシャッター装置の固有IDと共にSNSを利用して認証コードの発行を申請する。
ステップS42では、サーバ100は、認証コードの発行申請を受信したか否かを判定し、受信した(yes)場合は次のステップS43に進み、受信していない(no)場合はリターンする。
【0053】
ステップS43では、SNS経由にて発行申請を受信したサーバ100は、携帯通信端末701,702からの発行申請がシャッター装置の固有IDの正式なユーザー(シャッター装置の操作を許可されたユーザー)であるか否かを判定し、正式なユーザー(yes)の場合は次のステップS44に進み、正式なユーザーでない(no)場合はリターンする。すなわちシャッター装置の固有IDの正式なユーザーでない場合には、そのシャッター装置の操作を行うことができない。
【0054】
ステップS44では、発行申請がシャッター装置の固有IDの正式なユーザーであることが認証されたので、サーバ100は、携帯通信端末701,702に開認証コード及び/又は閉認証コードを通信回線100a経由にて送信する。ここで開認証コード及び閉認証コードはバーコードなどの一次元コード又はマトリックス式のニ次元コード(QRコード(登録商標))などで構成される。
【0055】
ステップS45では、サーバ100は、発行申請を行ったユーザーに関する情報(申請者情報)をシャッター装置の管理者のPC又は携帯通信端末に通信回線100c経由にて送信する。
ステップS46では、管理者のPC又は携帯通信端末にシャッター装置の固有IDと共に申請者情報が表示される。シャッター装置の管理者に開閉動作の実行が即座に表示されることによって、管理者は誰がシャッター装置の開閉動作を行ったのかを認識することができるようになり、防犯性が格段に向上する。
上述のステップS41~ステップS44の処理は、携帯通信端末701,702がシャッター装置の固有IDと申請者情報をSNS(インターネット)経由で送信し、固有IDと申請者情報をインターネット経由で受信したサーバ100が、受信した固有IDと申請者情報が事前に登録されている認証用データと一致した場合に、シャッター装置の開閉動作の実行を許可する開認証コード及び/又は閉認証コードをインターネット経由で携帯通信端末に送信する処理に該当する。
【0056】
ステップS47では、携帯通信端末701,702は、開認証コード及び/又は閉認証コードを受信したか否かを判定し、受信した(yes)場合は次のステップS48に進み、受信していない(no)場合は受信するまでこのステップの処理を所定時間(例えば1~3分)繰り返し、受信しなかった場合はリターンする。
ステップS48では、携帯通信端末701,702は、サーバ100から受信した開認証コード及び/又は閉認証コードを携帯通信端末701,702の表示画面に表示するか、又は携帯通信端末701,702から音声にて開認証コード及び/又は閉認証コードを受信したことを発音するか、又はその両方で報知を行う。
【0057】
操作者は、携帯通信端末701,702の表示画面に表示された開認証コード又は閉認証コードをコード読取部18aに読み取らせることによって、シャッター装置のシャッターカーテン12の開動作又は閉動作を実行させることができる。開認証コード又は閉認証コードを受信した場合は、そのコード情報のみが表示される。開認証コード及び閉認証コードを受信した場合は、操作者がコード情報を選択してコード読取部18aに読み取らせることによってシャッター装置に所望の開閉動作を実行させることができる。
【0058】
上述の実施の形態では、受信した認証データが事前に登録されている認証用データと一致するか否かを判定しているが、この判定の中に、所定の時間帯(例えば午前5時から午前6時の間)だけ認証判定を行い、これ以外の時間帯では認証判定を行わないようにしてもよい。
なお、サーバ100の認証用データの書換等は、2段階認証等を経た特別な携帯通信端末で実行可能とすることでセキュリティを高めることができる。
【0059】
このように人感センサ部18bを人の所在を感知するセンサとして機能させることによって、携帯通信端末701,702を所持した操作者の存在を人感センサ部18bが検知している場合にだけ開閉動作が実行されるようになるため、遠隔操作などによる誤動作を防止することができる。さらに、人感センサ部18bによって人がいないと検知された場合(人検知状態にない場合)には、停止信号を出力してシャッターカーテン12の動作を停止するようにしても良い。これによって、シャッターカーテン12の動作時には、操作スイッチ18の近傍に操作者が存在しなければならないことを遵守させることができ、安全性を高めることができる。また、人感センサ部18bとは別に人の所在を感知するセンサを別途設けて、操作者の所在を感知した時点でコード読取18aや人感センサ部18bを駆動するようにしてもよい。
【0060】
上述の実施の形態では、上下昇降方式で繰り出される開閉体を例に説明したが、シャッター状の開閉部材が横引き方式で繰り出されたり、あるいは水平方式で繰り出されたりするものであっても同様に適用することができる。また、開閉体装置としては、例えば、シャッター装置、窓シャッター装置、ブラインド装置、ロールスクリーン装置、垂れ幕装置、引戸装置、移動間仕切装置、オーニング装置、防水板装置などにも適用可能である。
【0061】
携帯通信端末用のアプリケーションソフトは、所定のURLから任意に入手可能とする。また、このアプリケーションソフトを適宜変更することによって、デザインや操作方法を容易に変更可能とする。
アクセスポイント60、開閉体制御装置17及び押しボタン18の少なくとも一つに携帯通信端末701,702がWiFiを介して接続可能とし、WiFi接続されている場合にだけ、認証判定を行うようにしてもよい。これによって、携帯通信端末701,702はこれらの機器にWifi接続可能な距離、すなわちシャッター装置10の近傍に存在する場合だけシャッター装置10の開閉動作を実行することができるようになる。
【符号の説明】
【0062】
11…シャッターケース
12…シャッターカーテン
13,14…ガイドレール
15…モータ
16…シャッター駆動回路
17…開閉体制御装置
18…操作スイッチ
18a…コード読取部
18b…人感センサ部
60…アクセスポイント
701,702…携帯通信端末
90,91…ISP(Internet Services Provier)
95…ネットワーク
100…サーバ
図1
図2
図3
図4